JP2003228953A - 記録テープカートリッジ - Google Patents

記録テープカートリッジ

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JP2003228953A
JP2003228953A JP2002025629A JP2002025629A JP2003228953A JP 2003228953 A JP2003228953 A JP 2003228953A JP 2002025629 A JP2002025629 A JP 2002025629A JP 2002025629 A JP2002025629 A JP 2002025629A JP 2003228953 A JP2003228953 A JP 2003228953A
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tape
leader
reel hub
recording
recording tape
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JP2002025629A
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Kazuo Hiraguchi
和男 平口
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Replacement Of Web Rolls (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録テープをドライブ装置のリールハブに巻
き取る際に該記録テープに生じる段差を小さくできる記
録テープカートリッジを得る。 【解決手段】 記録テープカートリッジでは、磁気テー
プ14の先端に接続されたテープ状のリーダテープ22
が、その幅方向両端部にそれぞれ固定されたキー部材2
4と共にリーダ部20を構成している。リーダ部20
は、磁気テープ14をドライブ装置のリールハブ32に
巻き取る際には、リーダテープ22が全長に亘りリール
ハブ32のスリット38に収容されると共に、キー部材
24のテープ保持部24Aがリールハブ32のキー溝4
0に係止される。このため、リールハブ32の外周面3
2Aにおけるスリット38の開口幅は極めて小さく、該
リールハブ32に巻き取られる磁気テープ14に生じる
段差は極めて小さい。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープ等の記
録テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容
し、使用に際して記録テープがドライブ装置の巻取リー
ルに巻き取られる記録テープカートリッジに関する。 【0002】 【従来の技術】コンピュータ等の外部記録媒体として磁
気テープ等の記録テープが用いられている。この記録テ
ープとして、保存時の収容スペースが小さく、大容量の
情報が記録できる、記録テープが巻装された単一のリー
ルをケース内に収容した記録テープカートリッジが採用
されている。 【0003】このような記録テープカートリッジを使用
する際、すなわち記録テープへの情報の記録や記録テー
プに記録された情報の再生を行う際には、該記録テープ
カートリッジをドライブ装置へ装填する。記録テープカ
ートリッジが装填されたドライブ装置では、引出手段に
よって記録テープの先端に取り付けられたリーダ部材を
ケースから引き出す。 【0004】このリーダ部材は、上記引出手段によって
ドライブ装置の巻取リールへ誘導され、記録テープは、
該巻取リールに巻き取られつつケースから順次引き出さ
れ、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッ
ド等によって情報の記録や再生が行われる。 【0005】そして、上記のようなリーダ部材として
は、ブロック状に形成されたリーダブロック、小円柱状
のリーダピン、記録テープよりも厚肉のテープ状に形成
されたリーダテープが知られている。 【0006】リーダブロックを備えた記録テープカート
リッジでは、記録テープが巻取リールに巻き取られる際
には、リーダブロックが巻取リールのリールハブ内に収
容され、該リーダブロックの湾曲された端面がリールハ
ブの外周面と共に記録テープの巻取面を構成するように
なっている。 【0007】しかしながら、リーダブロックは、記録テ
ープカートリッジ側の部材であり、その寸法精度にはド
ライブ装置へ装填される記録テープカートリッジ毎に個
体差が生じる。このため、記録テープを巻き取る巻取面
の円滑具合は各リーダブロックの寸法精度に依存し、ド
ライブ装置側ではリーダブロックの寸法精度の個体差を
吸収できないため、リールハブの巻取面、すなわち、リ
ールハブのリーダブロック収容部の開口縁部とリーダブ
ロック端面との間に許容できない段差を生じる場合があ
った。 【0008】このような段差は巻き掛けられる記録テー
プにも段差(折り目や変形)を生じさせ、この段差は次
層以降に巻き取られる実質的に記録領域となる記録テー
プの部分にも同様に生じ(所謂テープ写りが発生し)、
テープ写りが生じた記録テープの部分は、情報の記録ま
たは再生の過程で記録再生ヘッドとの適正な距離が保た
れないため、情報記録不能領域の発生または記録情報の
損失の原因となる。 【0009】特に、ブロック状のリーダブロックを収容
するリールハブの収容部は開口幅が大きい(例えば、1
2.7mm幅の記録テープの場合、直径50mmのリー
ルハブに対して外周部における開口幅約12mm)た
め、リーダブロック寸法の個体差による影響が大きく、
上記問題の生じる可能性が高い。 【0010】また、リーダピンを備えた記録テープカー
トリッジでは、記録テープが巻取リールに巻き取られる
際には、リーダピンがドライブ装置の引出手段を構成す
るリーダブロックと共に巻取リールのリールハブ内に収
容され、このドライブ装置のリーダブロックの湾曲され
た端面がリールハブの外周面と共に記録テープの巻取面
を構成するようになっている。このリーダブロックは、
例えば、その貫通孔に係合するピンを備えたカム機構や
アーム機構によって、ケース(記録テープカートリッ
ジ)内に収容されたリーダピンを引掛ける位置からリー
ルハブに収容される位置まで移動する構成である。 【0011】この構成では、ドライブ装置側の部材であ
るリーダブロックが巻取面の一部を構成するため、換言
すれば、リーダブロックとリールハブとが共にドライブ
装置を構成し一対一で対応しているため、巻取面の段差
について、記録テープカートリッジ側部品であるリーダ
ピンの寸法精度個体差の影響を受けることはない。 【0012】しかしながら、引出手段を構成するリーダ
ブロックは、カム機構等がリールハブの回転を妨げない
ようにリールハブへの収容状態では貫通孔とピンとの係
合を解除すべくリールハブ内で動けるようになっており
(リーダブロックがリールハブに当接して位置決めさる
構成ではなく)、複数のカム機構やアーム機構等によっ
て所定のテープ経路に対応した複雑な経路を移動するこ
とによるカム機構やアーム機構の作動誤差の累積によっ
て、リールハブ内で正確に位置決めされない場合があ
る。 【0013】すなわち、この構成では、ドライブ装置側
のリーダブロックのリールハブに対する位置決め精度に
起因して、上記巻取面、すなわち、リールハブのリーダ
ブロック(リーダピン)収容部の開口縁部とリーダブロ
ック端面との間にテープ写りの原因となる段差を生じる
場合があった。 【0014】さらに、リーダテープを備えた記録テープ
カートリッジでは、一端部が巻取リールのリールハブに
固定されたテープ状のテイクアップリーダの他端部がリ
ーダテープの係合孔に入り込んで該リーダテープを引掛
けた状態で、記録テープがリーダテープ、テイクアップ
リーダと共にリールハブに巻き取られるようになってい
る。この構成では、リールハブに巻き取られたテイクア
ップリーダ及びリーダテープの上から記録テープを巻き
取るため、リールハブ自体の段差が問題となることは殆
どない。 【0015】しかしながら、リーダテープの係合孔には
テイクアップリーダの他端部が入り込む(貫通する)た
め、換言すれば、それぞれ記録テープよりも厚肉である
リーダテープとテイクアップリーダとが互いに端部を重
ね合わせた如き状態でリールハブに巻き取られるため、
この重ね合わせ部分においてテープ写りの原因となる段
差が生じる。このため、リーダテープを備えた構成で
は、該リーダテープを長くして上記段差部に複数回巻き
掛ける等テープ写りを防止するための特別の対策が必要
であった。 【0016】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮して、記録テープをドライブ装置のリールハブに巻
き取る際に該記録テープに生じる段差を小さくできる記
録テープカートリッジを得ることが目的である。 【0017】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る記録テープカートリッジ
は、ケース内に回転可能に収容された単一のリールに巻
装され、ドライブ装置のリールハブに巻き取られつつ情
報の記録または再生が為される記録テープと、薄板状に
形成されると共に前記記録テープの先端に接続され、前
記記録テープを前記リールハブに巻き取る際には、前記
リールハブの外周面に開口したスリットに全長に亘り収
容されるリーダ部材と、前記リーダ部材の幅方向端部に
設けられ、前記リーダ部材が前記スリットに収容された
際に該スリットの外側に位置する係合部と、を備えてい
る。 【0018】請求項1記載の記録テープカートリッジで
は、使用に際してドライブ装置に装填されると、記録テ
ープの先端に接続されたリーダ部材が係合部と共にケー
スから引き出され、該リーダ部材がドライブ装置を構成
するリールハブのスリットに全長に亘り収容(挿入)さ
れる。 【0019】この状態で、リーダ部材の幅方向端部に設
けられた係合部はスリットの外側(例えば、リールハブ
の軸方向における外側)に位置する。この係合部は、例
えば、ケース内でリーダ部材を位置決めする機能、リー
ルハブに係止(保持)される機能、ドライブ装置の引出
手段に操作(把持や引掛け等されつつリールハブへ誘
導)される機能のうち少なくとも一部を有するか、また
は上記各機能の少なくとも一部を有する部材が取り付け
られる。 【0020】これにより、薄板状のリーダ部材は、スリ
ットのリールハブ外周面における開口部分から突出する
ことなく、記録テープとの接続部位を含んでスリットに
収容される。この状態でリールハブが回転駆動される
と、記録テープはリールハブの外周面に巻き取られつつ
ケースから順次引き出され、所定のテープ経路に沿って
配設された記録再生ヘッド等によって情報の記録や再生
が行われる。 【0021】ここで、リーダ部材は薄板状であるため、
該リーダ部材が収容される(リーダ部材の幅方向端部に
設けられた係合部を収容する必要のない)スリットを細
幅とすることができる。換言すれば、該スリットのリー
ルハブ外周面における開口部分の周方向両縁部を結ぶ直
線部分を短くすることができる。このため、記録テープ
は、上記スリットの開口部分においても、リールハブ外
周を規定する円周に略沿って巻き取られ(巻き掛けら
れ)、該記録テープにテープ写りの原因となる段差を生
じることはない。 【0022】そして、リーダ部材が全長に亘りスリット
に挿入されるため、換言すれば、リーダ部材(の長手方
向や厚み方向の端面)にはリールハブの外側において記
録テープが巻き掛けられないため、リーダ部材の寸法個
体差やスリット内における位置精度によって該巻取面に
段差を生じさせることがなく、リーダ部材の厚みが該巻
取面に段差を生じさせることもない。 【0023】このように、請求項1記載の記録テープカ
ートリッジでは、記録テープをドライブ装置のリールハ
ブに巻き取る際に該記録テープに生じる段差を小さくで
きる。 【0024】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係る記録テ
ープカートリッジ10について、図1乃至図図7に基づ
いて説明する。 【0025】図1には、記録テープカートリッジ10の
概略全体構成が斜視図にて示されている。この図に示さ
れる如く、記録テープカートリッジ10は、平面視で略
矩形状のケース12内に、情報記録再生媒体である記録
テープとしての磁気テープ14を巻装した単一のリール
16が回転可能に収容されて構成されている。 【0026】ケース12の下面には、リール16のリー
ルギヤを露出させるギヤ開口(何れも図示省略)が設け
られており、リール16はリールギヤがドライブ装置の
駆動ギヤに噛合わされてケース12内で回転駆動される
ようになっている。 【0027】また、ケース12にはスライドドア18に
よって開閉される開口12Aが形成されており、磁気テ
ープ14の引き出し用とされている。さらに、ケース1
2には、開口12Aの上下の縁部外側において外部に臨
む上下一対の保持溝12Bが設けられており、後述する
キー部材24の位置決め突起24Cがスライドしつつ係
脱可能とされている。保持溝12Bの外部に臨む端部
は、テーパ状に拡幅されている。 【0028】図2に示される如く、磁気テープ14の先
端には、リーダ部20が設けられている。リーダ部20
は、リーダ部材としてのテープ状または薄板状のリーダ
テープ22と、該リーダテープ22の幅(上下)方向両
端部にそれぞれ固定された係合部としての上下一対のキ
ー部材24とを備えて構成されている。 【0029】リーダテープ22は、キー部材24を保持
できる(少なくともリーダ部20の自由状態で座屈しな
い)程度の剛性を有している。具体的には、リーダテー
プ22は厚みが0.05mmから0.1mm程度の金属
薄板またはプラスチック(樹脂)薄板より構成されてい
る。このリーダテープ22の幅は、磁気テープ14の幅
(本実施の形態では、12.7mm幅)よりも若干大と
されている。 【0030】また、リーダテープ22の長さは、後述す
るリールハブ32のスリット38の長さよりも若干短く
設定されている。このリーダテープ22の長手方向一端
部には磁気テープ14(リーダテープ22)と同幅の接
着(粘着)テープであるスプライステープ26が貼付さ
れており、このスプライステープ26は磁気テープ14
の先端にも貼付されている。 【0031】これにより、磁気テープ14とリーダテー
プ22とが、互いの長手方向中心線を一致させると共に
互いの長手方向端部を一致させた状態で、スプライステ
ープ26を介して接続される構成である。なお、本実施
の形態では、磁気テープ14の厚みは6μm乃至20μ
mとされ、スプライステープ26の厚みは15μm乃至
30μmとされている。 【0032】一方、各キー部材24は、リーダテープ2
2の幅方向端部が嵌入可能なテープ保持部24Aを備え
ている。各テープ保持部24Aは、それぞれリーダテー
プ22と同等の長さとされ、互いの長手方向端部を略一
致させると共にリーダテープ22の幅方向端部(磁気テ
ープ14の幅方向端部よりもそれぞれ上下に突出した部
分)が略全長に亘り嵌入された状態で接着等によって固
定されている。 【0033】そして、リーダテープ22に固定された上
下のテープ保持部24Aの対向間隔が磁気テープ14の
幅と略一致している。このテープ保持部24Aは、後述
するリールハブ32のキー溝40に対し挿脱可能とされ
ており、該キー溝40に挿入(係止)された状態では、
リールハブ32の周方向(接線方向)に作用する磁気テ
ープ14の張力に抗するようになっている。 【0034】また、テープ保持部24Aのリーダテープ
22固定側とは反対側には、ドライブ装置の引出手段に
よる操作(把持、係合等)用の操作部24Bが一体に設
けられている。操作部24Bは、テープ保持部24Aと
同等の長さとされ、該テープ保持部24Aに固定される
リーダテープ22の厚み方向に対し略対称の平板状に形
成されている。さらに、操作部24Bのテープ保持部2
4Aとは反対側の面には、位置決め突起24Cが突設さ
れている。位置決め突起24Cは、操作部24Bの幅方
向中央部に位置しケース12の保持溝12Bに係脱可能
とされている。 【0035】以上説明したように、リーダテープ22に
固定された状態の各キー部材24(すなわち、リーダ部
20)は、リールハブ32に係止される機能と、引出手
段に操作される機能と、ケース12に位置決め(保持)
される機能とを兼ね備えた構成とされている。 【0036】次にドライブ装置の巻取リール30につい
て説明する。図3には巻取リール30の概略全体構成が
斜視図にて示されている。この図に示される如く、巻取
リール30は、平面視円形で高さ(軸方向長さ)が磁気
テープ14の幅よりも若干大であるリールハブ32と、
該リールハブ32の軸(上下)方向両端部にそれぞれ同
軸的に固定された円板状の上フランジ34、下フランジ
36とを備えて構成されている。上フランジ34、下フ
ランジ36には、それぞれ外周側において互いの対向間
隔が広がるようにテーパ部34A、36Aが設けらてい
る。 【0037】図4(上フランジを切り離した斜視図)及
び図5にも示される如く、リールハブ32には、細幅の
スリット38が設けられている。スリット38は、リー
ルハブ32の外周面32Aに開口すると共にリールハブ
32の径方向に長手とされており、その長さがリーダテ
ープ22の長さよりも若干大とされると共に、その幅が
リーダテープ22の厚みよりも若干大(例えば、0.1
mm厚のリーダテープ22に対し0.2mm)とされて
いる。このように、スリット38は、極めて細幅である
ため、例えば、一切削の加工等によって形成でき寸法精
度が高い。 【0038】また、スリット38の上下(リールハブ3
2の軸方向)端には、それぞれキー部材24のテープ保
持部24Aに対応したキー溝40と操作部24Bに対応
した凹部42とが、リールハブ32の外周面32Aに開
口して連設されている。また、上下の凹部42はそれぞ
れリールハブ32の上下端で開口している。なお、スリ
ット38、キー溝40、凹部42の内端は互いに一致し
ている。 【0039】すなわち、リールハブ32では、スリット
38はその高さが上下のテープ保持部24Aの対向間隔
(すなわち、磁気テープ14の幅)と略一致される共に
上下のキー溝40底部にも開口しており、上下のキー溝
40、凹部42にそれぞれキー部材24のテープ保持部
24A、操作部24Bが入り込んだ状態で、スリット3
8にリーダテープ22を全長に亘り(磁気テープ14と
の接続端を含んで)収容可能となっている。 【0040】これにより、磁気テープ14は、リールハ
ブ32のスリット38よりも上下の部分(キー溝40
等)には巻き取られない構成である(図6参照)。な
お、キー溝40の幅はテープ保持部24Aの幅と略一致
しているが、凹部42の幅は操作部24Bの幅よりも若
干大とされている。 【0041】一方、上フランジ34、下フランジ36に
は、それぞれ径方向に長手とされた逃げ溝44が互いに
対向して設けられている。逃げ溝44は、リールハブ3
2の凹部42と同幅とされ、その内端が凹部42の内端
と一致している。また、逃げ溝44の外端は、上下のフ
ランジ34、36のテーパ部34A、36Aにおいて径
方向外側に開口している。 【0042】そして、図6に示される如く、各逃げ溝4
4の深さはキー部材24の位置決め突起24Cの突出高
さよりも大とされており、すなわち、上下の逃げ溝44
の底部の対向間隔がリーダ部20の全高よりも大とされ
ており、リーダ部20のリールハブ32に対する径方向
に沿った接離が可能な構成である。 【0043】なお、逃げ溝44は、リールハブ32の凹
部42をキー部材24の操作部24Bの板厚に対し十分
深くする場合には、キー部材24の位置決め突起24C
に対応した幅の溝としても良いが、上記の寸法とするこ
とで凹部42を深く形成することなく操作部24Bのス
ムースな係脱(リーダ部20のリールハブ32に対する
径方向に沿った接離)を可能としつつ、上下のフランジ
34、36の対向間隔を抑え、リールハブ32に巻き取
った磁気テープ14の幅方向のずれ(所謂、段落ち)を
抑止するようになっている。 【0044】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。 【0045】上記構成の記録テープカートリッジ10で
は、保管時や運搬時等の非使用時には、ケース12の開
口12Aがスライドドア18によって閉塞され、ケース
12内への塵埃等の進入が阻止されている。この状態で
は、リーダ部20の各キー部材24の位置決め突起24
Cがケース12の保持溝12Bにそれぞれ挿入されてい
る。 【0046】記録テープカートリッジ10を使用する
際、すなわち磁気テープ14への情報の記録または磁気
テープ14に記録された情報の再生を行う際には、該記
録テープカートリッジ10をドライブ装置に装填する。 【0047】ドライブ装置に装填された記録テープカー
トリッジ10では、スライドドア18が移動されて開口
12Aが開放される。すると、開放された開口12Aか
らケース12内へドライブ装置の引出手段が進入し、該
引出手段はリーダ部20の上下の操作部24Bをそれぞ
れ保持(把持や係合等)しつつ該リーダ部20をケース
12から引き出す。 【0048】引出手段は、リーダ部20を巻取リール3
0まで誘導し、図6に示される如く、上下の逃げ溝44
間を通してリールハブ32の径方向に沿ってリーダ部2
0をリールハブ32に近接させる。 【0049】そして、上下のテープ保持部24Aがリー
ルハブ32のキー溝40に入り込むように操作部24B
をそれぞれ凹部42に挿入すると、これに伴って、リー
ダテープ22がスリット38に挿入、収容される。図6
及び図7(B)に示される如く、リーダテープ22が全
長に亘り(磁気テープ14との接続端まで)スリット3
8内に収容されると、引出手段は巻取リール30の回転
に干渉しない位置まで退避する。 【0050】この状態で巻取リール30をリール16と
同期させつつ図7(A)の矢印A方向に回転させると、
磁気テープ14は、リールハブ32の外周面32Aに巻
き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテ
ープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド(磁気ヘッ
ド)によって、情報の記録または記録された情報の再生
が為される。 【0051】ここで、リーダ部20のリーダテープ22
がテープ状(薄板状)であるため、ドライブ装置のリー
ルハブ32に設けるリーダ部材収容部としてのスリット
38の幅(外周面32Aにおける開口幅)を極めて小さ
くすることができる。このため、磁気テープ14がスリ
ット38の上記開口部分に直線的に巻き掛けられても、
該直線部分は極めて短く外周面32Aを規定する円周と
略一致し、該円周に略沿って磁気テープ14が巻き取ら
れる(巻き掛けられる)こととなる。これにより、磁気
テープ14に生じる段差(折り目や変形等)は極めて小
さく、この段差がテープ写りの原因となることはない。 【0052】そして、この細幅のスリット38に入り込
む部材によって磁気テープ14を巻き取る巻取面を構成
する必要がなく、スリット38内に全長に亘り入り込む
リーダテープ22は、その長手方向端面が磁気テープ1
4を巻き取る巻取面を構成しないため、その個体差やス
リット38内における位置精度によって該巻取面に段差
を生じさせることがない。 【0053】また、リーダテープ22は、その全長に亘
り(磁気テープ14との接続端まで)スリット38に収
容され外周面32Aに突出しないため、換言すれば、そ
の厚み方向端面に磁気テープ14が巻き掛けられること
もないため、リーダテープ22の厚みがリールハブ32
に巻き取られる磁気テープ14に段差を生じさせること
もない。 【0054】このように、本実施の形態に係る記録テー
プカートリッジ10では、磁気テープ14をドライブ装
置のリールハブ32に巻き取る際に該磁気テープ14に
生じる段差を小さくできる。具体的には、本実施の形態
では、図6(B)に示される如く、磁気テープ14に生
じる段差を磁気テープ14とスプライステープ26の各
厚みとの和に略相当する厚み(テープ写りの問題が生じ
ない程度の段差)にまで抑制することができる。なお、
スプライステープ26が全長に亘ってスリット38に入
り込む構成(例えば、リーダテープ22の中間部に磁気
テープ14を接続する構成)とすれば、上記段差を磁気
テープ14の厚みにまで抑制できることは言うまでもな
い。 【0055】なお、上記の実施の形態では、係合部とし
てのキー部材24をリーダテープ22の幅方向両端部に
それぞれ設けた構成としたが、本発明はこれに限定され
ず、リーダテープ22がスリット38の収容された状態
で該スリット38の外側に位置する(スリット38の外
周面32Aにおける開口幅を広げることのない)係合部
であれば、如何なる寸法形状(別部材であっても、リー
ダテープ22に一体に設けられても良い)の係合部を設
けた構成としても良く、このような係合部(キー部材2
4を含む)がリーダテープ22の一方の幅方向端部にの
み設けられた構成としても良い。 【0056】そして、このような係合部は、ケース12
の保持溝12Bに位置決めされる機能、ドライブ装置の
引出手段に操作(把持、係合保持等されつつケース12
から引き出し)される機能、リールハブ32に係止され
る機能の全てを有する好ましい構成に限定されないこと
は言うまでもない。したがって、例えば、係合部として
リーダテープ22の幅方向に延設された係合片を備え、
該係合片が引出手段に把持された(磁気テープ12の張
力に抗する)状態でリールハブ32が回転駆動され、該
リールハブ32に磁気テープ12が所定量巻き取られる
と引出手段による上記把持を解除することで、該係合片
がリールハブ32に係止される機能を有さない構成とす
ることもできる。 【0057】また、本発明における係合部は、上記3つ
の機能の全部または一部を備えず、該3つの機能の少な
くとも一部を備えた部材(例えば、キー部材24)を取
り付つけるためのリーダテープ22におけるスリット3
8に入り込まない部分(例えば、上記実施の形態におけ
るリーダテープ22における磁気テープ14の幅方向端
部よりも突出した部分)であっても良い。 【0058】さらに、リーダテープ22は、材質や厚み
が上記実施の形態における材質及び厚みに限定されるこ
とはなく、要求される強度や磁気テープ14の厚みに応
じて許容される(テープ写りを生じさせることのない)
スリット38の幅に応じて、材質及び厚みが決められれ
ば良い。 【0059】さらにまた、上記実施の形態では、リーダ
テープ22がスプライステープ26を介して磁気テープ
14に接続された構成としたが、本発明はこれに限定さ
れず、例えば、磁気テープ14がリーダテープ22とス
プライステープ26とに挟まれた状態で接続されても良
く、リーダテープ22等と磁気テープ14とが超音波溶
着やヒートシール、接着等によって直接的に接続されて
も良い。 【0060】また、上記実施の形態では、記録テープと
して磁気テープ14を用いた構成としたが、本発明はこ
れに限定されず、記録テープは情報の記録及び記録した
情報の再生が可能な長尺テープ状の情報記録再生媒体と
して把握されるものであれば足り、本発明に係る記録テ
ープカートリッジが如何なる記録再生方式の記録テープ
にも適用可能であることは言うまでもない。 【0061】 【発明の効果】以上説明したように本発明に係る記録テ
ープカートリッジは、記録テープをドライブ装置のリー
ルハブに巻き取る際に該記録テープに生じる段差を小さ
くできるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリ
ッジの概略全体構成を示す斜視図である。 【図2】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリ
ッジを構成するリーダテープ及びキー部材を示す分解斜
視図である。 【図3】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリ
ッジの磁気テープが巻き取られるドライブ装置の巻取リ
ールの概略全体構成を示す斜視図である。 【図4】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリ
ッジの磁気テープが巻き取られるドライブ装置の巻取リ
ールの上フランジを切り離して見た斜視図である。 【図5】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリ
ッジの磁気テープが巻き取られるドライブ装置の巻取リ
ールの概略全体構成を示す正面図である。 【図6】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリ
ッジを構成するリーダテープ及びキー部材の上記巻取リ
ールのリールハブへの収容、係止状態を示す側面断面図
である。 【図7】本発明の実施の形態に係る記録テープカートリ
ッジを構成するリーダテープの上記巻取リールのリール
ハブへの収容状態を示す図であって、(A)は平面断面
図、(B)は要部拡大断面図である。 【符号の説明】 10 記録テープカートリッジ 12 ケース 14 磁気テープ(記録テープ) 16 リール 22 リーダテープ(リーダ部材) 24 キー部材(係合部) 32 リールハブ 32A 外周面 38 スリット

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ケース内に回転可能に収容された単一の
    リールに巻装され、ドライブ装置のリールハブに巻き取
    られつつ情報の記録または再生が為される記録テープ
    と、 薄板状に形成されると共に前記記録テープの先端に接続
    され、前記記録テープを前記リールハブに巻き取る際に
    は、前記リールハブの外周面に開口したスリットに全長
    に亘り収容されるリーダ部材と、 前記リーダ部材の幅方向端部に設けられ、前記リーダ部
    材が前記スリットに収容された際に該スリットの外側に
    位置する係合部と、 を備えた記録テープカートリッジ。
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