JP3915507B2 - 輪郭の滲みを抑制する印刷 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、インクを吐出して印刷媒体上に画像を印刷する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
インク滴を吐出することにより、印刷媒体上にインクドットを形成して画像を印刷するインクジェットプリンタは、コンピュータ等で作成した画像の出力装置として広く使用されている。
【0003】
インクジェットプリンタで文字やイラストなどの線画を印刷すると、線画の輪郭部分にインクの滲みが生ずることがある。このようなインクの滲みは、線画領域に吐出されたインクが印刷媒体に吸収しきれずにインク溜まりを形成し、この結果、インクドットが形成されない領域に向かって流れ出すことに起因する。このようなインクの流出に対しては、輪郭部におけるドットの一部を間引くことで対処することも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ドットの間引くための適切な方法は、印刷解像度その他の印刷環境に応じて異なる。たとえば主走査と副走査方向で解像度が異なる場合には、解像度が大きい方向に平行な輪郭線はインク溜まりを形成しやすく、解像度が小さい方向に平行な輪郭線は白抜け(ドット間の隙間)を生じやすいという傾向がある。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、インク滴を吐出することにより画像を印刷する印刷装置において、輪郭部分におけるインクの滲みを多様な印刷環境で抑制することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、複数の印刷モードで印刷媒体上にインクドットを形成可能な印刷部を用いて印刷を行うために、前記印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、印刷対象画像を表す印刷対象画像データから印刷画像における各画素のインクドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成部と、前記複数の印刷モードの中から選択された印刷モードに応じて、特定種類のインクドットが形成される画素群からなる特定の画像領域の輪郭部におけるインクドットのインク量を削減するためのインク量削減パターンを決定する削減パターン決定部とを備え、前記ドットデータ生成部は、前記決定されたインク量削減パターンに基づいてインク量を削減するように構成されたドットデータを生成することを特徴とする。
【0007】
本発明では、印刷モードに応じて、特定種類のインクドットが形成される画素群からなる特定の画像領域の輪郭部におけるインクドットのインク量を削減する方法が決定されるので、印刷環境に適した方法で印刷画像の輪郭部におけるインク量を削減することができる。この結果、印刷環境に応じて滲みや白抜けを生じさせ難い望ましいインク量削減処理を行ってくっきりとした輪郭を表現することが可能となる。
【0008】
上記印刷制御装置において、さらに、ユーザに前記複数の印刷モードの中から印刷モードの選択を許容する印刷モード選択部を備え、前記削減パターン決定部は、前記選択された印刷モードに応じて前記インク量削減パターンを決定するようにするのが好ましい。
【0009】
こうすれば、簡易な構成で本発明を実装することが可能である。
【0010】
上記印刷制御装置において、前記複数の印刷モードのパラメータは、印刷媒体の種類を含み、前記削減パターン決定部は、前記選択された印刷媒体の種類に応じて前記インク量削減パターンを決定するようにするのが好ましい。
【0011】
こうすれば、種々の印刷媒体に印刷を行うような多様な印刷環境において、印刷媒体に応じてインク量の削減方法を決定することにより、くっきりとした輪郭を表現することができる。
【0012】
上記印刷制御装置において、前記複数の印刷モードのパラメータは、印刷解像度を含み、前記削減パターン決定部は、前記選択された印刷解像度に応じて前記インク量削減パターンを決定するようにするのが好ましい。
【0013】
こうすれば、たとえば印刷解像度をユーザが任意に選択できるような多様な印刷環境において、印刷解像度に応じてインク量の削減方法を決定することにより、くっきりとした輪郭を表現することができる。
【0014】
上記印刷制御装置において、前記複数の印刷モードのパラメータは、インクドットの形成方法の種類を含み、前記削減パターン決定部は、前記選択されたインクドットの形成方法の種類に応じて前記インク量削減パターンを決定するようにするのが好ましい。
【0015】
こうすれば、たとえばドットの形成方法をユーザが任意に選択できるような多様な印刷環境において、ドットの形成方法に応じてインク量の削減方法を決定することにより、くっきりとした輪郭を表現することができる。
【0016】
上記印刷制御装置において、前記複数の印刷モードのパラメータは、インクの種類を含み、前記削減パターン決定部は、前記選択されたインクの種類に応じて前記インク量削減パターンを決定するようにするのが好ましい。
【0017】
こうすれば、インクの色材や溶媒といったインクの種類に応じて、適切にインク量の削減方法を変更することができる。なお、インクの色材の種類としては、たとえば顔料や染料があり、インクの溶剤の種類としては印刷媒体に比較的早く浸透する超浸透インク用の溶剤と、印刷媒体に比較的遅く浸透する緩浸透インク用の溶剤とがある。
【0018】
上記印刷制御装置において、前記インク量の削減は、規則的にドットを間引くことによって行われるようにしても良いし、規則的により小さいドットに置き換えることよって行われるようにしても良い。
【0019】
上記印刷制御装置において、前記インク量の削減は、前記画像領域内におけるドットの位置に応じて、ドットの間引き又はより小さいドットの形成を選択的に行うことよってなされるようにするのが好ましい。
【0020】
こうすれば、インク量の削減をよりきめ細かく行うことができるので、インクの滲みが生じない範囲でくっきりとした輪郭を実現することができるという利点がある。
【0021】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、たとえば、印刷方法および印刷装置、印刷制御方法および印刷制御装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の態様で実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の構成:
B.第1実施例:
C.第2実施例:
D.第3実施例:
E.変形例:
【0023】
A.装置の構成:
図1は、本発明の一実施例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピュータ90と、印刷部としてのカラープリンタ20と、を備えている。なお、カラープリンタ20とコンピュータ90の組み合わせを、広義の「印刷装置」と呼ぶことができる。
【0024】
コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ94やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からは、これらのドライバを介して、カラープリンタ20に転送するための印刷データPDが出力されることになる。アプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、さらに、ビデオドライバ94を介してCRT21に画像を表示する。
【0025】
アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをカラープリンタ20に供給するための印刷データPDに変換する。図1に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、印刷データ生成モジュール100と、輪郭線抽出部101と、インク量削減部102と、印刷モード選択部103と、間引きパターン選択部104と、色変換テーブルLUTと、が備えられている。なお、この実施例では、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99とが、特許請求の範囲におけるドットデータ生成部に相当し、間引きパターン選択部104が、特許請求の範囲における「削減パターン決定部」に相当する。
【0026】
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データの解像度(即ち、単位長さ当りの画素数)を、プリンタドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3色からなる画像情報である。色変換モジュール98は、色変換テーブルLUTを参照しつつ、各画素ごとに、RGB画像データを、カラープリンタ20が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
【0027】
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、インクドットを分散して形成することにより、カラープリンタ20でこの階調値を表現するためのハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理して生成されたハーフトーンデータは、印刷データ生成モジュール100によりカラープリンタ20に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとして出力される。なお、印刷データPDは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータと、を含んでいる。なお、輪郭線抽出部101、インク量削減部102、印刷モード選択部103と、および間引きパターン選択部104の機能については後述する。
【0028】
なお、プリンタドライバ96は、印刷データPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相当する。プリンタドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0029】
図2は、カラープリンタ20の概略構成図である。カラープリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続されている。
【0030】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
【0031】
図3は、制御回路40を中心としたカラープリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(P−ROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54とを備えている。I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ90から供給される印刷データPDを受け取ることができる。カラープリンタ20は、この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、RAM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバッファメモリとして機能する。
【0032】
印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド28を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品としてカラープリンタ20に着脱される。すなわち、印刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユニット60を交換することになる。
【0033】
図4は、ヘッド駆動回路52(図3)の主要な構成を示すブロック図である。ヘッド駆動回路52は、原駆動信号発生部220と、複数のマスク回路222と、各ノズルのピエゾ素子PEとを備えている。マスク回路222は、印刷ヘッド28の各ノズル#1,#2…に対応して設けられている。なお、図4において、信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。
【0034】
図5は、ヘッド駆動回路52が駆動信号DRVを生成する方法を示す説明図である。駆動信号DRVは、原駆動信号ORGDRVをシリアル印刷信号PRT(i)で整形することにより生成される。図5(a)に示すように、本実施例の原駆動信号ORGDRVは、1画素区間内の2つの小区間に波形の異なる2種類のパルスW1、W2を含んでいる。なお、パルスW1は、パルスW2よりも小さいパルスである。
【0035】
図5(b)〜(d)は、小ドット用、中ドット用、大ドット用のシリアル印刷信号PRT(i)を示している。シリアル印刷信号PRT(i)は、1画素区間内の各小区間で「H」あるいは「L」となる信号である。小ドット用のシリアル印刷信号(図5(b))は、1番目の小区間で「H」となる信号である。中ドット用のシリアル印刷信号(図5(c))は、2番目の小区間で「H」となる信号である。大ドット用のシリアル印刷信号(図5(d))は、全小区間で「H」となる信号である。マスク回路は222は、シリアル印刷信号が「H」であるときに、原駆動信号ORGDRVを通過させ、駆動信号DRVを生成する。なお、図示を省略しているが、ドットを形成しない場合のシリアル印刷信号は、1画素区間全体で「L」となる信号である。
【0036】
図5(e)〜(g)は、駆動信号DRV(i)を示している。前述したように、駆動信号DRV(i)は、シリアル印刷信号PRT(i)が「H」となる期間のみ原駆動信号ORGDRVを通過させた信号である。この結果、小ドット用の駆動信号(図5(e))には1番目のパルスW1が含まれ、また、中ドット用の駆動信号(図5(f))には2番目のパルスW2が、大ドット用の駆動信号(図5(g))にはパルスW1とパルスW2の双方が、それぞれ含まれている。
【0037】
図5(e)〜(g)に示すような駆動信号DRV(i)がピエゾ素子PE(図4)に供給されると、ピエゾ素子PEは、駆動信号DRV(i)に応じてノズルNzからインク滴を吐出させる。具体的には、ピエゾ素子PEに供給される駆動信号DRVが、パルスW1を含む小ドット用のものであるときは比較的小さなインク滴IPsが吐出され、パルスW2を含む中ドット用のものであるときは比較的大きなインク滴IPmが吐出される。また、双方のパルスW1、W2が含まれる大ドット用の駆動信号DRVがピエゾ素子PEに供給されると、2つのインク滴が空中ないし印刷媒体上で合体してさらに大きなインク滴が形成される。なお、本明細書では、このように異なる波形を含む駆動信号を用いてサイズの異なるドットを形成する方法をバリアブルショットと呼ぶ。
【0038】
図6は、実施例の印刷装置で大ドットが形成される様子を示す説明図である。図6(a)は、ノズルから吐出された小ドット用のインク滴IPsと中ドット用のインク滴IPmの双方が吐出されてから用紙Pに至るまでの様子を示している。一般に、小ドットのインク滴IPsよりも中ドットのインク滴IPmの方が勢いよく吐出されるとともに、比較的に大きなインク滴は空気抵抗により減速し難い傾向がある。このような傾向を利用して、本実施例のプリンタ20は、大中小の各ドットをほぼ同じ位置に形成するように構成されている。ただし、インク滴IPsとインク滴IPmの形成位置には誤差があり、さらに、インク滴IPs、IPmは主走査方向の速度を有した状態で印刷媒体に着弾するので、図6(b)に示されるように副走査方向に比べて主走査方向に長いドットが形成される。
【0039】
以上説明したハードウェア構成を有するカラープリンタ20は、紙送りモータ22により用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を駆動して、各色インク滴の吐出を行い、インクドットを形成して用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0040】
B.第1実施例:
図7は、本発明の第1実施例における印刷処理手順を示すフローチャートである。図8は、CRT21上に表示された印刷モードの基本設定画面の一例を示す図である。この印刷処理では、印刷モードパラメータに応じてドットの間引き方法が決定される。
【0041】
ステップS110では、ユーザがコンピュータ90に印刷を指示する。また、ステップS120において、CRT21に表示された印刷用ダイアログボックス内の「プロパティボタン」(図示省略)をクリックすると、印刷モード選択部103(図1)が、図8に示すプロパティ設定画面をCRT21上に表示させる。
【0042】
ユーザは、このプロパティ設定画面内において、印刷モードを規定する種々のパラメータを指定することが可能である。図8の印刷モードの基本設定画面は、種々のパラメータを指定するために、以下のような要素を含んでいる。
(1)用紙種類メニューPM:普通紙または専用紙から一つを選択するためのプルダウンメニュー。
(2)印刷解像度設定スイッチSW:主走査方向と副走査方向の解像度の組合せを選択するためのプルダウンメニュー。
【0043】
なお、ユーザは、印刷モードの詳細設定画面において、これら以外の他のパラメータも設定することが可能であるが、以下ではこれらの他のパラメータについては説明を省略する。
【0044】
図7のステップS130において、ユーザが印刷モードの種々のパラメータを設定し、印刷の開始を指示すると、ステップS140において、印刷モード選択部103は、印刷モードパラメータの設定内容を表す情報を間引きパターン選択部104に送信する。間引きパターン選択部104は、送られてきた情報に応じて、予め準備された複数の間引きパターンの中から印刷に使用する間引きパターンを選択する。
【0045】
図9および図10は、本発明の第1実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図である。この実施例では印刷モードを規定する種々のパラメータのうちで印刷媒体の種類および印刷解像度に応じて間引きパターンが選択される。
【0046】
この実施例では、印刷媒体の種類は普通紙と専用紙とに区分されている。印刷解像度の選択肢は、360dpi×360dpi(主走査方向×副走査方向)、1440dpi×360dpi(同)、および2880dpi×1440dpi(同)の3つである。印刷媒体の種類が専用紙である場合には、他の印刷モードパラメータに拘わらず、間引き処理はなされない。この理由は、専用紙は、インクをすばやく吸収できるので、間引き処理なしでも滲まないからである。一方、印刷媒体の種類が普通紙である場合には、図10に示される予め準備された間引きパターンから間引き処理に利用されるパターンが選択される。
【0047】
図9に示されるように、たとえば、印刷用紙の種類が普通紙に印刷解像度が360dpi×360dpiにそれぞれ設定されると、図10(a)の間引きパターンNvdが選択される。同様に、印刷解像度が1440dpi×360dpiに設定されると図10(b)の間引きパターンFvdが、印刷解像度が2880dpi×1440dpiに設定されると図10(c)の間引きパターンUvdが、それぞれ選択される。このような間引きパターンNvd、Fvd、Uvdは、対応する各印刷モードで実際に行われた印刷に基づいて試行錯誤により設定されたものである。この設定は、きれいな輪郭を再現するために、白抜けの発生と滲みの発生の観点から行われる。
【0048】
なお、間引きパターンを示す符号における最初のアルファベットの大文字は対応する印刷解像度を意味しており、また、最初の添え字の小文字は対応するドットの形成方法を、最後の添え字の小文字は対応するインクの種類を、それぞれ意味している。具体的には、最初のアルファベットの大文字が「N」の場合には、360dpi×360dpiの印刷解像度に対応することを示しており、また、最初のアルファベットの大文字が「F」の場合には、1440dpi×360dpiの印刷解像度に、「U」の場合には、2880dpi×1440dpiの印刷解像度に、それぞれ対応していることを示している。また、最初の添え字の小文字が「v」の場合には、前述のバリアブルショットに対応していることを示し、最後の添え字の小文字が「d」の場合には、染料インクに対応していることを示している。
【0049】
図11は、本発明の第1実施例において輪郭線の抽出に利用するフィルタである。図11(a)は、副走査方向に平行な輪郭線を抽出する輪郭線抽出フィルタである。図11(b)は、主走査方向に平行な輪郭線を抽出する輪郭線抽出フィルタである。輪郭線の抽出は、本実施例では大ドットが連続して形成される領域について行われる。中ドットや小ドットは、連続して形成されてもインクの滲みを生じにくいからである。なお、「大ドットが連続して形成される領域」は、特許請求の範囲における「特定種類のインクドットが形成される画素群からなる特定の画像領域」に相当し、抽出された輪郭線とその近傍の画素は、特許請求の範囲における「輪郭部」に相当する。
【0050】
ドットの間引きは、これらの輪郭線抽出フィルタを用いて抽出された輪郭線を利用して行われる。たとえば、間引きパターンNvdが選択された場合には、これらの輪郭線を利用して以下の線について間引きが行われる。
(1)主走査方向に平行な輪郭線(図10(a)の第1行目のドット群)
(2)副走査方向に平行な輪郭線(図10(a)のA列のドット群)
(3)副走査方向に平行な輪郭線に隣接する線(図10(a)のB列のドット群)
【0051】
具体的な間引き方法は以下の通りである。主走査方向に平行な輪郭線については、左側から偶数番目のドットが間引かれる。副走査方向に平行な輪郭線については、上側から偶数番目のドットが間引かれる。副走査方向に平行な輪郭線に隣接する線については、上側から奇数番目のドットが間引かれる。このような間引き方法(間引きパターン)により、図10(a)に示されるような間引きパターンが実現される。なお、ステップS140において行われる間引きパターンの選択は、現実には、上記のような間引き方法(間引きパターン)の選択を意味することになる。
【0052】
なお、こうして決定された間引き方法は、その印刷ジョブの全体にわたって使用される。
【0053】
図7のステップS150では、印刷データ生成モジュール100が、ステップS140において選択された間引き方法で処理されたドットデータに応じた印刷データの生成を行う。また、ステップS160では、プリンタ20がコンピュータ90から供給された印刷データに応じて印刷を実行する。
【0054】
このように、第1実施例では、印刷媒体の種類や印刷解像度といった2つの印刷モードパラメータに応じて実際の印刷において行われる間引き処理の方法が選択されている。この結果、印刷環境に応じて滲みや白抜けを生じにくい望ましい間引き処理を行うこと可能となるので、印刷媒体の種類や印刷解像度の変動を含む多様な印刷環境で滲みを抑制することが可能となる。
【0055】
C.第2実施例:
図12および図13は、本発明の第2実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図である。図12は、印刷モードパラメータとしてドットの形成方法が加えられている点で、図9に示される第1実施例の表と異なる。本実施例では、ドットの形成方法としてバリアブルショットだけが利用可能な第1実施例とは異なり後述するマルチショットも利用可能である。
【0056】
図12から分かるように、本実施例では、図9に対してドットの形成方法としてマルチショットの選択肢が加えられている。この結果、第1実施例では、印刷媒体の種類と印刷解像度が決定されると、図10に示されるいずれかのパターンが選択されるが、本実施例では、さらにドットの形成方法の種類によって選択される間引きパターンが異なる。具体的には、ドットの形成方法がバリアブルショットの場合には、図10に示されるいずれかのパターンが選択されるが、マルチショットの場合には、図13に示されるいずれかのパターンが選択される。なお、図13に示される間引きパターンを示す符号の最初の添え字の小文字「m」は、マルチショットに対応していることを示すものである。
【0057】
図14は、ヘッド駆動回路52がマルチショットによりドットを形成するために使用する駆動信号DRVを生成する方法を示す説明図である。図14(a)に示すように、本実施例の原駆動信号ORGDRVは、1画素区間内の3つの各小区間に波形がほぼ同一のパルスW3をそれぞれ含んでいる。
【0058】
図14(b)〜(d)は、小ドット用、中ドット用、大ドット用のシリアル印刷信号PRT(i)を示している。小ドット用のシリアル印刷信号(図14(b))は、2番目の小区間で「H」となる信号である。中ドット用のシリアル印刷信号(図14(c))は、2番目と3番目の小区間で「H」となる信号である。大ドット用のシリアル印刷信号(図14(d))は、全小区間で「H」となる信号である。この結果、小ドット用の駆動信号(図14(e))には2番目のパルスW3が含まれている。中ドット用の駆動信号(図14(f))には2番目と3番目のパルスW3が含まれている。大ドット用の駆動信号(図14(g))には1番目〜3番目の3つのパルスW3が含まれている。
【0059】
図14(e)〜(g)に示すような駆動信号DRV(i)がピエゾ素子PE(図4)に供給されると、小ドットの形成時には1個のインク滴が吐出され、また、中ドットの形成時には2個、大ドットの形成時には3個のインク滴がそれぞれ吐出される。このようなドットの形成方法では、飛行速度がほぼ同一の3つインク滴で大ドットが形成されるため、図14(h)に示されるように、図6(b)に示される場合よりもさらに主走査方向に長いドットが形成されることが分かる。なお、本明細書では、このように、ほぼ同一の波形を含む駆動信号を用いてサイズの異なるドットを形成する方法をマルチショットと呼ぶ。
【0060】
図13に示される間引きパターンは、図10に示されるものに比べて主走査方向の間引き率が大きくなっている。たとえば、図10(a)に示される間引きパターンでは、第1行目のドットは2個に1個の割合で間引かれているのに対して、図13(a)の間引きパターンでは、4個に3個の割合で間引かれていることが分かる。このようなパターンとなっているのは、マルチショットでは、前述のように主走査方向に長いドットが形成されるので、主走査方向に平行な輪郭線に滲みが生じやすく白抜けが生じにくいからである。
【0061】
このように、本実施例では、ドットの形成方法の種類に応じて間引きパターンを変更することができるので、たとえばドットの形成方法をユーザが任意に選択できるような多様な印刷環境においても、印刷環境に応じて滲みや白抜けを生じにくい望ましい間引き処理を行うことができるという利点がある。
【0062】
D.第3実施例:
図15および図16は、本発明の第3実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図である。図15は、印刷モードパラメータとしてインクの種類が加えられている点で、図12に示される第2実施例の表と異なる。本実施例は、インクの種類として染料インクだけが利用可能な第2実施例とは異なり顔料インクも利用可能である。
【0063】
図15は、図12に対してインクの種類として顔料インクの選択肢が加えられた表である。この結果、第2実施例では、印刷媒体の種類と印刷解像度とドットの形成方法が決定されると、図10または図13に示されるいずれかのパターンが選択されるが、本実施例では、さらにインクの種類によって選択される間引きパターンが異なる。具体的には、インクの種類が染料インクの場合には、図10または図13に示されるいずれかのパターンが選択されるが、顔料インクの場合には、図16に示されるいずれかのパターンが選択される。なお、図16に示される間引きパターンを示す符号の最後の添え字の小文字「p」は、顔料インクに対応していることを示すものである。
【0064】
「顔料インク」とは、インクの色料として顔料を用いたインクであり、「染料インク」とは、インクの色料として染料を用いたインクである。染料インクは印刷媒体上で広がりやすいが、顔料インクは印刷媒体上で広がりにくい。このため、印刷媒体上にほぼ同量のインク滴を吐出した場合には、印刷媒体上に形成されるドットの大きさが異なる。具体的には、顔料インクを用いて形成されたドットは、染料インクを用いて形成されたドットよりも小さくなる傾向がある。この結果、顔料インクを用いる印刷では、染料インクを用いる印刷よりも白抜けが生じやすいという傾向がある。この結果、顔料インクを用いる印刷では、染料インクを用いる印刷よりも間引き率を小さくする方が好ましいことが分かる。
【0065】
図16に示されるように、顔料インク用の間引きパターンは、図10や図13に示される間引きパターンよりも間引き率が小さく設定されている。たとえば、図16(c)の間引きパターンNmpを図13(a)の間引きパターンNmdと比べると、顔料インク用の間引きパターンの方がドットの間引き率が小さくなっていることが分かる。なお、間引きパターンNmpと間引きパターンNmdは、印刷媒体の種類、印刷解像度、およびドットの形成方法のいずれにおいても同一の環境である。
【0066】
このように、本実施例では、インクの種類に応じて間引きパターンを変更することができるので、たとえばインクの種類をユーザが任意に選択できるような多様な印刷環境においても、印刷環境に応じて滲みや白抜けを生じにくい望ましい間引き処理を行うことができるという利点がある。
【0067】
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0068】
E−1.上記各実施例においては、ドットを間引くことによってインクの流出を抑制しているが、ドットのサイズを小さくする方法や、ドットの間引きとドットサイズの変更を組み合わせる方法その他の方法によりインク量を削減するものでも良く、一般に、インク量を削減することによりインクの流出が抑制されるものであれば良い。たとえば、特定の画像領域である線画領域内におけるドットの位置に応じて、ドットの間引き又はより小さいドットの形成を選択的に行うようにしても良い。なお、ドットサイズを変更する方法を利用すれば、印刷解像度その他の印刷環境に対して、よりきめ細やかに輪郭線における滲みを抑制することが可能となるという利点がある。
【0069】
E−2.上記各実施例においては、大ドットで構成される輪郭部を抽出してドットを間引いているが、たとえば、テキストのようにフォント処理によって描画する印刷画像についてはフォント処理においてインク量の削減処理を行うようにしても良い。
【0070】
たとえばビットマップフォントを用いてフォント処理を行う場合には、印刷モードに応じてインク量の削減処理を施した特定のビットマップフォントを予め準備しておき、印刷モードに応じて使用するビットマップフォントを選択するようにしても良い。一方、アウトラインフォントのように輪郭線を定義するデータが印刷に使用される場合、このアウトラインデータから生成される輪郭線のデータに基づくとともに、印刷モードに応じてインク量の削減処理を行うようにしても良い。
【0071】
E−3.上記実施例においては、輪郭線は、インクドットが全く形成されない領域との境界を構成している。しかし、輪郭線はこれに限られず、領域を規定する特徴値の不連続部であれば良い。たとえば、輪郭線は、色相が変わる境界を画定するものであっても良い。本発明は、このような輪郭で生ずる滲みも抑制することができ、また、このような輪郭で生ずる滲みも画質を劣化させるからである。この場合、上記の各領域の少なくとも一方でインクドットの間引きないしインクドットサイズの変更を行えばよい。
【0072】
E−4.上記実施例では、間引き処理の内容の決定に用いる印刷モードパラメータには、印刷媒体の種類、印刷解像度、インクの色料の種類、およびドットの形成方法の3つが含まれているが、たとえば超浸透インクや緩浸透インクといったインクの溶媒の種類を用いて間引き処理の内容を決定してもよい。一般に、間引き処理の内容が輪郭線の滲みに影響を与える印刷モードパラメータに応じて決定されるような構成であればよい。
【0073】
ここで、「超浸透インク」および「緩浸透インク」という用語は、これらのインクの相対的な特性を意味している。すなわち、両者を標準的な印刷媒体(たとえば普通紙)上に同じ量だけ滴下した場合に、超浸透インクの方が緩浸透インクよりも早く印刷媒体に浸透する。たとえば、超浸透インクとして、約20℃における表面張力が約40×10-3N/m未満のインクを使用することができる。また、緩浸透インクとしては、約20℃における表面張力が約40×10-3N/mを超えるインクを使用することができる。なお、超浸透インクや緩浸透インクの色材としては、染料と顔料とのいずれも使用することが可能である。
【0074】
E−5.上記実施例では、印刷媒体の種類は、印刷モードの選択によって特定されているが、印刷媒体の種類を自動的に特定する手段を印刷装置に装備することによって特定されるようにしても良い。一般に、印刷装置で利用可能な複数の印刷モードの中から選択された印刷モードに応じてインク量の削減方法が決定されるような構成であればよい。
【0075】
なお、印刷媒体の種類を自動的に特定する手段としては、たとえば、専用紙や普通紙の光反射率の相違に基づいて反射光を識別して特定する光特定手段や予め記録媒体やその包装材に付されたバーコードを読み取ることによって特定するバーコード読み取り手段、ICリーダーを用いて特定する手段がある。このような手段は、印刷媒体の種類の特定にユーザの操作を必要としないという利点があり、印刷モードの選択によって特定する手段は、簡易な構成で実現できるという利点がある。
【0076】
E−6.上記実施例においては、ハーフトーンデータを処理して輪郭線を抽出し、これを用いてインク量の削減処理を行っている。しかし、輪郭線の抽出方法はこれに限られない。たとえばアウトラインフォントのように輪郭線を定義するデータが印刷に使用される場合、このアウトラインデータから生成される輪郭線のデータを直接用いて、インク量の削減処理を行うようにしても良い。すなわち、本発明は、一般に、インクドットの形成状態を表すドットデータを処理することによって、輪郭線の滲みを抑制する技術に適用可能である。
【0077】
E−7.この発明はカラー印刷だけでなくモノクロ印刷にも適用できる。また、1画素を複数のインクドットで表現することにより多階調を表現する印刷にも適用できる。また、ドラムプリンタにも適用できる。尚、ドラムプリンタでは、ドラム回転方向が主走査方向、キャリッジ走行方向が副走査方向となる。また、この発明は、インクジェットプリンタのみでなく、一般に、複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて印刷媒体の表面に記録を行うインクドット記録装置に適用することができる。
【0078】
E−8.上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1に示したプリンタドライバ96の機能の一部または全部を、プリンタ20内の制御回路40が実行するようにすることもできる。この場合には、印刷データを作成する印刷制御装置としてのコンピュータ90の機能の一部または全部が、プリンタ20の制御回路40によって実現される。
【0079】
本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として印刷システムの構成を示すブロック図。
【図2】プリンタの構成を示す説明図。
【図3】カラープリンタ20における制御回路40の構成を示すブロック図。
【図4】ヘッド駆動回路52の主要な構成を示すブロック図。
【図5】ヘッド駆動回路52が駆動信号DRVを生成する方法を示す説明図。
【図6】実施例の印刷装置で大ドットが形成される様子を示す説明図。
【図7】本発明の第1実施例における印刷処理手順を示すフローチャート。
【図8】CRT21上に表示された印刷モードの基本設定画面の一例を示す図。
【図9】本発明の第1実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図。
【図10】本発明の第1実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図。
【図11】本発明の第1実施例において輪郭線の抽出に利用するフィルタ。
【図12】本発明の第2実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図。
【図13】本発明の第2実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図。
【図14】本発明の第2実施例においてヘッド駆動回路52が駆動信号DRVを生成する方法の1つを示す説明図。
【図15】本発明の第3実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図。
【図16】本発明の第3実施例における印刷モードパラメータと選択される間引きパターンの関係を示す説明図。
【符号の説明】
20…カラープリンタ
21…CRT
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印刷ヘッド
30…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置センサ
40…制御回路
41…CPU
44…RAM
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
90…コンピュータ
94…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換モジュール
98…色変換モジュール
99…ハーフトーンモジュール
100…印刷データ生成モジュール
101…輪郭線抽出部
102…インク量削減部
103…印刷モード選択部
104…パターン選択部
220…原駆動信号発生部
222…マスク回路
Claims (3)
- 複数の印刷モードで印刷媒体上にインクドットを形成可能な印刷部を用いて印刷を行うために、前記印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、
印刷対象画像を表す印刷対象画像データから印刷画像における各画素のインクドットの形成状態を表すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
前記複数の印刷モードの中から選択された印刷モードに応じて、特定種類のインクドットが形成される画素群からなる特定の画像領域の輪郭部におけるインクドットのインク量を削減するためのインク量削減パターンを決定する削減パターン決定部と、
を備え、
前記ドットデータ生成部は、前記決定されたインク量削減パターンに基づいてインク量を削減するように構成されたドットデータを生成し、
前記複数の印刷モードのパラメータは、ほぼ同一の波形を有する複数のパルスから構成される駆動信号を用いてサイズの異なるドットを形成する方法であるマルチショットによるインクドットの形成方法と、相互に相違する複数の波形のうちの少なくとも1つのパルスから構成される駆動信号を用いてサイズの異なるドットを形成する方法であるバリアブルショットによるインクドットの形成方法とを含み、
前記削減パターン決定部は、前記マルチショットによるインクドットの形成方法による場合には、前記バリアブルショットによるインクドットの形成方法による場合よりも主走査方向の間引き率が大きくなるように前記インク量削減パターンを決定し、
前記バリアブルショットは、前記相互に相違する複数の波形のうち複数のパルスから構成される駆動信号を用いてドットを形成するときには、前記複数のパルスは、前記複数のパルスで形成される複数のインク滴が前記印刷媒体上でほぼ同一位置に着弾するように設定されたタイミングで吐出するドット形成方法である印刷制御装置。 - 複数の印刷モードで印刷媒体上にインクドットを形成可能な印刷部を用いて印刷を行うために、前記印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御方法であって、
印刷対象画像を表す印刷対象画像データから印刷画像における各画素のインクドットの形成状態を表すドットデータを生成する工程と、
前記複数の印刷モードの中から選択された印刷モードに応じて、特定種類のインクドットが形成される画素群からなる特定の画像領域の輪郭部におけるインクドットのインク量を削減するためのインク量削減パターンを決定する工程と、
を備え、
前記ドットデータを生成する工程は、前記決定されたインク量削減パターンに基づいてインク量を削減するように構成されたドットデータを生成する工程を含み、
前記複数の印刷モードのパラメータは、ほぼ同一の波形を有する複数のパルスから構成される駆動信号を用いてサイズの異なるドットを形成する方法であるマルチショットによるインクドットの形成方法と、相互に相違する複数の波形のうちの少なくとも1つのパルスから構成される駆動信号を用いてサイズの異なるドットを形成する方法であるバリアブルショットによるインクドットの形成方法とを含み、
前記インク量削減パターンを決定する工程は、前記マルチショットによるインクドットの形成方法による場合には、前記バリアブルショットによるインクドットの形成方法による場合よりも主走査方向の間引き率が大きくなるように前記インク量削減パターンを決定する工程を含み、
前記バリアブルショットは、前記相互に相違する複数の波形のうち複数のパルスから構成される駆動信号を用いてドットを形成するときには、前記複数のパルスは、前記複数のパルスで形成される複数のインク滴が前記印刷媒体上でほぼ同一位置に着弾するように設定されたタイミングで吐出するドット形成方法である印刷制御方法。 - 複数の印刷モードで印刷媒体上にインクドットを形成可能な印刷部を用いて印刷を行うために、前記印刷部に供給すべき印刷データをコンピュータに生成させるためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、
印刷対象画像を表す印刷対象画像データから印刷画像における各画素のインクドットの形成状態を表すドットデータを生成する機能と、
前記複数の印刷モードの中から選択された印刷モードに応じて、特定種類のインクドットが形成される画素群からなる特定の画像領域の輪郭部におけるインクドットのインク量を削減するためのインク量削減パターンを決定する機能と、
を前記コンピュータに実現させるプログラムを含み、
前記ドットデータを生成する機能は、前記決定されたインク量削減パターンに基づいてインク量を削減するように構成されたドットデータを生成する機能を含み、
前記複数の印刷モードのパラメータは、ほぼ同一の波形を有する複数のパルスから構成される駆動信号を用いてサイズの異なるドットを形成する方法であるマルチショットによるインクドットの形成方法と、相互に相違する複数の波形のうちの少なくとも1つのパルスから構成される駆動信号を用いてサイズの異なるドットを形成する方法であるバリアブルショットによるインクドットの形成方法とを含み、
前記インク量削減パターンを決定する機能は、前記マルチショットによるインクドットの形成方法による場合には、前記バリアブルショットによるインクドットの形成方法による場合よりも主走査方向の間引き率が大きくなるように前記インク量削減パターンを決定する機能を含み、
前記バリアブルショットは、前記相互に相違する複数の波形のうち複数のパルスから構成される駆動信号を用いてドットを形成するときには、前記複数のパルスは、前記複数のパルスで形成される複数のインク滴が前記印刷媒体上でほぼ同一位置に着弾するように設定されたタイミングで吐出するドット形成方法であるコンピュータプログラム。
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