JP2016127251A - 印刷配線板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
この製造方法は、銅板または厚銅箔の一方にハーフエッチングで厚銅回路の片面を形成し、ハーフエッチング側にプリプレグを接触させ積層し、このプリプレグと反対側の面(未加工側)に、厚銅回路の残りを形成する、という工程からなる。
また、回路の高さが高いほど、エッチングの裾引きの影響で、回路幅精度が悪くなる。ハーフエッチング分の回路高さhに対し、エッチングによる裾引きの目安値が1/2h程度ある。回路厚が薄くても100μm以上はあるため、回路幅100μm以下のような微細回路の形成は、回路幅精度が悪く不可能である。
(1)絶縁性布材と、絶縁性布材の少なくとも一方の面に形成された回路部と、回路部が形成された絶縁性布材の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層とを備えた積層板と、前記積層板の表面に導体層とを備えることを特徴とする印刷配線板。
(2)絶縁性布材と、絶縁性布材の少なくとも一方の面に形成された回路部と、回路部が形成された絶縁性布材の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層と、絶縁樹脂層上に貼付された導電性金属箔とを備えた積層板と、前記積層板の表面に、導電性金属箔と共に表層を形成した導体層とを備えることを特徴とする印刷配線板。
(3)前記積層板の絶縁樹脂層に、回路部と電気的に接続されるビアホールが設けられた(1)または(2)に記載の印刷配線板。
(4)前記導体層が回路部の直上に設けられた(1)〜(3)のいずれかに記載の印刷配線板。
(5)前記絶縁性布材がガラスクロスである(1)〜(4)のいずれかに記載の印刷配線板。
(6)前記回路部を充填する導体材料が銅めっき又は導電性樹脂である(1)〜(5)のいずれかに記載の印刷配線板。
(7)前記導電性金属箔が銅箔である(1)〜(6)のいずれかに記載の印刷配線板。
(8)絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成し絶縁樹脂層上に導電性金属箔を形成した積層板を得る工程と、前記積層板の絶縁樹脂層をレーザー加工した後、めっき処理又は導電性樹脂にて回路部を形成するのと同時に、導電性金属箔に、めっき処理をした後、エッチングにて導電回路を形成する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。
(9)絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成した積層板を得る工程と、前記積層板の絶縁樹脂層をレーザー加工した後、めっき処理又は導電性樹脂にて回路部を形成するのと同時に、絶縁樹脂層表面に選択的にめっき処理をして導電回路を形成する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。
(10)前記導電回路が、サブトラクティブ法、MSAP、セミアディティブ法、またはフルアディティブ法のいずれかの工法で形成される(8)または(9)に記載の印刷配線板の製造方法。
(11)前記レーザー加工が、絶縁性布材に接触するまで続けられる(8)〜(10)のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
(12)前記絶縁樹脂層にビアホールを形成するための穴を形成する工程を含む(8)〜(11)のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
このビアホール7は、後述するビアホール下穴7aに導体(導電性樹脂や金属めっき)が充填されたものである。
(i)絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層および導電性金属箔を形成して積層板を得て、積層板の絶縁樹脂層にレーザー加工して回路部形成用の溝部を形成し、かつレーザー加工またはドリル加工にてビアホール下穴を形成する工程。
(ii)前記積層板の回路部形成用の溝部およびビアホール下穴に同一導体材料にて導体層を形成する(めっき処理)工程。
(iii)導体上にドライフィルムを貼付し、露光および現像して回路部および導電回路、ビアホールを形成したい場所以外のドライフィルムを除去する工程。
(iv)ドライフィルムを剥離後、積層板表面の導電性金属箔および導体層をエッチングして回路部および導電回路、ビアホールを形成する工程。
まず、図2(a)に示すように、絶縁性布材1と絶縁樹脂層3と導電性金属箔4とを前記したようにプレス処理等して積層板5を得て、これにレーザー加工を施し、回路部2のための溝部2aを形成する。この溝部2aは放熱・大電流が必要な箇所の絶縁樹脂層3に形成される。
また、溝部2aを形成する際、積層板5の絶縁樹脂層3と絶縁性布材1とを貫通し、一方の導電性金属箔4まで達するビアホール下穴7aを形成してもよい。
なお、絶縁性布材1、絶縁樹脂層3、導電性金属箔4は上述の通りであるが、本実施形態では絶縁性布材1としてガラスクロス、導電性金属箔4として銅箔を使用する。また、積層板5は、層数を増やしたビルドアップ層、両面基板や通常の多層基板でも適用できる。
レーザーの照射条件によって、開口の調節は可能であり、マスク径のサイズを何種類か持つことによって色々な径(回路幅)を作る事が可能になる。
また、溝部2aの底部がガラスクロス(絶縁性布材1)であると、レーザー光を止めることができ、いわゆるクロス寸止め加工が行ないやすい。
図3(a)は、溝部2aを形成するためのCuダイレクト工法を示す説明図である。
この積層板5は、上述した導電性金属箔4と絶縁樹脂層3とガラスクロス(絶縁性布材1)が積層されてなるものであり、導電性金属箔4には、レーザー光を吸収しやすくさせるため、表面処理を行なっており、例えば、Vボンド処理(メック株式会社製)があげられる。
図3(a)に示すようにガラスクロス(絶縁性布材1)にてレーザーLが止まる出力でレーザー加工すると、導電性金属箔4の下の絶縁樹脂層3への影響が減り、絶縁性布材1を底面とする溝部2aが形成される。
ウィンドウ工法は、積層板5の表面に予め開口部9を設けておき、これにレーザー加工を施すやり方である。図4(a)に示すように、ガラスクロス(絶縁性布材1)が底面になるようにレーザーLを照射すると、溝部2aが形成される。
また、ビアホール下穴7aの形成は、図4(b)に示すように、レーザーLを照射して行なう。
ビルドアップを行なう際は、図5(e)に示すように、まず印刷配線板100の上下面にそれぞれ、絶縁樹脂層31と絶縁性布材11と導電性金属箔41とを積層する。これに、回路部21とビアホール71と導体層61とを設ければ、多層印刷配線板が作成される。なお、それぞれの部材は上述した積層板5を構成するものと同じ作用を持ち、且つ同じ工程により形成されるため説明は省略する。
図6は、本発明に係る印刷配線板の他の実施形態を示している。図6に示す印刷配線板100’は、絶縁性布材1と、この絶縁性布材1の少なくとも一方の面に形成された回路部2と、回路部2が形成された絶縁性布材1の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層3とを備えた積層板5’を有し、この積層板5’の表面に導体層6を備える。また、積層板5’を貫通し、導体層6を備えたビアホール7を有していてもよい。
この印刷配線板100’は、導電性金属箔を有していないので、上述した印刷配線板100よりも板厚を薄くすることが可能で、更にセミアディティブ法、フルアディティブ法などが適用可能となる。
なお、印刷配線板100’のうち、上述した印刷配線板100を構成するものと同じ作用を持つ部材は、同一符号を付して説明は省略する。
(i)絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成して積層板を得て、積層板の絶縁樹脂層にレーザー加工して回路部形成用の溝部を形成し、かつレーザー加工またはドリル加工にてビアホール下穴を形成する工程。
(ii)前記積層板の表面と、回路部形成用の溝部およびビアホール下穴の内壁面にシード層を形成する(触媒付与、無電解銅めっき)工程。
(iii)導体層上にドライフィルムを貼付し、露光および現像して、回路部および導電回路、ビアホールを形成したい場所のドライフィルムを除去する工程。
(iv)ドライフィルムを剥離後、絶縁樹脂層表面に選択的にめっき処理をして回路部および導電回路、ビアホールを形成する工程。
(v)絶縁樹脂層表面のドライフィルムを除去し、次いで、フラッシュエッチングにて、回路部および導電回路、ビアホール以外の絶縁樹脂層表面のシード層を除去する工程。
まず、図7(a)に示すように、絶縁性布材1と絶縁樹脂層3とをプレス処理等して積層板5’を得て、これにレーザー加工を施し、回路部2のための溝部2aを形成する。このとき、積層板5’の絶縁樹脂層3と絶縁性布材1とを貫通するビアホール下穴7aを形成してもよい。
このとき、ドライフィルム8の厚みで、積層板5’上の導体層6の厚み(銅めっき厚)を調整することができる。すなわち、厚いドライフィルム8が無い場合や、厚いドライフィルム8の露光および現像が困難な場合、通常の厚みのドライフィルム8の貼り付け(ラミネート加工)、露光、現像を複数回繰り返すことで、厚いドライフィルム8を適用した時と同様の効果がある。
ビルドアップを行なう際は、図8(g)に示すように、まず印刷配線板100’の上下面にそれぞれ、絶縁樹脂層31と絶縁性布材11とを積層する。これに、回路部21とビアホール71と導体層61とを設ければ、多層印刷配線板が作成される。
なお、それぞれの部材は上述した積層板5’を構成するものと同じ作用を持ち、且つ同じ工程により形成されるため説明は省略する。
また、本発明の印刷配線板の製造方法によると任意の部分に厚銅回路を得る事ができる。一般的なサブトラクティブ法で厚銅回路を形成可能であるので製造コストも低い。さらに、MSAP法、セミアディティブ法、フルアディティブ法も適用可能なので、厚銅回路同一層に回路幅35μm以下、回路間隙35μm以下も形成可能となる。
2 回路部
2a 溝部
3 絶縁樹脂層
4 導電性金属箔
5、5’ 積層板
6 導体層
6a 導電回路
6b シード層
7 ビアホール
7a ビアホール下穴
8 ドライフィルム
9 開口部
11 絶縁性布材
12 ソルダーレジスト
21 回路部
31 絶縁樹脂層
41 導電性金属箔
61 導体層
71 ビアホール
100、200 印刷配線板
Claims (12)
- 絶縁性布材と、絶縁性布材の少なくとも一方の面に形成された回路部と、回路部が形成された絶縁性布材の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層とを備えた積層板と、
前記積層板の表面に導体層とを備えることを特徴とする印刷配線板。 - 絶縁性布材と、絶縁性布材の少なくとも一方の面に形成された回路部と、回路部が形成された絶縁性布材の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層と、絶縁樹脂層上に貼付された導電性金属箔とを備えた積層板と、
前記積層板の表面に、導電性金属箔と共に表層を形成した導体層とを備えることを特徴とする印刷配線板。 - 前記積層板の絶縁樹脂層に、回路部と電気的に接続されるビアホールが設けられた請求項1または2に記載の印刷配線板。
- 前記導体層が回路部の直上に設けられた請求項1〜3のいずれかに記載の印刷配線板。
- 前記絶縁性布材がガラスクロスである請求項1〜4のいずれかに記載の印刷配線板。
- 前記回路部を充填する導体材料が銅めっき又は導電性樹脂である請求項1〜5のいずれかに記載の印刷配線板。
- 前記導電性金属箔が銅箔である請求項1〜6のいずれかに記載の印刷配線板。
- 絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成し絶縁樹脂層上に導電性金属箔を形成した積層板を得る工程と、
前記積層板の絶縁樹脂層をレーザー加工した後、めっき処理又は導電性樹脂にて回路部を形成するのと同時に、導電性金属箔に、めっき処理をした後、エッチングにて導電回路を形成する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。 - 絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成した積層板を得る工程と、
前記積層板の絶縁樹脂層をレーザー加工した後、めっき処理又は導電性樹脂にて回路部を形成するのと同時に、絶縁樹脂層表面に選択的にめっき処理をして導電回路を形成する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。 - 前記導電回路が、サブトラクティブ法、MSAP、セミアディティブ法、またはフルアディティブ法のいずれかの工法で形成される請求項8または9に記載の印刷配線板の製造方法。
- 前記レーザー加工が、絶縁性布材に接触するまで続けられる請求項8〜10のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
- 前記絶縁樹脂層にビアホールを形成するための穴を形成する工程を含む請求項8〜11のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
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