JP2938863B1 - 化粧紙積層金属板 - Google Patents

化粧紙積層金属板

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JP2938863B1 JP10222092A JP22209298A JP2938863B1 JP 2938863 B1 JP2938863 B1 JP 2938863B1 JP 10222092 A JP10222092 A JP 10222092A JP 22209298 A JP22209298 A JP 22209298A JP 2938863 B1 JP2938863 B1 JP 2938863B1
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Abstract

【要約】 【課題】 耐疵付き性に優れた化粧紙積層金属板を提供
する。 【解決手段】 金属板の少なくとも片面に粘着剤層を介
して化粧紙が積層されている化粧紙積層金属板であっ
て、化粧紙積層金属板の化粧紙面側について、JIS
K 5400に規定されている鉛筆引っかき値試験を試
験機を用いて行った場合に、ある方向(A方向)に鉛筆
を移動させたときに得られる鉛筆引っかき値と、前記A
方向に直交する方向(B方向)に鉛筆を移動させたとき
に得られる鉛筆引っかき値が、共に2H以上であるもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板に意匠性に
優れた化粧紙が積層された複合金属板に関し、詳細に
は、先鋭な部材で引っかいても、化粧紙が破損しない構
成の耐疵付き性に優れた化粧紙積層金属板に関する。こ
の化粧紙積層金属板は、住宅や構造物における内壁材、
床材、天井材、内装材、パネル、ドア等の建築材料や、
各種家具として、また家電製品の外装部材や容器、自動
車や車両の内装材等、様々な分野に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】金属板に意匠性を付与する目的で種々の
技術が開発されている。例えば、めっき金属板あるいは
非めっき金属板表面に樹脂塗装を施すことにより、また
は樹脂塗装後に美しい色彩や柄模様を印刷することによ
り、美麗な塗装金属板を得る方法や、金属板の熱間圧延
時にその表面に自然に形成される黒色酸化膜を利用した
り、人為的に紺色やその他の色彩を有する酸化膜を金属
表面に形成することにより、様々な色調の装飾被覆が施
された鋼板あるいはチタン合金板を得る方法が実用化さ
れている。これらの従来技術によれば、美麗な外観・意
匠性を有する金属板が得られるが、その触感や冷たさ等
の手ざわりは金属板の域を出ない。
【0003】一方、例えばポリ塩化ビニル、ポリオレフ
ィン、アクリル樹脂等のフィルムをラミネートしたラミ
ネート金属板が知られているが、これらのラミネート板
は、耐食性や耐擦傷性等の改善が主目的であり、意匠性
に優れたものは少ない。また、加工性が重要視されるラ
ミネート板の場合には、熱可塑性フィルムが用いられる
ため、熱に弱い。さらに、ラミネート鋼板の中でも特に
多用されているいわゆる「塩ビ鋼板」は、燃焼によって
有毒ガスを発生して公害原因となるポリ塩化ビニルフィ
ルムをラミネートしているため、問題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ポリ塩化ビニルの代わ
りに、紙を金属板に貼った積層板が検討されている。紙
を積層することにより、温かみのある感触を与えると共
に、自由な意匠性を金属板に与えることができる。しか
し、紙は針や、ペン先のように先が尖ったもの(先鋭部
材)に引っかかれると、すぐに金属板から線状に削り取
られて剥がれてしまい、疵が付くという問題点を持って
いる。
【0005】化粧紙の上に、堅固なトップコート層を設
ければ疵付き性は向上するが、曲げ加工を行うと堅固な
トップコート層が割れてしまうため、硬い樹脂によるト
ップコート層の採用は、加工性の点からは不適である。
【0006】そこで本発明では、硬いトップコート層を
設けて加工性を悪化させるのではなく、化粧紙の耐疵付
き性を向上させて、先鋭部材によって破損することのな
い化粧紙積層金属板を提供することを課題として掲げた
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の化粧紙積層金属
板は、金属板の少なくとも片面に粘着剤層を介して化粧
紙が積層されている化粧紙積層金属板であって、化粧紙
積層金属板の化粧紙面側について、JIS K 540
0に規定されている鉛筆引っかき値試験を試験機を用い
て行った場合に、ある方向(A方向)に鉛筆を移動させ
たときに得られる鉛筆引っかき値と、前記A方向に直交
する方向(B方向)に鉛筆を移動させたときに得られる
鉛筆引っかき値が、共に2H以上であるところに最大の
特徴有する化粧紙積層金属板である。
【0008】化粧紙が裏打ち樹脂層を有する構成や、化
粧紙と金属板との間に中間層が積層されている構成は、
いずれも耐疵付き性改善のために効果的な実施態様であ
る。中間層としては、環境に負荷の少ない紙や不織布が
好ましい。化粧紙と中間層および化粧紙と中間層の間に
存在する層との合計厚みが60μm以上であると、疵付
き性の改善効果が一層発揮される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の化粧紙積層金属板は、金
属板の少なくとも片面に粘着剤層を介して化粧紙が積層
されているものであり、最大の特徴は、化粧紙積層金属
板の鉛筆硬度が高いことである。化粧紙と金属板との間
に、化粧紙の裏打ち樹脂層や中間層が存在することによ
り、化粧紙を含む積層材全体の強度が向上して耐疵付き
性が改善されるものと考えられる。以下、本発明を説明
する。
【0010】本発明では、化粧紙積層金属板の化粧紙面
側について、JIS K 5400に規定されている鉛
筆引っかき値試験を試験機を用いて行った場合に、ある
方向(A方向)に鉛筆を移動させたときに得られる鉛筆
引っかき値と、前記A方向に直交する方向(B方向)に
鉛筆を移動させたときに得られる鉛筆引っかき値(以下
鉛筆硬度という)が、共に2H以上でなければならな
い。A方向、B方向ともに2Hより小さい鉛筆硬度を示
すものでは、耐疵付き性(引っかいたときの破損しにく
さ)が悪く、好ましくない。
【0011】化粧紙の基材である紙には方向性があり、
抄紙機で紙を抄造する場合の進行方向を紙の縦方向と、
また進行方向に直交する方向を紙の横方向といい、縦方
向に繊維が並びやすいことが知られている。すなわち、
引張強さは縦方向が強く、伸びは横方向の方が大きくな
る。このような異方性が極端であると、紙の縦方向の鉛
筆硬度のみが2H以上であっても、横方向はBである可
能性もあり、この方向に先鋭部材で引っかかれると、紙
が線状に剥離してしまうことになる。このため、本発明
では、紙の縦・横にとらわれず、ある方向(A方向)と
その方向に直交する方向(B方向)の2方向についての
鉛筆硬度について、共に2H以上であることが必要であ
ると定めた。なお、紙の縦横が目視ではっきりわかる場
合は、A方向として縦方向を、B方向として、横方向を
選択するべきである。異方性の度合いが最も顕著に現れ
るからである。
【0012】このような鉛筆硬度を示す化粧紙として
は、化粧紙の紙基材の裏側(化粧面と反対側)に裏打ち
樹脂層を有する化粧紙等が挙げられる。また、後述する
中間層の存在によっても、鉛筆硬度と耐疵付き性が向上
する。
【0013】本発明の化粧紙積層金属板の基材である金
属板としては、鋼板、銅板、Al板、チタン板、各種合
金板等が挙げられる。公知の防食用表面処理を施してお
いてもよい。また、金属板として金属箔を用いることも
可能である。金属板の厚み(mm)は、用途に応じて適
宜選択することができるが、実用上、0.3〜3mm程
度である。
【0014】化粧紙は、紙を基材とし、意匠性を有して
いるもの(化粧されているもの)であれば、特に限定さ
れず用いることができる。すなわち、紙自体が意匠性を
有するように染色されているか、紙の表面に印刷等によ
って意匠性が付与されたものである。厚みや坪量は用途
に応じて適宜選択されるが、通常、坪量15〜200g
/m2 のものが好ましく用いられる。化粧紙の紙基材と
して、クルパック加工が施された紙(クルパック紙)を
用いてもよい。
【0015】また、紙の表面に凹部および/または凸部
を有し、この凹部および/または凸部に周囲とは異なる
色が施されていることによって視認可能な模様が形成さ
れているもの、模様に合致させて凹凸が付けられたより
立体的な模様を持つ化粧紙も好ましい。特開昭47−3
2911号、特開昭48−674号、特開昭48−77
7号、特開昭63−77571号等に記載されたような
方法で得られる立体的な木目調の化粧紙も、意匠性に優
れており好ましいものである。
【0016】紙基材の上に印刷インク層や樹脂層等を設
けることによって模様が形成された化粧紙が得られる。
公知の印刷インクや樹脂塗料(コーティング剤)を使用
すればよい。また、多色印刷を施したり、印刷インク層
や樹脂層を複数層設ける構成も可能である。化粧紙に
は、防汚や保護のために最表層に保護層(10〜40μ
m程度)が設けられているが、印刷インク層、保護層共
に、燃焼の際に有毒ガスが発生しないように、ポリ塩化
ビニル樹脂系以外のものを用い、加工性を悪化させるこ
とのない程度の硬さを有する樹脂を用いることが好まし
い。具体的には、ポリエチレンやポリプロピレン等のポ
リオレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレンブタジエン
樹脂、酢酸ビニル樹脂等である。なお、本発明でいう
「樹脂」とは、重合体・共重合体はもとより、必要に応
じて、モノマー、プレポリマー、水、有機溶媒、硬化
剤、硬化触媒、増粘剤、濡れ性改良剤、可塑剤、充填材
等が混合されているものも含む意味である。
【0017】化粧紙として、紙基材の裏側(化粧面と反
対側)に裏打ち樹脂層が形成された化粧紙が、耐疵付き
性の点からは好ましい。裏打ち樹脂層として用いること
のできる樹脂は、上記保護層用の樹脂として例示したも
のである。また、裏打ち樹脂層を有する化粧紙を用いる
と、この裏打ち樹脂層を、後述する中間層を接着するた
めの粘・接着剤層として用いることができるため、好ま
しい。裏打ち樹脂層は、化粧紙の紙基材への樹脂のコー
ティングや樹脂フィルムのラミネートによって形成する
ことができる。
【0018】化粧紙は金属板に粘着剤層を介して積層さ
れる。後述するように、中間層が介在する場合もある。
意匠性の点から、化粧紙は最表層に位置させる。
【0019】化粧紙を金属板に積層するための粘着剤の
種類は、特に限定されない。用途や使用環境等に応じ
て、適宜、粘着剤に変えて接着剤を選択してもよい。従
って、本発明で言う「粘着剤」は、粘着剤と接着剤を含
む概念である。曲げ加工後、高温雰囲気下での使用が予
定されている場合には、接着剤を用いることが推奨され
る。通常は、接着後に硬化してしまう接着剤ではなく、
曲げ加工が行いやすいため、粘着剤を用いる。
【0020】具体的には、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニル
−エチレン共重合体(EVA)等のポリ酢酸ビニル系、
ポリ(メタ)アクリル酸および/またはそのエステル
や、これらとポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビ
ニル等との共重合体等のアクリル樹脂系、ポリウレタン
樹脂系、ポリエステル樹脂系、ゴム系、ポリオレフィン
系、SBSやSIBS等のポリスチレン系、エポキシ樹
脂系、フェノール樹脂系、その他公知の粘着剤が使用で
きる。粘着剤の塗布量は、乾燥後の付着量として通常
0.5〜40g/m2 である。40g/m2 を超える
と、化粧紙を積層する際に皺が入ることがある上に、コ
スト的に無駄である。0.5g/m2 未満では良好な接
着力が得られない。これらの粘着剤は、水分散型、水溶
液型、溶剤型、無溶剤型等いずれでもよい。
【0021】粘着剤は、金属板に直接塗布するか、粘着
剤のフィルムを金属板にラミネートすることにより金属
板上に供給できる。塗布する場合の塗布方法は特に限定
されず、ロールコーティング、スプレーコーティング、
ノズルコーティング、ディップコーティング法等が採用
できる。
【0022】粘着剤を塗布した後は、化粧紙をラミネー
トする。無溶剤型以外の粘着剤を用いるときは、塗布後
に、熱風乾燥炉を通過させるなどの方法で、溶媒あるい
は分散媒の一部または全部を揮発させた後、化粧紙を積
層することが好ましい。また粘着剤が乾燥(溶媒の揮
発)あるいは硬化してしまう前に、化粧紙をラミネート
することもできる。裏打ち樹脂層がない場合、化粧紙の
紙基材が有する空隙に粘着剤が含浸するので密着力向上
効果が得られるためである。化粧紙をラミネートした後
は、熱風乾燥炉を通過させるなどの方法で、粘着剤が完
全に乾燥・硬化するように加熱することが好ましい。
【0023】本発明の化粧紙積層金属板は、最表層の化
粧紙と金属板との間に、さらに中間層を設けることが好
ましい。裏打ち樹脂層あるいは中間層または両方の存在
によって、金属板上の積層材全体としての強度が上が
り、疵付き性が向上すると共に、金属板上の積層材が何
層にもなってそれぞれが接着しているために、化粧紙と
金属板との密着性が向上するからである。
【0024】中間層としては、燃焼によって有毒ガスが
発生しない材料であれば特に限定されないが、環境に配
慮した化粧紙積層板という観点からは、中間層の素材
を、プラスチックフィルムよりも、紙(クルパック紙を
含む)や不織布等とすることが望ましい。中間層は、1
層のみに限らず、2層以上設けてもよく、各層間は、前
記した粘着剤層によって接着される。粘着剤の種類、塗
布方法は前記したとおりである。また、化粧紙として裏
打ち樹脂層を有するものを用いる場合には、中間層を化
粧紙に接着する場合に、この裏打ち樹脂層を利用するこ
とができる。熱可塑性樹脂が化粧紙の裏打ち樹脂層であ
る場合は、加熱ラミネートによって中間層を積層するこ
とができ、熱硬化型樹脂が裏打ち樹脂層として化粧紙に
コーティングされる場合は、コーティング後、すぐに中
間層を重ねて圧着すれば、中間層の積層が完了する。
【0025】この中間層によって、本発明の化粧紙積層
金属板は、例えば、化粧紙−粘着剤層−中間層−粘着剤
層−金属板、化粧紙−粘着剤層−中間層−粘着剤層−中
間層−粘着剤層−金属板、化粧紙(裏打ち樹脂層)−中
間層−粘着剤層−金属板、というような様々な構成を採
用することができる。
【0026】本発明の化粧紙積層金属板において、耐疵
付き性の改善効果をより一層発揮させるには、化粧紙と
中間層および化粧紙と中間層の間に存在する層との合計
厚みを60μm以上にすることが好ましい。金属板の直
上の粘着剤層よりも上に存在する各層の合計厚みを60
μm以上とすることにより、積層材全体の強度が上が
り、疵付きにくくなるためである。なお、化粧紙が保護
層や裏打ち樹脂層を有する場合はそれも合計厚みに含め
るものとし、化粧紙と中間層の間の粘着剤層や、また中
間層や粘着剤層(一番下の粘着剤層のみ含めない。)が
複数層あればそれも合計して、厚みをカウントするもの
とする。
【0027】本発明の化粧紙積層金属板は以上のように
構成されており、加工性に優れているので、例えば、間
仕切りユニット、内壁材、天井材、床材、ドア、サッシ
の枠材等の建材分野、蝶番やヒンジ、錠等の金属製の金
物類、机、椅子、ロッカー、キャビネット、スタンド、
本棚、書庫、パーティション、ベッド等の家具用途、テ
レビ、冷蔵庫、洗濯機、クーラー、照明器具等の家電製
品の外装部材、容器、自動車や車両の内装材等に適用可
能である。
【0028】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・
後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て
本発明の技術範囲に包含される。
【0029】実施例および参考例 表1〜4に示した各種金属板にクロメート処理(Cr:
30mg/m2 )を施した後、ロールコート法でアクリ
ル系粘着剤を乾燥後に10g/m2 となるように塗布し
た(アクリル系粘着剤の存在は表では省略した)。各種
積層材を積層し、得られた積層金属板に対して、下記特
性評価を行い、結果を表1〜4に併記した。厚さ15μ
mのAl箔以外は、すべて厚さ0.6mmの金属板を用
いた。
【0030】[積層材の種類および表中での略語] ・化粧紙(「化」と省略した場合がある):紙に木目調
の立体的模様を形成した化粧紙(裏打ち樹脂層はなし) ・化粧紙/各種樹脂:裏打ち樹脂層を有する化粧紙。樹
脂の種類と厚さを化粧紙の右に記載 ・紙:普通の紙 ・不織布(「不」と省略した場合がある):ポリエチレ
ン製不織布
【0031】[樹脂の略語] ・PU :ポリウレタン樹脂 ・PE :ポリエチレン樹脂 ・AR :アクリル樹脂 ・EP :エポキシ樹脂 ・PEst :ポリエステル樹脂
【0032】[特性評価方法] ・鉛筆引っかき値(鉛筆硬度) 化粧紙積層金属板の化粧紙面側について、ある方向(A
方向)に鉛筆を移動させたときに得られる鉛筆引っかき
値と、前記A方向に直交する方向(B方向)に鉛筆を移
動させたときに得られる鉛筆引っかき値を、JIS K
5400に規定されている鉛筆引っかき値試験を試験
機を用いて測定した。引っかき値は、濃度記号が互いに
隣り合う二つの鉛筆について、破れが2回以上と2回未
満とになる一組を求め、2回未満となる鉛筆の濃度番号
を、各方向の鉛筆硬度とした。
【0033】・コインスクラッチテスト スクラッチテスターに10円硬貨をセットして500g
の荷重をかけながら、化粧紙積層金属板の化粧紙面側を
引っかき、化粧紙が削り取られて疵が付く状態を目視で
観察した。この場合も、任意のA方向とこれに直交する
B方向の2方向についてテストした。2方向のスクラッ
チテストにおいて、疵付きが全く無いものを◎、いずれ
かの方向において疵がわずかに発生したものを○、いず
れかの方向において疵が少し発生したものを△、いずれ
かの方向において疵が著しく発生したものを×とした。
【0034】・プレス加工時の耐疵付き性 化粧紙積層金属板を箱状体にするために4回の90°曲
げプレス加工を行ったときの曲げ部近傍の化粧紙の破断
(クラック)の発生状況および剥離状況を目視観察し
た。クラックの発生が全く無いものを◎、クラックがわ
ずかに発生したものを○、クラックが少し発生したもの
を△、クラックが著しく発生したものを×とした。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明は、意匠性に優れた化粧紙積層金
属板であると共に、紙と金属板との間の積層材に着目し
て、耐疵付き性を向上させることに成功したものであ
る。従って、先鋭な部材で引っかいても、化粧紙が削り
取られて破損することがないので、種々の形状に加工で
きるようになった。従って、金属板のままで、あるいは
塗装金属板が使用されていた分野はもちろん、合板等の
木材や樹脂材料が使用されていた分野にも適用すること
ができるようになった。
フロントページの続き (72)発明者 三木 賢二 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭51−22768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 E04F 13/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の少なくとも片面に粘着剤層を介
    して化粧紙が積層されている化粧紙積層金属板であっ
    て、 化粧紙積層金属板の化粧紙面側について、JIS K
    5400に規定されている鉛筆引っかき値試験を試験機
    を用いて行った場合に、ある方向(A方向)に鉛筆を移
    動させたときに得られる鉛筆引っかき値と、前記A方向
    に直交する方向(B方向)に鉛筆を移動させたときに得
    られる鉛筆引っかき値が、共に2H以上であることを特
    徴とする化粧紙積層金属板。
  2. 【請求項2】 化粧紙が裏打ち樹脂層を有するものであ
    る請求項1に記載の化粧紙積層金属板。
  3. 【請求項3】 化粧紙と金属板との間に、中間層が積層
    されている請求項1〜2のいずれかに記載の化粧紙積層
    金属板。
  4. 【請求項4】 上記中間層が、紙および/または不織布
    である請求項3に記載の化粧紙積層金属板。
  5. 【請求項5】 化粧紙と中間層および化粧紙と中間層の
    間に存在する層との合計厚みが60μm以上である請求
    項1〜4のいずれかに記載の化粧紙積層金属板。
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