WO2004026717A1 - 逆止弁機能を備えた圧縮収納袋 - Google Patents

Description

明 細 書 逆止弁機能を備えた圧縮収納袋 技術分野

本発明は、 圧縮収納袋、 特に、 袋体の内部の空気を脱気して衣料や寝 具等をコンパク トに収納するための圧縮収納袋に関する。 背景技術

従来、 旅行時等において、 衣料をコンパク トに収納するために、 逆止 弁機能を備えた圧縮収納袋が種々提供されている。 例えば、 図 1 7 ( A ) に示すよ うに、 合成樹脂フイルムからなる袋体 1 の 1辺に開閉自在なジ ッパー 3を設けて衣料を出し入れするための開口部 2 と し、 他辺に一対 のフィルム片からなる逆止弁 4を設けると共に排気路 5を形成した圧縮 収納袋が知られている。

この圧縮収納袋においては、 袋体 1に衣料を収納してジッパー 3を閉 止した後、 図 1 7 ( B ) に示すよ うに、 袋体 1 を手で卷き込んでいく と、 袋体 1の内圧が上昇して空気が逆止弁 4から排気路 5を通じて矢印 aで 示す経路で排気されていく。 排気終了後は、 袋体 1内の減圧作用で逆止 弁 4の一対のフィルムが密着し、 袋体 1 の内部を気密に保持する。

ところで、 前記圧縮収納袋にあっては、 逆止弁 4 と排気路 5 とが袋体 1 の 1辺に幅 bで設けられているため、 幅 b の部分には衣料を収納する ことができず、 収納効率が悪いという問題点を有していた。

そこで、 本発明の目的は、 衣類等の収納効率及び圧縮効率が良好な圧 縮収納袋を提供することにある。

本発明の他の目的は、 逆止弁部分が簡単な構造からなり、 容易に製袋 するこ とのできる圧縮収納袋を提供することにある。

発明の開示

以上の目的を達成するため、 本発明に係る圧縮収納袋は、 1辺に開閉 自在なジッパーを設けて物品出し入れ用の開口部と した、 合成樹脂フィ ルムからなるほぼ四角形状の袋体にて構成した圧縮収納袋において、 前 記袋体の開口部とは反対側の少なく とも 1隅部の直角三角形状部分に逆 止弁部分を設け、 前記逆止弁部分は、 直角を挟む辺を形成する溶着部と 直角三角形状部分に位置するフィルムどう しの部分的な溶着部とによつ て扁平な密着状態を形成する排気路からなり、 該排気路は直角三角形の 斜辺部から袋体内部の空気を導入して外部に排気し、 かつ、 前記逆止弁 部分は袋体の物品収納部分と直角三角形の斜辺部で接していることを特 徴とする。

以上の構成からなる圧縮収納袋は、 衣類等を収納した袋体を開口部側 から卷き込んでいく。 このとき、 袋体の内圧が上昇し、 袋体内の空気は 直角三角形の斜辺部から逆止弁部分の排気路に導入されて外部に排気さ れる。 排気終了後は袋体内が減圧するために排気路に露出するフィルム どう しが密着し、 袋体内は気密に保持される。 このよ うな密着は、 扁平 で狭小な直角三角形の逆止弁部分が収納物によ り厚みを持った収納部か ら不定則な影響を受けて必ずカール現象や折れ曲がり現象が生じるこ と により確実に行われ、 かつ、 気密性の保持も良好になる。

本発明に係る圧縮収納袋は、 袋体の少なく とも 1隅部に設けた逆止弁 部分において袋体内の空気が排気されるため、 袋体に逆止弁部分とは別 の排気路を形成する必要がなく、 袋体の内部を効率よく利用して衣類等 を収納することができる。

ところで、 袋体を開口部側から卷き込んでいく と、 開口部とは反対側 の隅部に空気が溜まって残留する傾向にある。 しかし、 本発明に係る圧 縮収納袋は空気を抜くための逆止弁部分が開口部とは反対側の隅部に設 けられているため、 残留する空気のほとんどを排気することができ、 排 気 圧縮効率が良好である。

本発明に係る圧縮収納袋において、 逆止弁部分は袋体の開口部とは反 対側の 2隅部に形成されていることが好ま しい。 逆止弁部分を 2隅部に 形成すれば、 排気 Z圧縮効率がよ り向上する。

逆止弁部分は袋体を構成する合成樹脂フイルムの対向面によって形成 されていてもよい。 この場合、 袋体の合成樹脂フィルムそのもので逆止 弁部分を構成するため、 構造が簡単であり、 容易に製袋することが可能 となる。 そして、 合成樹脂フィルムの素材は柔らかいものを使用するこ とが好ましい。

また、 逆止弁部分は袋体を構成する合成樹脂フィルムの間に挿入され た薄い合成樹脂フィルムから構成してもよい。 薄いフィルムで逆止弁を 形成することにより、 排気後の密閉効果が向上する。

なお、 本発明に係る本圧縮収納袋は、 衣類や寝具のみならず野菜等の 嵩張る物品を収納することができる。 図面の簡単な説明

第 1図 （A ) は本発明の第 1実施形態である圧縮収納袋を示す斜視図、 第 1図 （B ) はその圧縮収納袋を圧縮していく途中の状態を示す斜視図、 第 2図は第 1実施形態である圧縮収納袋を示す平面図、

第 3図は第 1実施形態である圧縮収納袋の開口部を示す拡大断面図、 第 4図は第 1実施形態である圧縮収納袋の製袋工程を示す説明図、 第 5図 （A )， （B ) , ( C ) , ( D ) はそれぞれ第 1実施形態である圧縮 収納袋の逆止弁部分の変形例を示す説明図、 第 6図は本発明の第 2実施形態である圧縮収納袋を示す平面図、 第 7図は第 2実施形態である圧縮収納袋の逆止弁を示す拡大平面図、 第 8図は第 7図の X— X拡大断面図、

第 9図は第 2実施形態である圧縮収納袋の逆止弁を示す平面図、 第 1 0図は第 2実施形態である圧縮収納袋の製袋工程を示す説明図、 第 1 1図は第 2実施形態である圧縮収納袋の製袋時に使用される逆止 弁を示す IE面図、

第 1 2図は本発明の第 3実施形態である圧縮収納袋を示し、 （A )は平 面図、 （B ) は （A ) の P— P断面図。

第 1 3図は第 3実施形態である圧縮収納袋の製袋工程を示す説明図、 第 1 4図は第 1 3図の Y— Y断面図、

第 1 5図は第 1 3図の Z — Z断面図、

第 1 6図は第 1 3図の Q部の拡大図、

第 1 7図 （A )， ( B ) 従来の圧縮収納袋を示す説明図。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明に係る圧縮収納袋の実施形態について、 添付図面を参照 して説明する。

(第 1実施形態、 第 1図〜第 4図参照）

本発明の第 1実施形態である圧縮収納袋 1 O Aは、 第 1図 （A ) , ( B ) 及び第 2図に示すよ うに、 表裏面を構成する 2枚の合成樹脂ブイルム 1 2 , 1 3を重ね合わせてほぼ四角形状の袋体 1 1を形成したものである。 この袋体 1 1は 3辺を溶着し （溶着部 ί , g , gには斜線が付されてい る）、 1辺が衣料等の出し入れ用の開口部 1 4 とされている。

開口部 1 4の内面側には、 図 3に示すよ うに、 凹部 1 7 と凸部 1 8 と の組合せからなるジッパー 1 5が溶着されている。 このジッパー 1 5は ベース部 1 6に凹部 1 7及び凸部 1 8をそれぞれ押出し成形にて一体的 に形成した周知のものである。 なお、 ジッパー 1 5の構造や形状は任意 であり、 フィルム 1 2， 1 3 と一体的に押出し成形されたものであって もよく、 袋体 1 1の気密性を高めるために 2連に設けてもよい。 あるい はジッパー 1 5の閉止を容易にするためにスライダを取り付けたり して もよい。

袋体 1 1のフィルム 1 2 , 1 3はラミネート構造のものが好ま しく、 第 3図に示すよ うに、 内面側のフィルム 1 2 a , 1 3 aには溶着性を有 するポリエチレン、 ポリ プロ ピレン等が使用され、 外面側のフィルム 1 2 b , 1 3 bにはポリアミ ド、 ポリエチレンテレフタレート等が使用さ れている。

この圧縮収納袋 1 0 Aの特徴は、 袋体 1 1の開口部 1 4 とは反対側の 両隅部の直角三角形状部分に逆止弁部分 2 0を設けた点にある。 この逆 止弁部分 2 0は、 第 2図に示すよ うに、 直角を挟む辺を形成する溶着部 f , g と直角≡角形状部分に位置するフィルム 1 2 , 1 3 どおしの部分 的な溶着部 2 1 とによって扁平な密着状態を形成する排気路 2 2からな る。 排気路 2 2において、 袋体 1 1の内部の空気は直角三角形の斜辺部 から導入され、 非溶着部 g ' から袋体 1 1の外部に矢印 dで示すように 排気される。

また、 袋体 1 1の内部は、 逆止弁部分 2 0以外は衣類等の収納部分と され、 逆止弁部分 2 0はこの収納部分と直角三角形の斜辺部で直接接し ている。

以上の構成からなる圧縮収納袋 1 0 Aは、 ジッパー 1 5を開けて開口 部 1 4から衣類等を収納し、 ジッパー 1 5 を閉じた状態で袋体 1 1を開 口部 1 4側から巻き込んでいく （第 1図 （B ) 参照）。 このとき、 袋体 1 1の内圧が上昇し、 袋体 1 1内の空気は逆止弁部分 2 0の排気路 2 2を 通じて排気される （矢印 d参照）。 衣類等を収納した袋体 1 1がコンパク トに圧縮されると排気が終了したことになり、 排気終了後は袋体 1 1内 が減圧するために、 排気路 2 2に露出しているフィルム 1 2， 1 3の内 面が互いに密着し、 逆流が阻止されて袋体 1 1内は気密に保持される。 逆止弁部分 2 0における排気性、 気密性の程度は、 排気路 2 2の幅、 長さや、 フィルム 1 2， 1 3 の密着性に応じて異なる。 即ち、 排気路 2 2の幅が広くて、 短く、 直線状であれば、 排気性が良好である。 一方、 気密性 （逆止効果） の点では、 排気路 2 2の幅が狭くて、 長く、 曲線状 であることが好ましい。 逆止効果はフィルム 1 2 , 1 3 どおしの密着に よって発生するのであり.、 フィルムが折れ曲がったりカールすると、 必 ずその位置で密着して通気は遮断される。 排気路 2 2を細く したり長く することは、 表裏フィルム 1 2 , 1 3の密着の機会及び確実性を増すこ とになるが、 排気の点では不利である。

従って、 逆止弁部分 2 0 と して最も好ましいのは、 排気路 2 2が排気 時点では直線状を維持し、 排気終了後はカールすることである。 この袋 体 1 1 のごとく、 逆止弁部分 2 0を袋体 1 1 の隅部に直角三角形状に形 成し、 その斜辺部から內部の空気を導入するよ うにし、 かつ、 斜辺部が 物品収納部分と接するようにしている。 従って、 排気路 2 2は排気時に は内圧の増加でフイルム 1 2 , 1 3の面に対して平行な直線状態を維持 し、 排気終了後は直角三角形の斜辺部及び扁平部分でカールないし折れ 曲がるため、 排気性及び気密性の点で好ましい。 即ち、 直角三角形状部 分は排気路 2 2を設けるのに理想的なスポッ トであり、 その斜辺部は排 気路 2 2の入口部を設けるのに理想的なスポッ トである。

また、 この袋体 1 1 では、 第 2図に Eで示すスペースに衣類等が入り 込める分だけ、 収納効率が向上する。

ところで、袋体 1 1 を開口部 1 4側から巻き込んでいく と、溶着部 f , g , gによって開口部 1 4 とは反対側の隅部 F， F (第 1図 （B ) 参照） に空気が集められる。 袋体 1 1にあっては、 このよ うに空気が集まって 内圧が高くなる隅部 F , Fに、 逆止弁部分 2 0を設けて排気する構造で あるため、 隅部 F， Fに集められた空気のほとんどを排気することがで き、 排気 圧縮効率が良好である。

次に、 前記圧縮収納袋 1 0 Aの自動製袋工程について第 4図を参照し て説明する。

まず、 それぞれのロールから引き出されたフィルム 1 2， 1 3 を、 第 1工程で、 重ね合わせると共に各フィルム 1 2 , 1 3にジッパー 1 5を 溶着し、 かつ、 袋体の底辺部分 （溶着部 f ) を横方向に配置した加熱バ 一で溶着する。 次に、 第 2工程と して、 縦方向に配置した加熱バーで側 辺部分 （溶着部 g ) を溶着する。 縦方向の加熱バーは逆止弁部分 2 0を 形成するための加熱部も備えており、 側辺部分の溶着と同時に溶着部 2 1 も溶着され、 排気路 2 2が形成される。

その後、 第 3工程と して、 側辺部分 （溶着部 g ) の中央部でフィルム 1 2， 1 3をカッ トする。 これにて前記圧縮収納袋 1 0 Aを得ることが できる。 逆止弁部分 2 0は袋体 1 1のいずれか一方の隅部にのみ形成さ れていてもよいが、 両隅部に設けても側辺部分 （溶着部 g ) の溶着工程 を 1回で済ますことができる。

(逆止弁部分の変形例、 第 5図参照）

前記第 1実施形態である圧縮収納袋 1 O Aにおいて、 逆止弁部分 2 0 は種々の形状を考えることができ、 その主な形状を第 5図に示す。 なお、 排気路 2 2の形状や大きさは、 排気量に応じて任意に設定する。

第 5図 （ A ) に示す逆止弁部分 2 0は、 袋体 1 1の隅部に溶着部 2 1 を形成することによ り直線状の排気路 2 2を設け、 直角三角形の斜辺部 に溶着部 2 3を設けて堰部分と したものであり、 排気経路は矢印 dで示 す。 また、 袋体 1 1の隅部の頂点は力ッ トされている。

第 5図 （B) に示す逆止弁部分 2 0は、 溶着部 2 4を島状に形成して 排気路 2 2を設けたものであり、 排気経路は矢印 dで示す。 この場合、 排気路 2 2の出口は非溶着部 f '， g ' の 2箇所と されている。

第 5図 （C) に示す逆止弁部分 2 0は、 島状の溶着部 2 5を形成する と共に、 フィルム 1 2 , 1 3にスリ ッ ト 2 6を形成して排気路 2 2を設 けたものであり、 排気経路は矢印 dで示す。 なお、 島状の溶着部 2 5 ' は、 収納した衣類等で排気路 2 2が塞がるのを防止し、 併せてフィルム 1 2， 1 3の密着状態を維持するためのものである。

第 5図 （D) に示す逆止弁部分 2 0は、 溶着部 2 7を形成して溶着部 f に沿った排気路 2 2を設けたものであり、 排気経路は矢印 dで示す。 なお、 島状の溶着部 2 5 ' は、 収納した衣類等で排気路 2 2が塞がるの を防止し、 併せてフ イルム 1 2 , 1 3の密着状態を維持するためのもの である。 .

以上説明した変形例において、 溶着部 2 3 , 2 4 , 2 5， 2 5 ', 2 7 はフィルム 1 2 , 1 3を溶着した箇所であることは勿論である。

(第 2実施形態、 第 6図〜第 1 1図参照）

本発明の第 2実施形態である圧縮収納袋 1 0 Bは、 第 6図に示すよ う に、 前記第 1実施形態での逆止弁部分 2 0に代えて 2枚の合成樹脂ブイ ルムからなる逆止弁 3 0を袋体 1 1の開口部 1 4 とは反対側の両隅部に 設けたものである。 他の構成は前記第 1実施形態と同様であり、 同じ部 分には第 1実施形態と共通の符号を付し、 重複した説明は省略する。 逆止弁 3 0は、 第 7図、 第 8図、 第 9図に示すよ うに、 溶着性を有す る薄くて柔軟な 2枚のフィルム 3 1， 3 2 (例えば、 ポリエチレン） を 溶着 （溶着部 h ) したもので、 小枝状の溶着部 3 4及び袋体 1 1の表裏 に貫通する穴 3 5を形成することによ り、 排気路 3 3が設けられる。 排 気路 3 3による排気経路は第 7図に矢印 dで示すとおりである。

さらに、 逆止弁 3 0は袋体 1 1に対して溶着部 f , gによって一体化 されている。 また、 第 7図に斜線で示す溶着部 i は、 袋体 1 1のフィ ル ム 1 2 , 1 3 の内面と逆止弁 3 0 のフィルム 3 1 , 3 2 とを溶着して空 気漏れを防止するよ うにした部分である。 溶着部 i を形成する際にはフ イルム 3 1 , 3 2 の対向面が溶着されないよ うに、 溶着阻害処理、 例え ば、 インク 3 6を塗布しておく ことが必要となる。

以上の構成からなる圧縮収納袋 1 0 Bの使用方法は前記第 1実施形態 と同様であり、 その作用効果も同様である。 特に、 第 2実施形態におい ては、 逆止弁 3 0 と して薄くて柔らかいフィルム 3 1 , 3 2を使用して いるために、 排気後の'逆止効果 （気密性の保持） に優れている。

次に、 前記圧縮収納袋 1 0 Bの自動製袋工程について第 1 0図、 第 1 1図を参照して説明する。

第 1 0図を参照して、 まず、 それぞれのロールから引き出されたフィ ルム 1 2， 1 3を、 第 1工程で、 重ね合わせると共にフィルム 1 2 , 1 3の間にジッパー 1 5及び逆止弁 3 0を挿入する。 そして、 逆止弁 3 0 に関しては、 フィルム 1 2 , 1 3の間にそれぞれ溶着 （溶着部 i ) して おく。

第 1工程で供給される逆止弁 3 0は、 複数に連続した状態に予め作製 したものである。 この逆止弁連設体 3 0 ' の詳細は、 第 1 1図に示すよ うに、 後に切り離される一対の逆止弁 3 0を背中合わせに一体化したも のが連設されており、 フィルム 3 1 , 3 2を溶着し （溶着部 h及び溶着 部 3 4 )、排気路 3 3を形成すると共に、 溶着阻害ィ ンク 3 6が塗布され ている。 この連設体 3 0 ' をカッ ト線 j でカッ ト して一対ずつの逆止弁 3 0が第 1工程でフィルム 1 2， 1 3 の間に挿入 Z溶着される。

次に、 第 2工程と して、 加熱バー 5 1 を用いて各フィルム 1 2， 1 3 にジッパー 1 5を溶着し、 かつ、 加熱バー 5 2を用いて袋体 1 1の辺部 分 f を溶着する。 辺部分 f の溶着は逆止弁 3 0 のフィルム 3 1 , 3 2を 袋体 1 1 のフィルム 1 2， 1 3へ溶着する工程を兼ねている。

その後、 第 3工程と して、 縦方向に配置した図示しない加熱バーを用 いて側辺部分を溶着 （溶着部 g ) する。 同時に、 排気のための貫通穴 3 5を形成する。 さらに、 第 4工程と して、 側辺部分 （溶着部 g ) の中央 部でフィルム 1 2 , 1 3をカッ トする。 これにて前記圧縮収納袋 1 0 B を得ることができる。 .

なお、 本第 2実施形態にあっては、 小枝状の溶着部 3 4に代えて、 第 5図に示したよ うな島状の溶着部を形成してもよい。 また、 排気出口 と しての穴 3 5に代えてス リ ッ トを形成してもよい。

(第 3実施形態、 第 1 2図〜第 1 6図参照）

本発明の第 3実施形態である圧縮収納袋 1 0 Cは、 第 1 2図 （A) に 示すよ うに、 前記第 2実施形態での逆止弁 3 0に代えて 2枚の合成樹脂 フィルム 4 1 , 4 2を開口部 1 4 とは反対側の 1辺にその両隅部にわた つてフィルム 1 2 , 1 3 の間に挟み込んで逆止弁 4 0を設けたものであ る。 ·

4枚のフィルム 1 2 , 1 3 , 4 1 , 4 2は、 溶着部 ί， gにおいて互 いに溶着されている。 溶着部 kにおいては、 第 1 2図 （B ) に示すよ う に、 フイノレム 1 2 , 4 1 の接触面どう し及びフィルム 1 3 , 4 2の接触 面どおしがそれぞれ溶着され、 フィルム 4 1 , 4 2の接触面どおしは溶 着されていない。

この逆止弁 4 0において、 前記第 1実施形態と同様に、 小枝状の溶着 部 4 4 (島状などの溶着部であってもよい） を形成することによ り排気 路 4 3が形成されている。 溶着部 4 4の溶着は側辺部分の溶着 （溶着部 g ) と同時に行われ、 ここでは 4枚のフィルム 1 2 , 1 3， 4 1， 4 2 が溶着される。 排気路 4 3の出口は非溶着部 g ' であり、 矢印 dで示す 排気経路には薄くて柔らかいフィルム 4 1 , 4 2 (例えば、 ポリエチレ ン） のみが露出している。 なお、 排気出口は溶着部 f の一部に設けても よい。

前記溶着部 kは以下の理由によって設けられている。 即ち、 開口部 1 4から衣類等を収納する際にフィ ルム 4 1 , 4 2が収納の妨げにならな いよ うにするためであり、 フイノレム 4 1， 4 2をフイノレム 1 2 , 1 3の 内面に固着している。 また、 排気出口である非溶着部 g ' からフィルム 1 2， 4 1 の間及びフィルム 1 3 , 4 2の間を通って空気の侵入を防止 するためである。

以上の構成からなる圧縮収納袋 1 0 Cの使用方法は前記第 1及び第 2 実施形態と同様であり、 その作用効果も同様である。 特に、 第 3実施形 態においては、 逆止弁 4 0 と して長尺のフィルム 4 1 , 4 2を使用して いるために、 前記第 2実施形態の如く予め逆止弁連設体 3 0 ' を作製し ておく必要がない。

次に、 前記圧縮収納袋 1 0 Cの自動製袋工程について第 1 3図〜第 1 6図を参照して説明する。

第 1 3図を参照して、 まず、 それぞれのロールから引き出されたフィ ルム 1 2 , 1 3を、 第 1工程で、 重ね合わせると共にフィルム 1 2 , 1 3 の間にジッパー 1 5及びフィルム 4 1， 4 2を挿入する （第 1 4図参 照）。 .

次に、 第 2工程と して、 加熱バー 5 1 を用いて各フィルム 1 2 , 1 3 にジッパー 1 5を溶着し、 かつ、 加熱パー 5 3 を用いてフィルム 4 1 , 4 2をフィルム 1 2 , 1 3に対してそれぞれ溶着 (溶着部 k ) しておく。 この溶着時においてはフィルム 4 1 , 4 2 どう しが溶着しないよ うに、 溶着阻害プレート 5 4をフィルム 4 1， 4 2の間に挿入しておく （第 1 5図参照）。 なお、 プレート 5 4の挿入に代えて、 前記第 2実施形態の如 く溶着阻害ィンク 3 6を塗布してもよい。

次に、 第 3工程と して、 加熱バー 5 2を用いて袋体 1 1の辺部分 （溶 着部 ί ) を溶着する。 この辺部分の溶着は逆止弁 4 0のフィルム 4 1 , 4 2を袋体 1 1 のフィルム 1 2 , 1 3へ溶着する工程を兼ねている。 その後、 第 4工程と して、 縦方向に配置した図示しない加熱バーを用 いて側辺部分 （溶着部 g ) を溶着する。 同時に、 逆止弁 4 0の小枝状部 分も溶着され （溶着部 44 )、 排気路 4 3 とその出口 （非溶着部 g ') が 形成される （第 1 6図参照）。 さ らに、 第 5工程と して、 側辺部分 （溶着 部 g) の中央部でフィルム 1 2 , 1 3をカッ トする。 これにて前記圧縮 収納袋 1 0 Cを得ることができる。

(他の実施形態）

なお、 本発明に係る圧縮収納袋は、 前記各実施形態に限定するもので はなく、 その要旨の範囲内で種々に変更することができる。

特に、 フィルム 1 2 , 1 3 , 3 1 , 3 2， 4 1， 4 2は種々の樹脂材 料を使用することができる。 また、 逆止弁部分 2 0、 逆止弁 3 0 , 4 0 の細部の構成、 形状は任意である。

また、 前記第 3の実施形態において、 逆止弁 4 0は 2枚のフィルムを 重ねた構造のものを使用したが、 1枚のフィルムを袋体 1 1のフィルム 1 2 , 1 3の間に挟み込んだ構造であってもよい。

さらに、 前記第 1、 第 2及び第 3の実施形態での製袋工程は、 フィル ム 1 2 , 1 3にジッパー 1 5を溶着する工程を含むものと して説明した が、 予めジッパー 1 5が取り付けられているフィルムを使用して溶断加 ェにて製袋することもできる。 この場合、 溶着部 f はフィルムの折り返 し部となる。 袋体 1 1 をいわゆるガゼッ ト袋によつて構成し、 前記逆止 弁部分 2 0や逆止弁 3 0， 4 0を設けてもよい。 また、 電気掃除機などを用いて空気を吸引することによ り袋体を圧縮 する吸引圧縮収納袋に前記逆止弁部分 2 0や逆止弁 3 0， 4 0を設ける ことも可能である。 産業上の利用可能性

以上のよ うに、 本発明に係る圧縮収納袋は、 袋体内の空気の排気効率 及び圧縮効率が良好であり、 特に、 衣類等をコンパク トに圧縮して携帯 するのに適している。

Claims

求 の 範 囲

1 . 1辺に開閉自在なジッパーを設けて物品出し入れ用の開口部と し た、 合成樹脂フイルムからなるほぼ四角形状の袋体にて構成した圧縮収 納袋において、

前記袋体の開口部とは反対側の少なく とも 1隅部の直角三角形状部分 に逆止弁部分を設け、

前記逆止弁部分は、 直角を挟む辺を形成する溶着部と直角三角形状部 分に位置するフィルムどう しの部分的な溶着部とによつて扁平な密着状 態を形成する排気路からなり、 該排気路は直角三角形の斜辺部から袋体 内部の空気を導入して外部に排気し、

前記逆止弁部分は袋体の物品収納部分と直角三角形の斜辺部で接して いること、

を特徴とする圧縮収納袋。

2 . 逆止弁部分は袋体の開口部とは反対側の 2隅部に形成されている こ とを特徴とする請求の範囲第 1項記載の圧縮収納袋。

3 . 逆止弁部分は袋体を構成する合成樹脂フィルムの対向面によって 形成されているこ とを特徴とする請求の範囲第 1項記載の圧縮収納袋。

4 . 逆止弁部分は袋体を構成する合成樹脂フィルムの間に挿入された 薄い合成樹脂フィルムからなることを特徴とする請求の範囲第 1項記載 の圧縮収納袋。