JP4737891B2 - ロジックプレート - Google Patents

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  • Valve Housings (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管、配線等を装置内に組込んだ固定式ユニットや、輸送を可能に一体化したユニット等に使用するロジックプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
ロジックプレートは、配管、配線等を装置内に組込んだ固定式ユニットや、輸送を可能に一体化したユニット等のサブシステムとして使用されており、主に上記ユニットに使用される流体の供給、排出等の制御を担っている。
【0003】
上記ユニット等は、様々な機器、部品、配管及び配線などで構成されており、これらの機器間を様々な性状、温度及び圧力の液体又は気体が連続して流動するために、大小の配管が縦横に複雑に設けられている。又、装置制御のためのセンサー類や制御機器も設けられ、これらに必要な配線類等が数多く張りめぐらされている。特に、軽量化を含めた小型化が強く要求される装置では、狭隘なスペースの中に数多くの機器、部品、配管などを高密度に配置する努力がなされている。このように、配管、配線等を装置内に組込んだ固定式ユニットや、輸送を可能に一体化するユニット等とする手段として、ロジックプレートが適用されているが、軽量化を含めた小型化という点では、まだ不十分である。
【0004】
図6に従来のロジックプレートの構成図の一例を示す。
図6に示すように、従来のロジックプレートは、溝31、連通孔34等が加工されているプレート21、24により構成されており、溝31等の複雑な流路は、鋳造により形成されている。溝31等は、他に、エンドミル、フライス盤、ボール盤等による切削加工により形成される場合もある。プレート21のプレート24に接する面に、プレート24上に配置された機器25及び部品25a間を結ぶ流路として、対応する流体の速度に適した所定の断面積を有し、かつ連通孔34の位置に対応した適当な方向と長さを有した溝31が形成され、連通孔34によって機器25及び部品25aが連通している。この溝31及び連通孔34は流体やガスが流動する配管の機能を担うものである。
【0005】
上記方法により加工されたプレート21とプレート24は、接着剤にて溝31をシールするように接合されている。具体的には、プレート21、24の接合面に接着剤を塗布後、ボルト26をプレート24のボルト穴27に通してプレート21のネジ穴28に締め込む事で、プレート21、24を互いに接合する方向に圧力をかけ、さらに、加熱することにより、溝31をシールするようにプレート間を接着している。
【0006】
プレート24上に配置された機器25及び部品25a等は、図示していないボルトにより、シール材を介して、プレート24のネジ穴29に締め込む事で、取り付けてある。これらの機器25及び部品25aは、連通孔34を通じて溝31に流れる流体の制御を行っている。又、プレート21上には、流体を供給、排出するための管接手22が取り付けてあり、溝31及び連通孔34を通じて機器25及び部品25aに流体の供給、排出を行っている。
このようなロジックプレートは、例えば、特公昭49−13651号公報などで開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のロジックプレートでは、ロジックプレートを構成するプレートを、単純な鋳型により鋳造して成形しているため、又は、切削加工により成形しているため、余分な重量となる部分が残ってしまい、ロジックプレートの軽量化、小型化の点で課題となっている。又、流体用の流路として機能させるには、溝部分の表面処理を行う工程が必要となり、大量生産に適切な方法ではない。
【0008】
又、プレート間の接合に接着剤を使用しているため、接合の作業効率が低く、大量生産にあまり適してるとは言い難い。又、プレート間固定のためのボルト等がロジックプレートの小型化を阻害している。
【0009】
配管の機能を担う溝の周りには、プレートの余分な肉厚があるため、溝に流れる流体をプレートを介して冷却したい場合でも、冷却効率をあげる事が難しい。
【0010】
上記課題に加えて、本発明に係るロジックプレートは、例えば、燃料電池発電システムの一部を構成しており、ロジックプレートに対する技術的要求は燃料電池発電システムと同様に、量産化、低廉化を求められており、さらに、軽量化を含めた小型化、制御上の応答性の良さ等が求められている。上記システムは、市場から早急な量産化、低廉化を要望されているものであり、実際の量産化、低廉化等、今後の需要の要求に応えるための課題は少なくない。
【0011】
従って、上記事情に鑑み、本発明では、量産化、低廉化が図れ、軽量化を含めた小型化が図れるロジックプレートを提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明に係るロジックプレートは、流体の流路となる溝をプレス加工又は精密鋳造加工により形成した第1のプレートと、機器及び部品又は機器若しくは部品が取り付けられ、これらの機器及び部品又は機器若しくは部品に通じる連通孔を形成した第2のプレートとによって構成し、前記溝と前記連通孔により機器及び部品又は機器若しくは部品がつながるように、第1のプレートと第2のプレートを接合したロジックプレートであって、複数枚の上記第1のプレートを、互いに対向させて固定して、互いに接するプレートの周囲をシールして立体的にすると共に、互いに対向して接することにより作られる空間部を、冷媒を流動させる流路としたことを特徴とする。本発明によるロジックプレートによれば、プレートがプレス加工又は精密鋳造加工による肉厚の薄いものであるため、ロジックプレートの軽量化を含めた小型化ができ、又、プレス加工又は精密鋳造加工の特徴である量産化、低廉化が図れる。
【0015】
、本発明によるロジックプレートによれば、ロジックプレートを表裏一体又は立体的に接合し、ロジックプレートの表裏両面に機器、部品等を配置することにより、複雑な系統のシステムをコンパクトに構成できる。
【0016】
、本発明によるロジックプレートによれば、高温にさらされる部分を適切に冷却する事ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るロジックプレートの一実施例の平面図及び断面図を表す。
図1(a)は流体流路となる所定形状の凹部(以下溝1と称す)を、アルミニウム板やアルミニウム合金板等をプレス加工にて形成して、製造したプレート2を示す。
【0018】
プレス加工は、塑性の高い金属材料の板金を、あらかじめ任意の形状を型どった金型を用い、圧力をかけて塑性加工する事により行っており、寸法精度が有り、量産性に優れた加工技術である。加工対象としては耐蝕性のある材料を選択する事も可能である。
【0019】
図1(b)は、図1(a)のプレート2のA−A矢視断面を表す。
図1(b)に示すように、溝1の横断面形状は適当な幅Lと深さHを有する矩形の凹部になっている。プレス加工が容易になるように、角部1aは適当な丸みRを形成しており、溝1の側壁部1bは適当に傾斜している。
溝1内を流動する流体の流速を所定の速さに保つために、その断面積を各々の溝1により変える必要がある。その際、組立上の利点から、溝1の深さHを一定にして、その幅Lを必要に応じて変えて所定の断面積を確保することが有利である。
又、溝1の底の角部1cに適度な丸みRがあるため、流体の中心部と溝1角部1cに接する流体の周辺部との流速の差を抑える事ができ、流体の滞留を減少させることが可能となる。
【0020】
図1(c)は、他の例による図1(a)のプレート2のA−A矢視断面を表す。図1(c)に示すように、溝1の横断面形状は溝1の底部が適当な半径R1を持つ円弧状の溝になっている。
その構成、機能は図1(b)で説明した矩形状の溝1と同様であり、プレス加工が容易になるように、角部1dは適当な丸みRを形成しており、又、溝1内を流動する流体の流速を所定の速さに保つように、その断面積を各々の溝1により変えている。
又、溝1の底部が半径R1をもつ円弧状の溝であるため、流体の中心部と溝1に接する流体の周辺部との流速の差を抑える事ができ、流体の滞留を減少させることが可能となる。
【0021】
図1ではプレス加工による実施例を示したが、流体流路用の溝を持つプレート2の製法はプレス加工のみでなく、精密鋳造加工によって成形されたものでも良い。この加工方法は、鋳型を作り、その鋳型に任意の合金等を流し込むことにより材質の均一性に優れ、寸法精度の高い鋳物、即ち、流体流路用の溝を持つプレートを作製することができる。精密鋳造加工では、プレス加工とは異なり、プレートの材料としてアルミニウム等のように塑性の高い材料以外の選択も可能で有り、プレス加工と同様、耐蝕性のある材料を選択する事も可能である。又、鋳型により、複雑な形状のプレートを成形することができ、表面をプレス加工同様に滑らかにできるため、流体を流す溝に余分な抵抗(コンダクタンス)を増やすことなく溝の形成が可能である。この方法においても上記図1(b)、(c)のような溝を形成する事ができる。
【0022】
プレート間の接合は、流体流路用の溝1を形成したプレート2に、連通孔11等を加工したプレート3を重ね、流体流路用の溝1の全周を巡るようにして適当な間隔を保った状態で溶接開先となる溝をプレート3に加工し、次いでこの溶接開先用の溝を、電磁力制御のハイブリッド溶接法等により、プレート間を強圧把持した状態で溶接する。この結果、プレート間が溶接され、この溶接開先用の溝の部分において流体流路用の溝を流動する流体を確実にシールすることができる。溶接開先用の溝の溶接方法としては、MIG溶接やTIG溶接を含め、その他の溶接方法を用いても良い。
【0023】
図2は本発明に係るロジックプレートの接合方法の他の一実施例を示す。
摩擦攪拌溶接により、プレート2とプレート3を接合して一体化する方法を示したものであり、図2(a)はロジックプレートの平面図、図2(b)は図2(a)のB−B線矢視断面図、図2(c)は図2(a)のC−C線矢視断面図である。
摩擦攪拌溶接法は特許第2792233号公報等により公知の溶接法であり、以下、FSW(Friction Stir Welding)法と記す。FSW法は、接合対象となる母材より硬い材料をプローブ(図2(b)における先端工具8a)として用い、上記プローブを接合対象の母材に圧力をかけて押し付け、母材に対して回転運動等により周期的に動かし、摩擦熱を発生させる事により母材を溶融させて可塑性の領域を作り、その可塑性領域が他の接合対象である母材とともに溶融、凝固する事で、両母材が接合する事となる。
【0024】
FSW法は、他の溶接法と異なり、溶接時に必ずしも溶接開先用溝を必要とせずに対象母材を溶接できるため、加工作業の効率化には適した方法である。FSW法の装置は大きな入力パワーを必要とせず、高効率で溶接できるため経済的であり、低コスト化に貢献でき、又、制御しやすく、位置精度が高いため、自動化、量産化にも適している。
【0025】
図2(a)、(b)において示すように、FSW法では、溝1を形成したプレート2に、連通孔11等を加工したプレート3を重ね、図2(c)に示すように、プレート2の溝1の周囲を適当な距離f離れた位置で、溝1の全周を巡るように溶接して接合を行う。
【0026】
具体的には、溶接を行う始点にFSW法溶接機8の先端工具8aをセットし、先端工具8aを回転させる事により摩擦熱を発生させてプレート3を溶融し、所定の深さまで加圧・挿入する。そして、プレート3の溶融部がプレート2とともに溶融、凝固する事で、プレート2とプレート3の溶接接合を行う。
図2(a)において、▲1▼の矢印の領域はFSW法溶接によって一体化が行われたプレート3の部分を示し、▲2▼の矢印の領域は溶接加工が行われる前のプレート3の部分を示している。又、▲3▼はFSW法により、プレート2、3が溶融・凝固した部分を示す。
後述する図3(c)に示すように、プレート2側からFSW法により、接合を行ってもよい。
【0027】
図3は本発明に係るロジックプレートの一実施例を示す。
図3(a)はロジックプレート4の側面図を示し、プレート2とプレート3をFSW法溶接によって接合し、プレート3に埋め込まれた植込みボルト6及びナット7等により、プレート3上の機器5のブラケット及び部品5a自体を、Oリング等のシール材10を介して固定したものである。プレート3上に固定された機器5及び部品5aは、互いに連通孔11を通して適当な断面積を有する溝1によって連通しており、高温・高圧の流体が流動可能になっている。
図3(b)、(c)は図3(a)のD−D線矢視断面図を示し、図3(b)はプレート3側からのプレート2へのFSW法溶接による接合であり、図3(c)はプレート2側からのプレート3へのFSW法溶接による接合である。FSW法溶接は溶接開先用溝を必要としないため、この図に示すように、加工時の自由度が高い。
図3(d)は図3(a)のE−E線矢視図を示し、機器5と部品5aとが連通孔11を通じて溝1につながっていることを平面的に表している。
【0028】
図4はロジックプレートを立体的にした一実施例を示す。
図4(a)は、本発明によるロジックプレートを立体的にした一実施例の側面図を示し、2組のロジックプレート4、4’を上下に対向して取付け、プレート2、2’の端部をシール材を介して、ボルト12、ナット13で密閉した立体ロジックプレートを示している。本構造のように上下方向に対向させて立体的にするのみではなく、例えば、ロジックプレート同士が互いに垂直になるように対向させて立体ロジックプレートとすることもでき、このことにより、空間を無駄無く使え、非常にコンパクトな構成となる。又、上下のロジックプレート4、4’のプレート2、2’によって形成された空間Q部に空気等の冷媒を流動させて、溝1を流動する高温流体を冷却することができる。この場合、プレート2、2’がプレス加工又は精密鋳造加工により成形されているため、プレート2、2’に畜熱部となる余分な部分がなく、又、冷媒に対する表面積が広いため、効率良く冷却する事ができる。
図4(b)は、図4(a)のF部を拡大して表したものである。ロジックプレート4、4’の互いに対向するプレート2、2’の接合は、上記ボルト12、ナット13による接合だけではなく、この図に示すようにFSW法で行っても良い。
【0029】
次に、配管、配線等を装置内に組込んだ固定式ユニットや、輸送を可能に一体化したユニット等に使用するロジックプレートの適用事例として、燃料電池発電システムを例にとり説明する。
【0030】
図5に、一般的な燃料電池発電システムの系統図の一例を示す。
図5に示すように、メタノール等の液体燃料41aは気化器42でリフォーマ49の排熱等を利用して気化され、熱交換器43で昇温された後、COコンバータ46からの水素リッチなガスの一部とともに脱硫装置44に導入され、硫黄分が除去される。なお、天然ガス等の気体燃料41bの場合は気化器42をバイパスして、熱交換器43に直接供給され、又、硫黄分が少ない燃料を用いる場合には脱硫装置44が省略されることもある。
【0031】
脱硫された燃料ガスは、気水分離器45で生成した水蒸気47とともに熱交換器48で昇温された後、リフォーマ49に送られる。リフォーマ49において燃料ガスの改質が行われ、水素リッチな改質ガスが生成される。リフォーマ49から出た改質ガスは熱交換器50で温度が下げられた後、COコンバータ46において改質ガス中の一酸化炭素が二酸化炭素に変えられる。
【0032】
COコンバータ46を出た改質ガスは熱交換器51で更に温度が下げられた後、凝縮器52に導入され、未反応の水蒸気が凝縮除去される。凝縮器52で分離された凝縮水は気水分離器45に送られ、再び水蒸気47としてリフォーマ49に送られる。凝縮器52を出た改質ガスは熱交換器53で昇温された後、燃料電池本体54に送られ、改質ガス中の水素が電池反応に使われる。
【0033】
酸化剤として供給された空気58は熱交換器59にて昇温され、燃料電池本体54に導入された後、空気58中の酸素を電池反応として使用している。
【0034】
燃料電池本体54からの排ガスは熱交換器60で温度が下げられ、凝縮器61で生成水が凝縮除去された後、系外に排出される。ここでの生成水も気水分離器45に送られ、水蒸気47として利用される。燃料電池本体54における電池反応は発熱反応であるため、燃料電池本体54及び周辺機器には一般に水又は空気を冷媒とする冷却装置62が設けられている。
【0035】
燃料電池本体54からの他方の未反応水素を含む排ガスは分流器72を経て、吸熱反応であるリフォーマ49の加熱燃料67として外部空気68とともに利用し、残余の排ガスはバーナ73で処理された後、排出される。なお、このとき、加熱燃料67が不足する場合には、脱硫装置44の出口ガスの一部を補助燃料76として使用する。リフォーマ49からの燃焼排ガスは、一部は気化器42の熱源として利用する。他は、熱交換器74で温度を下げた後、凝縮器75に送られて生成水を分離後に大気中に放出し、生成水は気水分離器45に返される。
【0036】
次に、この燃料電池発電システムにおける制御の概要について説明する。まず、燃料電池本体54に供給する改質ガス流量は、負荷66に対する負荷電流を電流計Iで検出し、その信号を制御装置69に送り、制御装置69からの信号に基づき、流量調整弁70a又は70bを開閉して行う。又、燃料ガスの改質に必要な水蒸気47の供給量は、流量計77によって検出し、制御装置69からの信号により水蒸気流量調整弁71を開閉制御することによって行う。リフォーマ49内の温度は温度センサーTにより常時監視し、燃料41a、41bの流量調整弁71a、70bによって制御する。
【0037】
上記説明のように、燃料電池発電システムでは、様々な機器、部品、配線及び制御機器が配設されており、又、これらの機器間を様々な性状、温度及び圧力の液体又は気体が流動するように、大小の配管が複雑に設けられている。特に、車載用等を目的に輸送可能に一体化したシステムでは、小型化のため狭隘なスペースの中に数多くの機器、配管等を高密度に配置する努力がなされており、その手段として、ロジックプレートが適用される。図5に示した燃料電池発電システムにおける燃料供給系においては、燃料供給の配管をプレート2における溝1とし、又、流量制御のための流量調整弁70a、70bや流量計77をプレート3上に配設する事で、溝1を流動する燃料の流量調整を行うロジックプレートとすることができる。
【0038】
上記実施例では、燃料電池発電システムを例にとり説明したが、本発明は燃料電池発電システムに用いられるロジックプレートに限らず、各種の装置に用いられるロジックプレートとして適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
請求項1又は請求項2に係る発明によれば、流体の流路となる溝をプレス加工又は精密鋳造加工により形成した第1のプレートと、機器及び部品又は機器若しくは部品が取り付けられ、これらの機器及び部品又は機器若しくは部品に通じる連通孔を形成した第2のプレートとによって構成し、前記溝と前記連通孔により機器及び部品又は機器若しくは部品がつながるように、第1のプレートと第2のプレートを接合したロジックプレートであって、複数枚の上記第1のプレートを、互いに対向させて固定して、互いに接するプレートの周囲をシールして立体的にすると共に、互いに対向して接することにより作られる空間部を、冷媒を流動させる流路としたロジックプレートであるため、プレス加工又は精密鋳造加工による肉厚の薄いプレートによりロジックプレートを構成でき、ロジックプレートの大幅な軽量化が可能となる。
【0040】
即ち、プレス加工又は精密鋳造加工によって流体流路用の溝を有するプレートを成形することによって、従来のロジックプレートに比べてプレートの肉厚が薄いものとすることでき、大幅な重量軽減が可能となる。そのため、ロジックプレートの軽量化を含めた小型化ができる。又、プレス加工又は精密鋳造加工は大量生産向きであり、加工工程も従来のロジックプレートに比較して簡略化でき、大幅なコストダウンに寄与する。そのため、ロジックプレートの加工の作業効率が向上し、量産化、低廉化が図れる。
【0045】
、流体の流路となる溝をプレス加工又は精密鋳造加工により形成した複数枚の第1のプレートを、互いに対向させて固定して、互いに接するプレートの周囲をシールして立体的にしたロジックプレートであるため、ロジックプレートを表裏一体又は立体的に接合し、ロジックプレートの表裏両面に機器、部品等を配置することにより、複雑な系統のシステムをコンパクトに構成でき、ロジックプレートの軽量化を含めた小型化ができ、応答性の良いものとすることができる。
【0046】
、流体の流路となる溝をプレス加工又は精密鋳造加工により形成した複数枚の第1のプレートを、互いに対向して接することにより作られる空間部を、冷媒を流動させる流路とした立体ロジックプレートであるため、高温にさらされる部分を適切に冷却する事ができ、複雑な系統のシステムをコンパクトに構成することができ、ロジックプレートの軽量化を含めた小型化ができる。
【0047】
特に本発明では、プレス加工又は精密鋳造加工加工したプレートを使用しているため、プレート自体が畜熱部となる余分な体積を持たず、又冷媒に対する表面積を広くできるため、高温の流体を効率よく冷却する事ができる。このような利点があるため、冷却のための余分な空間が不要となり、複雑な系統のシステムをコンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロジックプレートの一実施例を示し、(a)はプレートの平面図、(b)、(c)は(a)のA−A線矢視断面図である。
【図2】本発明に係るロジックプレートの一実施例の接合方法を示し、(a)はロジックプレートの平面図、(b)は(a)のB−B線矢視断面図、(c)は(a)のC−C線矢視断面図である。
【図3】本発明に係るロジックプレートの一実施例を示し、(a)はロジックプレートの側面図、(b)、(c)は(a)のD−D線矢視断面図、(d)は(a)のE−E線矢視図である。
【図4】本発明に係るロジックプレートを立体的にした実施例を示し、(a)は立体的なロジックプレートの側面図、(b)は(a)のF部の拡大図である。
【図5】一般的な燃料電池発電システムの系統図である。
【図6】従来のロジックプレートの構成図である。
【符号の説明】
1 溝
2、2’ プレート
3 プレート
4、4’ ロジックプレート
5 機器
5a 部品
6 植込みボルト
7 ナット
8 FSW法溶接機
8a 先端工具
10 シール材
11 連通孔
12 ボルト
13 ナット
21 プレート
22 管接手
24 プレート
25 機器
25a 部品
26 ボルト
27 ボルト穴
28 ネジ穴
29 ネジ穴
31 溝
34 連通孔

Claims (2)

  1. 流体の流路となる溝をプレス加工により形成した第1のプレートと、
    機器及び部品又は機器若しくは部品が取り付けられ、これらの機器及び部品又は機器若しくは部品に通じる連通孔を形成した第2のプレートと
    によって構成し、前記溝と前記連通孔により機器及び部品又は機器若しくは部品がつながるように、第1のプレートと第2のプレートを接合してなるロジックプレートであって、
    複数枚の上記第1のプレートを、互いに対向させて固定して、互いに接するプレートの周囲をシールして立体的にすると共に、互いに対向して接することにより作られる空間部を、冷媒を流動させる流路としたことを特徴とするロジックプレート。
  2. 流体の流路となる溝を精密鋳造加工により形成した第1のプレートと、
    機器及び部品又は機器若しくは部品が取り付けられ、これらの機器及び部品又は機器若しくは部品に通じる連通孔を形成した第2のプレートと
    によって構成し、前記溝と前記連通孔により機器及び部品又は機器若しくは部品がつながるように、第1のプレートと第2のプレートを接合してなるロジックプレートであって、
    複数枚の上記第1のプレートを、互いに対向させて固定して、互いに接するプレートの周囲をシールして立体的にすると共に、互いに対向して接することにより作られる空間部を、冷媒を流動させる流路としたことを特徴とするロジックプレート。
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