WO2004098252A1 - プリント配線板の接続構造 - Google Patents

Abstract

　本発明は、ＦＰＣが電気的に接続されるプリント配線板の接続構造に関する。ＦＰＣは、長尺状の基材と、この基材の表面に積層され基材の軸方向に沿って延びる複数の導体部と、を備える。プリント配線板は、平板状の配線板本体と、この配線板本体の一端面に設けられＦＰＣの先端が挿入される挿入口と、配線板本体の表面から挿入口の内壁面まで貫通する複数のスルーホール端子と、を備える。ＦＰＣをプリント配線板の挿入口に挿入することにより、ＦＰＣの導体部は、それぞれ、前記スルーホール端子に当接する。この発明によれば、ＦＰＣが接続されるコネクタ構造を、プリント配線板の内部に設けたので、回路素子を高密度で実装できるうえに、配線パターンの設計の自由度を向上できる。

Description

明 細 書 プリント配線板の接続構造 技術分野

本発明は、 プリント配線板 （Printed Wiring Board) の接続構造に関 する。 特に、 複数の板部材が積層されて形成されたプリント配線板と、 F P C (Flexible Printed Circuit) とを電気的に接続するプリント配 線板の接続構造に関する。 背景技術

従来より、 電子機器の内部には、 電子部品モジュールやプリント配線 板が実装されている。 これらプリント配線板と電子部品モジュールとを 接続するため、 F P Cつまり平型柔軟ケーブルが用いられている。

ここで、 プリント配線板は、 絶縁性の基材ぉよびこの基材上に形成さ れた配線パターンを有する基板と、 この基板の配線パターンに接続され た I Cやコネクタ等の回路素子と、 を備える。 この回路素子を構成する コネクタとしては、 ほとんど力を加えずに F P Cを挿抜できる Z I F ( Zero Insertion Force) 型コネクタがある （例えば、 特開 2 0 0 2 - 1 5 8 0 5 5号公報参照）。

この Z I F型コネクタによれば、 小型化を実現しつつ、 F P Cおよび スライダの操作性を向上でき、 かつ、 接続信頼性を確保できる。

ところで、 近年、 携帯電話機ゃモパイル機器等の電子機器の小型化が 進んでおり、 この電子機器の小型化に伴って、 F P Cやプリント配線板 も小型化、 高集積化が要請されている。 そこで、 この要請に応えるため 、 複数の基板が複数積層された多層プリント配線板が普及してきている しかしながら、 上述した Z I F型コネクタは、 低背化を実現できるも のの、 基板上に配置されているため、 基板上の一定の面積を占めている 。 そのため、 回路素子を高密度で実装することが困難になる場合があつ た。 ' 発明の開示

本発明は、 上述した課題を解決すべく、 回路素子を高密度で実装でき るプリント配線板の接続構造を提供することを目的とする。

発明者は、 上記目的を満たすため、 以下のようなプリ ント配線板の接 続構造を発明した。

( 1 ) F P Cが電気的に接続されるプリント配線板の接続構造であ つて、 前記 F P Cは、 長尺状の基材と、 この基材の表面に積層され前記 基材の軸方向に沿って延びる複数の導体部と、 を備え、 前記プリント配 線板は、 平板状の配線板本体と、 この配線板本体の一端面に設けられ前 記 F P Cの先端が挿入される挿入口と、 前記配線板本体の表面から前記 揷入口の内壁面まで貫通する複数のスルーホール端子と、 を備え、 前記 F P Cを前記プリント配線板の揷入口に挿入することにより、 前記 F P Cの導体部は、 それぞれ、 前記スルーホール端子に当接することを特徴 とするプリント配線板の接続構造。

F P Cは、 F F C (Flexible Flat Cable) であってもよい。

基材は、 例えば、 薄膜のポリイミ ド板で形成されてよい。 また、 基材 には、 捕強板が積層されてもよい。

導体部は、 導通性と成形性を有する良好な材料で形成されればよく、 例えば、 銅合金板が挙げられる。 導体部には、 ニッケルめっきが施され てよく、 さらに、 導通性の硬質めつきが施されてもよい。 また、 導体部 の基端側は、 ポリイミ ドフィルムで被膜されてよい。

導体部は、 長尺状の基材に積層 （接着） された後に、 エッチングされ て形成されてもよい。 また、 各導体部には、 それぞれ、 低電圧の電源や アースが接続されてよい。

プリント配線板には、 スルーホール端子の他、 ビア （Via)、 パッドォ ンホール （Pad on hole) 等が形成されてよい。 また、 プリント配線板 の配線板本体は、 絶縁性の基板と、 この基板の表面に形成された導体層 とを、 積層して形成してよい。 これら基板および導体層は、 めっきスル 一ホール法により一体化されてよい。

スルーホール端子の位置は、 特に制限されず、 F P Cの導体部の位置 に対応して適宜配置されてよい。 また、 スルーホール端子の孔径も、 適 宜設定されてよい。

( 1 ) に記載の発明によれば、 F P Cが接続されるコネクタ構造を、 プリント配線板の内部に設けたので、 回路素子を高密度で実装できるう えに、 配線パターンの設計の自由度を向上できる。

また、 既存の F P Cのフラットな導体部をそのまま利用できるから、 F P Cの製造コストを低減できる。

( 2 ) ( 1 ) に記載のブリント配線板の接続構造において、 前記 F P Cの導体部は、 前記スルーホール端子に溶融したはんだを流しこむこ とにより、 前記スルーホール端子に溶着されることを特徴とするプリン ト配線板の接続構造。

( 3 ) ( 1 ) に記載のプリント配線板の接続構造において、 前記ス ルーホール端子には、 前記プレスフィットビンが圧入されることを特徴 とするプリント配線板の接続構造。

( 3 ) 記載の発明によれば、 スルーホール端子にプレスフィッ トピン を圧入したので、 プレスフィットピンを介してスルーホール端子と F P Cの導体部とを電気的に接続できる。

( 4 ) ( 3 ) に記載のプリント配線板の接続構造において、 前記プ レスフィッ トピンは、 前記スルーホール端子内に収容された本体と、 前 記本体の一端側に設けられ前記挿入口の内壁面から突出した当接部と、 前記本体の他端側に設けられ前記プリント配線板の表面に露出した円形 状の鍔部と、 を備えることを特徴とするプリント配線板の接続構造。 プレスフィットピンの当接部の形状は、 平面でもよいし、 曲面、 球面 でもよい。

プレスフィットピンの本体の形状は、 特に制限されない。 例えば、 本 体を角柱、 例えば、 四角柱状に形成し、 本体がスルーホール端子の内周 面を確実に押圧するようにしてもよい。 また、 プレスフィッ トピンの本 体をスルーホール端子の内径より僅かに大きい外径を有する円柱形状と し、 この本体の長さ方向に沿ってすり割溝を形成することにより、 本体 がスルーホール端子の内周面を押圧するようにしてもよい。

プレスフィットピンの鍔部は、 スルーホール端子の表層ランド径に対 応した外径としてよい。 また、 この鍔部は、 スルーホール端子にはんだ で固定されてもよい。

( 4 ) 記載の発明によれば、 プレスフィ ッ トピンの当接部を F P Cの 導体部に当接させることにより、 スルーホール端子と F P Cの導体部と を電気的に接続できる。

( 5 ) ( 1 ) から （4 ) のいずれかに記載のプリント配線板の接続 構造において、 前記プリント配線板の配線板本体は、 第 1外層板と、 一 端面に至る切り欠きが形成された内層板と、 第 2外層板とが積層されて 形成され、 前記スルーホール端子は、 前記第 1外層板に形成され、 前記 揷入口は、 前記第 1外層板と、 前記內層板の切り欠きと、 前記第 2外層 板とで囲まれて形成されることを特徴とするプリント配線板の接続構造 切り欠きの幅は、 F P Cの幅より僅かに大きく してもよい。 このよう にすれば、 切り欠きは、 F P Cの幅方向の位置ずれを規制できるから、 F P Cの導体部とスルーホール端子とを容易に位置合わせできる。

上述した第 2外層板、 内層板、 第 1外層板、 第 3外層板、 および後述 するプリプレダは、 一般的には、 エポキシ樹脂で形成される。 なお、 こ れに限らず、 ポリイミ ド、 B T樹脂等の耐熱特性を有する材料で形成さ れてもよく、 低誘電率エポキシ樹脂、 ポリフヱニレンエーテル樹脂等の 低誘電率性を有する材料で形成されてもよい。

なお、 内層板の板厚は、 0 . 2 mm〜l . 6 mmが好ましく、 0 . 6 mm〜l . 0 mmがより好ましい。

また、 第 1外層板、 第 2外層板、 および第 3外層板の板厚は、 0 . 2 mmが好ましい。 また、 銅箔の厚さは 3 5 μ mが好ましい。

( 6 ) ( 5 ) に記載のプリント配線板の接続構造において、 前記第 1外層板および前記第 2外層板は、 両面に配線パターンが形成され、 さ らに、 プリプレダおょぴ銅箔が積層され、 はんだめつき法により一体化 されることを特徴とするプリント配線板の接続構造。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の第 1実施形態に係る F P Cとプリント配線板を示す 斜視図である。

図 2は、 前記実施形態に係るプリント配線板の分解斜視図である。 図 3は、 前記実施形態に係る F P Cがプリント配線板に挿入された状 態を示す断面図である。

図 4は、 本発明の第 2実施形態に係る F P Cおよびプリント配線板を 示す斜視図である。 図 5は、 前記実施形態に係る F P Cがプリント配線板に挿入された状 態を示す断面図である。 発明を実施するための形態

以下、 本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。 なお、 以下の 実施形態の説明にあたって、 同一構成要件については同一符号を付し、 その説明を省略もしくは簡略化する。

〔第 1実施形態〕

図 1は、 本発明の第 1実施形態に係る F P C 2およびプリント配線板 1を示す斜視図である。

F P C 2は、 長尺状の基材 2 2と、 基材 2 2の下面に接着された補強 板 2 3と、 基材 2 2の上面に積層され基材 2 2の軸方向に沿って延びる 複数の導体部 2 1と、 を備える。

F P C 2は、 ポリイミ ドフィルム 2 5で被膜されているが、 その先端 側は露出しており、 露出導体部 2 Aとなっている。

基材 2 2は、 絶縁性を有し、 例えば、 薄膜のポリイミ ド板で形成され る。

露出導体部 2 Aは、 幅 W 2を有している。

図 2は、 プリント配線板 1の分解斜視図である。

プリント配線板 1は、 平板状の配線板本体 1 3と、 この配線板本体 1 3の一端面に設けられ F P C 2の先端が揷入される揷入口 1 0 Bと、 配 線板本体 1 3の表面から揷入口 1 0 Bの内壁面まで貫通する複数のスル 一ホール端子 1 1 Aと、 を備える。

ここで、 配線板本体 1 3は、 第 1外層板 1 1、 内層板 1 0、 第 2外層 板 1 2が積層された構造である。

内層板 1 0は、 絶縁性の板部材、 ここではエポキシガラス板で形成さ れる。 内層板 1 0は、 板厚 TOを有し、 その一端面に至る幅 W1および 奥行き Dの切り欠き 10 Aが形成されている。

第 1外層板 1 1には、 板厚 T 1、 ここでは 0. 2mmを有している。 第 1外層板 1 1の両面には、 銅箔をプリントエッチングすることにより 、 配線パターン 1 1 Bが施されている。 具体的には、 この銅箔の厚みは 、 35 mでめる。

第 1外層板 1 1は、 表裏面を貫通する複数のスルーホール端子 1 1 A が設けられている。 これらスルーホール端子 1 1 Aは、 F P C 2の挿入 方向と直交するように一列に配置されて、 配線パターン 1 1 Bに接続さ れている。

第 2外層板 1 2は、 板厚 T 2、 ここでは 0. 2mmを有している。 第 2外層板 1 2の両面には、 銅箔をプリントエッチングすることにより、 配線パターンが施されている。 具体的には、 この銅箔の厚みは、 3 5 mである。

プリント配線板 1は、 以下の手順で製造される。

すなわち、 第 1外層板 1 1、 内層板 1 0、 および第 2外層板 1 2を順 番に積み上げてプレスし、 はんだめつき法により一体化する。 次に、 こ の一体化された板部材 10〜 1 2に、 スルーホール端子、 ビア、 ノ ッド オンホール等を形成した後、 めっき処理、 レジスト処理する。

第 1外層板 1 1、 内層板 10の切り欠き 10 A、 および第 2外層板 1

2は、 プリント配線板 1の一端面に設けられて FP C 2の先端が揷入さ れる揷入口 10Bを形成する。

また、 上述した複数のスルーホール端子 1 1 Aは、 プリント配線板 1 の表面から挿入口 10 Bの内壁面まで貫通している。

切り欠き 10 Aの幅 W 1は、 F P C 2の幅 W2より僅かに大きくなつ ている。 これにより、 切り欠き 1 OAは、 F P C 2の幅方向の位置ずれ を規制できるから、 F P C 2の導体部 2 1とプリント配線板 1のスルー ホール端子 1 1 Aとを容易に位置合わせできる。

次に、 プリント配線板 1に F P C 2を揷入する手順を、 図 3を参照し ながら説明する。

F P C 2の先端をプリント配線板 1の揷入口 1 0 Bに挿入すると、 F

P C 2の導体部 2 1がスルーホール端子 1 1 Aに当接する。 その後、 ス ルーホール端子 1 1 Aに溶融したはんだを流し込み、 スルーホール端子 1 1 Aと F P C 2の導体部 2 1とを溶着する。 これにより、 プリント配 線板 1 と F P C 2とが電気的に相互接続される。

〔第 2実施形態〕

本実施形態では、 スルーホール端子 1 1 Aにプレスフイツトピン 3が 圧入されている点が、 第 1実施形態と異なる。

図 4は、 本発明の第 2実施形態に係る F P C 2およびプリ ント配線板 1 Aを示す斜視図である。

プレスフィ ッ トピン 3は、 スルーホール端子 1 1 Aに圧入されている

。 このプレスフィットピン 3は、 スルーホール端子 1 1 A内に収容され た本体 3 2と、 この本体 3 2の一端側に設けられ揷入口 1 0 Bの内壁面 から突出した当接部 3 1と、 本体 3 2の他端側に設けられプリント配線 板 1 Aの表面に露出した円形状の鍔部 3 3と、 を備える。

当接部 3 1は、 F P C 2の導体部 2 1に当接する。 この当接部 3 1の 形状は、 球面となっている。

本体 3 2は、 四角柱状に形成されている。 四角柱の互いに対角線上に ある角部同士の間隔は、 スルーホール端子 1 1 Aの内径より僅かに大き く形成されている。

鍔部 3 3は、 スルーホール端子 1 1 Aの表層ランド径に対応した外径 を有する。 次に、 プリント配線板 1 Aに F P C 2を挿入する手順を、 図 5を参照 しながら説明する。

F P C 2の先端をプリント配線板 1 Aの挿入口 1 0 Bに挿入すると、 F P C 2の導体部 2 1がプレスフィットビン 3の当接部 3 1に当接する 。 これにより、 プリント配線板 1 Aと F P C 2とが電気的に相互接続さ れる。

本発明によれば、 以下のような効果がある。

F P Cが接続されるコネクタ構造を、 プリント配線板の内部に設けた ので、 回路素子を高密度で実装できるうえに、 配線パターンの設計の自 由度を向上できる。

また、 既存の F P Cのフラットな導体部をそのまま利用できるから、 F P Cの製造コス トを低減できる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . F P Cが電気的に接続されるプリント配線板の接続構造であって 前記 F P Cは、 長尺状の基材と、 この基材の表面に積層され前記基材 の軸方向に沿って延びる複数の導体部と、 を備え、

前記プリント配線板は、 平板状の配線板本体と、 この配線板本体の一 端面に設けられ前記 F P Cの先端が挿入される揷入口と、 前記配線板本 体の表面から前記挿入口の内壁面まで貫通する複数のスルーホール端子 と、 を備え、

前記 F P Cを前記プリント配線板の揷入口に挿入することにより、 前 記 F P Cの導体部は、 それぞれ、 前記スルーホール端子に当接すること を特徴とするプリント配線板の接続構造。

2 . 請求項 1に記載のプリント配線板の接続構造において、

前記 F P Cの導体部は、 前記スルーホール端子に溶融したはんだを流 しこむことにより、 前記スルーホール端子に溶着されることを特徴とす るプリ ント配線板の接続構造。

3 . 請求項 1に記載のプリント配線板の接続構造において、

前記スルーホール端子には、 前記プレスフィ ッ トピンが圧入されるこ とを特徴とするプリント配線板の接続構造。

4 . 請求項 3に記載のプリント配線板の接続構造において、

前記プレスフィットビンは、 前記スルーホール端子内に収容された本 体と、 ，

前記本体の一端側に設けられ前記揷入口の内壁面から突出した当接部 と、

前記本体の他端側に設けられ前記プリント配線板の表面に露出した円 形状の鍔部と、 を備えることを特徴とするプリント配線板の接続構造。

5 . 請求項 1から 4のいずれかに記載のプリント配線板の接続構造にお レ、て、

前記プリント配線板の配線板本体は、 第 1外層板と、 一端面に至る切 り欠きが形成された内層板と、 第 2外層板とが積層されて形成され、 前記スルーホール端子は、 前記第 1外層板に形成され、

前記挿入口は、 前記第 1外層板と、 前記内層板の切り欠きと、 前記第 2外層板とで囲まれて形成されることを特徴とするプリント配線板の接 続構造。

6 . 請求項 5に記載のプリント配線板の接続構造において、

前記第 1外層板およぴ前記第 2外層板は、 両面に配線パターンが形成 され、

さらに、 プリプレダおよび銅箔が積層され、 はんだめつき法により一 体化されることを特徴とするプリント配線板の接続構造。