JP2016127251A - 印刷配線板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】板厚の薄い印刷配線板に微細かつ大電流及び放熱に対応した回路を形成しやすくした印刷配線板およびその製造方法を提供する【解決手段】絶縁性布材1と、この絶縁性布材1の少なくとも一方の面に形成された回路部2と、回路部2が形成された絶縁性布材1の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層3と、絶縁樹脂層3上に貼付された導電性金属箔4とを備えた積層板5と、前記積層板5の表面に、導電性金属箔4と共に表層を形成した導体層6とを備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、微細かつ大電流及び放熱に対応した回路を有する印刷配線板およびその製造方法に関する。
回路基板(印刷配線板)において、大電流回路基板や電源回路など、厚肉の導体が要求される場合には、特許文献1に示すような製造方法が提案されている。
この製造方法は、銅板または厚銅箔の一方にハーフエッチングで厚銅回路の片面を形成し、ハーフエッチング側にプリプレグを接触させ積層し、このプリプレグと反対側の面(未加工側)に、厚銅回路の残りを形成する、という工程からなる。
しかしながら、銅板または銅箔単体のハーフエッチングが必要なため、工程が複雑になり製造コストが高くなってしまう。また、一般的な厚銅基板では板厚が厚くなり、最近のモジュール等の薄型の高密度配線基板には適用が困難であるし、銅板または銅箔が厚ければ、微細回路の形成は困難である。
また、回路の高さが高いほど、エッチングの裾引きの影響で、回路幅精度が悪くなる。ハーフエッチング分の回路高さhに対し、エッチングによる裾引きの目安値が1/2h程度ある。回路厚が薄くても100μm以上はあるため、回路幅100μm以下のような微細回路の形成は、回路幅精度が悪く不可能である。
特許3806294号公報
本発明の課題は、上記の問題を解決し、板厚の薄い印刷配線板に微細かつ大電流及び放熱に対応した回路を形成しやすくした印刷配線板およびその製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行なった結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)絶縁性布材と、絶縁性布材の少なくとも一方の面に形成された回路部と、回路部が形成された絶縁性布材の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層とを備えた積層板と、前記積層板の表面に導体層とを備えることを特徴とする印刷配線板。
(2)絶縁性布材と、絶縁性布材の少なくとも一方の面に形成された回路部と、回路部が形成された絶縁性布材の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層と、絶縁樹脂層上に貼付された導電性金属箔とを備えた積層板と、前記積層板の表面に、導電性金属箔と共に表層を形成した導体層とを備えることを特徴とする印刷配線板。
(3)前記積層板の絶縁樹脂層に、回路部と電気的に接続されるビアホールが設けられた(1)または(2)に記載の印刷配線板。
(4)前記導体層が回路部の直上に設けられた(1)〜(3)のいずれかに記載の印刷配線板。
(5)前記絶縁性布材がガラスクロスである(1)〜(4)のいずれかに記載の印刷配線板。
(6)前記回路部を充填する導体材料が銅めっき又は導電性樹脂である(1)〜(5)のいずれかに記載の印刷配線板。
(7)前記導電性金属箔が銅箔である(1)〜(6)のいずれかに記載の印刷配線板。
(8)絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成し絶縁樹脂層上に導電性金属箔を形成した積層板を得る工程と、前記積層板の絶縁樹脂層をレーザー加工した後、めっき処理又は導電性樹脂にて回路部を形成するのと同時に、導電性金属箔に、めっき処理をした後、エッチングにて導電回路を形成する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。
(9)絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成した積層板を得る工程と、前記積層板の絶縁樹脂層をレーザー加工した後、めっき処理又は導電性樹脂にて回路部を形成するのと同時に、絶縁樹脂層表面に選択的にめっき処理をして導電回路を形成する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。
(10)前記導電回路が、サブトラクティブ法、MSAP、セミアディティブ法、またはフルアディティブ法のいずれかの工法で形成される(8)または(9)に記載の印刷配線板の製造方法。
(11)前記レーザー加工が、絶縁性布材に接触するまで続けられる(8)〜(10)のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
(12)前記絶縁樹脂層にビアホールを形成するための穴を形成する工程を含む(8)〜(11)のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
本発明の印刷配線板によれば、積層板に回路部を形成する際、絶縁性布材を用いることにより、レーザー光を絶縁性布材で寸止め加工形成しやすくなる。
本発明に係る印刷配線板の一実施形態を示す側断面図である。 (a)〜(d)は、本発明に係る印刷配線板の製造方法における実施形態を示す側断面図である。 (a)は、溝部を形成するためのCuダイレクト工法を示す説明図であり、(b)は、ビアホール下穴を形成するためのCuダイレクト工法を示す説明図である。 (a)は、溝部を形成するためのウインドゥ工法を示す説明図であり、(b)は、ビアホール下穴を形成するためのウインドゥ工法を示す説明図である。 (e)および(f)は、本発明に係る印刷配線板の製造方法における実施形態を示す側断面図である。 本発明に係る印刷配線板の他の実施形態を示す側断面図である。 (a)〜(f)は、本発明に係る印刷配線板の製造方法における他の実施形態を示す側断面図である。 (g)および(h)は、本発明に係る印刷配線板の製造方法における他の実施形態を示す側断面図である。
本発明の印刷配線板100は、図1に示すように、絶縁性布材1と、この絶縁性布材1の少なくとも一方の面に形成された回路部2と、回路部2が形成された絶縁性布材1の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層3と、絶縁樹脂層3上に貼付された導電性金属箔4とを備えた積層板5を有し、この積層板5の表面に、導電性金属箔4と共に表層を形成した導体層6とを備える。また、積層板5を貫通し、導体層6を備えたビアホール7を有していてもよい。
絶縁性布材1は、絶縁性を有する素材で、後述するめっき(導体材料)やレーザーが通過しないように、隙間の無いものが好ましい。このような絶縁性を有する素材としては、例えば、ガラス繊維やガラス不織布などがよい。ガラスクロスとしては、例えばガラス繊維から作られるHigh densityガラスクロス、高開織クロスなどが挙げられる。
絶縁性布材1の表面には、絶縁樹脂層3が積層され含浸されている。絶縁樹脂層3を形成する樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、フェノール樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ケイ素樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリフェニレンオキシド(PPO)樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は2種以上を混合してもよい。絶縁樹脂層3を形成する樹脂には、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの補強材や無機充填材、フェノール樹脂やメタクリル樹脂からなる有機充填材が含まれていてもよい。
回路部2は、絶縁樹脂層3にレーザ加工によって形成された溝部2aにめっき処理により導体を充填して形成される。このレーザ加工で用いられるレーザ光としては、CO2レーザ、UV−YAGレーザなどが挙げられる。また、回路部2の直上と、絶縁性布材1に対して反対側の絶縁樹脂層3の層上には導体層6がそれぞれ設けられる。回路部2に充填される導体材料は、回路部2を、後述するビアホール7や他の部品基板と電気的に接続すれば特に制限はなく、例えば、導電性樹脂や金属めっき等が挙げられるが、導体層6と同時形成のしやすさから銅めっきであるのが特に好ましい。
導電回路6aは、エッチングなどによって形成される。その形成方法は、例えば、感光性レジスト(例えば、ドライフィルムのエッチングレジスト)をロールラミネートで貼り付け、露光および現像して回路部2とビアホール7以外の部分を露出させた後、露出部分の導体層6(導体材料)をエッチングにより除去する。エッチング液としては、例えば塩化第二鉄水溶液などが挙げられる。ドライフィルムのエッチングレジストを剥離して、導電回路6aが形成される。
前記絶縁樹脂層3の表面には、電解めっきのシード層として導電性金属箔4が積層され、プレス処理等によって積層板5となる。導電性金属箔4としては、電気的に接続されるならば特に制限されないが、例えば、銅箔または薄銅箔であるのが好ましい。
積層板5にはビアホール7を設けてもよい。このビアホール7は積層板5の上下面に設けた導体層6を通して回路部2と電気的に接続される。
このビアホール7は、後述するビアホール下穴7aに導体(導電性樹脂や金属めっき)が充填されたものである。
図1に示す印刷配線板100では、回路部2と絶縁樹脂層3は、印刷配線板の上下面にそれぞれ1層積層されているが、1層に限定されない。例えば、回路部2および絶縁樹脂層3を積層・含浸させた絶縁性布材1を交互に積層させて多層のビルドアップ層としてもよい。この場合、積層した各絶縁樹脂層3にビアホール7が形成されて電気的に接続される。さらに、ビルドアップ印刷配線板に限らず、通常の多層印刷配線板、貼り合わせ多層印刷配線板、多重多層印刷配線板などに適用できることは、言うまでもない。
次に、本発明に係る印刷配線板の製造方法を説明する。本発明に係る印刷配線板の製造方法は、下記の工程(i)〜(iv)を含む。
(i)絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層および導電性金属箔を形成して積層板を得て、積層板の絶縁樹脂層にレーザー加工して回路部形成用の溝部を形成し、かつレーザー加工またはドリル加工にてビアホール下穴を形成する工程。
(ii)前記積層板の回路部形成用の溝部およびビアホール下穴に同一導体材料にて導体層を形成する(めっき処理)工程。
(iii)導体上にドライフィルムを貼付し、露光および現像して回路部および導電回路、ビアホールを形成したい場所以外のドライフィルムを除去する工程。
(iv)ドライフィルムを剥離後、積層板表面の導電性金属箔および導体層をエッチングして回路部および導電回路、ビアホールを形成する工程。
本発明に係る印刷配線板の製造方法を、図2(a)〜(d)に基づいて説明する。
まず、図2(a)に示すように、絶縁性布材1と絶縁樹脂層3と導電性金属箔4とを前記したようにプレス処理等して積層板5を得て、これにレーザー加工を施し、回路部2のための溝部2aを形成する。この溝部2aは放熱・大電流が必要な箇所の絶縁樹脂層3に形成される。
また、溝部2aを形成する際、積層板5の絶縁樹脂層3と絶縁性布材1とを貫通し、一方の導電性金属箔4まで達するビアホール下穴7aを形成してもよい。
なお、絶縁性布材1、絶縁樹脂層3、導電性金属箔4は上述の通りであるが、本実施形態では絶縁性布材1としてガラスクロス、導電性金属箔4として銅箔を使用する。また、積層板5は、層数を増やしたビルドアップ層、両面基板や通常の多層基板でも適用できる。
前記溝部2aは、回路部2を形成するための溝である。溝部2aは、レーザー加工によって形成する場合、溝部2aの形成と同時に、溝部2a直上の導電性金属箔4を開口させてもよい。このレーザ加工で用いられるレーザ光としては、CO2レーザー、UV−YAGレーザーなどが挙げられる。特にUV−YAGレーザは、ガラスクロス(絶縁性布材1)を打ち抜くことができないことで、加工の深さを容易に調整可能である点から好ましい。また、一般的なCO2レーザーであっても、ガラスクロスを貫通しない出力に調整することができる。
レーザーの照射条件によって、開口の調節は可能であり、マスク径のサイズを何種類か持つことによって色々な径(回路幅)を作る事が可能になる。
また、溝部2aの底部がガラスクロス(絶縁性布材1)であると、レーザー光を止めることができ、いわゆるクロス寸止め加工が行ないやすい。
前記クロス寸止めには、例えば、Cuダイレクト工法と、ウインドゥ工法の2つの工法があげられる。
図3(a)は、溝部2aを形成するためのCuダイレクト工法を示す説明図である。
この積層板5は、上述した導電性金属箔4と絶縁樹脂層3とガラスクロス(絶縁性布材1)が積層されてなるものであり、導電性金属箔4には、レーザー光を吸収しやすくさせるため、表面処理を行なっており、例えば、Vボンド処理(メック株式会社製)があげられる。
図3(a)に示すようにガラスクロス(絶縁性布材1)にてレーザーLが止まる出力でレーザー加工すると、導電性金属箔4の下の絶縁樹脂層3への影響が減り、絶縁性布材1を底面とする溝部2aが形成される。
また、ビアホール下穴7aを形成するには、図3(b)に示すように、レーザー加工の出力をあげ、ガラスクロス(絶縁性布材1)を貫通させればよい。
図4(a)は、溝部2aを形成するためのウインドゥ工法を示す説明図である。
ウィンドウ工法は、積層板5の表面に予め開口部9を設けておき、これにレーザー加工を施すやり方である。図4(a)に示すように、ガラスクロス(絶縁性布材1)が底面になるようにレーザーLを照射すると、溝部2aが形成される。
また、ビアホール下穴7aの形成は、図4(b)に示すように、レーザーLを照射して行なう。
レーザー加工によって積層板5にビアホール下穴7aを形成すると、それぞれの底部に薄い樹脂膜が残存する場合がある。この場合、デスミア処理が行なわれる。デスミア処理は、強アルカリによって樹脂を膨潤させ、次いで酸化剤(例えば、クロム酸、過マンガン酸塩水溶液など)を用いて樹脂を分解除去する。あるいは、研磨材によるウェットブラスト処理やプラズマ処理によって、樹脂膜を除去してもよい。さらに、必要ならばビアホール下穴7aの内壁面を粗面化してもよい。粗面化処理としては、例えば、酸化剤(例えば、クロム酸、過マンガン酸塩水溶液など)によるウェットプロセス、プラズマ処理やアッシング処理などのドライプロセスなどが挙げられる。
次いで、図2(b)に示すように、溝部2aおよびビアホール下穴7aの穴内の内壁面と積層板5の表面にめっき処理を施し導体層6を形成する。導体層6は、例えば、銅めっきは化学銅めっき(無電解銅めっき)でもよく、電解銅めっきでもよい。これにより溝部2aおよびビアホール下穴7aには銅めっきが充填される。
次いで、図2(c)に示すように、積層板5の表面にドライフィルム8(感光性めっきレジスト)をラミネート加工で貼り付け、露光および現像して、回路部2およびビアホール7を形成したい場所以外のドライフィルムを除去すると、図2(d)に示すように、それぞれ導体層6を有する回路部2と導電回路6a、ビアホール7が作られ、印刷配線板100が完成する。
図2(d)で得た印刷配線板100に、任意回数のビルドアップを行ない、多層印刷配線板(厚銅回路基板)を作ることもできる。
ビルドアップを行なう際は、図5(e)に示すように、まず印刷配線板100の上下面にそれぞれ、絶縁樹脂層31と絶縁性布材11と導電性金属箔41とを積層する。これに、回路部21とビアホール71と導体層61とを設ければ、多層印刷配線板が作成される。なお、それぞれの部材は上述した積層板5を構成するものと同じ作用を持ち、且つ同じ工程により形成されるため説明は省略する。
最後に、基板表面の所定の位置にソルダーレジスト12を形成する。ソルダーレジスト12の形成方法は、まず、スプレーコート、ロールコート、カーテンコート、スクリーン法などを用い、感光性液状ソルダーレジストを10〜80μm程度の厚みで塗布して乾燥する、あるいは感光性ドライフィルム・ソルダーレジストをロールラミネートで貼り付ける。その後、露光および現像してパッド部分を開口させて加熱硬化させる。外形加工を施し、図5(f)に示す印刷配線板200が得られる。
ソルダーレジスト12を形成する前に、形成面をCZ処理などの銅の粗面化処理に供してもよい。ソルダーレジスト12の開口部に、無電解ニッケルめっきを3μm以上の厚みで形成し、その上に無電解金めっきを0.03μm以上(好ましくは0.05μm以上、ワイヤーボンディング用途の場合は0.3μm以上)の厚みで形成してもよい。さらに、その上にはんだプリコートを施す場合もある。無電解めっきではなく、電解めっきで形成してもよい。めっきではなく、水溶性防錆有機被膜(例えば、四国化成工業(株)製タフエースなど)を形成してもよく、もしくは、無電解銀、無電解スズめっきを形成してもよい。
このような印刷配線板の製造方法は、コアビア層や、IVH(Interstitial Via Hole)層など、導体を形成した後のあらゆる部位に適用できる。また、バックドリル、スキップビアなどを有する印刷配線板でも、有効に適用できる。
(他の実施形態)
図6は、本発明に係る印刷配線板の他の実施形態を示している。図6に示す印刷配線板100’は、絶縁性布材1と、この絶縁性布材1の少なくとも一方の面に形成された回路部2と、回路部2が形成された絶縁性布材1の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層3とを備えた積層板5’を有し、この積層板5’の表面に導体層6を備える。また、積層板5’を貫通し、導体層6を備えたビアホール7を有していてもよい。
この印刷配線板100’は、導電性金属箔を有していないので、上述した印刷配線板100よりも板厚を薄くすることが可能で、更にセミアディティブ法、フルアディティブ法などが適用可能となる。
なお、印刷配線板100’のうち、上述した印刷配線板100を構成するものと同じ作用を持つ部材は、同一符号を付して説明は省略する。
図6に示す印刷配線板100’では、回路部2と絶縁樹脂層3は、印刷配線板の上下面にそれぞれ1層積層されているが、1層に限定されない。例えば、回路部2および絶縁樹脂層3を積層・含浸させた絶縁性布材1を交互に積層させて多層のビルドアップ層としてもよい。この場合、積層した各絶縁樹脂層3にビアホール7が形成されて電気的に接続される。さらに、ビルドアップ印刷配線板に限らず、通常の多層印刷配線板、貼り合わせ多層印刷配線板、多重多層印刷配線板などに適用できることは、言うまでもない。
次に、本発明に係る印刷配線板の他の実施形態の製造方法を説明する。この製造方法は、下記の工程(i)〜(v)を含む。
(i)絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成して積層板を得て、積層板の絶縁樹脂層にレーザー加工して回路部形成用の溝部を形成し、かつレーザー加工またはドリル加工にてビアホール下穴を形成する工程。
(ii)前記積層板の表面と、回路部形成用の溝部およびビアホール下穴の内壁面にシード層を形成する(触媒付与、無電解銅めっき)工程。
(iii)導体層上にドライフィルムを貼付し、露光および現像して、回路部および導電回路、ビアホールを形成したい場所のドライフィルムを除去する工程。
(iv)ドライフィルムを剥離後、絶縁樹脂層表面に選択的にめっき処理をして回路部および導電回路、ビアホールを形成する工程。
(v)絶縁樹脂層表面のドライフィルムを除去し、次いで、フラッシュエッチングにて、回路部および導電回路、ビアホール以外の絶縁樹脂層表面のシード層を除去する工程。
本発明に係る印刷配線板の製造方法における他の実施形態を、図7(a)〜(f)に基づいて説明する。
まず、図7(a)に示すように、絶縁性布材1と絶縁樹脂層3とをプレス処理等して積層板5’を得て、これにレーザー加工を施し、回路部2のための溝部2aを形成する。このとき、積層板5’の絶縁樹脂層3と絶縁性布材1とを貫通するビアホール下穴7aを形成してもよい。
次いで、図7(b)に示すように、前記積層板5’の表面と、回路部形成用の溝部2aおよびビアホール下穴7aの内壁面に、触媒付与、無電解銅めっきを施し、電解めっきのシード層6bを形成する。
次いで、図7(c)に示すように、積層板5’の表面のシード層6bの上にドライフィルム8をラミネート加工で貼り付けた後、露光および現像して、回路部2、導電回路6aおよびビアホール7を形成したい場所のドライフィルム8を除去する。
このとき、ドライフィルム8の厚みで、積層板5’上の導体層6の厚み(銅めっき厚)を調整することができる。すなわち、厚いドライフィルム8が無い場合や、厚いドライフィルム8の露光および現像が困難な場合、通常の厚みのドライフィルム8の貼り付け(ラミネート加工)、露光、現像を複数回繰り返すことで、厚いドライフィルム8を適用した時と同様の効果がある。
次いで、図7(d)に示すように、回路部2および導電回路6a、ビアホール7を形成したい場所に選択的にめっき処理を施し、導体層6を形成する。これにより、回路部形成用の溝部2a、ビアホール下穴7aは、導体層6(銅めっき)で充填されて回路部2およびビアホール7が形成され、積層板5’上には導電回路6aが形成される。
最後に、図7(e)に示すように、ドライフィルム8を剥離した後、ドライフィルム8の下の電解めっきのシード層6bを、フラッシュエッチングなどで除去すると、図7(f)に示すように、印刷配線板100’が完成する。フラッシュエッチングは、例えば硫酸過水系のエッチング液を用いる。
図7(f)で得た印刷配線板100’に、任意回数のビルドアップを行ない、多層印刷配線板(厚銅回路基板)を作ることもできる。
ビルドアップを行なう際は、図8(g)に示すように、まず印刷配線板100’の上下面にそれぞれ、絶縁樹脂層31と絶縁性布材11とを積層する。これに、回路部21とビアホール71と導体層61とを設ければ、多層印刷配線板が作成される。
なお、それぞれの部材は上述した積層板5’を構成するものと同じ作用を持ち、且つ同じ工程により形成されるため説明は省略する。
このビルドアップの回路形成は、MSAP、セミアディティブ法、フルアディティブ法およびサブトラクティブ法から任意に選択することができる。例えば、サブトラクティブ法、MSAPによって、銅箔(導電性金属箔)を積層板5’の表面に用いて積層した場合は、積層後に銅箔を除去する工程を加えればよい。また、銅箔を用いないセミアディティブ法、フルアディティブ法の場合は、離型フィルムなどを使用し、積層時の絶縁樹脂層31の樹脂流れ防止を行なえばよい。
最後に、基板表面の所定の位置にソルダーレジスト12を形成し、その後、露光および現像してパッド部分を開口させて加熱硬化させ、外形加工を施して、図8(h)に示す印刷配線板200’が得られる。
ソルダーレジスト12を形成する前に、形成面をCZ処理などの銅の粗面化処理に供してもよい。ソルダーレジスト12の開口部に、無電解ニッケルめっきを3μm以上の厚みで形成し、その上に無電解金めっきを0.03μm以上(好ましくは0.05μm以上、ワイヤーボンディング用途の場合は0.3μm以上)の厚みで形成してもよい。さらに、その上にはんだプリコートを施す場合もある。無電解めっきではなく、電解めっきで形成してもよい。めっきではなく、水溶性防錆有機被膜(例えば、四国化成工業(株)製タフエースなど)を形成してもよく、もしくは、無電解銀、無電解スズめっきを形成してもよい。
以上述べたように、本発明の印刷配線板は、絶縁性布材1としてガラスクロスを用いることにより、積層板5をレーザー加工時に、寸止め加工でガラスクロスを底にした溝に回路部を形成することができる。さらに、任意回数のビルドアップを繰り返すことで、回路部の直上に回路を形成して、板厚の薄い印刷配線板に微細かつ大電流及び放熱に対応した回路を形成できる。
また、本発明の印刷配線板の製造方法によると任意の部分に厚銅回路を得る事ができる。一般的なサブトラクティブ法で厚銅回路を形成可能であるので製造コストも低い。さらに、MSAP法、セミアディティブ法、フルアディティブ法も適用可能なので、厚銅回路同一層に回路幅35μm以下、回路間隙35μm以下も形成可能となる。
1 絶縁性布材
2 回路部
2a 溝部
3 絶縁樹脂層
4 導電性金属箔
5、5’ 積層板
6 導体層
6a 導電回路
6b シード層
7 ビアホール
7a ビアホール下穴
8 ドライフィルム
9 開口部
11 絶縁性布材
12 ソルダーレジスト
21 回路部
31 絶縁樹脂層
41 導電性金属箔
61 導体層
71 ビアホール
100、200 印刷配線板

Claims (12)

  1. 絶縁性布材と、絶縁性布材の少なくとも一方の面に形成された回路部と、回路部が形成された絶縁性布材の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層とを備えた積層板と、
    前記積層板の表面に導体層とを備えることを特徴とする印刷配線板。
  2. 絶縁性布材と、絶縁性布材の少なくとも一方の面に形成された回路部と、回路部が形成された絶縁性布材の両面に積層され含浸された絶縁樹脂層と、絶縁樹脂層上に貼付された導電性金属箔とを備えた積層板と、
    前記積層板の表面に、導電性金属箔と共に表層を形成した導体層とを備えることを特徴とする印刷配線板。
  3. 前記積層板の絶縁樹脂層に、回路部と電気的に接続されるビアホールが設けられた請求項1または2に記載の印刷配線板。
  4. 前記導体層が回路部の直上に設けられた請求項1〜3のいずれかに記載の印刷配線板。
  5. 前記絶縁性布材がガラスクロスである請求項1〜4のいずれかに記載の印刷配線板。
  6. 前記回路部を充填する導体材料が銅めっき又は導電性樹脂である請求項1〜5のいずれかに記載の印刷配線板。
  7. 前記導電性金属箔が銅箔である請求項1〜6のいずれかに記載の印刷配線板。
  8. 絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成し絶縁樹脂層上に導電性金属箔を形成した積層板を得る工程と、
    前記積層板の絶縁樹脂層をレーザー加工した後、めっき処理又は導電性樹脂にて回路部を形成するのと同時に、導電性金属箔に、めっき処理をした後、エッチングにて導電回路を形成する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。
  9. 絶縁性布材の両面に絶縁樹脂層を形成した積層板を得る工程と、
    前記積層板の絶縁樹脂層をレーザー加工した後、めっき処理又は導電性樹脂にて回路部を形成するのと同時に、絶縁樹脂層表面に選択的にめっき処理をして導電回路を形成する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。
  10. 前記導電回路が、サブトラクティブ法、MSAP、セミアディティブ法、またはフルアディティブ法のいずれかの工法で形成される請求項8または9に記載の印刷配線板の製造方法。
  11. 前記レーザー加工が、絶縁性布材に接触するまで続けられる請求項8〜10のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
  12. 前記絶縁樹脂層にビアホールを形成するための穴を形成する工程を含む請求項8〜11のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
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