JP4850076B2 - 電線複合プリント配線基板、電線複合プリント配線基板製造方法、電線部品および電子機器 - Google Patents

電線複合プリント配線基板、電線複合プリント配線基板製造方法、電線部品および電子機器 Download PDF

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本発明は、第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されたプリント配線基板と該プリント配線基板に接続された電線部品とを備える電線複合プリント配線基板、このような電線複合プリント配線基板を製造する電線複合プリント配線基板製造方法、このような電線複合プリント配線基板に適用される電線部品、およびこのような電線複合プリント配線基板を搭載した電子機器に関する。
携帯電話などの小型軽量で高周波の無線信号に対応する電子機器では、小型軽量化、高密度実装を進めるためにプリント基板相互間を立体的に配線し、電磁遮蔽および高周波対応が可能な電線部品の適用が増加している。
従来、プリント基板とプリント基板との接続には、コネクタ付電線、コネクタ付同軸電線、コネクタ付フレキシブル基板などコネクタを有する電線部品を適用していた。また、コネクタを適用しないものとして、フレキシブル基板とリジッド基板を複合したリジッドフレックス基板を用いていた。
図22ないし図24に基づいて従来の電線部品の適用状況を説明する。
図22は、従来例1に係るプリント基板を説明する説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符Bでの側面図、(C)は(B)の矢符Rotに従って電線部品を折り曲げた状態での側面図である。
プリント基板110相互間を電線部品120で接続してプリント基板ユニット(組プリント基板ユニット)としてあり、電線部品120はコネクタ125を備えたコネクタ付電線、コネクタ付同軸電線で構成してある。
図23は、従来例2に係るプリント基板を説明する説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符Bでの側面図、(C)は(B)の矢符Rotに従って電線部品を折り曲げた状態での側面図である。
プリント基板210相互間を電線部品220で接続したプリント基板ユニット(組プリント基板ユニット)としてあり、電線部品220はコネクタ225を備えたコネクタ付フレキシブル基板で構成してある。
図24は、従来例3に係るプリント基板を説明する説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符Bでの側面図、(C)は(B)の矢符Rotに従って電線部品を折り曲げた状態での側面図である。
プリント基板310相互間を電線部品320で接続したプリント基板ユニット(組プリント基板ユニット)としてあり、プリント基板310はリジッドプリント基板(リジッド部)で構成してあり、電線部品320はフレキシブル基板(フレックス部)で構成してある。つまり、プリント基板ユニットは、リジッドフレックス基板で構成してある。
コネクタ付電線、コネクタ付同軸電線(従来例1)、コネクタ付フレキシブル基板(従来例2)で接続する場合は、電気的な接続をコネクタの接触によって行なうことから、電気的な接続が不安定になるため信頼性に問題があった。また、コネクタを機械的に嵌合して接続することから、接続強度が不安定になるという問題があった。さらに、コネクタをプリント基板上に実装することからプリント基板上に占有面積が必要となるので、プリント基板の表面面積を十分に活用できないという問題があった。
コネクタ付フレキシブル基板、リジッドフレックス基板のフレックス部(従来例3)で接続する場合は、フレキシブル基板を形成するエッチング加工でパターン幅やパターン間隔にばらつきが発生するため、高周波での電気特性が不安定になるという問題があった。また、構造的に信号パターンの全周を遮蔽パターンで囲むことができないことから、不要輻射を遮断できないことから電磁遮蔽性能に問題があった。また、リジッド部の内層構造とフレックス部の構造を一体の導体や絶縁体で形成することから、フレックス部での電気性能や機械性能を最優先することができないという問題があった。さらに、平面状のフレキシブル部材による接続となることから、平行移動による配置や捩り移動による配置ができないという問題があった。
なお、電線部品としての同軸ケーブルを配線基板に組み込んだ技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)が、配線基板相互間を電線で接続するものではなく、上述した問題を解決するものではない。
特開2003−273496号公報 特開2004−63725号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されたプリント配線基板と、第1層配線基板に嵌合され第2配線基板に接着された嵌合部を有する電線部品とを備えることにより、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度を大きくすることができる電線複合プリント配線基板を提供することを目的とする。
また、本発明は、第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されたプリント配線基板と、導線を有する電線、電線を固定する嵌合部、および嵌合部に保持され導線を第2配線基板の信号配線パターンに接続する接続部を有する電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を製造する電線複合プリント配線基板製造方法であって、第1配線基板に嵌合部を嵌合し、第1配線基板および嵌合部に第2配線基板を積層し、接続部を介して電線部品の導線に接続される第2配線基板の信号配線パターンを形成することにより、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度を大きくすることができる電線複合プリント配線基板を生産性良く製造する電線複合プリント配線基板製造方法を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されるプリント配線基板と、プリント配線基板に接続される電線部品とを備える電線複合プリント配線基板に適用される電線部品であって、絶縁した導線を有する電線と、電線の端部を固定し第1配線基板に形成される嵌合用開口部に嵌合されて第2配線基板に接着される嵌合部と、嵌合部に保持され導線を第2配線基板の配線パターンに接続する接続部とを備える電線部品とすることにより、プリント配線基板に対して高精度に位置決めすることが可能で、プリント配線基板との接続強度を向上させて第2配線基板(プリント配線基板)と導線との接続を容易かつ確実に行なうことが可能な電線部品を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、電子部品を実装したプリント配線基板とプリント配線基板に接続された電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を搭載した電子機器であって、電線複合プリント配線基板を本発明に係る電線複合プリント配線基板とすることにより、自由な立体配線が可能でプリント配線基板の配置の自由度が大きい電線複合プリント配線基板を搭載し、筐体の小型化が可能で電線部品の接続の信頼性が高い電子機器を提供することを他の目的とする。
本発明に係る電線複合プリント配線基板は、第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されたプリント配線基板と、該プリント配線基板に接続された電線部品とを備える電線複合プリント配線基板であって、前記電線部品は、信号経路となる導線および該導線を絶縁する被覆部を有する電線と、該電線の端部を固定する嵌合部と、該嵌合部に保持され前記導線を前記第2配線基板の信号配線パターンに接続する接続部とを備え、前記嵌合部は、前記第1配線基板の嵌合用開口部に嵌合され、前記第2配線基板に接着してあり、前記接続部は、前記導線に接続された信号リードフレームで構成され、該信号リードフレームは前記第2配線基板および前記嵌合部に開口された信号導通孔に形成された信号導通孔導体を介して前記信号配線パターンに接続してあることを特徴とする。
この構成により、プリント配線基板に対して電線部品を所定の位置に高精度で位置決めすることが可能となり、また、プリント配線基板と電線部品との結合強度を向上させて第2配線基板(プリント配線基板)と導線との接続を容易かつ確実に行なうことが可能で、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度の大きい電線複合プリント配線基板とすることができる。さらに、プリント配線基板表面で電線部品を結合する必要がないことから、実装表面、実装体積を縮小することが可能となる。また、導線を第2配線基板(信号配線パターン)へ容易かつ高精度に接続して信頼性の高い接続を確保することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記信号リードフレームは、前記信号導通孔導体に接続される領域で周囲の領域より大面積の信号リードランドとしてあることを特徴とする。
この構成により、信号導通孔導体に対する位置合わせを十分な余裕度で行なうことができるので、信号リードフレームと導通孔導体を信頼性良く接続することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記信号配線パターンは、前記信号導通孔導体に接続される領域で周囲の領域より大面積の信号配線ランドとしてあることを特徴とする。
この構成により、信号導通孔導体に対する位置合わせを十分な余裕度で行なうことができるので、信号リードフレームと導通孔導体を信頼性良く接続することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記電線は、遮蔽線を有する同軸ケーブルとしてあることを特徴とする。
この構成により、優れた高周波特性と対ノイズ特性を有する電線複合プリント配線基板とすることができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記遮蔽線は、撚り線としてあることを特徴とする。
この構成により、柔軟性の高い電線部品を備えた電線複合プリント配線基板とすることができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記導線は、撚り線としてあることを特徴とする。
この構成により、柔軟性の高い電線部品を備えた電線複合プリント配線基板とすることができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記電線は、複数並置されていることを特徴とする。
この構成により、複数の信号経路に対応できる電線複合プリント配線基板とすることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、複数の前記電線は、相互に分離してあることを特徴とする。
この構成により、プリント配線基板を自由に移動させてプリント配線基板の配置を変更することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、複数の前記電線の内で外側に配置された電線は、非信号経路としてあることを特徴とする。
この構成により、応力が集中しやすい外側の配線が切断した場合でも信号経路での切断不良が発生しない信頼性の高い電線複合プリント配線基板とすることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、複数の前記電線の内で外側に配置された電線は、内側に配置された電線に比較して高い剛性を有する構成としてあることを特徴とする。
この構成により、応力が集中しやすい外側の配線の破壊強度を向上させて切断不良の発生を抑制した信頼性の高い電線複合プリント配線基板とすることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、複数の前記電線の内で外側に配置された電線は、内側に配置された電線に比較して高い弾性を有する構成としてあることを特徴とする。
この構成により、応力が集中しやすい外側の配線の弾性を向上させて切断不良の発生を抑制した信頼性の高い電線複合プリント配線基板とすることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記嵌合部は、前記電線と交差する方向に配置され前記遮蔽線に接続されたシールドリードフレームを保持し、前記シールドリードフレームは、前記第2配線基板および前記嵌合部に開口されたシールド導通孔に形成されたシールド導通孔導体を介して前記第2配線基板のシールド配線パターンに接続してあることを特徴とする。
この構成により、遮蔽線を第2配線基板(シールド配線パターン)へ容易かつ高精度に接続して信頼性の高いシールドを施すことが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、複数の前記電線の各遮蔽線は、前記シールドリードフレームに接続してあることを特徴とする。
この構成により、複数の電線の各遮蔽線を1つのシールドリードフレームに集束させることから、遮蔽に必要な面積を低減することができ、小型化、高密度化を図ることが可能な電線複合プリント配線基板とすることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記シールドリードフレームは、前記シールド配線パターンに複数箇所で接続してあることを特徴とする。
この構成により、遮蔽線の接続の信頼性を向上させ、遮蔽を確実に行なうことが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記シールドリードフレームは、前記シールド導通孔導体に接続される領域を対称的に配置したシールドリードランドとしてあることを特徴とする。
この構成により、シールド導通孔導体に対する位置合わせを十分な余裕度で容易に行なうことができるので、シールドリードフレームとシールド導通孔導体を信頼性良く接続することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記シールド配線パターンは、前記シールド導通孔導体に接続される領域で周囲の領域より大面積のシールド配線ランドとしてあることを特徴とする。
この構成により、シールド導通孔導体に対する位置合わせを十分な余裕度で行なうことができるので、シールドリードフレームと導通孔導体を信頼性良く接続することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記シールドリードフレームは、前記嵌合部から突出したフレーム突出部に位置整合ガイド穴を有することを特徴とする。
この構成により、位置整合ガイド穴を適用して嵌合部の位置を容易に調整できることから、第1配線基板に対して嵌合部を容易かつ高精度に位置合わせすることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記導線に対する前記信号リードフレームの接続位置は、前記遮蔽線に対する前記シールドリードフレームの接続位置に対して前記第1配線基板の側に配置してあることを特徴とする。
この構成により、確実なシールド効果が得られ、また、導線および信号リードフレームの接続位置への応力を抑制して接続強度を確保することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記嵌合部は、樹脂成形してあることを特徴とする。
この構成により、導線の端部、導線に接続される信号リードフレーム、遮蔽線、遮蔽線に接続されるシールドリードフレームを一括して確実に固定することが可能となり、接続強度を高めて接続の信頼性の大きい嵌合部を容易に形成することができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記嵌合部は、前記第2配線基板に向けて突出した鍔部を有することを特徴とする。
この構成により、嵌合部を第2配線基板に対して強固に固定することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記鍔部は、前記電線が導出される側の端部に形成してあることを特徴とする。
この構成により、嵌合部の端部で第1配線基板と第2配線基板を接着する接着剤の流動性を抑制することが可能となるので、第1配線基板(および嵌合部)と第2配線基板の接着性の信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記嵌合部は、透明樹脂で形成してあることを特徴とする。
この構成により、シールドリードフレームのランド(シールドフレームランド)、信号リードフレームのランド(信号フレームランド)を容易に検出して嵌合部の位置を調整できることから、第1配線基板に対して嵌合部を高精度に位置合わせすることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記シールドリードフレームは、位置表示マークを前記嵌合部の内側に有することを特徴とする。
この構成により、位置表示マークを容易に検出して嵌合部の位置を調整できることから、第1配線基板に対して嵌合部を高精度に位置合わせすることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記嵌合部は、前記第1配線基板と位置整合する突起部を有することを特徴とする。
この構成により、嵌合部(電線部品)と第1配線基板の位置合わせを自己整合的に行なうことが可能となり、嵌合部と第1配線基板の嵌合を高精度で容易に行なうことができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記嵌合部、前記第1配線基板および前記第2配線基板は、線膨張係数が同等の樹脂材料で構成してあることを特徴とする。
この構成により、プリント配線基板と嵌合部との接着の信頼性を向上できるので、電線部品とプリント配線基板との接続の信頼性を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記第1配線基板は両面配線基板であり、前記第2配線基板は前記第1配線基板の両面に積層してあることを特徴とする。
この構成により、4層の導体層を有するプリント配線基板で電線複合プリント配線基板を構成することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記プリント配線基板に電子部品が実装してあることを特徴とする。
この構成により、電子部品を実装したプリント配線基板の配置を自由に行なうことが可能で電線部品の接続信頼性が高い電線複合プリント配線基板を構成することができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板では、前記プリント配線基板は2枚としてあり、該2枚のプリント配線基板を相互に前記電線部品で接続してあることを特徴とする。
この構成により、一対のプリント配線基板を相互に電線部品で接続した折りたたみ仕様の電線複合プリント配線基板とすることができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法は、第1配線基板および第2配線基板が積層されたプリント配線基板と、信号経路となる導線および該導線を絶縁する被覆部を有する電線、該電線の端部を固定する嵌合部、および該嵌合部に保持され前記導線を前記第2配線基板の信号配線パターンに接続する接続部を有する電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を製造する電線複合プリント配線基板製造方法であって、前記第1配線基板を形成する第1配線基板形成工程と、前記第1配線基板に前記嵌合部を嵌合するための嵌合用開口部を形成する嵌合用開口部形成工程と、前記嵌合用開口部に前記嵌合部を嵌合して位置合わせする嵌合工程と、前記第1配線基板および前記嵌合部に前記第2配線基板を積層する第2配線基板積層工程と、前記第2配線基板および前記嵌合部を開口して信号導通孔を形成する導通孔形成工程と、前記接続部と前記信号配線パターンを接続する信号導通孔導体を前記信号導通孔に形成する導通孔導体形成工程と、前記第2配線基板に前記信号配線パターンを形成する配線パターン形成工程とを備えることを特徴とする。
この構成により、プリント配線基板に対して電線部品を所定の位置に高精度で位置決めすることが可能となり、また、プリント配線基板と電線部品との結合強度を向上させて第2配線基板(プリント配線基板)と導線との接続を容易かつ確実に行なうことが可能で、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度の大きい電線複合プリント配線基板を生産性良く製造することができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記接続部は、前記導線に接続され前記嵌合部に保持された信号リードフレームで予め構成してあることを特徴とする。
この構成により、接続部(信号リードフレーム)を介して導線を第2配線基板(信号配線パターン)へ容易かつ高精度に接続して信頼性の高い接続を確保することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記電線は、遮蔽線を有する同軸ケーブルであって、前記遮蔽線は前記嵌合部に保持されたシールドリードフレームに予め接続してあり、前記導通孔形成工程でシールド導通孔を、前記導通孔導体形成工程で前記シールドリードフレームとシールド配線パターンを接続するシールド導通孔導体を、前記配線パターン形成工程で前記遮蔽線に接続する前記シールド配線パターンをそれぞれ形成することを特徴とする。
この構成により、導通孔形成工程で信号導通孔と併せてシールド導通孔を、導通孔導体形成工程で信号導通孔導体と併せてシールド導通孔導体をそれぞれ形成し、遮蔽線に接続するシールド配線パターンを配線パターン形成工程で信号配線パターンと併せて形成することから、信号リードフレームと信号配線パターンの接続と同様にしてシールドリードフレーム(遮蔽線)をシールド配線パターンに接続することが可能となり、優れた高周波特性と対ノイズ特性を有する電線複合プリント配線基板を容易に製造することができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記嵌合部には前記嵌合用開口部と位置整合する突起部が予め形成してあり、該突起部を用いて前記嵌合部を前記第1配線基板へ位置合わせすることを特徴とする。
この構成により、嵌合部と第1配線基板の位置合わせを自己整合的に行なうことが可能となり、嵌合部と第1配線基板の嵌合を高精度で容易に行なうことができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記嵌合部は、透明樹脂で形成してあることを特徴とする。
この構成により、嵌合部に保持された信号リードフレーム、シールドリードフレームを検出して嵌合部と第1配線基板の位置合わせを行なうことが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記嵌合部の内側に配置された前記シールドリードフレームに予め形成された位置表示マークを用いて前記嵌合部を前記第1配線基板に位置合わせすることを特徴とする。
この構成により、嵌合部と第1配線基板との位置合わせを容易かつ高精度に行なうことが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記信号リードフレームには前記信号導通孔導体に接続される領域で周囲の領域より大面積の信号リードランドが予め形成してあり、該信号リードランドを用いて前記嵌合部を前記第1配線基板に位置合わせすることを特徴とする。
この構成により、嵌合部と第1配線基板との位置合わせを容易かつ高精度に行なうことが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記シールドリードフレームには前記シールド導通孔導体に接続される領域を対称的に配置したシールドリードランドが予め形成してあり、該シールドリードランドを用いて前記嵌合部を前記第1配線基板に位置合わせすることを特徴とする。
この構成により、嵌合部と第1配線基板との位置合わせを容易かつ高精度に行なうことが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記シールドリードフレームには前記嵌合部から突出させたフレーム突出部に位置整合ガイド穴が予め形成してあり、該位置整合ガイド穴を用いて前記嵌合部を前記第1配線基板に位置合わせすることを特徴とする。
この構成により、嵌合部(電線部品)と第1配線基板との位置合わせを容易かつ高精度に行なうことが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記嵌合部には、前記第2配線基板に向けて突出させた鍔部が予め形成してあることを特徴とする。
この構成により、第2配線基板積層工程での接着剤の流れを抑制し、第1配線基板および嵌合部に対する第2配線基板の接着を強固にすることができることから、電線部品を強固に固定することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記電線は、電線を固定して保護する保護パッケージに予め収納してあることを特徴とする。
この構成により、工程途中で電線を固定、保護した状態で加工処理を施すことができることから、電線複合プリント配線基板を加工性および歩留まり良く製造することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記保護パッケージは、前記保護パッケージに対して剥離性を有するパッケージ被覆部材で被覆してあることを特徴とする。
この構成により、パッケージ被覆部材を保護パッケージから容易に剥離できることから、第2配線基板を保護パッケージから容易に分離除去することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記配線パターン形成工程の後に前記プリント配線基板の外形を形成する配線基板外形形成工程と、該配線基板外形形成工程の後に前記プリント配線基板に電子部品を実装する電子部品実装工程と、該電子部品実装工程の後に前記保護パッケージを除去する保護パッケージ除去工程とを備えることを特徴とする。
この構成により、機械的強度と信頼性の高い電線複合プリント配線基板に電子部品を容易に生産性良く実装することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記配線パターン形成工程の後で前記配線基板外形形成工程の前に前記保護パッケージに積層された前記第2配線基板を前記保護パッケージに沿って分離する分離穴を開口する分離穴形成工程と、前記配線基板外形形成工程の後で前記電子部品実装工程の前に前記パッケージ被覆部材を除去する被覆部材除去工程とを備えることを特徴とする。
この構成により、前記保護パッケージに積層された前記第2配線基板を容易に除去することが可能となり、機械的強度と信頼性の高い電線複合プリント配線基板を容易に生産性良く製造することができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記電線を配置するための電線配置用開口部を前記嵌合用開口部形成工程で前記第1配線基板に形成し、前記電線配置用開口部に前記電線を前記嵌合工程で配置し、前記電線に前記第2配線基板を前記第2配線基板積層工程で積層することを特徴とする。
この構成により、電線を電線配置用開口部に配置した状態で加工処理を施すことが可能となることから、電線複合プリント配線基板を生産性良く製造することができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記電線の両端に対応させて前記嵌合用開口部を2つ形成し、2つの前記嵌合用開口部の間に前記電線配置用開口部を形成することを特徴とする。
この構成により、電線の両端にプリント配線基板を備える折りたたみ仕様の電線複合プリント配線基板を生産性良く製造することが可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記嵌合用開口部を前記電線配置用開口部に対して回転対称的に配置し、前記電線は前記電線配置用開口部に折り曲げて配置してあることを特徴とする。
この構成により、捨て板部(電線配置用開口部を形成するのに必要な領域)の面積を抑制することが可能となることから、電線複合プリント配線基板を構成するのに必要な第1配線基板の面積を低減することが可能となり、量産性良く安価に電線複合プリント配線基板を製造することができる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、前記電線は複数並置してあり、いずれも同じ長さとなるように折り曲げてあることを特徴とする。
この構成により、対称性の良い電線部品を備えた電線複合プリント配線基板を製造することが可能となる。
また、本発明に係る電線部品は、第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されるプリント配線基板と、該プリント配線基板に接続される電線部品とを備える電線複合プリント配線基板に適用される電線部品であって、信号経路となる導線および該導線を絶縁する被覆部を有する電線と、該電線の端部を固定して前記第1配線基板に形成される嵌合用開口部に嵌合され前記第2配線基板に接着される嵌合部と、該嵌合部に保持され前記導線を前記第2配線基板の信号配線パターンに接続する接続部とを備え、前記接続部は、前記導線に接続された信号リードフレームで構成され、該信号リードフレームは前記第2配線基板および前記嵌合部に開口される信号導通孔に形成される信号導通孔導体を介して前記信号配線パターンに接続される構成としてあることを特徴とする。
この構成により、プリント配線基板に対して高精度に位置決めすることが可能で、プリント配線基板との接続強度を向上させて第2配線基板(プリント配線基板)と導線との接続を容易かつ確実に行なうことが可能な電線部品とすることができる。また、導線を第2配線基板(信号配線パターン)へ容易かつ高精度に接続して信頼性の高い接続を確保することが可能となる。
また、本発明に係る電線部品では、前記電線は、遮蔽線を有する同軸ケーブルとしてあり、前記嵌合部は、前記電線と交差する方向に配置され前記遮蔽線に接続されたシールドリードフレームを保持し、該シールドリードフレームは、前記第2配線基板および前記嵌合部に開口されるシールド導通孔に形成されるシールド導通孔導体を介して前記第2配線基板のシールド配線パターンに接続される構成としてあることを特徴とする。
この構成により、遮蔽線を第2配線基板(シールド配線パターン)へ容易かつ高精度に接続して信頼性の高いシールドを施して優れた高周波特性と対ノイズ特性を有する電線複合プリント配線基板を提供することができる。
また、本発明に係る電子機器は、電子部品を実装したプリント配線基板と該プリント配線基板に接続された電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を搭載した電子機器であって、前記電線複合プリント配線基板は、本発明に係る電線複合プリント配線基板であることを特徴とする。
この構成により、自由な立体配線が可能でプリント配線基板の配置の自由度が大きい電線複合プリント配線基板を搭載することから、筐体の小型化が可能で電線部品の接続の信頼性が高い電子機器とすることができる。
本発明に係る電線複合プリント配線基板によれば、第1配線基板(内層基板)および第2配線基板(外層基板)を積層して構成されたプリント配線基板と、第1層配線基板に嵌合され第2配線基板に接着された嵌合部を有する電線部品とを備えることから、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度を大きくすることができるという効果を奏する。また、コネクタを用いないことから、従来必要であった実装表面での実装体積(コネクタ領域)を削減することが可能となり、小型化が可能となる。
また、本発明に係る電線複合プリント配線基板製造方法によれば、第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されたプリント配線基板と、導線を有する電線、電線を固定する嵌合部、および嵌合部に保持され導線を第2配線基板の信号配線パターンに接続する接続部を有する電線部品とを備える電線複合プリント配線基板の製造に際し、第1配線基板に嵌合部を嵌合し、第1配線基板および嵌合部に第2配線基板を積層し、接続部を介して電線部品の導線に接続される第2配線基板の信号配線パターンを形成することから、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度を大きくすることができる電線複合プリント配線基板を生産性良く製造できるという効果を奏する。
また、本発明に係る電線部品は、第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されるプリント配線基板と、プリント配線基板に接続される電線部品とを備える電線複合プリント配線基板に適用される電線部品であって、絶縁した導線を有する電線と、電線の端部を固定し第1配線基板の嵌合用開口部に嵌合されて第2配線基板に接着される嵌合部と、嵌合部に保持され導線を第2配線基板の配線パターンに接続する接続部とを備える電線部品とすることから、プリント配線基板に対して高精度に位置決めすることが可能で、プリント配線基板との接続強度を向上させて第2配線基板(プリント配線基板)と導線との接続を容易かつ確実に行なうことが可能な電線複合プリント配線基板を提供できるという効果を奏する。
また、本発明に係る電子機器は、電子部品を実装したプリント配線基板とプリント配線基板に接続された電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を搭載した電子機器であって、電線複合プリント配線基板を本発明に係る電線複合プリント配線基板とすることから、自由な立体配線が可能でプリント配線基板の配置の自由度が大きい電線複合プリント配線基板を搭載し、筐体の小型化が可能で電線部品の接続の信頼性が高い電子機器を提供できるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1A、図1Bに基づいて本発明の実施の形態1に係る電線複合プリント配線基板を製造する電線複合プリント配線基板製造方法のプロセスの概略フローを実施の形態1として説明する。
図1A、図1Bは、本発明の実施の形態1に係る電線複合プリント配線基板製造方法の工程フローを概略的に示すフロー図である。
本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板の製造方法は、第1配線基板(内層基板)および第2配線基板(外層基板)が積層されたプリント配線基板と、信号経路となる導線および導線を絶縁する被覆部を有する電線、電線の端部を固定する嵌合部、および嵌合部に保持され導線を外層基板の信号配線パターンに接続する接続部を有する電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を製造する電線複合プリント配線基板製造方法に関する。
工程S1:
内層基板を準備し、内層配線パターンを形成する(第1配線基板形成工程。図2参照。)。
工程S2:
電線部品の嵌合部を嵌合するための嵌合用開口部を内層基板に形成する(嵌合用開口部形成工程。図3参照。)。
工程S3:
内層基板(嵌合用開口部)に電線部品の嵌合部を位置合わせして嵌合する(嵌合工程。図4参照。)。このとき、保護パッケージおよびパッケージ被覆部材に被覆された電線は、電線配置用開口部に配置される。
工程S4:
内層基板および電線部品の嵌合部に外層基板を位置合わせして接着(積層)しプリント配線基板(工程途中のものも含めてプリント配線基板という。)を形成する(第2配線基板積層工程。図5参照。)。
工程S5:
積層した外層基板に外層配線パターンを形成する(配線パターン形成工程。図6参照。)。
具体的には、まず、外層基板および嵌合部に導通孔を穴開け(開口)する(導通孔形成工程。図13A、図13B参照。)。次に、導通孔に導通孔導体を形成する(導通孔導体形成工程。図14A、図14B参照。)。さらに、外層基板の導体層(外層導体)および導通孔導体をパターニングして外層配線パターンを形成する(配線パターン形成工程。図15A、図15B参照。)。
工程S6:
外層基板にソルダーレジストを形成する(ソルダーレジスト形成工程。図7参照。)。具体的には、外層基板(外層配線パターン)にソルダーレジストを塗布し、パターニングして必要な部分(例えば外層配線パターン)を開口して露出させ、ソルダーレジスト開口部とする。
工程S7:
ソルダーレジスト開口部から露出している外層配線パターンに表面処理を施す(表面処理工程。図7参照。)
工程S8:
電線部品の電線に積層された外層基板を保護パッケージに沿ってプリント配線基板から分離する分離穴を開ける(分離穴形成工程。図8参照。)。
工程S9:
プリント配線基板(内層基板および外層基板)の外形を形成する(配線基板外形形成工程。図9参照。)。
工程S10:
保護パッケージを被覆しているパッケージ被覆部材を除去する(被覆部材除去工程。図10参照。)
工程S11:
電線複合プリント配線基板(プリント配線基板)の検査を行なう(基板検査工程。図10参照。)。
工程S12:
電線複合プリント配線基板(外層基板)に電子部品を実装する(電子部品実装工程。図11参照。)。
工程S13:
保護パッケージを除去する(保護パッケージ除去工程。図12参照。)。
工程S14:
電子部品を実装した電線複合プリント配線基板(電線複合プリント配線ボード)の検査を行なう(ボード検査工程。図12参照。)。
上述した工程S1ないし工程S14により、電線複合プリント配線基板1(電子部品実装前および電子部品実装後)を製造することが可能となる。この構成により、プリント配線基板に対して電線部品を所定の位置に高精度で位置決めすることが可能となり、また、プリント配線基板と電線部品との接続強度を向上させて第2配線基板(プリント配線基板)と導線との接続を容易かつ確実に行なうことが可能で、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度の大きい電線複合プリント配線基板を生産性良く製造することができる。
<実施の形態2>
図2ないし図12に基づいて本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板およびその製造方法について説明する。なお、積層構造として4層ビルドアップ構造のものを例示するがこれに限るものではない。
図2は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、内層基板に内層配線パターンを形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
第1配線基板としての内層基板10は、対向する2枚のプリント配線基板1s(図9参照。)を構成するようにレイアウトしてある。なお、外形形状を形成する前であることを示すために図では2点鎖線で外形形状の位置を示している。内層基板10の周囲には外形形成時(図9参照。)に除去される捨て板部10mが存在する。
内層基板10は、両面リジッドプリント配線基板を適用してあり、内層絶縁基材11の両面に内層導体12を積層したいわゆる両面配線基板である。内層絶縁基材11は、例えば厚さ0.5mmのガラス繊維エポキシ樹脂基板、内層導体12は、例えば厚さ18μmの銅箔で構成してある。
公知の技術で内層導体12をパターニングすることにより内層配線パターン13を形成する(第1配線基板を形成する第1配線基板形成工程)。このとき、併せて、位置合わせに適用する基準穴18(図3参照。)を形成するためのマークとして基準穴用マーク18mを形成する。
図3は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、電線部品を嵌合する嵌合用開口部、電線を配置する電線配置用開口部を内層基板に形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
電線部品30の嵌合部35(図4参照。)を嵌合するための嵌合用開口部14、電線部品30の電線31(図4参照。)を配置するための電線配置用開口部15を内層基板10に形成(開口)する(嵌合用開口部形成工程)。このときの位置決めには、基準穴用マーク18mを適用することが可能である。
嵌合用開口部14は、電線部品30(電線31)の両端に対応させて2つ形成してある。2つの嵌合用開口部14の間に電線配置用開口部15を形成する。この構成により、電線31の両端にプリント配線基板1sを備える折りたたみ仕様の電線複合プリント配線基板1(図12参照。)を生産性良く製造することが可能となる。
また、基準穴用マーク18mを基準に位置合わせして、以降の位置決めの基準となる基準穴18を併せて形成(開口)しておく。嵌合用開口部形成工程での開口加工は、打ち抜きプレス加工やNCルータ加工で行なうことができる。
図4は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、電線部品を嵌合用開口部に嵌合した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
嵌合用開口部14に嵌合する電線部品30は、信号経路となる導線31c(図13B参照。)および導線31cを絶縁する被覆部31d(図13B参照。)を有する電線31と、電線31の端部を固定する嵌合部35と、嵌合部35に保持され導線31cを第2配線基板としての外層基板20(図6参照。)の信号配線パターン23sに接続する接続部37(図15B参照。)とを備える。なお、図4(C)に、接続部37を構成する信号リードフレーム40(図15B参照。)の端面が表れる。
なお、電線31は、電線31を固定して保護する保護パッケージ50に予め収納してある。これにより、以降の工程途中で電線31を固定、保護した状態で加工処理を施すことができることから、電線複合プリント配線基板1を加工性および歩留まり良く製造することが可能となる。
また、保護パッケージ50は、保護パッケージ50に対して剥離性を有するパッケージ被覆部材51で予め被覆してある。これにより、パッケージ被覆部材51を保護パッケージ50から容易に剥離できることから(図10参照。)、電線31に積層された外層基板20を保護パッケージ50から容易に分離除去して電線複合プリント配線基板1(電線部品30、電線31)の外形を露出することが可能となる。
なお、ここで例示する電線部品30は、遮蔽線31g(図13B参照。)を有する同軸ケーブルとしてある。また、電線部品30については、さらに図13Bその他で詳細を説明する。
嵌合用開口部14に嵌合部35を嵌合して位置合わせする(嵌合工程)。位置合わせは、例えば次の(1)(2)に示す方法よって、余裕度50μm程度で行なうことが可能である。その他の位置合わせ方法については、図21Aで別途説明する。
(1)嵌合部35から突出させたフレーム突出部45bに予め形成された位置整合ガイド穴45h(図19参照。)と基準穴18との相関位置を適用して行なうことが可能である。嵌合部35から突出した位置整合ガイド穴45hを適用して嵌合部35(電線部品30)の位置を容易に調整できることから、内層基板10に対して嵌合部35を容易かつ高精度に位置合わせすることが可能となる。
(2)嵌合部35には内層基板10(嵌合用開口部14)と位置整合する突起部35pが予め形成してあり、突起部35pを用いて嵌合部35を内層基板10へ位置合わせすることが可能である。この構成により、嵌合部35(電線部品30)と内層基板10の位置合わせを自己整合的に行なうことが可能となり、嵌合部35と内層基板10の嵌合を高精度で容易に行なうことができる。
また、嵌合部35から導出された電線31を電線配置用開口部15に嵌合工程で併せて配置する。この構成により、電線31を電線配置用開口部15に配置した状態で以降の加工処理を施すことが可能となることから、電線複合プリント配線基板1を生産性良く製造することができる。
なお、嵌合部35には、外層基板20に向けて壁状に突出させた鍔部35wが予め形成してある。この構成により、電線部品30(嵌合部35)を外層基板20に対して強固に固定することが可能となる。
図5は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、内層基板および嵌合部に外層基板を積層した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
内層基板10および嵌合部35(電線部品30)に第2配線基板としての外層基板20を位置合わせして接着(積層)し(第2配線基板積層工程)、プリント配線基板1s(以下、完成前のものに対してもプリント配線基板1sとして図示する。)を構成する。つまり、内層基板10および外層基板20の積層によりプリント配線基板1sを構成することができる。
また、電線配置用開口部15に配置された電線31に対しても同様に外層基板20を積層する。したがって、電線31を電線配置用開口部15に配置した状態で加工処理を施すことが可能となることから、電線複合プリント配線基板1を生産性良く製造することができる。
外層基板20は、外層絶縁基材21に外層導体22を積層したものとしてある。外層絶縁基材21は、例えば厚さ50μmのエポキシ系樹脂接着剤、外層導体22は例えば厚さ18μmの銅箔で構成してある。具体的には、樹脂付き銅箔(RCC:Resin Coated Copper)として市販されている部材を適用することが可能である。
嵌合部35の電線31が導出される側の端部に鍔部35wを形成していることから、嵌合部35の端部で内層基板10と外層基板20を接着する接着剤(外層絶縁基材21)の流動性を抑制することが可能となるので、内層基板10(および嵌合部35)と外層基板20の接着性の信頼性を向上させることができる。つまり、第2配線基板積層工程での接着剤の流れを抑制し、内層基板10および嵌合部35に対する外層基板20の接着を強固にすることができることから、電線部品30(嵌合部35)を外層基板20に対して強固に固定することが可能となる。
なお、上述したとおり、第1配線基板(内層基板10)は両面配線基板であり、第2配線基板(外層基板20)は内層基板10の両面に積層してあることから、4層の導体層を有するプリント配線基板1sで電線複合プリント配線基板1を構成することが可能となる。
図6は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、外層基板に外層配線パターンを形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
積層した外層基板20に外層配線パターン23を形成する(配線パターン形成工程)。外層配線パターン23には、信号配線パターン23sの他に、シールド配線パターン23g、電子部品接続配線パターン23tが含まれる。つまり、配線パターン形成工程で、シールド配線パターン23g、電子部品接続配線パターン23tが信号配線パターン23sに併せてパターニングされ形成される。図示しないその他の配線パターンも併せて形成される。
信号配線パターン23sは、信号配線ランド23sp、信号導通孔41sに形成された信号導通孔導体41sc、信号リードフレーム40に形成された信号リードランド40p、接続部37としての信号リードフレーム40を介して導線31cに接続される(図13Aないし図15B参照。)。つまり、電線部品30の導線31cと信号配線パターン23sとの接続を容易かつ確実に行なうことが可能となり、接続強度に対する信頼性の高い電線複合プリント配線基板1を生産性良く製造することができる。なお、詳細については図13Aないし図15Bで説明する。
シールド配線パターン23gは、シールド配線ランド23gp、シールド導通孔45sに形成されたシールド導通孔導体45sc、シールドリードフレーム45に形成されたシールドリードランド45p、シールドリードフレーム45の一部を構成するシールド結合フレーム45cを介して遮蔽線31gに接続される(図13Aないし図15B参照。)。つまり、電線部品30の遮蔽線31gとシールド配線パターン23gとの接続を容易かつ確実に行なうことが可能となり、優れた接続強度と対ノイズ性を有する信頼性の高い電線複合プリント配線基板1を生産性良く製造することができる。なお、詳細については図13Aないし図15Bで説明する。
電子部品接続配線パターン23tは、電子部品60の実装端子61に接続される(図11参照。)。他の配線との接続(内層配線パターン13または外層配線パターン23に対する配線)は図示しないが適宜行なうことが可能であるので詳細な説明は省略する。
なお、信号導通孔41s、シールド導通孔45s、信号導通孔導体41sc、シールド導通孔導体45scの形成は、次のとおり配線パターン形成工程の前に行われる。
まず、第2配線基板としての外層基板20(外層絶縁基材21および外層導体22)および嵌合部35を開口して導通孔(信号導通孔41s、シールド導通孔45s、および図示しないその他の導通孔)を形成する(導通孔形成工程。図13A、図13B参照。)。
次に、導通孔(信号導通孔41s、シールド導通孔45s)に導通孔導体(信号導通孔導体41sc、シールド導通孔導体45sc、および図示しないその他の導通孔導体)を形成する(導通孔導体形成工程。図14A、図14B参照。)。つまり、導通孔導体形成工程で、接続部37(信号リードフレーム40)と信号配線パターン23sを接続する信号導通孔導体41scが信号導通孔41sに形成され、シールドリードフレーム45とシールド配線パターン23gを接続するシールド導通孔導体45scがシールド導通孔45sに形成される。
導通孔導体形成工程の後、上述した外層配線パターン23を形成する(配線パターン形成工程)。なお、詳細は図13Aないし図15Bで説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、外層配線パターンを形成した外層基板にソルダーレジストを被覆した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
外層配線パターン23を形成した外層基板20(プリント配線基板1s)にソルダーレジスト59を被覆する。例えばフォトソルダーレジストを塗布し、パターニングして必要な部分(例えば外層配線パターン23t)を開口して露出させる(ソルダーレジスト形成工程)。露出部がソルダーレジスト開口部(例えば外層配線パターン23t)となる。ソルダーレジスト開口部(外層配線パターン23t)に所定の表面処理を施す(表面処理工程。例えば外層配線パターン23tの導体表面に無電解ニッケル金メッキを施す)。
図8は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、保護パッケージに積層された外層基板を分離する分離穴を形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
後述する配線基板外形形成工程の前に、保護パッケージ50(電線31、パッケージ被覆部材51)に積層された部分の外層基板20を保護パッケージ50(電線31)に沿ってパッケージ被覆部材51の端部に対応する部分でプリント配線基板1sから分離する分離穴1wを形成する(分離穴形成工程)。分離穴1wの形成は、例えば打ち抜きプレスなどにより行なうことができる。
この構成により、保護パッケージ50に積層された外層基板20を容易に除去することが可能となり、接続強度に対する信頼性の高い電線複合プリント配線基板1を容易に生産性良く製造することができる。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、捨て板部を除去してプリント配線基板の外形を形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
積層された内層基板10および外層基板20から捨て板部10mを除去してプリント配線基板1sの外形を形成する(配線基板外形形成工程)。プリント配線基板1sの外形の形成は捨て板部10mを例えば打ち抜きプレスなどで除去して行なうことができる。
図10は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、保護パッケージを被覆したパッケージ被覆部材を除去した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
配線基板外形形成工程の後に、保護パッケージ50を被覆しているパッケージ被覆部材51を除去する(被覆部材除去工程)。例えば手加工により、パッケージ被覆部材51を保護パッケージ50から除去する。嵌合部35と保護パッケージ50との境界には鍔部35wが存在することから、保護パッケージ50に対応する領域に積層された外層基板20は強度が弱くなっているので、パッケージ被覆部材51の除去に伴ってパッケージ被覆部材51の表面に積層されていた外層基板20(外層絶縁基材21)も併せて容易に除去することができる。
分離穴形成工程および被覆部材除去工程により、保護パッケージ50に積層された外層基板20(外層絶縁基材21)を容易に除去することが可能となり、接続強度に対する信頼性の高い電線複合プリント配線基板1を容易に生産性良く製造することができる。
次に、保護パッケージ50で電線31を保護した状態で、プリント配線基板1s(電線複合プリント配線基板1)の検査を行なう(基板検査工程)。例えば電気検査や外観検査を行なって、配線基板の状態での不良品を除外することにより、次の工程で実装される電子部品60が無駄になることを回避することができる。この状態でプリント配線基板1sおよび電線部品30を備えた電線複合プリント配線基板1となっていることから、電子部品60(図11参照。)を実装する前の状態として一応完成した状態となる。
本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板製造方法は、第1配線基板形成工程、嵌合用開口部形成工程、嵌合工程、第2配線基板積層工程、導通孔形成工程、導通孔導体形成工程、配線パターン形成工程を備えることから、プリント配線基板1sに対して電線部品60を所定の位置に高精度で位置決めすることが可能となり、また、プリント配線基板1sと電線部品30との接続強度を向上させて外層基板20(プリント配線基板1s)と導線31cとの接続を容易かつ確実に行なうことが可能で、接続強度に対する信頼性の高い電線複合プリント配線基板1を生産性良く製造することができる。
図11は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、パッケージ被覆部材を除去した後、電子部品を実装した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
電子部品接続配線パターン23tに電子部品60を実装する(電子部品実装工程)。まず、電子部品60の実装端子61を電子部品接続配線パターン23tに位置合わせし、半田リフローなどにより半田付けすることで実装することが可能である。
保護パッケージ50は除去されていないことから、2枚のプリント配線基板1s相互間の相対位置を固定した状態で電子部品60を実装できるので、容易に電子部品60の位置合わせを行ない、量産性良く電子部品60を実装することが可能となる。
図12は、本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、電子部品を実装した後、保護パッケージを除去した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
電子部品60を実装した後、電線31を保護、固定していた保護パッケージ50を除去し(保護パッケージ除去工程)、電線複合プリント配線基板1を完成する。保護パッケージ50の除去は、例えば手加工で容易に行なうことができる。
なお、最後の工程として、電子部品60を実装した状態の電線複合プリント配線基板1(電線複合プリント配線ボード)に対する完成状態での検査(例えば電気検査や外観検査)を行なう(ボード検査工程)。
上述したとおり、本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板製造方法は、第1配線基板(内層基板10)および第2配線基板(外層基板20)が積層されたプリント配線基板1sと、信号経路となる導線31cおよび導線31cを絶縁する被覆部31dを有する電線31、電線31の端部を固定する嵌合部35、および嵌合部35に保持され導線31cを第2配線基板(外層基板20)の信号配線パターン23sに接続する接続部37を有する電線部品30とを備える電線複合プリント配線基板1を製造する電線複合プリント配線基板製造方法であって、第1配線基板(内層基板10)を形成する第1配線基板形成工程と、第1配線基板(内層基板10)に嵌合部35を嵌合するための嵌合用開口部14を形成する嵌合用開口部形成工程と、嵌合用開口部14に嵌合部35を嵌合して位置合わせする嵌合工程と、第1配線基板(内層基板10)および嵌合部35に第2配線基板(外層基板20)を積層する第2配線基板積層工程と、第2配線基板(外層基板20)および嵌合部35を開口して信号導通孔41sを形成する導通孔形成工程と、接続部37と信号配線パターン23sを接続する信号導通孔導体41scを信号導通孔41sに形成する導通孔導体形成工程と、第2配線基板(外層基板20)に信号配線パターン23sを形成する配線パターン形成工程とを備える。
本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、配線パターン形成工程の後にプリント配線基板1sの外形を形成する配線基板外形形成工程と、配線基板外形形成工程の後にプリント配線基板1sに電子部品60を実装する電子部品実装工程と、電子部品実装工程の後に保護パッケージ50を除去する保護パッケージ除去工程とを備えることから、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度の大きい電線複合プリント配線基板1に電子部品60を容易に生産性良く実装することが可能となる。
本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板製造方法では、配線パターン形成工程の後で配線基板外形形成工程の前に保護パッケージ50に積層された第2配線基板(外層基板20)を保護パッケージ50に沿って分離する分離穴1wを開口する分離穴形成工程と、配線基板外形形成工程の後で電子部品実装工程の前にパッケージ被覆部材51を除去する被覆部材除去工程とを備えることから、保護パッケージ50に積層された第2配線基板(外層基板20)を容易に除去することが可能となり、接続強度に対する信頼性の高い電線複合プリント配線基板1を容易に生産性良く製造することができる。
本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板1は、第1配線基板(内層基板10)および第2配線基板(外層基板20)を積層して構成されたプリント配線基板1sと、プリント配線基板1sに接続された電線部品30とを備える電線複合プリント配線基板1であって、電線部品30は、信号経路となる導線31cおよび導線31cを絶縁する被覆部31dを有する電線31と、電線31の端部を固定する嵌合部35と、嵌合部35に保持され導線31cを第2配線基板(外層基板20)の信号配線パターン23sに接続する接続部37とを備え、嵌合部35は、第1配線基板(内層基板10)の嵌合用開口部14に嵌合され、第2配線基板(外層基板20)に接着してある。
この構成により、プリント配線基板1sに対して電線部品30を所定の位置に高精度で位置決めすることが可能となり、また、プリント配線基板1sと電線部品30との接続強度を向上させて第2配線基板(外層基板20/プリント配線基板1s)と導線31cとの接続を容易かつ確実に行なうことが可能で、接続強度に対する信頼性が高く配線自由度の大きい電線複合プリント配線基板1とすることができる。さらに、プリント配線基板1sの表面で電線部品30を結合する必要がないことから、実装表面での実装体積を縮小することが可能となる。
また、本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板1は、プリント配線基板1sに電子部品60が実装してあることから、電子部品60を実装したプリント配線基板1sの配置を自由に行なうことが可能で電線部品30の接続信頼性が高い電線複合プリント配線基板1を構成することができる。
また、本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板1は、2枚のプリント配線基板1sを相互に電線部品30で接続してあることから、一対のプリント配線基板1sを相互に電線部品30で接続した折りたたみ仕様の電線複合プリント配線基板1とすることができる(図17、図18参照。)。
したがって、本実施の形態に係る電線複合プリント配線基板1は、携帯電話などの小型化、薄型化に対応する自由な立体配置が可能で、携帯電話などの高周波信号への対応が可能な優れた電気性能を実現することが可能となる。
<実施の形態3>
実施の形態2で説明した電線複合プリント配線基板1での電線部品30とプリント配線基板1sとの接続構造および接続方法を、図13Aないし図15Bに基づいて本発明の実施の形態3に係る電線複合プリント配線基板およびその製造方法として説明する。
図13Aは、本発明の実施の形態3に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、積層した外層基板および嵌合部に導通孔を形成した状態を示す要部平面図である。図13Bは、図13Aの矢符B−Bでの断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
図14Aは、図13Aで形成した導通孔に導通孔導体を形成した状態を示す要部平面図である。図14Bは、図14Aの矢符B−Bでの断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
図15Aは、図14Aで形成した導通孔導体をパターニングして外層配線パターンを形成した状態を示す要部平面図である。図15Bは、図15Aの矢符B−Bでの断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
まず、第2配線基板としての外層基板20(外層絶縁基材21および外層導体22)および嵌合部35を開口して導通孔(信号導通孔41s、シールド導通孔45s)を形成する(導通孔形成工程。図13A、図13B)。
次に、全面に銅メッキを施して、導通孔(信号導通孔41s、シールド導通孔45s)に導通孔導体(信号導通孔導体41sc、シールド導通孔導体45sc)を形成する(導通孔導体形成工程。図14A、図14B)。つまり、導通孔導体形成工程で、接続部37(信号リードフレーム40)と信号配線パターン23s(図15A)を接続する信号導通孔導体41scが信号導通孔41sに形成され、併せてシールドリードフレーム45とシールド配線パターン23g(図15A)を接続するシールド導通孔導体45scがシールド導通孔45sに形成される。
導通孔導体を形成した後、外層配線パターン23(信号配線パターン23s、シールド配線パターン23g)を形成する(配線パターン形成工程。図15A、図15B)。つまり、配線パターン形成工程で、接続部37に接続される信号配線パターン23sがパターニング形成され、併せてシールドリードフレーム45に接続されるシールド配線パターン23gがパターニング形成される。
上述したとおり、導通孔形成工程で信号導通孔41sに併せてシールド導通孔45sを、導通孔導体形成工程で信号導通孔導体41scに併せてシールド導通孔導体45scをそれぞれ形成し、配線パターン形成工程で遮蔽線31gに接続するシールド配線パターン23gを信号配線パターン23sに併せて形成することから、信号リードフレーム40と信号配線パターン23sの接続と同様にしてシールドリードフレーム45(遮蔽線31g)をシールド配線パターン23gに接続することが可能となり、優れた高周波特性と対ノイズ特性を有する電線複合プリント配線基板1を容易に製造することができる。
本実施の形態では、導通孔(信号導通孔41s、シールド導通孔45s)は、貫通孔として形成していることから、NCドリル(数値制御ドリル)により容易に導通孔を形成することが可能となる。なお、加工の容易性を考慮して貫通孔として形成したがこれに限るものではない。例えばレーザ加工によって、信号リードフレーム40、シールドリードフレーム45に到達する導通孔として、信号リードフレーム40およびシールドリードフレーム45は開口せずにそのまま利用する形態も可能である。
また、導通孔導体(信号導通孔導体41sc、シールド導通孔導体45sc)の形成には公知の銅メッキ技術を、外層配線パターン23の形成には硫酸銅を用いた公知のエッチング技術をそれぞれ適用することが可能である。
以下、導通孔形成工程、導通孔導体形成工程、配線パターン形成工程について詳細をさらに説明する。
嵌合用開口部14に嵌合させた電線部品30は、信号経路となる導線31cおよび導線31cを絶縁する被覆部31dを有する電線31と、電線31の端部を固定する嵌合部35と、嵌合部35に保持され導線31cを第2配線基板としての外層基板20の信号配線パターン23sに接続する接続部37とを備える。なお、接続部37は、導線31cに接続された信号リードフレーム40で予め構成してある。
信号リードフレーム40(接続部37)は外層基板20(外層絶縁基材21)および嵌合部35に開口された信号導通孔41sに形成された信号導通孔導体41scを介して信号配線パターン23sに接続してあることから、導線31cを外層基板20(信号配線パターン23s)へ容易かつ高精度に接続して信頼性の高い接続を確保することが可能となる。
信号リードフレーム40は、信号導通孔導体41scに接続される領域で周囲の領域より大面積の信号リードランド40pとしてあることから、信号導通孔導体41scに対する位置合わせを十分な余裕度で行なうことができるので、信号リードフレーム40と導通孔導体(信号導通孔導体41sc)を信頼性良く接続することが可能となる。
信号配線パターン23sは、信号導通孔導体41scに接続される領域で周囲の領域より大面積の信号配線ランド23spとしてあることから、信号導通孔導体41scに対する位置合わせを十分な余裕度で行なうことができるので、信号リードフレーム40と導通孔導体(信号導通孔導体41sc)を信頼性良く接続することが可能となる。
電線31は、被覆部31dの外周に遮蔽線31g、遮蔽線31gの外周に遮蔽線31gを他の電線31と絶縁(分離)するための外装被覆部31fを備え、いわゆる同軸ケーブルとしてあることから、優れた高周波特性と対ノイズ特性を有する電線複合プリント配線基板1とすることができる。
なお、遮蔽線31gは、撚り線としてあることから柔軟性が大きく、柔軟性の高い電線部品30を備えた電線複合プリント配線基板1とすることができる。また、導線31cは、撚り線としてあることことから、さらに柔軟性を大きくすることが可能となり、さらに柔軟性の高い電線部品30を備えた電線複合プリント配線基板1とすることができる。なお、本願で撚り線とは、通常の撚り線に限定されず、複数の単線、撚り線をさらに組み合わせて構成したものを含み、例えば編組線などの柔軟性および強度を向上させた電線を含む概念である。
電線31は、複数並置されていることから、複数の信号経路に対応できる電線複合プリント配線基板1とすることが可能となる。
嵌合部35は、電線31と交差する方向に配置され遮蔽線31gに接続されたシールドリードフレーム45を保持し、シールドリードフレーム45は、外層基板20および嵌合部35に開口されたシールド導通孔45sに形成されたシールド導通孔導体45scを介して外層基板20のシールド配線パターン23gに接続してあることから、遮蔽線31gを外層基板20(シールド配線パターン23g)へ容易かつ高精度に接続して信頼性の高いシールドを施すことが可能となる。
複数の電線31の各遮蔽線31gは、シールドリードフレーム45に予め接続してあり、複数の電線31の各遮蔽線31gを1つのシールドリードフレーム45に集束させることから、遮蔽に必要な面積を低減することができ、小型化、高密度化を図ることが可能な電線複合プリント配線基板1とすることが可能となる。
なお、複数の電線31の各遮蔽線31gを相互に連結するシールド結合フレーム45cを併用することにより、より確実に遮蔽線31g相互を連結してシールドリードフレーム45に接続することができる。また、シールド結合フレーム45cは、複数配置された電線31の配置領域に対する外側(両端)のシールド固定部45ccでシールドリードフレーム45に半田付け、または溶着で接続することができる。
シールドリードフレーム45は、シールド配線パターン23gに複数箇所(例えばシールド配線ランド23gpa、シールド配線ランド23gpbに対応する箇所。以下、シールド配線ランド23gpa、23gpbを区別する必要がない場合は、単にシールド配線ランド23gpとする。)で接続してあることから、遮蔽線31gの接続の信頼性を向上させ、遮蔽を確実に行なうことが可能となる。
シールドリードフレーム45は、シールド導通孔導体45scに接続される領域を対称的に配置(シールド結合フレーム45cの両端側に対称的に配置)したシールドリードランド45pとしてあることから、シールド導通孔導体45scに対する位置合わせを十分な余裕度で容易に行なうことができるので、シールドリードフレーム45とシールド導通孔導体45scを信頼性良く接続することが可能となる。
シールド配線パターン23gは、シールド導通孔導体45scに接続される領域で周囲の領域より大面積のシールド配線ランド23gpとしてあることから、シールド導通孔導体45scに対する位置合わせを十分な余裕度で行なうことができるので、シールドリードフレーム45と導通孔導体(シールド導通孔導体45sc)を信頼性良く接続することが可能となる。
なお、嵌合部35の内側に配置されたシールドリードフレーム45には、位置表示マーク45mが予め形成してある(図21A参照。)。また、フレーム突出部45bには、位置整合ガイド穴45h(図19参照。)が予め形成してある。
<実施の形態4>
実施の形態2、実施の形態3で説明した電線複合プリント配線基板1での内層基板10(プリント配線基板1s)に対する電線部品30の配置構造および配置方法を、図16ないし図18に基づいて本発明の実施の形態4に係る電線複合プリント配線基板1およびその製造方法として説明する。
図16は、本発明の実施の形態4に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、電線部品の配置状態を説明する説明図であり、(A)は電線を直線状に配置した場合の平面図、(B)は電線を曲線状に配置した場合の平面図である。
電線31の両端に対応させて内層基板10に嵌合用開口部14を2つ形成し、2つの嵌合用開口部14の間に電線配置用開口部15を形成した場合(図3参照。)、電線部品30(電線31)の配置方法として、電線31を直線状に配置する(図16(A))か、あるいは曲線状に折り曲げて配置する(図16(A))かの2種類が可能である。
本実施の形態では、同図(A)で示すように電線31を直線状に配置することも可能であるが、同図(B)で示すように、電線31は電線配置用開口部15に折り曲げて配置してあることが望ましい。
電線31を直線状に配置した場合には、内層基板10に占める必要面積10nは捨て板部10mが大きくなり量産性に問題を生じる場合がある。これに対し、嵌合用開口部14を電線配置用開口部15に対して回転対称的に配置し、電線31は電線配置用開口部15に折り曲げて配置して電線31を曲線状に配置した場合には、捨て板部10m(あるいは電線配置用開口部15を形成するのに必要な領域)の面積を抑制することが可能となることから、電線複合プリント配線基板1を構成するのに必要な内層基板10の面積を低減することが可能となる。つまり、単位面積あたりでの電線複合プリント配線基板1の取り数を多くすることが可能となることから量産性良く安価に電線複合プリント配線基板1を製造することができる。
なお、複数並置された電線31を折り曲げて配置する場合、いずれも同じ長さとなるように折り曲げることが望ましい。折り曲げ状態を対称的な円弧状とすることにより、長さを実質的に同様にすることが可能である。この構成により、対称性の良い電線部品30を備えた電線複合プリント配線基板1を製造することが可能となる。
複数の電線31は、相互に分離してあることから、曲線状に折り曲げて加工処理をした場合でも、最終的に直線状に配置することができる(図18参照。)。また、プリント配線基板1sを自由に移動させてプリント配線基板1sの配置を変更することが可能となる。
図17は、本発明の実施の形態4に係る電線複合プリント配線基板を電線で折り曲げて折りたたみ仕様とした状態を説明する説明図であり、(A)は直線状に配置された電線が接続された電線複合プリント配線基板の完成状態を示す平面図、(B)は電線を折り曲げて折りたたんだ状態を(A)の矢符B方向から見た状態を示す側面図、(C)は電線を折り曲げて折りたたんだ状態を(B)の矢符C方向から見た状態を示す平面図、(D)は(C)の矢符D方向から見た状態を示す側面図である。
直線状に配置された電線31を有する電線複合プリント配線基板1を折りたたみ仕様とした状態を示す。直線状の電線31としてあることから、そのまま折りたたむことが可能である。なお、複数の電線31を相互に分離しておくことにより、直線状の配置を曲線状としてプリント配線基板1sを相互に同じ位置に重畳させる形態とすることも可能である。
また、複数の電線31は、配置される位置に応じて適切な特性を持たせることが望ましい。例えば、次の(1)ないし(3)に示す構成とすることにより、信頼性を大きく向上させることが可能となる。
(1)複数の電線31の内で外側に配置された電線31sは、非信号経路としてあることが望ましい。この構成により、応力が集中しやすい外側の配線が切断した場合でも信号経路での切断不良が発生しない信頼性の高い電線複合プリント配線基板とすることが可能となる。
(2)複数の電線31の内で外側に配置された電線31sは、内側に配置された電線31iに比較して高い剛性を有する構成としてあることが望ましい。この構成により、電線31に加わる応力を緩和して応力が集中しやすい外側の配線の破壊強度を向上させて切断不良の発生を抑制した信頼性の高い電線複合プリント配線基板とすることが可能となる。
(3)複数の電線31の内で外側に配置された電線31sは、内側に配置された電線31iに比較して高い弾性を有する構成としてあることが望ましい。この構成により、電線31に加わる応力を緩和して応力が集中しやすい外側の配線の弾性を向上させて切断不良の発生を抑制した信頼性の高い電線複合プリント配線基板とすることが可能となる。
図18は、本発明の実施の形態4に係る電線複合プリント配線基板を電線で折り曲げて折りたたみ仕様とした状態を説明する説明図であり、(A)は曲線状に配置された電線が接続された電線複合プリント配線基板の完成状態を示す平面図、(B)は電線を直線状に延ばした状態を示す平面図、(C)は電線を折り曲げて折りたたんだ状態を示す側面図である。なお、基本構成は図17に示した電線複合プリント配線基板1と同様であるので、主に異なる事項について説明する。
曲線状に配置された電線31(同図A)を矢符B−B方向へ引き伸ばして直線状とする(同図B)。複数の電線31は、相互に分離してあり、直線状にしたときに同じ長さとなるような曲線状としてあることから、図17の場合と同様な直線状に配置された電線31とすることが可能となる。
なお、電線31の長さは、同一とする場合に限らず、適宜段階的に変化させることも可能である。
<実施の形態5>
実施の形態2ないし実施の形態4で説明した電線部品30について、内層基板10に嵌合する前の構造を、図19、図20に基づいて本発明の実施の形態5に係る電線部品30として説明する。
図19は、本発明の実施の形態5に係る電線部品を説明する説明図であり、(A)は直線状に配置される電線部品の平面図、(B)は(A)の矢符B方向から見た側面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面を示す端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。図20は、本発明の実施の形態5に係る電線部品を説明する説明図であり、(A)は曲線状に配置される電線部品の平面図、(B)は(A)の矢符B方向から見た側面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面を示す端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
電線部品30は、電線31と、電線31の端部を固定する嵌合部35とを備える。また、嵌合部35の内部には電線31(導線31c)を外層基板20の信号配線パターン23sに接続する接続部37を有する。
嵌合部35には、嵌合用開口部14に位置整合する突起部35pが予め形成してある。また、シールドリードフレーム45(図15A参照。)は、予め嵌合部35から突出させて形成したフレーム突出部45bに位置整合ガイド穴45hを有するので、位置整合ガイド穴45hを適用して嵌合部35の位置を容易に調整できることから、内層基板10に対して嵌合部35を容易かつ高精度に位置合わせすることが可能となる。
なお、内層基板10に嵌合する前の状態であることから、電線31は、予め形成された保護パッケージ50およびパッケージ被覆部材51で固定、保護した状態としてある。保護パッケージ50およびパッケージ被覆部材51は、電線複合プリント配線基板1の製造工程で最終的に除去されることは、上述したとおりである。保護パッケージ50により、内層基板10に外層基板20を積層するとき(第2配線基板積層工程)の圧力から電線31を保護することが可能となる。
保護パッケージ50は、電子部品60を実装した後に除去されることから、実装時の半田リフローなどの加熱に耐える耐熱性のあるもので、電線31を保護できるように例えば円柱状の外形を有する電線31に沿った凹凸を設けて電線31との間に空気が残留しないように成型したものとすることが望ましい。例えばポリアミド樹脂や液晶ポリエステル樹脂などを適用することが可能である。
また、パッケージ被覆部材51は、内層基板10に外層基板20を積層する第2配線基板積層工程での加熱に対する耐熱性があり、保護パッケージ50に対して低粘着性であることが望ましい。例えば耐熱ポリエステルフィルムに低粘着の粘着材を塗布したものを適用することが可能である。
<実施の形態6>
実施の形態2ないし実施の形態5で説明した電線部品30について、電線31および嵌合部35の結合関係を、図21A、図21Bに基づいて本発明の実施の形態6に係る電線部品30として説明する。
図21Aは、本発明の実施の形態6に係る電線部品を説明する平面図である。図21Bは、図21Aの矢符B−B方向での断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。
嵌合部35は、予め樹脂成形(樹脂封止)してあることから、導線31cの端部、導線31cに接続される信号リードフレーム40、遮蔽線31g、遮蔽線31gに接続されるシールドリードフレーム45を一括して高精度に固定(保持)することが可能となる。つまり、接続強度の高い嵌合部35を容易に形成することができることから、電線部品30とプリント配線基板1sとの間での接続強度を高めて高い信頼性を有する電線複合プリント配線基板1とすることが可能となる。
また、樹脂封止することにより、導線31c、信号リードフレーム40に対する遮蔽線31g、シールドリードフレーム45の絶縁性を信頼性良く確保することが可能となる。導線31cと信号リードフレーム40の接続、遮蔽線31gとシールドリードフレーム45の接続に対する信頼性を向上させることが可能となる。
なお、嵌合部35は、内層基板10、外層基板20と同等の線膨張係数を有する樹脂材料で構成することが望ましい。例えば、内層基板10での内層絶縁基材11をガラス繊維エポキシ樹脂基板、外層絶縁基材21をエポキシ系樹脂接着剤で構成した場合、嵌合部35は、エポキシ樹脂で封止することが望ましい。
つまり、同種の合成樹脂で構成して線膨張係数を相互に調和させることにより、プリント配線基板1s(特に外層基板20)と嵌合部35との接着の信頼性を向上できるので、電線部品30とプリント配線基板1sとの接続の信頼性を向上させることが可能となる。
導線31cに対する信号リードフレーム40の接続位置Pcsは、遮蔽線31gに対するシールドリードフレーム45(シールド結合フレーム45c)の接続位置Pcgに対して内層基板10の側(嵌合部35の内側)に配置してあることから、確実なシールド効果が得られ、また、導線31cと信号リードフレーム40との接続位置Pcsへの応力を抑制して接続強度を確保することが可能となる。
嵌合部35は、図示したとおり透明樹脂で形成することが望ましい(透明樹脂で構成してあることから、図示したとおり信号リードフレーム40その他の内部構造を外部から認識することが可能となる。)。透明樹脂で構成することにより、嵌合工程での嵌合部35の内層基板10に対する位置合わせを次に示すとおり、容易にすることが可能となる。
つまり、嵌合部35の内側に配置されたシールドリードフレーム45に予め形成された位置表示マーク45mを用いて内層基板10に嵌合部35を位置合わせすることが可能である。つまり、シールドリードフレーム45が嵌合部35の内側に有する位置表示マーク45mを用いることにより、位置表示マーク45mを容易に検出して嵌合部35の位置を調整できることから、内層基板10に対する嵌合部35の位置合わせを容易かつ高精度に行なうことが可能となる。
つまり、シールドリードフレーム45は、位置合わせ手段としての位置整合ガイド穴45hまたは位置表示マーク45mを備える構成とすることが可能である。なお、両方を備えても良いし、一方のみを備える構成としても良い。
信号リードフレーム40には信号導通孔導体41sc(図15A、図15B参照。)に接続される領域で周囲の領域より大面積の信号リードランド40pが予め形成してあることから、信号リードランド40pを用いて嵌合部35を内層基板10に位置合わせすることが可能であり、嵌合部35と内層基板10との位置合わせを容易かつ高精度に行なうことができる。
信号リードランド40pは、中央に配置された導線31cの先端位置を基準に扇状として配置し、隣接する信号リードランド40pは、相互に千鳥状に配置することにより配置密度を向上させ、高密度化、小型化を図ることが可能となる。
また、信号リードフレーム40の配置は高精度に画定することが可能であることから、少ない信号リードランド40pを適用して他の信号リードフレーム40〔信号リードランド40p〕に対する位置合わせを併せて行なうことが可能である。
シールドリードフレーム45にはシールド導通孔導体45sc(図15A、図15B)に接続される領域を対称的に配置したシールドリードランド45p(45pa、45pb)が予め形成してあることから、シールドリードランド45pa、45pb(以下、シールドリードランド45pa、45pbを区別する必要がない場合は、単にシールドリードランド45pとする。)を用いて嵌合部35を内層基板10に位置合わせすることが可能であり、嵌合部35と内層基板10との位置合わせを容易かつ高精度に行なうことができる。
なお、シールドリードランド45pは、シールド配線ランド23gp(23gpa、23gpb)に対応させて大きい領域を確保してあることから、複数のシールド導通孔導体45sc(シールド導通孔45s)を介してシールド配線パターン23gに接続することが可能である。
信号リードランド40p、シールドリードランド45pは、嵌合部35で保護されていることから、表面の防錆処理が不要となり、生産性の良い電線複合プリント配線基板1とすることが可能となる。
電線31は、上述したとおり、例えば、銅系の撚り線とした外形が0.4mmの中心導体(導線31c)、銅系の撚り線とした遮蔽線31gを備えることにより、柔軟性が大きく、耐屈曲性が強いフレキシブル同軸ケーブルとしてあることが望ましい。
導線31cの先端は、それぞれの導線31cの先端に対応させて配置された信号リードフレーム40に接続してある。接続は、例えば半田付け、溶着、またはカシメによる圧着などにより行なうことができる。嵌合部35で保護することにより、十分な接続強度を確保できることから接続の信頼性を大きく向上させることが可能となる。
なお、信号リードフレーム40は、信号導通孔導体41sc(図15A、図15B)と容易に接続できる材料であることが望ましい。つまり、内層導体12、外層導体22の材料として一般的に適用される材料(銅、銅合金)と同じ材料で構成することが望ましい。
複数の遮蔽線31gは、シールド結合フレーム45cで相互に挟持、接続され、シールド結合フレーム45cは適宜の位置(シールド固定部45cc)でシールドリードフレーム45に接続してある。シールド結合フレーム45cを適用して複数の遮蔽線31gをまとめて接続できることから、遮蔽線31gの本数より少ない数のシールドリードランド45p(シールド配線ランド23gp)でシールド配線パターン23gに接続することが可能となる。また、個々の遮蔽線31gに対してシールドリードフレーム45を配置する必要がなく、合理的な遮蔽線31gの接続が可能となる。
遮蔽線31gとシールド結合フレーム45cの接続は、シールド効果を確実にするため、電線31と嵌合部35の連結強度を向上させるために機械的な挟持(例えばシールド結合フレーム45cにより遮蔽線31gをカシメにより圧着する。)と電気的な接続(例えば遮蔽線31gとシールド結合フレーム45cを半田付けする。)を併用することが望ましい。
シールドリードフレーム45とシールド結合フレーム45cとの接続は、例えば溶接、半田付けなどにより行なうことが可能である。なお、シールド結合フレーム45cを用いずに、遮蔽線31gとシールドリードフレーム45とを接続する構成としても良い。
シールドリードフレーム45は、シールド導通孔導体45sc(図15A、図15B)と容易に接続できる材料であることが望ましい。つまり、信号リードフレーム40と同様に内層導体12、外層導体22の材料として一般的に適用される材料(銅、銅合金)と同じ材料で構成することが望ましい。
したがって、信号リードフレーム40とシールドリードフレーム45とは同一の部材で構成することにより、嵌合部35での導線31c、遮蔽線31gに対する信号リードフレーム40、シールドリードフレーム45のそれぞれの接続、固定を併せて生産性良く行なうことが可能となる。また、信号リードフレーム40とシールドリードフレーム45は、リードフレームを樹脂封止する技術として公知の例えばトランスファモールド方式により、嵌合部35と一体化することが可能である。
電線31は鍔部35wより嵌合部35の内側に外装被覆部31fで被覆された状態の電線固定部31Lを設けて嵌合部35で樹脂封止することが望ましい。この構成により、電線31と嵌合部35の接続強度を確実に向上させることが可能となる。
なお、電線31の先端(端部)では、外装被覆部31fの終端で遮蔽線31gを露出させ、遮蔽線31gの終端で被覆部31dを露出させ、被覆部31dの終端で導線31cを露出させておく。遮蔽線31gの露出部分の長さは、シールドリードフレーム45(シールド結合フレーム45c)に対応させ、被覆部31dの露出部分の長さは、遮蔽線31gと導線31cとの間の絶縁性を確保できる程度とし、導線31cの露出部分の長さは、信号リードフレーム40への接続が可能な程度としておく。
嵌合部35の材質は、信号導通孔導体41sc、シールド導通孔導体45scを容易に形成できるものが望ましい。また、信号導通孔41s、シールド導通孔45sを形成するときに、外層基板20、内層基板10との間で開口速度に差が生じず、不均一な導通孔を形成しないものであることが望ましい。したがって、上述したとおり、例えばエポキシ系樹脂で構成することが望ましい。
<実施の形態7>
本実施の形態に係る電子機器(不図示)は、実施の形態1ないし実施の形態6のいずれかに記載した電線複合プリント配線基板1を搭載した電子機器としてある。
つまり、電子部品を実装したプリント配線基板とプリント配線基板に接続された電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を搭載した電子機器であって、電線複合プリント配線基板として実施の形態1ないし実施の形態6のいずれかに記載した電線複合プリント配線基板1を適用してある。
この構成により、プリント配線基板を平行移動による配置、捩り移動による配置などで自由に配置できることから、自由な立体配線が可能でプリント配線基板の配置の自由度が大きい電線複合プリント配線基板を搭載することとなり、筐体の小型化が可能で電線部品の接続の信頼性が高い電子機器とすることができる。
なお、電子機器としては、高周波での優れた電気特性と小型軽量化が求められている携帯電話などの通信端末がある。
本発明の実施の形態1に係る電線複合プリント配線基板製造方法の工程フローを概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態1に係る電線複合プリント配線基板製造方法の工程フローを概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、内層基板に内層配線パターンを形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、電線部品を嵌合する嵌合用開口部、電線を配置する電線配置用開口部を内層基板に形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、電線部品を嵌合用開口部に嵌合した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、内層基板および嵌合部に外層基板を積層した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、外層基板に外層配線パターンを形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、外層配線パターンを形成した外層基板にソルダーレジストを被覆した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、保護パッケージに積層された外層基板を分離する分離穴を形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、捨て板部を除去してプリント配線基板の外形を形成した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、保護パッケージを被覆したパッケージ被覆部材を除去した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、パッケージ被覆部材を除去した後、電子部品を実装した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態2に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、電子部品を実装した後、保護パッケージを除去した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符B−Bでの断面の端面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面図である。 本発明の実施の形態3に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、積層した外層基板および嵌合部に導通孔を形成した状態を示す要部平面図である。図13Bは図13Aの矢符B−Bでの断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。 図13Aの矢符B−Bでの断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。 図13Aで形成した導通孔に導通孔導体を形成した状態を示す要部平面図である。 図14Aの矢符B−Bでの断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。 図14Aで形成した導通孔導体をパターニングして外層配線パターンを形成した状態を示す要部平面図である。 図15Aの矢符B−Bでの断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。 本発明の実施の形態4に係る電線複合プリント配線基板の製造工程で、電線部品の配置状態を説明する説明図であり、(A)は電線を直線状に配置した場合の平面図、(B)は電線を曲線状に配置した場合の平面図である。 本発明の実施の形態4に係る電線複合プリント配線基板を電線で折り曲げて折りたたみ仕様とした状態を説明する説明図であり、(A)は直線状に配置された電線が接続された電線複合プリント配線基板の完成状態を示す平面図、(B)は電線を折り曲げて折りたたんだ状態を(A)の矢符B方向から見た状態を示す側面図、(C)は電線を折り曲げて折りたたんだ状態を(B)の矢符C方向から見た状態を示す平面図、(D)は(C)の矢符D方向から見た状態を示す側面図である。 本発明の実施の形態4に係る電線複合プリント配線基板を電線で折り曲げて折りたたみ仕様とした状態を説明する説明図であり、(A)は曲線状に配置された電線が接続された電線複合プリント配線基板の完成状態を示す平面図、(B)は電線を直線状に延ばした状態を示す平面図、(C)は電線を折り曲げて折りたたんだ状態を示す側面図である。 本発明の実施の形態5に係る電線部品を説明する説明図であり、(A)は直線状に配置される電線部品の平面図、(B)は(A)の矢符B方向から見た側面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面を示す端面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面のハッチングは省略してある。 本発明の実施の形態5に係る電線部品を説明する説明図であり、(A)は曲線状に配置される電線部品の平面図、(B)は(A)の矢符B方向から見た側面図、(C)は(A)の矢符C−Cでの断面の端面を示す端面図である。 本発明の実施の形態6に係る電線部品を説明する平面図である。 図21Aの矢符B−B方向での断面の端面を拡大して示す拡大端面図である。 従来例1に係るプリント基板を説明する説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符Bでの側面図、(C)は(B)の矢符Rotに従って電線部品を折り曲げた状態での側面図である。 従来例2に係るプリント基板を説明する説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符Bでの側面図、(C)は(B)の矢符Rotに従って電線部品を折り曲げた状態での側面図である。 従来例3に係るプリント基板を説明する説明図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢符Bでの側面図、(C)は(B)の矢符Rotに従って電線部品を折り曲げた状態での側面図である。
符号の説明
1 電線複合プリント配線基板
1s プリント配線基板
1w 分離穴
10 内層基板(第1配線基板)
10m 捨て板部
11 内層絶縁基材
12 内層導体
13 内層配線パターン
14 嵌合用開口部
15 電線配置用開口部
18 基準穴
18m 基準穴用マーク
20 外層基板(第2配線基板)
21 外層絶縁基材
22 外層導体
23 外層配線パターン
23g シールド配線パターン
23gp シールド配線ランド
23s 信号配線パターン
23sp 信号配線ランド
23t 電子部品接続配線パターン
30 電線部品
31 電線
31c 導線
31d 被覆部
31f 外装被覆部
31g 遮蔽線
31i 電線
31L 電線固定部
31s 電線
35 嵌合部
35p 突起部
35w 鍔部
37 接続部
40 信号リードフレーム
40p 信号リードランド
41s 信号導通孔
41sc 信号導通孔導体
45 シールドリードフレーム
45b フレーム突出部
45c シールド結合フレーム
45cc シールド固定部
45h 位置整合ガイド穴
45m 位置表示マーク
45p シールドリードランド
45s シールド導通孔
45sc シールド導通孔導体
50 保護パッケージ
51 パッケージ被覆部材
59 ソルダーレジスト
60 電子部品
61 実装端子
Pcg 接続位置
Pcs 接続位置

Claims (49)

  1. 第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されたプリント配線基板と、該プリント配線基板に接続された電線部品とを備える電線複合プリント配線基板であって、
    前記電線部品は、信号経路となる導線および該導線を絶縁する被覆部を有する電線と、該電線の端部を固定する嵌合部と、該嵌合部に保持され前記導線を前記第2配線基板の信号配線パターンに接続する接続部とを備え、
    前記嵌合部は、前記第1配線基板の嵌合用開口部に嵌合され、前記第2配線基板に接着してあり、
    前記接続部は、前記導線に接続された信号リードフレームで構成され、該信号リードフレームは前記第2配線基板および前記嵌合部に開口された信号導通孔に形成された信号導通孔導体を介して前記信号配線パターンに接続してあること
    を特徴とする電線複合プリント配線基板。
  2. 前記信号リードフレームは、前記信号導通孔導体に接続される領域で周囲の領域より大面積の信号リードランドとしてあることを特徴とする請求項1に記載の電線複合プリント配線基板。
  3. 前記信号配線パターンは、前記信号導通孔導体に接続される領域で周囲の領域より大面積の信号配線ランドとしてあることを特徴とする請求項2に記載の電線複合プリント配線基板。
  4. 前記電線は、遮蔽線を有する同軸ケーブルとしてあることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  5. 前記遮蔽線は、撚り線としてあることを特徴とする請求項4に記載の電線複合プリント配線基板。
  6. 前記導線は、撚り線としてあることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  7. 前記電線は、複数並置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  8. 複数の前記電線は、相互に分離してあることを特徴とする請求項7に記載の電線複合プリント配線基板。
  9. 複数の前記電線の内で外側に配置された電線は、非信号経路としてあることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電線複合プリント配線基板。
  10. 複数の前記電線の内で外側に配置された電線は、内側に配置された電線に比較して高い剛性を有する構成としてあることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電線複合プリント配線基板。
  11. 複数の前記電線の内で外側に配置された電線は、内側に配置された電線に比較して高い弾性を有する構成としてあることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電線複合プリント配線基板。
  12. 前記嵌合部は、前記電線と交差する方向に配置され前記遮蔽線に接続されたシールドリードフレームを保持し、前記シールドリードフレームは、前記第2配線基板および前記嵌合部に開口されたシールド導通孔に形成されたシールド導通孔導体を介して前記第2配線基板のシールド配線パターンに接続してあることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電線複合プリント配線基板。
  13. 複数の前記電線の各遮蔽線は、前記シールドリードフレームに接続してあることを特徴とする請求項12に記載の電線複合プリント配線基板。
  14. 前記シールドリードフレームは、前記シールド配線パターンに複数箇所で接続してあることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の電線複合プリント配線基板。
  15. 前記シールドリードフレームは、前記シールド導通孔導体に接続される領域を対称的に配置したシールドリードランドとしてあることを特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  16. 前記シールド配線パターンは、前記シールド導通孔導体に接続される領域で周囲の領域より大面積のシールド配線ランドとしてあることを特徴とする請求項15に記載の電線複合プリント配線基板。
  17. 前記シールドリードフレームは、前記嵌合部から突出したフレーム突出部に位置整合ガイド穴を有することを特徴とする請求項12ないし請求項16のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  18. 前記導線に対する前記信号リードフレームの接続位置は、前記遮蔽線に対する前記シールドリードフレームの接続位置に対して前記第1配線基板の側に配置してあることを特徴とする請求項12ないし請求項17のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  19. 前記嵌合部は、樹脂成形してあることを特徴とする請求項12ないし請求項18のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  20. 前記嵌合部は、前記第2配線基板に向けて突出した鍔部を有することを特徴とする請求項12ないし請求項19のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  21. 前記鍔部は、前記電線が導出される側の端部に形成してあることを特徴とする請求項20に記載の電線複合プリント配線基板。
  22. 前記嵌合部は、透明樹脂で形成してあることを特徴とする請求項19ないし請求項21のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  23. 前記シールドリードフレームは、位置表示マークを前記嵌合部の内側に有することを特徴とする請求項22に記載の電線複合プリント配線基板。
  24. 前記嵌合部は、前記第1配線基板と位置整合する突起部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項23のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  25. 前記嵌合部、前記第1配線基板および前記第2配線基板は、線膨張係数が同等の樹脂材料で構成してあることを特徴とする請求項19ないし請求項24のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  26. 前記第1配線基板は両面配線基板であり、前記第2配線基板は前記第1配線基板の両面に積層してあることを特徴とする請求項1ないし請求項25のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  27. 前記プリント配線基板に電子部品が実装してあることを特徴とする請求項1ないし請求項26のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板。
  28. 前記プリント配線基板は2枚としてあり、該2枚のプリント配線基板を相互に前記電線部品で接続してあることを特徴とする請求項27に記載の電線複合プリント配線基板。
  29. 第1配線基板および第2配線基板が積層されたプリント配線基板と、信号経路となる導線および該導線を絶縁する被覆部を有する電線、該電線の端部を固定する嵌合部、および該嵌合部に保持され前記導線を前記第2配線基板の信号配線パターンに接続する接続部を有する電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を製造する電線複合プリント配線基板製造方法であって、
    前記第1配線基板を形成する第1配線基板形成工程と、
    前記第1配線基板に前記嵌合部を嵌合するための嵌合用開口部を形成する嵌合用開口部形成工程と、
    前記嵌合用開口部に前記嵌合部を嵌合して位置合わせする嵌合工程と、
    前記第1配線基板および前記嵌合部に前記第2配線基板を積層する第2配線基板積層工程と、
    前記第2配線基板および前記嵌合部を開口して信号導通孔を形成する導通孔形成工程と、
    前記接続部と前記信号配線パターンを接続する信号導通孔導体を前記信号導通孔に形成する導通孔導体形成工程と、
    前記第2配線基板に前記信号配線パターンを形成する配線パターン形成工程と
    を備えることを特徴とする電線複合プリント配線基板製造方法。
  30. 前記嵌合部には前記嵌合用開口部と位置整合する突起部が予め形成してあり、該突起部を用いて前記嵌合部を前記第1配線基板へ位置合わせすることを特徴とする請求項29に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  31. 前記嵌合部は、透明樹脂で形成してあることを特徴とする請求項29または請求項30に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  32. 前記接続部は、前記導線に接続され前記嵌合部に保持された信号リードフレームで予め構成してあることを特徴とする請求項29ないし請求項31のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  33. 前記信号リードフレームには前記信号導通孔導体に接続される領域で周囲の領域より大面積の信号リードランドが予め形成してあり、該信号リードランドを用いて前記嵌合部を前記第1配線基板に位置合わせすることを特徴とする請求項32に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  34. 前記電線は、遮蔽線を有する同軸ケーブルであって、前記遮蔽線は前記嵌合部に保持されたシールドリードフレームに予め接続してあり、前記導通孔形成工程でシールド導通孔を、前記導通孔導体形成工程で前記シールドリードフレームとシールド配線パターンを接続するシールド導通孔導体を、前記配線パターン形成工程で前記遮蔽線に接続する前記シールド配線パターンをそれぞれ形成することを特徴とする請求項29ないし請求項33のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  35. 前記嵌合部の内側に配置された前記シールドリードフレームに予め形成された位置表示マークを用いて前記嵌合部を前記第1配線基板に位置合わせすることを特徴とする請求項34に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  36. 前記シールドリードフレームには前記シールド導通孔導体に接続される領域を対称的に配置したシールドリードランドが予め形成してあり、該シールドリードランドを用いて前記嵌合部を前記第1配線基板に位置合わせすることを特徴とする請求項34または請求項35に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  37. 前記シールドリードフレームには前記嵌合部から突出させたフレーム突出部に位置整合ガイド穴が予め形成してあり、該位置整合ガイド穴を用いて前記嵌合部を前記第1配線基板に位置合わせすることを特徴とする請求項34ないし請求項36のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  38. 前記嵌合部には、前記第2配線基板に向けて突出させた鍔部が予め形成してあることを特徴とする請求項29ないし請求項37のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  39. 前記電線は、電線を固定して保護する保護パッケージに予め収納してあることを特徴とする請求項29ないし請求項38のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  40. 前記保護パッケージは、前記保護パッケージに対して剥離性を有するパッケージ被覆部材で被覆してあることを特徴とする請求項39に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  41. 前記配線パターン形成工程の後に前記プリント配線基板の外形を形成する配線基板外形形成工程と、
    該配線基板外形形成工程の後に前記プリント配線基板に電子部品を実装する電子部品実装工程と、
    該電子部品実装工程の後に前記保護パッケージを除去する保護パッケージ除去工程と
    を備えることを特徴とする請求項39または請求項40に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  42. 前記配線パターン形成工程の後で前記配線基板外形形成工程の前に前記保護パッケージに積層された前記第2配線基板を前記保護パッケージに沿って分離する分離穴を開口する分離穴形成工程と、
    前記配線基板外形形成工程の後で前記電子部品実装工程の前に前記パッケージ被覆部材を除去する被覆部材除去工程と
    を備えることを特徴とする請求項41に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  43. 前記電線を配置するための電線配置用開口部を前記嵌合用開口部形成工程で前記第1配線基板に形成し、前記電線配置用開口部に前記電線を前記嵌合工程で配置し、前記電線に前記第2配線基板を前記第2配線基板積層工程で積層することを特徴とする請求項29ないし請求項42のいずれか一つに記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  44. 前記電線の両端に対応させて前記嵌合用開口部を2つ形成し、2つの前記嵌合用開口部の間に前記電線配置用開口部を形成することを特徴とする請求項43に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  45. 前記嵌合用開口部を前記電線配置用開口部に対して回転対称的に配置し、前記電線は前記電線配置用開口部に折り曲げて配置してあることを特徴とする請求項44に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  46. 前記電線は複数並置してあり、いずれも同じ長さとなるように折り曲げてあることを特徴とする請求項45に記載の電線複合プリント配線基板製造方法。
  47. 第1配線基板および第2配線基板を積層して構成されるプリント配線基板と、該プリント配線基板に接続される電線部品とを備える電線複合プリント配線基板に適用される電線部品であって、
    信号経路となる導線および該導線を絶縁する被覆部を有する電線と、
    該電線の端部を固定して前記第1配線基板に形成される嵌合用開口部に嵌合され前記第2配線基板に接着される嵌合部と、
    該嵌合部に保持され前記導線を前記第2配線基板の信号配線パターンに接続する接続部とを備え
    前記接続部は、前記導線に接続された信号リードフレームで構成され、該信号リードフレームは前記第2配線基板および前記嵌合部に開口される信号導通孔に形成される信号導通孔導体を介して前記信号配線パターンに接続される構成としてあること
    を特徴とする電線部品。
  48. 前記電線は、遮蔽線を有する同軸ケーブルとしてあり、前記嵌合部は、前記電線と交差する方向に配置され前記遮蔽線に接続されたシールドリードフレームを保持し、該シールドリードフレームは、前記第2配線基板および前記嵌合部に開口されるシールド導通孔に形成されるシールド導通孔導体を介して前記第2配線基板のシールド配線パターンに接続される構成としてあることを特徴と請求項47に記載の電線部品。
  49. 電子部品を実装したプリント配線基板と該プリント配線基板に接続された電線部品とを備える電線複合プリント配線基板を搭載した電子機器であって、
    前記電線複合プリント配線基板は、請求項27または請求項28に記載の電線複合プリント配線基板であることを特徴とする電子機器。
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