JP2018161931A - 操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異音の発生を抑制することができるラックアンドピニオン式の操舵装置を提供することを課題とする。
【解決手段】操舵装置100において、ピニオンシャフト2は、ボールベアリング7に圧入され、ニードルベアリング8に隙間嵌めされることにより、回転可能に支持される。ラックガイド3は、第3の方向で、ラックシャフト1に接触する。コイルスプリング6は、ラックガイド3とガイドプラグ5との間に配置され、ラックガイド3をラックシャフト1に押し付ける。第1の規制部材9は、ラックガイド収容部41の内周面とラックシャフト1との間に配置され、第2の方向でラックシャフト1に対してボールベアリング7と反対側に位置する。第1の規制部材9は、ラックシャフト2がニードルベアリング8に向かって移動することを規制する。
【選択図】図1
【解決手段】操舵装置100において、ピニオンシャフト2は、ボールベアリング7に圧入され、ニードルベアリング8に隙間嵌めされることにより、回転可能に支持される。ラックガイド3は、第3の方向で、ラックシャフト1に接触する。コイルスプリング6は、ラックガイド3とガイドプラグ5との間に配置され、ラックガイド3をラックシャフト1に押し付ける。第1の規制部材9は、ラックガイド収容部41の内周面とラックシャフト1との間に配置され、第2の方向でラックシャフト1に対してボールベアリング7と反対側に位置する。第1の規制部材9は、ラックシャフト2がニードルベアリング8に向かって移動することを規制する。
【選択図】図1
Description
本発明は、操舵装置に関し、さらに詳しくは、自動車等の車両に搭載されるラックアンドピニオン式の操舵装置に関する。
自動車には、車両の進行方向を変えるために、操舵装置が設けられている。操舵装置には、例えば、ラックアンドピニオン式の操舵装置がある。
ラックアンドピニオン式の操舵装置は、ピニオンシャフトと、ラックシャフトとを備える。ピニオンシャフトは、ピニオン歯を有する。ピニオン歯は、ラックシャフトに設けられ、ラックシャフトの軸方向に並ぶ複数のラック歯と噛み合っている。ラックシャフトは、タイロッドを介して、車両の操舵輪と連結されている。
ラックアンドピニオン式の操舵装置においては、ステアリングホイールの回転に応じて、ピニオンシャフトが回転する。ピニオンシャフトの回転に伴って、ラックシャフトが、ラックシャフトの軸方向に移動する。タイロッドは、ラックシャフトの移動に応じて操舵輪を押し引きする。これにより、車両の操舵輪が操舵され、車両の進行方向が変化する。
ラックアンドピニオン式の操舵装置では、実開平4−31079号公報(特許文献1)に記載のように、ピニオン歯とラック歯との正常な噛み合いが妨げられる場合がある。具体的には、ラックシャフトの支持部材であるエンドブッシュにおける径方向の精度のばらつきによって、ラックシャフトの中心軸線が、ラックシャフトの中心軸線の所定の位置からずれることがある。ラックシャフトの中心軸線がずれた場合、ピニオン歯とラック歯とは、正常に噛み合うことができない。
実開平4−31079号公報(特許文献1)において、第1のリテーナ及び第2のリテーナが、ラックシャフトを収容するステアリングギアハウジングに固定される。第1のリテーナ及び第2のリテーナは、ピニオンシャフトの軸方向と略同一方向において、ラックシャフトを挟み込むように配置される。これにより、ラックシャフトの移動が規制されるため、ピニオン歯とラック歯との正常な噛み合いを維持することができる。
ラックアンドピニオン式の操舵装置において、ピニオンシャフトの一端が、ボールベアリングに圧入され、他端がニードルベアリングに隙間嵌めされる場合、ラックガイドに押圧されるピニオンシャフトの中心軸線は、ガタのある隙間嵌めのニードルベアリング側へ傾く。
ボールベアリングとニードルベアリングとは、ピニオンシャフトにおいてピニオン歯が形成された部分を挟むようにして位置している。ラックシャフトは、ピニオンシャフトにおいてピニオン歯が形成された部分を、ピニオンシャフトの中心軸線に対して垂直な方向に押圧している。ピニオンシャフトのうちボールベアリングとニードルベアリングとの間の部分が、ラックシャフトによる押圧によって撓むため、ピニオン歯とラック歯との正常な噛み合いが妨げられる。この結果、ラックアンドピニオン式の操舵装置において異音が発生することがある。
本発明の目的は、異音の発生を抑制することができるラックアンドピニオン式の操舵装置を提供することである。
本開示に係る操舵装置は、ラックシャフトと、ピニオンシャフトと、ラックガイドと、ガイドプラグと、付勢部材と、第1のベアリングと、第2のベアリングと、第1の規制部材とを備える。ラックシャフトは、第1の方向に延び、第1の方向に並ぶ複数のラック歯を有する。ピニオンシャフトは、第1の方向と交差する第2の方向に延び、ラック歯と噛み合うピニオン歯を有する。ラックガイドは、第1の方向及び第2の方向の各々に垂直な第3の方向で、ラックシャフトに接触する。ハウジングは、ラックシャフトと、ピニオンシャフトと、ラックガイドとを収容する。ガイドプラグは、第3の方向で、ラックガイドに対して、ラックシャフトとは反対側に配置され、ハウジングに固定される。付勢部材は、ラックガイドとガイドプラグとの間に配置され、ラックガイドをラックシャフトに押し付けるための付勢力をラックガイドに及ぼす。第1のベアリング及び第2のベアリングは、ピニオン歯を挟んで第2の方向に並んで配置され、ピニオンシャフトをハウジングに対して回転可能に支持する。第1の規制部材は、ラックシャフトが第2の方向において第2のベアリング側に向かって移動することを規制する。ピニオンシャフトは、第1のベアリングに圧入され、第2のベアリングに隙間嵌めされる。ハウジングは、ラックガイド収容部を含む。ラックガイド収容部は、第3の方向に延びる筒状であり、ラックガイドとガイドプラグと付勢部材とを収容する。第1の規制部材は、ラックガイド収容部の内周面とラックシャフトとの間に配置され、第2の方向でラックシャフトに対して第1のベアリングと反対側に位置する。
本開示に係る操舵装置によれば、ラックシャフトが第2のベアリングに向かって移動することを、第1の規制部材が規制する。これにより操舵装置は、ラックシャフトの移動に起因してラックガイドが傾くことを抑制し、操舵に伴いラックガイドがガイドプラグやラックガイド収容部に接触して異音を発生することを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る操舵装置は、ラックシャフトと、ピニオンシャフトと、ラックガイドと、ガイドプラグと、付勢部材と、第1のベアリングと、第2のベアリングと、第1の規制部材とを備える。ラックシャフトは、第1の方向に延び、第1の方向に並ぶ複数のラック歯を有する。ピニオンシャフトは、第1の方向と交差する第2の方向に延び、ラック歯と噛み合うピニオン歯を有する。ラックガイドは、第1の方向及び第2の方向の各々に垂直な第3の方向で、ラックシャフトに接触する。ハウジングは、ラックガイドと、ピニオンシャフトと、ラックガイドとを収容する。ガイドプラグは、第3の方向で、ラックガイドに対して、ラックシャフトとは反対側に配置され、ハウジングに固定される。付勢部材は、ラックガイドとガイドプラグとの間に配置され、ラックガイドをラックシャフトに押し付けるための付勢力をラックガイドに及ぼす。第1のベアリング及び第2のベアリングは、ピニオン歯を挟んで第2の方向に並んで配置され、ピニオンシャフトをハウジングに対して回転可能に支持する。第1の規制部材は、ラックシャフトが第2の方向において第2のベアリング側に向かって移動することを規制する。ピニオンシャフトは、第1のベアリングに圧入され、第2のベアリングに隙間嵌めされる。ハウジングは、ラックガイド収容部を含む。ラックガイド収容部は、第3の方向に延びる筒状であり、ラックガイドとガイドプラグと付勢部材とを収容する。第1の規制部材は、ラックガイド収容部の内周面とラックシャフトとの間に配置され、第2の方向でラックシャフトに対して第1のベアリングと反対側に位置する(第1の構成)。
第1の構成によれば、第1の規制部材は、ラックシャフトが第2の方向で第2のベアリングに向かうことを規制する。これにより、ラックガイドの傾きが抑制され、操舵に伴いラックガイドがガイドプラグやラックガイド収容部に接触して異音を発生することが抑制される。
第1の構成の操舵装置において、複数のラック歯は、斜歯である。第1の構成の操舵装置は、さらに、第2の規制部材を備える。第2の規制部材は、ラックガイド収容部の内周面とラックシャフトとの間に配置され、第2の方向でラックシャフトに対して第1の規制部材と反対側に位置し、ラックシャフトが第2の方向で第1のベアリングに向かって移動することを規制し、第1の規制部材の第2の方向におけるサイズは、第2の規制部材の第2の方向におけるサイズよりも大きい(第2の構成)。
第2の構成において、ラック歯が斜歯であるため、ピニオンシャフトの回転に伴って、分力がラックシャフトに発生する。また、ピニオンシャフトの傾きによって、ラックシャフトには、第2の方向で第2のベアリングに向かう力が発生する。従って、ラックシャフトにおいて、第2の方向で第2のベアリングに向かう力は、第2の方向で第1のベアリングに向かう力よりも大きい。第2の構成によれば、第1の規制部材の第2の方向におけるサイズを、第2の規制部材の第2の方向におけるサイズよりも大きくすることにより、ラックシャフトが第2の方向で第2のベアリングに向かうことをより効果的に抑制することができる。
第1又は第2の構成のいずれかの操舵装置において、ラックガイド収容部の内周面のうち、第2の方向において第2のベアリング側に位置し、かつ、第2の方向においてラックシャフトに対向する領域に凹部が形成されている。第1の規制部材は、凹部に嵌め込まれる(第3の構成)。
第3の構成によれば、第1の規制部材が凹部に嵌め込まれることにより、第1の規制部材がラックシャフトとラックガイド収容部の内周面との間の隙間から移動することを防ぐことができる。
第3の構成の操舵装置において、第1の規制部材においてラックシャフトに対向する面は、第3の方向におけるガイドプラグ側からラックシャフトに接触する(第4の構成)。
第4の構成によれば、第1の規制部材は、ラックシャフトが第3の方向でガイドプラグに向かう方向に移動することを規制することができる。
第1〜第4の構成のいずれかの操舵装置において、第1の規制部材においてラックシャフトに対向する面は、接触面と、非接触面とを含む。接触面は、ラックシャフトに接触する。非接触面は、ラックシャフトに接触しない(第5の構成)。
第5の構成によれば、第1の規制部材におけるラックシャフトとの接触面積を小さくすることができる。第1の規制部材がラックシャフトに及ぼす摩擦力を小さくすることができるため、運転手の操舵感を向上させることができる。
第1〜第4の構成のいずれかの操舵装置において、第1の規制部材は、少なくとも1つのローラと、本体部とを備える。少なくとも1つのローラは、ラックシャフトに対向するように配置される。本体部は、ラックシャフトの移動を規制しつつ、少なくとも1つのローラをラックガイド収容部の中心軸に平行な軸を中心に回転可能に支持する(第6の構成)。
第6の構成によれば、第1の規制部材におけるラックシャフトとの接触面積を小さくすることができる。また、ラックシャフトが第1の方向に移動する場合、第1の規制部材のローラが回転する。この結果、第1の規制部材がラックシャフトに及ぼす摩擦力を小さくすることができるため、運転手の操舵感を向上させることができる。
第3の構成の操舵装置において、第1の規制部材は、第1の規制部材が凹部に嵌め込まれた場合において凹部に接触する面、を含む。接触する面は、第2のベアリング側に凸となる円弧状である(第7の構成)。
第7の構成によれば、ラックシャフトがラック歯とピニオン歯との噛み合い位置を中心として第1の方向に平行な軸周りに回転する場合、第1の規制部材は、ラックシャフトの回転に応じて揺動することができる。この場合であっても、第1の規制部材の側面のうち第2の軸方向で第1のベアリング側面の全体がラックシャフトに接触することができるため、ラックシャフトが第2の方向で第2のベアリングに向かって移動することをさらに抑制することができる。
第1〜第4の構成のいずれかの操舵装置は、さらに、弾性部材を備える。弾性部材は、第1の規制部材とラックガイド収容部の内周面との間に配置される(第8の構成)。
第8の構成によれば、弾性部材が第1の規制部材を第2の方向で第1のベアリングに向かう力を付与することができる。従って、ラックシャフトが第2の方向で第2のベアリングに向かって移動することをさらに抑制することができる。
第2の構成の操舵装置は、さらに、取付部材を備える。取付部材は、第1の規制部材及び第2の規制部材をラックガイド収容部の内周面に取り付けるために用いられる。取付部材は、嵌め込み部と、第1の腕部と、第2の腕部とを備える。嵌め込み部は、第3の方向におけるガイドプラグ側からラックガイド収容部の内周面に嵌め込まれる。第1の腕部は、第3の方向に延び、一端が嵌め込み部に固定され、他端が第1の規制部材に固定される。第2の腕部は、第3の方向に延び、第2の方向でラックガイドに対して第1の腕部と反対側に位置し、一端が嵌め込み部に固定され、他端が第2の規制部材に固定される(第9の構成)。
第9の構成によれば、取付部材の嵌め込み部をラックガイド収容部の内周面に挿入することにより、第1の規制部材及び第2の規制部材を、ラックガイドとラックガイド収容部の内周面との間に配置することができる。従って、第1の規制部材及び第2の規制部材を容易に組み付けることができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。説明の便宜上、各図において、構成を簡略化又は模式化して示したり、一部の構成を簡略化して示したりする場合がある。
[第1の実施の形態]
{1.操舵装置100の構成}
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る操舵装置100の構成を示す断面図である。図1を参照して、操舵装置100は、自動車等の車両に搭載される。操舵装置100は、ラックシャフト1と、ピニオンシャフト2と、ラックガイド3と、ハウジング4と、ガイドプラグ5と、コイルスプリング6と、ボールベアリング7と、ニードルベアリング8と、第1の規制部材9と、第2の規制部材10とを備える。
{1.操舵装置100の構成}
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る操舵装置100の構成を示す断面図である。図1を参照して、操舵装置100は、自動車等の車両に搭載される。操舵装置100は、ラックシャフト1と、ピニオンシャフト2と、ラックガイド3と、ハウジング4と、ガイドプラグ5と、コイルスプリング6と、ボールベアリング7と、ニードルベアリング8と、第1の規制部材9と、第2の規制部材10とを備える。
なお、以下の説明において、ラックシャフト1が延びる方向を第1の方向と定義する。ピニオンシャフト2が延びる方向を第2の方向と定義する。第1の方向及び第2の方向の両者に垂直な方向を第3の方向と定義する。
第2の方向に関して、ニードルベアリング8が配置されている側を第2の方向の一方と定義する。第2の方向に関して、ボールベアリング7が配置されている側を、第2の方向の他方と定義する。言い換えると、図1において、紙面の左側が第2の方向の一方であり、紙面の右側が第2の方向の他方である。
第3の方向に関して、ガイドプラグ5が配置されている側を、第3の方向の一方と定義する。第3の方向に関して、ピニオンシャフト2が配置されている側を第3の方向の他方と定義する。言い換えると、図1において、紙面の上側が第3の方向の一方であり、紙面の下側が第3の方向の他方である。
中心軸線L1は、円筒形状を有するラックガイド収容部41の内周面412の中心軸に一致している。中心軸線L1は、第3の方向に対して平行である。
中心軸線L2は、ピニオンシャフト2の中心軸である。ただし、中心軸線L2は、ラックシャフト1がピニオンシャフト2を第2の方向の下方に押していない場合における、ピニオンシャフト2の中心軸である。中心軸線L2は、第2の方向に対して平行である。
ラックシャフト1は、軸方向に沿って移動可能に配置されている。ラックシャフト1は、複数のラック歯11を有する。複数のラック歯11は、斜歯であり、軸方向に並んでいる。ラックシャフト1の両端には、タイロッドが接続されている。タイロッドは、ラックシャフト1の移動に応じて操舵輪を押し引きする。
ピニオンシャフト2は、中心軸線L2周りの周方向に回転可能に配置されている。ピニオンシャフト2は、ピニオン歯21と、圧入部22とを有する。
ピニオン歯21は、第2の方向で螺旋状に延びている。ピニオン歯21は、ラックシャフト1に形成されたラック歯11と噛み合っている。ピニオンシャフト2のうち、ピニオン歯21が形成されている部位を、ピニオン部20と呼ぶ。
圧入部22は、ピニオンシャフト2のピニオン部20よりも第2の方向の他方に位置している。圧入部22は、ハウジング4のピニオンシャフト収容部42に固定されたボールベアリング7に圧入される。
ピニオンシャフト2には、ジョイント部材等を介して、図示しないステアリングシャフトが接続されている。ステアリングシャフトの上端には、図示しないステアリングホイールが取り付けられている。ステアリングホイールの回転操作が、ステアリングシャフト等を介して、ピニオンシャフト2に伝達される。つまり、ピニオンシャフト2は、ステアリングホイールの回転に応じて、中心軸線L2を中心にして回転する。
操舵装置100において、ピニオンシャフト2が周方向で一方から他方に向かって回転した場合、ラックシャフト1が第1の方向で一端から他端に向かって移動する。ピニオンシャフト2が周方向で他方から一方に向かって回転した場合、ラックシャフト1が第1の方向で他端から一端に向かって移動する。
ラックガイド3は、全体として、第3の方向に延びる円柱形状を有する。ラックガイド3がラックシャフト1を第3の方向の他方に押していない場合、ラックガイド3の中心軸は、中心軸線L1に一致する。ラックガイド3は、外周面31と、端面32と、凹部33,34と、環状溝35,35とを有する。
外周面31は、ラックガイド3の外周側面であり、円筒状の面である。端面32は、ラックガイド3における第3の方向の一方の端面である。
凹部33は、ラックガイド3における第3の方向の他方の端面に形成されている。凹部33は、ラックシャフト1の外周面に対応した形状を有する。ラックガイド3は、第3の方向の他方でラックシャフト1に接触している。この状態で、ラックガイド3の凹部33に対して、ラックシャフト1が入り込んでいる。つまり、ラックシャフト1は、凹部33の内面に接している。
凹部34は、ラックガイド3の端面32に形成されており、第3の方向の一方に開口している。凹部34は、内周面341と、端面342とを有する。内周面341は、第3の方向に延びる円筒状の面である。端面342は、内周面341における第3の方向の他方の他端に接続されている。端面342は、第3の方向と垂直な方向に広がる円形状の平面である。
環状溝35,35は、ラックガイド3の外周面31の周方向に形成された環状の溝である。環状溝35,35には、Oリング36,36が嵌め込まれている。Oリング36,36は、ラックガイド3の外周面31から径方向外側に突出しており、ハウジング4におけるラックガイド収容部41の内周面412に接触している。
ハウジング4は、ラックシャフト1と、ピニオンシャフト2と、ラックガイド3とを収容する。ハウジング4は、ラックガイド収容部41と、ピニオンシャフト収容部42を有する。
ラックガイド収容部41は、第3の方向に延びる円筒形である。ラックガイド収容部41は、内部空間411と、内周面412とを有する。内周面412は、第3の方向に延びる円筒状の面である。内周面412の中心軸は、中心軸線L1に一致する。内部空間411は、内周面412により囲まれた空間である。
ラックガイド収容部41は、さらに、凹部413,414を有する。凹部413,414は、ラックガイド収容部41の内周面412に形成されている。凹部413は、第2の方向の他方に開口した窪みである。凹部414は、第2の方向の一方に開口した窪みである。凹部413,414は、それぞれ独立した窪みであり、ラックシャフト1を挟んで第2の方向に対向している。凹部413,414の第1の方向における両端部は閉じている。凹部413には、第1の規制部材9が嵌め込まれる。凹部414には、第2の規制部材10が嵌め込まれる。
ピニオンシャフト収容部42は、第2の方向に延びる円筒形である。ピニオンシャフト収容部42において、第2の方向の他方の端部は開口しており、第2の方向の一方の端部は、閉じている。ピニオンシャフト収容部42は、さらに、大径部422と、中径部423と、小径部424とを有する。大径部422は、中径部423及び小径部424よりも第2の方向の他方に位置する。大径部422の内径は、中径部423及び小径部424の各々の内径よりも大きい。大径部422には、ボールベアリング7が固定されている。
中径部423は、第2の方向に関して、大径部422と小径部424との間に位置する。中径部423の内径は、大径部422の内径よりも小さく、小径部424の内径よりも大きい。中径部423は、ピニオンシャフト2のピニオン部20を収容する。中径部423の内部空間は、第3の方向の一方において、ラックガイド収容部41の内部空間411と接続している。ラックシャフト1は、中径部423の内部空間とラックガイド収容部41の内部空間411とにわたって配置される。
小径部424は、大径部422及び中径部423よりも第2の方向の一方に位置する。小径部424の内径は、大径部422及び中径部423の各々の内径よりも小さい。小径部424には、ニードルベアリング8が固定されている。
ガイドプラグ5は、第3の方向に厚みを有する円板状の部材である。ガイドプラグ5は、第3の方向で、ラックガイド3を挟んでラックシャフト1と反対側に配置されている。ガイドプラグ5は、ラックガイド収容部41の内部空間411に配置された状態で、ラックガイド収容部41に固定されている。ガイドプラグ5の外周面に形成されたねじ山が、ラックガイド収容部41の内周面412に形成されたねじ溝と噛み合っている。ガイドプラグ5の端面51は、第3の方向と垂直な方向に広がる円形状の平面である。ラックガイド3の端面32は、第3の方向と垂直な方向に広がる平面であるため、ラックガイド3の端面32は、ガイドプラグ5の端面51と略平行に配置される。
コイルスプリング6は、第3の方向で、ラックガイド3とガイドプラグ5との間に配置されている付勢部材である。具体的には、コイルスプリング6は、ラックガイド3の端面32に開口する凹部34内に配置されている。
コイルスプリング6は、第3の方向で、ラックガイド3の凹部34における端面342に接している。コイルスプリング6は、第3の方向で、ガイドプラグ5の端面51に接している。つまり、コイルスプリング6は、第3の方向で、ラックガイド3における凹部34の端面342とガイドプラグ5の端面51との間に配置されている。このとき、コイルスプリング6は、第3の方向で圧縮されている。コイルスプリング6は、ラックガイド3をラックシャフト1に押し当てるための付勢力をラックガイド3に及ぼす。
ボールベアリング7は、第1のベアリングとして、ハウジング4におけるピニオンシャフト収容部42の大径部422に固定される。ボールベアリング7には、ピニオンシャフト2の圧入部22が圧入される。これにより、ボールベアリング7は、ピニオンシャフト2をハウジング4に対して回転可能に支持する。
ニードルベアリング8は、第2のベアリングとして、ハウジング4におけるピニオンシャフト収容部42の小径部424に固定される。ピニオンシャフト2の端部23が、ニードルベアリング8に隙間嵌めされる。これにより、ニードルベアリング8は、ピニオンシャフト2をハウジング4に対して回転可能に支持する。
つまり、ボールベアリング7とニードルベアリング8とは、ピニオン歯21を挟んで第2の方向に並んで配置され、ピニオンシャフト2をハウジング4に対して回転可能に支持する。
図2は、第1の規制部材9の斜視図である。第1の規制部材9は、例えば、樹脂により形成される。
第1の規制部材9を第3の方向に見た場合、第1の規制部材9は、略半円形である。第1の規制部材9における第2の方向の一方の側面91は、第2の方向の一方に凸である円弧状の曲面である。第1の規制部材9における第2の方向の他方の側面92は、第1の方向に延びており、ラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で一方の曲面部の形状に対応した曲面である。
図1を参照して、第1の規制部材9は、ラックガイド収容部41の内周面412に形成された凹部413の底面と接触するように、凹部413に嵌め込まれる。ここで、凹部413の底面は、凹部413において、第2の方向の一方に配置された面である。凹部413の底面の形状は、第1の規制部材9の側面91の形状に対応している。第1の規制部材9が凹部413に嵌め込まれた場合、凹部413の底面の全体が第1の規制部材9の側面91に接触する。
また、第1の規制部材9の側面92は、凹部413に嵌め込まれた状態において、ラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で一方の曲面部に対向する。また、側面92は、ラックシャフト1の外周面に第3の方向の一方から接触する。つまり、第1の規制部材9は、ラックガイド収容部41の内周面412とラックガイド3との間に配置され、第2の方向でラックシャフト3に対してボールベアリング7と反対側に位置する。
図3は、第2の規制部材10の斜視図である。図3を参照して、第2の規制部材10は、例えば、第1の規制部材9に用いられる樹脂と同じ樹脂により形成される。
第2の規制部材10を第3の方向に見た場合、第2の規制部材10は、略半円形である。第2の規制部材10における第2の方向の他方の側面101は、第2の方向の他方に凸である円弧状の曲面である。第2の規制部材10における第2の方向の一方の側面102は、第1の方向に延びており、ラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で他方の曲面部の形状に対応した曲面である。
第2の規制部材10の第2の方向におけるサイズK2(図3参照)は、第1の規制部材9の第1の方向におけるサイズK2(図2参照)よりも小さい。この理由については後述する。
図1を参照して、第2の規制部材10の側面102は、ラックガイド収容部41の内周面412に形成された凹部414の底面と接触するように、凹部414に嵌め込まれる。ここで、凹部414の底面は、凹部414において、第2の方向の他方に配置された面である。第2の規制部材10が凹部414に嵌め込まれた場合、凹部414の底面の全体が第2の規制部材10の側面101に接触する。
また、第2の規制部材10の側面102は、凹部414に嵌め込まれた状態において、ラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で他方の曲面部に対向する。また、このため、第2の規制部材9の側面102は、ピニオンシャフト2が回転していない場合、ラックシャフト1の外周面に第3の方向の一方から接触する。この理由については、後述する。つまり、第2の規制部材10は、ラックガイド収容部41の内周面412とラックガイド3と間に配置され、第2の方向でラックシャフト3に対して第1の規制部材9と反対側に位置する。
{2.接触音の発生の抑制}
操舵装置100は、第1の規制部材9及び第2の規制部材10を備えることにより、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音を抑制することができる。以下、詳しく説明する。
操舵装置100は、第1の規制部材9及び第2の規制部材10を備えることにより、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音を抑制することができる。以下、詳しく説明する。
{2.1.ラック歯11とピニオン歯21との噛み合い}
図1を参照しながら、ラック歯11とピニオン歯21との噛み合いについて説明する。コイルスプリング6は、ラックガイド3とガイドプラグ5との間に配置されることにより、ラックガイド3をラックシャフト1に押し付ける。つまり、ラックシャフト1は、ラックガイド3により第3の方向の他方に押される。この結果、ラックシャフト1に形成されたラック歯11が、ピニオンシャフト2に形成されたピニオン歯21と噛み合う。コイルスプリング6はラックガイド3を第3の方向の他方に継続的に押しているため、ラック歯11とピニオン歯21との噛み合う状態が維持される。
図1を参照しながら、ラック歯11とピニオン歯21との噛み合いについて説明する。コイルスプリング6は、ラックガイド3とガイドプラグ5との間に配置されることにより、ラックガイド3をラックシャフト1に押し付ける。つまり、ラックシャフト1は、ラックガイド3により第3の方向の他方に押される。この結果、ラックシャフト1に形成されたラック歯11が、ピニオンシャフト2に形成されたピニオン歯21と噛み合う。コイルスプリング6はラックガイド3を第3の方向の他方に継続的に押しているため、ラック歯11とピニオン歯21との噛み合う状態が維持される。
{2.2.ピニオンシャフト2の傾き}
図1を参照しながら、ラックシャフト1がピニオンシャフト2を第3の方向の他方へ押すことに起因するピニオンシャフト2の傾きについて説明する。
図1を参照しながら、ラックシャフト1がピニオンシャフト2を第3の方向の他方へ押すことに起因するピニオンシャフト2の傾きについて説明する。
操舵装置100において、ピニオンシャフト2の圧入部22は、上述のように、ピニオンシャフト収容部42の大径部422に固定されたボールベアリング7に圧入される。この結果、ピニオンシャフト2の圧入部22は、第2の方向に対して垂直な方向に移動しない。
一方、ピニオンシャフト2の端部23は、ピニオンシャフト収容部42の小径部424に固定されたニードルベアリング8に隙間嵌めされる。この結果、ピニオンシャフト2のピニオン部20及び端部23は、ピニオンシャフト2の圧入部22を基準にして、第2の方向に対して垂直な方向に揺動することができる。ただし、ピニオンシャフト2がラックシャフト1により第3の方向の他方に押圧されていない場合、ピニオンシャフト2の中心軸は、中心軸線L2に一致する。
図4は、ピニオンシャフト2及びラックガイド3の傾きを説明する図である。なお、図4では、図1に示している符号の一部の表示を省略している。
図4を参照して、ピニオンシャフト2の端部23がニードルベアリング8に隙間嵌めされている状態において、ピニオンシャフト2がラックシャフト1により第3の方向の他方へ押される。ピニオンシャフト2のピニオン部20及び端部23は、上述のように、第2の方向に垂直な方向に揺動可能である。従って、ラックシャフト1がピニオンシャフト2を第3の方向の他方へ押した場合、ピニオンシャフト2のピニオン部20及び端部23が、第3の方向の他方へ移動する。
この結果、ピニオンシャフト2は、圧入部22(図1参照)を中心にして、中心軸線L2に対して傾く。具体的には、ピニオンシャフト2において、第2の方向の一方の端部23が第3の方向の他方側へ移動し、図示しない第2の方向の他方の端部が第3の方向の一方側へ移動する。図4において、ピニオンシャフト2が傾いた場合における、ピニオンシャフト2の中心軸を中心軸線L2aで示す。なお、図4では、説明を分かりやすくするために、中心軸線L2に対する中心軸線L2aの傾きを、実際の中心軸線L2aの傾きよりも誇張して示している。
{2.3.ラックガイド3の傾き}
ピニオンシャフト2が傾くことに伴って、ラックガイド3の中心軸が中心軸線L1に対して傾く。以下、図4を参照しながら、ラックガイド3の傾きについて説明する。
ピニオンシャフト2が傾くことに伴って、ラックガイド3の中心軸が中心軸線L1に対して傾く。以下、図4を参照しながら、ラックガイド3の傾きについて説明する。
ピニオンシャフト2の中心軸が中心軸線L2に対して傾いた状態であっても、ラックシャフト1は、第3の方向の他方へ押す力をピニオンシャフト2に対して継続して加える。この結果、ラックシャフト1に形成されたラック歯11と、ピニオンシャフト2に形成されたピニオン歯21との噛み合い位置が第2の方向の一方にずれる。噛み合い位置のずれに伴って、ラックシャフト1が第2の方向の一方に移動する。ラックシャフト1が第2の方向の一方へ移動した場合、ラックガイド3は、ラックガイド3の端面32が第2の方向の他方に移動するようにして、中心軸線L1に対して傾く。
図4において、ラックガイド3が噛み合い位置のずれに起因して傾いた場合における、ラックガイド3の中心軸を中心軸線L1aで示している。なお、図4では、中心軸線L1に対する中心軸線L1aの傾きを、実際の中心軸線L1aの傾きよりも誇張して示ししている。
ラックガイド3が中心軸線L1に対して傾くことにより、ラックガイド3の端面32とガイドプラグ5の端面51との最短距離が小さくなる。この結果、ラックガイド3の端面32がガイドプラグ5の端面51に接触する虞がある。
{2.4.接触音の発生}
ラックシャフト1のラック歯11が斜歯であるため、ラックシャフト1は、ピニオンシャフト2の回転に伴ってピニオンシャフト2の軸方向に沿って往復運動を行う。この結果、ラックガイド3がガイドプラグ5又はラックガイド収容部41に繰り返し接触するため、異音が発生する。図4を参照しながら、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音、ラックガイド3とラックガイド収容部41との接触音の発生について詳しく説明する。
ラックシャフト1のラック歯11が斜歯であるため、ラックシャフト1は、ピニオンシャフト2の回転に伴ってピニオンシャフト2の軸方向に沿って往復運動を行う。この結果、ラックガイド3がガイドプラグ5又はラックガイド収容部41に繰り返し接触するため、異音が発生する。図4を参照しながら、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音、ラックガイド3とラックガイド収容部41との接触音の発生について詳しく説明する。
ピニオンシャフト2が、ステアリングホイールの回転に応じて中心軸線L2周りの周方向の一方に回転した場合、ラックシャフト1は、第2の方向の一方にさらに移動する。この理由は、ラックシャフト1が有する複数のラック歯11が斜歯であるため、ピニオンシャフト2が中心軸線L2周りの周方向の一方に回転することにより、ラックシャフト1が第2の方向の一方に向かう力を受けるためである。この場合、ラックガイド3の端面32が第2の方向の一方へさらに移動するため、ラックガイド3の傾きがさらに大きくなる。つまり、中心軸線L1と中心軸線L1aとなす角θ1が大きくなるように、ラックガイド3が傾く。ラックガイド3の端面32とガイドプラグ5の端面51との最短距離がさらに小さくなり、ラックガイド3の端面32がガイドプラグ5の端面51と接触する。この結果、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音が発生する。また、角θ1が大きくなるようにラックガイド3が傾いた場合、ラックガイド3がラックガイド収容部41の内周面と接触する虞がある。つまり、ラックガイド3が第2の方向の一方に移動した場合、ラックガイド3とラックガイド収容部41との接触音が発生する場合がある。
一方、ピニオンシャフト2が、ステアリングホイールの回転に応じて中心軸線L2周りの周方向の他方に回転した場合、ラックシャフト1は、第2の方向の他方へ移動する。この理由は、ラックシャフト1が有する複数のラック歯11が斜歯であるため、ピニオンシャフト2が中心軸線L2周りの周方向の他方に回転することにより、ラックシャフト1が第2の方向の他方に向かう力を受けるためである。この場合、ラックガイド3を第2の方向の他方から第2の方向の一方へ移動させる力がラックガイド3に働くため、ラックガイド3の傾きが一時的に緩和される。しかし、ピニオンシャフト2の回転量によっては、ラックガイド3の中心軸が図4に示す中心軸線L1bとなるように、ラックガイド3が傾く場合がある。この場合、ラックガイド3の端面32が、ガイドプラグ5の端面51に接触する虞がある。つまり、ラックガイド3が第2の方向の他方に移動した場合であっても、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音が発生する場合がある。また、中心軸線L1と中心軸線L1bとのなす角が大きくなるようにラックガイド3が傾いた場合、ラックガイド3がラックガイド収容部41の内周面と接触する虞がある。つまり、ラックガイド3が第2の方向の他方に移動した場合、ラックガイド3とラックガイド収容部41との接触音が発生する場合がある。
{2.5.第1の規制部材9及び第2の規制部材10の作用}
操舵装置100は、第1の規制部材9及び第2の規制部材10を備えることにより、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音の発生を防ぐことができる。以下、詳しく説明する。
操舵装置100は、第1の規制部材9及び第2の規制部材10を備えることにより、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音の発生を防ぐことができる。以下、詳しく説明する。
図1を参照して、第1の規制部材9は、凹部413に嵌め込まれることにより、ラックガイド収容部41の内周面412における第2の方向の一方側の領域と、ラックガイド3の外周面31との間に配置される。第1の規制部材9は、ラックシャフト1が第2の方向の一方へ移動することを規制する。ラックシャフト1が第2の方向の一方に移動することが規制されるため、ラックガイド3の中心軸が中心軸線L1に対して傾くことが抑制される。つまり、第1の規制部材9は、ラックガイド3の中心軸が中心軸線L1に対して傾くことを抑制することにより、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触を抑制する。従って、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音の発生を減少させることができる。
また、図1を参照して、第2の規制部材10は、凹部414に嵌め込まれることにより、ラックガイド収容部41の内周面412における第2の方向の他方側の領域と、ラックガイド3の外周面31との間に配置される。第2の規制部材10は、ラックシャフト1が第2の方向の他方へ移動することを規制する。ラックシャフト1が第2の方向の他方に移動することが規制されるため、ラックガイド3の中心軸が中心軸線L1に対して傾くことが抑制される。つまり、第2の規制部材10は、ラックガイド3の中心軸が中心軸線L1に対して傾くことを抑制し、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触を抑制する。従って、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音の発生を減少させることができる。
また、第1の規制部材9の第2の方向におけるサイズK1(図2参照)は、第2の規制部材10の第2の方向におけるサイズK2(図3参照)よりも大きい。これにより、ラックシャフト1の第2の方向の一方への移動をさらに抑制することができる。以下、図4を参照しながら、その理由を説明する。
ピニオンシャフト2の傾斜によって、第2の方向の一方に向かう力F1が、ラックシャフト1に継続的に付与されている。ピニオンシャフト2の回転に伴ってラックシャフト1が第2の方向の一方へ移動する場合、第2の方向の一方に向かう力F2がラックシャフト1に発生する。力F2は、ラックシャフト1のラック歯11が斜歯であることにより発生する分力に相当する。つまり、ラックシャフト1がピニオンシャフト2の回転に応じて第2の方向の一方に移動する場合、第1の規制部材9は、ラックシャフト1から力F1,F2の合力を受ける。
一方、ピニオンシャフト2の回転に伴ってラックシャフト1が第2の方向の他方へ移動する場合、第2の方向の他方に向かう力F3がラックシャフト1に発生する。力F3は、ラックシャフト1のラック歯11が斜歯であることにより発生する分力に相当する。つまり、ラックシャフト1がピニオンシャフト2の回転に伴って第2の方向の他方に移動する場合、第2の規制部材10は、ラックシャフト1から力F1,F3の合力を受ける。
力F1,F2の両者は、第2の方向の一方に向かう力であり、力F3は、力F1と反対の第2の方向の他方に向かう力である。従って、第1の規制部材9がラックシャフト1から受ける力の大きさは、第2の規制部材10がラックシャフト1から受ける力の大きさよりも大きい。第1の規制部材9の第2の方向におけるサイズK1(図2参照)を、第2の規制部材10の第2の方向におけるサイズK2(図3参照)よりも大きくすることにより、ラックシャフト1が第2の方向の一方へ移動することをより効果的に規制することができる。この結果、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音の発生をさらに抑制することができる。
また、第1の規制部材9は凹部413に嵌め込まれ、第2の規制部材10は、凹部414に嵌め込まれる。第1の規制部材9及び第2の規制部材10が、ラックシャフト1との摩擦力によって第1の方向へ移動することが防ぐことができる。つまり、第1の規制部材9及び第2の規制部材10がラックシャフト1とラックガイド収容部41の内周面412との間の隙間から移動することを防ぐことができる。
また、第1の規制部材9の側面91は、第2の方向の一方に凸であり、第2の規制部材10の側面101は、第2の方向の他方に凸である。ラックシャフト1がラック歯11とピニオン歯21との噛み合い位置を中心として中心軸線L1周りに回転する場合であっても、第1の規制部材9及び第2の規制部材10は、ラックシャフトの回転に応じて揺動することができる。従って、ラックシャフト1が回転する場合であっても、第1の規制部材9の側面91の全体がラックシャフト1の外周面に接触し、第2の規制部材10の側面101の全体がラックシャフト1の外周面に接触する。従って、ラックシャフト1が回転した場合においても、ラックシャフト1が第2の方向の一方に移動することを抑制することができる。
また、第1の規制部材9の側面92及び第2の規制部材10の側面102は、第3の方向の一方からラックシャフト1の外周面に接触する。従って、第1の規制部材9及び第2の規制部材10は、ラックシャフト1が第3の方向の一方へ移動することを規制することができる。この結果、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音の発生をさらに抑制することができる。
[第2の実施の形態]
以下、図5を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。図5は、第1の規制部材60の斜視図である。
以下、図5を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。図5は、第1の規制部材60の斜視図である。
本実施の形態において、操舵装置100は、図2に示す第1の規制部材9に代えて、図5に示す第1の規制部材60を備える。以下、第1の規制部材9と異なる点を中心にして、第1の規制部材60について説明する。
図5を参照して、第1の規制部材60は、第3の方向に見て略半円状であり、例えば、樹脂により形成される。
第1の規制部材60を第3の方向に見た場合、第1の規制部材60における第2の方向の一方の側面61は、第2の方向の一方に凸である円弧状の曲面である。第1の規制部材60を第3の方向に見た場合、第1の規制部材60における第2の方向の他方の側面62は、第1の方向に延びている。側面62は、接触面621,622と、非接触面623とを有する。
接触面621,622は、第1の方向に延びており、ラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で一方の曲面部に対応した形状を有する。接触面621は、接触面622及び非接触面623よりも、第3の方向の一方に位置している。非接触面623は、第3の方向に関して接触面621と接触面622との間に位置している。接触面622は、接触面621及び非接触面623よりも、第3の方向の他方に位置している。また、非接触面623は、接触面621,622よりも第2の方向の一方に位置している。
図1及び図5を参照して、第1の規制部材60は、第1の規制部材9に代えて、第1の規制部材60の側面61がラックガイド収容部41の内周面412に形成された凹部413の底面と接触するように、凹部413に嵌め込まれる。凹部413の底面は、凹部413において第2の方向で一方に配置されている。凹部413の底面の形状は、第1の規制部材60の側面61の形状に対応している。第1の規制部材60が凹部413に嵌め込まれた場合、凹部413の底面の全体が第1の規制部材60の側面61に接触する。また、第1の規制部材9の側面62のうち、接触面621,622は、凹部413に嵌め込まれた状態において、ラックシャフト1の外周面のうちラック歯11が形成されていない曲面部に第3の方向の一方から接触する。
第1の規制部材60は、第1の規制部材9と同様に、ラックシャフト1が第2の方向の一方に移動することを規制するため、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音、ラックガイド3とラックガイド収容部41との接触音が発生することを抑制することができる。
また、第1の規制部材60が凹部413に嵌め込まれた場合、非接触面623は、ラックシャフト1の外周面に接触しない。つまり、第1の規制部材60は、ラックシャフト1との接触面積を第1の規制部材9よりも少なくすることができる。第1の規制部材60がラックシャフト1に及ぼす摩擦力を小さくすることができるため、ラックシャフト1が第1の方向に容易に移動することができる。この結果、車両の運転手の操舵感を向上させることができる。
なお、図5では、第1の規制部材60の側面62が、接触面621,622と、非接触面623とを有する例を示したが、これに限られない。第1の規制部材60の側面62は、第1の規制部材60が第1の規制部材9に代えてラックシャフト1とラックガイド収容部41の内周面412との間に配置された場合において、ラックシャフト1に接触する接触面と、ラックシャフト1に接触しない非接触面とを有していればよい。
[第3の実施の形態]
以下、図6を参照しながら、本発明の第3の実施の形態について説明する。図6は、本実施の形態に係る第1の規制部材65の斜視図である。
以下、図6を参照しながら、本発明の第3の実施の形態について説明する。図6は、本実施の形態に係る第1の規制部材65の斜視図である。
本実施の形態において、操舵装置100は、図2に示す第1の規制部材9に代えて、図6に示す第1の規制部材65を備える。以下、第1の規制部材9と異なる点を中心にして、第1の規制部材65について説明する。
図6を参照して、第1の規制部材65は、本体部66と、ローラ67,67,67とを有する。
本体部66は、第3の方向に見て略半円形であり、例えば、樹脂により形成される。第1の規制部材65を第3の方向に見た場合、本体部66における第2の方向の一方の側面661は、第2の方向の一方に凸である円弧状の曲面である。第1の規制部材65を第3の方向に見た場合、本体部66における第2の方向の他方の側面662は、第1の方向に延びており、第2の方向に対して垂直な平面である。
本体部66は、凹部663を有する。凹部663は、側面662から側面661に向かって窪んでいる。凹部663は、ローラ67,67,67の一部が側面662から本体部66の外部へ突出するように、ローラ67,67.67を収納する。ローラ67,67,67は、円筒形であり、中心軸が第2の方向に延びるように、凹部663に収納される。また、ローラ67,67,67は、本体部66に対して回転可能となるように、本体部66に取り付けられている。なお、ローラ67,67,67の回転軸は、ローラ67,67,67の中心軸に一致している。
図1及び図6を参照して、第1の規制部材65は、第1の規制部材9に代えて、本体部66の側面661がラックガイド収容部41の内周面412に形成された凹部413の底面と接触するように、凹部413に嵌め込まれる。凹部413の底面は、凹部413において第2の方向で一方に配置されている。凹部413の底面の形状は、本体部66の側面661の形状に対応している。第1の規制部材65が凹部413に嵌め込まれた場合、凹部413の底面の全体が本体部66の側面661に接触する。また、第1の規制部材65が凹部413に嵌め込まれた状態において、ローラ67,67,67は、ラックシャフト1の外周面のうちラック歯11が形成されていない曲面部に接触する。
第1の規制部材65は、第1の規制部材9と同様に、ラックシャフト1が第2の方向の一方に移動することを規制するため、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音、ラックガイド3とラックガイド収容部41との接触音が発生することを抑制することができる。
第1の規制部材65において、ローラ67,67,67がラックシャフト1に接触し、側面662は、ラックシャフト1に接触しない。従って、第1の規制部材65は、ラックシャフト1との接触面積を第1の規制部材9よりも少なくすることができるため、第1の規制部材65がラックシャフト1に及ぼす摩擦力を小さくすることができる。また、ラックシャフト1が第1の方向に移動する際に、ローラ67,67,67が回転するため、第1の規制部材65がラックシャフト1に及ぼす摩擦力をさらに小さくすることができる。この結果、ラックシャフト1が第1の方向に容易に移動することができるため、車両の運転手の操舵感を向上させることができる。
なお、ローラ67,67,67において、第3の方向の一方の端部が、第3の方向の他方の端部よりも第2の方向の他方に位置するように傾斜していてもよい。つまり、ローラ67,67,67は、ラックシャフト1の外周面のうち、ラックシャフト1の外周面のうちラック歯11が形成されていない曲面部に第3の方向の一方から接触してもよい。この場合、ローラ67,67,67は、各々の回転軸が第2の方向に対して傾斜するように、本体部66に対して回転可能となるように、本体部66に取り付けられる。
また、第1の規制部材65が3つのローラ67を備える例を説明したが、これに限られない。第1の規制部材65は、少なくとも1つのローラを備えていればよい。
[第4の実施の形態]
以下、図7を参照しながら、本発明の第4の実施の形態について説明する。図7は、本実施の形態に係る第1の規制部材70の斜視図である。
以下、図7を参照しながら、本発明の第4の実施の形態について説明する。図7は、本実施の形態に係る第1の規制部材70の斜視図である。
本実施の形態において、操舵装置100は、図2に示す第1の規制部材9に代えて、図7に示す第1の規制部材70を備える。以下、第1の規制部材9と異なる点を中心にして、第1の規制部材70について説明する。
図6を参照して、第1の規制部材70は、本体部71と、弾性体72とを有する。
本体部71は、第3の方向に見て略半円形であり、例えば、樹脂により形成される。第1の規制部材70を第3の方向に見た場合、本体部71における第2の方向の一方の側面711は、第2の方向の一方に凸である円弧状の曲面である。第1の規制部材70を第3の方向に見た場合、本体部71における第2の方向の他方の側面712は、第1の方向に延びており、ラックシャフト1の外周面のうちラック歯11が形成されていない曲面部の形状に対応した曲面である。
本体部71は、凹部713を有する。凹部713は、側面711に開口している窪みである。つまり、凹部713は、側面711において、第2の方向の他方に向かって窪んでいる。
弾性体72は、例えば、ゴムなどの弾性を有する素材により形成されており、凹部713に挿入される。弾性体72の第1の方向におけるサイズは、凹部713の第1の方向におけるサイズに対応している。弾性体72の第3の方向におけるサイズは、凹部713の第3の方向におけるサイズに対応している。弾性体72の第2の方向におけるサイズは、凹部713の第2の方向におけるサイズよりも大きい。従って、弾性体72が凹部713に挿入された場合において、弾性体72の一部は、側面711から第2の方向の一方に突出している。
図1及び図7を参照して、第1の規制部材70は、第1の規制部材9に代えて、弾性体72がラックガイド収容部41の内周面412に形成された凹部413の底面と接触するように、凹部413に嵌め込まれる。凹部413の底面は、第2の方向で一方に配置されている。第1の規制部材70が凹部413に嵌め込まれた状態において、本体部71の側面712は、ラックシャフト1の外周面のうちラック歯11が形成されていない曲面部に第3の方向の一方から接触する。
第1の規制部材70は、第1の規制部材9と同様に、ラックシャフト1が第2の方向の一方に移動することを規制するため、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音が発生することを抑制することができる。
また、第1の規制部材70において、弾性体72は、第2の方向の他方に押す力を本体部71に付与する。この結果、ラックシャフト1が第2の方向の一方へ移動することをさらに抑制することができるため、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音が発生することをさらに抑制することができる。
[第5の実施の形態]
以下、図8を参照しながら、本発明の第5の実施の形態について説明する。図8は、本実施の形態に係る操舵装置100において、取付部材80に組み付けられた第1の規制部材9及び第2の規制部材10を示す斜視図である。
以下、図8を参照しながら、本発明の第5の実施の形態について説明する。図8は、本実施の形態に係る操舵装置100において、取付部材80に組み付けられた第1の規制部材9及び第2の規制部材10を示す斜視図である。
図8を参照して、第1の規制部材9及び第2の規制部材10は、取付部材80に組み付けられている。取付部材80は、嵌め込み部81と、腕部82,83とを有する。
嵌め込み部81は、ラックガイド3の外周面の外径よりも大きい内径を有する円弧状の部材である。
腕部82は、第3の方向に延びている。腕部82において、一方の端部82aが嵌め込み部81に固定されており、他方の端部82bが第1の規制部材9に固定されている。端部82aは、端部82bよりも第3の方向の一方に位置している。
腕部83は、第3の方向に延びており、第2の方向でラックガイド3に対して腕部82と反対側に配置される。腕部83において、端部83aが嵌め込み部81に固定されており、端部83bが第2の規制部材10に固定されている。端部83aは、端部83bよりも第3の方向の一方に位置している。
腕部82における第3の方向の長さは、下記のように取付部材80の嵌め込み部81がラックガイド収容部41の内周面412に挿入された場合において、第1の規制部材9がラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で一方の曲面部に対向することができる長さに調整される。同様に、腕部83における第3の方向の長さは、取付部材80の嵌め込み部81がラックガイド収容部41の内周面412に挿入された場合において、第2の規制部材10がラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で他方の曲面部に対向することができる長さに調整される。
本実施の形態では、第1の規制部材9及び第2の規制部材10は、図1に示す凹部413,414に嵌め込まれるのではなく、取付部材80によってラックガイド収容部41の内周面412に組み付けられる。具体的には、取付部材80の嵌め込み部81を、第3の方向の一方から第3の方向の他方に向かってラックガイド収容部41の内周面412に挿入する。つまり、取付部材80が、ラックガイド3に嵌め込まれることにより固定される。
本実施の形態では、第1の規制部材9及び第2の規制部材10は、第2の方向でラックシャフト1とラックガイド収容部41の内周面412との間に配置されるため、ラックシャフト1が第2の方向に移動することを規制する。従って、ラックガイド3とガイドプラグ5との接触音、ラックガイド3とラックガイド収容部41との接触音が発生することを抑制することができる。
また、本実施の形態において、第1の規制部材9及び第2の規制部材10は、取付部材80に固定されている。取付部材80の嵌め込み部81をラックガイド収容部41の内周面412に挿入することにより、第1の規制部材9及び第2の規制部材10を、ラックガイド3とラックガイド収容部41の内周面との間に配置することができるため、第1の規制部材9及び第2の規制部材10を容易に組み付けることができる。なお、本実施の形態では、第1の規制部材9及び第2の規制部材10が取付部材80により組み付けられるため、ラックガイド収容部41は、凹部413,414を有してなくてもよい。
[変形例]
上記第1の実施の形態において、第1の規制部材9における第2の方向のサイズK1が、第2の規制部材10における第2の方向のサイズK2よりも大きい例を説明したが、これに限られない。第2の規制部材10における第2の方向のサイズK2が、第1の規制部材9における第1の方向のサイズK2と同じであってもよいし、サイズK1よりも大きくてもよい。いずれの場合であっても、ラックシャフト1が第2の方向に移動することを抑制することができる。
上記第1の実施の形態において、第1の規制部材9における第2の方向のサイズK1が、第2の規制部材10における第2の方向のサイズK2よりも大きい例を説明したが、これに限られない。第2の規制部材10における第2の方向のサイズK2が、第1の規制部材9における第1の方向のサイズK2と同じであってもよいし、サイズK1よりも大きくてもよい。いずれの場合であっても、ラックシャフト1が第2の方向に移動することを抑制することができる。
上記第1の実施の形態において、操舵装置100が第1の規制部材9及び第2の規制部材10を備える例を説明したが、これに限られない。操舵装置100は、第2の規制部材10を備えなくてもよい。この場合であっても、ラックシャフト1が第2の方向の一方に移動することを抑制することができる。
上記第1の実施の形態において、第1の規制部材9の側面92がラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で一方の曲面部の形状に対応する曲面であり、第2の規制部材10の側面102が、ラックシャフト1の外周面のうち第2の方向で他方の曲面部に対応した曲面である例を説明したが、これに限られない。側面92,102は、例えば、第2の方向に対して垂直な平面であってもよい。つまり、ラックシャフト1が第2の方向へ移動することを抑制することができれば、第1の規制部材9の側面92及び第2の規制部材10の側面102の形状は、特に限定されない。
上記実施の形態において、第1の規制部材における第2の方向の一方の側面が、円弧状の曲面である例を説明したが、これに限られない。第1の規制部材における第2の方向の一方の側面は、例えば、第2の方向に対して垂直な平面であってもよい。つまり、ラックシャフト1が第2の方向へ移動することを抑制することができれば、第1の規制部材9において、第2の方向の一方における側面の形状は、特に限定されない。第2の規制部材における第2の方向の他方の側面についても同様である。
上記実施の形態において、第1の規制部材及び第2の規制部材の各々がラックガイド収容部41の内周面412に形成された凹部に嵌め込まれる例を説明したが、これに限られない。第1の規制部材及び第2の規制部材は、ラックガイド収容部41の内周面412に形成された凹部に嵌め込まれなくてもよい。第1の規制部材は、ラックガイド収容部41の内周面412とラックシャフト1との間に配置され、第2の方向でラックシャフト1に対してボールベアリング7と反対側に位置すればよい。第2の規制部材は、ラックガイド収容部41の内周面412とラックシャフト1との間に配置され、第2の方向でラックシャフト1に対して第1の規制部材と反対側に位置すればよい。この場合であっても、第1の規制部材及び第2の規制部材は、ラックシャフト1が第2の方向へ移動することを抑制することができる。
上記第2〜第4の実施の形態において、第1の規制部材9に代えて、第1の規制部材60,65,70のいずれかを使用する例を説明したが、これに限られない。第2の規制部材10に代えて、第1の規制部材60,65,70のいずれかを使用してもよい。いずれの場合であっても、ラックシャフト1が第2の方向の他方に移動することを抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
100 操舵装置
1 ラックシャフト
2 ピニオンシャフト
3 ラックガイド
4 ハウジング
5 ガイドプラグ
6 コイルスプリング
7 ボールベアリング
8 ニードルベアリング
9,60,65,70 第1の規制部材
10 第2の規制部材
41 ラックガイド収容部
42 ピニオンシャフト収容部
1 ラックシャフト
2 ピニオンシャフト
3 ラックガイド
4 ハウジング
5 ガイドプラグ
6 コイルスプリング
7 ボールベアリング
8 ニードルベアリング
9,60,65,70 第1の規制部材
10 第2の規制部材
41 ラックガイド収容部
42 ピニオンシャフト収容部
Claims (9)
- 第1の方向に延び、前記第1の方向に並ぶ複数のラック歯を有するラックシャフトと、
前記第1の方向と交差する第2の方向に延び、前記ラック歯と噛み合うピニオン歯を有するピニオンシャフトと、
前記第1の方向及び前記第2の方向の各々に垂直な第3の方向で、前記ラックシャフトに接触するラックガイドと、
前記ラックシャフトと、前記ピニオンシャフトと、前記ラックガイドとを収容するハウジングと、
前記第3の方向で、前記ラックガイドに対して、前記ラックシャフトとは反対側に配置され、前記ハウジングに固定されたガイドプラグと、
前記ラックガイドと前記ガイドプラグとの間に配置され、前記ラックガイドを前記ラックシャフトに押し付けるための付勢力を前記ラックガイドに及ぼす付勢部材と、
前記ピニオン歯を挟んで前記第2の方向に並んで配置され、前記ピニオンシャフトを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第1のベアリング及び第2のベアリングと、
前記ラックシャフトが前記第2の方向において前記第2のベアリング側に向かって移動することを規制する第1の規制部材と、
を備え、
前記ピニオンシャフトは、前記第1のベアリングに圧入され、前記第2のベアリングに隙間嵌めされ、
前記ハウジングは、
前記第3の方向に延びる筒状であり、前記ラックガイドと前記ガイドプラグと前記付勢部材とを収容するラックガイド収容部、
を含み、
前記第1の規制部材は、前記ラックガイド収容部の内周面と前記ラックシャフトとの間に配置され、前記第2の方向で前記ラックシャフトに対して前記第1のベアリングと反対側に位置する、操舵装置。 - 請求項1に記載の操舵装置であって、
前記複数のラック歯は、斜歯であり、
前記操舵装置は、さらに、
前記ラックガイド収容部の内周面と前記ラックシャフトとの間に配置され、前記第2の方向で前記ラックシャフトに対して前記第1の規制部材と反対側に位置し、前記ラックシャフトが前記第2の方向で前記第1のベアリングに向かって移動することを規制する第2の規制部材、
を備え、
前記第1の規制部材の第2の方向におけるサイズは、前記第2の規制部材の第2の方向におけるサイズよりも大きい、操舵装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の操舵装置であって、
前記ラックガイド収容部の内周面のうち、前記第2の方向において前記第2のベアリング側に位置し、かつ、前記第2の方向において前記ラックシャフトに対向する領域に凹部が形成されており、
前記第1の規制部材は、前記凹部に嵌め込まれる、操舵装置。 - 請求項3に記載の操舵装置であって、
前記第1の規制部材において前記ラックシャフトに対向する面は、前記第3の方向におけるガイドプラグ側から前記ラックシャフトに接触する、操舵装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の操舵装置であって、
前記第1の規制部材において前記ラックシャフトに対向する面は、
前記ラックシャフトに接触する接触面と、
前記ラックシャフトに接触しない非接触面と、
を含む、操舵装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の操舵装置であって、
前記第1の規制部材は、
前記ラックシャフトに対向するように配置される少なくとも1つのローラと、
前記ラックシャフトの移動を規制しつつ、前記少なくとも1つのローラを前記ラックガイド収容部の中心軸に平行な軸を中心に回転可能に支持する本体部と、
を含む、操舵装置。 - 請求項3に記載の操舵装置であって、
前記第1の規制部材は、
前記第1の規制部材が前記凹部に嵌め込まれた場合において前記凹部に接触する面、
を含み、
前記接触する面は、前記第2のベアリング側に凸となる円弧状である、操舵装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の操舵装置であって、さらに、
前記第1の規制部材と前記ラックガイド収容部の内周面との間に配置される弾性部材、を備える、操舵装置。 - 請求項2に記載の操舵装置であって、さらに、
前記第1の規制部材及び前記第2の規制部材を前記ラックガイド収容部の内周面に取り付けるための取付部材、
を備え、
前記取付部材は、
前記第3の方向におけるガイドプラグ側から前記ラックガイド収容部の内周面に嵌め込まれる嵌め込み部と、
前記第3の方向に延び、一端が前記嵌め込み部に固定され、他端が前記第1の規制部材に固定された第1の腕部と、
前記第3の方向に延び、前記第2の方向で前記ラックガイドに対して前記第1の腕部と反対側に位置し、一端が前記嵌め込み部に固定され、他端が前記第2の規制部材に固定された第2の腕部と、
を含む、操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017059463A JP2018161931A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017059463A JP2018161931A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 操舵装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2018161931A true JP2018161931A (ja) | 2018-10-18 |
Family
ID=63860807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017059463A Pending JP2018161931A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 操舵装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018161931A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020044897A1 (ja) | 2018-08-30 | 2020-03-05 | 株式会社カネカ | ガーネット型複合金属酸化物粒子とその製造方法、及びガーネット型複合金属酸化物の圧縮成形物 |
-
2017
- 2017-03-24 JP JP2017059463A patent/JP2018161931A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020044897A1 (ja) | 2018-08-30 | 2020-03-05 | 株式会社カネカ | ガーネット型複合金属酸化物粒子とその製造方法、及びガーネット型複合金属酸化物の圧縮成形物 |
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