WO2004056683A1 - 用紙パッケージ、パッケージ材及びプリンタ - Google Patents

Abstract

プリンタ（１）の用紙収納室（６）に装着可能であって、プリンタの被印刷媒体としての用紙（７）と、積層された状態の前記用紙の外側を覆うパッケージ材（８）とを有し、前記パッケージ材は、積層された用紙の上下両面の一方の面を覆う第一の部分（５３）と、前記第一の部分と連続し、且つ積層された用紙の一側面を覆う第二の部分（５２）と、前記第二の部分と連続し、且つ積層された用紙の上下両面の他方の面を覆う第三の部分（５１）とを有し、前記パッケージ材の第一の部分は、プリンタ側の給紙ローラ（１２）が進入可能となるよう用紙を露出させた第１露出部を有し、前記プリンタの用紙収容部における用紙の搬送方向と平行する一側面（３ｃ）に設けられた位置決め部に向かって、前記用紙収納室の搬送方向と平行する他側面（３ｂ）側に設けられた押圧部材（６１、６４）が押圧可能となるように、積層された用紙の前記押圧部材と対向する側面部を露出させた第２露出部を備えることを特徴とする。

Description

明細書 用紙パッケージ、 パッケージ材及びプリンタ 技術分野

本発明は、 積層された用紙の外側を保護するパッケージ材、 該パッケージ材を備 える用紙パッケージ、 及びその用紙パッケ一ジが装着されたプリンタに関する。 背景技術

従来、 プリンタに用紙を装着する際に、 用紙を保存収納するパッケージ全体をプ リン夕側に装着する用紙パッケージが知られている。 例えば、 特開昭 6 0— 9 7 1 4 5号公報に、 そのような用紙パッケージの一例が開示されている。 上記公報に よると、 用紙は、 ダンポール等の部材からなる箱状のパッケージに収納された状態 で保管され、 パッケージの給紙ローラ等が当たる部分を取り除けるようにミシン目 を形成し、プリン夕に装着する際、使用者がミシン目に沿って不要部分を取り除き、 そのままパッケージをプリンタ側にセッ卜する。

上記のようなパッケージ材の所定の位置に識別部を付して、 用紙パッケージをプ リン夕に装着したときにプリン夕側のセンサで識別部の情報を読み取り、 プリン夕 側の処理に用いたいという要望もある。 特開平 1 1— 9 1 9 5 8号公報に、 そのよ うな構成の用紙パッケージの一例が開示されている。 該公報によれば、 例えば、 パ ッケージ材の内部に収納される用紙の種類等の情報を識別部に表示しておき、 プリ ン夕側でその識別部の情報を読み取って、 収納された用紙の種類等に応じて印刷機 構部の制御を異ならせたりすることができる。 発明の開示

しかしながら、 用紙パッケージをプリンタに装填した場合、 パッケージ材および パッケージ材内部に収納された用紙のプリンタに対する位置が正確でないと、 様々 な問題が発生する。 例えば、 特開昭 6 0 - 9 7 1 4 5号公報に示されるパッケージ は、 内部に用紙を簡単に収納できるように、 用紙よりやや大きめに形成されている ため、 プリン夕に装着した場合、 パッケージ内で、 用紙が適切な給紙位置に位置決 めされず、 用紙がプリン夕の印刷機構部に向けて斜めに搬送されるトラブル （いわ ゆる、 斜行） が発生する恐れがある。 この斜行を防止するために、 パッケージと用 紙との隙間を小さくすると、 パッケージ内に用紙を収納することが困難となるとい つた問題がある。

斜行を防止する方法として、 プリンタの用紙収容部で、 用紙の給紙位置を位置決 めしておく方法がある。 例えば、 プリンタの用紙収容部に装着した用紙を、 給紙口 ーラにて 1枚ずつ給紙するプリンタ装置における位置決め方法として、 用紙収容部 における用紙の搬送方向のサイド部分に設けられたパネ部材により、 積層された用 紙の側面を一方向に押圧し、 用紙の側面全体を用紙収容部のバネ部材と対向する壁 に押し当てることで用紙の位置を規制する方法がある。

しかしながら、 パッケージ内の用紙を直接バネ部材で押圧するように、 パッケ一 ジの不要部分を取り除いた部分、 つまり給紙ローラ等が当たる部分に対向するプリ ン夕の所定位置にパネ部材を配設した場合、 そのパネ部材は、 用紙搬送方向の上流 側部分しか押圧することができない。 従って、 用紙搬送方向の下流側部分は押圧さ れず、 適切な位置に位置決めされないため、 パッケージ内で用紙が斜めになり、 用 紙搬送時に斜行する恐れが残る。

用紙の搬送方向の下流側も押圧するようにパネ部材を配設したとしても、 用紙側 面がパッケージに覆われているため、 バネ部材は、 用紙を含んだパッケージの外側 を押圧するだけで、 用紙を直接位置決めすることはできない。

また、 特開平 1 1— 9 1 9 5 8号公報に記載された用紙パッケージの場合、 パッ ケージ材が箱状であるため、 製造過程において用紙パッケージを組み立てる組立作 業や、 プリン夕に装着する際、 ユーザがパッケージ材のミシン目を取り除く必要が あり、 作業が非常に煩雑となる。

そこで、 パッケージ材の構成を簡素化することが考えられる。 しかしながら、 簡 素化が適切でないと、 用紙パッケージをプリンタに装着した際、 特に印刷時におい て、パッケージ材からプリンタ内部に用紙が搬送される際、給紙ローラの搬送力が、 搬送される用紙を介してパッケ一ジ材に伝達し、 このパッケージ材が用紙搬送方向 に力を受けるために、 パッケージ材の上下両面の位置がずれることがある。 構成を 簡素化したパッケージ材の上下両面の一方に、 特開平 1 1— 9 1 9 5 8号公報に記 載されたような識別部を設けた際、プリンタ内において識別部が所定位置からずれ、 用紙の種類等を誤認識してしまい、 それによつて印刷機構部が誤動作してしまうと いう問題がある。

上記問題点に対し、 本発明は、 以下の点において利点を有する。 すなわち、 本発 明によれば、 用紙の収納が容易で、 且つプリン夕内で用紙が適切な位置に位置決め される用紙パッケージが提供される。

また、 本発明の用紙パッケージは、 用紙をパッケージ材とともにプリン夕に装着 するものにおいて、 パッケージ材の構成を簡素化すると共に、 用紙搬送時において もパッケージ材のプリンタに対する位置のずれを防止することができる。

さらに、 本発明によれば、 該用紙パッケージ用のパッケージ材、 及び該用紙パッ ケージが装着されたプリン夕が提供される。

本発明の一つの側面によつて提供される用紙パッケージは、 プリン夕の用紙収納 室に装着可能であって、 プリン夕の被印刷媒体としての用紙と、 積層された状態の 前記用紙の外側を覆うパッケージ材とを有し、 前記パッケージ材は、 積層された用 紙の上下両面の一方の面を覆う第一の部分と、 前記第一の部分と連続し、 且つ積層 された用紙の一側面を覆う第二の部分と、 前記第二の部分と連続し、 且つ積層され た用紙の上下両面の他方の面を覆う第三の部分とを有し、 前記パッケージ材の第一 の部分は、 プリンタ側の給紙ローラが進入可能となるよう用紙を露出させた第 1露 出部を有し、 前記プリンタの用紙収容部における用紙の搬送方向と平行する一側面 に設けられた位置決め部に向かって、 前記用紙収納室の搬送方向と平行する他側面 側に設けられた押圧部材が押圧可能となるように、 積層された用紙の前記押圧部材 と対向する側面部を露出させた第 2露出部を備えることを特徴とする。 また、 上記 用紙パッケージ用のパッケージ材、 上記用紙パッケージを用いたプリン夕も提供さ れる。 図面の簡単な説明

第 1図は、 本発明の一実施形態に係るプリン夕の外観を示した斜視図である。 第 2図は、 第 1図のプリンタの側面断面図である。 第 3図は、第 1図のプリンタにおいて、蓋体を開いた状態を示した斜視図である。 第 4図は、 第 1図に示されるプリン夕の用紙収容部に、 用紙パッケージを収納し た状態を示す側面断面図である。

第 5図は、 第 1図のプリン夕の用紙分離部及び印刷機構部の詳細を示した拡大図 である。

第 6図は、 第 1図のプリン夕に装着される用紙パッケージの斜視図である。 第 7図は、 第 6図の用紙パッケージを構成するパッケージ材の展開図である。 第 8図は、 第 6図に示されるパッケージ材を組み立てるために、 第 7図に示され るパッケージ材を折り曲げる様子を示した斜視図である。

第 9図は、 第 6図に示される用紙パッケージを、 上下逆さにした様子を示す斜視 図である。

第 1 0図は、 帯状部材を取り除いた後の用紙パッケージをプリン夕に装着する様 子を示した側面断面図である。

第 1 1図は、 第 1 0図に示される用紙パッケージがプリン夕に収納された様子を 示す斜視図である。

第 1 2図は、 プリン夕のガイド部材が用紙の縁部を押動する様子を示す平面図で ある。

第 1 3図は、 第 1 2図における XI I I— XI I I断面図である。

第 1 4図は、 プリンタに収納された用紙パッケージから用紙が搬送される様子を 示す側面断面図である。

第 1 5図は、 用紙搬送方向に延びる一側の縁部にも、 用紙を覆う側板を設けた構 成とする変形例の用紙パッケージを示す斜視図である。

第 1 6図は、 パッケージ材の側板を、 用紙の縁部のうち用紙搬送方向に延びる一 側の縁部のみを覆う構成とする変形例の用紙パッケージを示す斜視図である。 第 1 7図は、第 1 5図の用紙パッケージを構成するパッケージ材の展開図である。 第 1 8図は、 識別マークを利用してプリン夕の位置合わせをするための識別部の 部分拡大図である。

第 1 9図は、 識別部に爪を有する記録紙パッケージをプリンタに装着したときの 要部断面図である。 発明を実施する為の最良の形態

以下、 本発明の好適な実施の形態について、 図面を参照しつつ説明する。 〔プリンタの構成〕

まず、 サーマル記録装置であるプリンタ 1の概略構造を、 第 1図〜第 5図を参照 しながら説明する。

第 1図はプリン夕 1の外観斜視図、 第 2図は側面断面図である。 第 3図は蓋体 1 0を一部破断して開いた状態を示す斜視図である。 第 4図は用紙収容部に用紙をセ ットした状態を示した側面断面図である。 第 5図は用紙分離部および印刷機構部の 詳細を示した断面拡大図である。

プリン夕 1は第 1図に示すように、 平面視で長方形状 （A 6〜A 7サイズ程度の 用紙を収容可能な大きさ） とされ、かつ、厚みが略 2 c mあるいはそれ以下となる、 コンパクトな構成とされている。

プリン夕 1の本体ケース 2は、 枠体 3の下面を下力パー 4で覆うとともに、 上面 の一部を上カバ一 5で覆って形成されている。

枠体 3の上面側のうち、 上カバ一 5で覆われた箇所を除いた残りの部分には、 第 2図に示すように用紙収容部 6が形成される。 用紙収容部 6は、 A 6〜A 7サイズ のカツトシ一ト状で感熱紙タイプの用紙 7がパッケージ材 8の内部に多数枚収納さ れた用紙パッケージ 9を、 第 4図に示すように装着した後、 収容可能としている。 用紙収容部 6の上方は蓋体 1 0にて覆われ、 蓋体 1 0は第 2図の矢印で示す方向 に回動自在とされる。 なお、 第 3図には蓋体 1 0が開かれた状態が示され、 第 4図 には、 用紙収容部 6に用紙パッケージ 9を装着した状態で蓋体 1 0を閉じた状態が 示されている。

用紙収容部 6の一側の端部には、 用紙分離部 1 1を構成するピックアップローラ (給紙ローラ） 1 2および分離ブロック 1 3等が配置されている。 また、 上カバー 5の下方には、 後に詳述する印刷機構部 1 4を構成するサ一マルへッド 1 5とブラ テンローラ 1 6とぺ一パ一ガイド 1 7とが配置される。

用紙収容部 6は第 3図に示すように、 用紙パッケージ 9を収納し得る長方形状の 凹部として構成されている。 用紙収容部 6は、 その周囲の内側面と底面に位置する 底壁 3 dとから形成されている。 用紙収容部 6の内側面は、 ピックアップローラ 1 2によって用紙 7が搬送される方向 （用紙搬送方向） の上流側に位置する内壁 3 a と、 用紙 7が搬送される方向に延びる内壁 3 b、 3 cと、 下流側に位置し、 分離ブ ロック 1 3の一面を形成する内壁 1 3 cとから構成される。

用紙搬送方向に延びる一方の内壁 3 bには、 凹隔部 6 0が設けられている。 凹隔 部 6 0の内部に押圧部材 6 1が配置される。 押圧部材 6 1は、 垂直軸 6 2 Xまわり に回動自在とされている基部 6 2と、 基部 6 2に一体的に設けられたアーム 6 3を 備えている （第 1 2図参照） 。

基部 6 2にはパネ 6 1 Sが設けられており、 アーム 6 3は内壁 3 bから突出する 方向（第 3図の矢印で示す方向）の付勢力をそのパネ 6 1 Sにより付与されている。 従って、 用紙パッケージ 9を用紙収容部 6に装着した際には、 用紙パッケージ 9内 の用紙 7のサイド側の縁部にアーム 6 3が当接し、 用紙 7を用紙収容部 6の他方の 内壁 3 cに押し付ける。 これによつて、 用紙 7が揃えられて搬送時の斜行が防止さ れる。

なお、用紙パッケージ 9を内壁 3 cに押し付けるための構成（押圧部材 6 1 )は、 上記構成に限らず、 種々の変形が可能であろう。

また、 本実施形態においては、 内壁 3 bに、 凹隔部 6 0 aが、 凹隔部 6 0と間隔 を開けて設けられ、 凹隔部 6 0 aの内部に押圧部材 6 4が配置される。 押圧部材 6 4は、 垂直軸 6 5 Xまわりに回動自在とされている基部 6 5と、 基部 6 5に一体的 に設けられたアーム 6 6を備えている （第 1 2図参照） 。

基部 6 6にはバネ 6 4 Sが設けられており、 アーム 6 6は内壁 3 bから突出する 方向 （第 1 2図の矢印で示す方向） の付勢力をそのバネ 6 6 Sにより付与されてい る。 押圧部材 6 4の機能は、 押圧部材 6 1と同様であるため、 説明は省略する。 反射型センサ （センサ部） 4 0が、 第 3図に示すように、 用紙収容部 6の内壁 3 c側の一隅において、 底壁 3 dに設けられている。 反射型センサ 4 0は 4つのセン サ 4 0 a〜4 0 dを用紙搬送方向に縦列配置した構成とされ、 それぞれのセンサ 4 0 a〜4 0 dから光を照射してその反射量を測定することで、 用紙パッケージ 9の 後述する識別マーク （識別部） 4 1を読み取るようになつている。 次に、 用紙分離部 1 1について説明する。 第 5図に示すように、 用紙収容部 6の 内壁 1 3 cの近傍には、 印刷機構部 1 4が配置されると共に、 ピックアップローラ 1 2と分離ブロック 1 3とが設けられている。 蓋体 1 0の内面には、 押圧板 1 8が 回動自在に支持されている。

押圧板 1 8と蓋体 1 0との間には付勢パネ 1 9が介在され、 押圧板 1 8を下方へ 回動させる向きに付勢力を常時作用させている。

用紙パッケージ 9は、用紙 7がその印字される面を下側にして積層された状態で、 その用紙 7を内部に収納する。 この場合、 用紙 7は、 最も下側に位置する用紙 7の 下面がパッケージ材 8から一部露出するように、 用紙収容部 6にセットされる。 そ して、 蓋体 1 0を閉じた際には、 前述の付勢パネ 1 9により下方へ付勢される押圧 板 1 8がパッケージ材 8 (後述する上板 5 3 ) を介して、 用紙 7の用紙搬送方向先 頭側の領域を押圧する。 この結果、 用紙 7の露出した部分はピックアップローラ 1 2に接触して、 適宜の力で圧接される。

分離ブロック 1 3は、 ピックアップローラ 1 2の用紙送り出し方向に対して傾斜 した分離案内面 1 3 aを備えている。

ピックアップローラ 1 2に接触する最下層の用紙 7は、 ピックアップローラ 1 2 の回転駆動により、 搬送力を加えられる。 そして、 分離ブロック 1 3の分離案内面 1 3 aの分離作用により、 最下層に位置する一枚の用紙 7のみが分離されて送り出 される。

印刷機構部 1 4について説明する。 分離ブロック 1 3に隣接してプラテンローラ 1 6が回転自在に設けられている。 ペーパーガイ ド 1 7が、 プラテンローラ 1 6の 外周面に近接して配置されている。 '

第 5図の拡大図に示すように、 凹湾曲状の插接面 1 7 aがプラテンローラ 1 6の 外周面に沿うようにペーパーガイ ド 1 7に形成されている。 ペーパーガイド 1 7と 本体ケース 2との間には押圧コイルパネ 2 0が設けられており、 摺接面 1 7 aをプ ラテンローラ 1 6の外周面に向けて付勢するようになっている。

前述の用紙分離部 1 1で分離された用紙 7は、 第 5図中の二点鎖線で示されるよ うに、 ピックアップローラ 1 2により搬送されて、 分離ブロック 1 3の下端を通過 する。 そして、 用紙 7の向きをプラテンローラ 1 6に沿って変化させるために、 用 紙 7はガイド板 2 1によりプラテンローラ 1 6に案内される。

具体的には、 用紙 7はこのガイド板 2 1により案内され、 プラテンローラ 1 6の 下面側から、プラテンローラ 1 6とペーパーガイド 1 7との間に送られる。そして、 用紙 7は、 プラテンローラ 1 6の外周面とペーパーガイド 1 7の摺接面 1 7 aとの 間を摺接しつつ、 プラテンローラ 1 6の回転駆動を受けて、 搬送方向を 1 8 0度反 転される。 このようにして、 用紙 7は印字される面を上側に向けながらプラテン口 —ラ 1 6の上面側に至る。

プラテンローラ 1 6の上面側に位置するサーマルへッド 1 5は、 発熱体部 1 5 a を有している。 サ一マルヘッド 1 5は回動軸 1 5 bにより回動可能に支持され、 発 熱体部 1 5 aはプラテンローラ 1 6の上面に接離可能とされている。

ここで、 サーマルヘッド 1 5が回動自在に構成されているのは、 プラテンローラ 1 6とペーパーガイ ド 1 7との間で用紙 7が詰まった場合に、 ジャム紙除去作業を 可能とするためである。

サーマルへッド 1 5には捩りコィルバネタイプのスプリング 2 2の一端が係止さ れている。 スプリング 2 2は、 サーマルヘッド 1 5に設けられた発熱体部 1 5 aが プラテンローラ 1 6上面に当接する方向に、 サーマルへッド 1 5を常時付勢してい る。

用紙 7は、印字される面を上側に向けながらプラテンローラ 1 6により搬送され、 印字面にサーマルへッド 1 5の発熱体部 1 5 aが接触し、 その接触箇所において印 字がなされる。

サーマルへッド 1 5はラインへッド型とされ、 搬送されてくる感熱型の用紙 7に 対し、 用紙 7の搬送方向と直交する方向に、 任意の文字列や画像を印刷することが できる。 サーマルヘッド 1 5の印刷可能な幅は、 用紙 7の幅に略等しく設定されて いる。

本実施形態では、用紙 7は、感熱発色性を有するものが使用されている。 これは、 サーマルへッド 1 5の加熱により発色する発色層を受像層としてその一側の面に形 成したものである。

排紙ガイド面 1 3 bが、 プラテンローラ 1 6の用紙送り出し方向に対し、 プリン 夕 1の上面側に向かって傾斜して分離ブロック 1 3に形成されている。 用紙 7は、 サーマルへッ ド 1 5の発熱体部 1 5 aにより印字がなされた後に、 排 紙ガイド面 1 3 bにより案内される。 用紙 7は、 第 1図の二点鎖線に示すように、 本体ケース 2の上カバ一 5と蓋体 1 0との間の隙間から、 蓋体 1 0の上側へ排紙さ れる。

〔用紙パッケージの構成〕

次に、 本実施形態において、 プリンタ 1にセッ トされる用紙パッケージ 9につい て説明する。

第 6図は用紙パッケージ 9の斜視図である。 用紙パッケージ 9は第 6図に示すよ うに、 カットシート状の用紙 7·と、 用紙 7を積層された状態で収納するパッケージ 材 8と、 パッケージ材 8の外部を束ねる長尺状の帯状部材 7 0とから構成されてい る。

用紙 7は、 例えば A 6〜A 7サイズ程度の小サイズのものが用いられ、 5 0枚程 度がパッケージ材 8の内部に収納されている。

帯状部材 7 0は、 パッケージ材 8を用紙搬送方向に直交する方向に巻いて束ねて いる。 帯状部材 7 0は、 例えば、 用紙 7の用紙搬送方向に沿う寸法に対して、 1 / 5 ~ 1 / 2の幅を有するものが用いられる。

パッケージ材 8は、 用紙 7とほぼ同一形状 （長方形） を有する上板 5 3と、 上板 5 3に連結する側板 5 2と、 側板 5 2に連結する底板 5 1とから構成されている。 具体的には、 上板 5 3の用紙搬送方向に直交する縁部 9 1、 9 2のうち、 上流側の 縁部 9 1に側板 5 2が連結し、 底板 5 1が、 側板 5 2の上板 5 3に連結する縁部 9 1と対向する縁部 9 3に連結し、 それぞれが一体的に形成されている。

第 7図はパッケージ材 8の展開図であり、 パッケージ材 8を折り曲げる前の状態 が示されている。 第 6図に示されるパッケージ材 8は、 第 7図に示される平板状の 厚紙材をコの字形状に折り曲げたものである。

パッケージ材 8は、 幅方向において、 用紙 7の幅寸法と略同一の寸法 D 1を有す るように構成されている。 詳細は後述する。

また、 パッケージ材 8には、 スジ入れ等の折り目加工が施されている。 折り目 8 0は、 パッケージ材 8を構成している上板 5 3と側板 5 2と底板 5 1との各境界に それぞれ形成されている。

本実施形態におけるパッケージ材 8の上板 5 3は、 用紙搬送方向の寸法 D 2が、 用紙収容部 6の内壁 3 aと内壁 1 3 c間の寸法 D 3 (第 4図参照） とほぼ同一とな るように構成されている。 この構成で、 用紙パッケージ 9を用紙収容部 6に装着し た際、 上板 5 3の用紙搬送方向の上流側の縁部 9 1と下流側の縁部 9 2とが、 第 4 図に示されるように、 それぞれ内壁 3 a、 1 3 cに当接する。 パッケージ材 8は、 縁部 9 1と縁部 9 2とが内壁 3 a、 1 3 cに当接することで、 用紙搬送方向に対し て位置決めされる。 詳細は後述する。

パッケージ材 8の上板 5 3には、 用紙パッケージをプリンタ 1の用紙収容部 6に セットした際、 プリン夕の表示窓 1 0 bからユーザが確認できるように表示部 4 2 が設けられている。 この表示部 4 2には、 パッケージ材 8に収納された用紙 7の種 類 （例えば、 通常タイプの感熱紙、 二色発色が可能な感熱紙、 ラベル部を剥離紙上 に形成して印刷後にラベル部を剥がして貼着ラベルとできるラベル紙、 二枚同時に 印字が可能な複写紙等） が印刷等の公知の方法で付されている。

一方、 パッケージ材 8の底板 5 1は、 ピックアップローラ 1 2の侵入を可能とす るために用紙搬送方向に対して、 上板 5 3より短く構成されている。 底板 5 1は、 ピックアップローラ 1 2が侵入するために必要とされる最小限の寸法だけ上板 5 3 に対して短く構成される。 パッケージ材 8が用紙 7を保護する機能が、 底板 5 1の 寸法を必要以上に短くすることによって、 損なわれてしまうからである。

底板 5 1は、 第 6図に示すように、 用紙搬送方向上流側の一隅であって、 用紙 7 と接する面とは反対側の面に、 識別マーク 4 1を有している。 識別マーク 4 1は印 刷等の公知の方法で付されている。 この識別マーク 4 1は、 用紙パッケージ 9を用 紙収容部 6にセットしたときに、 反射型センサ 4 0の読取領域に位置するように構 成されている。

第 9図は、 第 6図に示す用紙パッケージ 9を上下逆さにした様子を示す斜視図で ある。 識別マーク 4 1は 4つの矩形状のビット表示部 4 1 a〜4 1 dにより構成さ れている。 本実施形態においては、 4つのビット表示部のうち 1〜 3箇所が黒く着 色される一方、 残りの箇所は着色されず、 パッケージ材 8の下地の色 （白） が残さ れている。 具体的には、 表示部 4 1 a · 4 1 c · 4 1 dが黒く着色され、 残りの表 示部 4 1 bは着色されず白とされている。

上記の白黒のパターンは、 パッケージ材 8の内部に収納される用紙 7の種類に応 じて、 予め定められている。 〔用紙パッケージの組み立て作業〕

用紙パッケージ 9を組み立てる作業について説明する。

第 7図に示す状態のパッケージ材 8は、 先ず第 8図に示すように、 側板 5 2が底 板 5 1に対して折り目 8 2に沿って垂直に折り曲げられる。 そして、 上板 5 3が側 板 5 2に対して折り目 8 1に沿って垂直に折り曲げられる。 上板 5 3及び底板 5 1 がそれぞれ、 側板 5 2に対して垂直に折り曲げられる結果、 上板 5 3と底板 5 1と が対向するように位置し、 コの字形状のパッケージ材 8が形成される。

次に、 積層された状態の用紙 7が、 コの字形状に形成されたパッケージ材 8の底 板 5 1と上板 5 3との間に挟み込まれて収納される。

用紙 7をパッケージ材 8に収納する際には、 用紙 7の印字される面が底板 5 1側 を向くように、 予めその向きが定められる。 これは、 後に用紙パッケージ 9をプリ ン夕 1に装着し、 用紙 7がプリン夕 1の印刷機構部 1 4に搬送されるときに、 サー マルへッ ド 1 5側に用紙 7の印字される面が向くようにするためである。

最後に、 帯状部材 7 0が、 用紙 7を挟み込んだ状態でパッケージ材 8の外側を用 紙搬送方向と直交する向きに卷いて束ねられる。

このようにして、 用紙パッケージ 9が比較的容易な作業で組み立てられ、 第 6図 に示す用紙パッケージ 9が完成する。

本実施形態においては、 上記の用紙パッケージ 9の組み立て （製造） 作業はメ一 力側で行い、 プリンタ 1を使用するユーザは、 第 6図に示す状態で販売されている 用紙パッケージ 9を購入し、 プリン夕 1に装着して使用することになる。

〔用紙パッケージのプリンタへの装着作業〕

まず、 パッケージ材 8の外側に巻いて束ねられた帯状部材 7 0が取り外される。 次に、 用紙パッケージ 9は、 第 1 0図に示すように、 底板 5 1側を下にして、 プ リンタ 1の用紙収容部 6に装着される。 この結果、 パッケージ材 8内で積層状態で収納されている用紙 7のうちで、 最下 層の用紙 7のパッケージ材 8から露出されている部分が、 ピックアップローラ 1 2 の上面に接触する。従って、ピックアップローラ 1 2を回転駆動させることにより、 用紙 7を繰り出して搬送できることになる。

ここで、 プリンタ 1の蓋体 1 0は、 用紙搬送方向下流側において、 開閉するよう に構成されている。 このように構成されるプリンタ 1に対して用紙パッケージ 9を 装着する際には、 通常、 第 1 0図に示されるように、 用紙パッケージ 9は、 用紙搬 送方向上流側に位置する先頭部分を、 下側に傾けて装着される。

本実施形態における用紙パッケージ 9においては、 パッケージ材 8の側板 5 2が 用紙搬送方向上流側に配置されることから、 用紙 7の収納状態が側板 5 2により維 持される。 よって、 用紙パッケージ 9が用紙収容部 6に装着される際、 収納されて いた用紙 7がユーザの不注意によってパッケージ材 8から滑り落ちて散乱してしま うことはない。 さらに、 用紙パッケージ 9を傾けることによって、 用紙 7の縁部が 側板 5 2に当接し、 積層状態の用紙 7をパッケージ材 8の所定の位置に揃えること ができるため、 紙ジャム等を未然に防ぐことができる。

第 1 1図には、 用紙パッケージ 9を用紙収容部 6に完全に収納した状態が示され ている。 このとき、 用紙収容部 6に設けた押圧部材 6 1は、 図中矢印方向に回動し て、 アーム 6 3が用紙 7のサイ ド側の縁部を押動する。 同様に、 ガイド部材 6 4 (第 1 2図参照） も回動し、 アーム 6 6が用紙の同サイ ド側の縁部を押動する。

第 1 2図には、 押圧部材 6 1のアーム 6 3およびガイド部材 6 4のアーム 6 6が 用紙 7に接触し、 用紙パッケージ 9の側面を用紙収容部 6の側面 3 cに当接させて いる様子が示されている。 また、 第 1 3図は、 第 1 2図における XI I I— XI I I線に沿 う断面図である。 第 1 2図に示すように、 アーム 6 3、 6 6は、 用紙 7の端縁 7 a を搬送方向の上流側及び下流側の 2箇所から押圧している。 用紙 7の端縁 7 aを 2 箇所で押圧することによって、 用紙 7を全体的に移動させることができる。

ここで、 パッケージ材 8の幅方向の寸法 D 1 (第 7図参照） は、 用紙 7の幅寸法 に対して、 ほぼ同一の寸法となるように構成されている。 このため、 押圧部材 6 1 が、 用紙 7の外面を覆うパッケージ材 8に邪魔されることなく、 用紙 7の端縁と当 接することができ、用紙 7を用紙収容部 6の他方の内壁 3 cに揃えることができる。 なお、 本実施形態の構成では、 パッケージ材 8の幅方向の長さ （第 7図における 長さ D 1 ) は、 用紙 7の幅寸法とほぼ同一であるが、 それよりも短く構成してもよ レ しかしながら、 用紙幅と同じ長さであることで、 印字面をより確実に保護する ことができ、 さらに、 用紙パッケージ 9内で積層された用紙 7の端を揃えたいとき も、 パッケージ材 8の縁部と用紙 7の縁部を合わせることで容易に用紙 7を揃える ことができるため、 パッケージ材 8の幅方向の長さは用紙 7と同じであることが好 ましい。

用紙パッケージ 9を用紙収容部 6内に装着した後に蓋体 1 0を閉じた状態が第 4 図および第 5図に示されている。 このとき、 上板 5 3は、 用紙 7をピックアップ口 —ラ 1 2に押し当てるための押圧板 1 8と、 用紙 7との間に位置する。

用紙 7は用紙パッケージ 9内に収納されたままプリン夕 1にセットされる。 用 紙パッケージ 9の用紙 7を全て使用し終えると、 ユーザは、 用紙収容部 6から空の パッケージ材 8を取り出し、 新たな用紙 7の束をパッケージ材 8の底板、 側板、 上 板 5 1〜 5 3の間に、 用紙 7の印字面が底板 5 1と接するようにして挟み、 プリン 夕 1にセットすることで再び印刷可能となる。 あるいは、 残ったパッケージ材 8を プリンタ 1から取り出して廃棄し、 新しい用紙パッケージ 9を用紙収容部 6に収納 しても良い。 このように、 本実施例によれば、 用紙 7がプリン夕に装填される場合 には、 必ず用紙 7はパッケージ材 8に収納された状態で装填されるため、 プリンタ 1で多くの枚数を印刷したとしても、 ピックアップローラ 1 2や分離ブロック 1 3 の用紙分離性能が低下しない点で有用である。

ここで、 用紙 7が押圧板 1 8に上板 5 3を介さず直接接触する構成とした場合を 考えてみる。 この構成においては、 プリンタ 1の継続使用により押圧板 1 8が摩耗 して用紙 7との間の摩擦力が低下し、 分離作用が低下して用紙 7を複数枚同時に送 つてしまう現象 （重送） が発生し易くなる。 本実施形態の構成では、 用紙 7が直接 接触するのは上板 5 3であり、 上板 5 3は用紙 7を所定の枚数使い切る毎にパッケ —ジ材 8ごと新しいものに交換されることになる。 よって、 長年の使用により上板 5 3と用紙 7との間の摩擦力が低下してしまうことがなく、 常に良好な分離作用が 維持されて重送などの用紙搬送トラブルが防止されるのである。 〔パッケージ材をプリンタ内で位置決めする方法〕

次に、 パッケージ材 8に設けられた識別マーク 4 1をプリンタ 1側の反射型セン サ 4 0で読み取らせるために、 用紙パッケージ 9のパッケージ材 8をプリンタ 1内 で位置決めする方法について説明する。

用紙パッケージ 9の幅方向においては、 前述したように、 パッケージ材 8の幅方 向における寸法 D 1 (第 7図参照） が、 用紙 7の幅方向の寸法と略同一となるよう に構成されている。 このため、 用紙 7はプリンタ 1の内壁 3 bに設けられた押圧部 材 6 1および 6 4によって、 他方の内壁 3 cに押動されるとともに、 パッケージ材 8も押動されて、 用紙収容部 6内で位置決めされる。

一方、 用紙パッケージ 9の長手方向、 すなわち用紙搬送方向においては、 パッケ —ジ材 8の上板 5 3の用紙搬送方向における寸法 D 2 (第 7図参照） が、 用紙収容 部 6の内壁 3 aと内壁 1 3 cとの間の寸法 D 3 (第 4図参照） と略同一となるよう に構成されている。 このため、 上板 5 3の用紙搬送方向上流側及ぴ下流側の縁部 9 1、 9 2が共に、 用紙収容部 6の内壁 3 a及び 1 3 cにそれぞれ当接することで、 パッケージ材 8の用紙収容部 6内での位置決めがなされる。

このパッケージ材 8の幅方向及び用紙搬送方向の位置決めによって、 前述の識別 マーク 4 1の 4つのビット表示部 4 1 a ~ 4 1 dが、 4つの反射型センサ 4 0 a〜 4 0 dの読取領域に位置することになる。 よって、 反射型センサ 4 0は、 ビット表 示部 4 1 a〜4 1 dの白黒のパターンを確実に読み取ることで、 用紙 7の種類を判 別することができる。

一方、 用紙搬送時に、 ピックアップローラ 1 2に接触する最下層の用紙 7に搬送 力が加えられるときパッケージ材 8が、 最下層の用紙 7と底板 5 1との間に生じる 摩擦力によって、 用紙搬送方向に力を受けることが問題となる。

本実施形態においては、 上板 5 3は、 用紙搬送時においても、 用紙搬送方向下流 側の縁部 9 2が、 用紙収容部 6の内壁 1 3 cに当接することで、 ピックアップロー ラ 1 2による搬送力に杭して、 パッケージ材 8の移動を規制することができる。 こ のため、 第 1 4図に示されるように、 上板 5 3に連結する側板 5 2及び底板 5 1が 用紙搬送方向に若干ズレることはあっても、 プリンタ 1の反射型センサ 4 0によつ て読み取ることができる範囲内に、 パッケージ材 8の識別マーク 4 1を位置させる ことができるのである。

パッケージ材 8がピックアップローラ 1 2の搬送力に抗し、 底板 5 1の識別マ一 ク 4 1が、 反射型センサ 4 0上で位置決めされ、 読み取りが行われるためには、 上 板 5 3の用紙搬送方向の寸法 D 2と、 プリン夕 1の用紙収容部 6の内壁 3 aと内壁 1 3 cとの間の寸法 D 3との寸法差が 1 . O mm以内の許容範囲である必要がある。 パッケージ材 8に識別マーク 4 1を印刷する際の印刷誤差等を考慮に入れた場合、 寸法差 1 . 0 mmは、 反射型センサ 4 0が識別マーク 4 1を読み取り得る限界値で ある。 〔変形例〕

以上、 本発明の実施の形態を説明したが、 本発明の技術的範囲は、 上記実施の形 態に限定されるものではない。 本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能 である。

例えば、 用紙パッケージ 9の構成は、 帯状部材 7 0を用いずに、 用紙 7とパッケ ージ材 8のみによる構成としてもよい。

帯状部材 7 0が、 用紙パッケージの構成から除かれることによって、 その分の製 造コストを削減することができる。

用紙 7の構成は、 加熱により穿孔される穿孔層を基材層上に積層して受像層とし たもの （感熱穿孔性を有するもの） を用いるようにしても構わない。 また、 用紙 7 は、 感熱紙のみならず、 熱転写方式やそれ以外の用紙とすることも可能である。 また、 パッケージ材 8は、 上板 5 3、側板 5 2、 底板 5 1を別々に形成した後に、 それぞれを繋ぎ合わせて一つのものとしてもよい。

パッケージ材 8の底板 5 1の構成は、 ピックアップローラ 1 2の侵入が可能であ り、 用紙 7の搬送が可能な構成であれば、 用紙搬送方向において上板 5 3と略同一 の寸法であってもよい。 例えば、 ピックアップローラ 1 2の長さが、 用紙 7の幅よ り狭い場合、 ピックアップローラ 1 2の侵入が可能な幅の切り欠き部を底板 5 1の 搬送方向側端部に形成するようにしてもよい。

パッケージ材 8の底板 5 1に設けられた識別マーク 4 1の構成は、 印刷で付した 矩形のビット表示の白黒パターンに限ることはない。 識別マーク 4 1の構成は、 例 えば、 パッケージ材 8の適宜の個所に孔を形成して、 その孔の有無のパターンで情 報を表示するような構成であってもよい。 また、 識別マーク 4 1は、 用紙 7の種類 を表示するだけでなくその他の情報を表示するものであってもよい。 要は何らかの 情報が、 プリンタ側のセンサによって認識されるように表示してあればよい。 また、 用紙収容部 6に用紙パッケージ 9をセットする際、 用紙パッケージ 9の位 置を確実に固定するために、 パッケージ材 8に印刷されている識別マーク 4 1に位 置合わせ切込み部を設けてもよい。 具体的には、 第 9図のようなパッケージ材 8の 底板 5 1に印刷されている識別マーク 4 1の白色部分 4 1 bに、 第 1 8図 （a ) に 示すように予め H状の切込み （位置合わせ切込み部） 4 5を入れておく。 そして、 プリンタ 1にセットする際に、 ユーザが、 第 1 8図 （b ) に示すようにその切込み 4 5から爪 4 5 aを外側に折り曲げ、 プリンタ 1の反射型センサ 4 0の対応するセ ンサ 4 0 bの部分に嵌合させることで、 プリン夕 1内での位置合わせを行う （第 1 9図参照） 。

このような構成にすることで、 識別部で確実に位置を合わせることができ、 正確 に用紙パッケージ 9の種類を識別し、 用紙 7を正しく判別、 印刷することが可能と なる。 このとき、 パッケージ材 8の爪 4 5 aを外側に折り曲げた部分に穴 4 6が生 じるが、 用紙 7が白色であるため、 反射型センサ 4 0は正しく用紙 7の種類を判別 することができる。

プリンタ 1の構成は、 サ一マルヘッド 1 5による印刷に代えて別の手段を用いて もよい。 例えば、 プリン夕が多少大型となってもよければ、 インクジェット等の印 刷手段を採用してもよい。

プリンタ 1のセンサ 4 0の構成としても、 反射型センサ 4 0に限らず、 接触 ·非 接触にかかわらず、 適宜の方法が採用され得る。

本実施形態におけるパッケージ材 8は、 底板 5 1、 側板 5 2、 上板 5 3の連続し た 3つの部分より構成されているが、 これに限られるものではなく、 第 1 5図に示 すように、 プリンタ 1の用紙収容部 6の内壁 3 5と対向する側の用紙 7の端縁 7 b 全体を覆う側板 5 4をさらに有してもよい。

あるいは、 第 1 5図に示す構成のうち、 側板 5 2を取り除き、 用紙 7の縁部のう ち用紙搬送方向に延びる一側の縁部を覆う側板 5 4のみを有する構成であってもよ い （第 1 6図参照） 。 第 1 7図は、 パッケージ材 8の展開図である。 第 1 6図のパ ッケ一ジ材 8は、 第 1 7図のパッケージ材 8の上板 5 3を図中の矢印方向に折り曲 げることによって形成することができる。

側板 5 4が、 用紙 7の縁部のうち用紙搬送方向に延びる一側の縁部を覆うように 構成されることによって、 用紙搬送時に生じる上板 5 3と底板 5 1とのズレを効果 的に抑制することができる。 つまり、 上板 5 3と底板 5 1とのズレが少なくなるこ とによって、 識別マーク 4 1が反射型センサ 4 0上により確実に位置することとな る。

また、 用紙パッケージ 9内に積層された最上層の用紙 7とパッケージ材 8の上板 5 3との間に、 着色した用紙を一枚追加してもよい。 印刷の際、 用紙 7でない用紙 が搬送されることで、 プリンタ内に用紙 7がなくなつたことを、 ュ一ザに確認させ ることができる。

従って、 プリンタ 1内に用紙 7がなくなったにもかかわらず給紙作業を行うとい う無駄を防ぎ、 パッケージ材 8にピックアップローラ 1 2が直接接触し、 回転する ことによるパッケージ材 8の劣化を防ぐことができる。 このように、 パッケージ材 8の劣化を防ぐことで、 パッケージ材 8を複数回使用することが可能となる。 産業上の利用可能性

本発明によれば、 用紙の収納が容易で、 且つプリンタ内で用紙が適切な位置に位 置決めされる用紙パッケージが提供される。

また、 本発明の用紙パッケージは、 用紙をパッケージ材とともにプリンタに装着 するものにおいて、 パッケージ材の構成を簡素化すると共に、 用紙搬送時において もパッケージ材のプリン夕に対する位置のずれを防止することができる。

さらに、 本発明によれば、 該用紙パッケージ用のパッケージ材、 及び該用紙パッ ケージが装着されたプリン夕が提供される。

Claims

請求の範囲

1 . プリン夕の用紙収容部に装着可能な用紙パッケージであって、

プリンタの被印刷媒体として積層された用紙と、

前記積層された用紙の外側を覆うパッケージ材とを有し、

前記パッケージ材は、 前記積層された用紙の上下両面の一方の面を覆う第一の部 分と、 前記第一の部分と連続し、 且つ前記積層された用紙の一側面を覆う第二の部 分と、 前記第二の部分と連続し、 且つ前記積層された用紙の上下両面の他方の面を 覆う第三の部分とを有し、

前記パッケージ材の第一の部分は、 プリンタ側の給紙ローラが進入可能となるよ う前記用紙を露出させた第 1露出部を有し、

前記プリンタの用紙収容部における用紙の搬送方向と平行する一側面に設けられ た位置決め部に向かって、 前記用紙収容部の搬送方向と平行する他側面側に設けら れた押圧部材が押圧可能となるように、 前記積層された用紙の前記押圧部材と対向 する側面部を露出させた第 2露出部を備えることを特徴とする用紙パッケージ。

2 . 前記第二の部分は、 前記積層された用紙の搬送方向上流側の用紙側面を覆う ことを特徴とする請求項 1に記載の用紙パッケージ。

3 . 前記用紙は、 感熱紙であることを特徴とする請求項 1に記載の用紙パッケ一 ジ。

4 . 前記パッケージ材の用紙の外側を覆う部分は、 前記第一の部分と前記第二の 部分と前記第三の部分の 3部分のみから構成されることを特徴とする請求項 1に記 載の用紙パッケージ。

5 . 前記パッケージ材における前記第一の部分及び前記第三の部分の搬送方向と 直交する方向の長さは、 用紙の搬送方向と直交する方向の長さと同じであることを 特徴とする請求項 1に記載の用紙パッケージ。

6 . 前記第一の部分は、 プリンタ側のセンサで読み取り可能な識別部を備え、 前 記識別部は、 特定の色に着色された着色部分と、 その特定の色に着色されていない 非着色部分とから構成されており、 前記プリンタ側のセンサに嵌合可能な爪部を構 成するために、 前記識別部の非着色部分に形成された位置合わせ切込み部を備える ことを特徴とする請求項 1に記載の用紙パッケージ。

7 . プリン夕の用紙収容部に装着可能で、 積層された用紙の外側を覆うパッケ一 ジ材であって、

積層された用紙の上下両面の一方の面を覆う第一の部分と、 前記第一の部分と連 続し、且つ積層された用紙の一側面を覆う第二の部分と、前記第二の部分と連続し、 且つ積層された用紙の上下両面の他方の面を覆う第三の部分とを有し、

前記パッケージ材の第一の部分は、 プリンタ側の給紙ローラが進入可能となるよ う用紙を露出させた第 1露出部を有し、

前記プリン夕の用紙収容部における用紙の搬送方向と平行する一側面に設けられ た位置決め部に向かって、 前記用紙収容部の搬送方向と平行する他側面側に設けら れた押圧部材が押圧可能となるように、 前記積層された用紙の前記押圧部材と対向 する側面部を露出させた第 2露出部を備えることを特徴とするパッケージ材。

8 . 被印刷媒体として積層された用紙と、 その用紙の外側を覆うパッケージ材と を有する用紙パッケージと、

前記用紙パッケージが装着される用紙収容部と、

積層された用紙を一枚ずつ給送するために、 前記用紙収容部の底面に設けられた 給紙ローラとを備え、

前記用紙収容部に、用紙の搬送方向と平行する一側面に設けられた位置決め部と、 搬送方向と平行する他側面側に設けられ、 前記一側面に向かって付勢された押圧部 材を備え、

前記パッケージ材は、 前記積層された用紙の上下両面の一方の面を覆う第一の部 分と、 前記第一の部分と連続し、 且つ前記積層された用紙搬送方向の上流側の用紙 側面を覆う第二の部分と、 前記第二の部分と連続し、 且つ前記積層された用紙の上 下両面の他方の面を覆う第三の部分とを有し、

前記パッケージ材の第一の部分は、 プリンタ側の給紙ローラが進入可能となるよ う前記用紙を露出させた第 1露出部を有し、

前記パッケージ材は、 前記押圧部材が押圧可能となるように、 前記積層された用 紙の前記押圧部材と対向する側面部を露出させた第 2露出部を備えることを特徴と するプリンタ。

9 . プリン夕の用紙収容部に装着可能な用紙パッケージであって、

プリン夕の被印刷媒体として積層された用紙と、

前記用紙の外側を覆うパッケージ材とを備え、 '

前記パッケージ材は、 前記積層された用紙の上下両面の一方の面を覆う第一の部 分と、 前記第一の部分と連続し、 且つ前記積層された用紙搬送方向の上流側の用紙 側面を覆う第二の部分と、 前記第二の部分と連続し、 且つ前記積層された用紙の上 下両面の他方の面を覆う第三の部分とを有し、

前記第一の部分は、 プリン夕のセンサ部で読み取り可能な識別部を有し、 プリン 夕の給紙ローラを侵入可能とするための形状を有し、

前記第三の部分は、 用紙搬送方向の上流側と下流側とに位置する縁部を有し、 当 該用紙パッケージが前記用紙収容部に装着される際、 前記第三の部分の各縁部が用 紙搬送方向の上流側及び下流側に位置する前記用紙収容部の各内側面と当接するよ うに構成され、

前記パッケージ材が、 前記第三の部分の各縁部と前記用紙収容部の各内側面との 当接によって、 用紙搬送方向において位置決めされることを特徴とする用紙パッケ

1 0 . 前記第一の部分は、 プリンタの給紙ローラを侵入可能とするために、 用紙 搬送方向において前記上板より短く構成されていることを特徴とする請求項 9に記 載の用紙パッケージ。

1 1 . 前記用紙収容部の、 用紙搬送方向の上流側及び下流側に位置する各内側面 の間隔と、 前記用紙搬送方向における第三の部分の寸法との差は、 1 . 0 mm以内 であることを特徴とする請求項 9に記載の用紙パッケージ。

1 2 . 前記パッケージ材の側板は、 用紙搬送方向の上流側に位置する前記用紙の 一側面を覆っていることを特徴とする請求項 9に記載の用紙パッケージ。

1 3 . 前記パッケージ材の第 2の部分は、 用紙搬送方向に延びる前記用紙の一側 面を覆っていることを特徴とする請求項 9に記載の用紙パッケージ。

1 4 . 前記パッケージ材の前記第一の部分、 前記第二の部分および前記第三の部 分は一体的に形成されていることを特徴とする請求項 9に記載の用紙パッケージ。

1 5 . プリン夕の用紙収容部に装着可能で、 積層された用紙の外側を覆うパッケ —ジ材であって、

前記パッケージ材は、積層された用紙の上下両面の一方の面を覆う第一の部分と、 第一の部分と連続し、 且つ積層された用紙搬送方向の上流側の用紙側面を覆う第二 の部分と、 前記第二の部分と連続し、 且つ積層された用紙の上下両面の他方の面を 覆う第三の部分とを有し、

前記第一の部分は、 プリンタのセンサ部で読み取り可能な識別部を有し、 プリン 夕の給紙ローラを侵入可能とするための形状を有し、

前記第三の部分は、 用紙搬送方向の上流側と下流側とに位置する縁部を有し、 当 該用紙パッケージが前記用紙収容部に装着される際、 前記第三の部分の各縁部が用 紙搬送方向の上流側及び下流側に位置する前記用紙収容部の各内側面と当接するよ うに構成され、

当該パッケージ材が、 前記第三の部分の各縁部と前記用紙収容部の各内側面との 当接によって、 用紙搬送方向において位置決めされることを特徴とする用紙パッケ —ン才。

1 6 . 被印刷媒体として積層された用紙と、 その用紙の外側を覆うパッケージ材 とを有する用紙パッケージと、

前記用紙パッケージが装着される用紙収容部と、

前記用紙パッケージに収納される用紙の種類を識別するために、 前記用紙収容部 の底面に設けられたセンサ部と、

積層された用紙を一枚ずつ給送するために、 前記用紙収容部の底面に設けられた 給紙ローラとを備え、

前記パッケ一ジ材は、 前記積層された用紙の上下両面の一方の面を覆う第一の部 分と、 前記第一の部分と連続し、 且つ前記積層された用紙搬送方向の上流側の用紙 側面を覆う第二の部分と、 前記第二の部分と連続し、 且つ前記積層された用紙の上 下両面の他方の面を覆う第三の部分とを有し、

前記第一の部分は、 プリン夕のセンサ部で読み取り可能な識別部を有し、 プリン 夕の給紙ローラを侵入可能とするための形状を有し、

前記第三の部分は、 用紙搬送方向の上流側と下流側とに位置する縁部を有し、 当 該用紙パッケージが前記用紙収容部に装着された際、 前記第三の部分の各縁部が用 紙搬送方向の上流側及び下流側に位置する前記用紙収容部の各内側面と当接するよ うに構成され、

前記パッケージ材が、 前記第三の部分の各縁部と前記用紙収容部の各内側面との 当接によって、 用紙搬送方向において位置決めされることを特徴とするプリンタ。