WO1999004969A1

WO1999004969A1 - Feuille metallique sur laquelle est stratifiee une feuille de papier

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Publication number: WO1999004969A1
Application number: PCT/JP1998/002252
Authority: WO
Inventors: Tadashige Nakamoto; Hideki Nakamura; Takeski Kii; Noboru Kishida; Toji Ishimoto; Mitsuo Ikeda
Original assignee: Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho; Mitsui Bussan Construction Materials Co., Ltd.; Mitsui & Co., Ltd.; Dantani Corporation; Tokyo Color Gravure Industrial Co., Ltd.
Priority date: 1997-07-24
Filing date: 1998-05-21
Publication date: 1999-02-04
Also published as: CN1234766A; KR100330926B1; US6277468B1; AU728457B2; EP0930155A1; EP0930155A4; AU7450098A; CA2267355A1; CN1108922C; KR20000068604A

Description

明細書

紙積層金属板 - 技術分野

本発明は、金属板に紙が積層された複合板に関し、詳細には、住宅や構造物における内壁材、床材、天井材、内装材、パネル、ドア等の建築材料、ロッカー、キャビネット、カウン夕一等の各種家具、家電製品の外装材、自動車や電車 ·船舶等の移動体の内装材、あるいは容器、金具等、様々な分野に適用可能な意匠性に優れた紙積層金属板に関するものである。背景技術

金属板に意匠性を付与する目的で種々の技術が開発されている。例えば、めつき金属板あるいは非めつき金属板表面に樹脂塗装を施すことにより、または樹脂塗装後に美しい色彩や柄模様を印刷することにより、美麗な塗装金属板を得る方法や、金属板の熱間圧延時にその表面に自然に形成される黒色酸化膜を利用したり、人為的に紺色やその他の色彩を有する酸化膜を金属表面に形成することにより、様々な色調の装飾被覆が施された鋼板あるいはチタン合金板を得る方法が実用化されている。これらの従来技術によれば、美麗な外観 '意匠性を有する金属板が得られるが、その触感や冷たさ等の手ざわりは金属と変わらない。

—方、例えばポリ塩化ビニル、ポリオレフイン、アクリル樹脂等のフィルムをラミネートしたフィルムラミネート金属板が知られているが、これらのフィルムラミネート金属板は、耐食性ゃ耐擦傷性等の改善のためにフィルムをラミネートしているため、意匠性に優れたものは少ない。また、加工性が重要視される分野では、熱可塑性フィルムがラミネート用フィルムとして用いられるため、熱に弱いという問題がある。また、ラミネート用フィルムの中でも特に多用されているポリ塩化ビニルフィルムは、燃焼によって有毒ガスを発生して公害原因となるた— め、問題である。

上記従来技術の問題点を解決するために、新たなラミネート金属板の検討が行われている。例えば特開平 7— 2 5 6 8 2 2号には、金属板に接着剤を介して紙を貼りつけた紙積層金属板が開示されている。この発明の特徴は、折り曲げ加工を行う際に、加工部を水で濡らしてから折り曲げることにより、紙の亀裂の発生を防止する加工方法にあるものと考えられる。しかし、曲げ加工の際に加工部を一々水で濡らすのは工程的に煩雑であり、生産性が悪くなる。また、紙が濡れてしまうと曲げ易くなる反面、紙の強度が低下するため、加工によって傷付いたり破れたりするという不都合が生じる。さらに、紙が濡れているときは、金属板との密着性が劣化するため、加工の度合いによって、紙が剥離してしまうという問題があった。

そこで本発明では、水で濡らすことなく、紙の亀裂を防ぎながら加工することができ、紙の持つ意匠性を長期的に維持することができる紙積層金属板の提供を目的としている。

また、本発明では、金属としての十分な強度と加工性を有し、しかも、金属板とは思えない優れた意匠性を有している紙積層金属板を見いだすことによって、各種分野へ適用可能な新たな材料を提供することを目的としている。発明の開示

本発明は、金属板の少なくとも片面に、粘着剤層または接着剤層を介して少なくとも 1枚の紙が積層されると共に、紙が積層された面の最表層には保護層が形成されている紙積層金属板であるところに要旨を有する。この構成により、金属特有の無機的な質感や、冷たい触感をなくし、紙特有の柔らかで、温かな肌ざわりを与え得る紙積層金属板を提供することができた。また、保護層の存在によつ— て、加工時や製品として使用されている間の紙の破損を防止することができる。なお、印刷された紙を用いれば、一層意匠性を高めることができる。例えば木目調の印刷紙を用いると、高級感のあふれる新規材料として種々の分野に適用することができる。図面の簡単な説明

第 1図の（a ) は本発明の紙積層金属板の一実施例の断面図、（b ) は（a ) における保護層を省略した断面図である。

第 2図は、本発明の紙積層金属板の他の実施例の断面図である。

第 3図は、立体的な木目調の模様を有する化粧紙の平面説明図である。

第 4図は、第 3図の A— A線断面説明図である。発明を実施するための最良の形態

本発明は、金属板の少なくとも片面に、粘着剤層または接着剤層を介して少なくとも 1枚の紙が積層されると共に、紙が積層された面の最表層に保護層が形成されている紙積層金属板である。

前記保護層は、撥水性を有する樹脂皮膜、特に、液滴法で 2 3 X：で測定した水の接触角が 6 0 ° 以上である樹脂皮膜からなるものであることが好ましい。保護層が撥水性を有するため、製品として使用されている間の紙の破損を防止することができると共に、基材である金属板が、紙を通して浸透してくる水分によって腐食することがなくなる。

本発明の紙積層金属板は、積層された紙と金属板との 1 8 0度剥離強度が、 0 . 0 1〜5 . 0 k g f Z l 0 mm幅の範囲内にあり、かつ、この剥離強度が紙自体の破断強度よりも小さいものであることが好ましい。また、最大伸びが 2 %— 以上である紙を用いることも好ましい。紙を水で濡らして加工するといつた煩雑でかつ紙の保護の困難な加工方法を採用しなくても、上記実施態様を満足させることにより、紙積層金属板の加工性を良好にすることができる。

紙としては、表面に凹部および/または凸部を有し、この凹部および Zまたは凸部に周囲とは異なる色が施されていることによつて視認可能な模様が形成されている化粧紙を用いることが好ましい。特に、化粧紙として、紙基材上に少なくとも印刷インク層と樹脂層が形成されてなり、この樹脂層に凹部および/または凸部が設けられているものを用いると、印刷インク層によって種々の模様を形成することができる上に、樹脂層に凹凸を付与することによって、印刷インク層の模様を立体的に際立たせることができる。

化粧紙の模様が木目模様であると、高級感のあふれる新規材料として紙積層金属板を種々の分野に適用することができる。特に、化粧紙の樹脂層に凹部が設けられており、この凹部と木目模様の濃色部分が一致しているものであると、天然木により近い自然な模様となるため好ましい。この点から、化粧紙として、紙基材上の全面に、直接または他の層を介して、木目模様の淡色部分となる第 1印刷インク層を形成し、次いで、樹脂層中の硬化剤と反応してガスを発生する物質を含むインクで、木目模様の濃色部分を印刷して第 2印刷インク層を形成した後、第 1印刷ィンク層および第 2印刷ィンク層の上に硬化剤を含有する樹脂層を形成すると共に、第 2印刷ィンク層で発生するガスによつて少なくともこの第 2印刷ィンク層の上に位置する樹脂層部分を発泡隆起させ、発泡部全体を研削除去する

(えぐり取る）ことによって樹脂層に凹部を形成し、かつ第 2印刷インク層をこの凹部の底部となしたものを用いるとよい。第 2印刷インク層中に樹脂層中の硬化剤と反応してガスを発生する物質を配合して印刷する代わりに、加熱によって分解してガスを発生する物質を配合して樹脂層を発泡隆起させてもよい。 - 本発明の紙積層金属板の代表的な用途としては、建築材料、家具、家電製品の外装材、車両 ·船舶の内装材等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されず、使用可能である。

以下、本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、金属板の少なくとも片面に紙を接着させ、この紙が積層されている面の最表層に保護層を設けたところに特徵を持つ紙積層金属板である。本発明の紙積層金属板は天然素材である紙の持つ温かみのある触感を有すると共に、金属板のメリットである良好な加工性や強度を併せ持つものである。

紙積層金属板の基材は金属板であり、その種類は特に限定されないが、鋼板、銅板、 A 1板、チタン板、各種合金板等が挙げられる。紙を積層する前に公知の防食用表面処理を施しておいてもよい。金属板の厚みは、用途に応じて適宜選択される。また、金属板として金属箔を用いることも可能である。

紙は、植物繊維その他の繊維を絡み合わせ膠着させて製造したシート状のもののことである。紙の厚みや坪量は、紙積層金属板の用途に応じて適宜選択されるが、通常は、坪量 1 5〜2 0 0 g /m ²の紙が好ましく用いられる。紙の製造段階で、模様を加えた模様紙や、エンボス加工、クレープ加工、コルゲート加工、カレンダー加工等の物理的加工を加えた紙も使用可能である。木製の建築材料や家具を化粧するために用いられている化粧紙のように、紙自体に印刷がなされているものも好ましく用いることができる。木目調、擬革紙等の他、公知の印刷プ口セスで得られた種々の化粧紙が使用できる。各種の化粧紙や加工紙において、最表層の全面に保護層が形成されているものは、あらためて別の保護層を設けなくても、そのまま金属板に積層するだけで、本発明の紙積層金属板を得ることができる。なお、後述する特殊な化粧紙を用いると、紙積層金属板の意匠性はさらに向上する。

紙としては、紙積層金属板の加工性を考慮して、最大伸びが 2 %以上のものを用いることが好ましい。伸びが 2 %未満では、加工の際に紙が破断し易くなる。紙の破断強度は、紙と金属板との 1 8 0度剥離強度（後述）よりも大きいことが好ましい。本発明における紙の破断強度（k g f Z l O mm幅）および最大伸び ( ) は、雰囲気温度： 2 3で、湿度 8 0 %で、試料を速度 I mmZm i nで引張ったときの破断強度と伸びの最大値である。

本発明の紙積層金属板は、金属板の少なくとも片面に紙が積層された構成である力紙が積層されている面（片面もしくは両面）の最表層に保護層が形成されていなければならない。保護層は、金属板に紙を積層する前または後に、紙の上に、他の層を介して間接的に、または介さずに直接、形成される。「他の層」は、特に限定されない。保護層の厚みは、 5 以上が紙の保護を確実に行えるため好ましい。あまり厚くする必要はないので、通常 1 0〜3 0 zz mである。

保護層は、撥水性を有していることが好ましく、特に、液滴法で 2 3でで測定した水の接触角が 6 0 ° 以上である樹脂皮膜により形成されているものであることが好ましい。保護層が撥水性を有していることにより、紙積層金属板を各種製品として使用している間に、紙が破損したり、水性液によって汚染するのを防止することができる。さらに、基材である金属板が紙を通して浸透してくる水分等によって腐食することもない。

本発明では、接触角は、協和界面化学株式会社製の接触角計 C D— D T · A型を用いて、雰囲気温度 2 3 で、保護層用試料上に水滴を形成して接触角を測定する液滴法による測定値を採用した。

保護層の材料としては、ポリオレフイン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂等が利用できる。ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等— の塩素原子含有樹脂は燃焼時に有毒ガスが発生するため、本発明には適さない。なお、「樹脂」とは、必要により、水や有機溶媒、あるいは公知の添加剤、例えば、硬化剤、硬化触媒、増粘剤、濡れ性改良剤、可塑剤、充填剤等が配合されているものも含む意味である。

保護層形成方法としては特に限定されないが、これらの樹脂を、ロールコーテイング、スプレーコーティング、ノズルコーティング、ディップコ一ティング、バ一コーティング法等によって、紙の上に、他の層を介してまたは介さずに、コ一ティングして加熱乾燥することにより皮膜化する方法が挙げられる。このときの樹脂は、水系（ェマルジヨンタイプ）、溶剤型、無溶剤型、いずれでもよい。また他の方法としては、これらの樹脂の皮膜（フィルム）を、必要に応じて接着剤（後述）を用いて、ドライラミネート、ウエットラミネート、ホットメルトラミネート等で積層する方法、あるいは、樹脂を溶融させながらダイから押し出して直接積層する方法等が採用できる。

紙は金属板に粘着剤または接着剤（以下、両者を「接着剤」で代表する。）を介して貼付される。接着剤は、金属板に直接コーティングするか、接着剤からなるフィルムを金属板にラミネートすることにより金属板上に供給できる。コ一テイング法は特に限定されず、前記した方法等が採用できる。接着剤の種類としては、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニル—エチレン共重合体（E V A) 等の酢酸ビニル樹脂；ポリ（メタ）アクリル酸および/またはそのエステルや、（メタ）ァクリル酸およびまたはそのエステルと、スチレン、酢酸ビニル等の他のモノマーとの共重合体等のァクリル樹脂；ポリウレタン樹脂；ポリエステル樹脂；ポリオレフィン樹脂； S B Sや S I B S等のポリスチレン樹脂；天然ゴム、合成ゴム等のゴム；その他公知の接着剤が使用できる。なおこれらの接着剤は、ェマルジヨン型、溶剤型、無溶剤型のいずれでもよい。

接着剤の量は、単位面積当たりの乾燥後の重量として、通常 5〜4 0 gZ m²とする。 0. 5 g Zm²より少ないと紙と金属基材との密着性が悪くなる。 4 0 gZm²を超えると、紙に皺が入ることがある上に、密着力の向上効果が飽和する。より好ましい使用量の下限は、 3 . O g Zm²であり、上限は 1 5 g Z m²である。

接着剤を塗布した後は、紙をラミネートする。接着剤が溶媒を含んでいる場合は溶媒が完全に乾燥してしまう前に、あるいは接着剤が加熱によって流動性を得ている場合または熱硬化型接着剤である場合には、接着剤が固化して流動性を失つてしまう前に、紙をラミネートすることが好ましい。紙が有する微細な空隙に流動性を有する接着剤が含浸するので、接着力向上効果が得られるためである。しかし、紙が薄く、坪量が小さいときには、接着剤が含浸し過ぎて紙の表面（金属板に対する面とは反対の面）に接着剤がにじみ出すことがあるので、接着剤の乾燥 ·固化速度を考慮して、紙をラミネートする時期を適宜決定するとよい。紙をラミネートした後は、熱風乾燥炉を通過させるなどの方法で、接着剤が完全に乾燥 ·硬化するように加熱することが好ましい。なお、このような様々な配慮を保護層形成時にも行うことが好ましい。

本発明の積層板は、接着剤層を介して積層された紙と金属板との 1 8 0度剥離強度が、 0 . 0 1〜5. 0 k g f / 1 O mm幅の範囲内にあり、かつ、この剥離強度が紙自体の破断強度よりも小さいものであることが好ましい。この要件を満たす積層板は、加工時に紙を濡らさなくでも、紙を破断させることなく加工することができる。上記要件を満足させるように、接着剤や紙を選択することが推奨される。上記 180度剥離強度が、 0. 01 k g f /10mmより小さいと、紙の密着性が悪いため、経時的に紙が剥離することがある。また、 5. Okg fZl.Om mより大きいと、紙の密着力が強過ぎて、加工による変形に紙が耐えられずに破損してしまうため好ましくない。より好ましい 180度剥離強度は、 0. 1〜 0. 5 k g f /1 Ommの範囲である。なお本発明でいう 180度剥離強度は、 J I S Z 0237の「 180度引きはがし法 J に準じて、 23で、湿度 8 0 %の雰囲気下、引き剥し速度 20 Omm/m i nで測定した値である。

本発明においては、紙は 1枚だけでなく、 2枚以上積層してもよい。 2枚以上積層するときは、紙をラミネートした後に、また接着剤を供給する。表面側（対金属面と反対の面）に積層する紙は、部分的に切除してあってもよい。このような切り抜き紙の場合、下層の紙が見えるので、色の異なる紙を複数枚用いたときは外観の美麗な紙積層金属板を得ることができる。保護層は最表層に形成すればよい。

本発明では、得られる紙積層金属板の意匠性を一層高めるために、特殊な化粧紙を用いることもできる。例えば、特殊な化粧紙として、表面に凹部および Zまたは凸部を有し、この凹部および Zまたは凸部に周囲とは異なる色が施されていることによって、視認可能な模様が形成されている化粧紙が例示される。模様に合致させて凹凸を付与することにより、立体的な模様を持つ意匠性の高い化粧紙となるため好ましい。

第 1図（a) には、立体的な凹凸を有する化粧紙を積層した紙積層金属板の断面図を、また第 1図（b) には、（a) における保護層を省略した断面図を示した。紙積層金属板は、金属板 1の片面に粘着剤層 2を介して、凹部 4を有する化粧紙 3が積層され、さらに保護層 5が設けられて構成されている。化粧紙 3の凹部 4は保護層 5が積層された後も、凹部 4 aとして残存している。また他の実施例として、第 2図に化粧紙の凹部 4が保護層 5によって完全に埋められた状態の断面図を示した。いずれの実施例も採用可能であるが、化粧紙の意匠性を維持するためには、凹部が残存している方が好ましいので、保護層で化粧紙の凹部を埋没させないように、保護層を薄くするなどして、保護層の形成方法を適宜選択することが推奨される。

上記したような印刷模様に同調した凹凸を有する化粧紙を得るには、化粧紙の紙基材上にまず印刷インク層を設け、その上に樹脂層を設けて、この樹脂層に凹凸を付与する構成の採用が推奨される。

このような印刷模様に同調した凹凸を樹脂層に設けるには、例えば、

①紙基材上に印刷インク層を部分的に設け、その上に樹脂（塗料）層を形成するに当たり、インクに樹脂中の硬化剤と反応してガスを発生する物質を混入させておくことによって、インク層が塗布された部分の上に位置する樹脂を発泡隆起させて凸部を形成する方法（特開昭 4 7— 3 2 9 1 1号）、

②同じようにして、インク層を発泡させると共にインク層が塗布された部分の上に位置する樹脂を発泡隆起させ、次いでこの発泡部全体を研削することによつて、樹脂層に凹部を形成すると共に、インク層を凹部の底部に露出するようにする方法（特開昭 4 8— 6 7 4号、特開昭 4 8 - 7 7 7号）、

③上記②における「樹脂中の硬化剤と反応してガスを発生する物質」の代わりに、「熱により分解してガスを発生する物質」を混入したインクを用いて、上記と同じようにして、インク層を凹部の底部となす方法（特開昭 6 3 - 7 7 5 7 1 号）

等がある。

「立体的な模様」、あるいは「印刷模様に同調した凹凸」という用語について, 「木目調」の化粧紙を例に挙げて説明する。木目調の模様というのは、第 3図に示したようなものであり、木材の年輪によって形成され、特に板目面に表れる模様のことである。化粧紙の場合、実際には、図中の黒色部分はこげ茶色に、また— 白色部分はうす茶色等に着色される。本発明でいう「立体的な模様」、あるいは「印刷模様に同調した凹凸」とは、この木目調の化粧紙の断面図を見たときに、黒色の木目部分が H部を形成している、という意味である（もちろん、黒色部分が凸部を形成していてもよく、要するに模様が凹部または凸部と一体化していればよい）。

第 3図の A— A線断面図を第 4図に示した。紙基材 3 1に木目部分のインク層 3 2、 3 2を印刷し、インク層 3 2のない部分に樹脂層 3 3が形成されていて、インク層 3 2が形成されている部分は凹部 4となっている。インク層 3 2および樹脂層 3 3の上には、保護層 5が形成されていて、凹部 4は完全に埋没しておらず、凹部 4 aが残存している。予め、木目部分より淡色に彩色されている紙基材を用いることにより、第 3図のような木目調の化粧紙を得ることができる。また、保護層 5を形成した後の凹部 4 aの深さを 1 2〜 1 とすると、天然木に近い触感が得られるので、好ましい。

第 3図や第 4図に示した木目調の化粧紙を作製するには、前記特開昭 4 8— 6 7 4号や、特開昭 4 8— 7 7 7号、特開昭 6 3 - 7 7 5 7 1号等に記載の方法を採用することができる。この場合において、樹脂層中の硬化剤と反応してガスを発生する物質の代わりに、加熱によって分解してガスを発生する物質を含むインクを用いても、インク層の上の樹脂層を発泡隆起させることができる。また、木目調の淡色部分を第 1印刷インク層として、濃色部分の印刷インク層（第 2印刷インク層）を設ける前に設けてもよく（あるいは逆でもよい）、さらにこの第 1 印刷インク層を形成する前に、紙基材全体にベタ塗印刷層を設ける等、模様の色彩に応じて適宜変更が可能である。立体的な模様を有する化粧紙は、第 3図や第 4図に示したものに限られず、凹凸を形成した後に凹部または凸部のみに着色したようなものや、紙自体に染色等で模様を付与しておき、その模様に同調した凹凸を形成するようなものも、「模様と同調した凹凸を有する化粧紙」として本発明において利用可能である。

本発明の紙積層金属板は各種用途に適用可能である。代表的な用途と、その用途における効果を以下に示す。

( 1 ) 建材用途

この分野では、住宅やその他構造物に用いられる建築材料、具体的には、内壁材、天井材、床材、内装材、間仕切りユニット、パネル、ドア、サッシの枠材等に用いることができる。また、蝶番やヒンジ、錠等の金属製の金物類にも本発明の紙積層金属板を利用することができる。従来、金属板が用いられていたところに、本発明の紙積層金属板を使用すると、

1 . 金属板のままでは無機的な冷たい触感であるのに対し、柔らかい温かみのある手ざわりが得られる。同様に、見た感じ（「見た目」）も心がなごむものとなる。

2 . 意匠性に優れている。金属とは思えない高級感あふれる新材料として利用できる。

3 . 金属板の加工性や強度を損なわず、逆に、保護層と紙による防食効果によつて耐食性が向上する。

4. たばこの火等を押しつけても、金属板が熱を吸収するので、紙自体に比べ、耐火性、耐燃え拡がり性に優れている。また、燃えたとしても、塩ビ鋼板のように有毒ガスが発生することはない。

5 . 紙自体に比べ、強度が著しく向上する。

6 . 保護層の存在によって、紙が破損したり汚染したりすることがなく、その意匠性が半永久的に保持される。

という効果が得られる。 ― また、化粧合板等の木質系化粧板に替えて使用すると、上記 4〜 6に加え、加ェが容易であり、耐シロアリ性が付与でき、リサイクル可能であるという効果が得られる。さらに、本発明の積層板を用いて金物を製造することにより、その金物が取り付けられる物品と、同じ模様や質感にすることができ、物品と金物の違和感をなくして意匠性を高めることができる。

( 2 ) 家具用途

スチール家具として製品化されている家具全てについて、本発明の紙積層金属板を適用できる。机、椅子、ロッカー、キャビネット、カウンター、スタンド、本棚、書庫、パーティション、ベッド等の各種家具等である。さらに、従来、木製や樹脂製のものしかなかった家具についても、本発明の積層板を用いて製造することができる。その効果は、上記 1〜6である。また、本発明の紙積層金属板を家具用の金物として利用することにより、家具と金物の違和感をなくして意匠性を高めることができる。

( 3 ) 電気製品の外装部材

テレビ、冷蔵庫、洗濯機、クーラー、照明器具等の家電製品について、その外装部材で金属板が用いられているところは、本発明の紙積層金属板を用いることができ、意匠性を高めることができる。その効果は、前記 1〜 6である。さらにその他の電気製品の構成部材としても利用できる。

本発明の紙積層金属板の用途は、上記（1 ) ~ ( 3 ) の分野に限定されず、自動車や電車.船舶等の移動体の内装材、あるいは容器、金具等、容器等、様々な分野に適用可能である。実施例

以下実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限す― るものではなく、前 ·後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含される。

実施例および比較例

表 1〜5に示した各種金属板にクロメート処理（C r ： 3 O m g /m ²) を施した後、ロールコート法でアクリル系粘着剤を乾燥後に 1 0 g Zm²となるように塗布し、各種積層用材料（化粧紙、紙、エンボス加工紙、クレープ加工紙、コルゲート加工紙、カレンダ一加工紙、着色ポリ塩化ビニルフィルム）をそれぞれラミネートして、 8 0 （板温）で 1分乾燥した。その後、表 1〜5に示した種類の樹脂を前記積層材の上に塗布し、乾燥して保護層を形成した。なお表中の厚み（ z m) は乾燥後の保護層の厚みである。得られた積層板について、下記特性評価を行い、その結果を表 1〜5に併記した。

実施例 No. 3 6の A 1箔以外の基材は、すべて厚さ 0 . 3 mmである。実施例 No. 3 6では、厚さ 1 5 /i mの A 1箔を用いた。化粧紙は、坪量 5 0 g Zm ²の紙に木目調の立体的模様を形成したものを使用した。また比較例 No. 4 4〜4 7 は紙の破断強度が紙と金属板との剥離強度よりも大きい例であり、比較例 No. 4

8〜4 9は、紙と金属板との剥離強度が本発明の好ましい範囲よりも小さい例である。比較例' No. 5 7〜6 0は、紙の最大伸びが本発明の好ましい範囲から外れる例である。なお、比較例 No. 5 6では、金属板に代えて合板を用いた。

特性評価方法

•水の接触角

協和界面化学株式会社製の接触角計 C D— D T · A型を用いて、雰囲気温度 2 3でで、保護層の上に水滴を形成して接触角を測定する液滴法による測定値を採用した。

• 180度剥離強度 ― 紙と金属板との 180度剥離強度（kg iZl 0mm幅）は、 J I S Z 0

237に準じて測定し、ラミネートした後の紙（10mm幅）と金属板をそれぞれ上下のチャックにはさみ、速度 200 mm/m i nで引き剥すときの抵抗力である。雰囲気温度 23で、湿度 80%で測定した。

•紙の破断強度と伸び

紙自体の破断強度（kg fZl 0mm幅）および最大伸び（％) は、試料を速度 1 mm/mi nで引張ったときの破断強度と伸びの最大値である。雰囲気温度

23 ：、湿度 80%で測定した。

•加工性一 1

90度曲げ試験を R : 1mmで行い、曲げ部近傍の紙の破断（クラック）の発生状況および剥離状況を目視観察した。クラックの発生が全く無いものを◎、クラックがわずかに発生したものを〇、著しく発生したものを△、曲げ加工が不可能なものを Xとした。

•加工性一 2

180度〇T曲げ試験を行った。曲げ部近傍の紙の破断（クラック）の発生状況および剥離状況を 90度曲げ試験の時と同様にして評価した。

•密着性

紙と金属板の 180度剥離強度（k g fZl 0mm幅）が、 0. 01以上の場合を◎、 0. 008超〜0. 01未満の場合を〇、 0. 005超〜0. 008以下の場合を厶、 0. 005以下の場合を Xとした。

•意匠性

意匠性があるか否かを判断した。すなわち、意匠性のある紙を貼着したものは ◎、ただの着色ポリ塩化ビニルフィルムラミネート鋼板は△、金属面そのままは Xである。 ―

•安全性

管状炉で金属板以外の使用材料（接着剤、紙、着色ポリ塩化ビニルフィルム、保護層）を 7 0 0で近傍まで加熱して燃焼させ、発生したガスを冷却トラップ管でトラップした後、テドラーバッグに採取し、ガスクロマトグラフィーで分析した。有毒ガス（含塩素ガス）の発生のあるもの（サンプル l g当たり 3000000 レベル）を X、有毒ガスの発生のないもの（サンプル l g当たり 30 gレベル）を〇とした。

•耐薬品性

積層板の保護層上に、 5 %酢酸水溶液、 1 %水酸化ナトリウム水溶液をそれぞれ滴下し、時計皿をかぶせて 2 4時間放置した後に、薬品をふき取った後の保護層の表面状態を目視で観察した。異状なしを◎、僅かに変褪色ありを〇、やや変褪色ありを厶、著しく変褪色ありを Xとした。

•耐汚染性

積層板の保護層上に、油性マジックインキ、しょうゆをそれぞれ滴下し、時計皿をかぶせて 2 4時間放置した後に、薬品をふき取った後の保護層の表面状態を目視で観察した。異状なしを◎、僅かに汚染ありを〇、やや汚染ありを△、著しく汚染ありを Xとした。

•耐燃え広がり性

J I S K 6 7 4 4に規定の自消性試験で評価した。直ちに消炎した場合を ◎、 5秒以内に消炎した場合を〇、 1 0秒以内に消炎した場合を△、消炎に 1 0 秒以上かかる場合を Xとした。

なお、表中の略語は下記意味内容である。 PU ：ポリウレタン樹脂

EPO ：エポキシ樹脂

UPE ：ポリエステル樹脂

AL ：アルキド樹脂

SB ：スチレン一ブタジエン共重合体

VA ：酢酸ビニル樹脂

P VC ：ポリ塩化ビニル

また 180度剥離強度および紙の破断強度の単位は、 k g f / 10 mm幅である,

表 1

保層の極水の fe 180度剥紙の紙の仲加工加工密意耐汚耐 i¾ 金屈板積層材類と厚さ触角離強度 * 破断強び性一性— 匠全品性染性拡がり

(urn) ( 度 * ( ) 1 2 性性性性浴 ra¾Z ηめつ芑极し： U U t) 1. ο b . U Ό o

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1 U .. ώ π U 1 Π ό - π ¾

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7 i¾fi¾Z nめつき鋼板化粧紙 Ρ υ 0 105 0. 05 5. 0 4. 5 O o o o o ©

8 慮 Z nめっき綱板化粧紙 PU : 20 1 0 5 0. 0 1 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

9 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU : 20 1 05 1. 5 4. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 例 10 m融 Z nめっき鋼板化粧紙 Ρ U 20 105 1. 5 s . u 4. 5 o o o o Ό Ό

11 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU 20 1 0 5 1. 5 2. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

12 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU 20 1 0 5 1. 5 5. 0 4. 0 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

13 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU 20 1 0 5 1. 5 5. 0 3 0 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

14 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU 20 1 0 5 1. 5 5. 0 2. 0 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

表 2 保》¾層の稲類水の接 !80 度紙の紙の仲加工加工密意安耐薬耐汚耐燃え ίΒ. llM, fiX と J早触角ひ r±— 看全品性カゝ U

(um) (° ) 度 * 度 * (%) 1 2 性性性性

15 溶融 Ζ ηめっき鋼板化粧紙 PU : 20 1 0 5 1. 5 5. 0 6. 0 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

16 溶融 Ζ ηめっき鋼板化粧紙 PU ： 5 90 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

17 溶融 Z nめっき锏板化粧紙 PU : 1 0 1 00 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

18 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU ： 1 5 1 03 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

19 mz nめっき鋼板化粧紙 PU : 30 1 1 0 1. 5 5. 0 4. 5

"At ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

20 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU : 40 1 1 3 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

21 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 AR : 20 1 03 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 施 22 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 EPO ： 20 1 00 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

23 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 UP E : 20 1 0 2 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

24 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 AL : 20 80 1. 5 5. 0 4. 5

例 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

25 麵 Z nめっき鋼板化粧紙 S B : 20 60 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

26 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 VA : 20 1 00 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

27 ¾気∑ nめっき鋼板化粧紙 PU : 20 1 05 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

¾気 Z n -N i

28 化粧紙 PU : 20 1 05 1. 5 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ めっき鋼板

表 3

表 4 保護層の種水の接 180度剥離紙の紙の ίΨ 加工加工密意安耐薬耐汚耐燃え

^ 3E r¾ Τ iΛn #B IB A IK 1915» re:

1土 1土企王 ΰόΐ土 i/AJ¹リ i m (。 ) 強度 * 度 * (%) 1 2 性性性性エンボス

_nめつま細 p U : 20 105 1. 5 5. o 4. 5 ◎ ◎ ◎

実加工紙

クレープ

41 ΐ^ 7 n つ細 p U : 20 105 1. 5 5. o 4. 5

施加工紙

コルゲー

42 SfraS nめつさ ¾TO p丄 Π U · * nリ 1 U u 1 · 0 π 0 > π υ (Hi >y 例ト加工紙

カレンダ

43 溶融 Z nめっき鋼板 r U： U 1 U o 1. ο . ΰ 4. 5 o O O O O 一加工紙

44 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU： 20 105 1. 5 1. 3 4. 5 Δ X ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

45 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU : 20 105 2. 0 1. 5 4. 5 Δ X

比 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

46 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU： 20 105 3. 0 2. 0 4. 5 X X

蚊 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

47 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU： 20 105 0. 5 0. 4 4. 5 X X

例 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

48 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU : 20 105 0. 008 5. 0 4. 5 ◎ ◎ Δ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

49 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU : 20 105 0. 005 5. 0 4. 5 ◎ ◎ ^x ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

表 5 保暦の ί植ίδ

水の接 loO 刹離紙の

刀 πェ意安耐汚耐 ¾S 金属板積層材類と厚さ触角破断強び性一性一着匠全品性染性拡がり

5 1 f± 1上性

5ひ Πのつ SfH†5t (J . <ί U . u ， u ， o Q 人 X ν

>

去綱 'y

g 7 つ細お έίί Ρ Π · 9 η ο o n χ 爾^" 7 nめつき鋼板 ρ V Γ Λ X π A A 比

54

7 n つま细 ρ V Ρ A 較

55 雷^ 17 ηめき鋼板なし X X X 例

56 合板化粧紙 PU : 20 105 1. 5 5. 0 4. 5 X X ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ X

57 溶融 Ζ ηめっき鋼板化粧紙 PU 4 105 1. 5 4. 0 1. 8 X X ◎ ◎ ◎ △ Δ ◎

58 溶融 Znめっき銅板化粧紙 PU 2 105 1. 5 3. 0 1. 5 X X ◎ ◎ ◎ X X ◎

59 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 PU 1 105 1. 5 2. 0 1. 2 X X ◎ ◎ ◎ X X ◎

60 溶融 Z nめっき鋼板化粧紙 58 1. 5 2. 0 1. 2 X X ◎ ◎ ◎ X X ◎

産業上の利用可能性

本発明の紙積層金属板は、金属板の少なくとも片面に紙を接着させて保護層を形成した簡単な構成でありながら、紙の意匠性を金属板に付与することができたので、金属基材が有する強度や耐久性を維持したまま、金属特有の無機的な質感や、冷たい触感をなくし、紙特有の温かな肌ざわりを与えることができる。また保護層の存在によって、加工時や製品として使用されている間の紙の破損を防止することができる。なお、印刷された紙を用いれば、一層意匠性を高めることができる。例えば木目調の印刷紙を用いると、高級感のあふれる新規材料として利用価値が高い。

従って、従来金属板のままや、塗装金属板を用いていた分野はもちろん、合板等の木材や樹脂材料が使用されていた分野にも適用することができ、例えば、内壁材、床材、天井材、内装材、パネル、ドア等の建築材料、ロッカー、キャビネット、カウンタ一等の各種家具、家電製品の外装材、自動車や電車 ·船舶等の移動体の内装材として使用でき、また、容器や金具等の構成材料としても利用可能である。

Claims

請求の範囲

1 . 金属板の少なくとも片面に、粘着剤層または接着剤層を介して少なくとも 1 枚の紙が積層されると共に、紙が積層された面の最表層には保護層が形成されていることを特徴とする紙積層金属板。

2 . 前記保護層が撥水性の樹脂皮膜からなるものである請求の範囲第 1項に記載の紙積層金属板。

3 . 前記保護層が、液滴法で 2 3 "Cで測定した水の接触角が 6 0 ° 以上である樹脂皮膜からなるものである請求の範囲第 1項に記載の紙積層金属板。

4. 積層された紙と金属板との 1 8 0度剥離強度が、 0 . 0 1〜 5 . 0 k g f /- 1 0 mm幅の範囲内にあり、かつ、この剥離強度が紙自体の破断強度よりも小さいものである請求の範囲第 1項に記載の紙積層金属板。

5 . 最大伸びが 2 %以上である紙を用いるものである請求の範囲第 1項に記載の紙積層金属板。

6 . 紙が、表面に凹部および Zまたは凸部を有し、この凹部および Zまたは凸部に周囲とは異なる色が施されていることによって視認可能な模様を形成している化粧紙である請求の範囲第 1項に記載の紙積層金属板。

7 . 化粧紙が、少なくとも、紙基材、印刷インク層および樹脂層とから形成されてなり、この樹脂層に凹部および Zまたは凸部が設けられているものである請求の範囲第 6項に記載の紙積層金属板。

8 . 化粧紙の模様が木目模様である請求の範囲第 6項に記載の紙積層金属板。

9 . 化粧紙の樹脂層に凹部が設けられており、この凹部と木目模様の濃色部分が —致しているものである請求の範囲第 8項に記載の紙積層金属板。

1 0 . 化粧紙が、紙基材上の全面に、直接または他の層を介して、木目模様の淡色部分となる第 1印刷インク層を形成し、次いで、樹脂層中の硬化剤と反応してガスを発生する物質を含むインクで、木目模様の濃色部分を印刷して第 2印刷ィンク層を形成した後、第 1印刷ィンク層および第 2印刷ィンク層の上に硬化剤を含有する樹脂層を形成すると共に、第 2印刷インク層で発生するガスによって少なくともこの第 2印刷インク層の上に位置する樹脂層部分を発泡隆起させ、この発泡部全体を研削除去することによって樹脂層に凹部を形成し、第 2印刷インク層をこの凹部の底部となしたものである請求の範囲第 8項に記載の紙積層金属板。

1 1 . 化粧紙が、紙基材上の全面に、直接または他の層を介して、木目模様の淡色部分となる第 1印刷インク層を形成し、次いで、加熱により分解してガスを発生する物質を含むィンクで、木目模様の濃色部分を印刷して第 2印刷ィンク層を形成した後、第 1印刷ィンク層および第 2印刷ィンク層の上に榭脂層を形成すると共に、加熱することにより第 2印刷インク層でガスを発生させて、少なくともこの第 2印刷ィンク層の上に位置する樹脂層部分を発泡隆起させ、発泡部全体を研削除去することによつて樹脂層に凹部を形成し、第 2印刷インク層をこの凹部の底部となしたものである請求の範囲第 8項に記載の紙積層金属板。

1 2 . 建築材料、家具、家電製品の外装材、または車両'船舶の内装材として用いられる請求の範囲第 1項に記載の紙積層金属板。