WO1996010490A1

WO1996010490A1 - Thermal printing head, and clip type terminal lead and cover used for the same

Info

Publication number: WO1996010490A1
Application number: PCT/JP1995/002015
Authority: WO
Inventors: Takaya Nagahata; Tokihiko Kishimoto; Koji Nishi; Masanori Minamino
Original assignee: Rohm Co., Ltd.
Priority date: 1994-10-03
Filing date: 1995-10-03
Publication date: 1996-04-11
Also published as: DE69525868D1; CN1249994A; EP0978384A3; CN1106945C; EP0729839A1; CN1157298C; EP0978384B1; EP0978384A2; US5739837A; DE69517002D1; CN1056339C; KR0173430B1; EP0978385A3; DE69517002T2; EP0729839A4; DE69525867D1; EP0978385B1; DE69525867T2; EP0978385A2; EP0729839B1

Description

明糸田発明の名称

サーマルブリントへッド、並びにこれに用いられるクリッブ型端子リード及びカバー体技術分野

本発明は、ファクシミリ等に使用されるサーマルプリントヘッドに関する。更に、本発明はかかるサーマルブリントへッドに都合よく用いることができるクリップ型端子リード及びカバー体に関する。背景技術

典型的なサーマルプリントへッドは、例えば、特開平 2— 2 8 6 2 6 1号公報及び特開平 2— 2 9 2 0 5 5号公報に開示されている。これら文献に開示されたサーマルブリントへッドは、金属製の放熱板にセラミック製のへッド基板と合成樹脂製のプリント回路基板とを同一平面伏に並設した構成を有する。へッド基板には、ライン状の印字ドットを形成する発熱抵抗体と、共通電極と、複数の個別電極と、複数個の駆動用 I Cチップと、が設けられている。一方、プリント回路基板には、前記各駆動用 I Cを外部接続用コネクタに接続するための配線パターンが形成されている。

しかしながら、以上の構成のサーマルブリントへッドでは、へッド基板とプリント回路基板とが同一平面内に並設される構成であるから、全体の幅寸法をへッド基板の幅寸法とプリント回路基板の幅寸法との合計よりも小さくすることができず、サイズの大型化が避けられなかった。また、放熱板もそれに伴って大型化するため、全重量の増大にもつながっていた。

そこで、このような問題を解決するために、特開平 3— 5 7 6 5 6号公報は段付き構造となった放熱板にへッド基板とプリント回路基板とを異なる高さに装着した構成のサーマルプリントへッドを提案している。より具体的に説明すると、放熱板は、上位の第 1支持面と下位の第 2支持面とを有しており、第 1支持面にへッド基板をその一方の長手緣部が突出するように固着し、第 2の支持面にプリント回路基板を前記へッド基板の突出縁部に部分的にオーバーラップするように固着している。この結果、ヘッド基板とプリント回路基板とがオーバーラップする分だけ、サーマルブリントへッド全体としての幅寸法を縮小することが可能となる。

しかしながら、上記段付き構造のサーマルブリントへッドでは、へッド基板の下面にプリント基板と上面が密接するように構成しているため、へッド基板から放熱板への熱伝達が、その間に位置するプリント回路基板によって遮られてしまう。この結果、ヘッド基板における大気中への放熱性が低くなり、発熱量が大きくなる高速印字に適合し得なくなる。し力、も、ヘッド基板がブリント回路基板に対して密接していることで、プリント回路基板における厚さ方向の熱膨張がへッド基板に対して直接的に及ぶことになり、へッド基板の変形により印字品質が低下するという問題があった。

更に、段付き構造のサーマルブリントへッドでは、へッド基板とプリント回路基板との間の電気的接梡を細レ、金属線によるワイヤボンディングにて達成してレ、るため、ワイヤボンディングの際のミスが発生し易いという問題もあった。発明の開示

本発明の目的は、これらの問題を解消したサーマルブリントへッドを提供するとにあ

本発明の他の目的は、印字性能が温度の上昇によつて悪化し難レ、サーマルプリントへッドを提供することにある。

本発明の更なる目的は、かかるサーマルブリントへッドに都合良く使用することのできるクリッブ型端子リードを提供することにある。

本発明の更に別の目的は、かかるサーマルブリントへッドに都合良く使用することのできるカバー体を提供することにある。

本発明の第 1の側面によれば、上位の第 1支持面及び下位の第 2支持面とを有する段付き放熱板と、この放熟板の第 1支持面に装着されるとともに、印字用ドッ卜が形成されたへッド基板と、前記放熱板の第 2支持面に装着されるとともに、各種の配線パターンが形成されたプリント回路基板と、を備えたサーマルプリントへッドであって、前記へッド基板は前記放熱板の第 1支持面から第 2支持面に向かって突出する縁部を有しており、前記プリント回路基板は前記へッド基板の突出縁部と所定の隙間をあけてオーバーラップしている構成のサ一マルブリントへッドが提供される。

以上の構成を有するサ一マルブリントへッドの作用と利点については、後に添付図面に基づく実施例に則して具体的に説明する。

前記へッド基板の突出縁部には、温度検出用のサ一ミス夕を搭載してもよい。本発明の好適な実施例によれば、前記へッド基板には前記印字用ドットを駆動するための複数の駆動用〗 Cが搭載されており、前記へッド基板の突出縁部には前記駆動用 I Cに電気接続された複数の接続端子が形成されている。また、前記プリント回路基板には前記へッド基板の接続端子に対応して複数の接続電極が形成されており、前記へッド基板の各接梡端子は前記プリント回路基板の対応する接続電極に金属製のクリッブ型端子リードを介して電気的に接続されている。更に、前記端子リ一ドは、前記へッド基板の突出縁部にクリッブ係合するクリッブ部と、このクリッブ部から前記ブリント回路基板に向かって延びる軸部と、を有している。

好ましくは、前記端子リ一ドの軸部は前記プリント回路基板に向かって斜めに延びて、前記対応する接続電極に半田接合されている。また、前記端子リードの軸部は前記プリント回路基板に対して鈍角に傾斜する先端面を有すると有利である。

前記端子リ一ドのクリッブ部は前記へッド基板の対応する接镜端子に接する係合片を有しており、この係合片の両側縁部は前記接続端子から離れる方向にオフセットしているのが好ましい。この場合、前記端子リードの前記係合片における両側縁部は面取りを施すことによってオフセットさせることができる。或いは、前記端子リ一ドの前記係合片における前記対応する接続端子に対する接触部を、その横切り方向の断面において、前記対応する接続端子に向かって全体が凸状に湾曲するように構成して、これにより結果として、前記係合片の両側縁部がオフセットしたことになる。前記ヘッド基板の接続端子は多層構造とするのが有利である。この場合、接続端子は、金層である最下層と、銀層及び銀パラジウム層から選択される表面層と、を含むようにするのが特に有利である。

前記端子リ一ドのクリッブ部における前記係合片はへッド基板の対応する接続端子とともに絶縁樹脂で被覆してもよい。

好ましくは、前記へッド基板はその長手方向の略中央部において前記放熱板の第 1支持面に固着されており、前記プリント回路基板のその長手方向の略中央部において前記放熱板の第 2支持面に固着されている。この場合、前記ヘッド基板の両端部は前記プリント回路基板の両端部にそれぞれ複数のクリッブ型端子リードを介して接続され、前記プリント回路基板はその両端部が前記へッド基板に近づくように換み変形されているのが特に有利である。

本発明の別の好適な実施例によれば、前記ブリント回路基板は前記へッド基板に向かって張り出すカバ一体により覆われており、このカバー体は、前記ブリント回路基板の所定部分にスナップ係合する複数の係合脚部と、前記放熱板に当接する少なくとも 1個の当接脚部と、を備えている。また、前記カバ一体は前記へッド基板の突出縁部に係合する少なくとも 1個の係合舌片を更に備えているのが好ましい。この場合において、前記カバ一体の当接脚部は、当該カバー体の幅方向にっレ、てみて、前記係合脚部と前記係合舌片との間で且つ当該係合舌片寄りに配置されているのが特に有利である。更に、前記カバー体は静電気導電性の樹脂で構成できる。

本発明の第 2の側面によれば、クリップ部と、このクリッブ部から突出する軸部とを有する軸部と、を備えた金属製のクリッブ型端子リードであって、前記クリップ部は、電気的導通をとるための第 1係合片と、この第 1係合片に対向する少なくとも 1個の第 2係合片と、を有しており、少なくとも前記第 1係合片の両側緣部は前記第 2係合片から離れる方向にオフセッ卜している、クリップ型端子リードが提供される。

以上の構成のクリップ型端子リ一ドは、上記段付き構造のサ一マルブリン卜へッドにおいて有利に使用できるものであるが、その用途は必ずしもこれに限られるものではなく、一般的な 2個の回路基板間の電気的接続をとるためにも利用可能である。

本発明の第 3の側面によれば、放熱板上に支持された回路基板に対するカバー体であって、前記回路基板の所定部分にスナップ係合する複数の係合脚部と、前記放熱板に当接する少なくとも 1個の当接脚部と、を備えている、カバー体が提供される。このような構成のカバ一体の用途も上記段付き構造のサーマルプリントへッドに限られない。

本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下添付図面に基づいて説明する好適な実施例から明らかとなるであろう。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の第 1実施例に係るサ一マルプリントへッドの平面図である。図 2は、同サーマルブリントへッドの図 1における Π— I I矢視図である。

図 3は、図 1の I I I-I I I 断面図である。

図 4は、図 1の IV-IV断面図である。

図 5は、図 1の V-V断面図である。

図 6は、図 1の V卜 VI 断面図である。

図 7は、図 6の要部拡大図である。

図 8は、図 1に示すサーマルブリントへッドの分解斜視図である。

図 9は、図 1に示すサーマルブリントへッドの組立てに用いられる治具をへッド基板及びプリント回路基板とともに示す斜視図である。

図 1 0は、へッド基板とブリント回路基板とを図 9に示す治具を用いて組立てた状態を示す斜視図である。

図 1 1は、図 1 0の XI-XI 断面図である。

図 1 2は、相互に接合されたへッド基板とブリント回路基板とを放熱板に対して装着する状態を示す斜視図である。

図 1 3は、本発明の第 2実施例に係るサーマルブリントヘッドの平面図である。図 1 4は、図 1 3の XIV-XIV断面図である。

図 1 5は、図 1 3の XV-XV断面図である。

図 1 6は、図 1 3の XVI-XVI 断面図である。図 1 7は、図 1 3の XV【I- XVi l 断面図である。

図 1 8は、図 1 3の XVI I I- XVI I I 矢視図である。

図 1 9は、図 1 3に示すサーマルプリントへッドの分解斜視図である。

図 2 0は、図 1 3に示すサーマルプリントヘッドにおいてカバー体を取り付ける直前の状態を示す斜視図である。

図 2 1は、図 2 0における ΧΧΙ-ΧΧΙ 断面図である。

図 2 2は、図 1 3に示すサーマルブリントヘッドにおいてカバー体を取り付ける際の状態を示す図 2 1と同様の断面図である。

図 2 3は、図 1又は図 1 3に示すサーマルプリントヘッドに用いられるクリツプ型端子リ一ドの構成例を示す側面図である。

図 2 4は、図 2 3の XXIV- XXIV断面図である。

図 2 5は、図 2 3に示すクリップ型端子リ―ドの斜視図である。

図 2 6は、図 1又は図 1 3に示すサーマルブリントへッドに用いられるクリップ型端子リ一ドの別の構成例を示す断面正面図である。

図 2 7は、図 2 6に示す端子リードを用いた場合の接端子との接触領域を示す平面図である。

図 2 8は、従来のクリッブ型端子リードの使用状態を示す斜視図である。

図 2 9は、図 2 8に示す従来のクリップ型端子リ一ドの別の使用状態を示す正面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の好適な実施例を、図面に基づいて説明する。

図 1 〜 8は、本発明の第 1実施例に係るサ一マルプリントへッドを示している c このサーマルブリントへッドは、アルミニウム等の金属製の放熱板 1を備えている。図 4〜 8に示すように、この放熱板 1の上面側は、段付き構造となっており、上位の第 1支持面 1 aと下位の第 2支持面 1 bとを有する。第 1支持面 1 aにはへッド基板 2が支持され、第 2支持面 1 bにはプリント基板 1 4が支持されている。第 1支持面 1 aと第 2支持面 1 bとの段差は図 4において符号 Hで表される _t へッド基板 2は長状の長方形であり、セラミツク等の絶緣材料で形成されている。このヘッド基板 2の上面には、その長手方向にライン状に延びる発熱抵抗体 3が形成されていると共に、複数個の駆動用 I C 4が発熱抵抗体 3に平行なァレィ状に搭載されている。これら駆動用 I C 4のうちの中央の 2個の駆動用 I Cの間には、温度感知素子としてのサーミス夕 5 (図 1及び 5参照）が搭載されている。また、図 1に示すように、ヘッド基板 2の上面には、発熱抵抗体 3に対して電気接続された共通電極 6と複数の個別電極 7とが形成されている。更に、へッド基板 2の上面には、各駆動 I C 4に電気接続される配線回路パターン WP (図 4に一部のみ示す）が形成されるとともに、へッド基板 2の両短辺の近傍には複数の接铙端子 8が配置されている。これら接铙端子 8は上述の配線回路バタ一ン WPに電気的に接続されている。また、共通電極 6の両端は、上記接続端子 8と共に外部への電気接続をとるための接続端子として作用する。

図 4に示すように、前記各個別電極 7と各駆動用 I C との間は細い金属線 9 を用いたワイヤボンディングによって接続されており、各駆動用 I C と配線回路パターン WPとの間は細い金属線 1 0を用いたワイヤボンディングによって電気的に接続されている。これら各騷動用 I C 4、サーミス夕 5及び各金属線 9、 1 0は、合成樹脂製の保護コート 1 1にて被覆されている（図し 2、 4及び 5 参照）。

へッド基板 2の一方の長手縁部は放熱板 1の第 1支持面 1 a力、ら第 2支持面 1 b側に適宜寸法 Eだけはみ出すように載置されている（図 4〜7参照）。このはみ出し寸法 Eは、例えば、各駆動用 I C 4及びサ一ミス夕 5が第 1支持面 1 aから第 2支持面 1 b側にはみ出す程度に設定するのが好ましい。

図 8に示すように、へッド基板 2の長手方向の略中央における長さ L 1の部分は接着剤 1 3 (例えば、紫外線硬化型接着剤）にて放熱板 2の第 1支持面 1 aに固着されている。但し、へッド基板 2をその全長にわたって粘着テープにて放熱板 1に固着してもよい。

へッド基板 2のはみ出し長手縁部には、複数のクリップ型端子リード 1 2が各端子電極 8に電気導通するよう圧入固定されている。図 7に示すように、各端子リード〗 2は、金属板から打ち抜き形成されたものであり、へッド基板 2に対してクリップ係合するクリッブ部 1 2 aとこのクリッブ部 1 2 aから放熱板 1の第 2支持面 1 bに向かって斜めに延びる軸部 1 2 bとを有している。

一方、放熱板 1の第 2支持面 1 bに支持されたブリント回路基板 1 4は長状の長方形であり、合成樹脂等の絶縁材料で形成されている。このブリント回路基板 1 4の上面には、その両短辺近傍において、へッド基板 2の接続端子 8に対応する接梡電極 1 5が形成されている。更に、ブリント回路基板 1 4の上面には、接続電極 1 5を当該ブリント回路基板 1 4の略中央部に取付けた外部接続用コネク夕 1 6に電気的に接続するための配線回路パターン（図示せず）が形成されている。外部接続用コネクタ 1 6には、例えば、制御装置（図示せず）から延びるフレキシプルケーブル（図示せず）が電気接続されることになる。

図 8に示すように、ブリント回路基板 1 4の長手方向の略中央における長さ L 2の部分（へッド基板 2の固着部分 L 1にほぼ対応）は、接着剤 1 7 (例えば、紫外線硬化型接着剤）を介して放熱板 1の第 2支持面 1 bに固着されている。図 4〜 7に示すように、この取付状態においては、ブリント回路基板 1 4はへッド基板 2の下方に潜り込む。図示の第 1実施例では、ブリント回路基板 1 4の一方の長手縁部が放熱板 1における第 1支持面 1 aと第 2支持面 1 bとの境界に位置しているため、ブリント回路基板 1 4とヘッド基板 2の重なり量は、ヘッド基板 2のはみ出し長手縁部のはみ出し量 Eに等しい。また、ブリント回路基板 1 4の厚み Tは、放熱板 1における第 1支持面 1 aと第 2支持面 1 bとの段差 Hよりも小さいため、ブリント回路基板 1 4とヘッド基板 2との間には、隙間 1 8が形成されることになる。

前述したように、各端子リード 1 2の軸部 1 2 bは、放熱板 2の第 2支持面 1 bに向かって下方斜めに延びている（図 6及び 7参照）。この結果、端子リード 1 2の軸部 1 2 bは、プリント回路基板 1 4における対応する接続電極 1 5に接触する。この状態で、端子リード 1 2は対応する接続電極 1 5に対して半田 1 9 にて接合される。尚、第 1実施例では、端子リード軸部 1 2 bの先端をテーパ面とし、ブリント回路基板 1 4の上面の垂線に対して一定の角度 0だけ傾斜させている。

以上の構成のサーマルブリントへッドは、以下のような利点を有する。

先ず第一に、へッド基板 2とプリント回路基板 1 4とが幅方向に所定量 Eだけ重なっている。従って、この重なり量 Eに相当する分だけ、放熱板 1を含めたサ一マルプリントへッドの幅寸法を小さくでき、小型化を促進することができる。第二に、へッド基板 2とプリント回路基板 1 4との間には、大気に連通する隙間 1 8が形成されているため、プリント回路基板 1 4がへッド回路基板 2に下方から直接接する場合と比較して、前記へッド基板 2の大気に対する II出面積及び放熱板 1の大気に対する露出面積を増大することができる。この結果、前記へッド基板 2からの放熱性を大幅に促進でき、へッド基板 2の過熱による電子部品 (特に、駆動用 I C 4 ) へのダメージを防止できる。また、隙間 8の存在により、プリント回路基板 1 4における厚さ方向の熱膨張がへッド基板 2に対して及ぶことを確実に防止できるため、全体としての発熱量が大きくなる高速の印字を行つても印字不良が起こり難い。

第三に、へッド基板 2の一方の長手縁部は放熱板 1の第 1支持面 1 aからはみ出しており、サーミス夕 5はこのへッド基板 2のはみ出し縁部に搭載されている (図 1及び 5参照）。このへッド基板 2のはみ出し部における放熱性は、放熱板 1に直接接する部分より低い（但し、ブリント回路基板 1 4に直接接する場合よりは高い）。従って、へッド基板 2のはみ出し部に、温度検出用のサ一ミス夕 5 を搭載することにより、温度上昇に対する応答性及び精度を、当該サーミス夕 5 をへッド基板 2のうち放熱板 1に直接接触する部分に装着する場合よりも確実に向上できるのである。

第四に、ヘッド基板 2における接続端子 8とブリント回路基板 1 4における端子電極〗 5との間をクリッブ型端子リード 1 2により電気的に導通させている。従って、へッド基板 2とプリント回路基板 1 4との間にワイヤボンディングを行うことを必要としないから、ワイヤボンディングに伴うミスが発生しなレ、₀ また、端子リ一ド 1 2の軸部 1 2 bは弾性を有するので、へッド基板 2とプリント回路基板 1 4の長手方向の熱膨張の差を軸部 1 2 bの橈みにより吸収できる。尚、合成樹脂製であるプリント回路基板 1 4の熱膨張係数は、セラミツク製のへッド基板 2よりも大きいため、印字動作時の発熱により、プリント回路基板 1 4の方がヘッド基板 2よりも長手方向に大きく膨張する。従って、端子リード 1 2の軸部 1 2 bの撓み変形によるこの膨張差の吸収がない場合、へッド基板 2の両端部が放熱板 1から若干浮き上がり、放熱板 1への放熱性が悪化する。

第五に、ヘッド基板 2とプリント回路基板 1 4との間に隙間 1 8が存在することを利用して、各端子リード 1 2の軸部 1 2 bを放熱板 1の第 2支持面 1 bに向かって下向きに傾斜した状態で、ブリント回路基板 1 4における各接続電極 1 5 に接触させている。その結果、図 7に示すように、半田付けに際して、溶融半田 1 9が軸部 1 2 bと接続電極 1 5との間の隙間に回り込むことになるから、十分な半田付け強度を確保することができる。また、第 1実施例において、各端子リード 1 2の先端面 1 2 aを適宜角度 0だけ傾斜させることにより、半田 1 9との接触面積を増大させて、半田付け強度をさらに向上させることができる。

図 9〜1 2は、第 1実施例に係るサーマルブリントヘッドの組立て方法を示すものである。

すなわち、図 9に示すように、組立て用の治具 Aを先ず用意する。この治具 A は、へッド基板 2を上位に位置決めするための第 1位置決め部 A 1 とプリント回路基板 1 4を下位に位置決めするための第 2位置決め部 A 2とを有している。但し、第 1位置決め部 A 1と第 2位置決め部 A 2との間の段差 H 0は、放熱板 1における第 1及び第 2支持面 1 a、 1 b間の段差 Hよりも僅かに小さく設定してい次いで、図 1 0及び図 1 1に示すように、前記治具 Aにおける第 1位置決め部 A 1にへッド基板 2を装填する一方、第 2位置決め部 A 2にプリント回路基板 1 4を装塡する。この結果、ヘッド基板 2とプリント回路基板 1 4とは、長手方向及び幅方向について、互いに適正な位置関係に自動的に位置決めされる。

次いで、同じく図 1 0及び 1 1に示すように、ヘッド基板 2における両端近傍に固着されている各端子リード 1 2を、ブリント回路基板 1 4における各接続電極 1 5に対して半田付けする（図 6及び 7参照）。この状態において、へッド基板 2における各端子リード 1 2の軸部 1 2 bはほぼ自然状態にある。

そして、このようにして接合したへッド基板 2及びプリント回路基板 1 4を、前記治具 Aから取り外したのち、図 1 2に示すように、放熱板 1に対して装着するのである。この装着に際しては、へッド基板 2の長手方向の略中央部 L 1を接着剤 1 3にて放熱板 1の第 1支持面 1 aに対して固着する一方、ブリント回路基板 1 4の略中央部 L 2を放熱板 1の第 2支持面 1 bに対して接着剤 1 7にて固着する。前述したように、治具 Aにおける第 1位置決め部 A 1 と第 2位置決め部 A 2との間の段差 H Oは、放熱板 1における第 1及び第 2支持面 1 a、 1 b間の段差 Hよりも僅かに小さいので、図 3に示すように、ブリント回路基板 1 4は、その両端部が放熱板 1の第 2支持面 1 bから若干浮き上がるように、全体としては下方に凸状に橈み変形した状態となる。

以上述べた組立て方法によると、ブリント回路基板 1 4は下方に凸状に橈み変形し、各端子リード 1 2を介して、ブリント回路基板 1 4の弾性復元力がへッド基板 2の両端部に作用することになる。この結果、ヘッド基板 2の両端部が常に放熱板 1に対して押し付けられ、印字動作中にブリント回路基板 1 4が熱膨張しても、へッド基板 2における両端部が放熱板 1から浮き上がり気味になることを確実に防止できるのである。従って、へッド基板 2と放熱板 1との間の適正な熱伝導接触状態を常に維持することができ、サ一マルブリントへッドの印字性能が温度の上昇に伴って悪化することはない。

図 1 3〜2 2は、本発明の第 2実施例に係るサーマルブリントヘッドを示すものである。第 2実施例のサーマルブリントへッドは、第 1実施例のサーマルブリントへッド（図 1〜1 2 ) と基本的には類似するものである。従って、両実施例に共通する構成要素については、同一の参照符号を用いて、詳細な説明は省略する。

第 2実施例のサ一マルブリントへッドは、既に第 1実施例との関連で説明した構成要素に加え、プリント回路基板 1 4の略全体とへッド基板 2の突出長手縁部とを覆う長状のカバー体 2 0を備えている。このカバー体 2 0は体積抵抗率が 1 0 ⁵ 〜1 ( Ω · c m) の静電気導電性の材料からなり、帯電防止機能を有する。このような静電気導電性材料は、例えばエポキシ樹脂等の合成樹脂にカーボン粉末等の導電性粉末を適宜量混合することにより構成できる。

カバー体 2 0の一方の長手緣部には、複数の係合舌片 2 0 aがー体形成されている。また、カバー体 2 0の下面には、上記一方の長手緣部の近傍において、複数の当接脚部 2 0 bがー体形成されている。更に、カバー体 2 0の下面の他方の長手縁部には、長手方向に所定の間隔をあけて形成された一対の弾性変形可能な係合脚部 2 0 cがー体形成されている。尚、係合脚部 2 0 cの弾性を高めるために、図 1 8及び 2 0に示すように、各係合脚部 2 0 cの長手方向外側に溝 2 0 d を形成してもよい。

図 1 4及び 1 5に示すように、カバー体 2 0の各係合舌片 2 0 aは、へッド基板 2の突出長手緣部に下方（すなわち、隙間 1 8側）から係合する。ブリント回路基板 1 4は、カバ一体 2 0の当接脚部 2 0 bに対応する複数の貫通孔 1 4 bを備えており（図 1 4、 1 5、 1 9及び 2 0参照）、カバ一体 2 0を組付けた状態においては、当接脚部 2 0 bはプリント回路基板 1 4の貫通孔 1 4 bを介して放熱板 1の第 2支持面 1 bに直接接触する。また、プリント回路基板 1 4は、放熱板 1の第 2支持面 1 bから突出する中央突出部 1 4 aを有しており、この中央突出部 1 4 aにカバー体 2 0の両係合脚部 2 0 cが弾性変形して係合する（図 1 3、 1 4、 1 7、 1 8及び 2 0 ) 。

上記第 2実施例では、カバ一体 2 0の当接脚部 2 O bは係合脚部 2 0 じよりも係合舌片 2 0 aに近接して設けられている。このような構成によれば、図 2 2に示すように、先ずカバー体 2 0を若干斜めにした状態で係合舌片 2 0 aをへッド基板 2の突出長手縁部に係合させ、次いでカバー体 2 0を矢印 B方向に押し下げるだけで、「てこ」の原理を利用してカバー体 2 0を容易且つ確実にプリント回路基板 1 4及び放熱板 1に固定させることができる。

第 2実施例に係るサーマルプリントへッドの印字動作中においては、図 1 4に示すように、ブラテン 2 1によって支持された印字媒体 2 2 (例えば、感熱紙）はカバー体 2 0によって案内される。前述したように、カバー体 2 0は静電気導電性であるから、印字媒体 2 2を供給する際に発生する静電気は、カバー体 2 0 の当接脚部 2 0 bを介して金属製の放熱板 1に逐次逃がされる。この結果、駆動用 I C 4等が静電気によりダメージを受けることを防止できる。また、カバー体 2 0は単に係合舌片 2 0 aのみにおいてへッド基板 2に係合するものであるため、カバー体 2 0の長手方向の熱膨張がへッド基板 2に及ぶことは殆どない。

図示の第 2実施例では、カバー体 2 0の係合脚部 2 0 cはプリント回路基板 1 4の中央突出部 1 4 aに弾性係合（スナップ係合）するように構成されている。しかしながら、ブリン卜回路基板 1 4の一方の長手縁部全体が放熱板 1の第 2支持面から若干突出する場合には、カバー体 2 0の係合脚部 2 0 cをプリント回路基板 1 4のこのような突出長手縁部に係合させるようにしてもよい。

また、プリント回路基板 1 4の両端部が放熱板 1の両端から若干突出する場合には、プリント回路基板 1 4の中央突出部 1 4 a (或いは、突出長手縁部）に係合する係合脚部 2 0 cに加えて、プリント回路基板 1 4の突出する両端部に係合する係合脚部をカバー体 2 0に設けてもよい。この場合には、ヘッド基板 2に対する係合舌片 2 0 aは必ずしも必要でなくなる。

尚、上述した第 1実施例及び第 2実施例のいずれにおいても、複数本の端子リード 1 2 (接続端子 8及び接続電極 1 5 ) は、ヘッド基板 2及びブリント回路基板 1 4における両端部に振り分けて配設している。し力、しな力、 'ら、これ代えて、これら端子リ一ド 1 2はへッド基板 2及びプリント回路基板 1 4における長手方向の略中央の部分に纏めて配設するように構成してもよい。

図 2 3〜2 5は、各端子リード 1 2の好適な構成をへッド基板 2における各接続端子 8の好適な構成とともに示すものである。

すなわち、図 2 3及び 2 4に示すように、ヘッド基板 2の上面にはグレーズ層 2 aが形成されており、各接続端子 8はこのグレーズ層 2 aの表面に形成される (図 1〜2 2には、図示の便宜上、このグレーズ層 2 aは示していない）。接統端子 8は、有機金ペーストを印刷焼成してなる金層 8 aと、この金層 8 aの上面に銀ペーストを印刷焼成してなる銀層 8 bと、を含む多層構造（図示の実施例では、 2層構造）とするのが好ましい。このように多層構造とするのは、金層 8 a はコスト的な問題から一回塗りで形成されるため、その厚みが 0 . 7 m程度の非常に薄し、層となるため、銀層 8 bを稹層して接铳端子 8全体としての厚みを厚くすることを目的としている。接続端子 8が金層 8 aのみであると、端子リード 1 2のクリップ部 1 2 aを圧入する際の摩擦によって薄い金層 8 aが削り取られ、当該クリップ部 1 2 aがへッド基板 2のグレーズ層 2 aと直接接触して、接続端子 8との電気的導通伏態が不良となることがある。但し、金層 8 aの膜厚を厚くすることがコスト面に許容可能であれば、銀層 8 bを必ずしも設けなくともよレ、。また、銀層 8 bを積層する場合には、次のような利点もある。すなわち、端子リード 1 2は、例えばリン青銅からなる金属板材を適宜形状に打ち抜いた上で、折り曲げ加工して形成され、最終的には接続端子 8に対する接触導電性を高めるために半田やニッケルによるメツキが施される。仮に、端子リード 1 2に半田メツキが施されている場合、これが金層 8 aに直接接触すると、サーマルプリントへッド駆動時に発生する熱により、半田メツキが溶け込んで吸収されてしまい、端子リード 1 2と接続端子 8との良好な接触導電性を維持できなくなる。このような現象は、いわゆる「半田食われ」として知られている。金層 8 aに積層される銀層 8 bは、この「半田食われ」を防止又は柽減する作用がある。

既に述べたように、端子リード 1 2はへッド基板 2の長手縁部に係合するクリッブ部 1 2 aとこのクリッブ部 1 2 aから突出する軸部 1 2 bとを有する。より詳細に述べると、図 2 5に最もよく表れるように、端子リード 1 2のクリッブ部 1 2 aは接続端子 8に接する第 1係合片 1 2 1 と、へッド基板 2の下面に係合する一対の第 2係合片 1 2 2と、これら係合片 1 2 し 1 2 2を相互に連結する連結部 1 2 3と、を有する。第 1係合片 1 2 1 と各第 2係合片 1 2 2との間には、クリッブ開口 1 2 4が形成される。このクリップ開口 1 2 4の幅は、これら係合片 1 2 1、 1 2 2の先端の位置において、グレーズ層 2 aを含むへッド基板 2の肉厚よりも大きく設定されており、これによりクリッブ部 1 2 aをへッド基板 2 に対して圧入するのが容易となる。

第 1係合片 1 2 1は中間に第 2係合片 1 2 2に向かって突出する凸状接触部 1 2 1 aを備えている。同様に、各第 2係合片 1 2 2は第 1係合片 1 2 1に向かつて突出する凸状接触部 1 2 2 aを備えている。クリッブ部 1 2 aが自然状態にある場合、第 1係合片と第 2係合片 1 2 2との間のクリッブ開口 1 2 4の幅は、これら凸状接触部 1 2 1 a、 1 2 2 aの位置において、グレーズ層 2 aを含むへッド基板 2の肉厚よりも小さく設定されている。これにより、端子リード 1 2をへッド基板 2に対して装着した場合に、係合アーム 1 2 1、 1 2 2の弾性復元力を利用してヘッド基板 2にクリッブ部 1 2 aを保持できる。また、各凸状接触部 1 2 1 a、 1 2 2 aは滑らかな構成であるので、クリッブ部 1 2 aのへッド基板 2 に対する装着を非常に滑らかに行うことができる。

更に、クリッブ部 1 2 aの第 1係合片 1 2 1の両側縁部には接続端子 8に向く面取り 1 2 5が設けられている。各面取り 1 2 5は、第 1係合片 1 2 1の先端から少なくとも凸状接触部 1 2 1 aを越える位置まで連続状に延びるものである。この面取り 1 2 5は、図 2 4に示すような斜面状であってもよいし、或いは湾曲面状であってもよい。また、第 1係合片 1 2 1の肉厚方向における面取り 1 2 5 の寸法は、例えば 0 . 0 5 mm以上とするのが好ましく、この寸法設定は、第 1 係合片 1 2 1の肉厚寸法（図示の実施例では、 0 . 2 5 mm) に影響されない。尚、面取り 1 2 5は、第 1係合片 1 2 1における両側縁部を部分的に削り取ることによっても形成できる力く、当該縁部を第 2係合片 1 2 2から離れる方向に塑性変形させることによって形成してもよレ、。

次に、面取り 1 2 5の技術的意義を説明するために、先ず図 2 8に基づき従来のクリップ型端子リードにおける問題点を説明する。尚、図 2 8では、対応する構成要素を示すために図 2 3〜2 5に用いられたのと同一の参照番号に（" ) を付しており、重複する説明は省略する。

図 2 8に示した従来のクリッブ型端子リード 1 2 " は、金属扳を打ち抜いた上で、折り曲げ加工して形成しているため、第 1係合片 1 2 1 " 及び第 2係合片 1 2 2 " の縁部には不可避的にバリ Cが発生する。従って、端子リード 1 2 " のクリップ部 1 2 a " をへッド基板 2 " に圧入したときには、接梡端子 8 " は第 1係合片 1 2 1 " のバリ Cに線接触することになる力それ以外の部分では接続端子 8 " 力、ら若干浮き上がる傾向がある。特に、この浮き上がり傾向は、バリ Cの程度が大きい場合や、接続端子 8 " の膜厚が薄い場合に顕著となる。また、バリ C カ环規則に形成される場合には、第 1係合片 1 2 1 " と接続端子 8 " との接触状態が更に悪くなる。別途半田付けを施して、第 1係合片 1 2 1 " と接続端子 8 " との電気的導通を図るようにすれば、両者間の接触不良は特に問題とはならない。し力、しなカら、その場合には、半田付けにより、隣接する接続端子が相互に短絡しないように、接続端子間に十分なピッチ間隔（例えば、 1 . 5 mmを越えるピツチ間隔）をとらなければならず、限られた長さ領域に多数の接続端子を配置することはできない。

これに対して、図 2 3〜2 5に示すように、第 1係合片 1 2 1の両側縁部に面取り 1 2 5を施す場合には、両面取り 1 2 5間の部分において第 1係合片 1 2 1 が接铳端子 8の銀層 8 bに部分的に削り込んで面接触が達成される。しかも、銀層 8 bの削り込みにより、両面取り 1 25も部分的に接梡端子 8に接することになる。従って、半田付けを別途施すことなく、端子リード 1 2のクリッブ部 1 2 aと接続端子 8との間の良好な接触状態（電気導通状憨）が得られる。

尚、図 2 3〜25に示す構成では、クリップ部 1 2 aにおける第 1係合片 1 2 1と接続端子 8との間の接続部を透明な絶縁樹脂 2 1で被覆している。この絶縁樹脂 2 1は、クリッブ部 1 2 aと接続端子 8との間の接続を強固にするとともに、サーマルブリントへッドの印字動作時に発生した静電気が接梡端子 8に流れて駆動用 I Cを破壤するのを防止する作用がある。

図 2 6及び 27は、端子リードの別の好適な構成をへッド基板 2における各接続端子の別の好適な構成とともに示すものである。

すなわち、図 2 6に示す接続端子 8' は、金層 8 a' と、この金層 8 a' の上面に形成された銀層 8 b' と、この銀層 8 b' の上面に形成された銀パラジウム (Ag— Pd) 層 8 c' と、を含む 3層構造（図示の実施例では、 2層構造）である。銀パラジウム層 8 c' は、端子リード 1 2' が半田メツキされている場合における「半田食われ」を更に確実に防止するために設けられている力銀層 8 b' だけでも「半田食われ」をある程度防止できることは、既に述べたとおりでめる。

図 2 6に示すように、端子リード 1 2' はヘッド基板 2の長手緣部に係合するクリップ部 1 2 a' とこのクリッブ部 1 2 a' から突出する軸部 1 2b' とを有する。また、クリッブ部 1 2 a' は、接続端子 8' に接する第 1係合片 1 2 Γ と、ヘッド基板 2の下面に係合する一対の第 2係合片 1 22' と、これら係合片 1 2 1 ' 、 1 22' を相互に連結する連結部（図示せず）と、を有する。また、第 1係合片 1 2 1 ' の接梡端子 8' に対する接触部 1 2 l a' はその横切り方向の断面が全体として凸状に湾曲している。この結果、第 1係合片 1 2 1 * の両側緣部 1 25' は、接続端子 8' から離れる方向にオフセットすることになる。以上の構成の利点を説明するために、先ず図 29に基づき従来のタリッブ型端子リードにおける問題点を説明する。尚、図 2 9では、対応する構成要素を示すために図 2 8と同一の (" ) 付き参照番号に Γ ) を用いており、重複する説明は省略する。図 2 9に示した従来のクリッブ型端子リード 1 2" では、製造誤差により、第 1係合片 1 2 1 " が第 2係合片 1 22" に対して横切り方向に平行になっていなレ、。このように第 1係合片 1 2 1 " が傾斜すると、接梡端子 8" に対して一方の側方縁部においてのみ片当たり状態となり、クリッブ部 1 2 a" と接続端子 8" との間の良好な電気接触が得られない。クリッブ部 1 2 a" にバリ（図 2 8の要素 C) が存在する場合には、この問題は特に顕著となる。

これに対して、図 26に示した構成によると、第 1係合片 1 2 1 ' の接触部 1 2 1 a' が横切り方向に全体として凸状に湾曲した断面を有している。従って、第 1係合片 1 2 1 ' が第 2係合片 1 22' に対して横切り方向に傾斜している場合でも、接铳端子 8' に対しては同様に接触し、図 27に示すように、クリッブ部 1 2 a' のヘッド基板 2' に対する圧入時には、ほぼ一定幅の領域 22にわたつて接続端子 8' (表面の銀パラジウム層 8 c' ) を削り取る。この結果、クリッブ部 1 2 a' と接続端子 8' との間の良好な電気接続が得られ、別途半田付けを要しない。

以上、本発明の好適な実施例を説明したが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。例えば、駆動用 I C 4はヘッド基板 2に代えて、プリント回路基板 1 4に搭載することも可能である。従って、本発明は以下の請求の範囲に記載される範囲内で種々な変形が可能であるとともに、均等物も権利範囲に包摂するものと理解されるである。

Claims

言青求の範囲

1 . 上位の第 1支持面及び下位の第 2支持面とを有する段付き放熱板と、

この放熱板の第 1支持面に装着されるとともに、印字用ドッ卜が形成されたへッド基板と、

前記放熱板の第 2支持面に装着されるとともに、配棣パターンが形成されたプリント回路基板と、

を備えたサーマルブリントへッドであって、前記へッド基板は前記放熱板の第 1支持面から第 2支持面に向かって突出する緣部を有しており、

前記プリント回路基板は前記へッド基板の突出縁部と所定の隙間をあけてォ —バーラッブしている構成のサーマルブリントへッド。

2. 前記へッド基板の突出縁部に温度検出用のサーミス夕を搭載している、請求項 1に記載のサーマルブリントへッド。

3 . 前記へッド基板には前記印字用ドットを駆動するための複数の駆動用 I Cが搭載されており、前記へッド基板の突出縁部には前記驅動用 I Cに電気接続された複数の接続端子が形成されており、前記プリント回路基板には前記へッド基板の接続端子に対応して複数の接続電極が形成されており、前記へッド基板の各接続端子は前記プリント回路基板の対応する接電極に金属製のクリップ型端子リードを介して電気的に接続されており、前記端子リードは、前記へッド基板の突出縁部にクリッブ係合するクリップ部と、このクリッブ部から前記ブリント回路基板に向かって延びる軸部と、を有している、請求項 1に記載のサーマルプリントへッド。

4 . 前記端子リードの軸部は前記プリント回路基板に向かって斜めに延びて、前記対応する接続電極に半田接合されている、請求項 3に記載のプリン卜へッド c

5 . 前記端子リードの軸部は前記プリント回路基板に対して純角に傾斜する先端面を有する、請求項 3に記載のサーマルブリントへッド。

6 . 前記端子リードのクリッブ部は前記へッド基板の対応する接続端子に接する係合片を有しており、：;の係合片の両側縁部は前記接続端子から離れる方向にオフセットしている、請求項 3に記載のサ一マルブリントへッド。

7 . 前記端子リードの前記係合片における両側縁部には面取りが施してある、請求項 6に記載のサーマルブリントへッド。

8 . 前記端子リードの前記係合片における前記対応する接続端子に対する接触部は、その横切り方向の断面において、前記対応する接続端子に向かって全体が凸状に湾曲している、請求項 6に記載のサーマルプリントへッド。

9 . 前記ヘッド基板の接続端子は多層構造である、請求項 3に記載のサーマルブリントへッド。

10. 前記へッド基板の接続端子は、金層である最下層と、銀層及び銀パラジウム層から選択される表面層と、を含む、請求項 9に記載のサーマルブリントへッ

1 1 . 前記端子リードのクリッブ部における前記係合片はへッド基板の対応する接梡端子とともに絶縁樹脂で被覆されている、請求項 6に記載のサ一マルブリン卜へットο

12. 前記へッド基板はその長手方向の略中央部において前記放熱板の第 1支持面に固着されており、前記プリント回路基板のその長手方向の略中央部において前記放熱板の第 2支持面に固着されており、前記へッド基板の両端部は前記プリント回路基板の両端部にそれぞれ複数のクリッブ型端子リードを介して接続されており、前記プリント回路基板はその両端部が前記へッド基板に近づくように撓み変形されている、請求項 1に記載のサーマルプリントへッド。

13. 前記ブリント回路基板は前記へッド基板に向かって張り出すカバ一体により覆われており、このカバ一体は、前記ブリント回路基板の所定部分にスナップ係合する複数の係合脚部と、前記放熱板に当接する少なくとも 1個の当接脚部と、を備えている、請求項 1に記載のサ一マルブリントヘッド。

14. 前記カバー体は前記へッド基板の突出縁部に係合する少なくとも 1個の係合舌片を更に備えている、請求項 1 3に記載のサーマルブリン卜へッド。

15. 前記カバー体の当接脚部は、当該カバー体の幅方向についてみて、前記係合脚部と前記係合舌片との間で且つ当該係合舌片寄りに配置されている、請求項 1 4に記載のサーマルブリントへッド。

16. 前記カバー体は静電気導電性の樹脂で構成されている、請求項 1 3に記載のサーマルブリントへッド。

17. クリッブ部と、

このクリップ部から突出する軸部とを有する軸部と、

を備えた金属製のクリッブ型端子リ一ドであって、前記クリッブ部は、電気的導通をとるための第 1係合片と、この第 1係合片に対向する少なくとも 1個の第 2係合片と、を有しており、

少なくとも前記第 1係合片の両側縁部は前記第 2係合片から離れる方向にォフセットしている、クリッブ型端子リード。

18. 前記第 1係合片における両側縁部には面取りが施してある、請求項 1 7に記載のクリップ型端子リード。

19. 前記第 1係合片は接触部を有し、この接触部は、その横切り方向の断面において、前記第 2係合片向かって全体が凸状に湾曲している、請求項 1 7に記載のクリップ型端子リード。

20. 放熱板上に支持された回路基板に対するカバー体であって、前記回路基板の所定部分にスナップ係合する複数の係合脚部と、前記放熱板に当接する少なくとも 1個の当接脚部と、を備えている、カバー体。