JP4183356B2 - 油圧制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、油圧ショベルのアーム用のシリンダを制御する油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に示すように、油圧ショベルのアームAを動かすシリンダ3には、ゴム製の耐圧ホース5,6を接続し、これら耐圧ホース5,6を介してショベル本体1側に設けたポンプからの圧油を導くようにしている。そして、このシリンダ3を制御する油圧制御装置を図8に示す。
【0003】
この従来の装置は、ポンプPにコントロールバルブ2を接続するとともに、このコントロールバルブ2に上記耐圧ホース5,6を接続している。
上記コントロールバルブ2は、そのパイロット室2a、2bに導かれるパイロット圧によって切り換わるものであり、これらパイロット室2a、2bに導くパイロット圧は、オペレータがパイロットバルブ4を切り換えることによって制御するようにしている。例えば、パイロットバルブ4からパイロット室2aにパイロット圧を導くと、そのパイロット圧の大きさに比例してコントロールバルブ2が図面左側位置aに切り換わり、パイロット室2bにパイロット圧を導くと、そのパイロット圧の大きさに比例してコントロールバルブ2が図面右側位置bに切り換わる。
【0004】
上記シリンダ3の圧力室3aには、配管などの流路9を介して負荷保持機構Fを設けている。この負荷保持機構Fは、コントロールバルブ2を中立位置にたもったときに、シリンダ3の圧力室3aの保持圧を保つためのものであり、図7に示すように、シリンダ3に取り付けられている。
また、この負荷保持機構Fは、図8に示すようにパイロットチェック弁7、切換弁19、サブリリーフ弁21およびオリフィス22によって構成されている。上記パイロットチェック弁7は、その弁部材13の先端に第1受圧面11を形成し、弁部材13の側部に第2受圧面12を形成している。そして、第1受圧面11側に耐圧ホース5を接続し、第2受圧面12側に流路9を接続している。
【0005】
また、パイロットチェック弁7の背圧室14には、スプリング15を組み込むとともに、このスプリング15の弾性力によって弁部材13を弁座16に着座させるようにしている。このように弁部材13が弁座16に着座した状態というのは、パイロットチェック弁7がいわゆるチェック機能を発揮した状態であり、このときシリンダ3の圧力室3aと耐圧ホース5との連通が遮断される。そして、このパイロットチェック弁7のチェック機能によって、シリンダ3の圧力室3aからの圧油の漏れを防止して、アームAの停止位置を保つようにしている。すなわち、図7に示すようにアームAが止まっているときには、このアームAの自重などによってシリンダ3を伸張させる方向の力が作用するため、シリンダ3の圧力室3aに保持圧が作用するが、この保持圧を上記パイロットチェック弁7によって保ち、このアームAの停止した位置を保持するようにしている。
【0006】
さらに、上記パイロットチェック弁7の弁部材13には、絞り通路17を形成し、この絞り通路17を介して圧力室3aの保持圧を背圧室14に導くようにしている。
また、上記背圧室14には、パイロット通路8を接続するとともに、このパイロット通路8を切換弁19の第1ポート23に接続している。
【0007】
上記切換弁19は、その第2ポート24に分岐通路18を接続し、この分岐通路18を介して上記流路9を接続している。
また、この切換弁19は、遮断位置x、第1連通位置y、第2連通位置zの3つの切り換え位置を有し、ノーマル位置で遮断位置xを保つが、パイロット室19aに所定圧以下のパイロット圧を導くと第1連通位置yに切り換わり、パイロット室19aに所定圧を超えるパイロット圧が導かれると第2連通位置zにまで切り換わる。
【0008】
上記遮断位置xでは、第1,2ポート23,24の両方を閉じているが、第1連通位置yでは、分岐通路18のみを絞り20を介して耐圧ホース5に連通する。また、第2連通位置zでは、パイロット通路8及び分岐通路18の両方を耐圧ホース5に連通する。
なお、上記のようにした切換弁19は、そのパイロット室19aにパイロットバルブ4からのパイロット圧を導くことによって切り換わる。そして、このパイロットバルブ4に導くパイロット圧は、コントロールバルブ2のパイロット室2bに導くパイロット圧と同圧であり、パイロット室2bに導くと同時に導かれる。
【0009】
上記パイロット通路18から分岐した通路には、サブリリーフ弁21を接続し、このリリーフ弁21の下流側にオリフィス22を設けている。そして、オリフィス22の上流側の圧力を、上記切換弁19のパイロット室19aに導くようにしている。このようにオリフィス22の上流側の圧力がパイロット室19aに導かれると、切換弁19が第2連通位置zまで切り換わるように設定している。
【0010】
なお、負荷保持機構Fよりも下流側の耐圧ホース5には、第1メインリリーフ弁10aを接続し、耐圧ホース6には第2メインリリーフ弁10bを接続している。
これら第1,2メインリリーフ弁10a,10bは、アームAに大きな外力が作用したときに、シリンダ3の圧力室3a,3bに生じる高圧を逃がすためのものであり、上記サブリリーフ弁21よりも大型にしている。そして、このようにした第1,2メインリリーフ弁10a,10bは、ショベル本体1側に設けている。
【0011】
次に、この従来例の作用を説明する。
図8に示すように、コントロールバルブ2が中立位置にあれば、シリンダ3の両方の圧力室3a,3bのいずれにもポンプPの吐出油が供給されない。
また、上記のようにコントロールバルブ2が中立位置にあれば、切換弁19のパイロット室19aにもパイロット圧が導かれないので、この切換弁19が遮断位置xを保つ。そのため、パイロットチェック弁7の背圧室14の圧力は、シリンダ3の圧力室3aの保持圧に維持されて、この保持圧による作用力とスプリング15の弾性力とによって、弁部材14が弁座16に着座した状態を保つ。
したがって、パイロットチェック弁7によって、シリンダ3の圧力室3aからの圧油の流出が阻止されて、アームAが停止した位置を保つ。
【0012】
上記の状態から、コントロールバルブ2のパイロット室2aにパイロット圧を導いて、このコントロールバルブ2を左側位置aに切り換えると、ポンプPの吐出圧がパイロットチェック弁7の第1受圧面11に作用する。ただし、このとき切換弁19が遮断位置xにあるので、パイロットチェック弁7の背圧室14の圧力は、シリンダ3の圧力室3aの保持圧に維持されている。
そのため、上記保持圧による作用力と、スプリング15の弾性力とを合計した力に、弁部材13の第1受圧面11に作用する作用力が打つ勝った時点で、弁部材13が弁座16から離れる。このようにしてパイロットチェック弁7が開けば、ポンプPからの吐出油がシリンダ3の圧力室3aに供給されるとともに、シリンダ3の圧力室3bの作動油がタンクに排出されるので、シリンダ3が伸縮する。
したがって、図7に示すようにアームAが矢印25方向に作動する。
【0013】
上記と反対に、コントロールバルブ2のパイロット室2bにパイロット圧を導いて、コントロールバルブ2を右側位置bに切り換えると、ポンプPとシリンダ3の圧力室3bとが連通し、耐圧ホース5とタンクTとが連通する。
また、上記のようにコントロールバルブ2のパイロット室2bにパイロット圧を導くと、切換弁19のパイロット室19aにもパイロット圧が導かれる。パイロット室19aにパイロット圧が導かれると、この切換弁19も切り換わるが、そのパイロット圧が所定の圧力以下であれば、切換弁19は第1連通位置yに切り換わり、パイロット圧が所定の圧力を超えていれば、切換弁19が第2連通位置zに切り換わる。
【0014】
そして、上記切換弁19が第1連通位置yにある場合には、パイロット通路8が閉じたままなので、パイロットチェック弁7の背圧室14の圧力がシリンダ3の圧力室3aの保持圧に維持される。そのため、背圧室14の保持圧による作用力とスプリング15の弾性力とによって、弁部材13が弁座16に着座した状態を保ち、シリンダ3の圧力室3aと耐圧ホース5との連通を遮断する。
ただし、この第1連通位置yでは、切換弁19の絞り20を介して分岐通路18が耐圧ホース5に連通するので、絞り20の開度とコントロールバルブ2の開度とに応じた流量が、シリンダ3の圧力室3aからタンクTに排出される。そのため、シリンダ3の圧力室3bに作動油が供給されて、アームAが矢印26方向にゆっくりと作動する。
【0015】
そして、上記のように切換弁19を第1連通位置yに切り換える場合というのは、バケットBに取り付けた搬送物を、目的の位置に下ろすいわゆるクレーン作業を行う場合である。このクレーン作業では、主にアームAを矢印26方向にゆっくりと動かすため、コントロールバルブ2は、右側位置bにわずかに切り換えるだけである。そのため、コントロールバルブ2のパイロット室2bに導くパイロット圧も所定の圧力以下となり、切換弁19も第1連通位置yまでしか切り換わらない。
したがって、上記したように、シリンダ3の圧力室3aからの圧油は、切換弁19の絞り20を介して排出されることとなり、アームAは、クレーン作業に適した低速で作動することになる。
【0016】
また、上記のように切換弁19を介してシリンダ3の圧力室3aの作動油を排出する構成にしたので、もし、クレーン作業中に耐圧ホース5が破裂などしても、切換弁19の絞り20によって圧力室3aから排出される流量が規制される。そのため、耐圧ホース5が破裂したときのバケットBの落下速度を遅くすることができる。そして、このようにバケットBの落下速度を遅くすれば、搬送物が地面に落下する前に切換弁19を遮断位置xに戻すことによって、搬送物の落下を止めることができる。
【0017】
一方、掘削作業などをする場合には、シリンダ3に大流量を必要とするので、コントロールバルブ2を大きく右側位置bに切り換える。そして、このようにコントロールバルブ2を切り換えるときには、パイロット圧も所定の圧力以上になるので、切換弁19が第2連通位置zまで切り換わる。
切換弁19が第2連通位置zに切り換われば、パイロット通路8と耐圧ホース5とが連通するので、背圧室14の圧油が排出されて、絞り通路17前後で差圧が発生する。このように差圧が発生すると、弁部材13を閉じようとする力が相対的に弱くなるので、第2受圧面12に作用するシリンダ3の保持圧によって、弁部材13が弁座16から離れる。
【0018】
弁部材13が弁座16から離れて、パイロットチェック弁7のチェック機能が解除されれば、シリンダ3の圧力室3aの作動油が、このパイロットチェック弁7を介して素早く排出される。
つまり、切換弁19が第2連通位置zにあるときには、第1連通位置yにあるときよりも大流量がシリンダ3のロッド側室3aから排出されて、大流量がピストン側室bに供給される。
したがって、シリンダ3が、掘削作業に最適な出力を発揮することになる。
【0019】
なお、コントロールバルブ2を中立位置にして、アームAの動きを止めているときに、このアームAに大きな外力が加わると、シリンダ3の圧力室3a,3bの圧力が上昇する。そして、一方の圧力室3aが所定の圧力に達すると、サブリリーフ弁21が開き、オリフィス22を介して圧力室3aの作動油が排出される。そして、このようにオリフィス22に流れが生じると、その上流側の圧力が切換弁19のパイロット室19aに導かれるので、この切換弁19が第2連通位置zまで切り換わり、パイロットチェック弁7が開く。
したがって、シリンダ3の圧力室3aの高圧が、第1メインリリーフ弁10aを介してタンクTに排出される。
【0020】
また、他方の圧力室3bが所定の圧力に達した場合には、第2メインリリーフ弁10bが開き、この第2メインリリーフ弁10bを介して高圧がタンクTに排出される。
以上のように、シリンダ3の圧力室3a,3bの高圧を、第1,2メインリリーフ弁10a,10bを介して逃がすことができれば、アームAに大きな外力が作用したときのショックを防止することができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
この従来例では、上記したように、アームAに大きな外力が作用したときのショックを防止するために、オリフィス22の上流側に生じるパイロット圧で切換弁19を切り換えるようにしているが、サブリリーフ弁21の下流側にオリフィス22を設けたために、次のような問題があった。
油圧ショベルでは、バケットBで杭など打ついわゆる杭打ち作業を行うことがある。この杭打ち作業では、シリンダ3の収縮によってアームを矢印25方向にスイングさせて、バケットBを杭に打ち付けるようにしているが、このスイングさせているアームAを途中で止めることがある。例えば、杭打ち作業中に、杭の位置がずれていることに気が付いた場合などには、コントロールバルブ2を中立位置に戻して、シリンダ3の作動を止める。
【0022】
ただし、上記のようにコントロールバルブ2を中立位置に戻しても、アームAが慣性によって矢印25方向に動くため、それに連係したシリンダ3も収縮する。コントロールバルブ2を中立位置にした状態でシリンダ3が収縮すると、その圧力室3bが瞬間的に高圧になり、いわゆるサージ圧が発生する。このサージ圧は、第2メインリリーフ弁10bによって吸収されるが、このとき反対側の圧力室3aが瞬間的に負圧になるため、この負圧によってシリンダ3が伸張し、アームAが反対の矢印26方向に移動することになる。
【0023】
そして、上記のようにシリンダ3が伸張すると、今度は圧力室3aが瞬間的に高圧になり、圧力室3bが負圧になる。
ここで、圧力室3aの定常的な高圧は、第1メインリリーフ弁10aによって逃がすことができるが、サージ圧のように瞬間的な高圧は、パイロットバルブ7が瞬間的に開かないため、第1メインリリーフ弁10aを介して逃がすことができない。しかも、サブリリーフ弁21の下流側には、オリフィス22があるため、このサブリリーフ弁21を介してサージ圧を逃がすこともできない。その結果、シリンダ3の圧力室3aが、瞬間的な高圧によって破壊されてしまうことがあった。
【0024】
また、シリンダ3が破壊されなくても、この圧力室3aの高圧と圧力室3bの負圧とによって、再びシリンダ3が収縮して、アームAが矢印25方向に移動する。そして、このような作動を繰り返すことによって、いわゆるアームAの揺り戻し現象が生じるという問題もあった。
この発明の目的は、シリンダ3の作動を急に止めたときに、シリンダ3の伸張によって生じるサージ圧を吸収して、シリンダ3の破壊を防止するとともに、アームAの揺り戻し現象を素早く収束させることができる油圧制御装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ポンプと、このポンプに接続したコントロールバルブと、このコントロールバルブに接続するとともに、コントロールバルブの切り換え位置に応じてその動きが制御されるシリンダと、コントロールバルブを中立位置に保つときに保持圧が作用するシリンダの保持側圧力室と、この保持側圧力室とコントロールバルブとを接続する通路に設けた負荷保持機構と、この負荷保持機構とコントロールバルブとの間から分岐させた通路に設けた第1メインリリーフ弁と、上記保持側圧力室と反対側のシリンダの圧力室と、この圧力室とコントロールバルブとを接続する通路に設けた第2メインリリーフ弁とを備えている。
【0026】
そして、上記負荷保持機構は、上記保持側圧力室とコントロールバルブとの間に設けたパイロットチェック弁と、このチェック弁の上流側から分岐させた通路に設けたサブリリーフ弁と、このサブリリーフ弁の下流側に設けたオリフィスとからなり、上記パイロットチェック弁は、通常、コントロールバルブからシリンダの保持側圧力室への流通のみを許容するが、シリンダの保持側圧力室の高圧によってサブリリーフ弁が開いたときに、オリフィスの上流側に生じるパイロット圧によってそのチェック機能が解除されて、シリンダの保持側圧力室と第1メインリリーフ弁とを連通させる油圧制御装置を前提とする。
【0027】
第1の発明は、上記装置を前提にしつつ、上記パイロットチェック弁とシリンダの保持側圧力室との間であって、上記サブリリーフ弁の下流側に圧力吸収機構を構成するリリーフ弁を設ける一方、上記パイロット圧を発生させるオリフィスを、上記圧力吸収機構を構成するリリーフ弁のポペットに形成し、上記圧力吸収機構を構成するリリーフ弁によってシリンダの保持側圧力室に瞬間的に生じる高圧を吸収する構成にしたことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1、2に第1参考例を示す。
図1に示すように、この第1参考例は、分岐通路18のサブリリーフ弁21の上流側から通路27を分岐させ、この通路27にサージ圧用のリリーフ弁28を設けたことを特徴とし、その他の構成については、上記従来例と全く同じである。
上記のようにサージ圧用のリリーフ弁28を接続すれば、このリリーフ弁28がオリフィス22の上流側に位置するため、シリンダ3の圧力室3aの高圧を、このリリーフ弁28を介してタンクに逃がすことができる。
したがって、シリンダ3の圧力室3aがサージ圧によって破壊されるのを防止するとともに、アームAの揺り戻し現象も、素早く収束させることができる。
【0030】
なお、上記サージ圧用のリリーフ弁28の設定圧は、サブリリーフ弁21の設定圧よりも大きくしている。そのため、サージ圧が発生したときのみ、サージ圧用のリリーフ弁28が開き、そのサージ圧をタンクに直接逃がすことになる。
つまり、この第1参考例では、シリンダ3の圧力室3aに生じる定常的な高圧については、サブリリーフ弁21によって対応し、サージ圧のように瞬間的に生じる非常に高い圧力については、サージ圧用のリリーフ弁28によって対応するようにしている。
【0031】
図2は、上記第1参考例の負荷保持機構Fの具体的構造を示したものであり、図1と同じ構成要素については同一の符号を付して説明する。
負荷保持機構Fは、第1ボディ29と第2ボディ35とからなり、第1ボディ29内にパイロットチェック弁7とサージ圧用のリリーフ弁28とを組み込み、第2ボディ35内に切換弁19とサブリリーフ弁21とを組み込んでいる。
【0032】
最初に、パイロットチェック弁7の構造について説明すると、第1ボディ29には、図示していな耐圧ホース5に連通するポート30と、図示していない配管9を介してシリンダ3の圧力室3aに連通する通路31とを形成している。
また、この第1ボディ29に摺動孔32を形成し、この摺動穴32に弁部材13を摺動自在に組み込んでいる。この弁部材13の下側には第1受圧面11を形成し、弁部材13の側面には第2受圧面12を形成している。
【0033】
そして、上記摺動孔32をバネ受け部材33で塞ぎ、弁部材13の背面に背圧室14を形成している。この背圧室14にはスプリング15を設け、このスプリング15の弾性力を弁部材13に作用させている。したがって、弁部材13が弁座16に着座して、ポート30と通路31との連通を遮断することになる。
また、上記背圧室14には、弁部材13の外周と摺動孔32との間の隙間で形成した絞り通路17を介して通路31を連通させている。
なお、第1ボディ29には分岐通路18を形成し、この分岐通路18に通路31の圧力、すなわちシリンダ3の圧力室3aの保持圧を導いている。
【0034】
次に、サージ圧用のリリーフ弁28について説明する。
第1ボディ29には、組み付け孔34を形成し、この組み付け孔34を分岐通路18に連通させている。そして、この組み付け孔34にバルブ保持部材36を組み込むとともに、このバルブ保持部材36の内部にポペット37を組み込んでいる。そして、このポペット37をスプリング38の弾性力によって着座させている。
なお、上記組み付け孔34には、第1ボディ29に形成したタンクポート39を連通し、このタンクポート39に排出用の配管を接続している。
【0035】
一方、切換弁19は、第2ボディ35に設けているが、この第2ボディ35には、スプール孔40を形成し、このスプール孔40にスプール41を摺動自在に組み込んでいる。
また、この第2ボディ35の中央付近には、図示していない耐圧ホース5に連通するポート42を形成している。そして、このポート42の図面左側に分岐通路18に連通するポート43を形成し、また、ポート42の図面右側にパイロット通路8に連通するポート44を形成している。
【0036】
第2ボディ35の図面左側にはキャップ45を組み付け、その内部にタンクに連通するスプリング室46を形成している。そして、このスプリング室46に設けたスプリング47の弾性力をスプール41に作用させている。
また、第2ボディ35の図面右側にはキャップ48を組み付けるとともに、このキャップ48によってパイロット室19aを形成している。ただし、このパイロット室19aには、スプール41の端部を直接臨ませるのではなく、このスプール41に隣接させたサブスプール49の端部を臨ませている。そして、パイロット室19aに、キャップ48に形成したパイロットポート50を介して図示していないコントロールバルブ2からのパイロット圧を導いている。
【0037】
いま、図2に示すように、スプール41がノーマル位置にあれば、ポート42は、その両側のポート43,44との連通を遮断される。この状態では、パイロット通路8及び分岐通路18の両方が閉じられる。つまり、切換弁19が遮断位置xにあることになる。
この状態から、パイロット室19aにパイロット圧を導くと、そのパイロット圧がサブスプール49の端面に作用する。したがって、このサブスプール49に押されて、スプール41が左方向に移動し、ノッチ51を介してポート42とポート43とが連通する。そして、このようにポート42とポート43とがノッチ51を介して連通するということは、分岐通路18が絞り20を介して耐圧ホース5に連通する状態にあり、切換弁19が第1連通位置yに切り換わった状態に相当する。
【0038】
上記の状態から、さらにスプール41が左方向に移動すると、ポート42がノッチ52を介してポート44にも連通する。このようにポート42とポート44とが連通すれば、パイロット通路8と耐圧ホース5とが連通する。つまり、切換弁19が第2連通位置zにまで切り換わった状態になる。
【0039】
一方、サブリリーフ弁21について説明すると、第2ボディ35に組み付け孔53を形成し、この組み付け孔53を上記ポート43に連通させている。また、この組み付け孔53にバルブ保持部材54を組み込むとともに、このバルブ保持部材54の内部にポペット55を組み込んでいる。そして、このポペット55を、スプリング56の弾性力によって着座させている。
また、第2ボディ35には、上記組み付け孔53に連通する孔57を形成するとともに、この孔57内にオリフィス部材58を組み込んでいる。そして、このオリフィス部材58に形成したオリフィス22を介して孔57とサブリリーフ弁21の組み付け孔53とを連通させている。
【0040】
さらに、第2ボディ35に形成した通路59を介して孔57と上記スプリング室46とを連通させている。
さらにまた、上記サブリリーフ弁21の組み付け孔53には、第1連絡通路60を連通させるとともに、この第1連絡通路60を、第2連絡通路61を介して上記スプール孔40に連通させている。そして、スプール41がノーマル位置にあるとき、図示するように第2連絡通路61の開口部分が、スプール41とサブスプール49との隣接部分にちょうど位置するようにしている。
【0041】
上記のようにしたサブリリーフ弁21は、アームAに大きな外力が作用することによってシリンダ3の圧力室3aの圧力が定常的に上昇し、分岐通路18の圧力が所定の圧力に達すると、サブリリーフ弁21のポペット55が弁座から離れる。そのため、分岐通路18の作動油が、ポペット55の背面側に流れるとともに、オリフィス22を介してタンクに排出されて、このオリフィス22の上流側に圧力が発生する。このオリフィス22の上流側に発生した圧力は、パイロット圧として第1,2連絡通路60,61からスプール孔40に導かれて、スプール41の隣接面とサブスプール49の隣接面とに作用する。
【0042】
したがって、スプール41とサブスプール49とは、互いに離れる方向に移動して、スプール41がポート42とポート44とを連通する第2連通位置zに切り換わる。
このように切換弁19が第2連通位置zに切り換われば、パイロットチェック弁7が開くので、シリンダ3の圧力室3aからの作動油が、通路31→ポート30→耐圧ホース5→第1メインリリーフ弁10aを介してタンクに排出される(図1参照)。
【0043】
一方、杭打ち作業中にシリンダ3の圧力室3aにサージ圧が発生した場合には、このサージ圧によって分岐通路18内の圧力も上昇するので、それによってサージ圧用のリリーフ弁28のポペット37が弁座から離れる。このようにしてリリーフ弁28が開けば、分岐通路18内の高圧がタンクに排出されて、サージ圧が吸収されることになる。
したがって、シリンダ3の圧力室3aが、高圧によって破壊されたりしない。また、サージ圧を吸収できるので、アームAの揺り戻し素早く収束させることができる。
【0044】
図3,4に示した実施例は、サージ圧用のリリーフ弁62の位置を変えたものである。すなわち、図3に示すように、サージ圧用のリリーフ弁62を、オリフィス22と並列に接続している。
具体的には、図4に示すように、第2ボディ35に形成した孔57に、オリフィス22を形成したポペット63を組み込むとともに、このポペット63をスプリング64の弾性力によって着座させている。
また、このサージ圧用のリリーフ弁62の設定圧を、上記切換弁19が第2連通位置zに切り換わる圧力よりも高く設定している。
【0045】
この実施例によれば、シリンダ3の圧力室3aにサージ圧が発生すると、そのサージ圧によってサブリリーフ弁21とサージ圧用のリリーフ弁62とが開くので、上記第1参考例と同様に、シリンダ3の圧力室3a内の高圧をタンクに排出することができる。
したがって、シリンダ3の圧力室3aの破壊を防止するとともに、サージ圧によるアームAの揺り戻しを素早く収束させることができる。
また、この実施例では、ポペット63にオリフィス22を形成しているので、上記第1参考例のように、リリーフ弁を取り付けるために第1ボディ29に組み付け孔34やタンクポート39などを特別に形成しなくても済む。したがって、その分、加工コストを安くできる。
【0046】
図5,6に示す第2参考例は、図1、2に示した第1参考例のサージ圧用のリリーフ弁に代えて、アキュムレータ65を用いたものであり、その他の構成については、上記第1参考例と同じである。
上記アキュムレータ65は、第1ボディ29に固定したハウジング66内にピストン67を摺動自在に組み込むとともに、このピストン67をスプリング68によってハウジング66の側面69に押しつけている。そして、このハウジングの側面69には、分岐通路18に連通する通路70を開口させている。
【0047】
また、上記スプリング68のバネ力を、サブリリーフ弁21のスプリング56のバネ力よりも大きくしている。すなわち、アキュムレータ65の減衰機能を発揮するときの設定圧を、サブリリーフ弁21の設定圧よりも大きくして、サージ圧が発生したときにのみ、アキュムレータが減衰機能を発揮するようにしている。
【0048】
この第2参考例によれば、シリンダ3の圧力室3aに生じるサージ圧を、アキュムレータ64によって吸収できるので、シリンダ3の破壊や、アームAの揺り戻しを防止することができる。
また、サージ圧が発生したときにのみ、アキュムレータ65が作動するので、このアキュムレータ65の容量は、サージ圧だけを吸収するだけの大きさで足りる。
したがって、アキュムレータの大型化を防止できる。
さらに、アキュムレータ65を用いれば、サージ圧を外部に排出するためのタンクポートが要らないので、その分加工コストを安くできる。
また、タンクポートに接続する配管もいらないので、部品コストも安くできる。
【0049】
【発明の効果】
第1の発明によれば、リリーフ弁によって、サージ圧を確実に吸収することができるので、瞬間的な高圧によってシリンダが破壊されるのを防止できる。
また、上記リリーフ弁によって、サージ圧を吸収できるので、アームの揺り戻しを素早く収束することができる。
しかも、サージ圧を排出するリリーフ弁のポペットにオリフィスを形成したので、装置をコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1参考例の回路図である。
【図2】 第1参考例の負荷保持機構Fの具体的構造を示す断面図である。
【図3】 実施例の回路図である。
【図4】 実施例の負荷保持機構Fの具体的構造を示す断面図である。
【図5】 第2参考例の回路図である。
【図6】 第2参考例の負荷保持機構Fの具体的構造を示す断面図である。
【図7】 油圧ショベルの説明図である。
【図8】 従来の油圧制御装置を示す回路図である。
Claims (1)
- ポンプと、このポンプに接続したコントロールバルブと、このコントロールバルブに接続するとともに、コントロールバルブの切り換え位置に応じてその動きが制御されるシリンダと、コントロールバルブを中立位置に保ったときに保持圧が作用するシリンダの保持側圧力室と、この保持側圧力室とコントロールバルブとを接続する通路に設けた負荷保持機構と、この負荷保持機構とコントロールバルブとの間から分岐させた通路に設けた第1メインリリーフ弁と、上記保持側圧力室と反対側のシリンダの圧力室と、この圧力室とコントロールバルブとを接続する通路に設けた第2メインリリーフ弁とを備え、上記負荷保持機構は、上記保持側圧力室とコントロールバルブとの間に設けたパイロットチェック弁と、このチェック弁の上流側から分岐させた通路に設けたサブリリーフ弁と、このサブリリーフ弁の下流側に設けたオリフィスとからなり、上記パイロットチェック弁は、通常、コントロールバルブからシリンダの保持側圧力室への流通のみを許容するが、シリンダの保持側圧力室の高圧によってサブリリーフ弁が開いたときに、オリフィスの上流側に生じるパイロット圧によってそのチェック機能が解除されて、シリンダの保持側圧力室と第1メインリリーフ弁とを連通させる油圧制御装置において、上記パイロットチェック弁とシリンダの保持側圧力室との間であって、上記サブリリーフ弁の下流側に圧力吸収機構を構成するリリーフ弁を設ける一方、上記パイロット圧を発生させるオリフィスを、上記圧力吸収機構を構成するリリーフ弁のポペットに形成し、上記圧力吸収機構を構成するリリーフ弁によってシリンダの保持側圧力室に瞬間的に生じる高圧を吸収する構成にしたことを特徴とする油圧制御装置。
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