JPH09101445A - 撮影レンズおよびカメラ - Google Patents

撮影レンズおよびカメラ

Info

Publication number
JPH09101445A
JPH09101445A JP7260165A JP26016595A JPH09101445A JP H09101445 A JPH09101445 A JP H09101445A JP 7260165 A JP7260165 A JP 7260165A JP 26016595 A JP26016595 A JP 26016595A JP H09101445 A JPH09101445 A JP H09101445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
transmission
lens
casing
output shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7260165A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruhisa Yamamoto
晴久 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP7260165A priority Critical patent/JPH09101445A/ja
Priority to KR1019950056930A priority patent/KR100189281B1/ko
Priority to CN95120130A priority patent/CN1068418C/zh
Priority to EP95120560A priority patent/EP0719959B1/en
Priority to DE69511670T priority patent/DE69511670T2/de
Publication of JPH09101445A publication Critical patent/JPH09101445A/ja
Priority to US08/926,465 priority patent/US5893813A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1段で高い減速比を有する変速装置を用いて
コンパクトで高精度のレンズ移動を行える撮影レンズを
提供する。 【解決手段】 モータ2と、該モータの回転動力を変速
して出力する変速装置36と、該変速装置の出力をレン
ズ駆動機構に伝達してレンズを移動させる動力伝達機構
とを有する撮影レンズにおいて、該変速装置は、ケーシ
ングに固定された第1の歯車と、出力軸とバネ性を有す
る伝達部材を介して一体的に回転すると共に、該第1の
歯車と歯数差を有して離隔配置された第2の歯車と、入
力軸と一体に回転しながら該第2の歯車部の一部を該第
1の歯車に押圧噛合させる押圧手段とを有し、該押圧手
段で該第2の歯車を押圧することでその回転軸を中心と
して揺動させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一段で高い減速比
を得ることができる変速装置を利用してレンズを例えば
ズーム駆動する撮影レンズおよびこの撮影レンズを装着
したカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高速回転を低速回転にするため、
種々の減速機構が提案されており、以下に示すような変
速装置が知られている。
【0003】(1)第1の従来例 平,傘,ウォーム歯車等、複数段の歯車列を用いる場
合、あるいは遊星歯車を用いて減速する変速装置。
【0004】(2)第2の従来例 歯数差を利用して減速する機構の一つであるハーモニッ
クドライブ機構を用いた変速装置。
【0005】(3)第3の従来例 歯数差を利用して減速する機構の他の一つである、特開
昭63−214544号に記載の弾性変形可能なウエー
ブ歯車を用いた変速装置。
【0006】(4)第4の従来例 歯数差を利用して減速する機構の他の一つである、特開
平4−191546号,特開平5−99283号に記載
のユニバーサルジョイント、あるいはボールを用いて揺
動傘歯車をピポット動作させた変速装置。
【0007】上記した第3の従来例の変速装置を図5に
示す。図5において、30はウエーブ歯車で、端面の周
辺部に歯部30Aが形成されている。31は変速歯車
で、端面の周辺部に歯部30Aと歯数の異なる歯部31
Aが形成されている。32は入力軸をなすモーターの回
転軸、33はアーム、34はアーム33の先端部に設け
られたコロ、35はシャーシである。
【0008】この変速装置は、コロ34に押圧されたウ
エーブ歯車30が弾性変形を受け、その歯部30Aが変
速歯車31の歯部31Aに噛合していて、アーム3を回
転軸を中心に回転させると、噛み合い位置は順次移って
行くことになる。
【0009】ここで、ウエーブ歯車30を回転方向に固
定しているとすれば、変速歯車31が歯車の1ピッチづ
つしごかれて回転することになる。したがって、例えば
ウエーブ歯車30の歯数が64で、変速歯車31の歯数
が66の場合、アーム33が1回転すると、変速歯車3
1は、歯数差が2歯あるため、歯数差分回転させられた
ことになる。すなわち、1/33(2/66)回転した
ことになる。
【0010】上記した第4の従来例の変速装置を図6に
示す。図6において、40はケーシング、41は入力
軸、42は入力ローター、43は入力歯車、44は回転
軸受球、45は出力軸、46は回転止めローラーピン、
47はスリット溝、48は出力側歯車を示す。
【0011】入力軸41が回転すると、入力軸41に固
定され、傾斜端面が形成された入力ローター42も回転
し、接触摺動している入力側歯車43は回転軸受球44
を中心に揺動する。
【0012】入力側歯車43は外周に取り付けられた回
転止めローラーピン46がケーシング40に設けられた
スリット溝47に嵌入しているため回転はしない。入力
側歯車43の背面に接触摺動する入力ローター42が1
回転すると、入力側歯車43は揺動し、入力側歯車43
と一部で噛み合う出力側歯車48は歯数差分だけ回転す
る。
【0013】例えば、入力側歯車43の歯数が100
で、出力側歯車48の歯数が99の場合、入力側歯車4
3が揺動を1回すると、出力側歯車48との歯数差が1
歯あるため、歯数差分余分に噛み合うことになる。すな
わち、1/100回転したことになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来例では以下のような問題点が指摘されている。
【0015】(1)第1の従来例 平,傘ギア、あるいは遊星ギアを用いると、歯車1段当
たりの減速比として、1/2〜1/3が適当であり、高
減速を得ようとしたとき、複数段の歯車列が必要とな
り、大型化する難点がある。
【0016】また、ウォームギアを用いた場合、1段で
高減速が得られるが、一般に伝達効率が40%と悪い。
【0017】(2)第2の実施例 ハーモニックドライブ機構を用いたものは、1段で高減
速比が得られるものの、厚みを薄く作ることが困難であ
り、ボールベアリングを用いる等、部品点数が多くな
り、高価となる難点がある。
【0018】(3)第3の従来例 弾性変形可能なウェーブ歯車を特徴としており、歯車に
弾性体を用い、絶えず変形させ、相対する歯車に無理矢
理噛み合わせて用いるため、この弾性部材の機械的強度
から、また構成する部品の体格から見て、低トルクでし
かも回転精度、耐久性のあまりいらない、例えば民生用
でしかも小型の製品に適用される。
【0019】(4)第4の従来例 剛性のある部材で形成された揺動歯車,出力傘歯車を用
い、揺動歯車を回転方向に、ユニバーサルジョイントあ
るいはボールを用いたピボット軸受とピンを用いて規制
を行ない、また対向する出力傘歯車の軸が出力軸となっ
ているが、この構成では、揺動歯車および出力傘歯車を
形成している部材の剛性、特に出力軸側からの高負荷に
も耐えられる機構、また構成する部品の体格から見て、
高トルクでしかも耐久性のいる、例えば産業用でしかも
重機械用の製品を対象とする。
【0020】よって、小型の変速装置として用いる場
合、小型化、特に薄型になりにくく、回転規制にローラ
ーピンを用いているため、回転中にローラーピンが揺動
しながらケーシングのスリット溝に当たり、ガタが発生
し易く、これが起動時のバックラッシュによるガタ発生
や回転ムラにつながる。
【0021】このため、このような変速装置を用いてレ
ンズ、例えばズームレンズを移動させる場合、効率の良
いレンズ移動ができず、また撮影レンズ自体の大型化を
招き、さらには高精度なレンズ駆動ができないという問
題があった。
【0022】本出願に係る第1の発明の目的は、1段で
高い減速比を平歯車に近い伝達効率で得ることができ、
起動時には出力軸のバックラッシュのない安定した回転
が得られ、シンプルな構造で耐久性に優れ、しかも安価
に製作できる変速装置を用いてレンズ駆動が行える撮影
レンズを提供することにある。
【0023】本出願に係る第2の発明の目的は、このよ
うな問題を解決した撮影レンズを装着したカメラを提供
することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段および作用】本出願に係る
第1の発明の目的を実現する構成は、モータと、該モー
タの回転動力を変速して出力する変速装置と、該変速装
置の出力をレンズ駆動機構に伝達してレンズを移動させ
る動力伝達機構とを有する撮影レンズにおいて、該変速
装置は、ケーシングに固定された第1の歯車と、出力軸
とバネ性を有する伝達部材を介して一体的に回転すると
共に、該第1の歯車と歯数差を有して離隔配置された第
2の歯車と、入力軸と一体に回転しながら該第2の歯車
部の一部を該第1の歯車に押圧噛合させる押圧手段とを
有し、該押圧手段で該第2の歯車を押圧することでその
回転軸を中心として揺動させることを特徴とする撮影レ
ンズにある。上記した構成において、動力伝達機構はレ
ンズ駆動を手動と自動に切り換える切り換え手段を有す
る。
【0025】上記した構成において、ドーナツ形状に形
成された薄板の伝達部材により出力軸の一端部と第2の
歯車部を同軸的に固定する。
【0026】上記した構成において、第1の歯車部およ
び第2の歯車部は、歯先を標準的な歯車に対して所定の
量丸く形成して良好な噛み合いを得ることができるよう
にし、また回転ムラのない安定した回転出力が得られる
ようにしている。
【0027】上記した構成において、出力軸をケーシン
グに軸支する軸受け手段をケーシングの内側と外側に夫
々設け、一か所での軸支を行う際に、軸方向にある程度
の長さを有して軸受けにより出力軸の軸支が可能とな
り、回転ムラのない安定した回転出力が得られるように
している。
【0028】本出願に係る第2の発明の目的を実現する
構成は、上記の撮影レンズを装着したことを特徴とする
カメラにある。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1は本発明を有効に実施すること
ができる変速装置の第1の実施形態を示す。
【0030】1はケーシングで、モータ本体2の先端部
に同軸的に固定されている。モータ本体2の回転軸(入
力軸)2aはケーシング1内に挿入され、回転軸2aの
先端部にロータ3がネジ止めにより固定されている。こ
のロータ3は支持軸5が回転軸2aと直交する方向に回
転軸2aに対して植設され、ラジアル軸受4が支持軸5
に止めネジ6により固定されている。これらの部材3,
4,5,6で押圧部材を構成することになる。7は回転
軸2aと同軸的に配置された出力軸で、ケーシング1の
ケーシング蓋8にラジアル軸受9を介して取り付けられ
ている。
【0031】10はバネ性を有する薄板で形成された円
板形状の伝達部材で、ネジ10aにより出力軸7の一端
部に同軸的に固定され、外周部には揺動歯車11が固定
されている。伝達部材10は、図4の(a)に示すよう
に、中央部にネジ10a用のネジ孔10bが形成される
とともに、外周部に揺動歯車用のネジ孔10cが形成さ
れ、これらのネジ孔の間に、円弧形状の孔部10d、あ
るいは図4の(b)に示すように半円形状の孔部10e
を形成し、曲げ変形を許容し、周方向には変形がないよ
うにしている。
【0032】なお、この伝達部材10は、金属、合成樹
脂等の弾性変形可能な材料で形成されている。
【0033】11は、円環部の片面側に放射状の傘歯
車、あるいは三角歯等の傘歯車に近似した歯車部(歯数
n1)が形成された揺動歯車で、伝達部材10の外周部
に固定されている。この揺動歯車11は、該歯車部の他
面側11aがラジアル軸受4の外周面に当接されてお
り、他面側11aをラジアル軸受4との当接を良好とす
るために傾斜面に形成している。なお、揺動歯車11
は、金属、あるいは合成樹脂等の適切な材料で形成され
ている。
【0034】12は、ゴム、ポリウレタン等の弾性体1
3を介してケーシング蓋8に固定された円環形状の固定
歯車で、揺動歯車11の歯車部と対向して、揺動歯車1
1の歯車部と歯数差を有する歯車部(歯数n2)が形成
されている。固定歯車12の歯車部に対して、揺動歯車
11の歯車部は、ラジアル軸受4,支持軸5,止めネジ
6で構成される押圧機構により、伝達部材10を弾性変
形させて一部の歯車が固定歯車12の歯車部に噛合させ
ている。なお、この弾性体13はケーシング蓋8にネジ
止め、焼き付けあるいは接着剤等で固定され、該押圧手
段により揺動歯車11を固定歯車12に噛合させる際、
双方の歯車部をガタなく噛合させるようにしている。
【0035】上記した構成の本実施形態は、モータの回
転軸2aが回転すると、ラジアル軸受4等で構成される
押圧手段も回転軸2aと一体に回転する。そして、ラジ
アル軸受4が後方より歯車11の端部を押圧し、伝達部
材10を弾性変形させながら揺動歯車11を丁度揺動運
動させるようにして歯車11の歯をケーシング1に固定
された固定歯車12の歯車部に順次噛合させる。
【0036】ここで、揺動歯車11の歯数n1を51、
固定歯車12の歯数n2を50とした場合、揺動歯車1
1が揺動を1回転すると、固定歯車12との歯数差が1
歯あるため、歯数差分だけ余計に噛合することになる。
すなわち、モータ軸2aが1回転すると、揺動歯車11
が1/50回転される。揺動歯車11と固定歯車12と
を連結する伝達部材10は、その弾性力により揺動時の
曲げ歪みを吸収し、回転を出力軸7に正確に伝達する。
また、変速装置を構成する部品の許容誤差、組み立て調
整等によって生じるバックラッシュは、固定歯車12と
ケーシング蓋8との間に介装した弾性体13の作用によ
りなくなる。
【0037】揺動歯車11と固定歯車12の歯形は、特
に高減速装置で揺動歯車11が高速回転する場合、静粛
な回転が必要な場合等では揺動角度を小さくし、また、
スラスト方向の振動を極力減らすため、例えば標準歯車
の歯先円直径を、歯先円直径とピッチ円直径の約2/3
程度丸めることにより実現できる。また、特に図示して
いないが、出力軸7をケーシング蓋8に取り付ける際、
揺動歯車11の揺動振動を極力抑えるためには、軸受け
9の間隔を広げることが望ましく、例えば軸受け9の片
側をケーシング8に、他側を減速機外に設け、さらに軸
受け間に伝達手段、例えば歯車等を設けることによって
実現できる。
【0038】(第2の実施形態)図2は本発明を有効に
実施できる変速装置の第2の実施形態を示す。
【0039】上記した第1の実施形態では、押圧手段を
ラジアル軸受4,支持軸5,および止めネジ6により構
成しているが、本実施形態では、モータの回転軸2aに
円筒形の押圧部材20を固定し、この押圧部材20の開
放端面20aを斜めに切断した切り口の形状に形成し揺
動歯車11の他面側と当接させ、固定歯車12の歯車部
の一部と順次噛合するようにしている。
【0040】なお、押圧部材20の開放端面20aにス
ラスト軸受を設け、固定歯車12との摺動抵抗を小さく
するようにしても良い。
【0041】また、押圧部材20と揺動歯車11は、高
トルク変速用には、焼き付け防止のために金属同志、あ
るいは異種材料、例えば金属と合成樹脂、又低トルク用
には合成樹脂同志の組み合わせ等、使用目的に応じて適
切な材料で形成することができる。
【0042】さらに、上記した第1、第2の実施形態に
おいて、押圧手段を含めた入力ロータは、特に図示して
いないバランサー等により回転バランスが取られてい
る。
【0043】(第3の実施形態)図3は本発明の第3実
施形態を示す。
【0044】上記した第1、第2の実施形態では、揺動
歯車11は伝達部材10の弾性力のみで順次傾動を行う
揺動運動を行っているが、本実施形態では、出力軸7の
一端部に半球形状の半球コマ部22を形成し、この半球
コマ部22に嵌合する孔部23aを有する受け部材23
を揺動歯車11に固定している。
【0045】したがって、揺動歯車11の上記した揺動
運動は受け部材23が半球コマ部22との嵌合により規
制され、安定した揺動運動が得られる。
【0046】なお上記した各実施形態において、押圧手
段にラジアル軸受4、押圧部材20を用いたが本発明は
これに限定されるものではなく、ボール等であっても良
い。また、変速装置を構成する各部材間の結合にビスを
用いているが、量産性を考慮した場合、モールド成型法
を用いて、一体成型、インサート結合等により形成する
ようにしても良い。
【0047】(第4の実施形態)図7、図8および図9
は本発明を有効に実施できる変速装置の第4の実施形態
を示す。
【0048】図7はテレビカメラに装着されるテレビレ
ンズの外観図で、30はレンズ本体、31は駆動ユニッ
ト、32はフォーカスリング、33はズームリング、3
4はアイリスリングである。
【0049】図8および図9は、図7の駆動ユニットの
構成を示し、第1の実施形態または第2の実施形態に示
すモータ2と一体の変速装置36と、ズームレンズの操
作リング35とを係脱可能とする動力伝達機構を示し、
レンズ鏡筒と操作リングを除いて駆動ユニットの外装カ
バー内に収納されている。
【0050】図において、35はレンズ操作リングで、
この操作リング35の外周面には噛み合い歯35aが円
周方向に形成されている。モータ2と一体の変速装置3
6のケースから延びる出力軸37には段付形状のスリー
ブ38が外装され、例えばピン39により出力軸37に
スリーブ38が固定され、出力軸37と一体にスリーブ
38が回転するようになっている。
【0051】40は変速装置36の出力歯車で、スリー
ブ38に対して回転自在に外装されると共に、摺動ワッ
シャ41を介してバネ42によりモータ2側に常時押し
付けられている。この構成は、所定の負荷トルクの下で
は、変速装置36の出力歯車40と変速装置36の出力
軸37は一体的に回転するが、負荷トルクが過大のとき
には、変速装置36の出力歯車軸37に対して滑り、歯
面に作用する力を緩和して歯の欠損を防止するトルクリ
ミッタの役割を果たしている。
【0052】このトルクリミッタ機構は、特にレンズを
動作端まで高速駆動した時に、停止時に歯面にかかる衝
撃力を吸収することに効果を発揮している。
【0053】43は変速装置36の出力歯車40と操作
リング35の中間に位置する中間歯車で、軸44に対し
て回転自在であると同時に、軸上をスライド可能な状態
にある。中間歯車43の外周面にある噛み合い歯43a
は変速装置36の出力歯車40と操作リング35の双方
に係合している。このような動力伝達機構のもとで、カ
メラマンが駆動ユニットに設けた所定の操作スイッチを
操作すると、モータ2から発生した回転動力は、変速装
置36の出力歯車40,中間歯車43を介して操作リン
グ35へと伝達され、レンズが電動駆動される。
【0054】図9は、操作リングを手動で駆動する場合
を示し、この場合カメラマンは不図示のクラッチレバー
を操作すると、クラッチ板45が回転する。一方、クラ
ッチ板45に植設された切換ピン46は中間歯車43と
係合しているので、該クラッチレバーの操作に伴い、中
間歯車43は軸44上をスライドし、変速装置の出力歯
車40の噛み合いから離脱する。レンズを手動操作する
場合には、このように切換レバーを操作して駆動モータ
との動力伝達経路を遮断し、手動で直接操作リングを操
作するか、もしくは操作リング上に付設したレバーを操
作してレンズを駆動している。
【0055】このように、本実施形態では電動駆動と手
動駆動とを選択的に切り換える際に、変速装置36の出
力歯車40と操作リング35の中間に位置して双方に噛
み合う中間歯車の位置を変位させ、噛み合い歯を係合−
離脱する方式としており、このときの噛み合い歯は、平
歯車に代表されるように、外周面に設けていることが一
般的である。
【0056】さらに、歯の噛み合いで動力を伝達する動
力伝達部材と、過負荷回転時に伝達トルクを制限して歯
面の欠損を防止するトルクリミッタ部材は、モータとレ
ンズの操作リングを連結する動力伝達機構の中で、夫々
別部材として独立的に設けられている。
【0057】
【発明の効果】請求項1、2、3、4、5に記載の発明
によれば、歯車自体の弾性変形を行わず、押圧手段の回
転に伴い、伝達部材の曲げ変形で第2の歯車が揺動運動
しながら第1の歯車と順次噛み合い、入力軸が1回転す
ると、第2の歯車は第1の歯車との歯数差分だけ回転
し、高減速比が得られ、歯車自体を弾性変形させないの
で、高トルクの変速にも適用でき、また伝達効率も良
く、1段で高い減速比を平歯車に近い伝達効率で得られ
るので、変速装置自体の小型化、簡素化が図れるので、
この変速装置を有する撮影レンズの小型化が可能にな
る。しかも、部品点数が少なく、組立も容易であり、安
価に製作することができる。さらに、高精度に変倍レン
ズ等のレンズを駆動することができる。
【0058】また、バックラッシュのない回転出力を得
ることができ、しかも音、振動に対する遮音、制振効果
も得られるため、フォーカス、ズーム、アイリス等の操
作時に良好な応答性が得られ、立ち上がり時のピク付き
等のない動きが得られる。
【0059】請求項6に記載の発明では、上記した効果
を有するカメラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を有効に実施することができる変速装置
の第1の実施形態を示す断面図。
【図2】本発明を有効に実施することができる変速装置
の第2の実施形態を示す断面図。
【図3】本発明を有効に実施することができる変速装置
の第3の実施形態を示す断面図。
【図4】(a)、(b)、(c)は夫々図1の伝達部材
の平面図を示す。
【図5】第3の従来例を示す斜視図。
【図6】第4の従来例を示す断面図。
【図7】第4の実施形態を示す本発明による撮影レンズ
の外観図。
【図8】図7の撮影レンズの動力伝達機構の断面図で、
自動操作状態を示す。
【図9】図7の撮影レンズの動力伝達機構の断面図で、
手動操作状態を示す。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 モータ本体 2a 回転軸 3 入力ローター 4 ラジアル軸受 5 支持軸 6 止めネジ 7 出力軸 8 ケーシング蓋 9 ラジアル軸受 10 伝達部材 11 揺動歯車 12 固定歯車 13 弾性体 20 押圧部材 22 半球コマ部 23 受け部材 36 変速装置 37 出力軸 38 スリーブ 39 ピン 40 出力歯車 41 摺動ワッシャ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータと、該モータの回転動力を変速し
    て出力する変速装置と、該変速装置の出力をレンズ駆動
    機構に伝達してレンズを移動させる動力伝達機構とを有
    する撮影レンズにおいて、 該変速装置は、ケーシングに固定された第1の歯車と、
    出力軸とバネ性を有する伝達部材を介して一体的に回転
    すると共に、該第1の歯車と歯数差を有して離隔配置さ
    れた第2の歯車と、入力軸と一体に回転しながら該第2
    の歯車部の一部を該第1の歯車に押圧噛合させる押圧手
    段とを有し、該押圧手段で該第2の歯車を押圧すること
    でその回転軸を中心として揺動させることを特徴とする
    撮影レンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、動力伝達機構はレン
    ズ駆動を手動と自動に切り換える切り換え手段を有する
    ことを特徴とする撮影レンズ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、ドーナツ形
    状に形成された薄板の伝達部材により出力軸の一端部と
    第2の歯車部を同軸的に固定したことを特徴とする撮影
    レンズ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、第1の
    歯車部および第2の歯車部は、歯先を標準的な歯車に対
    して所定の量丸く形成したことを特徴とする撮影レン
    ズ。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4において、出
    力軸をケーシングに軸支する軸受け手段をケーシングの
    内側と外側に夫々設けたことを特徴とする撮影レンズ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の撮
    影レンズを装着したことを特徴とするカメラ。
JP7260165A 1994-12-27 1995-10-06 撮影レンズおよびカメラ Pending JPH09101445A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7260165A JPH09101445A (ja) 1995-10-06 1995-10-06 撮影レンズおよびカメラ
KR1019950056930A KR100189281B1 (ko) 1994-12-27 1995-12-26 감속기
CN95120130A CN1068418C (zh) 1994-12-27 1995-12-27 减速器
EP95120560A EP0719959B1 (en) 1994-12-27 1995-12-27 Speed reducer
DE69511670T DE69511670T2 (de) 1994-12-27 1995-12-27 Untersetzungsgetriebe
US08/926,465 US5893813A (en) 1994-12-27 1997-09-10 Speed reducer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7260165A JPH09101445A (ja) 1995-10-06 1995-10-06 撮影レンズおよびカメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09101445A true JPH09101445A (ja) 1997-04-15

Family

ID=17344230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7260165A Pending JPH09101445A (ja) 1994-12-27 1995-10-06 撮影レンズおよびカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09101445A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004347646A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Chinontec Kk プロジェクタ装置用鏡筒およびプロジェクタ装置
CN113810526A (zh) * 2021-08-24 2021-12-17 惠州Tcl移动通信有限公司 一种滚轮旋转摄像头组件、移动终端以及控制方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004347646A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Chinontec Kk プロジェクタ装置用鏡筒およびプロジェクタ装置
CN113810526A (zh) * 2021-08-24 2021-12-17 惠州Tcl移动通信有限公司 一种滚轮旋转摄像头组件、移动终端以及控制方法
CN113810526B (zh) * 2021-08-24 2023-06-23 惠州Tcl移动通信有限公司 一种滚轮旋转摄像头组件、移动终端以及控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100189281B1 (ko) 감속기
JP5640606B2 (ja) 歯車機構
US7698968B2 (en) Method for reducing input-side holding torque of wave gear device, and rotary actuator
US8142326B2 (en) Multi-gear mechanism for power tools
CA2677552C (en) Continuously variable transmission
JP3568053B2 (ja) 変速装置
US6025964A (en) Optical apparatus
JPH09101445A (ja) 撮影レンズおよびカメラ
JP3272627B2 (ja) クラッチ付きモータ
JP2011179593A (ja) 動力伝達装置
JP3566366B2 (ja) 変速装置
JPH09151999A (ja) 変速装置、駆動装置、および光学装置
CA3102358C (en) Speed ratio switching type strain wave gearing
JPH09197243A (ja) 変速装置、駆動装置、および光学装置
JPH1138307A (ja) 光学装置
JPH08177985A (ja) 変速装置
JPH08178005A (ja) 変速装置
JP5774760B2 (ja) レンズのフォーカス機構
JPS63214544A (ja) 変速機構
JP5308177B2 (ja) 動力伝達装置
JPH10319295A (ja) 光学装置
JPH058270A (ja) 駆動装置
JP2015007482A (ja) 歯車機構
JP3787416B2 (ja) レンズ装置
JPH0431814Y2 (ja)