JP2007118380A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

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光昭 吉沢
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Abstract

【課題】印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の印刷画像を得ることが可能な印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷システム1は、画像データD1に基づいてドット形成の有無で表現された印刷データPDを作成するデータ処理を行うプリンタドライバ22と、同色系で複数タイプのインクセットのうち選択されたインクセットから供給されるインクを使用して印刷データPDに基づいて印刷を実行するプリンタ4とを備える。プリンタドライバ22は、プリンタ4が使用するインクセットのインクに応じたドット発生率の印刷データPDが得られるようにデータ処理方法を設定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、印刷装置及び印刷方法にかかり、使用するインクタイプに応じた印刷を行うための技術に関するものである。
従来、印刷装置の一種として、例えば、印刷ヘッドからインク滴を吐出して記録紙等の印刷用媒体に印刷を行うインクジェット式プリンタが知られている。この種のプリンタは、印刷ヘッドを主走査方向に沿って移動させると共に記録紙を副走査方向に沿って移動させ、それらの移動に連動して印刷ヘッドのノズル孔からインク滴を吐出させることにより、記録紙上に画像を印刷する。インク滴の吐出は、例えば、印刷ヘッドに供給する駆動パルスに応じて圧電振動子を変形させ、それによってノズル孔に連通した圧力室を膨張・収縮させることにより行われる。
ところで、このような印刷装置においては、印刷に使用されるインクのタイプの違いにより、印刷画像の画質に差異が生じる。例えば、同じ駆動波形で印加しても、粘性の高いインクの方が粘性の低いインクよりも記録紙に表現されるインク滴の大きさが小さくなる。このため、このような差異を低減しインクのタイプに応じた良好な画質の画像を得るための工夫がなされている。例えば、特許文献1には、搭載されたインクを判別し、インクのタイプに応じた駆動パルスを印刷ヘッドに出力する印刷装置が開示されている。この構成において、インクの粘性が高いほど印刷ヘッドから吐出されるインク滴が大きくなるように駆動パルスを印加すれば、記録紙上のインク滴の大きさの差異を補完できる。
特開平11−129498号公報
ところが、上記従来の構成では、インク滴の大きさは制御されるが、インク滴の大きさと記録紙に表現されるドットサイズとの関係には多くの要因が含まれるため、必ずしもユーザの所望のインクサイズが得られず、インクタイプに応じた良好な画質の印刷画像が得られない可能性があるという問題があった。
また、印刷装置はインクタイプ等の印刷条件に応じた複数種類の駆動パルスを備えている必要があり、印刷を行う際にはそれら複数種類の駆動パルスを選択制御する必要があった。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の印刷画像を得ることが可能な印刷装置及び印刷方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明の第1の態様では、画像データに基づいてドット形成の有無で表現された印刷データを作成するデータ処理を行うデータ変換部と、同色系で複数タイプのインクセットのうち選択されたインクセットから供給されるインクを使用して前記印刷データに基づいて印刷を実行する印刷処理部と、を備えた印刷装置であって、前記データ変換部は、前記印刷処理部が使用するインクセットのインクに応じたドット発生率の印刷データが得られるようにデータ処理方法を設定することを要旨としている。
この印刷装置によれば、印刷処理に使用されるインクセットのインクに応じたドット発生率の印刷データが得られるように画像データから印刷データを作成するデータ処理方法が設定されるため、インクのタイプの違いによる印刷結果の違いが補完される。例えば、同じ条件でインクが吐出されると、粘度の低いインクよりも粘度の高いインクの方がインク滴体積は小さくなる。そこで、データ変換部は、粘度の高いインクが印刷処理に使用されるときは、粘度の低いインクが使用されるときよりも印刷データのドット発生率が高くなるようにデータ処理を行うことで、1つ1つのインク滴体積が小さくても印刷結果として適切な大きさの画像表現をなすインク面積とすることができる。このため、印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の画像を得ることが可能となる。
上述した印刷装置においては、前記データ変換部はRGB表色系によるデータをCMYK表色系によるデータに変換する色変換部を含み、該色変換部は前記印刷処理部が使用するインクセットのインクに応じて複数の色変換テーブルのうち一つを選択的に使用して色変換処理を行う、といった構成を採用することができる。
この印刷装置によれば、使用されるインクセットのインクに応じて、色変換部がデータ変換する際に使用する色変換テーブルが選択されるため、色変換部での色再現の品質を向上することができる。例えば、同じ条件でインクが吐出されると、粘度の低いインクよりも粘度の高いインクの方がインク滴体積は小さくなる。そこで、粘度の高いインクでは粘度の低いインクよりも諧調値が高く変換されるように色変換テーブルが選択されると、結果的に印刷データにおけるドット発生率が高くなり、1つ1つのインク滴体積が小さいことを補完できる。このため、印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の印刷画像を得ることが可能となる。
上述した印刷装置においては、前記データ変換部は多諧調で表現された画像データをドット形成の有無で表現されたドットデータに変換する2値化処理部を含み、該2値化処理部は前記印刷処理部が使用するインクセットのインクに応じて複数の閾値のうち選択的に一つを選択的に使用して2値化処理を行う、といった構成を採用することができる。
この印刷装置によれば、選択されたインクセットのインクに応じて、2値化処理部が諧調値を2値化処理する際に使用する閾値が選択されるため、2値化処理部での色再現の品質を向上することができる。例えば、同じ条件でインク滴が吐出されると、粘度の低いインクよりも粘度の高いインクの方がインク滴体積は小さくなる。そこで、粘度の高いインクでは粘度の低いインクよりも閾値が低く設定されると、印刷データにおけるドット発生率が高くなり、1つ1つのインク滴体積が小さいことを補完できる。このため、印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の画像を得ることが可能となる。
上述した印刷装置においては、同色系で複数タイプのインクセットは、染料インクと顔料インクとを含む、といった構成を採用することができる。
この印刷装置によれば、ユーザは耐光性の良い印刷物を作成したい場合は顔料インク、高画質の印刷物を作成したい場合は染料インクを選択することができる。
上述した印刷装置においては、同色系で複数タイプのインクセットは、同色系で色剤含有量が異なるインクである、といった構成を採用することができる。
この印刷装置によれば、例えば印刷に使用される記録紙に応じたタイプのインクを選択することで、良好な画質の印刷画像を得ることが可能となる。例えば、インクが染み込み易い普通紙等の記録紙に印刷する場合は、色剤含有量の小さいインクを使用することで、大きな径のドット発生率を小さくすることができる。
上述した印刷装置においては、前記インクセットの選択は、前記データ変換部の設定画面上で行われる、といった構成を採用することができる。
この構成の印刷装置によれば、インクセットの選択がデータ変換部の設定画面上で行われるため、印刷ジョブごとにインクのタイプを容易に選択することができる。
上述した印刷装置においては、前記データ変換部は、解像度に応じてデータ処理方法を変更する、といった構成を採用することができる。
この印刷装置によれば、解像度に応じて印刷データにおけるドット発生率が変更されるため、解像度に応じた好適な印刷画像を得ることが可能となる。
上述した印刷装置においては、前記データ変換部は、記録紙の種類に応じてデータ処理方法を変更する、といった構成を採用することができる。
この印刷装置によれば、記録紙に応じて印刷データにおけるドット発生率が変更されるため、記録紙に応じた好適な印刷画像を得ることが可能となる。
この発明の第2の態様では、画像データに基づいてドット形成の有無で表現された印刷データを作成するデータ処理を行うデータ処理工程と、同色系で複数タイプのインクセットのうち選択されたインクセットから供給されるインクを使用して前記印刷データに基づいて印刷を実行する印刷処理工程と、を有する印刷方法であって、前記データ処理工程は、選択されたインクタイプに応じたドット発生率の印刷データが得られるようにデータ処理方法を設定する設定工程を有することを要旨としている。
この印刷方法によれば、印刷処理に使用されるインクセットのインクに応じたドット発生率の印刷データが得られるように画像データから印刷データを作成するデータ処理方法が設定されるため、インクのタイプの違いによる印刷結果の違いが補完される。例えば、同じ条件でインクが吐出されると、粘度の低いインクよりも粘度の高いインクの方がインク滴体積は小さくなる。そこで、データ変換部は、粘度の高いインクが印刷処理に使用されるときは、粘度の低いインクが使用されるときよりも印刷データのドット発生率が高くなるようにデータ処理を行うことで、1つ1つのインク滴体積が小さくても印刷結果として適切な大きさの画像表現をなすインク面積とすることができる。このため、印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の画像を得ることが可能となる。
以下、この発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施の形態にかかる印刷システム1は、画像入力装置2と、コンピュータ3と、カラーインクジェット式プリンタ(以下「プリンタ」)4とを備えて構成されている。なお、コンピュータ3とプリンタ4とが本発明にかかる印刷装置を構成している。
画像入力装置2は、例えばスキャナやデジタルカメラ或いはデジタルビデオカメラ等により構成され、本実施の形態においてはRGB(赤、緑、青)の諧調データを画像データD1としてコンピュータ3に供給する。
コンピュータ3は、例えばパーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムにより構成され、入力した画像データD1に所定の画像処理を施してそれをプリンタ4に供給すべきデータの形態に変換する。本実施の形態においては、コンピュータ3はプリンタ4に供給する印刷データPDとして例えばCMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、黒)により表現される2値データに変換するものとなっている。
なお、本実施の形態における印刷システム1は、画像入力装置2を含む態様で構成されているが、画像入力装置2を含まずに、コンピュータ3とプリンタ4とで印刷システム1が構成されている態様であってもよい。
次に、コンピュータ3のシステム構成について説明すると、同コンピュータ3は、CPU11、ROM12、RAM13、記憶装置14、表示装置15、操作装置16、入力I/F(インタフェース)17、出力I/F18、ドライブ装置19を備えて構成され、それらはバスBを介して相互に接続されている。
ROM12には、コンピュータ3全体の動作を制御するプログラムやデータが格納されている。また、RAM13には、記憶装置14やドライブ装置19からロードされたプログラムやデータ等が一時的に記憶される。CPU11は、これらROM12やRAM13に記憶、格納されたプログラムやデータを用いて、更には、RAM13を各種の処理を行う際のワークエリアとして利用しながら、コンピュータ3全体の動作を統括的に制御する。例えば、CPU11は、画像入力装置2やプリンタ4との間のデータ通信を制御したり、後述するデータ処理を含む画像処理を制御したりする。
記憶装置14には、コンピュータ3全体の制御を行うための図示しないオペレーティングシステム(OS)や後述するデータ処理を行うための画像処理プログラム等が記憶され、必要に応じてRAM13に読み出され、CPU11により実行される。この記憶装置14としては、例えばハードディスクや通信回線を介して接続される外部記憶装置等が該当する。
表示装置15は、例えばCRTやLCD等により構成され、後述する印刷条件を設定する際の印刷設定画面の表示や画像の表示等に用いられる。操作装置16は、例えばキーボードやマウス等により構成され、ユーザからの要求や指示、パラメータの入力等に用いられる。
入力I/F17は、画像入力装置2との間のインタフェース部として機能し、同画像入力装置2からの画像データD1をRAM13や記憶装置14に出力する。出力I/F18は、プリンタ4との間のインタフェース部として機能し、コンピュータ3により形成された印刷データPDや印刷コマンドCMDをプリンタ4に出力する。
本実施形態において、CPU11が実行するプログラム(画像処理プログラム)やデータは、例えば記録媒体20にて提供される。ドライブ装置19は、記録媒体20を駆動してその記録内容にアクセスし、そこからプログラムやデータを読み出して記憶装置14に出力する。なお、記録媒体20としては、光ディスク( CD-ROM,DVD-ROM,… )、光磁気ディスク( MO,MD,… )等、任意の記録媒体を使用することができる。また、この記録媒体20には、通信媒体を介してアップロード又はダウンロードされたプログラムを記録した媒体、ディスク装置等も含まれる。
次に、コンピュータ3の機能構成について説明する。
図2に示すように、コンピュータ3は、OSの下で動作するアプリケーションプログラム(以下「アプリケーション」)21が組み込まれている。また、このコンピュータ3のOSには、プリンタドライバ22として機能するプリンタドライバ用プログラムやビデオドライバ23として機能するビデオドライバ用プログラムが組み込まれており、アプリケーション21はこれらのドライバ用プログラムを起動することで画像データD1を取り扱う各種の処理を行う。例えば、アプリケーション21は、プリンタドライバ用プログラムを起動することでプリンタ4に供給する印刷データPDを画像データD1から作成させたり、ビデオドライバ用プログラムを起動することで画像データD1に基づく画像を表示装置15に表示させたりする。
このようなコンピュータ3において、印刷処理を開始する操作等は上記操作装置16を用いて行われる。アプリケーション21は、同操作装置16を通じて印刷処理開始の指示をユーザから受けると、上記RAM13や記憶装置14に格納されている画像データD1を必要なコマンドとともにプリンタドライバ22に出力する。プリンタドライバ22はこの画像データD1に画像処理を施してドット形成の有無で表現された印刷データPDを生成し、それをプリンタ4に出力する。そして、プリンタ4では、受け取った印刷データPDに基づいて印刷を行う。
次に、プリンタドライバ22の機能構成について説明する。プリンタドライバ22は、画像データD1に基づいてドット形成の有無で表現された印刷データPDを作成するデータ処理部として機能する。
図2に示すように、プリンタドライバ22は、解像度変換部24、色変換部25、2値化処理部26及びMW(マイクロウィーブ)部27を有して構成されている。解像度変換部24は、画像データD1をプリンタ4での印刷処理に適した解像度(印刷解像度)に変換する処理を行う。例えば、画像データD1の解像度が印刷解像度よりも低い場合には、解像度変換部24は線形補間を行うことで画像データD1の隣接するラスタ間に新たなデータを作成する。反対に、画像データD1の解像度が印刷解像度よりも高い場合には、解像度変換部24は一定の割合でデータを間引くことで画像データD1の解像度をそれよりも低い解像度に変換する。
色変換部25は、解像度変換後のR,G,Bの3つの色成分からなる画像データ(以下「RGBデータ」)を、色変換テーブルLUTに基づいて、プリンタ4が利用可能な複数のインク色の組み合わせにより表現される画像データに画素毎に変換する。例えば、プリンタ4がシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のインクを利用することができる場合、色変換部25は、C,M,Y,Kの各諧調値の組み合わせにより表現される画像データ(以下、「CMYKデータ」)に変換する。
ここで、本実施の形態においては、このような色変換を行うための色変換テーブルLUTとして複数の色変換テーブルLUT1〜LUT8が用意されており、色変換部25はこれら複数の色変換テーブルLUT1〜LUT8のうち何れか一のテーブルを選択的に使用して色変換処理を行う。この際、色変換部25が上記複数の色変換テーブルLUT1〜LUT8のうちどのテーブルを使用するかは、例えば、後述するマッピングテーブルMT1(図5参照)に基づいて決定される。なお、色変換テーブルLUT(LUT1〜LUT8)やマッピングテーブルMT1は上述したRAM13や記憶装置14内にファイルとして保持されている。
2値化処理部26は、こうして形成されたCMYKデータ(多諧調データ)をプリンタ4が表現可能な2階調の画像データ(2値データ)に変換する、いわゆるハーフトーン処理を行う。即ち、CMYKデータは、各色例えば諧調値0〜255の256諧調で表現されたデータであるのに対して、プリンタ4はドットを形成する、或いはドットを形成しない、の何れかの状態しか採り得ない。このため、こうした例えば256諧調で表現された画像データをドット形成の有無を表す2値データに変換する必要があり、この諧調数の変換を行う処理がハーフトーン処理である。
ここで、本実施の形態においては、2値化処理部26は例えばm×n個の閾値からなるディザマトリクスDMを用いて、2値化処理を行う。即ち、2値化処理部26は、CMYKデータを構成する各画素とディザマトリクスDMの対応する座標位置にある閾値との比較により諧調値を2値化する所謂組織的ディザ法によりCMYKデータの2値化処理を行う。
本実施の形態においては、このような2値化処理を行うためのディザマトリクスDMとして複数のディザマトリクスDM1〜DM8が設けられており、2値化処理部26はこれら複数のディザマトリクスDM1〜DM8のうち何れか一つのディザマトリクスを選択的に使用して2値化処理を行う。この際、ディザマトリクスDM1〜DM8のうちどのマトリクスを使用するかは、例えば後述するマッピングテーブルMT2(図6参照)に基づいて決定される。なお、ディザマトリクスDM(DM1〜DM8)やマッピングテーブルMT2は上述したRAM13や記憶装置14内にファイルとして保持されている。
MW部27は、こうしたハーフトーン処理後の画像データ(2値データ)を、プリンタ4でのドットの形成順序を考慮しながら該プリンタ4に転送すべき順序に並び替え、それを印刷データPDとして形成する。即ち、印刷ヘッド32(図7(a)参照)にあっては、各ノズルが紙送り方向に印刷解像度よりも低解像度のノズルピッチで配置されているため、連続するラスタを1回の主走査では形成することができない。そこで、毎回の主走査ではノズルピッチ間隔で複数のラスタを形成しながら、ラスタを形成する度に少しずつ形成位置をずらして各ラスタ間を順次埋めるようにすることで、最終的には連続したラスタを形成するようにしている。このような印刷ヘッド32のノズル数やノズルピッチ等を考慮して、プリンタ4に転送するべき順序にドットデータを並び替える処理をマイクロウィーブ処理という。なお、マイクロウィーブ処理が施されて形成された印刷データPDは、各主走査時のドットの形成有無を表すデータ、いわゆるラスタデータと紙送り量を示すデータとを含んでいる。
ところで、本実施の形態では、ユーザにより印刷処理開始時に印刷条件の設定が行われる。そのとき、プリンタドライバ22は上述した色変換テーブルLUTやディザマトリクスDMの選択を行う。その際、例えば、アプリケーション21はビデオドライバ23を起動することで、表示装置15に図3に示す印刷条件の設定画面DBを表示させる。設定画面DBには、用紙種類を選択可能な用紙種類設定項目S1、印刷に使用されるインクセットを設定可能なインク種類設定項目S2、印刷モード(高画質、高速印刷)を設定可能なモード設定項目S3、印刷部数を設定可能な部数設定項目S4、及び実行/キャンセルボタンが表示されている。
ユーザは、用紙種類設定項目S1の右端に設けられた矢印をクリックすることで、所望の用紙種類を選択することができる。また、インク種類設定項目S2に表示されたインクセットの中から択一的に一つのインクセットを選択することができる。なお、本実施の形態では染料インクか顔料インクかを選択可能とされている。例えば耐光性の良い印刷物を作成したい場合は、ユーザは顔料インクを選択し、高画質の印刷物を作成したい場合は染料インクを選択すればよい。
更には、ユーザはモード設定項目S3に表示されたモードの中から択一的に一つのモードを選択することができ、部数設定項目S4の右端に設けられた矢印をクリックすることで、所望の印刷部数を選択することができる。設定画面DB上でこれらの項目S1〜S4が選択された状態で実行ボタンがクリックされると、画像データD1に基づいて印刷データPDを作成するデータ処理を開始する。そして、プリンタドライバ22は、印刷データPDをプリンタ4に送信するとともに、印刷データPDに関連付けて設定画面DB上で選択された設定条件を含む印刷コマンドCMDをプリンタ4に送信する。
ここで、プリンタドライバ22が行うデータ処理について説明する。
図4に示すように、まず、表示装置15に表示された設定画面DBをもとに、ユーザにより印刷条件の設定が行われると、プリンタドライバ22においてインクセット、印刷モード、用紙種類の選択が行われる(ステップ100)。
次に、プリンタドライバ22は、選択された設定条件に基づいて使用する色変換テーブルを選択する(ステップ110)。この色変換テーブルの選択は、例えば図5に示すようなマッピングテーブルMT1を参照して行われる。マッピングテーブルMT1には、選択されたインクのタイプと、印刷モードと、用紙種類とが関連付けられて記憶されている。
染料インクよりも顔料インクの方が高い粘度であるため、同じ条件でインク滴が形成されると、インク滴体積は染料インクの方が顔料インクよりも大きくなる。そこで、色変換部25においてRGBデータに基づいて変換されるCMYKデータの諧調値を、顔料インクの方が染料インクよりも高くなるようにする。すると、結果的に2値化処理部26での顔料インクのドット発生率は、染料インクと同じ色変換テーブルが使用される場合よりも高くなり、1つ1つのインク滴体積が小さいことが補完できる。つまり、染料インクに対応する色変換テーブルLUT1〜LUT4よりも、顔料インクに対応する色変換テーブルLUT5〜LUT8の方が、同じRGBデータの諧調値から変換されるCMYKデータの諧調値が高くなるように設定されている。
また、光沢紙よりも普通紙の方がインクが染み込み易いため、同じ条件でインク滴が記録紙に対して吐出されると、記録紙上のインク滴体積は普通紙の方が光沢紙よりも大きくなる。このため、光沢紙の方がCMYKデータの諧調値が高くなるように設定されている。つまり、染料インク・顔料インクそれぞれにおいて、普通紙に対応する色変換テーブルLUT1,LUT2,LUT5,LUT6よりも、光沢紙に対応する色変換テーブルLUT3,LUT4,LUT7,LUT8の方が、同じRGBデータの諧調値から変換されるCMYKデータの諧調値が高くなるように設定されている。
また、印刷モードが高画質に設定されていると、高速印刷が設定されている場合よりもインク滴体積が小さくなるため、高画質の方がCMYKデータの諧調値が高くなるように設定されている。つまり、染料インク・顔料インクそれぞれにおいて、高速印刷に対応する色変換テーブルLUT1,LUT3,LUT5,LUT7よりも、高画質に対応する色変換テーブルLUT2,LUT4,LUT6,LUT8の方が、同じRGBデータの諧調値から変換されるCMYKデータの諧調値が高くなるように設定されている。以上まとめると、色変換テーブルLUT1〜LUT8は、同じRGBデータから変換されるCMYKデータの諧調値がLUT1<LUT2<…<LUT8となるように設定されている。
そして、次にプリンタドライバ22は使用するディザマトリクスを決定する(ステップ120)。この使用マトリクスの決定は、例えば図6に示すようなマッピングテーブルMT2を参照して行われる。マッピングテーブルMT2には、選択されたインクセットと、印刷モードと、用紙種類とが関連付けられて記憶されている。
染料インクよりも顔料インクの方が高い粘度であるため、同じ条件でインク滴が形成されると、インク滴体積は染料インクの方が顔料インクよりも大きくなる。そこで、2値化処理部26においてCMYKデータを2値化処理するために使用するディザマトリクスを構成する各閾値を、顔料インクの方が染料インクよりも低くなるようにする。すると、顔料インクのドット発生率は、染料インクと同じ閾値で2値化処理される場合よりも高くなり、1つ1つのインク滴体積が小さいことが補完できる。つまり、染料インクに対応するディザマトリクスDM1〜DM4よりも、顔料インクに対応するディザマトリクスDM5〜DM8の方が、全体的に低い閾値とされている。
また、上述したように、同じ条件でインク滴が記録紙に対して吐出されると、記録紙上のインク滴体積は普通紙の方が光沢紙よりも大きくなる。このため、染料インク・顔料インクそれぞれにおいて、普通紙に対応するディザマトリクスDM1,DM2,DM5,DM6よりも光沢紙に対応するディザマトリクスDM3,DM4,DM7,DM8の方が、ディザマトリクスを構成する閾値が低く設定されている。また、上述したように、印刷モードが高画質に設定されていると、高速印刷が設定されている場合よりもインク滴体積が小さくなる。このため、染料インク・顔料インクそれぞれにおいて、高速印刷に対応するディザマトリクスDM1,DM3,DM5,DM7よりも高画質に対応するディザマトリクスDM2,DM4,DM6,DM8の方がディザマトリクスを構成する閾値が低く設定されている。以上まとめると、ディザマトリクスDM1〜DM8は、各座標位置における閾値がDM1>DM2>…>DM8となるように設定されている。
以上説明したように、プリンタドライバ22は、上述したマッピングテーブルMT1,MT2を参照することで、データ処理に使用する色変換テーブルLUTやディザマトリクスDMを一意に決定することができる。ステップ110,120において、プリンタドライバ22は印刷処理に使用されるインクセットのインクのタイプに応じたドット発生率の印刷データPDが得られるようにデータ処理方法を設定している(設定工程)。
次に、プリンタドライバ22は、データ処理工程として、画像データから印刷データを作成する処理を行う。まず、プリンタドライバ22は、画像入力装置2より(アプリケーション21を介して)受け取った画像データD1を解像度変換して該変換後のRGBデータを色変換部25に入力し、ステップ110にて決定された色変換テーブルを用いて色変換処理を行う(ステップ130)。それにより作成したCMYKデータを、ステップ120にて決定されたディザマトリクスを用いて2値化処理する(ステップ140)。そして、プリンタドライバ22は上記マイクロウィーブ処理を経て、印刷データPDをプリンタ4に出力する。印刷データPDを受信したプリンタ4は、印刷処理工程として印刷データPDの印刷処理を実行する。
次に、上記印刷システム1におけるプリンタ4の具体的構成について説明する。
図7(a),(b)に示すように、プリンタ4は、印字方向(主走査方向)に往復移動自在なキャリッジ31を有しており、キャリッジ31には印刷ヘッド32が設けられている。キャリッジ31は、プーリ33に張設された無端状の駆動ベルト34に固定されるとともに摺動軸35に摺動可能に支持され、キャリッジモータ36の駆動に基づいて主走査方向に往復移動される。また、印刷ヘッド32は給紙装置(図示略)から供給された記録紙Pを紙送り方向(主走査方向に垂直な方向:副走査方向)に案内するプラテン37に対向して配置されており、印刷ヘッド32のプラテン37に対向する側の面には複数のノズル孔(図示略)が形成されている。
キャリッジ31がキャリッジモータ36の駆動に基づいて往復移動される際に所定のタイミングで印刷ヘッド32のノズル孔からインク滴が吐出され、更には、こうしたキャリッジ31の移動に合わせて記録紙Pが紙送りモータ49(図8参照)の駆動に基づいて副走査方向に搬送されることにより、記録紙Pへの印刷が行われる。
また、プリンタ4においてキャリッジ31とは別の位置に、インクカートリッジ38が該プリンタ4に着脱可能に設けられている。つまり、本実施形態のプリンタ4は、インクカートリッジ38がキャリッジ31とは別位置に搭載されたいわゆるオフキャリッジタイプのプリンタである。
本実施形態のプリンタ4は、同色系で複数タイプのインクセットを搭載しており、インクカートリッジ38は、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの各色について、染料インクと顔料インクのインクカートリッジを有している。例えば、インクカートリッジ38a〜38dは染料インクのインクセット、インクカートリッジ38e〜38hの4本は顔料インクのインクセットを構成している。各インクカートリッジ38a〜38hからのインクはポンプ機構(図示略)によりキャリッジ31に供給されるようになっている。
キャリッジ31には、インクカートリッジ38a〜38hから供給されたインクをそれぞれ収容するサブタンク39a〜39hが主走査方向に配列されている。そして、各サブタンク39a〜39hにはインク吐出部40a〜40hが設けられている。各インク吐出部40a〜40hにはピエゾ素子等の圧電振動子が設けられており、各インク吐出部40a〜40hは、後述するヘッド駆動回路51(図8参照)により所定の駆動信号が印加されることで、サブタンク39a〜39h内のインクをインク滴としてノズル孔から噴射させるように構成されている。なお、各インク吐出部40a〜40hには副走査方向に複数のノズル孔が形成されており、各ノズル孔からはドット径が大、中、小の3種類のいずれかのドット径に制御されたインク滴が選択的に吐出される。
次に、上記プリンタ4の印刷機構を駆動制御する制御部の構成について説明する。
図8に示すように、プリンタ4の制御部41は、例えばASIC( Application Specific Integrated Circuit )により構成されており、コントローラ42、I/F(インタフェース)回路43、バッファメモリ44、イメージバッファ45、メインメモリ46、及びEEPROM47を有している。コントローラ42は、CPUを中心として構成され、プリンタ4の動作を統括的に制御する。バッファメモリ44及びイメージバッファ45はRAM(例えばSDRAM)にて構成され、メインメモリ46はROMにて構成されている。プリンタ4は同色系で複数のインクセット(本実施形態では染料インクと顔料インク)のうち選択された一つを使用して印刷データPDの印刷処理を行う印刷処理部に相当する。
I/F回路43は、プリンタ4とプリンタドライバ22との間のインタフェースであり、プリンタドライバ22から受信した印刷データや各種コマンドをバッファメモリ44に格納したり、逆に、バッファメモリ44を通じて受け取ったコマンドをプリンタドライバ22に送信したりする機能を有する。
バッファメモリ44には、印刷データや各種コマンドが一時的に蓄えられる。イメージバッファ45には、バッファメモリ44に蓄えられた印刷データの中から各色の成分の印刷データ(イメージデータ)がコントローラ42による指示のもと、バッファメモリ44から逐次読み出されて格納される。メインメモリ46及びEEPROM47には、コントローラが実行するプログラムやデータ等が格納されている。コントローラ42は、これらメインメモリ46やEEPROM47に格納されているプログラムを実行することでプリンタ4の動作を統括的に制御する。
コントローラ42には、更に、キャリッジモータ36を駆動する主走査駆動回路48と、紙送りモータ49を駆動する副走査駆動回路50と、印刷ヘッド32を駆動するヘッド駆動回路51と、パネル制御回路52とが接続されている。
コントローラ42は、上記バッファメモリ44に蓄えられている印刷データや各種コマンドの中から必要な情報を読み込み、それに基づいて上記主走査駆動回路48、副走査駆動回路50、パネル制御回路52を制御する信号を生成する。従って、主走査駆動回路48や副走査駆動回路50は、コントローラ42から出力される各種信号に基づいてキャリッジモータ36や紙送りモータ49を駆動する。
また、ヘッド駆動回路51は、主走査駆動回路48を制御する制御信号に同期してコントローラ42から出力される制御信号に基づいて、イメージバッファ45から各色の成分の印刷データ(イメージデータ)をラスタ毎に読み出し、それに従って印刷ヘッド32のインク吐出部40a〜40hを駆動する。
このため、キャリッジモータ36により駆動されるキャリッジ31(図7(a)参照)が主走査方向に往復移動される際に所定のタイミングで印刷ヘッド32の各ノズル孔からインク滴が吐出され、更には、こうしたキャリッジ31の往復動に合わせて記録紙Pが紙送りされることにより、記録紙への印刷が行われるようになっている。
ここで、本実施の形態では、プリンタ4には染料インクと顔料インクそれぞれのブラック、シアン、マゼンダ、イエローの合計8つのシンクカートリッジが搭載されており、印刷ヘッド32の各インク吐出部40a〜40hからは各インクが吐出可能とされている。コントローラ42は、インク吐出部40a〜40hのうちイメージバッファ45から読み出した印刷データPDに対応するインク吐出部40a〜40hを選択的に駆動するようにヘッド駆動回路51を制御する。このとき、コントローラ42はバッファメモリ44から印刷データPDに関連付けられた印刷コマンドCMDを読み出し、ユーザにより選択されたインクセットに対応するインク吐出部40a〜40hを駆動するようにヘッド駆動回路51を駆動する。
パネル制御回路52は、プリンタ4の操作装置(ユーザインタフェース)として設けられている操作パネル53に電気的に接続されている。操作パネル53には、電源スイッチ、印刷開始スイッチ等の操作キーや例えば液晶にてなる表示画面等が設けられている。パネル制御回路52は、操作パネル53の操作キーがユーザにより操作されると、その操作されたキーに対応したキー操作信号をコントローラ42に出力し、それに応答してコントローラ42は、そのキー信号に対応した処理を実行する。また、パネル制御回路52は、コントローラ42からの制御信号に基づいて操作パネル53の表示画面上に印刷処理に関する各種ウィンドウの表示を行う。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)印刷システム1によれば、印刷処理に使用されるインクセットに応じたドット発生率の印刷データPDが得られるように、画像データD1から印刷データPDを作成するデータ処理方法が設定されるため、インクのタイプの違いによる印刷結果の違いが補完される。例えば、同じ条件でインクが吐出されると、染料インクよりも顔料インクインクの方がインク滴体積は小さくなる。そこで、プリンタドライバ22は、顔料インクが印刷処理に使用されるときは、染料インクが使用されるときよりも印刷データPDのドット発生率が高くなるようにデータ処理を行うことで、1つ1つのインク滴体積が小さくても印刷結果として適切な大きさの画像表現をなすインク面積とすることができる。このため、印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の画像を得ることが可能となる。
(2)印刷システム1によれば、上記特許文献1で示される技術のように印刷ヘッドに印加する駆動パルスの波形を変更することなく、1種類の駆動パルスにより複数タイプのインクセットに応じた印刷を行うことができる。このため、多種類の駆動パルスを用意する必要や印刷を行う際にそれら複数種類の駆動パルスを選択制御する必要がなく、従来技術と比較して印刷処理の簡略化を図ることができる。
(3)印刷システム1によれば、使用されるインクセットのインクに応じて、色変換部25がデータ変換する際に使用する色変換テーブルLUTが選択されるため、色変換部25での色再現の品質を向上することができる。例えば、同じ条件でインク滴が吐出されると、染料インクよりも顔料インクの方がインク滴体積は小さくなる。そこで、顔料インクでは染料インクよりも諧調値が高く変換されるように色変換テーブルLUTが選択されると、結果的に印刷データPDにおけるドット発生率が高くなり、1つ1つのインク滴体積が小さいことを補完できる。このため、印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の印刷画像を得ることが可能となる。
(4)印刷システム1によれば、選択されたインクセットのインクに応じて、2値化処理部26が諧調値を2値化処理する際に使用する閾値(ディザマトリクスDM)が選択されるため、2値化処理部26での色再現の品質を向上することができる。例えば、同じ条件でインク滴が吐出されると、顔料インクよりも染料インクの方がインク滴体積は小さくなる。そこで、顔料インクでは染料インクよりもディザマトリクスDMを構成する閾値が低く設定されると、印刷データPDにおけるドット発生率が高くなり、1つ1つのインク滴体積が小さいことを補完できる。このため、印刷に使用されるインクのタイプに応じた良好な画質の画像を得ることが可能となる。
(5)印刷システム1によれば、ユーザは耐光性の良い印刷物を作成したい場合は顔料インク、高画質の印刷物を作成したい場合は染料インクを選択することができる。
(6)印刷システム1によれば、インクカートリッジ38の選択がプリンタドライバ22の設定画面上で行われるため、印刷ジョブごとにインクのタイプを容易に選択することができる。
(7)印刷システム1によれば、解像度に応じて印刷データPDにおけるドット発生率が変更されるため、解像度に応じた好適な印刷画像を得ることが可能となる。
(8)印刷システム1によれば、記録紙Pに応じて印刷データPDにおけるドット発生率が変更されるため、記録紙に応じた好適な印刷画像を得ることが可能となる。
なお、上記実施形態は上記構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、コンピュータ3とそれに接続されたプリンタ4(印刷装置)とを含む印刷システム1によりデータ処理を行う態様について説明したが、プリンタ4をスタンドアロン機として使用し、該プリンタ4単体でデータ処理を含む印刷処理行う態様とすることも勿論可能である。この場合には、プリンタドライバ22をプリンタ4側にて構築するようにすればよい。即ち、プリンタドライバ用プログラムを例えばプリンタ4のメインメモリ46等に格納し、プリンタ4のコントローラ42がプリンタドライバ用プログラムを実行することで、実施の形態で述べたプリンタドライバ22の機能を実現することができる。こうすれば、プリンタ4単体で画像データD1から印刷データPDへのデータ処理と印刷を実行する態様においても、印刷に使用されるインクタイプに応じた良い画質の印刷画像を得ることができる。要するに、本発明にかかるデータ処理を含む印刷処理は、コンピュータ3とプリンタ4とを接続してなる印刷システム1の態様であっても、コンピュータ3を含まないプリンタ4単体の態様であっても実現はできる。
(変形例2)上記実施の形態では、同系色で複数タイプのインクセットとして染料インクと顔料インクのインクセットを搭載したプリンタ4について説明したが、インクセットは他のタイプのインクであってもよい。例えば、同色系で色剤含有量が異なるインク、例えば、色剤含有量の多いマットタイプのインクセットと色剤含有量の少ないフォトタイプのインクセットしてもよい。その場合は、インクが浸透し易いうように多孔質シリカ等の専用のコーティングが施された記録紙に印刷する場合は、色剤含有量の小さいフォトタイプのインクセットを印刷に使用することで、記録紙に応じた好ましい画質の印刷画像を得ることができる。
(変形例3)上記実施の形態では、インクセット、用紙種類及び印刷モードに基づいて、マッピングテーブルMT1,MT2を参照して色変換テーブルLUT及びディザマトリクスDMが決定されるものとしたが、他の態様で色変換テーブルLUTやディザマトリクスDMが選択されてもよい。例えば、プリンタドライバ22が用紙種類や印刷モードを考慮せずにインクセットのみに基づいて色変換テーブルLUTやディザマトリクスDMを決定してもよい。また、プリンタドライバ22が色変換テーブルLUT或いはディザマトリクスDMの何れか一方のみを設定するようにしてもよい。要は、プリンタドライバ22がインクタイプに応じたドット発生率の印刷データPDを作成するようにデータ処理を設定すればよい。
(変形例4)上記実施の形態では、2値化処理部26は組織的ディザ法によりCMYKデータを2値化処理する場合について説明したが、例えば誤差拡散法等の他の方法で2値化処理を行ってもよい。また、プリンタドライバ22は複数の2値化処理方法の中から、インクセットのインクに応じたドット発生率の印刷データPDが得られるように2値化処理方法を選択するようにしてもよい。
(変形例5)上記実施の形態では、キャリッジ31と別の位置にインクカートリッジ38が搭載されたオフキャリッジタイプのプリンタ4について説明したが、プリンタにおいてインクカートリッジがキャリッジ上に搭載されたオンキャリッジタイプのプリンタであってもよい。
(変形例6)上記実施の形態では、インクタイプの種類ごとにノズル列を有しているヘッド構成としたが、例えば、ノズル列はCMYKの4列しかなく、これを染料インクと顔料インクとで共用する構成としてもよい。その場合、例えば染料インクを使用した後に顔料インクが選択されると、インクカートリッジと印刷ヘッドとの配管部分やヘッド内部のインクを一旦ポンプ等で吸引クリーニングし、その後顔料インクを供給するように構成すればよい。
(変形例7)上記実施の形態では、色変換部25で使用する色変換テーブルLUT及び2値化処理部26で使用するディザマトリクスDMをマッピングテーブルMT1,MT2によって決定するようにしたが、こうしたテーブルを用いずに決定するようにしてもよい。
(変形例8)上記実施の形態では、プリンタドライバ22上でユーザによる印刷設定条件の選択を受け付ける構成としたが、アプリケーション21上で受け付ける構成としてもよい。この場合は、例えば、アプリケーション21が受け付けた印刷設定条件に基づいて該アプリケーション21からコマンドを送出し、プリンタドライバ22はこのコマンドに基づいて使用する色変換テーブルやディザマトリクスを選択するようにすればよい。
(変形例9)上記実施の形態では、色変換テーブル及びディザマトリクスはそれぞれ8種類としたが、勿論、8種類に限定されるものではない。
(変形例10)上記実施の形態では、プリンタ4は、圧電振動子に駆動信号を印加させることによってインクを吐出させる方式のものであるが、印刷ヘッドからインクを吐出させる方式は他の態様でもよく、例えば発熱素子に駆動信号を印加させることによってインクを吐出させるサーマルインクジェット方式のものとしてもよい。
印刷システムの概略構成を示すブロック図。 コンピュータの機能構成を説明するブロック図。 設定画面の説明図。 プリンタドライバが実行する処理を示すフロー図。 テーブルの一例を示す説明図。 テーブルの一例を示す説明図。 (a)はプリンタの機械的構成を示す模式図、(b)は(a)の部分拡大図。 プリンタの電気的構成を示すブロック図。
符号の説明
1:印刷システム、2:コンピュータ(印刷装置)、4:プリンタ(印刷装置、印刷処理部)、22:プリンタドライバ(データ変換部)、25:色変換部、26:2値化処理部、P:記録紙、LUT1〜LUT8:色変換テーブル、DM1〜DM8:ディザマトリクス、D1:画像データ、PD:印刷データ、DB:設定画面。

Claims (9)

  1. 画像データに基づいてドット形成の有無で表現された印刷データを作成するデータ処理を行うデータ変換部と、
    同色系で複数タイプのインクセットのうち選択されたインクセットから供給されるインクを使用して前記印刷データに基づいて印刷を実行する印刷処理部と、
    を備えた印刷装置であって、
    前記データ変換部は、前記印刷処理部が使用するインクセットのインクに応じたドット発生率の印刷データが得られるようにデータ処理方法を設定することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記データ変換部はRGB表色系によるデータをCMYK表色系によるデータに変換する色変換部を含み、該色変換部は前記印刷処理部が使用するインクセットのインクに応じて複数の色変換テーブルのうち一つを選択的に使用して色変換処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記データ変換部は多諧調で表現された画像データをドット形成の有無で表現されたドットデータに変換する2値化処理部を含み、該2値化処理部は前記印刷処理部が使用するインクセットのインクに応じて複数の閾値のうち選択的に一つを選択的に使用して2値化処理を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の印刷装置。
  4. 同色系で複数タイプのインクセットは、染料インクと顔料インクとを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の印刷装置。
  5. 同色系で複数タイプのインクセットは、同色系で色剤含有量が異なるインクであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の印刷装置。
  6. 前記インクセットの選択は、前記データ変換部の設定画面上で行われることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の印刷装置。
  7. 前記データ変換部は、解像度に応じてデータ処理方法を変更することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の印刷装置。
  8. 前記データ変換部は、記録紙の種類に応じてデータ処理方法を変更することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の印刷装置。
  9. 画像データに基づいてドット形成の有無で表現された印刷データを作成するデータ処理を行うデータ処理工程と、
    同色系で複数タイプのインクセットのうち選択されたインクセットから供給されるインクを使用して前記印刷データに基づいて印刷を実行する印刷処理工程と、
    を有する印刷方法であって、
    前記データ処理工程は、選択されたインクタイプに応じたドット発生率の印刷データが得られるようにデータ処理方法を設定する設定工程を有することを特徴とする印刷方法。
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