JPS6017113Y2 - テ−プカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はビデオテープレコーダの如き記録再生装置やそ
の他各種の情報処理装置等に適用するのに最適なテープ
カセットに関するものである。

周知の如くビデオテープレコーダ用のテープカセットに
は、その一側面に開口部が設けられ、この開口部に連通
して下面に切欠部が設けられている。

そしてこのテープカセットをビデオテープレコーダ本体
に装着することによって、テープローディングガイドを
切欠部からカセット内のテープの内側に挿入させ、この
後テープローディングガイドを開口部からカセット外に
移動させることにより、そのテープローディングガイド
にてテープをカセット外へ引出して所定のテープ走行路
へローディングするように威されている。

ところで従来は、前記開口部の前面に回動自在の回動蓋
を設け、テープがその開口部からカセット外に不用意に
飛出して損傷されることを防止する一方、テープカセッ
トをビデオテープレコーダ本体に装着した時にその回動
蓋を回動して開くよ；うに構成していた。

しかしながら従来は、前記切欠部からカセット内部への
塵埃等の浸入防止に対する考慮が一切なされていなかっ
た為に、その塵埃等がカセット内部に不測に浸入してテ
ープの磁性面に耐着し、記゛録又は再生時にドロップア
ウトを生じ易い欠陥があった。

本考案は上述の如き実状に鑑み考案されたものであって
、前記開口部と切欠部とを回動蓋と摺動蓋とによって夫
々閉塞出来るようにして、カセットの密封性を高め、し
かも回動蓋が不用意に開蓋されて、テープが損傷された
り、カセット内に塵埃等が不測に浸入される等の不都合
を防止出来るようにしたテープカセットを提供しようと
するものである。

以下本考案をビデオテープレコーダ用のテープカセット
に適用した一実施例を図面に基き説明する。

先ずテープカセット１は合成樹脂成形された上ハーフ２
と下ハーフ３とで構成され、これらを上下から相互に嵌
め込みかつ複数本の止ネジ４にてネジ止めされて一体の
筐体に構成されている。

そしてこのテープカセット１内には一対のテープリール
５，６が回転自在に収納され、磁気テープ（以下単にテ
ープと記載する）７がこれら両テープリール５，６に巻
装されて収納されている。

なお両テープリール５，６は下ノ）−７３の底面壁３ａ
上に載置され、更にその下端をその底面壁３ａに設けら
れた一対のリール嵌合孔８，９に嵌合されて位置決めさ
れている。

そしてテープカセット１の前面にははＳ゛カセツト全山
亘って開口部１２が設けられている。

またその開口部１２に連通して前記底面壁３ａに切欠部
１３が設けられている。

前記テープ７は開口部１２の左右両端部で上ハーフ２に
一体的に成形された一対のテープガイドピン１４，１５
にて案内されて開口部１２に沿ってパスされている。

ところで開口部１２の前面には回動蓋１７が設けられ、
切欠部１３には摺動蓋１８が設けられている。

なおこれらの蓋１７．１８は共に合成樹脂成形されたも
のである。

そして回動蓋１７ははＳ゛コ字状なしていて、その左右
両端部１７ａに一体的に設けられた一対の支点ピン１９
を上ノ）−７２の左右両側面壁２ａに設けられた下端が
開放された支持孔２０に嵌合されて上下方向に回動自在
に枢支されている。

なおこの回動蓋１７は第６図に示す如く何れか一方の支
点ピン１９部分に嵌装された捩りバネ２１によって下方
（第２図で反時計方向）に回動附勢され、開口部１２を
常時閉塞するようになされている。

一方摺動蓋１８は平板状になしていて、下ハーフ３の底
面壁３ａ上に載置され、前後方向に水平に摺動自在に構
成されている。

なおこの際第６図及び第７図に示す如く摺動蓋１８の左
右両端部の下面に一体的に成形された各一対の小突起（
又は突条）２２が底面壁３ａに設けられた左右一対のガ
イド溝２３に係合されて摺動されることによって、摺動
蓋１８が底面壁３ａ上に極く僅かに浮上った状態で摺動
されるように構成されている。

そして第４図及び第５図に示す如く摺動蓋１８の左右方
向の中央部でその後端部に一体的に設けられたバネ係止
部２４と、下ハーフ３の後面壁３ｂの中央部の内側部分
に一体的に設けられたバネ係止部２５との間に圧縮バネ
２６が予め少し圧縮された状態で挿入係止されていて、
この圧縮バネ２６により摺動蓋１８が前方側（第５図で
左方向）に摺動附勢されて、切欠部１３を常に閉塞する
ようになされている。

なお一方のバネ係止部２４は例えば突起状をなしていて
、そのバネ係止部２４の外周に圧縮バネ２６の一端が挿
入されて係止される。

また他方のバネ係止部２５は例えばコ字状をなしていて
、そのバネ係止部２５内に圧縮バネ２６の他端が挿入さ
れ、かつその他端は第５図に示す如く上ハーフ２に一体
的に成形されたバネ押え用突起２７によって押えられて
いる。

また摺動蓋１８の左右方向のはＳ゛中央部に設けられた
長孔２８が下ハーフ３に一体的に設けられたネジ止め用
の円筒状ボス部２９に挿入されていて、この円筒状ボス
部２９が摺動蓋１８の摺動ガイドと圧縮バネ２６による
前方側への摺動のストッパーとを兼用している。

ところで上ハーフ２の左右両側面壁２ａの内側部分には
、これから下方に突出された複数本のリブ３１が一体的
に設けられている。

そして下ハーフ３に上ハーフ２を嵌め込んだ時に、これ
らのリブ３１の下端面が第６図及び第７図に示す如く摺
動蓋１８の左右両端縁１８ａ上に近接され、これらリブ
３１の下端面と、下ハーフ３の底面壁３ａと、下ハーフ
３の左右両側面壁３ｃとの間に左右一対の溝部３２が形
成される。

従って摺動蓋１８はその両端縁１８ａを両溝部３２にて
案内されて下ハーフ３の底面壁３ａ上において前後方向
へ摺動自在に構成されている。

なお前記回動蓋１７の前面壁１７ｂの左右両端部の下端
縁には左右一対のスリット３３が形成されており、かつ
これら両スリット３３に対向させて前記下ハーフ３の底
面壁３ａの前端縁の左右両端部にも左右一対のスリット
３４が形成されている。

なお３５は上ハーフ２に一体的に設けられた隔壁である
。

しかして第１図、第８図〜第１１図に示す如く、前記摺
動蓋１８の先端部の左右両端には前記両スリット３３に
夫々対向する左右一対の係止片４１が設けられている。

これら画体止片４１の左右両側縁４１ａが係合出来る左
右一対の係合部４２が前記両スリット３３の左右両側縁
に丁度横穴状をなして直角に形成されている。

テープカセット１は以上の如く構成されており、通常は
回動蓋１７と摺動蓋１８とによって開口部１２と切欠部
１３との両方が閉塞されていて、いわゆる密閉型の筐体
を構成している。

従ってこの密閉状態では、テープカセット１内への塵埃
等の浸入は防止される。

そして上記密閉状態では、第９図〜第１１図に示す如く
、画体止片４１の各一対の両側縁４１ａが両スリット３
３の各一対の係合部４２に係合されている。

しかしてこの係合状態では、その画体止片４１の各一対
の両側縁４１ａにより、回動蓋１７の第１０図及び第１
１図で矢印ａにて示した開蓋方向への回動が阻止されて
いる。

従ってこの密閉状態では、回動蓋１７が不用意に開蓋さ
れて、テープカセット１内のテープ７が不測に損傷され
たり、或いは開口部１２からテープカセット１内に塵埃
等が不測に浸入されて、テープ７に耐着される等と言っ
た不都合を極力防止出来る。

一方第１２図に示す如く、このテープカセット１をビデ
オテープレコーダ本体に装着すると、摺動蓋１８及び回
動蓋１７が開放されて、テープ７を開口部１２からテー
プカセット１外へ引き出すことが可能となる。

即ち、例えばテープカセット１をビデオテープレコーダ
本体のカセットホルダ内等へ第１２図で矢印す方向から
挿入すると、そのカセットホルダ等に設けられた突起３
６が一方のスリット３３゜３４内に相対的に挿入されて
、その突起３６により一方の係止片４１が押されて、先
ず摺動蓋１８が圧縮バネ２６に抗して後方に摺動されて
、切欠部１３が開放される。

しかしてこの摺動蓋１８の後方への摺動により、画体止
片４１が両スリット３３の後方に抜けて、画体止片４１
の各一対の両側縁４１ａが各一対の保合部から外れる。

そしてこれにより回動蓋１７の閉蓋状態での係止が解除
される。

次にテープカセット１を第１２図で矢印Ｃ方向に移動し
てカセット装着位置へ装着すると、ビデオテープレコー
ダ本体に設けられた突起（図示せず）が他方のスリット
３３．３４内に相対的に挿入されて、回動蓋１７が突き
上げられて、この回動蓋１７が捩りバネ２１に抗して第
１２図で矢印ｄ方向に回動されて、開口部１２が開放さ
れる。

なおこの時テープローディングガイド（図示せず）が切
欠部１３からテープカセット１内のテープ７の内側に挿
入される。

以上本考案の実施例に付き述べたが、本考案はビデオテ
ープレコーダ以外の各種記録再生装置やｐその他各種の
情報処理装置用のテープカセットに適用可能である。

また本考案で言う係止片及び係合部の形状や構造は図面
に示されたものに限定されることなく、その他の各種の
有効な形状や構造に変更可能であ【る。

本考案は上述の如く、テープリールを内蔵したテープカ
セットの一側面に開口部と、この開口部に連通してカセ
ット下面に切欠部とを夫々形威し、上記開口部の前面に
は回動自在の回動蓋を設；けると共に、上記切欠部を覆
う摺動自在の摺動蓋を設け、上記回動蓋及び摺動蓋が共
に閉蓋状態にある時、その摺動蓋に形成された係止片が
回動蓋に形成された保合部に係合されることによって、
その回動蓋の開蓋方向への回動を阻止させるよう１に構
成し、上記摺動蓋が開蓋方向へ摺動されたことによって
、上記回動蓋の開蓋方向への回動が可能となるように構
成したテープカセットであるから、開口部と切欠部とを
回動蓋と摺動蓋とによって夫夫閉塞するものであり、カ
セットの密封性が非常に高いものである。

それでいて、回動蓋及び摺動蓋が共に閉塞状態にある時
に、摺動蓋にて回動蓋を係止して、その回動蓋が不用意
に開蓋されるようなことを防止させることが出来て、そ
の回動蓋が不用意に開蓋されたことによって、テープ°
が損傷されたり、カセット内に塵埃等が不測に浸入され
る等の不都合を未然に防止出来る。

そして回動蓋を閉塞状態で係止する為の係止部材を摺動
蓋にて兼用させる構造であるから、部品点数並びに組立
工数が少なく、構造が簡単で、低コストなものが得られ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案をビデオテープレコーダ用のテープカセッ
トに適用した一実施例を示したものであって、第１図は
分解斜視図、第２図は側面図、第３図は第９図Ｘ−Ｘ線
矢視での断面図、第４図は第９図Ｘ−Ｘ線矢視ての断面
図、第５図は第９図Ｘ−Ｘ線矢視ての断面図、第６図は
第９図Ｘ−Ｘ線矢視での断面図、第７図は第９図Ｘ−Ｘ
線矢視での断面図、第８図は回動蓋の閉蓋状態での係止
構造を説明する正面図、第９図は同上の要部の拡大正面
図、第１０図は第９図Ｘ−Ｘ線矢視ての断面図、第１１
図は第９図Ｘ−Ｘ線矢視での断面図、第１２図は回動蓋
及び摺動蓋の開放動作を説明する要部の断面図である。 また図面に用いられた符号において、１・・・・・・テ
ープカセット、５，６・・・・・・テープリール、７・
・・・・・磁気テープ、１２・・・・・・開口部、１３
・・・・・・切欠部、１７・・・・・・回動蓋、１８・
・・・・・摺動蓋、２１・曲・捩りバネ、２６・・・・
・・圧縮バネ、４１・・・・・・係止片、４１ａ・・・
・・・両側縁、４２・・・・・・係合部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テープリールを内蔵したテープカセットの一側面に開口
   部と、この開口部に連通してカセット下面に切欠部とを
   夫々形威し、上記開口部の前面には回動自在の回動蓋を
   設けると共に、上記切欠部を覆う摺動自在の摺動蓋を設
   け１、上記回動蓋及び摺動蓋が共に開蓋状態にある時、
   その摺動蓋に杉皮された係止片が回動蓋に杉皮された係
   合部に係合されることによって、その回動蓋の開蓋方向
   への回動を阻止させるように構成し、上記摺動蓋が開蓋
   方向へ摺動されたことによって、上記回動蓋の開蓋方向
   への回動が可能となるように構成したテープカセット。