JPH06275957A - 同軸線を使用した配線板の製造法 - Google Patents

同軸線を使用した配線板の製造法

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JPH06275957A
JPH06275957A JP6179993A JP6179993A JPH06275957A JP H06275957 A JPH06275957 A JP H06275957A JP 6179993 A JP6179993 A JP 6179993A JP 6179993 A JP6179993 A JP 6179993A JP H06275957 A JPH06275957 A JP H06275957A
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JP
Japan
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layer
photosensitive resin
coaxial
wiring board
hole
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Application number
JP6179993A
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English (en)
Inventor
Yorio Iwasaki
順雄 岩崎
Yasushi Shimada
靖 島田
Eisaku Ikui
栄作 生井
Hajime Nakayama
肇 中山
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電波の不要幅射やクロストークの抑制に優れ、
且つ高速信号処理に適した配線板を効率良く製造する方
法を提供すること。 【構成】以下の工程を含むこと。 A.金属層(1)を有する絶縁基板(2)の表面に設けた感光
性樹脂層(3)に複数の同軸線(4)を所望の形状に固定する
工程。 B.導通孔(6)と(8)と電源用の導通孔が形成される部分
の感光性樹脂層を選択的に除去する工程。 C.金属層(1)と同軸線(4)のシールド層(5)を導通孔(6)
で接続する工程。 D.導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)のシールド
層(5)を除去する工程。 E.上記工程で得られた基板と内層板(12)を絶縁層(11)
で一体化する工程。 F.穴あけ後、金属めっきで導通孔(8)を形成する工
程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配線材として同軸線を
用いた配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の発達に伴い配線板の配線密度
も非常に高いものが要求されている。このような配線密
度の高い配線板として、必要な配線にワイヤを使用した
配線板(以下マルチワイヤ配線板と呼ぶ。)や多層印刷
配線板がある。
【0003】マルチワイヤ配線板は、特公昭45-21434号
公報に開示されているように、電源層、グランド層など
の回路を形成した内層基板上に接着性を有する樹脂層
(接着性絶縁層)を形成した後、数値制御布線機により
ポリイミド樹脂などで被覆されたワイヤを布線(ワイヤ
を接着層上にはわせていくと同時に超音波接着)し、プ
レス等によりワイヤを固定し、上記ワイヤを横切るスル
ーホールを明け、その内部に無電解金属めっきを施して
製造される。
【0004】また、多層印刷配線板は、内層回路を有す
る複数の内層回路板を積層し、最外層銅箔の不要部分を
エッチング除去して形成する方法と、必要な部分に銅め
っきして形成する方法があり、複数の回路板を積層接着
する方法としては、該複数の回路板と絶縁板を位置合わ
せピンを用いて交互に重ね加熱、加圧して積層するピン
ラミネーション法と、回路板の上に銅張り絶縁板を重ね
積層一体化して該銅箔の不要部分をエッチング除去し、
これを繰り返すビルドアップ法とがある。
【0005】ところで、最近電子機器の高速化が進み配
線板内を流れる電気信号は短時間により多くの情報を伝
達するため、周波数が益々高くなっている。このためO
A、FA機器から不要幅射電波が発生し、これによる電
波傷害事故が増えて社会問題になりつつある。この不要
幅射電波を低減するには、電波を発射する配線板をシー
ルド化することが一般化されつつあるが、高密度化した
配線板に於いては更に同一の配線板内に於ける導体間の
影響、すなわちクロストークノイズとして同一配線板内
での電波障害が無視出来なくなってきた。
【0006】この電波障害は、マルチワイヤ配線板や多
層配線板においても同様で、高密度化の要求に対応する
ため、ワイヤの芯径または信号ラインの幅が0.1mmのも
のを使用して、2.54mm間に3本の配線あるいは1.27mm間
に2本の配線を行っているが、この場合、ワイヤや信号
線のピッチは0.3mm以下となり、やはり隣接するワイヤ
間でのクロストークノイズが問題となる。この対策とし
て、ワイヤ芯径や信号ラインの幅を0.04mm程度まで細く
して、ワイヤまたは信号ライン間の間隔を大きくするこ
とが知られている。また、配線板をシールド化する方法
として、シールド層(アースパターン層)と信号ライン
層をビルドアップして形成することが、特公昭58-54520
号公報により知られており、また特公昭51-71961号公報
に示されているように、導電性塗膜をシールドに用いる
こと、及びめっきで導電性シールド層を形成するものが
米国特許4,646,436号に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが信号導体を細
くして信号線間距離を大きくする方法では、配線板内部
の電波傷害であるクロストーク低減の効果はあっても、
外部への電波傷害に対しての効果は期待できない。また
信号線が細くなるほどその直流抵抗の増加などの電気特
性の劣化が起こると同時に、その製造に於ける欠陥の発
生率が高くなるという課題がある。
【0008】また、アースパターンと信号ラインの交互
積層法、導電性シールド層の不可などによる方法では、
外部に対する電波傷害の低減効果はあっても信号ライン
間のクロストークに対してはシールド効果が不完全であ
り、その効果として多くを期待することは出来ない等の
課題があった。
【0009】ところで、配線板内で不要幅射電波を発生
する高周波信号あるいは高速スイッチング信号が伝達さ
れる信号ラインなどの重要な信号ラインは、信号ライン
の全てではなく、その一部に過ぎない場合が多い。
【0010】本発明は、電波の不要幅射やクロストーク
の抑制に優れ、且つ高速信号処理に適した配線板を効率
良く製造する方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の配線板の製造方
法は、以下の工程を有することを特徴とする。 A.金属層(1)を有する絶縁基板(2)の表面に設けた感光
性樹脂層(3)に複数の同軸線(4)を所望の形状に固定する
工程。 B.紫外線などのエネルギー線の選択的照射と未硬化部
の感光性樹脂の現像除去により、少なくとも導通孔(6)
と(8)と電源用の導通孔が形成される部分の感光性樹脂
層を除去する工程。 C.金属層(1)と同軸線(4)のシールド層(5)を導通孔(6)
で接続する工程。 D.導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)のシールド
層(5)を除去し、導通孔(8)と電源用導通孔が形成される
部分の金属層(1)を除去する工程。 E.上記工程で得られた基板と内層板(12)を絶縁層(11)
で一体化する工程。 F.穴あけ後、金属めっきで導通孔(8)を形成する工
程。
【0012】本発明の配線板の製造法は、以下の工程に
よっても製造できる。 A.グランド層(21)を有する絶縁基板(2)の表面に設け
た感光性樹脂層(3)に複数の同軸線(4)を所望の形状に固
定する工程。 B.紫外線などのエネルギー線の選択的照射と未硬化部
の感光性樹脂の現像除去により、導通孔(8)が形成され
る部分と、前記した絶縁基板(2)のグランド層(1′)の所
望部分の感光性樹脂層を除去する工程。 C.同軸線(4)のシールド層(5)と、絶縁基板(2)のグラ
ンド層(21)を接続する工程。 D.導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)のシールド
層(5)を除去する工程。 E.上記工程で得られた基板と内層板(12)を絶縁層(11)
で一体化する工程。 F.穴あけ後、金属めっきで導通孔(8)を形成する工
程。
【0013】また、以下の工程によっても製造できる。 A.絶縁基板(2)の表面に設けた感光性樹脂層(3)に複数
の同軸線(4)を所望の形状に固定する工程。 B.紫外線などのエネルギー線の選択的照射と未硬化部
の感光性樹脂の現像除去により、導通孔(8)が形成され
る部分の感光性樹脂層を除去する工程。 C.この基板表面に金属めっき層(31)を形成する工程。 D.導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)のシールド
層(5)と金属めっき層(31)及び、電源用導通孔が形成さ
れる部分の金属めっき層(31)を除去する工程。 E.上記工程で得られた基板と内層板(12)を絶縁層(11)
で一体化する工程。 F.穴あけ後、金属めっきで導通孔(8)を形成する工
程。
【0014】以下に本発明の方法を、図面を用いて、詳
細に説明する 工程A 図1(a)に示すように、金属層1を有する絶縁基板2
の表面に感光性樹脂層3を形成したのち、複数の同軸線
4を所望の形状に固定する。金属層1を有する絶縁基板
としては、配線板用基板として市販されている銅張り積
層板やフレキシブル銅張り積層板を使用することができ
る。感光性樹脂としては、同軸線を種々の手段によって
固定でき、各種現像液によって現像可能で、耐熱性を有
していれば特に制限するものではない。市販品として
は、感光性ソルダレジストフィルムのフォテックSR-300
0、SR-2300(日立化成工業株式会社製、商品名)やCONF
ORMASK200(ダイナケム社製、商品名)などがある。ま
た、感光性ソルダレジストインクのHR-6060(日立化成
工業株式会社製、商品名)やPSR-4000、PSR-5000(太陽
インキ製造株式会社製、商品名)などを使用しても良
い。これらの感光性樹脂を金属層1に形成する方法とし
ては、フィルムタイプの場合、ホットロールラミネータ
や平行平板型の真空プレスやオートクレーブなどを用い
てラミネートすることができる。また、インクタイプの
場合、スクリーン印刷、ロールコート、カーテンコート
などによって塗布しても良い。数値制御の布線機より送
り出され、感光性樹脂層3表面に固定される同軸線4と
しては、市販のものが使用可能であるが、高密度化及び
布線作業性向上のために、シールド層5の表面に接着力
に優れた感光性樹脂層を設けた同軸ワイヤを使用するこ
とが好ましい。このような感光性樹脂としては、前記し
た感光性ソルダレジストインクが使用可能である。同軸
線4の芯線7は単線である必要はなく、撚線でも良い。
更に、芯線の材質は直径が30〜80μm程度の銅、銅合
金、アルミニウム、アルミニウム合金や、これらの線材
表面に金めっき、銀めっきなどを行ったものを用いるこ
とができる。また、絶縁層9としては、誘電率の低いポ
リイミド、ポリアミドイミド、フッ素系、メチルペンテ
ン系樹脂などが使用可能である。シールド層5は、銅め
っきなどによる方法や、細い線材を巻き付けた横巻きタ
イプで形成しても良い。
【0015】工程B 次に、図1(b)に示すように、前記した基板表面にフ
ォトマスクを配して紫外線を照射し、導通孔6と8と電
源用導通孔が形成される部分を除いて露光して感光性樹
脂層3を硬化させる。そして、感光性樹脂の特性に合わ
せて、アルカリ水溶液やトリクロルエタンなどの有機溶
剤に浸漬し、未硬化の樹脂を除去して金属層1を露出さ
せる。
【0016】工程C 次に、図1(c)に示すように、必要に応じて基板の表
面処理を行ったのち、基板全面に無電解めっきあるいは
無電解めっきと電気めっきの併用によって金属めっき層
を設け、導通孔6によって同軸線4のシールド層5と最
終的にはグランド層となる金属層1を接続する。また、
導通孔6の部分に導電性ペーストを塗布して、シールド
層5と金属層1を接続しても良い。この導電性ペースト
としては、市販の銀ペースト、銅ペースト、カーボンペ
ーストなどが使用可能である。
【0017】工程D 次に、図1(d)に示すように、導通孔8と電源用の導
通孔となる部分及び同軸線4が配置されていない部分が
露出するようにエッチングレジスト層を形成したのち、
市販のエッチング液に浸漬して、金属めっき層、金属層
1及び導通孔8となる部分のシールド層5を除去する。
そして、エッチングレジスト層を除去する。
【0018】工程E 次に、図1(e)に示すように、上記工程で得られた基
板と内層板12と必要に応じて、片面銅張り積層板や銅箔
をプリプレグや絶縁フィルムと重ね合せ、プレスラミネ
ート方式で加圧加熱一体化する。絶縁層11となるプリプ
レグとしては、市販の配線板用材料であるガラス布エポ
キシ製やガラス布ポリイミド製などが使用できる。また
絶縁フィルムとしては、ポリイミド製のAS-2000(日立
化成工業株式会社製、商品名)やエポキシ製のAS-3000
(日立化成工業株式会社製、商品名)などが使用でき
る。そして、導通孔8や電源用導通孔となる部分にドリ
ル穴あけし、無電解銅めっきや無電解銅めっきと電気銅
めっきなどの併用によって、金属めっきを行ったのち、
テンティング方式で導通孔8、電源用導通孔と表面パタ
ーンを形成する。
【0019】なお、導通孔及び表面パターンの形成方式
は、テンティング方式に限定するものではなく、現在、
配線板に使用されている方式ならばいずれも使用可能で
ある。例えば、アディティブ方式を使用しても良い。こ
のようにして製造した配線板の斜視図を第2図に示し
た。
【0020】本発明は、図3(a)〜(d)に示すよう
に製造しても本目的を達成することができる。すなわ
ち、図3(a)に示すように、グランド層21を有する絶
縁基板2を使用して、この表面に設けた感光性樹脂層3
に複数の同軸線4を数値制御布線機を用いて所望の形状
に固定する。そして、紫外線などのエネルギー線の選択
的照射と未硬化部の感光性樹脂を現像液浸漬により除去
して導通孔8が形成される部分とグランド層21の所望部
分を露出させる。次に、図3(b)に示すように、前記
基板の全表面に金属めっき層を形成して同軸線4のシー
ルド層5とグランド層21を接続する。そして、図3
(c)に示すように、テンティング方式で導通孔8が形
成される部分の同軸線4のシールド層5をエッチングに
より除去する。そして、この基板と内層板12を絶縁層11
となるプリプレグを介して重ね合せ加圧加熱一体化す
る。更に、ドリル穴あけ、金属めっき後、テンティング
方式で導通孔8と表面パターンを形成する。
【0021】更に、本発明による配線板は、図4(a)
〜(d)に示すように製造することができる。すなわ
ち、絶縁基板2の表面に設けた感光性樹脂層3に複数の
同軸線4を固定した後、紫外線などのエネルギー線を選
択的照射したのち現像して導通孔8が形成される部分の
感光性樹脂層を除去する(図4(a)に示す。)。次
に、この基板の表面に金属めっき層31を形成する(図4
(b)に示す。)。そして、導通孔8が形成される部分
の同軸線4のシールド層5と金属めっき層31及び電源用
導通孔が形成される部分の金属めっき層31をエッチング
除去する(図4(c)に示す。)。これにより、金属め
っき層31がグランド層とすることができ、且つグランド
層と同軸線4のシールド層5を接続することができる。
そして、この基板と内層板12を絶縁層11となるプリプレ
グを介して重ね合せ、加圧加熱一体化する。更に、ドリ
ル穴あけ、金属めっき後、テンティング方式で導通孔8
や表面パターンを形成する(図4(d)に示す。)。
【0022】更に、同軸線4の外径が大きくなった場
合、例えば、直径0.3mm以上では同軸線が感光性樹脂層
に十分保持できず、現像時に同軸線がはがれ落ちる場合
がある。このため図5に示すように、感光性樹脂層3に
同軸線4を固定したのち、更に、感光性樹脂層23を設
け、露光、現像することが好ましい。なお、感光性樹脂
層3と23は同一である必要はない。
【0023】更に、図6に示すように、導通孔8が形成
される部分の同軸線4のシールド層5を除去して露出し
た同軸線の絶縁層9を、炭酸ガスレーザ、YAGレー
ザ、プラズマなどの照射によって除去しても良い。これ
により、絶縁層9がフッ素樹脂の場合に見られるスルー
ホール銅とフッ素樹脂間の剥離を防止することができる
ので、接続信頼性を向上させることができる。また、図
7に示すように、導通孔8が形成される部分の同軸腺4
の端部を感光性樹脂3に埋め込むことにより、後処理で
同軸線4端部が浮き上がることがなくなる。これにより
導通孔8における芯線7とスルーホールめっきとの接続
信頼性を向上させることができる。
【0024】
【作用】本発明によれば、その配線の重要部分に同軸線
4を用いているため、クロストークノイズが発生しな
い。また、多層配線板の絶縁材として単独使用するには
困難なフッ素樹脂など誘電率の低い材料を、同軸線4の
絶縁層9としては使用が容易であり、且つ信号電送の高
速化を達成することができる。更に、同軸線を使用する
ことにより配線相互の浮遊容量などからくる特性インピ
−ダンスのバラツキが極めて少ない。また、本発明の製
造法によれば、感光性絶縁材料3を使用するため、 i)同軸線4のシールド層5と芯線7の分離が容易。 ii)同軸線4の導通孔6及び8の加工が容易。 iii)同軸線4の布線が容易で且つ位置精度が高い。
【0025】
【実施例】実施例1 (1)両面粗化銅箔張りガラス布エポキシ積層板MCL-E-
67(日立化成工業株式会社製、商品名)の表面に厚さ70
μmの感光性樹脂としてフォテックSR-2300(日立化成
工業株式会社製、商品名)を110℃、2.5kgf/cm2、送り
速度0.8m/分の条件でロールラミネートして形成した。 (2)芯線径0.05mm、外径0.21mm、シールド層厚0.025m
m、絶縁層の材質フッ素樹脂の同軸線を数値制御布線機
によって、配線密度2本/2.52mm、配線ピッチ0.45mmの
配線ルールで所望のパターンに布線した。 (3)この表面にフォトマスクを重ね合せ、紫外線を30
0mJ/cm2照射したのち、50℃に加熱した3%NaCO3
溶液に浸漬して、導通孔6と8と電源用導通孔が形成さ
れる部分の感光性樹脂を除去したのち、1.5J/cm2の条件
で紫外線を更に照射した。 (4)感光性樹脂層の表面を粗面化するために、O2
ス流量150ml/分、圧力0.8Torr、出力100Wの条件で25分
間プラズマ照射した。 (5)塩化パラジウムを含む無電解めっき用触媒液であ
るHS-202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に常温
で10分間浸漬し、水洗し、無電解銅めっき液であるCUST
-201(日立化成工業株式会社製、商品名)に常温で25分
間浸漬し、水洗し、硫酸銅の電解めっきを行って、基板
の表面に厚さ20μmの銅めっき層を形成した。 (6)この表面にエッチングレジストを形成し、塩化銅
エッチング液に浸漬して、導通孔8と電源用導通孔が形
成される部分と、導通孔8が形成される部分の同軸線の
シールド層を除去したのち、エッチングレジストを剥離
した。 (7)亜塩素酸ナトリウム:50g/l、NaOH:20g/l、リ
ン酸3ナトリウム:10g/lの水溶液に、85℃で2分間浸漬
し、水洗したのち、80℃、20分間乾燥して、銅表面に微
細凹凸を形成した。 (8)この基板とエッチドフォイル法で作製した内層板
と銅箔とガラス布エポキシ製プリプレグGEA-168N(M)
(日立化成工業株式会社製、商品名)を重ね、175℃、3
0kgf/cm2の条件で90分間加圧加熱し積層一体化したの
ち、直径0.8mmのドリルで穴あけした。さらに、穴内壁
と表面に厚さ40μmの銅めっき層を形成するために、前
記(5)項と同様の処理を行ったのち、パッドや部品実
装端子など必要な箇所にエッチングレジストを形成し、
塩化銅エッチング液に浸漬して不要な銅を除去し、エッ
チングレジストを剥離して配線板を作製した。
【0026】実施例2 (1)両面粗化銅箔張りガラス布ポリイミド積層板MCL-
I-67(日立化成工業株式会社製、商品名)の表面に所望
のエッチングレジストを形成し、少なくとも導通孔8が
形成される部分の不要の銅箔をエッチング除去して、グ
ランド層を形成した。 (2)この基板表面に感光性樹脂として、厚さ90μmの
フォテックSR-3000(日立化成工業株式会社製、商品
名)を110℃、2.5kgf/cm2、送り速度0.5m/分の条件でロ
ールラミネートして形成した。 (3)実施例1の(2)項と同様の方法で同軸線を布線
した。 (4)この表面にフォトマスクを重ね合せ、紫外線を30
0mJ/cm2照射したのち、18℃のトリクロルエタンに浸漬
して、導通孔8が形成される部分とグランド層の所望部
分の感光性樹脂を除去したのち、1.5J/cm2の条件で紫外
線を更に照射した。 (5)実施例1の(4)と(5)項と同様の方法で銅め
っき層を形成した。 (6)この表面にエッチングレジストを形成し、塩化銅
エッチング液に浸漬して、導通孔8が形成される部分と
この部分の同軸線のシールド層を除去したのち、エッチ
ングレジストを剥離した。 (7)実施例1の7、8項と同様の方法で配線板を製造
した。ただし、プリプレグはガラス布ポリイミド製プリ
プレグGIA-67N(日立化成工業株式会社製、商品名)を
使用し、プレス条件は180℃、30kgf/cm2、110分間で行
った。
【0027】実施例3 (1)ガラス布エポキシ積層板LE-67N(日立化成工業株
式会社製、商品名)の表面に厚さ70μmの感光性樹脂と
してフォテックSR-23000(日立化成工業株式会社製、商
品名)を110℃、2.5kgf/cm2、送り速度0.8m/分の条件で
ロールラミネートして形成した。 (2)実施例1の(2)項と同様の方法で同軸線を布線
した。 (3)この表面にフォトマスクを重ね合せ、紫外線を30
0mJ/cm2照射したのち、50℃に加熱した3%NaCO3
溶液に浸漬して、導通孔8が形成される部分の感光性樹
脂を除去したのち、1.5J/cm2の条件で紫外線を照射し、
更に160℃、30分間加熱した。 (4)実施例1の(4)、(5)項と同様の方法で銅め
っき層を形成した。 (5)この表面にエッチングレジストを形成し、塩化銅
エッチング液に浸漬して、導通孔8が形成される部分の
同軸線のシールド層と銅めっき層、及び電源用導通孔が
形成される部分の銅めっき層を除去したのち、エッチン
グレジストを剥離した。 (6)実施例1の(7)、(8)項と同様の方法で配線
板を作製した。
【0028】実施例4 (1)実施例1の(1)、(2)と同様の方法を行い、
同軸線を布線した。 (2)この基板表面に感光性樹脂として、PSR-4000H105
(太陽インキ製造株式会社製、商品名)を200メッシュ
のスクリーンで印刷して約60μmの膜厚で形成したの
ち、80℃で75分間乾燥した。 (3)この表面にフォトマスクを重ね合せ、紫外線を15
0mJ/cm2照射したのち、50℃に加熱した3%NaCO3
溶液に浸漬して、導通孔6と8と電源用導通孔が形成さ
れる部分の感光性樹脂を除去したのち、3J/cm2の条件
で紫外線を更に照射した。 (4)実施例1の(4)から(8)項と同様の方法で配
線板を作製した。
【0029】実施例5 (1)実施例1の(1)から(6)項と同様の方法を行
ったのち、同軸線の端部に露出した絶縁層部に、スポッ
ト径直径0.5mmに絞った炭酸ガスレーザ光を出力50W、
パルスデューティ10%の条件で100ms照射して同軸線
の絶縁層であるフッ素樹脂を除去した。 (2)実施例1の(7)、(8)項と同様の方法で配線
板を作製した。
【0030】実施例6 (1)実施例1の(1)から(6)項と同様の方法を行
ったのち、この基板をCF4/O2=8/2混合ガスを用
いたプラズマエッチング装置に入れ、ガス流量100ml/
分、圧力0.5Torr、出力150Wの条件で、15分間プラズマ
照射して、同軸線の絶縁層であるフッ素樹脂を除去し
た。 (2)実施例1の(7)、(8)項と同様の方法で配線
板を作製した。
【0031】実施例7 (1)実施例2の(1)から(4)項と同様の方法を行
ったのち、グランド層が露出した部分に、銅ペーストの
S-5000(三井金属工業株式会社製、商品名)をスクリー
ン印刷で塗布し、160℃、30分の条件で硬化させ、同軸
線のシールド層とグランド層を接続した。 (2)実施例2の(6)、(7)項と同様の方法を行っ
て配線板を作製した。
【0032】実施例8 (1)芯径0.08mm、外径0.31mm、シールド層厚0.025m
m、絶縁層の材質フッ素樹脂の同軸線の表面に、感光性
インクHR-6060(日立化成工業株式会社製、商品名)を
厚さ5μm塗布したのち、80℃で3分間乾燥させた。 (2)この同軸線を用いて、実施例4と同様の方法で配
線板を作製した。
【0033】実施例9 (1)実施例8の方法に於いて、導通孔8が形成される
部分の同軸線の端部から0.2〜0.3mm感光性樹脂層に埋め
込まれるように、感光性樹脂層を除去して配線板を作製
した。
【0034】このようにして作製した配線板の電気的特
性をヒューレットパッカード社製のディジタイジングオ
シロスコープセット54121T、パルスジェネレータ8131A
を使用して測定した結果、特性インピ−ダンスは50±2
Ω、信号伝播遅延は、5.0±0.2ns/mであった。また、隣
接した同軸線間(平行部分長さ200mm、パルス電圧1
V、パルス立ち上り1ns)でクロストーク信号の誘起は
見られなかった。一方、比較した多層配線板(日立化成
工業株式会社製)の電気的特性は、特性インピ−ダンス
50±7Ω、信号伝播遅延は、7.3±0.3ns/m、誘起された
クロストーク信号は、60mV(6%)であった。このよ
うに本発明による配線板では、一般の多層配線板では得
られない優れた電気特性を得ることができた。また、同
軸線500本を有する配線板を各実施例で1枚作製し、接
続信頼性試験(−65℃/30分,125℃/30分の温度サイ
クル試験)を行った結果、200サイクル後において、異
常は見られず良好な信頼性を得ることができた。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果を得るこ
とができる。 1)同軸線を使用しているため、配線板内の高速信号ラ
インからの不要幅射電波の発生がなく、且つ隣接信号ラ
イン間にクロストークがなく、且つ高速信号処理に適し
た配線板を得ることができる。 2)感光性絶縁材料を使用するため、同軸線のシールド
層と芯線の分離が容易且つ効率的に行える。 3)同軸線の芯線とスルーホールの接続及びシールド層
とグランド層の接続が容易且つ一括加工であるため効率
的である。 4)感光性絶縁層を外層に有する同軸線を使用すること
によって更に安定に同軸線を布線することができる。 5)感光性絶縁層を積み上げる方法や導通孔(8)部分
の同軸線の端部を感光性絶縁層に埋め込むことによっ
て、寸法精度の高い同軸線の固定を行うことができ、初
期接続不良が大幅に低減する。 6)同軸線の絶縁層がスルーホール穴壁に露出しないよ
うにできるため、スルーホールめっきふくれがなく、高
信頼化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は本発明の一実施例を示す各工程ごと
の断面図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明のさらに他の実施例を示す各
工程ごとの断面図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明のさらに他の実施例を示す各
工程ごとの断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
【図6】本発明のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
【図7】本発明のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1……………金属層 21,31…グランド層 2,22……絶縁基板 3,23……感光性樹脂層 4……………同軸線 5……………シールド層 6……………導通孔(シールド層/グランド層接続用) 7……………芯線 8……………導通孔(芯線/スルーホール接続用) 9……………同軸線の絶縁層 10……………金属めっき層 11……………絶縁層 12……………内層板 13……………電源層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 肇 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社筑波開発研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の工程を有することを特徴とする配線
    板の製造方法。 A.金属層(1)を有する絶縁基板(2)の表面に設けた感光
    性樹脂層(3)に複数の同軸線(4)を所望の形状に固定する
    工程。 B.紫外線などのエネルギー線の選択的照射と未硬化部
    の感光性樹脂の現像除去により、少なくとも導通孔(6)
    と(8)と電源用の導通孔が形成される部分の感光性樹脂
    層を除去する工程。 C.金属層(1)と同軸線(4)のシールド層(5)を導通孔(6)
    で接続する工程。 D.導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)のシールド
    層(5)を除去し、導通孔(8)と電源用導通孔が形成される
    部分の金属層(1)を除去する工程。 E.上記工程で得られた基板と内層板(12)を絶縁層(11)
    で一体化する工程。 F.穴あけ後、金属めっきで導通孔(8)を形成する工
    程。
  2. 【請求項2】以下の工程を有することを特徴とする配線
    板の製造方法。 A.グランド層(21)を有する絶縁基板(2)の表面に設け
    た感光性樹脂層(3)に複数の同軸線(4)を所望の形状に固
    定する工程。 B.紫外線などのエネルギー線の選択的照射と未硬化部
    の感光性樹脂の現像除去により、導通孔(8)が形成され
    る部分と、前記した絶縁基板(2)のグランド層(1′)の所
    望部分の感光性樹脂層を除去する工程。 C.同軸線(4)のシールド層(5)と、絶縁基板(2)のグラ
    ンド層(21)を接続する工程。 D.導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)のシールド
    層(5)を除去する工程。 E.上記工程で得られた基板と内層板(12)を絶縁層(11)
    で一体化する工程。 F.穴あけ後、金属めっきで導通孔(8)を形成する工
    程。
  3. 【請求項3】以下の工程を有することを特徴とする配線
    板の製造方法。 A.絶縁基板(2)の表面に設けた感光性樹脂層(3)に複数
    の同軸線(4)を所望の形状に固定する工程。 B.紫外線などのエネルギー線の選択的照射と未硬化部
    の感光性樹脂の現像除去により、導通孔(8)が形成され
    る部分の感光性樹脂層を除去する工程。 C.この基板表面に金属めっき層(31)を形成する工程。 D.導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)のシールド
    層(5)と金属めっき層(31)及び、電源用導通孔が形成さ
    れる部分の金属めっき層(31)を除去する工程。 E.上記工程で得られた基板と内層板(12)を絶縁層(11)
    で一体化する工程。 F.穴あけ後、金属めっきで導通孔(8)を形成する工
    程。
  4. 【請求項4】感光性樹脂層(3)に複数の同軸線(4)を所望
    の形状に固定する工程を行ったのち、更に、この表面に
    感光性樹脂層(23)を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の配線板の製造法。
  5. 【請求項5】導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)の
    シールド層(5)を除去して露出した同軸線の絶縁層(9)を
    除去したことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか
    に記載の配線板の製造法。
  6. 【請求項6】同軸線(4)のシールド層(5)の表面に感光性
    樹脂層を設けた同軸線を使用することを特徴とする請求
    項1、4または5のうちいずれかに記載の配線板の製造
    法。
  7. 【請求項7】導通孔(8)が形成される部分の同軸線(4)の
    端部が感光性樹脂層に保持されるように感光性樹脂層を
    除去したことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか
    に記載の配線板の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008171946A (ja) * 2007-01-10 2008-07-24 Sharp Corp 電線複合プリント配線基板、電線複合プリント配線基板製造方法、電線部品および電子機器
CN110636718A (zh) * 2019-10-30 2019-12-31 生益电子股份有限公司 一种pcb的制作方法

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