JPH11232820A - 磁気テープカセット - Google Patents

磁気テープカセット

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JPH11232820A
JPH11232820A JP3623498A JP3623498A JPH11232820A JP H11232820 A JPH11232820 A JP H11232820A JP 3623498 A JP3623498 A JP 3623498A JP 3623498 A JP3623498 A JP 3623498A JP H11232820 A JPH11232820 A JP H11232820A
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JP
Japan
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magnetic tape
upper half
side wall
thickness
cassette
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JP3623498A
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English (en)
Inventor
Shigeru Nishiyama
滋 西山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】夏期の自動車の室内のように高温となる室内に
磁気テープカセットを放置しておいても、高温のために
カセットケースが変形することがなく、少なくとも許容
限界以上に変形することのない磁気テープカセットを提
供する。 【解決手段】磁気テープを巻回した一対の巻取ハブを収
納し、一対の巻取ハブの間の磁気テープを所定の経路を
通って張架し、前方の磁気テープのみが外部に露出する
ように結合された上ハーフおよび下ハーフとからなるカ
セットケースを有し、上ハーフは、平面状の上ハーフ本
体と、カセットケースの前方部を除く3方にそれぞれ上
ハーフ本体から垂設される側壁を有し、これらの側壁の
うち、カセットケースの後方部の側壁の肉厚を残りのカ
セットケースの側方部の側壁の肉厚よりも厚くするとと
もに、巻取ハブに巻回した磁気テープとの干渉を防止す
る凹部を後方部の側壁に設け、この後方部の側壁の開放
端側から上ハーフ本体側へ向かう、凹部の深さを後方部
の側壁の高さよりも浅くしたことにより、上記課題を解
決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープカセッ
トに係り、特に、高温の室内に放置したときに生じる上
ハーフの変形を防止するために、上ハーフの後方部の側
壁内面や上ハーフ本体の内面に補強部分を設けた磁気テ
ープカセットに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、DDSやDAT等の磁気
テープカセットは、蓋合わせ状に結合された上ハーフお
よび下ハーフからなるカセットケース内に、長尺の磁気
テープのそれぞれの端部を一対の巻取ハブに固定して磁
気テープを巻取ハブに巻回し、この磁気テープを巻回し
た一対の巻取ハブを回転自在にカセットケース内に収納
するとともに、この一対の巻取ハブの間の磁気テープを
所定の経路を通って張架し、前方部、すなわち記録再生
装置の記録ヘッド位置に対応する張り出し部分の磁気テ
ープのみが外部に露出するように構成されている。
【0003】磁気テープカセットは、カセットケースの
外形寸法、記録(録音)・再生(読取)装置のリール軸
に係合する巻取ハブの位置と係合部の形状・寸法、記録
(録音)・再生(読取)するときに記録(録音)ヘッド
に接触する磁気テープの位置等が規格として定められて
おり、この規格で定められた形状・寸法のなかで、長時
間の記録等を可能とするために、より長尺の磁気テープ
を巻取ハブに巻回してカセットケース内に収納すること
が要求されるので、カセットケースを形成する上ハーフ
および下ハーフは、肉厚が極めて薄いABS等のプラス
チックで形成されている。特に、上ハーフは、全体とし
て箱型の形状をしているが、その前方部は、記録または
再生するときの記録再生装置の記録ヘッド位置に対応す
る張り出し部分となっている。その結果、上ハーフの前
方部には側壁を設けることができず、開放された形状と
なっており、有効な補強壁や補強リブを設けることがで
きない形状となっている。
【0004】図6および図7に、従来技術の磁気テープ
カセットの上ハーフの形状を示す。ここで、図6は、上
ハーフを反転して内側を示した斜視図であり、図7は、
図6の上ハーフの手前下側(想像線Cで囲んだ部分)の
みを逆方向(カセットケース前方の矢印D方向)から示
した拡大斜視図である。図において、上ハーフ50は、
カセットケースの上面となる平面状の上ハーフ本体50
aの前方部50bを除く3方に側壁50cが設けられて
おり、中央部のやや後方寄りに磁気テープ(図示しな
い)の巻取り状態をカセットケースの外部から観察する
ために透明な窓52が設けられている。そして、この窓
52に巻取ハブの歯車(図示しない)を回転可能に支承
する2個の軸受部54,54が設けられている。
【0005】この窓52の前方は、巻取ハブの歯車に係
合して巻取ハブの回転を防止するブレーキ部材を取り付
けるためのブレーキ部材取付部50dであり、ブレーキ
部材取付部50dの更に前方は、磁気テープカセットを
記録再生装置に装填する際に、記録再生装置側に設けら
れているテープローディング装置が進入するための空間
であって、記録再生装置の記録ヘッド位置に対応する磁
気テープの張り出し部分が設けられる前方部50bとな
っている。
【0006】上ハーフ50の後方側の側壁50cには、
巻取ハブに巻回された磁気テープが片側の巻取ハブに全
部巻き取られて最大径となったときに側壁50cと干渉
しないために凹部50eが設けられており、この凹部5
0eの位置においては後方側壁50cが部分的に薄くな
っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術のような上ハーフを使用した磁気テープカセット
では、カセットケースの強度や剛性は一応満足できるも
のではあるが、高温の室内、特に、夏期の自動車の室内
は60℃〜80℃にも達することがあるので、このよう
な高温となる室内に磁気テープカセットを放置しておく
と、高温のために上ハーフに反りが生じてカセットケー
スが変形し、極端に変形した場合には、使用不能となる
ことも生じていた。
【0008】このカセットケースの変形は、図8にカセ
ットケースの背面図を示すように、上ハーフ50の長手
方向が大きく変形し、下ハーフ56およびスライダ58
の変形は比較的少ないことが知られている。これは、下
ハーフ56およびスライダ58の底面がほぼ平坦であ
り、肉厚の変化もほとんどなく、かつ下ハーフ56にお
いては、補強用リブとして有効な側壁等が下ハーフ56
の前方および後方の双方に長手方向に沿って形成されて
おり変形が少ないためである。
【0009】これに対して、上ハーフ50が変形し易い
原因と考える要因を図9を用いて説明する。図9は、上
ハーフ50をその内面側から見た平面図である。領域I
(前方部50b)は、テープローディング装置の進入空
間を確保するための寸法が規格化されていることによ
り、その肉厚は限定されてるため変形の要因となってい
る。領域II(ブレーキ部材取付部50d)は、前述した
ブレーキ部材が収納、摺動する空間を確保するという観
点から、肉厚を決めるため、本来望まれる寸法より薄く
せざるを得ず、変形の要因となっている。領域III は、
上記のような他の部材との寸法の取り合いという問題は
ないが、前記領域IIと一体に成型されるため、安定成型
という観点から、前記領域IIに対して大きな厚み差を付
けることはできない。また、この上ハーフ50の表面で
あって、前記領域II、III に相当する部分は記録内容等
を記載するラベルを貼付する領域として、一段低い略
0.15mm程度の凹状となっており、この点からも前
記領域II、III は、その肉厚が薄くなっているため、変
形の要因となっている。
【0010】領域IVである上ハーフ後方部側壁50c
は、巻取ハブに巻き回された磁気テープとの干渉を防止
するため、極めて薄肉となっている。したがって、成型
時には歪みが生じやすく、上記の高温環境下等では、そ
の歪みが戻ってしまうため、上ハーフ50の中でも最も
変形が発生しやすい。領域Vは、巻取ハブに巻き回され
た磁気テープを観察するための窓52であるが、異材質
であり、前記巻取ハブの収納空間を確保するために、肉
厚を薄くすることもあって、変形の要因となっている。
上述したように上ハーフ50には、変形の要因となる構
成要素が何点か内在しているが、このうち最も問題とな
るのは、領域IV、すなわちハーフ後方部側壁の変形とラ
ベル貼付部分を有する領域II、III である。
【0011】このように、上ハーフ50の内側には、上
ハーフ50の熱変形を防止するための有効な補強壁や補
強リブを入れるための余分のスペースは全く見当たらな
いが、上ハーフ50の熱変形を防止することは必須であ
って、解決しなければならない重要な問題点となってい
た。
【0012】本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであり、夏期の自動車の室内のように高温
となる室内に磁気テープカセットを放置しておいても、
高温のためにカセットケースが変形することがなく、少
なくとも許容限界以上に変形することのない磁気テープ
カセットを提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、磁気テープを巻回した一対の巻取ハブを
収納し、前記一対の巻取ハブの間の磁気テープを所定の
経路を通って張架し、前方の磁気テープのみが外部に露
出するように蓋合わせ状に結合された上ハーフおよび下
ハーフとからなるカセットケースを有し、前記上ハーフ
は、平面状の上ハーフ本体と、前記カセットケースの前
方部を除く3方にそれぞれ前記上ハーフ本体から垂設さ
れる側壁を有し、これらの側壁のうち、前記カセットケ
ースの後方部の側壁の肉厚を残りの前記カセットケース
の側方部の側壁の肉厚よりも厚くするとともに、前記巻
取ハブに巻回した前記磁気テープとの干渉を防止する凹
部を前記後方部の側壁に設け、この後方部の側壁の開放
端側から前記上ハーフ本体側へ向かう、前記凹部の深さ
を前記後方部の側壁の高さよりも浅くしたことを特徴と
する磁気テープカセットを提供する。
【0014】また、前記上ハーフ本体の上面に磁気テー
プに記録した内容を記載して貼着するラベルのための一
段低くしたラベル貼着面を有し、前記ラベル貼着面の背
面となる前記上ハーフ本体の内面に、前記ラベル貼着面
を含む広い面積で厚肉部を形成したことを特徴とする磁
気テープカセットを提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気テープカセッ
トについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳
細に説明する。
【0016】図1は、本発明に係る磁気テープカセット
の概略構成を示す分解斜視図であり、図2は、下ハーフ
に磁気テープ等を組み込んでスライダを取り付けた状態
を示す斜視図である。図に示すように、磁気テープカセ
ットは、主に、蓋合わせ状に結合されてカセットケース
を構成する上ハーフ10と下ハーフ12、下ハーフ12
の下面に外側から前後方向に摺動可能に装着されるスラ
イダ14、および下ハーフ12内に組み込まれた磁気テ
ープ32とから構成される。
【0017】上ハーフ10と下ハーフ12とで構成され
るカセットケース内には、図2に示すように、一対の巻
取ハブ30,30に巻回され、所定の経路を通って張架
される磁気テープ32が収納されている。この磁気テー
プカセットを記録再生装置から取り出して保管している
時(以下、カセットの非使用時という)に、巻取ハブ3
0が自然に回転して磁気テープ32にたるみが生じない
ように、図1に示すように、上ハーフ10にはブレーキ
部材16が設けられている。このブレーキ部材16には
2つの制動片16a,16aが形成されており、制動片
16a,16aがそれぞれ巻取ハブ30,30に設けら
れた歯車30a,30aと係合することによって巻取ハ
ブ30,30の回転を制止するようになっている。ブレ
ーキ部材16は、カセットの非使用時には、ブレーキ部
材16の制動片16a,16aが常時巻取ハブ30,3
0に設けられた歯車30a,30aに係合するように、
ねじりコイルばねからなるブレーキばね18によって歯
車30a,30aの方向に向かって付勢されている。
【0018】磁気テープ32には高密度の記録が行われ
ることから、特に、磁気テープ32に手指が接触して汗
や脂肪が付着し、或いは保管時に塵埃が付着することを
防止する必要がある。そのため、上ハーフ10には、カ
セットの非使用時において、一対の巻取ハブ30,30
間に張架された磁気テープ32の外部に露出する張り出
し部分32aを保護するために、上ハーフ10の前面に
前面蓋20が設けられている。
【0019】下ハーフ12は、長方形状の底面12a
に、カセットの使用時に、カセットケース内に記録再生
装置のリール軸を挿入して巻取ハブ30,30に係合す
るためのリール軸挿入孔12b,12bを有し、底面1
2aの左右両端から前方に伸びる張り出し部12c,1
2cを有する形状となっている。左右の張り出し部12
c,12cには、記録再生装置の記録ヘッドの位置に対
応する磁気テープ32の張り出し部分32aを形成する
ように、磁気テープ32を所定の経路を通って張架する
ための円柱状のガイド12d,12dが設けられてい
る。この下ハーフ12の左右の張り出し部12c,12
cの間の空間は、磁気テープカセットを記録再生装置に
装填する際に、記録再生装置側に設けられているテープ
ローディング装置が進入するための空間である。
【0020】スライダ14は、下ハーフ12の底面12
aの下面に外側から前後方向に摺動可能に装着されてお
り、カセットの非使用時には、防塵のため、スライダ1
4が前方に位置して、下ハーフ12の左右の張り出し部
12c,12cの間の空間およびリール軸挿入孔12
b,12bをスライダ14の底面14aによって塞ぐよ
うになっている。また、この磁気テープカセットを記録
再生装置に装填した際には、スライダ14が後方に位置
して、左右の張り出し部12c,12cの間の空間を開
放してテープローディングが進入できるようにするとと
もに、スライダ14の底面14aに設けられた2つの孔
14b,14bがリール軸挿入孔12b,12bと一致
する位置に移動し、カセットケース内に記録再生装置の
リール軸が挿入できるようになっている。
【0021】このスライダ14は、磁気テープカセット
が記録再生装置に装着されたときには、記録再生装置内
の装置の作用により自動的に後方に位置されるが、カセ
ットの非使用時には、下ハーフ12に設けられた付勢手
段22により前方に位置するように構成されている。
【0022】図3〜図5は、上ハーフ10の詳細を示す
図で、図3は、上ハーフ10を反転して内側を示した斜
視図、図4は、図3の上ハーフ10の手前下側(想像線
Aで囲んだ部分)のみを逆方向(カセットの前方の矢印
B方向)から示した拡大斜視図、図5(a)は、上ハー
フ10の平面図であり、図5(b)は、図5(a)のV
−V線に沿う断面図である。図において、上ハーフ10
は、カセットケースの上面となる上ハーフ本体10aの
前方部10bを除く3方に側壁、すなわち後方部の側壁
10cおよび側方部の側壁10c’、10c’が上ハー
フ本体10aに対して垂直に設けられており、中央部の
やや後方寄りに磁気テープ32(図2参照)の巻取り状
態をカセットケースの外部から観察するために透明な窓
24が設けられている。そして、この窓24に巻取ハブ
30の歯車30aを回転可能に支承する2個の軸受部2
6、26が設けられている。
【0023】この窓24の前方は、前記したブレーキ部
材16を取り付けるためのブレーキ部材取付部10dで
あり、ピン10eにブレーキばね18の中央のコイル部
を挿入してブレーキ部材16を巻取ハブ30の歯車30
aに向かって付勢する。ブレーキ部材取付部10dの更
に前方は、下ハーフ12について説明したように、磁気
テープカセットを記録再生装置に装填する際に、記録再
生装置側に設けられているテープローディング装置が進
入するための空間であって、記録再生装置の記録ヘッド
位置に対応し、外部に露出する磁気テープの張り出し部
分32a(図2参照)が設けられる前方部10bとなっ
ている。
【0024】上ハーフ10の後方側の側壁10cには、
巻取ハブ30に巻回された磁気テープ32が、片側の巻
取ハブ30に全部巻き取られて最大径となったときに後
方側壁10cと干渉しないために、後方側壁10cに凹
部10fが設けられており、なおかつ背面側がラベルエ
リアとなって凹状になっているため、この凹部10fの
位置においては後方側壁10cが部分的に薄くなってい
る。従来技術の上ハーフ50では、図7に示すように、
この凹部50eは上ハーフ50の上ハーフ本体50aま
で達していたが、本発明に用いられる上ハーフ10で
は、図4に示すように、凹部10fの上ハーフ本体10
a側は、最大径となった磁気テープ32と干渉しない高
さまでとして、その下部10f’の上ハーフ本体10a
側には凹部を形成せず、後方側壁10cの肉厚が薄くな
る部分を最小限にしている。また、この凹部10fを除
く後方側壁10cは、凹部10fの下部10f’も含め
同じ肉厚として、後方側壁10cの肉厚の変化を最小限
にし、可能な限り後方側壁10cの肉厚を厚く形成して
いる。
【0025】本発明では、このようにして、後方側壁1
0cの肉厚を可能な限り厚くして、かつ肉厚が薄くなる
部分を、最大径となった磁気テープ32と干渉しない範
囲で最小限にすることによって上ハーフ10の熱変形を
防止したものである。
【0026】また、上ハーフの上面には、磁気テープに
記録した内容をラベルに記載して貼着するラベルラベル
貼着面10gが、上ハーフ10の上面よりも一段低くし
て形成されている。上ハーフ10の上面の肉厚は1mm
程度であり、ここに0.2mm程度の段差を有するラベ
ル貼着面10gが設けられているので、肉厚の変化率は
20%にも達する。従って、前述の如く、このラベル貼
着面10gの存在も上ハーフ10の熱変形の大きな要因
となっていることが考えられる。
【0027】そこで、本発明では、図5に示すように、
上ハーフ10の上面を形成する上ハーフ本体10aにお
いて、ラベル貼着面10gの背面となる上ハーフ10の
内面に、ラベル貼着面10gを含む広い面積に、安定成
型が可能な範囲で厚肉部10h(ハッチングを施して示
した)を設け、この厚肉部10hでラベル貼着面10g
による肉厚の変化を緩和し、熱変形を防止するように構
成している。
【0028】以上の説明においては、変形量が大きい上
ハーフについて説明してきたが、基本的に同様な構成と
なっている下ハーフにも全く同様に適用可能であること
はもちろんである。
【0029】以上、本発明の磁気テープカセットについ
て詳細に説明したが、本発明は以上の例に限定はされ
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改
良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0030】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、上
ハーフの後方側壁に設けられた凹部の平面状の上ハーフ
本体側を上ハーフの後方部の側壁と同じ肉厚に形成する
こと、すなわち後方側壁の凹部を開放端側から上ハーフ
本体側に向かう深さの、磁気テープが干渉しない途中ま
で形成して、上ハーフ本体側には形成せず、肉厚の変化
を少なくしたことによって、熱変形の大幅な減少を達成
したものである。
【0031】プラスチックの成形品においては、角部や
肉厚の変化する部分に応力が集中し、これを高温の雰囲
気中に長時間放置すると、この応力が解除されて角部や
肉厚の変化する部分に変形が生じ、これが、全体が変形
する大きな要因となっていることは周知である。そし
て、上ハーフの場合には、前述したように、上ハーフ本
体の各領域は、テープローディング装置の進入空間の確
保のための寸法の規格化、ブレーキ部材の収納および摺
動空間の確保、一体成型における安定成型の確保および
ラベル貼付領域の形成などのために肉厚が薄くなってい
るし、また、巻取ハブに巻回された磁気テープの観察窓
も設けられており、しかもこの観察窓の領域は、上ハー
フ本体の他の部分とは異材質となっている上に巻取ハブ
の収納空間の確保のために肉厚が薄くなっており、さら
に上ハーフ後方部側壁は巻取ハブに巻き回された磁気テ
ープとの干渉防止のため極めて薄肉となっているなど、
複数の変形の要因が存在しており、特にラベル貼付領域
および上ハーフ後方部側壁が最も問題となる変形の要因
となっており、上ハーフ全体が大きく変形したものと認
められる。
【0032】本発明の第1発明は、従来技術において、
凹部が後方側壁の高さの全面に形成されていたものを、
上ハーフの後方側壁に設けられた凹部の上ハーフ本体側
を上ハーフの後方側壁と同じ肉厚に形成することによっ
て、肉厚の異なる部分を最小限にして熱変形を防止する
ように構成したものである。
【0033】また、第2発明は、ラベル貼着面を有する
カセットケースにおいて、ラベル貼着面による変形を防
止するために、ラベル貼着面の背面となる上ハーフの内
面にラベル貼着面を含む広い面積で厚肉部を形成したも
のである。そして、本発明は、以上のように構成するこ
とによって、夏期の自動車の室内のように高温となる室
内に長時間放置しておいても、カセットケースの変形を
実用上支障のない程度にすることが可能となったもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る磁気テープカセットの一実施例
の概略構成を示す分解斜視図である。
【図2】 図1に示す磁気テープカセットの下ハーフに
磁気テープ等を組み込んでスライダを取り付けた状態を
示す斜視図である。
【図3】 図1に示す磁気テープカセットの上ハーフを
反転して内側を示した斜視図である。
【図4】 図3に示す上ハーフの手前下側のみを逆方向
から示した拡大斜視図である。
【図5】 (a)は図3に示す上ハーフの平面図であ
り、(b)はそのV−V線に沿う断面図である。
【図6】 従来の磁気テープカセットの上ハーフの手前
下側のみを逆方向から示した拡大斜視図である。
【図7】 従来の磁気テープカセットの上ハーフの平面
図である。
【図8】 従来の磁気テープカセットのカセットケース
の熱変形を示す背面図である。
【図9】 従来の磁気テープカセットの上ハーフの平面
図である。
【符号の説明】
10 上ハーフ 10a 上ハーフ本体 10b (上ハーフの)前方部 10c (上ハーフの)後方部側壁 10c’(上ハーフの)側方部側壁 10d ブレーキ部材取付部 10e ピン 10f 凹部 10f’ 下部 10g ラベル貼着面 10h 肉厚部 12 下ハーフ 12a (下ハーフの)上ハーフ本体 12b リール軸挿入孔 12c (下ハーフの)張り出し部 12d ガイド 14 スライダ 14a (スライダの)上ハーフ本体 16 ブレーキ部材 16a 制動片 18 ブレーキばね 20 前面蓋 22 付勢手段 24 窓 26 軸受部 30 巻取ハブ 30a 歯車 32 磁気テープ 32a (磁気テープの)張り出し部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープを巻回した一対の巻取ハブを収
    納し、前記一対の巻取ハブの間の磁気テープを所定の経
    路を通って張架し、前方の磁気テープのみが外部に露出
    するように蓋合わせ状に結合された上ハーフおよび下ハ
    ーフとからなるカセットケースを有し、 前記上ハーフは、平面状の上ハーフ本体と、前記カセッ
    トケースの前方部を除く3方にそれぞれ前記上ハーフ本
    体から垂設される側壁を有し、 これらの側壁のうち、前記カセットケースの後方部の側
    壁の肉厚を残りの前記カセットケースの側方部の側壁の
    肉厚よりも厚くするとともに、 前記巻取ハブに巻回した前記磁気テープとの干渉を防止
    する凹部を前記後方部の側壁に設け、この後方部の側壁
    の開放端側から前記上ハーフ本体側へ向かう、前記凹部
    の深さを前記後方部の側壁の高さよりも浅くしたことを
    特徴とする磁気テープカセット。
  2. 【請求項2】前記上ハーフ本体の上面に磁気テープに記
    録した内容を記載して貼着するラベルのための一段低く
    したラベル貼着面を有し、 前記ラベル貼着面の背面となる前記上ハーフ本体の内面
    に、前記ラベル貼着面を含む広い面積で厚肉部を形成し
    たことを特徴とする請求項1に記載の磁気テープカセッ
    ト。
JP3623498A 1998-02-18 1998-02-18 磁気テープカセット Withdrawn JPH11232820A (ja)

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JP3623498A Withdrawn JPH11232820A (ja) 1998-02-18 1998-02-18 磁気テープカセット

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JP (1) JPH11232820A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000070615A1 (fr) * 1999-05-14 2000-11-23 Fuji Photo Film Co., Ltd. Cassette a ruban magnetique et procede de traitement antistatique de feuilles utilisees pour celle-ci

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WO2000070615A1 (fr) * 1999-05-14 2000-11-23 Fuji Photo Film Co., Ltd. Cassette a ruban magnetique et procede de traitement antistatique de feuilles utilisees pour celle-ci

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