JP2503656Y2

JP2503656Y2 - テ―プカセット

Info

Publication number: JP2503656Y2
Application number: JP3603690U
Authority: JP
Inventors: 寛藤井
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1990-04-03
Filing date: 1990-04-03
Publication date: 1996-07-03
Anticipated expiration: 2005-04-03
Also published as: JPH03130080U

Description

【考案の詳細な説明】本考案テープカセットを以下の項目に従って詳細に説
明する。

A.産業上の利用分野 B.考案の概要 C.従来技術［第７図］ D.考案が解決しようとする課題［第７図、第８図］ E.課題を解決するための手段 F.実施例［第１図乃至第６図］ a.構造 b.作用 G.考案の効果（A.産業上の利用分野）本考案は新規なテープカセットに関する。詳しくは、
テープカセットの厚みを増すことなく、また、カセット
ホルダーの寸法精度をそれほど厳しくすることなしに、
カセットホルダーに挿入されたときに確実に位置決めが
為されるようにした新規なテープカセットを提供しよう
とするものである。

（B.考案の概要）本考案テープカセットは、カセットケースの前面に沿
わされた記録媒体テープの前面を覆う閉蓋位置と記録媒
体テープの前面を開放した開蓋位置との間を移動するよ
うにカセットケースに回動自在に支持されたフロントリ
ッドの下縁に切欠を形成し、カセットケースの底部の前
端の一部を前方へ突出させ該突出部をフロントリッドの
切欠内に位置させてテープカセットが記録再生装置のカ
セットホルダーに挿入されるときにカセットホルダーの
ストッパ突部に当接させる突当部とし、上記フロントリ
ッドの前面のうち切欠の上縁に接する部分に前面より後
方に位置した逃げ部を形成したので、カセットホルダー
に形成されたストッパ突部の高さがフロントリッドの切
欠の上縁より稍高い位置にあっても、フロントリッドが
開蓋位置に向って回動する際に上記逃げ部によって上記
ストッパ突部に当たることがないので、突当部の高さを
高くすることなしに、ストッパ突部の高さを突当部の高
さより高くして、テープカセットをカセットホルダーに
挿入したときにテープカセットの突当部がカセットホル
ダーのストッパ突部に確実に当接されるようにし、しか
も、突当部と切欠の上縁との間に大きな隙間が出来たり
することがなく、また、カセットホルダーの寸法精度、
特に、上下幅の寸法精度をそれほど厳しくする必要がな
い。

（C.従来技術）［第７図］テープカセットをカセットホルダーに挿入するとき、
テープカセットがカセットホルダーに対して正確に位置
決めされる必要がある。

そのために、従来は、テープカセットａのカセットケ
ースｂの前面を開閉するフロントリッドｃの下縁に切欠
ｄを形成し、カセットケースの底部の一部を前方へ延ば
して上記切欠ｄ内に位置させると共にその前端面ｅ（突
当部）をフロントリッドｃの前面と同一の面内に位置さ
せておき、カセットホルダーｆには上記突当面ｅの高さ
と同じか僅かに低い高さのストッパ突部ｇを形成し、テ
ープカセットａをカセットホルダーｆに挿入して行く
と、所定の量挿入されたところで、テープカセットａの
突当面ｅがカセットホルダーｆのストッパ突部ｇに突き
当ってそれ以上の挿入が阻止され、これによってテープ
カセットａのカセットホルダーｆに対する位置決めが為
されるようになっている。

そして、テープカセットａがカセットホルダーｆに挿
入された状態からフロントリッドｃが開蓋位置へ向けて
回動するときは、フロントリッドｃの切欠ｄがストッパ
突部ｇを避けて行くため、フロントリッドｃの回動には
ストッパ突部ｇが障碍となることは無い。

（D.考案が解決しようとする課題）［第７図、第８図］ところが、上記した従来のテープカセットａにあって
は、カセットホルダーｆとテープカセットａとの間の寸
法差、特に、上下方向の寸法差が大きいと、第８図に示
すように、テープカセットａの突当面ｅがストッパ突部
ｇに突き当ることなく、ストッパ突部ｇを乗り越えて入
ってしまうという問題がある。

これを防止するために、カセットホルダーｆとテープ
カセットａとの間の上下方向の寸法差を小さくすれば良
いが、カセットホルダーｆの底板ｈ及び天板ｉは左右に
長いため、これらの平面度の管理を含めた上下間寸法の
精度の管理をかなり厳格にする必要があり、コストが非
常に高くなってしまうという問題がある。

また、フロントリッドに形成する切欠の上下寸法を大
きくすれば、その分ストッパ突部の高さを高くすること
ができ、テープカセットがストッパ突部を乗り上げて奥
まで挿入されてしまうという不都合を解消することがで
きるが、そうすると、切欠の上縁とカセットケースの底
部上面との間に大きな隙間が出来てしまい、ここから塵
埃が侵入したりする不都合があるばかりか体裁が非常に
悪くなってしまうという問題がある。

そこで、切欠の上下寸法を大きくすることに伴なって
出来る切欠の上縁とカセットケースの底部上面との間の
隙間を無くすため、突当面の高さを高くすることが考え
られるが、そのようにするとテープカセット全体の厚み
が増してしまうという問題がある。

（E.課題を解決するための手段）本考案テープカセットは、上記した課題を解決するた
めに、カセットケースの前面に沿わされた記録媒体テー
プの前面を覆う閉蓋位置と記録媒体テープの前面を開放
した開蓋位置との間を移動するようにカセットケースに
回動自在に支持されたフロントリッドの下縁に切欠を形
成し、カセットケースの底部の前端の一部を前方へ突出
させ該突出部をフロントリッドの切欠内に位置させてテ
ープカセットが記録再生装置のカセットホルダーに挿入
されるときにカセットホルダーのストッパ突部に当接さ
せる突当部とし、上記フロントリッドの前面のうち切欠
の上縁に接する部分に前面より後方に位置した逃げ部を
形成したものである。

従って、本考案テープカセットにあっては、カセット
ホルダーに形成されたストッパ突部の高さがフロントリ
ッドの切欠の上縁より稍高い位置にあっても、フロント
リッドが開蓋位置に向って回動する際に上記逃げ部によ
って上記ストッパ突部に当たることがないので、突当部
の高さを高くすることなしに、ストッパ突部の高さを突
当部の高さより高くして、テープカセットをカセットホ
ルダーに挿入したときにテープカセットの突当部がカセ
ットホルダーのストッパ突部に確実に当接されるように
し、しかも、突当部と切欠の上縁との間に大きな隙間が
出来たりすることがなく、また、カセットホルダーの寸
法精度、特に、上下幅の寸法精度をそれほど厳しくする
必要がない。

（F.実施例）［第１図乃至第６図］以下に、本考案テープカセットの詳細を図示した実施
例に従って説明する。

（a.構造）１は所謂８ミリビデオと称されている小型ビデオテー
プレコーダに使用されるテープカセットである。

２は下ハーフ、３は上ハーフであり、これら下ハーフ
２と上ハーフ３とが結合されることによって略薄い箱状
をしたカセットケース４が形成される。

下ハーフ２及び上ハーフ３は共にその前端の左右両端
部が前へ向って突出せしめられている。５、５は下ハー
フ２の、また、６、６は上ハーフ３の突出部である。そ
して、下ハーフ２の突出部５、５の前端面5a、5aが位置
決めのための突当面となっている。

また、下ハーフ２及び上ハーフ３にはそれぞれその周
縁部を廻って外周壁７、８が一体に形成されており、下
ハーフ２と上ハーフ３とがねじ止等により結合一体化さ
れることにより、これらの間にテープ収納空間９が形成
される。また、カセットケース４の前端部にはその左右
両端部に、前記突出部５、５、６、６によってテープ出
入部10、11が形成され、かつ、これらテープ出入部10、
11の前面は開口されている。

12、13は一の磁気テープ14の両端が固定された一対の
テープリールであり、12が供給側テープリール、13が巻
取側テープリールで、両者共に前記テープ収納空間９内
に回転可能な状態で収納される。そして、この収納は、
磁気テープ14の一部が前記テープ出入部10、11間でカセ
ットケース４外に露出されカセットケース４の前面に沿
わされた状態で行なわれる。

15は上ハーフ３に形成された透視用窓であり、この透
視用窓15を透してカセットケース４の内部が見えるよう
になっている。

16、16は帯板状に形成されたリール押えバネであり、
その一端が上ハーフ３の内面に固定され、他端が各テー
プリール12、13のリールハブ12a、13aの上端面中心に形
成された突起12b、13bの頂部に弾接されている。

17はカセットケース４の前面のうち突出部５、６と
５、６との間に形成されたテープ引出用凹部であり、前
面と下面に開口されており、カセットケース４外に引き
出された磁気テープ14は該テープ引出用凹部17の前面を
横切るように位置される。そして、テープカセット１が
図示しないビデオテープレコーダーに装着されると、テ
ープ引出部材がテープ引出用凹部17内に位置され、それ
から、テープ引出部材が移動して磁気テープ14をカセッ
トケース４から引き出して行って所定のテープパスを形
成するものである。

18はカセットケース４にその前面の磁気テープ14が位
置した部分の前側を開閉するためにカセットケース４の
左右両側面の前端部に回動自在に支持されたフロントリ
ッドであり、図示しないトーションスプリングによって
閉塞位置に保持されるようになっており、テープカセッ
ト１が図示しないビデオテープレコーダのカセット装着
部に装着されると、カセットケース４の前面を開放する
位置へと回動される。

19、19はフロントリッド18の前面部の下縁のうち両端
に寄った位置に形成された切欠であり、フロントリッド
18がカセットケース４の前面を覆った閉蓋位置にある状
態で該切欠19、19内に上記突出部５、５の前端部が位置
し、また、突当面5a、5aはフロントリッド18の前面18a
と略同一の平面内に位置している。

そして、フロントリッド18の前面18aのうち切欠19、1
9の上縁に接する部分には逃げ部20、20が形成されてい
る。

この逃げ部20、20は、第３図等に示すように、下縁に
近づくに従って後方へ変位するテーパー面20a、20aの
他、第６図に示すように、凹面20b、20bのようなもので
も良く、要は、切欠19、19の上縁に接する部分において
前面18aより後方へ逃げている部分となっていれば良
い。

21はフロントリッド18の裏側に形成された支持片22、
22に回動自在に支持されたバックリッドで、フロントリ
ッド18が閉塞位置に来たときに、磁気テープ14を裏側か
ら覆い磁気テープ14を保護するためのものである。

23、23は前記テープ引出用凹部17の互いに対向する内
側面に上方から下方へ向って略Ｓ字状に延びるように形
成された案内溝であり、該バックリッド21の両側端部に
形成された突起24、24が該案内溝23、23に摺動自在に係
合され、フロントリッド18が開放位置と閉塞位置との間
を移動する間にこれと共に移動するバックリッド21がそ
れに形成された突起24、24が案内溝23、23に沿って移動
することによってバックリッド21の挙動及び姿勢が制御
される。即ち、フロントリッド18が閉塞位置にあるとき
には、該フロントリッド18との間で磁気テープ14を包み
込み、フロントリッド18が開放位置に行くに従ってフロ
ントリッド18の下端とバックリッド21の下端との間が開
き磁気テープ14が露出されるようになっている。

25は上ハーフ３の上面の一部を僅かに窪ませて形成し
たラベル貼付領域である。

（b.作用）しかして、上記テープカセット１がカセットホルダー
26に挿入されて行くと、やがて、その突当面5a、5aがカ
セットホルダー26に設けられたストッパ突部27、27に当
接し、それによってテープカセット１のカセットホルダ
ー26への挿入深さが規定される。

そして、上記テープカセット１にあっては、フロント
リッド18の前面18aのうち切欠19、19の上縁に接した部
分に前面18aより後方に位置した逃げ部20、20が形成さ
れているので、上記ストッパ突部27、27の高さを突当面
5a、5aの高さより稍高くしておいても、フロントリッド
18が開蓋位置へ向けて回動して行くときに、第５図や第
６図に示すように、ストッパ突部27、27の上端27a、27a
が上記逃げ部20、20を通り抜けるようになるため、スト
ッパ突部27、27の高さを高くしてストッパ突部27、27と
突当面5a、5aとか確実に当接されるようにすることがで
きるにもかかわらず、カセットケース４の突出部５、５
上面とフロントリッド18の切欠19、19の上縁との間に隙
間ができることがなく、また、突出部５、５の厚みを増
す必要もない。

（G.考案の効果）以上に記載したところから明らかなように、本考案テ
ープカセットは、略薄い箱状をしたカセットケース内に
記録媒体テープが巻装されたテープリールが回転自在に
収納され、記録媒体テープの一部がカセットケース外に
引き出されてカセットケースの前面に沿って位置され、
カセットケースの前面に沿わされた記録媒体テープの前
面を覆う閉蓋位置と記録媒体テープの前面を開放した開
蓋位置との間を移動するようにカセットケースに回動自
在に支持されたフロントリッドが設けられたテープカセ
ットであって、フロントリッドの下縁に切欠を形成し、
カセットケースの底部の前端の一部を前方へ突出させ、
該突出部をフロントリッドの切欠内に位置させてテープ
カセットが記録再生装置のカセットホルダーに挿入され
るときにカセットホルダーのストッパ突部に当接させる
突当部とし、上記フロントリッドの前面のうち切欠の上
縁に接する部分に前面より後方に位置した逃げ部を形成
したことを特徴とする。

尚、上記実施例で示した各部の具体的な形状や構造は
本考案の実施に当たってのほんの一例にすぎず、これら
によって本考案の技術的範囲が限定的に解釈されるもの
であってはならない。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は本考案テープカセットの実施の一例
を示すもので、第１図は分解斜視図、第２図は斜視図、
第３図は要部を第２図のIII-III線に沿って切断した拡
大断面図、第４図は要部をカセットケース前面が開放さ
れた状態を第３図と同じ部位で示す拡大断面図、第５図
は要部をフロントリッドが開蓋位置へ向う途中の状態を
第３図と同じ部位で示す拡大断面図、第６図は変形例を
第５図と同じ部位で示す拡大断面図、第７図は従来のテ
ープカセットの一例を示す要部の拡大断面図、第８図は
従来のテープカセットの問題点を示す概略側面図であ
る。符号の説明１……テープカセット、４……カセットケース、５……
突出部（突当部）、12、13……テープリール、14……記
録媒体テープ、18……フロントリッド、19……切欠、20
……逃げ部、26……カセットホルダー、27……ストッパ
突部

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】略薄い箱状をしたカセットケース内に記録
媒体テープが巻装されたテープリールが回転自在に収納
され、記録媒体テープの一部がカセットケース外に引き
出されてカセットケースの前面に沿って位置され、カセ
ットケースの前面に沿わされた記録媒体テープの前面を
覆う閉蓋位置と記録媒体テープの前面を開放した開蓋位
置との間を移動するようにカセットケースに回動自在に
支持されたフロントリッドが設けられたテープカセット
であって、フロントリッドの下縁に切欠を形成し、カセットケースの底部の前端の一部を前方へ突出させ、
該突出部をフロントリッドの切欠内に位置させてテープ
カセットが記録再生装置のカセットホルダーに挿入され
るときにカセットホルダーのストッパ突部に当接させる
突当部とし、上記フロントリッドの前面のうち切欠の上縁に接する部
分に前面より後方に位置した逃げ部を形成したことを特徴とするテープカセット