JP2938862B1 - 化粧紙積層金属板 - Google Patents

化粧紙積層金属板

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Abstract

【要約】 【課題】 加工性に優れた化粧紙積層金属板を提供す
る。 【解決手段】 金属板の少なくとも片面に粘着剤層を介
して化粧紙が積層されている化粧紙積層金属板であっ
て、この化粧紙積層金属板を、ある方向を長手方向にし
てJIS Z 2201に規定されている5号試験片に
切り出した試験片Aと、試験片Aの長手方向に直交する
方向を長手方向にしてJIS Z 2201に規定され
ている5号試験片に加工した試験片Bを作成し、20
℃、RH65%の雰囲気下、引張速度1mm/minで
それぞれの試験片について引張試験を行って化粧紙が破
断したときの伸びを測定した際に、試験片Aの伸び(A
e)と試験片Bの伸び(Be)がそれぞれ4.0%以上
であり、かつ両者の比(Ae/Be)が0.5〜2.0
であるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板に意匠性に
優れた化粧紙が積層された複合金属板に関し、詳細に
は、加工しても化粧紙が破断しない構成の化粧紙積層金
属板に関する。この化粧紙積層金属板は、住宅や構造物
における内壁材、床材、天井材、内装材、パネル、ドア
等の建築材料や、各種家具として、また家電製品の外装
部材や容器、自動車や車両の内装材等、様々な分野に適
用可能である。
【0002】
【従来の技術】金属板に意匠性を付与する目的で種々の
技術が開発されている。例えば、めっき金属板あるいは
非めっき金属板表面に樹脂塗装を施すことにより、また
は樹脂塗装後に美しい色彩や柄模様を印刷することによ
り、美麗な塗装金属板を得る方法や、金属板の熱間圧延
時にその表面に自然に形成される黒色酸化膜を利用した
り、人為的に紺色やその他の色彩を有する酸化膜を金属
表面に形成することにより、様々な色調の装飾被覆が施
された鋼板あるいはチタン合金板を得る方法が実用化さ
れている。これらの従来技術によれば、美麗な外観・意
匠性を有する金属板が得られるが、その触感や冷たさ等
の手ざわりは金属板の域を出ない。
【0003】一方、例えばポリ塩化ビニル、ポリオレフ
ィン、アクリル樹脂等のフィルムをラミネートしたラミ
ネート金属板が知られているが、これらのラミネート板
は、耐食性や耐擦傷性等の改善が主目的であり、意匠性
に優れたものは少ない。また、加工性が重要視されるラ
ミネート板の場合には、熱可塑性フィルムが用いられる
ため、熱に弱い。さらに、ラミネート鋼板の中でも特に
多用されているいわゆる「塩ビ鋼板」は、燃焼によって
有毒ガスを発生して公害原因となるポリ塩化ビニルフィ
ルムをラミネートしているため、問題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ポリ塩化ビニルの代わ
りに、紙を金属板に貼った積層板が検討されている。紙
を積層することにより、温かみのある感触を与えると共
に、自由な意匠性を金属板に与えることができる。しか
し、紙の延性が金属基材に比べて不足しているため、紙
積層金属板を、紙を外側にして(金属板を内側にして)
曲げ加工すると、紙が金属板の伸びに追随できず、曲げ
部分で破断してしまうという問題があった。紙積層金属
板の曲げ加工性が悪いと、用途展開に制限が加えられる
ことから、加工性の改善が嘱望されていた。
【0005】例えば、特開平7−256822号には、
金属板に接着剤を介して紙を貼りつけた紙ラミネート金
属板の加工方法が開示されている。この発明の特徴は、
折り曲げ加工を行う際に、加工部を水で濡らしてから折
り曲げることにより、紙の亀裂の発生を防止するもので
ある。しかし、曲げ加工の際に加工部を一々水で濡らす
のは工程的に煩雑であり、生産性が悪くなる。また、紙
が濡れてしまうと曲げ易くなる反面、紙の強度が低下す
るため、加工によって傷付いたり破れたりするという不
都合が生じる。さらに、紙が濡れた状態のときは金属板
との密着性が劣化するため、加工の度合いによっては紙
が剥離してしまうという問題があった。
【0006】上記観点から本発明では、加工の際に化粧
紙が破断することのない加工性に優れた化粧紙積層金属
板を提供することを課題として掲げたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の化粧紙積層金属
板は、金属板の少なくとも片面に粘着剤層を介して化粧
紙が積層されている化粧紙積層金属板であって、化粧紙
積層金属板を、ある方向を長手方向にしてJIS Z
2201に規定されている5号試験片に切り出した試験
片Aと、試験片Aの長手方向に直交する方向を長手方向
にしてJIS Z 2201に規定されている5号試験
片に加工した試験片Bを作成し、20℃、RH65%の
雰囲気下、引張速度1mm/minでそれぞれの試験片
について引張試験を行って化粧紙が破断したときの伸び
を測定した際に、試験片Aの伸び(Ae)と試験片Bの
伸び(Be)がそれぞれ4.0%以上であり、かつ両者
の比(Ae/Be)が0.5〜2.0であるところに要
旨を有する。この構成の採用によって、加工時の化粧紙
の破断を防ぐことができる。
【0008】化粧紙として裏打ち樹脂層を有するものを
用いる構成、および化粧紙と金属板との間に中間層が積
層されている構成を採用することが好ましい。裏打ち樹
脂層や中間層の存在によって、伸びやすくなると共に、
加工の際の変形応力を分散して緩和することができるた
め、加工性が向上する。中間層としては、紙および/ま
たは不織布が好ましく、裏打ち樹脂層や粘着剤層を介し
て積層されることとなる。
【0009】化粧紙の紙基材として、あるいは中間層に
使用する紙として、クルパック加工が施されたものを用
いることも加工性の向上のための好ましい実施態様であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の化粧紙積層金属板は、金
属板の少なくとも片面に粘着剤層を介して化粧紙が積層
されているものであり、最大の特徴は、化粧紙を積層し
た金属板を引っ張ったときに、化粧紙のある方向とそれ
に直交する方向の伸び挙動が同程度であることと、伸び
やすいことである。
【0011】伸び挙動は、次の方法で測定する。
【0012】化粧紙積層金属板を、ある方向を長手方
向にしてJIS Z 2201に規定されている5号試
験片に加工した試験片Aと、試験片Aの長手方向に直交
する方向を長手方向にしてJIS Z 2201に規定
されている5号試験片に加工した試験片Bを作成する。
このとき予め試験片の金属板側に1mm間隔で線を引い
ておく。
【0013】20℃、RH(相対湿度)65%の雰囲
気下、引張速度1mm/minでそれぞれの試験片につ
いて引張試験を行う。
【0014】試験片の化粧紙が破断したのを目視で確
認したら、引張試験をやめて、金属板側にひいておいた
目盛りがどれだけ伸びたかを測定し、引張後の全長を引
張前の全長で割り、破断伸び(%)とする。
【0015】本発明の化粧紙積層金属板は、試験片Aの
破断伸び(Ae)と試験片Bの破断伸び(Be)がそれ
ぞれ4.0%以上であり、かつ両者の比(Ae/Be)
が0.5〜2.0でなければならない。なお、この値
は、化粧紙積層金属板についての試験結果から導かれた
値であり、化粧紙自体の値ではないが、化粧紙自体の値
とほとんど相違はない。
【0016】Ae、Beがそれぞれ4.0%より小さい
と、伸び不足となり、密着曲げなどの過酷な加工を行っ
たときに、化粧紙が破断してしまう。また、Ae/Be
が0.5より小さいか、2.0を超えると、化粧紙の伸
び挙動が、化粧紙の方向によって異なることとなり、円
筒状に成形するときに皺が入りやすくなるため好ましく
ない。紙は、抄紙機で紙を抄造する場合の進行方向を紙
の縦方向と、また進行方向に直交する方向を紙の横方向
といい、縦方向に繊維が並びやすいことが知られてい
る。すなわち、引張強さは縦方向が強く、伸びは横方向
の方が大きくなる。このような異方性が極端であると、
紙の縦方向に直交するように加工するときに破断しやす
くなったり、円筒成形のとき、紙が縦方向に伸びないた
め皺が入ったりする。そのため、本発明では、紙の縦・
横にとらわれず、ある方向とその方向に直交する方向の
2方向についての伸び挙動に差が少ない紙を選択すると
きの目安として上記要件を定め、化粧紙積層金属板の加
工安定性を高めたのである。なお、紙の縦横が目視では
っきりわかる場合は、Ae/Beとして、縦方向伸びと
横方向の伸びの比を検討するべきである。異方性の度合
いが最も顕著に現れるからである。
【0017】このような伸び挙動を有する化粧紙として
は、後述するように化粧紙に裏打ち樹脂層を設けて伸び
やすくしたものや、抄紙機上でまたは抄紙後に紙の横方
向に沿った微細な皺を多数設けて、縦方向に伸びやすく
するクルパック加工を施した紙に化粧を施したもの等が
挙げられる。
【0018】以下、本発明の化粧紙積層金属板の実施形
態を詳細に説明する。本発明の化粧紙積層金属板の基材
である金属板としては、鋼板、銅板、Al板、チタン
板、各種合金板等が挙げられる。公知の防食用表面処理
を施しておいてもよい。また、金属板として金属箔を用
いることも可能である。金属板の厚み(mm)は、用途
に応じて適宜選択することができるが、実用上、0.3
〜3mm程度である。
【0019】化粧紙は、紙を基材とし、意匠性を有して
いるもの(化粧されているもの)であれば、特に限定さ
れず用いることができる。すなわち、紙自体が意匠性を
有するように染色されているか、紙の表面に印刷等によ
って意匠性が付与されたものである。厚みや坪量は用途
に応じて適宜選択されるが、通常、坪量15〜200g
/m2 のものが好ましく用いられる。化粧紙の紙基材と
して、クルパック加工が施された紙(クルパック紙)を
用いてもよい。
【0020】また、紙の表面に凹部および/または凸部
を有し、この凹部および/または凸部に周囲とは異なる
色が施されていることによって視認可能な模様が形成さ
れているもの、模様に合致させて凹凸が付けられたより
立体的な模様を持つ化粧紙も好ましい。特開昭47−3
2911号、特開昭48−674号、特開昭48−77
7号、特開昭63−77571号等に記載されたような
方法で得られる立体的な木目調の化粧紙も、意匠性に優
れており好ましいものである。
【0021】紙基材の上に印刷インク層や樹脂層等を設
けることによって模様が形成された化粧紙が得られる。
公知の印刷インクや樹脂塗料(コーティング剤)を使用
すればよい。また、多色印刷を施したり、印刷インク層
や樹脂層を複数層設ける構成も可能である。防汚や保護
のためには最表層に保護層が設けられていることが好ま
しい。印刷インク層、保護層共に、燃焼の際に有毒ガス
が発生しないように、ポリ塩化ビニル樹脂系以外のもの
を用い、加工性を悪化させることのない程度の硬さを有
する樹脂を用いることが好ましい。具体的には、ポリエ
チレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、スチレンブタジエン樹脂、酢
酸ビニル樹脂等である。なお、本発明でいう「樹脂」と
は、重合体・共重合体はもとより、必要に応じて、モノ
マー、プレポリマー、水、有機溶媒、硬化剤、硬化触
媒、増粘剤、濡れ性改良剤、可塑剤、充填材等が混合さ
れているものも含む意味である。
【0022】化粧紙として、紙基材の裏側(化粧面と反
対側)に裏打ち樹脂層が形成された化粧紙は、伸びやす
くなると共に、化粧紙としての強度が向上するため、加
工性改善に効果を発揮するものと考えられる。裏打ち樹
脂層として用いることのできる樹脂は、上記保護層用の
樹脂として例示したものである。また、裏打ち樹脂層を
有する化粧紙を用いると、この裏打ち樹脂層を、後述す
る中間層を接着するための粘・接着剤層として用いるこ
とができるため、好ましい。裏打ち樹脂層は、化粧紙の
紙基材側への樹脂のコーティングや樹脂フィルムのラミ
ネートによって形成することができる。
【0023】化粧紙は金属板に粘着剤層を介して積層さ
れる。後述するように、中間層が介在する場合もある。
意匠性の点から、化粧紙は最表層に位置させる。
【0024】化粧紙を金属板に積層するための粘着剤の
種類は、特に限定されない。用途や使用環境等に応じ
て、適宜、粘着剤に変えて接着剤を選択してもよい。従
って、本発明で言う「粘着剤」は、粘着剤と接着剤を含
む概念である。曲げ加工後、高温雰囲気下での使用が予
定されている場合には、接着剤を用いることが推奨され
る。通常は、接着後に硬化してしまう接着剤ではなく、
曲げ加工が行いやすいため、粘着剤を用いる。
【0025】具体的には、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニル
−エチレン共重合体(EVA)等のポリ酢酸ビニル系、
ポリ(メタ)アクリル酸および/またはそのエステル
や、これらとポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビ
ニル等との共重合体等のアクリル樹脂系、ポリウレタン
樹脂系、ポリエステル樹脂系、ゴム系、ポリオレフィン
系、SBSやSIBS等のポリスチレン系、エポキシ樹
脂系、フェノール樹脂系、その他公知の粘着剤が使用で
きる。粘着剤の塗布量は、乾燥後の付着量として通常
0.5〜40g/m2 である。40g/m2 を超える
と、化粧紙を積層する際に皺が入ることがある上に、コ
スト的に無駄である。0.5g/m2 未満では良好な接
着力が得られない。これらの粘着剤は、水分散型、水溶
液型、溶剤型、無溶剤型等いずれでもよい。
【0026】粘着剤は、金属板に直接塗布するか、粘着
剤のフィルムを金属板にラミネートすることにより金属
板上に供給できる。塗布する場合の塗布方法は特に限定
されず、ロールコーティング、スプレーコーティング、
ノズルコーティング、ディップコーティング法等が採用
できる。
【0027】粘着剤を塗布した後は、化粧紙をラミネー
トする。無溶剤型以外の粘着剤を用いるときは、塗布後
に、熱風乾燥炉を通過させるなどの方法で、溶媒あるい
は分散媒の一部または全部を揮発させた後、化粧紙を積
層することが好ましい。また粘着剤が乾燥(溶媒の揮
発)あるいは硬化してしまう前に、化粧紙をラミネート
することもできる。裏打ち樹脂層がない場合は、化粧紙
の紙基材が有する空隙に粘着剤が含浸するので密着力向
上効果が得られるためである。化粧紙をラミネートした
後は、熱風乾燥炉を通過させるなどの方法で、粘着剤が
完全に乾燥・硬化するように加熱することが好ましい。
【0028】本発明の化粧紙積層金属板では、最表層の
化粧紙と金属板との間に、さらに中間層を設けることが
好ましい。中間層の存在によって加工性が向上すること
が見出されたからである。中間層の存在が、加工時の応
力を分散することと、中間層の積層によって、積層材全
体が伸びやすくなると共に強度が向上するためであると
考えられる。また、裏打ち樹脂層あるいは中間層または
両方の存在によって、金属板上の積層材が何層にもなっ
てそれぞれが接着しているために、化粧紙と金属板との
密着性が向上することも加工性の改善に役立っていると
考えられる。
【0029】中間層としては、燃焼によって有毒ガスが
発生しない材料であれば特に限定されないが、環境に配
慮した化粧紙積層板という観点からは、中間層の素材
を、プラスチックフィルムよりも、紙(クルパック紙を
含む)や不織布等とすることが望ましい。中間層は、1
層のみに限らず、2層以上設けてもよく、各層間は、前
記した粘着剤層によって接着される。粘着剤の種類、塗
布方法は前記したとおりである。また化粧紙として裏打
ち樹脂層を有するものを用いる場合には、中間層を化粧
紙に接着する場合に、この裏打ち樹脂層を利用すること
ができる。熱可塑性樹脂が化粧紙の裏打ち樹脂層である
場合は、加熱ラミネートによって中間層を積層すること
ができ、熱硬化型樹脂が裏打ち樹脂層として化粧紙にコ
ーティングされる場合は、コーティング後、すぐに中間
層を重ねて圧着すれば、中間層の積層が完了する。
【0030】この中間層によって、本発明の化粧紙積層
金属板は、例えば、化粧紙−粘着剤層−中間層−粘着剤
層−金属板、化粧紙−粘着剤層−中間層−粘着剤層−中
間層−粘着剤層−金属板、化粧紙(裏打ち樹脂層)−中
間層−粘着剤層−金属板、というような様々な構成を採
用することができる。
【0031】本発明の化粧紙積層金属板は以上のように
構成されており、加工性に優れているので、例えば、間
仕切りユニット、内壁材、天井材、床材、ドア、サッシ
の枠材等の建材分野、蝶番やヒンジ、錠等の金属製の金
物類、机、椅子、ロッカー、キャビネット、スタンド、
本棚、書庫、パーティション、ベッド等の家具用途、テ
レビ、冷蔵庫、洗濯機、クーラー、照明器具等の家電製
品の外装部材、容器、自動車や車両の内装材等に適用可
能である。
【0032】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・
後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て
本発明の技術範囲に包含される。
【0033】実施例および参考例 表1〜5に示した各種金属板にクロメート処理(Cr:
30mg/m2 )を施した後、ロールコート法でアクリ
ル系粘着剤を乾燥後に10g/m2 となるように塗布し
た(アクリル粘着剤の存在は表では省略した)。各種積
層材を積層し、得られた積層金属板に対して、下記特性
評価を行い、結果を表1〜5に併記した。厚さ15μm
のAl箔以外は、すべて厚さ0.3mmの金属板を用い
た。
【0034】[積層材の種類および表中での略語] ・化粧紙(「化」と省略した場合がある):紙に木目調
の立体的模様を形成した化粧紙(裏側の樹脂ラミネート
層はなし) ・化粧紙/各種樹脂:裏打ち樹脂層を有する化粧紙。樹
脂の種類と厚さを化粧紙の右に記載 ・紙:普通の紙 ・不織布(「不」と省略した場合がある):ポリエチレ
ン製不織布 ・クルパック紙(「クル紙」と省略した場合がある):
クルパック加工が施された紙 ・印刷クルパック紙(「印クル紙」と省略した場合があ
る):クルパック加工が施された紙に、木目調の立体的
模様を印刷によって形成した紙
【0035】[樹脂の略語] ・PU :ポリウレタン樹脂 ・PE :ポリエチレン樹脂 ・AR :アクリル樹脂 ・EP :エポキシ樹脂 ・PEst :ポリエステル樹脂
【0036】[特性評価方法] ・化粧紙積層金属板のA方向の伸び(Ae)(%)と、
B方向の伸び(Be)(%)は、前記した方法で測定し
た。 ・90°曲げ 90°曲げ試験を内R:1mmで行い、曲げ部近傍の化
粧紙の破断(クラック)の発生状況および剥離状況を目
視観察した。なお、曲げ試験は、ある任意の一方向と、
それに直交する方向との2方向について行った。2方向
の曲げ試験において、クラックの発生が全く無いものを
◎、いずれかの方向の曲げ試験においてクラックがわず
かに発生したものを○、いずれかの方向の曲げ試験にお
いて著しく発生したものを△、いずれかの方向の曲げ試
験において、曲げ加工が不可能なものを×とした。 ・180°曲げ 90°曲げ試験のときと同様に、2方向についての18
0度OT曲げ試験を行った。曲げ部近傍の紙の破断(ク
ラック)の発生状況および剥離状況を、90°曲げ試験
の時と同様にして評価した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【発明の効果】本発明は、意匠性に優れた化粧紙積層金
属板であると共に、紙の異方性に着目して加工性を向上
させることに成功したものである。従って、加工により
化粧紙が破断することがないので、種々の形態に加工で
き、金属板のままや、塗装金属板を用いていた分野はも
ちろん、合板等の木材や樹脂材料が使用されていた分野
にも適用することができるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 賢二 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭51−22768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の少なくとも片面に粘着剤層を介
    して化粧紙が積層されている化粧紙積層金属板であっ
    て、 化粧紙積層金属板を、ある方向を長手方向にしてJIS
    Z 2201に規定されている5号試験片に切り出し
    た試験片Aと、試験片Aの長手方向に直交する方向を長
    手方向にしてJIS Z 2201に規定されている5
    号試験片に加工した試験片Bを作成し、20℃、RH6
    5%の雰囲気下、引張速度1mm/minでそれぞれの
    試験片について引張試験を行って化粧紙が破断したとき
    の伸びを測定した際に、試験片Aの伸び(Ae)と試験
    片Bの伸び(Be)がそれぞれ4.0%以上であり、か
    つ両者の比(Ae/Be)が0.5〜2.0であること
    を特徴とする化粧紙積層金属板。
  2. 【請求項2】 化粧紙が裏打ち樹脂層を有するものであ
    る請求項1に記載の化粧紙積層金属板。
  3. 【請求項3】 化粧紙と金属板との間に、中間層が積層
    されている請求項1または2に記載の化粧紙積層金属
    板。
  4. 【請求項4】 上記中間層が、紙および/または不織布
    である請求項3に記載の化粧紙積層金属板。
  5. 【請求項5】 上記化粧紙および/または紙として、ク
    ルパック加工が施されたものを用いる請求項1〜4のい
    ずれかに記載の化粧紙積層金属板。
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