JPH09256418A - 圧力制御回路及びブレーキ装置 - Google Patents

圧力制御回路及びブレーキ装置

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JPH09256418A
JPH09256418A JP6468696A JP6468696A JPH09256418A JP H09256418 A JPH09256418 A JP H09256418A JP 6468696 A JP6468696 A JP 6468696A JP 6468696 A JP6468696 A JP 6468696A JP H09256418 A JPH09256418 A JP H09256418A
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JP
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pressure
valve
pipeline
brake
hydraulic
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JP6468696A
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Yasutaka Tsuriga
靖貴 釣賀
Takashi Kanai
隆史 金井
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/22Hydraulic or pneumatic drives
    • E02F9/2203Arrangements for controlling the attitude of actuators, e.g. speed, floating function
    • E02F9/2207Arrangements for controlling the attitude of actuators, e.g. speed, floating function for reducing or compensating oscillations
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/22Hydraulic or pneumatic drives
    • E02F9/2217Hydraulic or pneumatic drives with energy recovery arrangements, e.g. using accumulators, flywheels

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  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧力制御回路及びその圧力制御回路を備えたブ
レーキ装置において、本来の油圧系の特性を変えること
なく目的とする周波数の圧力変動のみを選択的に吸収す
ることができ、併せて繰り返し圧力変動を確実に吸収で
きるようにする。 【解決手段】管路2から管路3への圧油の流れを遮断、
抑制する弁装置60を弁体5と、弁体5を閉弁方向に付
勢するバネ6と、パイロット管路7を介して管路2の圧
油が導かれ、弁体5を開弁方向に付勢する油圧室8と、
パイロット管路9を介して管路2の圧油が導かれ、弁体
5を閉弁方向に付勢する油圧室10とで構成する。ま
た、パイロット管路9に絞り11を設け、油圧室10に
パイロット管路9を介して油圧室10に導かれる圧力の
レベルに応じて容積を増大させる圧力吸収装置12を接
続し、かつパイロット管路9に絞り11と並列に逆止弁
13を設け、更に管路2の弁体5の入口側に絞り14を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧力制御回路及びそ
の圧力制御回路を備えたブレーキ装置に係わり、特に、
建設機械の油圧回路の繰り返しの圧力脈動(圧力振動)
を吸収するのに適した圧力制御回路、及びその圧力制御
回路を備えた油圧モータのブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧回路の圧力変動を吸収する従来の圧
力制御回路として特開平7−310672号公報に記載
のものが知られている。この圧力制御回路はポペットタ
イプの弁装置を用いたものであり、これを回路図で示す
と図9のようである。
【0003】図9において、従来の圧力制御回路101
は、圧油が流れる管路102と、管路102からの圧油
をタンク104に戻す管路103と、管路102と管路
103の間に設けられ、圧油の流れを遮断、抑制する弁
装置160を備えている。この弁装置160は、管路1
02から管路103への圧油の流れ経路に設けられた弁
体105と、弁体105を閉弁方向に付勢するバネ10
6と、管路102から分岐するパイロット管路107を
介して管路102の圧油が導かれ、弁体105を開弁方
向に付勢する油圧室108と、管路102から分岐する
パイロット管路109を介して管路102の圧油が導か
れ、弁体105を閉弁方向に付勢する油圧室110とで
構成されている。また、パイロット管路109には、管
路102の圧油の圧力変動に対し油圧室110の圧力変
動を遅らせる絞り111が設けられている。
【0004】ここで、弁装置160は弁体105をポペ
ットで構成したものであり、弁装置160の入口側の流
路である管路102がパイロット管路107及び油圧室
108を兼ね、パイロット管路109及び絞り111は
ポペット105の端面を貫通する小孔として形成され、
油圧室110はポペット105の反入口側でバネ106
を収納しかつ前記小孔が開口するバネ室として形成され
ている。
【0005】また、パイロット管路109及び油圧室1
10側のボリュームを大きくする目的でパイロット管路
109に蓄圧器112Aを設けると良いとされている。
【0006】以上の構成では、管路102内の圧油の圧
力が変化すると、弁装置160の油圧室108にはその
圧力変動が遅れなく伝わる一方、油圧室110では絞り
111(及び蓄圧器112A)の作用により圧力変動に
遅れを生じ、この圧力変動の遅れにより油圧室108と
油圧室110に圧力差が生じ、この圧力差がバネ106
の付勢力(圧力換算値)よりも大きくなると弁体105
が開弁し、管路102から管路103へ圧油を放出し、
結果として管路102の圧力変動を吸収する。
【0007】また、圧力制御回路を組み込んだ油圧モー
タのブレーキ装置として図10に示すものが知られてい
る。
【0008】図10において、油圧源130と慣性負荷
132を駆動する油圧モータ131との間には油圧源1
30から油圧モータ131に供給される圧油の流量と圧
油の供給方向を制御する制御弁133が配置されてい
る。また、制御弁133は油圧モータ131とアクチュ
エータ管路134,135で接続され、アクチュエータ
管路134,135は制御弁133の切り換えにより油
圧源130とタンク104に接続される。また、アクチ
ュエータ管路134,135の間にブレーキ装置140
が配置されている。
【0009】ブレーキ装置140は、アクチュエータ管
路134,135の高圧側と低圧側の切り換わりに対し
て圧力制御回路101a,101bの2つの回路を設け
た構成をしており、圧力制御回路101a,101bは
図9に示した圧力制御回路101に類似し、圧力制御回
路101と同等のものには同じ符号にa,bの添え字を
付している。ただし、弁装置160a,160bの油圧
室108a,108bと油圧室110a,110bとで
は油圧室108a,108bの方が受圧面積が大きくな
っており、両油圧室の圧力が等しくなっても受圧面積の
差からバネ106a,106bに対抗する開弁方向の力
を発生するようになっている。また、圧力制御回路10
1a,101bには圧力吸収装置150a,150bが
付加されている。この圧力吸収装置150a,150b
はシリンダ151a,151bと、シリンダ151a,
151b内に移動可能に収納され、シリンダ151a,
151bを2つの油室152a,153a;152b,
153bとに区切るピストン154a,154bとで構
成され、油室152a,152bは油圧室110a,1
10bに接続され、油室153a,153bは管路10
3a,103bに接続されている。
【0010】以上のように構成したブレーキ装置140
により、本来のブレーキ装置としての機能の他に、アク
チュエータ管路34,35内の急激な圧力上昇を吸収す
る衝撃吸収機能を持たせることが可能となる。
【0011】まず、圧力制御回路101aにおいて、弁
装置160aの油圧室108aと油圧室110aの圧力
が等しいときは、両油圧室の受圧面積の差からバネ10
6aに対抗する開弁方向の力を発生するが、所定圧以下
の場合には弁体105aは閉じている。アクチュエータ
管路134内の圧力が上昇し、受圧面積の差から弁体1
05aに作用する力がバネ106aの初期設定値より大
きくなると、弁装置160aの弁体105aが開き、ア
クチュエータ管路134内の圧力をバネ106aで設定
した値に保持する。圧力制御回路101bも同様であ
る。このような圧力制御回路101a,101bの作用
によりブレーキ装置としての機能が得られる。
【0012】すなわち、油圧モータ131が慣性負荷1
32を回転している状態で、制御弁33を動作してアク
チュエータ管路134,135と油圧源130及びタン
ク104とを遮断すると、本来停止するべきはずの慣性
負荷132は、その回転慣性により回転し、油圧モータ
131は慣性負荷132により回転される。その結果、
油圧モータ131はポンプ的動作をして、油圧モータ1
31の吐出側のアクチュエータ管路134又は135、
例えばアクチュエータ管路135内の圧力が上昇する。
この圧力上昇に対し、圧力制御回路101a,101b
が上記のように動作することにより、慣性負荷132に
対し、上限を制限されたブレーキ力を発生する。
【0013】また、制御弁133を急激に操作してアク
チュエータ管路134,135の供給側管路、例えばア
クチュエータ管路134内に圧力が急激に発生した場
合、弁装置160aの油圧室108aにはアクチュエー
タ管路134内の圧力と同じ圧力が作用するのに対し
て、バネ側の油圧室110aは、絞り111aを介して
管路102aにつながっておりかつ圧力吸収装置150
aの油室152aへの圧油の流入があるため、圧力の上
昇に遅れを生じる。その結果、弁装置160aの油圧室
108a,110aの差圧は増大し、弁体105aを大
きく開け、アクチュエータ管路134内の急激な圧力の
上昇を抑制する。油室151a内のピストン154a
が、シリンダ151aのエンドに達し、油圧室110a
の圧力が上昇し、油圧室108aの圧力と等しくなる
と、弁装置160aの弁体105aは閉じ、管路102
aと管路103aとを遮断する。このように、急激な圧
力の上昇に対し、高圧側のアクチュエータ管路を低圧側
のアクチュエータ管路につなぐことにより、圧力変動を
抑制することが可能となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には次のような問題がある。
【0015】まず、図9に示す従来の圧力制御回路で
は、絞り111及び蓄圧器112Aにより管路102の
圧力変動に対して弁装置160の油圧室110に圧力変
動の遅れを生じさせ、圧力変動を吸収している。この場
合、吸収可能な圧力変動の周波数範囲の下限は、絞り1
11の孔径(開口面積)と蓄圧器112Aのガスの封入
圧とで決まり、それ以上の周波数範囲で全ての周波数の
圧力変動を吸収する。したがって、高周波数領域も含め
て全ての周波数の圧力変動が吸収されてしまい、低周波
側と高周波側を除いた中間周波数領域のみの圧力変動を
選択的に吸収するということはできない。このため、こ
の圧力制御回路を実際のアクチュエータ駆動回路に適用
した場合、目的とする圧力変動は吸収できるが、吸収が
不要か、又は吸収したくない圧力変動まで吸収してしま
うことになり、本来の油圧系の特性自体が変わり、通常
の操作フィーリングが損なわれるという問題があった。
【0016】例えば、小型油圧ショベルでフロントリー
チを縮めた状態では上部旋回体の回転モーメントが小さ
くなるため、上部旋回体を旋回させるときに急加速で旋
回しがちである。このように上部旋回体が急旋回すると
き、オペレータは操作レバーを戻して旋回速度を下げよ
うとするが、急旋回のショックで操作レバーを思うよう
に動かせず、操作レバーを更に前方に動かしたり、戻し
すぎたりし、そのために再び急加速又は急減速が生じ、
これが繰り返されて上部旋回体が振動するという現象が
生じる。これは旋回ジャーキングと呼ばれている現象で
あり、このような状態では、旋回モータの油圧回路では
操作レバーの繰り返し前後動により繰り返し圧力変動
(圧力振動)が生じている。
【0017】そこで、このような旋回モータの油圧回路
に上記のような圧力制御回路を適用すれば、旋回ジャー
キングの圧力変動が吸収され、旋回ジャーキングが防止
できることが期待される。しかし、従来の圧力制御回路
では、上記のように中間周波数領域のみの圧力変動を選
択的に吸収するということができないので、旋回ジャー
キングの圧力変動は吸収できても、通常の急加速旋回操
作での圧力変動も吸収されてしまい、急加速旋回が行え
なくなってしまう。
【0018】また、従来の圧力制御回路では、繰り返し
圧力変動(圧力振動)の吸収の確実性にも問題がある。
すなわち、図9に示す圧力制御回路では、弁装置160
の油圧室110に一旦高圧が導かれると、その高圧が絞
り111を介して抜け、油圧室110が再び低圧に復帰
するのに時間がかかる。このため、繰り返し圧力変動時
には、油圧室110の圧力が低圧に戻る前に次の圧力変
動の上昇波が来てしまい、油圧室110に高圧が閉じこ
められた状態になってしまう。このように油圧室110
に一旦高圧が閉じこめられてしまうと、弁体108は閉
じきり状態となり、圧力変動を吸収できなくなる。
【0019】一方、図10に示すブレーキ装置は、上記
のように本来のブレーキ装置としての機能の他に衝撃吸
収機能を両立することが可能であるが、図9の圧力制御
回路と同様、繰り返し圧力変動を確実に吸収することは
できない。すなわち、慣性負荷132と油圧系の持つバ
ネ要素との間で発生する管路134又は135内の圧力
振動に対して、圧力吸収装置150a又は150bのシ
リンダ151a又は151b内のピストン154a,1
54bがシリンダエンドに達していない状態では、圧力
上昇に対して衝撃吸収機能が作用する。しかし、ピスト
ンがシリンダエンドに達すると、油室152a又は15
2b内の圧力上昇により弁装置160a又は160bの
油圧室107a又は107bと油圧室110a又は11
0bの圧力は等しくなり、弁体105a又は105bは
閉弁し、アクチュエータ管路134又は135内の繰り
返し圧力変動は吸収されなくなる。
【0020】本発明の第1の目的は、本来の油圧系の特
性を変えることなく目的とする圧力変動のみを選択的に
吸収することができる圧力制御回路及びその圧力制御回
路を備えたブレーキ装置を提供することである。
【0021】本発明の第2の目的は、繰り返し圧力変動
を確実に吸収することのできる圧力制御回路及びその圧
力制御回路を備えたブレーキ装置を提供することであ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】
(1)上記第1の目的に係わる課題を解決するために、
本発明は、圧油が流れる第1管路とこの第1管路からの
圧油をタンクに戻す第2管路との間に圧油の流れを遮
断、抑制する弁装置を設け、この弁装置を、弁体と、こ
の弁体を閉弁方向に付勢する第1バネと、前記第1管路
内の圧油が導かれ、前記弁体を開弁方向に付勢する第1
油圧室と、前記第1管路内の圧油が導かれ、前記弁体を
閉弁方向に付勢する第2油圧室とで構成すると共に、前
記第1管路内の圧油を前記第2油圧室に導く第1パイロ
ット管路に、前記第1管路内の圧油の圧力変動に対し前
記第1油圧室の圧力変動を遅らせる第1絞りを設け、前
記第1管路内の圧油が第1の周波数以上の周波数で圧力
変動すると、前記第1絞りによる圧力変動の遅れにより
前記弁体を作動させて前記第1管路から第2管路への圧
油の流れを形成し、当該圧力変動を吸収する圧力制御回
路において、前記弁装置の第2油圧室に接続され、前記
第1パイロット管路を介して第2油圧室に導かれる圧力
のレベルに応じて容積を変化させる圧力吸収装置と、前
記第1管路の前記弁装置の入口側及び前記第2管路の前
記弁装置の出口側の一方に設けられ、前記第1管路内の
圧油が前記第1の周波数よりも高い第2の周波数以上の
周波数で圧力変動すると、前記第1管路から前記タンク
への圧油の流れを制限する第2絞りとを備えるものとす
る。
【0023】以上のように構成した本発明では、第1管
路内の圧油の圧力が第1の周波数以上で第2の周波数以
下の周波数で変化すると、弁装置の第1油圧室にはその
圧力変動が遅れなく伝わる一方、第2油圧室では第1絞
りと圧力吸収装置の容積の増大により圧力変動に遅れを
生じ、この圧力変動の遅れにより第1圧力室と第2圧力
室に圧力差が生じ、この圧力差が第1バネの付勢力(圧
力換算値)よりも大きくなると弁体が開弁方向に作動し
て開き、第1管路から第2管路へ圧油を放出し、第1管
路の圧力変動を吸収する。
【0024】また、第1管路内の圧油の圧力が第1の周
波数より小さい周波数で変化すると、弁装置の第2油圧
室にもその圧力変動が遅れなく伝わり、弁体は動かず、
第1管路の圧力変動を吸収しない。
【0025】一方、第1管路内の圧油の圧力が第2の周
波数よりも大きな周波数で変化すると、弁装置の入口側
又は出口側に設けられた第2絞りが第1管路からタンク
への圧油の流れを制限し、圧力変動吸収機能を無効にす
る。
【0026】以上により、第1の周波数より低い低周波
数側と第2の周波数より高い高周波数側を除いた中間周
波数領域のみの圧力変動が吸収され、旋回ジャーキング
による周波数の圧力変動のみを吸収し、その他の周波数
の圧力変動は吸収しないというように、本来の油圧系の
特性を変えることなく目的とする周波数の圧力変動のみ
を選択的に吸収できるようになる。
【0027】(2)また、上記第2の目的に係わる課題
を解決するために、本発明は、上記圧力制御回路におい
て、前記第1パイロット管路に前記第1絞りと並列に設
けられ、前記弁装置の第2油圧室及び圧力吸収装置から
前記第1管路に向かう圧油の流れのみを許す逆止弁を更
に備えるものとする。
【0028】このように逆止弁を設けることにより、第
1管路内に繰り返し圧力変動が発生する場合、前回の圧
力変動で弁装置の第2油圧室や圧力吸収装置に伝達され
た圧力は、次の圧力変動の圧力上昇が開始する前に逆止
弁を介して第1管路側に抜け、速やかに低圧に復帰す
る。このため、その後の圧力変動に対しても第1油圧室
に高圧が閉じ込められることがなく第1油圧室の圧力変
動を遅らせることができ、繰り返し圧力変動を確実に吸
収できる。
【0029】(3)上記(1)において、好ましくは、
前記圧力吸収装置は、シリンダ室と、このシリンダ室に
移動可能に収納され、シリンダ室を油室とバネ室の2つ
の部屋に区切るピストンと、前記バネ室に配置された第
2バネとを有し、前記油室が前記第2油圧室に接続され
ている。
【0030】(4)また、上記(1)において、前記圧
力吸収装置は蓄圧器であってもよい。
【0031】(5)又、上記第1及び第2の目的に係わ
る課題を解決するために、本発明は、制御弁と油圧モー
タとを接続する第1及び第2アクチュエータ管路の間に
設けられ、前記油圧モータが慣性負荷により回転される
ときにブレーキ力を発生する油圧モータのブレーキ装置
において、前記第1アクチュエータ管路に接続される第
1ブレーキ管路と、前記第2アクチュエータ管路に接続
される第2ブレーキ管路と、前記第1及び第2ブレーキ
管路の間に配置された上記(1)の圧力制御回路と、前
記圧力制御回路の第1管路を前記第1及び第2ブレーキ
管路に接続する高圧選択弁と、前記圧力制御回路の第2
管路を前記第1及び第2ブレーキ管路に接続する低圧選
択弁と、前記圧力制御回路の第1管路に接続されたブレ
ーキリリーフ弁とを備えるものとする。
【0032】以上のように構成した本発明において、油
圧モータが慣性負荷を回転している状態で、制御弁を動
作して第1及び第2アクチュエータ管路と油圧源及びタ
ンクとを遮断し、油圧モータの吐出側のアクチュエータ
管路、例えば第2アクチュエータ管路内の圧力が上昇す
ると、この圧力が第2ブレーキ管路及び高圧選択弁を介
して圧力制御回路の第1管路に導かれ、第1管路内の圧
力がブレーキリリーフ弁46の設定値よりも高くなると
ブレーキリリーフ弁が開き、第2アクチュエータ管路の
圧力は、ブレーキリリーフ弁の設定値に保持され、慣性
負荷に対しブレーキ力を発生させる。
【0033】制御弁を急激に操作して第1及び第2アク
チュエータ管路の供給側管路、例えば第1アクチュエー
タ管路内に圧力が急激に発生した場合、その圧力変動は
第1ブレーキ管路及び高圧選択弁を介して圧力制御回路
の第1管路に伝達され、この圧力変動は上記(1)で述
べた圧力制御回路の圧力変動吸収機能により吸収され
る。このとき、第1管路から第2管路に流れた圧油は更
に低圧選択弁を介して低圧側である第2アクチュエータ
管路へと流れる。
【0034】更に、油圧モータの駆動時、慣性負荷と油
圧系の持つバネ要素との間で発生する第1又は第2アク
チュエータ管路、例えば第1アクチュエータ管路内の繰
り返しの圧力変動(圧力振動)に対しては、圧力制御回
路は上記(1)で述べたように弁体を開いて第1管路の
圧油を第2管路に流し、第1管路内の圧力振動、すなわ
ち第1アクチュエータ管路内の圧力変動を吸収する。
【0035】(6)上記(5)において、好ましくは、
前記高圧選択弁はシャトル弁である。
【0036】(7)また、上記(5)において、前記高
圧選択弁は、前記第1及び第2ブレーキ管路の圧力の差
圧により作動し、両圧力が等しいときは前記第1管路を
タンクに連通させる切換弁であってもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施形
態を図面を用いて説明する。
【0038】まず、本発明の圧力制御回路の第1の実施
形態を図1及び図2により説明する。
【0039】図1において、符号1は本実施形態の圧力
制御回路全体を示し、この圧力制御回路1は、圧油が流
れる管路2と、管路2からの圧油をタンク4に戻す管路
3と、管路2と管路3の間に設けられ、管路2から管路
3への圧油の流れを遮断、抑制する弁装置60とを備え
ている。弁装置60は、管路2から管路3への圧油の流
れの経路に設けられた弁体5と、弁体5を閉弁方向に付
勢するバネ6と、管路2から分岐するパイロット管路7
を介して管路2の圧油が導かれ、弁体5を開弁方向に付
勢する油圧室8と、管路2から分岐するパイロット管路
9を介して管路2の圧油が導かれ、弁体5を閉弁方向に
付勢する油圧室10とで構成されている。
【0040】また、本実施形態の圧力制御回路1は、パ
イロット管路9に設けられ、管路2の圧油の圧力変動に
対し弁装置60の油圧室10の圧力変動を遅らせる絞り
11と、油圧室10に接続され、パイロット管路9を介
して油圧室10に導かれる圧力のレベルに応じて容積を
変化させ、絞り11と同様、管路2の圧油の圧力変動に
対し油圧室10の圧力変動を遅らせる圧力吸収装置12
と、パイロット管路9に絞り11と並列に設けられ、油
圧室10及び圧力吸収装置12から管路2に向かう圧油
の流れのみを許す逆止弁13と、管路2の弁装置60の
入口側に設けられ、管路2の圧油の高周波の圧力変動に
対し管路2から弁装置60への圧油の流れを制限する絞
り14とを備えている。
【0041】圧力吸収装置12は、シリンダ20と、こ
のシリンダ20内に移動可能に収納され、シリンダ20
内を油室21とバネ室22の2つの部屋に区切るピスト
ン23と、バネ室22に配置されたバネ24とを有し、
油室21は弁装置60の油圧室10に接続され、バネ室
22はタンク4に接続されている。
【0042】以上の構成において、管路2内の圧油の圧
力変動が低周波で比較的緩やかな場合、弁装置60の油
圧室8,10にはその圧力変動が遅れなくほぼ同時に伝
わる。ここで、油圧室10の側には絞り11及び圧力吸
収装置12が設けられているが、油圧室10の圧力変動
にはほとんど遅れを生じない。すなわち、管路2の圧力
変動での圧力上昇時、その圧油は絞り11を介し圧力吸
収装置12の油室21に流入してバネ24の弾性に抗し
てピストン23を移動させ、その間、油圧室10の圧力
上昇を遅らせようとするが、その時間は管路2の低周波
の圧力変動の周期に比べて短く、圧力変動は直ちに油圧
室10に伝わる。このように油圧室8,10に圧力変動
が遅れなくほぼ同時に伝わることにより、弁体5はバネ
6により閉弁方向に付勢された状態が保たれ、管路2か
ら管路3への圧油の流れが遮断される。
【0043】一方、管路2内の圧油の圧力がある周波数
(第1の周波数)よりも高い周波数で変化すると、弁装
置60の油圧室8にはその圧力変動が遅れなく伝わる一
方、油圧室10では絞り11と圧力吸収装置12のバネ
24の弾性によるピストン23の移動により圧力変動に
遅れを生じ、この圧力変動の遅れにより圧力室8と圧力
室10に圧力差が生じる。この圧力差がバネ6の付勢力
(圧力換算値)よりも大きくなると弁体5が開弁方向に
作動し、その間、管路2から管路3へ圧油を放出し、結
果として管路2の圧力変動を吸収する。
【0044】このとき、管路2の圧油の圧力の定常値に
対しては弁装置60の弁体5はバネ6で閉じられるの
で、上記の圧力変動吸収機能は、管路2の圧油の圧力の
定常値に左右されず、管路2内の圧油の圧力変動の周波
数のみに依存する。
【0045】また、管路2内に繰り返し圧力変動が発生
する場合、前回の圧力変動で弁装置60の油圧室10や
圧力吸収装置12の油室21に伝達された圧力が高圧に
保たれたままだと、次の圧力変動を吸収しようとすると
き弁体5が開かず、圧力変動が吸収できなる場合があ
る。本実施形態では、絞り11と並列に逆止弁13を設
けているため、前回の圧力変動で油圧室10や油室21
に伝達された圧力は次の圧力変動の圧力上昇が開始する
前に逆止弁13を介して管路2側に抜け、速やかに低圧
に復帰するの。このため、その後の圧力変動に対しても
油圧室10の圧力変動を遅らせることができ、繰り返し
圧力変動を確実に吸収できる。
【0046】更に、管路2内の圧油の圧力が上記第1の
周波数よりも更に高いある周波数(第2の周波数)で変
化すると、上記のように弁装置60の油圧室8,10の
圧力差とバネ6の付勢力とのバランスで弁体5は開く
が、弁装置60の入り口部分に設けた絞り14により、
その高い周波数成分について管路2から弁装置60への
圧油の流れを制限し、圧力変動吸収機能を無効にする。
【0047】このように、本実施形態の圧力吸収回路は
第1の周波数以下の圧力変動及び第2の周波数以上の圧
力変動に対しては圧力変動吸収機能を無効にし、それら
の間の所定周波数領域においてのみ選択的に管路2内の
圧力変動を吸収する。
【0048】ここで、絞り11の孔径(開口面積)を調
整することで、圧力制御回路1により吸収可能な圧力変
動の周波数領域の下限を調整することが可能であり、絞
り11の孔径を小さくすればするほど低周波の圧力変動
から機能するようになる。同様に、ピストン23を押さ
えつけているバネ24のバネ定数を調整することによっ
ても吸収可能な圧力変動の周波数領域の下限を調整する
ことができる。例えば、バネ24のバネ定数を低くする
と、油室21に流入する圧油の圧力が一定であってもピ
ストン23の移動距離は長くなり、油室21の容積は増
大し、低い周波数の圧力変動から機能するようになる。
【0049】このように絞り11と圧力吸収装置12の
バネ24の両方で吸収可能な圧力変動の周波数領域の下
限を調整することにより、絞り11だけで調整する場合
に比べて、吸収可能な圧力変動の周波数領域の下限の調
整範囲が広くなり、絞り11だけでは絞りの孔径が小さ
くなり過ぎて設定が実質上不可能であったような低い周
波数にも当該下限を設定できるようになる。また、当該
下限の設定精度も向上する。
【0050】また、弁装置60の弁体5は油圧室8と油
圧室10の圧力差とバネ6の付勢力とのバランスで作動
するので、バネ6を調整することにより、圧力制御回路
1の管路2内の圧油の圧力変動の吸収の度合いを調整で
きる。例えば、バネ6のバネ定数を低くすればするほど
弁体5は小さな圧力差で作動し、圧力変動の吸収の度合
いが大きくなり、より微弱な圧力変動に対しても振動吸
収機能が有効になる。
【0051】更に、弁装置60の入り口部分に設けた絞
り14により、上記のように管路4内の圧力変動の高い
周波数成分について、圧力変動吸収機能を無効にしてい
るが、絞り14の孔径を調整することにより、圧力制御
回路1により吸収可能な圧力変動の周波数領域の上限を
調整することが可能であり、絞り14の孔径を大きくす
ればするほど高周波の圧力変動まで機能するようにな
る。
【0052】以上のように、パイロット管路9の絞り1
1とピストン23に作用しているバネ12のバネ定数、
及び弁装置60の上流の絞り14を調整することによ
り、圧力変動吸収機能が有効な周波数領域を自由に選択
し、設定できる。
【0053】したがって、本実施形態によれば、第1の
周波数より低い低周波数側と第2の周波数より高い高周
波数側を除いた中間周波数領域のみの圧力変動を吸収
し、旋回ジャーキングによる圧力変動のみを吸収し、そ
の他の周波数の圧力変動は吸収しないというように、本
来の油圧系の特性を変えることなく目的とする周波数の
圧力変動のみを選択的に吸収できるようになる。
【0054】また、圧力変動の吸収に際しては、圧力吸
収装置12によっても弁装置60の油圧室10での圧力
変動を遅らせるので、油圧室8と油圧室10との間に確
実に差圧が発生し、信頼性の高い圧力変動吸収機能が得
られる。また、絞り11と圧力吸収装置12の両方で吸
収可能な圧力変動の周波数の下限を設定するので、精度
の高い設定が容易に行える。
【0055】更に、絞り11に並列に逆止弁13を設け
たので、前回の圧力変動で弁装置60の油圧室10や圧
力吸収装置12に伝達された圧力は、次の圧力変動の圧
力上昇が開始する前に速やかに低圧に復帰するため、油
圧室10に高圧が閉じ込められることがなく、繰り返し
圧力変動を確実に吸収できる。
【0056】本発明の第2の実施形態を図2により説明
する。図中、図1に示すものと同等の部材には同じ符号
を付している。
【0057】図2において、本実施形態の圧力制御回路
1Aは、パイロット管路9を介して油圧室10に導かれ
る圧力のレベルに応じて容積を変化させる圧力吸収装置
として、第1の実施形態のピストン内蔵型の圧力吸収装
置12の代わりに蓄圧器12Aを設けたものである。管
路2内の圧油の圧力がある周波数(第1の周波数)より
も高い周波数で変化すると、蓄圧器12Aはその圧力レ
ベルに応じて容積を増大させ、弁装置60の油圧室10
の圧力変動に遅れを生じさせ、第1の実施形態と同様に
管路2内の圧油の圧力変動を吸収する。
【0058】本実施形態では、蓄圧器12Aに封入され
たガスの封入圧が第1の実施形態の圧力吸収装置12の
バネ24のバネ定数に相当し、その封入圧を調整するこ
とで吸収可能な圧力変動の周波数の下限を調整できる。
【0059】圧力制御回路1,1Aの具体的な構造を図
3及び図4に示す。
【0060】図3において、70はバルブケーシングで
あり、バルブケーシング70内に弁装置60、絞り11
及び逆止弁13、圧力吸収装置12、絞り14が組み込
まれて、管路2,3及びパイロット管路7,9はバルブ
ケーシング70内の通路として形成されている。弁装置
60は弁体5をポペットで構成したものであり、ポペッ
ト5の外周部には環状の受圧部を持つピストン5aが一
体に設けられ、ピストン5aの軸方向前後に油圧室8,
10が形成されている。絞り11は逆止弁13の弁体1
3aの貫通孔13bに設けられている。パイロット管路
7,9は絞り14の上流側で管路2より分岐するようバ
ルブケーシング70内に形成された共通の通路71を介
して管路2に連通している。
【0061】圧力制御回路1Aの具体的な構造を図4に
示す。本実施形態は、弁装置60の弁体5をスプール5
Aで構成したものであり、スプール5Aの両端面が受圧
部を構成し、この受圧部に対面して油圧室8,10が形
成されている。蓄圧器12Aは外付けとされている。そ
の他は図3に示すものと同じである。
【0062】以上により、図1及び図2に示す圧力制御
回路を実現できる。
【0063】なお、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、第2の周波数以上の周波数の圧力変動に対し、圧
力変動吸収機能を無効にする絞り14は管路3の弁装置
60の入口側に設けたが、これは弁装置60の出口側に
設けてもよく、これによっても同様な作用が得られる。
【0064】次に、本発明の圧力制御回路を組み込んだ
ブレーキ装置の第1の実施形態を図5により説明する。
図中、図1に示すものと同等の部材には同じ符号を付し
ている。
【0065】図5において、符号30は油圧源、31は
旋回体等の慣性負荷32を駆動する油圧モータであり、
油圧源30と油圧モータ31との間には油圧源30から
油圧モータ31に供給される圧油の流量と圧油の供給方
向を制御する制御弁33が配置されている。また、制御
弁33は油圧モータ31と第1及び第2アクチュエータ
管路34,35で接続され、第1及び第2アクチュエー
タ管路34,35は制御弁33の切り換えにより油圧源
30とタンク4に接続される。
【0066】第1及び第2アクチュエータ管路34,3
5の間には油圧モータ31が慣性負荷32により回転さ
れるときにブレーキ力を発生する本実施形態によるブレ
ーキ装置40が配置されている。
【0067】ブレーキ装置40は、第1アクチュエータ
管路34に接続される第1ブレーキ管路41a,41
b,41cと、第2アクチュエータ管路35に接続され
る第2ブレーキ管路42a,42b,42cとを備え、
第1ブレーキ管路41a,41b,41cと第2ブレー
キ管路42a,42b,42cの間に図1に示す本発明
の圧力制御回路1が配置されている。
【0068】すなわち、圧力制御回路1の管路2は第1
ブレーキ管路41a,41bと第2ブレーキ管路42
a,42bに高圧選択弁、本実施形態ではシャトル弁4
3を介して接続され、圧力制御回路1の管路3は第1ブ
レーキ管路41a,41cと第2ブレーキ管路42a,
42cに低圧選択弁を構成する2つの逆止弁44,45
を介して接続され、管路2にはブレーキリリーフ弁46
が接続されている。ブレーキリリーフ弁46にはブレー
キ圧を設定するバネ47が設けられ、またブレーキリリ
ーフ弁の下流側は管路3に接続されている。
【0069】以上のようにブレーキ装置40を構成する
ことにより、本来のブレーキ装置としての機能の他に、
第1及び第2アクチュエータ管路34,35内の急激な
圧力上昇を吸収する衝撃吸収機能と繰り返しの圧力変動
(圧力振動)吸収機能を持たせることが可能となる。
【0070】まず、油圧モータ31が慣性負荷32を回
転している状態で、制御弁33を動作して第1及び第2
アクチュエータ管路34,35と油圧源30及びタンク
4とを遮断すると、本来停止するべきはずの慣性負荷3
2は、その回転慣性により回転し、油圧モータ31は慣
性負荷32により回転される。その結果、油圧モータ3
1はポンプ的動作をして、油圧モータ31の吐出側のア
クチュエータ管路34又は35、例えば第2アクチュエ
ータ管路35内の圧力が上昇する。この圧力上昇に対
し、この圧力がブレーキ管路42a,42b、シャトル
弁43を介して圧力制御回路1の管路2に導かれ、管路
2内の圧力がブレーキリリーフ弁46のバネ47の設定
値よりも高くなるとブレーキリリーフ弁46が開き、管
路2内の圧油が管路3に流れ、更に低圧選択弁の逆止弁
44を介して低圧側である第1アクチュエータ管路34
へと流れる。これにより管路2の圧力、すなわち第2の
アクチュエータ管路35の圧力は、ブレーキリリーフ弁
46のバネ47で設定された値に保持され、慣性負荷3
2に対し、ブレーキリリーフ弁46により上限を制限さ
れたブレーキ力を発生することができる。以上がブレー
キ装置としての機能である。
【0071】次に、制御弁33を急激に操作して第1及
び第2アクチュエータ管路34,35の供給側管路、例
えば第1アクチュエータ管路34内に圧力が急激に発生
した場合、その圧力変動は第1ブレーキ管路41a,4
1b及びシャトル弁43を介して圧力制御回路1の管路
2に伝達され、この圧力変動は更に上述した圧力制御回
路1の圧力変動吸収機能により吸収される。このとき、
管路2から管路3に流れた圧油は更に低圧選択弁の逆止
弁45を介して低圧側である第2アクチュエータ管路3
5へと流れる。このようにアクチュエータ管路の急激な
圧力の上昇に対し、高圧側のアクチュエータ管路と低圧
側のアクチュエータ管路をつなぐことにより、急激な圧
力上昇に対して衝撃吸収機能を発揮することが可能とな
る。
【0072】更に、油圧モータ31の駆動時、慣性負荷
32と油圧系の持つバネ要素との間で発生するアクチュ
エータ管路34又は35、例えばアクチュエータ管路3
4内の繰り返しの圧力変動(圧力振動)に対しても、圧
力制御回路1は上記のように弁装置60の弁体5を開い
て管路2の圧油を管路3に流し、管路2内の圧力振動を
吸収し、アクチュエータ管路34内の圧力変動を抑制す
ることができる。
【0073】以上のように本実施形態によれば、本来の
ブレーキ装置としての機能の他に、急激な圧力上昇を吸
収する衝撃吸収機能と繰り返しの圧力変動(圧力振動)
吸収機能を持たせることが可能となる。
【0074】また、本実施形態では、圧力制御回路1の
管路2をシャトル弁43を介して接続し、管路3を2つ
の逆止弁44,45を介して接続したので、第1及び第
2アクチュエータ管路34,35の高圧側と低圧側の切
り換わりに対して圧力制御回路1を2つ設ける必要がな
くなり、回路構成が簡素化する。
【0075】更に、ブレーキ装置としての機能はブレー
キリリーフ弁46で与え、衝撃吸収機能及び圧力振動吸
収機能は圧力制御回路1で与えるので、両機能を分離す
ることができ、それぞれの設定が容易に行える効果もあ
る。
【0076】本発明のブレーキ装置の第2の実施形態を
図6により説明する。図中、図1及び図5に示すものと
同等の部材には同じ符号を付している。
【0077】図6において、本実施形態のブレーキ装置
40Aは、圧力制御回路1の管路2を第1ブレーキ管路
41a,41bと第2ブレーキ管路42a,42bに接
続する高圧選択弁として、第1の実施形態のシャトル弁
43の代わりに切換弁43Aを設けている。この切換弁
43Aは、両端に第1及び第2ブレーキ管路41b,4
2bの圧力が導かれる油圧室43a,43bを有し、第
1及び第2ブレーキ管路41b,42bの圧力の差圧に
より作動する弁であり、ブレーキ管路41b,42bの
圧力が等しいときは管路2とブレーキ管路41a,41
bとを遮断しかつ管路2をタンク4に連通する図示の中
立位置にあり、ブレーキ管路41bの圧力がブレーキ管
路42bの圧力より高いときは管路2をブレーキ管路4
1bに接続する図示左側の位置に切り換えられ、ブレー
キ管路42bの圧力がブレーキ管路41bの圧力より高
いときは管路2をブレーキ管路42bに接続する図示右
側の位置に切り換えられる。
【0078】このように高圧選択弁として切換弁43A
を設けることで、アクチュエータ管路34,35の高圧
側と低圧側が入れ替わるとき、切換弁34Aが中立位置
を通り、管路2内の圧油を一旦タンク4に放出する。こ
の切換弁43Aの機能により、油圧モータ31の動きの
切り換わり時に圧力吸収装置12の油室21内の圧力を
下げることが可能になり、圧力制御回路1を理想的な状
態で作動させることが可能になる。
【0079】本発明のブレーキ装置の第3の実施形態を
図7により説明する。図中、図1、図5及び図6に示す
ものと同等の部材には同じ符号を付している。
【0080】図7において、本実施形態のブレーキ装置
40Bは、圧力制御回路1の管路2を第1ブレーキ管路
41a,41bと第2ブレーキ管路42a,42bに接
続する高圧選択弁及び圧力制御回路1の管路3を第1ブ
レーキ管路41a,41cと第2ブレーキ管路42a,
42cに接続する低圧選択弁として、第1の実施形態の
シャトル弁43及び逆止弁44,45の代わりに共通の
切換弁43Bを設けている。この切換弁43Bは、両端
に第1及び第2ブレーキ管路41,42の圧力が導かれ
る油圧室43a,43bを有し、第1及び第2ブレーキ
管路41,42の圧力の差圧により作動する弁であり、
ブレーキ管路41,42の圧力が等しいときは管路2と
ブレーキ管路41,42とを遮断しかつ管路3とブレー
キ管路41,42とを遮断する図示の中立位置にあり、
ブレーキ管路41の圧力がブレーキ管路42の圧力より
高いときは管路2をブレーキ管路41に接続しかつ管路
3をブレーキ管路42に接続する図示左側の位置に切り
換えられ、ブレーキ管路42の圧力がブレーキ管路41
の圧力より高いときは管路2をブレーキ管路42に接続
しかつ管路3をブレーキ管路41に接続する図示右側の
位置に切り換えられる。
【0081】このように高圧選択弁及び低圧選択弁を兼
ねる共通の切換弁43Bを設けることにより部品点数を
減らし、回路構成を簡素かすることが可能になる。
【0082】ブレーキ装置40Bの具体的な構造を図8
に示す。図中、図3に示す部材と同等の部材には同じ符
号を付している。
【0083】図8において、切換弁43Bはスプール4
3cを有し、スプール43cの両端に油圧室43a,4
3bが設けられ、第1及び第2ブレーキ管路41,42
の圧力の差圧により上記のように中立位置から左右の作
動位置に切り換えられる。その他は、図3と同じであ
る。
【0084】以上により、本発明の圧力制御回路を用い
たブレーキ装置を実現できる。
【0085】
【発明の効果】以上のように構成した本発明の圧力制御
回路によれば、次の効果が得られる。
【0086】(1)低周波数側と高周波数側を除いた中
間周波数領域のみの圧力変動を吸収し、旋回ジャーキン
グによる圧力変動のみを吸収し、その他の周波数の圧力
変動は吸収しないというように、本来の油圧系の特性を
変えることなく目的とする周波数の圧力変動を選択的に
吸収することができる。
【0087】(2)圧力変動の吸収に際して、圧力吸収
装置によっても弁装置の第1油圧室での圧力変動を遅ら
せ、信頼性の高い圧力変動吸収機能が得られる。
【0088】(3)第1絞りと圧力吸収装置の両方で吸
収可能な圧力変動の周波数の下限を設定するので、精度
の高い設定が容易に行える。
【0089】また、本発明によれば次の効果が得られ
る。
【0090】(4)第1絞りに並列に逆止弁を設けたの
で、繰り返し圧力変動を確実に吸収することができる。
【0091】更に、本発明のブレーキ装置によれば次の
効果が得られる。
【0092】(5)本来のブレーキ装置としての機能の
他に、急激な圧力上昇を吸収する衝撃吸収機能と繰り返
しの圧力変動(圧力振動)吸収機能を持たせることが可
能となる。
【0093】(6)圧力制御回路の第1管路を高圧選択
弁を介して第1及び第2アクチュエータ管路に接続し、
第2管路を低圧選択弁を介して第1及び第2アクチュエ
ータ管路に接続したので、第1及び第2アクチュエータ
管路の高圧側と低圧側の切り換わりに対して圧力制御回
路を2つ設ける必要がなくなり、回路構成が簡素化す
る。
【0094】(7)ブレーキ装置としての機能はブレー
キリリーフ弁で与え、衝撃吸収機能及び圧力振動吸収機
能は圧力制御回路で与えるので、両機能を分離すること
ができ、それぞれの設定が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による圧力制御回路の
構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による圧力制御回路の
構成を示す図である。
【図3】図1に示す圧力制御回路のハード構成を示す断
面図である。
【図4】図2に示す圧力制御回路のハード構成を示す断
面図である。
【図5】本発明の圧力制御回路を組み込んだブレーキ装
置の第1の実施形態の構成を示す図である。
【図6】本発明の圧力制御回路を組み込んだブレーキ装
置の第2の実施形態の構成を示す図である。
【図7】本発明の圧力制御回路を組み込んだブレーキ装
置の第3の実施形態の構成を示す図である。
【図8】図8に示すブレーキ装置のハード構成を示す図
である。
【図9】従来の圧力制御回路の構成を示す図である。
【図10】従来のブレーキ装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 圧力制御回路 2,3 管路 4 タンク 5 弁体 6 バネ 7 パイロット管路 8 油圧室 9 パイロット管路 10 油圧室 11 絞り 12 圧力吸収装置 12A 圧力吸収装置(蓄圧器) 13 逆止弁 14 絞り 20 シリンダ 21 油室 22 バネ室 23 ピストン 24 バネ 30 油圧源 31 油圧モータ 32 慣性負荷 33 制御弁 34 第1アクチュエータ管路 35 第2アクチュエータ管路 40ブレーキ装置 41a,41b,41c 第1ブレーキ管路 42a,42b,42c 第2ブレーキ管路 43 シャトル弁(高圧選択弁) 43A 切換弁(高圧選択弁) 44,45 逆止弁(低圧選択弁) 46 ブレーキリリーフ弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧油が流れる第1管路とこの第1管路から
    の圧油をタンクに戻す第2管路との間に圧油の流れを遮
    断、抑制する弁装置を設け、この弁装置を、弁体と、こ
    の弁体を閉弁方向に付勢する第1バネと、前記第1管路
    内の圧油が導かれ、前記弁体を開弁方向に付勢する第1
    油圧室と、前記第1管路内の圧油が導かれ、前記弁体を
    閉弁方向に付勢する第2油圧室とで構成すると共に、前
    記第1管路内の圧油を前記第2油圧室に導く第1パイロ
    ット管路に、前記第1管路内の圧油の圧力変動に対し前
    記第1油圧室の圧力変動を遅らせる第1絞りを設け、前
    記第1管路内の圧油が第1の周波数以上の周波数で圧力
    変動すると、前記第1絞りによる圧力変動の遅れにより
    前記弁体を作動させて前記第1管路から第2管路への圧
    油の流れを形成し、当該圧力変動を吸収する圧力制御回
    路において、 前記弁装置の第2油圧室に接続され、前記第1パイロッ
    ト管路を介して第2油圧室に導かれる圧力のレベルに応
    じて容積を変化させる圧力吸収装置と、 前記第1管路の前記弁装置の入口側及び前記第2管路の
    前記弁装置の出口側の一方に設けられ、前記第1管路内
    の圧油が前記第1の周波数よりも高い第2の周波数以上
    の周波数で圧力変動すると、前記第1管路から前記タン
    クへの圧油の流れを制限する第2絞りとを備えることを
    特徴とする圧力制御回路。
  2. 【請求項2】請求項1記載の圧力制御回路において、前
    記第1パイロット管路に前記第1絞りと並列に設けら
    れ、前記弁装置の第2油圧室及び圧力吸収装置から前記
    第1管路に向かう圧油の流れのみを許す逆止弁を更に備
    えることを特徴とする圧力制御回路。
  3. 【請求項3】請求項1記載の圧力制御回路において、前
    記圧力吸収装置は、シリンダ室と、このシリンダ室に移
    動可能に収納され、シリンダ室を油室とバネ室の2つの
    部屋に区切るピストンと、前記バネ室に配置された第2
    バネとを有し、前記油室が前記弁装置の第2油圧室に接
    続されていることを特徴とする圧力制御回路。
  4. 【請求項4】請求項1記載の圧力制御回路において、前
    記圧力吸収装置は蓄圧器であることを特徴とする圧力制
    御回路。
  5. 【請求項5】制御弁と油圧モータとを接続する第1及び
    第2アクチュエータ管路の間に設けられ、前記油圧モー
    タが慣性負荷により回転されるとブレーキ力を発生する
    油圧モータのブレーキ装置において、 前記第1アクチュエータ管路に接続される第1ブレーキ
    管路と、 前記第2アクチュエータ管路に接続される第2ブレーキ
    管路と、 前記第1及び第2ブレーキ管路の間に配置された請求項
    1記載の圧力制御回路と、 前記圧力制御回路の第1管路を前記第1及び第2ブレー
    キ管路に接続する高圧選択弁と、 前記圧力制御回路の第2管路を前記第1及び第2ブレー
    キ管路に接続する低圧選択弁と、 前記圧力制御回路の第1管路に接続されたブレーキリリ
    ーフ弁とを備えることを特徴とする油圧モータのブレー
    キ装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の油圧モータのブレーキ装置
    において、前記高圧選択弁はシャトル弁であることを特
    徴とする油圧モータのブレーキ装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の油圧モータのブレーキ装置
    において、前記高圧選択弁は、前記第1及び第2ブレー
    キ管路の圧力の差圧により作動し、両圧力が等しいとき
    は前記第1管路をタンクに連通させる切換弁であること
    を特徴とする油圧モータのブレーキ装置。
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