明 細 書 ジョイン トブ一ヅ
〔技術分野〕
本発明は、 アウターケースの被取付け部に外嵌して取付けられる筒状の 大径側取付け部と、 シャフ トに取付けられる小径側取付け部と、 これらを 連結する蛇腹部とを設け、 前記大径側取付け部の外周面を断面円形状に形 成するとともに、 前記大径側取付け部の内周部に、 径方向内方側に向けて 突出する複数の凸部を周方向に分散させて設け、 前記アウターケースの被 取付け部に形成した複数の凹部に前記複数の凸部を各別に外嵌可能に構成 してあるジョイン トブーツに関する。
〔背景技術〕
自動車のドライブシャフ ト等に設けられる等速ジョイン 卜の一つに、 軸 方向に位置変更自在で回転力を伝達可能な ト リボート夕ィプの等速ジョイ ン トがある。 この等速ジョイン卜は、 図 5 , 図 6に示すように、 入力側(又 は出力側) のシャフ ト 3にローラ付きの 3本のトラニオン 3 1を軸直角方 向に突設し、 出力側 (又は入力側) のシャフ ト 4 0の端部にアウターケ一 ス 1を設け、 アウターケース 1の内周部に、 ローラ 3 2が転動する 3本の 溝 3 4を周方向に分散配設して構成してある。 3 3はト リポートである。 冒頭に記載したジョイン 卜ブーツはこのような等速ジョイン 卜に対して 設けられ、 等速ジョイン ト側への塵埃や異物の侵入を防止するとともに、 等速ジョイン トの周りのグリースを保持している。 前記アウターケース 1 には、 径方向内方側に凹む複数の凹部 8を周方向に分散させて設け、 ケ一 スの軽量化等を図ってある。 これに対応させて、 ジョイン トブーツの大径
側取付け部 2の内周部に、 径方向内方側に向けて突出する複数の凸部 Ίを 周方向に分散させて設けてある。
従来、 上記のジョイン トブーツは、 特開 2 0 0 3— 3 2 9 0 5 9号公報 に開示されているように、 全体が樹脂材によって一体に形成されていた。 上記従来の構成によれば、 ジョイン トブーツ全体が樹脂材で一体に形成 されていたために、 大径側取付け部の硬度が硬くなつてアウターケースに 対する大径側取付け部の密着性が良くなく、 シール性の面で改善の余地が 残されていた。
〔発明の開示〕
本発明の目的は、 アウターケースに対する大径側取付け部のシール性を 良くすることができるジョイントブーツを提供する点にある。
本発明の特徴は、 アウターケースの被取付け部に外嵌して取付けられる 筒状の大径側取付け部と、 シャフ トに取付けられる小径側取付け部と、 こ れらを連結する蛇腹部とを設け、 前記大径側取付け部の外周面を断面円形 状に形成するとともに、 前記大径側取付け部の内周部に、 径方向内方側に 向けて突出する複数の凸部を周方向に分散させて設け、 前記アウターケー スの被取付け部に形成した複数の凹部に前記複数の凸部を各別に外嵌可能 に構成してあるジョイン トブーツであって、
前記蛇腹部を樹脂材で形成し、 前記大径側取付け部を前記蛇腹部とは別 体に前記蛇腹部よりも軟らかい樹脂材又はゴム部材で形成し、 前記大径側 取付け部に外嵌する嵌合筒部を前記蛇腹部の一端部に延設し、
前記大径側取付け部に前記アウターケースの被取付け部よりも小径の密 着内周部を内周面の全周にわたって設けて、 前記大径側取付け部を前記被 取付け部に密着外嵌可能に構成するとともに、 前記蛇腹部とは反対側の前 記大径側取付け部の一端部に、 前記被取付け部よりも大径のス 卜レート穴
状で、 前記大径側取付け部を前記被取付け部に外嵌する際に前記被取付け 部を案内する拡径内周部を内周面の全周にわたって設けてある点にある。
この構成によれば、 大怪側取付け部を前記蛇腹部とは別体に形成して、 蛇腹部を樹脂材で形成してあるから、 蛇腹部の耐久性を向上させることが できる。 そして、 大径側取付け部を蛇腹部よりも軟らかい樹脂材又はゴム 部材で形成し、 大径側取付け部にアウターケースの被取付け部よりも小径 の密着内周部を内周面の全周にわたって設けて、 大径側取付け部を被取付 け部に密着外嵌可能に構成してあるから、 アウターケースの被取付け部に 対する大径側取付け部の密着性を向上させることができる。
さらに、 蛇腹部とは反対側の大径側取付け部の一端部に、 前記被取付け 部よりも大径のス トレート穴状で、 前記大径側取付け部を前記被取付け部 に外嵌する際に前記被取付け部を案内する拡径内周部を内周面の全周にわ たって設けてあるから、 大径側取付け部がアウターケースの被取付け部に 密着外嵌可能な構造でありながら、 大径側取付け部をアウターケースの被 取付け部に外嵌させやすくすることができる。 また、 蛇腹部の一端部に、 大径側取付け部に外嵌する嵌合筒部を延設したことで、 嵌合筒部に大径側 取付け部を確実に組付けることができる。
本発明において、 前記嵌合筒部の端面を軸方向で受止め可能な拡径部を 前記大径側取付け部の外周部に形成し、 前記拡径部の前記軸方向における 長さを、 前記嵌合筒部の肉厚よりも長く設定してあると、 拡径部の軸方向 における剛性を高めることができる。 その結果、 組付け性を向上させるこ とができ、 例えば、 ロボッ トハン ドで蛇腹部と大径側取付け部を組付ける 場合や人為的に組付ける場合に、 嵌合筒部が拡径部を押し倒して乗り越え てしまう組付け不良を回避できる。
本発明において、 前記蛇腹部側の前記大径側取付け部の一端部を、 蛇腹 部側ほど小径のテーパー筒状に構成してあると、 嵌合筒部と大径側取付け
部を嵌合させる際にテーパー筒状の前記一端部で嵌合筒部を案内すること ができて両者を嵌合させやすくなる。
本発明において、 前記拡径部の前記軸方向における長さを 1 . 5 m m〜 5 m mに設定してあると、 製作コス 卜の増大を抑制した状態で拡径部の軸 方向における剛性を高めやすくすることができる。 すなわち、 1 . 5 m m 未満であると剛性が低くなるという問題があり、 5 m mを越えるとゴム材 料が多くなつて製作コス トが高くなるという問題があるが、 1 . 5 m m〜 5 m mに設定することで、 これらの問題を解消することができる。
本発明において、 前記凸部に、 前記大径側取付け部の一端面側に開口し 前記周方向に並ぶ複数の第 1肉抜き穴と、 他端面側に開口し前記周方向に 並ぶ複数の第 2肉抜き穴とを形成し、
隣合う第 1肉抜き穴同士を仕切る第 1仕切り壁の幅と、 隣合う第 2肉抜 き穴同士を仕切る第 2仕切り壁の幅と、 前記凸部の嵌合周壁部の肉厚とを 同一又はほぼ同一に設定してあると、 次の作用を奏することができる。 つまり、 成形工程で凸部に対応する樹脂材料 (大径側取付け部をゴム部 材で形成する場合はゴム材料) を、 肉抜き穴が形成してない構造よりも早 く冷却させることができる。 また、 複数の第 1肉抜き穴と第 2肉抜き穴と の間の大径側取付け部分で凸部の嵌合周壁部を支持することができて、 凸 部の嵌合周壁部の肉厚を厚く しなくても済む。
例えば、 大径側取付け部の一端面側に開口する肉抜き穴だけを形成し、 他端面側に開口する肉抜き穴を形成してない構造では、 他端面側に対応す る樹脂材料 (ゴム材料) の量が、 一端面側に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の量よりも多くなり、 前記他端面側に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の冷 却速度が、 一端面側に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の冷却速度よりも遅 くなって冷却後に凸部に歪が出やすくなる不具合があるが、 本発明の上記 の構成によれば、 大径側取付け部を蛇腹部とは別体に形成して、 一端面側
に開口する複数の第 1肉抜き穴と、 他端面側に開口する複数の第 2肉抜き 穴とのいずれも形成してあるから、 上記の両冷却速度に大きな差が出にく くすることができ、 上記の不具合を回避することができる。 そして、 大径 側取付け部を蛇腹部とは別体に形成したことで、 大径側取付け部に複数の 肉抜き穴を形成する際の型抜きを、 蛇腹部に邪魔されることなく行うこと ができる。
しかも、 第 1仕切り壁の幅と第 2仕切り壁の幅と嵌合周壁部の肉厚とを 同一又はほぼ同一に設定したことで、第 1仕切り壁に対応する樹脂材料(ゴ ム材料) の冷却速度と、 第 2仕切り壁に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の 冷却速度と、 嵌合周壁部に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の冷却速度とに 大きな差が出にく くすることができる。 その結果、 樹脂材料 (ゴム材料) の冷却速度が異なることに起因する凸部側の歪の発生を防止して、 大径側 取付け部を所望の形状に精度よく成形しやすくすることができ、 アウター ケースに対する大径側取付け部の密着性をさらに向上させることができる。 本発明において、 前記第 1仕切り壁の幅と、 隣合う第 2肉抜き穴同士を 仕切る第 2仕切り壁の幅と、 前記凸部の嵌合周壁部の肉厚とを、 前記周方 向で隣合う凸部間に位置する大径側取付け部の周壁の肉厚と同一又はほぼ 同一に設定してあると、 第 1仕切り壁に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の 冷却速度と、 第 2仕切り壁に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の冷却速度と、 嵌合周壁部に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の冷却速度と、 大径側取付け 部の前記周壁に対応する樹脂材料 (ゴム材料) の冷却速度とに大きな差が 出にく くすることができる。 その結果、 樹脂材料 (ゴム材料) の冷却速度 が異なることに起因する凸部側の歪の発生を防止して、 大径側取付け部を 所望の形状に精度よく成形しやすくすることができる。
本発明において、 前記複数の第 1肉抜き穴と第 2肉抜き穴との間の大径 側取付け部分の肉厚を、 前記第 1仕切り壁の幅と、 前記第 2仕切り壁の幅
と、前記嵌合周壁部の肉厚とのいずれよりも厚く設定してあると、例えば、 締付けバン ドで大径側取付け部をアウターケースに締付け固定したときに、 その締付け力を嵌合周壁部に、 より確実に伝えることができる。
本発明において、 前記大径側取付け部 2の硬度を J I S A硬度で 5 5度 〜 8 5度、 蛇腹部 5の硬度を J I S D硬度で 4 0度〜 5 0度に設定してあ ると ( J I S K 6 2 5 3に準拠)、 次の作用を奏することができる。 すな わち、 大径側取付け部 2の硬度が J I S A硬度で 5 5度未満であると、 表 1に示すように、 軟らかくなり過ぎてシール性が悪くなり、 8 5度を越え ると硬くなりすぎて締め付け性が低下する問題があるが、 大径側取付け部 2の硬度を J I S A硬度で 5 5度〜 8 5度に設定することで、 これらの問 題を解消することができる。 本発明者は上記の大径側取付け部の特性を次 の実験により確認した。 J I S A硬度がそれそれ 4 0度、 5 5度、 7 0度、 8 5度、 9 0度の樹脂材から成る 5個の大径側取付け部を製作し、 これら 5個の大径側取付け部を 5個の蛇腹部にそれそれ取付ける。 そして、 大径 側取付け部を ト リポートタイプの等速ジョイン 卜のアウターケースに取付 け、 小径側取付け部をシャフ トに取付け、 ジョイン トブーツ内にグリース を封入する (組み付け構造については図 4と図 5を参照、 後述の [実施形 態] の項で各部材の構造について説明してある)。 この組み付け状態で、 アウターケースとシャフ トを軸方向に相対移動 (摺動) させる操作と、 ァ ウタ一ケースとシャフ トを最大角度を成す状態にまで屈曲させる操作と、 シャフ トを軸心周りに回転させる操作とを、 任意の組み合わせで多数回繰 り返す。 その後に大径側取付け部とアウターケースの間からのグリースの 漏れを観察したところ、 図 7に示すように、 J I S A硬度が 4 0度の大径 側取付け部ではグリースの洩れが観察された (表 1における X印) が、 そ れ以外の硬度 ( 5 5度、 7 0度、 8 5度、 9 0度) の大径側取付け部では グリースの洩れはなかった (表 1 における〇印)。 また、 大径取付け部を
アウターケースに取付け、 蛇腹部の一端部に延設した嵌合筒部を大径側取 付け部に外嵌して、 締め付けバン ドで人力で締め付けた際に J I S A硬度 が 9 0度の大径取付け部では大きな締め付け力を要したが (図 6における X印)、 それ以外の硬度 ( 4 0度、 5 5度、 7 0度、 8 5度) の大径側取 付け部では大きな締め付け力を要しなかった (表 1における〇印)。
【表 1】
〇は良好、 Xは不良
また、 蛇腹部 5の硬度が J I S D硬度で 4 0度未満であると、 剛性が少 なくなって例えば衝撃力で変形しやすくなり、 5 0度を越えると硬くなり すぎて耐久性が低下する問題があるが、 蛇腹部 5の硬度を J I S D硬度で 4 0度〜 5 0度に設定することで、これらの問題を解消することができる。
〔図面の簡単な説明〕
図 1は、 ジョイン トブーツの縦断面図である。
図 2は、 大径側取付け部の一端面の外方側から大径側取付け部を見た図 である。
図 3は、 大径側取付け部の他端面の外方側から大径側取付け部を見た図 である。
図 4は、 ジョイン トブーツを等速ジョイ ン トに組付る途中の状態を示す
断面図である。
図 5は、 ジョイン トブ一ヅを等速ジョイントに組付けた状態を示す図で ある。
図 6は、 ジョイントブ一ヅを等速ジョイントに組付けた状態を示す図で おる。
〔発明を実施するための最良の形態〕 以下、 本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。 図 1, 図 2, 図 3に、 自動車のト リポート夕イブの等速ジョイントに対し て設けられるジョイントブーツを示してある。
前記等速ジョイントは、 図 5 , 図 6に示すように、 入力側のシャフ ト 3 にローラ付きの 3本のトラニオン 3 1を軸直角方向に突設し、 出力側のシ ャフ ト 4 0の端部にァウタ一ケ一ス 1を設け、 ァウタ一ケース 1の内周部 に、 口一ラ 3 2が転動する 3本の溝 3 4を周方向に分散配設して構成して ある。 3 3はト リポートである。 ジョイントブ一ッは、 ァゥ夕一ケ一ス 1 の被取付け部 1 Aに外嵌して取付けられる筒状の大径側取付け部 2 と、 シ ャフ ト 3に取付けられる筒状の小径側取付け部 4と、 これらを連結する蛇 腹部 5とから成り、 大径側取付け部 2 と蛇腹部 5 とを別体に形成し、 大佳 側取付け部 2に外嵌固定する嵌合筒部 6を蛇腹部 5の一端部 5 Aに延設し てある。
そして、 蛇腹部 5及び小径側取付け部 4を熱可塑性エラス トマ一樹脂材 で一体に形成し、 大径側取付け部 2を蛇腹部 5よりも軟らかい樹脂材で形 成してある。 例えば、 大径側取付け部 2の硬度を J I S A硬度で 5 5度〜 8 5度、 蛇腹部 5の硬度を J I S D硬度で 4 0度〜 5 0度に設定すること ができる (J I S K 6 2 5 3に準拠) 。 前記大径側取付け部 2を構成する
樹脂材として T P 0 ( T h e r m o P l a s t i c O l e f i n) を 挙げることができ、 一例として、 AE S (Ad v a n c e d E l a s t m e r S y s t e ms ) 社製のサン トプレーン (商品名) がある。 蛇腹 部 5及び小径側取付け部 4を構成する樹脂材としては T P E E、 T P 0等 を挙げることができる。
大径側取付け部 2の外周部に、 嵌合筒部 6の内周部に突設した環状凸部 5 1に嵌合する浅い環状溝 5 2を設けてある。 また、 大径側取付け部 2の 外周面 2 Aを断面円形状に形成するとともに、 大径側取付け部 2の内周部 に、 径方向内方側に向けて突出する 3個の凸部 7を、 周方向に 1 2 0度ご とに均等に分散させて設け、 アウターケース 1の被取付け部 1 Aの外周部 に形成した 3個の凹部 8に 3個の凸部 7を各別に外嵌可能に構成してある。 大径側取付け部 2の凸部 Ίは横断面形状がなだらかな山形状に形成され ている。 そして、 前記周方向の凸部 7の中心線 Lに関して、 大径側取付け 部 2の軸芯方向視で対称な形状に設定され、 隣合う凸部 Ί間の円弧状の周 壁 1 5と滑らかに連なっている。 3個の凸部 7の前記中心線 Lは、 軸芯 0 に対して放射状に、 かつ、 周方向に 1 2 0度ごとに位置する。
大径側取付け部 2と小径側取付け部 4とは同芯状で、 いずれの外周部に も、 締め付けバン ド 3 5が卷回される環状溝 9, 1 9を形成してある。 蛇 腹部 5は小径側取付け部 4側ほど小径のテーパー状に形成され、 その中空 部がグリース封入空間 Sになっている。
大怪側取付け部 2にアウターケース 1の被取付け部 1 Aよりも小径の密 着内周部 5 0 (内径は D 2、 図 4参照) を内周面の全周にわたって設けて、 大径側取付け部 2を被取付け部 1 Aに密着外嵌可能に構成するとともに、 蛇腹部 5とは反対側の大径側取付け部 2の一端部 7 0に、 前記被取付け部 1 Aよりも大径のス トレート穴状で、 大径側取付け部 2を被取付け部 2に 外嵌する際に被取付け部 2を案内する拡径内周部 7 1 (内径は D l、 図 4
参照) を内周面の全周にわたって設けてある。 拡径内周部 7 1と密着内周 部 5 0との境界はテーパー穴になっている。 同様に拡径内周部 7 1 と大径 側取付け部 2の一端面 Ί Aとの境界もテーパー穴になっている。
図 2, 図 3に示すように、 凸部 7に、 大径側取付け部 2の一端面 7 A側 に開口し、 中心線 Lに関して対称な二対の有底の第 1肉抜き穴 2 1 A, 2 2 A, 2 3 A, 24 A (図 2参照) と、 他端面 7 B側に開口し、 中心線 L に関して対称な二対の有底の第 2肉抜き穴 2 1 B, 2 2 B, 2 3 B , 2 4 B (図 3参照) とを、 大径側取付け部 2の軸芯方向中心側の支持壁 37 (大 径側取付け部分に相当、 図 1参照) を挟んで形成してある。 このように、 複数の第 1肉抜き穴 2 1 A, 2 2 A, 2 3 A, 2 4 Aを前記周方向に並ば せるとともに、 複数の第 2肉抜き穴 2 1 B , 2 2 B , 2 3 B , 2 4 Bを前 記周方向に並ばせてある。 複数の第 1肉抜き穴 2 1 A, 2 2 A, 2 3 A, 2 4 Aの深さは互いに同一である。 また、 複数の
第 2肉抜き穴 2 1 B , 2 2 B , 2 3 B, 2 4 Bの深さも互いに同一であり、 かつ、 それら複数の第 2肉抜き穴 2 1 B, 2 2 B , 2 3 B , 24 Bの深さ は複数の第 1肉抜き穴 2 1 A, 2 2 A, 2 3 A, 24 Aよりも少し浅くな つている。
中心線 Lに近い一対の内側の第 1肉抜き穴 2 2 A, 2 3 Aは、 大径側取 付け部 2の外周面 2 A側が窄まった台形状で、 中心線 Lから遠い一対の外 側の第 1肉抜き穴 2 1 A, 2 4 Aよりも大きく、 全ての内周面 (底面を除 く)が前記軸芯 0と平行になっている。一対の内側の第 1肉抜き穴 2 2 A, 2 3 A同士を仕切る中央の第 1仕切り壁 1 3の幅 T 2はほぼ全長にわたつ て一定である。
一対の外側の第 1肉抜き穴 2 1 A, 24 Aは三角形状で、 全ての内周面 (底面を除く) が前記軸芯 0と平行になっている。 内側の第 1肉抜き穴 2 2 A (又は 2 3 A) と外側の第 1肉抜き穴 2 1 A (又は 2 4 A) を仕切る
別の第 1仕切り壁 1 3は、 前記軸芯方向視で大径側取付け部 2の外周面側 ほど前記中央の第 1の仕切り壁 1 3に近ずく傾斜姿勢になっている。 前記 別の第 1仕切り壁 1 3の幅 T 2もほぼ全長にわたって一定である。
前記第 2肉抜き穴 2 1 B , 2 2 B , 2 3 B , 2 4 Bの構造は第 1肉抜き 穴 2 1 A, 2 2 A, 2 3 A, 24 Aと同一構造であり、 位置や形状が同一 である。 つまり、 大径側取付け部 2の軸芯方向視で、 第 1肉抜き穴 2 1 A と第 2肉抜き穴 2 1 Bが同一形状で、 互いに重なっており、 第 1肉抜き穴 2 2 Aと第 2肉抜き穴 2 2 Bが同一形状で、 互いに重なっており、 第 1肉 抜き穴 2 3 Aと第 2肉抜き穴 2 3 Bが同一形状で、 互いに重なっており、 第 1肉抜き穴 24 Aと第 2肉抜き穴 24 Bが同一形状で、 互いに重なって いる。
そして、 第 1仕切り壁 1 3の幅 T 2と、 隣合う第 2肉抜き穴 2 1 B , 2 2 B , 2 3 B , 24 B同士を仕切る第 2仕切り壁 1 4の幅 T 5と、 凸部 7 の嵌合周壁部 1 2の肉厚 T 1と、 前記周方向で隣合う凸部 7間に位置する 大径側取付け部 2の周壁 1 5の肉厚 T 4 (前記環状溝 5 2が形成されてい ない周壁部分の肉厚である。 図 1参照) とを同一又はほぼ同一に設定して ある。
また、 これらの肉厚等 T 1 , T 2 , T 4 , T 5よりも、 前記軸芯方向に おける支持壁 3 7の肉厚 T 3 (肉厚は一定である) を厚く して、 前記肉厚 等 T l, Τ 2 , Τ 4 , Τ 5の 2倍の厚さに設定してある。
大径側取付け部 2の外周部に、 嵌合筒部 6の端面 6 Αを軸方向で受止め 可能な拡径部 3 9を形成し、 嵌合筒部 6と大径側取付け部 2とを嵌合させ るに伴って、 嵌合筒部 6が拡径部 3 9を押し倒すことがないように、 拡径 部 3 9の軸方向における長さ Xを嵌合筒部 6の肉厚 Zよりも長く設定して 軸方向の拡径部 3 9の剛性を高めてある。 つま り、 前記長さ Xは嵌合筒部 6が拡径部 3 9を押し倒してしまうことがないような長さであり、 例えば
1 . 5 m m〜 5 m mに設定することができる。 嵌合筒部 6の肉厚 Zとは、 締め付けバン ド 3 5が卷回される環状溝 9よりも先端側 (図面の右側) の 部分の肉厚の最大値である。 さらに、 蛇腹部 5側の大径側取付け部 2の一 端部 6 1を、 蛇腹部 5側ほど小径のテーパー筒状に構成してある。
上記構造のジョイン トブーツを等速ジョイン 卜に取付ける場合、 図 4及 び図 5に示すように、 蛇腹部 5の嵌合筒部 6を大径側取付け部 2に外嵌固 定するとともに、 大径側取付け部 2をアウターケース 1に外嵌し、 小径側 取付け部 4をシャフ ト 3に外嵌し、 大径側取付け部 2の環状溝 9と小径側 取付け部 4の環状溝 1 9に締め付けバンド 3 5を締付けて固定する。 大径 側取付け部 2をアウターケース 1に外嵌する際は、 アウターケース 1の被 取付け部 1 Aを大径側取付け部 2の拡径内周部 7 1が案内するので、 大径 側取付け部 2をアウターケース 1に外嵌させやすくすることができる。 前記肉抜き穴の数は、 上記の実施形態で示した数に限られるものではな い。 前記大径側取付け部 2を構成する樹脂材は T P E E (例えば、 東洋紡 績 (株) 社製のペルプレン (商品名)、 東レーデュポン社製のハイ トレル (商品名)) であってもよい。 大径側取付け部 2を例えば C R (クロロブ レンゴム)、 N B R (二 ト リ口ブタジエンゴム) 等のゴム部材で形成して あってもよい。 この場合も大径側取付け部 2を J I S A硬度で 5 5度〜 8 5度に設定することができる。
〔産業上の利用の可能性〕
本発明によれば、 大径側取付け部を所望の形状に精度よく成形すること ができて、 例えば締付けバン ドで大径側取付け部をアウターケースに締付 け固定したときに、 アウターケース側の凹部と大径側取付け部側の凸部と の間に隙間ができるのを回避でき、 アウターケースに対する大径側取付け 部のシール性を良くすることができ、 しかも、 大径側取付け部をアウター
ケースの被取付け部に外嵌させやすくすることができるジョイン トブーツ を提供することができた。
前記嵌合筒部の端面を軸方向で受止め可能な拡径部を前記大径側取付け 部の外周部に形成し、 前記拡径部の前記軸方向における長さを、 前記嵌合 筒部の肉厚よりも長く設定してあると、 蛇腹部と大径側取付け部を組付け る場合に、 嵌合筒部が拡径部を押し倒して乗り越えてしまう組付け不良を 回避できて生産性を上げることができる。
前記蛇腹部側の前記大径側取付け部の一端部を、 蛇腹部側ほど小径のテ 一パー筒状に構成してあると、 嵌合筒部と大径側取付け部を嵌合させる際 にテーパー筒状の前記一端部で嵌合筒部を案内することができて両者を嵌 合させやすくなり、 より組付け性を向上させることができる。
前記凸部に、 前記大径側取付け部の一端面側に開口し前記周方向に並ぶ 複数の第 1肉抜き穴と、 他端面側に開口し前記周方向に並ぶ複数の第 2肉 抜き穴とを形成し、
隣合う第 1肉抜き穴同士を仕切る第 1仕切り壁の幅と、 隣合う第 2肉抜 き穴同士を仕切る第 2仕切り壁の幅と、 前記凸部の嵌合周壁部の肉厚とを 同一又はほぼ同一に設定してあると、 アウターケースに対する大径側取付 け部の密着性をさらに向上させることができ、 前記シール性をさらに良く することができる。
第 1仕切り壁の幅と、 隣合う第 2肉抜き穴同士を仕切る第 2仕切り壁の 幅と、 前記凸部の嵌合周壁部の肉厚とを、 前記周方向で隣合う凸部間に位 置する大径側取付け部の周壁の肉厚と同一又はほぼ同一に設定してあると、 大径側取付け部を所望の形状に精度よく成形しやすくすることができて、 前記シール性をさらに良くすることができる。
複数の第 1肉抜き穴と第 2肉抜き穴との間の大径側取付け部分の肉厚を、 前記第 1仕切り壁の幅と、 前記第 2仕切り壁の幅と、 前記嵌合周壁部の肉
厚とのいずれよりも厚く設定してあると、 例えば、 締付けバン ドで大径側 取付け部をアウターケースに締付け固定したときに、 その締付け力を嵌合 周壁部に、 より確実に伝えることができて、 前記シール性をさらに良くす ることができる。