JP5072349B2 - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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    • H04N1/56Processing of colour picture signals
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Description

本発明は、異なる複数のインクを重ね記録する画像形成技術に関するものである。
インクジェット記録方式は、記録手段である記録ヘッドからインクを液滴として吐出し、これを記録媒体に着弾させることで画像を形成する方式である。記録記録ヘッドには、その記録形式において、ライン型のものとシリアル型のものとがある。ライン型のものは、印刷領域幅分の記録ヘッドを用いて、記録媒体のみを副走査方向に移動させることにより記録する方式である。また、シリアル型のものは、ライン型に比べ短い幅の記録ヘッドからインクを吐出させながら、この記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に対して移動走査させる記録主走査を行う。そして、当該記録主走査と記録媒体を記録主走査とは直行する方向に所定量づつ搬送する副走査とを交互に繰り返すことにより記録媒体上に順次画像を形成していくものである。この場合、記録ヘッドに構成されている複数のインク吐出口の配列密度と数によって、1回の記録主走査で記録される領域の幅が決まる。よって、その幅に対する記録主走査とその幅相当の副走査とを繰り返すことにより記録を進めていくのが、最も短時間で画像を完成させる方法である。しかし、実際には、より画像の品位を高めるために、マルチパス記録方式を採用していることが多い。
マルチパス記録方式では1回の記録主走査で記録可能な画像領域に対し、N回(N≧2)の記録主走査を実行する。各記録主走査の間に行われる副走査の量は、記録ヘッドに配列する複数の記録素子をN個のブロックに分割した際の、各ブロックに含まれる記録素子の記録幅相当となる。すなわち、同一の画像領域はN個のブロックに含まれる記録素子によって、N回の記録走査にて画像が形成される。
N個のブロックに分割する際、各ブロックに含まれる記録素子の数は、同数であることが一般である。しかしこれは、特に限定されてはいない。例えば、記録素子の総数が、Nで割り切れない場合には、(N−1)番目までのブロックは、任意のM個で構成し、最後のN番目については、割り切れなかった残りの個数を用いてもよい。また、任意のM個、L個とを順に繰り返すことにより、往方向(奇数走査)での記録幅と復方向(偶数走査)での記録幅を一定にする等の方法を採ってもよい。更に、例えば、10個の記録素子を有する記録ヘッドにおいて、2個、8個、2個から構成される3つの記録素子ブロックに分割し、両端に位置する2つの記録素子で記録される領域だけが2回のマルチパス方式による記録となっていてもよい。この場合、中央に位置する6個の記録素子によって記録される領域は、1回の記録走査で画像が完成されることになり、マルチパス数としては、N=1.5回と表現することも可能である。
このように、マルチパス方式では、異なるブロックによる複数回の記録走査によって、初めて画像が完成されるので、1回の記録主走査では記録可能な画像データを全て記録しない。ここで、画像データを各ブロックに振り分けるために用いられるのが、いわゆるマスクである。このマスクは、画像信号とは独立して決定されることが多く、例えばマスクと各記録素子における画像信号とのAND回路を配置することにより、各記録走査で与えられた画像信号を記録するか否かを決定する構成を形成することが出来る。
この際、個々の画像データから見れば、1回の記録主走査で記録される確率がこのマスクによって決定されることになる。すなわち、各回において記録されるべき画像データが、マスクによってある程度間引かれ、その間引く確率を本明細書では以下「間引き率」と称する。この「間引き率」は、各記録走査において記録される確率(以下、「記録率」と称する)とは逆を意味することになる。
以上の構成に従ったマルチパス方式の一般的な具体例を1つ挙げる。100個の記録素子を用いて4回のマルチパス記録を行う場合、記録素子を25個ずつの4つのブロックに分割する。各記録走査間に行われる副走査量は、25個の記録素子相当となる。また、各記録走査で各ブロックに対応するマスクは、間引き率が75%で記録率が25%となる。マスクパターンは4つのブロックで互いに補完し合う関係にあり、4つのマスクパターンをそれぞれ重ね合わせることにより、100%の記録が行える様に構成されている。尚、ここでは一例として、記録素子の総数100がマルチパス数N=4によって等分されるような例で説明したが、マルチパス記録方式は無論これに限定されるものではない。先にも述べた様に、マルチパス数Nは記録素子の総数に対し、完全に割り切れる値でなくても良く、要は、同一の画像領域に対し、異なる複数のブロックによって記録主走査が行われる構成であれば、マルチパス記録方式を成立させることが出来る。
マルチパス記録方式を用いる主な理由は、各記録走査間の境界部分に現れるいわゆる「つなぎすじ」を目立たなくするためである。その他、特許文献1にはマルチパス記録方式を用いて上乗せ系インクにより生ずる光沢ムラを防止する技術が開示されている。特許文献1では、インクの打ち込み量により光沢度の差が多いインクとインクの打ち込み量により光沢度の差が小さいインクを混色する場合、マルチパス記録方式のマスクパターンを制御する。そして、インク打ち込み量により光沢度の差が大きいインクを先に吐出し、インク打ち込み量により光沢度の差が小さいインク後から吐出して、紙面上にて上側に定着するようにすることにより、光沢ムラを抑制する手法が提案されている。
特開2004−338312号公報
従来のインクジェット記録装置では、主に染料を主体として、浸透性に優れたインクを適用することが一般的であった。染料インクのように浸透性の優れたインクを適用した場合、光の透過率が高いため発色特性がよいという特徴がある。さらに、光沢系の印刷メディアに記録した場合、インクが印刷メディア内に浸透するため、メディアの光沢特性がそのまま反映されて光沢特性の良好な印刷をすることができた。
しかしながら、長期保存に適した顔料インクのような上乗せ系のインクを用いるインクジェット記録装置においては以下のような問題点があった。すなわち、インクの透過率の低い(明度の低い)インクが、相対的にインクの透過率の高いインク(明度の高い)の上層に定着した場合、発色特性が著しく低下するという問題点があった。
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、顔料インクのような上乗せ系インクを重ねて使用する場合に生ずる発色特性の劣化を低減することを目的とする。
上述の1以上の問題点を解決するために、本発明の画像形成装置は以下の構成を備える。すなわち、各々が顔料を含有する複数の色材を用いて、記録媒体の搬送方向に並ぶ複数の記録素子で構成される記録素子列を前記複数の色材の数分備える記録ヘッドを、前記記録媒体上の同一画像領域において前記搬送方向とは直交する方向に複数回記録走査させることにより画像を形成する画像形成装置において、前記同一画像領域の色を表し、前記複数の色材の各々に対応する複数の色材データを入力する入力手段と、前記複数の色材データのうち記録を示す色材データに対応する色材の組合せに基づき、前記複数の色材データの各々を、それぞれの色材に対応する記録素子列を構成する複数の記録素子群に割り当てる割当手段と、前記割り当てられた色材データを用いて前記画像領域に対して前記記録ヘッドを複数回記録走査させる走査手段と、を備え、前記割当手段は、前記複数の記録素子群のうち、記録媒体に先行して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に低明度の色材に対応する色材データを割り当て、前記先行して記録する記録素子群よりも遅延して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に高明度の色材に対応する色材データを割り当てる。
上述の1以上の問題点を解決するために、本発明の画像形成装置の制御方法は以下の構成を備える。すなわち、各々が顔料を含有する複数の色材を用いて、記録媒体の搬送方向に並ぶ複数の記録素子で構成される記録素子列を前記複数の色材の数分備える記録ヘッドを、前記記録媒体上の同一画像領域において前記搬送方向とは直交する方向に複数回記録走査させることにより画像を形成する画像形成装置の制御方法において、前記同一画像領域の色を表し、前記複数の色材の各々に対応する複数の色材データを入力する入力工程と、前記複数の色材データのうち記録を示す色材データに対応する色材の組合せに基づき、前記複数の色材データの各々を、それぞれの色材に対応する記録素子列を構成する複数の記録素子群に割り当てる割当工程と、前記割り当てられた色材データを用いて前記画像領域に対して前記記録ヘッドを複数回記録走査させる走査工程と、を備え、前記割当工程では、前記複数の記録素子群のうち、記録媒体に先行して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に低明度の色材に対応する色材データを割り当て、前記先行して記録する記録素子群よりも遅延して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に高明度の色材に対応する色材データを割り当てる。
本発明によれば、顔料インクのような上乗せ系インクを重ねて使用する場合に生ずる発色特性の劣化を低減することのできる技術を提供することができる。
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。なお、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(第1実施形態)
本発明に係る画像形成装置の第1実施形態として、インクジェット記録装置を例に挙げて以下に説明する。なお、以下では、まず前提となるインクジェット記録装置およびその制御について説明した後、本発明の中心部分である記録順序の制御方法について述べる。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、特に指定する場合を除き「色」は無彩色及び有彩色の双方を含む。
また、本明細書では、記録剤であるインクの色もしくはそのデータ、また色相を、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、レッド、グリーン、ブルーなど片仮名で表記する。あるいは、C、M、Y、K、R、G、Bなど英大文字の1字もしくはそれと英小文字1字との組み合わせで表すものとする。
さらに、本明細書において「画素」とは、階調表現できる最少単位のことであり、複数ビットの多値データの画像処理(上記カラーマッチング、色分解、γ補正、ハーフトーニング等の処理)の対象となる最少単位である。なお、後述のようにハーフトーニング処理では、1つの画素は2×4のマスで構成されるパターンに対応し、この1画素内の各マスを「エリア」と呼ぶ。この「エリア」はドットのオン・オフが定義される最少単位である。
そして、以下では、色材としては顔料系インクを用いることを想定する。とりわけ、色材が記録媒体表面に凝集するインク(顔料系のインクはその傾向が強い)において、付着したインクが記録媒体に浸透して行くインク(染料系のインクはその傾向が強い)よりも効果が顕著に見られる。つまり、顔料系インクは、記録媒体上の同一領域に対し複数のインクにより記録を行った際、後から記録されたインクがより上層(表面)に定着する上乗せ系インクとしての特性を有する。
<<前提技術>>
<インクジェット記録装置の説明>
・装置構成
図1は、インクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置(以下、記録装置あるいはプリンタという)は、キャリッジ102を矢印A方向に往復移動させる。これは、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行なう記録ヘッド111を搭載したインクカートリッジ110をキャリッジモータM1によって発生する駆動力を伝達機構より伝えることによりなされる。それとともに、例えば、記録紙などの記録媒体150を給紙機構104を介して給紙し、記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド111から記録媒体にインクを吐出することで記録を行なう。
また、記録ヘッド111の状態を良好に維持するためにキャリッジ102を回復装置106の位置まで移動させ、間欠的に記録ヘッド111の吐出回復処理を行う。
記録装置100のインクカートリッジ110には、記録ヘッド111に供給するインクを貯留するインクタンク112を装着する。インクタンク112はインクカートリッジ110に対して着脱自在になっている。
図1に示した記録装置100はカラー記録が可能であり、そのためにインクカートリッジ112にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクタンクを搭載している。これら4つのインクタンクは夫々独立に着脱可能である。
さて、キャリッジ102とインクカートリッジ110とは、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。記録ヘッド111は、記録信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出して記録する。特に、この実施例の記録ヘッド111は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用し、熱エネルギーを発生するために電気熱変換体を備える。その電気熱変換体に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換され、その熱エネルギーをインクに与えることにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって圧力変化を生じる。この圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させる。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
図1に示されているように、キャリッジ102はキャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構の駆動ベルトの一部に連結されており、ガイドシャフトに沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されるようになっている。従って、キャリッジ102は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によってガイドシャフトに沿って往復移動する。また、キャリッジ102の移動方向(矢印A方向)に沿ってキャリッジ102の絶対位置を示すためのスケールが備えられている。この実施例では、スケールは透明なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーを印刷したものを用いており、その一方はシャーシ103に固着され、他方は板バネ(不図示)で支持されている。
また、記録装置100には、記録ヘッド111の吐出口(不図示)が形成された吐出口面に対向してプラテン(不図示)が設けられている。キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド111を搭載したインクカートリッジ110が往復移動される。同時に、記録ヘッド111に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体150の全幅にわたって記録が行われる。
さらに、図1において、記録媒体150を搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラが図示される。バネ(不図示)により記録媒体150を搬送ローラに当接するピンチローラ、ピンチローラを回転自在に支持するピンチローラホルダ、搬送ローラの一端に固着された搬送ローラギアが図示される。そして、搬送ローラギアに中間ギア(不図示)を介して伝達された搬送モータM2の回転により、搬送ローラが駆動される。
またさらに、記録ヘッド111によって画像が形成された記録媒体150を記録装置外ヘ排出するための排出ローラがあり、搬送モータM2の回転が伝達されることで駆動されるようになっている。なお、排出ローラは記録媒体150をバネ(不図示)により圧接する拍車ローラ(不図示)により当接する。また、拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダがある。
またさらに、記録装置100には、図1に示されているように、回復装置106が配設されている。これは、記録ヘッド111を搭載するインクカートリッジ110の記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置(例えば、ホームポジションに対応する位置)に設けられ、記録ヘッド111の吐出不良を回復する。
回復装置106は、記録ヘッド111の吐出口面をキャッピングするキャッピング機構と記録ヘッド111の吐出口面をクリーニングするワイピング機構を備えている。キャッピング機構による吐出口面のキャッピングに連動して回復装置内の吸引手段(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制的に排出させる。それによって、記録ヘッド111のインク流路内の粘度の増したインクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行う。
また、非記録動作時等には、記録ヘッド111の吐出口面をキャッピング機構によるキャッピングすることによって、記録ヘッド111を保護するとともにインクの蒸発や乾燥を防止することができる。一方、ワイピング機構はキャッピング機構の近傍に配され、記録ヘッド111の吐出口面に付着したインク液滴を拭き取るようになっている。
これらキャッピング機構及びワイピング機構により、記録ヘッド111のインク吐出状態を正常に保つことが可能となっている。
・インクジェット記録装置の制御
図2は、図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、コントローラ600は、MPU601、後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納したROM602を備える。また、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド3の制御のための制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603を備える。そして、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等を設けたRAM604、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605を備える。さらに、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給するA/D変換器606などで構成される。
また、図2において、610は画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取り用のリーダやデジタルカメラなど)でありホスト装置と総称される。ホスト装置610と記録装置1との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
さらに、620はスイッチ群であり、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ622を備える。また、記録ヘッド3のインク吐出性能を良好な状態に維持するための処理(回復処理)の起動を指示するための回復スイッチ623など、操作者による指令入力を受けるためのスイッチから構成される。630はホームポジションhを検出するためのフォトカプラなどの位置センサ631、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられた温度センサ632等から構成される装置状態を検出するためのセンサ群である。
さらに、640はキャリッジ2を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は記録媒体Pを搬送するための搬送モータM2を駆動させる搬送モータドライバである。
ASIC603は、記録ヘッド3による記録走査の際に、RAM602の記憶領域に直接アクセスしながら記録ヘッドに対して記録素子(吐出ヒータ)の駆動データ(DATA)を転送する。
なお、図2に示す構成は、インクカートリッジ6と記録ヘッド3とが分離可能な構成であるが、これらが一体的に形成されて交換可能なヘッドカートリッジを構成しても良い
<画像データの印刷処理>
図3は、図1の記録装置により画像データを印刷する際のデータ処理を示すブロック図である。
ホスト装置は例えばPCにより構成され、オペレーティングシステムで動作するプログラムとしてはアプリケーションおよびプリンタドライバがある。
アプリケーションJ0001はプリンタで印刷する画像データを生成する処理を実行する。この画像データもしくはその編集等がなされる前のデータは種々の媒体を介してPCに取り込むことができる。ホスト装置は、先ずデジタルカメラで撮像した例えばJPEG形式の画像データをCFカードによって取り込むことができる。また、スキャナで読み取った例えばTIFF形式の画像データやCD−ROMに格納される画像データをも取り込むことができる。さらには、インターネットを介して画像データを取り込むことができる。これらの取り込まれた画像データは、PCのモニタに表示されてアプリケーションJ0001を介した編集、加工等がなされ、例えばsRGB規格のカラー画像データが作成される。そして、ユーザからの印刷指示に基づいてこのカラー画像データがプリンタドライバにRGB(各色8bit)のデータ形式で渡される。
プリンタドライバは、カラーマッチング処理J0002、色分解処理J0003、γ補正J0004、ハーフトーニングJ0005、および印刷データ作成J0006の各処理機能を有している。
カラーマッチング処理J0002は色域(Gamut)のマッピングを行う。例えば、sRGB規格の画像データによって再現される色域を、本プリントシステムのプリンタによって再現される色域内に写像する3次元LUTおよび補間演算を用いてデータの変換を行う。つまり、入力されたRGB(各色8ビット)の画像データをプリンタの色域内のRGB(各色8bit)の画像データに変換する。
色分解処理J0003は、上記色域への変換(マッピング)がなされたRGBの画像データに基づき、このデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した色分解データを生成する。つまり、ここではCMYKの各成分により表現されるデータを生成する。この処理はカラーマッチング処理と同様3次元LUTに補間演算を併用して行う。出力は例えば各色8ビットであり、C、M、Y、Kの色材量に対応した値である。
γ補正J0004は、色分解処理J0003によって求められた色分解データの各色のデータごとに階調値変換を行う。具体的には、プリンタの各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いることにより、上記色分解データがプリンタの階調特性に線形的に対応づけられるような変換を行う。ハーフトーニングJ0005は、8ビットの色分解データC、M、Y、Kそれぞれについて4ビットのデータに変換する量子化を行う。本実施形態では、誤差拡散法を用いて各色の8ビットデータを4ビットデータに変換する。
この4ビットのデータは、後述する記録装置におけるドット配置のパターン化処理における配置パターンを示すためのインデックスとなるデータである。最後に、印刷データ作成処理J0006によって、上記4ビットのインデックスデータを内容とする印刷イメージデータに印刷制御情報を加えた印刷データを作成する。
なお、上述したアプリケーションおよびプリンタドライバの処理は、CPUがプログラムを実行することにより実現される。その際、プログラムはROMもしくはハードディスクから読み出されて用いられ、また、その処理実行に際してRAMがワークエリアとして用いられる。
記録装置は、印刷する画像データ処理に関して、ドット配置パターン化処理J0007およびマスクデータ変換処理J0008を実行する。
ドット配置パターン化処理J0007は、入力された画像データについて、画素ごとに、4ビットのインデックスデータ(階調値情報)に対応したドット配置パターンに従ってドット配置を行う。4ビットデータで表現される各画素に対し、その画素の階調値に対応したドット配置パターンを割当てることで、画素内の複数のエリア各々にドットのオン・オフが定義され、そして1画素内の各エリアごとに「1」または「0」の吐出データが配置される。このようにして得られる1ビットの吐出データは、パスマスク選択用の1ビットを用いて、2種類あるマスクパターンのどちらかが選択され、選択されたマスクパターンに基づきマスクデータ変換処理J0008によってマスク処理がなされる。すなわち、記録ヘッドによる所定幅の走査領域の記録を複数回の走査で完成するための各走査の吐出データを、それぞれの走査に対応したマスクを用いた処理によって生成する。
走査ごとの吐出データC、M、Y、Kは、適切なタイミングでヘッド駆動回路J0009に送られ、これにより、記録へッドJ0010が駆動されて吐出データに従ってそれぞれのインクが吐出される。
上述のドット配置パターン化処理やマスクデータ変換処理は、一般的には専用のハードウエア回路を用い記録装置の制御部を構成するCPUの制御の下に実行される。ただし、これらの処理は記録装置のCPUが制御ソフトウェアを実行することによって行われてもよい。さらに、これらの処理の全部または一部を、ホストコンピュータ(PC)の例えばプリンタドライバによって実現するよう構成しても良い。
以下、上述の各処理について、さらに詳細に説明する。
・カラーマッチング処理(J0002)
カラーマッチング処理とは、モニタで表現された色をプリンタで再現した場合に色みの一致をするための処理である。CIE−L*a*b*等の色空間において定義されたモニタのGamutからプリンタのGamutへの色空間圧縮を行う。色空間圧縮の手法としては、Perceptualと呼ばれる知覚的な一致を優先したカラーマッチングがある。また、Colorimetricと呼ばれる色測的な一致を優先したカラーマッチングや、Saturationと呼ばれる鮮やかさを優先したカラーマッチング等の手法がある。
・色分解処理(J0003)
色分解処理とは、上述の通り、入力されてくるRGBデータをプリンタの記録剤であるCMYKインク色に対応する色材量に変換するための処理である。実際の処理では、図4に示されているような3次元格子状LUTに入力RGBの値に対応したCMYKの値が格納されており、格子間のデータが入力されてきた場合は、四面体補間処理や立方体補間処理等の3次元の補間演算処理により計算される。例えば、Y〜Mの色相は、YインクとMインクにて混色され、M〜C色相はMインクとCインクにて混色され、そして、C〜Y色相はCインクとYインクにより混色される。
図5は、無彩色であるグレイラインのハイライトからシャドーにおけるインク構成を示した図である。中間明度よりハイライトよりの部分では、Cインク、Mインク、そして、Yインクの3色が混色される。一方、中間明度からシャドーよりの部分にかけては、Cインク、Mインク、Yインク、そして、Kインク4色で混色されている。
・ハーフトーニング(J0005)
ハーフトーニングは画像走査部とハーフトーン処理部とから構成される。
図6は、画像走査部が行う、画像データの走査処理を説明する図である。画像走査部は、複数の画素が配列して構成される画像データから、処理を行うべき画素を1画素ずつ選択し、ハーフトーン処理部の入力端子B0001に画素データを入力する。図において、各マス目は個々の画素を示し、B0015は画像の左上端に位置する画素、B0016は画像の右下端に位置する画素をそれぞれ示している。
走査処理は、まず、画像領域の左上端の画素B0015を選択する画素(以下着目画素とも言う)とすることで開始される。続いて、図の矢印の方向に右方向に1画素ずつ着目画素を切り替えながら処理を進めていく。最上端列の右端まで処理が終了すると、次に1段下の画素列の左端画素に着目画素を移す。このような順番で、図の矢印に沿って処理走査を進めて行き、最終画素となる右下端の画素B0016まで処理が到達すると、本画像の処理走査は完了する。
図7は、ハーフトーン処理部の構成を説明するためのブロック図である。B0001は画素データの入力端子、B0002は累積誤差加算部、B0003は入力画素データを2つ以上の階調数に変換する際の量子化閾値を設定する端子である。また、B0004は量子化部、B0005は量子化誤差を演算する誤差演算部、B0006は量子化誤差を拡散する誤差拡散部、B0007は累積誤差を格納する累積誤差メモリ、およびB0008は一連の処理後に形成された画素データの出力端子である。
入力端子B0001には、前述した画像走査部が全画像より選択した画素の、画素データが順次入力される。ハーフトーン処理部は、入力された個々の画素データに対し順番に処理を施し、出力端子B0008より1画素分ずつ出力していく構成となっている。
図8は、ハーフトーン処理部の動作フローチャートである。なお、以下の処理はインクの色ごとに実行されるが、以下では1つの色に着目して説明する。
ステップSB0009では、画像走査部により、処理すべき画像データが入力される。
ステップSB0010では、累積誤差加算部B0002において、入力された画素データに対し、累積誤差メモリB0007に格納された、画素位置に対応する累積誤差値が加算される。
図9は、累積誤差メモリB0007に格納される、データおよびデータの格納形態を説明するための図である。累積誤差メモリB0007には、1つの記憶領域E0とW個の記憶領域E(x)(x=1〜Wの整数)が配置される。ここで、Wは処理対象となっている画像データの横方向の画素数を表している。また、それぞれの領域には、注目画素に適用される量子化誤差E(x)が格納されている。なお、量子化誤差の値は、後述する方法によって得られるものであるが、処理開始当初は全ての領域において、初期値0にて初期化されるものとする。
そして、本ステップにおいて、累積誤差加算部B0002では、入力された画素データに対し、当該画素の横方向の位置x(0<x≦W)に対応した誤差メモリE(x)の値が加算される。すなわち、入力端子B0001に入力された画素データをI、ステップB0010による累積誤差加算後の画素データをI’とすると、
I’=I+E(x)
となる。
ステップSB0011では、累積誤差加算後の画素データI’と閾値設定端子B0003により入力された閾値とを比較し、量子化処理を行う。ここでは、8つの閾値と累積誤差加算後の画素データI’とを比較することにより、量子化後の画像データを9段階に振り分けて、出力端子B0008に送る出力画素データの値を決定するものとする。すなわち、累積誤差加算部B0002から入力された画素データの値が0から255の範囲の整数値とすれば、出力階調値Oは次式により決定される。
O=0 (I’<16) ・・・(式1)
O=32 (16≦I’<48) ・・・(式2)
O=64 (48≦I’<80) ・・・(式3)
O=96 (80≦I’<112) ・・・(式4)
O=128 (112≦I’<144) ・・・(式5)
O=160 (144≦I’<176) ・・・(式6)
O=192 (176≦I’<208) ・・・(式7)
O=224 (208≦I’<240) ・・・(式8)
O=255 (I’≧240) ・・・(式9)
ここで、説明の都合上、各出力階調値Oに対し以下のような名称を与える。すなわち、O=0をレベル0、O=32をレベル1、O=64をレベル2、O=96をレベル3、O=128をレベル4、O=160をレベル5、O=192をレベル6、O=224をレベル7、そしてO=225をレベル8とそれぞれ称することにする。
ステップSB0012では、誤差演算部B0005において、累積誤差加算後の画素データI’と出力画素値Oとの差分、すなわち量子化誤差Eを算出する。
E=I’−O ・・・(式10)
ステップSB0013では、誤差拡散部B0006において、着目している画素の横方向位置xに応じて、誤差の拡散処理を行う。具体的には、記憶領域E0およびE(x)に格納すべき量子化誤差を、以下の処理に従って算出し、累積誤差メモリに格納する。
E(x+1)←E(x+1)+E×7/16 (x<W)・・・(式11)
E(x−1)←E(x−1)+E×3/16 (x>1)・・・(式12)
E(x)←E0+E×5/16 (1<x<W)・・・(式13)
E(x)←E0+E×8/16 (x=1)・・・(式14)
E(x)←E0+E×13/16 (x=W)・・・(式15)
E0←E×1/16 (x<W)・・・(式16)
E0←0 (x=W)・・・(式17)
以上で、入力端子B0001に入力された1画素分の誤差拡散処理が完了する。
ステップSB0014では、ステップSB0009〜ステップSB0013の各処理が、画像データに含まれる全画素に対して施されたか否かを判定する。すなわち、画像走査部が選択した画素が、図7のB0016まで達したか否かを判定する。B0016まで達していない場合には、矢印の方向に着目画素を1つ分進め、ステップSB0009に進む。全画素に対して処理が行われたと判定された場合、ハーフトーン処理を終了する。
図10は、ハーフトーン処理前の画像と、ハーフトーン処理後の画像を例示的に示した図である。図において、イエロー(Y)用に作成された画像データB0017に対しハーフトーン処理を施したものをB0019に示している。また、特色インクであるレッド(R)用に作成された画像データB0018に対しハーフトーン処理を施したものをB0020、として示している。
B0017では、全画素における画素の値が10となっている。これに対しハーフトーン処理を施した後の画像B0019では、O=0(レベル0)であるB0021と、O=32(レベル1)であるB0022との、2つのレベル(濃度)の画素が、一様に分散されて存在している状態となっている。また、B0018では、全画素における画素データが100となっている。これに対しハーフトーン処理を施した後の画像B0020では、O=96(レベル4)であるB0023と、O=128(レベル5)であるB0024との、2つのレベル(濃度)の画素が、一様に分散されて存在している状態となっている。いずれも、オリジナルの画像においては、全画素で同一レベルであった画素データの値が、ハーフトーン処理後には複数のレベルの画素に分散される。ただし、画像全体で捉えた場合には入力時のデータ値が保存されている構成となっている。
・印刷データの生成(J0006)
上述のハーフトーン処理を施した画像データに対して、以下で説明する印刷制御情報を付加する処理を行うことにより印刷データを生成する。
図11は、印刷データの内部構成を示した図である。印刷データは、大まかに、印刷の制御を司る印刷制御情報、および、印刷イメージ情報(印刷イメージデータともいう)から構成されている。更に印刷制御情報は、その画像を記録する「メディア情報」、印刷の「品位情報」、および給紙方法等のような「その他制御情報」とから構成されている。
ここで、メディア情報には、記録の対象となる用紙の種類が記述されており、普通紙、光沢紙、コート紙などのうち、いずれか1種類の用紙が規定されている。品位情報には印刷の品位が記述されており、高速印刷、高品位印刷のいずれかの品位が規定されている。なお、これらの印刷制御情報はホストPCにてユーザが指定した内容に基づいて形成されるものである。更に、印刷イメージ情報(印刷イメージデータ)では前述のハーフトーン処理によって生成された画像データが記述さている。
なお、上述した処理(J0001〜J0006)は、ホスト装置にインストールされたプリンタドライバによって処理されるよう説明した。しかし、これらの処理の全部または一部を記録装置で行うよう構成しても良い。
・ドット配置パターン化処理
上述したハーフトーン処理において、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)までにレベル数を下げている。しかし、実際にインクジェット記録装置が記録媒体上に記録できるのは、インクを記録するか否かの2値である。そこで、ドット配置パターン化処理では、0〜8の多値レベルをドットの有無を決定する2値レベルまで低減する役割を果たす。具体的には、このドット配置パターン化処理J0007では、ハーフトーン処理部からの出力値であるレベル0〜8の4ビットデータで表現される各画素に、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割当てる。これにより1画素内の複数のエリア各々にドットのオン・オフを定義し、1画素内の各エリアに「1」または「0」の1ビットの吐出データを配置する。
図12は、画素の各階調に対応するドット配置パターンの例を示す図である。図の左に示した各レベル値は、ハーフトーン処理部からの出力値であるレベル0〜レベル8に相当している。右側に配列した縦2エリア×横4エリアで構成される各マトリクスの領域は、ハーフトーン処理で出力された1画素の領域に対応するものである。また、1画素内の各エリアは、インクのドットのオン・オフが定義される最小単位に相当するものである。丸印を記入したエリアがドットの記録を行うエリアを示しており、レベル数が上がるに従って、記録するドット数も1つずつ増加している。
図の横軸に対応する(4n)〜(4n+3)は、nに1以上の整数を代入することにより、入力画像の左端からの横方向の画素位置を示している。その下に示される各パターンは、同一の入力レベルにおいても画素位置に応じて互いに異なる複数のパターンが用意されていることを示している。すなわち、同一のレベルが入力された場合にも、記録媒体上では(4n)〜(4n+3)に示した4種類のドット配置パターンが巡回して割当てられる構成となっているのである。
図12の各ドット配置パターンにおいては、縦方向を記録ヘッドの吐出口が配列する方向、横方向を記録ヘッドの走査方向としている。よって、上述のように同一レベルに対しても様々なドット配列で記録できる構成にしておくことは、ドット配置パターンの上段に位置するノズルと下段に位置するノズルとで吐出回数を分散させたり、記録装置特有の様々なノイズを分散させるという効果が得られる。
・マスクデータ変換処理
上述したドット配置パターン化処理により、記録媒体上の各エリアに対するドットの有無は決定されている。そのため、この情報をそのまま記録ヘッドの駆動回路に入力すれば、所望の画像を記録することは可能である。しかし、インクジェット記録装置においては、主に高画質化のためマルチパス記録という記録方法が採用されている。以下にマルチパス記録方法について簡単に説明する。
図13は、マルチパス記録を説明するための図である。なお、以下の処理はインクの色ごとに実行されるが、以下では1つの色に着目して説明する。
P0001は記録ヘッドを示し、ここでは簡単のため16個のノズルを有するものとする。ノズル列は、図のように第1〜第4の4つのノズル群に論理的に分割され、各ノズル群には4つずつのノズルが含まれている。P0002はマスクパターンを示し、各ノズルにより記録可能なエリアを黒塗りで示している。各ノズル群に対応するマスクパターンは互いに補完の関係にあり、これらを重ね合わせると4×4のエリアに対応した領域の記録が完成される構成となっている。
P0003〜P0006で示した各パターンは、記録走査を重ねていくことによって画像が完成されていく様子を例示的に示したものである。各記録走査が終了するたびに、記録媒体は搬送ローラにより図の矢印の方向にノズル群の幅分(つまりノズル4個分)搬送される。よって、記録媒体上の領域の画像は4回の記録走査が完了後、画像形成が完了する構成となっている。このように、記録媒体の領域に対して複数回の走査で複数のノズル群によって画像を形成することにより、ノズル特有のばらつきや記録媒体の搬送精度のばらつき等を低減させる効果がある。
図14は、記録ヘッドの構成を示す図である。また、図15は、図14の記録ヘッドにより実際に適用されるマスクパターンの例を示した図である。
記録ヘッドはYMCKの各色について768個のノズルを有している。H2000〜H2300は、それぞれ異なるインク色に対応する記録素子の列(以下ノズル列ともいう)である。記録素子基板H1100には、シアンインクの供給されるノズル列H2000、マゼンタインクの供給されるノズル列H2100、イエローインクの供給されるノズル列H2200、そして、ブラックインクの供給されるノズル列H2300の4色分のノズル列が構成されている。ここでは、各ノズル列は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)に1200dpi(dot/inch)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成されているものとして説明する。
そのため、マルチパス記録のために4つに分割されたノズル群にはそれぞれ192個ずつのノズルが属している。なお、マスクパターン大きさは、縦方向がノズル数と同等の768エリア、横方向は256エリアとなっており、前述した例と同様に4つのノズル群で互いに補完の関係を保つような構成となっている。
ここでは、マスクパターンのデータが記録装置本体内のメモリに格納してある。また、マスクデータ変換処理においては、当該マスクパターンのデータと上述したドット配置パターン化処理の出力信号との間でAND処理をかける。このようにすることにより、各記録走査で実際に吐出させる記録画素が決定され、出力信号として記録ヘッドH1001の駆動回路に入力される。
なお、多数の小液滴を高周波数で吐出するようなインクジェット記録装置の記録ヘッドにおいては、記録動作時に記録部近傍に気流が生じる。この気流が特に記録ヘッドの端部に位置するノズルの吐出方向に影響を与えることが知られている。そのため、図15に示されるように、各ノズル群また同一のノズル群の中でも、領域によって記録率(マスクパターンの開口率)の分布に偏りを持たせている。具体的には、端部のノズルの記録率を中央部の記録率に対して低減した構成となっている。このような構成とすることにより、端部のノズルが吐出したインク滴の着弾位置ずれを低減することが可能となる。
なお、上述した処理(J0007、J0008)は、記録装置によって処理されるよう説明した。しかし、これらの処理の全部または一部をホスト装置で行うよう構成しても良い。
<<色の明度に基づくインク吐出順序の制御>>
以下では、第1実施形態において本発明の中心となる構成および動作について説明する。なお、装置の構成(図1、図2)については上述の前提技術と同様のため説明は省略する。
<画像データの印刷処理>
図16は、第1実施形態の記録装置により画像データを印刷する際のデータ処理を示すブロック図である。前提技術(図3)との差は、色分解処理J0003において、色分解データの生成に加え、後述するJ0008にて規定されたマスクの選択に使用される1ビットデータを生成する点にある。そのため、色分解処理J0003により、画像データは各色9ビットとして出力される。そのうちの8ビットは、C、M、Y、Kの色材量に対応した値、残りの1ビットは、マスクの選択に使用される値である。そのため、マスクデータ変換処理(J0008)に該1ビットデータが使用されるまでの間(J0003〜J0008)各色の画像データは図3に比較し1ビットずつ増加している。つまり、この1ビット値を用いて、当該色のインクによる記録の順序制御を行うのである。
<マスク設計>
図17は、記録ヘッドのノズル列を6分割し、分離した2つのマルチパス(4パス)記録を実現するマスク設計を例示的に示す図である。ここでは2つのマルチパス記録用のマスクパターン(M1およびM2)間は2分割分の間隔を有している。そして、4色のインクの各々はM1およびM2の何れかのマスクを用いて記録される。そのため、全記録色に対しては6パスによる記録となるが、各色に対しては、マスクM1(B1〜B4)あるいはマスクM2(B3〜B6)の4パスによる記録となる。
図の横軸は、ヘッドのノズルに対応し前述のとおり768ノズルのヘッドを用いている。ヘッドは、番号が768番のノズルから番号1番のノズルに向かって吐出されるため、同一印字領域への印字は、768番のノズルから128ノズルの単位で記録処理される。 インクはノズル番号が大きい側から順に吐出される。そのため、M1が選択されたインクが先に吐出され、M2が選択されたインクが後から吐出されることになる。その結果、記録媒体上では、図18(a)に示されているように、M1で吐出されたインクが先に記録媒体上に定着するため、M2で吐出されたインクは、M1で吐出されたインクの上層に定着する。
なお、M1におけるB1〜B4の各区間におけるマスクパターンは、M2におけるB3〜B6の各区間におけるマスクパターンと同一であることが望ましい。同一とした場合には、位置ずれ等を考慮しなければ、必ず図18(a)のようにM2で吐出されたインクは、M1で吐出されたインクの上層に定着する。そのため、より低い明度(より透過率の小さい)インクをM1で、より高い明度(より透過率の大きい)インクをM2で記録することにより図18(a)の状態で記録することが可能となることが分かる。そのため、従来生じていた図18(b)の状態となることによる、上層側のインクによる入射光の吸収による発色特性の低下を生じることはないことも分かる。
<M1およびM2の各マスクへの各記録色の割り当て>
・グルーピング
以下では、CMYK4色インクで構成される場合における各記録色の記録順序の決定方法について説明する。つまり、4種類のインクの各々を前述のマスクM1、M2のそれぞれに割り当てる方法について説明する。以降、この処理をグルーピングと呼ぶ。
図19は、CMYK4色のインク構成の場合におけるグルーピングの設定を模式的に示す図である。また図20は、グルーピング処理のフォローチャートである。
ステップSP002は、明度順に並べるステップである。具体的には、図19のClass1に示されているように明度の明るい順にYインク(明度85)、Cインク(明度40)、Mインク(明度38)、Kインク(明度5)と並べる。
ステップSP003は、有彩色インクのグルーピングステップである。具体的には、図19のClass1からClass2へ推移しているように、隣り合う明度差を求めて明度差の小さいものからグルーピングを行い、グルーピングしたインクの明度の平均値を求める。例えば、図19のClass2では、明度の明るいインクから、Yインク(明度85)、C/Mインク(明度39)、Kインク(明度5)と3つのグループに絞り込まれる。
ステップSP004は、無彩色インクのグルーピングステップである。後述する変形例1のようにGrayインクを含む場合は、Gray、Kインクにてグルーピングを行う。ここでは、グレイインクを含まないためスキップする。
ステップSP005は、全てのインクのグルーピングが終了したかどうかを判定する。Noの場合は、ステップSP003、SP004を繰り返す。Yesの場合、すなわち、全てのインクのグルーピングが終了した場合は、グルーピング処理を終了する。
このような処理を行うことにより、YMCKの4色インクでは、Class3にてC/M/YインクのグループとKインクの2つのグループにグルーピングがなされる。
・マスクの割り当て
上述のグルーピング処理に基づくM1およびM2のマスク選択方法について以下に説明する。
図21(a)は、有彩色領域でのマスク割り当てを例示的に示す図である。一方、図21(b)は無彩色領域でのマスク割り当てを例示的に示す図である。
図21(a)のY〜M色相では、YインクとMインクで混色される。この場合は、図19のClass1にてグルーピングされ相対的に明度の高いYインクがマスクパターンM2が選択され、相対的に明度の低いMインクはマスクパターンM1が選択される。以下同様に、M〜C色相では、相対的に明度の高いCインクがマスクパターンM2が選択され、相対的に明度の低いMインクはマスクパターンM1が選択される。C〜Y色相では、相対的に明度の高いYインクがマスクパターンM2が選択され、相対的に明度の低いCインクはマスクパターンM1が選択される。
図21(b)のWhiteからMid間では、C/M/Yインクの3色で構成されるため、図19のClass2にてグルーピングされる。つまり、相対的に明度の高いYインクがマスクパターンM2が選択され、相対的に明度の低いC/Mインクの2色はマスクパターンM1が選択される。また、MidからKの間では、C/M/Y/Kインクの4色で構成されるため、図19のClass3にてグルーピングされる。つまり、相対的に明度の高いC/M/Yインクの3色はマスクパターンM2が選択され、相対的に明度の低いKインクはマスクパターンM1が選択される。
このように構成することにより、混色されるインクの組み合わせに応じて、相対的に明度の高いグループに属するインクは、マスクパターンM2が選択されて相対的に後から記録される。一方、相対的に明度の低いグループに属するインクは、マスクパターンM1が選択されて相対的に先に記録される。顔料インクのような上乗せ系のインクでは、後から吐出されたインクは上層に定着する。そのため、相対的に明度の高い、すなわち、透過率の高いインクを上層に定着することにより、反対の相対的に明度の低い、すなわち透過率の低いインクを上層に定着する場合に比べ、高発色再現が可能となる。そして、色再現域の拡張を実現することができる。
以上説明をしたとおり、第1実施形態によれば、相対的に明度(透過率)の低いインクに対し、相対的に明度の高いインクを上層(表面側)に記録(定着)することができる。そのため、発色特性の低下を低減可能とし従来に比較し色再現域を拡大することが出来る。
(変形例1)
上述の第1実施形態では4色インクシステムについて説明を行った。しかし、それ5色以上のインクシステムに適用しても良い。ここでは、製品としても用いられている6色インクおよび11色インクを例にあげてそれぞれのグルーピング処理の例を示す。
なお、ここで、6色インクとは、Cインク、Mインク、Yインク、Kインクの基本4色インクにC、Mの顔料濃度が薄い淡Cインク(Lc)、淡Mインク(Lm)を加えた6色を意味する。また、11色インクとは、6色インクに、さらに、顔料濃度が薄いGrayインク(Gy)と顔料濃度がより薄い淡Grayインク(Lg)、特色Redインク、Greenインク、Blueインクを加えたものである。
図22は、6色インクのグルーピングを例示的に示す図である。第1の実施形態における図20のフローチャートを用いて求めることができる。つまり、有彩色インクのグルーピング(ステップSP003)の段数がさらに大きくなっているのみである。
図23は、11色インクのグルーピングを例示的に示す図である。同様に、図20のフローチャートを用いて求めることができる。つまり、有彩色インクのグルーピング(ステップSP003)および無彩色インクのグルーピング(ステップSP004)の段数がさらに大きくなっているのみである。
これらのグルーピングに基づき、第1の実施形態と同様に、マスクM1およびM2に割り当てることにより、発色特性の低下を低減可能とし従来に比較し色再現域を拡大することが出来る。
(変形例2)
上述の第1実施形態では逆V字型の記録率分布を有するM1およびM2の2つマスクを用い説明した。しかし、記録率の分布は逆V字型に限定されない。また、マルチパス記録のパス数も4パスに限定されない。さらに、配置されるマスクの数も2つに限定されることは無い。
図24(a)は、同一領域を6回のパスで記録するマルチパス方式を用いた他の例を示す図である。第1実施形態と同様、先行する4パスと遅延する4パスの2種類のマスクを構成する。ただし、図17とは記録率分布が異なっている。
図24(b)は、同一領域を6回のパスで記録するマルチパス方式を用いた他の例を示す図である。ただし、第1実施形態とは異なり、先行する3パスと遅延する3パスの2種類のマスクを構成する。
また、図25は、同一領域を6回のパスで記録するマルチパス方式を用いた他の例を示す図である。ただし、第1実施形態とは異なり、先行する4パスと遅延する4パスおよびさらに遅延する4パスの3種類のマスクを構成する。
このような構成とすることにより、さらに詳細な記録順序の制御が可能となる。なお、この例のように3種類のマスクを用いる場合は、グルーピング処理において、3つのグループに分割する。例えば、4色インクでは図19のClass2までを用いて3つのグループにグルーピングする。6色インクの場合は、図22のClass3までを用いて3つのグループにグルーピングする。さらに、11色インクの場合は、図23のClass5までを用いて3つのグループにグルーピングする。また、色分解処理(J0003)において2ビット値を用いてマスクの割り当てを指定する。
このように、パス数、マスクの記録率分布の形状、マスク数は、先行するマスクと遅延するマスクの少なくとも2つを構成するものであるならば、どのような形態でも良い。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置が、供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明の技術的範囲に含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどがある。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
インクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。 図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。 図1の記録装置により画像データを印刷する際のデータ処理を示すブロック図である。 3次元格子状LUTの構成を例示的に示す図である。 無彩色であるグレイラインのハイライトからシャドーにおけるインク構成を示した図である。 画像走査部が行う、画像データの走査処理を説明する図である。 ハーフトーン処理部の構成を説明するためのブロック図である。 ハーフトーン処理部の動作フローチャートである。 累積誤差メモリB0007に格納される、データおよびデータの格納形態を説明するための図である。 ハーフトーン処理前の画像と、ハーフトーン処理後の画像を例示的に示した図である。 印刷データの内部構成を示した図である。 画素の各階調に対応するドット配置パターンの例を示す図である。 マルチパス記録を説明するための図である。 記録ヘッドの構成を示す図である。 図14の記録ヘッドにより実際に適用されるマスクパターンの例を示した図である。 第1実施形態の記録装置により画像データを印刷する際のデータ処理を示すブロック図である。 記録ヘッドのノズル列を6分割し、分離した2つのマルチパス(4パス)記録を実現するマスク設計を例示的に示す図である。 インクの定着順序を例示的に示す図である。 CMYK4色のインク構成の場合におけるグルーピングの設定を模式的に示す図である。 グルーピング処理のフォローチャートである。 有彩色領域および無彩色領域でのマスク割り当てを例示的に示す図である。 6色インクのグルーピングを例示的に示す図である。 11色インクのグルーピングを例示的に示す図である。 同一領域を6回のパスで記録するマルチパス方式を用いた他の例を示す図である。 同一領域を6回のパスで記録するマルチパス方式を用いたさらに他の例を示す図である。
符号の説明
J0001 アプリケーション
J0002 カラーマッチング処理
J0003 色分解処理
J0004 γ補正
J0005 ハーフトーニング
J0006 印刷データの作成処理
J0007 ドット配置パターン化処理
J0008 マスクデータ変換処理
J0009 ヘッド駆動回路
J0010 記録へッド
B0002 累積誤差演算部
B0003 端子
B0004 量子化部
B0005 誤差演算部
B0006 誤差拡散部
B0007 累積誤差メモリ
B0008 出力端子
B0015 画像の左上端に位置する画素
B0016 画像の右下端に位置する画素
B0017 イエロー画像データ
B0018 レッド画像データ
B0019 量子化後のイエローの画像データ
B0020 量子化後のレッドの画像データ
B0021 レベル0の画素
B0022 レベル32の画素
B0023 レベル96の画素
B0024 レベル128の画素
P0001 記録ヘッド
P0002 マスクパターン
P0003 第1記録走査での記録画像
P0004 第2記録走査での記録画像
P0005 第3記録走査での記録画像
P0006 第4記録走査での記録画像
H1001 記録ヘッド
H1900 インクタンク
H2000 シアン(C)ノズル列
H2100 マゼンタ(M)ノズル列
H2200 イエロー(Y)ノズル列
H2300 ブラック(K)ノズル列

Claims (8)

  1. 各々が顔料を含有する複数の色材を用いて、記録媒体の搬送方向に並ぶ複数の記録素子で構成される記録素子列を前記複数の色材の数分備える記録ヘッドを、前記記録媒体上の同一画像領域において前記搬送方向とは直交する方向に複数回記録走査させることにより画像を形成する画像形成装置であって、
    前記同一画像領域の色を表し、前記複数の色材の各々に対応する複数の色材データを入力する入力手段と、
    前記複数の色材データのうち記録を示す色材データに対応する色材の組合せに基づき、前記複数の色材データの各々を、それぞれの色材に対応する記録素子列を構成する複数の記録素子群に割り当てる割当手段と、
    前記割り当てられた色材データを用いて前記画像領域に対して前記記録ヘッドを複数回記録走査させる走査手段と、
    を備え、
    前記割当手段は、前記複数の記録素子群のうち、記録媒体に先行して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に低明度の色材に対応する色材データを割り当て、前記先行して記録する記録素子群よりも遅延して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に高明度の色材に対応する色材データを割り当てることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記割当手段は、前記複数の色材に無彩色の色材が含まれるとき、該無彩色に対応する色材データのみを前記先行して記録する記録素子群に割り当てることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記複数の記録素子群は、前記記録素子列の各々において、各々が互いに共通しない記録素子を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記複数の記録素子群の各々に対応し、それぞれが記録素子群内の記録素子を前記複数記録走査の各々に割り振る複数のマスクパターンを記憶する記憶手段を更に備え、
    前記割当手段は、前記複数のマスクパターンを用いて前記複数の記録素子群の各々に前記複数の色材データの各々を割り当てることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記複数のマスクパターンの数は、前記複数の色材の数未満であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記割当手段は、前記複数の色材の各々の明度に基づいて該複数の色材のグルーピングを行うグルーピング手段を備え、
    前記割当手段は、前記組合せに含まれる色材に対応する色材データを、前記グルーピング手段によるグルーピング結果に基づいて前記複数の記録素子群に割り当てることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 各々が顔料を含有する複数の色材を用いて、記録媒体の搬送方向に並ぶ複数の記録素子で構成される記録素子列を前記複数の色材の数分備える記録ヘッドを、前記記録媒体上の同一画像領域において前記搬送方向とは直交する方向に複数回記録走査させることにより画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
    前記同一画像領域の色を表し、前記複数の色材の各々に対応する複数の色材データを入力する入力工程と、
    前記複数の色材データのうち記録を示す色材データに対応する色材の組合せに基づき、前記複数の色材データの各々を、それぞれの色材に対応する記録素子列を構成する複数の記録素子群に割り当てる割当工程と、
    前記割り当てられた色材データを用いて前記画像領域に対して前記記録ヘッドを複数回記録走査させる走査工程と、
    を備え、
    前記割当工程では、前記複数の記録素子群のうち、記録媒体に先行して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に低明度の色材に対応する色材データを割り当て、前記先行して記録する記録素子群よりも遅延して記録する記録素子群に対して前記組合せのうち相対的に高明度の色材に対応する色材データを割り当てることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  8. コンピュータを、請求項1乃至6の何れか一項に記載された画像形成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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