JP2002166538A - 印刷モードに応じて使用するインクの種類を選択する印刷 - Google Patents

印刷モードに応じて使用するインクの種類を選択する印刷

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JP2002166538A
JP2002166538A JP2000366817A JP2000366817A JP2002166538A JP 2002166538 A JP2002166538 A JP 2002166538A JP 2000366817 A JP2000366817 A JP 2000366817A JP 2000366817 A JP2000366817 A JP 2000366817A JP 2002166538 A JP2002166538 A JP 2002166538A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超浸透インクと緩浸透インクとを同時に使用
することによって生ずるブリードを抑制する。 【解決手段】少なくとも一部の色相については、超浸透
インクと緩浸透インクと、のうちからいずれか一方を選
択して印刷に用いることが可能な印刷部を制御する印刷
制御装置である。この印刷制御装置は、超浸透インクと
緩浸透インクとのうちのいずれか一方の種類を選択可能
な特定の色相については、選択された印刷モードに応じ
て、いずれかのインクを選択し、これを用いて印刷を実
行するための印刷データを生成するので、超浸透インク
を用いて形成されたドット上に緩浸透インクを打ち込む
ことにより発生するブリードを簡易かつ効果的に抑制す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インク滴を吐出
して印刷媒体上に画像を印刷する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】インク滴を吐出することにより、印刷媒
体上にインクドットを形成して画像を印刷する印刷装置
(以下、インクジェット式印刷装置)は、コンピュータ
等で作成した画像の出力装置として広く使用されてい
る。インクジェット式印刷装置の中には、カラーインク
を装着し各色のインク滴を吐出することによって、カラ
ー画像の印刷が可能なものも開発されている。
【0003】このような印刷装置に使用されるインクと
して、超浸透インクと緩浸透インクとがある。超浸透イ
ンクは、印刷媒体に比較的速く浸透するインクであり、
早期に乾燥するという利点があるが滲みやすいという欠
点もある。一方、緩浸透インクは、印刷媒体に比較的緩
やかに浸透するインクであり、にじみがすくないという
利点があるが乾燥が遅いという欠点もある。
【0004】超浸透インクと緩浸透インクの両方を用い
るプリンタとしては、本出願人により開示された特開平
8−300694号公報に記載されたものが知られてい
る。このプリンタでは、ブラックインクに緩浸透インク
を用い、カラーインク(C、M、Y)に超浸透インクを
用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、超浸透インク
と緩浸透インクとを同時に使用すると以下の問題が生ず
る。先に、超浸透インクによりドットが形成され、その
近傍に緩浸透インクを付着させると、未だ完全に乾燥し
ていない超浸透インクに、後から打ち込まれた緩浸透イ
ンクが吸い込まれるという問題である。この吸い込み
は、ブリードとも呼ばれ、大きなにじみとなって印刷画
質を劣化させる。このような印刷画質の劣化は、特に、
ドットの重ね打ちを多く行なって中間色を多用する印刷
(たとえば写真印刷)の際に著しい。
【0006】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、超浸透インクと
緩浸透インクとを同時に使用する印刷装置において、ブ
リードを抑制することができる技術を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明は、
印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印
刷制御装置であって、前記印刷部は、前記印刷部が印刷
に用いることができる複数の色相のうちの少なくとも一
つの特定の色相については、ほぼ同一の色相を有するも
のであって、印刷媒体に比較的速やかに浸透する種類の
超浸透インクと、印刷媒体に比較的緩やかに浸透する種
類の緩浸透インクと、を印刷に用いることが可能であ
り、前記印刷制御装置は、ユーザに印刷モードの選択を
許容する印刷モード選択部と、前記選択された印刷モー
ドに応じて、前記超浸透インクと前記緩浸透インクとの
うちの一方を前記特定の色相について選択し、前記選択
されたインクを用いて印刷を実行するための印刷データ
を生成する印刷データ生成部と、を備える。
【0008】本発明では、超浸透インクと緩浸透インク
とのうちのいずれか一方の種類を選択可能な特定の色相
については、選択された印刷モードに応じて、超浸透イ
ンクと緩浸透インクとを混在して使用しないようにイン
クの種類を選択するので、超浸透インクと緩浸透インク
とを混在して使用することによって発生するブリードを
簡易かつ効果的に抑制することができる。
【0009】上記印刷制御装置において、前記他の色相
について印刷に用いることが可能なインクは、前記超浸
透インクであっても良く、前記特定の色相は、ブラック
を含んでも良い。
【0010】上記印刷制御装置において、ユーザが選択
可能な印刷モードのパラメータは、黒のみとカラーの選
択肢を有するインク色を含み、前記印刷データ生成部
は、前記インク色の選択が前記カラーのときは前記ブラ
ックについて前記超浸透インクを選択し、前記インク色
の選択が前記黒のみのときは前記ブラックについて前記
緩浸透インクを選択するのが好ましい。
【0011】こうすれば、カラー印刷においては、超浸
透インクのみを用いて印刷するので、超浸透インクと緩
浸透インクとを混在して使用することによって発生する
ブリードを防止することができる。一方、白黒印刷にお
いては、緩浸透インクのみを用いてにじみのないきれい
な印刷をすることができる。
【0012】上記印刷制御装置において、ユーザが選択
可能な印刷モードのパラメータは、写真の選択肢を有す
る印刷画像の種類と前記インク色とを含み、前記印刷デ
ータ生成部は、前記印刷画像の種類の選択が前記写真の
場合には、前記インク色の選択に拘わらず、前記ブラッ
クについて前記超浸透インクを選択し、前記印刷画像の
種類の選択が写真以外の特定の種類の場合には、前記イ
ンク色の選択がカラーのときは前記超浸透インクを選択
し、前記インク色の選択が黒のみのときは前記緩浸透イ
ンクを選択するのが好ましい。
【0013】こうすれば、文字やロゴのようなくっきり
とした輪郭を含んでいないので輪郭をにじみ無くきれい
に再現したいという要請が少ない写真の印刷において
は、超浸透インクのみを用いて印刷を行うことにより、
ブリードを簡易に抑制することができる。
【0014】上記印刷制御装置において、ユーザが選択
可能な印刷モードのパラメータは、さらに、高解像度と
低解像度の選択肢を有する印刷解像度を含み、前記印刷
データ生成部は、前記印刷画像の種類の選択が写真の場
合であって、前記インク色の選択が黒のみのときであっ
ても、さらに、前記印刷解像度の選択が前記高解像度の
ときは、前記緩浸透インクを選択するようにしても良
い。
【0015】白黒の写真印刷においては緩浸透インクの
みを使用することができるので、こうすれば、にじみの
少ないきれいな白黒写真の印刷をすることができる。
【0016】上記印刷制御装置において、ユーザが選択
可能な印刷モードのパラメータは、ドラフト印刷の選択
肢を有する印刷の品質を含み、前記印刷データ生成部
は、印刷画像のうちでカラーインクを用いて印刷される
領域であるカラー領域と、印刷画像のうちでカラーイン
クを用いて印刷されない領域である黒領域とに区分けす
るとともに、前記印刷の品質の選択がドラフト印刷の場
合には、前記区分けに拘わらず前記ブラックについて前
記超浸透インクを選択し、前記印刷の品質の選択がドラ
フト印刷以外の特定の印刷の場合には、前記カラー領域
の印刷には前記ブラックについて前記超浸透インクを選
択し、前記黒領域の印刷には前記ブラックについて前記
緩浸透インクを選択するのが好ましい。
【0017】こうすれば、ドラフト印刷においては、早
期に乾燥する超浸透インクを用いて印刷するので、印刷
用紙のべたつきを抑制できる。一方、ドラフト印刷以外
においては、カラー領域の印刷には超浸透インクのみを
用いて印刷し、黒領域の印刷には緩浸透インクのみを用
いて印刷するので、緩浸透インクと超浸透インクの利点
を活かして、各領域に適した印刷ができるという利点が
ある。
【0018】上記印刷制御装置において、前記印刷デー
タ生成部は、前記印刷の品質の選択がドラフト印刷以外
の特定の印刷の場合には、前記黒領域の各画素を含む一
定の面積の画素に吐出されるブラックインク量を各画素
毎に算出するとともに、前記ブラックインク量があらか
じめ定められた所定量より多いときは、前記超浸透イン
クを選択するようにするのが好ましい。
【0019】こうすれば、単位面積当たりのインク吐出
量が多い領域については、乾きの速い超浸透インクを用
いて印刷するので、印刷された用紙の取り扱いを円滑に
行うことができる。
【0020】なお、本発明は、印刷装置、それらの方法
または装置の機能をコンピュータに実現させるためのコ
ンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを
記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み
搬送波内に具現化されたデータ信号、等の種々の形態で
実現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.装置の構成: B.第1実施例の印刷処理: C.第2実施例の印刷処理: D.第3実施例の印刷処理: E.第4実施例の印刷処理: F.第5実施例の印刷処理: G.変形例:
【0022】A.装置の構成:図1は、本発明の一実施
例としての印刷システムの構成を示すブロック図であ
る。この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピ
ュータ90と、印刷部としてのカラープリンタ20と、
を備えている。なお、カラープリンタ20とコンピュー
タ90の組み合わせを、広義の「印刷装置」と呼ぶこと
ができる。
【0023】コンピュータ90では、所定のオペレーテ
ィングシステムの下で、アプリケーションプログラム9
5が動作している。オペレーティングシステムには、ビ
デオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれ
ており、アプリケーションプログラム95からは、これ
らのドライバを介して、カラープリンタ20に転送する
ための印刷データPDが出力されることになる。アプリ
ケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して
所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介して
CRT21に画像を表示する。
【0024】アプリケーションプログラム95が印刷命
令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ9
6が、画像データをアプリケーションプログラム95か
ら受け取り、これをカラープリンタ20に供給するため
の印刷データPDに変換する。図1に示した例では、プ
リンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール
97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュ
ール99と、ラスタライザ100と、色変換テーブルL
UTと、印刷モード選択部101と、が備えられてい
る。
【0025】解像度変換モジュール97は、アプリケー
ションプログラム95が扱っているカラー画像データの
解像度(即ち、単位長さ当りの画素数)を、プリンタド
ライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を
果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだ
RGBの3色からなる画像情報である。色変換モジュー
ル98は、色変換テーブルLUTを参照しつつ、各画素
ごとに、RGB画像データを、カラープリンタ20が利
用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
【0026】色変換された多階調データは、例えば25
6階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール
99は、インクドットを分散して形成することにより、
カラープリンタ20でこの階調値を表現するためのハー
フトーン処理を実行する。ハーフトーン処理された画像
データは、ラスタライザ100によりカラープリンタ2
0に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷
データPDとして出力される。なお、印刷データPD
は、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータ
と、副走査送り量を示すデータとを含んでいる。なお、
印刷モード選択部101の機能については後述する。
【0027】なお、プリンタドライバ96が有する4つ
のモジュール97〜100は、印刷データPDを生成す
る機能を実現するためのプログラムに相当する。プリン
タドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、
コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態
で供給される。このような記録媒体としては、フレキシ
ブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカ
ード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコード
などの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記
憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶
装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を
利用できる。
【0028】図2は、カラープリンタ20の概略構成図
である。カラープリンタ20は、紙送りモータ22によ
って印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構
と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプ
ラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走
査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッド
ユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動
してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆
動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモー
タ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32
との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えてい
る。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュー
タ90に接続されている。
【0029】印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、
紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ロー
ラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図
示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査
送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリ
ッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッ
ジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設する
プーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位
置センサ39とを備えている。
【0030】図3は、制御回路40を中心としたカラー
プリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路
40は、CPU41と、プログラマブルROM(PRO
M)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを
記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備え
た算術論理演算回路として構成されている。この制御回
路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェース
を専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用
回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動して
インクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモー
タ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆
動回路54とを備えている。I/F専用回路50は、パ
ラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ5
6を介してコンピュータ90から供給される印刷データ
PDを受け取ることができる。カラープリンタ20は、
この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、R
AM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバ
ッファメモリとして機能する。
【0031】印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド2
8を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能
である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品
としてカラープリンタ20に着脱される。すなわち、印
刷ヘッド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユ
ニット60を交換することになる。
【0032】図4は、印刷ヘッドユニット60の斜視図
である。この印刷ヘッドユニット60には、ブラックイ
ンク用のカートリッジと5色のカラーインク用カートリ
ッジが搭載可能である。印刷ヘッドユニット60の下部
の印刷ヘッド28には、ブラックインクとカラーインク
に対応して計7個のインク吐出用ヘッドが形成されてお
り、印刷ヘッドユニット60の底部には、この各色用ヘ
ッドにインクタンクからのインクを導く導入管73a、
73b、74〜78が立設されている。導入管73a、
73bは、ブラックインク用カートリッジからインクを
導くための管である。導入管74〜78は、カラーイン
ク用カートリッジからインクを導くための管である。
【0033】図5は、ブラックインクカートリッジ71
とカラーインクカートリッジ72の斜視図である。この
ブラックインクカートリッジ71には、超浸透性のブラ
ックインク(Kf)、緩浸透性のブラックインク(K
s)の2種類のインクが一体的に収納されている。この
カラーインクカートリッジ72には、シアン(C),ラ
イトシアン(LC),マゼンタ(M),ライトマゼンタ
(LM),イエロ(Y)の5種類の超浸透インクが一体
的に収納されている。
【0034】本明細書において、「超浸透インク」およ
び「緩浸透インク」という用語は、これらのインクの相
対的な特性を意味している。すなわち、両者を標準的な
印刷媒体(たとえば普通紙)上に同じ量だけ滴下した場
合に、超浸透インクの方が緩浸透インクよりも早く印刷
媒体に浸透する。たとえば、超浸透インクとして、約2
0℃における表面張力が約40×10-3N/m未満のイ
ンクを使用することができる。また、緩浸透インクとし
ては、約20℃における表面張力が約40×10-3N/
mを超えるインクを使用することができる。なお、超浸
透インクや緩浸透インクの色材としては、染料と顔料と
のいずれも使用することが可能である。
【0035】なお、インクカートリッジの形態は図5に
示したものに限られず、たとえば、以下のような形態で
あっても良い。 (1)各インク(Kf、Ks、C、LC、M、LM、
Y)を独立した7個のインクタンクに収容する。 (2)超浸透性のブラックインク(Kf)を超浸透性の
カラーインク(C、LC、M、LM、Y)と一体的に収
容し、緩浸透性のブラックインク(Ks)だけを独立し
て収容する。 (3)超浸透性のカラーインクだけを一体的に収容し、
超浸透性のブランクインク(Kf)と緩浸透性のブラッ
クインク(Ks)とを独立して収容する。
【0036】また、インクカートリッジに収容される各
インクの容量は同じである必要はない。たとえば、特定
の色相のインクの容量を増やしたり、緩浸透性のブラッ
クインクの量を超浸透性のブランクインクの量より多く
しても良い。緩浸透性のブラックインクKsを用いる
と、超浸透性のブラックインクKfを用いた場合に比べ
て、にじみの少ないきれいな文字を印刷することができ
る。通常のユーザは、黒い文字を印刷する頻度が最も高
いので、緩浸透性のブラックインクKsの容量を超浸透
性のブラックインクKfよりも多くしておけば、インク
カートリッジの交換頻度を少なくできるという利点があ
る。なお、カラーインクは5色だけなく何色であっても
良い。
【0037】図6は、印刷ヘッド28の下面におけるノ
ズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面に
は、カラーインクを吐出するために、濃シアンインクを
吐出するための濃シアンインクノズル群CD と、淡シア
ンインクを吐出するための淡シアンインクノズル群CL
と、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタイン
クノズル群MD と、淡マゼンタインクを吐出するための
淡マゼンタインクノズル群ML と、イエローインクを吐
出するためのイエローインクノズル群YD とが形成され
ている。さらに、ブラックインクを吐出するために、超
浸透インク用のブラックインクノズル群Kf と、緩浸透
インク用のブラックインクノズル群Ksとが形成されて
いる。このように、この実施例では、ブラックインクに
関して超浸透性のインクと緩浸透性のインクの双方が使
用可能である。
【0038】なお、各ノズル群を示す符号における最初
のアルファベットの大文字はインク色を意味している。
添え字の「D 」は濃度が比較的高いインクであること
を、添え字の「L 」は濃度が比較的低いインクであるこ
とをそれぞれ意味しており、また、添え字の「F 」は超
浸透インクであることを、添え字の「S 」は緩浸透イン
クであることをそれぞれ意味している。
【0039】各ノズル群の複数のノズルは、副走査方向
SSに沿って一定のノズルピッチk・Dでそれぞれ整列
している。ここで、kは整数であり、Dは副走査方向に
おける印刷解像度に相当するピッチ(「ドットピッチ」
と呼ぶ)である。本明細書では、「ノズルピッチはkド
ットである」とも言う。このときの単位[ドット]は、
印刷解像度のドットピッチを意味している。副走査送り
量に関しても同様に、[ドット]の単位を用いる。
【0040】各ノズルには、各ノズルを駆動してインク
滴を吐出させるための駆動素子としてのピエゾ素子(図
示せず)が設けられている。印刷時には、印刷ヘッド2
8が主走査方向MSに移動しつつ、各ノズルからインク
滴が吐出される。
【0041】なお、各ノズル群の複数のノズルは、副走
査方向に沿って一直線上に配列されている必要はなく、
例えば千鳥状に配列されていてもよい。なお、ノズルが
千鳥状に配列されている場合にも、副走査方向に測った
ノズルピッチk・Dは、図6の場合と同様に定義するこ
とができる。この明細書において、「副走査方向に沿っ
て配列された複数のノズル」という文言は、一直線上に
配列されたノズルと、千鳥状に配置されたノズルと、を
包含する広い意味を有している。
【0042】以上説明したハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ20は、紙送りモータ22により用紙Pを
搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24に
より往復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を
駆動して、各色インク滴の吐出を行い、インクドットを
形成して用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0043】B.第1実施例の印刷処理:図7は、本発
明の第1実施例における印刷処理の手順を示すフローチ
ャートである。ステップS1では、ユーザがコンピュー
タ90に印刷を指示する。また、ステップS2におい
て、CRT21に表示された印刷用ダイアログボックス
内の「プロパティボタン」(図示省略)をクリックする
と、印刷モード選択部101(図1)が、図8に示すプ
ロパティ設定画面をCRT21上に表示させる。
【0044】ユーザは、このプロパティ設定画面内にお
いて、印刷モードを規定する種々のパラメータを指定す
ることが可能である。図8の印刷モードの基本設定画面
は、種々のパラメータを指定するために、以下のような
要素を含んでいる。 (1)印刷解像度設定スイッチSW:図8の「きれい」
(高解像度)と「速い」(低解像度)の指定をするため
のスイッチ。 (2)画像種類選択メニューIM:写真、テキスト、D
TP等の画像種類の一覧の中から一つを選択するための
プルダウンメニュー。 (3)インク色選択ボタンCLR:カラーインクを用い
るか、ブラックインクのみを用いるかを選択するための
ボタン。 (4)用紙種類メニューPM:普通紙、インクジェット
プリンタ専用紙等の用紙一覧の中から一つを選択するた
めのプルダウンメニュー。
【0045】なお、ユーザは、印刷モードの詳細設定画
面において、これら以外の他のパラメータも設定するこ
とが可能であるが、後述する印刷品質(ドラフト印刷、
ファイン等)を除き、以下ではこれらの他のパラメータ
については説明を省略する。
【0046】図7のステップS3において、ユーザが印
刷モードの種々のパラメータを設定し、印刷の開始を指
示すると、ステップS4において、プリンタドライバ9
6が、設定された印刷モードに応じて印刷に実際に使用
するインクの種類(緩浸透インクか超浸透インクか)を
決定する。
【0047】図9は、ステップS7におけるインク種類
の決定方法の一例を示す説明図である。この第1実施例
では印刷モードを規定する種々のパラメータのうちで、
画像種類とインク色との二つのパラメータのみに基づい
て印刷に使用されるインク種類を決定するものと仮定し
ている。
【0048】画像種類は、写真と、写真以外(テキスト
や、DTP等を含む)とに区分される。また、インク色
の選択肢は、カラーと黒のみの二つである。画像種類が
写真である場合には、インク色の選択肢に拘わらず(す
なわち、カラー印刷か白黒印刷かに拘わらず)、超浸透
インクのみが実際の印刷に使用される。この理由は、写
真は、文字やロゴのようなくっきりとした輪郭を含んで
いないので、緩浸透インクを用いて輪郭をにじみ無くき
れいに再現するという要請が少ないからである。また、
超浸透インクを用いると、インクの乾燥が緩浸透インク
よりも速いので、印刷時間を短縮することができるとい
う利点もある。
【0049】画像種類が写真以外のものである場合に
は、カラー印刷のときには超浸透インクのみが使用さ
れ、白黒印刷のときには緩浸透インク(すなわち緩浸透
性のブラックインクKs)のみが使用される。カラー印
刷のときに超浸透インクのみを使用するのは、この第1
実施例では、カラーインクがすべて超浸透インクだから
である。従来技術においても説明したように、超浸透イ
ンクと緩浸透インクとを同じ位置に吐出すると、超浸透
インクが緩浸透インクに吸い込まれてしまい、ブリード
が発生しやすい。したがって、カラー印刷を行うために
超浸透インクを使用するときには、緩浸透性のブラック
インクKsを使用しないことが好ましい。
【0050】なお、こうして決定されたインクの種類
は、その印刷ジョブの全体にわたって使用される。
【0051】図7のステップS5では、プリンタドライ
バ96が、ステップS4において使用が決定されたイン
ク種類に応じた印刷データの生成を行う。また、ステッ
プS6では、プリンタ20がコンピュータ90から供給
された印刷データに応じて印刷を実行する。
【0052】このように、第1実施例では、画像種類と
インク色との二つの印刷モードパラメータに従って、実
際の印刷に使用するインクの種類(超浸透インクか緩浸
透インクか)を決定している。したがって、超浸透イン
クと緩浸透インクとを混在して使用することによって発
生するブリード(にじみ)を防止することができる。ま
た、超浸透インクと緩浸透インクとのそれぞれの特定に
適した印刷内容に合わせて、それぞれのインクを使用で
きるという利点がある。
【0053】C.第2実施例の印刷処理:図10は、本
発明の第2実施例の印刷処理におけるインク種類の決定
方法を示す説明図である。第2実施例は、インク種類の
決定方法以外は、上述した第1実施例と同じである。
【0054】第2実施例では、カラー印刷のときには画
像種類に拘わらず超浸透インクを使用し、白黒印刷のと
きには画像種類に拘わらず緩浸透インクのみを使用す
る。換言すれば、第2実施例では、インク色のパラメー
タのみに基づいて、使用するインクの種類を決定してい
る。このようにしても、超浸透インクと緩浸透インクと
を混在して使用することによって発生するブリード(に
じみ)を防止することが可能である。
【0055】このように、インク種の決定要因となる印
刷モードパラメータは、実質的に一つであっても良い。
【0056】D.第3実施例の印刷処理:図11は、本
発明の第3実施例の印刷処理におけるインク種類の決定
方法を示す説明図である。第3実施例は、インク種類の
決定方法以外は、上述した第1、2実施例と同じであ
る。
【0057】第3実施例は、第1実施例に対して印刷モ
ードパラメータとして印刷解像度を加えたものである。
この結果、この第3実施例では印刷モードを規定する種
々のパラメータのうちで、画像種類とインク色との二つ
のパラメータに加えて、さらに、印刷解像度のパラメー
タと、に基づいて印刷に使用されるインク種類が決定さ
れる。印刷解像度は、高解像度(きれい)と低解像度
(速い)とに区分されている。
【0058】この第3実施例では、画像の種類が写真
で、インク色が黒のみの場合(すなわち白黒写真の場
合)であって、印刷解像度が高解像度(きれい)のとき
は、緩浸透インクが選択される。このケースは、第1実
施例では、画像種類とインク色との二つのパラメータの
みに基づいて、超浸透インクが選択されていた。
【0059】第1実施例において超浸透インクが選択さ
れた理由は、前述のように、一般に、写真は緩浸透イン
クを用いて輪郭をにじみ無くきれいに再現するという要
請が少なく、また、乾燥までの時間を短縮することがで
きるという利点を考慮したからであった。しかし、印刷
解像度で高(きれい)が選択されているときは、乾燥ま
での時間よりもきれいに再現することが重視されている
と考えられる。したがって、この第3実施例では、白黒
写真の印刷であっても高解像度(きれい)の印刷解像度
が選択されているときは、緩浸透インクを用いて、にじ
みのないきれいな印刷を行う。
【0060】なお、画像の種類が写真以外のときと、画
像の種類が写真であってインク色がカラーのときは、印
刷解像度に拘わらずインク種類が決定される。この結
果、インク種類の選択は第1実施例と同じ結果となって
いる。
【0061】このように、インク種の決定要因となる印
刷モードパラメータは、3つ以上であっても良い。
【0062】E.第4実施例の印刷処理:図12は、第
4実施例の印刷処理におけるインク種類の決定方法を示
す説明図である。第4実施例は、インク種類の決定方法
以外は、上述した第1〜3実施例と同じである。
【0063】この第4実施例は、印刷モードパラメータ
だけでなく、印刷画像中の領域の区分にも基づいて印刷
に使用されるインク種類を決定する点で第1〜3実施例
と相違する。このため、第1〜3実施例では、決定され
たインクの種類は、その印刷ジョブの全体にわたって使
用されるが、この第4実施例では、印刷画像中の領域の
区分に応じて、インクの種類が変更されうる点で第1〜
3実施例と異なる。
【0064】図13は、本発明の第4実施例におけるイ
ンクの種類の選択の例のフローを説明する図である。ス
テップS1、S2およびステップS5、S6は、第1実
施例で説明した処理と同じである。ただし、この第4実
施例では、第1実施例のステップS3、S4の変わりに
ステップS3a、S4aの処理がなされる。
【0065】ステップS3aにおいて、ユーザが、印刷
モードの詳細設定画面(図示省略)を選択すると、印刷
品質設定メニューQ(図示省略)が現れる。印刷品質と
しては、ドラフト印刷と、ドラフト印刷以外(ファイン
や、スーパーファイン等)の品質が含まれている。
【0066】ステップS4aでは、印刷モードと、印刷
画像内の領域区分(後述する)に応じてインク種類が決
定される。印刷品質がドラフト印刷である場合には、領
域区分に拘わらず超浸透インクのみが実際の印刷に使用
される。この理由は、ドラフト印刷ではきれいな印刷よ
り速く乾燥することが望まれているからである。一方、
印刷品質がドラフト印刷以外である場合には、カラー領
域か黒領域かの区分に応じて、インク種類(超浸透イン
クか緩浸透インクか)が決定される。
【0067】図14は、本発明の第4実施例における領
域の区分の決定の例を示す図である。この図には、1ペ
ージ分の印刷画像と、この画像中の区分された3つの領
域R1、R2、R3とが示されている。第1と第3の領
域R1、R3はカラー領域であり、第2の領域R2は黒
領域である。
【0068】カラー領域か黒領域かの領域の区分は、そ
の領域がカラーインクを用いて印刷されるかどうかで区
分けされる。すなわち、第1の領域R1は、青地に黒文
字のロゴが印刷されるのでカラー領域となる。第2の領
域R2は、黒文字のみが印刷されるので黒領域となる。
第3の領域R3は、カラー写真が印刷されるのでカラー
領域となる。
【0069】ある領域にカラーインクを用いて印刷され
るかどうかの判断は、たとえば、ハーフトーン処理前の
原画像データをスキャンすることにより行うことができ
る。また、上記の各実施例では、コンピュータ90から
RGBの画像データを入力することを想定しているが、
PDL(ページ記述言語)に基づくデータを入力する場
合にも、この第4実施例で示した方法を適用できる。こ
の場合は、PDLに基づくデータを解析することによ
り、領域の区分を行うことができる。たとえば、テキス
トを黒インクで印刷し、その周囲を青地にするような命
令があったときは、その領域をカラー領域と判断する。
【0070】カラー領域R1、R3の印刷には、超浸透
インク(すなわち超浸透性のブラックインクKfと超浸
透性のカラーインク)のみが使用される。一方、黒領域
R2の印刷には緩浸透インク(すなわち緩浸透性のブラ
ックインクKs)のみが使用される。この結果、カラー
領域では、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使
用することによって発生するブリードを抑制できる。ま
た、黒領域では、緩浸透インクを用いて輪郭をにじみ無
くきれいに再現できる。
【0071】なお、このように、カラー領域か黒領域か
に応じてインク種類を決定する方法は、印刷モードパラ
メータに拘わらず行っても良い。
【0072】F.第5実施例の印刷処理:図15は、本
発明の第5実施例の印刷処理におけるインク種類の決定
方法を説明するための図である。図15の各マスは画素
を表わし、各画素は列を特定する英文字と行を特定する
数字とで特定されている。各画素の内部の記号は、ドッ
トを形成する印刷ヘッド28上のノズル列を表し、「な
し」はドットが形成されないことを示す。
【0073】第4実施例では、印刷画像中の領域をカラ
ー領域と黒領域と区分して、黒領域には緩浸透インクを
用いて印刷を行うが、この第5実施例では、黒領域であ
っても単位面積当たりのブラックインクの吐出量の多い
領域には、超浸透インクを用いて印刷を行う点で相違す
る。このようなインク種類の選択を行う理由は、単位面
積当たりのインクの吐出量の多い領域を緩浸透インクで
印刷したのでは印刷用紙が乾きにくいため、乾燥の速い
超浸透を使用した方が、印刷用紙のべたつきを抑制でき
るからである。なお、第5実施例は、インク種類の決定
方法以外は、上述した第4実施例と同じである。
【0074】単位面積当たりのブラックインクの吐出量
が多いか否かの決定の具体的方法は、たとえば、各画素
とその隣接画素のブラックインク量の総計が所定量以上
であるかどうかにより決定する。たとえば、インク量が
所定量より多ければ、超浸透インクを選択し、所定量以
下であれば緩浸透インクを選択する。この方法によりイ
ンクの種類を選択すると、隣接する画素に大きなブラッ
クドットが形成されるときに、超浸透インクが選択され
ることになる。この結果、塗りつぶし部や太字部を形成
する画素には、乾燥の速い超浸透インクを使用するよう
にインクを選択することになる。
【0075】インク種類の具体的な決定は、たとえば、
以下の方法で行われる。この方法では、ある画素のドッ
トの形成に使用するインクの種類を、その画素とその画
素に隣接する画素に打ち込まれるインクの量を基準とし
て選択する。たとえば、ブラックドットが形成される図
15の画素D3は、すべての隣接画素にブラックドット
が形成され、これらのブラックドットが大ドットである
とする。これは、ブラックインクによる塗りつぶしを想
定したものである。この場合、ブラックドットのインク
量と画素D3に形成されるブラックドットのインク量と
の和が、あらかじめ定めた所定の量よりも大きいので、
画素D3に形成するブラックドットには、超浸透インク
が選択される。一方、たとえば、画素D2は、隣接する
画素の一つである画素D1にドットが形成されないの
で、隣接画素のインクの総量が少ない。この結果、画素
D2のドットの形成には緩浸透インクが選択されてい
る。
【0076】単位面積当たりのブラックインクの吐出量
が多いか否かの決定は、隣接する画素だけでなく、その
周辺の画素に吐出されるインク量をも加算して行っても
良い。また、インク量だけでなくインクドットの大きさ
を基準としてインク種類を決定しても良い。なお、イン
ク種類の決定処理は、ブラックインクを吐出する画素に
ついてのみ行うのが好ましい。不要な処理を削減して処
理速度が速くできるからである。
【0077】この処理は、PDLに基づくデータを入力
する場合にも適用できる。たとえば、20ポイント以上
のテキストは超浸透インクで印刷し、20ポイント未満
のテキストは緩浸透インクで印刷するようにしても良
い。こうすれば、比較的に乾燥しにくいポイント数の大
きな文字についてのみ、乾燥の速い超浸透インクを用い
ることができる。
【0078】このように、単位面積当たりのインク吐出
量の多い領域は、超浸透インクを用いて印刷されるの
で、用紙のべたつきを抑制することができる。一方、単
位面積当たりのインク吐出量が少ない輪郭部は、緩浸透
インクを用いて印刷されるのでにじみの少ないきれいな
印刷を行うことができる。この結果、早期に乾燥する超
浸透インクとにじみの少ない緩浸透インクの双方の利点
を活かした印刷を行うことができる。
【0079】以上の実施例で説明したように、本発明に
よれば、超浸透インクと緩浸透インクとを混在して使用
することによって発生するブリードを抑制しつつ、超浸
透インクとにじみの少ない緩浸透インクの双方の利点を
活かした印刷を行うことができる。
【0080】G.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0081】上記各実施例では、超浸透インクと緩浸透
インクとから選択可能な色相としてブラックを想定して
いるが、印刷装置が印刷に用いることができる複数の色
相のうち少なくとも一部の色相が選択可能であれば良
い。
【0082】また、超浸透インクおよび緩浸透インクに
含まれる色材は、染料系および顔料系のいずれであって
も良い。ただし、ブラックインクに含まれる色材を顔料
系とするのが印刷画質の観点から好ましい。そして、緩
浸透のブラックインクに含まれる色材を顔料系とするの
が印刷画質の観点からさらに好ましい。
【0083】この発明は、ドラムプリンタにも適用でき
る。尚、ドラムプリンタでは、ドラム回転方向が主走査
方向、キャリッジ走行方向が副走査方向となる。また、
この発明は、インクジェットプリンタのみでなく、一般
に、複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて印刷媒
体の表面に記録を行うドット記録装置に適用することが
できる。
【0084】上記実施例において、ハードウェアによっ
て実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換え
るようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現
されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるよう
にしてもよい。例えば、図1に示したプリンタドライバ
96の機能の一部または全部を、プリンタ20内の制御
回路40が実行するようにすることもできる。この場合
には、印刷データを作成する印刷制御装置としてのコン
ピュータ90の機能の一部または全部が、プリンタ20
の制御回路40によって実現される。
【0085】本発明の機能の一部または全部がソフトウ
ェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピ
ュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記
録媒体に格納された形で提供することができる。この発
明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」
とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携
帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコ
ンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコ
ンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として印刷システムの構成を
示すブロック図。
【図2】プリンタの構成を示す説明図。
【図3】カラープリンタ20における制御回路40の構
成を示すブロック図。
【図4】印刷ヘッドユニット60の斜視図。
【図5】ブラックインクカートリッジ71とカラーイン
クカートリッジ72の斜視図。
【図6】印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示
す説明図。
【図7】本発明の第1実施例における印刷データの生成
処理手順を示すフローチャート。
【図8】CRT21上に表示された印刷モードの基本設
定画面の一例を示す図。
【図9】第1実施例の印刷処理におけるインク種類の決
定方法を示す説明図。
【図10】第2実施例の印刷処理におけるインク種類の
決定方法を示す説明図。
【図11】第3実施例の印刷処理におけるインク種類の
決定方法を示す説明図。
【図12】第4実施例の印刷処理におけるインク種類の
決定方法を示す説明図。
【図13】本発明の第4実施例におけるインクの種類の
選択の例のフローを説明する図。
【図14】本発明の第4実施例における領域の区分の決
定の例を示す図。
【図15】本発明の第5実施例におけるインクの種類の
決定方法を示す図。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 21…CRT 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 30…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置センサ 40…制御回路 41…CPU 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 60…印刷ヘッドユニット 71…ブラックインクカートリッジ 72…カラーインクカートリッジ 73a…導入管 74〜78…導入管 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…解像度変換モジュール 98…色変換モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100…ラスタライザ 101…印刷モード選択部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷を行う印刷部に供給すべき印刷デー
    タを生成する印刷制御装置であって、 前記印刷部は、前記印刷部が印刷に用いることができる
    複数の色相のうちの少なくとも一つの特定の色相につい
    ては、ほぼ同一の色相を有するものであって、印刷媒体
    に比較的速やかに浸透する種類の超浸透インクと、印刷
    媒体に比較的緩やかに浸透する種類の緩浸透インクと、
    を印刷に用いることが可能であり、 前記印刷制御装置は、 ユーザに印刷モードの選択を許容する印刷モード選択部
    と、 前記選択された印刷モードに応じて、前記超浸透インク
    と前記緩浸透インクとのうちの一方を前記特定の色相に
    ついて選択し、前記選択されたインクを用いて印刷を実
    行するための印刷データを生成する印刷データ生成部
    と、を備える印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記印刷部が印刷に用いることができる複数の色相のう
    ち、前記特定の色相以外の他の色相について印刷に用い
    ることが可能なインクは、前記超浸透インクである、印
    刷制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷制御装置であって、 前記特定の色相は、ブラックを含む、印刷制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の印刷制御装置であって、 ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、黒のみ
    とカラーの選択肢を有するインク色を含み、 前記印刷データ生成部は、前記インク色の選択が前記カ
    ラーのときは前記ブラックについて前記超浸透インクを
    選択し、前記インク色の選択が前記黒のみのときは前記
    ブラックについて前記緩浸透インクを選択する、印刷制
    御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の印刷制御装置であって、 ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、写真の
    選択肢を有する印刷画像の種類と前記インク色とを含
    み、 前記印刷データ生成部は、前記印刷画像の種類の選択が
    写真の場合には、前記インク色の選択に拘わらず、前記
    ブラックについて前記超浸透インクを選択し、前記印刷
    画像の種類の選択が写真以外の特定の種類の場合には、
    前記インク色の選択がカラーのときは前記超浸透インク
    を選択し、前記インク色の選択が黒のみのときは前記緩
    浸透インクを選択する、印刷制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の印刷制御装置であって、 ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、さら
    に、高解像度と低解像度の選択肢を有する印刷解像度を
    含み、 前記印刷データ生成部は、前記印刷画像の種類の選択が
    写真の場合であって、前記インク色の選択が黒のみのと
    きであっても、さらに、前記印刷解像度の選択が前記高
    解像度のときは、前記緩浸透インクを選択する、印刷制
    御装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の印刷制御装置であって、 ユーザが選択可能な印刷モードのパラメータは、ドラフ
    ト印刷の選択肢を有する印刷の品質を含み、 前記印刷データ生成部は、印刷画像のうちでカラーイン
    クを用いて印刷される領域であるカラー領域と、印刷画
    像のうちでカラーインクを用いて印刷されない領域であ
    る黒領域とに区分けするとともに、前記印刷の品質の選
    択がドラフト印刷の場合には、前記区分けに拘わらず前
    記ブラックについて前記超浸透インクを選択し、前記印
    刷の品質の選択がドラフト印刷以外の特定の印刷の場合
    には、前記カラー領域の印刷には前記ブラックについて
    前記超浸透インクを選択し、前記黒領域の印刷には前記
    ブラックについて前記緩浸透インクを選択する、印刷制
    御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の印刷制御装置であって、 前記印刷データ生成部は、前記印刷の品質の選択がドラ
    フト印刷以外の特定の印刷の場合には、前記黒領域の各
    画素を含む一定の面積の画素に吐出されるブラックイン
    ク量を各画素毎に算出するとともに、前記ブラックイン
    ク量があらかじめ定められた所定量より多いときは、前
    記超浸透インクを選択する、印刷制御装置。
  9. 【請求項9】 印刷媒体の表面にドットを形成すること
    によって印刷を行う印刷装置であって、 印刷に用いることができる複数の色相のうちの少なくと
    も一つの特定の色相については、ほぼ同一の色相を有す
    るものであって、印刷媒体に比較的速やかに浸透する種
    類の超浸透インクと、印刷媒体に比較的緩やかに浸透す
    る種類の緩浸透インクと、を印刷に用いることが可能な
    印刷部と、 請求項1ないし8のいずれかに記載の印刷制御装置と、
    を備える印刷装置。
  10. 【請求項10】 印刷を行う印刷部に供給すべき印刷デ
    ータを生成する印刷制御方法であって、 前記印刷部は、前記印刷部が印刷に用いることができる
    複数の色相のうちの少なくとも一つの特定の色相につい
    ては、ほぼ同一の色相を有するものであって、印刷媒体
    に比較的速やかに浸透する種類の超浸透インクと、印刷
    媒体に比較的緩やかに浸透する種類の緩浸透インクと、
    を印刷に用いることが可能であり、 ユーザに印刷モードの選択を許容する印刷モード選択工
    程と、 前記選択された印刷モードに応じて、前記超浸透インク
    と前記緩浸透インクとのうちの一方を前記特定の色相に
    ついて選択し、前記選択されたインクを用いて印刷を実
    行するための印刷データを生成する印刷データ生成工程
    と、を備える印刷制御方法。
  11. 【請求項11】 印刷を行う印刷部に供給すべき印刷デ
    ータをコンピュータに生成させるためのコンピュータプ
    ログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒
    体であって、 前記印刷部は、前記印刷部が印刷に用いることができる
    複数の色相のうちの少なくとも一つの特定の色相につい
    ては、ほぼ同一の色相を有するものであって、印刷媒体
    に比較的速やかに浸透する種類の超浸透インクと、印刷
    媒体に比較的緩やかに浸透する種類の緩浸透インクと、
    を印刷に用いることが可能であり、 ユーザに印刷モードの選択を許容する印刷モード選択機
    能と、 前記選択された印刷モードに応じて、前記超浸透インク
    と前記緩浸透インクとのうちの一方を前記特定の色相に
    ついて選択し、前記選択されたインクを用いて印刷を実
    行するための印刷データを生成する印刷データ生成機能
    と、を前記コンピュータに実現させるプログラムを有す
    るコンピュータ読みとり可能な記録媒体。
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