WO1999006215A1 - Imprimante et technique d'impression - Google Patents

Description

明 細 書 プリン夕装置及び印画方法 技 術 分 野 本発明は、 プリ ン夕装置及び印画方法に関し、 詳しくは、 従来の ィンクの色数に加え色空間上で色相の異なるィンクを加えることに より、 色再現範囲を広くすることが可能なプリン夕装置及び印画方 法に関するものである。

背 景 技 術 近年、 特にオフィス等においてデスク トツプパブリ ヅシングと称 されるコンピュー夕を使用した文書作成が盛んに行われるようにな つてきており、 最近では文字や図形だけでなく、 写真のようなカラ —の自然画像やコンピュータグラフィ ックスを文字， 図形とともに 出力するといつた要求も増加してきている。 このため、 高品位な自 然画像やコンピュ一夕グラフィ ックスをプリン トすることが要求さ れ、 その際モニタ一の色をそのまま印画したいという要求が高まつ ている。

この要求に対して、 例えば従来のプリン夕装置として、 濃度の低 い （以下、 低濃度という。 ） シアン及び濃度の高い （以下、 高濃度 という。 ） シアン、 低濃度マゼン夕及び高濃度マゼン夕、 及び高濃 度イエロ一 （比視感度が低いためイェローに関しては低濃度ィ ンク を省く ことができる。 ） のインクを用いたものにおいては、 階調表 現をする場合に、 同じ色 （色相） の高濃度インクと低濃度インクと を用いて重ね打ちを行っていた。 すなわち、 従来のプリンタ装置で は、 図 1に示すように、 例えばシアンの階調表現については、 低濃 度のシアンのイ ンク C ' 及び高濃度のシアンのインク Cを用い、 こ れらの吐出量， 吐出比等を調整することによって行っていた。 なお、 ここでは、 図 1左側のインク C ' を 1滴吐出した場合が最も階調が 低い状態を表し、 図 1右側のインク C ' を 4滴及びイ ンク Cを 3滴 吐出した場合が最も階調が高い状態を表している。

しかしながら、 従来のプリ ン夕装置では、 上述のように同じ色の 低濃度ィンクと高濃度ィンクを用いて重ね打ちをすることにより階 調表現は出来るものの、 ィ ンクの持つ色域の狭さから色再現範囲が 広がらないという問題点があった。 例えば、 1:述した低濃度シアン 及び高濃度シアン、 低濃度マゼン夕及び 濃度マゼン夕、 及び高濃 度イエロ一のィ ンクを用いた従来のプリ ン夕装置は、 これら各イン クを組み合わせて重ね打ちした場合であっても、 図 2に L * a * b * 表色系色度図で示すように、 モニタ一で表現出来る色再現範囲を力 バ一しきれないという問題点があった。 このため、 従来のプリン夕 装置では、 モニタ一の色をそのまま印画するという要求に応えるこ とができず、 高品位な自然画像やコンピュータグラフィ ックスをプ リ ン トアウ ト した場合に満足な結果が得られなかった。

そこで本発明は、 上述した従来の実情に鑑みて提案されたもので あり、 階調表現による色再現域を広げることによりモニタ一で表示 される色を鮮明にプリントァゥ トできるプリン夕装置及び印画方法 を提供することを目的とする。

発 明 の 開 示 本発明では、 カラ一ィンクの色数が濃淡を含め 4種類以上のィン クを持つプリン夕装置において、 高濃度ィ ンクとして少なく とも色 相の異なる 3種類のィ ンクを有し、 低濃度ィ ンクとして上記各ィ ン クと色空間において色相の異なるィンクを一つ以上有し、 これらを 印画表現に用いる。

また、 本発明では、 色相または濃度の異なる 4種類以上のインク を使用してプリン トするプリン夕装置において、 色相の異なる少な く とも 3種類の高濃度ィンクと、 上記高濃度ィンクのそれぞれと色 相の異なる少なく とも 1種類の低濃度ィ ンクとを使用して印画する ₍ なお、 上記高濃度イ ンクとしては、 色空間上の色相が相互に離れ たシアン、 マゼン夕、 イエロ一を用いること、 もしくは同様に色空 問上の色相が相互に離れたレッ ド、 グリーン、 ブルーを用いること が好ましい。 また、 上記低濃度インクとしては、 上記各インクに対 して色空間において色相の異なるィンクを用いるようにする。

上記プリン夕装置及び上記印画方法においては、 色再現域を決め る高濃度領域においてィンクの色数が増えることにより、 その色再 現域が拡張される。 具体的には、 印画表現において高濃度インクと 低濃度ィンクとを組み合わせて重ね打ちすることにより、 濃度の高 い部分及び低い部分のそれぞれについて階調表現と色再現を行うよ うにする。 本発明によれば、 階調表現による色再現域を広げることにより、 モニターで表示される色を鮮明にプリン トアウ トすることが可能と なる。 また、 高濃度インクと低濃度インクとを組み合わせて重ね打 ちすることにより、 階調表現による色再現域が広げられ、 モニタ一 で表示される色を鮮明にプリ ン トァゥ 卜することが可能となる。

図面の簡単な説明

図 1は、 従来のプリン夕装置における階調表現方法を説明するた めの図である。

図 2は、 従来のプリ ン夕装置の色再現域とモニタ一の色再現域と を比較して表した L * a * b * 表色系色度図である。

図 3は、 本発明を適用したプリン夕装置の一例を模式的に示す要 部概略斜視図である。

図 4は、 上記プリン夕装置の印画及び制御系の構成を示すプロッ ク図である。

図 5は、 上記プリン夕装置の印画へッ ド及びその駆動回路の構成 を示すブロック図である。

図 6は、 上記プリン夕装置により高濃度ィンク及び低濃度ィンク を用いた階調表現方法を説明するための図である。

図 7は、 上記プリン夕装置によりプリン トアウ トした場合の色再 現域とモニ夕一の色再現域とを比較して表した L * a * b * 表色系色 度図である。 図 8は、 上記プリン夕装置において使用されるィンクの種類を説 明するための L * a * b * 表色系色度図である。

図 9は、 溶媒に対する染料の占める割合 （染料％) と〇D値との 関係を実測して表した特性図である。

図 1 0は、 ヒ記プリンタ装置において、 高濃度ィ ンクとしてシァ ン， マゼン夕， イエロ一の 3種類を用い、 低濃度インクとしてレツ ドのみ、 グリーンのみ、 ブル一のみを使用した場合、 及び低濃度ィ ンクとしてレッ ド， グリーン， ブルーの全てを使用した場合におけ る色再現性を実測した L * a * b * 表色系色度図である。

図 1 1は、 本発明を適用したプリン夕装置の他の例を模式的に示 す要部概略斜視図である。

図 1 2は、 本発明を適用したプリ ン夕装置のさらに他の例を模式 的に示す要部概略斜視図である。

発明を実施するための最良の形態 以下、 本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら 詳細に説明する。

本発明は、 例えば図 3に示すような構成のプリン夕装置に適用さ れる。 このプリン夕装置は、 いわゆるシリアル型のプリン夕装置で あり、 被印刷物であるプリ ン ト紙 1が支持される ドラム 2、 このプ リ ン ト紙 1に記録を行うプリ ン トへッ ド部 3、 このプリ ン トへッ ド 部 3を移動させるための図示しないネジ溝が形成された送りネジ 5 . 上記ドラム 2を回転させるためのモー夕 9、 上記ドラム 2の回転制 御や上記へッ ド部 3の送り制御及び上記プリ ン 卜紙 1への印字又は 印画 （以下、 単に印画という。 ） の制御等を行うための制御部 2 0 等からなる。

上記プリン ト紙 1は、 ドラム 2の軸方向に平行に設けられた紙圧 着ローラ 4により、 ドラム 2に圧着保持されるようになっている。 また、 上記ドラム 2の外周近傍には、 送りネジ 5がドラム 2の軸方 向に平行に設けられている。 そして、 この送りネジ 5には、 プリン トヘッ ド部 3が保持されている。 すなわち、 かかるプリン トへッ ド 部 3は、 送りネジ 5の回転によって、 図 3中矢印 Mで示すように ド ラム 2の軸方向に移動するようになっている。 なお、 プリン トへッ ド部 3のドラム 2の軸方向への移動は、 送りネジ 5の代わりにタイ ミングベルトとステツプモー夕等を使川して行ってもよい。

プリン トヘッ ド部 3は、 この実施の形態では、 低濃度インクとし てシアン、 マゼン夕が吐出でき、 また、 濃度インクとしてイエロ 一、 グリーン、 レッ ド、 ブルーが吐出できるように、 各インクの供 給がなされる。 これら各ィ ンクを様々な比率で吐出することにより、 プリン ト紙 1に文字、 図形、 及びカラーの β然画像やモニタに表示 されたグラフィ ック画像を印画するようになっている。 そして、 プ リン トへッ ド部 3には、 これら各ィンクをプリント紙 1に吐出して 印画するための後述する印画へッ ド 2 8が内蔵されている。

一方、 ドラム 2は、 プーリ 6、 ベルト 7、 プーリ 8を介してモー 夕 9により図 3中矢印 mで示すように回転駆動される。 なお、 送り ネジ 5及びモー夕 9の回転とプリン トへッ ド部 3は、 詳細を後述す る制御部 2 0からの印画デ一夕及び制御信号に基づいて制御される。 これにより、 プリン夕装置においては、 ヘッ ド ドライブ， へッ ド送 り， ドラム回転等の各種制御が実行される。 具体的には、 プリン ト へッ ド部 3が移動して 1行分の印画を行うと、 ドラム 2を 1行分だ け回転させて次の印画を行うようになっている。 なお、 印画するに あたっては、 プリ ン トへッ ド部 3がー方向に移動する場合と往復方 向に移動する場合とがある。

このようなプリン夕装置における印画及び制御系のプロック図を 図 4に示す。 上記プリ ン夕装置は、 図 4に示すように、 信号処理制 御回路 2 2、 第 1のドライバ 2 3、 第 2のドライバ 2 4、 メモリ 2 5、 補正回路 2 6、 駆動制御部 2 7等を備えた制御部 2 0 と、 外部 プロックから供給される入力信号を制御部 2 0に供給する信号入力 部 2 1 と、 上記プリ ン トへッ ド部 3に内蔵された印画へッ ド 2 8 と を備えている。

信号処理制御回路 2 2は、 各プロックを制御するための C P U及 び D S P ( Digital Signal Processor )等を備えてなり、 信号入力部 2 1を介して入力される図示しないパーソナルコンピュータ等の外 部ブロックからの入力信号に基づいて作動し、 またこの入力信号に 所定処理を施すようになつている。 この入力信号には、 印字デ一夕， 印画データ， 操作信号及び外部制御信号などが含まれる。

信号処理制御回路 2 2によって処理された入力信号は、 駆動制御 部 2 7に供給される。 駆動制御部 2 7は、 この入力信号に基づいて 各種制御信号を出力し、 図 3に示した ドラム 2及び送りネジ 5や夕 イ ミングベルトを回転駆動するモー夕 9の駆動、 同期、 プリン トへ ッ ド部 3のへヅ ドク リ ング、 プリン ト紙 1の供給/排出などの 制御を行う。

第 1のドライ ' 2 3及び第 2のドライバ 2 4は、 印画へッ ド 2 8 を駆動するものであり、 それぞれ全階調域 （低階調部乃至高階調 部） の印画及び高階調の印画を受け持つ。

メモリ 2 5は、 例えば上記印画へッ ド 2 8の駆動の際に印画の順 番等の関係で印画デ一夕等を一時的に記憶させておくためものであ り、 ライ ンバッファメモリや 1画面メモリなどで構成される。

また、 信号処理制御回路 2 2には、 図 4に示すように、 補正回路 2 6が接続されており、 この補正回路 2 6により、 ァ補正， 色補正， 各へッ ドのばらつき補正などの制御を行う。 補正回路 2 6は、 予め 決められた補正デ一夕を R 0 M ( read only memory )マップ形式で格 納しておき、 外部条件、 例えばノズル番号， 温度， 入力信号などに 応じてその補正デ一夕を取り出すようにするのが一般的である。

次に、 上記印画へッ ド 2 8の構成及びその駆動回路を図 5に示す。 印画ヘッ ド 2 8には、 図 5に示すように、 全階調域を印画するため に設けられた第 1の印画駆動素子 3 3と高階調部を印画するために 設けられた第 2の印画駆動素子 3 4とがそれぞれ複数備えられてい る。 そして、 上記第 1のドライバ 2 3が上記第 1の印画駆動素子 3 3を駆動制御し、 第 2のドライバ 2 4が第 2の印画紙駆動素子 3 4 を駆動制御するようになっている。 すなわち、 この実施の形態にお いては、 各印画駆動素子 3 3， 3 4がいわゆる積層型のものであり、 これらの数と同数だけ第 1の ドライバ 2 3及び第 2のドライノ 2 4 が設けられている。

これら各ドライバ 2 3， 2 4は、 信号処理制御回路 2 2内に設け られたシリアルパラレル変換回路 3 1及びタイ ミング制御回路 3 2 の制御に基づいて、 それぞれに対応する第 1及び第 2の印画駆動素 子 3 3 , 3 4を駆動制御する。 そして、 これら各印画駆動素子 3 3 , 3 4によってそれぞれ 1 ドッ ト分の高濃度及び/又は低濃度ィ ンク が吐出されるようになっている。

具体的には、 このプリン夕装置は、 外部ブロックからの上記入力 信号が信号入力部 2 1を介して制御部 2 0の信号処理制御回路 2 2 に入力され、 この信号処理制御回路 2 2において印画デ一夕を印画 順に揃えてシリアルのデジタル中間調デ一夕を生成する。 信号処理 制御回路 2 2は、 生成したデジタル中間調データをシリアルパラレ ル変換回路 3 1に供給するとともに、 印画タイ ミングになると、 夕 ィ ミング制御回路 3 2に印画ト リガを供給する。

シリアルパラレル変換回路 3 1は、 入力したシリアルのデジタル 中間調デ一夕をパラレルデ一夕に変換して、 変換後のデジタル中間 調データを第 1のドライバ 2 3及び第 2のドライバ 2 4の各々に供 給する。 なお、 シリアルパラレル変換回路 3 1は、 このデジタル中 間調データの変換時に、 変換したデジタル中間調データが低階調側 と高階調側を切り替える所定のしきい値以下の場合は、 高階調側を 受け持つ第 2のドライバ 2 4にはデータを送らないようにする。 夕イ ミング制御回路 3 2は、 入力した印画ト リガに従い、 所定夕 ィ ミングで第 1のドライバ 2 3及び第 2 ドライバ 2 4の各々を作動 させる。 これにより、 第 1のドライバ 2 3及び第 2 ドライバ 2 4の 各々は、 対応する各印画駆動素子 3 3 , 3 4を駆動制御する。

なお、 印画の順序は、 印画へッ ド 2 8や印画部の構成で異なり、 また印画デ一夕の入力順番との関係もあり、 必要に応じてメモリ 2 5に一旦記録させてから取り出すようにする。 また、 マルチヘッ ド でノズル数が非常に多い場合には、 印画へッ ド 2 8に I Cを搭載し てこの印画へッ ド 2 8に接続する配線数を減らすようにすればよい。 次に、 図 6を参照してこのプリン夕装置による印画方法について 説明する。 このプリン夕装置において例えばシアンについての階調 表現を行う場合は、 図 6左側に示すように、 低濃度のシアンのイン ク C ' で重ね打ちをすることにより低階調部を表現し、 図 6右側に 示すように、 これに高濃度のブルーのィンク B及び高濃度のグリ一 ンのィンク Gを加えることによって高階調部を表現する。 これによ り、 従来のプリン夕装置において低濃度のシアンのインク C， 及び 高濃度のシアンのィンク Cを用いてシアンについての階調表現を行 つた図 1における場合と同様の効果が得られる。 さらに、 高階調部 の表現においては、 高濃度のブルーのィンク Bと高濃度のグリーン のイ ンク Gとの吐出比率を変えることにより、 高階調部における色 相を微妙に変化させることが可能となり、 色再現性が向上する。

なお、 図示しないが、 マゼン夕についての階調表現を行う場合は、 同様に低濃度のマゼン夕のィンクで重ね打ちをすることにより低階 調部を表現し、 これに高濃度のレツ ドのイ ンク及び上記プル一のィ ンク Bを加えて高階調部を表現することで、 上述の場合と同様の効 果が得られる。

さらに、 イェローについての階調表現を行う場合は、 高濃度のィ エローのィンクで重ね打ちをすることにより低階調部を表現し、 こ れに高濃度のグリーンのィ ンク G及びレツ ドのインクを加えること により高階調部を表現することで、 上述の場合と同様の効果が得ら れる。 なお、 イェローについては比視感度が低いため、 高濃度イン クで重ね打ちした場合でも所謂ざらつきなく低階調部を表現できる。 また、 ブル一についての階調表現を行う場合は、 低濃度のマゼン 夕のィンク及び低濃度のシアンのィンク C， を用いて低階調部を表 現し、 高階調部では高濃度のブルーィンク Bのみにより或いはこれ に低濃度のマゼン夕のィンク及び上記シアンのィンク C， を加える ことにより階調を表現する。 これにより、 高濃度のプル一イ ンク B のみを重ね打ちして低階調部を表現した場合のざらつきの発生を防 止することができる。

同様に、 グリーンについての階調表現を行う場合は、 低濃度のシ アンのィンク C ' 及び高濃度のイエロ一のィンクを用いて低階調部 を表現し、 高階調部では高濃度のグリーンのィ ンクのみにより或い はこれに上記シアンのィンク C ' 及び上記ィエローのィ ンクを加え ることにより階調を表現すればよい。

また同様に、 レッ ドについての階調表現を行う場合は、 高濃度の イエロ一色のィンク及び低濃度のマゼン夕色のィンクを用いて低階 調部を表現し、 高階調部では高濃度のレッ ドィンクのみにより或い はこれに上記イエロ一色及び低濃度のマゼン夕色のインクを加える ことにより階調を表現すればよい。

本発明のプリン夕装置では、 以上のように色空問において色相の 異なるィンクを用いて色表現を行うことにより、 表現できる色空間 が広がることになる。 すなわち、 低濃度シアン、 低濃度マゼン夕、 高濃度シアン、 高濃度マゼン夕、 高濃度イエロ一を用いた従来のプ リン夕装置では、 図 2に示したように、 モニターの色再現域に対し て狭い色再現範囲であつたが、 低濃度シアン、 低濃度マゼン夕、 高 濃度プル一、 高濃度グリーン、 高濃度レッ ド、 高濃度イエロ一を用 いた本発明のプリン夕装置により上述のような印画方法を用いれば、 図 7に示すように、 モニタ一とほぼ同程度の広い色再現域になる。 これにより、 モニターに表示される高品位な自然画像ゃコンピュー 夕グラフィ ック等を鮮明にプリン トアウ トすることが可能になる。 なお、 この実施の形態では、 使用するインクを低濃度シアン， 低 濃度マゼン夕， 高濃度ブル一， 高濃度グリーン， 高濃度レッ ド， 高 濃度イェローとしたが、 本発明はこれに限定されるものではない。 例えば、 使用するイェローイ ンクは低濃度のものであってもよい。 また、 ブルー， グリーン， レッ ドの各インクについては、 図 8の L * a * b * 表色系色度図に示すように、 それぞれシアン〜マゼンタ間， イエロ シアン間， マゼン夕〜イェロー間の色相におけるいずれ かの色であればよい。 勿論、 シアン， マゼン夕， イェローの各イン クを、 それぞれグリーン〜ブルー P ， ブル レッ ド間， レッ ド〜 グリーン間の色相におけるいずれかの色としても良いことは うま でもない。

さらに、 本発明においては、 高濃度インクとしてシアン， マゼン 夕， イエロ一を用い、 低濃度イ ンクとしてレッ ド， グリーン， プル 一を用いても同様の効果が得られる。 なお、 この場合もシアン， マ ゼン夕， イェローの各インクについては、 それぞれグリーン〜プル —間， ブル一〜レッ ド間， レッ ド〜グリーン間の色相におけるいず れかの色であればよく、 上述のようにその逆も同様である。

なお、 本発明においては、 使用するインクは 6種類である必要は なく、 少なく とも 3種類の高濃度ィ ンクとこれら各高濃度ィ ンクと 色空間において色相の異なる少なく とも一種類の低濃度ィンクを使 用すればよい。 以下に示す実験例は、 図 3乃至図 5に示したプリ ン 夕装置において、 高濃度インクとしてシアン， マゼン夕， イエロ一 の 3種類を用い、 低濃度ィ ンクとしてレッ ドのみ、 グリーンのみ、 ブルーのみを使用した場合、 及び低濃度インクとしてレッ ド， グリ ーン， ブルーの全てを使用した場合における色再現性を実測したも のである。

この実験例では、 まず染料として C. I . アシッ ドブルー 9を使 用し、 この染料の溶媒としてその成分が、

①エチレングリコールモノメチルエーテル 10%

② N—メチル一 2—ピロリ ドン 10 %

③水 残り

によるものを使用して、 かかる溶媒に上記染料を種々の割合で溶か してインクを作り、 染料の占める割合 （染料％) と光学濃度（0D:0pti cal Density )値との関係を実測した。 その結果を図 9に示す。

一般に、 プリン夕装置においては、 00値が 1. 0から 2. 5の 値となるイ ンクが高濃度イ ンクとして用いられ、 00値が0. 1か ら 1. 0未満の値となるィンクが低濃度ィンクとして用いられる。

1-.記実験の結果、 図 9に示すように、 約 0. 5 7染料％の場合に 〇D値が 1. 6となり、 一方、 約 0. 1 1染料％の場合に 0 D値が 0. 7となった。 そして、 上記 0. 5 7染料％によるインクを高濃 度インク、 0. 1 1染料％によるイ ンクを低濃度インクとして階調 表現の実験を行ったところ、 高濃度ィンクと低濃度ィンクとの比率 が 1 ： 2. 8 5の場合に 0 D値が 1. 0を示した。 また、 高濃度ィ ンクと低濃度ィンクとの比率が 1 : 5. 1 8の場合に 0 D値が 0. 7を示した。 さらに、 高濃度インクと低濃度イ ンクとの比率が 1 ： 5 7の場合に〇0値が0. 2を示した。

図 3乃至図 5に示したプリン夕装置において、 シアン， マゼン夕， イエロ一の 3種類の高濃度ィンクのみを用いて色再現範囲を実測し た結果を図 1 0の （A) に示す。 また、 これに低濃度ィンクとして レッ ドのみを加えて色再現範囲を実測した結果を図 1 0の （B) に、 低濃度ィンクとしてグリーンのみを加えて色再現範囲を実測した結 果を図 1 0の （ C) に、 低濃度ィ ンクとしてブルーのみを加えて色 再現範囲を実測した結果を図 1 0の （D) にそれぞれ示す。

さらに、 低濃度イ ンクとしてレッ ド， グリーン， ブルーの全てを 加えて色再現性を実測した結果を図 1 0の （E) に示す。 ここで、 実線で囲まれた領域がモニタ一の色再現域であり、 斜線で囲まれた 領域がプリン夕装置の色再現域である。 なお、 高濃度インクは上述 の 0. 5 7染料％のものを、 低濃度イ ンクは上述の 0. 1 1染料％ のものを使用した。

各結果を示した図 1 0から明らかなように、 シアン， マゼン夕， イエローの 3種類の高濃度ィンクのみを用いた場合においては、 図 1 0の （A) に示すように、 プリ ン夕装 fPiの色再現範囲は L*a*b * 表色系色度図における第 1象限乃 4象限のいずれの領域にお いてもモニタ一の色再現範囲には及ばなかった。 一方、 これに低濃 度イ ンクとしてレッ ドを加えると、 図 1 0の （ B ) に示すように、 L*a*b* 表色系色度図における第 1象限の色再現範囲が拡大し、 プリ ン夕装置の色再現範囲がモニターの色再現範囲を大きく超える。 また、 低濃度ィンクとしてグリーンを加えると、 図 1 0の （ C) に 示すように、 L*a*b* 表色系色度図における第 2象限の一部及び 第 3象限の色再現範囲が拡大し、 これらの部分でモニターの色再現 範囲を超える。 さらに、 低濃度イ ンクとしてブル一を加えると、 図 1 0の （D) に示すように、 L*a*b* 表色系色度図における第 3 象限の一部及び第 4象限の色再現範囲が拡大し、 これらの部分でモ 二夕一の色再現範囲を超え或いはそれに近くなる。 そして、 これら レッ ド， グリーン， ブルーすベてを加えると、 図 1 0の （E ) に示 すように、 プリン夕装置の色再現範囲がモニタ一と同程度の広い色 再現範囲になることが明らかとなった。

この実施の形態においては、 シリアル型のプリン夕装置の例につ いて述べたが、 本発明は、 さらにライ ン型やドラム回転型のプリン 夕装置にも適用可能である。

以下、 本発明が適用可能なライン型のプリン夕装置の一例を、 図 1 1を参照して説明する。 なお、 図 1 1中においては、 図 3に示し たシリアル型のプリ ン夕装置との対応部分には同一符号を付して示 し、 その説明を省略するとともに、 制御機構を示す部分の図示を省 略する。

このライン型のプリン夕装置は、 図示しない多数の印画へッ ドが ラィ ン状に配置されてなるラインへッ ド 9 0がドラム 2の軸方向に 固定して設けられている。 このライン型のプリンタ装置においては、 ラインヘッ ド 9 0が 1行分の印画を同時に行うようになされており、 一行分の印画が完了すると図 1 1中矢印 mで示す方向に ドラム 2を 1行分だけ回転させて次の行の印画を行うようになされている。 こ の場合、 全ラインを一括して印画する方法、 あるいは複数ブロック に分割して印画する方法、 さらには 1行おきに交互に印画する方法 等があり、 いずれの方法を用いてもよい。

次に、 本発明が適用可能な ドラム回転型プリン夕装置の一例を、 図 1 2を参照して説明する。 なお、 図 1 2中においても、 図 3に示 したシリアル型のプリン夕装置との対応部分には同一符号を付して 示し、 その節明を省略するとともに、 制御機構を示す部分との図示 を省略する。 この ドラム回転型プリン夕装置においては、 ドラム 2が回転する とその回転に同期してプリン トへッ ド部 9 1から高濃度ィ ンク及び /又は低濃度ィンクが吐出され、 プリ ン ト紙 1上に画像が形成され る。 ドラム 2が図 1 2中矢印 mで示す方向に 1回転してプリ ン ト紙 1 ヒに円周方向に 1列の印画が完了すると、 送りねじ 5が冋転して プリ ン トへッ ド部 9 1を図 1 2中矢印 M ' で示す方向に 1 ピッチ分 移動させ、 次の列の印画を行う。 この場合、 ドラム 2 と送りねじ 5 を同時に回転させ、 印画しながらプリ ン トヘッ ド部 9 1を徐々に移 動させることも可能である。

なお、 マルチノィズへッ ドの場合や同じ場所を何度か印幽するよ うな構成の場合は、 ドラム 2 と送りねじ 5 とを運動して同時に回転 させながらスパイラル状の印画を行う。

なお、 以上の実施の形態及び実施例では、 いわゆるインクジエツ トプリ ン夕一について本発明を適用した例について説明したが、 本 発明は、 溶融転写プリン夕一、 昇華転写プリ ン夕一、 電子写真プリ ン夕一等のいずれにも適用することが可能である。

また、 本発明においては、 これまで述べた例を組み合わせて適用 することも可能であり、 本発明の特許請求の範囲に記載された技術 的思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは勿論であ る。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 色相または濃度の異なる 4種類以上のィンクを使用してプリ ントするプリ ン夕装置であって、

色相の異なる少なく とも 3種類の高濃度ィンクと、 上記高濃度ィ ンクのそれぞれと色相の異なる少なく とも 1種類の低濃度ィンクと を使用して印画することを特徴とするプリ ン夕装置。

2 . 上記高濃度インクとして少なく ともシアン、 マゼン夕、 イエ 口一を用いることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプリ ン夕 装置。

3 . 上記高濃度インクとして少なく ともレッ ド、 グリーン、 ブル —を用いることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプリン夕装

4 . 印画する際に、 上記高濃度イ ンクと上記低濃度インクとを組 み合わせて重ね打ちすることにより階調表現を行うことを特徴とす る請求の範囲第 1項に記載のプリ ン夕装置。

5 . 上記高濃度インクの光学濃度値は、 1 . 0から 2 . 5までで あることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプリン夕装置。 6 . 上記低濃度インクの光学濃度値は、 0 . 1から 1 . 0未満で あることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプリン夕装置。 7 . 色再現範囲が L * a * b * 表色系色度図で示すと、 コンビュ一 夕グラフィ ックスモニタ一の色再現範囲を部分的に上回る再現範囲 になることをを特徴とする請求の範囲第 1に記載のプリン夕装置。 8 . 色相または濃度の異なる 4種類以上のインクを使用してプリ ントする印画方法であって、 色相の異なる少なく とも 3種類の高濃度ィンクと、 上記高濃度ィ ンクのそれぞれと色相の異なる少なく とも 1種類の低濃度ィンクを プリン トヘッ ドに供給し、 印画する際には、 上記高濃度インクと上 記低濃度ィ ンクとを印画媒体上で重ね打ちすることを特徴とする印 画方法。

9 . 上記高濃度イ ンクとして少なく ともシアン、 マゼン夕、 イエ 口一を用いることを特徴とする請求の範 f¾第 8項に記載の印画方法。 1 0 . 上記高濃度インクとして少なく ともレッ ド、 グリーン、 ブ ル一を用いることを特徴とする請求の範 [ffl第 8項に記載の印画方法。

補正書の請求の範囲

[1998年 1 2月 7日 （07. 1 2. 98 ) 国際事務局受理：出願当初の請求の範囲 4は 取り下げられた；出願当初の請求の範囲 1― 7は補正された；他の請求の範囲は変更なし。 (2頁） ]

1. (補正後） 色相または濃度の異なる 4種類以上のィンクを使 用してプリントするプリン夕装置であって、

色相の異なる少なく とも 3種類の高濃度ィンクと、 上記高濃度ィ ンクのそれぞれと色相の異なる少なく とも 1種類の低濃度ィンクと が供給されるプリン トヘッ ドを備え、 印画する際に、 上記高濃度ィ ンクと上記低濃度ィンクとを組み合わせて重ね打ちすることにより 階調表現を行うことを特徴とするプリン夕装置。

2. 上記高濃度インクとして少なく ともシアン、 マゼン夕、 イエ 口一を用いることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプリン夕

3. 上記高濃度インクとして少なく ともレッ ド、 グリーン、 ブル 一を用いることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプリン夕装 置。

4. (削除）

5. 上記高濃度インクの光学濃度値は、 1. 0から 2. 5までで あることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプリン夕装置。

6. 上記低濃度インクの光学濃度値は、 0. 1から 1. 0未満で あることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプリン夕装置。

7. (補正後） 色再現範囲が L* a *b* 表色系色度図で示すと、 コンピュータグラフィ ックスモニタ一の色再現範囲を部分的に上回 る再現範囲になることをを特徴とする請求の範囲第 1項に記載のプ リン夕装置。

8. 色相または濃度の異なる 4種類以上のィンクを使用してプリ

補正された用紙 (条約第 19条） ントする印画方法であって、

色相の異なる少なく とも 3種類の高濃度ィ ンクと、 上記高濃度ィ ンクのそれぞれと色相の異なる少なく とも 1種類の低濃度ィンクを プリン トヘッ ドに供給し、 印画する際には、 上記高濃度インクと上 記低濃度ィ ンクとを印画媒体上で重ね打ちすることを特徴とする印 画方法。

9 . 上記高濃度インクとして少なく ともシアン、 マゼン夕、 イエ ローを用いることを特徴とする請求の範囲第 8項に記載の印画方法。

1 0 . 上記高濃度ィンクとして少なく ともレッ ド、 グリーン、 ブ ルーを用いることを特徴とする請求の範囲第 8項に記載の印画方法。

補正された用紙 (条約第 19条)