WO1999005230A1

WO1999005230A1 - Composition d'encre

Info

Publication number: WO1999005230A1
Application number: PCT/JP1998/003352
Authority: WO
Inventors: Tsuyoshi Sano; Kiyohiko Takemoto; Kazuaki Watanabe
Original assignee: Seiko Epson Corporation
Priority date: 1997-07-28
Filing date: 1998-07-28
Publication date: 1999-02-04
Also published as: EP0933406B1; EP0933406A4; US6419733B1; DE69828579T2; DE69828579D1; JP3829993B2; EP0933406A1

Description

明糊インク組成物

[発明の背景]

発明の分野

本発明は、インクジヱット記録方法に好ましく用いられるインク組成物およびそれを含んでなるインクセットに関する。

背景技術

インクジエツト記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度、高品位な画像を高速で印刷可能であるという特徴を有する。

インクジエツト記録に使用されるインク組成物は、水を主成分とし、これに着分および目詰まり防止等の目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一般的である。インクジェット記録用インク組成物に用いられる着色剤としては、色剤の彩度の高さ、利用できる色剤の種類の豊富さ、水への溶解性などの理由から水溶料が数多く使用されている。

しかし、一方で染料は耐光性および耐水性等の諸特性に劣ることがあり、染料インク組成物により印字された印刷物は、耐光性および耐水性に劣ることになる。耐水性については、インク吸収層を有するインクジヱット専用記録紙によって改善されているが、普¾氏については未だ十分とは言い難い。

顔料は、染料に比べて耐光性および耐水性に優れており、近年、耐光性および耐水性を改善する目的でインクジヱット記録用インク組成物の着色剤として利用力検討されている。ここで、顔料は ""^に水には不溶であるため、顔料を水系ィンク組成物に利用する場合には、顔料を分散剤と呼ばれる樹脂などと共に混合し、水に安定分散させた後にィンク組成物として調製する必要がある。

顔料が水系に安定に分散するためには、顔料の種類、粒径、用いる樹脂の種類、および分散手段等を検討する必要があり、これまで多くの分散方法およびィンクジエツト記録用インクが提案されている。例えば、特開平 3— 2 5 2 4 6 7号公報では水、スチレン一マレイン酸共重合体、 ε—力プロラクタム、および顔料からなるインク組成物が提案されており、また特開平 3— 7 9 6 8 0号公報では水 «体、スチレン一マレイン酸共重合体、および銅フタロシアニン顔料を含有するィンク組成物が提案されている。

さらに、顔料を着色剤とするインク組成物にあっては、得られた画像の耐擦性の向上が課題とされている。すなわち、記録媒体の内部に浸透する染料が異なり、顔料は記録媒体の表面に留まることから、何らかの手段によって耐擦性を改善する必要がある。

また、ィンクジエツト記録用ィンクの着色剤として顔料の利用を考えた場合、顔料は染料に比べ耐^ および耐水性に優れている反面、利用できる色剤の種類力染料に比べ少ない。実際にインクジヱット記録用ィンクとして利用する場合には、耐光性および耐水性以外に色相についても十分検討する必要がある。

またさらに、インク組成物の浸透性を高くし、乾燥時間を短くし、また少ないインク量で大きな画素（例えばドット）を形成する提案もなされている。しかし、顔料系インク組成物にあっては、顔料およびその他の成分との関係で浸透性力十分付与されないことがある。

—方、インクジヱット記録方法としては、近年、多価金属塩溶液を記録媒体に適用した後、少なくとも一つのカルボキシル基を有する染料材を含むインク組成物を適用する方法が提案されている。（例えば、特開平 5— 2 0 2 3 2 8号公報等）。この方法においては、多価金属イオンと染料から不溶性複合体が形成され、この複合体の存在により、耐水性があり、かつカラーブリードがない高品位の画像を得ることができるとされている。

また、少なくとも浸透性を付与する界面活性剤または浸透性溶剤および塩を含有する力ラーインクと、この塩との作用により増粘または凝集するブラックインクとを組み合わせて使用することにより、画像濃度が高くかつカラープリ一ドがない高品位のカラ一画像力得られるという提案もなされている（特開平 6—1 0 6 7 3 5号公報）。すなわち塩を含有した第一液とインク ^物との二液を印字することで、良好な画像力得られるとするインクジエツト記録方法が提案されている。

さらに最近では、複数のカラーインク誠物を用意し、インクジヱット記録によってカラー画像を形成することが行われている。一般に、カラー画像の形成は、イェローインク組成物、マゼンタインク糸誠物、およびシアンインク組成物の三色、さらに場合によってブラックインク組成物を加えた四色によって行われている。このようなカラ一画像の形成に用いられるインク組成物には、それ自体が良好な発色性を有していることに加え、複数のインク組成物と組み合わせたときに、良好な中間色を発色することが求められる。

[¾ 明の概要]

本発明者等は、今般、カラーインクジヱット記録方法において、特定の顔料を特定の成分と共に含んでなるインク組成物が、耐擦性および色再現性に優れた画像を実現し、かつ超浸透インク組成物としての利点を備えるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づくものである。

従って、本発明は、その第一の態様として、耐光性および耐水性に加え、良好な画像、とりわけ良好な色相の画像を実現できるシアンインク組成物、マゼンタインク組成物、イェローインク組成物およびブラックインク組成物並びにォレンジインク組成物およびグリーンインク組成物の提供をその目的としている。そして、本発明の第一の態様によるによるシアンインク組成物、マゼンタインク組成物、イェローインク組成物およびブラックインク組成物は、着色剤と、水と、水溶性分散剤と、浸透剤とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、着色剤として C. I . ビグメントプル一 1 5 ： 3を 2〜4重量％、 I . ピグメントレッド 1 2 2を 3〜5重量％、 C. I . ビグメントイエロ一 7 4を 3〜 5重量％、カーボンブラックを 2〜5重量％、 C. I . ビグメントオレンジ 4 3 若しくは I . ビグメントオレンジ 3 6、または C. I . ビグメントグリーン 7若しくは C. I . ビグメントグリーン 3 6を含んでなり、浸透剤としてァセチレングリコール化合物を 0. 1〜 5重量％含み、かつ前記水溶性分散剤がスチレン一（メタ）アクリル酸系水溶性樹脂であって、該スチレン一（メタ）アクリル酸系水溶性樹脂をその固形分量換算で顔料に対して 0. 1〜 1重量部の割合で含んでなるものである。

本発明によるインク組成物によれば、耐擦性および色再現性に優れた画像を実現できる。インク組成物を用いたカラー印刷は、一般に、イェローインク物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物、更に場合によってブラックインク誠物を用いて、これらの付着量を制御することによつて色を再現している。色,性は、顔料の種類、顔料濃度、着色剤以外のインク組成物の成分、例えば分散剤、の種類と量等により影響を受ける。従来、顔料を用いたインク組成物によるカラー印刷、とりわけインクジエツト記録方法、においては、色： ^性が、染料系インク組成物の場合と比較して劣り、実用化において改善が求められていた。本発明によるインク組成物によれば、顔料を着色剤とじているにもかかわらず、染料系ィンク組成物によるのと同等の色再現性を実現することが出来る。更に、本発明によるィンク組成物は超浸透ィンク組成物としての利点を備えるものである。具体的には、乾燥時間が短く、さらに少ないインク量で大きな画素を形成出来るとの利点を有する。また、本発明者等は、カラ一インクジヱット記録方法において、従来行われていたイェローインク組成物、マゼン夕インク組成物、およびシアンインク組成物に加えて、オレンジインク組成物および Zまたはグリーンインク組成物とを組み合わせることで、より優れたカラー画像力形成されるとの知見を得た。また、本発明者らは、特定の顔料を用いたカラーインク組成物の組み合わせが、さらに良好なカラー画像を実現するとの知見を得た。本発明はこれら知見に基づくものである。

従って、本発明は、その第二の態様として、インクジヱット記録方法によって良好なカラー画像、とりわけ良好な色相の画像、を実現するカラ一インクセットの提供をその目的としている。

そして、本発明の第二の態様によるによるインクジエツト記録用インクセットは、イエロ一インク組成物、マゼンタインク #誠物、およびシアンインク組成物の三種のインク組成物と、オレンジインク組成物およびまたはグリーンインク糸誠物とのみから実質的になるものである。

[図面の簡単な説明]

図 1は、本発明によるインクジエツト記録方法の実施に好ましく用いられるィンクジヱット記録装置を示す図であって、この態様においては記録へッドとインクタンクがそれぞれ独立してなり、インク組成物および反応液はィンクチューブによって記録へッドに供給される。

図 2は、記録へッドのノズル面の拡大図であつて、 1 bが反応液のノズル面であり、 1 cがインク組成物のノズル面である。

図 3は、図 2の記録へッドを用いたインクジヱット記録方法を説明する図である。図中で、 3 1は反応液付着領域であり、 3 2は反応液力付着された上にインク組成物が印字された印字領域である。図 4は、本発明によるインクジエツト記録方法の実施に好ましく用いられる記録へッドの別の態様を示す図であって、吐出ノズルが全て横方向に並べて構成されたものである。

図 5は、本発明によるインクジエツト記録方法の実施に好ましく用いられるィンクジエツト記録装置を示す図であって、この態様においては記録へッドとインクタンクが一体化されてなる。

図 6は、本発明によるインクジヱット記録方法の実施に好ましく用いられるィンクジヱット記録装置を示す図であって、この態様においては印字後の記録媒体を加熱するヒータを備えてなる。

[¾明の具体的説明] 本発明の第一の態様によるインク組成物

本発明の第一の態様によるによるインク物は、ィンク組成物を用いた記録方式に用いられる。インク組成物を用いた記録方式とは、例えば、インクジエツト記録方式、ペン等による筆記具による記録方式、その他各種の印式が挙げられる。特に本発明によるインク糸誠物は、インクジヱット記録方法に好ましく用いりれる。

本発明の第一の態様によるインク組成物は、基本的に、着色剤と、水と、水溶性分散剤と、浸透剤とを少なくとも含んでなる。

そして、本発明によるシアンインク組成物は着色剤として I . ビグメントブルー 1 5 ： 3を 2〜4重量％含み、マゼンタインク繊物は着色剤として C. I . ビグメントレッド 1 2 2を 3〜5重量％含み、イェローインク誠物は着色剤として C. I . ビグメントイエロー 7 4を 3〜5重量％含み、ブラックインク物はカーボンブラックを 2〜 5重量％含み、オレンジインク組成物は着色剤として C. I . ビグメントオレンジ 4 3または C. I . ビグメントオレンジ 3 6 を（好ましくは 2〜5重量％) 含み、グリーンインク組成物は着色剤として I. ビグメントグリーン 7若しくは C. I. ビグメントグリーン 36を（好ましくは 2~5S»%) 含んでなる。

更に、本発明によるインク組成物は、浸透剤としてアセチレングリコ一ル化合物を 0. 1〜5重量％含んでなる。ここで、アセチレングリコールの好ましい具体例としては、下記式 (I) で表わされる化合物が挙げられる。

(式中、 0≤m + n≤50、 R²、 R³、および R⁴はしてアルキル基である）

式（I) で表される化合物として市販品を利用することも可能であり、その具体例としてはオルフィバ、、サーフィノール 82、サーフィノール 440、サーフィノール 465、サーフイノ一ル 485 (いずれも製造： A i r P r o du c t s and Chemi c a l s. I n c. ) 等が挙げられる。これらは単独でまたは 2種類以上添加されて良い。更に本発明によるインク組成物は、水溶性分散剤としてスチレン一（メタ）ァクリル酸系水溶性樹脂を、その固形分量換算で顔料に対して 0. 1〜 1重量部、好ましくは 0. 3〜1重量部、の割合で含んでなる。ここで、スチレン一ァクリル共重合体は水溶性であることが必要であり、その分子量は、 1， 0 0 0〜

1 5， 0 0 0程度が好ましく、より好ましくは 3 , 0 0 0〜1 0， O O O J^である。また、スチレンモノマー部分に由来する部分と、（メタ）アクリル酸に由来する部分との比は、酸価を指標に決定されてよく、よって本発明の好ましい態様によれば、この樹脂の酸価は 5 0〜2 0 0程度が好ましく、より好ましくは 7 0〜： L 5 0程度である。

本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、多価アルコールの炭素数 3以上のアルキルエーテル誘導体を 1〜 1 5重量％更に含んでなるのが好ましい。このような多価アルコールのアルキルェ一テゾレ誘導体の具体例としては、ジエチレングリコールモノプチルエーテル、トリエチレングリコールモノプチルエーテル、プロピレングリコールモノプチルエーテル、ジプロピレンダリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。

本発明によるインク組成物は有機溶媒を含んでなるのが好ましい。この有機溶媒は、好ましくは低沸点有機溶剤であり、その好ましい例としては、メタノール、エタノール、 n—プロピルアルコール、 i s 0—プロピルアルコール、 n—ブタノール、 s e c—ブタノール、 t e r t—ブタノール、 i s o—ブ夕ノール、 n —ペン夕ノールなどがあげられる。特に一価アルコール力く好ましい。低沸点有機溶剤は、インク組成物の乾燥時間を短くする効果がある。

また、本発明の好ましい態様によれば、本発明に使用するインク組成物は、さらに高沸点有機溶媒を含んでなることが好ましい。高沸点有機溶媒剤の好ましい例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、 1， 2 , 6—へキサントリオール、チォグリコール、へキシレンダリコール、グリセリン、トリメチ口一ルェタン、トリメチロールプ口パンなどの多価アルコール類、エチレングリコールモノェチルエーテル、ェチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノェチルェ一テル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレンダリコールモノェチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、 2—ピロリドン、 N—メチルー 2—ピロリドン、 1， 3—ジメチル一 2—イミダゾリジノン、トリエタノールァミンなどがあげられる。

低沸点有機溶剤の添加量はィンク組成物の 0. 5〜 1 om*%が好ましく、より好ましくは 1. 5〜6重量％の範囲である。また、高沸点有機溶媒の添加量は、インク繊物の 0. 5〜4 0重量％が好ましく、より好ましくは 2〜2 0 £1% の範囲である。

本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、界面活性剤を含むことができる。好ましい界面活性剤の例としては、ァニオン性界面活性剤

(例えばドデシルペンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリォキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニゥム塩など）、非ィォン性界面活性剤（例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシェチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン J3旨肪酸エステル、ポリォキシエチレンアルキルフヱニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど）があげられ、これらを単独または二種以上を混合して用いることができる。また、アセチレングリコール（ォレフイン Y、ならびにサーフィノール 8 2、 1 0 4、 4 4 0、 4 6 5、および 4 8 5 (いずれも Air Products and Chemicals Inc. 製））を用いることも可能である。本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は樹脂ェマルジョンを含んでなるのが好ましい。ここで、樹脂ェマルジヨンとは、連続相が水であり、分 ticffi力く次のような樹脂成分であるェマルジヨンを意味する。分散相の樹脂成分としては、（メタ）ァクリル^^水溶性樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン一ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル一スチレン系樹脂、ブタジェン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、ベンゾグァナミン樹脂、フヱノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、などがあげられる。

本発明の好ましい態様によれば、この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるの力好ましい。また、これらの樹脂の粒子径はェマルジョンを形成する限り特に限定されないが、 1 5 O n m程度以下が好ましく、より好ましくは 5〜1 0 O nm である。

これらの樹脂ェマルジヨンは、樹脂モノマーを、場合によって界面活性剤とともに水中で分散重合することによって得ることができる。例えば、（メタ）ァクリル酸系水溶性樹脂またはスチレン一（メタ）アクリル酸系水溶性樹脂のェマルジョンは、（メタ）ァクリル酸エステル、または（メタ）ァクリル酸エステルおよびスチレンを、界面活性剤とともに水中で分散重合させることによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常 1 0 ： 1〜5 ： 1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲にあることでより良好なインク組成物の耐水性、浸透性が得られる。界面活性剤は特に限定されないが、好ましい例としては上記した界面活性剤力挙げられる。

また、分散相成分としての樹脂と水との割合は、樹脂 1 0 0重量部に対して水 6 0〜 4 0 0重量部、好ましくは 1 0 0〜 2 0 0の範囲が適当である。

このような樹 3旨ェマルジヨンとして、公知の樹脂ェマルジヨンを用いることも可能であり、例えば特公昭 6 2— 1 4 2 6号、特開平 3— 5 6 5 7 3号、特開平 3— 7 9 6 7 8号、特開平 3— 1 6 0 0 6 8号、特開平 4一 1 8 4 6 2号などに記載の樹脂ェマルジョンをそのまま用いることができる。

また、市販の樹脂ェマルジョンを使用することも可能であり、例えばマイク口ジエル E— 1 0 0 2、 E— 5 0 0 2 (スチレン一（メタ）アクリル^水溶性樹脂ェマルジヨン、日本ペイント株式会社製）、ボンコート 4 0 0 1 ( (メタ）ァクリル酸系水溶性樹脂ェマルジヨン、大日本インキ化学工業株式会ネ： ¾) ボンコート 5 4 5 4 (スチレン一（メタ）アクリル酸系水溶性樹脂ェマルジヨン、大日本インキ化学工業株式会社製）、 S A E - 1 0 1 4 (スチレン一（メタ）ァクリル酸系水溶性樹脂ェマルジヨン、日本ゼオン株式会社製）、サイピノール S K— 2 0 0 ( (メタ）ァクリル酸系水溶性樹脂ェマルジョン、サイデン化学株式会社製）、などがあげられる。

本発明によるシアンインク組成物は、樹脂ェマルジヨンを、その樹脂成分がィンク組成物の 0. 1〜4 0重量％となるよう含有するのが好ましく、より好ましくは 1〜2 5重量％の範囲である。樹脂ェマルジヨンは着色成分の浸透を抑制し、記録媒体への定着をする効果を有する。また、樹脂ェマルジヨンの種類によつては記録媒体上でィンク像表面に皮膜を形成し、印^の耐擦性を向上させることができる。

本発明の好ましい態様によれば、ィンク組成物は樹脂ェマルジヨン形態の熱可塑性樹脂を含んでなるの力好ましい。ここで、熱可塑性樹脂とは、軟化温度が 5 0 °C〜2 5 0 °C、好ましくは 6 0 °C〜2 0 0 °C、のものである。ここで、軟化温度という語は、熱可塑性樹脂のガラス転移点、融点、粘性率が 1 011〜1 012ポァズになる温度、流動点、樹脂ェマルジヨンの形態にある場合その最低造膜温度

(M F T) のうち最も低い温度を意味するものとする。本発明による方法の加熱工程では、記録媒体を熱可塑性樹脂の軟化温度以上の温度で加熱する。

また、これらの樹脂は、軟化または溶融温度以上に加熱され冷却された際に強固な耐水性、耐擦性のある膜を形成するものが好ましい。水不溶性の熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリアクリル酸、ポリメタァクリル酸、ポリメタアクリル酸エステル、ポリェチルアクリル酸、スチレン -ブ夕ジェン共重合体、ポリプタジェン、ァクリロニトリル -プタジェン共重合体、ク口口プレン共重合体、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ポリオレフイン樹脂、セルロース、スチレン -ァクリル酸共重合体、スチレン -メタァクリル^重合体、ポリスチレン、スチレン -アクリルアミド共重合体、ポリィソプチルァクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルァセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、セルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン -酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル -ァクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ロジンエステル等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。

低分子量の熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、アルコールワックス、合成酸化ワックス、 αォレフィン -無水マレイン酸共重合体、カルナバヮックス等の動植物系ヮックス、ラノリン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンヮックス等が挙げられる。

本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、無機酸化物コロイド（無機酸化物ゾルとも言う）を含んでなることができる。本発明において無機酸化物コロイドとは、分が水または水と良好に混合する有機溶媒からなり、分散質が無機酸化物の超微粒子からなるコロイド溶液を意味する。無機酸ィ匕物としては、高分子量の無水珪酸（S i 0₂) やアルミナ（A 1 ₂0₃) 等が挙げられるカ、これらに限定されるものではない。無機酸化物の超微粒子の粒径は 1 〜1 0 0 n m程度が一般的であり、好ましくは 1〜2 0 n mの範囲であり、より好ましくは 1〜1 O n mの範囲である。また、無機酸化物コロイドの分散媒は、水または水と良好な相溶性を有する有機溶媒例えばメタノール、エタノール、ィソプロピルアルコール、 n—プロパノール等との混合溶媒力一般的である。無機酸化物コロイドは、上記の無機酸化物の超微粒子を水中または、上記の有機溶媒中に分散することによつて得られる。上記の無機酸化物の超微粒子を水中に分散させたものは水性ゾル、有機溶媒に分散させたものをオルガノゾルと呼ばれる。このような無機酸化物コロイドとしては、市販のものを利用することも可能である。その具体例としては、高分子量の無水珪酸の超微粒子を水中に分散させたスノーテックス S、スノーテックス N、スノーテックス C、スノーテックス SS、スノーテックス XS、スノーテックス 20、スノーテックス 3 0、スノーテックス 40 (以上日産化学製）、 Ca t a 10 i d S I— 3 50> C a t a 1 o i d S I— 500、 C a t a 1 o i d S I— 30、 Ca t a l o i d S-20L Ca t a l o i d S— 20H、 Ca t a l o i d

S— 30 L、 C a t a 1 o i d S - 30 H、 C a t a 1 o i d S I— 40 (以上デュポン社製）等が挙げられる。また、アルミナの超微粒子を水中に分散させたコロイドとしてアルミナゾル 100、アルミナゾル 200、アルミナゾル 520 (以上日産化学製）等が挙げられる。高分子量の無水珪酸の超微粒子を有機溶媒中に分散させた 0 SCAL— 1432 (イソプロピルアルコールゾル；触媒化成工業製）も利用力可能である。上記の市販の無機酸化物コロイド溶液の pHは、酸性またはアルカリ性に調整されているものが多い。これは、無機酸化物コロイドの安定分散領域が酸性側かアル力リ性側に存在するためであり、市販の無機酸化物コロイド溶液をインク中に添加する場合-は無機酸化物コロィドの安定分散領域の pHとインクの pHとを考慮して添加する必要がある。無機酸化物コロイドの添加量は、その種類およびその凝集物を勘案して適宜決定されてよいが、例えばインク組成物の 0, 1~15重量％程度力好ましく、より好ましくは 0. 5〜5. 0重量％程度の範囲である。また、複数の無機酸化物コロイドを添加してもよい。

本発明の好ましい態様によれば、本発明によるシァンインク組成物は糖を含有してもよい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類（三糖類および四糖類を含む）および多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キンロース、ァラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシシール、ソルビット、マルトース、セロビオース、ラクト一ス、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、などがあげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、 α—シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。

また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖（例えば、糖ァルコール（"^式 H O C H₂ (C H O H) n C H₂O H (ここで、 n = 2〜5の整数を表す）で表される）、酸化糖（例えば、アルドン酸、ゥロン酸など）、アミノ酸、チォ糖などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどがあげられる。

これら糖類の含有量は、インク組成物の 0. 1〜4 0重量％、好ましくは 0. 5〜 3 0重量％の範囲が適当である。

その他、必要に応じて、 p H調整剤、防腐剤、防かび剤等を添加することも可能である。本発明の第二の態様によるインクセット

本発明の第二の態様によるインクセットは、基本的に、イエロ一インク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物に加え、オレンジインク組成物および Zまたはグリーンインク組成物と組み合わされてなる。本発明によるインクセットは、場合によってブラックインク組成物をさらに含んでなることができる力'、他の色のインク組成物を含むことはない。

イエロ一インク組成物、マゼン夕インク組成物、およびシアンインク組成物からなるインクセットは、カラーインクジエツト記録方法に一般的に用いられているものであるか'、このインクセッ卜にオレンジインク組成物および Zまたはダリーンィンク組成物を組み合わせて用いることで、次のような利点が享受できる。まず、本発明によるインクセットによれば、カラー画像の色再現性の範囲を拡大することができる。とりわけ、赤系の色および緑系の色の色再現性を改善することができる。従来" 的なカラーインクジヱット記録方法において得られる画像の赤および緑の彩度はそれぞれ 6 0および 7 0程度であるが、本発明によるィンクセットによれば、 7 0を超える彩度を実現でき、好ましい態様にれば 8 0以上の彩度を実現することができる。

また、本発明によるインクセットによれば、さらに微妙な中間色の表現が可能となるとの利点力《得られる。インクジェット記録方法においては、インク #誠物を印刷するまたは印刷しな L、の二値制御によってカラ一画像を表現する。従って、表現できる色の数は解像度の制限を受ける。本発明によれば、オレンジインク組成物および Ζまたはグリーンインク組成物を加えることで中間色表現の自由度が増し、表現できる色の数を大幅に増やすことができる。

また、本発明のインクセッ卜によれば、彩度および明度の良好な印刷物を得ることができ、とりわけ着色剤として顔料を用いた場合であっても、明度および彩度の良好な印刷物を得ることができる。カラー印刷にあっては、二色以上のインク組成物を同時に印刷すると、印刷面の明度力低くなり、また彩度も低下する傾向がある。顔料を着色剤とするインク組成物は、染料を着色剤とするインク組成物と比較して、この傾向が強い。しかしな力ら、本発明によるインクセットによれば、彩度および明度において、それぞれのインク組成物単独の場合と比較して劣ることのない画像を得ることができる。

本発明の好ましい態様によれば、

オレンジ顔料が、 C. I . ビグメントオレンジ 4 3または C. I . ビグメントオレンジ 3 6であり、グリ一ン顔料カ^ C. I . ビグメントグリーン 7または C. I . ピグメントグリーン 3 6であり、

イェロー顔料が、 C. I . ビグメントイエロー 1 0 9、 1 1 0、 7 4、または 1 3 8であり、

マゼン夕顔料が、 I . ビグメントレッド 1 2 2、 2 0 2、または 2 0 9であり、

シアン顔料が、 I . ビグメントブルー 1 5 ： 3である

ィンク滅物を組み合わせて用いるのが好ましい。このような着色剤の組み合わせを用いることで、上記した利点に加え、より彩度の高い印刷物を得ることができる。また、この態様のインクセットを構成するインク組成物は、保存安定性、目詰まり特性などインクジヱット言方法に用いられるィンク組成物に要求される特性を高い次元で満足するものである。

本発明においてインク ¾M物は、上記着色剤と、それを溶解または分散可能な水系溶媒とからなる。

本発明において、上記顔料は、分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてィンク組成物に添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。

本発明において顔料の添加量は適宜決定されてよいが、

オレンジ顔料 C. I . ビグメントオレンジ 4 3または C. I . ビグメントォレンジ 3 6は 2〜 5重量％程度が、

グリーン顔料 I . ビグメントグリーン 7または C. I . ピグメントグリーン 3 6は 2〜 5重量％程度が、

イェロー顔料 C. I . ビグメントイエロー 1 0 9、 1 1 0、 7 4、または 1 3 8は 3〜5重量％程度が、マゼンタ顔料 C. I . ビグメントレッド 1 2 2、 2 0 2、または 2 0 9は 3〜 5重量％程度が、そして

シアン顔料 I . ビグメントブル一 1 5 ： 3は 2〜4重量％程度が好ましい。本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は有機溶媒を含んでなるのが好ましい。この有機溶媒は、好ましくは低沸点有機溶剤であり、その好ましい例としては、メタノール、エタノール、 n—プロピルアルコール、 i s o—プロピルアルコール、 n—ブタノール、 s e c—ブタノール、 t e r t—ブタノール、 i s o—ブタノール、 n—ペン夕ノールなどがあげられる。特に一価アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤は、インク組成物の乾燥時間を短くする効果がある。また、本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は、さらに高沸点有機溶媒を含んでなることが好ましい。高沸点有機溶媒剤の好ましい例としては、ェチレンダリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、プチレングリコール、 1 , 2， 6—へキサントリオール、チォグリコール、へキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールェタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類、エチレングリコールモノェチルエーテル、エチレングリコールモノプチルェ一テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノェチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリェチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノェチルエーテル、トリエチレングリコールモノプチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、 2—ピロリドン、 N—メチルー 2—ピロリドン、 1， 3—ジメチル一 2—イミダゾリジノン、トリエタノ一ルアミンなど力くあげられる。低沸点有機溶剤の添加量はインク組成物の 0. 5〜： L 0重量％が好ましく、より好ましくは 1. 5〜6重量％の範囲である。また、高沸点有機溶媒の添加量は、インク組成物の 0. 5〜4 0重量％が好ましく、より好ましくは 2〜2 0重量％の範囲である。

本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は、界面活性剤を含むことができる。好ましい界面活性剤の例としては、ァニオン性界面活性剤（例えばドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリノレ酸ナトリウム、ポリォキシェチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニゥム塩など）、非イオン性界面活性剤 (例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルァミン、ポリオキシェチレンアルキルアミドなど）があげられ、これらを単独または二種 £Lhを混合して用いることができる。また、アセチレングリコール（ォレフイン Y、ならびにサーフィノール 8 2、 1 0 4、 4 4 0、 4 6 5、および 4 8 5 (いずれも Air Pr oducts and Chemicals Inc. 製））を用いることも可能である。

本発明の好ましい態様によれば、ィンク組成物は樹脂ェマルジョンを含んでなるのが好ましい。ここで、樹 fl旨ェマルジヨンとは、連続相が水であり、分■が次のような樹脂成分であるェマルジョンを意味する。分散相の樹脂成分としては、アクリル系樹脂、齚酸ビニル系樹脂、スチレン一ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル一スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フヱノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、などがあげられる。

本発明の好ましい態様によれば、この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はェマルジョンを形成する限り特に限定されないが、 1 5 O n m程度以下が好ましく、より好ましくは 5〜1 0 O n m程度である。

これらの樹脂ェマルジヨンは、樹脂モノマーを、場合によって界面活性剤とともに水中で分散重合することによって得ることができる。例えば、アクリル系樹脂またはスチレン一アクリル系樹脂のェマルジヨンは、（メタ）アクリル酸エステル、または（メタ）アクリル酸エステルおよびスチレンを、界面活性剤とともに水中で分散重合させることによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常 1 0： 1〜5 ： 1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲にあることでより良好なインク組成物の耐水性、浸透性が得られる。界面活性剤は特に限定されないが、好ましい例としては上記した界面活性剤が挙げられる。

また、分細成分としての樹脂と水との割合は、樹脂 1 0 0重量部に対して水 6 0〜4 0 0重量部、好ましくは 1 0 0〜2 0 0の範囲が適当である。

このような樹脂ェマルジヨンとして、公知の樹脂ェマルジヨンを用いることも可能であり、例えば特公昭 6 2— 1 4 2 6号、特開平 3— 5 6 5 7 3号、特開平 3— 7 9 6 7 8号、特開平 3— 1 6 0 0 6 8号、特開平 4一 1 8 4 6 2号などに記載の樹脂ェマルジヨンをそのまま用いることができる。

また、市販の樹脂ェマルジヨンを使用することも可能であり、例えばマイクロジヱル E— 1 0 0 2、 E - 5 0 0 2 (スチレン一アクリル系樹脂ェマルジヨン、日本ペイント株式会社製）、ボンコート 4 0 0 1 (ァクリル系樹脂ェマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製）ボンコート 5 4 5 4 (スチレン一アクリル系樹脂ェマルジョン、大日本ィンキ化学工業株式会社製）、 S A E - 1 0 1 4 (スチレン—アクリル系樹脂ェマルジヨン、日本ゼオン株式会社製)-、サイピノール S K - 2 0 0 (アクリル系樹脂ェマルジヨン、サイデン化学株式会社製）、などがあげられる。

本発明においてインク組成物は、樹脂ェマルジヨンを、その樹脂成分がインク組成物の 0. 1〜4 0重量％となるよう含有するの力く好ましく、より好ましくは 1〜2 5重量％の範囲である。樹脂ェマルジヨンは着色成分の浸透を抑制し、記録媒体への定着を促進する効果を有する。また、樹脂ェマルジヨンの種類によつては記録媒体上でインク像表面に皮膜を形成し、印字物の耐擦性を向上させることができる。

本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は糖を含有してもよい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類（三糖類および四糖類を含む）および多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、ァラビノース、ガラクト一ス、アルドン酸、グルシシール、ソルビット、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、などがあげられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、 α—シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。

また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖（例えば、糖ァルコール（""^式 H O C H₂ (C H O H) nC H₂ O H (ここで、 n = 2〜5の整数を表す）で表される）、酸化糖（例えば、アルドン酸、ゥロン酸など）、アミノ酸、チォ糖などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどがあげられる。

これら糖類の含有量は、インク組成物の 0. 1〜4 0重量％、好ましくは 0. 5〜3 0重量％の範囲力適当である。

その他、必要に応じて、 P H調整剤、防腐剤、防かび剤等を添加することも可食 E C'める。

本発明の好ましい態様によれば、本発明の第二の態様によるインクセットを構成するインク組成物として、本発明の第一の態様によるインク組成物を用、ることが好ましい。二液を用いたインクジェット記録方法

本発明の第一の態様によるにインク組成物および第二の態様によるインクセットは、インクジエツト記録方法によって画像を形成されてもよいが、いわゆる二液を用いたインクジヱット記録方法と組み合わされることで、より良好な画像を形成することができる。具体的には、普 ®氏においても良好な発色性を示す。また、単独で形成された画像の場合と比較して、二液を用いたインクジヱット記録方法と組み合わされることで、印字画像の耐光性の向上を図ることができる。本発明によるインクジヱット記録方法は、反応剤を含んでなる反応液と、上記シアンインク組成物またはインクセットのインク組成物とを記録媒体に付着させる工程を含んでなる。ここで、反応剤とは、前記顔料の分散および Zまたは溶解状態を破壊し、凝集させ得るものである。

本発明によるインクジエツト記録方法のような二液を用いた記録方法にあつては、反応液とインク茅誠物と力接触することで良好な印字カ実現できる。すなわち、反応液とインク組成物とが接触すると、反応液中の反応剤がインク組成物中の顔料その他の成分の分散状態を破壊し、それを凝集させる。この凝集物が記録媒体上に付着し、色^の高い、にじみ、ムラの少ない印字を実現するものと考えられる。さらに、カラー画像においては、異なる色の境界領域での不均一な色混じり、すなわちカラ一ブリードを有効に防止できるとの利点も有する。

よって、本発明にあっても反応液とインク組成物とを接触させる。その際、記録媒体上にインク組成物の液滴を吐出して画像を記録する工程は、反応液を記録媒体に付着させる工程の前であっても後であってもよいが、後であるのが好ましい。

反応液の記録媒体への付着は、インク組成物を付着させる場所にのみ選択的に反応液を付着させるという方法と、紙面全体に反応液を付着させる方法の L、ずれの態様であつてもよい。前者が反応液の消費量を必要最小限に抑えることができ経済的であるが、反応液とインク組成物双方を付着させる位置にある程度の精度力要求される。一方、後者は、前者に比べ反応液およびインク組成物の付着位置の精度の要求は緩和されるが、紙面全体に大量の反応液を付着させることとなり、乾燥の際、紙がカールしやすい。従って、いずれの方法を採用するかは、インク組成物と反応液との組み合わせを考慮して決定されてよい。前者の方法を採用する場合、反応液の付着は、インクジェット記録方法によることが可能である。本発明において用いられる反応液は、上記したようなィンク組成物中の着色剤などの分散状態を破壌し、着色剤成分などを凝集させる性質を有する反応剤を含有してなる。

本発明において用いられる反応液の例は、反応剤として多価金属塩、ポリアミン、ポリアミン誘導体、などを含んでなるものである。

反応剤が多価金属塩である場合、その好ましい例としては、二価以上の多価金属イオンとこれら多価金属イオンに結合する陰イオンとから構成され、水に可溶な塩が挙げられる。多価金属イオンの具体例としては、 Ca²⁺、 Cu²⁺、 N i²\ Mg²⁺、 Zn²⁺、 B a²⁺などの二価金属イオン A l³⁺、 F e"+、 C r³⁺などの三価金属イオンがあげられる。陰イオンとしては、 C 、 N0₃_、 I—、 B r^_、 C 10₃ ""よび CH₃ COO—などがあげられる。

とりわけ、 C a +または Mg +より構成される金属塩は、反応液の pH、得られる印刷物の品質という二つの観点から、好適な結果を与える。

これら多価金属塩の反応液中における濃度は印字品質、目詰まり防止の効果が得られる範囲で適宜決定されてよいが、好ましくは 0. 1〜40重量％程度であり、より好ましくは 5〜25重量％程度である。

本発明の好ましい態様においては、反応液に含まれる多価金属塩は、二価以上の多価金属イオンと、これら多価金属イオンに結合する硝酸イオンまたはカルボン酸イオンとから構成され、水に可溶なものである。

ここで、カルボン酸イオンは、好ましくは炭素数 1〜6の飽和脂 Φ¾モノカルボン酸または炭素数 7〜 11の炭素環式モノ力ルポン酸から誘導されるものである。炭素数 1〜6の飽和脂肪族モノカルボン酸の好ましい例としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、へキサン酸など力挙げられる。特に蟻酸、酢酸が好ましい。

このモノカルボン酸の飽和脂！^ ^化水素基上の水素原子は水酸基で置換されていてもよく、そのようなカルボン酸の好ましい例としては、乳酸が挙げられる。さらに、炭素数 6〜1 0の炭素^;モノカルボン酸の好ましい例としては、安息香酸、ナフトェ酸等が挙げられ、より好ましくは安息香酸である。

反応剤として好ましく用いられるポリァリルァミン及びポリァリルァミン誘導体は水に可溶で、水中でプラスに i Sするカチオン系高分子である。例えば、下記の式（a ) 、式（b ) 、および式（c ) が挙げられる。

- -CI-b—— CH

CH₂ (a)

NH2

-(- CHz— CH -4-

CH2 (b)

NH₃ X

(式中、 X—は塩化物イオン〔臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硝酸イオン、燐酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等を表す）

これら以外にもァリルァミンとジァリルァミンが共重合したポリマーやジァリルメチルアンモニゥムクロライドと二酸化硫黄との共重合体を使用することもでき。

これらポリアリルァミン及びポリァリルァミン誘導体の含有量は、反応液の 0. 5〜： L 0重量％であることが好ましい。

本発明の好ましい態様によれば、反応液は高沸点有機溶媒からなる湿潤剤を含んでいてもよい。高沸点有機溶媒は、反応液の乾燥を防ぐことによりへッドの目詰まりを防止する。高沸点有機溶媒の好ましい例としては、前記ポリオールとも —部重なるが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、プチレンダリコール、 1 , 2 , 6—へキサントリオール、チォグリコ一ル、へキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールェタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類；エチレングリコールモノェチルエーテル、エチレンダリコールモノプチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノェチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリェチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノェチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、 2—ピロリドン、 Ν—メチルー 2—ピロリドン、 1， 3—ジメチルー 2—イミダゾリジノン、トリエタノールァミンなどがあげられる。

高沸点有機溶媒の添加量は特に限定されないが、好ましくは 0. 5〜4 0重量 %程度であり、より好ましくは 2〜2 0重量％程度である。

本発明の好ましい態様によれば、反応液は低沸点有機溶剤を含んでいてもよい。低沸点有機溶剤の好ましい例としては、メタノール、エタノール、 n—プロピルアルコール、 i s 0—プロピルアルコール、 n—ブ夕ノール、 s e c—ブタノ一ル、 t e r tーブタノ一ル、 i s o—ブタノール、 n—ペンタノールなどがあげられる。特に一価アルコール力 <好ましい。低沸点有機' は、インク組成物の乾燥時間を短くする効果がある。低沸点有機溶剤の添加量は 0. 5〜1 0重量％が好ましく、より好ましくは 1. 5〜6重量％の範囲である。

本発明の好ましい態様によれば、反応液は浸透剤を含んでいてもよい。浸透剤としては、ァニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の各種界面活性剤、メタノール、エタノール、 i s 0—プロピルアルコール等のァルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプチルエーテル、ジプ口ピレンダリコールモノプチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルなどがあげられる。

本発明によるインクジエツト記録方法を実施するインクジエツト記録装置につて以下、図面を用いて説明する。

図 1のインクジェット記録装置は、インクおよび反応液をタンクに収納し、ィンクおよび反応液がィンクチューブを介して記録へッドに供給される態様である。すなわち、言己録へッド 1とインクタンク 2とがインクチューブ 3で連通される。ここで、インクタンク 2は内部が区切られてなり、インク、場合によって複数のカラーインクの部屋と、反応液の部屋とが設けられてなる。

記録ヘッド 1は、キャリッジ 4に沿って、モータ 5で駆動されるタイミングべルト 6によって移動する。一方、記録媒体である紙 7はプラテン 8およびガイド 9によって記録ヘッド 1と対面する位置に置かれる。なお、この態様においては、キヤップ 1 0が設けられてなる。このキヤップ 1 0には吸引ポンプ 1 1が連結さいわゆるクリーニング操作を行う。吸引されたインクはチューブ 1 2を介して廃ィンクタンク 1 3に溜め置かれる。

記録へッド 1のノズル面の拡大図を図 2に示す。 1 bで示される部分が反応液のノズル面であって、反応液が吐出されるノズル 2 1力縦方向に設けられてなる。 —方、 1 cで示される部分がインクのノズル面であって、ノズル 2 2、 2 3、 2 4、 2 5からはそれぞれイエロ一^ Tンク、マゼンタインク、シアンインク、そしてブラックインクが吐出される。

さらにこの図 2に記載の記録へッドを用いたインクジヱット記録方法を図 3を用いて説明する。記録へッド 1は矢印 A方向に移動する。その移動の間に、ノズル面 1 bより反応液が吐出され、記録媒体 7上に帯状の反応液付着領域 3 1を形成する。次に記録媒体 7が紙送り方向矢印 Bに所定量移送される。その間記録へッド 1は図中で矢印 Aと向に移動し、記録媒体 7の左端の位置に戻る。そして、既に反応液力付着している反応液付着領域にインクを印字し、印字領域 3 2 を形成する。

また、図 4に記載のように記録へッド 1において、ノズルを全て横方向に並べて構成することも可能である。図中で、 4 1 aおよび 4 1 bは反応液の吐出ノズルであり、ノズル 4 2、 4 3、 4 4、 4 5からはぞれぞれイェローインク、マゼンタインク、シアンインク、そしてブラックインクが吐出される。このような態様の記録へッドにおいては、記録へッド 1がキヤリッジ上を往復する往路、復路いずれにおいても印字が可能である点で、図 2に示される記録へッドを用いた場合よりも速い速度での印字が期待できる。

さらに反応液とインクの表面張力を好ましくは前記のように調節することにより、これらの付着順序にかかわらず、高品質の印字がより一定して得られる。この場合反応液の吐出ノズルを 1つとすることもでき（例えば図中で 4 1 bのノズルを省くことができる）、さらなるへッドの小型化と印字の高速化力 <達成できる。さらに、インクジヱット記 ϋ装置には、インクの補充がィンクタンクである力ートリッジを取り替えることで行われるものがある。また、このインクタンクは記録へッドと一体化されたものであってもよい。

このようなインクタンクを利用したインクジェット記録装置の好まし L、例を図

5に示す。図中で図 1の装置と同一の部材については同一の参照番号を付した。図 5の態様において、記録へッド 1 aおよび 1 bは、インクタンク 2 aおよび 2 bと一体化されてなる。記録へッド 1 aまたは 1 bをそれぞれインクおよび反応液を吐出するものとする。印字方法は基本的に図 1の装置と同様であってよい。そして、この態様において、己録へッド 1 aとインクタンク 2 aおよびき己録へッド 1 aおよびインクタンク 2 bは、キヤリッジ 4上をともに移動する。

さらに、印字がなされた記録媒体を加熱するヒータが設けられてなる、インクジェット記録装置の好ましい例を図 6に示す。図 6は、ヒータ 1 4を設けた点以外は図 1に示したものと同様なものである。このヒータ 1 4は、言己録媒体に接触してそれを加熱するものであっても、赤外線などを照射しまたは熱風を吹き付けるなど記録媒体に接触せずに加熱するものであってもよい。

[M. 施例]

実施例 A

顔料インク組成物の調製

以下の組成を有する顔料インク組成物を次の操作によって製造した。まず、顔料と分散剤樹脂とを混合し、サンドミル（安川製作所製）中で、ガラスビーズ

(直径 1. 7 mm、混合物の 1. 5倍量（重量））とともに 2時間分散させた。その後ガラスビーズを取り除き、他の添加物を加え常温で 2 0分間攪拌した。 5 i mのメンブランフィルタ一でろ過し、インク組成物を得た。例 Al

C. I. ピグメントシアン 15 ： 3 2W %

スチレン -ァクリル酸共重合体 1. 5重量％ (固形分） (分子量 7, 000、酸価 120)

スクロース 0. 7重量％

マルチトール 6. 3重量％

グリセリン 10重量％

ジエチレンダリコール 3重量％

2 -ピロリドン 2ΜΛ%

サーフィノール 465 1重量％

純水残量

例 A 2

C. I. ピグメントシアン 15 ： 3 3. i m%

スチレン -アクリル酸共重合体 1. 8重量％ (固形分） (分子量 7, 000、酸価 150)

スクロース 0. 7龍％

マルチトール 6. 3重量％

グリセリン 10重量％

トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量％

サーフィノール 465 1重量％

純水

例 A 3

C. I. ピグメントレッド 122 3重量％

スチレン -ァクリル酸共重合体 2重量％ (固形分） (分子量 7, 000、酸価 70) スクロース

マルチトール 6. 3S»%

グリセリン 10重量％

ジエチレングリコール 3重量％

サーフィノール 465

純水

例 A 4

C. I. ピグメントレッド 122 4. 6龍％

スチレン -ァクリル酸共重合体 2. 2ΜΜ% (固形分） (分子量 7， 000、酸価 100)

スクロース 0. 3S*%

マルチトール 2. 7龍％

グリセリン 15重量％

サーフイノ一ル 465

ジエチレングリコールモノプチルエーテル 8重量％

純水

例 A 5

C. I. ビグメントイエロー 74 4. 7重量％

スチレン -ァクリル酸共重合体 2. 1重量％ (固形分） (分子量 7, 000、酸価 90)

スクロース 0. 4重量％マルチトール 3. 6®»% グリセリン

ジエチレングリコール 3重量％サーフィノール 465 0. 8重量％純水残量例 A 6

C, I . ビグメントイエロー 7 4 3重量％

スチレン -アクリル酸共重合体 1. 8重量％ (固形分） (分子量 7， 0 0 0、酸価 1 3 0)

スクロース 0. 7重量％

マルチトール 6. 3重量％

グリセリン 1 5重量％

サーフィノール 4 6 5

トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5龍％

純水

例 A 7

カーボンブラック 4. 6 S*%

スチレン -ァクリル酸共重合体 2 ΜΜ% (固形分） (分子量 7， 0 0 0、酸価 1 1 0)

スクロース 0. 6重量％

マルチトール 5. 4重量％

グリセリン 1 0重量％

2 - ピロリド、ン 2重量％

サーフィノール 4 6 5 0. 9重量％

純水

例 A 8

カーボンブラック 2. 5重量％

スチレン -ァクリル酸共重合体 1重量％ (固形分） (分子量 7, 0 0 0、酸価 1 0 0) 3 スクロース 0. 7重量％

マルチトール 6. 3S»%

グリセリン 11重量％

2 - ピロリドン 2重量％

サーフィノール 465 0. 9重量％

トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8龍％

純水

例 A 9

C. I. ピグメントグリーン 7 3. 5龍％

スチレン -アクリル酸共重合体 0. 9 Λ% (固形分） (分子量 10， 000、酸価 150)

スクロース 0. 7重量％

マルチトール 6. 3重量％

グリセリン 13龍％

ジエチレングリコール 3龍％

サーフィノール 465

純水

例 A10

C. I. ビグメントグリーン 7 3. 1重量％

スチレン -アクリル酸共重合体 1. 1重量％ (固形分） (分子量 3, 000、酸価 70)

スクロース 0. 5重量％

マルチトール 4. 5重量％グリセリン 15重量％サーフィノール 465 1重量％ジエチレングリコールモノプチルエーテル 8SM%

純水

例 Al 1

C. I. ビグメントグリーン 7 2. 8重量％

C. I. ビグメントグリーン 36 0. 5重量％

スチレン -ァクリル酸共重合体 1. 0重量％ (固形分） (分子量 7， 000、酸価 130)

スクロース 0. 4重量％

マルチトール 3. 6龍％

グリセリン 14ΜΛ%

ジエチレングリコール

サーフィノール 465 0. 8 Λ%

純水残量

例 A12

C. I. ビグメントオレンジ 36

スチレン -ァクリル酸共重合体 0. 6重量％ (固形分） (分子量 5, 000、酸価 90)

スクロース 0. 7¾*%

マルチトール 6. 3龍％

グリセリン 12ΜΛ%

ジエチレングリコール 3重量％サーフィノール 465 1重量％純水残量

例 A13

C. I. ビグメントオレンジ 36 2. 8重量％ C. I. ピグメントオレンジ 43 0. 6龍％

スチレン -ァクリル酸共重合体 0. 6 Μ% (固形分） (分子量 8， 000、酸価 110)

スクロース 0. 7重量％

マルチトール 6. 3龍％

グリセリン 10重量％

トリエチレングリコールモノブチルエーテル

サーフィノール 465 i &%

純水

比較例 A1

C. I. ピグメントブルー 15： 3 2. 5龍％

ァクリル重合体 0. 1龍％ (固形分） (分子量 7, 000、酸価 150)

スクロース 0. 7龍％

マルチトール 6. 3龍％

グリセリン 14重量％

サーフィノール 465 i m.%

トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量％

純水

比較例 A 2

C. I. ピグメントレッド 122 3. 1重量％

スチレン -ァクリル酸共重合体 1. 3重量％ (固形分） (分子量 7, 000、酸価 130)

スクロース 0. 7重量％

マルチトール 6. 3龍％ジエチレングリコール 4重量％

グリセリン

2 - ピロリドン 2mm%

純水

比較例 A 3

C. I . ピグメントイエロー 1 3 8 3. 3龍％

ァクリル酸共重合体 1. 3重量％ (固形分） (分子量 7, 0 0 0、酸価 1 4 0)

スクロース 0. 3 M*%

マルチトール 2. 7ΜΜ%

グリセリン 1 0 Λ%

ジエチレングリコール

サーフィノール 4 6 5 0. »%

卜リエチレングリコールモノプチルエーテル

純水残量

比較例 A 4

カーボンブラック 1. 5重量％

ァクリル酸共重合体 0. 9重量％ (固形分） (分子量 7， 0 0 0、酸価 1 6 0)

スクロース 0. 3龍％

マルチトール 2. 7龍％

グリセリン

ジエチレンダリコール 2 WM%

純水インク組成物の評価試験 '

下記の評価の対象とした印刷物は、セイコーェプソン株式会社製インクジェットプリンタ MJ— 930 Cを用いて印刷したものとした。印刷条件は、 1ドット当たりの吐出インク重量を 0. 040 gとし、 360 dp i X 360 dp iとした。

評価 A1 ：ィンク組成物単色の色相評価

インクジエツト専用記録媒体（セイコーエプソン株式会社製、専用光沢フィルム）にベタを印刷し、色を Ma cbe th CE-7000分光光度計 (Ma c b e t h製）で測定し、 C I Eで規定されている色差表示法の a* b*表色系の座標を求めた。一方、インクジエツトプリンタ M J—930 Cの 5¾iEインク組成物による印刷を行った（但し、グリーン色については、イェローインク #誠物とシアンインク組成物とを 1 ： 1の割合で混合して、グリーン色を実現した）。得られた印刷物の色について同様に C I Εで規定されている色差表示法の i a* 表色系の座標を求めた。

次に、彩度を求め、さらに下記で定義される彩度の差（Δ^) を求め、以下の基準で評価した。

なお、彩度 C*は次式で定義される。

C*= ( (a*) ²+ (b*) ²) ^1/2

厶 C*=C*(1) -C*(2)

(ここで、 C^l) は上記例のインク組成物により得られた画像の彩度を表し、 C*(2) はィンクジェットプリンタ M J— 930 Cの純正インク組成物により得られた画像の彩度を表す）

判定基準

•全ての色において、厶 C'〉 0、または I厶 C* Iく 5である： A •いずれかの色において厶 C*〉一 10である： B 全てにおいて A C*く一 1 0である： C 評価 A 2 ：ドット径の評価

評価 A 1と同様のインクジエツト専用印刷記録媒体に縦 5 0ポイント、横 2 0 0ポイントのベタ部を印刷し、ベタ部の均一性を評価した。その結果を次の基準で評価した。

•白すじはまったく認められず、均一なベタが形成された： A

•白すじが全体に生じ、ざらつき感のあるベタが形成された： C

評価 A 3 ：定着性の評価

評価 A 1と同様のィンクジエツト専用印刷媒体にベタおよびキャラクタ文字を印刷した。得られた印刷物を 2 5 °C、湿度 5 0 %の環境で指でこすり、印刷物の汚れ着色剤の剥離の発生の有無を目視で観察した。その結果を次の基準で評価した。

•印刷の汚れ、着色剤の剥離力されない： A

•印刷の汚れ、着色剤の剥離が共に発生する： C 第 1表評価結果

評価 1 評価 2 評価 3

例 A 1 A A A

例 A 2 A A A

例 A 3 A A A

例 A 4 A A A

例 A 5 A A A

例 A 6 A A A

例 A 7 A A A 例 A 8 A A

例 A 9 ― A A

例 A l 0 A A A

例 A 1 1 A A A

例 A l 2 一 A A

例 A l 3 A A

比較例 A 1 A A C

比較例 A 2 A C A

比較例 A 3 C A C

比較例 A 4 C C 評価 A 4 ：オレンジインク組成物の色相評価

オレンジインク組成物と、イェローインク? TO物を下記の通り組み合わせ、混合割合 1 ： 1でレツドを実現した以外は、評価 A 1に準じて印刷物を得た。ここで、基準となるレツドは、 M J— 9 3 0 Cの^ IEィンク組成物のイェローインク

11^物とマゼンタインク ί誠物とを 1 ： 1の割合で混合して得た。

評価 A 1に準じて得られた印刷物の彩度を求め、さらに彩度の差（A C*)

¾:求めた。

•例 A 1 2と例 A 5との組み合わせ

•例 A 1 3と例 A 6との組み合わせ

いずれの組み合わせによって得られたレツドも、厶〉0または I A C* I く 5であり、良好な色再現性が得られた。実施例 B

例 Bl

以下の顔料を以下の «体に分散させて、五色インク組成物からなるィンクセットを得た。オレンジィンク： C. I ピグメントオレンジ 43 3重量％グリーンインク： I ピグメントグリーン 7

イェローインク： C. I ピグメントイエロ一 74 3. 5重量％マゼンダインク： C. I ピグメントレッド 122 3重量％シアンインク： C. I ピグメントブル一 15： 3 2. 0重量％猫体

スチレン一ァクリル^^重合体-アンモニゥム塩 1. 5重量％汾子量 : 7000 ;分翻）

グランドール PP— 1000 7重量％

(^日本ィンキ（株）製

スチレン一アクリル樹脂ェマルジヨン、樹脂成分 45%)

マルチトール 7重量％グリセリン 0重量％ 2—ピロリドン 2重量％イオン交換水

例 B2

以下の顔料を以下の液媒体に分散させて、五色ィンク組成物からなるィンクセットを得た。顔料

オレンジインク： C. I ピグメントオレンジ 3 6 3重量％グリーンインク： C. I ピグメントグリーン 3 6 3重量％イェローインク： C. I ピグメントイエロ一 7 4 3. 5重量％マゼンダインク： C. I ビグメントレツド 1 2 2 3重量％シアンインク： C. I ピグメントブルー 1 5 : 3 2. 0重量％賺体

スチレン一ァクリル酸共重合体-アンモニゥム塩 1. 5重量％

(^子量 : 7 0 0 0 ;分散剤）

グランドール P P— 1 0 0 0 7重量％

(^日本インキ（株）製

スチレン一アクリル榭脂ェマルジヨン、樹脂成分 4 5 %)

マルチトール i s.% グリセリン 0重量％ 2一ピロリドン 2重量％イオン交換水

例 B 3

以下の顔料を以下の体に分散させて、五色インク組成物からなるィンクセットを得た。

顔料

オレンジィンク： C. ピグメントオレンジ 4 3 3重量％グリーンインク： C. ピグメントグリーン 7 3重量％イェローインク： C. ピグメントイエロ一 1 0 9 3重量％

： C. ピグメントイエロー 1 1 0 0. 5重量％マゼンダインク： C. ピグメントレッド 1 2 2 3重量％シアンインク C. I. ピグメントブルー 15： 3 2. 0重量％体

スチレンーァクリノレ酸共重合体-アンモニゥム塩 . 5重量％汾子量 : 7000 ;分散剤）

グランドール PP— 1000 7重量％

(大日本インキ（株）製

スチレン一アクリル樹脂ェマルジヨン、樹脂成分 45%)

例 B4

以下の顔料を以下の «体に分散させて、五色ィンク組成物からなるィンクセットを得た。

顔料

オレンジィンク： C. I ピグメントオレンジ 43 3重量％グリーンインク： I ピグメントグリーン 7 3重量％イエローインク： C. I ピグメントイエロ一 74 3. 5重量％マゼンダインク： C. I ピグメントレッド 209 3重量％シアンィンク： C. I ピグメントブルー 15 : 3 2. 0重量％液媒体

スチレン一ァクリル酸共重合体-アンモニゥム塩 1. 5重量％汾子量 : 7000 ;分散剤）

グランドール PP— 1000 7重量％

(大日本インキ（株）製スチレン一ァクリル樹脂エマルジョン、樹脂成分 45%)

マルチトール 7重量％グリセリン 10重量％

2—ピロリドン 2重量％イオン交換水醒

比較例 B 1

例 B 1のオレンジおよびグリーンインクを含まないインクセットを用意した。比較例 B2

例 B 3のオレンジおよびグリーンインクを含まないインクセットを用意した。比較例 B3

例 B 4のオレンジおよびグリーンインクを含まないインクセットを用意した。上記で得たインクセットを次のように評価した。

なお、印字は、インクジエツトプリンタ M J 700V2Cを用いて以下に示す §己録紙に行った。

評価紙

①インクジヱット用光沢フィルム（セイコーエプソン（株）製）

② X e r 0 X P (ゼロックス（株）製）

③ Xe rox 4024 3R721 (ゼロックス（株）製）

④ Neenah B o n d (キンバリ一クラーク社製）

評価 B 1 ：赤色の発色性

上記例 B 1〜4のインクセットのオレンジインク組成物とイエロ一インク組成物とを 1 _: 1の割合で混合して赤色を実現した。

また、上 iEJt較例 B 1〜3のインクセットのマゼンダインク組成物とイェローインク組成物とを 1 ： 1の割合で混合して赤色を表現した。

得られた印刷物の色彩を測定し、その結果を以下に示す基準に従って評価した。彩度が 8 0以上一 A

彩度が 7 0以上 8 0未満一 B

彩度が 6 0以上 7 0未満一 C

彩度が 6 0未満一 D

評価 2 ：緑色の発色性

上記例 B 1〜4のインクセッ卜のグリーンインク組成物とイェローインク組成物とを 1 ： 1の割合で混合して緑色を実現した。

また、比較例 B 1〜3のインクセットのシアンインク組成物とイェローインク物とを 1 ： 1の割合で混合して緑色を表現した。

得られた印刷物の色彩を測定し、その結果を以下に示す基準に従つて評価した _c 彩度が 8 0以上一 A

彩度が 7 0以上 8 0未満一 B

彩度が 6 0以上 7 0未満一 C

彩度が 6 0未満一 D

以上の結果は以下の表に示されるとおりであつた。

第 2 表

評価 B 評価 B 2

例 B 1 A A

B 2 A A

B 3 B B

B 4 A A

比較例 B 1 C C

B 2 D C

B 3 C C

Claims

請求の範囲

1. 着色剤と、水と、水溶性分散剤と、浸透剤とを少なくとも含んでなるィンク組成物であって、

着色剤として C. I. ビグメントブルー 15： 3を 2〜4重量％、 C. I. ピグメントレッド 122を 3〜5重量％、 C. I. ビグメントイエロー 74を 3〜 5重量％、カーボンブラックを 2〜5重量％、 C. I. ビグメントオレンジ 43 若しくは C. I. ビグメントオレンジ 36、または C. I. ビグメントグリーン 7若しくは C. I. ビグメントグリーン 36を含んでなり、

浸透剤としてアセチレングリコール化合物を 0. 1〜5S»%含み、かつ前記水溶性分散剤がスチレン一（メタ）アクリル縣水溶性樹脂であって、該スチレンー（メタ）アクリル酸系水溶性樹脂をその固形分量換算で顔料に対して 0. 1 〜1重量部の割合で含んでなる、インク組成物。

2. 着色剤が I. ビグメントブルー 15 ： 3である、請求項 1に記載のインク組成物。

3. 着色剤が C. I . ピグメントレッド 122である、請求項 1に記載のィンク組成物 o

4. 着色剤が C. I. ビグメントイエロー 74である、請求項 1に記載のィンク組成物。

5. 着色剤が力一ボンブラックである、請求項 1に記載のインク組成物。

6. 着色剤が I. ビグメントオレンジ 43および Zまたは I. ピグメントオレンジ 36である、請求項 1に記載のインク組成物。

7. 着色剤が C. I. ビグメントグリーン 7および Zまたは C. I. ピグメントグリーン 36である、請求項 1に記載のインク組成物。

8. 多価アルコールの炭素数 3以上のアルキルエーテル誘導体を 1〜15重量％更に含んでなる、請求項 1〜 7のいずれか一項に記載のインク組成物。

9. 樹脂ェマルジョンおよび Zまたは無機酸化物コロイドを更に含んでなる、請求項 1〜 8の L、ずれか一項に記載のインク物。

1 0. インクジエツト記録方法に用いられる、請求項 1〜9のいずれか一項に記載のインク組成物。

1 1. シアンインク組成物、マゼン夕インク組成物、イエロ一インク組成物、およびブラックインク組成物からなるインクセットであって、シアンインク組成物力請求項 2に記載の記載のシアンインク組成物である、インクセット。

1 2. シアンインク誠物、マゼンタインク組成物、イエロ一インク誠物、およびブラックインク組成物からなるインクセットであって、マゼンタインク組成物が請求項 3に記載のマゼンタインク糸!^物である、インクセット。

1 3. シアンインク誠物、マゼンタインク組成物、イェローインク茅誠物、およびブラックインク組成物からなるインクジエツト言用インクセットであつて、イエロ一インク茅誠物が請求項 4に記載のイェローインク組成物である、ィンクセット。

1 4. シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、イェローインク誠物、およびブラックインク組成物からなるインクセッ卜であって、ブラックインク組成物力く請求項 5に記載のブラックインク誠物である、インクセット。

1 5. シアンインク誠物、マゼンタインク組成物、イエロ—インク #滅物、およびブラックインク組成物からなるインクセットであって、

シアンィンク組成物が請求項 2に記載の記載のシアンィンク組成物であり、マゼンタインク組成物が請求項 3に記載のマゼンタインク組成物であり、イェローインク組成物が請求項 4に記載のイェローインク組成物であり、そして、

ブラックインク組成物が請求項 5に記載のブラックインク組成物である、インクセット。

16. イェローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物の三種のインク組成物と、オレンジインク組成物および Zまたはグリーンインク組成物とのみから実質的になる、インクジヱット記録方法に用いられるィンクセット。

17. ブラックインク組成物をさらに含んでなる、請求項 16に記載のインクセット。

18. 前記イェローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物、オレンジインク組成物、およびグリーンインク物の着色剤が、それぞれイェロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料、オレンジ顔料、およびグリーン顔料である、請求項 16または 17に記載のインクセット。

19. 前記オレンジ顔料が、 I. ビグメントオレンジ 43または C. I. ピグメントオレンジ 36であり、

前記グリーン顔料が、 C. I. ビグメントグリーン 7または C. I. ビグメントグリーン 36であり、

前記イェロー顔料が、 C. I. ビグメントイエロー 109、 110、 74、または 138であり、

前記マゼンタ顔料が、 C. I. ビグメントレッド 122、 202、または 20 9であり、

前記シアン顔料が、 C. I. ビグメントブルー 15： 3である、請求項 18に記載のインクセット。

20. 前記インク組成物が、浸透剤としてアセチレングリコール化合物を 0. 1〜5重量％含み、かつ前記水溶性分散剤がスチレン一 (メタ）アクリル縣水溶性樹脂であって、該スチレン一（メタ）アクリル酸系水溶性樹脂をその固形分量換算で顔料に対して 0. 1〜1重量部の割合で含んでなるものである、請求項 1 9に記載のインクセット。

2 1. 前記インク組成物が樹脂ェマルジョンを含んでなるものである、請求項 2 0に記載のインクセット。

2 2. ィンク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインクジヱット記録方法であつて、

前記ィンク組成物として、ィンク組成物として請求項 1に記載のィンク組成物または請求項 1 6に記載のインクセッ卜のインク組成物を用いる、インクジエツ卜記録方法。

2 3. ^媒体に、反応剤を含んでなる反応液と、ィンク組成物とを付着させて、印字を行うインクジヱット記録方法であつて、

前記インク組成物として、ィンク組成物として請求項 1に記載のィンク誠物または請求項 1 6に言己載のインクセットのインク組成物を用い、

前記反応剤が前記顔料の分散およびまたは溶解状態を破壊し、凝集させ得るものである、ィンクジェッ卜記録方法。

2 4. 前記反応剤が多価金属塩および Zまたはポリアリルァミンである、請求項 2 3に記載の方法。

2 5. 多価金属塩が硝酸塩または力ルポン酸塩である、請求項 2 4に記載の方法。

2 6. 請求項 2 2〜2 5のいずれか一項に記載の方法によ-つて印字された、記録物。