JP2008087486A - 液体収容体 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単で小型でありながらも、液体の使用過程における色目の変化を低減することができる液体収容体を提供する。
【解決手段】導出部12の袋部11側に第2の管体16を設けた。第2の管体16の中心部には、導出部12の第1の連通孔36と連通した案内孔64と、鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置であって、前記案内孔64を挟んで相対向する第1及び第2の液体吸込路72,74を貫通形成した。その結果、インクパックを平置きした場合に、第1の液体吸込路72からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路74からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは、濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、液体収容体に関する。
従来から、液体をターゲットに対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式記録装置が広く知られている。詳しくは、このインクジェット式記録装置は、キャリッジと、同キャリッジに搭載された記録ヘッドと、液体としてのインクを貯留するインクカートリッジとを備えていた。そして、キャリッジを記録媒体に対して相対移動させながら、インクカートリッジから記録ヘッドへとインクを供給し、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出することによって、記録媒体に対して印刷が行われるようになっていた。このようなインクカートリッジは、通常、インクを収容する袋状のインクパックと、同インクパックを収容するケースとを備えていた。
ところで、インクジェット式記録装置において、染料インクに代わり顔料インクの使用が拡がっている。この顔料インクは水性分散液であるため、顔料粒子の沈降という問題がある。例えば、倉庫や販売店の棚上などにてインクパックの状態で長期間放置されると、インクパック内部で顔料粒子が徐々に沈降するので、インクパックの底部から上部の方向に顔料粒子の濃度傾斜が発生する。すなわち、インクパックの底部には濃度が高く、色の濃い層が生じ、一方、インクパック上部には濃度が低く、色の薄い層が生じる。この状態で、インクパックをインクカートリッジの内部に収納し、インクジェット式記録装置に装着して印刷を開始すると、濃度傾斜の発生しているインクがインクパックから供給される。従って、インクの使用過程においてインク濃度の変化、すなわち色目の変化が発生していた。
この問題に対し、インクカートリッジに従動軸部を設け、その従動軸部を回転中心として、内部にインクパックを備えたインクカートリッジを180度回転させることによりインクパック内部のインクを攪拌し、インクの濃度を均一にする回転型インクカートリッジがあった(例えば、特許文献1)。
特開2002−200764号公報
しかしながら、特許文献1に記載の回転型インクカートリッジでは、回転型インクカートリッジを回転させるための回転用スペースが必要であり、このことにより、装置全体が大型化していた。また、回転型インクカートリッジを回転させるための機構も必要であり、部品点数が増加するとともに装置が複雑化していた。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、簡単で小型でありながらも、液体の使用過程における色目の変化を低減することができる液体収容体を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明の液体収容体は、液体噴射装置に供給する液体を収容した液体収容体であって、前記液体を収容する単一の液体収容部と、前記液体収容部に接続され外部と前記液体収容部の内部とを連通させる液体流路を有する導出部材とを備え、前記導出部材の前記液体収容部側に、液体噴射装置に装着された際の鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置に液体を吸い込む液体吸込路をそれぞれ設け、前記各液体吸込路は流路断面積が等しい。
この発明によれば、導出部材の液体収容部側に、液体噴射装置に装着された際の鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置に液体を吸い込む液体吸込路をそれぞれ設けたので、液体収容部の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
本発明の液体収容体は、前記上部領域及び前記下部領域となる位置に形成された前記液体吸込路は、前記導出部材の中心軸を挟んで相対向する位置にそれぞれ設けた。
この発明によれば、上部領域及び下部領域となる位置に形成された液体吸込路は、導出部材の中心軸を挟んで相対向する位置にそれぞれ設けたので、例えば液体収容体を縦置き、横置き、斜め置きした場合にも液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
本発明の液体収容体は、前記上部領域及び前記下部領域となる位置に形成された前記液体吸込路は、該液体吸込路の流路長がそれぞれ異なる。
この発明によれば、上部領域及び下部領域となる位置に形成された液体吸込路は、該液体吸込路の流路長がそれぞれ異なるので、例えば、液体収容体の下部領域にある液体の濃度が過度に濃い場合に、液体収容体の上部領域の液体を多く、下部領域の液体を少なく吸い込むことができる。これにより均一な濃度の液体を液体噴射装置に供給することができ、従って、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることをより低減することができる。
本発明の液体収容体は、前記液体吸込路が形成された液体吸込部材を有し、前記液体吸込部材は前記導出部材の前記液体収容部側に接続されている。
この発明によれば、液体吸込路が形成された液体吸込部材を導出部材の液体収容部側に接続したので、例えば、導出部材に液体吸込路が形成されていない液体収容体であっても、液体吸込部材を導出部材に接続するだけで、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
本発明の液体収容体は、前記液体収容体は、液体を収容する可撓性を有する液体収容部と、前記液体収容部と連通する導出部材とを備えた液体収容袋と、前記液体収容袋を収容するケース部材とから形成されている。
この発明によれば、液体収容体は、液体を収容する可撓性を有する液体収容部と、前記液体収容部と連通する導出部材とを備えた液体収容袋と、前記液体収容袋を収容するケース部材とから形成されているので、例えば、液体収容体を平置き、縦置き、斜め置きの状態で液体噴射装置内に戴置することができる。そして、液体収容体を平置き、縦置き、斜め置きの状態で液体噴射装置内に戴置した際に、液体吸込路は、鉛直方向の上部領域及び下部領域に位置するようになる。この結果、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
本発明の液体収容体は、前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向の両側に形成されている。
この発明によれば、液体吸込路は扁平形状に形成された液体収容袋の厚み方向の両側に形成されているため、例えば、液体収容体を平置きの状態で液体噴射装置内に戴置した際に、液体吸込路は鉛直方向の上部領域及び下部領域に位置するようになる。この結果、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
本発明の液体収容体は、前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向に垂直な方向の両側に形成されている。
この発明によれば、液体吸込路は扁平形状に形成された液体収容袋の厚み方向に垂直な方向の両側に形成されているため、例えば、液体収容体を縦置きの状態で液体噴射装置内に戴置した際に、液体吸込路は、鉛直方向の上部領域及び下部領域に位置するようになる。この結果、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
本発明の液体収容体は、前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向に対して傾斜した方向の両側に形成されている。
この発明によれば、液体吸込路は扁平形状に形成された液体収容袋の厚み方向に対して傾斜した方向の両側に形成されているため、例えば、液体収容体を斜め置きの状態で液体噴射装置内に戴置した際に、液体吸込路は、鉛直方向の上部領域及び下部領域に位置するようになる。この結果、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
本発明の液体収容体は、前記ケース部材には、前記液体収容袋が複数収容されていると共に、複数の前記液体収容袋はその一部が重なるように互いにずらしてかつ所定角度傾斜して収容され、前記導出部材は前記ケース部材の側壁に同一線上に位置するように固定されている。
この発明によれば、ケース部材には、液体収容袋が複数収容されていると共に、複数の液体収容袋はその一部が重なるように互いにずらしてかつ所定角度傾斜して収容され、導出部材はケース部材の側壁に同一線上に位置するように固定されているため、例えば、液体収容体を斜め置きの状態で液体噴射装置内に戴置することができる。そして、液体収容体を斜め置きの状態で液体噴射装置内に戴置した際に、液体吸込路は、鉛直方向の上部領域及び下部領域に位置するようになる。この結果、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。図1は本実施形態の液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置(以下、プリンタ1という)の斜視図、図2はプリンタ1の要部斜視図である。図3は、プリンタ1に備えられるインクカートリッジ7の断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のプリンタ1は、インクジェット式であり、フレーム2を備えている。そして、プリンタ1はそのフレーム2内に、ガイド部材3、キャリッジ4、記録ヘッド5、バルブユニット6、液体収容体としてのインクカートリッジ7、空気加圧ポンプ8を備えている。フレーム2は、略直方体形状の箱体であり、その前面には、カートリッジホルダ2aが形成されている。
ガイド部材3は、図2に示すように、棒状に形成され、フレーム2内に架設されている。なお、本実施形態においては、ガイド部材3の架設されている方向を主走査方向というものとする。キャリッジ4は、ガイド部材3に対して相対移動可能に貫挿されており、主走査方向に往復移動可能となっている。そして、キャリッジ4は、タイミングベルト(図示しない)を介してキャリッジモータ(図示しない)に接続されている。キャリッジモータはフレーム2に支持されており、キャリッジモータが駆動されることによりタイミングベルトを介してキャリッジ4が駆動され、キャリッジ4がガイド部材3に沿って、すなわち、主走査方向に往復移動される。
一方、記録ヘッド5は、キャリッジ4の下面に設けられており、液体としてのインクを噴射させるための複数のノズル(図示しない)を備えている。バルブユニット6は、キャリッジ4上に搭載されており、一時貯留したインクを、圧力を調整した状態で前記記録ヘッド5へと供給するようになっている。
なお、本実施形態においては、バルブユニット6は、1つあたり2種類のインクを圧力調整した状態で、個別に記録ヘッド5へと供給できるようになっている。そして、本実施形態においては、バルブユニット6は計3つ設けられており、6つのインクの色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、ライトマゼンタ、ライトシアン)に対応している。
さらに、記録ヘッド5の下方には、プラテン(図示しない)が設けられており、このプラテンは、紙送り手段(図示しない)によって、主走査方向と直交する副走査方向に紙送りされる記録媒体Pを支持する。
図1に示すように、インクカートリッジ7は、カートリッジホルダ2aに対して着脱可能に収容されており、上述したインクの色に対応して6個具備されている。
このインクカートリッジ7は、図3に示すように、平置きの状態で配設されている。すなわち、そのケース部材としてのカートリッジケース9の底面9aを下にして配設されており、そのカートリッジケース9内に、液体収容体、液体収容袋としてのインクパック10を備えている。インクパック10は、図4に示すように、インクを貯留する液体収容部としての袋部11と導出部材としての導出部12を備え、袋部11にはインクが封入され、その封入されたインクが導出部12から導出される。なお、このとき、インクパック10は、導出部12の一部がカートリッジケース9から露出した状態でセットされ、それ以外の部分がカートリッジケース9内に気密状態となるようにして収納される。そして、カートリッジケース9には、カートリッジケース9とインクパック10との間に形成される隙間Sに連通するように、図示しない空気導入口が設けられている。このように構成することによって、空気導入口から空気を流入させることにより、隙間Sにおける圧力を上昇させ、インクパック10を押し潰すような力を発生させることが可能となっている。
一方、インクパック10の導出部12は、インクの色毎に設けられているインク供給チューブ14(図2参照)を介して、バルブユニット6に接続されている。このバルブユニット6は、上述したように記録ヘッド5に接続されている。このように構成することによって、インクパック10内のインクは、インク供給チューブ14を介して、バルブユニット6に対して供給されるようになっている。なお、図3には、6個のインクカートリッジ7のうち1つのみを図示しており、残りの5つのインクカートリッジ7については同じ構造を有するため、その図示を省略する。
また、図1に示すように、空気加圧ポンプ8は、フレーム2の背面側に固定されている。そして、空気加圧ポンプ8は、大気を吸引して、吸引した大気を加圧空気として排出する。また、空気加圧ポンプ8は、6本の図示しないエアチューブを介して、対応するインクカートリッジ7の空気導入口にそれぞれ接続されている。このように構成することによって、空気加圧ポンプ8にて加圧された空気は、エアチューブを介してインクカートリッジ7の隙間Sに導入される。
従って、例えば、空気加圧ポンプ8から隙間Sに加圧空気が流入され、各インクカートリッジ7のインクパック10が加圧されると、同インクパック10内のインクは、バルブユニット6に供給される。そして、バルブユニット6に一時貯留されたインクは、圧力が調整された状態で、記録ヘッド5へと供給される。そして、プリンタ1は、画像データに基づいて、紙送り手段によって記録媒体Pを副走査方向に移動させながらキャリッジ4を主走査方向に移動させ、記録ヘッド5からインクを噴射させることにより、記録媒体P上に印刷を行うようになっている。
次に、上述したカートリッジケース9に収納されたインクパック10の構成について図4〜図8に従って説明する。
図4に示すように、インクパック10は、袋部11と導出部12とを備えている。袋部11は、本実施形態では、2枚の長方形状のフィルム部材11a,11bから構成されている。各フィルム部材11a,11bは、例えば、ポリプロピレンフィルム等の熱可塑性樹脂層にアルミニウム等のガスバリア層を蒸着することにより形成されている。袋部11は、両フィルム部材11a,11bを、前記熱可塑性樹脂層を向かい合わせて、それらの1辺の中央部に導出部12を挟んだ状態で重ね合わせ、その4辺の縁を熱溶着することにより扁平形状の袋状に形成されている。導出部12は、フィルム部材11a,11bの熱可塑性樹脂層と熱溶着可能な樹脂から形成されている。この袋部11の内部空間には各種インクがそれぞれ脱気された状態で収容されている。
次に、導出部12について説明する。導出部12は、図5に示すように、第1の管体15及び第2の管体16を備えている。第1の管体15はその基端部に形成された嵌合凹部18に第2の管体16を嵌着する。液体吸込部材としての第2の管体16は、図8に示すように、インクパック10の袋部11内に配置されるように設けられる。
第1の管体15は、図5及び図8に示すように、嵌合部20、溶着部22、及び円筒部24を有している。嵌合部20は、図8に示すように、その基端面26に嵌合凹部18を備えている。基端面26には、図5に示すように、嵌合凹部18を挟んで円柱状の第1の係合突部28と第2の係合突部30が突出形成されている。
溶着部22は、その断面形状が舟形を成し、図8に示すように、その外周面が両フィルム部材11a,11bに挟まれて、同フィルム部材11a,11bが固着される。詳述すると、溶着部22の上面22a(インクパック10をカートリッジケース9に収納したときの上面)に、同上面22aに形成された第1のバイパス流路32を密閉するようにフィルム部材11aが固着されている。同様に、図8に示すように、溶着部22の下面22b(インクパック10をカートリッジケース9に収納したときの下面)に、同下面22bに形成された第2のバイパス流路34を密閉するようにフィルム部材11bが固着されている。
円筒部24は、略円筒状に形成されている。これらの嵌合部20、溶着部22、及び円筒部24には、嵌合部20から円筒部24に向かって、液体流路としての第1の連通孔36、第2の連通孔38、及び第3の連通孔40が貫通形成されている。そして、第1の連通孔36、第2の連通孔38、及び第3の連通孔40を介して袋部11内に収容されたインクが取り出される。第1の連通孔36は、前記第1のバイパス流路32及び前記第2のバイパス流路34と連通している。この第1及び第2のバイパス流路32,34はインクを袋部11に充填する際に利用される。第2の連通孔38は、第1の連通孔36よりも大径であって、中心孔38aと、中心孔38aに形成された複数の連通溝38bとから構成されている。中心孔38aは、断面略円形状に形成されている。連通溝38bは、中心孔38aの内周面に凹設されている。ここでは、連通溝38bは、中心孔38aの内周面の2箇所に形成されている。第3の連通孔40は、円筒部24内に形成されている。
また、図8に示すように、第1の管体15内には、第1の弁機構V1が備えられている。第1の弁機構V1は、弁体50とシール部材52とを備えている。弁体50の外径は、中心孔38aの内径とほぼ同じ大きさとなっており、その中心孔38aを中心軸X方向に摺動可能に配設されている。弁体50のシール部材52側の面には凹部50dを設けてある。
シール部材52は、エラストマ等の可撓性材質からなり、略円筒状に形成されている。シール部材52の中心を貫通する挿入孔52aは、弁体50側の内径が、インク供給チューブ14に備えた中空針(図示せず)がしまり嵌めとなる径であって、その導出側に向かうに従って拡開形成されている。シール部材52の基端面52bには、前記挿入孔52aの開口を囲むように弁座54が突設されている。この弁座54に前記弁体50が着座することによって、シール部材52の挿入孔52aは同弁体50にて閉塞される。尚、前記中空針は、中空状に形成されており、その孔を介してインクを内部に流入するようになっている。
さらに、第1の弁機構V1は、弁体50を付勢するコイルバネ56を備えている。コイルバネ56は、中心孔38a内に、弁体50をシール部材52側に付勢するように支持固定されている。外部から力が加えられていない場合には、図8に示すように、コイルバネ56は弁体50をシール部材52の弁座54に圧接するように付勢する。そして、シール部材52の挿入孔52aを介して弁体50の凹部50dに中空針が挿入されると、弁体50はコイルバネ56の付勢力に抗してシール部材52から離間する方向に移動する。このとき、中空針の先端はシール部材52にシールされた状態で挿入されている。また、弁体50がシール部材52から離間すると、前記中空針の孔と、弁体50を挟んで反対側の中心孔38aと前記連通溝38bとがつながる。従って、第1の連通孔36を介して第2の連通孔38に袋部11内のインクが導入されると、インクは連通溝38bを介して弁体50を挟んでシール部材52側の中心孔38aに導かれ、前記中空針の孔からインク供給チューブ14に流入する。
つまり、インクカートリッジ7がカートリッジホルダ2aに装着されると、中空針がシール部材52に挿入され、インクがインク供給チューブ14を介してバルブユニット6に供給される。
第1の管体15の嵌合凹部18に嵌合された第2の管体16は、例えば、ポリプロピレンにより形成されている。第2の管体16は、図5に示すように、管本体58と、管本体58の基端側外周面に形成したフランジ60と、管本体58の基端面に形成したインク導入部62とを有している。管本体58は、断面楕円形状をなし、第1の管体15の嵌合凹部18に圧入することによって、第2の管体16と前記第1の管体15とが連結固定される。管本体58には、図8に示すように、その中心部を貫通する案内孔64が形成され、その案内孔64は、第1の管体15の第1の連通孔36と連通する。フランジ60には、図5及び図6に示すように、左右一対の嵌合穴68,70が形成されている。そして、管本体58が嵌合凹部18に圧入するとき、嵌合穴68,70に第1の管体15の第1の係合突部28及び第2の係合突部30が挿入され、フランジ60より突出した第1の係合突部28及び第2の係合突部30の先端をかしめることにより、第2の管体16は第1の管体15に固定される。
インク導入部62は、管本体58の基端面であって、前記案内孔64を挟んで突設された左右一対の壁62a,62bと、左右一対の壁62a,62b間に連結された規制壁62cとを有している。左右一対の壁62a,62bは、管本体58の案内孔64の左右両側から同案内孔64にインクが流入するのを規制している。規制壁62cは、図8に示すように、管本体58の案内孔64に相対向する位置であって、同案内孔64から離間して左右一対の壁62a,62b間に連結されて形成されていて、管本体58の案内孔64の正面から同案内孔64にインクが流入するのを規制している。
従って、管本体58の案内孔64には、図7及び8に示すように、規制壁62cの下端より下側であって左右一対の壁62a,62bに挟まれた部分(第1の液体吸込路72という)と、規制壁62cの上端より上側であって左右一対の壁62a,62bに挟まれた部分(第2の液体吸込路74という)の上下2方向から袋部11内のインクが流入する。すなわち、第1及び第2の液体吸込路72,74は、袋部11の厚み方向の両側に形成されている。
また、液体吸込路としての前記第1及び第2の液体吸込路72,74は、中心軸Xを挟んで上下対称に形成されているため、第1の液体吸込路72と案内孔64とによって形成された流路の流路断面積および流路長と、第2の液体吸込路74と案内孔64とによって形成された流路の流路断面積および流路長とは等しくなっている。すなわち、第1の液体吸込路72から吸い込む液体量と第2の液体吸込路74から吸い込む液体量とが等しくなっている。従って、図8に示すように、第1の液体吸込路72からは濃度の濃いインクが、同様に、第2の液体吸込路74からは濃度の薄いインクが、同量ずつ導出部12へと導出される。この結果、導出部12からは、濃度の濃いインクと濃度の薄いインクが混合された均一な濃度のインクが導出される。
図8に示すように、第1の管体15及び第2の管体16の接続箇所の第1の連通孔36には、第2の弁機構V2が設けられている。第2の弁機構V2は、弁体80と弁座82とから構成されている。弁体80は、前記案内孔64の開口を閉塞可能な大きさの略円盤状に形成されている。弁座82は、図6に示すように、第2の管体16の先端面58aにおいて、前記案内孔64の開口部の周りに環状に突設されている。
そして、弁体80は、案内孔64内の流体の圧力と第1の連通孔36内の流体の圧力差によって、第1の連通孔36を中心軸X方向に往復移動する。具体的には、案内孔64内の流体の圧力が第1の連通孔36内の流体の圧力よりも低いときには、弁体80が弁座82側に移動して、弁体80は弁座82に当接し、案内孔64を閉塞する。
一方、袋部11からインクが導出される場合、案内孔64内のインクの圧力が第1の連通孔36のインクの圧力よりも大きくなり、弁体80は、弁座82から離れる。その結果、案内孔64と第1の連通孔36とは連通した状態となり、袋部11からインクが導出される。つまり、この第2の弁機構V2は、案内孔64から第1の連通孔36への流体の流れを許容するとともに、その逆の流れを遮断する逆止弁として機能するようになっている。
なお、本実施形態のインクパック10は、袋部11にインクを充填する前までは、第1及び第2のバイパス流路32,34がフィルム部材11a,11bにて閉塞されないように、フィルム部材11a,11bを溶着部22に溶着する。そして、第1の弁機構V1を介して第1の連通孔36に供給されるインクを、第1及び第2のバイパス流路32,34を介して袋部11内に充填するようになっている。袋部11にインクが充填されると、第1及び第2のバイパス流路32,34が密閉されるようにフィルム部材11a,11bを溶着部22に溶着するので、袋部11内のインクが前記第1及び第2のバイパス流路32,34を介して導出部12内を逆流することがない。
次に、第2の管体16に設けた第1及び第2の液体吸込路72,74の作用について図3及び図8に従って説明する。
図3に示すように、カートリッジケース9を平置きにした状態で、カートリッジケース9にインクパック10を収納すると、図8に示すように、インクパック10の下部領域としての袋部11の下部には顔料インク中の色材等が沈降しているためインク濃度が濃くなっており、一方、上部領域としての袋部11の上部のインク濃度は薄くなっている。しかしながら、第2の管体16に形成された第1の液体吸込路72からは濃度の濃いインクが、同様に、第2の液体吸込路74からは濃度の薄いインクが、同量ずつ導出部12へと導出される。この結果、導出部12からは、濃度の濃いインクと濃度の薄いインクが混合された均一な濃度のインクが導出される。従って、簡単で小型な構成でありながらも、前述のように導出部12から供給されたインクを記録ヘッド5から噴射させることにより記録媒体P上に印刷を行う等のインクの使用過程において、色目の変化を低減することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、導出部12の袋部11側に第2の管体16を設けた。そして、第2の管体16に、第1の管体15の第1の連通孔36と連通した案内孔64と、鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置であって、前記案内孔64を挟んで相対向する第1及び第2の液体吸込路72,74を貫通形成した。その結果、インクパック10を平置きした(カートリッジケース9の底面9aを下にして置いた)場合に、第1の液体吸込路72からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路74からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
(2)本実施形態によれば、導出部12の第1の管体15に第2の管体16を設けるだけで、導出部12からは濃度が均一なインクを導出させることができる。従って、簡単で小型な構成でありながらも、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
(3)本実施形態によれば、案内孔64と、鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置であって、前記案内孔64を挟んで相対向する第1及び第2の液体吸込路72,74を貫通形成して、第1及び第2の液体吸込路72,74を上下対称形状になるように形成した。そして、第1の液体吸込路72と案内孔64とによって形成された流路の流路断面積および流路長と、第2の液体吸込路74と案内孔64とによって形成された流路の流路断面積および流路長とを等しくした。従って、袋部11内の下部にある濃度の濃いインクと同上部にある濃度の薄いインクとが同量ずつ導出されるので、導出部12からは濃度が均一なインクが導出されるため、インクの使用過程において色目の変化をより低減することができる。
(4)本実施形態によれば、導出部12の袋部11側に第2の管体16を設けるだけで、すなわち、既存の導出部12(第1の管体15)に第2の管体16を連結するだけで、導出部12からは濃度が均一なインクを導出させることができる。この結果、新たに色目の変化を低減する大規模な装置を開発する必要がなく、装置全体の開発工程の削減、低コスト化に寄与できる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図3、図9〜図11に従って説明する。本実施形態では、第1実施形態で説明したカートリッジケース9を縦置きの状態で使用し、それに伴い、第1実施形態の第2の管体16に形成したインク導入部62の構成が異なる。以下の実施形態において、前記第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態では、インクカートリッジ7は、縦置きの状態で配設されている。すなわち、そのカートリッジケース9の側面9b(図3参照)を下にして配設されており、そのカートリッジケース9内にインクパック10を備えている。なお、インクカートリッジ7を縦置きする場合には、プリンタ1の構成を適宜変更することが望ましい。
そして、インクパック10は、第1実施形態と同様に、第1の管体15及び第2の管体16を備えている。
第2の管体16は、図9に示すように、管本体58と、管本体58の基端側外周面に形成したフランジ60と、管本体58の基端面に形成したインク導入部90とを有している。本実施形態では、インク導入部90に特徴を有し、管本体58及びフランジ60は、第1実施形態と同様である。
インク導入部90は、略立方体であって、図11に示すように、その左側壁90aと右側壁90bを貫通する貫通孔91が形成されている。貫通孔91はその中間位置において前記案内孔64と連通されている。そして、貫通孔91であって、左側壁90aからの案内孔64に通ずる流路を第1の液体吸込路92とし、右側壁90bからの案内孔64に通ずる流路を第2の液体吸込路94としている。すなわち、第1の液体吸込路92及び第2の液体吸込路94は、袋部11の厚み方向に垂直な方向の両側に形成されている。
従って、案内孔64に導入される袋部11内のインクは、図10及び図11に示すように、左側壁90aに形成された第1の液体吸込路92と、右側壁90bに形成された第2の液体吸込路94から導入される。その結果、インクパック10を縦置きしたときに、管本体58の案内孔64には、インク導入部90の右側壁90bに形成された第2の液体吸込路94と、インク導入部90の左側壁90aに形成された第1の液体吸込路92の上下2方向から袋部11内のインクが流入する。
また、液体吸込路としての前記第1の液体吸込路92及び前記第2の液体吸込路94は、それらの流路断面積及び流路長がそれぞれ等しく形成されている。従って、第1の液体吸込路92から吸い込む液体量と第2の液体吸込路94から吸い込む液体量とが等しくなっている。
そして、第1実施形態と同様に、インクパック10が形成されると、前記カートリッジケース9を縦置きにした状態で、すなわち、図3に示すように、カートリッジケース9の側面9bを下にして置いた状態で、カートリッジケース9に該インクパック10を収納する。すると、図11に示すように、第1の液体吸込路92からは濃度の濃いインクが、同様に、第2の液体吸込路94からは濃度の薄いインクが、同量ずつ導出部12へと導出される。この結果、導出部12からは、濃度の濃いインクと濃度の薄いインクが混合された均一な濃度のインクが導出される。従って、簡単で小型な構成でありながらも、前述のように導出部12から供給されたインクを記録ヘッド5から噴射させることにより記録媒体P上に印刷を行う等のインクの使用過程において、色目の変化を低減することができる。
上記実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、図3に示すように、カートリッジケース9の側面9bを下にして置いた場合、前記第1の液体吸込路92及び前記第2の液体吸込路94は鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置に配置される。その結果、第1の液体吸込路92からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路94からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を図12〜図17に従って説明する。本実施形態では、第1及び第2実施形態で説明したカートリッジケース9の構成が異なり、それに伴い、第1及び第2実施形態のインク導入部62,90の構成が異なる。以下の実施形態において、前記第1及び第2の実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図12に示すように、本実施形態においては、プリンタ100の前面の一側には、カートリッジ装着部102が設けられている。このカートリッジ装着部102には、液体収容体としてのインクカートリッジ104が挿入される略長方形の挿入口106が形成されている。
このインクカートリッジ104は、図12に示すように、平置きの状態で配設されている。すなわち、図13に示すように、そのケース部材としてのカートリッジケース108の底面を下にして配設されており、そのカートリッジケース108内に第1及び第2実施形態と同様の構成であるインクパック10が、上述したインクの色に対応して6個収納されている。そして、カートリッジケース108内に収納される最も左側のインクパック10は、カートリッジケース108に形成されたリブ110に沿って配設される。これにより、インクパック10は、各導出部12を結ぶ直線L1(及びカートリッジケース108の底面)に対して、角度θ傾斜した姿勢を保持することになる。すなわち、インクパック10は斜め置きされている。
そして、インクパック10は、第1及び第2の実施形態と同様に、第1及び第2の管体15,16を備えている。
図14に示すように、第2の管体16は、管本体58と、管本体58の基端側外周面に形成したフランジ60と、管本体58の基端面に形成したインク導入部120とを有している。本実施形態では、インク導入部120に特徴を有し、管本体58及びフランジ60は、第2実施形態と同様である。
図14及び図15に示すように、インク導入部120は、略立方体であって、前記第2実施形態のインク導入部90に対して、案内孔64の中心軸Xを中心に反時計回り方向に角90−θ度だけ回転した状態で管本体58の基端面に配置形成されている。インク導入部120の左側及び右側壁120a,120bは、第2実施形態のインク導入部90の左側及び右側壁90a,90bに対して反時計回り方向に角90−θ度回動した位置にある。
インク導入部120には、図15及び図17に示すように、左側壁120aと右側壁120bを貫通する貫通孔121が形成され、その貫通孔121の中間位置において案内孔64と連通されている。そして、貫通孔121であって、左側壁120aからの案内孔64に通ずる流路を第1の液体吸込路122とし、図15及び図16に示すように、右側壁120bからの案内孔64に通ずる流路を第2の液体吸込路124としている。インク導入部120の第1及び第2の液体吸込路122,124は、第2実施形態の第1の液体吸込路92及び第2の液体吸込路94に対して反時計回り方向に角度90−θ度回動した位置となる。すなわち、第1及び第2の液体吸込路122,124は、袋部11の厚み方向に対して傾斜した方向の両側に形成されている。
従って、インクパック10がカートリッジケース108に角度θ斜め置きに収納されたときに、管本体58の案内孔64には、インク導入部120の左側壁120aに形成された第1の液体吸込路122と、右側壁120bに形成された第2の液体吸込路124の上下2方向から袋部11内のインクが流入する。
そして、第1及び第2実施形態と同様に、前記カートリッジケース108に該インクパック10を収納する。すると、インクパック10は各導出部12を結ぶ直線L1に対して角度θ傾斜し、図13に示すように斜め置きされる。すると、インク導入部120の液体吸込路としての第1及び第2の液体吸込路122,124は、カートリッジケース108の底面に対して鉛直方向に配置されている。
そして、図15の一点鎖線における断面図である図17に示すように、第1の液体吸込路122からは濃度の濃いインクが、同様に、第2の液体吸込路124からは濃度の薄いインクが、同量ずつ導出部12へと導出される。この結果、導出部12からは、濃度の濃いインクと濃度の薄いインクが混合された均一な濃度のインクが導出される。従って、簡単で小型な構成でありながらも、前述のように導出部12から供給されたインクを記録ヘッド5から噴射させることにより記録媒体P上に印刷を行う等のインクの使用過程において、色目の変化を低減することができる。
上記実施形態によれば、第1及び第2実施形態の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態によれば、第2の管体16の中心部に案内孔64と、該案内孔64を挟んで相対向する第1及び第2の液体吸込路122,124を貫通形成した。そして、インクパック10をカートリッジケース108の底面に対して角度θ傾斜して収納した場合に、前記第1及び第2の液体吸込路122,124は鉛直方向に配置される。その結果、第1の液体吸込路122からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路124からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
また、前記第1及び第2の液体吸込路122,124は水平面に対して厳密に鉛直方向上下に配置されなくても、鉛直方向における上部領域及び下部領域に位置すれば同様の効果を得ることができる。すなわち、図13に示す形態のインクカートリッジにおいて、角度θが比較的小さい場合には、第2の管体16として図6に示すものを使用したとしても、第1及び第2の液体吸込路72,74は鉛直方向における上部領域と下部領域に配置されることになる。その結果、第1の液体吸込路72からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路74からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記各実施形態では、案内孔64を挟んで相対向する位置に第1の液体吸込路72(92,122)と第2の液体吸込路74(94,124)を設けたが、相対向する位置でなくてもよい。
○上記各実施形態では、案内孔64を挟んで相対向する位置に第1の液体吸込路72(92,122)と第2の液体吸込路74(94,124)を一本ずつ設けたが、第1の液体吸込路72(92,122)と第2の液体吸込路74(94,124)はそれぞれ複数本ずつ設けてもよい。
○上記各実施形態では、案内孔64を挟んで相対向する位置に第1の液体吸込路72(92,122)と第2の液体吸込路74(94,124)を一本ずつ設けた。これを、第1の液体吸込路72(92,122)と第2の液体吸込路74(94,124)とが同じ本数ずつではなく、異なる本数ずつであってもよい。これにより、例えば、インク中の色材等の沈降が著しく、インクパック10の下部のインクが非常に濃くなるインクの場合にも、第2の液体吸込路74(94,124)に対して第1の液体吸込路72(92,122)の本数を少なくすると、導出部12からは均一な濃度のインクを導出することができる。
○上記各実施形態では、第1の液体吸込路72(92,122)と第2の液体吸込路74(94,124)とはそれらの流路断面積及び流路長が等しく形成されているが、流路断面積と流路長の少なくとも一方がそれぞれ異なっていてもよい。これにより、例えば、インク中の色材等の沈降が著しく、インクパック10の下部のインクが非常に濃くなるインクの場合にも、第2の液体吸込路74(94,124)に対して第1の液体吸込路72(92,122)の流路断面積を小さく、あるいは流路長を長くすると、導出部12からは均一な濃度のインクを導出することができる。
○上記各実施形態では、インクパック10の導出部12は第1の管体15及び第2の管体16とから構成され、その第1の管体15に対して第2の管体16を設けた。これを、第1の管体15及び第2の管体16とを一体形成してもよい。これにより、第1〜第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
○上記各実施形態では、可撓性のあるインクパック10に導出部12を設けた。これを、四角形状の剛体であるケースの開口部にフィルムを貼り、該フィルムとケースとの間にインクを入れ、そのケースに導出部12を一体形成したものをインクカートリッジとしてもよい。このとき、特許請求の範囲における液体収容部は、例えば、該フィルムとケースとの間に対応する。特許請求の範囲における液体収容体は、例えば、インクカートリッジに対応する。
○上記各実施形態では、インクパック10は、6個設けられるようにしたが、プリンタ1に搭載されるインクパック10の数は何個でもよい。
○上記各実施形態では、キャリッジ4以外の場所にインクカートリッジ7(104)を配置する、いわゆるオフキャリッジ型のプリンタに適用して好適な結果を得たが、これを記録ヘッド5を備えたキャリッジ4にインクカートリッジ7が搭載されたプリンタに適用してもよい。
○上記各実施形態では、液体噴射装置をプリンタ1に具体化したが、この限りではなく、他の液体を噴射する液体噴射装置に具体化するようにしてもよい。例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。
第1実施形態のプリンタの概略を説明するための斜視図。 同じく、プリンタの内部構成を説明するための斜視図。 同じく、インクカートリッジの構成を説明するための断面図。 同じく、インクパックの構成を説明するための斜視図。 同じく、導出部の構成を説明するための分解斜視図。 同じく、インク導入部を説明するための斜視図。 同じく、導出部の構成を説明するための平面図。 同じく、インクパックの構成を説明するための断面図。 第2実施形態の導出部の構成を説明するための分解斜視図。 同じく、導出部の構成を説明するための側面図。 同じく、インクパックの構成を説明するための断面図。 第3実施形態のプリンタの概略を説明するための斜視図。 同じく、インクカートリッジの構成を説明するための断面図。 同じく、導出部の構成を説明するための分解斜視図。 同じく、インク導入部を説明するための背面図。 同じく、導出部の構成を説明するための平面図。 同じく、インクパックの構成を説明するための断面図。
符号の説明
1,100…プリンタ、7,104…インクカートリッジ、9,108…カートリッジケース、10…インクパック、11…袋部、12…導出部、15…第1の管体、16…第2の管体、58…管本体、60…フランジ、62,90,120…インク導入部、64…案内孔、72,92,122…第1の液体吸込路、74,94,124…第2の液体吸込路。

Claims (9)

  1. 液体噴射装置に供給する液体を収容した液体収容体であって、
    前記液体を収容する単一の液体収容部と、前記液体収容部に接続され外部と前記液体収容部の内部とを連通させる液体流路を有する導出部材とを備え、前記導出部材の前記液体収容部側に、液体噴射装置に装着された際の鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置に液体を吸い込む液体吸込路をそれぞれ設け、
    前記各液体吸込路は流路断面積が等しいことを特徴とする液体収容体。
  2. 請求項1に記載の液体収容体において、
    前記上部領域及び前記下部領域となる位置に形成された前記液体吸込路は、前記導出部材の中心軸を挟んで相対向する位置にそれぞれ設けたことを特徴とする液体収容体。
  3. 請求項1または2に記載の液体収容体において、
    前記上部領域及び前記下部領域となる位置に形成された前記液体吸込路は、該液体吸込路の流路長がそれぞれ異なることを特徴とする液体収容体。
  4. 請求項1に記載の液体収容体において、
    前記液体吸込路が形成された液体吸込部材を有し、前記液体吸込部材は前記導出部材の前記液体収容部側に接続されていることを特徴とする液体収容体。
  5. 請求項1に記載の液体収容体において、
    前記液体収容体は、液体を収容する可撓性を有する液体収容部と、前記液体収容部と連通する導出部材とを備えた液体収容袋と、前記液体収容袋を収容するケース部材とから形成されていることを特徴とする液体収容体。
  6. 請求項5に記載の液体収容体において、
    前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向の両側に形成されていることを特徴とする液体収容体。
  7. 請求項5に記載の液体収容体において、
    前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向に垂直な方向の両側に形成されていることを特徴とする液体収容体。
  8. 請求項5に記載の液体収容体において、
    前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向に対して傾斜した方向の両側に形成されていることを特徴とする液体収容体。
  9. 請求項5に記載の液体収容体において、
    前記ケース部材には、前記液体収容袋が複数収容されていると共に、複数の前記液体収容袋はその一部が重なるように互いにずらしてかつ所定角度傾斜して収容され、前記導出部材は前記ケース部材の側壁に同一線上に位置するように固定されていることを特徴とする液体収容体。
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