JP2006229158A - 多層プリント配線板の接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】高密度実装に適合する多層プリント配線板の接続構造を提供する。
【解決手段】本発明によれば、多層プリント配線板の板厚面へのFPC挿入時において、スライダー装着後、係合部材を用いることでFPCをスライダーと一体化させることにより、多層プリント配線板にFPCを容易かつ、確実に挿入することができる。これにより、高密度実装への適合性及び操作性がより向上した多層プリント配線板の接続構造を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多層プリント配線板の接続構造に関し、特に、平形柔軟ケーブルであるFPC(Flexible Printed Circuit)と多層プリント配線板が電気的に接続される多層プリント配線板の接続構造に関する。
従来より、多くの電子機器に実装される電子部品モジュールやプリント配線板間を接続するには、FPCが使用されている。そして、FPC用コネクタにも実装密度を上げるべく、低背化、小型化等の高密度実装に適合する構造が要求されていた。
また、プリント配線板に関しては、絶縁基板上に導体配線を有し、ICなどの能動部品やコネクタなどの受動部品、その他電子部品等を実装し、これを導体配線に接続して電子回路を構成する両面プリント配線板が使用されていた。しかしながら、近年においては、LSIの高速化・高集積化に伴って、配線パターンが高密度化し、両面では回路配線が収容し切れなくなっており、両面プリント配線板に換えて、多層プリント配線板が普及してきている。
多層プリント配線板は、ウエハース状に絶縁体とパターンを積み重ねたものであり、部品の実装密度が上がり、回路結線が複雑になると両面では回路配線を収容しきれないため層を増やすことにより対応したものである。
さらに、近年においては、携帯電話機やモバイルにみられるように、ダウンサイジングの要求が高く、多層プリント配線板にコネクタを配置し、FPCで電気的に接続するような従来の接続構造に代わる高密度実装に適合する接続構造が望まれていた。これは、通信機器や情報機器以外の分野においても、電子部品の小型化や高速化に伴って、高密度実装に適合する多層プリント配線板の接続構造が要求されていることでもあった。
従来の接続構造に代わる高密度実装に適合する多層プリント配線板の接続構造としては、多層プリント配線板の板厚部にFPCを挿入するFPC用コネクタの接続構造が開示されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1は、スライダーをFPCに装着した後、多層プリント配線板の板厚面にスライダーと一体となったFPCを挿入することにより、電気接続を可能としている。多層プリント配線板の実装面が有効に活用でき、より高密度実装に適合するとしている接続構造である。
特開2004−335551号公報
特許文献1で開示されたFPC用コネクタは、多層プリント配線板の板厚面に挿入口を形成し、FPCを挿入することで、実装面の有効化及び全体の小型化等がなされている。しかし、FPCにスライダーを被装させるのみの構造であるため、スライダーが固定されておらず、容易に外れてしまうという問題があった。さらに、FPCの露出導体面にスライダーを被装させるのみの構造のため、多層プリント配線板のライン接続端子が、スライダーのコンタクトが配設されている面と反対の面に配設されていた場合には、使用できないという問題があった。
そこで、FPCにスライダーを装着した後、FPCからスライダーが容易に外れないように固定することで、多層プリント配線板のライン接続端子が配設されている面の方向に係らず、FPCからスライダーが外れることなく容易に挿入することができるようにすることが望まれていた。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、従来よりも高密度実装への適合性及び操作性の向上した多層プリント配線板の接続構造を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、多層プリント配線板の板厚面に形成された挿入口へのFPC挿入時において、係合部材を用いてFPCをスライダーと一体化させることにより、高密度実装への適合性及び操作性がより向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のような多層プリント配線板の接続構造を提供する。
(1) 多層プリント配線板の板厚面に、スライダーと一体になったFPCが挿入されることにより、当該スライダーを介して当該FPCと当該多層プリント配線板が電気的に接続される多層プリント配線板の接続構造であって、前記スライダーは、挿入部と把持部を形成している絶縁性ハウジングと、当該ハウジングに並設された複数のベローズコンタクトと、前記ハウジングと係合する略コの字形の係合部材と、を備えており、前記FPCは、露出導体部に前記ベローズコンタクトと接触する複数の導体を備えており、前記多層プリント配線板は、前記スライダーと一体化した前記FPCが挿入される挿入口と、当該挿入口内部には前記ベローズコンタクトと圧接する複数のライン接続端子を備えており、前記FPCに前記スライダーを装着し、前記把持部と前記係合部材により挟持した当該FPCを、前記挿入口に挿入することにより、前記ベローズコンタクトが前記導体と前記ライン接続端子を付勢すると共に、前記導体と前記ライン接続端子を電気的に接続する多層プリント配線板の接続構造。
(2) 前記ベローズコンタクトは、ヘアピン状に折り曲げられた第1腕と、前記ハウジングに保持された第2腕を有しており、当該第1腕には、前記ライン接続端子と接触する山部を構成する第1接触部と、前記導体と接触する谷部を構成する第2接触部と、前記山部から延出する延出部を備えている(1)記載の多層プリント配線板の接続構造。
(3) 前記係合部材の一方の面が前記多層プリント配線板の前記挿入口を有する面と当接する(1)又は(2)に記載の多層プリント配線板の接続構造。
(4) 前記係合部材は、前記スライダー係合時において前記露出導体部に対向する面に前記露出導体部を押止する複数の凸部を有する(1)から(3)いずれか記載の多層プリント配線板の接続構造。
(5) 前記係合部材が、前記延出部を押止する(1)から(3)いずれか記載の多層プリント配線板の接続構造。
(1)記載の発明によれば、FPCにスライダーを装着した後、FPCを挟んでスライダーと対向する向きに係合部材を配置し、係合部材とスライダーを係合させることによりFPCを挟持し、これを一体化させる。前記スライダーと一体化した前記FPCを多層プリント配線板の板厚面に形成された挿入口に挿入させる。これにより、前記スライダーを介して前記FPCと前記多層プリント配線板が電気的に接続される。このため、多層プリント配線板の実装面を有効に活用でき、かつ、係合部材を用いることにより、FPCとスライダーが一体化し、FPCの挿入時において、FPCからスライダーが外れることなく容易に多層プリント配線板に挿入することができる。また、多層プリント配線板の挿入口の向きに係らず、スライダーを挿入することができる。したがって、従来よりも高密度実装への適合性及び操作性の向上した多層プリント配線板の接続構造を提供することができる。
また、本発明に係る接続構造は、多層プリント配線板の板厚面に形成された挿入口にFPCを挿入するだけの構造であるため、リペア性に優れ、多層プリント配線板とFPCを接触するためのはんだ付け等の実装技術も必要としない。これにより、容易に接続することが可能となる。
さらに、係合部材によりFPCをスライダーと挟み込む状態で用いることにより、容易に各部品が外れたりすることがなくなる。また、スライダーのベローズコンタクトに加え、係合部材でもFPCを押止することになるため、確実に導通し、接触不良又は短絡の可能性を減らすことができる。
多層プリント配線板は、導体層が絶縁基板の表面と内部に形成されており、これを厚さ方向に立体接続してよい。また、立体接続するためには、厚さ方向に穴があけられ、穴の内部の壁面又は穴空間全体に導体を形成して接続してもよい。多層プリント配線板の立体接続はめっきスルーホール法によって実施されてもよい。
この多層プリント配線板は、内層コアとなる絶縁基板である内層板に、両面の銅張積層板を用いプリントエッチング法により導体パターンが形成された第1外層板及び第2外層板を積層した3層板であってよい。
更に、前記3層板にプリプレグと銅箔を積層して、4層、5層・・n層板と必要に応じて積層してよい。これら多層プリント配線板は穴があけられ、スルーホール、ビア(Via)、パッドオンホール(Pad on hole)などが形成されてよい。
また、切り欠き溝を形成している内層板を第1外層板及び第2外層板で挟むことにより、このFPCが接続される多層プリント配線板は、切り欠き溝がFPCと組み合わされたスライダーを挿入する挿入口を板厚面に形成しているとしてよい。
この多層プリント配線板は、FPCを装着させて挿入する穴に基板を装着する代わりに、コネクタ化にすることでコネクタの形状次第でトップタイプ、ライトアングルタイプの構造としてもよい。
FPCはFFC(Flexible Flat Cable)であってもよい。FPCは、外部への露出面を形成しており、当該露出面に複数の導体と、当該導体の露出面の反対面に密着配置される絶縁性の基材とからなる露出導体部を備え、更に、補強板が前記基材に密着配置されている積層構造であってよい。
なお、露出導体部とは、FPCに形成される導体の外部接続となる接触端子部であって、ポリイミドフィルムなどで被覆されていない端末部分を示している。
絶縁性の基材は例えば、薄膜のポリイミド板であってよく、導体は導通性に良好な材料(例えば、銅箔板)であってよく、複数の導体がエッチングなどで形成された後に露出面における導体にニッケルめっきが施されてよい。前記ニッケルめっきはその他、導通性の硬質めっきであってもよい。
FPCは、導体、基材、補強板の順番に積層されてよく、露出導体部以降はポリイミドフィルムで被膜されてよい。
このFPCは、低電圧の電源、アース、信号、差動信号が供給されてよい。そして、これら電気信号が前記ベローズコンタクトを介して多層プリント配線板のライン接続端子に相互接続されてよい。
前記ベローズコンタクトは伝導性からは銅合金板で成形されるのが好ましく、リン青銅板やベリリウム青銅板であってよい。そして、銅合金板にニッケルめっきやクロームめっきが施されてよい。接触抵抗を少なくするためには、これらめっき上に金がフラッシュめっきされてもよい。
さらに、ベローズコンタクトは、耐磨耗性を確保するためには鋼薄板で成形されてもよい。鋼薄板にニッケルめっきやクロームめっきが施されてよい。接触抵抗を少なくするためには、これらめっき上に金がフラッシュめっきされてもよい。
複数のベローズコンタクトが整列するようにハウジングにおける挿入部の複数の溝に圧入されてよい。圧入された状態においては、第2腕が挿入部の溝に固定されてよい。
(2)記載の発明によれば、前記ベローズコンタクトは、ヘアピン状に折り曲げられた第1腕と、前記ハウジングに保持された第2腕を有しており、当該第1腕には、前記ライン接続端子と接触する山部を構成する第1接触部と、前記導体と接触する谷部を構成する第2接触部と、前記山部から延出する延出部を備えている。これにより、FPC装着時において、第1腕の弾性変形により、ヘアピン状に折り曲げられたベローズコンタクトの山部を構成した第1接触部がライン接続端子を圧接し、谷部を構成した第2接触部がFPCを圧接するため、接触不良等による短絡を防ぐことができる。これにより、従来よりも高密度実装への適合性及び操作性の向上した多層プリント配線板の接続構造を提供することができる。
ここで、ベローズコンタクトの第1腕は、ヘアピン状に折り返された部分をいい、第2腕は、スライダーの基材に保持されている部分をいう。
好ましい様態の多層プリント配線板の接続構造において、ベローズコンタクトにおける第1接触部からFPC下面までの間隔は、FPCが挿入される挿入口の幅(実質的に内層板の板厚)より僅かに大きくなっており、ベローズコンタクトが挿入口に挿入されることにより、第1腕は挿入口の内壁に圧迫されて弾性変形するとしてよい。
そして、第1接触部及び第2接触部を有する第1腕が弾性変形することにより、その反作用として第1接点は挿入口内に備えられているライン接続端子に接触圧を付与し、さらに、第2接触部においてFPCに接触圧を加える。
なお、ベローズコンタクトにおける接触部は、点接触のみならず、線接触又は面接触を含むものとする。好ましい様態の接点構造において、第1接触部は多層版のライン接続端子に当接する面接触であり、第2接触部はFPCに当接する面接触であるが、線接触であってもよい。
また、ベローズコンタクトは、第1腕と第2腕がU字状に開口している屈曲形状のみならず、放物線形状又は大きな曲率を有する緩やかな円弧形状としてもよい。
(3)記載の発明によれば、スライダーの把持部に係合部材を係着させることで、FPC挿入時において、係合部材が多層プリント配線板の板厚面に当接して、FPCが挿入口内をそれ以上進行しないようにすることができる。これにより、係合部材がFPCの挿入量を規制し、FPC挿入時における接続部材の破損を防ぐことができる。したがって、従来よりも高密度実装への適合性及び操作性の向上した多層プリント配線板の接続構造を提供することができる。
スライダーの把持部の底面に形成されている一対の突起は、FPCに形成されている一対の溝に嵌合されてよい。嵌合とは、形状が合ったものをはめ合わせることである。実施様態においては、突起は四角柱であり、溝は矩形の切り欠き溝であるが、四角柱状の突起をピンに換え、溝を丸穴にしてもよい。
このスライダーは、ベローズコンタクトの第2接触部でFPCを圧接し、把持部の突起をFPCの溝に嵌合し、係合部材をスライダーの把持部に係着することで、FPCを多層プリント配線板の挿入口に容易に滑動させるためのものである。そして、スライダーの把持部に係合部材を係着させることで、係合部材が多層プリント配線板の板厚面に当接して、FPCが挿入口内をそれ以上進行しないようにしてもよい。
(4)記載の発明によれば、係合部材の複数の凸部がFPCの基材を押止するため、FPCの振れを抑えることができ、かつ、スライダーの脱離を防止することができる。また、係合部材の凸部は、スライダーに並設されたベローズコンタクト同士の隙間に配設されるように形成されているため、ベローズコンタクト同士の接触による短絡を防ぐことができる。したがって、従来よりも高密度実装への適合性及び操作性の向上した多層プリント配線板の接続構造を提供することができる。
(5)記載の発明によれば、係合部材によりベローズコンタクトの延出部を押止した状態でFPCを挿入することにより、FPCの導体部を挿抜するときに、挿抜力をほとんど必要としないZIF(Zero Insertion Force)型プリント配線板用コネクタとすることができる。これにより、大型化させることなくFPCの挿入操作性及びスライダーのスライド操作性を向上させる事ができる。したがって、従来よりも高密度実装への適合性及び操作性の向上した多層プリント配線板の接続構造を提供することができる。
この係合部材は、スライダーのベローズコンタクトの間から、FPCの基材を押圧するように複数のくし歯状の凸部を有していてもよい。ここで、くし歯状とは、凸部がスライダーのベローズコンタクトの間に収まるように、並設された状態をいう。またこれは、ベローズコンタクトの第一腕を押圧するものであってもよい。
また、係合部材の凸部先端部は、円弧状であってもよく、平面状又は、多角形状であってもよい。
このような好適な実施様態による多層プリント配線板の接続構造は、既存技術のFPCを利用できることに優位性がある。すなわち、導体自体は加工する必要性がなく、予め用意されたスライダー及び係合部材に既存技術のFPCを挿入することで目的を達成するための接続構造が得られる。また、各部材の組み立てにおいては、手作業で組み立てることが可能であり、新たな組み立て用の設備を必要としない。
本発明によれば、係合部材を用いることにより、FPCにスライダーを確実に固定する事ができ、多層プリント配線板への挿入が容易且つ確実に行うことができる。これにより、従来よりも高密度実装への適合性及び操作性の向上した多層プリント配線板の接続構造を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施例におけるFPCと多層プリント配線板との接続構造を示す外観斜視図である。図2は、図1における実施例において、FPC、スライダー及び係合部材を一体化したものを多層プリント配線板に挿入する状態の接続構造を示す外観斜視図である。図3は、図1における実施例において、FPC、スライダー及び係合部材を一体化したものを多層プリント配線板に挿入した状態の接続構造を示す外観斜視図である。図4は、本発明に係る実施例におけるスライダーを示す図である。図5は、図4におけるx−x断面図である。図6は、図4におけるy−y断面図である。図7は、本発明に係る実施例における係止部材を示す図である。図8は、本発明に係る実施例においてスライダーにFPCを装着した状態を示す外観斜視図である。図9は、図8に係合部材を装着した状態を示す外観斜視図である。図10は、本発明に係る実施例におけるFPCの挿入状態を示す断面図である。図11は、本発明に係る変形例におけるFPCの挿入状態を示す断面図である。
<実施例>
図1に示すように、FPC2は、露出導体部21において外部への露出面22を形成している。この露出面22には、複数の導体20が形成されており、この導体20は、絶縁性の基材23上に接着されている。
絶縁性の基材23は、例えば、薄膜のポリイミド板である。導体20は、導通性に良好な材料(例えば、銅箔板)であってよく、複数の導体20がエッチングなどで形成された後にニッケルめっきが施されているものであってもよい。
FPC2は、基材23の上面に導体20が積層されており、露出導体部21以降はポリイミドフィルムで被膜されている。なお、本実施例には用いていないが、基材の下面に補強版を用いたものであってもよい。また、FPC2には、図1に示すように、露出導体部21以降に幅方向に相反するように一対の矩形の溝24が形成されており、スライダー3に装着したときにスライダー3の一対の嵌合凸部30に嵌合する(図8参照)。
図1に示す実施形態において、多層板1は、内層コアとなる絶縁基板である内層板10に、両面の銅張積層板を用いプリントエッチング法により導体パターンが形成された第1外層板11及び第2外層板12を積層した3層板になっている。
また、図2に示すように、内層板10には、FPC2と組み合わされたスライダー3が挿入される幅W1と奥行きD1を有する切り欠き溝13が形成されている。第1外層板11は、切り欠き溝13に表出する複数のライン接続端子14を備えている。第2外層板12は、第1外層板11に対向するように配置されている。
そして、切り欠き溝13を形成している内層板10を第1外層板11及び第2外層板12で挟むことにより、このFPC2が接続される多層板1は、切り欠き溝13がFPC2と組み合わされたスライダー3を挿入する挿入口15を形成している。
ここで、図8に示すように、FPC2の露出導体部21の幅と、スライダー3の内壁の横幅は一致している。また、図2に示すように、挿入口15の幅は、スライダー3の幅より僅かに大きく、挿入口15がスライダー3を幅方向に案内すると共に規制する。このように、スライダー3を幅方向に規制することにより、FPC2と接続するベローズコンタクト32と、多層板1に形成されているライン接続端子14の位置合わせが容易となる(図3参照)。
また、図3に示すように、係合部材35を係合したFPC2の挿入完了時には、係合部材35の一方の面が多層板1の挿入口15を有する面に当接する。これにより当該係合部材35がストッパーとなり、これ以上挿入できないようになる。
図4(a)は、スライダー3の平面図であり、(b)は背面図、(c)は正面図、(d)は側面図である。図4(a)に示されるように、スライダー3は、絶縁性ハウジング31に複数のベローズコンタクト32を並設する。
絶縁性ハウジング31は、多層板1に挿入される挿入部31Aと把持部31Bで構成されており、把持部31Bには、FPCと嵌合する一対の嵌合凸部30が設けられている。さらに、係合部材35と係合する一対の係合溝33が設けられている。
図4から6に示されるように、ベローズコンタクト32は、絶縁性ハウジング31内に整列するように圧入される。ここで、複数のベローズコンタクト32が圧入された状態においては、第2腕34が挿入部に固定される。
また、図6に示されるように、ベローズコンタクト32は、ヘアピン状に折り曲がった第1腕36とハウジングに保持された第2腕34を有する。さらに、第1腕36には、ライン接続端子14と接触する第1接触部32AとFPC2の導体20と接触する第2接触部32Bを有する(図10参照)。
図7(a)は、係合部材35の平面図であり、(b)は背面図、(c)は正面図、(d)は底面図、(e)は側面図、(f)は図7(d)におけるz-z断面図である。
図7に示されるように、係合部材35は、略平板状のカバー本体37の両端部から突出する対向する一対の爪38が設けられている。この一対の爪38は、互いに外側に弾性変形した後に復帰してスライダー3の係合溝33と係合する(図1及び2参照)。
また、カバー本体37には、スライダー3と係合する面に凸部35Aが設けられている(図7参照)。この凸部35Aは、図9に示すように、スライダー3と係合する際に、ベローズコンタクト32より1つ多い数の凸部35Aが、くし歯状に並設されている。ここで、くし歯状とは、凸部がスライダーのベローズコンタクトの間に収まるように、並設された状態をいう。この凸部35Aは、スライダー3のベローズコンタクト32の間からFPC2の基材23を押止する。
なお、本実施形態においては、凸部35A先端部は、4角を有する形状になっているが、本形状は、円弧状であってもよく、平面状又は、多角形状であってもよい。
次に、本発明による実施形態における多層板1とFPC2の接続状態を図10に基づいて説明する。
図10に示すように、FPC2をスライダー3と係合部材35を用いて一体化させて、多層板1の挿入口15内に挿入すると、ベローズコンタクト32の第1接触部32Aは、多層板1に設けられたライン接続端子14を圧接する。さらに、ベローズコンタクト32の第2接触部32Bは、FPC2の露出面22における導体20に接触しており、導体20を圧接している。
図10で示された多層板1の接続構造においては、FPC2は、スライダー3内におけるベローズコンタクト32の第2接触部に接続されており、ベローズコンタクト32は、挿入口15内からライン接続端子14に圧接されることにより、FPC2と多層板1の電気的相互接続を可能とする。
なお、図10の実施形態においては、スライダー3と係合している係合部材35が多層板1の板厚面に当接しており、スライダー3は、挿入口15内にこれ以上は進行しない。
本実施形態においては、多層板1の板厚面に挿入口15を設け、スライダー3を挿入しているが、基板と基板の空間を利用することで、同様な構造を構築し、電気的な接続を得ることも可能である。また、FPC2を挿入する挿入口15をコネクタ化することで、トップタイプ、ライトアングル仕様等の構造に使用することも可能である。
本発明においては、内層板10の板厚は、0.5〜2.0mmまで可能であるが、本発明の実施に供する内層板の板厚は、0.5〜0.8mm程度と想定される。
第1外層板11と第2外層板12となる両面プリント配線板のそれぞれの板厚は、0.2mm程度であり、必要に応じてプリプレグと銅箔を積層して板厚を厚くしてもよく、両面プリント配線板自身の板厚を厚くしてもよい。なお、銅箔の厚さは35μmであり、厚さ方向に対して無視できると考える。
また、切り欠き溝13の幅W1は実施形態に応じて、適宜設定されてよい。同様に、内層板10の板厚も実施形態に応じて、適宜設定されてよい。
<変形例>
[ZIF型プリント配線板用コネクタの接続構造]
本実施形態に係る接続構造のうち、FPCの導体を挿抜するときに、挿抜力をほとんど要しないZIF型プリント配線板用コネクタの配線構造について、図11に示すスライダーを用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、前記第1実施形態と同一の構成要件においては同一符号を付し、その説明は省略若しくは簡略化する。
図11は、本発明に係る変形例におけるFPC2を多層板1に挿入したときの接続構造を示す断面図である。図11(a)は、変形例におけるFPC2を多層板1に挿入したときの接続構造を示す断面図であり、図11(b)は、FPC2を多層板1に挿入後、係合部材37を解除した構造を示す断面図である。
図11(a)に示すように、変形例における係合部材37は、ベローズコンタクト32の第1腕の延出部32Cを押止する。ベローズコンタクト32の第1接触部32Aは、係合部材37の押止力により、ライン接続端子と逆の方向に押し出される。第1腕の延出部32Cが押し出されると、第1接触部32Aの位置もライン接続端子と対向する方向に押し返され低くなり、第1接触部32Aの位置が低くなると、第1接触部32AからFPC2の下面までの間隔は、多層板1の板厚面に形成されている挿入口15の短手方向の幅より小さくなる。
そして、係合部材37により第1接触部が押し返された状態においては、ベローズコンタクト32が挿入口15の内壁に接触することなく、FPC2を挿入することができる。
図11(b)は、本変形例に係るFPC2挿入後、係合部材37を解除した状態の接続構造を示す断面図である。FPC2挿入後、係合部材37を解除すると、係合部材37により押止されていた第1腕の延出部32Cは、弾性力によりもとの状態にもどろうとする。これにより、第1接触部32AからFPC2の下面までの距離は、挿入口15の短手方向の幅より若干大きいため、弾性力により回復した第1接触部は、挿入口15の上面内壁を押圧する。
こうして、第1接触部32A及び第2接触部32Bを有する第1腕が弾性変形することにより、その反作用として第1接触部32Aは挿入口15内に備えられているライン接続端子に接触圧を付与し、さらに、第2接触部32BにおいてFPC2に接触圧を加える。
これにより、FPC2は、スライダー3内におけるベローズコンタクト32の第2接触部32Bに接続されており、ベローズコンタクト32は、挿入口15内からライン接続端子を圧接することにより、FPC2と多層板1の電気的相互接続を可能とする。
本発明に係る実施例におけるFPCと多層プリント配線板との接続構造を示す外観斜視図である。 図1における実施例において、FPC、スライダー及び係合部材を一体化したものを多層板に挿入する状態の接続構造を示す外観斜視図である。 図1における実施例において、FPC、スライダー及び係合部材を一体化したものを多層板に挿入した状態の接続構造を示す外観斜視図である。 本発明に係る実施例におけるスライダーを示す図である。 図4におけるx−x断面図である。 図4におけるy−y断面図である。 本発明に係る実施例における係止部材を示す図である。 本発明に係る実施例においてスライダーにFPCを装着した状態を示す外観斜視図である。 図8に係合部材を装着した状態を示す外観斜視図である。 本発明に係る実施例におけるFPCの挿入状態を示す断面図である。 本発明に係る変形例におけるFPCの挿入状態を示す断面図である。
符号の説明
1 多層プリント配線板(多層板)
10 内層板
11 第1外層板
12 第2外層板
13 切り欠き溝
14 ライン接続端子
15 挿入口
2 FPC
20 導体
21 露出導体部
22 露出面
23 基材
24 矩形溝
3 スライダー
30 嵌合凸部
31 絶縁性ハウジング
31A 挿入部
31B 把持部
32 ベローズコンタクト
32A 第1接触部
32B 第2接触部
32C 延出部
33 係合溝
34 第2腕
35 係合部材
35A 凸部

Claims (5)

  1. 多層プリント配線板の板厚面に、スライダーと一体になったFPCが挿入されることにより、当該スライダーを介して当該FPCと当該多層プリント配線板が電気的に接続される多層プリント配線板の接続構造であって、
    前記スライダーは、挿入部と把持部を形成している絶縁性ハウジングと、当該ハウジングに並設された複数のベローズコンタクトと、前記ハウジングと係合する略コの字形の係合部材と、を備えており、
    前記FPCは、露出導体部に前記ベローズコンタクトと接触する複数の導体を備えており、
    前記多層プリント配線板は、前記スライダーと一体化した前記FPCが挿入される挿入口と、当該挿入口内部には前記ベローズコンタクトと圧接する複数のライン接続端子を備えており、
    前記FPCに前記スライダーを装着し、前記把持部と前記係合部材により挟持した当該FPCを、前記挿入口に挿入することにより、前記ベローズコンタクトが前記導体と前記ライン接続端子を付勢すると共に、前記導体と前記ライン接続端子を電気的に接続する多層プリント配線板の接続構造。
  2. 前記ベローズコンタクトは、ヘアピン状に折り曲げられた第1腕と、前記ハウジングに保持された第2腕を有しており、
    当該第1腕には、前記ライン接続端子と接触する山部を構成する第1接触部と、前記導体と接触する谷部を構成する第2接触部と、前記山部から延出する延出部を備えている請求項1記載の多層プリント配線板の接続構造。
  3. 前記係合部材の一方の面が前記多層プリント配線板の前記挿入口を有する面と当接する請求項1又は2に記載の多層プリント配線板の接続構造。
  4. 前記係合部材は、前記スライダー係合時において前記露出導体部に対向する面に前記露出導体部を押止する複数の凸部を有する請求項1から3いずれか記載の多層プリント配線板の接続構造。
  5. 前記係合部材が、前記延出部を押止する請求項1から3いずれか記載の多層プリント配線板の接続構造。
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