WO2005051274A1 - 吸収体の製造方法およびこれにより得られた使い捨ておむつ用吸収体 - Google Patents

Abstract

　周面に複数の加工凸型２ａが所定の配置で設けられた圧印加工ローラ２を少なくとも一方に備えた一対のローラ２，３を所定の間隔で相対向して対置し、少なくともパルプ８と高吸収ポリマー９とを混合した吸収要素物７を液透過性シートで覆ってなる帯状の吸収体素体１を、一対のローラ２，３間に送り込みながら移送することにより、吸収体素体１の少なくとも一面に、各加工凸型２ａにより平面視線形の溝状に押し潰した複数の線形状パターン１ａを、何れも個々に離間し、且つ千鳥状に散在する配置に形成する。

Description

明 細 書

吸収体の製造方法およびこれにより得られた使い捨ておむつ用吸収体 技術分野

[0001] 本発明は、主として使い捨ておむつにおける尿や便の吸収用として好適に用いる ことができる吸収体を好適に製造することのできる製造方法およびこの製造方法によ り得られた使い捨て用吸収体に関するものである。

背景技術

[0002] 近年、使い捨ておむつは、幼児のみならず、寝たきり老人や病人の介護用として広 く利用されている。この使い捨ておむつは、おむつカバーを必要とする矩形平板状 のフラット型とおむつカバーを必要としないパンツ型とに大別される力 何れも液不透 過性シートの外面に不織布を貼り合わせた外面シートと液透過性シートからなる内面 シートとの間に吸収体を介在させた三層構造体を基本として構成されている。上記吸 収体は、一般に、綿状パルプと高吸収ポリマーとを混合してなる吸収要素物を不織 布シートからなる液透過性の収納袋の内部に封入した構成になっており、使 、捨て おむつとして使用されたときに、尿や流動性の高い便を高吸収ポリマーが吸収して 膨潤することにより、尿や便を受納して保持するように機能する。

[0003] 上記吸収体は、可及的に多量の尿や便を受納して保持することを目的として、吸収 要素物を収納袋体内に多目に封入してなる吸収体素体を作製したのち、この吸収体 素体を、平坦な押圧面を有する一対のプレスローラ間に通過させて押し潰すことによ り、全体を所要の厚みに薄型化して形成されている。このように薄型化するのは、使 い捨ておむっとして身に付けたときに身体にフィットする良好な装着感を高めることと 、吸収要素物におけるパルプと高吸収ポリマーとの結合力を高めて尿や便を吸収し たときの型崩れを防止できる強度を得ることとを目的とするものである。

[0004] 一方、上記とは別の使い捨ておむつ用吸収体としては、吸収体素体に、複数の直 線状のエンボスパターンを中央部に向け傾斜する配置として、これを長方形の長手 方向に沿って並べたパターン列を複数列に形成したものが提案されて ヽる（例えば、 特許文献 1参照)。 特許文献 1：特開平 5— 300922号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] しかしながら、前者の吸収体素体を薄型化する過程を経て形成される吸収体は、吸 収体素体の全体をほぼ同じ厚みになるように押し潰すことから、この圧潰工程におい て大きな線圧 (ローラ力 吸収体素体に加わる単位長さ当たりの押圧力）を加えること ができないので、一般に、 0. 71- 1. 79kgfZcm程度の比較的低い線圧に設定し て吸収体素体を圧潰している。そのため、上記圧潰工程を経て形成された吸収体は 、時間の経過に伴 、吸収要素物が有する復元力によって元の厚 、状態に戻ってしま うので、吸収要素物におけるパルプと高吸収ポリマーとの結合力が落ちて強度が低 下してしまう。

[0006] また、吸収体素体を薄型化する工程では、吸収体素体における移送方向に対し直 交する幅方向の全体を一対のプレスローラの平坦な押圧面で押し潰すので、上述の ように比較的低い線圧に設定されているにも拘わらず、吸収体素体が押し潰されたと きにプレスローラに対し容易に剥離し難 、状態にまで密着してしま 、、一対のプレス ローラ間を通過し終えた吸収体素体がプレスローラに巻き付いて円滑に送出されな い不具合が発生することがあり、これが吸収体の品質低下および生産性の低下を招 く要因になっている。

[0007] さらに、製作後の吸収体には、全体が押し潰されたことによって反り返りなどの好ま しくない形状のくせがついてしまって硬くなり過ぎる不具合も発生する。また、製作後 の吸収体は、全面が単に押し潰されただけであって、意匠的に優れた外観を呈して いるとは言い難い。

[0008] さらにまた、上記吸収体は、吸収体素体の全体が押し潰されることに起因して、吸 収要素物におけるパルプと高吸収ポリマーとの混合が密になり過ぎてしまうため、特 に、高吸収ポリマーが水分を吸収する際に十分に膨潤できなくなり、吸収特性の低 下を招く結果となる。

[0009] 一方、後者のエンボスパターンを複数列形成する吸収体は、吸収体素体にェンボ スパターンを凸状に形成して、隣接する各二つのエンボスパターン間に液の分散路 を形成したものであり、吸収体素体におけるエンボスパターンの形成箇所を除く大部 分を押し潰した形状になっている。すなわち、エンボスパターンは、線状の加工凹型 を周面に複数設けたエンボスローラで吸収体素体を圧延することによって形成される ので、吸収体素体はほぼ全体が押し潰されることになり、前者の吸収体とほぼ同様の 問題が生じる。しかも、エンボスパターンは、吸収体素体の長手方向に対し直交する 幅方向の直線上を横切る本数が上記長手方向に沿つた直線毎に異なる配置となつ ているため、吸収体素体にエンボスパターンを形成する際には、エンボスローラから 吸収体素体に作用する圧力が形成するエンボスパターンの本数の相違に応じて時 々刻々変化するため、この圧力変動に対応する振動がローラに発生し、所要形状の エンボスパターンを安定して形成することができない問題もある。

[0010] そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、所要の強度を有しな がらも吸収要素物が本来の吸収性能を確実に維持できる吸収体を生産性良く円滑 に製造することのできる吸収体の製造方法およびこれにより得られた好適な使い捨て おむつ用吸収体を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0011] 上記目的を達成するために、請求の範囲第 1項に記載の発明の吸収体の製造方 法は、周面に複数の加工凸型が所定の配置で設けられた圧印加工ローラを少なくと も一方に備えた一対のローラを所定の間隔で相対向して対置し、少なくともパルプと 高吸収ポリマーとを混合した吸収要素物からなる帯状の吸収体素体を、前記一対の ローラ間に送り込みながら移送することにより、前記吸収体素体の少なくとも一面に、 前記各加工凸型により平面視線形の溝状に押し潰した複数の線形状パターンを、何 れも個々に離間し、且つ千鳥状に散在する配置に形成することを特徴としている。

[0012] 請求の範囲第 2項に記載の発明は、請求の範囲第 1項の発明の吸収体の製造方 法において、線形状パターンを、吸収体素体の移送方向に対し直交する幅方向の 直線を横切る本数が前記移送方向に沿った何れの箇所の各直線においても同一数 で、且つ前記幅方向において一定間隔となる配置に形成するようにした。

[0013] 請求の範囲第 3項に記載の発明は、請求の範囲第 1項または第 2項の発明の吸収 体の製造方法において、線形状パターンを、吸収体素体の移送方向に対する傾き である配向角度が何れの箇所においても 50° 以下となる線形状に形成するようにし た。

[0014] 請求の範囲第 4項に記載の発明の使い捨ておむつ用吸収体は、請求の範囲第 1 項な 、し第 3項の何れかの発明の製造方法により製造された吸収体であって、線形 状パターンが形成された吸収体素体の液透過性シートの端縁部を封着してなる収納 袋内に吸収要素物が封入され、平面視線形の溝状となった複数の線形状パターン 力 何れも個々に離間し、且つ千鳥状に散在する配置で、前記吸収要素物をこれの 吸収性能がほぼ消失する程度まで押し潰した状態に形成され、前記吸収体素体に おける前記線形状パターンの未形成部分が所定の厚みに形成されていることを特徴 としている。

[0015] 請求の範囲第 5項に係る発明は、請求の範囲第 4項の発明の使い捨ておむつ用吸 収体にお 、て、使 、捨ておむつに用いたときの吸収体素体の内面側表面に液拡散 シートが貼着され、複数の線形状パターンが、前記液拡散シートと共に前記吸収体 素体の内面側に凹設されている。

[0016] 請求の範囲第 6項に係る発明は、請求の範囲第 4項または第 5項の発明の使い捨 ておむつ用吸収体において、複数の線形状パターンが、吸収体素体の両面に互い に同一の配置で相対向してそれぞれ凹設されている。

発明の効果

[0017] 請求の範囲第 1項に記載の発明によると、平面視線形で溝状の線形状パターンを 千鳥状の配置に分散して形成するので、この線形状パターンの合計表面積の吸収 体素体の全体に対して占める割合が非常に小さぐ吸収要素物における線形状バタ ーンの形成箇所を除く大部分は、所定の厚みに僅かに薄型化されただけであって、 吸収要素物が殆ど潰されることなく本来の吸収性能を確実に保持して 、るから、吸収 要素物全体としての吸収能力がさほど低下しない。したがって、このようにして形成し た吸収体は、強く押し潰した線形状パターンによって吸収体素体における線形状パ ターンの未形成部分が元の厚みに復元しないように保持できる強度を得ながらも、吸 収体素体の大部分を占める線形状パターンの未形成部分の吸収要素物が本来の 吸収性能を確実に維持して 、るから、所要の強度を得ながらも十分な吸収性能を維 持できるものに形成できる。すなわち、従来の吸収体素体の全体またはほぼ全体を 押し潰す吸収体では比較的小さな線圧でしか吸収体素体を押し潰せな 、のに対し、 この吸収体では、吸収体素体の大部分を占める線形状パターンの未形成部分によ つて所要の吸収性能を保持できるから、線形状パターンを吸収性能がほぼ消失する 程度にまで強く押し潰しても支障が生じない。

[0018] 請求の範囲第 2項に記載の発明によると、印圧加工ローラから帯状の吸収体素体 の幅方向に加わる線圧を常に一定に保持することができることと、各線形状パターン を不連続に離間した配置に分散して形成することから、比較的高い値に設定された 線圧を印圧加工ローラの各加工凸型に均等に分散して加えることができることにより 、印圧加工ローラには圧力変動に起因する振動などが生じることがないので、印圧加 エローラを常に安定に回転駆動できる。

[0019] 請求の範囲第 3項に記載の発明によると、印圧加工ローラ力 比較的高い線圧を 加えて吸収体素体を押し潰しても、加工凸型で吸収体素体 1を押し潰したのちに吸 収体素体を送出する際の抵抗力が大きくならない。これに対し、配向角度 Θ力 0° 以上になった場合には、線形状パターンが加工凸型カも離間する際に吸収体素体 1 に大きな抵抗力が生じて、形成後の線形状パターンの縁部に引つ力き傷が生じるこ とがある。また、上記対抗力が大きくならないことから、形成後の線形状パターンが加 ェ凸型に対し剥離し難い状態にまで密着することがないので、一対の両ローラ間を 通過し終えた吸収体素体がローラに巻き付くといった不具合が発生するおそれがな ぐ吸収体素体を常に円滑に移送しながら線形状パターンを形成できる。

[0020] 請求の範囲第 4項に記載の発明によると、吸収体素体の大部分が線形状パターン の未形成状態に形成されているから、この線形状パターンの未形成部分における高 吸収ポリマーが本来の吸収性能を発揮して液体を効率的に吸収しながら大きく膨潤 していくが、このとき、千鳥状の均等な配置で形成された複数の線形状パターンによ る高い強度によって型崩れや偏りが生じるのが確実に防止される。また、隣接する各 二つの線形状パターン間は、吸収した尿や流動性の高い便の分散路としての機能を 果たすので、尿や便が線形状パターンに案内されて吸収体における前後および左 右に適度に拡散されて、吸収体全体にわたりむらなく吸収される。 [0021] 請求の範囲第 5項に記載の発明によると、吸収体素体の内側表面を覆っている液 拡散シートの毛細管現象により尿が全面に拡散されて、尿が吸収体の局部に集中し てその部分の高吸収ポリマーのみが極端に膨潤してしまうのを防止できる。

請求の範囲第 6項に記載の発明によると、吸収体素体の両面に相対向して形成さ れた各一対の線形状パターンによって一層大きな強度を得ることができる。

図面の簡単な説明

[0022] [図 1]本発明の第 1の実施の形態に係る吸収体の製造方法を具現化した吸収体製造 装置を示す概略縦断面図。

[図 2]同上の吸収体製造装置の平面図。

[図 3A]同上の製造方法により得られた使い捨ておむつ用吸収体の一部破断した平 面図。

[図 3B]図 3Aの ΠΙΒ— ΠΙΒ線で切断して内部を模式的に図示した拡大断面図。

[図 4]同上の製造装置により線形状パターンが形成された吸収体素体を示す拡大上 面図。

[図 5]図 1の吸収体製造装置のエンボスローラとバックアッププレーンローラとの相対 位置関係を示す拡大断面図。

[図 6A]同上の製造方法により得られた使い捨ておむつ用吸収体を用いて構成した 使 、捨ておむつの概略構成を示す正面図。

[図 6B]同上の製造方法により得られた使い捨ておむつ用吸収体を用いて構成した 使い捨ておむつの概略構成を示す展開図。

[図 6C]VIC— VIC線で切断した断面分解図。

[図 7]本発明の第 2の実施の形態に係る吸収体の製造方法により吸収体素体に線形 状パターンを形成する過程の上面図。

[図 8]本発明の第 3の実施の形態に係る吸収体の製造方法により吸収体素体に線形 状パターンを形成する過程の上面図。

[図 9]本発明の第 4の実施の形態に係る吸収体の製造方法を具現ィヒした一製造工程 を示す切断側面図。

[図 10]本発明の第 5の実施の形態に係る吸収体の製造方法を具現ィ匕した一製造ェ 程を示す切断側面図。

発明を実施するための最良の形態

[0023] 以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図 1 は本発明の第 1の実施の形態に係る吸収体の製造方法を具現ィヒした吸収体製造装 置を示す概略縦断面図、図 2はその製造装置の平面図である。この製造装置は、線 形状に突出する加工凸型 2aが所定の配置で周面に配設されたエンボスローラ 2と平 坦な周面を有するバックアッププレーンローラ 3とが所定の間隔を存して上下に配置 されており、この両ローラ 2, 3が互いに同期して、或いはエンボスローラ 2のみが図示 矢印方向に回転駆動される。この製造方法では、吸収体素体 1を上記両ローラ 2, 3 間に送り込みながら移送することにより、吸収体素体 1を、所要の厚みに薄型化し、 且つその一面（図 1の上面）に加工凸型 2aで押し潰した線形状パターン laを凹設す る。なお、吸収体素体 1の詳細については後述する。

[0024] 図 3Aは、上述の製造過程を経て得られた使い捨ておむつ用吸収体 4の一部破断 した平面図、図 3Bは、図 3Aの ΠΙΒ— ΠΙΒ線で切断して内部を模式的に示した拡大断 面図である。この使い捨ておむつ用吸収体 4は、上述の工程により一面に線形状パ ターン laを所定の配置で複数形成した吸収体素体 1を所定の寸法に切断し、その切 断箇所を接着した封着部 10を形成することによって得られたものであり、平面視長方 形の偏平な外観を有して ヽる。

[0025] 上記吸収体素体 1は、図 3Bに示すように、綿状パルプ 8と高吸収ポリマー 9とを混 合してなる吸収要素物 7を収納袋 10内に収納して封止された構成になっている。上 記収納袋 10は、不織布など力もなる液透過性シートを 2枚重ねまたは 1枚を二つ折り にして重ね合わせ、その端縁部を接着手段などで封着部 10aを形して密閉したもの である。吸収要素物 7の主体である高吸収ポリマー 9は、 20— 30倍程度の水分を吸 収して膨潤する高 、吸収性能を有して 、る。

[0026] 上記使い捨ておむつ用吸収体 4では、図 3Bに模式的に判りやすく図示したように、 吸収要素物 7における線形状パターン laの形成箇所がその吸収性能がほぼ消失す る程度にまで強く押し潰されている。この線形状パターン laは、何れも所定の同一長 さの直線状であって、これが千鳥状の配置に分散して形成されているから、この線形 状パターン laの合計表面積の吸収体素体 1の全体に対して占める割合は非常に小 さぐ吸収要素物 7における線形状パターン laの形成箇所を除く大部分は、所定の 厚みに僅かに薄型化されただけであって、特に高吸収ポリマー 9が殆ど潰されること なく本来の吸収性能を確実に保持して 、るから、吸収要素物 7全体としての吸収能 力がさほど低下していない。

[0027] すなわち、上記使い捨ておむつ用吸収体 4は、強く押し潰された線形状パターン 1 aによって吸収体素体 1における線形状パターン laの未形成部分が元の厚みに復元 しないように保持できる強度を得ながらも、吸収体素体 1の大部分を占める線形状パ ターン laの未形成部分の吸収要素物 7が本来の吸収性能を確実に維持しているか ら、所要の強度を得ながらも十分な吸収性能を維持できるものになっている。換言す ると、従来の吸収体素体の全体またはほほ全体を押し潰す吸収体では比較的小さな 線圧でしか吸収体素体を押し潰せな!/、のに対し、上記使!ヽ捨ておむつ用吸収体 4で は、吸収体素体 1の大部分を占める線形状パターン laの未形成部分によって所要 の吸収性能を保持できるから、線形状パターン laを吸収性能がほぼ消失する程度に まで強く押し潰しても支障が生じな 、。

[0028] 実例をあげて説明すると、従来の吸収体では吸収体素体を上述したように 0. 71— 1. 79kgf /cmの比較的小さい線圧でしか押し潰すことができな力つたのに対し、上 記使い捨ておむつ用吸収体 4では、 5. 56— 13. 89kgfZcmの比較的強い線圧で 吸収体素体 1を押し潰して線形状パターン laを形成している。この場合、両ローラ 2, 3間で押し潰す前の吸収体素体 1の厚みが 6. 0— 10. Ommであるときに、図 5に示 すように、エンボスローラ 2の加工凸型 2aの突出高さ hを 0. 5—2. 5mm、加工凸型 2 aとバックアッププレーンローラ 3の受け面との間のクリアランス cを 0. 15—0. 5mmに 設定すれば、エンボスローラ 2から吸収体素体 1に加える線圧を上述の 5. 56— 13. 89kgfZcmに設定して、強度の高い線性状パターン laを形成できるとともに、吸収 体素体 1の線形状パターン laの未形成部分を 3mm以下の薄さを満足できる所要の 厚みに設定することができる。

[0029] 上述のように比較的大きな線圧を吸収体素体 1に加えて線形状パターン laを形成 するに際しては、特にエンボスローラ 2に大きな負荷抵抗が生じることなしに両ローラ 2, 3を安定に回転駆動させ、且つ両ローラ 2, 3間から吸収体素体 1を円滑に送出で きるように配慮する必要がある。この問題を解消するために、上記製造方法では以下 のような手段を講じている。

[0030] すなわち、上記製造方法では、図 4に示すように、両ローラ 2, 3間から送出される吸 収体素体 1の移送方向 Mに対し直交する幅方向に延びる直線 N上を横切る線形状 パターン laの本数が何れの箇所の直線 Mにおいても同一数 (この実施の形態では 9 本の場合を例示）となる配置で各線形状パターン laを形成するようにしている。これ により、エンボスローラ 2から吸収体素体 1の上記幅方向に加わる線圧は常に一定に 保持される。

[0031] また、各線形状パターン laは、移送方向 Mにおいて隣接する各 2本が一定間隔 II で離間し、且つ上記幅方向にぉ 、て隣接する各 2本が一定間隔 12で離間した不連 続な配置に分散して形成されているから、上述の 5. 56— 13. 89kgfZcmと比較的 高い値に設定された線圧が個々の加工凸型 2aに均等に分散して加えることができる 。これにより、エンボスローラ 2は、上述の吸収体素体 1の幅方向に加わる線圧が常に 一定に保持されることと相俟って、圧力変動に起因する振動などが生じることがなぐ 常に安定に回転駆動される。

[0032] さらに、各線形状パターン laは、吸収体素体 1の移送方向 Mに対し平行な向き、つ まり移送方向 Mに対する角度である配向角度 0が 0° となる向きに形成されている。 そのため、エンボスローラ 2から比較的高い線圧をカ卩えて吸収体素体 1を押し潰すに も拘わらず、加工凸型 2aで吸収体素体 1を押し潰したのちに吸収体素体を送出する 際の抵抗力が大きくならない。すなわち、上記配向角度 Θ力 0° 以上になった場合 には、線形状パターン laが加工凸型 2aから離間する際に吸収体素体 1に大きな抵 抗力が生じて、形成後の線形状パターン laの縁部に引つ力き傷が生じることがある。 また、線圧を上述の 5. 56— 13. 89kgfZcmに設定していることによつても、形成後 の線形状パターン laが加工凸型 2aから円滑に離間する。すなわち、線圧が 13. 89 kgfZcm以上に大きくなると、形成後の線形状パターン laが加工凸型 2aから勢 、よ く飛び出して、線形状パターン laの縁部に引つ力き傷が生じることがある。

[0033] また、各線形状パターン laは、上記移送方向 Mおよび幅方向 Nにおいてそれぞれ 一定の間隔 II, 12を存して不連続に散在する配置で形成されているから、上述の配 向角度 Θ力 0° 以下に設定されて大きな抵抗が生じないことと相俟って、形成後の 線形状パターン laは加工凸型 2aに対し剥離し難い状態にまで密着することがない ので、両ローラ 2, 3間を通過し終えた吸収体素体 1がエンボスローラ 2に巻き付くとい つた不具合が発生するおそれがなぐ吸収体素体 1が常に円滑に移送される。これに より、上記製造方法では、高品質の使い捨ておむつ用吸収体 4を高い生産性で製造 することができる。

[0034] 図 6Aは、上記製造方法により得られた使い捨ておむつ用吸収体 4を用いて構成し た使い捨ておむつ 11の概略構成を示す正面図、図 6Bは、同じく展開図、図 6Cは、 図 6Bの VIC— VIC線で切断した断面分解図である。この使い捨ておむつ 11は、展開 状態において全体形状が矩形状を呈し、その矩形状の両側に脚開口部 12を形成す るための切欠き 13を有する不織布などの液透過性シートからなる内面シート 14と、こ の内面シート 14と同形状のポリエチレンシートなどの液不透過性シート 17aの外面に 不織布 17bを貼り合わせてクロス状の感触を持たせてなる外面シート 17との間に、上 述した製造方法により得られた使 ヽ捨ておむつ用吸収体 4を配置して構成されて ヽ る。使い捨ておむつ用吸収体 4は、切欠き 13間の股間部 18の幅とほぼ等しい幅で 両端の胴回り形成部 19, 19間にわたって前後に延びる長方形の外観形状に形成さ れている。

[0035] 吸収体 4は、図 3Bで説明したように、パルプ 8と、水分の吸収特性が非常に高ぐ 2 0— 30倍程度の容積の水分を吸収して膨潤する高吸収ポリマー 9とが混合されてな る吸収要素物 7が、収納袋 10内に封入された構造を備えて、この使い捨ておむつ 1 1における尿吸収領域を構成する。この使い捨ておむつ 11は、内面シート 14と外面 シート 17との間に吸収体 4を介在させる配置で重ね合わせた状態で、各々を相互に 接着して一体的なシート状体にし、前後方向中央位置で二つ折りにし、切欠き 13を 除く両側縁に形成した溶着部 20を互いに接着することで、図 6Aに示すように、上部 に胴回り形成部 19による胴開口部 21を、下部両側に脚開口部 12を有するパンツ型 に構成されている。

[0036] なお、図示を省略しているが、胴回り形成部 19にはゴムなどの弾性収縮体が内蔵 されて胴開口部 21が装着者の胴部にフィットするように構成されている。また、脚開 口部 12には、装着者の脚との間の隙間から尿や便が漏れないよう立体ギャザー部が 設けられる。この立体ギャザー部は、例えば、液透過性シートを断面 U字状に折り返 すとともに、その内部に液不透過性シートを配置し、内部に複数本の糸ゴムを適当間 隔おきに配置した胴回りシートの重ね合わせ側の縁部を、外面シート 17の側縁部と 吸収体 4とを包み込むように折り曲げた内面シート 14の側縁部の接合部に接着させ て構成される。

[0037] 以上のような構成の使い捨ておむつ 11は、装着者が装着した場合、排出された尿 または流動性の高い便が、吸収体 4の収納袋 10を透過して高吸収ポリマー 9に吸収 されていき、高吸収ポリマー 9が液体の吸収によって大きく膨潤することにより受納保 持される。このとき、吸収体 4では、上記製造方法によって吸収体素体 1の大部分が 線形状パターン laの未形成状態に形成されているから、この線形状パターン laの未 形成部分における高吸収ポリマー 9が本来の吸収性能を発揮して液体を効率的に 吸収しながら大きく膨潤していくが、このとき、千鳥状の均等な配置で形成された複 数の線形状パターンによる高い強度によって型崩れや偏りが生じるのが確実に防止 される。また、隣接する各二つの線形状パターン la間は、吸収した尿や流動性の高 い便の分散路としての機能を果たすので、尿や便が線形状パターン laに案内されて 吸収体 4における前後および左右に適度に拡散されて、吸収体 4全体にわたりむら なく吸収される。また、この使い捨ておむつ 11では、吸収体 4に設けた複数の線形状 パターン laによって好ましい装飾感を得ることができる。

[0038] 図 7は、本発明の第 2の実施の形態に係る吸収体の製造方法に基づき吸収体素体 1に線形状パターン lbを形成する過程を示す上面図である。この実施の形態の製造 方法が第 1の実施の形態と相違するのは、吸収体素体 1に凹設する同一長さを有す る直線状の複数の線形状パターン lbの形成配置が異なることのみである。すなわち 、複数の線形状パターン lbは、吸収体素体 1の移送方向 Mに対し 45° の配向角度 Θで左右何れかの方向に傾斜し、移送方向 Mに沿って同一の傾斜方向のものを一 定間隔で間欠的に配列してなるパターン列を移送方向 Mに対し直交する幅方向に 複数列並べるとともに、幅方向に沿って傾斜方向が異なるパターン列を交互に配し、 且つ幅方向に隣接する各二つのパターン列を移送方向で隣接する線形状パターン lbの間隔分だけ移送方向 Mにずらした配置で形成する。したがって、線形状パター ン lbは移送方向 Mおよび幅方向にそれぞれ千鳥状の配置でジグダク模様状に形成 される。

[0039] この実施の形態の製造方法においても、幅方向の直線 N上を横切る線形状パター ン lbの本数は何れの箇所の直線 N上にお!、ても同一数（この実施の形態にぉ 、て 5 本の場合を例示）となるから、図 1のエンボスローラ 2から吸収体素体 1の上記幅方向 に加わる線圧は常に一定に保持される。また、上記幅方向において隣接する各 2本 の線形状パターン lbは何れも同一間隔で離間して吸収体素体 1の幅方向に対し均 等に散在する配置に形成するので、比較的高い値に設定した線圧をエンボスローラ の個々の加工凸型に均等に分散してカ卩えることができるから、エンボスローラは、上 述のエンボスローラから吸収体素体 1における幅方向に加わる線圧が常に一定に保 持されることと相俟って、圧力変動に起因する振動などが生じることなぐ常に安定に 回転駆動することができる。

[0040] さらに、線形状パターン lbは、移送方向 Mに対し 45° の配向角度 Θに傾斜させて いるため、エンボスローラ力も比較的高い線圧で吸収体素体 1を押し潰すにも拘わら ず、エンボスローラの加工凸型で吸収体素体 1を押し潰したあとに吸収体素体 1を移 送方向 Mに送出させる際の大きな抵抗とならない。

[0041] また、各線形状パターン lbは所定の長さを有する直線状として個々に離間した独 立的な配置に形成するので、エンボスローラの加工凸型により吸収体素体 1を比較 的高い線圧で押し潰して線形状パターン lbを形成するにも拘わらず、吸収体素体 1 に形成後の線形状パターン 1Bが加工凸型に対し剥離し難い状態にまで密着するこ とがない。そのため、エンボスローラにより加工された後の吸収体素体 1がエンボス口 ーラ 2に巻き付くといった不具合が発生するおそれがなぐ吸収体素体 1が常に円滑 に移送される。これにより、この製造方法においても高品質の使い捨ておむつ用吸 収体を高 、生産性で製造することができる。

[0042] なお、この製造方法では、線形状パターン lbを移送方向 Mに対し 45° の配向角 度に傾斜した配置で形成することから、図 7と図 4との比較から明らかなように、各線 形状パターン lbを第 1の実施の形態の線形状パターン laとほぼ同一長さに設定しな がらも、線形状パターン lbの形成数を第 1の実施の形態の線形状パターン laよりも 少なくして、第 1の実施の形態とほぼ同様の効果を有する使い捨ておむつ用吸収体 を得ることができる。

[0043] 図 8は、本発明の第 3の実施の形態に係る吸収体の製造方法に基づき吸収体素体 1に線形状パターン lcを形成する過程を示す上面図である。この実施の形態の製造 方法が第 1および第 2の実施の形態と相違するのは、吸収体素体 1に凹設する複数 の線形状パターン lcの形状および配置が異なることのみである。すなわち、複数の 線形状パターン lcは、第 1および第 2の実施の形態において所定長さの直線状とし たのに対し、 S字を伸長した形状として、千鳥状に散在する配置で形成する。線形状 ノターン lcは、各箇所における移送方向 Mに対する配向角度 0 1, Θ 2, Θ 3が何れ も 50° 以下となる形状になっている。

[0044] この実施の形態の製造方法においても、第 1および第 2の各実施の形態とほぼ同 様の効果を得ることができる。すなわち、幅方向 Nの直線上を横切る線形状パターン lcの本数は何れの箇所の直線上にぉ 、ても同一数 (この実施の形態にぉ 、て 5本 の場合を例示）となるから、エンボスローラから吸収体素体 1の幅方向に加わる線圧 は常に一定に保持される。また、上記幅方向において隣接する各 2本の線形状バタ ーン lcは何れも同一間隔で離間して吸収体素体 1の幅方向に対し均等に散在する 配置に形成するので、エンボスローラの個々の加工凸型に比較的高い値に設定した 線圧を均等に分散してカ卩えることができるから、エンボスローラから吸収体素体 1にお ける幅方向に加わる線圧が常に一定に保持されることと相俟って、圧力変動に起因 する振動などが生じることなぐ常に安定に回転駆動することができる。

[0045] さらに、線形状パターン lcは、何れの箇所の配向角度 0 1, Θ 2, 0 3も 50° 以下 となる形状になっているから、エンボスローラ力 比較的高い線圧で吸収体素体 1を 押し潰すにも拘わらず、エンボスローラの加工凸型で吸収体素体 1を押し潰したあと に吸収体素体 1を移送方向 Mに送出させる際の大きな抵抗とならない。また、各線形 状パターン lcは、個々に離間して千鳥状の配置に形成するので、エンボスローラの 加工凸型により吸収体素体 1を比較的高い線圧で押し潰して線形状パターン lbを形 成するにも拘わらず、吸収体素体 1に形成後の線形状パターン 1Bが加工凸型に対 し剥離し難い状態にまで密着することがない。そのため、エンボスローラにより加工さ れた後の吸収体素体 1がエンボスローラ 2に巻き付くといった不具合が発生するおそ れがなぐ吸収体素体 1が常に円滑に移送される。したがって、この製造方法におい ても、第 1および第 2の各実施の形態で得られたものと同様の高品質を有する使い捨 ておむつ用吸収体を高い生産性で製造することができる。

[0046] 図 9は本発明の第 4の実施の形態に係る吸収体の製造方法を具現ィヒした一製造ェ 程を示す切断側面図であり、同図において、図 1と同一若しくは同等のものには同一 の符号を付して、重複する説明を省略する。この実施の形態の製造方法では、吸収 体素体 1における線形状パターン laを形成すべき一面に、適当な厚さの不織布から なる液拡散シート 22を予め接着して、この液拡散シート 22を接着した吸収体素体 1 をエンボスローラ 2とバックアッププレーンローラ 3との間に送り込むことにより、吸収体 素体 1の一面に液拡散シート 22と共に線形状パターン laを形成する。

[0047] したがって、この製造方法では、液拡散シート 22を一体に備えた吸収体を、第 1の 実施の形態と同様の効果を得ながら生産性良く製造することができる。またこの製造 方法により得られた吸収体は、使い捨ておむつに用いた場合に、第 1の実施の形態 の吸収体 4と同様の効果を有するのに加えて、第 1の実施の形態の吸収体 4と同様 の効果を有するのにカ卩えて、吸収体素体 1の内側表面を覆っている液拡散シート 22 の毛細管現象により尿が全面に拡散されて、尿が吸収体の局部に集中してその部分 の高吸収ポリマー 9 (図 3B)のみが極端に膨潤してしまうのを防止できる効果を得ら れる。

[0048] 図 10は本発明の第 5の実施の形態に係る吸収体の製造方法を具現ィ匕した一製造 工程を示す切断側面図であり、同図において、図 1と同一若しくは同等のものには同 一の符号を付して、重複する説明を省略する。この実施の形態の製造方法では、図 1に示したエンボスローラ 2を 2個設けて、この両エンボスローラ 2, 2を所定の間隔で 対置して、第 1の実施の形態で用いたと同様の吸収体素体 1を両エンボスローラ 2, 2 間に送り込むことにより、吸収体素体 1の両面にそれぞれ線形状パターン laを同一 配置で形成する。 [0049] この実施の形態では、吸収体素体 1の両面に線形状パターン laを同一配置に形 成した吸収体を、第 1の実施の形態と同様の効果を得ながら生産性良く製造すること ができる。またこの製造方法により得られた吸収体は、使い捨ておむつに用いた場合 に、第 1の実施の形態の吸収体 4と同様の効果を有するのに加えて、吸収体素体 1の 両面に相対向して形成される各一対の線形状パターン la, laによって一層大きな強 度を得ることができる。

産業上の利用可能性

[0050] 本発明に係る吸収体の製造方法は、吸収要素物が本来の吸収性能を確実に保持 しながら所定の厚みに維持され、且つ吸収要素物が水分を十分に吸収して膨潤した 場合にも型崩れが生じない強度を有する吸収体を高い生産性で製造することができ 、この製造方法により得られた吸収体は、使い捨ておむつの主体として用いることに より、所要の吸収性能と強度とを有する好適な使い捨ておむつを得ることができる。 符号の説明

[0051] 1 吸収体素体

la, lb, lc 線形状パターン

2 エンボスローラ（圧印加工ローラ）

2a 加工凸型

3 バックアッププレーンローラ（ローラ）

4 使い捨ておむつ用吸収体

7 吸収要素物

8 パルプ

9 高吸収ポリマー

10 収納袋

22 液拡散シート

M 移送方向

N 直線

Claims

請求の範囲

[1] 周面に複数の加工凸型が所定の配置で設けられた圧印加工ローラを少なくとも一 方に備えた一対のローラを所定の間隔で相対向して対置し、少なくともパルプと高吸 収ポリマーとを混合した吸収要素物力 なる帯状の吸収体素体を、前記一対のロー ラ間に送り込みながら移送することにより、前記吸収体素体の少なくとも一面に、前記 各加工凸型により平面視線形の溝状に押し潰した複数の線形状パターンを、何れも 個々に離間し、且つ千鳥状に散在する配置に形成することを特徴とする吸収体の製 造方法。

[2] 線形状パターンを、吸収体素体の移送方向に対し直交する幅方向の直線を横切る 本数が前記移送方向に沿った何れの箇所の各直線においても同一数で、且つ前記 幅方向において一定間隔となる配置に形成するようにした請求の範囲第 1項に記載 の吸収体の製造方法。

[3] 線形状パターンを、吸収体素体の移送方向に対する傾きである配向角度が何れの 箇所においても 50° 以下となる線形状に形成するようにした請求の範囲第 1項また は第 2項に記載の吸収体の製造方法。

[4] 請求の範囲第 1項一第 3項の何れか一項に記載の製造方法により製造された吸収 体であって、

線形状パターンが形成された吸収体素体の液透過性シートの端縁部を封着してな る収納袋内に吸収要素物が封入され、

平面視線形の溝状となった複数の線形状パターンが、何れも個々に離間し、且つ 千鳥状に散在する配置で、前記吸収要素物をこれの吸収性能がほぼ消失する程度 まで押し潰した状態に形成され、

前記吸収体素体における前記線形状パターンの未形成部分が所定の厚みに形成 されて 、ることを特徴とする使 、捨ておむつ用吸収体。

[5] 使い捨ておむつに用いたときの吸収体素体の内面側表面に液拡散シートが貼着さ れ、複数の線形状パターンが、前記液拡散シートと共に前記吸収体素体の内面側に 凹設されて 、る請求の範囲項 4に記載の使 、捨ておむつ用吸収体。

[6] 複数の線形状パターンが、吸収体素体の両面に互いに同一の配置で相対向して それぞれ凹設されて!/、る請求の範囲第 4項または第 5項に記載の使 、捨ておむつ用 吸収体。