WO2005075202A1 - 圧力制御弁ユニット及び液体噴射装置 - Google Patents

Abstract

　本発明は、ユニット基部材と、第１の液体流路の一部を構成すると共に、前記ユニット基部材の一側に設けられた第１の弁室と、第２の液体流路の一部を構成すると共に、前記ユニット基部材の他側に設けられた第２の弁室と、前記第１の弁室内に設けられた第１の開閉弁と、前記第２の弁室内に設けられた第２の開閉弁と、を備える。前記第１の液体流路と前記第２の液体流路とは、相互に独立に形成されており、それらの内部を通過する液体の圧力を独立に所定圧力に制御できるようになっている。

Description

明 細 書

圧力制御弁ユニット及び液体噴射装置

技術分野

[0001] 本発明は、液体供給源からの液体を所定圧力に制御しながら液体噴射ヘッドに供 給する圧力制御弁ユニット、及び、当該圧力制御弁ユニットを備えた液体噴射装置 に関する。

背景技術

[0002] 液体供給源からの液体を液体噴射ヘッドに供給する液体噴射装置は、種々な液体 を対象にして用いられている。代表的なものとして、インクジェット式記録装置をあげ ること力 Sできる。そこで、従来の技術をインクジェット式記録装置を例にとって説明する

[0003] 図 17に示すように、インクジェット式記録装置 111は、静止部材である本体ケース 1 12、プラテン 113、ガイド軸 114、移動部材であるキャリッジ 115、タイミングべノレト 11 6、キャリッジモータ 117、液体噴射ヘッドである記録ヘッド 120、を備えている。

[0004] さらに、インクジェット式記録装置 111は、圧力ダンパユニット 121、液体供給源で あるインクカートリッジ 123、加圧ポンプ 125、キヤッビング装置 126、を備えている。 圧力ダンパユニット 121は、インクカートリッジ 123力、ら記録ヘッド 120に至るインクの 圧力変動を抑制する機能を有している。

[0005] 本体ケース 112は、略直方体形状の箱体である。本体ケース 112の図 17に示す右 側端部には、カートリッジホルダ 112aが形成されている。プラテン 113は、本体ケー ス 112内において、記録ヘッド 120の往復動作方向である主走查方向に沿って架設 されている。プラテン 113は、紙送り手段（図示していなレ、）を介して送出される被記 録媒体 (図示してレ、なレ、）を支持する機能を有してレ、る。

[0006] ガイド軸 114は、棒状の部材によって形成され、プラテン 113と平行、すなわち、主 走査方向に沿って、本体ケース 112内に架設されている。キャリッジ 115は、ガイド軸 114によって相対移動可能に貫挿されており、プラテン 113と対向しながら主走査方 向に往復移動可能に支持されている。 [0007] そして、キャリッジ 115は、タイミングベルト 1 16を介してキャリッジモータ 117に接続 されている。キャリッジモータ 117は、本体ケース 112に支持されている。キャリッジモ ータ 117が駆動されることにより、タイミングベルト 116を介してキャリッジ 115が駆動 される。この結果、キャリッジ 115はガイド軸 114に沿って往復移動される。

[0008] 記録ヘッド 120は、キャリッジ 115のプラテン 113と対向する面に設けられている。

当該記録ヘッド 120は、プラテン 113側に向って液体としてのインクを吐出させるため の複数のノズノレ開口（後述する）を備えている。

[0009] 上記圧力ダンパユニット 121は、キャリッジ 115上に搭載されており、インクを一時 貯留すると共に、一時貯留した当該インクをその圧力変動を抑制した状態で上記記 録ヘッド 120へ供給するようになっている。図示の例では、 2つの圧力ダンバユニット 121がキャリッジ 115に搭載されている。圧力ダンパュニット 121の設置個数は、イン クの色の数等に応じて増加され得る。

[0010] インクカートリッジ 123は、静止部材であるカートリッジホルダ 112aに対して着脱可 能に収容されている。図示の例では、 4色のインク色に対応して 4個のインクカートリツ ジ 123力 S取り付けられてレヽる。図 17Bには、 4個のインクカートリッジ 123のうちの 1つ の断面が示されている。

[0011] 図 17Bに示すように、インクカートリッジ 123は、インクケース 131とインクパック 132 とを備えている。この例では、インクケース 131は略直方体状に形成されている。また 、インクパック 132は、 2枚の可撓性部材としてのフィルム 132a、 132bを重ね合わせ て形成されている。インクパック 132の内部に、インクが封入されている。また、インク パック 132は、インク排出口 132cを備えてレヽる。インクパック 132は、インクケース 13 1内に、このインク排出口 132cのみがインクケース 131から露出した状態となるように 、収納されている。インクパック 132のインク排出口 132c以外の部分は、インクケース 131内において気密状態を形成している。また、インクケース 131とインクパック 132 との間には、隙間 133が形成されている。

[0012] また、インクケース 131には、上記隙間 133に連通する連通穴（図示していなレ、）が 設けられている。この連通穴を介して空気を導入させることにより、隙間 133における 圧力を上昇させ、インクパック 132を押し潰すような力を発生させることが可能となつ ている。

[0013] インクパック 132のインク排出口 132cは、図 17Aに示すように、インクの色毎に、ィ ンク供給チューブ 135を介して上記圧力ダンパユニット 121に対して接続されている 。インク供給チューブ 135は、液体供給流路を構成する。したがって、インクケース 13 1内の隙間 133に空気を導入することにより、インクパック 132内のインクはインク供給 チューブ 135を介して圧力ダンパユニット 121に対して供給される。

[0014] 加圧ポンプ 125は、インクカートリッジ 123の上側に配置されて、本体ケース 112に 固定されている。加圧ポンプ 125は、大気を吸引して加圧空気として排出することが 可能である。加圧ポンプ 125から排出される加圧空気は、加圧チューブ 137を介して 、圧力検出器 138に供給される。

[0015] 上記圧力検出器 138では、加圧ポンプ 125から供給される加圧空気の圧力が検出 される。そして、圧力検出器 138において検出された圧力に基づいて、加圧ポンプ 1 25の駆動が調整される。したがって、加圧ポンプ 125から供給される空気は、圧力検 出器 138によって、所定範囲内の圧力となるように調整される。

[0016] 圧力検出器 138は、 4本の空気供給チューブ 139を介して、各インクカートリッジ 12 3の連通穴に対して接続されている。これにより、各インクカートリッジ 123の上記隙間 133に、所定範囲内の圧力となるように調整された空気が導入される。

[0017] 以上により、各インクカートリッジ 123のインクパック 132が加圧ポンプ 125から供給 される加圧空気によって加圧され、当該インクパック 132内のインクが上記圧力ダン パユニット 121に対して供給される。そして、圧力ダンパュニット 121においてインク は一時貯留され、一時貯留された当該インクは、その圧力変動が抑制された状態で 、記録ヘッド 120へ供給される。

[0018] このとき、画像データに基づいて、紙送り手段（不図示）によって被記録媒体が副走 查方向に移動されながらキャリッジモータ 117によってキャリッジ 115が主走查方向 に移動される間に、記録ヘッド 120からインク滴が吐出される。これにより、被記録媒 体上に印刷が行われる。

[0019] キヤッビング装置 126は、キャリッジ 115の往復経路上における非印刷領域（ホーム ポジション）に設けられている。そして、キヤッピンク装置 126の上面には、記録ヘッド 120のノズル形成面に密着してこれを封止し得るエラストマ等の弾性材料により形成 されたキャップ 126aが配置されている。一方、キヤッビング装置 126には、キャップ 1 26aの印字領域側に隣接して、ゴム等の弾性素材により短冊状に形成されたワイピン グ部材 126fが設けられてレ、る。

[0020] 図 18は、接続部材 140を介して記録ヘッド 120と複数の圧力ダンパュニット 121と が一体化されている状態を示す断面図である。図 17は、 2つの圧力ダンバユニット 1 21が搭載された例を示している力 図 18は、圧力ダンパユニット 121が 8色のインク 色に対応して 8つ配置された例を示している。なお、図 18では、符号を記載するため に、 2つの圧力ダンパユニット 121の外形が 2点鎖線で図示されている。

[0021] 圧力ダンパユニット 121について詳細に説明する。厚板状の部材からなるユニット 基部材 121aの一側面が窪まされて、ダンパ室 121bが形成される。そして、ユニット 基部材 121aの当該一側面に、弾性シート 121cが熱溶着等の方法で接合される。図 18には図示されていないが、図 17に示されたインク供給チューブ 135が圧力ダンパ ユニット 121に接続され、インク供給チューブ 135からダンパ室 121b内へインクが流 入するようになっている。また、ユニット基部材 121aにおいて、一端がダンパ室 121b に開口し、他端がユニット基部材 121aの下端部に開口する流出路 121dが設けられ る。そして、ユニット基部材 121aの下端部には、下向きの接続筒 121eが形成されて いる。

[0022] 接続部材 140の上面には、各インク色に対応する 8個の受入凹部 165が設けられ ている。各受入凹部 165の底部には、膜状または板状のフィルタ 166が略水平方向 の姿勢で取り付けられている。当該フィルタ 166の上側に、インク供給針 167が起立 するように設けられている。すなわち、 8枚のフィルタ 166が、接続部材 140の上面に 配列され、各インク供給針 167の軸心は各フィルタ 166に対して略垂直である。そし て、フィルタ 166のろ過面積を所定の大きさに設定するために、インク供給針 167の 下部はなだらかに拡開して大径部 167aとなっている。

[0023] 圧力ダンパユニット 121の接続筒 121eは、受入凹部 165内に挿入される。このとき 、インク供給針 167と接続筒 121 eの内面との間に弾性シールリング 168を介在させ ることによって、接続部材 140に対する圧力ダンバユニット 121の起立状態が維持さ れる。

[0024] 接続部材 140には、各フィルタ 166から記録ヘッド 120の各インク導入口 169に向 つて延びる 8つの流通路 170が形成されている。これらの流通路 170の長さは、各フ ィルタ 166から各インク導入口 169までの距離に依存して、互いに異なっている。

[0025] ヘッドケース 105の上面には、記録ヘッド 120に動作信号を供給するための制御基 板 171が接合されている。制御基板 171上には、エラストマ材等で構成されたインク シール用のパッキン部材 172が積層されている。接合部材 140の流通路 170からの インクは、図 19に示すように、パツキン部材 172に設けられた通孔 172aと制御基板 1 71に設けられた通孔 171aとを通って、インク導入口 169に流入するようになっている

[0026] 図 19は、上記接続部材 140に結合された記録ヘッド 120の内部構造を簡素化した 状態で示す断面図である。以下、図 19にしたがって、記録ヘッド 120の内部構造が 説明される。

[0027] 記録ヘッド (インク噴射ヘッド） 120は、ノズノレ開口 101と圧力発生室 102とが形成さ れた流路ユニット 103と、圧力発生手段である圧電振動子 104が収容されたヘッドケ ース 105と、が接合されて構成されている。

[0028] 流路ユニット 103は、ノズル開口 101が穿設されたノズル形成面 106aを有するノズ ノレプレート 106と、圧力発生室 102と共通インク室 107と圧力発生室 102及び共通ィ ンク室 107を連通させるインク供給路 108とに対応する空間が形成された流路形成 板 109と、圧力発生室 102の上壁となる振動板 110と、が積層されて形成されている 。上記ノズノレ形成面 106aは平面とされている。

[0029] 圧電振動子 104は、入力される駆動信号に応じて、充電状態では長手方向に収縮 し、充電状態から放電する過程では長手方向に伸長する。すなわち、圧電振動子 10 4は、いわゆる縦振動モードの振動子である。圧電振動子 104の先端は、圧力発生 室 102の上壁を形成する振動板 110の島部 110aに固着されている。圧電振動子 10 4の基端は、基台 118に固定されている。

[0030] また、ヘッドケース 105には、共通インク室 107に対応する部分に、共通インク室 10 7にインクカートリッジ 123からのインクを導入するためのヘッド流路 119が形成されて いる。ヘッド流路 119の入口部分力 上記インク導入口 169である。上記ヘッド流路 1 19の開口縁には、環状突起 122が形成されている。

[0031] 記録ヘッド 120では、圧電振動子 104の収縮 ·伸長によって、圧力発生室 102が拡 張'収縮する。これにより、圧力発生室 102内でのインクの圧力変動が生じて、インク メニスカスの吸引とインク滴の吐出とが行なわれる。図 19に示すように、圧電振動子 1 04に駆動信号を入力するためのフレキシブルケーブル 124力 制御基板 171から圧 電振動子 104に延びている。制御基板 171の端部には、コネクタ 173が設けられて いる。インクジェット式記録装置 111全体を制御するコンピュータ装置からの制御信 号は、上記コネクタ 173に入力されるようになっている。

[0032] 記録ヘッド 120では、図 19の紙面に垂直な方向に、圧電振動子 104、圧力発生室 102、ノズル開口 101が列設されている。すなわち、ノズノレプレート 106には、 2列の 直線上のノズル列 101aが形成されている。そして、図 17に示したプラテン 113により 被記録媒体 (記録紙）が支持され、記録ヘッド 120のノズノレ形成面 106aは、所定の 間隔をおレ、て被記録媒体と対面するようになってレ、る。

発明の要旨

[0033] 上述の従来技術において、各圧力ダンパユニット 121には 1種類のインクだけが流 通する。従って、圧力ダンパユニット 121の個数を低減させることは不可能で、各イン ク毎に各圧力ダンパユニット 121を配置しなければならない。

[0034] また、圧力ダンパユニット 121自体の構造を改良して、圧力ダンパュニット 121自体 をコンパクトィ匕することも望まれる。

[0035] さらには、圧力ダンパユニット 121と記録ヘッド 120との結合構造部をコンパクトィ匕 することも望まれる。

[0036] また、上記の例では、接続部材 140の各受入凹部 165の底部に配置された複数の フイノレタ 166力 接続部材 140の上面の面方向に配列されている。そして、各フィル タ 166の濾過面積は、所定のフィルタ機能を発揮させたりインクの流通抵抗を低くし たりする等のために、流出路 121dの開口面積を大幅に上回っている。このようにろ 過面積の大きなフィルタ 166が配列されるので、図 18に示すように、接続部材 140の 左右方向の長さ（主走査方向の長さ）は、記録ヘッド 120の左右方向の長さよりも著し く長くなる。したがって、記録ヘッド 120と接続部材 140と圧力ダンパユニット 121とが 一体化されたユニットをコンパクトにまとめることが困難で、装置全体の小型化が図れ なかった。

[0037] また、前記の例では、接続部材 140に配置される流通路 170は斜め方向に形成さ れている。そして、接続部材 140の端部に配置されたフィルタ 166から記録ヘッド 12 0のインク導入口 169に至る流通路 170が、大きな傾斜角度を有し、最も長い。他方 、接続部材 140の中央部に配置されたフィルタ 166から記録ヘッド 120のインク導入 口 169に至る流通路 170は、傾斜角度がほとんどなくて、最も短レ、。このような流路の 差は、各フィルタ 166から記録ヘッド 120に向う流路の流路抵抗のばらつきを意味し 、記録ヘッド 120の各圧力発生室 102におけるインクの圧力を不均一にして、安定し たインク滴の吐出に支障を来すおそれがある。

[0038] また、インク供給針 167は、大径部 167aに滑らかに連なる管状の針部を有しており 、その内径を比較的大きく設定して、インク流を円滑に拡散させてフィルタ 166の全 面にわたってできるだけ均一にインクを流通するようにしたり、インク供給針 167に合 体した圧力ダンパユニット 121の支持剛性を高めたりするようになっている。そのよう な関係で、インク供給針 167を受け入れる接続筒 121 eの内径も設計的に大きくせざ るを得ない。接続筒 121eの内径が大きいと、圧力ダンパユニット 121の厚さ方向の 寸法を小さくすることが行いにくい。この点においても、ユニットとしてのコンパクトィ匕に 支障を来している。

[0039] さらに、記録ヘッド 120を主走査方向に往復運動させる際において、被被動ュニッ トの質量を極力軽量ィ匕して、できるだけ短い移動区間で所定の運動速度に達するよ うにすることが、装置全体の小型化や消費電力等の面から、重要である。上述のよう に、記録ヘッド 120と接続部材 140と圧力ダンバユニット 121とを含む一体化ユニット が大型であると、その質量も著しく大きくなる。これは、上記のような小型化や消費電 力の低減等にとって、極めて不都合である。上記のような問題は、印刷時間を短縮す るために高速化された往復運動速度において、一層重要視される。

[0040] 本発明は、装置全体の小型化、液体の噴射状態の安定化等をより一層図ることが できる液体噴射装置を提供することを目的とする。 [0041] 本発明の液体噴射装置は、以下のような特徴を有する圧力制御弁ユニットを備える ことにより、前記目的を達成する。

[0042] 本発明の圧力制御弁ユニットは、ユニット基部材と、第 1の液体流路の一部を構成 すると共に、前記ユニット基部材のー側に設けられた第 1の弁室と、第 2の液体流路 の一部を構成すると共に、前記ユニット基部材の他側に設けられた第 2の弁室と、前 記第 1の弁室内に設けられた第 1の開閉弁と、前記第 2の弁室内に設けられた第 2の 開閉弁と、を備え、前記第 1の液体流路と前記第 2の液体流路とは、相互に独立に形 成されており、それらの内部を通過する液体の圧力を独立に所定圧力に制御できる ようになつていることを特徴とする圧力制御弁ユニットである。

[0043] 本発明によれば、 1つの圧力制御弁ユニットで、 2種類以上の液体の圧力を独立に 所定圧力に制御できるため、圧力制御弁ユニットの設置個数を減らすことができる。 これにより、圧力制御弁ユニットと液体噴射ヘッドとの一体化ユニットの小型化が実現 する。これにより、液体噴射装置を小型化することが可能となる。

[0044] さらに、 2つの弁室がユニット基部材の両側に設けられているので、ユニット基部材 の素材部分を有効に活用して 2つの液体流路を配置することが可能となり、圧力制 御弁ユニット自体の小型化を図ることができ、特に圧力制御弁ユニットの厚さを薄くす ること力 Sできる。圧力制御弁ユニットの厚さを薄くすると、圧力制御弁ユニットを液体噴 射ヘッドに対して直接的に接合することが可能となる。これにより、従来技術のような 接続部材が不要となり、圧力制御弁ユニットの液体の出口部から液体噴射ヘッドの 流入箇所までの各流路の長さが短くなり、かつ、各流路の長さが略均一となる。した がって、各流路の液体の流路抵抗等が略均一となり、それにともなって液体噴射の 噴射圧力も略均一化されて、噴射特性の安定化が実現する。

[0045] 好ましくは、前記第 1の弁室は、前記ユニット基部材のー側面とシート部材とによつ て区画されており、前記第 2の弁室は、前記ユニット基部材の他側面とシート部材と によって区画されている。

[0046] また、好ましくは、前記ユニット基部材は、扁平な略直方体状に形成されている。こ の場合、個々の圧力制御弁ユニットに要する占有空間を小さくして、圧力制御弁ュニ ットと液体噴射ヘッドとの一体化ユニットを小型化できる。 [0047] また、好ましくは、前記第 1の弁室と前記第 2の弁室とは、前記ユニット基部材の板 厚方向に見て、相互に斜めにずれた位置関係で配置されている。この場合、ユニット 基部材の縦方向や横方向の寸法を小さくすることができ、圧力制御弁ユニットの小型 化が促進される。

[0048] また、前記第 1の液体流路の前記第 1の弁室よりも下流側には、第 1の下流側フィ ルタが収容された第 1の下流側フィルタ収容室が設けられており、前記第 2の液体流 路の前記第 2の弁室よりも下流側には、第 2の下流側フィルタが収容された第 2の下 流側フィルタ収容室が設けられており、前記第 1の下流側フィルタ及び前記第 2の下 流側フィルタは、いずれも、前記ユニット基部材の下端近傍に位置していることが好 ましレ、。この場合、圧力損失の高い下流側フィルタと液体噴射ヘッドの噴射部との間 の流路長さを、各開閉弁が設けられた流路毎に一定にすることができ、各流路間の 噴射特性を均一にできる。

[0049] また、好ましくは、圧力制御弁ユニットは、前記第 1の液体流路の前記第 1の弁室よ りも下流側の一部を構成すると共に、前記ユニット基部材の他側に設けられた第 1の 圧力室と、前記第 2の液体流路の前記第 2の弁室よりも下流側の一部を構成すると共 に、前記ユニット基部材のー側に設けられた第 2の圧力室と、を更に備え、前記第 1 の圧力室は、前記第 1の開閉弁を介して前記第 1の弁室に連通されており、前記第 1 の開閉弁を介して前記第 1の弁室から導入される液体の圧力を所定圧力に制御する ようになっており、前記第 2の圧力室は、前記第 2の開閉弁を介して前記第 2の弁室 に連通されており、前記第 2の開閉弁を介して前記第 2の弁室から導入される液体の 圧力を所定圧力に制御するようになってレ、る。

[0050] この場合、各弁室に設けられた開閉弁は、各弁室とは反対のユニット基部材の側に 形成された圧力室側からの駆動動作で開閉され得る。圧力室側からの駆動動作は 開閉弁に忠実に作用し、圧力室内の液体圧力を所定圧力に制御し得る。すなわち、 圧力制御弁としての動作が確実に行われ得る。また、弁室と圧力室とがユニット基部 材の両側に対向した状態で配置されているので、圧力制御弁がコンパクト化されて いる。

[0051] 好ましくは、前記第 1の圧力室は、前記ユニット基部材の他側面とシート部材とによ つて区画されており、前記第 2の圧力室は、前記ユニット基部材のー側面とシート部 材とによって区画されている。

[0052] また、前記第 1の弁室の中心部と前記第 1の圧力室の中心部とは、前記ユニット基 部材の板厚方向に見て、相互に一致した位置関係で配置されており、前記第 2の弁 室の中心部と前記第 2の圧力室の中心部とは、前記ユニット基部材の板厚方向に見 て、相互に一致した位置関係で配置されてレ、ることが好ましレ、。

[0053] この場合、ユニット基部材に弁室と圧力室とをまとまりよく配置することができる、す なわち、弁室と圧力室とをコンパクトに配置することができる。また、この場合、圧力室 側からの駆動力を弁室の開閉弁に伝達することが容易である。

[0054] また、前記第 1の弁室の中心部と前記第 1の圧力室の中心部とは、第 1の連通穴に よって連通されており、前記第 1の連通穴には、第 1の弁体が挿入されており、当該 第 1の弁体が、前記第 1の開閉弁として機能するようになっており、前記第 2の弁室の 中心部と前記第 2の圧力室の中心部とは、第 2の連通穴によって連通されており、前 記第 2の連通穴には、第 2の弁体が挿入されており、当該第 2の弁体が、前記第 2の 開閉弁として機能するようになってレ、ることが好ましレ、。

[0055] この場合、連通穴、弁体、弁室、圧力室等が同心状に配置されるため、弁体の開閉 動作がより安定した状態で行われ得る。

[0056] なお、前記第 1の弁体は、前記第 1の弁室に設けられた板ばねによって支持されて おり、前記第 2の弁体は、前記第 2の弁室に設けられた板ばねによって支持されてい ることが好ましい。各弁室において各弁体を板ばねによって支持することにより、各弁 室の厚みを薄くすることができる。従前、弁体は弁室においてコイルばねによって支 持されていた。

[0057] また、前記第 1の圧力室と前記第 2の圧力室とは、前記ユニット基部材の板厚方向 に見て、部分的に重複する位置関係で配置されていることが好ましい。このような配 置を選択することによって、圧力制御弁ユニットの一層のコンパクトィ匕を図ることがで きる。

[0058] また、前記第 1の液体流路の前記第 1の弁室よりも上流側には、第 1の上流側フィ ルタが収容された第 1の上流側フィルタ収容室が設けられており、前記第 2の液体流 路の前記第 2の弁室よりも上流側には、第 2の上流側フィルタが収容された第 2の上 流側フィルタ収容室が設けられており、前記第 1の上流側フィルタ及び前記第 2の上 流側フィルタは、いずれも、前記ユニット基部材の上端近傍に位置していることが好 ましレ、。この場合、液体中の不純物が除去されて、開閉弁の弁機能が正常に維持さ れ得る。また、液体噴射ヘッドへ不純物が流下することを防止できる。

[0059] また、前記ユニット基部材の上端に、前記第 1の液体流路の入口部及び前記第 2の 液体流路の入口部が設けられ、前記ユニット基部材の下端に、前記第 1の液体流路 の出口部及び前記第 2の液体流路の出口部が設けられてレ、ることが好ましレ、。この 場合、各液体流路の入口部に液体供給源からの液体供給チューブ等を接続するこ と、及び、各液体流路の出口部に液体噴射ヘッドの液体導入口等を接続すること、 が容易である。

[0060] 特に、前記ユニット基部材の正面、背面、左面及び右面がレ、ずれも全体に平坦で あれば、圧力制御弁ユニットを液体噴射ヘッドに対して起立させた状態で配置するこ とが極めて容易である。

[0061] 以上のような特徴を有する圧力制御弁ユニットと、当該圧力制御弁ユニットに液体 を導入する液体供給源と、当該圧力制御弁ユニットによって所定圧力に制御された 液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、を備えた液体噴射装置が、本発明の目的を達 成する液体噴射装置である。

[0062] 前記圧力制御弁ユニットと、前記圧力制御弁ユニットに液体を導入する液体収容 部と、を備えたことを特徴とする液体カートリッジも、本件の保護対象である。

[0063] また、前記圧力制御弁ユニットと、前記圧力制御弁ユニットに液体を導入する外付 けタンクと、を備えたことを特徴とする外付けタンク付き液体カートリッジも、本件の保 護対象である。

[0064] その他、本件発明の実施の形態を検討する際に創作された以下の発明も、本件の 保護対象である。すなわち、ユニット基部材と、液体流路の一部を構成すると共に、 前記ユニット基部材のー側に設けられた弁室と、前記弁室内に設けられた開閉弁と、 前記液体流路の前記弁室よりも下流側の一部を構成すると共に、前記ユニット基部 材の他側に設けられた圧力室と、を備え、前記圧力室は、前記開閉弁を介して前記 弁室に連通されており、前記開閉弁を介して前記弁室から導入される液体の圧力を 所定圧力に制御するようになっており、前記弁室の中心部と前記圧力室の中心部と は、前記ユニット基部材の板厚方向に見て、相互に一致した位置関係で配置されて おり、前記弁室の中心部と前記圧力室の中心部とは、連通穴によって連通されてお り、前記連通穴には、弁体が挿入されており、当該弁体が、前記開閉弁として機能す るようになっており、前記弁体は、前記弁室に設けられた板ばねによって支持されて レ、ることを特徴とする圧力制御弁ユニットも、本件の保護対象である。弁室において 弁体を板ばねによって支持することにより、弁室の厚みを薄くすることができる。従前 、弁体は弁室においてコイルばねによって支持されていた。

図面の簡単な説明

[図 1]図 1Aは、本発明の一実施の形態におけるインクジェット式記録装置の平面図 である。図 1Bは、図 1Aのインクカートリッジの断面図である。

[図 2]図 2A乃至図 2Cは、圧力制御弁ユニットの作用を説明するための断面図である 。図 2Dは、連通穴と弁体との関係を示す断面図である。

[図 3]図 3Aは、本発明の一実施の形態における圧力制御弁ユニットの断面図である 。図 3Bは、図 3Aの圧力制御弁ユニットの模式図である。

[図 4]図 4A及び図 4Bは、本発明の他の実施の形態における圧力制御弁ユニットの 表裏を示す側面図である。図 4Cは、図 4A及び図 4Bの圧力制御弁ユニットの正面 図である。

[図 5]図 5A及び図 5Bは、図 4A及び図 4Bと略同様の図である。図 5Cは、図 4Cと略 同様の図である。

[図 6]図 6は、図 4A乃至図 4Cに示す圧力制御弁ユニットの分解斜視図である。

[図 7]図 7は、図 4A乃至図 4Cに示す圧力制御弁ユニットの分解斜視図である。

[図 8]図 8Aは、本発明の一実施の形態におけるインク噴射ユニットの断面図である。 図 8Bは、図 8Aのインク噴射ユニットの接合部の拡大部分断面図である。

[図 9]図 9は、図 8Aのインク噴射ユニットの斜視図である。

[図 10]図 10は、図 8Aのインク噴射ユニットのノズノレ形成面の側から見た斜視図であ る。 [図 11]図 11Aは、図 8Aのインク噴射ユニットの分解斜視図である。図 11Bは、カバー ボックスの内側壁のガイド手段を説明するための概略横断面図である。

[図 12]図 12Aは、図 8Aのインク噴射ユニットのノズノレ形成面の側から見た分解斜視 図である。図 12Bは、フランジとカバーボックスとの接合状態を説明するための概略 断面図である。

[図 13]図 13Aは、複数のインク噴射ユニットが一体化されたものの斜視図である。図 13B及び Cは、複数のインク噴射ユニットが一体化されたものの側面図である。

[図 14]図 14は、複数のインク噴射ユニットが一体化された構造体の斜視図である。

[図 15]図 15は、本発明の一実施の形態におけるインクカートリッジの模式図である。

[図 16]図 16は、本発明の一実施の形態における外付けタンク付きインクカートリッジ の模式図である。

[図 17]図 17Aは、従来技術のインクジェット式記録装置の平面図である。図 17Bは、 図 17Aのインクカートリッジの断面図である。

[図 18]図 18は、圧力ダンパュニットと記録ヘッドとが一体化された従来の構造例を示 す断面図である。

[図 19]図 19は、記録ヘッドの内部構造を示す断面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0066] 本発明の液体噴射装置は、種々の液体の噴射に適用することができる。ここでは、 本発明を実施するための最良の形態を説明する。図 1A乃至図 14は、本発明の液 体噴射装置の一実施の形態であるインクジェット式記録装置 11を示す。

[0067] 図 1に示すように、インクジェット式記録装置 11は、静止部材である本体ケース 12、 プラテン 13、ガイド軸 14、移動部材であるキャリッジ 15、タイミングべノレト 16、キヤリツ ジモータ 17、液体噴射ヘッドである記録ヘッド 20、を備えている。

[0068] さらに、インクジェット式記録装置 11は、圧力制御弁ユニット 36、液体供給源である インクカートリッジ 23、加圧ポンプ 25、キヤッビング装置 26、を備えている。圧力制御 弁ユニット 36は、インクカートリッジ 23から記録ヘッド 20に至るインクの圧力変動を抑 制する機能を有している。

[0069] 本体ケース 12は、略直方体形状の箱体である。本体ケース 12の図 1に示す右側端 部には、カートリッジホルダ 12aが形成されている。プラテン 13は、本体ケース 12内 において、記録ヘッド 20の往復動作方向である主走査方向に沿って架設されている 。プラテン 13は、紙送り手段（図示していなレ、）を介して送出される被記録媒体（図示 してレ、なレ、）を支持する機能を有してレ、る。

[0070] ガイド軸 14は、棒状の部材によって形成され、プラテン 13と平行、すなわち、主走 查方向に沿って、本体ケース 12内に架設されている。キャリッジ 15は、ガイド軸 14に よって相対移動可能に貫揷されており、プラテン 13と対向しながら主走查方向に往 復移動可能に支持されてレ、る。

[0071] そして、キャリッジ 15は、タイミングベルト 16を介してキャリッジモータ 17に接続され ている。キャリッジモータ 17は、本体ケース 12に支持されている。キャリッジモータ 17 が駆動されることにより、タイミングベルト 16を介してキャリッジ 15が駆動される。この 結果、キャリッジ 15はガイド軸 14に沿つて往復移動される。

[0072] 記録ヘッド 20は、キャリッジ 15のプラテン 13と対向する面に設けられている。当該 記録ヘッド 20は、プラテン 13側に向って液体としてのインクを吐出させるための複数 のノズル開口（後述する）を備えてレ、る。

[0073] 上記圧力制御弁ユニット 36は、キャリッジ 15上に搭載されており、インクを一時貯 留すると共に、一時貯留した当該インクをその圧力変動を抑制した状態で上記記録 ヘッド 20へ供給するようになっている。図示の例では、後述するように、 20個の圧力 制御弁ユニット 36がキャリッジ 15に搭載されている。圧力制御弁ユニット 36の設置個 数は、インクの色の数等に応じて決定される。

[0074] インクカートリッジ 23は、静止部材であるカートリッジホルダ 12aに対して着脱可能 に収容されている。図示の例では、 8色のインク色に対応して 8個のインクカートリッジ 23が取り付けられている（図には 4個のみ示されている）。図 1Bには、 8個のインク力 ートリッジ 23のうちの 1つの断面が示されている。

[0075] 図 1Bに示すように、インクカートリッジ 23は、インクケース 31とインクパック 32とを備 えている。この例では、インクケース 31は略直方体状に形成されている。また、インク パック 32は、 2枚の可撓性部材としてのフィルム 32a、 32bを重ね合わせて形成され ている。インクパック 32の内部に、インクが封入されている。また、インクパック 32は、 インク排出口 32cを備えている。インクパック 32は、インクケース 31内に、このインク 排出口 32cのみがインクケース 31から露出した状態となるように、収納されている。ィ ンクパック 32のインク排出口 32c以外の部分は、インクケース 31内において気密状 態を形成している。また、インクケース 31とインクパック 32との間には、隙間 33が形成 されている。

[0076] また、インクケース 31には、上記隙間 33に連通する連通穴（図示していなレ、）が設 けられている。この連通穴を介して空気を導入させることにより、隙間 33における圧 力を上昇させ、インクパック 32を押し潰すような力を発生させることが可能となってい る。

[0077] インクパック 32のインク排出口 32cは、図 1Aに示すように、インクの色毎に、インク 供給チューブ 35を介して上記圧力制御弁ユニット 36に対して接続されている。インク 供給チューブ 35は、液体供給流路を構成する。したがって、インクケース 31内の隙 間 33に空気を導入することにより、インクパック 32内のインクはインク供給チューブ 3 5を介して圧力制御弁ユニット 36に対して供給される。

[0078] 加圧ポンプ 25は、インクカートリッジ 23の上側に配置されて、本体ケース 12に固定 されている。加圧ポンプ 25は、大気を吸引して加圧空気として排出することが可能で ある。加圧ポンプ 25から排出される加圧空気は、加圧チューブ 37を介して、圧力検 出器 38に供給される。

[0079] 上記圧力検出器 38では、加圧ポンプ 25から供給される加圧空気の圧力が検出さ れる。そして、圧力検出器 38において検出された圧力に基づいて、加圧ポンプ 25の 駆動が調整される。したがって、加圧ポンプ 25から供給される空気は、圧力検出器 3 8によって、所定範囲内の圧力となるように調整される。

[0080] 圧力検出器 38は、 8本（図示は 4本）の空気供給チューブ 39を介して、各インク力 ートリッジ 23の連通穴に対して接続されている。これにより、各インクカートリッジ 23の 上記隙間 33に、所定範囲内の圧力となるように調整された空気が導入される。

[0081] 以上により、各インクカートリッジ 23のインクパック 32が加圧ポンプ 25から供給され る加圧空気によって加圧され、当該インクパック 32内のインクが上記圧力制御弁ュニ ット 36に対して供給される。そして、圧力制御弁ユニット 36においてインクは一時貯 留され、一時貯留された当該インクは、その圧力変動が抑制された状態で、記録へッ ド 20へ供給される。

[0082] このとき、画像データに基づいて、紙送り手段（不図示）によって被記録媒体が副走 查方向に移動されながらキャリッジモータ 17によってキャリッジ 15が主走查方向に移 動される間に、記録ヘッド 20からインク滴が吐出される。これにより、被記録媒体上に 印刷が行われる。

[0083] キヤッビング装置 26は、キャリッジ 15の往復経路上における非印刷領域（ホームポ ジシヨン）に設けられている。そして、キヤッピンク装置 26の上面には、記録ヘッド 20 のノズル形成面に密着してこれを封止し得るエラストマ等の弾性材料により形成され たキャップ 26aが配置されている。一方、キヤッビング装置 26には、キャップ 26aの印 字領域側に隣接して、ゴム等の弾性素材により短冊状に形成されたワイピング部材 2 6fが設けられている。

[0084] 次に、図 2A乃至図 2Cを参照しながら、圧力制御弁ユニット 36の基本構造が説明 される。本発明における圧力制御弁ユニット 36は、インクの圧力制御、ろ過、または、 圧力制御とろ過との複合、のために用いられ得る。さらには、圧力ダンパとして機能さ せることもできる。この実施の形態では、圧力制御弁ユニット 36は、圧力制御とろ過と の複合機能を有する。

[0085] 圧力制御弁ユニット 36は、厚板状の部材からなるユニット基部材 41を備えている。

該ユニット基部材 41の外形形状は、略直方体状である。ユニット基部材 41の一側面 が窪まされて、弁室 42が形成される。他方、ユニット基部材 41の他面側が窪まされて 、圧力室 43が形成されている。図 2A乃至図 4Cに示すように、弁室 42と圧力室 43と は、ユニット基部材 41の板厚方向から見て円形の形状である。また、弁室 42と圧力 室 43とは、同軸位置に配置されている、すなわち、弁室 42の中心と圧力室 43の中 心とがユニット基部材 41の板厚方向から見て一致した位置関係で配置されている。

[0086] 弁室 42と圧力室 43とは、それらの中心部に設けられた連通穴 44によって互いに連 通されている。上記連通穴 44には、弁軸 45が貫通され、上記弁軸 45の端部には、 支持板 46が結合されている。そして、この支持板 46に、エラストマのような弾性材料 力 なる環状の弁体 47が固定されている。弁体 47には、隆起した環状の着座部 48 が設けられている。この着座部 48が、弁室 42の底面に形成された着座面 49すなわ ち弁座に着座するようになっている。着座部 48の直径は、連通穴 44の直径よりも大 きく設定されている。これにより、弁体 47が着座面 49に着座したりはなれたりすること により、連通穴 44が開閉されるようになっている。一方、弁軸 45の直径は、連通穴 44 の内径よりも小さく設定されている。これにより、この径差によって、インクの流通路が 形成されている。弁軸 45には、その軸方向に、ガイド凸条 50が設けられている。この ガイド凸条 50の外周面が連通穴 44の内面を摺動するようになっている。

[0087] 上記のように、弁体 47および着座面 49によって開閉弁 51が構成され、この開閉弁 51が弁室 42内に収容されている。

[0088] 他方、圧力室 43内に位置する弁軸 45の端部には、円盤状の受け板 52が固定され ている。この受け板 52と圧力室 43の底面 53との間に、圧縮コイルスプリング 54が揷 入されている。圧縮コイルスプリング 54のばね力は、弁体 47が着座面 49に着座する 方向に作用している。

[0089] なお、この実施の形態においては、弁室 42内に板ばね 62が配置されている。この 板ばね 62は、インクが流通できる構造を有する。具体的には、例えば、円形のばね 板に、渦巻き状のスリットが設けられたり、 S字型のスリット（図 6、図 7参照）が設けられ たりして形成され得る。板ばね 62により、圧縮コイルスプリング 54と同方向のばね力 が開閉弁 51に作用している。

[0090] ユニット基部材 41の圧力室 43が開口している面に、ガスバリア性の高い可撓性の ある弾性材料、例えばポリフエ二レンサルファイドフィルムまたはポリイミドフィルム等 の合成樹脂製フィルム、で構成されたシート部材 61が熱溶着または接着剤で接合さ れてレ、る。シート部材 61におレ、て圧力室 43の開口部分を覆ってレ、る円形の部分力 後述の圧力制御弁 77の一部を構成する弾性隔壁 55である。この弾性隔壁 55に作 用する大気圧によって得られる押圧力が、後述するように、開閉弁 51を開閉させる。

[0091] ユニット基部材 41の上部には、インク供給チューブ 35から送られてくるインクを受け 入れる流入管 56が設けられている。この流入管 56には、流入口 57が設けられてい る。弁室 42と同じ側のユニット基部材 41の側面を窪ませてフィルタ収容室 58が形成 され、このフィルタ収容室 58に上記流入口 57が連通している。フィルタ収容室 58内 には、シート状のフィルタ 59が取り付けられている。上記フィルタ 59は、ユニット基部 材 41の平坦な側面に沿った状態（姿勢）で配置されている。フィルタ 59の下流側の フィルタ収容室 58の部分と弁室 42とは、連通溝 60によって連通されている。上記の ような構成により、フィルタ 59は、弁室 42の上流側に配置されている。

[0092] 弁室 42、連通溝 60およびフィルタ収容室 58を閉塞するために、前記シート部材 6 1が、ユニット基部材 41の弁室 42が開口している側面にも、熱溶着あるいは接着で 接合されている。すなわち、弁室 42側に位置しているシート部材 61は、圧力室 43側 に配置されているシート材 61と同様なポリフエ二レンサルファイドフィルムまたはポリイ ミドフィルム等の合成樹脂製フィルムで構成されている。

[0093] 一方、ユニット基部材 41の下部には、圧力室 43から送出されるインクをろ過するた めのフィルタを収容するフィルタ収容室 63が設けられている。フィルタ収容室 63の内 部にはフィルタ 64が設けられている。フィルタ収容室 63は、圧力室 43と同じ側のュ ニット基部材 41の側面を窪ませて形成されている。フィルタ 64は、上記フィルタ 59と 同様に、シート状で、ユニット基部材 41の平坦な側面に沿った状態（姿勢)で配置さ れている。ユニット基部材 41の下部には、流出管 74が設けられ、この流出管 74には 流出口 75が設けられている。フィルタ 64の下流側のフィルタ収容室 63の部分は、流 出口 75に連通している。なお、圧力室 43と（フィルタ 64の上流側の）フィルタ収容室 63とは、ユニット基部材 41の側面に形成された連通溝 76によって連通されている。 上記のような構成により、フィルタ 64は、圧力室 43の下流側に配置されている。

[0094] 以上の説明において、弁室 42の上流側に配置されたフィルタ 59が上流側フィルタ であり、圧力室 43の下流側に配置されたフィルタ 64が下流側フィルタである。

[0095] 以上の説明において、圧力制御弁ユニット 36の一部を構成する圧力制御弁 77は 、ユニット基部材 41の一側面に形成されてインクカートリッジ 23からのインクを受け入 れる弁室 42と、ユニット基部材 41の他側面に形成され上記弁室 42内の開閉弁 51を 通過したインクを所定圧力に制御する圧力室 43と、大気圧を受けて開閉弁 51を開 閉させる弾性隔壁 5と、を含んで構成されている。

[0096] 圧力制御弁ユニット 36を通過するインクは、流入口 57、フィルタ収容室 58、弁室 4 2、開閉弁 51、連通穴 44、圧力室 43、連通溝 76、フィルタ収容室 63、及び、流出口 75を通過する。

[0097] なお、弁室 42、圧力室 43、連通穴 44、フィルタ収容室 58、 63、流入管 56、流出管

74等は、合成樹脂材料のインジェクション成形で製作するのが好適である。

[0098] 次に、圧力制御弁ユニット 36の動作は次のとおりである。

[0099] 図 2Aの圧力制御弁ユニット 36は、インクが消費されていない状態にある。この状態 では、圧縮コイルスプリング 54および板ばね 62の力によって、弁体 47の着座部 48 が着座面 49に着座して連通穴 44が閉じてレ、る。

[0100] この状態から、印刷動作が開始されて記録ヘッド 20からインクが吐出されると、この インク消費にしたがって圧力室 43内のインクの圧力が低下する。このインクの圧力が 所定値以下になると、大気圧が弾性隔壁 55に作用しているために、圧縮コイルスプ リング 54が縮められるとともに板ばね 62も図 2の右方に変形されて、着座部 48が着 座面 49から離れる。これにより、連通穴 44が開通状態となる、すなわち、開閉弁 51 が開弁した状態になる（図 2B参照)。

[0101] インク消費が進行して圧力室 43内のインクの圧力が更に低下すると、図 2Cに示す ように、開閉弁 51は全開状態になる。これにより、加圧ポンプ 25から圧送されてくるィ ンクは弁室 42及び連通穴 44を経て圧力室 43内に流入する。それによつて圧力室 4 3内の圧力が上昇すると、圧縮コイルスプリング 54及び板ばね 62の力により、着座部 48が着座面 49に再び着座して、連通穴 44が再び閉弁状態となる。

[0102] 圧縮コイルスプリング 54及び板ばね 62のばね定数や弾性隔壁 55の受圧面積等は 、インク消費に伴う圧力室 43の内圧の変化量が小幅な範囲内で反復されるように、 調整されている。したがって、記録ヘッド 20に供給されるインクの圧力の変化量は、 小幅な範囲内に制御される。これにより、インク滴の吐出状態が安定する。

[0103] 弁室 42の上流側に配置されているフィルタ 59は、インクカートリッジ 23から弁室 42 に至る流路中の不純物をろ過して、開閉弁 51の着座性を正常に維持している。また 、圧力室 43の下流側に配置されているフィルタ 64は、例えばガイド凸条 50と連通穴 44との摺動部で発生され得るユニット基部材 41の素材片等の不純物をろ過して、記 録ヘッド 20の正常な動作を確保してレ、る。

[0104] 図 2A乃至図 2Cに基づいた説明は、単一の圧力制御弁 77についてなされている。 しかし、本発明の主たる特徴の一つは、図 3A乃至図 7に示すように、 2つの圧力制 御弁 77が 1つのユニット基部材 41に設けられている点である。以下の説明において 、圧力制御弁 77自体およびその上流側のフィルタと下流側のフィルタは、図 2A乃至 図 2Cに示したものと同じ構造を有する力 一方の圧力制御弁 77の各部の符号には 「a」が付され、もう一方の圧力制御弁 77の各部の符号には「b」が付されている。なお 、図 3Aは、本実施の形態における圧力制御弁ユニットの断面図であり、図 3Bは、圧 力制御弁 77a、 77bと各フィルタの配置及び流路状態を模式的に示した図である。

[0105] 図 3A及び図 3Bに示すように、圧力制御弁 77aの弁室 42aは、ユニット基部材 41の 一側面に形成され、圧力制御弁 77bの弁室 42bは、ユニット基部材 41の他側面に形 成されている。また、圧力室 43aは、ユニット基部材 41の上記他側面に形成され、圧 力室 43bは、上記一側面に形成されている。このように、ユニット基部材 41の両側面 に、それぞれ、弁室 42a、 42bと圧力室 43a、 43bとが形成されている。同様に、フィ ルタ収容室 58a、 58b、 63a、 63bも、ユニット基部材 41の両側面にそれぞれ設けら れている。

[0106] 圧力制御弁 77aは、圧力制御弁 77bよりも斜め下側に位置するように配置されてい る。すなわち、ユニット基部材 41の一側面に設けられた弁室 42aと他側面に設けられ た弁室 42bとは、相互に斜めにずれた位置関係で配置されている。また、圧力室 43a の外周円と圧力室 43bの外周円とは、図 3Bに示すように、ユニット基部材 41の板厚 方向から見て重複するようになっている。これにより、 2つの圧力制御弁 77a、 77bが より接近して配置され得て、圧力制御弁ユニット 36のコンパクト化が可能となる。

[0107] 圧力室 43a、 43bの下流側には、それぞれ、フィルタ 64a、 64bが下流側フィルタと して配置されている。各フィルタ（下流側フィルタ） 64a、 64bは、圧力制御弁ユニット 3 6の下流端近傍に配置されている。すなわち、ユニット基部材 41の下部に、図 3Bに 示すように、フィルタ収容室 63a、 63bおよびフイノレタ 64a、 64bが並べて配置されて いる。

[0108] 上記の構成により、流入管 56aから導入されるインクは、フィルタ（上流側フィルタ） 5 9a、弁室 42a、開閉弁 51a、圧力室 43a、フィルタ（下流側フィルタ） 64a、流出口 75a 、を含む流路系統を流れ、一方、流入管 56bから導入されるインクは、フィルタ（上流 側フィルタ） 59b、弁室 42b、開閉弁 51b、圧力室 43b、フィルタ（下流側フィルタ） 64 b、流出口 75b、を含む流路系統を独立して流れる。なお、この実施の形態は 2つの 流路系統を有してレ、るが、 3つ以上の流路系統を有することも可能である。

[0109] 図 4A乃至図 4Cおよび図 5A乃至図 5Cは、本発明の他の実施の形態の圧力制御 弁ユニット 36 'を示している。圧力制御弁ユニット 36 'においても、ユニット基部材 41 の両側面に弁室 42a、 42b及び圧力室 43a、 43b等が配置されており、インクの流路 系統は図 3A及び図 3Bに示した実施の形態と同じである。圧力制御弁ユニット 36 'に おいては、圧力制御弁 77a、 77b及びフィノレタ 59a、 59b等の具体的な配置位置が 変更されている。

[0110] 図 4Aは、圧力制御弁ユニット 36 'を表側（一側）から見た側面図であり、図 4Bは裏 側（他側）から見た側面図である。また、これらの側面図は、ユニット基部材 41の表側 と裏側にそれぞれ接合されているシート部材 61が透明もしくは半透明であると仮定し 、各流路を図示している。各図において、ハッチングが施されている部分力 インクが 存在してレ、る部分を示してレ、る。

[0111] 図 4Aに示すように、流入管 56aから導入されるインクは、鎖線で図示された連通溝 60aとハッチングが施された連通溝 60aとを流通して、貫通穴 78aから図 4Bに示す裏 面側のフィルタ収容室 58a (フィルタ 59a)に流入し、さらに裏面側の弁室 42aに流入 する。そして、裏面側の弁室 42aから開閉弁 51 (図 4では図示していない）を通過して 再び表面側の圧力室 43aに流入し、その後、フィルタ収容室 63a (下流側フィルタ 64 a)を経て流出管 74aから圧力制御弁ユニット 36外へ流出する。

[0112] 図 5Aは、図 4Aと同様に、圧力制御弁ユニット 36 'を表側（一側）から見た側面図で あり、図 5Bは、図 4Bと同様に、裏側（他側）から見た側面図である。また、これらの側 面図は、ユニット基部材 41の表側と裏側にそれぞれ接合されているシート部材 61が 透明もしくは半透明であると仮定し、各流路を図示している。各図において、ハツチン グが施されてレ、る部分が、インクが存在してレ、る部分を示してレ、る。

[0113] 図 5Bに示すように、流入管 56bから導入されるインクは、ハッチングが施された裏 面側の流路（流入口） 57bから貫通穴 78bを通って図 5Aに示す表面側のフィルタ収 容室 58b (フィルタ 59b)に流入し、さらに表面側の弁室 42bに流入する。そして、表 面側の弁室 42bから開閉弁 51 (図 5では図示していなレ、）を通過して再び裏面側の 圧力室 43bに流入し、その後、連通溝 76bを経てフィルタ収容室 63b (下流側フィル タ 64b)を経て流出管 74bから圧力制御弁ユニット 36外へ流出する。

[0114] フィルタ収容室 63a、 63bおよびフィルタ（下流側フィルタ） 64a、 64bは、図 3に示さ れた実施の形態と同様に、圧力制御弁ユニット 36 'の下流端近傍に配置されている 。すなわち、ユニット基部材 41の下部に、図 4A乃至図 4Cおよび図 5A乃至図 5Cに 示すように、フィルタ収容室 63a、フィルタ（下流側フィルタ） 64aおよびフィルタ収容 室 63b、フィルタ（下流側フィルタ） 64bが並べて配置されている。フィルタ収容室 63a 、 63bは、それぞれ、ユニット基部材 41の表側と裏側とに窪ませた状態で形成され、 図 4A乃至図 4C及び図 5A乃至図 5Cに示されているように、ユニット基部材 41の板 厚方向力、ら見て、フィルタ収容室 63aとフィルタ（下流側フィルタ） 64aおよびフィルタ 収容室 63bとフィルタ（下流側フィルタ） 64bが重複している。

[0115] このように、ユニット基部材 41の板厚方向から見てフィルタ収容室 63a、フィルタ（下 流側フィルタ） 64aおよびフィルタ収容室 63b、フィルタ（下流側フィルタ） 64bが重複 した状態に配置されていることにより、フィルタ収容室 63a、 63bに連通する流出管 7 4a、 74bを互いに接近させて配置することができる。これにより、圧力制御弁ユニット 36，を記録ヘッド 20のインク導入口と接続することが行レ、やすくなる。

[0116] 図 4A乃至図 4Cおよび図 5A乃至図 5Cに示された圧力制御弁 77a、 77bは、図 3 に示されたものと同様に、斜め方向にずれた位置関係で配置されている。したがって 、ユニット基部材 41の裏面側に設けられた弁室 42aと表面側に設けられた弁室 42b とは、相互に斜めにずれた位置関係で配置されている。また、圧力室 43aの外周円と 圧力室 43bの外周円とは、図 4A乃至図 4Cおよび図 5A乃至図 5Cに示すように、ュ ニット基部材 41の板厚方向から見て重複するようになっている。これにより、 2つの圧 力制御弁 77a、 77bがより接近して配置され得て、圧力制御弁ユニット 36のコンパクト 化が可能となる。

[0117] 図 6および図 7は、図 4A乃至図 4Cおよび図 5A乃至図 5Cに示した圧力制御弁ュ ニット 36 'を立体的に分解して示した図である。

[0118] つぎに、図 8A乃至図 12Bを参照して、上記圧力制御弁ユニット 36が記録ヘッド 20 に対して直接的に接合されたインク噴射ユニットを説明する。このインク噴射ユニット は、符号 83で示されている。なお、図 8Aは、上記インク噴射ユニット 83の断面図、図 8Bは、図 8Aのインク噴射ユニット 83の接合部の拡大部分断面図、図 9は、図 8Aの インク噴射ユニット 83の斜視図、図 10は、図 8Aのインク噴射ユニット 83のノズノレ形 成面 6aの側から見た斜視図、図 11Aは、図 8Aのインク噴射ユニット 83の分解斜視 図、図 11Bは、カバーボックス 79の内側壁のガイド手段 81を説明するための概略横 断面図、図 12Aは、図 8Aのインク噴射ユニット 83のノズノレ形成面 6aの側から見た分 解斜視図、図 12Bは、フランジ 5aとカバーボックス 79との接合状態を説明するための 概略断面図である。

[0119] 記録ヘッド 20の内部構造は、図 19に示した従来の記録ヘッド 120の内部構造と同 じである。また、各圧力制御弁ユニット 36の内部構造は、図 2A乃至図 2C及び図 3A 乃至図 3Bで説明したのと同じであり、同じ機能を果たす部位には、同一の符号が記 載してある。

[0120] 各圧力制御弁ユニット 36の外形形状は、偏平な略直方体である。 5つの上記圧力 制御弁ユニット 36が、起立した状態で、記録ヘッド 20の上面部 20aに接合されてい る。記録ヘッド 20の上面部 20aは、記録ヘッド 20のノズノレ形成面 6aと反対側に位置 してレ、る。図 8Bは、接合箇所の詳細な構造を示している。図 8Bに示すように、記録 ヘッド 20のヘッドケース 5の上面部 20aには、制御基板 71が接合されており、ヘッド ケース 5から突出する導入管 69aは、制御基板 71の通孔 7 laを貫通して制御基板 7 1上にわずかに突き出ている。そして、導入管 69aと流出管 74a、 74bとの接合部分 にインクをシールするパツキン部材 72が取り付けられている。

[0121] 図 8Bに示すように、圧力制御弁ユニット 36が記録ヘッド 20と直接的に接合された 状態では、圧力制御弁ユニット 36の流出口 75a、 75bとパツキン部材 72の通孔 72a とヘッド流路 19のインク導入口 69とが略同軸の位置関係で配置されている。そして、 記録ヘッド 20の上面部 20aに起立している圧力制御弁ユニット 36は、図 8A及び図 9 に示すように、上面部 20aの広さ（面積）の範囲内で接合されている。すなわち、ノズ ル形成面 6aの縦横寸法によって決まる領域内に、圧力制御弁ユニット 36が起立した 状態で配置され得る。 [0122] 圧力制御弁ユニット 36と記録ヘッド 20との接合を安定にする方法として、圧力制御 弁ユニット 36とヘッドケース 5との間に結合金具が架設される。あるいは、結合金具の 代わりに、種々の構造が採用できる。図 8Aの例では、略直方体の外形形状を有する カバーボックス 79が、ヘッドケース 5に取り付けられている。これにより、上記接合の 安定が確保されている。カバーボックス 79の下部は開放されている一方、上部には 上板 79aが設けられている。この上板 79aをユニット基部材 41の上部から突出してい る流入管 56a、 56b力貫通してレ、る。流入管 56a、 56bが貫通する穴 79b力 図 11A に示されている。上記穴 79bから突出する流入管 56a、 56bに、インク供給チューブ 3 5が接続されるようになっている。

[0123] カバーボックス 79をヘッドケース 5に結合するため、例えば、カバーボックス 79の開 放された下部の内側にヘッドケース 5が強く嵌入される。あるいは、他の種々の結合 方法が採用され得る。この例では、図 9および図 12Bに示すように、ヘッドケース 5の 上部に幅の狭いフランジ 5aが設けられ、その上面に枠状の嵌入溝 5bが形成され、こ の嵌入溝 5bにカバーボックス 79の開放縁がはめ込まれている。フランジ 5aの幅は、 ヘッドケース 5の最大外周寸法をできるだけ小さくするために、できるだけ狭く設定さ れている。

[0124] フレキシブルケーブル 24の一端が制御基板 71に接続され、フレキシブルケーブル 24はカバーボックス 79の内面に沿って上方に延びている。同ケーブル 24の他端は 、上板 79aに設けられたスリット穴 79cから外部に突き出ている。この突き出たフレキ シブルケーブル 24に、接続用の結線コネクタ 80が接合されるようになっている。

[0125] 図 11Bに示すように、カバーボックス 79内に圧力制御弁ユニット 36が挿入された状 態において、圧力制御弁ユニット 36とカバーボックス 79との相対位置が容易に狂わ ないようにするために、カバーボックス 79の内側壁にガイド手段 81が設けられている 。このガイド手段 81は、具体的には、カバーボックス 79の内側壁に平行に設けたガイ ド溝である。圧力制御弁ユニット 36の端部は、このガイド溝 81内を相対的に摺動する 。これにより、圧力制御弁ユニット 36はカバーボックス 79内の所定位置に取付けられ る。

[0126] 各圧力制御弁ユニット 36には、 2つの圧力制御弁 77が組み込まている。そして、 5 つの圧力制御弁ユニット 36が記録ヘッド 20に接合されている。これにより、 10種類の インクを記録ヘッド 20に供給することができるようになっている。本実施例では、 8種 類のインクが用いられる。従って、余りの 2本の流入管 56aまたは 56bには、図 8Aや 図 11Aに示すように、キャップ 82が取り付けられる。これにより、圧力制御弁ユニット 3 6内に塵埃等の不純物が入ることが防止されている。

[0127] 図 13A乃至図 13Cおよび図 14は、上述のようにして形成されたインク噴射ユニット

83が、複数個組み合わされた構造体を示している。平坦な略長方形の板部材 84の 周囲に壁板 85が設けられて、結合部材 86が形成されている。この結合部材 86に、 図 13Cに示すように、各々ヘッドケース 5の本体部がはめ込まれる 4つの取付開口 8 7が設けられている。複数の（4つの）インク噴射ユニット 83が上記取付開口 87にはめ 込まれると、各ヘッドケース 5のフランジ 5aの下面で構成されている衝合面力 結合 部材 86の上面と密接する。これにより、各ノズル形成面 6aが、図 13Bに示すように、 同一面内に整列した状態になる。

[0128] さらに、上記フランジ 5aには、図 10及び図 12Aに示すように、下向きの位置決めピ ン 88が設けられている。そして、このピン 88を受け入れるための位置決め穴 89が、 結合部材 86に設けられている。図 13Cに示すように、上記位置決めピン 88が位置 決め穴 89にはめ込まれることにより、各ノズノレ形成面 6aが所定の相対位置関係に位 置決めされるようになっている。

[0129] すなわち、図 14に示すように、各ノズル形成面 6aに設けられているノズノレ列 laが 所定の整列状態となる。これにより、矢印線 90で示されている主走査方向に印刷動 作がなされるときに、広い幅 Lの範囲にわたって印刷動作が可能となる。

[0130] 図 13A及び図 14に示されている複数のインク噴射ユニット 83を有する組み立てュ ニットを装置本体に搭載するために、図 13Bに示すような構造が採用される。すなわ ち、結合部材 86に固定されたアーム部材 91の端部に、頭部 92がー体的に設けられ 、この頭部 92にガイド穴 93が設けられる。上記ガイド穴 93が、図 1に示した上記ガイ ド軸 14によって摺動自在な状態で貫通される。これにより、 4つのインク噴射ユニット 83と結合部材 86とを有する組み立てユニットが、図 1に示すように、インクジェット式 記録装置本体に組み付けられる。 [0131] 次に、前記実施の形態による作用効果が説明される。

[0132] 上記のように、圧力制御弁ユニット 36には、少なくとも 2種類以上のインクを独立に 流通させることができる。従って、圧力制御弁ユニット 36の数を少なくすることができ る。したがって、少ない個数の（上記例では 5個の）圧力制御弁ユニット 36と記録へッ ド 20との一体ィヒユニット（上記例のインク噴射ユニット 83)の小型化が実現する。これ にともなって、インクジェット式記録装置を小型サイズにすることが達成できる。

[0133] さらに、開閉弁 51a、 51bが設けられる弁室 42a、 42bがユニット基部材 41の両側 面にそれぞれ設けられるので、ユニット基部材 41の両側面から弁室 42a、 42bを含 む構造物を形成できる。すなわち、ユニット基部材 41の素材部分を有効に活用して 複数の弁室 42a、 42b及び開閉弁 51a、 51bを配置することが可能となる。これは、圧 力制御弁ユニット 36の小型化にとって有効である。そして、ユニット基部材 41の両側 面側から弁室 42a、 42bを形成することにより、圧力制御弁ユニット 36の厚さを薄くす ることもできる。このような圧力制御弁ユニット 36自体の小型化は、圧力制御弁ュニッ ト 36と記録ヘッド 20との一体化ユニット（インク噴射ユニット 83)をコンパクトィ匕する上 で、きわめて効果的である。

[0134] さらに、圧力制御弁ユニット 36の厚さを薄型とすることにより、圧力制御弁ユニット 3 6を記録ヘッド 20に対して直接的に接合することが可能となる。これにより、従来技術 のような接続部材（図 18に示した接続部材 40)が不要となる。これにより、圧力制御 弁ユニット 36のインクの流出箇所すなわち流出口 75a、 75b力も記録ヘッド 20のイン クの流入箇所すなわちインク導入口 69までの各流路の長さが短くなる。また、圧力制 御弁ユニット 36が複数であっても、各流路の長さが略均一に設定できる。したがって 、インクの各流路の流路抵抗等が略均一となり、それにともなってインク滴吐出の吐 出圧力も略均一化されて、吐出特性の安定化が実現する。

[0135] 上記ユニット基部材 41は偏平な略直方体状に形成され、上記弁室 42a、 42bはュ ニット基部材 41の両側面それぞれに設けられているので、偏平な薄型の圧力制御弁 ユニット 36に少なくとも 2種類のインクを流すことができる。このため、個々の圧力制御 弁ユニット 36に要する占有空間を小さくでき、圧力制御弁ユニット 36と記録ヘッド 20 との一体化ユニット（83)を小型化できる。 [0136] 前記のように、ユニット基部材 41の一側面に設けられた弁室 42a (ユニット基部材 4 1の側面方向にスペースを要する）と他側面に設けられた弁室 42b (同様にユニット 基部材 41の側面方向にスペースを要する）とが、相互に斜めにずれた位置関係で配 置されている。これにより、ユニット基部材 41の縦方向や横方向の寸法を小さくするこ とができ、圧力制御弁ユニット 36の小型化が促進される。

[0137] また、圧力損失の高い下流側フィルタ 64a、 64bが、それぞれ圧力制御弁ユニット 3 6における下流端近傍に配置されているので、下流側フィルタ 64a、 64bと記録ヘッド 20の吐出部との間の流路長さを流路毎に一定にすることができる。これにより、各流 路間の吐出特性を均一にできる。

[0138] また、弁室 42a、 42bに設けられた開閉弁 51a、 51bは、弁室 42a、 42bとは反対側 のユニット基部材 41の側面に形成された圧力室 43a、 43b側からの駆動動作で開閉 され、圧力室 43a、 43b側からの当該駆動動作は開閉弁 51a、 51bに忠実に作用し、 圧力室 43a、 43b内のインク圧力は所定圧力に好適に制御される。すなわち、圧力 制御弁 77a、 77bとしての動作は、確実に行われる。また、上記弁室 42a、 42bと圧力 室 43a、 43bとはユニット基部材 41の両側面に対向した状態で配置されているので、 圧力制御弁 77a、 77bはコンパクトィ匕されている。

[0139] また、円形の弁室 42a、 42bの中心と円形の圧力室 43a、 43bの中心とが同軸の位 置関係で配置されていることにより、ユニット基部材 41に弁室 42a、 42bと圧力室 43a 、 43bとをまとまりよく配置することができる。それにともなって、複数対の弁室と圧力 室との配置が容易にし力もコンパクトに行える。また、圧力室 43a、 43b側からの駆動 力を弁室 42a、 42bの開閉弁 51a、 51bに伝達することが容易である。

[0140] 一対の弁室 42aと圧力室 43aあるいは一対の弁室 42bと圧力室 43bは、その中心 部に設けられた連通穴 44によって連通され、当該連通穴 44は弁体 47によって開閉 されるように構成されている。すなわち、連通穴 44、弁体 47、弁室 42a (42b)、圧力 室 43a (43b)等は、同心状に配置されている。これにより、弁体 47の開閉動作が安 定した状態で行われ得る。

[0141] また、ユニット基部材 41の上方にインクの流入管 56a、 56b力設けられ、ユニット基 部材 41の下方にインクの流出管 74a、 74bが設けられていることにより、上記流入管 56a、 56bにインクカートリッジ 23からのインク供給チューブ 35を接続し、上記流出管 74a、 74bを記録ヘッド 20のインク導入口 69に接続することが容易である。特に、圧 力制御弁ユニット 36が記録ヘッド 20に対して起立した状態で配置される場合には、 ユニット基部材 41の上下に流入管 56a、 56bと流出管 74a、 74bとが設けられている ことは、インク供給チューブ 35及び記録ヘッド 20のインク導入口 69との接続にとって 極めて好適である。これは、インクジェット式記録装置の小型化にとっても有効である

[0142] また、上流側フィルタ 59a、 59bが設けられていることにより、インク中の不純物が除 去されて、開閉弁 51a、 51bの弁機能が正常に維持され得る。また、記録ヘッド 20へ 不純物が流下することも防止できる。

[0143] また、弁室 42a、 42bとその上流側のフィルタ 59a、 59bはユニット基部材 41の同じ 側面に配置され、また、圧力室 43a、 43bとその下流側のフィルタ 64a、 64bは弁室 4 2a、 42bとは反対側のユニット基部材 41の同じ側面に配置されている。これにより、 流路構造が簡素化されて無駄な流路配置が回避されている。また、ユニット基部材 4 1の両側面が活用されているので、構造の一層の薄型化が達成され得る。

[0144] 上記の実施の形態においては、圧電振動子として縦振動モードのものが説明され ているが、たわみ振動モードの圧電振動子を利用することも可能である。また、ヘッド ケース 5にフランジ 5aが設けられている力 フランジ 5aの無い他の構造を採用するこ とも可能である。

[0145] 上記の圧力弁制御ユニット 36は、記録ヘッド 20と一体化されるのではなぐ図 15に 示すようにインク収容部 232を有するインクカートリッジ 231として一体化されることも あり得る。図 15に示すような圧力弁制御ユニット 36を有するインクカートリッジ 231も、 本件の保護対象である。そのようなインクカートリッジ 231は、 2色のインク毎に纏めら れたインクカートリッジである。

[0146] 更に、上記の圧力弁制御ユニット 36は、図 16に示すように、インク収容部 332と接 続チューブ 333と外付けタンク 334とを有するインクカートリッジ 331に一体化される こともあり得る。図 16に示すようなインクカートリッジ 331も、本件の保護対象である。 そのようなインクカートリッジ 331も、 2色のインク毎に纏められたインクカートリッジで ある。また、インク収容部 332が設けられず、圧力弁制御ユニット 36が接続チューブ 3 33に直接接続されたインクカートリッジも、本件の保護対象である。

なお、以上の説明はインクジェット記録装置についてなされている力 本発明は、広 く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グノレ 一、マニキュア、回路形成のための導電性液体 (液体金属）等が用いられ得る。更に 、本発明は、液晶等の表示体におけるカラーフィルタの製造用装置、有機 ELデイス プレーや FED (面発光ディスプレー）等の電極形成に用いられる電極材噴射装置、 バイオチップ製造に用いられる生体有機噴射装置、等にも適用され得る。

Claims

請求の範囲

[1] ユニット基部材と、

第 1の液体流路の一部を構成すると共に、前記ユニット基部材のー側に設けられた 第 1の弁室と、

第 2の液体流路の一部を構成すると共に、前記ユニット基部材の他側に設けられた 第 2の弁室と、

前記第 1の弁室内に設けられた第 1の開閉弁と、

前記第 2の弁室内に設けられた第 2の開閉弁と、

を備え、

前記第 1の液体流路と前記第 2の液体流路とは、相互に独立に形成されており、そ れらの内部を通過する液体の圧力を独立に所定圧力に制御できるようになつている ことを特徴とする圧力制御弁ユニット。

[2] 前記第 1の弁室は、前記ユニット基部材のー側面とシート部材とによって区画され ており、

前記第 2の弁室は、前記ユニット基部材の他側面とシート部材とによって区画され ている

ことを特徴とする請求項 1に記載の圧力制御弁ユニット。

[3] 前記ユニット基部材は、扁平な略直方体状に形成されている

ことを特徴とする請求項 1または 2に記載の圧力制御弁ユニット。

[4] 前記第 1の弁室と前記第 2の弁室とは、前記ユニット基部材の板厚方向に見て、相 互に斜めにずれた位置関係で配置されている

ことを特徴とする請求項 1乃至 3のいずれかに記載の圧力制御弁ユニット。

[5] 前記第 1の液体流路の前記第 1の弁室よりも下流側には、第 1の下流側フィルタが 収容された第 1の下流側フィルタ収容室が設けられており、

前記第 2の液体流路の前記第 2の弁室よりも下流側には、第 2の下流側フィルタが 収容された第 2の下流側フィルタ収容室が設けられており、

前記第 1の下流側フィルタ及び前記第 2の下流側フィルタは、いずれも、前記ュニッ ト基部材の下端近傍に位置している ことを特徴とする請求項 1乃至 4のいずれかに記載の圧力制御弁ユニット。

[6] 前記第 1の液体流路の前記第 1の弁室よりも下流側の一部を構成すると共に、前記 ユニット基部材の他側に設けられた第 1の圧力室と、

前記第 2の液体流路の前記第 2の弁室よりも下流側の一部を構成すると共に、前記 ユニット基部材のー側に設けられた第 2の圧力室と、

を更に備え、

前記第 1の圧力室は、前記第 1の開閉弁を介して前記第 1の弁室に連通されており 、前記第 1の開閉弁を介して前記第 1の弁室から導入される液体の圧力を所定圧力 に制御するようになっており、

前記第 2の圧力室は、前記第 2の開閉弁を介して前記第 2の弁室に連通されており 、前記第 2の開閉弁を介して前記第 2の弁室から導入される液体の圧力を所定圧力 に制御するようになっている

ことを特徴とする請求項 1乃至 5のいずれかに記載の圧力制御弁ユニット。

[7] 前記第 1の圧力室は、前記ユニット基部材の他側面とシート部材とによって区画さ れており、

前記第 2の圧力室は、前記ユニット基部材のー側面とシート部材とによって区画さ れている

ことを特徴とする請求項 6に記載の圧力制御弁ユニット。

[8] 前記第 1の弁室の中心部と前記第 1の圧力室の中心部とは、前記ユニット基部材の 板厚方向に見て、相互に一致した位置関係で配置されており、

前記第 2の弁室の中心部と前記第 2の圧力室の中心部とは、前記ユニット基部材の 板厚方向に見て、相互に一致した位置関係で配置されている

ことを特徴とする請求項 6または 7に記載の圧力制御弁ユニット。

[9] 前記第 1の弁室の中心部と前記第 1の圧力室の中心部とは、第 1の連通穴によって 連通されており、

前記第 1の連通穴には、第 1の弁体が挿入されており、

当該第 1の弁体が、前記第 1の開閉弁として機能するようになっており、 前記第 2の弁室の中心部と前記第 2の圧力室の中心部とは、第 2の連通穴によって 連通されており、

前記第 2の連通穴には、第 2の弁体が挿入されており、

当該第 2の弁体が、前記第 2の開閉弁として機能するようになっている

ことを特徴とする請求項 8に記載の圧力制御弁ユニット。

[10] 前記第 1の弁体は、前記第 1の弁室に設けられた板ばねによって支持されており、 前記第 2の弁体は、前記第 2の弁室に設けられた板ばねによって支持されている ことを特徴とする請求項 9に記載の圧力制御弁ユニット。

[11] 前記第 1の圧力室と前記第 2の圧力室とは、前記ユニット基部材の板厚方向に見て 、部分的に重複する位置関係で配置されている

ことを特徴とする請求項 6乃至 10のいずれかに記載の圧力制御弁ユニット。

[12] 前記第 1の液体流路の前記第 1の弁室よりも上流側には、第 1の上流側フィルタが 収容された第 1の上流側フィルタ収容室が設けられており、

前記第 2の液体流路の前記第 2の弁室よりも上流側には、第 2の上流側フィルタが 収容された第 2の上流側フィルタ収容室が設けられており、

前記第 1の上流側フィルタ及び前記第 2の上流側フィルタは、いずれも、前記ュニッ ト基部材の上端近傍に位置している

ことを特徴とする請求項 6乃至 11のいずれかに記載の圧力制御弁ユニット。

[13] 前記ユニット基部材の上端に、前記第 1の液体流路の入口部及び前記第 2の液体 流路の入口部が設けられ、

前記ユニット基部材の下端に、前記第 1の液体流路の出口部及び前記第 2の液体 流路の出口部が設けられている

ことを特徴とする請求項 1乃至 12のいずれかに記載の圧力制御弁ユニット。

[14] 前記ユニット基部材の正面、背面、左面及び右面は、いずれも全体に平坦である ことを特徴とする請求項 13に記載の圧力制御弁ユニット。

[15] ユニット基部材と、

液体流路の一部を構成すると共に、前記ユニット基部材のー側に設けられた弁室と 前記弁室内に設けられた開閉弁と、 前記液体流路の前記弁室よりも下流側の一部を構成すると共に、前記ユニット基部 材の他側に設けられた圧力室と、

を備え、

前記圧力室は、前記開閉弁を介して前記弁室に連通されており、前記開閉弁を介 して前記弁室から導入される液体の圧力を所定圧力に制御するようになっており、 前記弁室の中心部と前記圧力室の中心部とは、前記ユニット基部材の板厚方向に 見て、相互に一致した位置関係で配置されており、

前記弁室の中心部と前記圧力室の中心部とは、連通穴によって連通されており、 前記連通穴には、弁体が挿入されており、

当該弁体が、前記開閉弁として機能するようになっており、

前記弁体は、前記弁室に設けられた板ばねによって支持されている

ことを特徴とする圧力制御弁ユニット。

[16] 請求項 1乃至 15のいずれかに記載の圧力制御弁ユニットと、

前記圧力制御弁ユニットに液体を導入する液体供給源と、

前記圧力制御弁ユニットによって所定圧力に制御された液体を噴射させる液体噴 射ヘッド、と、

を備えたことを特徴とする液体噴射装置。

[17] 請求項 1乃至 15のいずれかに記載の圧力制御弁ユニットと、

前記圧力制御弁ユニットに液体を導入する液体収容部と、

を備えたことを特徴とする液体カートリッジ。

[18] 請求項 1乃至 15のいずれかに記載の圧力制御弁ユニットと、

前記圧力制御弁ユニットに液体を導入する外付けタンクと、

を備えたことを特徴とする外付けタンク付き液体カートリッジ。