WO2005061915A1 - 転がり軸受およびこれを用いたモータ装置 - Google Patents

Abstract

転がり軸受5は、外輪21外径に設けられた環状の凹溝28に嵌め入れられた弾性体27を備えている。凹溝28の一側面に設けられた面取部29は、他側面に設けられた面取部30より大きくかつ凹溝28の底面からの距離が弾性体27の厚みの１／２以上とされている。

Description

明細書 転が り 軸受およぴこれを用いたモータ装置 技術分野

こ の発明は、 転が り 軸受、 θ らに 5手しく はヽ これカ S嵌め合 わせられるハゥジングと の間に弾性体を介在させる よ う にな された が り 軸受およぴこれを用いたモータ に関する o 背景技術

外輪と 、 内輪と 、 両輪の間に配置された複数の転動体と を 備えてレ、る転が り 軸受において、 外輪外径に aru

Pスけ られた環状 の凹溝に O リ ングを嵌め入れる こ と によ り 、 振動やアンバラ ンス荷重が作用 した際の外輪のク リ ープ性を向上させるこ と が提案されている (特許文献 1 =特開 2 0 0 2 ― 1 3 0 3 0

9号公報 ) o ^ ~ のよ う な転が り 軸受は 、 例えば 、 モータ装置 の回転軸を支持するために使用 され、 モータの振動や作動立 曰 を低減する とレヽ 効果を奏してレ、る。

上記特許文献 1 の転が り軸受によ る と、 外輪をハゥジング に取り 付ける と き 、 o リ ング （弾性体） が凹溝の開口縁部と ノヽゥジングと の間に挟まれて、 ο リ ングが損傷する場合があ つた。

この発明の 目 的は、 振動や作動音を低減する こ とができ 、 しかも 、 その低減のために使用 される弾性体の損傷を防止す る こ と がでさ る転が り 軸受およびこ のよ う な転が り軸受を使 用 したモ一タ装置を提供する こ と にある ο 発明の開示

この発明による転が り 軸受は 、 外輪と 、 内輪と 、 両輪の間 に配置された複数の転動体と、 外輪外径ぉよぴ内輪内径のい ずれ力 一 h られた環状の凹溝に嵌め入れられた環状の 弾性体と を備えている転が り 軸受に いて 、 凹溝の一側面に a¾けられた面取部と他側面に設けられた面取部とが非対称と されている こ と を特徴とする ものである。

非対称と された 2 つの面取部の ち大きい方の面取部は、 凹溝の底面からの距離が弾性体の厚みの 1 / 2 以上と されて レヽる こ と が好ま しレ、

この発明によ るモータ装置は 、 モ一タ と 、 モータを収納す るハウジングと、 外輪、 内輪およぴ両輪の間に配置された複 数の転動体を有しモータ の回転軸を支持する転が り軸受と を 備え、 転が り 軸受の外輪外径にさ r けられた環状の凹溝に弾性 体が嵌め入れられているモータ装置におレヽて、 弾性体が嵌め 入れられている凹溝の一側面にミ けられた面取部と他側面に 設けられた面取部とが非対称と されている こ と を特徴とする ものである。

非対称と された 2 つの面取部の ち大きい方の面取部は、 凹溝の底面力 らの距離が弾性体の厚みの 1 / 2 以上と されて

、ヽ、

いる こ と が好ま し < 、 外輪をハクンングに嵌め入れる際に大 きい方の面取部が後から嵌め入れられる よ う になされている こ とがよ り好ま しレ、

凹溝および弾性体は、 1 つと される こ と も 2つと される こ と もあ り 、 2つの場合は、 両方の凹溝および弾性体が上記条 件を満たすもの と される o

弾性体は、 例 ば 、 Ο リ ングと されるが、 これに限られる ものではなく 、 その断面形状は、 円形、 楕円形、 方形または その他の形状であつてもよい 0

弹性体が O V ングの場合、 その厚みは O リ ングの線径であ 、 面取部の 径 > Ο リ ングの中心径と なる。 弾性体が円形 以外の断面形状の場合には、 弾性体の厚み = (弾性体の外径 一弾性体の内径 ) / 2 で求められ 、 面取部までの凹溝の底面 カゝらの距離が弾性体の厚みの 1 / 2以上である と は、 面取部 の内径≥ (弾性体の外径 +弾性体の内径） =弹性体の中心径 と 同じこ とである o

一方の面取部が他方の面取部よ り 大さいと は、 一方の面取 部の中心値が Aでその製造誤差が a 、 他方の面取部の中心値 が Bでその製造誤差が b である場合に 、 ( B - b ) > ( A + a ) である こ と を Έ、味する。

が り 軸受をハゥジングに取り 付けるに際しては、 面取部 の小さい方がノヽゥジングに近い側と される 。 弾性体は、 ハウ ジングから組み込み方向 と逆方向の力を受けるが、 面取り 量 が大きい分、 比較的大き く 変形する こ とが可能であ り 、 凹溝 の開口縁部に押し付け られる力が緩和される。 そ して、 大き い方の面取部の凹溝の底面からの距離が弾性体の厚みの 1 /

2以上と されている ものでは 、 弾性体は、 大小いずれの面取 部に押し付け られた場合でも 、 凹溝の側面で受け止め られて その軸方向の移動が阻止される 0

この発明の転が り 軸受によ る とゝ ノヽゥジングに取り 付ける に際しては、 面取部の小さい方がハゥジングに近い側と され る。 そ して、 弾性体は、 ノヽゥジングから組み込み方向と逆方 向の力を受けるが、 弾性体が面取り 部分で変形する こ と によ り 、 凹溝の開 P縁部に押し付け られる力が緩和されるので、 弾性体が損傷する こ とが防止される 大きい方の面取部の凹, 溝の底面からの距離が弾性体の厚みの 1 Z 2以上と されてい る場合には 、 弾性体は、 大小レ、ずれの面取部に押し付け られ た場合でも 、 凹溝の側面で受け止め られて、 その軸方向の移 動が阻止されるので 、 凹溝から外れる こ とが確実に防止され る

この発明のモ一タ装置によ る と、 転が り 軸受をハウジング に取り 付けるに際し 、 大さい方の面取部が後から嵌め入れら れる よ う になされる 弾性体は、 ハウジングから組み込み方 向と逆方向の力を受けるが 、 弾性体が面取 部分で変形する

· - と によ り 、 凹溝の開口縁部に押し付けられる力が緩和され るので、 弾性体が損傷する こ とが防止され 、 これによ り 、 モ 一タ装置の組立てェ に ける ト ラブルを大幅に低減する こ とができ 、 組立て効率を向上させる こ と ができ る 。 大きい方 の面取部の凹溝の底面からの距離が弾性体の厚みの 1 / 2 以 上と されている場合にはヽ 弾性体は、 大小いずれの面取部に 押し付け られた場ム口 でも 凹溝の側面で受け止め られて、 そ の軸方向の移動が阻止されるので、 凹溝から外れる こ とが確 実に防止され、 モ一タ装置の組立て工ヂ口に ける組立て効率 をよ り一 μ向上させる とができ る。 図面の簡単な説明

図 1 は、 こ の発明のモータ装置の実施形態を示す縦断面図 である o

図 2 は 、 こ の発明の転が り 軸受の実施形態を示す上半部の 縦断面図である。

図 3 は 、 図 2 の要部を示す拡大縦断面図である。

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0

発明を実施するための最良の形態

以下ヽ 図面を参照して、 この発明の実施形態について説明 する 以下の説明において、 左右は、 図の左右をい う もの と する

0 図 1 は 、 この発明によるモータ装置を示し、 図 2 は、 この 発明によ る転が り 軸受を拡大して示し、 図 3 は、 転が り 軸受 の要部をさ らに拡大して示している。

モ一タ装置（ 1 )は、 電動パワーステア リ ング装置で使用 され る ちので 、 モータ （2)と 、 モータ （2)を収納するハウジング5 (3)と 、 モータ （2)の回転軸（15)の左右端部をそれぞれ支持す る左右の転が り 軸受 (4) (5)と を備えている。

ノヽクジング（3)は、 左端が開 口 した有底円筒状でその底部に 小径の円筒状軸受支持部（12)が形成されたヨーク （11)と、 ョ 一ク (11)の左端開 口 を塞ぐェン ドプレー ト （13)と を有してい0 る

モ タ (2)は、 ョ -ク （11)の内周面に設け られた永久磁石

(14)と 、 ハウジング (3)内に回転自在に設け られた回転軸（ 1

5)とヽ 回転軸 (15)に固定されたアマチュア（16)と、 回転軸（1

5)の左端部に固定された整流子（17)と、 弾性部材（19)に付勢5 されて整流子 (17)の表面に当接させられているブラシ（18)と を有してレヽる。 左右の転が り 軸受（4) (5)の う ち、 左側の転が り 軸受（4)は、 一般的な玉軸受で、 外輪（31)がエ ン ドプ レー ト （13)の内径に 支持され 、 内輪（32)が回転軸（15)に固定されてお り 、 右側の 転が り 軸受（5)は、 耐ク リ ープ性を向上させた転が り 軸受で、 O リ ング (27)が設けられた外輪（21)がヨーク （11)の軸受支持 部 (12)に支持され、 内輪（22)が回転軸（15)に固定されている。 上記モ一タ装置（ 1 )によ る と、 ヨーク （ 11 )は、 絞 り加工で成形 されてお り 、 軸受支持部（12)の精度が切削加工に比べて劣つ ている と から、 右側の転が り 軸受（5)の外輪（21)と軸受支持 部 (12)と の間に隙間が生じやすく 、 この場合に、 両者が離れ た り 接触したする こ と によ り 、 振動や作動音が発生する と い 問題があ り 、 そこで、 右側の転が り 軸受（5)が耐ク リ ープ性 向丄ロロ と されている。

右側の転が り 軸受（5)は、 図 2 に示すよ う に、 外輪（21)、 内 輪（22)、 両輪（21) (22)の間に配置された複数の玉 (23) 、 玉 (2

3)を保持する保持器（24)、 両輪（21) (22)の左右端部に設け ら れたシール （25) (26)、 および外輪（21)外径に設け られた環状 の凹溝（28)に嵌め入れられた弾性体と しての Ο リ ング (27)を 有している。

Ο リ ング（27)の硬度は、 H s 6 0〜 7 5 であ り 、 また、 O リ ング（27)の凹溝 (28)からの突出量は、 O リ ング (27)の径の

4〜 4 0 %に設定されている。

図 3 に示すよ う に、 凹溝（28)の左側面に設け られた面取部

(大面取部） （29)は、 右側面に設けられた面取部 (小面取 部） （30)よ り 大き く かつ凹溝（28)の底面からの距離 Dが O V ング（24)の線径 （厚み） の 1 ノ 2 (図に Wで示す） 以上と さ れている。

上記転が り 軸受（5)をモータ装置（1)のノヽウジング（2)に取り 付けるに際しては、 図 2 に示すよ う に 、 大面取部（29)が軸受 支持 から遠い側、 小面取部（30)が軸受支持部（12)に近 い側と される 。 こ の取付け時には、 Ο リ ング（27)は、 軸受支 持部 ら左向き （組み込み方向 と逆方向） の力を受ける が、 大面取部 (29)の面取 り 量が大きいので 、 比較的大き く 変 形する こ と が可能であ り 、 損傷が防止される。 また、 D ≥ W であるので 、 Ο リ ング（27)が凹溝（28)から外れる こ と はない。

なお、 O リ ング（27)に代えて、 種々の形状の環状の弾性体 が使用可能であ り 、 この場合の W (厚みの 1 Ζ 2 ) は、 （弾 性体の外径 ―弾性体の内径） Ζ 4 で求められる。

凹溝 (28)の加工は、 成形バイ トの形状を左右非対称状とす る こ と によ り 、 1 本の成形バイ ト によ り行う こ と が可能であ り 、 左右 <T称に面取り された凹溝に比ベて 、 加工の手間が増 加する こ と はない。 なお、 左右対称に面取 り された凹溝に R カロェなどの追加加工を行って、 上記条件を満たす凹溝を加工 する こ と 可能である。

産 上の利用可能性 - の発明の転が り 軸受 よびモータ装置によ る と、 転力 s り 軸受をハゥジングに取 り 付けるに際し、 弾性体が損傷する とが防止され 、 れによ Ό 、 組立て工程における 卜 ラブルを 大幅に低減する とが可能なモータ装置を提供する こ とがで き る。

Claims

請求の範囲

1 . 外輪と、 内輪と 、 両輪の間に配置された複 の転動体と 外輪外径および内輪内径のいずれか一方に設けられた環状の 凹溝に嵌め入れられた環状の弾性体と を備えてレ、る転が り 軸 受において、 凹溝の一側面に設け られた面取部と他側面に sru けられた面取部と が非対称と されている こ と を特徴とする転 が り 軸受 0

2 . 大きい方の面取部は、 凹溝の底面からの距離が弾性体の 厚みの 1 Z 2以上と されている こ と を特徴とする請求項 1 の 転が り 軸受。

3 . モ一タ と、 モ タ を収納するハウジングとヽ 外輪、 内輪 ねよび両輪の間に配置された複数の転動体を有しモータの回 軸を支持する転が り 軸受と を備え 、 転が り 軸受の外輪外径 に gS!けられた環状の凹溝に環状の弾性体が嵌め入れられてい るモータ装置に いて、 弾性体が嵌め入れられている凹溝の 一側面に設け られた面取部と他側面に設けられた面取部とが 非対称と されている こ と を特徴とするモータ装置 o

4 . 大きい方の面取部は、 凹溝の底面からの距離が弾性体の 厚みの 1 2以上と されてレ、る こ と を特徴とする請求項 3 の モータ装 ia。

5 . 外輪をハウジングに嵌め入れる際に大きい方の面取部が 後力、ら嵌め入れられる よ う になされてレヽる こ と を特徴とする tin求項 3 または 4 のモータ装置。