WO2001009894A1

WO2001009894A1 - Cassette de bande magnetique

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Publication number: WO2001009894A1
Application number: PCT/JP2000/005110
Authority: WO
Inventors: Kiyoo Morita; Takanobu Nakane
Original assignee: Fuji Photo Film Co., Ltd.
Priority date: 1999-07-30
Filing date: 2000-07-28
Publication date: 2001-02-08
Also published as: JP2001043655A; CN1365499A; EP1202277A1; KR20020026358A

Description

明細

細磁気テープカセッ卜技術分野本発明は、磁気テープカセットに係り、特に卷取ハブに巻回された磁気テープの走行位置を調整するために巻取ハブとカセットケースとの間に介在されるフリクションシート（以下、単にシートともいう）を改良した磁気テープカセット、詳しくはカセットケース内壁面に配置されたシートに含浸させる帯電防止剤の量を定めた磁気テープカセッ卜に関する。背景技術周知のように、磁気テープカセットは、長尺の磁気テープを巻取ハブに巻回して、この磁気テープを巻回した巻取ハブを回転可能にカセットケース内に収納しているものである。

例えば、 D D S等の 2リールタイプの磁気テープカセットの場合は、長尺の磁気テープの両端部をそれぞれ一対の巻取ハブに固定して、磁気テープを両端部からそれぞれの巻取ハブに巻回し、上ハーフと下ハーフとを蓋合わせ状に結合することにより構成したカセットケース内にこの磁気テープを巻回した一対の巻取ハブを回転可能に収納して、この一対の巻取ハブの間の磁気テープを所定の経路を通って張架し、テープデッキ等の記録再生装置（以下、記録再生装置という）の磁気ヘッドに対応する位置の磁気テープを張り出させ、この張り出し部分の磁気テープのみが外部に露出可能となるように構成されている。このカセットケースの上ハーフには、磁気テープの磁性層面を保護するため一対の巻取ハブ間に張架された磁気テープを覆う閉位置と、この磁気テープをケースから露出させる開位置との間を回動可能に軸支された前蓋（リツド）が設けられている。磁気テープカセットを記録再生装置（デッキ）に装填すると、それに連動して該デッキ内の機構により、前記前蓋が開位置に回動され、巻取八ブ間に張架された磁気テープがケースから露出される。そして巻取ハブが回転され磁気テープが走行し、デッキ内の磁気ヘッドが磁気テープに当接し、磁気テープに情報を記録し、また磁気テープより情報を再生する。

巻取ハブおよびこれに巻回される磁気テープは、巻取ハブとともに回転する磁気テープを保持すると共に保護し、安定したテープ走行性を確保するために、上ハーフおよび下ハーフで構成される筐体状のカセットケース内にシート (フリクションシート）を介して収容されている。シート、特に下ハーフと磁気テープとの間に介在する下シートは、磁気テープを保持かつ保護するとともに、巻取ハブが回転する際の摺動抵抗を下げ、回転を滑らかにするという役割を担うものであり、シートに賦形部が設けてある場合は、その陚形部により磁気テープを巻回した巻取ハブを支えて高さを規制するという役割も果たしている。

このシート（フリクションシート）は、滑り性および磁気テープ保持のための弾力性が要求されるため、一般に、例えば高密度 P E (ポリエチレン）等製のシートが用いられている。このため、これらのシートそれ自体の電気抵抗が非常に大きく、おおよそ 1 0 ^{1 6} Ω程度である。従って、シートとカセット内壁面、磁気テープまたは巻取ハブとの接触ゃ摺接によってシート自体が帯電し易く、ゴミが付着し易い。これはさらに、磁気テープがシートに摺接し、剥離帯電が発生することにより一層問題となっていた。

シート自体の電気抵抗を下げることよって上記の問題を解決するため、シートに例えば 4級アンモニゥム塩を含む混合物等の帯電防止剤を含浸させることで、シートの表面電気抵抗を 1 0 ⁹ Ω〜 1 0 ' ² Ω程度に下げるという方法が考えられる。

一方で、近年、上述のシートを収納した磁気テープカセットは全世界に普及され、その使用条件、輸送距離等も多岐に渡るようになつてきた。このため、例えば、赤道直下の高温 ·高湿といった過酷な条件下で磁気テープカセットが輸送され、保管され、または使用されることが考えられる。このような環境下での品質保証も今まで以上に要求される場合もあり得る。

ところで、一般に、シートの材料であるポリエチレンと帯電防止剤とは親和性が良くないため、このような過酷な条件下で磁気テープカセットを輸送し、保管し、または使用すると、シートの表面に含浸させた帯電防止剤が吸湿し、磁気テープに転写する虞があり、テープ走行性に影響を与えるという問題も起こる虞がある。

一方、磁気テープカセットをデッキに装填した時、磁気テープ走行時に磁気テープが上下動すると、磁気ヘッドに正しく当接せず、適正な記録 '再生が行われず、また、他の故障の原因となる虞がある。従って、磁気テープの走行時における上下動を抑制し、磁気テープの走行位置の規制精度を向上させ、走行性の安定を図ることが重要である。

そこで、従来、磁気テープの走行位置を調整するために、様々な工夫がなされていた。

例えば、従来、フランジ無しタイプの巻取ハブを使用した磁気テープカセットにおいて、巻取ハブを受ける下ハーフの部分にリブ（凸状肉厚部）を設けたり、磁気テープを巻回した巻取ハブと下ハーフの間にシートを介し、シートに賦形部 (しぼり）を設け、該賦形部の高さで磁気テープの走行位置（高さ）を規定したりしていた。

このような賦形加工が可能でかつ磁気テープとの摺動に適した材料としては、超高分子 P Eや P E Tなどに限定されるが、これらは、賦形部が衝撃荷重等により変形し易いという欠点を有している。そこで、より変形に強い材料としてテフロンやカーボン入りを含むフッ素系シートを用いることが考えられる。このテフロンやカーボン入りを含むフッ素系シートの場合には、賦形部を設けようとすると、曲げ加工部が折れてエッジとなり、これが磁気テープのェッジに損傷を与えるため、陚形が困難であった。

そこで、このように賦形が困難なシートは、従来、図 1 2に示すように、磁気テープカセッ卜の下ハーフ 9 0の底面 9 0 aにシ一ト貼り付け用のリブ (凸形状） 9 2を設け、このリブ 9 2にシート 9 4を貼り付けていた。

しかしながら、前記従来のテープ走行位置規制方法には、以下のような問題があった。

すなわち、磁気テープ走行位置規制用の凸形状を、下ハーフの部分に設けたリブで形成する場合には、成形品の重量が増加し、また肉厚が偏った構造となるため、成形不良を起こし、成形収縮差から生じる変形等の問題がある。

また、シートを介在させ、シートに賦形部を設け、該賦形部の高さで位置規制する場合には、賦形高さに限界がある上、この高さが高過ぎると、賦形部で磁気テープの重量を支えきれず、落下衝撃や輸送時の振動等で変形をきたし、磁気テープの位置規制が困難になるという問題がある。

さらに、下ハーフのリブ（シート貼り付け用凸形状）に賦形が困難なシートを貼り付ける方法では、シートを貼り付けた時に皺が発生し、磁気テープ走行時に、磁気テープのエッジがこの皺に接触して、磁気テープのエッジが損傷を受けるという故障が発生するという問題がある。発明の開示本発明は、上記従来の問題点を鑑みてなされたものであり、シートに含浸させる帯電防止剤の量を規定し、高温 ·高湿といった過酷な条件下にさらされていても、シート担持させた帯電防止剤が磁気テープに転写することが無く、安定なテープ走行を得ることができる磁気テープカセットを提供することを第 1の目的とするものである。

また、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、磁気テープの巻取ハブの高さ方向の位置を規制し、磁気テープの走行位置を精度良く、確実に保持することのできる磁気テープカセットを提供することを第 2の目的とするものである。

本発明者らは、上記第 1の目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、シートや帯電防止剤の種類を変更せずに、高温 ·高湿といった過酷な条件下においても、シートに担持される帯電防止剤が磁気テープに転写することなく、かつシートの表面電気抵抗値を許容の範囲内になるようにするには、シートが単位面積当たり有する帯電防止剤の量を一定の範囲に規定すればいいことを見出し、本発明に至ったものである。

即ち、本発明の第 1の態様は、上ハーフと下ハーフとを蓋合わせ状に結合して形成された筐体状のカセットケースと、前記カセットケース内に回転自在に保持される、磁気テープを巻回する巻取ハブと、前記カセットケースの前記上ハーフおよび下ハーフの少なくとも一方の内壁面と前記巻取ハブに巻回される前記磁気テープとの間に介在し、少なくとも片面に帯電防止剤を 2 . 0 X 1 0— ⁵m g /mm² 〜 1 . 5 x 1 0— ⁴ m g /mm² 含浸してなるシートとを備えたことを特徴とする磁気テープカセットを提供するものである。

ここで、前記シートは、少なくとも前記卷取ハブに巻回される磁気テープと前記下ハーフの内壁面との間に介在するシートであることが好ましい。

また、前記シートへの前記帯電防止剤の含浸量は、重量法、 UVスペクトル法およびガスクロマトグラフィー法の少なくとも 1つによって規定されたものであることが好ましい。

また、上記第 2の目的を解決するために、本発明の第 2の態様は、上ハーフと下ハーフを蓋合わせ状に結合して形成されたカセットケース内に、磁気テープを巻回した一対の巻取ハブを収容し、前記巻取ハブと前記上ハーフとの間にそれぞれシートを介在させた磁気テープカセッ卜であって、前記シートに巻取ハブの高さ方向の位置規制をするための賦形部を設けた部分、または賦形部を設けようとする部分に、接着手段により、賦形効果を保持または付与するための緩衝材を貼り付けたことを特徴とする磁気テープカセットを提供するものである。図面の簡単な説明図 1は、本発明に係る磁気テープカセットの一実施形態の概略の構成を示す分解斜視図である。

図 2は、本発明に係る磁気テープカセット内に収納される、巻取ハブに巻回された磁気テープと、ハーフと磁気テープとの間に介在されるシートを示す分解斜視図である。

図 3は、本発明に係る磁気テープカセット内に収納されるシートへの帯電防止剤の含浸量を規定する方法の一つである U Vスぺクトル法において、波長 2 1 0 n mでの吸光度と帯電防止剤の含浸量との相関関係を示す図である。図 4は、図 2に示すシートの I I I- I I I 線に沿う断面図である。

図 5は、本実施形態の賦形部を設けたシートの例を示す斜視図である。

図 6は、図 5の V- V線に沿う断面図である。

図 7は、陚形困難なシート材の場合の図 6に対応する断面図である。

図 8は、本実施形態の他の賦形部を設けたシートの例を示す斜視図である。図 9は、図 8の VI I I-VI I I 線に沿う断面図である。

図 1 0は、賦形困難なシート材の場合の図 8に対応する断面図である。

図 1 1は、本実施形態における他の磁気テープカセットの例を示す分解斜視図である。図 1 2は、従来の賦形困難なシート材を下ハーフに貼り付ける様子を示す斜視図である。発明を実施するための最良の形態本発明に係る磁気テープカセットを添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。

図 1は、本発明に係る磁気テープカセッ卜の一実施形態である 2リールタイプの磁気テープカセッ卜の一実施例の概略構成を示す分解斜視図であり、図 2は、磁気テープカセット内に収納される、巻取ハブに巻回された磁気テープと、ハーフと磁気テープとの間に介在されるシート（フリクションシート）を示す分解斜視図である。

上述の例では磁気テープカセットとして 2リールタイプの磁気テープカセットを挙げているが、このようなものとして、例えば、 D D S、 D A T , ビデオテープカセット等の磁気テープカセットを好ましく挙げることができる。また、本発明の磁気テープカセットは 2リールタイプの磁気テープカセットに限定されず、 1リールタイプの磁気テープカセッ卜であってもよい。

図 1に示す磁気テープカセットは、蓋合わせ状に結合されて筐体を構成し、磁気テープのケース（カセットケース）となる上ハーフ 1 0と下ハーフ 1 2、下ハーフ 1 2の底面に外側から接して設けられ、前後方向に摺動可能に装着されたスライダ 1 4、および巻取ハブ 2 6に巻回された磁気テープ 2 4 (図 2参照）とから主に構成されている。磁気テープカセットは、図 2に示すように、長尺の磁気テープ 2 4の両端部を一対の巻取ハブ 2 6， 2 6に固定して、磁気テープ 2 4を両端部からそれぞれの巻取ハブ 2 6 , 2 6に巻回し、この磁気テープ 2 4を巻回した一対の巻取ハブ 2 6 , 2 6を、上ハーフ 1 0と下ハーフ 1 2とを蓋合わせ状に結合したカセットケース内に回転可能に収納して、この一対の巻取ハブ 2 6， 2 6の間の磁気テープ 2 4を所定の経路を通って張架し、図示しない記録再生装置の磁気へッドの位置に対応する磁気テープの張り出し部分 2 4 aのみが外部に露出可能となるように構成されている。

この磁気テープカセッ卜の非使用時において、カセットケースから露出可能となる磁気テープ 2 4の張り出し部分 2 4 aの磁性層面に手指が接触したり、塵埃が付着するのを防止して、磁気テープ張り出し部分 2 4 aを保護するために、上ハーフ 1 0には、ピンによって軸支された前蓋（前面蓋） 2 0が、磁気テープ張り出し部分 2 4 aを覆う閉位置と露出させる開位置との間を揺動するように設けられている。

巻取ハブ 2 6には、その上端面に一体的に形成された歯車 3 0が設けられている。この歯車 3 0は、上ハーフ 1 0に組み込まれたブレーキ部材 1 6の制動片 1 6 aと係合して磁気テープ 2 4の巻き緩み方向への回転を係止し、非使用時の磁気テープカセッ卜の取り扱いや運搬における振動や衝撃等によって磁気テープ 2 4に弛みやたるみが生じるのを防止するものであって、一対の制動片 1 6 aが、それぞれ対応する巻取ハブ 2 6の歯車 3 0と係合し、上ハーフ 1 0 に設けられた図示しないピンに嵌着されたねじりコィルばねからなるブレーキばね 1 8によって、ブレーキ部材 1 6が巻取ハブ 2 6に向かって後方にばね付勢されている。

このブレーキ部材 1 6は、磁気テープカセットの非使用時には、ブレーキばね 1 8の付勢力によって、制動片 1 6 aが歯車 3 0に係合して巻取ハブ 2 6の回転を制止する制止位置にあり、記録再生装置に装填したときには、前蓋 2 0が記録再生装置によって回動させられて、ブレーキ部材 1 6の左右両端から前方に細長く伸び、前蓋 2 0に係合するように設けられたブレーキアーム 1 6 bが前方に引かれて、制動片 1 6 aが歯車 3 0より離脱して、巻取ハブ 2 6の回転が可能となる解除位置に移動する。

下ハーフ 1 2は、略長方形の形状をした底面 1 2 aを有しており、この底面 1 2 aには、巻取ハブ 2 6を回転可能に支持するとともに、記録再生装置に磁気テープカセットを装填したときに、記録再生装置から図示しないリール軸が巻取ハブ 2 6に挿入され、巻取ハブ 2 6を回転駆動するためのリール軸挿入孔 1 2 b， 1 2 bを有している。底面 1 2 aの左右両端は前方に伸びる張出部 1 2 c、 1 2 cとなっており、張出部 1 2 c、 1 2 cの間の空間は、当該磁気テープカセットが装填される記録再生装置（デッキ）側に設けられているいわゆるテープ口一ディング装置が進入するための空間である。

また、下ハーフ 1 2の底面 1 2 aには、 2つの割り筒型のリブを連続してハの字状に設けた壁状の部材 1 2 eが立設され、その前方中央に柱状のリブ 1 2 fが設けられている。そして、この柱状のリブ 1 2 f と前記壁状の部材 1 2 eとの間にスライダ 1 4を付勢する V字状の板ばねを用いたスライダばね 2 2が挿入される。

スライダ 1 4は、下ハーフ 1 2の底面 1 2 aに下側から接して設けられた薄い平板状の底面 14 aと、この底面 14 aに設けられた一対のリール軸揷入孔 14 b, 14bと、底面 14 aの両側に、上ハーフ 10と下ハーフ 12の両側壁の蓋合わせ部に形成される摺動溝（図示せず）に係合して摺動する側壁部 14c、 14cとを有しており、下ハーフ 12の側壁に案内されて前後方向に摺動可能となっている。そして、スライダ 14は、スライダばね 22に付勢されて前方に移動することによって、底面 1 4 aで下ハーフ 1 2に設けられた張出部 12 c， 12 c間の空間（開口部）およびリール軸揷入孔 12 b, 12 bを防塵のために閉塞し、後方に移動することによってカセットケースの開口部を開放し、下ハーフ 12の底面 12 aに設けられたリール軸挿入孔 12 b, 12 bとスライダ 14の底面 14 aに設けられたリール軸挿入孔 14 b， 14bとの位置がー致して、記録再生装置のテープローディング装置およびリール軸が挿入可能となる。

すなわち、スライダ 14は、磁気テープカセットが記録再生装置に装着されたときは、記録再生装置内の装置の作用により自動的に後方に位置されるが、カセット非使用時には、スライダばね 22によって前方に位置される。

巻取ハブ 26の下端部には、記録再生装置に設けられたリール軸を挿入して連結し、それぞれの巻取ハブ 26を回転駆動する図示しないリール軸連結孔が設けられている。このリール軸は、前述したように、スライダ 14および下ハーフ 1 2に設けられたリール軸挿入孔 14 b， 1 2 bを貫通して巻取ハブ 26のリール軸連結孔に挿入され、巻取ハブ 26と連結してこれを回転駆動し、一方の巻取ハブに磁気テープ 24を巻き取ることによって他方の巻取ハブから繰り出された磁気テープ 24が、磁気テープの張り出し部分 24 aにおいて記録再生装置の磁気へッドに当接して移動し、磁気テープに情報を記録し、あるいは磁気テープから情報を再生する。

上ハーフ 1 0と下ハーフ 1 2の間には、巻取ハブ 2 6に巻回された磁気テープ 2 4が、上ハーフ 1 0の内壁と磁気テープ 2 4との間には上シ一ト 3 6を、下ハーフ 1 2の内壁と磁気テープ 2 4との間には下シート 3 4を介在させて、収納されている。

次に、主として図 2および図 3を参照して、本発明の第 1の態様の磁気テープカセッ卜の特徴をなすシートについて詳細に説明する。

この上下シート 3 6 、 3 4は、それぞれ孔 3 6 a、 3 4 aを、図 1に示すハーフ 1 2の符号 1 2 dで示す位置決め用リブ（ピン）に通すことによって位置決めされる。また、上下シート 3 6 、 3 4は、それぞれカセットの長手方向に 2本の賦形部 4 0および 3 8を有している。上下シート 3 6、 3 4は、磁気テープを保持かつ保護するとともに、巻取ハブ 2 6が回転する際の摺動抵抗を下げ、回転を滑らかにし、前記賦形部 4 0、 3 8により磁気テープ 2 4と磁気テープ 2 4を巻回する巻取ハブ 2 6を支えて、高さ規制をする役割をも果たしている。

上下シ一卜 3 6、 3 4の形状は、巻取ハブ 2 6に巻回される磁気テープ 2 4の最大巻径と略同一または少し大きく、かつカセットケース内に収納できるものであれば特に限定されない。

上述した例は、上下シート 3 6 、 3 4力孔 3 6 a、 3 4 aを、図 1に示す下ハーフ 1 2の符号 1 2 dで示す位置決め用リブに通すことによって位置決めされるものであるが、本発明はこれに限定されず、複数個の孔により位置決めされるシートであってもよいし、位置決めのためのリブが上ハーフ 1 0に設けられていてもよいし、また孔にリブを通す以外の方法により位置決めされるシート、例えば、上下ハーフの内壁面に上下シートの形状に合わせた壁を設けて位置決めされるシートであってもよい。

また、上述した例は、上下シート 3 6、 3 4がカセット長手方向に 2本の賦形部 4 0、 3 8を有するものであるが、本発明はこれに限定されず、磁気テープ 2 4と巻取ハブ 2 6とを支え、高さ規制をする役割を果たすものであればどのような形状をとつていてもよく、 2本以上の賦形部を有していてもよく、また短手方向に賦形部を有していても、他の形状の賦形部を有していても良い。また、賦形部を有さないシートであってもよい。

上下シート 3 6、 3 4は、上述したように磁気テープ 2 4を保持かつ保護するとともに、巻取ハブ 2 6が回転する際の摺動抵抗を下げ、回転を滑らかにし、必要に応じて巻取ハブ 2 6を支える賦形部 4 0、 3 8を形成することができるものであれば、材料は特に限定されない。磁気テープ 2 4との滑り性、弾力性の観点からポリエチレン（P E) で形成されていることが好ましく、高密度 P Eで形成されていることが特に好ましい。また、上下シート 3 6、 3 4は、上述した機能を持たせるために、多孔質シートであることが好ましい。

下シー卜 3 4には、全体面または片面に帯電防止剤 3 2を含浸させている。ここで含浸させるとは、多孔質である下シ一ト 3 4に帯電防止剤 3 2を染み込ませて担持させることをいう。

帯電防止剤 3 2としては、例えば 4級アンモニゥム塩を含む混合物等を挙げることができる。下シート 34に含浸する帯電防止剤 32の量は、固形有効成分を 2. 0 X 10— ⁵mg/mm² 〜1. 5 X 1 0— ⁴mgZmm² とする必要があり、好ましくは 5. 0 X 10— ⁵mgZmm² 〜 1. 2 X 1 0— ⁴mg/mm² とする。これは、 2. 0 X 10-⁵mg/mm² 未満であると、下シート 34の表面電気抵抗が大きくなり、帯電によるゴミ付着等の問題を解決することができず、また、 1. 5 X 10-⁴mg/mm² 超であると、例えば、赤道直下といった高温 ·高湿環境下で磁気テープカセットを輸送し、保管し、または使用した場合、下シート 34に含浸する帯電防止剤 32が磁気テープ 26に転写する恐れがあるため好ましくないからである。

ここで、下シート 34に含浸する帯電防止剤 32の固形有効成分量の規定方法としては、含浸する帯電防止剤 32の重量を測定することにより規定する方法、紫外および可視光の吸収量の波長依存性と濃度依存性から、帯電防止剤 32の定量を行うことにより規定する方法、帯電防止剤 32に含まれる元素を定量分析することにより規定する方法等を挙げることができる。

例えば、帯電防止剤処理済のシートの重量と、帯電防止剤を揮発させた後のシートの重量とを電子天秤で計量してその差分からシー卜に処理された帯電防止剤の量を測定する重量法、帯電防止剤処理済のシー卜から帯電防止剤を溶媒に溶解させ、紫外分光光度計で吸光度を測定する UVスぺクトル法、 NCアナライザ一により、帯電防止剤処理済のシートを燃焼させ、発生したガスを還元して窒素ガスとし、窒素ガス量をカウントして測定するガスクロマトグラフィ一法等を挙げることができる。なかでも簡便かつ短時間で計測可能という観点から、 UVスぺクトル法により帯電防止剤の量を規定することが最も好ましい。

UVスペクトル法によると、帯電防止剤 3 2は、波長 2 0 0 n m付近の紫外線領域に吸収ピークを持つ。

本発明者らは、この波長 2 0 0 n m付近の吸光度はばらつきが大きく、帯電防止剤 3 2の量との高い相関を得られなかったが、波長 2 0 5 n m〜2 2 5 n mの吸光度と帯電防止剤 3 2の量とを比較したところ、極めて良好な相関が得られることをつきとめた。

帯電防止剤 3 2の含浸量が同じ 6枚の下シート 3 4を数組用意し、エタノールに浸透させ、 6 5での恒温水槽内に 2時間加熱して帯電防止剤 3 2をエタノールに溶かし、紫外線分光高度計によりこの溶液の波長 2 1 O n mでの吸光度を測定し、図 3に吸光度と帯電防止剤 3 2の量との相関関係を示した。図 3からもわかるように、波長 2 1 0 n m近辺における吸光度と帯電防止剤 3 2の含浸量との相関は極めて高く、相関係数は 0 . 9 6であった。

すなわち、帯電防止剤 3 2の固形有効成分量を UVスぺクトル法により規定する場合、波長 2 0 5 n m〜2 2 5 nmでの吸光度に基づいて測定することが好ましく、最も好ましくは波長 2 1 0 n m〜 2 2 0 n mでの吸光度に基づいて測定する。

上述の例では、帯電防止剤 3 2は、下シート 3 4の全体面または片面に含浸されているが、本発明はこれに限定されず、上シート 3 6および下シート 3 4の少なくとも一方に帯電防止剤 3 2が含浸されていればよく、また含浸させる面も上下シート 3 6、 3 4のどの面であってもよい。帯電防止剤 3 2の磁気テープ 2 4への転写をさらに効率的に防ぐという観点から、上下シート 3 6 、 3 4のうち、上下ハーフ 1 0、 1 2の内壁面と接触する面に帯電防止剤 3 2を含浸させることが好ましい。

例えば、図 1に示す磁気テープカセッ卜の場合は、磁気テープ 2 4に情報を記録し、あるいは磁気テープ 2 4から情報を再生する際に、磁気テープ 2 4が下ハーフ 1 2の内壁面に配置された下シート 3 4上を摺動するので、帯電防止剤 3 2は、磁気テープ 2 4と下ハーフ 1 2との間に介在される下シート 3 4に含浸させることが好ましく、下シート 3 4のうち、下ハーフ 1 2の内壁面と接触する面に帯電防止剤 3 2を含浸させることが最も好ましい。

下シート 3 4への帯電防止剤 3 2の含浸方法としては、浸漬法、塗布等をあげることができる。実施例本発明の第 1の態様の磁気テープカセットを、具体的実施例に基づいて具体的に説明する。

<シートの作成 >

高密度ポリエチレンからなる多孔質シー卜に、帯電防止剤として 4級アンモニゥム塩系の帯電防止剤を含浸させて単位面積当たりの帯電防止剤の固形有効成分が第 1表に示す量となるようにして帯電防止剤処理済シートを作成した。

<転写試験 >

実施例、比較例で得られたシー卜が担持する帯電防止剤の磁気テープへの転写を見るため、上記シートを図 1の磁気テープカセットの下ハーフと磁気テープとの間に介在させ、下ハーフを下にして載置し、室温 5 0T: 相対湿度 80%、および室温 60で相対湿度 90%の環境下で 1週間放置した。下記の基準に従って磁気テープの変色を目視官能評価することにより帯電防止剤の磁気テープへの転写の様子を調べ、結果を第 1表に示した。

◎：磁気テープの変色が全く認められない、

〇：磁気テープの変色が殆ど認められない、

X ：磁気テープの変色が認められた。

本発明の磁気テープカセッ卜が備えるシートは、高温 ·高湿の環境下においても、帯電防止剤を磁気テープに転写させるものではないことがわかる。ぐ表面電気抵抗 >

実施例、比較例で得られたシートの表面電気抵抗値を、印加電圧 500 V、印加時間 30秒、温度 23± 2で、相対湿度 55 ± 5%の条件下で、ハイレス夕高抵抗計（三菱油化製）を用いて調べ、下記の基準で評価し、結果を第 1表に示した。

◎： 1， 0 X 1 0⁹ Ω未満、

〇： 1. 0 X 1 0 ° Ω以上、 1. 0 Χ 1 0'²Ω未満、

X： 1. 0 X 1 0 '²Ω以上。

本発明の磁気テープカセットが備えるシートは、表面電気抵抗値が小さく、すなわち表面電気抵抗が少なく、磁気テープを保持しかつ保護するとともに、巻取ハブが回転する際の摺動抵抗を下げ、回転を滑らかにするものであることがわかる。

実施例比較例

1 2 3 1 2 3 帯電防止剤量 (mg/瞧 ² ) 2.0 X 10一⁵ 1.0 X10— * 1.5 X10一 < 3.0 10-" 6.0 X 10一⁴ 0

0 転写試験

6 0 °C 9 0 % ◎ ◎ 〇 X X ◎

次に、主として図 2および図 4〜図 1 1を参照して、本発明の第 2の態様の磁気テープカセッ卜の特徴をなすシートについて詳細に説明する。

前述したように、磁気テープ 2 4を巻回した巻取ハブ 2 6をカセッ卜に収納する際には、その上下に上下シート 3 6、 3 4が介在される。

図 2に示すように両シート 3 4、 3 6は、それぞれシート取り付け用の孔

3 4 a . 3 6 aを、図 1の下ハーフ 1 2の符号 1 2 dで示すリブ（ピン）に通すことによって位置決めされる。また、各シート 3 4、 3 6は、それぞれカセット左右方向に 2本の賦形部 3 8および 4 0を有している。賦形部 3 8は、 I I I- I I I 線に沿う断面図を図 4に示すような形状をして、下から巻取八ブ 2 6を支えている。賦形部 4 0も同様である。各シート 3 4、 3 6は、巻取ハブ 2 6が回転する際の摺動抵抗を下げ、回転を滑らかにするとともに、前記賦形部 3 8、

4 0により磁気テープ 2 4を巻回した巻取ハブ 2 6を支えて、高さ規制を行い、磁気テープの走行位置を規制している。

図 2および図 4に示すシート 3 4、 3 6は、超高分子 P E (多孔質のものを含む）や P E T等の賦形加工可能で磁気テープとの摺動に適した材料を用いたものである。しかし、前述したように、これらは賦形部が変形し易いという問題がある。一方、変形しにくいテフロンやカーボン入りを含むフッ素系シートは、賦形が困難である。

本発明は、賦形が容易なシー卜材料に対しては陚形部の変形を防止するとともに、賦形の困難なシート材料に対しては賦形効果を持たせるように、それぞれシート材料に別部材を組み合わせることにより、賦形効果を確保し、磁気テープ走行位置を確実に規制しょうというものである。すなわち、本実施形態では、図 2、図 4に示す下シート 3 4に対しては、図 5およびその V-V 線に沿う断面図を図 6に示すように、賦形部 3 8に、下シート 3 4の下側（下ハーフ側）に、別部材として、合い紙、 P E Tフィルム等の接着可能なものを、賦形形状に合わせて、緩衝材 4 2として糊、テープ等の接着手段により貼り付ける。

また、賦形困難なシート 1 3 4の場合には、図 7に図 6と同様の断面図で示すように、賦形部を設けたい位置に、シート 1 3 4の下側から前記と同様の緩衝材 4 2を接着手段により貼り付ける。

いずれの場合にも、下シート 3 4 ( 1 3 4 ) の下ハーフ 1 2への装着は、下ハーフ 1 2の位置決め用のリブ 1 2 dに、下シート 3 4のシート取り付け用の孔 3 4 aを挿入することによって行われ、下ハーフ 1 2の部分に貼り付ける等して固定することはせず、浮揚可能な状態とする。

なお、ここでは、位置決め用のリブ 1 2 dおよびシート取り付け用の孔 3 4 a は、それぞれ 1つとなっているが、 1つに限定されるものではなく複数あってもよい。

また、陚形部 3 8 (あるいは 4 0 ) の形状は、上に説明したものには限定されず、例えば図 8に示すように賦形部 3 9が巻取ハブを含む広い範囲にわたるものであってもよい。このとき、賦形可能な材料のシート 3 4については、図 8 の VI I I-VI I I 線に沿う（図 6と同様の）断面図を図 9に示すように、賦形部 3 9 全体の下側に緩衝材 4 4を貼り付ける。また、賦形困難な材料のシート 1 3 4については、図 1 0に同様の断面図で示すように、賦形部を設けたい位置全体にシート 1 3 4の下側から緩衝材 4 4を貼り付ける。なお、本発明では、図示例のように、下ハーフ 1 2と巻取ハブ 2 6との間に介在させる下シート 3 4 ( 1 3 4 ) に別部材を組み合わせる本発明の特徴を適用するのが好ましいが、本発明はこれに限定されず、上ハーフ 1 0と巻取ハブ 2 6との間に介在させる上シート 3 6に適用したものであっても良いし、いずれか一方でも良いし、両方に適用しても良い。

また、図 1 2に示したタイプの従来の磁気テープカセットにおいて、本発明を適用する場合には、下ハーフ 9 0の底面のシート貼り付け用のリブ 9 2を取り除き、本発明の第 2の態様の特徴とするシートの賦形を設けようとする部分全体に緩衝材を貼り付けたシートを下ハーフに、貼り付けて固定せずに、浮揚するように装着する。

図 1 0に、このようなタイプの磁気テープカセッ卜全体の概略を分解斜視図として示す。図 1 0に示す磁気テープカセットにおいて、カセット本体を形成する上ハーフ 5 0と下ハーフ 5 2の間に、一方にのみフランジを有する巻取ハブに卷回した磁気テープ 5 8が収納される。ここでは上フランジ 5 4と巻取ハブ 5 6のみを示し、下フランジとその巻取ハブは図示を省略した。従って、フランジの無い側にシートが介在される。また、上ハーフ 5 0前面側には、カセット前面に露出される磁気テープを保護するためガードパネル（前蓋に相当） 5 0 aが設置されている。

巻取ハブ 5 6に巻回された磁気テープ 5 8と下ハーフ 5 2の底面 5 2 aとの間に、下シート 6 0が介在される。この下シ一ト 6 0には、その下側の賦形効果を持たせたい部分に、前述したのと同様の緩衝材 6 4が貼り付けられている。下シート 6 0はシート取り付け用の孔 6 0 aを有しており、この孔 6 0 aを下ハーフ 5 2の底面 5 2 aに設けられたリブ 5 2 bに挿入することによつて下シート 6 0は下ハーフ 5 2に装着される。従って、従来のように貼り付けて固定されるのではなく、浮揚した状態に置かれる。なお、ここでも、リブ 5 2 b およびシート取り付け用の孔 6 0 a等は 1つに限られず、それぞれ複数あってもよい。

また、上ハーフ 5 0には、同様に裏面（上ハーフ側）の賦形効果を持たせたい部分に同様の緩衝材 6 6を張り付けた上シート 6 2が、シート貼り付け用のリブを取り除いた上ハーフ底面に装着される。この装着も、上シート 6 2に設けられたシート取り付け用の孔 6 2 aを上ハーフ 5 0の底面に設けられたリブ (図示省略）に挿入することによって行われる。

以上説明したように、本実施形態によれば、磁気テープの巻回された巻取ハブとハーフとの間に介在されるシートの、賦形部または賦形部を設けたい部分に、接着手段を介して緩衝材を貼り付けて、ハーフのシート位置決めリブにシートの孔を挿入することによつて浮揚可能な状態にシートをハーフに装着するようにしている。

そのため、従来賦形部を設けるのが困難であった材料に対しても陚形効果を持たせることが可能となり、賦形を要する磁気テープとの摺動用シ一トの材料が拡大できる。また、ハーフの重量増、成形性、寸法精度（変形を含む）に影響を与えることなく、磁気テープとの摺動性が得られる。

また、磁気テープとの接触面（賦形部または賦形部と類似の効果を有する緩衝材を貼付した部分）の安定的な高さが保証され、磁気テープの走行位置を確実に保持することができる。さらに、緩衝材を貼り付けることにより、衝撃に対しクッション効果を有し、衝撃から磁気テープを保護することができる。従来のように、下ハーフ底面にシート貼り付け用のリブ（凸形状）を設けてシートを貼り付けた場合には、このようなクッション効果は期待できない。

以上、本発明の磁気テープカセットについて、種々の実施例を挙げて詳細に説明したが、本発明は、以上に説明した各種の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。産業上の利用可能性以上、詳細に説明したように、本発明の第 1の態様によれば、シートの表面電気抵抗を少なくでき、かつ、高温 ·高湿といった過酷な環境下においても磁気テープへの帯電防止剤の転写を防ぐことができ、このような環境下で輸送や保管した後でも安定したテープ走行を提供することができる。

また、本発明の第 2の態様によれば、磁気テープの巻取ハブの高さ方向の位置を規制し、磁気テープの走行位置を精度良く、確実に保持することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 上ハーフと下ハーフとを蓋合わせ状に結合して形成された筐体状のカセッ卜ケースと、

前記カセットケース内に回転自在に保持される、磁気テープを巻回する巻取八ブと、

前記カセットケースの前記上ハーフおよび下ハーフの少なくとも一方の内壁面と前記巻取ハブに卷回される前記磁気テープとの間に介在し、少なくとも片面に帯電防止剤を 2 . 0 X 1 0 Sm g Zmm² 〜1 . 5 x 1 0 m g Zmm² 含浸してなるシー卜

とを備えたことを特徴とする磁気テープカセット。

2 . 前記シートは、少なくとも前記卷取ハブに巻回される磁気テープと前記下ハーフの内壁面との間に介在するシートである請求項 1に記載の磁気テープカセッ卜。

3 . 前記シートへの前記帯電防止剤の含浸量は、重量法、 UVスペクトル法およびガスクロマトグラフィー法の少なくとも 1つによって規定されたものである請求項 1または 2に記載の磁気テープカセット。

4 . 上ハーフと下ハーフを蓋合わせ状に結合して形成されたカセッ卜ケース内に、磁気テープを巻回した一対の巻取ハブを収容し、前記巻取ハブと前記上ハーフおよび下ハーフの各々との間にそれぞれシートを介在させた磁気テープカセッ卜であって、

少なくとも一方の前記シートに、巻取ハブの高さ方向の位置規制をするための賦形部を設けた部分、または賦形部を設けようとする部分に、接着手段により、陚形効果を保持または付与するための緩衝材を貼り付けたことを特徴とする磁気テーフカセッ卜。

5 . 前記少なくとも一方のシートは、前記上ハーフおよび下ハーフの少なくとも一方に対して、浮揚可能な状態で装着される請求項 4に記載の磁気テープカセット。

6 . 前記少なくとも一方のシートは、前記巻取ハブに巻回される磁気テープと前記下ハーフの内壁面との間に介在するシートである請求項 4または 5に記載の磁気テープ力セッ卜。