WO1994020275A1 - Method of and machine for cutting strand, and method of operating the machine - Google Patents

Description

明 ス ト ラン ド切断方法、 ス ト ラ ン ド切断機械およびその 運転方法 技術分野 本発明は、 合成樹脂、 硝子等の線状体であるス トラン ド 糸

を切断するための装置に係り田、 特に、 軟質から硬質の広い 範囲の性状を持つス トラン ドについても、 精度良く、 かつ 円滑に切断できるス 卜ラン ド切断機、 および、 その運転方 法に関する。 背景技術 線状の形想に形成された合成樹脂等のス トラン ドを、 切 断してペレッ ト等の細片を生産するための装置と して、 ス 卜ラン ド切断機がある。

従来、 この種のス トラン ド切断機と しては、 本発明者が 提案した特願平 3 — 9 5 0 8 9号 （特開平 4一 2 2 6 3 0 3号公報） に記載されたものがある。 このス トラン ド切断 機は、 回転面に沿って放射状に配置された複数の回転刃を 有する回転刃体と、 回転刃の回転面の手前に配置される固 定刃およびス 卜ラン ド先端を回転刃の回転軸方向に案内す る案内部を有する固体刃体と、 該案内部手前において、 ス 卜ラン ドを弓 I

訂正された用紙 (¾¾91) き込む引取 り ロ ーラ と を有するものである。

このス ト ラ ン ド切断機は、 回転刃の回転軸方向にス ト ラ ン ドを送 り だすため、 ス ト ラ ン ドを刃の回転面と平行な面 で切断でき る。 そのため、 ス ト ラ ン ドを滑らかに切断でき る。

しか し、 回転刃の固定刃側の面が、 刃先と同 じ回転面上 に位置するため、 ス ト ラン ドとの接触面積が大き く 、 ス 卜 ラ ン ドの切断面を こする構造となっている。 そのため、 切 断に余分の力が必要と なる と いう 問題がある。

また、 切断されるべきス ト ラ ン ドは、 その材料に応じて、 軟質から硬質にいたる種々 の性状のものがある。 ス 卜 ラン ドは、 その性状によっては、 ス ト ラ ン ド切断機にと って切 断しに く いものがある。 特に、 ス ト ラ ン ドの性状が軟質に なるほど、 搬送路を構成する部材の表面に付着しやすいこ と、 剛性が低いこ と等のため、 ス ト ラ ン ドの送.り が円滑に 行ないに く い と いう 問題が起きる。 また、 軟質のス ト ラン ドは、 切断後に、 回転刃体に付着しやすいため、 回転刃体 に付着したま ま連れ回 り して しま う こ とが起きやすい。 こ のため、 再度、 固定刃の位置に達して切断される という 問 題があ り 、 規格寸法よ り小さ いものが混入するこ と と な り 、 製品の精度が悪く なる。

この現象は、 回転刃とス ト ラ ン ドとの接触面積が広いほ ど起きやすい。 また、 回転刃 とス 卜 ラ ン ドとの接触面積が 広い と、 樹脂等が回転刃に こび り付く こ が起きやすい。 その結果、 刃の表面が汚れやす く なる と いう 問題がある。 また、 剛性の低いス ト ラ ン ドは、 回転刃方向に押される 際に、 座屈 して、 蛇行し、 回転刃に対して垂直に進行しな い状態となる こ とがある。 これによつて、 切断面が斜めに なる と いう 問題を生 じる。

また、 硬い材料のス ト ラン ド、 例えば、 硝子のス ト ラン ドを切断する場合、 切断時に、 針状の微細な破片が飛び散 るこ とがある。 このよ う な微細な破片が飛び散って、 空気 中を浮遊する と、 それを吸い込んだ人体に悪影響を与える こ とがあ り う る。 そのため、 この種のス ト ラ ン ドは、 微細 な破片が発生しに く い、 なるべく 高温の状態で切断する こ とが好ま しい。 しかし、 高温状態で切断する と、 硬質材料 も軟化するため、 上記した軟質材料の場合と同様の問題が 生じる。 発明の開示 本発明の 目的は、 軟質から硬質の広い範囲の性状を持つ ス ト ラ ン ドについて、 精度良く 、 かつ、 円滑に切断でき る ス ト ラ ン ド切断機、 および、 その運転方法を提供するこ と にある。 また、 本発明の他の 目的は、 軟質から硬質の広い 範囲の性状を持つス ト ラ ン ドについて.、 精度良 く 、 かつ、 円滑に切断でき るス ト ラ ン ド切断方法を提供するこ とにあ る。

上記目的を達成するため、 本発明の第 1 の態様によれば 線状の形態に形成された、 少なく と も 1 本のス 卜 ラ ン ド を切断するためのス ト ラ ン ド切断機において、

回転軸、 および、 該回転軸に、 同一の回転面に位置する よう にそれぞれ放射状に配置される複数の回転刃を有する 回転刃体と、

前記回転刃体に隣接して配置され、 前記ス ト ラ ン ドを回 転刃に向けて該回転刃の回転軸方向に案内するための案内 部および該案内部の先端に位置する固定刃 を有する固定刃 体と、

前記案内部の基端側の位置に配置され、 ス ト ラ ン ドを引 き込む引取 り ローラ と、

前記回転刃体を駆動する回転刃体駆動装置と、

前記引取 り ローラ を駆動する引取り ローラ駆動装置と、 前記回転刃体、 前記固定刃体、 引取 り ローラ、 回転刃駆 動装置および引取 り ローラ駆動装置を収容する筐体と を有し、

前記各回転刃は、 それぞれ一端側に刃先を有する刃板で 構成され、

該各刃板は、 それらの刃先を、 固定刃に最も近接させて 同一回転面上に位置させ、 該刃先から基板部までを、 固定 刃から遠ざかる方向に後退させて傾斜した状態で、 前記回 転軸に放射状に配置される こ と

を特徴とするス 卜 ラ ン ド切断機が提供される。 また、 本発明の第 2 の態様によれば、

線状の形態に形成された、 少なく と も 1 本のス 卜 ラン ド を切断するためのス 卜ラン ド切断機において、

回転軸、 および、 該回転軸に、 同一の回転面に位置する ようにそれぞれ放射状に配置される複数の回転刃を有する 回転刃体と、

前記回転刃体に隣接して配置され、 前記ス トラン ドを回 転刃に向けて該回転刃の回転軸方向に案内するための案内 部および該案内部の先端に位置する固定刃を有する固定刃 体と、

前記案内部の基端側の位置に配置され、 ス トラン ドを引 き込む引取り ローラと、

前記回転刃体を駆動する回転刃体駆動装置と、

前記引取り ローラを駆動する引取り ローラ駆動装置と、 前記回転刃体、 前記固定刃体、 引取り ローラ ·、 回転刃駆 動装置および引取り ローラ駆動装置を収容する筐体と を有し、

前記回転刃体、 固定刃体および引取り ローラは、 引取り ローラから送られるス トラン ドが、 引取り ローラ側が高く 回転刃体側が低く なる位置関係で、 傾斜して送られるよう に設置されるこ と

を特徴とするス 卜 ラン ド切断機が提供される。

また、 本発明の第 3 の態様によれば、

線状の形態に形成された、 少なく とも 1 本のス ト ラン ド を切断するためのス ト ラ ン ド切断機の運転方法において、 前記ス ト ラン ド切断機は、

回転軸、 および、 該回転軸に、 同一の回転面に位置する ようにそれぞれ放射状に配置される複数の回転刃を有する 回転刃体と、

前記回転刃体に隣接して配置され、 前記ス トラン ドを回 転刃に向けて該回転刃の回転軸方向に案内するための案内 部および該案内部の先端に位置する固定刃を有する固定刃 体と、

前記案内部の基端側の位置に配置され、 ス トラン ドを引 き込む引取り ローラと、

前記回転刃体を駆動する回耘刃体駆動装置と、

前記引取り ローラを駆動する引取り ローラ駆動装置と、 前記回転刃体、 前記固定刃体、 引取リ ローラ、 回転刃駆 動装置および引取り ローラ駆動装置を収容する筐体と を有し、

該ス トラン ド切断機は、 前記回転刃体、 固定刃体および 引取り ローラが、 引取り ローラから送られるス 卜ラン ドが、 引取り ローラ側が高く、 回転刃体側が低く なる位置関係で、 傾斜して送られるようにそれぞれの高さ を調節して、 回転 刃によって切断される位置の高さが、 引取り ローラから送 出される位置の高さよ り常に低く なる状態で、 前記ス 卜ラ ン ドを回転刃に向けて供給して、 切断させること

を特徴とするス 卜ラン ド切断機の運転方法が提供される。

訂正された用紙 (規則 91) さ らに、 本発明の第 4 の態様によれば、 線状の形態に形成された、 少な く と も 1 本のス 卜 ラ ン ド を切断する方法において、

ス ト ラ ン ドを引き込んで送 り 出す引取 り ローラ と 、 送ら れたス 卜 ラ ン ドを切断する固定刃および回転刃と を、 引取 り ローラの前記ス 卜 ラ ン ドの送 り だし位置が、 前記固定刃 の位置よ り 、 鉛直面内において高い位置となるよ う に互い の位置関係を設定 した後、

少なく と も 1 本の切断すべきス ト ラ ン ドを、 引取 り ロー ラで引き込んで、 予め定めた送 り量で固定刃方向に送り だ し、

回転刃を予め定めた周期で固定刃の位置に到達するよう に回転させて、 送られたス ト ラン ドを、 固定刃との間で切 断するこ と

を特徴とするス 卜 ラ ン ドの切断方法が提供される。

本発明においては、 ス ト ラン ドが回転刃の回転軸の軸方 向に送られる。 そのため、 回転刃の刃先のス ト ラ ン ドの切 断面に対する位置が、 ス トラン ドの上部と下部とで変化し ない。 それによつて、 刃先がス ト ラン ドに及ぼす力が切断 の深さによ って変動しないので、 ス 卜 ラ ン ドを円滑に切断 できる。

こ こで、 刃先以外の部分が、 固定刃から遠ざかる方向に 後退させておく こ とによ り 、 固定刃上に残るス ト ラ ン ドの 切断面に接触するのは、 回転刃の刃先のみとなる。 従って 回転刃が不必要にス ト ラ ン ドと接触しないので、 接触時の 摩擦に伴う無駄な力が発生 しない。 ま た、 接触面が少ない ので、 軟質の樹脂等が回転刃にこびり 付く こ とが起きに く い。 その結果、 刃の表面が汚れに く く なる。 また、 切断さ れたス ト ラ ン ドの細片 （ペレッ ト） が、 回転刃に付着して , 回転して、 再度、 固定刃の位置に達して切断される と いう こ と も防げる。

また、 本発明は、 回転刃によって切断される位置の高さ が、 引取り ローラから送出される位置の高さ よ り常に低く なる状態で、 前記ス 卜 ラン ドを回転刃に向けて供給する。 これによ り 、 軟質のス ト ラ ン ドであっても、 傾斜によ り 円 滑に進行する。 したがって、 引取り ローラからの送り だし に対する先端側の抵抗が少なく な り 、 座屈、 蛇行等を起こ しに く く なる。 その結果、 ス ト ラン ドが回転刃に対して実 質的に垂直に進行するので、 切断面が斜めになる こ とが防 げる。

また、 以上のよ う な軟質ス ト ラ ン ドに対する対策によつ て、 切断時に微細片が飛び散るよ う なス 卜 ラ ン ドについて も、 それを高温に して軟質化した状態で切断するこ とがで き る。 もちろん、 切断時に、 特別に微細片が飛び散る こ と が無いよ う なス ト ラ ン ドであっても、 高温で切断する こ と が可能と なる。 図面の簡単な説明 図 1 は、 本発明の実施例の要部を示した側面図である。 図 2 は、 本実施例のス トラン ド切断機の一部を示した側 面図である。

図 3 は、 図 2 の一部の左側面を示した背面図である。 図 4 は図 3 の一部の背面側を示した正面図である。

図 5 は図 1 の一部を示した側面図である。

図 6 は図 5 を分解して示した側面図である。

図 7 は図 1 の一部を断面にして示した断面図である。 図 8 は図 1 の一部の左側面を示した背面図である。

図 9 Aは図 8 の一部を分解してその上部側を示す背面図 である。

図 9 Bは図 8 の一部を分解してその下部側を示す背面図 である。

図 1 0 は固定刃体を示した平面図である。

図 1 1 は跳ね上り防止板を示した背面図である。

図 1 2 は図 1 1 の X I I - X I I 線視図を示した側面図であ る。

図 1 3 は図 1 1 の X I 1 1— X I 1 1線視図を示した底面図であ る。

図 1 4 は上記実施例のス 卜ラン ド切断機の全体概要を示 す側面図である。

図 1 5 Aは回転刃 （刃板） の別の例を示す取り付け正面 図である。

図 1 5 Bは回転刃 （刃板） の別の例を示す取り付け説明 図である。

図 1 6 は上記実施例の回転刃体における回転刃の補強状 態を示す背面図である。

図 1 7 は図 1 6 の側面図である。

図 1 8 は固定刃体の案内部底部に設けられた溝の一例を 示す平面図である。

図 1 9 Aは引取り ローラの各ローラの表面に設けること ができる凹凸パターンの一例を示す部分平面図である。

図 1 9 Bは上記パタ ーンを示す側面図である。

図 2 0 は引取り ローラの各ローラの表面に設けることが できる凹凸パターンの他の例を示す部分平面図である。

図 2 1 は本発明において用いるこ とができる跳上り防止 部材の他の例の取り付け状態を示す側面図である。

図 2 2 は図 2 1 で示す跳上り防止部材の取り付け構造を 示す説明図である。

図 2 3 は上記取り付け状態を示す部分正面図である。 図 2 4 は上記図に示す跳上り防止部材を示す平面図であ る.。

図 2 5 はその正面図である。

図 2 6 はその側面図である。

図 2 7 は跳上り防止部材の他の例を示す説明図である。 図 2 8 は上記図 2 7 に示す跳上り防止部材の平面図であ る。

図 2 9 は本発明のス ト ラ ン ド切断機を用いてス ト ラ ン ド の切断を行なう状態を示す側面図である。

図 3 0 は本発明のス 卜 ラ ン ド切断機において、 回転刃体 固定刃体および引取 り ローラ を傾斜させて筐体に収容する 例の要部を示す側面図である。

図 3 1 は本発明のス ト ラ ン ド切断機において採用でき る 熱膨張対策の構成の一例を示す平面図である。

発明 を実施するための最良の形態 以下、 本発明の実施例について、 図面を参照 して説明す る。

図 1 および図 1 4 に、 本発明の一実施例のス ト ラ ン ド切 断機の構成を示す。

本実施例の切断機は、 図 1 4 に示すよう に、 ス 卜 ラ ン ド S の切断を行なう ための回転刃体 Aおよび固定刃体 B と、 ス ト ラ ン ド S を引き込んで、 前記回転刃体 Aおよび固定刃 体 Bに向けて送 り 出すための引取 り ローラ D と、 これら を 覆う カバー C と、 これらが搭載される筐体 E と を有する。

回転刃体 A と引取 り ロ ーラ D とは、 固定刃体 B を挾んで 配置される （図 1 参照） 。 これらは、 主と して筐体 Eの上 部に位置する。 回転刃体 Aは、 その回転軸の方向にス 卜ラ ン ドが挿入されるよ う に、 固定刃体 B に対する向きが決め られている。 そ して、 引取 り ローラ D側からス ト ラ ン ド S ' が入 り 、 固定刃体 B を経て、 回転刃体 Aにその先端が挿入 され、 切断される。

引取 り ローラ Dの入口側 （上流側） には、 プー リ P l 、 P 2 および P 3 が配置され、 ス ト ラ ン ド S を、 引取 り ロー ラ Dに案内する。 図 1 4 の例では、 ス ト ラ ン ド S が 1 本の み見える状態が示されているが、 実際には、 複数本のス ト ラン ドが並列して引取 り ローラ Dに引き込まれる。 このス ト ラ ン ド S は、 本切断機の前段で、 形成され、 連続して供 給される。

カバー Cは、 これらの要素を覆う 。 図示 していないが、 軸方向と平行な一辺側に、 ヒ ンジが設けてあ り 、 開閉可能 に構成されている。

筐体 E内には、 前記回転刃体 A を回転駆動するための駆 動装置と して、 モータ 1 9 および動力伝達機構 1 9 0 を有 する。 動力伝達機構 1 9 0 は、 モータ 1 9 の トルク を取り だすためのプー リ 1 9 1 と、 回転刃体 Aの回転軸 （主軸） 9 に取り付けられるプー リ 1 9 3 と、 これらのプー リ 1 9 1 および 1 9 3 に掛け渡されて、 プー リ 1 9 1 の トルク を プー リ 1 9 3 に伝達するベル 卜 1 9 2 とで構成される。 モ ータ 1 9 の回転によって、 回転刃体 Aが回転する。

また、 筐体 E内には、 引取 り ローラ D を回転駆動するた めの駆動装置と して、 モータ 2 4 および動力伝達機構 2 4 0 を有する。 動力伝達機構 2 4 0 は、 モータ 2 4 に取 り付 けられたプー リ 2 4 1 と、 引取 り ローラ Dの回転軸に取 り 付けられたプー リ （図示せず） と、 これらに掛け渡された ベル ト 2 4 2 とで構成される。 モータ 2 4 の回転によって、 引取 り ローラ Dが回転する。

さ らに、 筐体 E内には、 切断されたス ト ラ ン ドの細片 (ペレ ッ ト） の処理を行なうペレツ 卜処理部 2 0 、 本装置 の制御を行なう制御装置 2 5 等が収容されている。

ペレ ッ ト処理部 2 0 は、 回転刃体 Aの下方にあって、 切 断されたペレツ 卜 を落下させる通路であるペレツ 卜落下路 2 1 と、 その下方にある篩い装置 2 2 と、 ペレツ 卜 を空気 流によって圧送するエア式送荷装置 2 3 と を有する。 なお、 ペレツ 卜処理部 2 0は、 このよう な構成に限られない。 例 えば、 単に、 タ ンク と、 タ ンク内のペレッ ト を排出するシ ユー トのみで構成することもできる。

制御装置 2 5は、 例えば、 制御用コンピュータ 2 5 1 と、 各モータ対応に設けられて、 前記コンピュータ 2 5 1 によ つて制御されるイ ンパータ装置 2 5 2 と を備える。

モータ 1 9 は、 制御装置 2 5 によって、 イ ンパータ制御 され、 その回転速度等が制御される。 また、 モータ 2 4 も 同様に、 制御装置 2 5 によって、 イ ンバータ制御され、 そ の回転速度等が制御される。 モータ 1 9の回転速度は、 回 転刃体 Aの各回転刃が、 固定刃に順次到達するに要する時 間 （切断周期） によって決められる。 また、 モータ 2 4の 回転速度は、 引取り ローラ Dからのス トラン ドの供給速度 との関係で決められる。 すなわち、 切断周期と供給速度と は、 例えば、 ペレッ トの切断長さ と、 単位時間あた りの切 断量とで決定される。 具体的には、 これらの量をコンビュ ータ 2 5 1 に入力して、 演算させることによ り決めること ができる。

筐体 Eの底部外側には、 装置自体を移動させるための 4 個のキャスタ 3 1 (図 1 4 では 2個のみ図示） と、 装置の 固定および高さ調節を行なうためのそれぞれ 2個 1 組の、 アジヤ スタ 3 2 ， 3 3 とが配置されている。 アジヤ スタ 3

訂正された用紙 (規 fiij91) 2 , 3 3 は、 装置の固定のみならず、 後述するよう に、 全 体を傾斜させて、 ス ト ラン ドの搬送および切断が行なえる ように、 傾き を調節するこ とにも使用できる。 本実施例で は、 設置板 3 2 a， 3 3 a と、 それに連結されたボル 卜部 3 2 b， 3 3 b とで構成される。 ボル 卜部 3 2 b， 3 3 b は、 それぞれ、 筐体 Eの底面に設けられたねじ孔 （図示せ ず） に螺合されている。

前記回転刃体 Aは、 図 2 および 3 に示すように、 回転軸 9 と、 該回転軸 9 に、 同一の回転面に位置するようにそれ ぞれ放射状に配置される複数本の回転刃 5 を有する。 なお、 回転刃 5 は、 本実施例では 1 2本設けられている。 もちろ ん、 1 2本に限られない。 例えば、 2 4 本とすることもで きる .

具体的には、 回転刃体 Aは、 前記回転軸 9 と、 その一端 外周に嵌められた回転盤 3 と、 回転盤 3 の外周に、 等間隔 で放射状に配置された 1 2本の突出部 （すなわち回転刃支 持部） 4 と、 回転軸 9 の端部に嵌合固定したボス 1 0 と、 前述したように回転刃支持部 4 に取り付けられる回転刃

(刃板） 5 とで構成される。

前記回転盤 3の後面側には、 図 3 に示すように、 凹部 3 a が設けられている。 この凹部 3 a には、 8個の貫通孔

3 bが設けられている。 この凹部 3 a には、 前記ボス 1 0 のフランジ 1 0 aが嵌め込まれでいる。 このフランジ 1 0 a は、 前面側よ り前記貫通孔 8 b を介して 8本のボル卜

ΙΠΕされた用紙 (規則 91) 3 c (図 4 参照） によ り固定される。

各回転刃 5 は、 各回転刃支持部 4 の前記固定刃体 B側と なる前面 4 a に取付けられる （図 1 、 図 2 および図 4 参照） 回転刃 5 は、 図 4 、 図 5 および図 6 に示すように、 刃板 で構成される、 この回転刃 （以下、 刃板ともいう） 5 は、 刃先 5 b を一端に有する。 この刃板の裏面側は、 刃板 5 を 斜めにカツ 卜 して刃先面 5 d が形成されている。

この刃板 5 は、 刃先から基端までに至る面が、 各回転刃 の刃先が回転する際に、 共通に構成する仮想的な回転面 R S Vに対して、 図 5 および図 6 に示すように、 後退角 0 , となるゆるい傾斜面を形成するように傾けて、 回転刃支持 部 4 に取り付けられる。 実際には、 回転刃支持部 4 の前面

4 aが、 仮想的な回転面 R S Vに対して、 後退角 Θ ,傾い て設けられている。 この後退角 0 ,は、 例えば、 約 5度と される。

また、 前記刃先面 5 d は、 刃先 5 bの線を含む、 前記回 転面 R S Vに対して垂直な面に対して、 図 5 に示すように、 傾斜角度 0 ,をなすように設けられている。 この傾斜角度 0 ,は、 例えば、 5 0度ないし 6 5度とされる。

さ らに、 回転刃支持部 4 の回転方向に向いた面 4 b は、 刃先 5 bの線を含む、 前記回転面 R S Vに対して垂直な面 に対して、 図 5 に示すように、 弛い角度 0 ,となる傾斜面 に形成される。

訂正された用紙 (規則 91) 刃板 5 には、 図 4 および図 6 に示すように、 取付部と し て、 刃先 5 b から基端 5 e の方向に長い長孔 （ス リ ッ ト孔） 1 1 が 2個設けられている。 この長孔 1 1 は、 後述するボ ル 卜 6 の頭 6 a を収容するための開口部 1 1 a が設けてあ る。 一方、 回転刃支持部 4 の前面 4 aには、 ボル卜 6 と螺 合するためのねじ孔 1 2が、 前記長孔に対応して 2個設け られている。

刃板 5 は、 刃板 5 の裏側面 5 c を前記回転刃支持部 4の 前面 4 a に接合すると ともに、 刃板 5 に形成した両長孔 1 1 から、 前面 4 aに対し直交するよう回転刃支持部 4 に形 成した両ねじ孔 1 2 に、 前方よ り両ボルト 6 を挿着して取 リ付ける。 この際、 刃板 5 を図 4 に示す矢印方向に変位さ せて、 刃先 5 bの位置を、 前記仮想的回転面 R S V上に揃 える。

なお、 この長孔に代えて、 図 1 5 Aに示すように、 切り 込み 5 1 と してもよい。 これによれば、 ボルト 6 をねじ孔 1 2 に螺合させたたままで、 刃板 5 の刃先 5 bの位置を調 節した り、 刃板を着脱することができる。 したがって、 刃 板の着脱が容易であり、 また、 刃先位置の調節も容易であ る。

なお、 この場合にも、 ボル卜 6 の頭 6 a を収容するため の開口部 5 l a を設ける。 これによ り、 ボル卜 6 の頭 6 a 突出すること を防ぐことができる。

図 1 5 Bに示すように、 回転刃支持部 4 の前面 4 aに、

目 J正された用紙 (規則 ₉₁) 位置決め用凸部 4 c を設け、 かつ、 刃板 5 の裏面側に、 溝 部 5 f を設け、 凸部 4 c を溝部 5 f に嵌合させる こ と によ り 、 刃板の回転刃体 Aの半径方向の位置決めが簡単に行え る。

また、 硬質のス ト ラ ン ドを切断する場合に、 回転刃が大 きな力を受けて、 変位する こ とが起き るので、 これを防ぐ ため、 図 1 6 および図 1 7 に示すよう に、 補強リ ンク 4 0 を、 回転刃支持部 4 の裏面側に取 り付けて対応する こ とが でき る。

なお、 この補強リ ンク 4 0 には、 その内周側にテーパ 4 1 が設けてある。 このテーパは、 裏面側になるほど内周径 が大き く なるよ う に拡大 している。 このテーパは、 回転刃 5 で切断されたス ト ラ ン ドが後方に進む際に、 リ ンク 4 0 が障害とならないよう に作用する。

次に、 固定刃体 Bは、 図 7 、 図 9 B および図 1 0 に示す よう に、 前記ス ト ラン ド S を回転刃 5 に向けて該回転刃 5 の回転軸 9 方向に案内するための案内部 7 e および該案内 部 7 e の先端に位置する固定刃 7 c と、 これら を支持する 台 7 ί と を有する。

案内部 7 e は、 両ガイ ド側面 7 a， 7 b と、 その間にあ る底面 7 d とで、 溝状に構成される。 このガイ ド側面 7 a 7 b の深さ は、 たとえば、 切断すべき ス ト ラ ン ドの直径の 2 倍程度とする。 例えば、 1 一 4 m mとする こ とができ る 標準的には、 2 m m程度である。 また、 底面 7 d の幅は、 複数本、 例えば、 1 0本程度のス ト ラン ドが、 間隔をあけ て並列できる程度の幅に設定される。 例えば、 固定刃 7 c の位置で、 1 0 - 1 5 m m程度とすることができる。 なお、 この幅、 回転刃 5 の幅とも対応する。 また、 底面 7 d およ び両ガイ ド側面 7 a， 7 b の全面には、 保護皮膜が設けて ある。 本実施例では、 保護皮膜と して、 硬化ク ロームメ ヅ キを施してある。 これは、 底面 7 d および両ガイ ド側面 7 a , 7 bの表面の防銪および保護のためと、 ス トラン ドの 滑り をよくするためである。

両ガイ ド側面 7 a , 7 b は、 図 1 0に示すように、 両者 間の距離が、 回転刃体 Aに近く なるほど、 狭く なるように 構成されている。 これは、 広がって並んでいるス トラン ド を円滑にまとめて、 回転刃に垂直に当たるように作用する。 これによつて、 ス トラン ドの切り 口が斜めになることを防 いでいる。

案内部 7 eの先端側には、 固定刃 7 cが設けられる。 こ の固定刃 7 c は、 例えば、 超硬チップで構成される。 この 固定刃 7 cの先端から案内部 7 eの底部 7 d と 7 c との境 界部までの長さは、 例えば、 1 一 5 m m程度に設定される。 例えば、 3 m m程度が標準的である。

なお、 この底面 7 d には、 多数の溝 7 0がス トラン ドの 流れ方向に設けられている。 なお、 前記溝 7 0は、 ス トラ ン ドの直径よ り小さい幅および深さで形成される。 ス トラ ン ドは、 一般に、 断面が円形もし く は楕円形であるので、

訂正された甩紙 (規則 91) 溝の開口が小さければ、 それに落ちこむこ とがない。 そ し て、 いずれかの溝 7 0の開 口のエッ ジでス ト ラン ドが支持 されると共に、 案内される。 このため、 ス ト ラン ドの横滑 りが抑制されて、 蛇行等の発生が容易に防止できる。

前記案内部 7 eの上には、 図 1 および 7 に示すように、 跳上り防止部材 8 が、 案内部 7 eの溝内に一部が挿入され て、 底部 7 d を覆う ように、 配置されている。 この跳上り 防止部材 8 は、 案内部 7 e の溝内を送られるス 卜ラン ドの 上面に、 その底面部 8 aが接触して、 ス トラン ドの跳上り を抑える。

この跳上り防止部材 8 は、 図 9 A、 図 1 0 — 1 3 に、 本 実施例で用いられるものの一例が示される。 すなわち、 跳 上り防止部材 8 は、 その底部に、 図 1 0に示すように、 案 内部 7 e の溝内にはま り込めるように、 該案内部 7 eの平 面形状と実質的に相似の断面形状を有する。 また、 全体は、 断面が略 Ξ角形状となっている。 これは、 後述する引取り ローラ Dの上部ローラ 1 と接触しないように、 逃げるため である。

また、 この跳上り防止部材 8は、 その両端に、 それ自身 を支持するためのアーム部 1 6 a , 1 6 b を有する。 この アーム部 1 6 a , 1 6 bは、 それぞれねじ孔 1 6 1 ， 1 6 2 を有し、 このねじ孔 1 6 1 , 1 6 2 を用いて、 支持部材 1 3 a , 1 3 bにボル卜 1 7 によ り取り付けられる （図 8、 図 1 2参照） 。 支持部材 1 3 a , 1 3 bには、 後述する引

訂正された用紙 (規則 91) 取り ローラ Dの軸 1 a に対して、 相対的に偏心できるよう に遊びを設けた長孔 1 3 1 が設けられている。 この遊びは、 切断対象とするス トラン ドの直径のバラツキ、 湾曲、 断面 形状の変形等による高さ方向の寸法の変動を吸収できるよ うに決められる。 従って、 本実施例では、 跳上り防止部材 8 は、 高さ方向の変動を吸収しつつ、 その自重によ リス ト ラン ドを押圧する作用を発揮する。

なお、 後述する引取り ローラ Dの上部ローラ 1 は、 ス 卜 ラン ドの直径に応じて最適な接触圧とするため、 それを上 下させて接触圧を調整するための装置 （エアシリ ンダ 1 5 0 ： 図 8参照） を備えている。 従って、 上部ローラ 1 が下 部ローラ 2 に対して上下方向に変位する。 この際、 跳上り 防止部材 8 は、 支持部材 1 3 a , 1 3 b に、 上部ローラ 1 の軸 1 a が貫通されているので、 上部ローラ 1 の上下変位 と連動することになる。

なお、 跳上り防止部材 8 の底面部 8 a の底面にも、 上記 図 1 8 に示した溝 7 0 と同様の溝を設けてもよい。 これを 設けることによ り、 前述したと同様の効果が得られる。 特 に、 案内部 7 eの底部 7 d と跳上り防止部材 8の底面部 8 aの底面との両者に、 溝 7 0 を設けると、 よ り効果的であ る。

跳上り防止部材 8 は、 上記した構造に限られない。 例え ば、 図 2 1 に示すように、 固定刃 7 c側が揺動できるよう に したものとすることもできる。 図 2 1 に示す跳上り防止

訂正された用紙 (規則 91) 部材 8 0 は、 具体的には、 図 2 2 —図 2 6 に示すような構 造とするこ とができる。 すなわち、 跳上り防止部材 8 0 は、 支持部材 1 3 に設けられた軸受孔 1 3 5 に、 挿通される軸 . 8 1 と、 案内部 7 e に嵌合する嵌合部 8 2 と を有する。

この跳上り防止部材 8 0 は、 軸 8 1 が、 軸受孔 1 3 5に おいて回動自在に支持される。 従って、 軸 8 1 を支点と し て、 揺動することができるので、 ス トラン ドが局部的に跳 ねても、揺動することによ り， それを吸収することができる。

なお、 支持部材 1 3 との連係関係および上部ローラ 1 と の連係関係は、 上記した跳上り防止部材 8 と同様である。

また、 跳上り防止部材は、 さらに他の構造とすることが できる。 図 2 7 および図 2 8 に示す跳上り防止部材 8 5は、 固定刃体 Bの台 5 f に、 ボルト 8 6 を用いて固定したもの である。 この例では、 ボル 卜 8 6 の締め方によって、 案内 部 5 eの底部との間隔を調節することができる。 なお、 図 2 8 の斜線は、 跳上り防止部材 8 5の下方にある案内部 5 e の溝部分の位置を示すため付したものである。

本例の跳上り防止部材 8 5は、 強い力で抑え込めるので、 ス トラン ドの剛性が大きい場合に、 好適である。

引取り ローラ Dは、 図 1 、 図 7 、 図 8 および図 9 Aに示 すように、 上部ローラ 1 および下部ローラ 2 と、 上部ロー ラ 1 の軸 l a を支持する枢止こま 1 4 a , 1 4 b と、 この 枢止こま 1 4 a , 1 4 b に連結される連係ロッ ド 1 5 a， 1 5 b と、 連係ロッ ド 1 5 a， 1 5 b を介して連結される

訂正された用紙 (規則 91〉 エアシ リ ンダ 1 5 0， 1 5 0 と を有する。

下部ロ ーラ 2 は、 その回転軸 （図示せず） にプー リ （図 示せず） が設けられ、 前述した図 1 4 に示すベル 卜 2 4 2 を介 してモータ 2 4 の トルクが伝達されて、 回転駆動され る。 上部ローラ 1 は、 この下部ローラ 2 と接触して従動す る。 なお、 上部ローラ 1 を駆動側とする こ と もできる。

上部ローラ 1 および下部ローラ 2 は、 本実施例では、 そ の表面がゴムで覆われている。 本実施例では、 上部ローラ 1 および下部ローラ 2 共に、 ゴムで覆われている構造と し たが、 一方の表面のみゴムで覆う構造と してもよい。

また、 上部ローラ 1 および下部ローラ 2 のう ち少なく と も一方の表面に、 例えば、 図 1 9 Aおよび図 1 9 B、 また は、 図 2 0 に示すよ う な凹凸パタ ー ン を設ける こ とができ る。 図 1 9 Aは、 軸方向に延びる凸状パタ ーンであ り、 硬 質のス ト ラン ドを滑る こ と なく 送る こ とに適 している。 一 方、 図 2 0 に示すパタ ー ンは、 網目状パタ ー ンで、 軟質の ス ト ラ ン ドを、 擦れないよう に して送る こ とに適 している。 次に、 本実施例のス ト ラ ン ド切断機を用いて、 ス ト ラ ン ドの切断を行なう場合の動作について説明する。

まず、 装置の設置について説明する。 一般的には、 装置 は、 水平に置かれる。 しかし、 軟質樹脂を確実に切断する には、 傾斜を持たせる こ とが好ま しい。 すなわち、 前記回 転刃体 A、 固定刃体 B および引取 り ローラ Dが、 引取 り 口 ーラ Dから送られるス ト ラ ン ド Sが、 引取り ローラ D側が 高く 、 回転刃体 A側が低く なる位置関係で、 傾斜して送ら れるように、 それぞれの高さ を、 図 1 4 に示すアジヤ スタ 3 2 , 3 3 によ り、 調節する。 これによ り、 回転刃 5 によ つて切断される位置の髙さが、 引取り ローラ Dから送出さ れる位置の高さよ り常に低く なる状態で、 前記ス トラン ド S を回転刃 5 に向けて供給して、 切断させることができる。 このようにして、 少なく とも 1 本の切断すべきス トラン ド S を、 引取り ローラ Dで引き込んで、 予め定めた送り量 で固定刃 7 c方向に送りだす。 そ して、 回転刃 5 を予め定 めた周期で固定刃 7 cの位置に到達するように回転させて、 送られたス トラン ド S を、 固定刃 7 c との間で切断する。 これによ り、 ス トラン ドが切断されて、 ペレツ 卜が生産さ れる。

この傾斜した状態を、 図 2 9 に示す。 同図に示すように、 傾斜角は、 4度から 1 0度の範囲で設定される。 ス トラン ドの性状が軟質であるほど、 角度を大き くする。 このよう に、 傾斜させることによ り、 軟質のス トラン ドを切断する 際に、 切断不良の発生が抑えられる。 特に、 切断し切れず に、 複数個が連なった状態となる不良が防止できる。 この ように角度を持たせるこ とで、 切断不良が解消できる理由 は、 必ずしも明らかではないが、 一応、 次のように考えら れる。

汀正された用紙 (規則 91) すなわち、 上記の高さ調節に よ って、 ス ト ラ ン ドを引き 込んで送 り 出す引取 り ローラ と、 送られたス 卜 ラ ン ドを切 断する固定刃および回転刃 との位置関係において、 引取 り ロ ーラの前記ス ト ラ ン ドの送 り だ し位置が、 前記固定刃の 位置よ り 、 鉛直面内において高い位置と なるよう に設定さ れる。 その結果、 傾斜によって、 ス ト ラ ン ドの送り が円'滑 に行われるこ とになる。 従って、 回転刃 と固定刃 との間で、 ス 卜 ラ ン ドが後退する方向に逃げるこ とが抑制されるため、 切断が確実に行われる こ と になる。

このよ う に して、 ス ト ラ ン ドの切断は、 ス ト ラ ン ドの送 り部分に傾斜を持たせる こ とが好ま しい。 この傾斜は、 軟 質のス ト ラ ン ドの場合、 1 0度よ り大き く してもよい。 た だ し、 硬質のス ト ラ ン ドを切断するには、 傾斜をつけすぎ ない方がよいので、 傾斜した状態を変更しないで軟質のス ト ラ ン ドと硬質のス ト ラ ン ドと を、 それぞれ切断する場合 には、 最大 1 0 度までとするこ とが好ま しい。

また、 調整を行なう こ となく 、 装置自体で、 予め上記し たよ う に傾斜を持たせるこ と もでき る。 図 3 0 は、 その一 例である。 これは、 図 1 4 に示す筐体 Eの底面に対して、 回転刃体 A、 固定刃体 B、 引取 り ローラ Dのそれぞれにつ いて、 同一の角度で傾斜させて、 筐体に搭載する。 図 3 0 の例では、 固定刃体 B と 引取 り ローラ D と を共通の架台 7 0 0 に載せ、 これを筐体底面に設けた レール 7 5 0 の上に 載せて、 移動可能とする。 レール 7 δ 0 は、 図 3 0 に示すように予め 4 度から 1 0 度の範囲で傾斜させておく 。 これによ り 、 上記した回転刃 体 Α、 固定刃体 Β、 引取り ローラ Dの位置関係を実現でき る

なお、 図 3 0では、 レール 7 5 0 によ り傾斜を実現した が、 もちろん、 レールを用いないで、 台そのものを傾ける 等の構成で、 対応することもできる。

レール 7 5 0 を用いた理由は、 回転刃体 Αと固定刃体 Β との間隔を調節する際に、 固定刃体 B と引取り ローラ Dと の位置関係を考盧せずに調節できる利点がある。 このよう な調節の必要性と しては、 例えば、 回転刃および固定刃の 縻耗による距離の変化が挙げられる。

また、 図 3 0 に示す例では、 引取り ローラ Dのス トラン ドを引き込む側に、 該引取り ローラ Dに引き取られる複数 本のス 卜ラン ドを、 引取り ローラ Dの幅内に並べるように、 収束させるス トラン ド収束部材 8 0 0が設けてある。 これ によ り、 複数本のス トラン ドを円滑に引き込むことができ る。

次に、 髙温のス トラン ドの切断時に、 生じる熱膨張に対 応するための構成を示す。 これは、 上記した実施例に適用 することができる。 すなわち、 回転軸の軸受の一つについ て、 回転軸 9 の軸方向の変位を許容する状態で支持するも のを用いるものである。 すなわち、 図 3 1 に示す軸受 6 9 0 2がそれである。 一方、 回転軸 9 は、 他方では、 軸方向

訂正された甩紙 (規則 91) に変位する こ と を抑制する軸受 9 0 1 で支持される。 従つ て、 回転軸 9 の熱膨張が、 軸受 9 0 2 側で吸収される こ と になる。 なお、 固定刃体 B も同様に熱膨張するので、 回転 刃体 Aの変位は、 キャ ンセルされる。

なお、 本実施例では、 固定の軸受に隣接してさ らに、 軸 受 9 0 3 が設けられている。

このよう に、 上記した実施例では、 各刃板 5 によるス ト ラ ン ドの切断時に、 刃先 5 b側がス 卜 ラ ン ドや固定刃体 B 側にこすれる こ と なく 、 スムーズに切断できる。 そ して、 カ ッ ト状刃先面 5 d によ り 、 切断されるス ト ラ ン ドの先端 部を回転方向に案内する こ とによって、 ペレ ッ ト状に良好 に裁断できるこ と になる。

しかも、 傾斜した回転刃支持部 4 の前面 4 a に刃板 5 の 他側面 5 c が嵌合してボル 卜 6 によ り 固定されているので、 ボル ト 6 および刃板 5 が弛むこ となく 、 刃板 5 は切断作用 を有効に行なう こ とができ る。

また、 両引き取 り ローラ 1 , 2 によ り送 り 出すス ト ラン ドは、 固定刃体 Bの案内部 7 e と跳ね上 り 防止板 8 との間 を、 跳ね上り防止されながら良好に案内されて， 回転刃体 A側に有効に繰 り 出される。

このよ う に、 本発明は、 各刃板 5 は回転盤 3 の各回転刃 支持部 4 に回転刃体 Aの前面側からボル 卜 6 によ り簡単に 調節自在に取り付ける こ とができ る こ とになつて、 刃板 5 を取 り付けた り 調節する作業性を一段と向上させる こ とが でき る。 また、 各刃板 5 に よるス ト ラ ン ドの切断時には刃 先側がス ト ラ ン ドや固定刃体 （ B ) 側に こすれる こ と な く 、 スムーズに切断しながら カ ツ 卜状刃先面 5 d によ り案内 し て、 ペレ ッ ト状に良好に裁断でき る こ と になつて、 切断性 能を一段と向上させる こ とができ る。

そ して、 上述したよ う に、 固定刃体 B における案内部で の傾斜が、 軟質のス ト ラ ン ドを円滑に送る こ とができて、 切断不良の発生を減少させる こ とができ る。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 線状の形態に形成された、 少なく とも 1 本のス ト ラ ン ドを切断するためのス 卜ラン ド切断機において、

回転軸、 および、 該回転軸に、 同一の回転面に位置する ようにそれぞれ放射状に配置される複数の回転刃を有する 回転刃体と、

前記回転刃体に隣接して配置され、 前記ス ト ラン ドを回 転刃に向けて該回転刃の回転軸方向に案内するための案内 部および該案内部の先端に位置する固定刃を有する固定刃 体と、

前記案内部の基端側の位置に配置され、 ス トラン ドを引 き込む引取り ローラと、

前記回転刃体を駆動する回転刃体駆動装置と、

前記引取り ローラを駆動する引取り ローラ駆動装置と、 前記回転刃体、 前記固定刃体、 引取り ローラ、 回転刃駆 動装置および引取り ローラ駆動装置を収容する筐体と を有し、

前記各回転刃は、 それぞれ一端側に刃先を有する刃板で 構成され、

該各刃板は、 それらの刃先を、 固定刃に最も近接させて 同一回転面上に位置させ、 該刃先から基板部までを、 固定 刃から遠ざかる方向に後退させて傾斜した状態で、 前記回 転軸に放射状に配置されること を特徴とするス 卜 ラ ン ド切断機。

2 . 請求項 1 記載のス ト ラン ド切断機において、

前記回転刃体、 固定刃体および引取 り ロ ーラは、 引取 り ローラから送られるス ト ラ ン ドが、 引取 リ ローラ側が高く 、 回転刃体側が低く なる位置関係で、 傾斜して送られるよう に設置される。

3 . 請求項 2 記載のス 卜 ラ ン ド切断機において、

前記回転刃体、 固定刃体および引取 り ローラは、 前記ス 卜 ラ ン ドが送られる傾斜角度が、 水平面に対して 4 度以上 1 0度未満であるよ う に設置される。

4 . 請求項 2 記載のス 卜 ラン ド切断機において、

前記固定刃体は、 水平面に対して、 引取 り ローラ側が高 く 、 固定刃側が低く なるよ う に、 案内部を傾斜させて設け られる。

5 . 請求項 4 記載のス ト ラ ン ド切断機において、

前記案内部の傾斜角度は、 水平面に対して 4 度以上 1 0 度未満であるよ う に設定される

6 . 請求項 1 記載のス 卜 ラ ン ド切断機において、

前記刃板は、 その固定刃 と対向 しない面側に、 刃先にい たる傾斜面を有 し、 該傾斜面は、 前記回転面と直交する面 とのなす角度が略 5 0 度から 6 5 度の範囲の角度に設定さ れる。

7 . 請求項 1 記載のス 卜 ラ ン ド切断機において、

前記回転刃体は、

前記回転軸に設けられた円盤と、

この円盤の外周に、 前記回転刃 を支えるため、 該回転刃 と同じ数の、 放射状に配置された回転刃支持部と を有 し、 前記各.刃板は、 前記回転刃支持部に取 り付けるための取 付部を有 し、 該取付け部を介 して前記回転刃支持部に取り 付けられるこ と

を特徴とするス ト ラ ン ド切断機。

8 . 請求項 7 記載のス ト ラン ド切断機において、

前記刃板を固定するためのボル 卜 をさ らに備え、 前記回転刃支持部には、 ねじ孔が設けられ、 刃板は、 前 記取付部を介して前記ボル トで前記回転刃支持部に固定さ れる。

9 . 請求項 8 記載のス ト ラン ド切断機において、

前記取付部は、 刃板の基端部から先端部方向に長い、 前 記ボル ト の先端が挿入可能なス リ ツ 卜孔で構成される。

1 0 . 請求項 8 記載のス ト ラ ン ド切断機において、 前記取付部は、 刃板の基端部からほぼ中央部まで切り込 まれた、 前記ボル 卜 の先端が挿入可能な切 り込みで構成さ れる。

1 1 . 請求項 1 記載のス ト ラ ン ド切断機において、 前記引取 り ローラは、 互いに接触する上部ローラ と 下部 ロ ーラ とで構成される。

1 2 . 請求項 1 1 記載のス ト ラ ン ド切断機において、 前記案内部は、 底面および側壁を有し、 かつ、 底面上方 に、 ス 卜 ラン ドの跳ね上がり を防止するための跳上 り防止 部材を有する。

1 3 . 請求項 1 2 記黻のス ト ラ ン ド切断機において、 跳上り防止部材は、 前記上部ローラの回転軸と連係して 上下動する。

1 4 . 請求項 1 2 記載のス トラ ン ド切断機において、 前記跳上り防止部材は、 固定刃側の端部が揺動自在とな る よ う に、 引取 り ローラに近い端部が回動自在に支持され る。

1 5 . 請求項 1 2 記載のス ト ラ ン ド切断機において、 前記跳上 り防止部材は、 案内部の開 口部において、 それ 自 身の底面と案内部の底面との間隔を調節可能に支持され る。

1 6 . 請求項 1 記載のス ト ラン ド切断機において、 前記案内部は、 底面および対向する側壁を有 し、 対向する側壁は、 それらの間隔が、 固定刃側になるほど 狭く なる よ う に配置される。

1 7 . 請求項 1 6 記載のス ト ラ ン ド切断機において、 前記案内部の対向する側壁は、 最も狭い間隔の位置にお いて、 複数本のス ト ラ ン ドを、 並列させて送るこ とができ る間隔を有する。

1 8 . 請求項 1 7 記載のス 卜 ラ ン ド切断機において、 前記案内部の底面には、 ス ト ラ ン ドを案内するための複 数本の溝が設けられている。

1 9 . 請求項 1 2 記載のス トラ ン ド切断機において、 前記跳上り 防止部材の底面には、 ス ト ラ ン ドを案内する ための複数本の溝が設けられている。

2 0 . 請求項 1 7 記載のス 卜 ラ ン ド切断機において、 前記引取 り ローラのス ト ラ ン ドを引き込む側に隣接して、 前記引取 り ローラに引き取られる複数本のス 卜 ラン ドを引 取 り ローラの幅内の領域に並ぶよう に収束させるためのス 卜 ラ ン ド収束部を さ らに有する。

2 1 . 請求項 1 記載のス ト ラ ン ド切断機において、

前記回転刃体の回転軸の一端側に設けられて、 該回転軸 を、 軸方向に変位 しない状態で支持する第 1 軸受と、 回転 軸の他端側に設けられて、 該回転軸を軸方向に変位可能な 状態で支持する第 2 軸受と を さ らに有する。

2 1 . 請求項 1 記載のス 卜 ラ ン ド切断機において、 前記回転刃体は、 前記回転刃支持部を補強する リ ンク を さ らに有する。

2 3 . 請求項 2 2 記載のス ト ラ ン ド切断機において、 前記リ ンク は、 リ ング状の形態を有 し、 該リ ングの内周 面は、 回転刃から遠ざかる方向に拡大 して広がるテーパを 有する。

2 4 . 請求項 1 記載のス ト ラ ン ド切断機において、 前記引取り ローラは、 その表面に、 凹凸パタ ー ンを有す る。

2 5 . 請求項 2 4 記載のス 卜 ラ ン ド切断機において、 前記引取り ローラの凹 ώパタ ー ンは、 網目状である。

2 6 . 請求項 2 4 記載のス ト ラ ン ド切断機において、 前記引取 り ローラの凹凸パタ ーンは、 該ローラの軸方向 に延びる凸状パタ ー ンである。

2 7 . 請求項 1 記載のス ト ラン ド切断機において、 固定刃体と、 引取 り ローラ と、 引取 り ローラ駆動装置と を載置する共通の架台と、 この架台を前記回転刃体の回転 軸方向に変位可能に支持する レールと を さ らに備える。

2 8 . 線状の形態に形成された、 少な く と も 1 本のス ト ラ ン ドを切断するためのス 卜 ラ ン ド切断機において、 回転軸、 および、 該回転軸に、 同一の回転面に位置する よ う にそれぞれ放射状に配置される複数の回転刃を有する 回転刃体と、

前記回転刃体に隣接して配置され、 前記ス ト ラ ン ドを回 転刃に向けて該回転刃の回転軸方向に案内するための案内 部および該案内部の先端に位置する固定刃 を有する固定刃 体と、

前記案内部の基端側の位置に配置され、 ス ト ラン ドを引 き込む引取 り ローラ と、

前記回転刃体を駆動する回転刃体駆動装置と、

前記引取り ローラ を駆動する引取 り ローラ駆動装置と、 前記回転刃体、 前記固定刃体、 引取 り ローラ、 回転刃駆 動装置および引取 り ローラ駆動装置を収容する筐体と を有 し、

前記回転刃体、 固定刃体および引取 り ローラは、 引取 り ロ ーラから送られるス 卜 ラ ン ドが、 引取 り ローラ側が高く 回転刃体側が低く なる位置関係で、 傾斜して送られる よう に設置される こ と

を特徴とするス ト ラ ン ド切断機。 . .

2 9 . 線状の形態に形成された、 少な く と も 1 本のス 卜 ラ ン ドを切断するためのス ト ラ ン ド切断機の運転方法にお いて、 前記ス 卜 ラ ン ド切断機は、

回転軸、 および、 該回転軸に、 同一の回転面に位置する よ う にそれぞれ放射状に配置される複数の回転刃を有する 回転刃体と、

前記回転刃体に隣接して配置され、 前記ス ト ラ ン ドを回 転刃に向けて該回転刃の回転軸方向に案内するための案内 部および該案内部の先端に位置する固定刃 を有する固定刃 体と、

前記案内部の基端側の位置に配置され、 ス ト ラ ン ドを引 き込む引取り ローラ と、

前記回転刃体を駆動する回転刃体駆動装置と、

前記引取 り ローラ を駆動する引取り ローラ駆動装置と、 前記回転刃体、 前記固定刃体、 引取 り ローラ、 回転刃駆 動装置および引取 り ローラ駆動装置を収容する筐体と を有 し、

該ス 卜 ラ ン ド切断機は、 前記回転刃体、 固定刃体および 引取 り ローラが、 引取り ローラから送られるス 卜ラ ン ドが、 引取 り ローラ側が高く 、 回転刃体側が低く なる位置閲係で、 傾斜して送られるよ う にそれぞれの高さ を調節して、 回転 刃によって切断される位置の高さが、 引取 り ローラから送 出される位置の高さ よ り常に低く なる状態で、 前記ス ト ラ ン ドを回転刃に向けて供給して、 切断させる こ と

を特徴とするス ト ラン ド切断機の運転方法。

3 0 . 線状の形態に形成された、 少な く と も 1 本のス ト ラ ン ドを切断する方法において、

ス 卜 ラ ン ドを引き込んで送 り 出す引取 り ローラ と、 送ら れたス 卜 ラ ン ドを切断する固定刃および回転刃と を、 引取 リ ローラの前記ス ト ラン ドの送り だ し位置が、 前記固定刃 の位置よ り 、 鉛直面内において高い位置と なるよう に互い の位置関係を設定した後、

少なく と も 1 本の切断すべきス ト ラ ン ドを、 引取 リ ロー ラで引き込んで、 予め定めた送り量で固定刃方向に送 り だ し、

回転刃を予め定めた周期で固定刃の位置に到達するよう に回転させて、 送られたス ト ラン ドを、 固定刃 との間で切 断するこ と

を特徴とするス 卜 ラン ドの切断方法。