JP2019090447A - トルク伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型に構成でき、比較的大きなトルクを伝達することができるトルク伝達装置を提供する。【解決手段】 第1回転体10の軸部13に第2回転体20が回転自在に支持されている。第1回転体10のフランジ部12と第2回転体20の第2表面22bとの間に第3摺動板34と第4摺動板35が介在している。軸部13の軸先端部15に弾性板31が固定されており、弾性板31と第2回転体20の第1表面22aとの間に第1摺動板32と第2摺動板33が介在している。弾性板31に螺着された調節ねじ37の締め付け量と、弾性板31のばね定数とにより、伝達トルクが設定される。【選択図】図4

Description

本発明は、車載用の表示装置またはそれ以外の車載用機器の駆動部、あるいは家庭用機器などの駆動部に設けられているトルク伝達装置に関する。
特許文献1にトルク伝達装置であるトルクリミッタに関する発明が記載されている。
特許文献1に記載のトルクリミッタは、回転軸にキー止めされたハブが一端にフランジを他端にねじ部を有している。スプロケットホイールなどのセンターメンバはハブに回転自在に嵌合されており、フランジとセンターメンバとの間、およびハブに回転止めされたプレートとセンターメンバとの間に、それぞれ摩擦板が挟まれている。ハブに嵌合したパイロットプレートと前記プレートの間に皿バネが介在している。そして、ハブに形成された前記ねじ部に螺着された調整ナットに調整ボルトが螺着されており、調整ボルトの先端部がパイロットプレートに突き当てられている。
このトルクリミッタは、ナットの締め付け加減と、調整ボルトの締め付け加減により、プレートを加圧する力を可変することで、ハブとセンターメンバとの間のスリップトルクを調節できるようにしている。
実開昭59−47127号公報
特許文献1に記載されているトルクリミッタは、摩擦板に対するプレートの加圧力を調整する構造として、皿バネとパイロットプレートおよび調整ねじが螺着されたナットが、回転中心線に沿う軸方向に間隔を空けて配置されている。そのため、軸方向の高さ寸法が大きくなっている。また、スリップトルクを設定する構造として、スプロケットホイールなどのセンターメンバとプレートとの間、およびセンターメンバとフランジとの間に摩擦板が挟まれた構造であるため、部品数が多く軸方向の厚さ寸法も大きくなっている。そのため、小型の装置の駆動部に適用するのが難しい。
さらに、プレートを加圧してスリップトルクを設定する弾性部材として皿バネが使用されているが、皿バネは加圧方向のバネ定数が高いため、設定されるスリップトルクが大きくなる。よって、大型の駆動部への使用には適しているが、小型の駆動部に使用するのには不向きである。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、小型の駆動部に設置するのに適した寸法であり、伝達トルクの調整も容易に行うことができるトルク伝達装置を提供することを目的としている。
本発明は、第1回転体と、前記第1回転体と回転中心線が一致する第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に設けられた伝達機構と、を有するトルク伝達装置において、
前記伝達機構は、前記第1回転体と共に回転する第1摺動部と、前記第1回転体と共に回転する弾性板と、前記第2回転体と共に回転する第2摺動部と、を有し、
前記弾性板に、前記回転中心線と平行に延びる調節ねじが螺着されており、前記調節ねじによって、前記第1摺動部が前記第2摺動部に加圧されていることを特徴とするものである。
本発明のトルク伝達装置は、前記第1回転体に軸部が形成され、前記第2回転体に軸穴が形成され、前記軸部が前記軸穴に回転自在に挿入されており、
前記軸部のうちの前記軸穴から突出している軸先端部に、前記第1摺動部と前記弾性板が設けられ、前記第2回転体の前記軸先端部に向く第1表面に、前記第2摺動部が設けられているものとして構成できる。
本発明のトルク伝達装置は、前記第2回転体に、回転中心線に沿って解放される凹状の空間が形成されており、前記軸部と前記弾性板および前記調節ねじが前記空間内に位置していることが好ましい。
本発明のトルク伝達装置は、前記第2回転体における前記第1表面と逆側の第2表面に第4摺動部が設けられ、前記第1回転体に前記第4摺動部と摺動する第3摺動部が設けられていることが好ましい。
本発明のトルク伝達装置は、前記第1摺動部が、回転中心線と直交する面に沿う第1摺動板で、前記第2摺動部が、回転中心線と直交する面に沿う第2摺動板であり、前記第1摺動板と前記第2摺動板の一方に、他方の摺動板に当接する突部が一体に形成されているものとして構成できる。
また、本発明のトルク伝達装置は、前記第3摺動部が、回転中心線と直交する面に沿う第3摺動板で、前記第4摺動部が、回転中心線と直交する面に沿う第4摺動板であり、前記第3摺動板と前記第4摺動板の一方に、他方の摺動板に当接する突部が一体に形成されているものとして構成できる。
本発明のトルク伝達装置は、前記弾性板が、前記軸先端部に固定される固定部と、前記固定部よりも前記回転中心線から離れる位置にある切欠き部と、前記切欠き部よりも前記回転中心線から離れた位置にある弾性変形部とを有しており、
前記弾性変形部に、前記調節ねじが螺着される雌ねじ穴が形成されているものが好ましい。
本発明のトルク伝達装置は、第1回転体に第1摺動部と弾性板が設けられ、弾性板に螺着された調節ねじによって、第1摺動部が第2回転体の第2摺動部に押し付けられている。調節ねじによって第1摺動部に加圧力が与えられるが、この加圧力は、調節ねじを支持している弾性板のばね定数で設定することが可能になる。調節ねじを締め付けることにより、伝達トルクを可変でき、しかも調節ねじを有しない構造に比べて、伝達トルクを比較的大きくすることが可能になる。
本発明は、第1回転体に設けられた弾性板に、調節ねじが直接に螺着されているため、第1摺動部に加圧力を与えるための構造が簡単で部品点数が少なく済み、回転中心線に沿う方向での高さ寸法も低くなり、薄型で小型のトルク伝達装置を提供できるようになる。
また、前記第1摺動板と前記第2摺動板の一方に、他方の摺動板に当接する突部が一体に形成されているものにすると、摩擦板や摩擦ボールなどを使用することなく摩擦力の設定が可能になり、回転中心線に沿う方向の高さ寸法も低くすることが可能になる。
本発明の実施形態のトルク伝達装置を使用した車載用表示装置の駆動部を示す説明図、 本発明の実施形態のトルク伝達装置を示す斜視図、 本発明の実施形態のトルク伝達装置を示す分解斜視図、 本発明の実施形態のトルク伝達装置を示す縦断面図、 本発明の実施形態のトルク伝達装置に使用されている第1摺動板と第2摺動板と第3摺動板および第4摺動板を示す分解斜視図、 図5に示す第3摺動板と第4摺動板をVI−VI線で切断した断面図、
図1に、車載用の表示装置1と、表示装置1を移動させる駆動部2の構造が模式的に示されている。
表示装置1は、枠状のケース3と、ケース3に保持された表示パネル4を有している。表示装置1には駆動部2が設けられている。駆動部2は筐体に内蔵されており、表示装置1はこの筐体に移動自在に支持されている。駆動部2を内蔵した筐体は、車室内の進行方向の前方(Z2方向)に設けられたインストルメントパネルまたはダッシュボードに埋設されている。そして、表示装置1は、表示パネル4の表示画面が車室内に向く方向であるZ1方向に向けられて設置される。
図1に示すように、駆動部2に移動機構5が含まれている。移動機構5は、表示装置1のケース3を支持するラック機構やリンク機構を有している。駆動部2には、本発明の実施形態のトルク伝達装置40が設けられている。トルク伝達装置40は同じ回転中心線Oを中心として回転する第1回転体10と第2回転体20を有している。第1回転体10は歯車部11を有し、第2回転体20は歯車部21を有している。第1回転体10の歯車部11に入力歯車7が噛み合っている。駆動部2に設けられたモータ6からの動力は減速歯車列(図示省略)で減速されて入力歯車7に伝達される。第2回転体20の歯車部21に出力歯車8が噛み合っている。出力歯車8の回転力は伝達歯車列(図示省略)を介して移動機構5に伝達される。
駆動部2のモータ6が始動すると、その動力はトルク伝達装置40を介して移動機構5に伝達される。移動機構5に設けられたラック機構やリンク機構の動作より、表示装置1がY1−Y2方向に移動させられる。表示装置1は、Y1方向に移動することによって、インストルメントパネルまたはダッシュボードから上方に露出し、Y2方向に移動することによって、インストルメントパネルまたはダッシュボードの内部に収納される。または、表示装置1は表示画面がY2方向に向けられた水平姿勢で、インストルメントパネルまたはダッシュボードの内部に収納されており、モータ6が始動すると、移動機構5によって水平姿勢の表示装置1がZ1方向へ移動させられ、その後、表示装置1は、画面がZ1方向に向く姿勢に向けて回動させられものであってもよい。
駆動部2の動力伝達部にトルク伝達装置40が設けられているため、移動機構5によって駆動されている表示装置1の移動が人の手で妨げられたとき、または移動中の表示装置1が異物に当たったときなどに、トルク伝達装置40がスリップし、人の手に損傷を与えることを防止でき、また表示装置1の破損を防止でき、さらに駆動部2の動力伝達部の破損なども防止できるようになる。
トルク伝達装置40は、限られたスペース内に配置されるために、小型で軽量であることが必要である。よって最少限の部品点数で構成されることが好ましい。ただし、最近の車載用の表示装置1は、表示画面が大型化して質量が大きくなっているため、トルク伝達装置40で伝達されるトルクを比較的大きくすることが必要である。また駆動部2で伝達すべきトルクを最適値となるように調整するため、あるいは、異なる機種の表示装置1に対応できるようにするために、伝達できるトルクの最大値を調節できることが好ましい。
図2以下に記載の本発明の実施形態のトルク伝達装置40は、前記要望に対応できるように、小型で最少限の部品で構成でき、比較的大きなトルクを伝達でき、また伝達トルクの調節も可能となっている。
図3の分解斜視図に示すように、トルク伝達装置40は、第1回転体10と第2回転体20、および第1回転体10と第2回転体20との間に設けられた伝達機構30を有している。第1回転体10と第2回転体20は、同一の回転中心線Oを中心として回転自在に支持される。第1回転体10と第2回転体20は、共に合成樹脂材料で形成され、またはアルミニウム合金などの軽金属で形成されている。
図3に示すように、第1回転体10にはフランジ部12が設けられ、フランジ部12の外周に歯車部11が形成されている。第2回転体20の外周にも歯車部21が形成されている。第1回転体10の歯車部11と第2回転体20の歯車部21は、ピッチ円径が同じでモジュールも同じである。ただし、第1回転体10の歯車部11と第2回転体20の歯車部21のピッチ円径やモジュールが互いに相違していてもよい。また、図1に示す駆動部2では、第1回転体10がモータ6からの動力の入力側で、第2回転体20が動力の出力側であるが、第2回転体20が動力の入力側で、第1回転体10が動力の出力側であってもよい。
図3に示すように、第1回転体10にはフランジ部12の中心部から図示上方に突出する軸部13が一体に形成されている。第2回転体20には底板部22が設けられており、底板部22の中心部に軸穴23が開口している。図4の断面図に示すように、軸部13が軸穴23にほぼ隙間なく挿入されており、第2回転体20は軸部13に回転自在に支持されている。第1回転体10には、フランジ部12と軸部13を貫通する回転支持穴14が開口している。駆動部2を内蔵する筐体の内部に支持軸(図示省略)が設けられており、回転支持穴14が支持軸に回転自在に挿通されている。支持軸の軸中心が回転中心線Oであり、第1回転体10と第2回転体20は、同じ回転中心線Oを中心として互いに独立して回転自在である。
図2と図3および図4に示すように、伝達機構30に弾性板31が設けられている。弾性板31はばね性を有するステンレス鋼板またはその他のばね鋼板で形成されている。図2と図3に示すように、弾性板31は円形板である。弾性板の回転中心線Oから離れた位置の複数個所(3か所)に切り欠き部31aが形成されている。それぞれの切り欠き部31aは円弧形状である。全ての切り欠き部31aは、回転中心線Oを中心とする同一の円弧上に位置し、それぞれの円周方向の長さは同じである。
弾性板31は、切り欠き部31aよりも内側が固定部31bであり、切り欠き部31aよりも外側が弾性変形部31cである。固定部31bには、中心部に矩形状の嵌合穴31dが形成され、嵌合穴31dの周囲の4か所に固定穴31eが形成されている。弾性変形部31cには、切り欠き部31aの円周方向の長さの中心に対向する位置に、雌ねじ穴31fが形成されている。また、円周方向に並ぶ切り欠き部31aの中間において、弾性板31の外周縁から回転中心線Oに向かう係止凹部31gが形成されている。
図3と図4に示すように、第1回転体10に形成された軸部13のうちの、第2回転体20の軸穴23よりも図示上方に突出する部分が、軸先端部15である。軸先端部15には、図示上方に突出する矩形状の嵌合突部15aが一体に形成されている。嵌合突部15aよりも下側に、回転中心線Oと直交する固定面15bが形成されており、固定面15bに雌ねじ穴16が形成されている。図4に示すように、嵌合突部15aを嵌合穴31dに嵌合させて、弾性板31を固定面15bに設置し、固定ねじ36を固定穴31eに挿入して雌ねじ穴16に螺着させることで、弾性板31の固定部31bが、軸先端部15の固定面15bに固定される。
図3と図4に示すように、第2回転体20に形成された底板部22の図示上方に向く第1表面22aと、軸先端部15に固定された弾性板31との間に第1摺動部となる第1摺動板32と第2摺動部となる第2摺動板33が重ねられて介在している。また、第1回転体10のフランジ部12と、第2回転体20の底板部22の図示下方に向く第2表面22bとの間に、第3摺動部となる第3摺動板34と第4摺動部となる第4摺動板35が重ねられて介在している。第1摺動板32と第2摺動板33と第3摺動板34および第4摺動板35はいずれもステンレス鋼板で形成されている。摺動板32,33,34,35はクラッチ板として機能する。
図3と図5に示すように、第1摺動板32には中心穴32aが形成されるとともに、外周縁部から図示上向きに折り曲げられた係止爪32bが設けられている。図4に示すように、中心穴32aに、第1回転体10の軸部13が挿通され、係止爪32bが弾性板31に形成された係止凹部31gに挿入されている。よって、第1摺動板32は第1回転体10および弾性板31と一緒に回転するように回転方向に拘束されている。ただし、第1摺動板32は、回転中心線Oに沿う軸方向へは拘束されていない。
図3と図5に示すように、第2摺動板33には中心穴33aと、中心穴33aの内周縁から図示下向きに折り曲げられた係止爪33bとが一体に形成されている。図4に示すように、中心穴33aに、第1回転体10の軸部13が挿通されている。第2回転体20には、軸穴23の内周部に、回転中心線Oに沿う軸方向に向けて係止溝24が形成されており、係止爪33bが係止溝24に挿入されている。よって、第2摺動板33は第2回転体20と一緒に回転するように回転方向に拘束されている。
第1摺動板32と第2摺動板33のいずれか一方に突部が形成されている。実施形態のトルク伝達装置40では、第2摺動板33に複数の突部33cが図示上方に隆起して形成されており、第1摺動板32は、前記突部33cが当たる下面が平坦面となっている。
なお、第2摺動板33は、第2回転体20に固定されていてもよいし、あるいは、第2摺動板33を設けることなく、第2回転体20の底板部22の第1表面22aを第2摺動部として使用してもよい。
図3と図5に示すように、第3摺動板34には中心穴34aと、中心穴34aの内周縁から図示下向きに折り曲げられた係止爪34bとが一体に形成されている。図4に示すように、中心穴34aに、第1回転体10の軸部13が挿通され、係止爪34bが第1回転体10のフランジ部12に形成された係止穴17に挿入されている。よって、第3摺動板34は第1回転体10と一緒に回転するように回転方向に拘束されている。
図3と図5に示すように、第4摺動板35には中心穴35aと、中心穴35aの内周縁から図示上向きに折り曲げられた係止爪35bとが一体に形成されている。図4に示すように、中心穴35aに、第1回転体10の軸部13が挿通されており、係止爪35bが、第2回転体20の係止溝24に挿入されている。よって、第4摺動板35は第2回転体20と一緒に回転するように回転方向に拘束されている。
第3摺動板34と第4摺動板35のいずれか一方に突部が形成されている。実施形態のトルク伝達装置40では、第3摺動板34に複数の突部34cが図示上方に隆起して形成されており、第4摺動板35は、前記突部34cが当たる下面が平坦面となっている。
なお、第3摺動板34が第1回転体10に固定され、第4摺動板35が第2回転体20に固定されていてもよい。または、第3摺動板34と第4摺動板35を設けることなく、第1回転体10のフランジ部12の上面が第3摺動部となり、第2回転体20の底板部22の第2表面22bが第4摺動部になっていてもよい。
図3と図4に示すように、弾性板31の弾性変形部31cの複数個所に形成された雌ねじ穴31fに調節ねじ37が螺着されている。調節ねじ37は、回転中心線Oと平行に延びている。調節ねじ37を締め付けると、調節ねじ37の先部で第1摺動板32が図示下方向へ加圧される。この加圧力は、調節ねじ37の締め付け量により可変させることが可能である。また、この加圧力は、弾性板31の弾性変形部31cのばね定数に依存する。
図6に、第3摺動板34と第4摺動板35の対向部が拡大断面図で示されている。第3摺動板34に形成された突部34cは、第4摺動板3との対向部である上面が平坦面になっている。調節ねじ37から第1摺動板32に加圧力が与えられると、第3摺動板(第3摺動部)34と第4摺動板(第4摺動部)35は、複数個所の突部34cにおいて面接触する。第2摺動板33に形成された突部33cの断面形状は、第3摺動板34の突部34cと同じであり、前記加圧力によって、第1摺動板(第1摺動部)32と第2摺動板(第2摺動部)33が、複数個所で面接触する。
トルク伝達装置40の組み立て方法は、第1回転体10の軸部13を第3摺動板34の中心穴34aに挿入して、係止爪34bを第1回転体10の係止穴17に係止させる。次に、軸部13を、第4摺動板35の中心穴35aと、第2回転体20の軸穴23に挿入し、第4摺動板35の係止爪35bを第2回転体20の係止溝24に下から挿入する。第2回転体20の軸穴23から図示上方に突出する軸部13の軸先端部15を、第2摺動板33の中心穴33aと、第1摺動板32の中心穴32aに挿入し、第2摺動板33の係止爪33bを、第2回転体20の係止溝24に上から挿入する。
さらに、軸部13の軸先端部15の嵌合突部15aを、弾性板31の嵌合穴31dに嵌合させ、第1摺動板32の係止爪32bを弾性板31の係止凹部31gに下から係止させる。そして、固定ねじ36によって、弾性板31の固定部31bを、軸部13の軸先端部15の固定面15bに固定する。そして、弾性板31の弾性変形部31cに螺着されている調節ねじ37の先部を、第1摺動板32の上面に突き当てる。
図2と図3および図4に示すように、第2回転体20には、底板部22の第1表面22aよりも上方で且つ歯車部21の内側に、回転中心線Oに沿って解放される凹状の空間50が形成されている。軸部13の軸先端部15と弾性板31および調節ねじ37、ならびに第1摺動板32と第2摺動板33が、空間50の内部に位置している。トルク伝達装置40は、第1回転体10の歯車部11と第2回転体20の歯車部21の直径の範囲内に構成することができ、小型化することが可能である。
例えば、図1に示す駆動部2に設けられた支持軸を、第1回転体10の回転支持穴14に挿通し、トルク伝達装置40を回転自在に支持する。
図1に示すように、モータ6からの動力が第1回転体10に与えられ、第2回転体20の出力により負荷である移動機構5が駆動される。駆動部2が動作している途中で表示装置1に移動を妨害する外力が作用するなどして、第2回転体20に作用する負荷が増大すると、第1摺動板32と第2摺動板33との間、および第3摺動板34と第4摺動板35との間でスリップが発生し、第1回転体10と第2回転体20とが相対的に回転する。
このスリップトルク、すなわちトルク伝達装置40で伝達可能なトルクの最大値は、調節ねじ37の締め付け量に応じて設定される。弾性板31を剛性が高く耐久性の高いステンレス鋼板などで形成することで、弾性変形部31cのばね定数を大きくでき、伝達可能なトルクの最大値を大きくすることが可能になる。また、調節ねじ37の締め付け量を可変することで、伝達可能なトルクの最大値を変化させることも可能である。
以上のように、実施形態のトルク伝達装置40は、図3に示すように、第1回転体10の上に、各部材を順に積み重ね、弾性板31を固定ねじ36によって第1回転体10の軸先端部15に固定することで組み立てが完了するため、組み立て作業が容易である。
弾性板31は、切り欠き部31aを有しているため、中央部分の固定部31bを軸部13の軸先端部15に固定しても、切り欠き部31aよりも外側が弾性変形部31cとして機能できるようになる。そして、弾性変形部31cのばね定数、および調節ねじ37の締め付け量により、調節ねじ37から第1摺動板32に与える加圧力を設定できるようになる。
実施形態のトルク伝達装置40は、スリップトルクを設定する調節ねじ37が弾性板31に支持されており、弾性板31が、調整ねじ37の支持部材としての機能と、調節ねじに加圧力を発生させるばね部材としての機能の、双方の機能を発揮できるようになっている。このように、トルク設定のための機構が弾性板31と調節ねじ37の2種の部材で構成されているため、部品点数が少なくて済み、また、回転中心線Oと直交する弾性板31で調節ねじ37を支持しているため、回転中心線Oに沿う軸方向の寸法も小さくなる。
また、スリップトルクは、第1摺動板32と第2摺動板33との摺動による摩擦係数、および第3摺動板34と第4摺動板35との摺動による摩擦係数に依存している。このように軸方向に2段設けられた摺動部がいずれも板材で形成されているため、これによっても、回転中心線Oに沿う軸方向の寸法が小さくなっている。
さらに、図4に示すように、第2回転体20は底板部22の上面である第1表面22aよりも上方で且つ歯車部21よりも内側に空間50が形成されており、第1回転体10の軸部13の軸先端部15と弾性板31および調節ねじ37が、この空間50の内部に収められている。そのため、回転中心線Oに沿う軸方向の寸法と直径方向の寸法の双方を小さくすることが可能である。前記空間50は、回転中心線Oに沿って解放される凹状の空間である。
以上のように、実施形態のトルク伝達装置40は、小型に構成でき、比較的大きなトルクの伝達が可能になる。
1 表示装置
2 駆動部
6 モータ
7 入力歯車
8 出力歯車
10 第1回転体
13 軸部
14 回転支持穴
15 先端部
20 第2回転体
22 底板部
22a 第1表面
22b 第2表面
23 軸穴
30 伝達機構
31 弾性板
31a 切欠き部
31b 固定部
31c 弾性変形部
31f 雌ねじ穴
32 第1摺動板(第1摺動部)
33 第2摺動板(第2摺動部)
34 第3摺動板(第3摺動部)
35 第4摺動板(第4摺動部)
37 調節ねじ
40 トルク伝達装置
O 回転中心線

Claims (7)

  1. 第1回転体と、前記第1回転体と回転中心線が一致する第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に設けられた伝達機構と、を有するトルク伝達装置において、
    前記伝達機構は、前記第1回転体と共に回転する第1摺動部と、前記第1回転体と共に回転する弾性板と、前記第2回転体と共に回転する第2摺動部と、を有し、
    前記弾性板に、前記回転中心線と平行に延びる調節ねじが螺着されており、前記調節ねじによって、前記第1摺動部が前記第2摺動部に加圧されていることを特徴とするトルク伝達装置。
  2. 前記第1回転体に軸部が形成され、前記第2回転体に軸穴が形成され、前記軸部が前記軸穴に回転自在に挿入されており、
    前記軸部のうちの前記軸穴から突出している軸先端部に、前記第1摺動部と前記弾性板が設けられ、前記第2回転体の前記軸先端部に向く第1表面に、前記第2摺動部が設けられている請求項1記載のトルク伝達装置。
  3. 前記第2回転体に、回転中心線に沿って解放される凹状の空間が形成されており、前記軸部と前記弾性板および前記調節ねじが前記空間内に位置している請求項2記載のトルク伝達装置。
  4. 前記第2回転体における前記第1表面と逆側の第2表面に第4摺動部が設けられ、前記第1回転体に前記第4摺動部と摺動する第3摺動部が設けられている請求項2または3記載のトルク伝達装置。
  5. 前記第1摺動部は、回転中心線と直交する面に沿う第1摺動板で、前記第2摺動部は、回転中心線と直交する面に沿う第2摺動板であり、前記第1摺動板と前記第2摺動板の一方に、他方の摺動板に当接する突部が一体に形成されている請求項2または3記載のトルク伝達装置。
  6. 前記第3摺動部は、回転中心線と直交する面に沿う第3摺動板で、前記第4摺動部は、回転中心線と直交する面に沿う第4摺動板であり、前記第3摺動板と前記第4摺動板の一方に、他方の摺動板に当接する突部が一体に形成されている請求項4記載のトルク伝達装置。
  7. 前記弾性板は、前記軸先端部に固定される固定部と、前記固定部よりも前記回転中心線から離れる位置にある切欠き部と、前記切欠き部よりも前記回転中心線から離れた位置にある弾性変形部とを有しており、
    前記弾性変形部に、前記調節ねじが螺着される雌ねじ穴が形成されている請求項2ないし6のいずれかに記載のトルク伝達装置。
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