JP3797097B2 - 印刷モードに応じて使用するインクの種類を選択する印刷 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、インク滴を吐出して印刷媒体上に画像を印刷する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
インク滴を吐出することにより、印刷媒体上にインクドットを形成して画像を印刷する印刷装置(以下、インクジェット式印刷装置)は、コンピュータ等で作成した画像の出力装置として広く使用されている。インクジェット式印刷装置の中には、カラーインクを装着し各色のインク滴を吐出することによって、カラー画像の印刷が可能なものも開発されている。
【0003】
このような印刷装置に使用されるインクとして、超浸透インクと緩浸透インクとがある。超浸透インクは、印刷媒体に比較的速く浸透するインクであり、早期に乾燥するという利点があるが滲みやすいという欠点もある。一方、緩浸透インクは、印刷媒体に比較的緩やかに浸透するインクであり、にじみがすくないという利点があるが乾燥が遅いという欠点もある。
【0004】
超浸透インクと緩浸透インクの両方を用いるプリンタとしては、本出願人により開示された特開平8−300694号公報に記載されたものが知られている。このプリンタでは、ブラックインクに緩浸透インクを用い、カラーインク(C、M、Y)に超浸透インクを用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、超浸透インクと緩浸透インクとを同時に使用すると以下の問題が生ずる。先に、超浸透インクによりドットが形成され、その近傍に緩浸透インクを付着させると、未だ完全に乾燥していない超浸透インクに、後から打ち込まれた緩浸透インクが吸い込まれるという問題である。この吸い込みは、ブリードとも呼ばれ、大きなにじみとなって印刷画質を劣化させる。このような印刷画質の劣化は、特に、ドットの重ね打ちを多く行なって中間色を多用する印刷(たとえば写真印刷)の際に著しい。
【0006】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、超浸透インクと緩浸透インクとを同時に使用する印刷装置において、ブリードを抑制することができる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、
前記印刷部は、前記印刷部が印刷に用いることができる複数の色相のうちの少なくとも一つの特定の色相については、ほぼ同一の色相を有するものであって、印刷媒体に比較的速やかに浸透する種類の超浸透インクと、印刷媒体に比較的緩やかに浸透する種類の緩浸透インクと、を印刷に用いることが可能であり、
前記印刷制御装置は、
ユーザに印刷モードの選択を許容する印刷モード選択部と、
前記選択された印刷モードに応じて、前記超浸透インクと前記緩浸透インクとのうちの一方を前記特定の色相について選択し、前記選択されたインクを用いて印刷を実行するための印刷データを生成する印刷データ生成部と、
を備える。
【0008】
本発明では、超浸透インクと緩浸透インクとのうちのいずれか一方の種類を選択可能な特定の色相については、選択された印刷モードに応じて、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使用しないようにインクの種類を選択するので、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使用することによって発生するブリードを簡易かつ効果的に抑制することができる。
【0009】
上記印刷制御装置において、
前記他の色相について印刷に用いることが可能なインクは、前記超浸透インクであっても良く、前記特定の色相は、ブラックを含んでも良い。
【0010】
上記印刷制御装置において、
ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、黒のみとカラーの選択肢を有するインク色を含み、
前記印刷データ生成部は、前記インク色の選択が前記カラーのときは前記ブラックについて前記超浸透インクを選択し、前記インク色の選択が前記黒のみのときは前記ブラックについて前記緩浸透インクを選択するのが好ましい。
【0011】
こうすれば、カラー印刷においては、超浸透インクのみを用いて印刷するので、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使用することによって発生するブリードを防止することができる。一方、白黒印刷においては、緩浸透インクのみを用いてにじみのないきれいな印刷をすることができる。
【0012】
上記印刷制御装置において、
ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、写真の選択肢を有する印刷画像の種類と前記インク色とを含み、
前記印刷データ生成部は、前記印刷画像の種類の選択が前記写真の場合には、前記インク色の選択に拘わらず、前記ブラックについて前記超浸透インクを選択し、前記印刷画像の種類の選択が写真以外の特定の種類の場合には、前記インク色の選択がカラーのときは前記超浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみのときは前記緩浸透インクを選択するのが好ましい。
【0013】
こうすれば、文字やロゴのようなくっきりとした輪郭を含んでいないので輪郭をにじみ無くきれいに再現したいという要請が少ない写真の印刷においては、超浸透インクのみを用いて印刷を行うことにより、ブリードを簡易に抑制することができる。
【0014】
上記印刷制御装置において、
ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、さらに、高解像度と低解像度の選択肢を有する印刷解像度を含み、
前記印刷データ生成部は、前記印刷画像の種類の選択が写真の場合であって、前記インク色の選択が黒のみのときであっても、さらに、前記印刷解像度の選択が前記高解像度のときは、前記緩浸透インクを選択するようにしても良い。
【0015】
白黒の写真印刷においては緩浸透インクのみを使用することができるので、こうすれば、にじみの少ないきれいな白黒写真の印刷をすることができる。
【0016】
上記印刷制御装置において、
ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、ドラフト印刷の選択肢を有する印刷の品質を含み、
前記印刷データ生成部は、印刷画像のうちでカラーインクを用いて印刷される領域であるカラー領域と、印刷画像のうちでカラーインクを用いて印刷されない領域である黒領域とに区分けするとともに、前記印刷の品質の選択がドラフト印刷の場合には、前記区分けに拘わらず前記ブラックについて前記超浸透インクを選択し、前記印刷の品質の選択がドラフト印刷以外の特定の印刷の場合には、前記カラー領域の印刷には前記ブラックについて前記超浸透インクを選択し、前記黒領域の印刷には前記ブラックについて前記緩浸透インクを選択するのが好ましい。
【0017】
こうすれば、ドラフト印刷においては、早期に乾燥する超浸透インクを用いて印刷するので、印刷用紙のべたつきを抑制できる。一方、ドラフト印刷以外においては、カラー領域の印刷には超浸透インクのみを用いて印刷し、黒領域の印刷には緩浸透インクのみを用いて印刷するので、緩浸透インクと超浸透インクの利点を活かして、各領域に適した印刷ができるという利点がある。
【0018】
上記印刷制御装置において、
前記印刷データ生成部は、前記印刷の品質の選択がドラフト印刷以外の特定の印刷の場合には、前記黒領域の各画素を含む一定の面積の画素に吐出されるブラックインク量を各画素毎に算出するとともに、前記ブラックインク量があらかじめ定められた所定量より多いときは、前記超浸透インクを選択するようにするのが好ましい。
【0019】
こうすれば、単位面積当たりのインク吐出量が多い領域については、乾きの速い超浸透インクを用いて印刷するので、印刷された用紙の取り扱いを円滑に行うことができる。
【0020】
なお、本発明は、印刷装置、それらの方法または装置の機能をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の種々の形態で実現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の構成:
B.第1実施例の印刷処理:
C.第2実施例の印刷処理:
D.第3実施例の印刷処理:
E.第4実施例の印刷処理:
F.第5実施例の印刷処理:
G.変形例:
【0022】
A.装置の構成:
図1は、本発明の一実施例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピュータ90と、印刷部としてのカラープリンタ20と、を備えている。なお、カラープリンタ20とコンピュータ90の組み合わせを、広義の「印刷装置」と呼ぶことができる。
【0023】
コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からは、これらのドライバを介して、カラープリンタ20に転送するための印刷データPDが出力されることになる。アプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介してCRT21に画像を表示する。
【0024】
アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをカラープリンタ20に供給するための印刷データPDに変換する。図1に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、ラスタライザ100と、色変換テーブルLUTと、印刷モード選択部101と、が備えられている。
【0025】
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データの解像度(即ち、単位長さ当りの画素数)を、プリンタドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3色からなる画像情報である。色変換モジュール98は、色変換テーブルLUTを参照しつつ、各画素ごとに、RGB画像データを、カラープリンタ20が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
【0026】
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、インクドットを分散して形成することにより、カラープリンタ20でこの階調値を表現するためのハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理された画像データは、ラスタライザ100によりカラープリンタ20に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとして出力される。なお、印刷データPDは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータとを含んでいる。なお、印刷モード選択部101の機能については後述する。
【0027】
なお、プリンタドライバ96が有する4つのモジュール97〜100は、印刷データPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相当する。プリンタドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0028】
図2は、カラープリンタ20の概略構成図である。カラープリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続されている。
【0029】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
【0030】
図3は、制御回路40を中心としたカラープリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54とを備えている。I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ90から供給される印刷データPDを受け取ることができる。カラープリンタ20は、この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、RAM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバッファメモリとして機能する。
【0031】
印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド28を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品としてカラープリンタ20に着脱される。すなわち、印刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユニット60を交換することになる。
【0032】
図4は、印刷ヘッドユニット60の斜視図である。この印刷ヘッドユニット60には、ブラックインク用のカートリッジと5色のカラーインク用カートリッジが搭載可能である。印刷ヘッドユニット60の下部の印刷ヘッド28には、ブラックインクとカラーインクに対応して計7個のインク吐出用ヘッドが形成されており、印刷ヘッドユニット60の底部には、この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管73a、73b、74〜78が立設されている。導入管73a、73bは、ブラックインク用カートリッジからインクを導くための管である。導入管74〜78は、カラーインク用カートリッジからインクを導くための管である。
【0033】
図5は、ブラックインクカートリッジ71とカラーインクカートリッジ72の斜視図である。このブラックインクカートリッジ71には、超浸透性のブラックインク(Kf)、緩浸透性のブラックインク(Ks)の2種類のインクが一体的に収納されている。このカラーインクカートリッジ72には、シアン(C),ライトシアン(LC),マゼンタ(M),ライトマゼンタ(LM),イエロ(Y)の5種類の超浸透インクが一体的に収納されている。
【0034】
本明細書において、「超浸透インク」および「緩浸透インク」という用語は、これらのインクの相対的な特性を意味している。すなわち、両者を標準的な印刷媒体(たとえば普通紙)上に同じ量だけ滴下した場合に、超浸透インクの方が緩浸透インクよりも早く印刷媒体に浸透する。たとえば、超浸透インクとして、約20℃における表面張力が約40×10-3N/m未満のインクを使用することができる。また、緩浸透インクとしては、約20℃における表面張力が約40×10-3N/mを超えるインクを使用することができる。なお、超浸透インクや緩浸透インクの色材としては、染料と顔料とのいずれも使用することが可能である。
【0035】
なお、インクカートリッジの形態は図5に示したものに限られず、たとえば、以下のような形態であっても良い。
(1)各インク(Kf、Ks、C、LC、M、LM、Y)を独立した7個のインクタンクに収容する。
(2)超浸透性のブラックインク(Kf)を超浸透性のカラーインク(C、LC、M、LM、Y)と一体的に収容し、緩浸透性のブラックインク(Ks)だけを独立して収容する。
(3)超浸透性のカラーインクだけを一体的に収容し、超浸透性のブランクインク(Kf)と緩浸透性のブラックインク(Ks)とを独立して収容する。
【0036】
また、インクカートリッジに収容される各インクの容量は同じである必要はない。たとえば、特定の色相のインクの容量を増やしたり、緩浸透性のブラックインクの量を超浸透性のブランクインクの量より多くしても良い。緩浸透性のブラックインクKsを用いると、超浸透性のブラックインクKfを用いた場合に比べて、にじみの少ないきれいな文字を印刷することができる。通常のユーザは、黒い文字を印刷する頻度が最も高いので、緩浸透性のブラックインクKsの容量を超浸透性のブラックインクKfよりも多くしておけば、インクカートリッジの交換頻度を少なくできるという利点がある。なお、カラーインクは5色だけなく何色であっても良い。
【0037】
図6は、印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面には、カラーインクを吐出するために、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズル群CD と、淡シアンインクを吐出するための淡シアンインクノズル群CL と、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタインクノズル群MD と、淡マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズル群ML と、イエローインクを吐出するためのイエローインクノズル群YD とが形成されている。さらに、ブラックインクを吐出するために、超浸透インク用のブラックインクノズル群Kf と、緩浸透インク用のブラックインクノズル群Ks とが形成されている。このように、この実施例では、ブラックインクに関して超浸透性のインクと緩浸透性のインクの双方が使用可能である。
【0038】
なお、各ノズル群を示す符号における最初のアルファベットの大文字はインク色を意味している。添え字の「D 」は濃度が比較的高いインクであることを、添え字の「L 」は濃度が比較的低いインクであることをそれぞれ意味しており、また、添え字の「F 」は超浸透インクであることを、添え字の「S 」は緩浸透インクであることをそれぞれ意味している。
【0039】
各ノズル群の複数のノズルは、副走査方向SSに沿って一定のノズルピッチk・Dでそれぞれ整列している。ここで、kは整数であり、Dは副走査方向における印刷解像度に相当するピッチ(「ドットピッチ」と呼ぶ)である。本明細書では、「ノズルピッチはkドットである」とも言う。このときの単位[ドット]は、印刷解像度のドットピッチを意味している。副走査送り量に関しても同様に、[ドット]の単位を用いる。
【0040】
各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてのピエゾ素子(図示せず)が設けられている。印刷時には、印刷ヘッド28が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルからインク滴が吐出される。
【0041】
なお、各ノズル群の複数のノズルは、副走査方向に沿って一直線上に配列されている必要はなく、例えば千鳥状に配列されていてもよい。なお、ノズルが千鳥状に配列されている場合にも、副走査方向に測ったノズルピッチk・Dは、図6の場合と同様に定義することができる。この明細書において、「副走査方向に沿って配列された複数のノズル」という文言は、一直線上に配列されたノズルと、千鳥状に配置されたノズルと、を包含する広い意味を有している。
【0042】
以上説明したハードウェア構成を有するカラープリンタ20は、紙送りモータ22により用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を駆動して、各色インク滴の吐出を行い、インクドットを形成して用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0043】
B.第1実施例の印刷処理:
図7は、本発明の第1実施例における印刷処理の手順を示すフローチャートである。ステップS1では、ユーザがコンピュータ90に印刷を指示する。また、ステップS2において、CRT21に表示された印刷用ダイアログボックス内の「プロパティボタン」(図示省略)をクリックすると、印刷モード選択部101(図1)が、図8に示すプロパティ設定画面をCRT21上に表示させる。
【0044】
ユーザは、このプロパティ設定画面内において、印刷モードを規定する種々のパラメータを指定することが可能である。図8の印刷モードの基本設定画面は、種々のパラメータを指定するために、以下のような要素を含んでいる。
(1)印刷解像度設定スイッチSW:図8の「きれい」(高解像度)と「速い」(低解像度)の指定をするためのスイッチ。
(2)画像種類選択メニューIM:写真、テキスト、DTP等の画像種類の一覧の中から一つを選択するためのプルダウンメニュー。
(3)インク色選択ボタンCLR:カラーインクを用いるか、ブラックインクのみを用いるかを選択するためのボタン。
(4)用紙種類メニューPM:普通紙、インクジェットプリンタ専用紙等の用紙一覧の中から一つを選択するためのプルダウンメニュー。
【0045】
なお、ユーザは、印刷モードの詳細設定画面において、これら以外の他のパラメータも設定することが可能であるが、後述する印刷品質(ドラフト印刷、ファイン等)を除き、以下ではこれらの他のパラメータについては説明を省略する。
【0046】
図7のステップS3において、ユーザが印刷モードの種々のパラメータを設定し、印刷の開始を指示すると、ステップS4において、プリンタドライバ96が、設定された印刷モードに応じて印刷に実際に使用するインクの種類(緩浸透インクか超浸透インクか)を決定する。
【0047】
図9は、ステップS7におけるインク種類の決定方法の一例を示す説明図である。この第1実施例では印刷モードを規定する種々のパラメータのうちで、画像種類とインク色との二つのパラメータのみに基づいて印刷に使用されるインク種類を決定するものと仮定している。
【0048】
画像種類は、写真と、写真以外(テキストや、DTP等を含む)とに区分される。また、インク色の選択肢は、カラーと黒のみの二つである。画像種類が写真である場合には、インク色の選択肢に拘わらず(すなわち、カラー印刷か白黒印刷かに拘わらず)、超浸透インクのみが実際の印刷に使用される。この理由は、写真は、文字やロゴのようなくっきりとした輪郭を含んでいないので、緩浸透インクを用いて輪郭をにじみ無くきれいに再現するという要請が少ないからである。また、超浸透インクを用いると、インクの乾燥が緩浸透インクよりも速いので、印刷時間を短縮することができるという利点もある。
【0049】
画像種類が写真以外のものである場合には、カラー印刷のときには超浸透インクのみが使用され、白黒印刷のときには緩浸透インク(すなわち緩浸透性のブラックインクKs)のみが使用される。カラー印刷のときに超浸透インクのみを使用するのは、この第1実施例では、カラーインクがすべて超浸透インクだからである。従来技術においても説明したように、超浸透インクと緩浸透インクとを同じ位置に吐出すると、超浸透インクが緩浸透インクに吸い込まれてしまい、ブリードが発生しやすい。したがって、カラー印刷を行うために超浸透インクを使用するときには、緩浸透性のブラックインクKsを使用しないことが好ましい。
【0050】
なお、こうして決定されたインクの種類は、その印刷ジョブの全体にわたって使用される。
【0051】
図7のステップS5では、プリンタドライバ96が、ステップS4において使用が決定されたインク種類に応じた印刷データの生成を行う。また、ステップS6では、プリンタ20がコンピュータ90から供給された印刷データに応じて印刷を実行する。
【0052】
このように、第1実施例では、画像種類とインク色との二つの印刷モードパラメータに従って、実際の印刷に使用するインクの種類(超浸透インクか緩浸透インクか)を決定している。したがって、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使用することによって発生するブリード(にじみ)を防止することができる。また、超浸透インクと緩浸透インクとのそれぞれの特定に適した印刷内容に合わせて、それぞれのインクを使用できるという利点がある。
【0053】
C.第2実施例の印刷処理:
図10は、本発明の第2実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を示す説明図である。第2実施例は、インク種類の決定方法以外は、上述した第1実施例と同じである。
【0054】
第2実施例では、カラー印刷のときには画像種類に拘わらず超浸透インクを使用し、白黒印刷のときには画像種類に拘わらず緩浸透インクのみを使用する。換言すれば、第2実施例では、インク色のパラメータのみに基づいて、使用するインクの種類を決定している。このようにしても、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使用することによって発生するブリード(にじみ)を防止することが可能である。
【0055】
このように、インク種の決定要因となる印刷モードパラメータは、実質的に一つであっても良い。
【0056】
D.第3実施例の印刷処理:
図11は、本発明の第3実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を示す説明図である。第3実施例は、インク種類の決定方法以外は、上述した第1、2実施例と同じである。
【0057】
第3実施例は、第1実施例に対して印刷モードパラメータとして印刷解像度を加えたものである。この結果、この第3実施例では印刷モードを規定する種々のパラメータのうちで、画像種類とインク色との二つのパラメータに加えて、さらに、印刷解像度のパラメータと、に基づいて印刷に使用されるインク種類が決定される。印刷解像度は、高解像度(きれい)と低解像度(速い)とに区分されている。
【0058】
この第3実施例では、画像の種類が写真で、インク色が黒のみの場合(すなわち白黒写真の場合)であって、印刷解像度が高解像度(きれい)のときは、緩浸透インクが選択される。このケースは、第1実施例では、画像種類とインク色との二つのパラメータのみに基づいて、超浸透インクが選択されていた。
【0059】
第1実施例において超浸透インクが選択された理由は、前述のように、一般に、写真は緩浸透インクを用いて輪郭をにじみ無くきれいに再現するという要請が少なく、また、乾燥までの時間を短縮することができるという利点を考慮したからであった。しかし、印刷解像度で高(きれい)が選択されているときは、乾燥までの時間よりもきれいに再現することが重視されていると考えられる。したがって、この第3実施例では、白黒写真の印刷であっても高解像度(きれい)の印刷解像度が選択されているときは、緩浸透インクを用いて、にじみのないきれいな印刷を行う。
【0060】
なお、画像の種類が写真以外のときと、画像の種類が写真であってインク色がカラーのときは、印刷解像度に拘わらずインク種類が決定される。この結果、インク種類の選択は第1実施例と同じ結果となっている。
【0061】
このように、インク種の決定要因となる印刷モードパラメータは、3つ以上であっても良い。
【0062】
E.第4実施例の印刷処理:
図12は、第4実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を示す説明図である。第4実施例は、インク種類の決定方法以外は、上述した第1〜3実施例と同じである。
【0063】
この第4実施例は、印刷モードパラメータだけでなく、印刷画像中の領域の区分にも基づいて印刷に使用されるインク種類を決定する点で第1〜3実施例と相違する。このため、第1〜3実施例では、決定されたインクの種類は、その印刷ジョブの全体にわたって使用されるが、この第4実施例では、印刷画像中の領域の区分に応じて、インクの種類が変更されうる点で第1〜3実施例と異なる。
【0064】
図13は、本発明の第4実施例におけるインクの種類の選択の例のフローを説明する図である。ステップS1、S2およびステップS5、S6は、第1実施例で説明した処理と同じである。ただし、この第4実施例では、第1実施例のステップS3、S4の変わりにステップS3a、S4aの処理がなされる。
【0065】
ステップS3aにおいて、ユーザが、印刷モードの詳細設定画面(図示省略)を選択すると、印刷品質設定メニューQ(図示省略)が現れる。印刷品質としては、ドラフト印刷と、ドラフト印刷以外(ファインや、スーパーファイン等)の品質が含まれている。
【0066】
ステップS4aでは、印刷モードと、印刷画像内の領域区分(後述する)に応じてインク種類が決定される。印刷品質がドラフト印刷である場合には、領域区分に拘わらず超浸透インクのみが実際の印刷に使用される。この理由は、ドラフト印刷ではきれいな印刷より速く乾燥することが望まれているからである。一方、印刷品質がドラフト印刷以外である場合には、カラー領域か黒領域かの区分に応じて、インク種類(超浸透インクか緩浸透インクか)が決定される。
【0067】
図14は、本発明の第4実施例における領域の区分の決定の例を示す図である。この図には、1ページ分の印刷画像と、この画像中の区分された3つの領域R1、R2、R3とが示されている。第1と第3の領域R1、R3はカラー領域であり、第2の領域R2は黒領域である。
【0068】
カラー領域か黒領域かの領域の区分は、その領域がカラーインクを用いて印刷されるかどうかで区分けされる。すなわち、第1の領域R1は、青地に黒文字のロゴが印刷されるのでカラー領域となる。第2の領域R2は、黒文字のみが印刷されるので黒領域となる。第3の領域R3は、カラー写真が印刷されるのでカラー領域となる。
【0069】
ある領域にカラーインクを用いて印刷されるかどうかの判断は、たとえば、ハーフトーン処理前の原画像データをスキャンすることにより行うことができる。また、上記の各実施例では、コンピュータ90からRGBの画像データを入力することを想定しているが、PDL(ページ記述言語)に基づくデータを入力する場合にも、この第4実施例で示した方法を適用できる。この場合は、PDLに基づくデータを解析することにより、領域の区分を行うことができる。たとえば、テキストを黒インクで印刷し、その周囲を青地にするような命令があったときは、その領域をカラー領域と判断する。
【0070】
カラー領域R1、R3の印刷には、超浸透インク(すなわち超浸透性のブラックインクKfと超浸透性のカラーインク)のみが使用される。一方、黒領域R2の印刷には緩浸透インク(すなわち緩浸透性のブラックインクKs)のみが使用される。この結果、カラー領域では、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使用することによって発生するブリードを抑制できる。また、黒領域では、緩浸透インクを用いて輪郭をにじみ無くきれいに再現できる。
【0071】
なお、このように、カラー領域か黒領域かに応じてインク種類を決定する方法は、印刷モードパラメータに拘わらず行っても良い。
【0072】
F.第5実施例の印刷処理:
図15は、本発明の第5実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を説明するための図である。図15の各マスは画素を表わし、各画素は列を特定する英文字と行を特定する数字とで特定されている。各画素の内部の記号は、ドットを形成する印刷ヘッド28上のノズル列を表し、「なし」はドットが形成されないことを示す。
【0073】
第4実施例では、印刷画像中の領域をカラー領域と黒領域と区分して、黒領域には緩浸透インクを用いて印刷を行うが、この第5実施例では、黒領域であっても単位面積当たりのブラックインクの吐出量の多い領域には、超浸透インクを用いて印刷を行う点で相違する。このようなインク種類の選択を行う理由は、単位面積当たりのインクの吐出量の多い領域を緩浸透インクで印刷したのでは印刷用紙が乾きにくいため、乾燥の速い超浸透を使用した方が、印刷用紙のべたつきを抑制できるからである。なお、第5実施例は、インク種類の決定方法以外は、上述した第4実施例と同じである。
【0074】
単位面積当たりのブラックインクの吐出量が多いか否かの決定の具体的方法は、たとえば、各画素とその隣接画素のブラックインク量の総計が所定量以上であるかどうかにより決定する。たとえば、インク量が所定量より多ければ、超浸透インクを選択し、所定量以下であれば緩浸透インクを選択する。この方法によりインクの種類を選択すると、隣接する画素に大きなブラックドットが形成されるときに、超浸透インクが選択されることになる。この結果、塗りつぶし部や太字部を形成する画素には、乾燥の速い超浸透インクを使用するようにインクを選択することになる。
【0075】
インク種類の具体的な決定は、たとえば、以下の方法で行われる。この方法では、ある画素のドットの形成に使用するインクの種類を、その画素とその画素に隣接する画素に打ち込まれるインクの量を基準として選択する。たとえば、ブラックドットが形成される図15の画素D3は、すべての隣接画素にブラックドットが形成され、これらのブラックドットが大ドットであるとする。これは、ブラックインクによる塗りつぶしを想定したものである。この場合、ブラックドットのインク量と画素D3に形成されるブラックドットのインク量との和が、あらかじめ定めた所定の量よりも大きいので、画素D3に形成するブラックドットには、超浸透インクが選択される。一方、たとえば、画素D2は、隣接する画素の一つである画素D1にドットが形成されないので、隣接画素のインクの総量が少ない。この結果、画素D2のドットの形成には緩浸透インクが選択されている。
【0076】
単位面積当たりのブラックインクの吐出量が多いか否かの決定は、隣接する画素だけでなく、その周辺の画素に吐出されるインク量をも加算して行っても良い。また、インク量だけでなくインクドットの大きさを基準としてインク種類を決定しても良い。なお、インク種類の決定処理は、ブラックインクを吐出する画素についてのみ行うのが好ましい。不要な処理を削減して処理速度が速くできるからである。
【0077】
この処理は、PDLに基づくデータを入力する場合にも適用できる。たとえば、20ポイント以上のテキストは超浸透インクで印刷し、20ポイント未満のテキストは緩浸透インクで印刷するようにしても良い。こうすれば、比較的に乾燥しにくいポイント数の大きな文字についてのみ、乾燥の速い超浸透インクを用いることができる。
【0078】
このように、単位面積当たりのインク吐出量の多い領域は、超浸透インクを用いて印刷されるので、用紙のべたつきを抑制することができる。一方、単位面積当たりのインク吐出量が少ない輪郭部は、緩浸透インクを用いて印刷されるのでにじみの少ないきれいな印刷を行うことができる。この結果、早期に乾燥する超浸透インクとにじみの少ない緩浸透インクの双方の利点を活かした印刷を行うことができる。
【0079】
以上の実施例で説明したように、本発明によれば、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使用することによって発生するブリードを抑制しつつ、超浸透インクとにじみの少ない緩浸透インクの双方の利点を活かした印刷を行うことができる。
【0080】
G.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0081】
上記各実施例では、超浸透インクと緩浸透インクとから選択可能な色相としてブラックを想定しているが、印刷装置が印刷に用いることができる複数の色相のうち少なくとも一部の色相が選択可能であれば良い。
【0082】
また、超浸透インクおよび緩浸透インクに含まれる色材は、染料系および顔料系のいずれであっても良い。ただし、ブラックインクに含まれる色材を顔料系とするのが印刷画質の観点から好ましい。そして、緩浸透のブラックインクに含まれる色材を顔料系とするのが印刷画質の観点からさらに好ましい。
【0083】
この発明は、ドラムプリンタにも適用できる。尚、ドラムプリンタでは、ドラム回転方向が主走査方向、キャリッジ走行方向が副走査方向となる。また、この発明は、インクジェットプリンタのみでなく、一般に、複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて印刷媒体の表面に記録を行うドット記録装置に適用することができる。
【0084】
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1に示したプリンタドライバ96の機能の一部または全部を、プリンタ20内の制御回路40が実行するようにすることもできる。この場合には、印刷データを作成する印刷制御装置としてのコンピュータ90の機能の一部または全部が、プリンタ20の制御回路40によって実現される。
【0085】
本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として印刷システムの構成を示すブロック図。
【図2】プリンタの構成を示す説明図。
【図3】カラープリンタ20における制御回路40の構成を示すブロック図。
【図4】印刷ヘッドユニット60の斜視図。
【図5】ブラックインクカートリッジ71とカラーインクカートリッジ72の斜視図。
【図6】印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示す説明図。
【図7】本発明の第1実施例における印刷データの生成処理手順を示すフローチャート。
【図8】CRT21上に表示された印刷モードの基本設定画面の一例を示す図。
【図9】第1実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を示す説明図。
【図10】第2実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を示す説明図。
【図11】第3実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を示す説明図。
【図12】第4実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を示す説明図。
【図13】本発明の第4実施例におけるインクの種類の選択の例のフローを説明する図。
【図14】本発明の第4実施例における領域の区分の決定の例を示す図。
【図15】本発明の第5実施例におけるインクの種類の決定方法を示す図。
【符号の説明】
20…カラープリンタ
21…CRT
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印刷ヘッド
30…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置センサ
40…制御回路
41…CPU
44…RAM
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
71…ブラックインクカートリッジ
72…カラーインクカートリッジ
73a…導入管
74〜78…導入管
90…コンピュータ
91…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換モジュール
98…色変換モジュール
99…ハーフトーンモジュール
100…ラスタライザ
101…印刷モード選択部
Claims (4)
- 印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、
前記印刷部は、前記印刷部が印刷に用いることができる複数の色相のうちの少なくとも一つの特定の色相については、ほぼ同一の色相を有するものであって、印刷媒体に比較的速やかに浸透する種類の超浸透インクと、印刷媒体に比較的緩やかに浸透する種類の緩浸透インクと、を印刷に用いることが可能であり、
前記印刷制御装置は、
ユーザに印刷モードの選択を許容する印刷モード選択部と、
前記選択された印刷モードに応じて、前記超浸透インクと前記緩浸透インクとのうちの一方を前記特定の色相について選択し、前記選択されたインクを用いて印刷を実行するための印刷データを生成する印刷データ生成部と、
を備え、
前記印刷部が印刷に用いることができる複数の色相のうち、前記特定の色相以外の他の色相について印刷に用いることが可能なインクは、前記超浸透インクであり、
前記特定の色相は、ブラックを含み、
ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、写真の選択肢を有する印刷画像の種類と、カラーと黒のみの選択肢を有するインク色と、高解像度と低解像度の選択肢を有する印刷解像度と、を含み、
前記印刷データ生成部は、前記インク色の選択がカラーの場合には前記超浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真以外の場合には前記緩浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真の場合であって前記印刷解像度の選択が前記高解像度のときは前記緩浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真の場合であって前記印刷解像度の選択が前記低解像度のときは前記超浸透インクを選択することを特徴とする、印刷制御装置。 - 印刷媒体の表面にドットを形成することによって印刷を行う印刷装置であって、
印刷に用いることができる複数の色相のうちの少なくとも一つの特定の色相については、ほぼ同一の色相を有するものであって、印刷媒体に比較的速やかに浸透する種類の超浸透インクと、印刷媒体に比較的緩やかに浸透する種類の緩浸透インクと、を印刷に用いることが可能な印刷部と、
請求項1記載の印刷制御装置と、
を備える印刷装置。 - 印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御方法であって、
前記印刷部は、前記印刷部が印刷に用いることができる複数の色相のうちの少なくとも一つの特定の色相については、ほぼ同一の色相を有するものであって、印刷媒体に比較的速やかに浸透する種類の超浸透インクと、印刷媒体に比較的緩やかに浸透する種類の緩浸透インクと、を印刷に用いることが可能であり、
前記印刷制御方法は、
ユーザに印刷モードの選択を許容する印刷モード選択工程と、
前記選択された印刷モードに応じて、前記超浸透インクと前記緩浸透インクとのうちの一方を前記特定の色相について選択し、前記選択されたインクを用いて印刷を実行するための印刷データを生成する印刷データ生成工程と、
を備え、
前記印刷部が印刷に用いることができる複数の色相のうち、前記特定の色相以外の他の色相について印刷に用いることが可能なインクは、前記超浸透インクであり、
前記特定の色相は、ブラックを含み、
ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、写真の選択肢を有する印刷画像の種類と、カラーと黒のみの選択肢を有するインク色と、高解像度と低解像度の選択肢を有する印刷解像度と、を含み、
前記印刷データ生成工程は、前記インク色の選択がカラーの場合には前記超浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真以外の場合には前記緩浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真の場合であって前記印刷解像度の選択が前記高解像度のときは前記緩浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真の場合であって前記印刷解像度の選択が前記低解像度のときは前記超浸透インクを選択する工程を含むことを特徴とする、印刷制御方法。 - 印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データをコンピュータに生成させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体であって、
前記印刷部は、前記印刷部が印刷に用いることができる複数の色相のうちの少なくとも一つの特定の色相については、ほぼ同一の色相を有するものであって、印刷媒体に比較的速やかに浸透する種類の超浸透インクと、印刷媒体に比較的緩やかに浸透する種類の緩浸透インクと、を印刷に用いることが可能であり、
前記コンピュータプログラムは、
ユーザに印刷モードの選択を許容する印刷モード選択機能と、
前記選択された印刷モードに応じて、前記超浸透インクと前記緩浸透インクとのうちの一方を前記特定の色相について選択し、前記選択されたインクを用いて印刷を実行するための印刷データを生成する印刷データ生成機能と、
を前記コンピュータに実現させるプログラムを有し、
前記印刷部が印刷に用いることができる複数の色相のうち、前記特定の色相以外の他の色相について印刷に用いることが可能なインクは、前記超浸透インクであり、
前記特定の色相は、ブラックを含み、
ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、写真の選択肢を有する印刷画像の種類と、カラーと黒のみの選択肢を有するインク色と、高解像度と低解像度の選択肢を有する印刷解像度と、を含み、
前記印刷データ生成機能は、前記インク色の選択がカラーの場合には前記超浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真以外の場合には前記緩浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真の場合であって前記印刷解像度の選択が前記高解像度のときは前記緩浸透インクを選択し、前記インク色の選択が黒のみの場合であって前記印刷画像の種類の選択が写真の場合であって前記印刷解像度の選択が前記低解像度のときは前記超浸透インクを選択する機能を含む、コンピュータ読みとり可能な記録媒体。
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