光制御フィルム
産業上の利用分野 この発明は、 液晶ディスプレイ等のバックライ トなどに用いる光制御用のフィ ルムとそれを用いたバックライ トに関する。 背景技術
液晶ディスプレイ等のバックライ トとして、 導光板の少なく とも一端部に光源 を配置したエッジライ ト型のバックライ トが広く使用されている。 エッジライ ト 型のバックライ トは、 それ自信の厚みを薄くできるという利点があるが、 光源が 端部に存在するため、 出射する光は正面から大きく傾いた成分を多く含み、 高い 正面輝度が得られにくレ、。 従来のバックライトでは正面輝度を向上するために、 プリズムシート等の光学フィルムや光拡散フィルムを複数枚組み合わせて使用し、 出射光を正面に立ち上げている (例えば特開平 8— 5 5 5 0 7号公報、 特開 2 0 0 0 - 3 5 2 6 0 7号公報等) 。
しかし、 このように光学フィルムを複数枚組み合わせて組み込んだバックライ トでは、 薄型化、 低コスト化に支障を生じていたほか、 複数の光学フィルムを積 層したことに起因するニュートンリングの発生やフィルム同士の接触による傷の 発生が問題となっている。
一方、 出射光の方向を制御するための光制御フィルムとしては、 プリズムシー トゃレンズシートが広く使用されているが、 これら光学フィルムは一般に高価で あり、 これに代わる光制御フィルムが開発されており、 その表面形状や凹凸につ いて種々の提案がなされている。 例えば、 特開平 4一 1 4 6 4 0 1号公報には、 光拡散材と組み合わせて用いる規制部材として、 大小の鋸歯状部分を組み合わせ た不規則な凹凸形状を有する部材が提案されている。 また特開平 5— 1 6 0 1 5 号公報には、 半球形、 円錐形或いはプリズム状など所定形状の光学素子を所定の ピッチで規則的に多数配置した光拡散シートが提案されている。
しかしプリズムシートゃレンズシートを含む従来の光制御フィルムは、 幾何光 学に基づいた表面設計によって正面 (フィルム面と直交する面) に出射する光の 割合を多くすることができる力 規則正しく配列する凸部に起因して干渉状バタ ーンが現れやすく、 またそれのみではぎらつき、 見にくくなるという欠点がある。 これを解消するためには、 光拡散シート等との併用が必要となり、 それにより上 述したフィルム積層の問題や、 全体的な輝度の低下という問題も生じる。
また特開平 4一 1 4 6 4 0 1号公報に記載された規制部材のように大小の鋸歯 状部分を組み合わせて不規則な凹凸形状とした場合には、 輝度の向上やぎらつき の低減等の特性をフィルム面内で均一にすることが容易ではない。
そこで本発明は、 単独で或いは少ない光学フィルムの使用で、 確実に正面輝度 の向上を図ることができるとともに、 適度の拡散性を備え、 ぎらつきの問題のな い光制御フィルムを提供することを目的とする。 また本発明は特性のばらつきの ない光制御フィルムを提供することを目的とする。 発明の開示
上記目的を達成するため、 本発明者は光制御フィルムの表面形状について、 凹 凸形状、 フィルム面 (基準面) に対する傾き、 凹凸の高さ、 ピッチ等の表面形状 を規定する種々の要素について鋭意研究を行った結果、 凹凸パターンのフィルム 面に対する傾きを適切に制御することにより、 フィルムに入射した光を効率的に フィルムの正面方向 (出射方向) に立ち上げることができ、 より少ない枚数の光 学フィルムで正面輝度を向上させることができることを見いだした。 より具体的 には、 図 1に示すように、 フィルム面 (凹凸パターンが形成された面と反対側の 面) に垂直な任意方向の断面 100を想定した場合に、 その断面の端部を画定する曲 線 (断面曲線) 101の傾き (度) の絶対値の平均 (0 ave) が所定の範囲にあると き、 優れた正面輝度が達成できることを見いだした。 さらに、 断面曲線 101の傾き (度) の絶対値の平均 (0 ave) を凹凸の傾きの指標とし、 フィルム面と断面との 交差部で決まる直線 102の長さ (L 1) に対する断面曲線の長さ (L 2) の比 (L r = L 2/ L 1) を凹凸の高さの指標として用いることにより、 正面輝度の変化との相
関を表す特定の関係式で記述できること、 そしてこの値が特定の範囲にあるとき に優れた正面輝度が達成できることを見いだし、 本発明に至ったものである。
即ち、 本発明の光制御フィルムは、 凹凸パターンを有する光制御フィルムであ つて、 前記凹凸パターンは、 フィルムの基準面に垂直な任意の断面について、 凹 凸パターンによって画定される断面端部の曲線 (以下、 断面曲線という) の、 前 記基準面に対する傾きの絶対値の平均 (0 ave (度) ) 、 実質的にすべての断面 について、 2 0度以上 7 5度以下であることを特徴とするものである (以下、 凹 凸パターンの断面曲線の傾きについて、 2 0≤ 0 ave≤ 7 5であることを条件 1と いう) 。
また、 本発明の光制御フィルムは、 所定の屈折率 nの材料からなる凹凸パター ン層を有する光制御フィルムであって、 前記凹凸パターンは、 フィルムの基準面 に垂直な任意の断面について、 凹凸パターンによって画定される断面端部の曲線 (以下、 断面曲線という) の、 前記基準面に対する傾きの絶対値の平均 (0 aVe (度) ) 力 実質的にすべての断面について、 (7 8— 3 4 η ) 度以上、 (1 1 8— 3 4 η ) 度以下であることを特徴とするものである (以下、 凹凸パターンの 断面曲線の傾きについて、 (7 8— 3 4 n ) ≤ 0 ave≤ ( 1 1 8— 3 4 η ) である ことを条件 2という) 。
本発明の光制御フィルムにおいて、 好ましくは、 上述のように定義される断面 曲線の傾きの絶対値の平均は、 断面曲線を含む断面の向きの相違による差が、 3 0度以内である。 さらに、 本発明の光制御フィルムは、 凹凸パターンを有する光制御フィルムで あって、 前記凹凸パターンは、 フィルムの基準面に垂直な任意の断面について、 凹凸パターンによって画定される断面端部の曲線 (以下、 断面曲線という) の傾 きの絶対値の平均 (0 ave (度) ) と、 前記基準面と断面との交差部によって画定 される直線の長さ (L 1) に対する前記断面曲線の長さ (L 2) の比 (L 2/ L 1) が、 実質的にすべての断面について、 次式 (1 ) 又は (2 ) を満たすことを特徴とす る光制御フィルムである (以下、 凹凸パターンの断面曲線の傾きについて、 式
(1) 又は (2) の条件を条件 3という) 。
9ave÷Lr > 20 (1)
25 <θ aveX Lr < 60 (2) また本発明の光制御フィルムは、 所定の屈折率 nの材料からなる凹凸パターン 層を有する光制御フィルムであって、 前記凹凸パターンは、 フィルムの基準面に 垂直な任意の断面について、 凹凸パターンによって画定される断面端部の曲線
(以下、 断面曲線という) の、 前記基準面に対する傾きの絶対値の平均 (0ave
(度) ) と、 前記基準面と断面との交差部によって画定される直線の長さ (L1) に対する前記断面曲線の長さ (L2) の比 (Lr=L2/Ll) とが、 実質的にすべて の断面について、 次式 (3) 又は (4) を満たすことを特徴とするものである
(以下、 凹凸パターンの断面曲線の傾きについて、 式 (3) 又は (4) の条件を 条件 4という) 。
0ave÷Lr X n 2 > 40 (3)
50 <θ aveX Lr X n2 < 135 (4) 本発明において、 フィルムの基準面とは、 フィルムを概略平面とみなしたとき にその平面を意味し、 本発明の光制御フィルムの凹凸パターンが形成される面と 反対側の面が平滑面である場合にはその面を基準面とみなすことができる。 また 反対側の面が平滑でなく凹凸面である場合には、 その異なる 2方向の中心線を含 む面を基準面とみなすことができる。
このような基準面に対する断面曲線の傾きは、 一般的には断面曲線を y = f
(x) で表したとき、 f (x) を xで微分した f ' (X) として求めることができ、 その絶対値の平均 (Sav) は、 上記値を求める区間の長さを Lとすると、 下記の式
(5) で表すことができる。 さらにこの傾きを角度表示した傾きの絶対値の平均
(0av) は、 下記の式 (6) で表すことができる。
全
an-7'(x) dx (6) しがし製品設計としてこのような関数を用いることは可能であるが、 実際の製 品について断面曲線を一般的な関数で記述することは困難であり、 また傾きの絶 対値の平均を得ることも困難である。 従って、 本発明では次のようにして求めた 値を、 断面曲線の傾きの絶対値として定義する。
まず表面形状測定装置により、 凹凸パターン面上の任意の点から任意の方向に 断面曲線を測定する。 測定結果は断面方向に所定の間隔 (A d) の位置 (dL、 d2、 d3' · ·、 dj で測定された表面の高さデータ 01( )、 h(d2)、 h (d3) · ■ · h (dj) により構成されている。 例えば図 2に示すような、 縦軸を凹凸パターンの 高さ、 横軸を断面曲線の方向とするグラフとして表現されるデータである。 一つ の間隔で区切られた断面曲線の部分 (例えば (a-b)、 (c-d)) は、 間隔が十分に短 ければ直線とみなすことができ、 その傾きの絶対値 0i (i = 1,2,3 · · - m) (単位 は 「度」) は次式で表すことができる。
Θ i = tan-1{[h(di)-h(di.1)]/Ad} (7) 所定間隔 (A d) で区切られた断面曲線の全ての部分について求めた上記傾き の平均を傾きの絶対 の平均 0 aveとする。
Θ ave= 1/m∑ I Q (8) 上述した間隔 (Δ (1) の長さは、 断面曲線に含まれる凹凸パターンの形状を+ 分正しく反映できる程度の長さであり、 具体的には 1.0/i m以下程度の間隔である。 なお、 凹凸パターンを有するフィルムの断面形状を求める場合、 その精度は表面 形状測定装置により異なる。 本発明の光制御フィルムにおいて、 条件 1及び条件
2は触針式の測定式による数値に適用される。 条件 3及び条件 4については 2つ の測定値を演算することによって測定装置による影響が排除されると考えられる ので、 測定装置の如何に拘わらず適用される。 このような凹凸パターンを有する本発明の光制御フィルムは、 凹凸パターンと 反対側から入射され、 凹凸パターン側から出射する光のうち、 正面、 特に出射角 0 〜30度の範囲の成分を増加することができ、 プリズムシートと同等かそれ以上の 正面輝度を達成することができる。 しかも適度の光拡散性を備え、 ぎらつきや干 渉パターンを生じることがない。
また本発明の光制御フィルムは、 その凹凸パターンが上述した条件 1〜 4のい ずれかを満たすものであって、 且つ断面曲線の傾きの絶対 の平均 (0 ave) は、 断面の向きが前記光制御フィルムの基準面と平行な第 1の方向から、 前記光制御 フィルムの基準面と平行であって前記第 1の方向と直交する第 2の方向に向かう につれ漸次増加することを特徴とするものである。
この光制御フィルムは、 バックライ トの光源の長手方向と第 1の方向が一致す 'るようにバックライトに配置されたときに、 バックライ トの出射角依存性が光源 に対する方向によって異なることを補正し、 均一な輝度を達成することができる。 また本発明の光制御フィルムは、 その凹凸パターンが上述した条件 1〜4のい ずれかを満たすものであって、 且つ断面曲線の基準面に対する傾きが、 フィルム の一端側から他端側に向かうにつれ漸増又は漸減することを特徴とするものであ る。
この光制御フィルムは、 バックライ トの光源側をフィルムの一端側となるよう に配置されたときに、 光源の出射角依存性が光源からの距離によって異なること を補正し、 均一な輝度を達成することができる。 本発明のバックライ ト装置は、 上述した本発明の光制御フィルムを用いたもの であり、 具体的には、 少なくとも一端部に光源が配置され、 前記一端部と略直交 する面を光出射面とする導光板と、 前記導光板の光出射面に配置される光制御フ
イルムとを備えたバックライト装置、 或いは光制御フィルムと、 光制御フィルム の光出射面側とは反対側に、 光拡散材、 光源をこの順に備えたバックライト装置 である。 本発明によれば、 正面輝度が高く、 しかも適度の光拡散性を備えた光制御フィ ルムを提供することができる。 また本発明のバックライト装置は、 このような光 制御フィルムを使用しているので、 これと組み合わせる他の部材を極力少なくす ることができ、 バックライト装置の厚みをより薄くすることができる。 またフィ ルム間の接触による干渉パターンの発生、 傷の発生などを抑えることができる。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の光制御フィルムの凹凸パターンを説明する図、 図 2は、 本発 明の光制御フィルムの断面曲線を説明する図、 図 3は、 本発明の光制御フィルム の実施形態を示す断面図、 図 4は、 パターンによる出射角特性の違いをシミュレ ーシヨンするのに用いた 3次元凸パターンの一例を示す図、 図 5は、 3次元シミ ユレーシヨンの結果を示す図、 図 6は、 3次元シミュレーションの結果を示す図、 図 7は、 3次元シミュレーションの結果を示す図、 図 8は、 3次元シミュレーシ ヨンの結果を示す図、 図 9は、 バックライトの輝度測定位置を示す図、 図 1 0は、 測定位置又は光源に対する出射角測定方向が異なる場合の出射角分布を示す図で、 (a)はフィルム中央で光源と平行な方向で測定した場合、 (b)はフィルム中央で光 源と直交する方向で測定した場合、 (c)は光源と直交する方向でフィルム中央より 光源に近い位置で測定した場合を示す。 図 1 1は、 出射角分布の光源からの距離 依存性を補正する光制御フィルムの断面曲線を説明する図、 図 1 2は、 出射角分 布の光源からの距離依存性を補正する光制御フィルムの断面曲線を説明する図、 図 1 3は、 本発明の光制御フィルムの凹凸パターンの一例を示す斜視図、 図 1 4 は、 本発明のバックライト装置の一実施形態を示す図、 図 1 5は、 本発明のバッ クライト装置の他の実施形態を示す図、 図 1 6は、 実施例の光制御フィルムの輝 度分布を示す図、 図 1 7は、 比較例の光制御フィルムの輝度分布を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の光制御フィルム及びバックライ ト装置について図面を参照して 詳細に説明する。 尚、 本発明の説明に用いる図面において、 各要素のサイズ (厚 み、 幅、 高さ等) は説明のために必要に応じて拡大或いは縮小されたものであつ て、 実際の光制御フィルム及びバックライ ト装置の各要素のサイズを反映したも のではない。 図 3 (a)〜図 3 (c)は、 本発明の光制御フィルム 10の実施形態を模式的に示す図 である。 図示するように、 本発明の光制御フィルム 10は、 ほぼ平面状のフィルム の一方の面に微細な凹凸からなる凹凸パターンが形成されたものであり、 その凹 凸パターンの形状に特徴を有している。 凹凸パターンは、 (a)及び (b)に示すよう に、 基材 11となるフィルムの一方の面に形成された層 12に形成されていてもよい し、 (c)に示すように、 凹凸パターンが形成された層 12のみで光制御フィルムを構 成してもよレ、。
本発明の光制御フィルムは、 凹凸パターンが形成された面と反対側の面から入 射した光が凹凸パターンから出射される際に、 出射光のうち正面から所定の角度 範囲内に向かう光の成分がより多くなるように光の向きを制御し、 これによつて 正面輝度を高めるとともにぎらつきを防止しうる拡散性を与えるものである。 凹 凸パターンが形成された面と反対側の面は、 典型的には平滑面であるが平滑面に 限定されない。 例えば、 マット化されていたり、 所定のドットパターンなどが形 成されていてもよい。 次に上述した光の向きを制御するための凹凸パターンの条件について説明する。 条件 1及び条件 2
本発明者は、 最初に所定長さの線分に対し複数の均一な凸パターンから構成さ れる断面曲線を想定し、 パターン形状、 高さ、 入射光の入射角等を変えて、 入射 光と出射光との関係をシミュレ一トし、 最適な出射光を得られる条件を検討した。 ここで、 入射光及び出射光としては、 断面曲線が含まれる面内を断面曲線の一方
の側から他方の側に進む光を想定し、 一方の側の屈折率を一般的なァクリル系樹 脂の屈折率である 1. 5、 他方を空気として計算した。 また入射光の光分布は、 実際 のバックライ トの導光板から出射される光の分布 (導光板の中央を通り光源に直 交する方向の光出射分布) と同じ分布を有するものとした。
このようなシミュレーションの結果、 断面曲線の線分に対する傾きの平均 (0 a ve (度) ) を 2 0度以上 7 5度以下とすることにより、 正面方向から大きく傾い た光を効率的に正面方向に立ち上げることができ、 正面輝度を向上させることが できることを見いだした。 この傾きの平均 (0 ave (度) ) が好ましくは 2 5度以 上、 より好ましくは 3 0度以上のとき、 また好ましくは 6 0度以下、 より好まし くは 5 0度以下のときに、 特に優れた効果が得られる。
このような条件は、 実質的にすべての断面について満たす必要がある。 「実質 的にすべての断面」 とは、 特定の光制御フィルムについて複数の断面について観 察したときに、 観察した殆どの断面において満たしていればよいという意味であ り、 上記条件を満たさない 1、 2の断面を含んでいる場合も含む意味である。 例 えば断面として光制御フィルムの端部に断面をとつた場合、 凹凸パターン数が少 ないため上記条件を満たさない場合もあり得るが、 比較的長い断面曲線について 上記条件を満たしていれば本発明め条件を満たすものとする。
ところで本発明の凹凸パターンが満たすべき条件を見出すための上記シミュレ ーションでは、 凸パターンの入射側が屈折率 1. 5の材質からなるものと仮定してい るが、 本発明の光制御フィルムの凹凸パターンは、 一般に光学フィルムに使用さ れる材料を採用することができ、 その屈折率は 1. 5に限定されない。 屈折率 nを考 慮して一般化した場合、 傾きの平均 (0 ave (度) ) は、 (7 8— 3 4 η ) 度以上、 ( 1 1 8 - 3 4 η ) 度以下であるときに上記効果が得られる。
このように凹凸パターンを構成する材料の屈折率を考慮して、 凹凸パターンの 形状を設計することにより、 より正面方向への輝度を向上することができる。 条件 3及び条件 4
条件 3及び条件 4は、 3次元のシミュレーション結果に基づき導き出されたも
のである。 即ち、 本発明者は、 図 4に示すような、 x y平面を基準面とし、 それ と直交する面に描出した任意の曲線 401を Z軸について回転した回転体からなる単 一の凸パターンについて、 パターン形状、 高さ、 入射光の入射角等を変えて、 入 射光と出射光との関係をシミュレ一トし、 最適な出射光を得られる条件を検討し た。 そして、 この凸パターンの底面から、 実際のバックライ トの導光板から出射 される光の分布と同じ分布を有する光が入射した場合に凸パターン側から出射す る光の分布 (出射角特性) を計算により求めた。 ここでも凸パターン内部の屈折 率 nは、 一般的なアクリル系樹脂の屈折率である 1. 5として計算した。
図 5は、 図 4に示す形状の凸パターンについてシミュレーションした結果であ る出射光分布 501を表すグラフである。 図中、 点線は入射光分布 502である。 ここ で、 正面輝度が良好で且つある程度の光散乱性を備えるためには、 正面 (0度) から ± 3 0度の範囲に出射される光の成分が多く、 且つ正面 (0度) から ± 3 0 度の範囲の出射光の均一度が高いことが望ましい。
次に複数の凸パターンが形成された凹凸面について、 このような条件の出射光 特性を得るための条件を見出すために、 上述した凸パターンが複数存在する系に ついて、 パターンの形状及び高さを種々に変更したときの出射光分布の変化をシ ミュレートした。 結果を図 6に示す。 図中、 横軸は複数の凸パターン全体として の曲線の傾きの平均値 (0 ave) 、 縦軸は出射光エネルギーであり、 第 1のグルー プ 601は z軸について 6度の範囲内の出射光 (以下、 出射光 6という) 、 第 2のグ ループ 602は Z軸について 18度の範囲に含まれる出射光 (以下、 出射光 18という) 、 第 3のグループ 603は z軸について 30度の範囲に含まれる出射光 (以下、 出射光 30 とレヽう) である。
このシミュレーションの結果から、 傾きの平均値 (0 ave) が大きくなるにつれ、 出射光 3。の割合が増加するが、 ある程度まで大きくなると逆に減少する傾向が見ら れた。 そこで出射光 3。との相関が得られる凹凸形状の総合的な指標を検討したとこ ろ、 傾きの平均値 (0 ave) と、 曲線の長さ (L 2) の、 曲線 401の底の長さ (L 1) に対する比 (L r= L 2/ L l、 以下、 曲線長さ比という) との商或いは積を用い た場合に、 出射光 3。との関連をもっともよく記述できることがわかった。
図 7及び図 8は、 シミュレーションの結果を示す図であり、 図 7は、 傾きの平 均値 (0ave) を曲線長さ比 (Lr) で割った値を横軸にとったときの出射光エネ ルギ一の変化、 図 8は傾きの平均値 (0ave) に曲線長さ比 (Lr) を乗じた値を 横軸にとったときの出射光エネルギーの変化を示している。
これらシミュレーションの結果から、 曲線の傾きの絶対値の平均ィ直 ( Θ ave) を 曲線長さ比 (Lr) で除した値 (商) が 20以上のとき、 曲線の傾きの絶対値の平均 値 (0ave) に曲線長さ比 (Lr) を乗じた値 (積) が 25以上 60以下のときに、 出 射角 30度の範囲の出射光エネルギーが大幅に増加することがわかった。 フィルム 面に形成された凹凸パターンは複数の凸パターンの集合と見なすことができるの で、 上記関係をフィルム面に形成された凹凸パターンに適用することができ、 次 の条件 (式 (1) 又は (2) ) を満たすことにより、 正面輝度が高く しかも適度 の拡散性を有する光制御フィルムが構成されることがわかる。
Θ ave÷ Lr > 20 ( 1 )
25 <θ aveX Lr < 60 (2)
式中、 0aveは、 フィルムの基準面に垂直な任意の断面について、 凹凸パターン が画定する断面曲線の基準面に対する傾きの絶対値の平均 (以下、 平均傾きとい う) 、 Lrは基準面と断面との交差部により画定される直線の長さ (L1) と断面 曲線の長さ (L2) との比 (L2/L1) である。
なお、 式 (1) の、 平均値 (Save) を曲線長さ比 (Lr)'で除した値は、 より 好ましくは 25以上であり、 式 (2) の、 平均値 (6 ave) と曲線長さ比 (Lr) と の積は、 より好ましくは下限が 35以上、 上限が 50以下である。
この条件 3は、 実質的にすべての断面について満たす必要がある。 「実質的に すべての断面」 とは、 特定の光制御フィルムについて複数の断面について観察し たときに、 観察した殆どの断面において満たしていればよいという意味であり、 上記条件を満たさない 1、 2の断面を含んでいる場合も含む意味である。 例えば 断面として光制御フィルムの端部に断面をとつた場合、 凹凸パターン数が少ない ため上記条件を満たさない場合もあり得るが、 比較的長い断面曲線について上記 条件を満たしてレ、れば本発明の条件を満たすものとする。
また上記 3次元シミュレーションでは、 凸パターンが屈折率 1. 5の材質からなる ものと仮定しているが、 本発明の光制御フィルムの凹凸パターンは、 一般に光学 フィルムに使用される材料を採用することができ、 その屈折率は 1. 5に限定されな い。 屈折率 nを考慮して上記式 (1 ) 、 (2 ) を一般化すると次のように表すこ とができる。
Θ ave÷ L r X n 2 > 40 ( 3 )
50 < θ ave X Lr X n 2 < 135 ( 4 )
なお、 式 (3 ) の値は、 より好ましくは 50以上であり、 式 (4 ) の値は、 より 好ましくは下限が 70以上、 上限が 115以下である。 このように凹凸パターンを構成 する材料の屈折率を考慮して、 凹凸パターンの形状を設計することにより、 より 正面方向への輝度を向上することができる。
本発明の光制御フィルムは、 その凹凸パターンを上述した条件を満たすように 設計することにより、 正面輝度が高く、 ある程度の拡散性を有するものとするこ とができる。 このような特性を有する本発明の光制御フィルムは、 例えば、 エツ ジライ ト型のバックライ ト装置の導光板上に直接、 或いは直下型のバックライ ト 装置の光源上に光拡散板等を介して配置され、 その出射光の向きを制御するフィ ルムとして使用される。 追加的条件
さらに本発明の光制御フィルムは、 バックライ ト装置の光源の配置との関係を 考慮して凹凸パターンの平均傾き (0 ave) を変化させることが好ましレ、。 光源と の関係は、 細長い光源をバックライ トの一端或いは対向する両端に配置した場合 において、 その長手方向に対する角度及び光源からの距離を考慮する必要がある。 光源の長手方向との角度については、 一般に、 バックライ トの輝度の出射角依 存性を測定した場合、 殆どの測定点において測定方向が光源の長手方向に対して 平行方向から垂直方向に向かうにつれて、 正面から大きく傾いた出射角の輝度が 大きくなる傾向にある。 例えば図 9に示すように、 導光板 90の並行する 2端部に 光源 91、 92を配置したバックライ トにおいて、 その中央部 C点において光源 91、 92
と平行な方向 (図中、 X方向) に出射角の輝度を測定した場合は、 図 1 0 (a) に 示すように広い出射角の範囲で均一な輝度が得られるが、 C点において光源 91、 92 と直交する方向に出射角の輝度を測定した場合には、 図 1 0 (b)に示すように大き い出射角の輝度が大きくなる。 このような傾向は、 エッジライト型バックライト に顕著であるが、 直下型のものでも、 光拡散材の光源に対応する部分にドットパ ターンを設けた場合等に見られる。
このようなバックライトの出射角依存性の違いを補正するために、 本発明の光 制御フィルムにおいて、 断面曲線の平均傾きを、 断面の方向が光源と平行な方向 から垂直な方向に向かうにつれて、 大きくすることが好ましい。 これにより、 正 面から大きく傾いた光をより正面方向に立ち上げることができるようになり、 正 面輝度を高めることができる。
このバックライ トの出射角依存性の違いを補正するための条件 (以下、 条件 5 という) は、 フィルムの任意の点から任意の方向に想定した断面上の断面曲線に ついて満たすことが好ましく、 また断面の向きに関わらず、 前述した条件 1〜4 のいずれかを満たすことが必要である。 凹凸パターンが上記条件 1〜 4のいずれ かを満たし且つ、 実質的に全ての断面曲線で、 断面曲線の平均傾きを、 光源の長 手方向に対する断面の角度に応じて漸増させるという条件 5を満たすためには、 例えば凹凸パターンを構成する単一の凸パターンがそれぞれ条件 5を満たす形状 とすればよレ、。 即ち、 例えば図 4に示す凸パターンにおいて底面に平行な断面の 形状を真円ではなく、 光源の長手方向と同一方向 (例えば X軸方向) から直交す る方向 (y軸方向) に向かうにつれて径が短くなるような楕円形とすることによ り、 この凸パターンこついて断面曲線の傾きが光源との関係で異方性を有するも のとなる。 次に光源からの距離については、 光源の向きに対し垂直方向 (図 9中、 y方 向) の輝度の出射角依存性を測定した場合には、 測定点が光源に近づくにつれて 正面から大きく傾いた出射角の輝度が大きくなる傾向にある。 例えば、 図 9に示 す導光板 90の中心 Cより一方の光源 91に近い F点で測定した、 光源 91に垂直方向
の出射角の輝度は図 1 0 (C) に示すようになる。 このような光源からの距離に依 存する出射角依存性を補正するためには、 凹凸パターンの傾斜面が光源側である か光源と反対側かに応じて、 傾斜を漸増又は漸減する。 即ち、 傾斜が光源側の場 合には、 光源に近づくにつれ傾斜が大きくなるようにし、 傾斜が光源と反対側の 場合には、 光源に近づくにつれ傾斜が小さくなるようにする。 光源からの距離に 対応した傾斜の変化は、 凹凸パターンの隣り合う凸部同士全てが満たしている必 要はなく、 断面曲線を適当な間隔で分割したときに、 それら分割された区間に含 まれる凹凸パターンの傾斜の平均が上述した条件を満たしていればよい。 この様 子を図 1 1及び図 1 2に示す。
図 1 1は、 片側 (図中、 左側) に光源が存在する場合を示したものであり、 こ こでは断面曲線 401を 7つの区間に分けるとともに、 光源側の傾斜 αと光源と反対 側の傾斜 ]3を点線で分けている。 この断面曲線の各区間に含まれる凹凸パターン について、 光源側の傾斜 αの傾きの絶対値の平均は、 光源に近づくにつれ、 すな わち区間 7から区間 1に進むにしたがって大きくなるようにし、 光源と反対側の傾 斜 ]3の傾きの絶対値の平均は、 逆に区間 7から区間 1に進むにしたがって小さくな るようにする。 このように光源からの距離に応じて且つ光源側の傾斜か否かに応 じて傾斜を変化させることにより、 光源から近い点においても正面方向に出射す る光の割合を多くすることができ、 結果として輝度を均一に近づけることができ る。
図 1 2は、 両側に光源が存在する場合を示したものであり、 ここでも断面曲線 4 01を 7つの区間に分けるとともに、 左光源側の傾斜 OLと右光源側の傾斜 βを点線 で分けている。 この場合には、 各区間に含まれる左光源側の傾斜 αの傾きの絶対 値の平均が、 左光源からの距離が近づくにつれ、 すなわち区間 7から区間 1に進む にしたがって大きくなるようにし、 各区間に含まれる右光源側の傾斜 i3の傾きの 絶対値の平均が、 右光源からの距離が近づくにつれ、 すなわち区間 1から区間 7に 進むにしたがって大きくなるようにする。 この場合にも光源に近づくにつれ、 正 面から大きく傾いた出射角の輝度が高くなる傾向を補正し、 正面輝度を向上し、 均一に近づけることができる。
以上、 本発明の光制御フィルムの凹凸パターンについて、 光源との関係で最適 な輝度を得るための条件を説明したが、 この場合にも、 実質的にすべての断面に ついて、 個々の断面曲線が前述した条件 1〜 4のいずれかを満たすことが必要であ る。 本発明の光制御フィルムは、 凹凸パターンの断面曲線が上述した条件を満たす 限り、 凸部の形状や配置は特に限定されないが、 凸部及び凹部がランダムに配置 されていることが好ましい。 ランダムな配置とすることにより、 実質的に全ての 断面で上記条件を満たすことが容易となり、 また干渉パターンの発生を防止する ことができる。 個々の凸部及び凹部の形状は同一でもよいし異なっていてもよく、 互いに重なるように配置しても、 一部若しくは全部の凸部及び凹部を重ねるよう に配置してもよレ、。 凸部の高さ、 凹部の深さは何れも 3〜 1 0 0 x m程度、 凸部 又は凹部の配置密度は 1 0個〜 2 0万個 Zmm2程度であることが好ましい。 上記 条件を満たす典型的な光制御フィルムの凹凸パターンを図 1 3に示す。 次に、 上述した凹凸パターンを有する光制御フィルムを製造するための具体的 構成について説明する。
本発明の光制御フィルムの基材 11及び凹凸パターン層 12を構成する材料として は、 一般に光学フィルムに用いられる材料を用いることができる。 具体的には、 基材 11は、 光透過性が良好なものであれば特に制限されることなく、 ポリエチレ ンテレフタレート、 ポリブチレンテレフタレート、 ポリエチレンナフタレート、 ポリカーボネート、 ポリエチレン、 ポリプロピレン、 ポリスチレン、 トリァセチ ルセルロース、 アクリル、 ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルムなどを使 用することができる。
凹凸パターン層 12を構成する材料としても、 光透過性が良好なものであれば特 に制限されることなく、 ガラス、 高分子樹脂などを使用することができる。 ガラ スとしては、 ケィ酸塩ガラス、 リン酸塩ガラス、 ホウ酸塩ガラスなどの酸化ガラ スなどがあげられる。 高分子樹脂としては、 ポリエステル系樹脂、 アクリル系樹
脂、 アクリルウレタン系樹脂、 ポリエステルアタリレート系樹脂、 ポリウレタン アタリレート系樹脂、 エポキシアタリレート系樹脂、 ウレタン系樹脂、 エポキシ 系樹脂、 ポリカーボネート系樹脂、 セルロース系樹脂、 ァセタール系樹脂、 ビニ ル系樹脂、 ポリエチレン系樹脂、 ポリスチレン系樹脂、 ポリプロピレン系樹脂、 ポリアミ ド系樹脂、 ポリイミ ド系樹脂、 メラミン系樹脂、 フエノール系樹脂、 シ リコ一ン系樹脂、 フッ素系樹脂などの熱可塑性樹脂、 熱硬化性樹脂、 電離放射線 硬化性樹脂などがあげられる。
これら材料のうち、 加工性、 取扱い性の観点から高分子樹脂が好適であり、 特 に屈折率 (JIS-K7142 : 1996) が 1 . 3〜1 . 7程度のものを用いることが好まし い。 凹凸パターンを形成する材料として屈折率 nが上記範囲以外のものを用いた 場合でも、 凹凸パターンが条件 1又は条件 3を満たすことにより、 良好な輝度が 実現できるが、 このような範囲のものを用いることにより高い輝度が得られる。 特に、 材料の屈折率に応じて、 凹凸パターンが条件 2又は条件 4を満たすように することにより、 より一層正面輝度を向上させることができる。
凹凸パターン層 12には、 一般的な光拡散性シートのように、 有機ビーズや無機 顔料などの光拡散剤を含有させてもよいが、 必須ではない。 本発明の光制御フィ ルムにおいては、 光拡散剤を含有させなくても凹凸パターン自体である程度の光 拡散効果を発揮することができる。 したがって、 光拡散剤を原因として他の部材 を傷つけたり、 光拡散剤が剥がれ落ちてゴミが発生することもない。 凹凸パターン層 12の形成方法としては、 例えば、 1 ) エンボス口一ルを用いた 方法、 2 ) エッチング処理、 3 ) 型による成型を採用することができるが、 再現 性よく所定の凹凸パターンを有する光制御フィルムを製造できる点で、 型を使用 して製造する方法が好ましい。 具体的には、 凹凸パターンと対称的な形状からな る型を作製し、 当該型に高分子樹脂などの凹凸パターンを構成する材料を流し込 んで硬化させた後、 型から取り出すことにより製造することができる。 基材を使 用する場合には、 型に高分子樹脂などを流し込み、 その上に透明基材を重ね合わ せた後、 高分子樹脂などを硬化させ、 透明基材ごと型から取り出すことにより製
造することができる。
型に凹凸パターンと対称的な形状を形成する方法としては、 限定されないが、 次のような方法を採用することができる。 レーザー微細加工技術により一つの凸 部が式 (1 ) を満たす凹凸パターンを平板上に配置密度が例えば数千個 mm2とな るように形成し、 これを雄型として成型用の型 (雌型) を作製する。 また凹凸パ ターンの傾斜を異ならせた複数種類のプロックを作製し、 これらプロックを所定 の配列で配列して 1枚の光制御フィルム用雄型とし、 これを雄型として成型用の 型 (雌型) を作製する。 或いは所定の粒子径の粒子を分散させた樹脂を硬化して 凹凸パターンを有する樹脂板を作製し、 これら凹凸パターンの表面を表面測定装 置で測定し、 上記条件に合致する樹脂板を選択し、 これを雄型として成型用の型 (雌型) を作製する。 なお、 光制御フィルムの凹凸パターンから形成される面とは反対側の面は平滑 であってもよいが、 導光板や樹脂板と接する際にニュートンリングを生じさせな いように微マツト処理を施したり、 光透過率を向上させるため反射防止処理を施 してもよい。
また、 良好な正面輝度を得るため、 光制御フィルムの光学特性として、 ヘーズ が 6 0 %以上、 好ましくは 7 0 %以上であることが望ましい。 ここで、 ヘーズと は、 JIS-K7136 : 2000における^ ズの値のことであり、 ^ ^一ズ (%) = [ ( て 4Z て 2) 一 て 3 ( て 2ノて ] X 1 0 0の式から求められる値である (τ 1 :入射光の光 束、 τ 2:試験片を透過した全光束、 τ 3:装置で拡散した光束、 て 4:装置および 試験片で拡散した光束) 。 '
光制御フィルム全体の厚みは特に制限されることはないが、 通常 2 0〜3 0 0 μ m程度である。
以上説明した本発明の光制御フィルムは、 主として、 液晶ディスプレイ、 電飾 看板などを構成するバックライ トの一部品として用いられる。 次に、 本発明のバックライ トについて説明する。 本発明のバックライ トは、 少
なくとも光制御フィルムと、 光源とから構成される。 光制御フィルムとしては上 述した光制御フィルムを用いる。 ノく ックライ ト中における光制御フィルムの向き は特に制限されることはないが、 好ましくは凹凸パターン面を光出射面側となる ようにして用いる。 ノ ックライ トは、 いわゆるエッジライ ト型、 直下型といわれ る構成を採用することが好ましい。
エッジライ ト型のバックライ トは、 導光板と、 導光板の少なくとも一端に配置 された光源と、 導光板の光出射面側に配置された光制御フィルムなどから構成さ れる。 ここで、 光制御フィルムは、 凹凸パターン面を光出射面となるようにして 用いることが好ましい。
導光板は、 少なくとも一つの側面を光入射面とし、 これと略直交する一方の面 を光出射面とするように成形された略平板状からなるものであり、 主としてポリ メチルメタクリレートなどの高透明な樹脂から選ばれるマトリックス樹脂からな る。 必要に応じてマトリックス樹脂と屈折率の異なる樹脂粒子が添加されていて もよい。 導光板の各面は、 一様な平面ではなく複雑な表面形状をしているもので も、 ドットパターンなどの拡散印刷が設けられていてもよい。
光源は導光板の少なくとも一端に配置されるものであり、 主として冷陰極管が 使用される。 光源の形状としては線状、 L字状のものなどがあげられる。
エッジライ ト型バックライ トは、 上述した光制御フィルム、 導光板、 光源のほ かに、 目的に応じて反射板、 偏光フィルム、 電磁波シールドフィルムなどが備え られる。
本発明のエッジライ ト型のバックライ トの一実施形態を図 1 4に示す。 このバ ックライ ト 140は、 導光板 141の両側に光源 142を備えた構成を有し、 導光板 141の 上側に、 凹凸バターンが外側となるように光制御フィルム 143が載置されている。 光源 142は光源からの光が効率よく導光板 141に入射されるように、 導光板 141と対 向する部分を除き光源リフレクタ 144で覆われている。 また導光板 Mlの下側には、 シャーシ 145に収納された反射板 146が備えられている。 これによつて導光板 141の 出射側と反対側に出射された光を再度導光板 141に戻し、 導光板 141の出射面から の出射光を多くするようにしている。
直下型のバックライ トは、 光制御フィルムと、 光制御フィルムの光出射面とは 反対側の面に順に備えられた、 光拡散材、 光源などから構成される。 ここで、 光 制御フィルムは、 凹凸パターン面を光出射面となるようにして用いることが好ま しい。
光拡散材は光源のパターンを消すためのものであり、 乳白色の樹脂板、 光源に 対応する部分にドッ トパターンを形成した透明フィルム (ライティングカーテ ン) の他、 透明基材上に凹凸の光拡散層を有するいわゆる光拡散フィルムなどを 単独あるいは適宜組み合わせて使用することができる。
光源は主として冷陰極管が使用される。 光源の形状としては線状、 L字状のも のなどがあげられる。 直下型のバックライ トは、 上述した光制御フィルム、 光拡 散材、 光源の他に、 目的に応じて、 反射板、 偏光フィルム、 電磁波シールドフィ ルムなどを備えていてもよい。
本発明の直下型のバックライ トの一実施形態を図 1 5に示す。 このバックライ ト 150は、 図示するように、 シャーシ 155内に収納した反射板 156の上に光源である 光源 152を複数配置し、 その上に光拡散材 157を介して、 光制御フィルム 153が載置 された構造を有している。
本発明のバックライ トは、 光源或いは導光板から出射される光の向きを制御す る光制御フィルムとして、 特定の凹凸パターンを有する光制御フィルムを用いた ことにより、 従来のバックライ トに比べ正面輝度を大幅に向上することができ、 しかもプリズムシートを用いた場合のようなぎらつきの問題や干渉パターンの発 生がない。 実施例
以下、 本発明の実施例について説明する。
[実施例 1〜5 ]
レーザー微細加工技術により所定の凹凸パターンを形成した 5種類の型(1)〜 (5)を作製し、 (1)の型には屈折率 1 . 4 0のシリコーン樹脂、 (2)〜(5)の型には 屈折率 1 . 5 0の紫外線硬化型樹脂を流し込んだ。 次いで、 流し込んだ樹脂を硬
化させた後、 型から取り出して、 23 cm (光源と垂直方向) x3 1 cm (光源と 平行方向) の光制御フィルム(1)〜(5)を得た。
次いで、 表面形状測定装置 (SAS— 2010 SAU- I I :明伸ェ機社) に より光制御フィルム(1)〜(5)の凹凸パターン面 (光出射面) の表面形状を JIS B 0 651 に従い測定した。 この表面形状測定装置の触針の形状は、 球状先端をもつ円 すい形で、 先端の半径 2 im、 円すいのテーパ角度 60度である。 測定間隔は 1. O zmとした。 測定は、 各光制御フィルム上の 5つの位置で、 それぞれ異なる方 向の断面曲線ごとに光入射面に対する傾きの絶対値の平均を算出した。 フィルム 上の 5つの位置は、 図 9に示すように、 光制御フィルム上の 2本の仮想対角線を 4等分した場合の分割点 (対角線の始点及び終点を除いた 5点) A〜Eである。 また、 断面曲線の方向は、 光源 91、 92と平行方向を始点 (0度) とし、 再度光源 と平行方向になるまで、 反時計回りに 1 5度ごとに測定を行った (但し、 180 度に関しては 0度と同一の測定ラインとなるため省略) 。 光制御フィルム(1)〜 (5)について得られた結果を順に表 1〜5に示す (単位は 「度」 ) 。
【表 1】 【数 2】
A B C D E
A B C D E
0度 32.4 31.7 36.4 32.1 32.2
0度 35.5 34.8 39.9 35.2 35.2
15度 36.5 36.3 36.8 36.5 36.5
15度 39.9 39.6 40.1 39.8 39.9
30度 40.7 41.2 41.1 41.0 40.6
30度 44.2 44.6 44.5 44.4 44.1
45度 44.2 44.2 44,1 44.1 44.3
45度 47.5 47.5 47.5 47.4 47.6
60度 46.5 46.3 46.1 46.1 46.6
60度 49.8 49.6 49.4 49.4 49.8
75度 47.2 47.4 47.1 47.0 47.1
75度 50.4 50.6 50.4 50.3 50.3
90度 48.1 48.2 47.8 47.6 47.8
90度 51.4 51.4 51.1 50.9 51.1
105度 47.1 47.2 47.6 47.3 47.1
105度 50.3 50.5 50.8 50.6 50.3
120度 45.9 46.5 46.5 46.7 46.1
120度 49.2 49.8 49.7 50.0 49.4
135度 43.8 44.0 44.2 44.4 44.0
135度 47.2 47.3 47.6 47.7 47.4
150度 41.0 40.4 41.1 41.0 41.3
150度 44.4 43.9 44.6 44.4 44.6
165度 36.3 36.4 36.4 36.6 36.5
165度 39.7 39.8 39.8 39.9 39.8
【表 3】 【表 4】
【表 5】
表 1〜5からわかるように、 実施例の光制御フィルムは、 全ての測定点の全て の方向の断面曲線において傾きの絶対値の平均が 2 0度以上 7 5度以下である。 また、 表 1〜3から明らかなように、 光制御フィルム(1)〜(3)は、 断面曲線の方 向が光源の向きに対して平行方向 (0度、 1 8 0度) から垂直方向 (9 0度) に 向かうにつれて、 傾きの絶対値の平均が大きくなっている。
次いで、 光制御フィルム(1)〜(5)の A、 C、 E点におけるバックライトの光源 (冷陰極管) と垂直方向 (図 9中の y方向) の断面曲線をそれぞれ 7等分し、 各 断面曲線について、 断面曲線の光源側の傾斜面、 および光源と反対側の傾斜面の、 光入射面に対する傾きの絶対値の平均を分割した間隔ごとに算出した。 光制御フ イルム(1)〜(5)について得られた結果を順に表 6〜10に示す (単位は 「度」 ) c なお、 測定結果は光源 91を基準にした場合と光源 92を基準にした場合とで分け、 分割した区間は、 光源 91から光源 92に向かうにつれ、 区間 1→区間 7とした。
【表 6】
A点 C ir E «¾
光源側 光源と 光源と 光源と
光源側
反対側 反対側 光源側 反対側
区間 1 57.1 42.7 57.0 42.8 57.4 42.7
区間 2 56.0 48.5 56.0 48.7 56.2 48.6
光
源 区間 3 54.1 52.4 54.4 52.8 54.4 52.7
91 区間 4 53.3 53.3 53.7
を 53.6 53.4 53.5
基 区間 5 52.6 54.4 52.5 54.1 52.2 54.0
区間 6 48.6 56.0 48.4 55.8 48.2 55.3
区間 7 42.8 57.5 42.5 56.9 42.4 56.5
区間 1 42.7 57.1 42.8 57.0 42.7 57.4
区間 2 48.5 56.0 48.7 56.0 48.6 56.2
光
源 区間 3 52.4 54.1 52.8 54.4 52.7 54.4
92 区間 4 53.3
を 53.3 53.6 53.7 53.5 53.4
基 区間 5 54.4 52.6 54.1 52.5 54.0 52.2
準
区間 6 56.0 48.6 55.8 48.4 55.3 48.2
区間 7 57.5 42.8 56.9 42.5 56.5 42.4
【表 7】
【表 8】
A占 C占 E点 光源側 光源と 光源と
光源側 光源側 光源と 反対側 反対側 反対側 区間 1 52.5 52.6 52.4 52.4 52.6 52.7 区間 2 52.8 52.8 52.4 52.3 52.4 52.4 光
源 区間 3 52.9 52.6 52.6 52.4 52.4 52.4
91 区間 4 52.5 52.4 52.6 52.3 52.0 52.2 を
基 区間 5 52.5 52.5 52.6 52.3 52.1 52.2 区間 6 52.3 52.1 52.7 52.7 52.2 52.0 区間 7 52.1 52.2 52.7 53.1 52.1 52.3 区間 1 52.6 52.5 52.4 52.4 52.7 52.6 区間 2 52.8 52.8 52.3 52.4 52.4 52.4 光
源 区間 3 52.6 52.9 52.4 52.6 52.4 52.4 区間 4 52.4 52.5 52.3 52.6 52.2 52.0 基 区間 5 52.5 52.5 52.3 52.6 52.2 52.1 区間 6 52.1 52.3 52.7 52.7 52.0 52.2 区間 7 52.2 52.1 53.1 52.7 52.3 52.1
【表 9】
【表 1 0】
表 6、 7から明らかなように、 光制御フィルム(1)、 (2)は、 光源 91 (図 9 ) を 基準とした場合には、 区間 7から区間 1に向かうにつれて、 光源 91側の傾斜面の 傾きの絶対値の平均が大きくなり、 光源 92を基準とした場合には、 区間 1から区 間 7に向かうにつれて、 光源 92側の傾斜面の傾きの絶対値の平均が大きくなつて いる。
また実施例 1〜5の各光制御フィルムを^ ^一ズメータ (H GM- 2 K: スガ試験 機社) で測定した結果、 光制御フィルム(1)は 91. 3、 光制御フィルム(2)は 90. 8、 光制御フィルム(3)は 90. 1、 光制御フィルム(4)は 85. 3、 光制御ブイルム(5)は 82. 1 であり、 いずれも良好な正面輝度を得るため必要な光学特性を満たしていた。 次に、 光制御フィルム(1)〜(5)を 1 5インチエッジライト型バックライ ト (冷 陰極管上下各 1灯) に組み込み、 正面輝度を測定した。 即ち、 光制御フィルム(1) 〜(5)の凹凸パターン面が光出射面となるようにして導光板上に設置し、 バックラ イ ト上の A〜E点 (図 9参照) における光源 (冷陰極管) と平行方向 (図 9の X 方向) と垂直方向 (図 9の y方向) における出射角度ごとの輝度を測定した (1 インチ = 2 . 5 4 c m) 。 光制御フィルム(1)〜(5)について得られた結果を順に 表 1 1〜1 5に示す (単位は 「c d Zm2」 ) 。
【表 1 1】
A B C D E
左 45度 1070 1080 1 170 1070 1060
平行 左 30度 1310 1310 1410 1310 1320
方向 0度 2750 2750 2960 2760 2770
X 右 30度 1320 1330 1430 1310 1300
右 45度 1080 1060 1 170 1050 1070
上 45度 1 150 1 140 1260 1380 1390
上 30度 1280 1270 1420 1620 1620
方向 0度 2750 2750 2960 2760 2770
y 下 30度 1610 1610 1410 1270 1270
下 45度 1370 1380 1250 1 150 1 140
【表 12】
A B C D E
左 45度 1040 1060 1170 1050 1050 平行 左 30度 1290 1310 1400 1310 1300 方向 0度 2720 2720 2930 2720 2700
X 右 30度 1280 1290 1400 1290 1290 右 45度 1050 1050 1180 1050 1050 上 45度 1130 1140 1230 1390 1370 垂直 上 30度 1260 1250 1420 1630 1630 方向 0度 2720 2720 2930 2720 2700 y 下 30度 1630 1630 1420 1240 1250 下 45度 1390 1370 1240 1150 1130
【表 13】
A B C D E
左 45度 1050 1040 1160 1040 1050 平行 左 30度 1270 1280 1360 1260 12/0 方向 0度 2630 2630 2900 2620 2620 i cn
X 右 30度 1280 1270 1380 IZOO 1 oU 右 45度 1040 1050 1150 1040 I U U 上 45度 1110 11 zo 1 U 1 yu I /U 垂直 上 30度 1210 1 1 U I DOU I DDU 方向 0度 c n Π
b U Z oU αoπUπU ゥ βゥ u y 下 30度 1 ccn
1 OuU 1 ODU 199Π 1000 下 45度 1 /U 1 111 i 1n u 1 , 1 i■nリ
【表 14】
A B c D E 左 45度 1000 978 1490 992 987 平行 左 30度 1900 1880 2000 1900 1870 方向 0度 2090 2100 2380 2100 2090
X 右 30度 1890 1890 2010 1880 1900 右 45度 992 1010 1480 993 1010 上 45度 1000 996 1170 1460 1460 垂直 上 30度 1790 1810 2120 2570 2560 方向 0度 2090 2100 2380 2100 2090 y 下 30度 2570 2580 2120 1820 1810 下 45度 1460 1450 1170 978 996
【表 15】
A B C D E
左 45度 996 975 1090 993 978 平行 左 30度 1670 1640 1850 1670 1650 方向 0度 1810 1820 2030 1800 1820
X 右 30度 1650 1660 1840 1630 , 1670 右 45度 987 1000 1090 974 1000 上 45度 987 996 1200 1790 1810 垂直 上 30度 1550 1560 2100 2770 2780 方向 0度 1810 1820 2030 1800 1820 y 下 30度 2780 2770 2090 1560 1560 下 45度 1790 1800 1210 1000 995
これらの結果から、 本実施例の光制御フィルムは、 バックライ トに 1枚組み込 んだのみで良好な正面輝度が得られることがわかる。 特に光制御フィルム(1)〜 (3)では、 断面曲線の方向が光源の向きに対して平行方向 (0度、 1 8 0度) から 垂直方向 (9 0度) に向かうにつれて、 傾きの絶対値の平均が大きくなつている ので、 それらを組み込んだバックライ トは、 光源と垂直方向における正面 (0 度) から大きく傾いた光を効率的に正面方向に向けることができ、 良好な正面輝 度を得ることができた。 即ち、 表 1 1〜1 3の数値と表 1 4、 1 5の数値を比べ ると、 前者では正面輝度が高く、 垂直方向における上下 3 0度、 上下 4 5度にお ける輝度の値が正面方向 (0度) の輝度の値より十分小さい割合になつており、 光が効率的に正面方向に向けられていることが分かる。
また光源からの距離が近づくにつれ光源側の傾斜面の傾きの絶対値の平均が大 きくなつている光制御フィルム(1)、 (2)では、 フィルム中心 (C点) より光源の 位置に近い A、 B、 D、 E点においても、 光源と垂直方向における正面 (0度) から大きく傾いた光を効率的に正面方向に向けることができ、 良好な正面輝度を 得ることができるものであった (表 1 1、 1 2 ) 。 即ち、 表 1 1、 1 2の数ィ直と 表 1 3〜 1 5の数値を比較すると、 前者では C点と A、 B、 D、 E点との正面輝 度の差が小さく、 また、 A、 B、 D、 E点の垂直方向においては、 上 3 0度と下 3 0度の輝度の差及び上 4 5度と下 4 5度の輝度の差が小さく、 かつ正面方向 ( 0度) の輝度の値より十分小さい割合になつている。 このことから、 出射光の 位置による片寄りの影響を少なく し、 光が効率的に正面方向に向けられているこ とが分かる。
[実施例 6〜 8 ]
レーザー微細加工技術により所定の凹凸パターンを形成した 3種類の型(6)〜 (8)を作製し、 そのうち二つの型(6)及び (7)には屈折率 1 . 5 0の紫外線硬化型樹 脂を、 一つの型(8)には屈折率 1 . 4 0のシリコーン樹脂を流し込んだ。 次いで、 流し込んだ樹脂を硬化させた後、 型から取り出して、 2 3 c m X 3 1 c mの光制 御フィルム(6)〜(8)を得た。
次いで、 レーザー顕微鏡 (VK-8 5 00 :キーエンス社) により光制御フィル ム(6)〜(8)の凹凸パターン面 (光出射面) を 5 0倍の対物レンズを使用して測定 した。 測定間隔は 0. 2 9 /z mとした。 得られた測定断面曲線にカットオフ値 2. 5 // mの低域フィルタを適用して断面曲線を求め、 この断面曲線の光入射面に対 する傾きの絶対値の平均 (0ave) を算出した。 測定は、 実施例 1〜5と同様に各 光制御フィルム上の 5つの位置で、 それぞれ異なる方向の断面曲線ごとに光入射 面に対する傾きの絶対値の平均を算出した。 また各断面曲線の長さ (L2) を測定 し、 その断面の底辺の長さ (L1) に対する比 (Lr= L2 L1) を算出し、 傾き の絶対値の平均 (0 ave) と長さ比 (Lr) との積又は商を求めた。
各光制御フィルム(6)〜(8)について A〜 Eの 5点で得られた結果を順に表 1 6 〜1 8に示す。 また A〜E 5点の全ての結果 (0 ave、 Lr、 Θ ave/Lr, Θ aveX Lr) を平均したものを表 1 9に示す。
また実施例 6〜8の各光制御フィルムをヘーズメータ (HGM-2K : スガ試験 機社) で測定した結果を合わせて表 1 9に示す。
【表 1 6】
C D
傾きの平均 L2 し 1 X 傾きの平均 し 2/し 1 X
0度 35.2 1.33 26.5 46.6 35.2 1.32 26.6 46.6
15度 34.8 1.32 26.4 46.0 35.2 1.32 26.6 46.6
30度 34.9 1.32 26.4 46.1 35.3 1.33 26.6 46.8
45度 34.9 1.32 26.4 46.3 35.4 1.33 26.6 47.1
60度 35.0 1.33 26.4 46.5 35.5 1.33 26.6 47.4
75度 35.3 1.33 26.5 47.0 35.7 1.34 26.7 47.8
90度 35.6 1.33 26.7 47.4 35.8 1.34 26.7 47.9
105度 35.7 1.33 26.7 47.6 35.6 1.34 26.7 47.5
120度 35.7 1.33 26.7 47.6 35.3 1.33 26.6 46.9
135度 35.6 1.33 26.7 47.5 35.0 1.32 26.5 46.3
150度 35.4 1.33 26.6 47.1 34.7 1.32 26.3 45.7
165度 35.3 1.33 26.6 46.8 34.7 1.32 26.3 45.7
E
傾きの平均 L2/L1 X
0度 34.5 1.32 26.2 45.5
15度 34.7 1.32 26.3 45.9
30度 35.0 1.33 26.4 46.5
45度 35.3 1.33 26.6 47.0
60度 35.7 1.33 26.8 47.7
75度 36.0 1.34 26.9 48.2
90度 36.1 1.34 26.9 48.3
105度 36.1 1.34 26.9 48.3
120度 36.0 1.34 26.9 48.2
135度 36.0 1.34 26.9 48.3
150度 35.9 1.34 26.8 48.1
165度 35.8 1.34 26.8 47.8
【表 1 7】
A B
傾きの平均 し 2/し 1 傾きの平均 し 2/し 1
つ
0度 27.7 1.18 23.5 32.7 27.4 1.18 23.3 32.2
15度 27.6 1.18 23.5 32.6 27.3 1.17 23.3 32.1
30度 27.6 1.18 23.4 32.5 27.4 1.18 23.3 32.2
45度 27.6 1.18 23.4 32.5 27.7 1.18 23.5 32.6
60度 27.6 1.18 23.4 32.5 27.7 1.18 23.5 32.7
75度 27.5 1.18 23.4 32.4 27.9 1.18 23.6 32.9
90度 27.6 1.18 23.4 32.5 28.1 1.18 23.8 33.3
105度 27.7 1.18 23.5 32.6 28.2 1.18 23.8 33.4
120度 27.5 1.18 23.4 32.4 28.2 1.18 23.8 33.4
135度 27.4 1.18 23.3 32.2 28.0 1.18 23.7 33.0
150度 27.4 1.18 23.3 32.2 27.8 1.18 23.6 32.8
165度 27.4 1.18 23.3 32.2 27.6 1.18 23.5 32.5
C D
傾きの平均 し 2/し 1 傾きの平均 し 2/し 1
0度 27.4 1.17 23.3 32.2 27.4 1.17 23.3 32.2
15度 27.1 1.17 23.1 31.8 27.4 1.17 23.3 32.2
30度 27.2 1.17 23.2 31.9 27.5 1.18 23.4 32.3
45度 27.2 1.17 23.2 32.0 27.6 1.18 23.4 32.5
60度 27.3 1.18 23.2 32.1 27.7 1.18 23.5 32.7
75度 27.5 1.18 23.4 32.4 27.9 1.18 23.6 33.0
90度 27.7 1.18 23.5 32.7 27.9 1.18 23.6 33.0
105度 27.8 1.18 23.6 32.8 27.8 1.18 23.5 32.8
120度 27.8 1.18 23.6 32.8 27.5 1.18 23.4 32.4
135度 27.8 1.18 23.5 32.8 27.3 1.17 23.2 32.0
150度 27.6 1.18 23.4 32.5 27.0 1.17 23.1 31.6
165度 27.5 1.18 23.4 32.3 27.0 1.17 23.0 31.6
E
傾きの平均 し 2/し 1
0度 26.9 1.17 23.0 31.5
15度 27.1 1.17 23.1 31.8
30度 27.3 1.18 23.3 32.1
45度 27.6 1.18 23.4 32.5
60度 27.9 1.18 23.6 32.9
75度 28.1 1.18 23.8 33.2
90度 28.1 1.18 23.8 33.3
105度 28.1 1.18 23.8 33.2
120度 28.1 1.18 23.7 33.2
135度 28.1 1.18 23.7 33.2
150度 28.0 1.18 23.7 33.1
165度 27.9 1.18 23.6 32.9
【表 1 8】
A B
傾きの平均 し 2/し 1 ÷ 傾きの平均 し 2/し 1 ÷
0度 25.0 1.22 20.4 30.6 24.8 1.22 20.3 30.3
15度 24.6 1.22 20.2 30.1 24.8 1.22 20.3 30.4
30度 24.5 1.22 20.1 30.0 24.8 1.22 20.3 30.4
45度 24.5 1.22 20.1 30.0 24.9 1.22 20.3 30.5
60度 24.5 1.22 20.0 29.9 24.8 1.22 20.3 30.4
75度 24.5 1.23 20.0 30.0 24.5 1.22 20.1 30.0
90度 24.6 1.23 20.0 30.2 25.1 1.22 20.5 30.7
105度 24.5 1.23 20.0 30.0 24.6 1.22 20.1 30.1
120度 24.6 1.23 20.1 30.2 24.5 1.22 20.1 30.0
135度 24.7 1.23 20.1 30.3 24.7 1.22 20.2 30.2
150度 24.9 1.23 20.3 30.5 24.5 1.22 20.0 29.9
165度 24.8 1.23 20.2 30.4 24.5 1.22 20.0 29.9
C D
傾きの平均 し 2/し 1 傾きの平均 し 2/し 1
0度 24.7 1.22 20.2 30.1 25.0 1.23 20.3 30.8
15度 24.7 1.22 20.3 30.2 25.0 1.23 20.4 30.7
30度 25.1 1.22 20.5 30.7 24.7 1.22 20.2 30.3
45度 25.3 1.23 20.6 31.0 25.1 1.22 20.6 30.6
60度 25.4 1.23 20.7 31.2 24.7 1.22 20.1 30.2
75度 25.3 1.23 20.6 31.1 24.9 1.22 20.3 30.5
90度 25.1 1.23 20.4 30.8 24.8 1.22 20.3 30.4
105度 24.9 1.23 20.2 30.6 24.5 1.22 20.1 30.0
120度 25.1 1.23 20.3 30.9 24.5 1.22 20.1 30.0
135度 25.1 1.23 20.3 31.0 24.7 1.22 20.3 30.1
150度 25.2 1.23 20.4 31.1 24.8 1.22 20.3 30.3
165度 25.2 1.23 20.4 31.0 24.6 1.23 20.1 30.1
E
傾きの平均 し 2/し 1
0度 25.1 1.23 20.4 30.8
15度 25.3 1.23 20.5 31.1
30度 25.3 1.23 20.5 31.1
45度 25.2 1.23 20.4 31.1
60度 25.3 1.23 20.5 31.3
75度 25.2 1.23 20.5 31.1
90度 25.3 1.23 20.5 31.1
105度 25.3 1.23 20.5 31.1
120度 25.4 1.23 20.6 31.3
135度 25.4 1.23 20.6 31.2
150度 25.4 1.23 20.6 31.2
165度 25.2 1.23 20.5 30.8
【表 1 9】
表 1 6〜表 1 8に示すように、 光制御フィルム(6)〜(8)では、 測定した全ての 点で且つ全ての方向で、 傾きの絶対値の平均及び長さ比の変動が少なく、 フィル ム全体として均一な凹凸特性を有していた。 また全ての実施例で 8 0 %以上のへ —ズが得られた。 次に光制御フィルム(6)〜(8)を図 1 4に示すようなエッジライ ト型バックライ トに組み込み、 水平方向 ± 4 5 ° 、 垂直方向 ± 4 5 ° の輝度分布 (出射角分布) を測定した。 表面形状の測定位置に対応する 5つの位置 A〜Eで測定した結果を 表 2 0〜表 2 2に示す。 なお、 表中の数値 (輝度) の単位は 「cd/m2」 である。 ま た実施例 1のバックライ トの位置 Cにおける左右方向及び上下方向の輝度分布を 図 1 6に示す。
【表 2 0】
A B C D E
左 45度 977 960 1090 977 964
平行 左 30度 1860 1840 2010 1850 1830
方向 0度 21 10 2130 2310 2130 2120
X 右 30度 1840 1860 2020 1850 1870
右 45度 960 979 1090 969 983
上 45度 949 950 1 140 1430 1420
垂直 上 30度 1 740 1730 2080 2540 2530
方向 0度 21 10 2130 2310 2130 2120
y 下 30度 2530 2530 2060 1740 1750
下 45度 1430 1430 1 150 960 950
【表 2 1】
図 1 6に示す結果からもわかるように、 本実施例の光制御フィルムは、 40度以 内の輝度が高く、 正面方向に対しプリズムシ一卜と同等かそれ以上の高い出射光 が得られることが示された。
[比較例 1〜 4 ]
市販のプリズムシート (比較例 1 ) 及び光拡散性シート (比較例 2〜比較例 4 ) について、 実施例 1〜5と同様にフィルムの 5点 A〜Eで凹凸パターン面 (光出射面) の表面形状を測定し、 断面曲線の傾きの絶対値の平均 (S ave) を求 めた。 比較例 1〜4の各光制御フィルムについて A〜Eの 5点で得られた結果を 順に表 2 3〜表 2 6に示す。
【表 2 3】
C D
傾きの平均 し 2/し 1 傾きの平均 し 2/し 1
0度 0.2 1.00 0.2 0.2 0.3 1.00 0.3 0.3
15度 1 1.7 1.03 1 1.4 12.1 1 1.5 1.03 1 1.2 1 1.8
30度 22.2 1.12 19.8 24.9 22.3 1.13 19.7 25.2
45度 32.2 1.22 26.4 39.3 31.6 1.21 26.1 38.2
60度 39.2 1.33 29.5 52.1 38.6 1.32 29.2 51.0
75度 43.3 1.39 31.2 60.2 43.8 1.40 31.3 61.3
90度 45.1 1.42 31.8 64.0 44.7 1.41 31.7 63.0
105度 43.5 1.39 31.3 60.5 43.5 1.39 31.3 60.5
120度 38.7 1.32 29.3 51.1 38.5 1.31 29.4 50.4
135度 31.4 1.20 26.2 37.7 31.3 1.22 25.7 38.2
150度 22.9 1.13 20.3 25.9 22.1 1.1 1 19.9 24.5
165度 1 1.5 1.03 1 1.2 1 1.8 1 1.5 1.03 1 1.2 1 1.8
E
傾きの平均 し 2/し 1
0度 0.1 1.00 0.1 0.1
15度 12.0 1.02 1 1.8 12.2
30度 22.0 1.12 19.6 24.6
45度 31.6 1.22 25.9 38.6
60度 39.3 1.33 29.5 52.3
75度 43.3 1.39 31.2 60.2
90度 44.6 1.41 31.6 62.9
105度 43.7 1.39 31.4 60.7
120度 39.2 1.32 29.7 51.7
135度 31.9 1.23 25.9 39.2
150度 22.2 1.12 19.8 24.9
165度 1 1.7 1.03 1 1.4 12.1
【表 2 4】
A B
傾きの平均 し 2/し 1 傾きの平 し 2/し 1
0度 13.3 1.05 12.7 13.9 12.7 1.04 12.2 13.2
15度 12.6 1.04 12.1 13.2 1 1.7 1.04 1 1.3 12.1
30度 13.2 1.04 12.6 13.7 1 1.7 1.04 1 1.3 12.2
45度 13.3 1.05 12.7 13.9 13.2 1.04 12.6 13.8
60度 12.8 1.05 12.2 13.4 12.8 1.04 12.2 13.4
75度 12.9 1.04 12.4 13.4 12.5 1.04 12.0 13.0
90度 12.6 1.04 12.1 13.1 13.2 1.05 12.6 13.8
105度 12.8 1.04 12.2 13.3 13.4 1.05 12.8 14.1
120度 12.2 1.04 1 1.7 12.7 12.0 1.04 1 1.6 12.5
135度 13.0 1.04 12.5 13.6 12.8 1.04 12.3 13.4
150度 12.4 1.04 12.0 12.9 13.1 1.05 12.5 13.7
165度 13.0 1.04 12.5 13.6 12.4 1.04 1 1.9 12.9
C D
傾きの平 し 2 し 1 傾きの平 し 2/し 1
0度 12.6 1.04 12.1 13.1 12.2 1.04 1 1.7 12.6
15度 13.2 1.05 12.6 13.8 12.7 1.04 12.2 13.3
30度 12.7 1.04 12.2 13.2 13.3 1.05 12.7 13.9
45度 12.4 1.04 12.0 12.9 13.5 1.05 12.9 14.2
60度 13.3 1.04 12.7 13.9 13.0 1.04 12.5 13.6
75度 12.1 1.04 1 1.7 12.6 13.3 1.05 12.7 13.9
90度 13.2 1.05 12.6 13.8 12.5 1.04 12.0 13.1
105度 12.8 1.05 12.2 13.4 12.4 1.04 1 1.9 12.9
120度 13.1 1.04 12.6 13.7 12.4 1.04 1 1.9 12.9
135度 13.3 1.04 12.7 13.9 1 1.7 1.04 1 1.3 12.1
150度 13.2 1.05 12.7 13.8 1 1.8 1.04 1 1.4 12.3
165度 12.6 1.04 12.1 13.1 13.1 1.04 12.5 13.7
E
傾きの平均 し 2/し 1
0度 12.8 1.04 12.2 13.3
15度 13.0 1.04 12.4 13.5
30度 12.7 1.04 12.2 13.2
45度 12.7 1.04 12.2 13.3
60度 12.8 1.04 12.3 13.4
75度 12.2 1.04 1 1.7 12.7
90度 13.3 1.04 12.7 13.9
105度 13.1 1.05 12.5 13.7
120度 12.5 1.04 12.0 13.1
135度 12.4 1.04 12.0 12.9
150度 13.2 1.04 12.6 13.7
165度 13.3 1.04 12.7 . 13.9
【表 2 5】
Ε
傾きの平 L2/L1
0度 5.3 1.01 5.3 5.4
15度 5.6 1.01 5.5 5.7
30度 5.2 1.01 5.1 5.2
45度 5.5 1.01 5.5 5.6
60度 5.5 1.01 5.5 5.6
75度 5.8 1.01 5.7 5.8
90度 5.4 1.01 5.3 5.4
105度 5.2 1.01 5.1 5.2
120度 5.4 1.01 5.3 5.4
135度 5.1 1.01 5.0 5.1
150度 5.8 1.01 5.7 5.8
165度 5.1 1.01 5.1 5.1
【表 2 6
A B
傾きの平均 し 2/し 1 傾きの平均 し 2/L1
0度 19.5 1.10 17.8 21.5 19.8 1.10 18.0 21.7
15度 19.0 1.10 17.4 20.8 19.3 1.10 17.6 21.2
30度 19.2 1.10 17.5 21.0 19.3 1.10 17.6 21.2
45度 19.1 1.09 17.4 20.9 19.0 1.09 17.4 20.8
60度 19.8 1.10 18.0 21.8 19.7 1.10 17.9 21.7
75度 19.1 1.10 17.4 20.9 19.2 1.10 17.5 21.0
90度 19.5 1.10 17.8 21.5 19.4 1.10 17.7 21.3
105度 19.5 1.10 17.7 21.4 19.6 1.10 17.8 21.6
120度 191 1.09 17.4 20.9 19.8 1.10 18.0 21.7
135度 19.4 1.10 17.7 21.3 19.5 1.10 17.7 21.5
150度 19.5 1.10 17.7 21.4 18.9 1.09 17.3 20.7
165度 19.4 1.10 17.7 21.3 19.5 1.10 17.8 21.5
C D
傾きの平均 し 2/し 1 傾きの平均 し 2/し 1
0度 19.3 1.10 17.6 21.1 19.2 1.10 17.5 21.0
15度 19.2 1.10 17.5 21.0 19.9 1.10 18.1 22.0
30度 19.3 1.10 17.6 21.1 18.9 1.09 17.3 20.7
45度 19.4 1.10 17.7 21.4 19.5 1.10 17.7 21.4
60度 19.6 1.10 17.8 21.6 19.6 1.10 17.8 21.6
75度 19.4 1.10 17.7 21.4 19.7 1.10 17.9 21.7
90度 19.4 1.10 17.7 21.3 19.7 1.10 17.9 21.7
105度 19.4 1.10 17.7 21.4 19.3 1.10 17.7 21.2
120度 19.5 1.10 17.7 21.4 19.8 1.10 17.9 21.8
135度 19.4 1.10 17.7 21.3 19.6 1.10 17.8 21.5
150度 19.8 1.10 18.0 21.9 19.6 1.10 17.8 21.6
165度 19.5 1.10 17.7 21.4 19.5 1.10 17.8 21.5
E
傾きの平均 し 2/し 1
0度 20.3 1.11 18.3 22.5
15度 19.6 1.10 17.9 21.6
30度 19.3 1.10 17.7 21.2
45度 18.8 1.09 17.2 20.6
60度 19.0 1.09 17.4 20.8
75度 19.3 1.10 17.6 21.2
90度 19.4 1.10 17.6 21.3
105度 19.0 1.10 17.4 20.9
120度 20.3 1.11 18.4 22.4
135度 18.9 1.09 17.4 20.7
150度 19.0 1.09 17.4 20.8
165度 19.0 1.09 17.4 20.8
表 23〜26からわかるように、 比較例のものは、 全ての測定点の全ての方向、 あるいは全ての測定点の一部の方向において、 傾きの絶対値の平均が 20度以上 75度以下にならないものである。
次いで、 比較例 1〜4の光制御フィルムを実施例 1〜3と同様に、 1 5インチ エッジライト型バックライ ト (冷陰極管上下各 1灯) に組み込み、 プリズム面或 いは凹凸パターン面が光出射面となるようにして導光板上に設置し、 水平方向土 45° 、 垂直方向 ±45° の輝度分布 (出射角分布) を測定した。 実施例 1と同 様に 5つの位置 A〜Eで測定した結果を表 27〜表 30に示す。 また A〜E5点 の全ての結果 ( Θ ave Lr、 0ave/Lr、 0aveX Lr) を平均したものを、 ヘーズ メータ (HGM-2K :スガ試験機社) で測定したヘーズ値と併せて表 31に示す。 なお、 表中の数値 (輝度) の単位は 「cd/m2」 である。 また比較例 1のバックライ トの位置 Cにおける左右方向及び上下方向の輝度分布を図 17に示す。
【表 27】
【表 28】
【表 3 1】
表 2 8〜表 3 0の結果からもわかるように、 従来の光拡散シートをバックライ トに組み込んだ場合には、 実施例のもの (表 1 1〜表 1 5及び表 2 0〜表 2 2 ) に比べ、 良好な正面輝度を得ることはできなかった。
また表 2 7の結果からわかるように、 プリズムシー卜が凹凸の配向に起因して 方向により輝度変化が大きいのに対し、 本実施例のものは、 輝度が比較的均一に 分布し適度の光拡散性を備えていることが示された。 さらに図 1 6及び図 1 7に 示す結果からもわかるように、 本実施例の光制御フィルムは、 40度以内の輝度が
高く、 正面方向に対しプリズムシートと同等かそれ以上の高い出射光が得られる ことが示された。
なお、 比較例で用意したプリズムシートおよび光拡散性を適宜複数枚組み合わ せてバックライ トに組み込むことにより、 実施例と同等の正面輝度が得られるこ とがあるが、 当然、 バックライ トの厚みが増してしまレ、、 また、 コストも増加す る。
以上の実施例からも明らかなように、 本発明によれば、 光制御フィルムの凹凸 パターンの傾きと形状が特定の関係を満たすようにしたことにより、 正面輝度に 優れ、 適度の光拡散性を備えた光制御フィルムを提供することができる。 またこ のような光制御フィルムをバックライ トに組み込むことにより、 少ない数の光学 フィルムで正面輝度が高く、 ぎらつきや干渉パターンの発生のないバックライ ト を提供することができる。