JP3945106B2 - 被覆材の分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は被覆材の分離方法及び分離装置に係り、特に、プリンタ等に用いられる紙送りローラにおいて、合成ゴム等からなる樹脂被覆層を除去して金属シャフトを再利用しようとする場合に好適な処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プリンタやコピー機などにおいて用いられる紙送りローラとしては、ステンレス鋼などからなる金属シャフトを芯材とし、この金属シャフトの外周面上に密着した軸線方向に一体化された単一の、或いは、軸線方向に離散した複数の、合成ゴム等からなる樹脂被覆層を備えたものが知られている。
【0003】
ところで、近年、各種機器のリサイクル化が検討されてきており、将来においては機器部品の回収、分解処理等を行わなければならなくなることが確実になってきている。そこで、上記のような紙送りローラを備えた機器を廃棄する場合、或いは、紙送りローラの不良品を廃棄処分する場合などにおいては、紙送りローラを金属シャフトと、合成ゴム製の樹脂被覆層とに分離しなければならなくなることが予想される。特に、金属シャフトや合成ゴムを再利用しようとする場合には、異なる材質で形成された金属シャフトと樹脂被覆層とを完全に分離しないと、それぞれの部材の再利用は不可能である。
【0004】
上記のように金属シャフトと樹脂被覆層とを分離するための技術は、特開平9−2692号公報、特開平8−99738号公報、特開平8−91599号公報などに記載されている。これらの技術は、紙送りローラにおいて、金属シャフトと樹脂被覆層とを容易に分離できるように予め形成された特別の構造を備えている。例えば、金属シャフトと樹脂被覆層との間に介在する帯状若しくは線状の部材を設け、この部材を金属シャフトから引き剥がすことによって樹脂被覆層を除去できるようにした構造、或いは、金属シャフトの外周面上に線上の長溝を形成しておき、この長溝にカッタの刃先が導入されるようにしてカッタを軸線方向に移動させることにより被覆層を切断して除去できるようにした構造などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術は、いずれも紙送りローラ自体に特別の構造を予め設けなければ成立しないものであり、このような特別の構造を設けることによって紙送りローラ自体の製造コストが増加し、生産性を低下させる原因になるとともに、このように特別の構造を紙送りローラに設ける必要があることからローラの外面精度が低下しやすく、紙送り精度に影響を与える可能性があるという問題点がある。
【0006】
また、このようなローラ自体に特別の構造を設ける方法では、既に従来から市場に流出している膨大な数の紙送りローラを処理することができないという問題点がある。
【0007】
さらに、上記の従来技術では基本的に一つ一つ手作業にて処理することを前提として考案されたものであるため、大量の処理対象を迅速に処理することが困難であり、また、処理の自動化を図ることが難しいという問題点がある。
【0008】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、紙送りローラ等のように芯材の外面が被覆材で覆われてなる処理対象に対して、当該処理対象の構造を変えることなく容易に芯材と被覆材とを分離することができるとともに、自動化が可能であり、大量の処理対象を迅速に処理することのできる被覆材の分離方法及び分離装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の被覆材の分離方法は、芯材の表面上に被覆材を有する処理対象において前記芯材から前記被覆材を分離する方法であって、回転方向に向いた切断刃を備えた切断ローラを設けるとともに、該切断ローラに並列対向する対向ローラを設け、前記処理対象を前記切断ローラと前記対向ローラとの対向領域に向けて投入し、少なくとも前記切断ローラを前記処理対象の投入側から前記対向領域に向けて回転させた状態で、前記処理対象が前記対向領域を通過する際に前記切断刃によって前記被覆材が切断されるように処理することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、切断ローラと対向ローラとの対向領域に処理対象を投入すると、投入側から対向領域へ向けて回転する切断ローラの切断刃によって被覆材が切断され、被覆材が芯材から分離されるので、処理対象を一つ一つ処理する必要がなく、処理対象を両ローラの対向領域に投入するだけで次々と処理を行っていくことができるので、処理の自動化も可能で、大量の処理対象を迅速に処理することも可能になる。
【0011】
本発明において、前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔を増減可能に構成し、前記切断ローラと前記対向ローラとを相対的に接近させる方向に付勢した状態で分離処理を行うことが好ましい。
【0012】
この発明によれば、切断ローラと対向ローラとの間隔を増減可能に構成し、切断ローラと対向ローラとを相対的に接近させる方向に付勢した状態で分離処理を行うようにしたので、切断ローラと対向ローラとによって処理対象を挟み込むようにして切断刃を処理対象に食い込ませることができるので、被覆材を確実に切断することができる。
【0013】
本発明において、前記切断ローラと前記対向ローラとは、外力を受けない状態で、前記芯材の外形寸法とほぼ同様の基準間隔を有するように構成することが好ましい。芯材の外径寸法とほぼ同様の基準間隔を備えていることにより、切断ローラと対向ローラとの対向領域において被覆材を確実に切断することができる。
【0014】
本発明において、前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔を前記基準間隔よりも増加可能に構成し、該間隔が前記基準間隔になる方向に前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔を保持するように付勢した状態で分離処理を行うことが好ましい。この方法によれば、切断ローラと対向ローラの間隔が基準間隔よりも増加可能に構成されているので、処理対象が対向領域に導入されることなく投入側において踊って処理不能になってしまうことを低減することができるとともに、当該間隔が基準間隔になるように付勢されているので、切断刃による被覆材の切断を行うことが可能である。この場合、付勢力は、切断刃による被覆材の切断に必要な応力よりも大きく設定されていることが好ましい。
【0015】
本発明において、前記切断ローラと前記対向ローラとを相互に同方向に回転させた状態で、前記処理対象が前記対向領域を通過するように処理することが好ましい。切断ローラと対向ローラとを同方向に回転させることによって、切断ローラの切断刃が処理対象の投入側から対向領域に向けて回転する一方、対向ローラは対向領域から投入側へ向けて逆に回転するので、処理対象は対向領域の付近を自転しながら通過することになる。したがって、切断ローラに複数の切断刃が形成されている場合には、処理対象の複数箇所において切断刃が被覆材を切断するようにすることができるので、より確実に被覆材を切断して芯材から分離することができる。
【0016】
本発明において、前記切断ローラの外周面の周速を前記対向ローラの外周面の周速よりも大きくした状態で処理することが好ましい。切断ローラの外周面の周速を対向ローラの外周面の周速よりも大きくすることによって、切断刃を確実に被覆材に対して食い込ませることができるとともに、切断ローラの周速と対向ローラの周速との差によって処理対象を徐々に対向領域に向けて送り、さらに対向領域を通過するように構成できる。この場合、切断ローラと対向ローラの周速比は3:1〜3:2の範囲内であることが好ましく、特に、2:1程度であることが望ましい。
【0017】
次に、本発明の被覆材の分離装置は、芯材の表面上に被覆材を有する処理対象において前記芯材から前記被覆材を分離するための装置であって、回転可能に設けられ、回転方向に向いた切断刃を備えた切断ローラと、該切断ローラに並列対向する対向ローラと、少なくとも切断ローラを前記処理対象の投入側から切断ローラと対向ローラの対向領域へ向けて回転させる回転駆動機構とを備えていることを特徴とする。
【0018】
本発明において、前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔が増減可能に構成され、前記切断ローラと前記対向ローラとを相対的に接近させる方向に付勢する付勢手段が設けられていることが好ましい。
【0019】
本発明において、前記切断ローラと前記対向ローラとは、外力を受けない状態で、前記芯材の外形寸法とほぼ同様の基準間隔を有するように構成されていることが好ましい。
【0020】
本発明において、前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔を前記基準間隔よりも増加可能に構成し、該間隔が前記基準間隔になる方向に前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔を保持するように付勢する付勢手段が設けられていることが好ましい。
【0021】
本発明において、前記回転駆動機構は、前記切断ローラと前記対向ローラとを相互に同方向に回転させるように構成されていることが好ましい。
【0022】
本発明において、前記切断ローラの外周面の周速が前記対向ローラの外周面の周速よりも大きく設定されていることが好ましい。この場合、切断ローラと対向ローラの周速比は3:1〜3:2の範囲内であることが好ましく、特に、2:1程度であることが望ましい。
【0023】
上記各発明においては、処理対象として、軸状の芯材と、この芯材の外周面上に形成された被覆層とを有する軸体を処理するように構成されていることが好ましい。この軸体の具体的手段としては軸芯の外周面上に摩擦層を形成したシート送り用ローラがあり、特に、プリンタやコピー機等において用いられる紙送りローラがある。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る被覆材の分離方法及び分離装置の実施形態について詳細に説明する。図1乃至図3は本実施形態の分離装置における主要部の概略構成を示す平面図、側面縦断面図、正面縦断面図である。この分離装置においては、フレーム台10の上部に取付板11を介して一対の軸支部13が設けられ、軸支部13に両端を回転自在に軸支された切断ローラ15が設置されている。一方、フレーム台10の上部においては、取付板12が切断ローラ15に対して接離する方向に移動自在に設けられ、この取付板12上に軸支部14が固定され、さらに、この軸支部14に両端を回転自在に軸支された対向ローラ16が切断ローラ15に対して並列するように設置されている。
【0025】
切断ローラ15は、軸支部13に軸支された回転軸15aと、この回転軸15aに対して回転方向に規制された状態で嵌合する複数のリング状の切断材15bとから構成されており、複数の切断材15が軸線方向に取り付けられて、それぞれが軸線方向に伸び、回転方向に複数形成された切断刃15cを構成している。
【0026】
一方、対向ローラ16は、軸支部14に軸支された回転軸16aと、ステンレス鋼製の円筒状のローラ本体16bとからなり、切断ローラ15に対して所定の間隔を保った状態に回転自在に取り付けられている。対向ローラ16の軸支部14を支持する取付板12の側端部には係止部材17が固定され、この係止部材17に対して所定間隔を持ってフレーム台10に固定された固定部材18が対向配置されている。固定部材18と係止部材17とは一対の調整機構19を介在させて相互に連結されている。
【0027】
調整機構19は、図1に示すように、固定部材18と係止部材17とに挿通された連結軸19aと、この連結軸19aに挿通されたコイルスプリング等の弾性部材19bとからなる弾圧手段と、調整軸19c及びこれに螺合する調整ナット19dを有する調整手段とを備えている。弾圧手段は、弾性部材19bの弾性力を対向ローラ16に対して常に切断ローラ15と対向ローラ16との間隔を狭める方向に及ぼすようになっている。また、調整手段は、固定部材18と係止部材17との間隔の下限値を既定するように、すなわち、対向ローラ16が所定位置よりも切断ローラ15側に接近しないように構成されている。調整軸19cと調整ナット19dとは相互に螺合しており、これらの螺合深さによって切断ローラ15と対向ローラ16との間隔の下限値を調整できるようになっている。なお、上記構造では2軸で上記弾圧手段と調整手段とを構成しているが、調整軸19c及び調整ナット19dを連結軸19aの代わりに用いて、この周りに弾性部材19bを設けることによって、1軸のみで上記弾圧手段と調整手段とを構成することも可能である。
【0028】
切断ローラ15の回転軸15a及び対向ローラ16の回転軸16aは共にローラの一側においてスプロケット21,22に接続され、これらのスプロケット21,22はチェーン等の伝動部材23,24によって相互に連結駆動されている。伝動部材23,24はフレーム台10の下方に形成された機器収容部に配置された出力スプロケット25,26に接続され、この出力スプロケット25,26は駆動モータ27の出力軸に連結されている。
【0029】
上記切断ローラ15と対向ローラ16との対向領域の下方には、フレーム台10に形成されたスリット状の開口部10aが設けられ、この開口部10aの下方には、上記両ローラの軸線方向に向けて斜めに並列して配置された複数のガイドロッド28が架設されている。これらのガイドロッド28はそれぞれが上記開口部10aの直下位置にて屈曲部を有し、当該屈曲部が最も下方に位置する状態で取り付けられている。複数のガイドロッド28の下方にはダストボックス29が配置され、また、ガイドロッド28の列が徐々に下方位置に向かう先には排出口10bが形成されている。
【0030】
上記構成において、駆動モータ27が稼動すると、出力スプロケット25,26、伝動部材23,24、スプロケット21,22を介して切断ローラ15及び対向ローラ16が相互に同方向に回転する。このときの切断ローラ15と対向ローラ16の回転速度や回転速度比は、伝動経路途中のスプロケットの外径或いは歯数等によって適宜に設定することができる。
【0031】
上記の状態で、切断ローラ15と対向ローラ16との対向領域(両ローラの外周面が最も接近する領域)に向けて上方から紙送りローラを投入すると、後述するように、紙送りローラの芯材である金属シャフトから合成ゴム等からなる樹脂被覆層が切断されて除去され、樹脂被覆層の破片はガイドロッド28の間を抜けてダストボックス29内に落下し、金属シャフトはガイドロッド28に引っ掛かってガイドロッド28の斜め下方に向けた配列方向に沿って滑り落ち、排出口10bから外部へと排出される。
【0032】
図4は、切断ローラ15と対向ローラ16とによる紙送りローラ30の分離処理の様子を模式的に示す概略説明図である。紙送りローラ30はプリンタやコピー機等に用いられる用紙送り駆動用のローラであり、通常は、ステンレス鋼等からなる金属シャフト31の外周面に合成ゴム等からなる樹脂被覆層32を密着させたものである。樹脂被覆層32は金属シャフト31の軸線方向に伸びるように一体に形成されている場合もあれば、金属シャフト31の軸線方向に相互に離散した状態で複数形成されている場合もある。
【0033】
切断ローラ15の切断刃15cと、これに対抗する対向ローラ16の外周面16cとの対向領域における間隔(最小間隔)は、通常、上記紙送りローラ30における金属シャフト31の外径(外直径)とほぼ同じか、或いはそれよりもやや大きくなるように設定される。このように間隔が設定されていることによって、金属シャフト31に被覆形成されている樹脂被覆層32の厚さに拘わらず、確実に樹脂被覆層32を切断、分離することができる。また、外径の異なる複数種類の金属シャフトを備えた紙送りローラを処理する場合には、最も小径の金属シャフトの外径に合わせて上記と同様の間隔設定をすればよい。
【0034】
また、上述のような駆動機構によって、切断ローラ15と対向ローラ16とは相互に同方向に(例えば、図4に示す方向から見た状態では、両ローラが共に反時計周りに回転するように)回転駆動される。
【0035】
このような状態で、紙送りローラ30の軸線方向を切断ローラ15及び対向ローラ16の軸線方向と略一致させた姿勢で、切断ローラ15と対向ローラ16との間の対向領域へ上方から紙送りローラ30を投入すると、対向領域の一方側には下方に向けて回転する切断ローラ15があり、対向領域の他方側には上方へ向けて回転する対向ローラ16があるので、切断ローラ15と対向ローラ16との間で紙送りローラ30は所定方向(図示例の場合には時計周り)に回転しながら樹脂被覆層32が切断刃15cによって切断される。
【0036】
このように、切断ローラ15と対向ローラ16とが同方向に回転していることによって、紙送りローラ30が両ローラ間の対向領域を簡単に通過してしまうことが回避され、確実に切断刃15cによって樹脂被覆層32が切断される。
【0037】
ここで、後述するローラ回転速度や両ローラの回転速度比にもよるが、切断ローラ15と対向ローラ16との間で紙送りローラ30が回転しながら、その樹脂被覆層32が2〜3箇所以上の部位で切断刃15cによって切断されるように設定されることが、確実に金属シャフト31から樹脂被覆層32を分離する上で好ましい。また、弾性部材19bは、切断ローラ15と対向ローラ16との間に紙送りローラ30が挟み込まれたとき、切断刃15cが樹脂被覆層32を確実に切断できるだけの弾性力を発揮するように構成されていることが好ましい。
【0038】
具体的構成としては、紙送りローラの外径が15mm〜30mm、金属シャフトの外径は8〜20mm程度のものを処理するために構成した場合、例えば、切断ローラ15と対向ローラ16の外径を150〜300mmとし、切断ローラ15及び対向ローラ16の回転速度を5〜100rpmの範囲内とすることによって処理を行うことができる。
【0039】
切断ローラ15は、切断刃15cが紙送りローラ30の投入側から対向領域に移動するように回転させることが好ましい。切断刃15cの先端は回転方向に向かうように取り付けられる。このようにすれば、切断刃15cが紙送りローラ30を間隔の狭い対向領域側へ押しやるようにしながら確実に樹脂被覆層32を切断させることができる。
【0040】
また、切断ローラ15の周速よりも対向ローラ16の周速が低いことが、対向領域間で確実に樹脂被覆層32を切断するとともに紙送りローラ30が対向領域間を通過するように構成するために好ましい。対向ローラ16の外周面と紙送りローラ30の外周面との摩擦係数にもよるが、一般に対向ローラ16の周速を切断ローラ15の周速よりも大きくすると、紙送りローラ30が対向領域よりも投入側において踊った状態となり、処理ができなくなる可能性が高くなるからである。この場合、切断ローラ15の外周面の周速と対向ローラ16の外周面の周速との比を3:1〜3:2の範囲内に設定することが好ましく、特に2:1程度に設定することが望ましい。例えば、切断ローラと対向ローラとの外径をほぼ等しくした場合、切断ローラの回転速度を60rpmとし、対向ローラの回転速度を40rpmとするか、或いは、切断ローラの回転速度を22rpmとし、対向ローラの回転速度を15rpmとする(回転比が3:2の場合)、或いは、切断ローラの回転速度を20rpm、対向ローラの回転速度を10rpmにする(回転比が2:1の場合)ことによって、切断刃が樹脂被覆層の2〜3箇所に切り込まれ、金属シャフト31から樹脂被覆層32を確実に分離できることが実証されている。
【0041】
上記の弾性部材19bによる弾圧手段は、切断ローラ15と対向ローラ16との対向領域における間隔が広がるように構成するとともに、切断刃15cによって樹脂被覆層32が切断されるときに、切断刃15cから紙送りローラ30が逃げないように付勢している。したがって、この弾圧手段によって金属シャフト31が切断刃15cに当たっても金属シャフト31が大きな損傷を受けない。これは、金属シャフト31をそのまま再利用する場合に特に効果的である。
【0042】
また、上記調整軸19c及び調整ナット19dからなる調整手段は、切断ローラ15と対向ローラ16の対向領域における基準間隔(外力が加わらない状態における最小間隔)を金属シャフト31の外径に対応させて最適値に調整することを可能にしている。この調整によって、紙送りローラ30における金属シャフト31と樹脂被覆層32との分離不良や金属シャフト31の損傷を低減することができる。
【0043】
上記の説明では、紙送りローラ30の軸線方向を切断ローラ及び対向ローラの軸線方向とほぼ一致させた状態で紙送りローラ30を投入しているが、特に、金属シャフト31の外周面上に相互に離散した状態で複数の樹脂被覆層32が形成されているとともに、各樹脂被覆層32の軸線方向の長さが樹脂被覆層32の外径とほぼ同様かそれよりも短い場合には、紙送りローラ30の軸線方向が両ローラの軸線方向と交差し、或いは直交する姿勢で、紙送りローラ30を対向領域に向けて投入した場合でも、支障なく金属シャフト31と樹脂被覆層32との分離を行うことができる。
【0044】
切断ローラ15の切断刃15cは、図3に示すように、切断ローラ15の動径方向及び回転方向の双方に向けて突出するようにやや斜めに形成され、切断刃15cの間隔Lは、切断すべき樹脂被覆層32の外径等に応じて適宜に設定される。通常、切断刃15c間隔Lは切断ローラ15の半径の5〜20%以内に設定される。効率的に樹脂被覆層32を切断するためには、切断刃15cの間隔Lは紙送りローラ30の直径と同程度、或いはそれ以下に設定されることが好ましい。一方、切断刃15cの高さHは紙送りローラ30の樹脂被覆層32の厚さよりも大きいことが好ましく、また、切断ローラ15の半径の5〜20%の範囲内であることが好ましい。
【0045】
上記実施形態では、対向ローラ16を切断ローラ15と同方向に回転させた状態で処理するようにしているが、対向ローラ16を回転させずに処理することも可能である。
【0046】
また、対向ローラ16の外周面16cは紙送りローラ30の樹脂被覆層32に対して多少でも摩擦係数を備えていることが好ましい。この場合、紙送りローラ30の樹脂被覆層32に対する摩擦係数を確保する方法としては、対向ローラ16の外周面16cを樹脂被覆層32に対応した素材とする方法、或いは、対向ローラ16の外周面16cにローレットなどの摩擦を高めるための回転方向の凹凸構造を形成する方法などが考えられる。
【0047】
尚、本発明の被覆材の分離方法及び分離装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、切断ローラと対向ローラとの対向領域に処理対象を投入すると、投入側から対向領域へ向けて回転する切断ローラの切断刃によって被覆材が切断され、被覆材が芯材から分離されるので、処理対象を一つ一つ処理する必要がなく、処理対象を両ローラの対向領域に投入するだけで次々と処理を行っていくことができるので、処理の自動化も可能で、大量の処理対象を迅速に処理することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る被覆材の分離装置である実施形態の概略構成を示す概略平面図である。
【図2】 同実施形態の右側面縦断面図である。
【図3】 同実施形態の正面縦断面図である。
【図4】 同実施形態の作用を説明するための切断ローラ及び対向ローラ近傍の拡大説明図である。
【符号の説明】
10 フレーム台
15 切断ローラ
15c 切断刃
16 対向ローラ
16c 外周面
19 調整機構
19b 弾性部材
19c 調整軸
19d 調整ナット
30 紙送りローラ(処理対象)
31 金属シャフト(芯材)
32 樹脂被覆層(被覆材)

Claims (6)

  1. 芯材の表面上に被覆材を有する処理対象において前記芯材から前記被覆材を分離する装置であって、
    回転可能に設けられ、回転方向に切断刃を備えた切断ローラと、
    回転可能に設けられ、前記切断ローラに所定の間隔で並列対向する対向ローラと、
    前記切断ローラと前記対向ローラの下方に斜めに配置され、開口部を有するガイド部と、
    前記ガイド部によって導かれる排出口と、
    前記ガイド部の開口部の下方に配置されたダストボックスと を有し、
    前記処理対象を前記切断ローラと前記対向ローラとの対向領域に向けて投入し、前記処理対象の前記被覆材を前記切断刃によって被覆材破片に切断し、前記芯材は前記案内部に沿って滑り落ち、前記排出口から排出され、前記被覆材破片は前記ダストボックスに落下するように構成されていることを特徴とする被覆材の分離装置。
  2. 請求項1において、前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔が増減可能に構成され、前記切断ローラと前記対向ローラとを相対的に接近させる方向に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする被覆材の分離装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記切断ローラと前記対向ローラとは、外力を受けない状態で、前記芯材の外形寸法とほぼ同様の基準間隔を有するように構成されていることを特徴とする被覆材の分離装置。
  4. 請求項3において、前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔を前記基準間隔よりも増加可能に構成し、該間隔が前記基準間隔になる方向に前記切断ローラと前記対向ローラとの間隔を保持するように付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする被覆材の分離装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、前記切断ローラと前記対向ローラを回転させる回転駆動機構を有し、前記回転駆動機構は、前記切断ローラと前記対向ローラとを相互に同方向に回転させるように構成されていることを特徴とする被覆材の分離装置。
  6. 請求項5において、前記切断ローラの外周面の周速が前記対向ローラの外周面の周速よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする被覆材の分離装置。
JP2000003930A 2000-01-12 2000-01-12 被覆材の分離装置 Expired - Fee Related JP3945106B2 (ja)

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