JP2008087486A - 液体収容体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導出部12の袋部11側に第2の管体16を設けた。第2の管体16の中心部には、導出部12の第1の連通孔36と連通した案内孔64と、鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置であって、前記案内孔64を挟んで相対向する第1及び第2の液体吸込路72,74を貫通形成した。その結果、インクパックを平置きした場合に、第1の液体吸込路72からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路74からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは、濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
【選択図】図8
Description
この発明によれば、上部領域及び下部領域となる位置に形成された液体吸込路は、導出部材の中心軸を挟んで相対向する位置にそれぞれ設けたので、例えば液体収容体を縦置き、横置き、斜め置きした場合にも液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
この発明によれば、上部領域及び下部領域となる位置に形成された液体吸込路は、該液体吸込路の流路長がそれぞれ異なるので、例えば、液体収容体の下部領域にある液体の濃度が過度に濃い場合に、液体収容体の上部領域の液体を多く、下部領域の液体を少なく吸い込むことができる。これにより均一な濃度の液体を液体噴射装置に供給することができ、従って、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることをより低減することができる。
この発明によれば、液体吸込路が形成された液体吸込部材を導出部材の液体収容部側に接続したので、例えば、導出部材に液体吸込路が形成されていない液体収容体であっても、液体吸込部材を導出部材に接続するだけで、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
この発明によれば、液体吸込路は扁平形状に形成された液体収容袋の厚み方向の両側に形成されているため、例えば、液体収容体を平置きの状態で液体噴射装置内に戴置した際に、液体吸込路は鉛直方向の上部領域及び下部領域に位置するようになる。この結果、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
この発明によれば、液体吸込路は扁平形状に形成された液体収容袋の厚み方向に垂直な方向の両側に形成されているため、例えば、液体収容体を縦置きの状態で液体噴射装置内に戴置した際に、液体吸込路は、鉛直方向の上部領域及び下部領域に位置するようになる。この結果、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
この発明によれば、液体吸込路は扁平形状に形成された液体収容袋の厚み方向に対して傾斜した方向の両側に形成されているため、例えば、液体収容体を斜め置きの状態で液体噴射装置内に戴置した際に、液体吸込路は、鉛直方向の上部領域及び下部領域に位置するようになる。この結果、液体収容体の上部領域にある液体の濃度が薄い部分と下部領域にある液体の濃度が濃い部分との両方から液体を吸い込むことができる。従って、簡単な構成で小型でありながらも、液体の使い始めと使い終わりとで色目が変わることを低減することができる。
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。図1は本実施形態の液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置(以下、プリンタ1という)の斜視図、図2はプリンタ1の要部斜視図である。図3は、プリンタ1に備えられるインクカートリッジ7の断面図である。
このインクカートリッジ7は、図3に示すように、平置きの状態で配設されている。すなわち、そのケース部材としてのカートリッジケース9の底面9aを下にして配設されており、そのカートリッジケース9内に、液体収容体、液体収容袋としてのインクパック10を備えている。インクパック10は、図4に示すように、インクを貯留する液体収容部としての袋部11と導出部材としての導出部12を備え、袋部11にはインクが封入され、その封入されたインクが導出部12から導出される。なお、このとき、インクパック10は、導出部12の一部がカートリッジケース9から露出した状態でセットされ、それ以外の部分がカートリッジケース9内に気密状態となるようにして収納される。そして、カートリッジケース9には、カートリッジケース9とインクパック10との間に形成される隙間Sに連通するように、図示しない空気導入口が設けられている。このように構成することによって、空気導入口から空気を流入させることにより、隙間Sにおける圧力を上昇させ、インクパック10を押し潰すような力を発生させることが可能となっている。
図4に示すように、インクパック10は、袋部11と導出部12とを備えている。袋部11は、本実施形態では、2枚の長方形状のフィルム部材11a,11bから構成されている。各フィルム部材11a,11bは、例えば、ポリプロピレンフィルム等の熱可塑性樹脂層にアルミニウム等のガスバリア層を蒸着することにより形成されている。袋部11は、両フィルム部材11a,11bを、前記熱可塑性樹脂層を向かい合わせて、それらの1辺の中央部に導出部12を挟んだ状態で重ね合わせ、その4辺の縁を熱溶着することにより扁平形状の袋状に形成されている。導出部12は、フィルム部材11a,11bの熱可塑性樹脂層と熱溶着可能な樹脂から形成されている。この袋部11の内部空間には各種インクがそれぞれ脱気された状態で収容されている。
図3に示すように、カートリッジケース9を平置きにした状態で、カートリッジケース9にインクパック10を収納すると、図8に示すように、インクパック10の下部領域としての袋部11の下部には顔料インク中の色材等が沈降しているためインク濃度が濃くなっており、一方、上部領域としての袋部11の上部のインク濃度は薄くなっている。しかしながら、第2の管体16に形成された第1の液体吸込路72からは濃度の濃いインクが、同様に、第2の液体吸込路74からは濃度の薄いインクが、同量ずつ導出部12へと導出される。この結果、導出部12からは、濃度の濃いインクと濃度の薄いインクが混合された均一な濃度のインクが導出される。従って、簡単で小型な構成でありながらも、前述のように導出部12から供給されたインクを記録ヘッド5から噴射させることにより記録媒体P上に印刷を行う等のインクの使用過程において、色目の変化を低減することができる。
(1)本実施形態によれば、導出部12の袋部11側に第2の管体16を設けた。そして、第2の管体16に、第1の管体15の第1の連通孔36と連通した案内孔64と、鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置であって、前記案内孔64を挟んで相対向する第1及び第2の液体吸込路72,74を貫通形成した。その結果、インクパック10を平置きした(カートリッジケース9の底面9aを下にして置いた)場合に、第1の液体吸込路72からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路74からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図3、図9〜図11に従って説明する。本実施形態では、第1実施形態で説明したカートリッジケース9を縦置きの状態で使用し、それに伴い、第1実施形態の第2の管体16に形成したインク導入部62の構成が異なる。以下の実施形態において、前記第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2の管体16は、図9に示すように、管本体58と、管本体58の基端側外周面に形成したフランジ60と、管本体58の基端面に形成したインク導入部90とを有している。本実施形態では、インク導入部90に特徴を有し、管本体58及びフランジ60は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、図3に示すように、カートリッジケース9の側面9bを下にして置いた場合、前記第1の液体吸込路92及び前記第2の液体吸込路94は鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置に配置される。その結果、第1の液体吸込路92からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路94からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を図12〜図17に従って説明する。本実施形態では、第1及び第2実施形態で説明したカートリッジケース9の構成が異なり、それに伴い、第1及び第2実施形態のインク導入部62,90の構成が異なる。以下の実施形態において、前記第1及び第2の実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図14に示すように、第2の管体16は、管本体58と、管本体58の基端側外周面に形成したフランジ60と、管本体58の基端面に形成したインク導入部120とを有している。本実施形態では、インク導入部120に特徴を有し、管本体58及びフランジ60は、第2実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第2の管体16の中心部に案内孔64と、該案内孔64を挟んで相対向する第1及び第2の液体吸込路122,124を貫通形成した。そして、インクパック10をカートリッジケース108の底面に対して角度θ傾斜して収納した場合に、前記第1及び第2の液体吸込路122,124は鉛直方向に配置される。その結果、第1の液体吸込路122からは濃度の濃いインクが、第2の液体吸込路124からは濃度の薄いインクが導出され、導出部12からは濃いインクと薄いインクを混合した濃度が均一なインクが導出される。従って、インクの使用過程において色目の変化を低減することができる。
○上記各実施形態では、案内孔64を挟んで相対向する位置に第1の液体吸込路72(92,122)と第2の液体吸込路74(94,124)を設けたが、相対向する位置でなくてもよい。
○上記各実施形態では、キャリッジ4以外の場所にインクカートリッジ7(104)を配置する、いわゆるオフキャリッジ型のプリンタに適用して好適な結果を得たが、これを記録ヘッド5を備えたキャリッジ4にインクカートリッジ7が搭載されたプリンタに適用してもよい。
Claims (9)
- 液体噴射装置に供給する液体を収容した液体収容体であって、
前記液体を収容する単一の液体収容部と、前記液体収容部に接続され外部と前記液体収容部の内部とを連通させる液体流路を有する導出部材とを備え、前記導出部材の前記液体収容部側に、液体噴射装置に装着された際の鉛直方向における上部領域及び下部領域となる位置に液体を吸い込む液体吸込路をそれぞれ設け、
前記各液体吸込路は流路断面積が等しいことを特徴とする液体収容体。 - 請求項1に記載の液体収容体において、
前記上部領域及び前記下部領域となる位置に形成された前記液体吸込路は、前記導出部材の中心軸を挟んで相対向する位置にそれぞれ設けたことを特徴とする液体収容体。 - 請求項1または2に記載の液体収容体において、
前記上部領域及び前記下部領域となる位置に形成された前記液体吸込路は、該液体吸込路の流路長がそれぞれ異なることを特徴とする液体収容体。 - 請求項1に記載の液体収容体において、
前記液体吸込路が形成された液体吸込部材を有し、前記液体吸込部材は前記導出部材の前記液体収容部側に接続されていることを特徴とする液体収容体。 - 請求項1に記載の液体収容体において、
前記液体収容体は、液体を収容する可撓性を有する液体収容部と、前記液体収容部と連通する導出部材とを備えた液体収容袋と、前記液体収容袋を収容するケース部材とから形成されていることを特徴とする液体収容体。 - 請求項5に記載の液体収容体において、
前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向の両側に形成されていることを特徴とする液体収容体。 - 請求項5に記載の液体収容体において、
前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向に垂直な方向の両側に形成されていることを特徴とする液体収容体。 - 請求項5に記載の液体収容体において、
前記液体収容袋は扁平形状に形成されていると共に、前記液体吸込路は前記液体収容袋の厚み方向に対して傾斜した方向の両側に形成されていることを特徴とする液体収容体。 - 請求項5に記載の液体収容体において、
前記ケース部材には、前記液体収容袋が複数収容されていると共に、複数の前記液体収容袋はその一部が重なるように互いにずらしてかつ所定角度傾斜して収容され、前記導出部材は前記ケース部材の側壁に同一線上に位置するように固定されていることを特徴とする液体収容体。
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