明細書
両性水溶性高分子分散液及びその使用方法 技術分野
本発明は両性水溶性高分子分散液に関するも のであ り、 詳し く は特定のカチオ ン性単量体、 ァニオ ン性単量体及び非イ オ ン性単 量体を塩水溶液中で共重合するこ と によって製造した両性水溶性 高分子からなる分散液に関するも のであり、 さ らに前記両性水溶 性高分子を用いた、 有機汚泥の脱水剤、 製紙原料の前処理剤ある いは歩留向上剤及び/又は濾水性向上剤としての使用方法に関す る ο 背景技術
両性水溶性高分子は、 汚泥の脱水処理、 製紙原料の歩留向上剤 など様ような分野の水処理剤と して応用されている。 例えば、 汚 泥の脱水処理に関しては、 近年の汚泥発生量の増加及び汚泥性状 の悪化によ り、 従来のカ チオ ン性高分子脱水剤では、 汚泥の処理 量に限界があるこ とや、 脱水ケーキ含水率、 S S回収率、 ケーキ のろ布からの剝離性などの点で処理状態は必ずしも満足でき るも のではな く 、 改善が求められている。 これら従来のカチオ ン性高 分子脱水剤の欠点を改良するために、 両性高分子脱水剤も種々提 案されているが、 これらの両性高分子脱水剤は必ずしも十分に満 足し う るものではない。 例えば、 ( 1 ) 三級ア ミ ノ基を有する両 性高分子脱水剤 (特開昭 6 2 - 2 0 5 1 1 2号公報) 、 ( 2 ) 四 級ア ン モニ ゥム基を含む両性高分子脱水剤 (特開昭 5 3— 1 4 9
2 9 2号公報) 、 ( 3 ) 三級と四級を含む両性高分子脱水剤 (特 開平 3— 1 8 9 0 0号公報) などが開示されている。
しかし、 前記 ( 1 ) の両性高分子脱水剤においては、 従来の 力 チオ ン性高分子脱水剤に比べて凝集性に優れ、 大きな凝集フ ロ ッ クを形成するも のの、 下水やし尿の消化汚泥など P Hの高い汚泥に 対しては、 三級ア ミ ノ基が高 P H域で解離しないため著し く 性能 が低下してしま う こ と、 P Hも含めて汚泥濃度などの汚泥性状変 化に影響を受けやすく、 安定した処理ができない上、 粉末や溶液 状態での製品の安定性の点で従来の力チオ ン性高分子脱水剤に比 ベて劣るなどの欠点がある。 また、 前記 ( 2 ) の両性高分子脱水 剤においては、 三級ァ ミ ノ基を含む両性高分子脱水剤に比べて、 製品安定性が良好で、 かつ従来のカチオ ン性高分子脱水剤に比べ て凝集力はあるも のの、 必要添加量が多い、 ケーキ含水率が高 い、 濾布からのケーキの剝離性が悪いなど、 改善すべき点が多 い。 一方、 前記 ( 3 ) の両性高分子脱水剤は、 該 ( 1 ) 及び ( 2 ) の脱水剤が有する欠点は改善されているが、 必要添加量の点 や、 ケーキ含水率の点ではまだ満足できるレベルではない。 さ ら に特開平 7— 2 5 6 2 9 9号公報は、 メ タ ク リ レ ー ト含有率の髙 く、 カチオ ン性基含有率の高い両性高分子脱水剤が開示され、 特 開平 7— 2 5 6 3 0 0号公報は、 ァク リ レ ー ト含有率が高く 、 ァ 二オ ン性基含有率の高い両性高分子脱水剤が開示されてい る。 し かし、 汚泥脱水剤として種々の高分子が開発されていても、 実用 化に際してはまだまだ改善すべき点は多い。
一方、 製紙工業においても新しい動きが発生している。 すなわ ち資源節約あるいは環境保護の観点から リ サイ ク ル化が重視さ れ、 古紙の配合比率が増加している。 また、 化学パルプに較べ製
造工程が短く、 化学薬品の使用量が少な く てすみ、 しかも製造排 水も減少する機械パルプの使用量も増加傾向にある。 機械パルプ は、 製造コ ス トは低く いが、 パルプ繊維が短く ワ イ ヤ —上の歩留 り はどうしても低下する。 また、 原料木材から油出されるァニォ ン性物質が、 技術的あるいはコ ス ト的に完全には除去されず、 抄 紙原料中に混入して く る。 そのため従来の歩留処方ではなかなか 歩留率を向上させる こ とは難しい。
本発明の目的は、 汚泥の季節的な変動に対しても効率良 く 脱水 処理が可能であ り、 また製紙における歩留向上剤と して用いた場 合、 古紙や機械パルプの配合率が高く なつても高歩留を維持でき る。 また粉末品の凝集剤に較べ溶解性の速い高性能の凝集能を有 する高分子凝集剤を開発する。 そのためァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニゥム塩基含有単量体と メ タ ク リ レー ト系四級ア ンモニ ゥ ム塩 基含有単量体からなる カチオ ン性基を有する両性高分子を高濃度 で効率良く 合成する重合方法を開発するこ とである。 さ らにその 両性高分子凝集剤を使用して、 種々の凝集処理方法を提供する こ とである。 発明の開示
本発明者は、 上記課題を解決するため鋭意検討した結果、 以下 のよ うな発明に達した。
すなわち請求項 1 の発明は、 下記一般式 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 (
3 ) で表わされる単量体及び (メ タ) ァク リ ルア ミ ドのモル%を それぞれ a、 b、 c 、 d とする と、 a、 b、 c 、 dが 5 0≥ a≥ 5、 5 0≥ b≥ 5 4 0 c≥ 5、 8 5 d≥ 0の範囲にある単 量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存
下で、 分散重合法によ り製造した粒径 1 00 / m以下の高分子微 粒子からなる両性水溶性高分子分散液。
—般式 ( 1 )
(上記式において、 、 R
2 は炭素数 1〜 3のアルキル ま た ァ ルコ キシル基あるいはベ ン ジル基であり、 R
3 は水素あるいは炭 素数 1〜 3のア ルキルまたア ル コ キ シ ル基あるいはベ ン ジ ル基で あり、 同種でも異種でも良い、 Aは酸素原子または NH、 Bは炭 素数 2〜 4の アルキ レ ン基あるいはア ル コ キ シ レ ン基、 X! は陰 ィ オ ンをそれぞれ表わす)
一般式 ( 2 ) (上記式において、 R
4 、 R
5 は炭素数 1〜 3のアルキルまたァ ルコ キシル基あるいはベ ン ジル基であ り、 R
6 は水素あるいは炭 素数 1〜 3の アルキ ルまたア ル コ キシル基あるいはベ ン ジ ル基で あ り、 同種でも異種でも良い、 Aは酸素原子または NH、 Bは炭 素数 2 ~ 4の アルキ レ ン基あるいはアル コ キ シ レ ン基、 X
2 は陰 イ オ ンをそれぞれ表わす)
一般式 ( 3 )
(上記式において、 R 7 は水素、 メ チル基ま たは カルボキ ン メ チ ル基、 R 8 は水素またはカルボキ シル基、 Qは S 03 、 C 6 H 4 S 03 、 C ONH C (C H3 ) 2 C H 2 S 03 あ る いは C 00、
Y ! は水素または陽イ オ ンをそれぞれ表わす)
請求項 2の発明は、 前記一般式 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3 ) で表わ される単量体のモル%を a、 b、 cとする と、 a、 b、 cが 3 0
≥ a≥ 5 ^ 50≥ b≥ 1 0 ¾ 30≥ c 5の範囲にあり、 0. 9 ≥ b / ( a + b ) ≥ 0. 5、 1. 0≥ c / ( a + b ) ≥ 0. 1の 条件を満たす関係にあるこ とを特徴とする請求項 1に記載の両性 水溶性高分子分散液である。
請求項 3の発明は、 前記一般式 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3 ) で表わ される単量体のモル%を a、 b、 c とする と、 a、 b、 cが 5 0 ≥ a≥ 1 0 ^ 30≥ b≥ 5 > 30 c≥ 5の範囲にあ り、 0. 9
≥ a / ( a + b) ≥ 0. 5、 1. 0≥ c / ( a + b ) ≥ 0. 1の 条件を満たす関係にあるこ とを特徴とする請求項 1に記載の両性 水溶性高分子分散液である。
請求項 4の発明は、 前記一般式 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3) で表わ される単量体及び ( メ タ ) ァ ク リ ルァ ミ ド の モル%をそれぞれ a、 b、 c、 dとする と、 a、 b、 c、 dが 30≥ a 1 0、 2
0≥ b≥ 5 , 50≥ c≥ 20 , 65≥ d 0の範囲にあり、 0.
90 > a / ( a + b) ≥ 0. 5、 3. 3 > c / ( a + b ) ≥ 1.
1の関係にある単量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な 高分子分散剤共存下で、 分散重合法によ り製造した粒径 1 00 m
^以下の高分子微粒子からなる両性水溶性高分子分散液である。 請求項 5の発明は、 前記一般式 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3 ) で表わ される単量体及び ( メ タ) ア ク リ ルア ミ ド のモル%をそれぞれ a、 b、 c、 dとする と、 a、 b、 c、 dが 20≥ a≥ 5、 3 0 ≥ b≥ 1 0 ^ 50≥ c≥ 20 ^ 65≥ d≥ 0の範囲にあり、 0.
90 > b / ( a + b) ≥ 0. 5、 3. 3 > c / ( a + b ) ≥ 1.
1の関係にある単量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な 高分子分散剤共存下で、 分散重合法によ り製造した粒径 1 0 0 " m以下の高分子微粒子からなる両性水溶性高分子分散液である。 請求項 6の発明は、 前記単量体混合物総モル数に対し、 0. 0 00 1 - 0. 0 1モル%の架橋性単量体を共存させ重合する こ と を特徴とする請求項 1 ~5に記載の両性水溶性高分子分散液であ る o
請求項 7の発明は、 前記高分子分散剤がイ オ ン性である こ と を 特徴とする請求項 1〜 5に記載の両性水溶性高分子分散液であ る o
請求項 8の発明は、 前記高分子分散剤のイ オ ン当量が 1. 5〜 1 5 m e q/ gである こ とを特徴とする請求項 7に記載の両性水 溶性高分子分散液である。
請求項 9の発明は、 前記両性高分子分散液を構成する両性水溶 性高分子分の分子量が 1 0万〜 2000万である こ とを特徴とす る請求項 1 ~5に記載の両性水溶性高分子分散液である。
請求項 1 0の発明は、 前記塩水溶液を構成する塩が、 少な く と も一種の多価ァニオ ン性塩を含有するこ とを特徴とする請求項 1 ~ 5に記載の両性水溶性高分子分散液である。
請求項 1 1の発明は、 請求項 1〜 3に記載の両性水溶性高分子 分散液を水に溶解した後、 有機汚泥に添加、 混合した後、 脱水機 によ り脱水する こ とを特徴とする有機汚泥の脱水方法である。 請求項 1 2の発明は、 無機凝集剤を併用する こ とを特徴とする 請求項 1 1に記載の有機汚泥の脱水方法である。
請求項 1 3の発明は、 請求項 1、 4あるいは 5に記載の両性水 溶性高分子分散液を水に溶解した後、 無機凝集剤と併用して有機
汚泥に添加、 混合した後、 脱水機によ り脱水する こ とを特徴とす る有機汚泥の脱水方法である。
請求項 1 4の発明は、 請求項 1〜 3に記載の両性水溶性高分子 分散液を水に溶解した後、 抄紙前の製紙原料中に添加し処理し た 後、 抄紙する こ とを特徴とする製紙原料の前処理方法である。
請求項 1 5の発明は、 請求項 1 ~ 3に記載の両性水溶性高分子 分散液を水に溶解した後、 歩留向上及び Z又は濾水性向上を目的 と して、 抄紙前の製紙原料中に添加するこ とを特徴とする紙の製 造方法である。
請求項 1 6の発明は、 請求項 1〜 3に記載の両性水溶性高分子 分散液を水に溶解し水溶液と した後、 (メ タ) アク リ ル酸、 ァ ク リ ルァ ミ ド 2 — メ チルプロパン スルフ ォ ン酸から選択された一種 以上の (共) 重合物あるいは (メ タ) ァク リ ルア ミ ド との共重合 物とを組み合わせ、 歩留向上及び Z又は濾水性向上を目的と し て、 抄紙前の製紙原料中に添加する こ とを特徴とする紙の製造方 法である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の両性水溶性高分子分散液は、 塩水溶液中で該塩水溶液 に可溶なイ オン性高分子分散剤共存下で、 分散重合法によ り製造 した粒径 1 0 0 / m以下の高分子微粒子からなる。 塩水溶液中に 分散した高分子微粒子分散液からなる水溶性重合体は、 特開昭 6 2— 1 5 2 5 1号公報などによって製造するこ とができ る。 具体 的に製造方法を説明すると以下のようである。 硫酸アンモニ ゥ ム のよ うな多価ァニオ ン塩の水溶液を調製し、 この中にメ タ ク リ レ 一 ト系四級アンモニゥ ム塩基含有単量体とァ ク リ レ ー ト系四級ァ ン モニゥ ム塩基含有単量体とを特定の割合にし こみ、 さ らに ( メ
タ ) ァク リ ル酸とァ ク リ ルア ミ ド を加え、 分散剤と してァ ク リ 口 ィ ルォキシェチル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム塩化物重合体のよ う な ィ オン性高分子を重合前に共存させる。 この時の P Hは 2〜 6 に 設定する。 混合物を均一に溶解した後、 窒素置換によ り反応系の 酸素を除去し ラ ジ カル重合性開始剤を添加するこ と によ っ て重合 を開始させ、 重合体を製造する こ とができ る。 また、 重合開始前 に連鎖移動剤や架橋剤などを共存させる こ とは他の重合法と同様 であ る。 また、 グ リ セ リ ン、 ポ リ エチレ ングリ コール等の多価ァ ルコ ールが共存すると、 析出状態が更に良好になる こ ともある。 一般式 ( 1 ) で表わされる メ タ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム 塩基含有単量体の例と しては、 メ タ ク ロ ィ ルォキシェチル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム塩化物、 メ タ ク ロ ィ ルォキシ ェチルジ ェ チル メ チルア ン モニ ゥ ム塩化物、 メ タ ク ロ イ ノレオキシ ェ チルジ メ チルベ ン ジルア ンモニ ゥ ム塩化物あるいは メ タ ク ロ ィ ルォキ シ ェ チルジ ェチルベ ン ジルア ン モニ ゥ ム塩化物が上げられる。
一般式 ( 2 ) で表わされるァク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩 基含有単量体の例と しては、 ァク ロィ ルォキシェチル ト リ メ チル ア ン モニ ゥ ム塩ィ匕物、 ァ ク ロ イ ルォキ シ ェチルジ ェ チル メ チルァ ン モユウム塩ィ匕物、 ァ ク ロ ィ ルォキシェ チルジ メ チルベ ン ジルァ ン モニ ゥ ム塩化物あるいはァ ク ロ イ ルォキシ ェ チルジ ェチルベ ン ジルア ン モニ ゥ ム塩化物が上げられる。
一般式 ( 3 ) で表わされる単量体の例と しては、 (メ タ) ァ ク リ ル酸、 ィ タ コ ン酸、 マ レ イ ン酸、 ァ ク リ ノレア ミ ド 2 — メ チルプ 口 パン スル フ ォ ン酸あるいはビュルベ ン ゼ ン スル フ ォ ン酸などで ある。
次ぎにこれら単量体の共重合比について説明する。 すなわち本 発明の両性水溶性高分子は、 四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体の 総モル数がァニオ ン性単量体の総モル数よ り多い場合と、 ァニォ ン性単量体の総モル数が四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体の総モ ル数よ り多い場合とに分けられる。 そして更に メ タ ク リ レ ー ト系 四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体の総モル数が、 ァ ク リ レ ー ト系 四級ア ン モユウム塩基含有単量体の総モル数よ り多い場合と、 ァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体の総モル数が、 メ タ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体の総モル数よ り 多い場合とに分けられる。
まず四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体の総モル数がァニオ ン性 単量体の総モル数よ り多い場合について説明する。 この場合は、 前記一般式 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3 ) で表わされる単量体及び ( メ タ ) ア ク リ ルア ミ ド の モ ル%をそれぞれ a、 b、 c 、 d とする と、 単量体のモル% a、 b、 c、 dは、 5 0 ≥ a ≥ 5、 5 0 ≥ b ≥ 5、 4 0≥ c ≥ 5 ^ 8 5 d ≥ 0の範囲にある。
またこの場合、 b > aの時は、 ァク リ レー ト系四級ア ン モ ニ ゥ ム塩基含有単量体総モル数がメ タ ク リ レ ー ト系四級ア ン モ ニ ゥ ム 塩基含有単量体総モル数よ り多い場合である。 またカチオ ン性単 量体とァニオ ン性単量体であるァニオ ン性単量体との比率は、 以 下のようである こ とがよ り好ましい。 すなわち b > aの場合は 3 0 ≥ a ≥ 5 5 0 ≥ b ≥ 1 0 ^ 3 0 ≥ c ≥ 5の範囲にあ り、 かつ 0 . 9 ≥ b / ( a + b ) ≥ 0. 5、 1 . 0 ≥ c / ( a + b ) ≥ 0. 1 である。 これはアタ リ レ ー ト系四級ア ン モユウム塩基含有 単量体が、 全力チオ ン性単量体中で 5 0モル%以上、 9 0モル% 以下であり、 ァ ニ オ ン性単量体のモル比が全力チ オ ン性単量体に
対して 1 0 モル%以上、 等モル以下である こ とを意味する。 重合 反応的にみれば、 メ タ ク リ レ ー トはァク リ レ ー 卜 に較べ反応性が やや低く 、 特に架橋剤を共存させ架橋処理を施した両性高分子を 合成する場合には、 メ タ ク リ レ ー トは不利で、 ァ ク リ レ ー ト のほ うが重合反応も速やかに進むため、 生産性、 重合度の調節など長 所が多い。 そのため架橋性単量体との共重合による架橋反応も起 き易く、 架橋度の調節もしゃすい。 食品工業関係排水の余剰汚泥 などをベル ト プレ スで脱水する場合は、 この架橋性両性高分子が 適している。
一方、 a > bの場合は、 メ タ ク リ レ ー ト系四級ア ンモニゥ ム塩 基含有単量体総モル数がァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含 有単量体総モル数よ り 多い場合である。 すなわち 5 0 ≥ a≥ 1 0、 3 0≥ b≥ 5 ^ 3 0≥ c 5の範囲にあり、 かつ 0 . 9≥ a / ( a + b ) ≥ 0 . 5、 1 . 0≥ c / ( a + b ) ≥ 0 . 1 の条件 を満たす。 これは メ タ ク リ レー ト系四級ア ンモニ ゥ ム塩基含有単 量体が、 全力チオ ン性単量体中で 5 0 モル%以上、 9 0 モル 0/。以 下であり、 ァユオ ン性単量体のモル比が全力チオ ン性単量体に対 して 1 0 モル%以上、 等モル以下である こ とを意味する。 前述の よ うに メ タ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体は、 ァ ク リ レー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体に較べ反応性が低 く 高重合度品が得られに く い。 しかし、 α —炭素に メ チル基が結 合しているため、 耐加水分解性がある、 炭素に水素が結合し ていないため分岐構造が起き難く 、 その結果、 架橋による高分子 の不溶化が起き難い、 適度な疎水性があるなど長所もある。 こ の 高分子は、 たとえば下水消化汚泥などに優れた脱水効果がある。
次ぎにァニオ ン性単量体の総モル数が四級ア ンモニゥ ム塩基含
有単量体の総モル数よ り多い場合について説明する。 すなわち第 一にメ タ ク リ レー ト系四級ア ン モユウム塩基含有単量体の共重合 比率が高い場合は、 前記一般式 ( 1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3 ) で表わさ れる単量体及び (メ タ) アク リ ルア ミ ドのモル%をそれぞれ a、 b、 c、 d とする と、 3 0≥ a≥ 1 0、 2 0≥ b≥ 5、 5 0 ≥ c ≥ 2 0 ^ 6 5≥ d≥ 0の範囲にある。 また好ま し く は、 3 0 a ≥ 1 5 1 5 ≥ b ≥ 5 4 0≥ c ≥ 2 0 ^ 6 0 ≥ d ≥ 1 5であ る。 また メ タ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体と ァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体との比率、 あるい はカチオ ン性単量体とァニオ ン性単量体である (メ タ) ア ク リ ル 酸との比率は、 以下のようである。 0. 9 0 > a Z ( a + b ) ≥ 0. 5、 3. 3 > c / ( a + b ) ≥ 1. 1である。
この両性水溶性高分子は、 上記関係をみてわかるよ うに本発明 ァユオン単量体の総モル数がカチオ ン性単量体の総モル数よ り高 く 、 また、 メ タ ク リ レー ト系四級アンモニ ゥ ム塩基含有単量体の 総モル数が、 ァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体の 総モル数よ り高い。 このような両性水溶性高分子は特に無機凝集 剤と併用して汚泥の脱水に応用した場合、 効果を発揮する。 前記 のよ う に メ タ ク リ レ ー ト系四級ア ンモニ ゥ ム塩基含有単量体は、 ァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体に較べ反応性が 低く高重合度品が得られに く いが、 適度な疎水性がある。 そのた め水溶液の粘着性が低く 、 高分子凝集剤添加による汚泥の粘着性 発生を嫌うベル ト プレ スなどで脱水する場合、 良好な濾布剝離性 を発揮する。
第四の場合は、 ァク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量 体の共重合比率が高い両性水溶性高分子である。 前記一般式 (
1 ) 、 ( 2 ) 、 ( 3 ) で表わされる単量体及び ( メ タ) ア ク リ ル ア ミ ドのモル%をそれぞれ a、 b、 c、 dとする と、 20≥ a 5、 30≥ b≥ 1 0 , 50≥ c≥ 20 65 d 0の範囲にあ る。 また好ま し く は、 1 5≥ a≥ 5、 30≥ b≥ 1 5 40≥ c 20、 60 d≥ 1 5である。 また メ タ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体とァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基 含有単量体との比率、 あるいはカ チオ ン性単量体とァ ニオ ン性単 量体である ( メ タ) ア ク リ ル酸との比率は、 それぞれ以下のよ う である。 0. 9 0 > b/ ( a + b ) ≥ 0. 5、 3. 3 > c / ( a + b ) ≥ 1. 1である。
上記関係は、 ァニオ ン性単量体の総モル数がカ チオ ン性単量体 の総モル数よ り高く 、 かつァク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基 含有単量体の共重合比率が、 メ タ ク リ レ ー ト系四級ア ンモニ ゥ ム 塩基含有単量体よ り高いこ とを表している。 このよ うな両性水溶 性高分子は特に無機凝集剤と併用して汚泥の脱水に応用した場 合、 効果を発揮する こ とも同様であるが、 汚泥と脱水機の種類に 合わせ適切な両性水溶性高分子を適用でき る。 すなわち、 前記の よ う にァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体は、 メ 夕 ク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単量体よ り反応性が高い ので、 高分子量品が得られやすい。 特に架橋剤を共存させ架橋処 理を施した両性高分子は、 難脱水性の下水汚泥に効果がある。 本発明の両性水溶性高分子は、 架橋剤を共存させて重合して架 橋性高分子を合成するこ とによ り、 脱水ケーキの 「べ ト ツキ」 を 改善するこ とも可能である。 そのような架橋剤の例として N, N ー メ チ レ ン ビス ア ク リ ルア ミ ドゃエチ レ ン グ リ コ ーノレ ( メ タ ) ァ ク リ レ ー ト などの多官能性単量体、 あるいは N , N— ジ メ チル
( メ タ ) ア ク リ ルア ミ ド ゃ N , N—ジ ェ チル (メ タ) ァ ク リ ル ァ ミ ドなど熱架橋性単量体がある。
本発明の両性水溶性高分子の分子量としては、 1 0万〜 2 0 0 0万であり、 好ま し く は 2 0万〜 1 5 0 0万である。 1 0万以下 では、 各種用途への性能が不足し、 2 0 0 0万以上では、 溶液粘 度が高く なり過ぎ分散性が低下し、 性能も低下する。
本発明の両性水溶性高分子分散液を製造する場合、 使用する高 分子分散剤としては、 イ オ ン性あるいは非イ オ ン性と も使用可能 であるが、 好ま し く はイ オン性である。 イ オン性高分子の う ちで は カ チ オ ン性が好ま しい。 カチオ ン性高分子としては、 カチオ ン 性単量体である ( メ タ ) ァ ク リ ロ イ ルォキ シ ェ チル ト リ メ チル ァ ン モニ ゥ ム塩化物、 ジ メ チルジ ァ リ ルア ン モニ ゥ ム塩化物などで あるが、 これら カチオ ン性単量体と非イ オ ン性単量体との共重合 体も使用可能である。 非イ オ ン性単量体の例と しては、 ア ク リ ル ア ミ ド、 N — ビュル ホ ルム ア ミ ド 、 N一ビュルァ セ ト ア ミ ド 、 N 一ビニル ピ ロ リ ド ン、 N、 N—ジ メ チルア ク リ ルア ミ ド、 ァ ク リ ロ ニ ト リ ル、 ジ ア セ ト ン ア ク リ ルア ミ ド、 2 — ヒ ド ロ キ シ ェ チ ル ( メ タ ) ァク リ レー ト のなどであるが、 ア ク リ ルア ミ ドと の共重 合体が好ましい。
また、 非イ オ ン性高分子と しては、 ポ リ ビュルピロ リ ド ン 、 ァ ク リ ルア ミ ド ポ リ ビュル力 プ ロ ラ ク タ ム共重合体、 ア ク リ ル ァ ミ ド /ス チ レ ン共重合体あるいは無水マレ イ ン酸/ブテ ン共重合 物の完全ア ミ ド化物などア ミ ド基と若干の疎水性基を有する水溶 性高分子が有効である。
これら カチオ ン性高分子分散剤の分子量としては、 5 、 0 0 0 から 2 0 0万、 好ま し く は 5万から 1 0 0万である。 また、 非ィ
オン性高分子分散剤の分子量と しては、 1, 000〜 1 0万であ り、 好まし く は 1, 000 5万である。 これら非イ オ ン性ある いはイ オン性高分子分散剤の単量体に対する添加量は、 単量体に 対して 1 Z 1 00〜 : L Z 1 0であ り、 好ま し く は 2Z 1 0 0 ~ 8 / 1 00である。
両性水溶性高分子分散液を製造する場合の重合条件は通常、 使 用する単量体や共重合モル%によって適宜決めていき、 温度と し ては 0 ~ 1 00。cの範囲で行う。 重合開始はラ ジ カ ル重合開始剤 を使用する。 これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどち らでも 良く 、 ァゾ系,過酸化物系、 レ ド ッ ク ス系いずれでも重合する こ とが可能である。 油溶性ァゾ系開始剤の例と しては、 2、 2 ' — ァゾビスイ ソ ブチ ロ ニ ト リ ル、 1、 1, ー ァ ゾビス (シク ロへキ サン カルボ二 ト リ ル) 、 2、 2 ' —ァゾビス ( 2— メ チルプチ 口 二 ト リ ル) 、 2、 2 ' ー ァ ゾ ビ ス ( 2— メ チノレプ ロ ピオ ネ ー ト ) 4、 4ー ァゾビス ( 4ー メ ト キシ ー 2、 4ジ メ チル) パレ 口 二 ト リ ルなどがあげられ、 水混溶性溶剤に溶解し添加する。
水溶性ァゾ系開始剤の例と しては、 2、 2 ' ーァゾビス (ア ミ ジ ノ プロパン) 二塩化水素化物、 2、 2 ' ー ァ ゾ ビス 〔 2— ( 5 ー メ チル ー 2— ィ ミ ダゾ リ ン 一 2—ィ ル) プ ロ パン 〕 二塩化水素 化物、 4、 4, ーァゾビス ( 4ーシァ ノ吉草酸) などがあげられ る。 またレ ド ッ ク ス系の例と しては、 ペルォ ク ソ二硫酸ア ン モニ ゥ ム と亜硫酸ナ ト リ ウ ム、 亜硫酸水素ナ ト リ ウ ム、 ト リ メ チルァ ミ ン、 テ ト ラ メ チルエ チ レ ン ジァ ミ ンなどとの組み合わせがあげ られる。 さ らに過酸化物の例と しては、 ペルォ ク ソ二硫酸ア ン モ ニ ゥ ムあるいはカ リ ウ ム、 過酸化水素、 ベ ン ゾィ ルペルォキサイ ド、 ラ ウ ロ イ ルぺノレォキサイ ド、 ォ ク タ ノ ィ ルペルォキサイ ド、
サク シニ ッ ク ペルォキサイ ド 、 t -ブチルペルォキ シ 2 —ェ チルへ キサノ エ一 ト などをあげるこ とができる。 これら開始剤の中で最 も好ま しいのは、 水溶性ァ ゾ開始剤である 2 、 2 ' — ァゾビ ス ( ア ミ ジ ノ プ ロ パ ン ) 二塩化水素化物、 2 、 2 ' ー ァゾビ ス 〔 — ( 5— メ チルー 2—ィ ミ ダゾ リ ン 一 2—ィ ル) プロ ノ、。ン 〕 二塩 化水素化物である。
本発明の両性水溶性高分子は、 製紙工業におけるパルプ ス ラ ッ ジの脱水、 その他食品工業、 金属、 石油精製の各排水処理、 また 建材関係の砂利洗浄排水の処理また、 一般産業排水処理で生じ る 有機性汚泥及び凝集汚泥を含む混合汚泥などに適用可能である。 特に有効な対象物として下水、 し尿の消化汚泥、 あるいは食品ェ 業排水の余剰汚泥などに優れた効果を発揮する。 これら汚泥は、 本発明の両性水溶性高分子分散液を水に溶解し水溶液とした後、 添加し、 凝集させた後、 ベル ト プレ ス、 フ ィ ル タ ー プレ ス、 デ カ ン タ ーあるいはス ク リ ユ ープレ スなどの脱水機によ り脱水する。 添加量としては、 排水の種類、 懸濁物濃度などのよつて変化する も のであるが、 液量に対して 0 . 1 〜 : L O O O p p m程度であ る。 また、 汚泥に対しては、 汚泥 s s に対して 0 . 1 〜 3質量% である。
また、 本発明の両性水溶性高分子は、 製紙原料の前処理剤と し ても使用可能である。 近年、 環境保護への関心が高ま り、 環境へ の影響を小さ く抑え、 かつ資源節約型の生産方式が各方面におい て検討されている。 製紙工業においても環境への配慮とい う観点 から、 化学薬品を節約可能な機械パルプの開発研究と古紙の再利 用に注力されている。 機械パルプは化学薬品節約の解決糸口はあ るとしても、 原料木材由来の化学物質を多く 含むため、 そのま ま
使用すると ピ ッ チ ト ラ ブルゃ歩留 /濾水性の低下など抄紙に大き く影響する。 そのため抄紙前に、 特にパルプや古紙中に存在する ァニオン性物質やピ ッ チとよばれる樹脂物質の処理にカチオ ン性 水溶性高分子が注目 されている。 本発明の両性水溶性高分子は、 分子中に四級アンモニゥム塩基を含むため広範囲な P Hの製紙原 料の処理に有効である。 添加量としては、 対乾燥製紙原料 0 . 0 0 5 - 0 . 5 0 0 0質量%であ り、 好ま し く は 0 . 0 1 ~ 0 . 1 質量%である。
さ らに本発明の両性水溶性高分子は、 それ単独に使用するか、 あるいは高分子量のァニオン性水溶性高分子と組み合わせて、 パ ルプゃ塡料の歩留向上に効果を発揮する。 現在の製紙原料は、 前 述のように古紙や機械パルプの配合量が増加し、 抄紙時の歩留率 を向上させる こ とが困難になっている。 また、 抄紙ス ピー ドが增 加し、 歩留率の向上を妨げている。 こ う した状況に対応するため 各種二液添加法が開発されているが、 本発明の両性水溶性高分子 は、 高分子量の水溶性ァニオン性高分子と組み合わせるこ とによ り、 歩留を向上させるこ とが可能である。 添加順は本発明の両性 水溶性高分子を加え、 その後、 高分子量のァ ニ オ ン性水溶性高分 子を加える こ とがよ り好ま しい。 ァニオ ン性水溶性高分子は、 (メ タ) アク リ ル酸重合物、 (メ タ) ア ク リ ル酸、 ィ タ コ ン酸、 ァ ク リ ルア ミ ド 2 — メ チルプ ロ パン スル フ ォ ン酸などから選択さ れる一種以上のァユオン性単量体と (メ タ) ア ク リ ルア ミ ド との 共重合物などが使用でき る。 ァニオ ン性水溶性高分子は、 粉末、 水溶液品、 ェマルジ ヨ ン品あるいはデイ スパージ ヨ ン品などどの ような形態でも使用可能である。 両性水溶性高分子単独で使用す る場合の添加量と しては、 対乾燥製紙原料 0 . 0 0 5〜 0 . 5質
量%であり、 好まし く は 0. 0 1 ~0. 1質量%である。 また、 ァニオ ン性水溶性高分子と組み合わせて使用する場合は、 対乾燥 製紙原料 0. 002〜0. 1質量0 /0であ り、 好ま し く は 0. 0 0 5〜 0. 05質量%である。 発明を実施するための最良な形態
以下、 実施例および比較例によって本発明をさ らに詳し く 説明 するが、 本発明はその要旨を超えない限り、 以下の実施例に制約 されるものではない。
(実施例 1 )
温度計、 撹拌機、 窒素導入管、 ペ リ ス タ ポ ン プ ( SMP— 2 1 型、 東京理化器械製) に接続した単量体供給管およびコ ン デン サ 一を備えた 500mLの 4ッロ フ ラ ス コ 内に メ タ ク ロ ィ ルォキ シ ェ チル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム塩化物 (以下 DMCと略記) の 8 0質量%水溶液 46. 3 g、 ァ ク リ ロ イ ルォキ シ ェチル ト リ メ チ ルア ンモニ ゥ ム塩化物 (以下 DMQと略記) の 80質量%水溶液 60. 5 g、 ア ク リ ル酸 (以下 AACと略記) の 60質量%水溶 液 20. 6 g、 ア ク リ ルア ミ ド (以下 AAMと略記) の 5 0 %水 溶液 36. 5 g、 イ オ ン交換水 1 73. l g、 硫酸ア ンモニ ゥ ム 1 25. O g、 分散剤と してァ ク リ ロ イ ルォキ シ ェ チル ト リ メ チ ルア ンモニ ゥ ム塩化物単独重合体 30. 0 g ( 20質量%液、 粘 度 6450 mP a · s ) をそれぞれし こみ p Hを 3. 3に調節し た。 こ の時各単量体のモル%は、 D M C / D M Q / A A C / A A Μ= 25Ζ35Ζ20Ζ20である。 次ぎに反応器内の温度を 3 0 ± 2°Cに保ち、 30分間窒素置換をした後、 開始剤と して 2、 2 ' ーァ ゾビス 〔 2— ( 5—メ チル一 2—ィ ミ ダゾ リ ン一 2—ィ
ル) プロパン〕 2塩化水素化物の 1質量。/。水溶液 1. 0 g (対単 量体 0. 0 1質量%) を添加し重合を開始させた。 内部温度を 3 0土 2eCに保ち重合開始から 7時間反応させた時点で上記開始剤 を対単量体 0. 0 1質量%追加し、 さ らに 7時間反応させ終了し た。 得られた分散液のし こみ単量体濃度は 20質量%であ り、 ポ リ マー粒径は 1 0 z m以下、 分散液の粘度は 750 mP a * sで あった。 また静的光散乱法による分子量測定器 (大塚電子製 D L S— 7000 ) によ って重量平均分子量を測定した。 こ の試料を 試料一 1 とする。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。
(実施例 2)
実施例 1 と同様に DMC/DMQZAA CZAAM= 1 0 / 4 0 / 1 0 / 3 0からなる水溶性両性高分子の分散液を重合した (試料一 2) 。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。
(実施例 3 )
高分子分散剤をポ リ ビュル ピ ロ リ ド ン (分子量、 1 0 , 0 0 0) に変え、 その他は実施例 1 と同様に DMCZDMQZAA C / A AM= 7. 5 / 32. 5 / 37. 5 / 22. 5からなる水溶 性両性高分子の分散液を重合した (試料一 3 ) 。 組成を表 1、 結 果を表 2に示す。
(実施例 4)
実施例 1と同様に DMC/DMQZAA C/AAM= 3 5/ 2 5 Z 20 Z 2 0からなる水溶性両性高分子の分散液を重合し た (試料一 4) 。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。
(実施例 5 )
実施例 1 と同様に DMCZDMQZAA C ZAAM= 4 0 // 1 0 / 1 0 Z 3 0から な る水溶性両性高分子の分散液を重合し た
(試料— 5 ) 。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。
(実施例 6 )
高分子分散剤をポ リ ビュル ピ ロ リ ド ン (分子量、 1 0, 0 0 0 ) に変え、 その他は実施例 1 と同様に DMCZDMQZAA C / A AM= 32. 5 / 7. 5 / 37. 5 / 22. 5からなる水溶 性両性高分子の分散液を重合した (試料 - 6 ) 。 組成を表 1、 結 果を表 2に示す。
(実施例 7 )
温度計、 撹拌機、 窒素導入管、 ペ リ ス タ ポ ン プ (SMP— 2 1 型、 東京理化器械製) に接続した単量体供給管およびコ ン デ ン サ 一を備えた 500mLの 4ッ ロ フ ラ ス コ内に メ タ ク ロイ ノレオキ ン ェチル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム塩化物 (以下 DMCと略記) の 8 0質量%水溶液 46. 3 g、 ァ ク リ ロ イ ルォキシ ェチル ト リ メ チ ルア ン モニ ゥ ム塩化物 (以下 DMQと略記) の 80質量%水溶液 60. 5 g、 アク リ ル酸 (以下 AA Cと略記) の 60質量0 /0水溶 液 20. 6 g、 ア ク リ ルア ミ ド (以下 AAMと略記) の 5 0質量 %水溶液 36. 5 g、 イ オ ン交換水 1 73. l g、 硫酸ア ン モ ニ ゥ ム 1 25. 0 g、 分散剤としてァ ク リ ロ イ ルォキ シ ェ チル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム塩化物単独重合体 3 0. 0 g ( 2 0質量 0 /0 液、 粘度 6450 mP a · s ) 及び N、 N— メ チレ ン ビス ァ ク リ ルア ミ ド の 0. 1質量%水溶液 0. 5 g (対単量体 0. 0 0 0 4 モル% ) をそれぞれし こみ p Hを 3. 4に調節した。 こ の時各単 量体のモル%は、 DMCZDMQZAA C/AAM二 25 Z3 5 / 2 0 Z 2 0である。 次ぎに反応器内の温度を 3 0 ± 2 °Cに保 ち、 30分間窒素置換をした後、 開始剤と して 2、 2 ' 一ァ ゾ ビ ス 〔 2— ( 5— メ チル一 2—ィ ミ ダゾ リ ン 一 2— ィ ル) プロ ノ、。
ン〕 2塩化水素化物の 1質量%水溶液 1. O g (対単量体 0. 0 1質量%) を添加し重合を開始させた。 内部温度を 30 ± 2 °Cに 保ち重合開始から 7時問反応させた時点で上記開始剤を対単量体 0. 0 1質量%追加し、 さ らに 7時間反応させ終了した。 得られ た分散液のしこみ単量体濃度は 20質量%であ り、 ポ リ マ一粒径 は 1 0 m以下、 分散液の粘度は 680 mP a * sであっ た。 ま た、 静的光散乱法による分子量測定器 (大塚電子製 D L S— 7 0 00 ) によ って重量平均分子量を測定した。 こ の試料を試料一 7 とする。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。
(実施例 8 )
実施例 7と同様な操作によ り DMCZDMQZAA CZAAM = 1 0/ 40/ 1 0/30, N、 N—メ チ レ ン ビスア ク リ ルア ミ ドを対単量体 0. 0005モル%からなる水溶性両性高分子の分 散液を重合した (試料— 8 ) 。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。 (実施例 9 )
高分子分散剤をメ タ ク リ ロイ ルォキシェ チル ト リ メ チルア ン モ ニ ゥ ム塩化物単独重合体 ( 20質量%液、 粘度 8 200 m P a · s ) に変え、 実施例 6と同様な操作によ り、 DMCZDMQZA A C/AAM= 7. 5 / 32. 5 / 37. 5 / 22. 5、 N、 N ー メ チレ ン ビスア ク リ ルア ミ ドを対単量体 0. 0006モル%か らなる水溶性両性高分子の分散液を重合した (試料一 9 ) 。 組成 を表 1、 結果を表 2に示す。
(実施例 1 0 )
高分子分散剤を無水マレ イ ン酸 Zブテ ン共重合物完全ァ ミ ド化 物 (分子量、 1 0, 000) に変え、 その他は実施例 7と同様な 操作によ り、 DMCZDMQZAAC/AAM= 35/ 2 5 / 9.
0 20、 N、 N—メ チ レ ン ビス ア ク リ ルア ミ ドを対単量体 0. 0 0 0 4モル%か らなる水溶性両性高分子の分散液を重合した
(試料一 1 0 ) 。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。
(実施例 1 1 )
実施例 7と同様に DMCZDMQZAA C/AAM^ A O / l 0 / 1 0 Z 3 0からなる水溶性両性高分子の分散液を重合した (試料一 1 1 ) 。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。
(実施例 1 2)
高分子分散剤を無水マ レ イ ン酸 Zブテ ン共重合物完全ア ミ ド化 物 (分子量、 1 0, 000 ) に変え、 その他は実施例 7と同様に DMC/DMQ/AA C/AAM= 32. 5/ 7. 5/3 7. 5 Z 22. 5からなる水溶性両性高分子の分散液を重合した (試料 一 1 2) 。 組成を表 1、 結果を表 2に示す。
(比較例 1〜5 )
実施例 1 と同様な操作によ り DMCZDMQZAA CZAAM = 1 0/40/ 3/ 47 (比較一 1 ) 、 DMCZDMQZAA C ZAAM= 1 0 30Z40Z 20 (比較一 2 ) 、 DMC/DM Q/AA C/AAM= 40 / 1 0 /3/ 47 (比較— 3 ) 、 DM C/DMQ/AAC/AAM= 30/ 1 0 /40 / 20 (比蛟— 4 ) 及び DMCZDMQZAA CZAAM l O/ A OZ S Z A 7 (架橋剤、 対単量体、 0. 0004モル 0 ) (比較— 5 ) から なる両性水溶性高分子分散液を各々重合した。 組成を表 1、 結果 を表 2に示す。
(実施例 1 3 )
温度計、 撹拌機、 窒素導入管、 ペ リ ス タ ポ ン プ ( S M P— 2 1 型、 東京理化器械製) に接続した単量体供給管およびコ ン デ ン サ
一を備えた 500mLの 4ッロフ ラ ス コ内にァ ク リ ル酸 (以下 A ACと略記) の 60質量0 /0水溶液 42. O gとイ オ ン交換水 1 9 0. l gをし込み、 30質量%水酸化ナ ト リ ウ ム水溶液 2 3. 3 gによ り アク リ ル酸の 50モル%を中和した。 その後、 メ タ ク ロ ィ ルォキシ ェチル ト リ メ チルア ンモニ ゥ ム塩化物 (以下 DMCと 略記) の 80質量%水溶液 22. 3 g、 ァ ク リ ロ イ ルォキ シ ェ チ ル ト リ メ チルア ンモニ ゥ ム塩化物 (以下 DMQと略記) の 8 0質 量%水溶液 83. 0 g、 ア ク リ ルア ミ ド (以下 AAMと略記) の 50質量%水溶液 36. 5 g、 硫酸ア ン モニ ゥ ム 1 2 5. 0 g、 分散剤と してァ ク リ ロ イ ルォキシェチル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム 塩化物単独重合体 30. 0 g (20質量 °ZQ液、 粘度 6 45 0 m P a ^ s ) をそれぞれし こんだ。 この時の ρ Ηは 3. 7であ り、 各 単量体のモル%は、 DMCZDMQ/AA CZAAM= 2 5 Z 1 0Z40Z20である。 次ぎに反応器内の温度を 30 ± 2 °Cに保 ち、 30分間窒素置換をした後、 開始剤と して 2、 2 ' 一ァゾビ ス 〔 2— ( 5— メ チル ー 2—ィ ミ ダゾ リ ン _ 2— ィ ノレ ) プロパ ン〕 2塩化水素化物の 1質量。/。水溶液 1. 0 g (対単量体 0. 0 1 5質量%) を添加し重合を開始させた。 内部温度を 30 ± 2 °C に保ち重合開始から 7時間反応させた時点で上記開始剤を対単量 体 0. 0 1質量%追加し、 さ らに 7時間反応させ終了した。 得ら れた分散液のし こみ単量体濃度は 20質量。 Z。であ り、 ポ リ マー粒 径は 1 0 /z m以下、 分散液の粘度は 960 mP a , sであった。 また、 静的光散乱法による分子量測定器 (大塚電子製 D L S— 7 000 ) によって重量平均分子量を測定した。 この試料を試料一 1 3とする。 組成を表 3、 結果を 4に示す。
(実施例 1 4〜 1 7 )
実施例 1 3と同様に DMCZDMQZAA CZAAM: 1 5 / 1 0/44/3 1 (試料— 1 4 ) 、 DMC/DMQ/AA C/A AM= 25/ 5/35 /3 5 (試料一 1 5 ) 、 DMC/DMQ/ AA CZAAM= 1 0 5 38Z 47 C試料— 1 6 ) 、 DM C /DMQ/A A C /AAM = 1 5 / 5 / 40 / 40 (試料一 1 7 ) からなる組成の分散液を合成した。 組成を表 3、 結果を表 4 に示す。
(実施例 1 8 )
温度計、 撹拌機、 窒素導入管、 ペ リ ス タ ポ ン プ ( S M P— 2 1 型、 東京理化器械製) に接続した単量体供給管およびコ ン デ ン サ —を備えた 5 0 0 mLの 4 ッロ フ ラ ス コ内にァ ク リ ル酸 (以下 A A Cと略記) の 60質量。 Zo水溶液 42. 0 gとイ オ ン交換水 1 9 0. l gをし込み、 30質量%水酸化ナ ト リ ウ ム水溶液 2 3. 1 gによ り ア ク リ ル酸の 50モル%を中和し た。 その後、 メ タ ク ロ ィ ルォキシ ェ チル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム塩化物 (以下 DMCと 略記) の 80質量%水溶液 22. 5 g、 ァ ク リ ロ イ ルォキ シ ェ チ ル ト リ メ チルア ンモニ ゥ ム塩化物 (以下 DMQと略記) の 80質 量%水溶液 52. 3 g、 ア ク リ ルア ミ ド (以下 AAMと略記) の 50質量%水溶液 3 0. 8 g、 硫酸ア ン モニ ゥ ム 1 25 , 0 g、 分散剤としてァ ク リ ロイ ルォキシ ェ チル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム 塩化物単独重合体 3 0. 0 g ( 20質量%液、 粘度 645 0 m P a ^ s ) をそれぞれし こんだ。 こ の時の p Hは 3. 8であ り、 各 単量体のモル%は、 DMCZDMQ/AAC/AAM= 1 0 / 2 5 / 40Z 25である。 次ぎに反応器内の温度を 3 0 ± 2 °Cに保 ち、 30分間窒素置換をした後、 開始剤として 2、 2 ' 一ァ ゾ ビ
ス 〔 2— ( 5 — メ チル ー 2— ィ ミ ダゾ リ ン 一 2— ィ ノレ ) プ ロ ノ、。 ン〕 2塩化水素化物の 1質量%水溶液 1. O g (対単量体 0. 0 1 5質量%) を添加し重合を開始させた。 内部温度を 30 ± 2 °C に保ち重合開始から 7時間反応させた時点で上記開始剤を対単量 体 0. 0 1質量%追加し、 さ らに 7時間反応させ終了した。 得ら れた分散液のし こみ単量体濃度は 20質量。 Z。であり、 ポ リ マー粒 径は 1 0 ; m以下、 分散液の粘度は 820 mP a * sであった。 また、 静的光散乱法による分子量測定器 (大塚電子製 D L S— 7 000) によ って重量平均分子量を測定した。 こ の試料を試料一 1 8とする。 組成を表 3、 結果を 4に示す。
(実施例 1 9〜 22 )
実施例 1 と同様に DMC/DMQZAA CZAAM= 1 0 / 2 5/44 3 1 (試料— 1 9 ) 、 DMC/DMQ/AA C/AA M= 5/20 /29/ 46 (試料— 20 ) 、 DMC/DMQ/A AC/AAM= 5/ 1 0/38 /47 (試料— 2 1 ) 、 DM C/ DMQ/AA C/AAM= 7/ 1 5/40/38 (試料— 2 2 ) からなる組成の分散液を合成した。 組成を表 3、 結果を 4に示 す。
(比較例 6 )
イ オ ン交換水 1 27. 6 gおよび 60質量%水溶液ア ク リ ル酸 (AAC) 46. l gを仕込み、 この中に 30質量%水溶液の水 酸化ナ ト リ ウ ム 46. 0 S (対アク リ ル酸 90モ ル 0 Zo ) を加え中 和した。 こ の中にア ク リ ルア ミ ド ( A A M ) 50質量0 /0水溶液 5 4. 6 g、 ァ ク リ ロ イ ノレォキ シ ェチル ト リ メ チル ア ン モニ ゥ ム塩 化物 (DMQ) の 80質量%水溶液 3 1. O gおよびメ タ ク リ ロ ィ ルォキシ ェ チル ト リ メ チルア ン モニ ゥ ム塩化物 (DMC ) の 8
0質量%水溶液 99. 7 gおよびイ ソプロ ピルアルコ ール 0. 3 5 gを仕込み、 各々完全に溶解させた。 別に沸点 1 9 0 °Cないし 230 °Cのイ ソノヽ。ラ フ ィ ン 1 26. O gに ソ ノレ ビ タ ン モ ノ ォ レ ー ト 1 5. 0 gを加え溶解させ、 前記単量体溶液を混合し、 ホ モ ジ ナイ ザーにて 3000 r P mで 1 0分間乳化した。 生成したエ マ ルジ ョ ンを撹拌機および温度制御装置を備えた反応槽に仕込み、 内温を 33〜 3 5 °Cに保ち、 窒素置換を 3 0分間行った。 そ の 後、 4, 4ーァゾビス ( 4ー メ ト キ シ ー 2, 4—ジ メ チル) バレ ロニ ト リ ルをジォキサ ンに溶解した 5質量%溶液を 1. 8 g (対 単量体 0. 05モル% ) を加え重合を開始した。 開始 5時間後、 前記開始剤溶液を 0. 9 g追加し さ らに 5時間重合を継続した。 そして DMCZDMQZAA CZAAM= 30 Z 1 0 /3 0 Z 3 0 (モル% ) からなる両性水溶性高分子を油中水型ェマル ジ ヨ ン 重合法によ り重合した。 組成を表 3、 結果を表 4に示す。
(比較例 7〜 1 1 )
比較例 6と同様にして、 DMC/DMQ/AA CZAAM= 2 0Z0Z8 0Z0 (モル% ) (比較一 7) 、 DMCZDMQZA A C ZAAM= 20 Z 3 0 Z 2 0 3 0 (モル% ) (比較一 8 ) , DMC/DMQ/AA C/AAM = 1 0X 30/30 / 3 0 (モル% ) (比較一 9 ) 、 DMC/DMQ/AA C/AAM = 0 /20/8 0/0 (モル 0 Z。) (比較— 1 0 ) 、 DMC/DMQ/ AA C/AAM = 1 5 / 1 5/ 30/40 (モル。/。) (比較一 1 1 ) 各組成からなる両性水溶性高分子を油中水型ェマルジ ョ ン重 合法により各々重合した。 組成を表 3、 結果を表 4に示す。
(実施例 23~37 )
食品加工廃水余剰汚泥 ( P H 6. 65、 全 s s 24、 0 0 0 m
g/mL) 200 mLをポ リ ビー カ ーに採取し、 表 2の本発明に おける両性水溶性高分子、 試料一 1〜試料一 3及び試料- 7〜試 料一 9を対汚泥固形分 3000 p p m添加し、 ビー カ ー移し変え 撹拌 1 0回行った後、 T一 1 1 79 Lの濾布 (ナイ ロ ン製) によ り濾過し、 45秒後の濾液量を測定した。 また濾過した汚泥をプ レ ス圧 2 K gZm2 で 1分間脱水する。 その後、 濾布剝離性と ケ ーキ自己支持性 (脱水ケ ー キの硬さ、 含水率と関係) を目視によ りチ ッ ク し、 ケーキ含水率 ( 1 05°Cで 20 h r乾燥) を測定 した。 次ぎに無機凝集剤併用した場合につき試験した。 同様に汚 泥 200 mLを採取し、 ポ リ塩化第二鉄を対汚泥固形分 1 60 0 P P m添加し ビー カ ー移し変え撹拌 5回行った。 その後、 表 2の 本発明における両性水溶性高分子、 試料一 1〜試料一 12を対汚 泥固形分 35 0 0 p p m添加し、 ビ ー カ —移し変え撹拌 1 0回 行った後、 同様の測定を行った。 結果を表 5に示す。
(比較例 1 2〜 2 1 )
表 2あるいは表 4の比較例の両性高分子比較— 1〜比較一 5を 用いた試験を実施例 23~37と同様に行った。 結果を表 5に示 す。
(実施例 38〜 47 )
下水消化 ( P H 7. 40、 全 s s分 32,000 m g/L) 汚 泥 200 m Lをポ リ ビー カーに採取し、 ポ リ塩化第二鉄を対汚泥 固形分 3 5 0 0 p p m添加し、 ビー カ ー移し変え撹拌 5回行つ た。 撹拌後の汚泥 P Hは、 6. 2であった。 その後、 表 4の本発 明における両性水溶性高分子、 試料一 1 3〜試料 - 22を対汚泥 固形分 2, O O O p p m添加し、 ビ ー カ ー移し変え撹拌 1 0回 行った後、 T一 1 1 79 Lの濾布 (ナイ ロ ン製) によ り濾過し、
45秒後の濾液量を測定した。 また濾過した汚泥をプレ ス圧 2 K S / z で 1分間脱水する。 その後、 濾布釗離性と ケーキ自己支 持性 (脱水ケーキの硬さ、 含水率と関係) を目視によ り チ エ ッ ク し、 ケーキ含水率 ( 1 05 °Cで 20 h r乾燥) を測定した。 結果 を表 6に示す。 (比較例 22〜27 )
表 4の比較例試料、 比較一 6〜比铰一 1 1の両性高分子を用い た試験を実施例 38〜 47と同様に行った。 結果を表 6に示す。 (実施例 48〜 53 )
実施例 1〜 6と同様な操作によ り、 表 7に記載する試料— 23 〜試料一 28を合成した。 これら試料を用い製紙原料の前処理試 験を行なった。 サーモ メ カニ カルパルプ、 雑誌古紙、 L B K Pか らなる中質紙原料 ( P H 6. 8 5、 濁度 9 5 0 F A U、 全 s s 3. 50質量%、 灰分 0. 1 1質量%、 カチオ ン要求量 0. 6 7 m e qZL、 ゼータ ポテ ン シ ャ ル一 1 3 mV) を各々 l O O mL 採取し、 撹拌機にセ ッ ト し、 表 8の試料一 23〜試料一 28をそ れぞれ対 s s分、 300 p p m添加し、 200回転数/分で 6 0 秒間撹拌した。 その後、 ヮ ッ ト マ ン製 NO. 4 1 ( 90 n m ) の 濾紙にて全量濾過し、 濾液の力チオ ン要求量を ミ ュ 一テ ッ ク社 製、 P C D— 03型によ り、 また濁度を HA C H、 D E 20 0 0 P型濁度計にて測定した。 結果を表 8に示す。
(比較例 28 ~ 29 )
比較として重縮合系カチオン と してジ メチルァ ミ ン /ェ ピク 口 ロ ヒ ド リ ン Zポ リ ア ミ ン反応物 (分子量 1 6500、 カ チ オ ン当 量 7. S l m e q/ g、 比較一 A) 、また比較重合系高分子と し て メ タ ク リ ル酸ジ メ チルァ ミ ノ エ チル塩酸中和物のホ モ重合体 (分子量 6 5万、 カ チ オ ン 当量、 5. 1 2 m e q / g , 比蛟ー
B ) を用い、 実施例と同様に試験を行った。 結果を表 8に示す。 (実施例 54-59 )
製紙原料 (上質紙製造用、 L B K Pを主体と したもの、 P H 6. 23、 全 s s分 2. 37質量%、 灰分 0. 4 1質量。/。) を検 体と して、 パルプ濃度 0. 9質量%に水道水を用いて希釈、 ブ リ ッ ト式ダイ ナ ミ ッ ク ジ ャ ー テス タ 一によ り歩留率を測定した。 添加薬品と し て カ チ オ ン性デン プ ン、 対製紙原料 0. 2質量 °/0 (以下同様) 、 軽質炭酸カルシ ウ ム、 20質量%、 中性ロ ジ ン サ ィ ズ、 0. 2質量%、 硫酸バン ド 0. 6質量0/。、 試料— 1〜試料 一 6の両性水溶性高分子 0. 025質量%をそれぞれこの順で 1 5秒間隔で添加し、 撹拌を開始する。 全薬品添加後の P Hは 6. 57であった。 また濾紙を乾燥後、 濾紙を 600 °Cで焼却し灰分 を測定するこ と によ り炭酸カルシ ウ ム歩留率を算出した。 結果を 表 9に示す。
(比較例 30〜 33 )
比較一 1〜比較一 4を用い、 実施例 54〜 59と同様な操作で 試験を行なった。 結果を表 9に示す。
(実施例 60 ~ 65 )
製紙原料 (上質紙製造用、 L B K Pを主体と したもの、 P H 6. 23、 全 s s分 2. 37質量%、 灰分 0. 4 1質量% ) を検 体と して、 パルプ濃度 0. 9質量%に水道水を用いて希釈、 ブ リ ッ ト式ダイ ナ ミ ッ ク ジ ャ ー テス タ 一によ り歩留率を測定した。 添加薬品と し て カ チ オ ン性デ ン プ ン、 対製紙原料 0. 2質量 0 Zo (以下同様) 、 軽質炭酸カルシ ウ ム、 20質量%、 中性ロ ジ ン サ ィ ズ、 0. 2質量%、 硫酸バン ド 0. 6質量%、 試料一 1〜試料 一 6の両性水溶性高分子 0. 0 1 5質量。/。をそれぞれこ の順で 1
5秒間隔によ り添加し、 最後にァニオ ン性凝集剤 (ハイ モロ ッ ク S S— 1 2 0、 ァニオ ン化度 2 0モ ル%、 分子量 1 2 0 0 ) を 0. 2質量%水溶液を 0. 0 1質量%添加し撹拌を開始する。 全 薬品添加後の P Hは 6. 57であった。 また濾紙を乾燥後、 濾紙 を 600 °Cで焼却し灰分を測定するこ とによ り炭酸カ ル シ ウ ム歩 留率を算出した。 結果を表 1 0に示す。
(比較例 34-37 )
実施例 60〜 65と同様な操作によ り、 比較一 1〜比較— 4を 用い歩留試験を行なった。 結果を表 1 0に示す。 産業上の利用可能性
メ タ ク リ レ ー ト系ァク リ レ ー ト系四級ア ン モニ ゥ ム塩基含有単 量体、 ァ ク リ レ ー ト系四級ア ン モ ニ ゥ ム塩基含有単量体、 ( メ タ) ア ク リ ル酸及びア ク リ ルア ミ ドの各モル%を特定の範囲で含 有する単量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分 散剤共存下で、 分散重合法によ り製造して得られる カチオ ン性基 を有する両性高分子を短時間で溶解可能な粒径 1 00 ;w m以下の 高分子微粒子からなる両性水溶性高分子分散液製品を高濃度で効 率良 く合成するこ とができ、 この両性水溶性高分子分散液製品を 有機汚泥の脱水剤、 製紙原料の前処理剤あるいは歩留向上剤と し て使用するこ とができ るので、 その産業上の利用価値は甚だ大き い。
【表 1】
DMC;メタクロィルォキシェチル卜リメチルアンモニゥム塩化物 DMQ;ァクロイルォキシェチルトリメチルアンモニゥム塩化物 AAC;ァクリル酸、 AAM;ァクリルアミド
実施例 1〜6は N, N—メチレンビスアクリルアミド無添加、 実施例 7〜1 2は N, N—メチレンビスアクリルアミド重合時添加、
【表 2】
架橋剤;対単量体、 モル%、 液粘度 mP a · s 分子量:単位は万
DMC;メタクロィルォキシェチルトリメチルアンモニゥム塩化物 DMQ;ァクロィルォキシェチルトリメチルアンモニゥム塩化物 AAC ;アクリル酸、 AAM ;アクリルアミド
実施例 1 6は N, N—メチレンビスアクリルアミド無添加、 実施例 7 12は N, N—メチレンビスアクリルアミド重合時添加、
【表 4】
架橋剤;対単量体、 モル%、 液粘度 mP a · s 分子量:単位は万
【表 5】
無機凝集剤添加量 ppm (対汚泥固形分) 濾液量: mL、 ケ- キ含水率:質量%、
【表 6】
無機凝集剤添加量: p p m (対汚泥固形分) 濾液量: mL、 ケーキ含水率:質量%、
【表 7】
§式 ·名 DMC DMQ AAC 續 分子量 試料- 23 25 35 20 20 6 0万 試料- 24 10 40 10 30 7 5万 試料- 25 7. 5 32. 5 37. 5 22. 5 4 5万 試料- 26 35 25 20 20 5 0万 試料- 27 40 10 10 30 3 5万 試料- 28 32. 5 7. 5 37. 5 22. 5 4 0万
【表 8】
濾液カチオン要求量 me q/L 濾液濁度: FAU
【表 9】
総歩留率;幫量%、 無機物歩留率;質量%
【表 1 0】
留率;質量%、 無機物歩留率;質量%