JP4670941B2 - 液体吐出装置および液体吐出装置の液体供給ユニット - Google Patents

液体吐出装置および液体吐出装置の液体供給ユニット Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットプリンタ装置などの液体吐出装置が有する吐出ヘッドへ供給する液体中のエアを排出する排気機構付き液体吐出装置に関する。
従来、液体吐出装置の一例であるインクジェット式のプリンタ装置では、記録紙に対向しつつ往復移動する吐出ヘッドへ、装置本体に設けられたインクカートリッジから、可撓性のインク供給チューブを介してインクを供給する構成(所謂、チューブ供給方式)を採用したものが知られている。このようなプリンタ装置では、インクカートリッジを大容量化しつつも装置寸法をコンパクト化することが要望されており、その解決手段の一つとして、吐出ヘッドを備えてこれと一体的に往復移動すると共にインク供給チューブからのインクを吐出ヘッドへ導く液体供給ユニットの小型化がある。
ところで、特にプリンタ装置の使用頻度が低い場合などには、インクカートリッジから吐出ヘッドへインクを導く流路中にエアが成長することが知られているが、このエアが吐出ヘッドへ侵入すると所望の吐出性能が得られない可能性がある。これに対し、液体供給ユニットが有する流路の途中に、エアをトラップするためのエア貯留部を設けることで、吐出ヘッドへのエアの進入を防止することができる。しかし、より多くのエアをトラップすべく、この空間を大容量化すると、前述の液体供給ユニットの小型化が困難になってしまう。そこで、液体供給ユニットに容量の小さいエア貯留部を設け、所定のタイミングでここからエアを強制排気する機構が提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−175996号公報
この特許文献1には、コイルスプリングで弁体を閉方向へ付勢することによって通常時には閉鎖されたエア貯留部を有する液体供給ユニットと、プリンタ装置の本体側の所定の待機位置に設けられたバルブロッドとを備えた構成が開示されている。そして、エア貯留部内のエアを排気する場合には、吐出ヘッド及び液体供給ユニットを一体的に収容するキャリッジを待機位置に位置させ、液体供給ユニットの弁体をバルブロッドによって押圧し、コイルスプリングの付勢力に抗して弁体を開放させる。更に、本体側に設けたポンプにより負圧を発生させ、エア貯留部内のエアを排気するようにしている。
しかしながら、特許文献1の構成の場合、弁体及びバルブロッドは比較的小寸法のものであることもあり、バルブロッドで弁体を押圧するためには、待機位置への液体供給ユニットの位置合わせを高い精度で行わなければならない。また、本体側のポンプと液体供給ユニット側のエア貯留部とは、排気するときに接続させる一方で印字時には分離させることとしているため、排気時には本体側と液体供給ユニットとの接続箇所における排気流路の気密性を確保しなければならない。更には、本体側にはポンプの他に、液体供給ユニットの待機する位置に対応して、上記バルブロッドを含む弁体開放機構を別途設ける必要があり、プリンタ装置の更なる小型化が困難となってしまう。
そこで本発明は、液体供給ユニットの液体供給流路の途中に蓄えられたエアを排気可能でありつつ、装置の小型化を図ることができる排気機構付き液体吐出装置を提供することを目的とする。また、排気に際して所定の位置に液体供給ユニットを配置させる必要がなく、排気流路の気密性を容易に確保することのできる液体吐出装置を提供することを目的とする。更に、このような液体吐出装置に用いることのできる液体供給ユニットを提供することを目的とする。
本発明に係る液体吐出装置は、液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドへ供給する液体中のエアを排出する排気機構とを備えた液体吐出装置であって、前記排気機構は、前記液体吐出ヘッドへ前記液体を供給する液体供給流路の途中に設けられて前記液体中のエアを一時的に蓄えるエア貯留部と、該エア貯留部から外部へ至る排気通路を開閉するバルブと、前記排気通路内の圧力に応じて変形する可撓性部材とを備え、前記排気通路に生じさせた負圧により、前記可撓性部材を変形させて前記バルブを開放すると共に、前記エア貯留部内のエアを前記排気通路を介して外部へ排出すべく構成されており、前記バルブは、前記排気通路を開閉する弁体と、該弁体から延びて前記可撓性部材に当接するアームと、該アームに設けられた枢支部とが一体となって構成され、前記弁体及び前記当接部は、前記排気通路に生じる負圧により前記可撓性部材が変形する方向から見て、異なる位置に配置されており、前記可撓性部材の変形により前記可撓性部材が前記当接部に当接し、前記枢支部を支点として前記アームと共に前記弁体が揺動して前記排気通路が開閉されるよう構成されている。
このような構成とすることにより、例えば、ポンプにより排気通路に負圧を発生させることで、エア貯留部内のエアを排出することができる。換言すれば、ポンプの他に弁体開放機構などを別途設ける必要がなく、ポンプによるエアを排出するための負圧によって、エア貯留部に通じる排気通路の開閉をも行うことができる。従って、エア貯留部の容量を小さくすることができると共に、弁体開放機構が不要であることによって、プリンタ装置等の液体吐出装置を小型化することが可能である。また、ポンプと排気機構が有する排気通路との間を可撓性チューブにより常時接続させておけば、液体供給ユニットを特定の位置に停止させずとも排気処理を行うことができ、且つ、排気通路の気密性も比較的容易に確保することができる。さらに、アームを揺動させて弁体を移動させる「てこの原理」を利用した構成になっているため、可撓性部材によるアームの押圧力が小さくても容易に弁体を開放させることができる。従って、閉弁時には大きな付勢力を弁体に作用して排気通路を閉鎖することができ、排気通路の気密性の向上を図ることができる。
また、前記可撓性部材はフィルムであり、該フィルムが前記排気通路を形成する壁面を成していてもよい。このような構成とすることにより、バルブを開放するためのフィルムと、排気通路を形成する壁面を成すフィルムとを共通化できるため、部品点数の削減を図ることができる。
また、前記当接部は、前記可撓性部材に対向する扁平形状を成していてもよい。このような構成とすることにより、可撓性部材から受ける荷重を効率よくアームに伝達できるようになるため、排気通路に発生させる負圧を小さくすることができる。なお、排気用の負圧を小さくできることによって、液体に作用する負圧も小さくすることができるため、吐出ヘッドのノズル孔に形成されるインクのメニスカスを良好に保つことができる。
また、前記当接部は、前記アームにおいて前記枢支部に対して前記弁体とは反対側に位置し、前記弁体が閉じられた状態において、前記当接部における前記可撓性部材に対向する扁平形状部分の前記アームにおける前記枢支部とは反対側である一方側の端部から当該一方側における前記可撓性部材の変形領域端までの距離に比べて、前記扁平形状部分の前記一方側とは反対の他方側の端部から当該他方側における前記可撓性部材の変形領域端までの距離が長くなる位置に、前記当接部は配設されていてもよい。このような構成とすることにより、当接部の扁平形状部分の前記他方側の端部から当該他方側の変形領域端までの間を占めるフィルムが相対的に大きい領域を有するため、この領域は負圧によって相対的に大きく変形する。従って、この領域の変形によって、当接部を開方向へより強く押圧できるため、一定負圧で比較した場合により大きなアーム揺動量を得ることができる。
また、前記液体吐出ヘッドは、互いに異なる複数の液体を吐出するものであり、前記複数の液体に対応して複数の前記排気機構がそれぞれ設けられており、前記バルブは、それぞれの前記排気機構に設けられ、各バルブが有する前記アームの揺動する揺動角度範囲を一定に規制する規制部が設けられていてもよい。このような構成とすることにより、各バルブの最大開放量を一定に規制することができるため、各バルブが設けられた各排気通路での排気量を均一化することができる。
また、前記バルブを支持すると共に前記排気通路が形成された流路形成基板を更に備え、該流路形成基板には、前記バルブに対して排気下流側に設けられて外部のポンプとの間でチューブを介して接続される排気チューブ接続口と、外部から前記液体を供給するチューブが接続される液体チューブ接続口とが形成されており、前記排気チューブ接続口と前記液体チューブ接続口とが近接配置されていてもよい。このような構成とすることにより、液体流路と排気通路を近接して配置することができるので、流路形成基板をコンパクトに形成することができる。また、ヘッドユニットに接続される排気用のチューブとインク供給用のチューブとを束ねることができるため、ヘッドユニットが往復移動するときの負荷のバラツキを抑制することができる。
また、前記液体流路の途中に設けられて前記液体の圧力変動を緩和するダンパー機構を更に備え、前記排気機構は該ダンパー機構の上方に配設されていてもよい。このような構成とすることにより、ダンパー機構及び排気機構を合わせた構成の平面視寸法を小さくすることができる。
また、前記液体流路において前記ダンパー機構の下流側に設けられ、前記液体吐出ヘッドへ供給する前記液体を一時的に貯留する液体タンクを更に備え、前記排気機構及び前記ダンパー機構は、側面視したときに前記液体タンクの上端位置より下方であって下端位置より上方のスペースに配設されていてもよい。このような構成とすることにより、液体タンク、ダンパー機構、及び排気機構を効率的にレイアウトでき、側面視寸法の小型化を図ることができる。
また、前記液体タンクの上部には前記エア貯留部が形成されており、前記排気機構は、該エア貯留部と前記バルブとを連通するチョーク流路を更に備え、該チョーク流路は、前記ダンパー機構において前記液体を一時的に蓄える液体貯留部に少なくとも一部が没するようにして設けられていてもよい。このような構成とすることにより、チョーク流路が大気に晒されてエアが混入するのを抑制することができる。
また、前記エア貯留部における前記チョーク流路への入口は傾斜した開口面を有していてもよい。このような構成とすることにより、エア貯留部からチョーク流路へとエアを円滑に吸入することができるため、排気後のエア貯留部におけるエア残留量を少なくすることができる。
また、前記排気機構は、複数の前記バルブと、該バルブを収容すると共に上部にエアを貯留する複数のバルブ室とを備え、各バルブ室の上部から前記排気通路が延設されており、各排気通路は互いに途中で合流していてもよい。このような構成とすることにより、液体吐出装置の小型化を図ることができると共に、この排気通路と外部のポンプとを接続するチューブの本数を少なくできるため、液体吐出ヘッドの往復動作時における負荷を低減することができる。
また、前記排気通路は、前記バルブ室との接続箇所から他の排気通路との合流箇所までの容積が、前記可撓性部材の変形による前記バルブ室の容積変化分に比べて大きくなるように構成されていてもよい。排気中に各排気通路へ各色のインクが進入する可能性があり、この場合、合流箇所より下流側までインクが到達すると、異なる色のインク同士が混ざり合ってしまう。しかも、排気処理が完了して、変形していた可撓性部材が元の形状に復元することにより負圧が解消されると、合流箇所より下流側に位置するインクが、上流側へと逆流してくる可能性がある。しかしながら、上述したような構成とすることにより、可撓性部材の復元時の容積変化分の方が、排気通路における合流箇所より上流側の容積よりも大きいため、混色したインクがバルブ室まで到達するのを防止することができる。
また、前記排気機構は複数の前記バルブを備えており、各バルブは一体的に駆動するよう構成されていてもよい。このような構成とすることにより、排気時に、各バルブ位置での可撓性部材の変形量にバラツキが生じたとしても、各バルブを同一タイミングで駆動することができるため、各バルブでの排気タイミングのバラツキを抑制することができる。
また、前記排気機構は複数の前記バルブを備え、前記可撓性部材は、各バルブに対応する複数の変形領域を有しており、各変形領域の外面に接触して一の変形領域の変形を他の変形領域へ伝達する同調部材を更に備えていてもよい。このような構成とすることにより、排気時に、可撓性部材の各変形領域での変形量を均一化することができるため、各バルブを通じた排気量のバラツキを抑制することができる。
また、本発明に係る液体供給ユニットは、液体吐出ヘッドへ液体を供給する液体供給流路と、該液体供給流路内のエアを排出する排気機構とを備えた液体吐出装置の液体供給ユニットであって、前記排気機構は、前記液体供給流路の途中に設けられて前記液体中のエアを一時的に蓄えるエア貯留部と、該エア貯留部から外部へ至る排気通路を開閉するバルブと、前記排気通路内の圧力に応じて変形する可撓性部材とを備え、前記排気通路に生じさせた負圧により、前記可撓性部材を変形させて前記バルブを開放すると共に、前記エア貯留部内のエアを前記排気通路を介して外部へ排出すべく構成されており、前記バルブは、前記排気通路を開閉する弁体と、該弁体から延びて前記可撓性部材に当接する当接部を有するアームと、該アームに設けられた枢支部とが一体となって構成され、前記弁体及び前記当接部は、前記排気通路に生じる負圧により前記可撓性部材が変形する方向から見て、異なる位置に配置されており、前記可撓性部材の変形により前記可撓性部材が前記当接部に当接し、前記枢支部を支点として前記アームと共に前記弁体が揺動して前記排気通路が開閉されるよう構成されている。
このような構成とすることにより、例えば、液体供給ユニット外に設けたポンプにより排気通路に負圧を発生させることで、エア貯留部内のエアを排出することができ、ポンプの他に弁体開放機構などを別途設ける必要がない。従って、エア貯留部の容量を小さくすることができて液体供給ユニットを小型化できると共に、弁体開放機構が不要であることによって、プリンタ装置等の液体吐出装置を小型化することも可能である。また、ポンプと排気機構が有する排気通路との間を可撓性チューブにより常時接続させておけば、液体供給ユニットを特定の位置に停止させずとも排気処理を行うことができ、且つ、排気通路の気密性も比較的容易に確保することができる。
本発明によれば、ヘッドユニットに蓄えられたエアを排気可能でありつつ、装置の小型化を図ることができる液体吐出装置を提供することができ、また、排気に際して所定の位置にヘッドユニットを配置させる必要がなく、排気流路の気密性を容易に確保することのできる液体吐出装置を提供することができる。更に、このような液体吐出装置に用いることのできる液体供給ユニットを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る液体吐出装置及び液体供給ユニットについて、吐出ヘッドを有するインクジェットプリンタ装置(以下、「プリンタ装置」と称する)に採用したときの構成を例にとって、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では吐出ヘッドからインクを吐出する方向を下方、その反対側を上方とし、吐出ヘッドの走査方向を左右方向と同義に用い、これらの上下方向及び左右方向の何れにも直交する方向を前後方向とする。
[プリンタ装置全体の概要]
図1は本発明の実施形態に係る液体供給ユニットを備える液体吐出装置としてのプリンタ装置1の要部を示す模式的平面図である。図1に示すように、プリンタ装置1は、左右方向へ延びる一対のガイドレール2,3が略平行に配設されており、このガイドレール2,3に液体供給ユニット4が走査方向にスライド可能に支持されている。ガイドレール3の左右の端部付近には一対のプーリ5,6が設けられ、液体供給ユニット4は、このプーリ5,6に巻き掛けられたタイミングベルト7に接合されている。一方のプーリ6には正逆回転駆動するモータ(図示せず)が設けられており、そのプーリ6が正逆回転駆動することでタイミングベルト7が左方向及び右方向へと往復移動可能になっており、これに伴って液体供給ユニット4がガイドレール2,3に沿って左右方向へ往復走査される。
プリンタ装置1には、4つのインクカートリッジ8が交換のために挿脱可能にして装着されている。そして、液体供給ユニット4には、これらのインクカートリッジ8から4色のインク(ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー)を夫々供給すべく、可撓性を有する4本のインク供給チューブ9が接続されておいる。液体供給ユニット4の下部には吐出ヘッド15(図2も参照)が搭載されており、その下方で走査方向と直角する方向(紙送り方向)に搬送される被記録体(例えば、記録用紙)に向けて吐出ヘッド15からインク(液体)を吐出し、この被記録体に画像を形成することができるようになっている。
図2は、液体供給ユニット4の構成を示す分解斜視図である。この図2に示すように、液体供給ユニット4は、吐出ヘッド15を支持するキャリッジケース16と、吐出ヘッド15の上方にてキャリッジケース16に搭載されるダンパーユニット20とから構成されている。キャリッジケース16は、平面視で前後方向に長寸の略長方形を成して上部に開口16aを有するボックス形状となっており、この開口16aを介してダンパーユニット20が装着される。
ダンパーユニット20は、樹脂製の成型品であって前後方向に長寸を成す基板(流路形成基板)21に、複数枚の矩形シート状のフィルム22〜24が熱溶着された構成となっており、基板21の後部には、上述したインク供給チューブ9と排気チューブ10(図1も参照)とが接続されるようになっている。また、ダンパーユニット20の前部には、インクの圧力変動を緩和するためのダンパー装置25が設けられており、更にその前方にはインクを一時的に貯留するサブタンク26が設けられている。そして、インク供給チューブ9を通じてダンパーユニット20に供給されたインクは、ダンパー装置25及びサブタンク26を経て、吐出ヘッド15へ供給されるようになっている。以下、このダンパーユニット20の構成について更に詳述する。
[ダンパーユニットの構成(流路)]
図3は、ダンパーユニット20を下方から見たときの斜視図である。また図4は、ダンパーユニット20の平面図、側面図、及び底面図を上から順に示す図面である。図4に示すように、ダンパーユニット20が有する基板21は、後部に位置する流路形成部21aと、その前方に位置するダンパー形成部21bと、更にその前方に位置するタンク形成部21cとから構成されており、流路形成部21aは、ダンパー形成部21b及びタンク形成部21cよりも幅寸法(左右方向寸法)が小さくなっている。
図4に示すように、流路形成部21aにおける後部の一側方寄りの部分には、上下方向へ貫通形成された4つの供給チューブ接続孔30a〜30dと1つの排気チューブ接続孔30eとが前後方向へ一列になるように近接して配されている。このうち供給チューブ接続孔30a〜30dは、この順に前から後へ配され、排気チューブ接続孔30eは、前から1つ目の供給チューブ接続孔30aと2つ目の供給チューブ接続孔30bとの間に設けられている。また、流路形成部21aの前端部には、4つの供給バイパス孔32a〜32dと2つの排気バイパス孔32e,32fとが上下方向へ貫通形成されており、このうち供給バイパス孔32a〜32dは左右方向へ一列に配され、排気バイパス孔32e,32fは、上記供給バイパス孔32a〜32dのうち両端に位置する供給バイパス孔32a,32dの前方に配されている。そして、供給チューブ接続孔30a〜30dには、インクカートリッジ8から延設されたインク供給チューブ9が接続され、排気チューブ接続孔30eには、プリンタ装置1内に備えられたポンプPから延設された排気チューブ10が接続されている(図1及び図2参照)。このように供給チューブ接続孔30a〜30dと排気チューブ接続孔30eとが近接配置されているため、基板21をコンパクト化することができる。また、これらに接続されるインク供給チューブ9及び排気チューブ10とを束ねることができ、走査時に液体供給ユニット4に作用する負荷のバラツキを抑制することができる。
図4の底面図に示すように、流路形成部21aの底面側には上方へ窪んだ凹状の溝が5本形成されており、流路形成部21aの底面がフィルム22で覆われることによって、供給チューブ接続孔30a〜30dから供給バイパス孔32a〜32dへ至る4本のインク導入路31a〜31dと、排気チューブ接続孔30eから排気バイパス孔32e,32fへ至る1本の排気導入路31eとが構成されている。このうちインク導入路31aは、最も前方に位置する供給チューブ接続孔30aから真っ直ぐ前方へ向かって延設されており、一側端に位置する供給バイパス孔32aに連通している。上記供給チューブ接続孔30aの後方に位置する供給チューブ接続孔30bからはインク導入路31bが延設されており、該インク導入路31bは、上述した供給チューブ接続孔30a及びインク導入路31aを迂回すべく、他側方へ延びた後に途中で屈曲して前方へ向かい、供給バイパス孔32aに隣接する供給バイパス孔32bに連通している。更に後方に位置する供給チューブ接続孔30c,30dからも夫々インク導入路31c,31dが延設されており、上述したのと同様に他側方へ延びた後に屈曲して前方へ向かい、供給バイパス孔32c,32dに連通している。
他方、排気チューブ接続孔30eからは排気導入路31eが延設されている。この排気導入路31eは、供給チューブ接続孔30a及びインク導入路31aを異なる側から迂回すべく、排気チューブ接続孔30eから一側方へ延びた後に途中で屈曲して前方へ向かい、更に供給バイパス孔32aより前方で屈曲して他側方へ延設されており、他側方へ向かう途中で1つ目の排気バイパス孔32eに連通し、終端で2つ目の排気バイパス孔32fに連通している。このように、各チューブ接続孔30a〜30eからバイパス孔32a〜32fへ至るインク導入路31a〜31d及び排気導入路31eは、お互いに経路が交差しないようにレイアウトされている。
図4の平面図に示すように、基板21のダンパー形成部21bの上面には、上記4つのバイパス孔32a〜32dに対して個別に連通する凹状の溝が形成されており、ダンパー形成部21b及びタンク形成部21cの上面が可撓性部材であるフィルム23(図3参照)で覆われることによって、前方へ延びるインク接続路33a〜33dが構成されている。そして、これらのインク接続路33a〜33dは、ダンパー形成部21bの前部に形成されて左右方向に並設された4つのインク貯留室35a〜35dの上部に夫々連通している。
また、隣接するインク接続路33a,33bの間には、排気バイパス孔32fに連通する凹状の溝が形成され、インク接続路33c,33dの間には、排気バイパス孔32eに連通する凹状の溝が形成されており、これらもフィルム23で覆われることによって、前方へ延びる排気接続路34,34を構成する。このうち、排気バイパス孔32fから延びる排気接続路34は、途中で2本に分岐して排気接続路34a,34bを成し、後述する排気機構27に夫々連通している。同様に、排気バイパス孔32eから延びる排気接続路34は、途中で2本に分岐して排気接続路34c,34dを成し、排気機構27に夫々連通している。
図3に示すように、インク貯留室35a〜35dの夫々は、上下方向からフィルム23,24で覆われてダンパー装置25を形成するものである。そして、その前後方向に直交する断面形状は略逆三角形状を成して全体的には前後方向へ延びる略三角柱状となっており、ダンパー形成部21bの一側方から他側方へ順に並設されている。
インク貯留室35a〜35dの前方には、タンク形成部21cに形成された4つのタンク室36a〜36dから成るサブタンク26が設けられている。タンク室36a〜36dは、タンク形成部21cの一側方から他側方へ順に一列に配設されており、インク貯留室35a〜35dと共に上部がフィルム23によって覆われている。そして、インク貯留室35a〜35dとこれに対応するタンク室36a〜36dとは、夫々の上部空間が互いに連通してインクが往来可能になっており、且つ、その空間の上部は、エアを一時的に蓄えるエア貯留部38(図4参照)を成している。また、図3に示すように、サブタンク26の下部には、タンク室36a〜36dに連通する4つの孔が形成されたシール部材37(図5も参照)が取り付けられており、ダンパーユニット20がキャリッジケース16(図2参照)に装着されると、各シール部材37の下端が吐出ヘッド15に接続される。
図4の側面図にて実線矢印で示すように、上述したダンパーユニット20では、供給チューブ接続孔30a〜30dからシール部材37に至る液体供給流路が形成されている。この液体供給流路では、インク供給チューブ9からのインクが基板21の上面側から供給され、このインクは供給チューブ接続孔30a〜30dから基板21の下面側のインク導入路31a〜31dを経て供給バイパス孔32a〜32dへ導かれる。また、この供給バイパス孔32a〜32dを経て基板21の上面側のインク接続路33a〜33dを通り、ダンパー装置25の各インク貯留室35a〜35dへと注ぎ込まれる。更に、各インク貯留室35a〜35d内のインクは、上部で連通する各タンク室36a〜36dへと導かれ、その下部へ向かい、シール部材37を介して接続される吐出ヘッド15(図2参照)へと供給される。
そしてこの間、液体供給ユニット4が走査されるなどしてインクの圧力が変動した場合、その圧力変動はダンパー装置25によって緩和されるようになっており、また、インク内で成長したエアは上記液体供給流路の途中に設けられたエア貯留部38に蓄えられ、所定のタイミングにより排気機構27を介して外部へと排出されるようになっている(図4の平面図に示す破線矢印参照)。そこで以下では、まずダンパー装置25の構成について説明し、その後、排気機構27の構成について詳細に説明する。
[ダンパー装置の構成]
図5は、ダンパー装置25の構成を説明するための図面であり、基板21を下方から見たときの構成を示している。また、図6は、図5に示す基板21を上方から見たときの斜視図である。図5及び図6に示すように、ダンパーユニット20を構成する基板21のダンパー形成部21bの下面には、略三角形状を成す4つの弾性壁40が突設されている。各弾性壁40は、法線方向が前後方向と一致するようにして左右方向へ一列に配設されており、各弾性壁40の前方には、同一距離だけ離隔して4つの支持縁部50が対向して設けられている。換言すると、ダンパー形成部21bの下面には、対を成す弾性壁40及び支持縁部50が前後に対向配置され、このような弾性壁40及び支持縁部50から成る対が左右方向に4つ並設されている。
図5に示すように、各弾性壁40は何れも同一形状を成しており、基板21に繋がる基部41が底辺を形成し、基板21から最も離れた先端部が頂部42を形成する略三角形状を成しており、且つ、基部41と頂部42とを結ぶ上下方向の仮想線L1に対して左右対称の形状になっている。また、この頂部42は、背面視して上方へ突出する円弧状を成すように丸められており、隣接する弾性壁40の基部41,41間には、下方へ窪む円弧状を成す凹状接続部43が形成されている。一方、支持縁部50は、上述した弾性壁40の周縁部40aと略同一輪郭形状を成しており、頂部42及び凹状接続部43と同様の頂部51及び凹状接続部52を有している。
一方、隣接する弾性壁40間の凹状接続部43と、これに対応する支持縁部50間の凹状接続部52との間には、前後方向へ延びる架橋リブ55(図6参照)が設けられており、左右の端に位置する弾性壁40の基部41の外側端部と、これに対応する支持縁部50の端部との間にも、同様の架橋リブ55(図6参照)が設けられている。従って、本実施の形態では、4つの弾性壁40と支持縁部50とが、合計5本の架橋リブ55によって連結されている。
なお、図6に示すように、基板21の上面には、インク接続路33a〜33d及び排気接続路34a〜34dの周縁上面、架橋リブ55の上面、及びタンク室36a〜36dを区画する壁部上面に沿って、フィルム23との接続縁部60が形成されており、この接続縁部60は全長にわたって略同一平面内に位置するように形成されている。また、図5に示すように、基板21の下面にも、インク導入路31a〜31d及び排気導入路31eの周縁上面に沿ってフィルム22との接続縁部61が形成されており、この接続縁部61も全長にわたって略同一平面内に位置するように形成されている。
本実施の形態では、上述したような弾性壁40、支持縁部50及び架橋リブ55に対して、矩形シート状を成す可撓性部材であるフィルム24を所定の手順で熱溶着し、且つ、基板21の上面の接続縁部60にフィルム23を熱溶着する。これにより、フィルム23,24と弾性壁40及び支持縁部50とによって囲まれたインク貯留室35a〜35dを有するダンパー装置25が形成され(図3参照)、これと同時にタンク室36a〜36dを有するサブタンク26も形成される。また、基板21の下面の接続縁部61にもフィルム22が熱溶着され、これによってインク導入路31a〜31d及び排気導入路31eが形成される。
こうして形成されたダンパー装置25は、各インク貯留室35a〜35dが、対を成す弾性壁40及び支持縁部50の配列方向である前後方向に延びる略三角柱状を成している。そして、その軸芯方向(即ち、対を成す弾性壁40及び支持縁部50の配列方向)に直交する断面形状は、該軸芯の何れの箇所においても、弾性壁40と同様の三角形状(図2に示す使用時の姿勢では逆三角形状)を成している。また、各インク貯留室35a〜35dは、フィルム24によって画定された周面が曲面形状を成す空間として形成されている。具体的には、図3に示すように、弾性壁40及び支持縁部50の各頂部42,51を結ぶ部分にはフィルム24によって曲面形状に周面が画定された断面円弧状の稜部24aが形成され、各凹状接続部43,52を結ぶ部分にはフィルム24によって曲面形状に周面が画定された断面円弧状の谷部24bが形成される。このうち谷部24bは架橋リブ55に溶着されて固定され、隣接するインク貯留室35a〜35d間での混色が防止され、稜部24aは基板21等に溶着されずに可撓性を発揮できるようになっている。
従って、このようなダンパー装置25にて、インク貯留室35a〜35d内の圧力に変動が起きて負圧が発生すると、フィルム24における稜部24a及び谷部24b間の側壁面24c(図3参照)と稜部24aとが変形して内側に撓み、インク貯留室35a〜35dは三次元的にその容積が変化する。そして、フィルム24のこうした変形は、該フィルム24が可撓性部材から成るため圧力変動に対する応答性がよく、高いダンパー性能を発揮することができる。また、フィルム24の変形に伴い、弾性壁40も基部41に対して頂部42が内側に撓み、負圧が解消されると、弾性壁40が有する弾性力によってフィルム24を速やかに元の状態に復元させることができる。
[排気機構の構成]
図7及び図8は、排気機構27の構成を示す図面であり、このうち図7は図2のVII-VII線での断面図であり、図8は図7のVIII-VIII線での断面図である。また、図9は、排気機構27の要部を示す分解斜視図である。図7に示すように、排気機構27は、ダンパー装置25が有する各インク貯留室35a〜35d内に少なくとも一部が没入するようにして設けられており、本実施の形態では、排気機構27は相対的にダンパー装置25の上方に位置している。更に、このように上下に配された排気機構27及びダンパー装置25は、側面視で、サブタンク26が有するタンク室36a〜36dの上端位置より下方且つ下端位置より上方のスペース内に設けられている。従って、ダンパー装置25、サブタンク26、及び排気機構27は、平面視寸法及び側面視寸法がコンパクトになるようにレイアウトされており、ダンパーユニット20の小型化に貢献している。
排気機構27の詳細について説明すると、図8に示すように、基板21が有する複数の架橋リブ55のうち隣接する架橋リブ55,55間には、インク貯留室35a〜35dの上部を閉鎖する仕切板65が設けられており、該仕切板65において隣接する架橋リブ55,55間の左右方向の中央部分には、下方のインク貯留室35a〜35dへ向かって膨出した膨出部66が形成されている。また、架橋リブ55の上部からは、既に説明した接続縁部60が突設されており、該接続縁部60の上面に可撓性部材であるフィルム23が溶着されることによって、該フィルム23と仕切板65とで囲まれたバルブ室68が形成されている。このバルブ室68は、膨出部66内に形成される幅狭の第一室68aと、その上方に位置して上部がフィルム23で閉鎖された幅広の第二室68bとから成り、各室68a,68bは膨出部66の開口66aを介して連通している。
図7に示すように、排気機構27は、既に説明したエア貯留部38とバルブ室68との間を連通すべく、膨出部66の前壁部70及び底壁部71に沿って設けられたチョーク流路74を備えている(図8も参照)。具体的に説明すると、図7に示すように、膨出部66の前壁部70は二重壁構造になっており、上下方向へ延びる第一流路75が形成されている。該第一流路75の上側開口75aは、インク貯留室35a〜35dの上部にてエア貯留部38に連通するように開口しており、且つ、その開口面はエア貯留部38側へ上方及び前方へ向くように傾斜し、エア貯留部38内のエアを第一流路75内へ導入しやすいようになっている。
また、膨出部66の底壁部71には、左右方向の中央部分が上方へ窪んで前後方向へ延びる嵌合溝76が形成されている。更に、該嵌合溝76の底面76a(図8参照)、即ち、図8に示すように下方へ開口する嵌合溝76にて下方へ対向する面76aには、長手方向の中央部分から前方へ延びる流路溝77aが形成されており、該流路溝77aの前端部には上記第一流路75の下側開口75bが連通している。また、嵌合溝76には、前後方向に長寸の嵌合部材78が下方から嵌め込まれており、該嵌合部材78の後部上面には、前後方向へ延設された別の流路溝78aが形成されている。そして、嵌合溝76に嵌合部材78が嵌め込まれることにより、流路溝77a,78aが連通し、膨出部66の底壁部71の前端部から後端部へ至る第二流路77が形成されている。
このようにして形成された第二流路77と上記第一流路75とによって、図7に示すように側面視でL字状を成すチョーク流路74が構成されており、該チョーク流路74は、底壁部71の後部に形成された連通孔71aを介して、膨出部66内の第一室68aに連通している。なお、図8では、嵌合溝76に嵌合部材78が嵌め込まれた状態で、更に下方からフィルム79が溶着され、チョーク流路74の第二流路77での気密性が確保されているが、このような構成の第二流路77は高い気密性を有するため、必ずしもフィルム79は要しない。
一方、バルブ室68には、チョーク流路74と連通する連通孔71aを開閉すべくバルブユニット80が収容されている。図9に示すように、バルブユニット80は、円環状のゴム部材から成るシール部材81と、連通孔71aを開閉する弁体82と、該弁体82を閉方向へ付勢するコイルバネ83と、該コイルバネ83を支持するバネ支持板84とから構成されている。
図7に示すように、膨出部66の底壁部71の後部上面には、下方へ窪んだ凹部71bが形成されている。連通孔71aはこの凹部71bの底部中央にて開口しており、円環状のシール部材81は、その中央孔81a(図9参照)が平面視で連通孔71aと中心が略一致するようにして凹部71bに収容されている。
図9に示すように、弁体82は、シール部材81の上部に中央孔81aを覆うように当接して連通孔71aを閉鎖可能な弁部85と、該弁部85から延設されたアーム部86とを有している。弁部85は、下部に対して上部が小径を成す段付き円柱状になっており、下部85aの底面はシール部材81の上部に密着するよう平坦に形成されている。この下部85aからはアーム部86が延設されており、該アーム部86の基部(弁部85の下部85aとの接続部付近)には、下方へ突出して側面視円弧状の輪郭を有する枢支部86aが形成されている。この枢支部86aは、膨出部66の底壁部71の上面に当接しており(図7参照)、該枢支部86aを支点にして弁体82は揺動可能になっている。
また、アーム部86は、弁部85から第一室68a内を前方且つ上方へ向かって延設され、途中で上方へ屈曲して第二室68bに至っており、その先端には、バルブ室68の上部を覆うフィルム23に下方から当接する当接部87が設けられている。図9にも示すように、当接部87は平面視で略矩形状を成しており、幅寸法が第一室68aの幅寸法より大きく、その上面は平坦になっていて、フィルム23との接触面積が大きく確保されている。なお、仕切板65において架橋リブ55と膨出部66とを結ぶ部分は、水平板状の規制部67(図6及び図7参照)を成し、弁体82が枢支部86aを支点に揺動したとき、この規制部67に当接部87が接触して、該当接部87の開方向への揺動範囲を規制している。
一方、図8に示すように、弁部85の上部85bには、上下方向に軸芯が一致するように設けられたコイルバネ83が上方から外嵌しており、該コイルバネ83の上端はバネ支持板84によって支持されている。バネ支持板84は、平面視で直方体形状を成しており、その下面中央部分には円筒状の突設部84aが下方へ突出して設けられ、更に、該突設部84aを取り囲むようにして上方へ窪む周回溝84bが形成されている。また、図9に示すように、バネ支持板84の上面は左右の端部が中央部分に比べて一段低くなった構成となっており、即ち中央部に形成された上段面84cとその左右に形成された下段面84dとから構成されている。そして、上段面84cには、バネ支持板84を上下方向へ貫通する4つのカシメ孔84eが前後左右に形成されている。
図8に示すように、このようなバネ支持板84は、突設部84aがコイルバネ83に上方から内嵌するようにして、仕切板65の上面に接続される。この際、仕切板65が有する規制部67の上面に突設された4つのカシメ65a(図6参照)が、バネ支持板84の4つのカシメ孔84eに挿通され、更に図示しないカシメ蓋がカシメ孔84eに上方から被せられることにより、バネ支持板84は仕切板65の上面に固定される。このようにして、コイルバネ83はバネ支持板84と弁部85との間に圧縮状態で収容され、連通孔71aを閉じるべく弁部85を下方へ付勢している。
[排気機構の動作]
図10は、上記のような構成を成す排気機構27の動作を説明するための図面であり、(a)はバルブ室68が大気圧の状態を示し、(b)はバルブ室68が負圧の状態を示している。また、図11は、エア貯留部38から排気チューブ接続孔30eに至る基板21に形成された排気経路を示す斜視図である。図10(a)に示すように、バルブ室68が大気圧のときは、弁体82が有する弁部85はコイルバネ83によって下方へ付勢されており、弁部85の下部85aはシール部材81の上部に当接している。その結果、その中央孔81a及び連通孔71aが閉鎖されて、バルブ室68とエア貯留部38とは遮断された状態になっている。
一方、ポンプP(図1参照)によって排気チューブ10を介してエアが吸引されると、その負圧が、図11に示す排気導入路31e及び排気接続路34a〜34d(図4も参照)を通じて各バルブ室68に伝達される。すると、図10(b)に示すように、可撓性部材であるフィルム23が下方へ変形して当接部87を下方へ押圧し、弁体82は枢支部86aを支点として揺動する。これにより、弁部85は上方へ変位し、その下部85aがシール部材81から離隔して隙間が生じるため、バルブ室68は、シール部材81の中央孔81a、連通孔71a及びチョーク流路74を通じてエア貯留部38に連通する。なお、本実施の形態では、弁体85の当接部87に当接する可撓性部材としてフィルム23を採用しているが、バルブ室68を液密的に封止でき、且つ負圧によって変形して上記のように当接部87を押圧できる他の可撓性部材を採用してもよい。例えば、薄肉状のゴム材をフィルム23に代えて使用することも可能である。
この状態で、引き続きポンプPによって負圧を生じさせると、エア貯留部38内のエアがチョーク流路74を通じてバルブ室68へ引き込まれる。このエアは、排気接続路34a〜34d及び排気導入路31eを通り、更に排気チューブ10を通じて外部へ排出される。その結果、エア貯留部38内のエアを排出することができ、インク貯留室35a〜35d及びタンク室36a〜36d内にインクを蓄えられる容量を増加させることができると共に、インク内のエアをエア貯留部38にて引き続き貯留することができるようになる。
ところで、図10(a)に示すように、本実施の形態に係る排気機構27では、弁体82が有する当接部87が、バルブ室68の上部を覆うフィルム23の変形領域に対して前寄りに配設されており、フィルム23の変形によって容易に弁体82を揺動可能になっている。
より詳しく説明すると、バルブ室68を覆うフィルム23は、膨出部66の前壁部70の上端部に接続された前側拘束位置23aと、後壁部72の上端部に接続された後側拘束位置23bとを有し、これらの拘束位置23a,23bの間が変形領域90を成している。また、この変形領域90のうち、当接部87の前端と前側拘束位置23aとの間は前側変形領域90aを成し、当接部87の後端と後側拘束位置23bとの間は後側変形領域90bを成している。そして、本実施の形態では、前側変形領域90aにおける前後方向寸法Laに比べて、後側変形領域90bの前後方向寸法Lbの方が大きくなるように、当接部87の位置が設定されている。
このような構成とすることにより、図10(b)に示すように、フィルム23が負圧によって下方へ変形したとき、後側変形領域90bが当接部87の後部に回り込むため、当接部87を下方且つ前方へ向けて押圧することができ、弁体82を開方向へ揺動させやすくなっている。
また、図10(b)に示すように、当接部87の開方向への揺動範囲を規制する規制部67が設けられ、各弁体82による連通孔71aの最大開放量が同一に設定されているため、各エア貯留部38からの排気量にバラツキが生じるのが抑制される。なお、インク色によって粘度が異なる場合や、インク色によってエアの溜まり具合が異なる場合には、規制部67の上下方向位置を異ならせて、インク色毎に弁体82の揺動範囲を異なるように設定してもよい。また、本実施の形態に係る排気機構27は、各エア貯留部38からの排気量のバラツキを抑制するために、フィルム23において各バルブ室68に対応する各変形領域90の変形を同調させるスタビライザ92を備えている。
図12は、スタビライザ92の構成を示す斜視図である。この図12に示すように、スタビライザ92は、左右方向へ長寸を成す伝達プレート92aと該伝達プレート92aから下方へ延設された4本の接続部92bとが一体的に構成されている。各接続部92bは、各バルブ室68の上部に位置するフィルム23の変形領域90に下端が接着されており、より正確には、変形領域90にて、弁体82の当接部87に対向する位置にてフィルム23の上面に接着されている(図7参照)。
このようなスタビライザ92は、フィルム23において一のバルブ室68に対応する変形領域90が変形すると、これに対応する接続部92bが追従して変位すると共に、この変位が伝達プレート92aを介して他の接続部92bへも伝達され、他のバルブ室68に対応する変形領域90をも変形させる。そのため、各変形領域90での変形を均一化することができるため、各弁体82の開閉動作のタイミングを略一致させることができ、且つ、その開放量の均一化を図ることができる。
ところで、例えばポンプPによるエアの吸引量が多かった場合には、バルブ室68にインクが浸入する可能性があり、更に、このインクが排気接続路34a〜34d及び排気導入路31eへと流出する可能性がある。この場合、排気接続路34a,34bへ浸入した色の異なるインクは、合流箇所より下流の排気接続路34にて混ざり合い、同様に、排気接続路34c,34dへ浸入した各インクも、合流箇所より下流の排気接続路34にて混ざり合う。従って、仮に、混ざり合ったインクが負圧の解消によって逆流し、バルブ室68に戻ってしまうと、異なる色のインクが、バルブ室68からチョーク流路74を通じてインク貯留室35a〜35d及びタンク室36a〜36dへ浸入してしまう可能性があり、不都合である。
これに対し、本実施の形態に係る排気機構27では、このような混色したインクが排気接続路34からバルブ室68へ逆流するのを防止するための構成を備えている。即ち、図10(b)に示すように、連通孔71aが最大に開放されているとき、バルブ室68の容量は通常時(図10(a)に示す状態)よりも所定の容積V1だけ減少するよう構成されている。従って、バルブ室68の負圧の解消により、フィルム23が、図10(b)の状態から図10(a)の状態に復元されると、最大で容積V1の分だけ、合流箇所より下流側で混色したインクが逆流する可能性がある。しかしながら、図11に示すように、各排気接続路34a〜34dは、上記容積V1よりも大きい容積Va〜Vdを有するように構成されている。従って、合流箇所の下流側で混色したインクは、フィルム23の形状が復元しても、各排気接続路34a〜34dの途中までしか到達できず、バルブ室68へは到達できないようになっている。
[排気機構の製法]
図13及び図14は、上述したような排気機構27の製造方法を第1工程〜第6工程に分けて説明するための図面であり、図13はこのうち第1工程〜第3工程を示し、図14は第4工程〜第6工程を示している。図13に示すように、基板21が上下を反対にして設けられ(第1工程)、この状態の基板21に対して、膨出部66の底壁部71に形成された嵌合溝76に嵌合部材78が嵌め込まれて溶着される(第2工程)。これにより、チョーク流路74が形成される。次に、基板21に突設された弾性壁40及び支持縁部50に対してフィルム24が溶着されて(第3工程)、ダンパー装置25の各インク貯留室35a〜35dが形成される。
次に、図14に示すように、基板21の流路形成部21aの下面にフィルム22が溶着され、インク導入路31a〜31d及び排気導入路31eが形成される(第4工程)。ここで、基板21は上下が逆転されて正規の姿勢にされ、バルブ室68内にシール部材81、弁体82及びコイルバネ83等のバルブユニット80を収容した後に、所定の治具94を用いてバネ支持板84が仕切板65の上面に取り付けられる(第5工程)。最後に、治具94を外してフィルム23が溶着されて、インク接続路33a〜33d及び排気接続路34a〜34dが形成されると共に、エア貯留部38及びバルブ室68が密封される(第6工程)。
図15は、上記第5工程で行う治具94によるバネ支持板84の取り付け方法について説明するための斜視図である。図15に示すように、治具94は背面視で略門形状を成しており、平面視で矩形状を成す押圧板95と、該押圧板95の左右の端部から下方へ延びる延設部96と、該延設部96の下部から後方へ延びる支持板97とで構成されている。この左右の支持板97は、所定の離隔寸法Dを有しており、この寸法Dは、バネ支持板84が有する左右の下段面84dの離隔寸法(換言すれば、上段面84cの幅寸法)と略同一になっている。なお、支持板97に対して押圧板95は前方に位置しており、支持板97の直上は開放されている。
このような治具94を用いてバネ支持板84を基板21に固定する場合、はじめに、バネ支持板84を、そのカシメ孔84eにカシメ65aが下方から挿通されるようにして、基板21の仕切板65上に配設する。次に、治具94が有する左右の支持板97の下端を、バネ支持板84の左右の下段面84dに上方から当接させる。この状態で押圧板95を上方から押圧し、バネ支持板84を位置ズレがないように支持する。そして、カシメ孔84eに蓋84fが被せられ、バネ支持板84の上段面84cに上方からヒータ(図示せず)が押し当てられて熱カシメされる。これにより、バネ支持板84は基板21の仕切板65に対して強固に接続され、コイルバネ83の付勢力によっても脱落しないようになっている。
以上に説明した液体供給ユニット4を備えるプリンタ装置1によれば、ポンプPの他に弁体開放機構などを別途設ける必要がなく、ポンプPによるエアを排出するための負圧によって、エア貯留部38とバルブ室68とを連通すべく排気機構27を駆動することができる。このように、エアの排出が可能であることにより、エア貯留部38の容量を小さくすることができ、液体供給ユニット4の小型化が図れると共に、弁体開放機構が不要であることによりプリンタ装置1の小型化も可能である。また、液体供給ユニット4とポンプPとを可撓性の排気チューブ10により常時接続させているため、該液体供給ユニット4を特定の位置に停止させずとも排気処理を行うことができ、且つ、排気経路の気密性も比較的容易に確保することができる。
ところで、上述した実施の形態では、各バルブ室68に収容した弁体85を独立して動作させる構成について説明したが、複数の弁体85を一体的に構成して、フィルム23の変形によって同時に動作可能にしてもよい。図16は、このような排気機構の一例としてダンパーユニットの他の構成を示す図面であり、(a)は全体斜視図、(b)はB-B線で
切断したときの斜視図を示している。
この図16に示すように、このダンパーユニット120は、既に説明したダンパーユニット20が有する基板21と大部分において同様の構成を成す基板(流路形成基板)121を有している。但し、この基板121のダンパー形成部21bでは、右側において隣接する2つのインク貯留室35a,35b間を仕切る架橋リブ55の上面と、左側において隣接するインク貯留室35c,35d間を仕切る架橋リブ55の上面とには、フィルム23と溶着するための接続縁部60が設けられていない。従って、インク貯留室35a,35bの上方に設けられた右側のバルブ室68,68は、互いの上部が連通して左右方向に広い共通の第二室68bを有し、インク貯留室35c,35dの上方に設けられた左側のバルブ室68,68も同様に、互いの上部が連通して左右方向に広い共通の第二室68bを有している。
このうち、右側の各バルブ室68,68には、既に説明したのと同様のバルブユニット80,80が収容されており、且つ、これらが有する各弁体85の当接部87は、矩形板状を成すジョイント部材122によって互いに接続されている。このジョイント部材122は、当接部87と同様の厚み寸法を有して上面が平坦面に形成されており、ジョイント部材122とこれを挟む左右の当接部87,87とは、上面及び下面が略面一になっている。また、左側の各バルブ室68,68に収容されたバルブユニット80,80についても、当接部87,87がジョイント部材122によって接続され、同様の構成になっている。
そして、このようなバルブユニット80をバルブ室68に収容した状態で、基板121のダンパー形成部21b及びタンク形成部21cに対して上方からフィルム23(図示せず)が溶着される。その結果、フィルム23の下面は、ジョイント部材122の上面とこれによって接続される当接部87の上面に接触した状態となる。このような構成により、フィルム23が変形すると、ジョイント部材122によって接続された2つの当接部87は同一タイミングで動作するため、隣接する2つのバルブユニット80,80を同調して動作させることができる。従って、各バルブユニット80の動作タイミングのバラツキを抑制することができる。
なお、図16に示すダンパーユニット120において、既に説明したダンパーユニット20と同様の構成になっている部分には同一符号を付しており、当該部分についての説明は省略する。また、上記説明では隣接する2つのバルブユニット80について、夫々の当接部87,87を一体的に接続した構成を示したが、隣接する3つ又は4つ全てのバルブユニット80について、夫々の当接部87を一体的に接続した構成とすることも可能である。また、当接部87を有する弁体85とジョイント部材122とは、お互いに別々に成形した後に溶着して一体化してもよいし、はじめから一体的に成形してもよい。
本発明は、液体供給ユニットの液体供給流路の途中に蓄えられたエアを排気可能でありつつ、装置の小型化を図ることができる排気機構付きヘッドユニットに適用することができる。
本発明の実施形態に係る液体供給ユニットを備える液体吐出装置としてのプリンタ装置の要部を示す模式的平面図である。 図1に示すプリンタ装置が備えるキャリッジユニットの構成を示す分解斜視図である。 図2に示す液体供給ユニットに搭載されるダンパーユニットを下方から見たときの斜視図である。 ダンパーユニットの平面図、側面図、及び底面図を上から順に示す図面である。 ダンパー装置の構成を説明するための図面であり、基板を下方から見たときの分解斜視図を示している。 図5に示す基板を上方から見たときの斜視図である。 排気機構の構成を示す図面であり、図2のVII-VII線での断面図を示している。 排気機構の構成を示す図面であり、図7のVIII-VIII線での断面図を示している。 排気機構の要部を示す分解斜視図である。 排気機構の動作を説明するための図面であり、(a)はバルブ室が大気圧の状態を示し、(b)はバルブ室が負圧の状態を示している。 エア貯留部から排気チューブ接続孔に至る基板の排気経路を示す斜視図である。 スタビライザの構成を示す斜視図である。 排気機構の製造方法を第1工程〜第6工程に分けて説明するための図面であり、このうち第1工程〜第3工程を示している。 排気機構の製造方法を第1工程〜第6工程に分けて説明するための図面であり、このうち第4工程〜第6工程を示している。 第5工程で行う治具によるバネ支持板の取り付け方法について説明するための斜視図である。 ダンパーユニットの他の構成を示す図面であり、(a)は全体斜視図、(b)はB-B線で切断したときの斜視図をそれぞれ示している。
1 プリンタ装置
4 液体供給ユニット
15 吐出ヘッド
20,120 ダンパーユニット
21,121 基板
21a 流路形成部
21b ダンパー形成部
21c タンク形成部
22〜24 フィルム
25 ダンパー装置
26 サブタンク
27 排気機構
31a〜31d インク導入路
31e 排気導入路
34a〜34d 排気接続路
35a〜35d インク貯留室
36a〜36d タンク室
38 エア貯留部
65 仕切板
66 膨出部
67 規制部
68 バルブ室
74 チョーク流路
80 バルブユニット
81 シール部材
82 弁体
83 コイルバネ
84 バネ支持板
85 弁部
86 アーム部
87 当接部
90 変形領域
90a 前側変形領域
90b 後側変形領域
92 スタビライザ(同調部材)
P ポンプ

Claims (15)

  1. 液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドへ供給する液体中のエアを排出する排気機構とを備えた液体吐出装置であって、
    前記排気機構は、前記液体吐出ヘッドへ前記液体を供給する液体供給流路の途中に設けられて前記液体中のエアを一時的に蓄えるエア貯留部と、該エア貯留部から外部へ至る排気通路を開閉するバルブと、前記排気通路内の圧力に応じて変形する可撓性部材とを備え、
    前記排気通路に生じさせた負圧により、前記可撓性部材を変形させて前記バルブを開放すると共に、前記エア貯留部内のエアを前記排気通路を介して外部へ排出すべく構成されており、
    前記バルブは、前記排気通路を開閉する弁体と、該弁体から延びて前記可撓性部材に当接する当接部を有するアームと、該アームに設けられた枢支部とが一体となって構成され、
    前記弁体及び前記当接部は、前記排気通路に生じる負圧により前記可撓性部材が変形する方向から見て、異なる位置に配置されており、
    前記可撓性部材の変形により前記可撓性部材が前記当接部に当接し、前記枢支部を支点として前記アームと共に前記弁体が揺動して前記排気通路が開閉されるよう構成されていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記可撓性部材はフィルムであり、該フィルムが前記排気通路を形成する壁面を成していることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記当接部は、前記可撓性部材に対向する扁平形状を成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記当接部は、前記アームにおいて前記枢支部に対して前記弁体とは反対側に位置し、
    前記弁体が閉じられた状態において、前記当接部における前記可撓性部材に対向する扁平形状部分の前記アームにおける前記枢支部とは反対側である一方側の端部から当該一方側における前記可撓性部材の変形領域端までの距離に比べて、前記扁平形状部分の前記一方側とは反対の他方側の端部から当該他方側における前記可撓性部材の変形領域端までの距離が長くなる位置に、前記当接部は配設されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記液体吐出ヘッドは、互いに異なる複数の液体を吐出するものであり、
    前記複数の液体に対応して複数の前記排気機構がそれぞれ設けられており、
    前記バルブは、それぞれの前記排気機構に設けられ、各バルブが有する前記アームの揺動する揺動角度範囲を一定に規制する規制部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の液体吐出装置。
  6. 前記バルブを支持すると共に前記排気通路が形成された流路形成基板を更に備え、該流路形成基板には、前記バルブに対して排気下流側に設けられて外部のポンプとの間でチューブを介して接続される排気チューブ接続口と、外部から前記液体を供給するチューブが接続される液体チューブ接続口とが形成されており、前記排気チューブ接続口と前記液体チューブ接続口とが近接配置されていることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の液体吐出装置。
  7. 前記液体流路の途中に設けられて前記液体の圧力変動を緩和するダンパー機構を更に備え、前記排気機構は該ダンパー機構の上方に配設されていることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の液体吐出装置。
  8. 前記液体流路において前記ダンパー機構の下流側に設けられ、前記液体吐出ヘッドへ供給する前記液体を一時的に貯留する液体タンクを更に備え、前記排気機構及び前記ダンパー機構は、側面視したときに前記液体タンクの上端位置より下方であって下端位置より上方のスペースに配設されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記液体タンクの上部には前記エア貯留部が形成されており、前記排気機構は、該エア貯留部と前記バルブとを連通するチョーク流路を更に備え、該チョーク流路は、前記ダンパー機構において前記液体を一時的に蓄える液体貯留部に少なくとも一部が没するようにして設けられていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記エア貯留部における前記チョーク流路への入口は傾斜した開口面を有していることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記排気機構は、複数の前記バルブと、該バルブを収容すると共に上部にエアを貯留する複数のバルブ室とを備え、各バルブ室の上部から前記排気通路が延設されており、各排気通路は互いに途中で合流していることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の液体吐出装置。
  12. 前記排気通路は、前記バルブ室との接続箇所から他の排気通路との合流箇所までの容積が、前記可撓性部材の変形による前記バルブ室の容積変化分に比べて大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置。
  13. 前記排気機構は複数の前記バルブを備えており、各バルブは一体的に駆動するよう構成されていることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の液体吐出装置。
  14. 前記排気機構は複数の前記バルブを備え、前記可撓性部材は、各バルブに対応する複数の変形領域を有しており、各変形領域の外面に接触して一の変形領域の変形を他の変形領域へ伝達する同調部材を更に備えることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の液体吐出装置。
  15. 液体吐出ヘッドへ液体を供給する液体供給流路と、該液体供給流路内のエアを排出する排気機構とを備えた液体吐出装置の液体供給ユニットであって、
    前記排気機構は、前記液体供給流路の途中に設けられて前記液体中のエアを一時的に蓄えるエア貯留部と、該エア貯留部から外部へ至る排気通路を開閉するバルブと、前記排気通路内の圧力に応じて変形する可撓性部材とを備え、
    前記排気通路に生じさせた負圧により、前記可撓性部材を変形させて前記バルブを開放すると共に、前記エア貯留部内のエアを前記排気通路を介して外部へ排出すべく構成されており、
    前記バルブは、前記排気通路を開閉する弁体と、該弁体から延びて前記可撓性部材に当接する当接部を有するアームと、該アームに設けられた枢支部とが一体となって構成され、
    前記弁体及び前記当接部は、前記排気通路に生じる負圧により前記可撓性部材が変形する方向から見て、異なる位置に配置されており、
    前記可撓性部材の変形により前記可撓性部材が前記当接部に当接し、前記枢支部を支点として前記アームと共に前記弁体が揺動して前記排気通路が開閉されるよう構成されていることを特徴とする液体供給ユニット。
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