JP5072349B2 - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
本発明に係る画像形成装置の第1実施形態として、インクジェット記録装置を例に挙げて以下に説明する。なお、以下では、まず前提となるインクジェット記録装置およびその制御について説明した後、本発明の中心部分である記録順序の制御方法について述べる。
<インクジェット記録装置の説明>
・装置構成
図1は、インクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
図2は、図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
<画像データの印刷処理>
図3は、図1の記録装置により画像データを印刷する際のデータ処理を示すブロック図である。
カラーマッチング処理とは、モニタで表現された色をプリンタで再現した場合に色みの一致をするための処理である。CIE−L*a*b*等の色空間において定義されたモニタのGamutからプリンタのGamutへの色空間圧縮を行う。色空間圧縮の手法としては、Perceptualと呼ばれる知覚的な一致を優先したカラーマッチングがある。また、Colorimetricと呼ばれる色測的な一致を優先したカラーマッチングや、Saturationと呼ばれる鮮やかさを優先したカラーマッチング等の手法がある。
色分解処理とは、上述の通り、入力されてくるRGBデータをプリンタの記録剤であるCMYKインク色に対応する色材量に変換するための処理である。実際の処理では、図4に示されているような3次元格子状LUTに入力RGBの値に対応したCMYKの値が格納されており、格子間のデータが入力されてきた場合は、四面体補間処理や立方体補間処理等の3次元の補間演算処理により計算される。例えば、Y〜Mの色相は、YインクとMインクにて混色され、M〜C色相はMインクとCインクにて混色され、そして、C〜Y色相はCインクとYインクにより混色される。
ハーフトーニングは画像走査部とハーフトーン処理部とから構成される。
I’=I+E(x)
となる。
O=32 (16≦I’<48) ・・・(式2)
O=64 (48≦I’<80) ・・・(式3)
O=96 (80≦I’<112) ・・・(式4)
O=128 (112≦I’<144) ・・・(式5)
O=160 (144≦I’<176) ・・・(式6)
O=192 (176≦I’<208) ・・・(式7)
O=224 (208≦I’<240) ・・・(式8)
O=255 (I’≧240) ・・・(式9)
ここで、説明の都合上、各出力階調値Oに対し以下のような名称を与える。すなわち、O=0をレベル0、O=32をレベル1、O=64をレベル2、O=96をレベル3、O=128をレベル4、O=160をレベル5、O=192をレベル6、O=224をレベル7、そしてO=225をレベル8とそれぞれ称することにする。
ステップSB0013では、誤差拡散部B0006において、着目している画素の横方向位置xに応じて、誤差の拡散処理を行う。具体的には、記憶領域E0およびE(x)に格納すべき量子化誤差を、以下の処理に従って算出し、累積誤差メモリに格納する。
E(x−1)←E(x−1)+E×3/16 (x>1)・・・(式12)
E(x)←E0+E×5/16 (1<x<W)・・・(式13)
E(x)←E0+E×8/16 (x=1)・・・(式14)
E(x)←E0+E×13/16 (x=W)・・・(式15)
E0←E×1/16 (x<W)・・・(式16)
E0←0 (x=W)・・・(式17)
以上で、入力端子B0001に入力された1画素分の誤差拡散処理が完了する。
上述のハーフトーン処理を施した画像データに対して、以下で説明する印刷制御情報を付加する処理を行うことにより印刷データを生成する。
上述したハーフトーン処理において、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)までにレベル数を下げている。しかし、実際にインクジェット記録装置が記録媒体上に記録できるのは、インクを記録するか否かの2値である。そこで、ドット配置パターン化処理では、0〜8の多値レベルをドットの有無を決定する2値レベルまで低減する役割を果たす。具体的には、このドット配置パターン化処理J0007では、ハーフトーン処理部からの出力値であるレベル0〜8の4ビットデータで表現される各画素に、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割当てる。これにより1画素内の複数のエリア各々にドットのオン・オフを定義し、1画素内の各エリアに「1」または「0」の1ビットの吐出データを配置する。
上述したドット配置パターン化処理により、記録媒体上の各エリアに対するドットの有無は決定されている。そのため、この情報をそのまま記録ヘッドの駆動回路に入力すれば、所望の画像を記録することは可能である。しかし、インクジェット記録装置においては、主に高画質化のためマルチパス記録という記録方法が採用されている。以下にマルチパス記録方法について簡単に説明する。
以下では、第1実施形態において本発明の中心となる構成および動作について説明する。なお、装置の構成(図1、図2)については上述の前提技術と同様のため説明は省略する。
図16は、第1実施形態の記録装置により画像データを印刷する際のデータ処理を示すブロック図である。前提技術(図3)との差は、色分解処理J0003において、色分解データの生成に加え、後述するJ0008にて規定されたマスクの選択に使用される1ビットデータを生成する点にある。そのため、色分解処理J0003により、画像データは各色9ビットとして出力される。そのうちの8ビットは、C、M、Y、Kの色材量に対応した値、残りの1ビットは、マスクの選択に使用される値である。そのため、マスクデータ変換処理(J0008)に該1ビットデータが使用されるまでの間(J0003〜J0008)各色の画像データは図3に比較し1ビットずつ増加している。つまり、この1ビット値を用いて、当該色のインクによる記録の順序制御を行うのである。
図17は、記録ヘッドのノズル列を6分割し、分離した2つのマルチパス(4パス)記録を実現するマスク設計を例示的に示す図である。ここでは2つのマルチパス記録用のマスクパターン(M1およびM2)間は2分割分の間隔を有している。そして、4色のインクの各々はM1およびM2の何れかのマスクを用いて記録される。そのため、全記録色に対しては6パスによる記録となるが、各色に対しては、マスクM1(B1〜B4)あるいはマスクM2(B3〜B6)の4パスによる記録となる。
・グルーピング
以下では、CMYK4色インクで構成される場合における各記録色の記録順序の決定方法について説明する。つまり、4種類のインクの各々を前述のマスクM1、M2のそれぞれに割り当てる方法について説明する。以降、この処理をグルーピングと呼ぶ。
上述のグルーピング処理に基づくM1およびM2のマスク選択方法について以下に説明する。
上述の第1実施形態では4色インクシステムについて説明を行った。しかし、それ5色以上のインクシステムに適用しても良い。ここでは、製品としても用いられている6色インクおよび11色インクを例にあげてそれぞれのグルーピング処理の例を示す。
上述の第1実施形態では逆V字型の記録率分布を有するM1およびM2の2つマスクを用い説明した。しかし、記録率の分布は逆V字型に限定されない。また、マルチパス記録のパス数も4パスに限定されない。さらに、配置されるマスクの数も2つに限定されることは無い。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
J0002 カラーマッチング処理
J0003 色分解処理
J0004 γ補正
J0005 ハーフトーニング
J0006 印刷データの作成処理
J0007 ドット配置パターン化処理
J0008 マスクデータ変換処理
J0009 ヘッド駆動回路
J0010 記録へッド
B0002 累積誤差演算部
B0003 端子
B0004 量子化部
B0005 誤差演算部
B0006 誤差拡散部
B0007 累積誤差メモリ
B0008 出力端子
B0015 画像の左上端に位置する画素
B0016 画像の右下端に位置する画素
B0017 イエロー画像データ
B0018 レッド画像データ
B0019 量子化後のイエローの画像データ
B0020 量子化後のレッドの画像データ
B0021 レベル0の画素
B0022 レベル32の画素
B0023 レベル96の画素
B0024 レベル128の画素
P0001 記録ヘッド
P0002 マスクパターン
P0003 第1記録走査での記録画像
P0004 第2記録走査での記録画像
P0005 第3記録走査での記録画像
P0006 第4記録走査での記録画像
H1001 記録ヘッド
H1900 インクタンク
H2000 シアン(C)ノズル列
H2100 マゼンタ(M)ノズル列
H2200 イエロー(Y)ノズル列
H2300 ブラック(K)ノズル列
Claims (8)
- 各々が顔料を含有する複数の色材を用いて、記録媒体の搬送方向に並ぶ複数の記録素子で構成される記録素子列を前記複数の色材の数分備える記録ヘッドを、前記記録媒体上の同一画像領域において前記搬送方向とは直交する方向に複数回記録走査させることにより画像を形成する画像形成装置であって、
前記同一画像領域の色を表し、前記複数の色材の各々に対応する複数の色材データを入力する入力手段と、
前記複数の色材データのうち記録を示す色材データに対応する色材の組合せに基づき、前記複数の色材データの各々を、それぞれの色材に対応する記録素子列を構成する複数の記録素子群に割り当てる割当手段と、
前記割り当てられた色材データを用いて前記画像領域に対して前記記録ヘッドを複数回記録走査させる走査手段と、
を備え、
前記割当手段は、前記複数の記録素子群のうち、記録媒体に先行して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に低明度の色材に対応する色材データを割り当て、前記先行して記録する記録素子群よりも遅延して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に高明度の色材に対応する色材データを割り当てることを特徴とする画像形成装置。 - 前記割当手段は、前記複数の色材に無彩色の色材が含まれるとき、該無彩色に対応する色材データのみを前記先行して記録する記録素子群に割り当てることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記複数の記録素子群は、前記記録素子列の各々において、各々が互いに共通しない記録素子を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記複数の記録素子群の各々に対応し、それぞれが記録素子群内の記録素子を前記複数回記録走査の各々に割り振る複数のマスクパターンを記憶する記憶手段を更に備え、
前記割当手段は、前記複数のマスクパターンを用いて前記複数の記録素子群の各々に前記複数の色材データの各々を割り当てることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記複数のマスクパターンの数は、前記複数の色材の数未満であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記割当手段は、前記複数の色材の各々の明度に基づいて該複数の色材のグルーピングを行うグルーピング手段を備え、
前記割当手段は、前記組合せに含まれる色材に対応する色材データを、前記グルーピング手段によるグルーピング結果に基づいて前記複数の記録素子群に割り当てることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 各々が顔料を含有する複数の色材を用いて、記録媒体の搬送方向に並ぶ複数の記録素子で構成される記録素子列を前記複数の色材の数分備える記録ヘッドを、前記記録媒体上の同一画像領域において前記搬送方向とは直交する方向に複数回記録走査させることにより画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
前記同一画像領域の色を表し、前記複数の色材の各々に対応する複数の色材データを入力する入力工程と、
前記複数の色材データのうち記録を示す色材データに対応する色材の組合せに基づき、前記複数の色材データの各々を、それぞれの色材に対応する記録素子列を構成する複数の記録素子群に割り当てる割当工程と、
前記割り当てられた色材データを用いて前記画像領域に対して前記記録ヘッドを複数回記録走査させる走査工程と、
を備え、
前記割当工程では、前記複数の記録素子群のうち、記録媒体に先行して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に低明度の色材に対応する色材データを割り当て、前記先行して記録する記録素子群よりも遅延して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に高明度の色材に対応する色材データを割り当てることを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至6の何れか一項に記載された画像形成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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