JP2023086367A - ジョイントブーツ - Google Patents

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Abstract

【課題】大径筒部の凸部によるシール性を確保しつつ凸部を成形し易いジョイントブーツを提供すること。【解決手段】大径筒部32の凸部36は、主リブ41及び副リブ42によって外壁部37と内壁部38とが連結される。主リブ41は、外壁部37と内壁部38との周方向の中央同士を連結する。副リブ42は、この主リブ41に関して周方向に対称に配置される。主リブ41の最小の幅H1が副リブ42の最小の幅H2よりも大きいので、シール時に大きな面圧がかかる主リブ41をへたり難くできると共に、主リブ41及び副リブ42の両側の肉抜き量を確保して凸部36の成形時の収縮量を増大し難くできる。これらの結果、凸部36によるシール性を確保しつつ凸部36を成形し易くできる。【選択図】図4

Description

本発明はジョイントブーツに関し、特に大径筒部の凸部によるシール性を確保しつつ凸部を成形し易いジョイントブーツに関するものである。
自動車の駆動軸(ドライブシャフト)や推進軸(プロペラシャフト)等に使用される等速ジョイントは、第1伝達軸の先端に設けた筒状のアウターケースに、第2伝達軸の先端に設けた転動部を嵌め込んで構成され、第1伝達軸と第2伝達軸との連結部分にジョイントブーツが取り付けられる。ジョイントブーツは、第2伝達軸が挿入される小径筒部と、アウターケースが嵌まる大径筒部と、小径筒部と大径筒部とを連結する筒状の蛇腹部と、を備える。
特許文献1に開示されたジョイントブーツは、熱可塑性樹脂製であって、大径筒部が嵌まるアウターケースの形状に合わせるように、大径筒部の一部を内周側へ膨らませて凸部が形成される。成形時の樹脂の収縮を考慮して凸部を肉抜きし、凸部の剛性の確保のために肉抜き部分に複数のリブを設けている。
特開2020-168750号公報
しかしながら、従来の技術では、大径筒部とアウターケースとの間をシールする場合、凸部の肉抜き部分に設けた複数のリブのへたり(永久歪み)によって凸部とアウターケースとの間のシール性が低下することがある。それぞれのリブをへたり難くするためにリブの幅を大きくすると、リブの成形時の収縮量が増大して凸部とアウターケースとの間のシール性が低下したり、収縮を考慮した凸部の寸法管理が難しくなって凸部を成形し難くなる。
更に、複数のリブの両側の肉抜き部分を金型のピンで成形する場合、リブの幅を大きくしたことにより肉抜き部分が狭くなると、その肉抜き部分を形成するためのピンがリブの成形時の圧力で折れ易くなり、リブを設けた凸部を成形し難くなるおそれがある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、大径筒部の凸部によるシール性を確保しつつ凸部を成形し易いジョイントブーツを提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明のジョイントブーツは、第1伝達軸のアウターケースに第2伝達軸を嵌め込んだ等速ジョイントに装着されて熱可塑性樹脂から構成される筒状のものであって、前記第2伝達軸が挿入される小径筒部と、前記アウターケースが嵌まる大径筒部と、前記小径筒部と前記大径筒部とを連結する筒状の蛇腹部と、を備え、前記大径筒部は、前記大径筒部の軸心を中心とした円筒の一部を形成して前記大径筒部の周の一部をなす円筒部と、前記円筒部を周方向に連結して前記円筒部の内周面に対し径方向内側に内周面が膨らむ凸部と、を備え、前記凸部は、前記凸部の外周面を形成して前記円筒部を周方向に延長した外壁部と、前記外壁部に対し径方向に離れて前記凸部の内周面を形成する内壁部と、前記軸心を中心とした放射線上に位置して前記外壁部と前記内壁部との周方向の中央同士を連結する主リブと、前記主リブに関して周方向に対称に配置されて前記外壁部と前記内壁部とを連結する副リブと、を備え、前記主リブの最小幅が前記副リブの最小幅よりも大きい。
請求項1記載のジョイントブーツによれば、大径筒部の凸部は、大径筒部の円筒部を周方向に延長した外壁部により外周面が形成され、外壁部に対し径方向に離れた内壁部により内周面が形成され、その外壁部と内壁部との間に肉抜き部分が形成されている。この肉抜き部分に設けられる主リブ及び副リブによって外壁部と内壁部とが連結される。主リブは、円筒部および外壁部による円筒の軸心を中心とした放射線上に位置し、外壁部と内壁部との周方向の中央同士を連結する。よって、凸部とアウターケースとのシール時には、凸部のうち主リブの位置で最も大きな面圧がアウターケースへ付与される。副リブは、この主リブに関して周方向に対称に配置されるので、主リブの周方向両側で凸部の剛性を均一化できる。
主リブの最小幅が副リブの最小幅よりも大きいので、シール時に大きな面圧がかかる主リブをへたり難くできると共に、主リブ及び副リブの両側の肉抜き量を確保して凸部の成形時の収縮量を増大し難くできる。更に、主リブ及び副リブの両側の肉抜き部分を金型のピンで成形する場合、肉抜き量の確保によりピンを太くして折れ難くできる。これらの結果、凸部によるシール性を確保しつつ凸部を成形し易くできる。
請求項2記載のジョイントブーツによれば、請求項1記載のジョイントブーツの奏する効果に加え、次の効果を奏する。主リブの幅は、外壁部から内壁部へ向かって一定である。主リブのへたり難さ(強度や耐久性)は、主リブの最小幅によって殆ど決まる。そのため、主リブの幅を一定でなくした場合に、主リブのうち最小幅よりも大きい部分は、主リブと副リブとの間の肉抜き量を小さくしたり、主リブの成形時の収縮量を増大させる一方で、主リブのへたり難さに殆ど影響しない。よって、主リブの幅を一定にすることで、凸部のシール性および成形性を向上できる。
なお、主リブの幅が一定とは、主リブのうち外壁部や内壁部との接続部分の幅を除き、主リブの幅が一定であることを示す。そこで、例えば、内壁部や外壁部に主リブを滑らかに繋ぐために、内壁部や外壁部へ向かって主リブの接続部分の幅を大きくし、接続部分以外の主リブの幅を一定としても良い。
請求項3記載のジョイントブーツによれば、請求項1又は2に記載のジョイントブーツの奏する効果に加え、次の効果を奏する。主リブの最小幅は、副リブの最小幅の1.25~3倍である。これにより、主リブのへたり難さと、主リブ及び副リブの間の肉抜き量とのバランスを取ることができるので、凸部のシール性の向上と凸部の成形性の向上とを両立できる。
請求項4記載のジョイントブーツによれば、請求項1から3のいずれかに記載のジョイントブーツの奏する効果に加え、次の効果を奏する。副リブの最小幅は、円筒部の厚さの0.8~1.2倍である。これにより、副リブによる凸部の剛性を確保しつつ、副リブの両側における肉抜き量を確保できる。その結果、凸部のシール性および成形性を向上できる。
一実施形態におけるジョイントブーツが装着された等速ジョイントの断面図である。 ジョイントブーツの片側断面図である。 図2のIII-III線におけるジョイントブーツの断面図である。 図3のIV部分を拡大したジョイントブーツの部分拡大断面図である。 主リブの変形例を示したジョイントブーツの部分拡大断面図である。
以下、好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、一実施形態におけるジョイントブーツ30が装着された等速ジョイント10の断面図である。等速ジョイント10は、第1伝達軸11と第2伝達軸16との連結部分で角度を変化させながら回転力を等速で伝達させるものであり、自動車の駆動軸(ドライブシャフト)や推進軸(プロペラシャフト)等に使用される。
等速ジョイント10は、連結部分が伸縮可能なトリポートタイプである。等速ジョイント10の第1伝達軸11の先端には、筒状のアウターケース12が設けられている。アウターケース12の内周面には、軸方向に沿って形成される3本の案内溝13が周方向に等間隔に配置される。アウターケース12の外周面は、案内溝13の外周側を形成してアウターケース12の軸心を中心とした円柱面状の凸面14と、凸面14を周方向に繋いで軸心側(径方向内側)へ凹む凹面15と、を備えている。
第2伝達軸16の先端にはトリポート19が設けられる。トリポート19は、ローラ17をもつ3本のトラニオン18が第2伝達軸16から突出して構成される。アウターケース12の案内溝13内をローラ17が転動するように、トリポート19をアウターケース12に嵌め込むことで、第1伝達軸11と第2伝達軸16とが連結される。
この等速ジョイント10の連結部分にはジョイントブーツ30が装着される。ジョイントブーツ30は、等速ジョイント10の連結部分の潤滑に必要なグリスを内部に封じ込めると共に、連結部分への水や泥等の異物の浸入を防止するためのものである。ジョイントブーツ30は、熱可塑性樹脂(例えばポリエステルやポリウレタン等であり、熱可塑性エラストマを含む)により一体成形されている。
ジョイントブーツ30は、第2伝達軸16が挿入される小径筒部31と、アウターケース12が嵌まる(挿入される)大径筒部32と、小径筒部31と大径筒部32とを連結する筒状の蛇腹部33と、を備えている。大径筒部32の外径は小径筒部31の外径よりも大きい。小径筒部31と大径筒部32とは、それぞれバンド20により外周側から締め付けられ、第2伝達軸16とアウターケース12とにそれぞれ固定される。
なお、ジョイントブーツ30を製造するには、まず、蛇腹部33以外の各部位が最終的な製品形状となるプリフォームを射出成形する。次いで、そのプリフォームにブロー成形を施して蛇腹部33を最終的な製品形状に成形することで、ジョイントブーツ30が得られる。
図2は、大径筒部32の軸心Cを境にしたジョイントブーツ30の片側断面図である。蛇腹部33は、山部と谷部とが反復して形成される部位であり、軸心Cに垂直な断面が円環状に形成されている。蛇腹部33は、軸心C方向に伸縮可能であり、小径筒部31から離れるに従って山部および谷部がそれぞれ拡径するように形成されている。この蛇腹部33により形成される内部空間が主にグリスの封入空間となる。
小径筒部31は、略円筒状の部位であり、外周面にはバンド20が嵌まる締結溝31aが設けられている。この締結溝31aの内側には、小径筒部31の内周面と第2伝達軸16との間をシールするための複数(本実施形態では2本)の環状のシールリップ31bが全周に亘って連続して形成されている。
同様に、大径筒部32の外周面には、バンド20が嵌まる締結溝32aが設けられている。この締結溝32aの内側には、大径筒部32の内周面とアウターケース12の外周面との間をシールするための複数(本実施形態では3本)の環状のシールリップ32bが全周に亘って連続して形成されている。
図3は、図2のIII-III線におけるジョイントブーツ30の断面図である。図3のII-II線は図2の断面図の切断線である。図4は、図3のIV部分を拡大したジョイントブーツ30の部分拡大断面図である。
大径筒部32は、外形が円形状に形成されている。大径筒部32の内周面は、アウターケース12の外周面の凸面14及び凹面15に対応した凹凸形状に形成されており、アウターケース12の外周面に密着可能、且つ、アウターケース12に対して相対回転不能に形成されている。
大径筒部32は、内周面35aが凸面14に沿って形成される3つの円筒部35と、内周面36aが凹面15に沿って形成される3つの凸部36と、円筒部35の小径筒部31側の端部から軸心C側へ張り出す3つの当接部32cと、を備えている。当接部32cは、大径筒部32に挿入されたアウターケース12の先端が接触する部位である(図1参照)。
内周面35a,36aは、軸心Cを含む断面においてシールリップ32bを除き、軸心Cと平行に形成されている。なお、本明細書において、軸心Cに対し所定の部位(例えば内周面35a,36a)が平行とは、軸心Cに対する所定の部位の傾きが2°以下である場合とする。即ち、所定の部位に抜き勾配が設定されても良い。
円筒部35は、軸心Cを中心とした円筒の一部であって、大径筒部32の周の一部をなす。円筒部35は、軸心Cに垂直な断面において、外周面および内周面35aの両方が軸心Cを中心とした円弧状であり、厚さT1が周方向の全長に亘って略一定である。なお、円筒部35の厚さT1とは、シールリップ32bが無い位置における内周面35aから締結溝32aまでの径方向寸法である。
凸部36は、円筒部35を周方向に連結する部位であり、円筒部35の内周面35aに対し径方向内側に内周面36aが膨らむ。凸部36は、軸心Cに垂直な断面において、軸心Cを中心とする円弧状の外周面から内周面36aまでの径方向寸法が、周方向中央(内周面36aの頂点)に向かうにつれて次第に大きくなっている。
凸部36には、小径筒部31とは反対側の端面に開口する肉抜き穴36cが形成されている。この肉抜き穴36cの体積が大きい程、凸部36を軽量化できる。更に肉抜き穴36cによって、ジョイントブーツ30の成形時に凸部36全体の冷却速度を均一化したり凸部36の収縮量を均一化したりして凸部36を精度良く成形できる。
肉抜き穴36cにより凸部36は、凸部36の外周面を形成する外壁部37と、外壁部37に対し径方向に離れて凸部36の内周面36aを形成する内壁部38と、を備える。外壁部37は、円筒部35を周方向に延長する部位であり、外壁部37及び円筒部35により軸心Cを中心とした円筒が形成される。内壁部38の周方向両端は、外壁部37に接続される。
軸心Cに垂直な断面のうち、シールリップ32bが無い位置の内周面36a及び締結溝32aと交わる断面において、外壁部37の厚さT2と内壁部38の厚さT3とが略同一である。更に、外壁部37の厚さT2及び内壁部38の厚さT3は、円筒部35の厚さT1と略同一である。
より具体的に、円筒部35の厚さT1と内壁部38の厚さT3とが同一であり、厚さT1,T3よりも外壁部37の厚さT2が若干小さい。これは、アウターケース12に当たる円筒部35及び内壁部38の剛性を周方向で均一化して、円筒部35及び内壁部38からアウターケース12へ付与される面圧を周方向で均一化するためである。更に、アウターケース12に当たらない外壁部37の厚さT2を厚さT1,T3よりも若干小さくすることで、外壁部37の成形時の収縮量を低減でき、肉抜き穴36cの体積を確保し易くできる。
肉抜き穴36cには、外壁部37と内壁部38とを連結する主リブ41及び副リブ42が配置される。これにより、肉抜き穴36cが形成された凸部36の剛性を確保できるので、バンド20で締め付けられた凸部36とアウターケース12の凹面15との間の面圧を確保できる。その結果、凸部36と凹面15との間のシール性を向上できる。
主リブ41は、軸心Cを中心とした放射線上に位置する部位であり、凸部36の径方向寸法が最大となる周方向の中央で外壁部37と内壁部38とを連結する。即ち、主リブ41は、主リブ41が接続された位置の凸部36の内周面36aにおける周方向の中央点に接した接線と垂直である。この接線と平行な方向の寸法を主リブ41の幅とする。また、凸部36は、主リブ41に関して周方向に対称に形成されている。
主リブ41のうち外壁部37及び内壁部38との連結部分は、両者を滑らかな曲面で繋ぐように外壁部37及び内壁部38へ向かって幅が広がっている。これにより、主リブ41と外壁部37及び内壁部38とによる隅に応力を集中させ難くでき、凸部36の耐久性を向上できる。
この連結部分を除いた主リブ41の幅H1は、外壁部37から内壁部38へ向かって一定である。即ち、主リブ41は、軸心C方向から見て長方形状に形成されており、連結部分を除いた主リブ41の最小幅(幅の最小値)は、幅H1である。更に、主リブ41の幅H1は、円筒部35の厚さT1、外壁部37の厚さT2、内壁部38の厚さT3のいずれよりも大きい。
副リブ42は、主リブ41に関して周方向に対称に配置される部位であり、本実施形態では主リブ41の周方向の両側に1本ずつ配置される。これにより、主リブ41の両側で凸部36の剛性を均一化できる。
副リブ42は、内壁部38を外壁部37との連結部分から主リブ41との連結部分までの間で等分するように、内壁部38に接続される。副リブ42は、主リブ41と同様に、副リブ42が接続された位置の凸部36の内周面36aにおける周方向の中央点に接した接線と垂直である。この接線と平行な方向の寸法を副リブ42の幅とする。
副リブ42のうち外壁部37及び内壁部38との連結部分は、両者を滑らかな曲面で繋ぐように外壁部37及び内壁部38へ向かって幅が広がっている。これにより、副リブ42と外壁部37及び内壁部38とによる隅に応力を集中させ難くでき、凸部36の耐久性を向上できる。
この連結部分を除いた副リブ42の幅H2は、外壁部37から内壁部38へ向かって一定である。即ち、副リブ42は、軸心C方向から見て長方形状に形成されており、連結部分を除いた副リブ42の最小幅は、幅H2である。更に、副リブ42の幅H2は、円筒部35の厚さT1及び内壁部38の厚さT3と略同一である。具体的に、幅H2は、厚さT1,T3の0.8~1.2倍である。この副リブ42の幅H2よりも主リブ41の幅H1が大きい。
ここで、大径筒部32をアウターケース12に嵌めてバンド20で大径筒部32を締め付け、大径筒部32とアウターケース12との間をシールした時(図1参照)、凸部36の周方向の中央で凸部36からアウターケース12へ最も大きな面圧が付与される。即ち、大径筒部32のシール時には、主リブ41の位置で凸部36に大きな面圧がかかる。しかし、この主リブ41の幅H1は、シール時にかかる面圧が比較的小さい位置にある副リブ42の幅H2よりも大きいので、主リブ41をへたり難くできる(主リブ41の永久歪みを残り難くできる)。これにより、主リブ41のへたりによって凸部36とアウターケース12との間のシール性が低下することを抑制できる。
更に、主リブ41の幅H1よりも副リブ42の幅H2が小さいので、主リブ41及び副リブ42の両側における肉抜き穴36cの体積(肉抜き量)を確保できる。よって、主リブ41の幅H1を大きくしたとしても、肉抜き穴36cの体積の確保により、凸部36の成形時の収縮量を増大し難くできる。その結果、収縮した凸部36をアウターケース12から離れ難くできると共に、収縮を考慮した凸部36の寸法管理を容易にできる。
また、肉抜き穴36cは、射出成形時の金型のピンによって成形されるため、肉抜き穴36cの体積を確保することで、ピンを太くして折れ難くできる。これらのように、主リブ41の幅H1が副リブ42の幅H2よりも大きいことで、凸部36によるシール性を確保しつつ凸部36を成形し易くできる。
なお、射出成形後に肉抜き穴36cから金型のピンを抜き易いように、主リブ41及び副リブ42の両面や、内壁部38の外周面、外壁部37の内周面に抜き勾配を設けても良い。この場合、主リブ41の幅H1、副リブ42の幅H2、外壁部37の厚さT2、内壁部38の厚さT3は、締結溝32aの軸心C方向の中央を通る断面における各部位の寸法とする。
主リブ41の幅H1は、副リブ42の幅H2の1.25倍~3倍であることが好ましい。幅H1が幅H2の1.25倍未満であると、主リブ41と副リブ42との間の肉抜き穴36cの体積を確保できるが、主リブ41のへたり難さ(強度や耐久性)を確保し難い。一方、幅H1が幅H2の3倍より大きいと、主リブ41のへたり難さを向上できるが、肉抜き穴36cの体積を確保し難い。これに対し、幅H1が幅H2の1.25倍~3倍であることにより、主リブ41のへたり難さと、肉抜き穴36cの体積とのバランスを取ることができるので、凸部36のシール性の向上と凸部36の成形性の向上とを両立できる。
更に、幅H1が幅H2の1.5~2.5倍であることがより好ましい。この場合、主リブ41のへたり難さと、肉抜き穴36cの体積とのバランスをより良くでき、凸部36のシール性の向上と凸部36の成形性の向上とのバランスをより良くできる。特に幅H1を幅H2の2倍とすることで、凸部36のシール性と凸部36の成形性とのバランスをより一層良くできる。
また、例えば副リブ42の幅H2が約2mmである場合、主リブ41の幅H1は幅H2よりも0.5mm以上大きいことが好ましい。これにより、主リブ41のへたり難さを確保できるので、凸部36のシール性を向上できる。
副リブ42の幅H2は、円筒部35の厚さT1及び内壁部38の厚さT3の0.8~1.2倍であるので、副リブ42や円筒部35、内壁部38の成形時の収縮量を均一化でき、大径筒部32の成形性を向上できる。大径筒部32のシール時、主リブ41と比べて副リブ42にかかる面圧(荷重)が小さいので、円筒部35や内壁部38の厚さT1,T3と同程度の幅H2でも副リブ42によって凸部36の剛性を確保できる。更に、幅H2を大きくし過ぎないことで副リブ42の両側における肉抜き穴36cの体積を確保できる。これらの結果、凸部36のシール性および成形性を向上できる。
主リブ41及び副リブ42は、各々が接続された位置の凸部36の内周面36aに対する接線と垂直であるため、その内周面36aからの面圧を受け易くでき、主リブ41及び副リブ42のへたり難さを向上できる。特に、主リブ41及び副リブ42のへたり難さは、接線と垂直な部分によって殆ど決まる。
例えば、図5に示した変形例のジョイントブーツ50のように、主リブ51の幅を外壁部37から内壁部38へ向かって広げた場合について検討する。この主リブ51の最小幅は、図4の主リブ41の幅H1と同一である。主リブ51のへたり難さは、図5に二点鎖線で示した通り、主リブ51が接続された位置の凸部36の内周面36aに対する接線と垂直な部分(主リブ51のうち最小幅H1の部分、主リブ41と同一部分)によって殆ど決まり、図4の主リブ41のへたり難さと略同一である。
主リブ51のうち最小幅H1よりも大きい部分は、主リブ51と副リブ42との間の肉抜き穴36cの体積を小さくしたり、主リブ51の成形時の収縮量を増大させる一方で、主リブ51のへたり難さに殆ど影響しない。よって、図4のように、外壁部37から内壁部38へ向かって主リブ41の幅H1を一定にすることで、主リブ41のへたり難さを確保しつつ、不必要に肉抜き穴36cの体積を小さくしたり主リブ41の成形時の収縮量を増大させたりしないようにできる。その結果、幅H1が一定な主リブ41により凸部36のシール性および成形性を向上できる。
同様に、外壁部37から内壁部38へ向かって副リブ42の幅H2を一定にすることで、副リブ42のへたり難さを確保しつつ、不必要に肉抜き穴36cの体積を小さくしたり副リブ42の成形時の収縮量を増大させたりしないようにできる。その結果、凸部36のシール性および成形性を向上できる。
主リブ41及び副リブ42は、外壁部37及び内壁部38を軸心C方向の全体に亘って連結している。これにより、凸部36の耐久性を軸心C方向の全体に亘って確保できる。よって、凸部36の軸心C方向の一部が外周側にへたって凸部36のシール性が低下することを抑制できる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、小径筒部31や大径筒部32、蛇腹部33、アウターケース12等の各部形状や各部寸法を適宜変更しても良い。凸部36が等間隔に周方向の3か所に形成される場合に限らず、凸部36の数や配置を適宜変更しても良い。また、シールリップ31b,32bの数を適宜変更しても良い。
上記形態では、ジョイントブーツ30が取り付けられる等速ジョイント10がトリポートタイプである場合を説明したが、これに限られない。第1伝達軸11と第2伝達軸16との連結部分で伸縮するトリポートタイプ以外の摺動式の等速ジョイントにジョイントブーツ30を取り付けても良く、連結部分で伸縮しない固定式の等速ジョイントにジョイントブーツ30を取り付けても良い。
上記形態では、外壁部37から内壁部38へ向かって主リブ41の幅H1が一定である場合について説明したが、これに限らず、例えば図5に示すように、主リブ51の幅を外壁部37から内壁部38へ向かって広げても良い。また、主リブの幅を内壁部38から外壁部37へ向かって広げても良い。更に、外壁部37と内壁部38との間で主リブの幅を部分的に変えても良い。同様に、副リブの幅を、外壁部37と内壁部38との間で広げても良く部分的に変えても良い。
上記形態では、主リブ41,51の両側に副リブ42が1本ずつ配置される場合について説明したが、これに限られない。例えば、主リブ41,51の両側にそれぞれ配置する副リブ42を2本以上としても良い。但し、凸部36の剛性を周方向で均一化するために、主リブ41,51に関して周方向に対称に副リブ42を配置することが好ましい。
また、副リブ42が接続された位置の凸部36の内周面36aに対する接線と垂直に副リブ42を配置しなくても良い。例えば、副リブ42を主リブ41,51と平行に配置しても良い。
上記形態では、主リブ41,51及び副リブ42は、外壁部37及び内壁部38を軸心C方向の全体に亘って連結する場合について説明したが、これに限られない。例えば、外壁部37及び内壁部38の軸心C方向の一部を主リブ41,51及び副リブ42で連結しても良い。但し、締結溝32aを径方向内側へ投影した部分の全範囲に亘って外壁部37及び内壁部38を主リブ41,51及び副リブ42で連結することが好ましい。これにより、締結溝32aに嵌めたバンド20で大径筒部32を締め付けたとき、その締め付けられた凸部36の軸心C方向の一部が外周側にへたって凸部36のシール性が低下することを抑制できる。
10 等速ジョイント
11 第1伝達軸
12 アウターケース
16 第2伝達軸
30,50 ジョイントブーツ
31 小径筒部
32 大径筒部
33 蛇腹部
35 円筒部
36 凸部
37 外壁部
38 内壁部
41,51 主リブ
42 副リブ
C 軸心
H1 主リブの幅(最小幅)
H2 副リブの幅(最小幅)

Claims (4)

  1. 第1伝達軸のアウターケースに第2伝達軸を嵌め込んだ等速ジョイントに装着されて熱可塑性樹脂から構成される筒状のジョイントブーツであって、
    前記第2伝達軸が挿入される小径筒部と、
    前記アウターケースが嵌まる大径筒部と、
    前記小径筒部と前記大径筒部とを連結する筒状の蛇腹部と、を備え、
    前記大径筒部は、前記大径筒部の軸心を中心とした円筒の一部を形成して前記大径筒部の周の一部をなす円筒部と、
    前記円筒部を周方向に連結して前記円筒部の内周面に対し径方向内側に内周面が膨らむ凸部と、を備え、
    前記凸部は、前記凸部の外周面を形成して前記円筒部を周方向に延長した外壁部と、
    前記外壁部に対し径方向に離れて前記凸部の内周面を形成する内壁部と、
    前記軸心を中心とした放射線上に位置して前記外壁部と前記内壁部との周方向の中央同士を連結する主リブと、
    前記主リブに関して周方向に対称に配置されて前記外壁部と前記内壁部とを連結する副リブと、を備え、
    前記主リブの最小幅が前記副リブの最小幅よりも大きいことを特徴とするジョイントブーツ。
  2. 前記主リブの幅は、前記外壁部から前記内壁部へ向かって一定であることを特徴とする請求項1記載のジョイントブーツ。
  3. 前記主リブの最小幅は、前記副リブの最小幅の1.25~3倍であることを特徴とする請求項1又は2に記載のジョイントブーツ。
  4. 前記副リブの最小幅は、前記円筒部の厚さの0.8~1.2倍であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のジョイントブーツ。
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