JP3069463B2 - フッ素樹脂塗膜の意匠鋼板 - Google Patents

フッ素樹脂塗膜の意匠鋼板

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JP3069463B2
JP3069463B2 JP5080045A JP8004593A JP3069463B2 JP 3069463 B2 JP3069463 B2 JP 3069463B2 JP 5080045 A JP5080045 A JP 5080045A JP 8004593 A JP8004593 A JP 8004593A JP 3069463 B2 JP3069463 B2 JP 3069463B2
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浩治 森
啓一 渡辺
謙二 輿石
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【001】
【産業上の利用分野】本発明は、最上層にフッ素樹脂塗
膜を有する意匠鋼板に関する。
【002】
【従来技術】近年、家電機器やユニットバスなどでは、
外装に意匠鋼板を使用して、外観の高級化をはかってい
るが、家電機器外板に使用されているものの大部分は次
のように柄印刷の樹脂フィルムを鋼板にラミネ−トした
ものである。 (1)透明PET(2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−
ト)/印刷・接着剤層/着色PVC(可塑化ポリ塩化ビ
ニル樹脂)/接着剤層/鋼板の構造のもの。 (2)透明PET/印刷・接着剤層/接着剤層/鋼板の
構造のもの。 (3)鋼板に印刷柄を転写した後、印刷柄の上に透明塗
膜を設ける方法により製造した透明熱硬化型もしくは放
射線硬化型塗膜/転写層(着色層/)/鋼板の構造のも
の。 (4)マイカ、アルミニウムなどの粉末を分散させた塗
料を塗装した熱硬化型もしくは放射線硬化型塗膜/(プ
ライマ−層/)/鋼板の構造のもの。 また、ユニットバス壁装板に使用されているのは、大半
が透明PVC/印刷層/着色PVC/接着剤層/鋼板の
構造のものである。
【003】一方、ガステ−ブルも最近は天板部材にプレ
コ−ト鋼板を用いて、意匠性を高めようとする傾向が強
まっている。このガステ−ブルの天板部材の場合、食用
油や種々の食品の汚れが付着するので、それらにより腐
食されず、また、付着しても容易に拭き取り易いことが
必要である。しかし、前記の家電機器やユニットバスの
外装の意匠鋼板は表面がPET、熱硬化型もしくは放射
線硬化型塗膜、PVCであるため、フッ素樹脂塗膜に比
べて耐汚染性、耐薬品性、非粘着性に乏しい。このた
め、食用油や食品により汚れやすく、使用できない。そ
こで、プレコ−ト鋼板としては、鋼板に耐汚染性、耐薬
品性、非粘着性に優れたフッ素樹脂塗料を塗装したもの
が使用されている。
【004】しかしながら、使用フッ素樹脂塗装鋼板は、
着色塗料を鋼板に塗装したものであるため、塗膜は無地
で、意匠性が劣っていた。この鋼板の場合、塗膜中にア
ルミニウム粉末などを分散させれば、ある程度意匠性を
付与できるが、印刷柄と組み合わせたような高意匠の外
観にすることができない。また、フッ素樹脂塗膜は加工
性が劣るため、鋼板との間にプライマ−層を介在させた
程度ではコ−ナ−部に剥離が生じてしまう。
【005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる点に
鑑み、加工性、意匠性に優れたフッ素樹脂塗膜の意匠鋼
板を提供するものである。
【006】
【課題を解決するための手段】本発明は、片面に柄印刷
を施した可塑化ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの印刷面に
フルオロエチレン−ビニルエ−テル共重合体とイソシア
ネ−ト化合物を主成分とする組成物の硬化塗膜を設けた
複合フィルムを可塑化ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの未
印刷面が接着剤層と接触するように鋼板上に接着剤層を
介して積層した。
【007】
【作用】本発明の意匠鋼板は、フッ素樹脂のフルオロエ
チレン−ビニルエ−テル共重合体とイソシアネ−ト化合
物を主成分とする組成物の硬化塗膜が最上層に位置して
いるので、耐汚染性、耐薬品性、非粘着性に優れてい
る。また、印刷柄はこの塗膜および接着剤層により被覆
されているので、鋼板表面の汚れを拭き取っても、印刷
柄が薄くなるようなことはない。さらに、塗膜と鋼板と
の間には可塑化ポリ塩化ビニル樹脂フィルムが介在して
いるため、加工性に優れている。
【008】本発明の意匠鋼板は、鋼板に接着剤層を形成
して、複合フィルムを積層することにより製造される。
接着剤層形成にあたっては、形成前に脱脂処理、化成処
理などの前処理を通常施すが、これは鋼板の表面性状に
より省略することも可能である。また、密着性、耐食性
を高めるために前処理後接着剤層形成前にプライマ−層
を形成してもよい。このプライマ−層には必要に応じて
防錆顔料、着色顔料、体質顔料などを添加してもよい。
鋼板は冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき
鋼板、複合めっき鋼板、ステンレス鋼板などでよい。
【009】複合フィルムの積層は、接着剤により行う
が、接着剤には可塑化ポリ塩化ビニル樹脂フィルム(以
下PVCフィルムという)と鋼板の一般的な接着剤を使
用することができる。この接着剤は1液型、2液型でも
PVCフィルムを接着できるものであれば、特に限定は
なく、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレ
タン系接着剤であってもよい。また、接着剤には防錆顔
料、着色顔料、体質顔料などを添加してもよい。
【010】複合フィルムは、PVCフィルムの片面に柄
印刷を施し、その印刷面にフルオロエチレン−ビニルエ
−テル共重合体とイソシアネ−ト化合物を主成分とする
組成物の硬化塗膜を設けたものである。PVCフィルム
への柄印刷は特に限定されないが、グラビア印刷が適し
ている。印刷インキとしては、アクリル系、ポリエステ
ル系、ポリウレタン系、フッ素系樹脂などのベ−ス樹脂
に顔料や種々の添加剤を配合したものでよい。また、両
フィルムを積層する接着剤としては特に限定はないが、
ポリエステル系、ポリウレタン系、エポキシ系などの接
着剤を用いることができる。
【011】PVCフィルムの代わりにエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマ−フィ
ルムを使用することも考えられるが、接着性、耐食性、
耐湿性、印刷適合性などは、PVCフィルムに比べる
と、性能が劣る。PVCフィルムはポリ塩化ビニル樹脂
に可塑剤、安定剤、顔料、その他の添加剤(例えば、紫
外線吸収剤)などを配合した組成物をカレンダ−加工法
もしくは押し出し加工法によりフィルム化したもので、
ポリ塩化ビニル樹脂は塩化ビニルホモポリマ−の他に酢
酸ビニル、エチレンなどのような塩化ビニルモノマ−と
共重合可能なモノマ−との共重合体を含むが、可塑剤、
安定剤、顔料には特に限定がない。フィルム厚さは、5
0〜300μm程度が好ましい。
【012】フルオロエチレン−ビニルエ−テル共重合体
とイソシアネ−ト化合物を主成分とする組成物の硬化塗
膜は、例えば、一般式:
【化1】 で表されるフルオロエチレン−ビニルエ−テル共重合体
(XはF、CF3またはClであり、Rはアルキレン基
である)と分子中に2個以上のイソシアネ−ト基を有す
る化合物を主成分とし、これに芳香族系炭化水素、カル
ボン酸エステル、ケトン、エ−テルなどの有機溶剤、有
機スズ化合物のような硬化触媒を添加した透明塗料組成
物を常温から80℃程度の温度で乾燥させたものであ
る。PVCフィルムへの硬化塗膜の形成は、公知方法に
よればよいが、ロ−ルコ−ト法が好ましい。硬化塗膜の
厚さは10μm以上であれば、十分な耐汚染性、耐薬品
性が得られる。
【013】フルオロエチレン−ビニルエ−テル共重合体
とイソシアネ−ト化合物を主成分とする組成物の硬化塗
膜は、エンボス適温が150〜200℃と可塑化ポリ塩
化ビニル樹脂のエンボス適温に近似しているので、複合
フィルムには良好なエンボス加工を施すことができる。
エンボス加工に際しては、エンボス柄が細か過ぎると、
汚染因子を物理的に吸着し、見かけ上、耐汚染性が乏し
いようになるので、エンボス柄は耐汚染性を考慮して選
択するのが好ましい。
【014】
【実施例】
(1)複合フィルムの作製 ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して、Ba−Zn
系安定剤を3重量部、エポキシ化大豆油を2重量部、顔
料(TiO25重量部と所定着色剤)および可塑剤(D
OP)を20重量部混合した後、テストロ−ルを用いて
180℃で10分間混練して、種々の厚さのPVCフィ
ルムを作製し、各フィルムの片面に石目柄をグラビア印
刷した。次に、表1に示すフルオロエチレン−ビニルエ
−テル共重合体とイソシアネ−ト化合物を主成分とする
組成物をPVCフィルムの印刷面に所定厚さになるよう
に塗布して、100℃で1分間加熱した。なお、表1
で、複合フィルムNo.1〜5は梨地柄のエンボスを施
した。
【015】
【表1】 (注1)FEVE1は、テトラフルオロエチレン−ω−
ヒドロキシブチルビニルエ−テル−シクロヘキシルビニ
ルエ−テル−エチルビニルエ−テル共重合体を主樹脂と
している。 (注2)FEVE2は、クロロトリフルオロエチレン−
ω−ヒドロキシブチルビニルエ−テル−n−ブチルビニ
ルエ−テル共重合体を主樹脂としている。 (注3)FEVE3は、ヘキサフルオロプロピレン−ω
−ヒドロキシブチルビニルエ−テル−n−ブチルビニル
エ−テル共重合体を主樹脂としている。 (注4)FEVE4は、テトラフルオロエチレン−エチ
ルビニルエ−テル−n−ブチルビニルエ−テル共重合体
を主樹脂としている。 (注5)FEVE5は、ヘキサフルオロプロピレン−シ
クロヘキシルビニルエ−テル−n−ブチルビニルエ−テ
ル共重合体を主樹脂としている。
【016】(2)ラミネ−ト鋼板の製造 電気亜鉛めっき鋼板(目付量片面20g/m2、板厚0.
4mm)に塗布型クロメ−ト処理を施して、フェノキシ
樹脂系プライマ−を乾燥厚さで5μmになるように塗布
した後、プライマ−層の上に2液型ポリエステル系接着
剤を乾燥厚さ5μmになるように塗布して、最高到達鋼
板温度が200℃になるように焼き付け、直ちにシリコ
ンゴムロ−ルを用いて複合フィルムをラミネ−トした。
【017】以上のようにして得られたラミネ−ト鋼板を
表2に示すような汚染因子と室温下で1週間接触させ、
エタノ−ルで拭き取った後、鋼板表面の汚染度を観察
し、全く汚染されなかったものを◎、わずかに汚染され
たものを○、ある程度汚染されたものを△、かなり汚染
されたものを×で評価した。
【018】
【表2】
【019】また、得られたラミネ−ト鋼板に曲げ加工性
試験(180度密着曲げ)、衝撃加工性試験(デュポン
衝撃加工試験、荷重1kg、落下高さ50cm)および
耐傷付き性試験(ポリ塩化ビニリデン製網状タワシでこ
する)を行った。この結果を表3に示す。
【020】
【表3】
【021】
【発明の効果】以上のように、本発明の意匠鋼板は、フ
ッ素樹脂を使用しているが、意匠性、加工性に優れてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 輿石 謙二 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新 製鋼株式会社 鉄鋼研究所 塗覆装研究 部内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 102 B32B 31/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に柄印刷を施した可塑化ポリ塩化
    ビニル樹脂フィルムの印刷面にフルオロエチレン−ビニ
    ルエ−テル共重合体とイソシアネ−ト化合物を主成分と
    する組成物の硬化塗膜を設けた複合フィルムを可塑化ポ
    リ塩化ビニル樹脂フィルムの未印刷面が接着剤層と接触
    するように鋼板上に接着剤層を介して積層したことを特
    徴とするフッ素樹脂塗膜の意匠鋼板。
JP5080045A 1993-03-15 1993-03-15 フッ素樹脂塗膜の意匠鋼板 Expired - Lifetime JP3069463B2 (ja)

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