JPWO2020040138A1 - 導電性ペースト - Google Patents

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Abstract

本発明の導電性ペーストは、銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルとを含む導電性ペーストであって、前記ガラス組成物が硫黄(S)を含み、当該硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする。本発明によれば、銅を含む金属粉末単体の焼成挙動を適度に制御し、その結果として焼成ウィンドウが広く、焼成後のボイドやガラス浮きといった問題が発生しにくい導電性ペーストを提供することができる。

Description

本発明は、導電性成分として銅を主成分とする金属粉末を用いる導電性ペーストに関する。
一例として、積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタといった積層セラミック電子部品の外部電極を形成する際に、導電性粉末とガラス組成物と有機ビヒクルとを含む導電性ペーストが用いられている。
導電性粉末としては従前より銀(Ag)やパラジウム(Pd)等の金属粉末が用いられてきたが、近年では優れた導電性、生産コスト等の観点から、銅(Cu)を含む金属粉末を含む導電性ペースト(以下、銅ペースト)が特に広く用いられている。
銅ペーストを用いて積層セラミック電子部品の外部電極を形成するには、一般的には、先ず、誘電体層と内部電極層とが交互に積層されたチップ状の積層体を準備し、その端面に対し、適宜の手法(例えばディップ印刷法やスクリーン印刷法)によって銅ペーストを塗布する。その後、銅を含む金属粉末が酸化しにくい雰囲気中で加熱焼成し、ペースト中の有機成分を飛散分解させた後、ガラスを流動化させると共に、銅を含む金属粒子同士を焼結させることによって、外部電極が形成される。この時に、焼成に適した加熱温度の範囲は、ペースト中に含まれる金属粉末やガラス組成物、有機ビヒクル、その他の添加剤等の種類や配合によって定まる。
そして更に、形成された外部電極の表面には、電極としての信頼性の向上や半田実装をしやすくするといった目的のため、錫やニッケル等のめっき層が形成される。
ところで、従来の銅ペーストでは、チップ状積層体の端面への塗布後に焼成される際、その焼成に適した温度範囲(以下「焼成ウィンドウ」)が狭いと、焼成炉内における温度のムラや、僅かな温度変化によって過焼結になりやすいという問題があった。過焼結になると、銅を含む金属粉末が急激に収縮することによってガラス成分が浮き出てしまい、焼成後のパターンの表面部分にガラス成分が偏在する、いわゆる「ガラス浮き」が生じることがある。このようなガラス浮きが生じることによって、焼成されたパターンと、錫、ニッケル等の各種金属との密着性が低下し、めっき層の形成等が困難になる。
このようなガラス浮きの発生を抑制するため、過焼結が生じないよう焼成温度を低くすることが考えられる。しかしながら、焼成ウィンドウが狭いため、この場合には、焼成膜(電極)の緻密性が低くなり、膜中にボイド(空隙)が発生する。その結果、電極の導電性やセラミック素体との接着強度が悪くなる他、後の工程で焼成膜に対してめっき処理を行う際にめっき液が膜中に浸入し、絶縁抵抗の低下や素体クラックの発生を招くほか、浸入しためっき液が半田リフロー時に熱せられてガス化し、溶融した半田が飛び散る「半田爆ぜ」の原因にもなる。
ところで、金属粉末の焼成挙動を制御するために、金属粉末表面に特定の表面処理を行うといったことが、従前より試みられている。例えば特許文献1では、焼結開始温度を制御するために、銅粉末の表面に、Al、Si、Ti、Zr、Ce、Snのいずれかの元素を付着させることが試みられている。また特許文献2では、ニッケル、銀、銅、パラジウムのいずれかの金属粉末の表面を、硫黄を含む金属化合物で被覆することにより、金属粉末の触媒作用を効果的に抑制できると記載されている。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、銅を含む金属粉末に対して、これらの表面処理を施すと、銅を含む金属粉末単体の焼成挙動への影響が大き過ぎ、焼結開始温度を制御できたとしても焼成ウィンドウが狭くなる場合や、表面処理を行わなかった時の銅ペーストの焼成温度や焼成雰囲気から、これらの条件を大きく変えなければならなくなる場合がある。そうなるとペーストの設計を一から見直す必要が生じるだけなく、ペーストに使用可能な原料や材料等の特性や制約等の理由からペースト全体のコスト高につながったり、場合によっては焼成炉等の製造ラインの見直しが必要になるといったケースも希ではない。
特開2016−033850号公報 特開2014−005491号公報
本発明の目的は、銅を含む金属粉末単体の焼成挙動を適度に制御し、その結果として焼成ウィンドウが広く、焼成後のボイドやガラス浮きといった問題が発生しにくい導電性ペーストを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(6)に記載の本発明により達成される。
(1) 銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルとを含む導電性ペーストであって、
前記ガラス組成物が硫黄(S)を含み、当該硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする導電性ペースト。
(2) 銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルと、無機添加剤とを含む導電性ペーストであって、
前記無機添加剤が硫黄(S)を含み、当該硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする導電性ペースト。
(3) 前記無機添加剤が硫酸塩である上記(2)に記載の導電性ペースト。
(4) 銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルと、有機添加剤とを含む導電性ペーストであって、
前記有機添加剤がチオール基を有し、前記有機添加剤中の硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする導電性ペースト。
(5) 前記金属粉末が銅粉末である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(6) 前記金属粉末に含まれる硫黄(S)の含有量が10ppm未満である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の導電性ペースト。
本発明によれば、焼成した際に、焼成膜中においてボイドが発生しにくく、かつ、過焼結による悪影響を生じにくい導電性ペーストを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[導電性ペースト]
1.第1実施形態
本発明の好適な実施形態に係る導電性ペーストは、銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルとを含む導電性ペーストであって、前記ガラス組成物が硫黄(S)を含み、当該硫黄の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下である。
このような構成により、銅を含む導電性ペーストであって、銅を含む金属粉末そのものに表面処理を行った場合に比べて焼成挙動の変動が小さく、銅ペースト全体として焼成挙動を適度に制御することができ、焼成ウィンドウが広く、焼成後のボイドやガラス浮きといった問題が発生しにくい導電性ペーストを提供することができる。
このような優れた効果が得られるのは、以下のような理由によると考えられる。すなわち、従来例において金属粉末に硫黄(S)を配合したり、金属粉末の表面に硫黄化合物を被覆していた場合に比べ、焼成時に導電性ペースト中のガラス組成物が流動し始めてから、当該ガラス組成物中に含まれていた硫黄が、金属粉末を構成する銅に対して働きかけるため、その結果、金属粉末の焼結挙動が緩やかにコントロールされているのではないかと本発明者等は推測している。
2.第2実施形態
また、本発明の他の好適な実施形態に係る導電性ペーストは、銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルと、無機添加剤とを含む導電性ペーストであって、前記無機添加剤が硫黄を含み、当該硫黄の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下である。
このような構成により、銅を含む導電性ペーストであって、銅を含む金属粉末そのものに表面処理を行った場合に比べて焼成挙動の変動が小さく、銅ペースト全体として焼成挙動を適度に制御することができ、焼成ウィンドウが広く、焼成後のボイドやガラス浮きといった問題が発生しにくい導電性ペーストを提供することができる。
このような優れた効果が得られるのは、以下のような理由によると考えられる。すなわち、従来例において金属粉末に硫黄(S)を配合したり、金属粉末の表面に硫黄化合物を被覆していた場合に比べ、焼成時に導電性ペースト中のガラス組成物が流動し始めてから、無機添加剤を構成する硫黄が一旦当該ガラス組成物内へ溶解し、その後、当該ガラス組成物中に溶解した硫黄が、金属粉末を構成する銅に対して働きかけるため、その結果、金属粉末の焼結挙動が緩やかにコントロールされているのではないかと本発明者等は推測している。
3.第3実施形態
また、本発明の他の好適な実施形態に係る導電性ペーストは、銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルと、有機添加剤とを含む導電性ペーストであって、前記有機添加剤がチオール基を有し、前記有機添加剤中の硫黄の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下である。
このような構成により、銅を含む導電性ペーストであって、銅を含む金属粉末そのものに表面処理を行った場合に比べて焼成挙動の変動が小さく、銅ペースト全体として焼成挙動を適度に制御することができ、焼成ウィンドウが広く、焼成後のボイドやガラス浮きといった問題が発生しにくい導電性ペーストを提供することができる。
このような優れた効果が得られるのは、以下のような理由によると考えられる。すなわち、従来例において金属粉末に硫黄(S)を配合したり、金属粉末の表面に硫黄化合物を被覆していた場合に比べ、焼成時に導電性ペースト中のガラス組成物が流動し始めてから、有機添加剤を構成する硫黄が一旦当該ガラス組成物内へ溶解し、その後、当該ガラス組成物中に溶解した硫黄が、金属粉末を構成する銅に対して働きかけるため、その結果、金属粉末の焼結挙動が緩やかにコントロールされているのではないかと本発明者等は推測している。
前記各実施形態の中でも、第1実施形態のガラス組成物が所定量の硫黄を含んでいる形態や、第2実施形態の無機添加剤が所定量の硫黄を含んでいる形態(特に、ガラス組成物が所定量の硫黄を含んでいる形態)では、比較的低い温度(例えば、750℃)で焼成した場合であっても、焼成膜の緻密性を特に優れたものとすることができる点、および、好適な焼成膜を形成することが可能な焼成温度の範囲(焼成ウィンドウ)が特に広い点で有利である。本発明においては、特に第1実施形態が好ましい。なお、第3実施形態の場合、経時により有機添加剤が強く金属粉末に結びつく場合があるため、保管温度を含めた環境管理が必要である。
上記のような構成を満たさない場合には、満足のいく結果が得られない。
例えば、第1〜第3実施形態において、導電性ペーストの前記の所定の成分中における硫黄の含有量が前記下限値未満であると、焼成した際の過焼結による悪影響を十分に防止することができなくなる。特に、比較的高温(例えば、780℃以上)で焼成した場合に過焼結による悪影響が顕著に生じやすくなる。
また、第1〜第3実施形態において、導電性ペーストの前記の所定の成分中における硫黄の含有量が前記上限値を超えると、焼成した際の焼成膜中でのボイドの発生を十分に防止することができない。特に、比較的低温(例えば、750℃以下)で焼成した場合に焼成膜中にボイドが顕著に生じやすくなる。
また、導電性ペースト全体としての硫黄の含有量が前記範囲内の値であっても、前記の所定の成分中における硫黄の含有量が所定の含有量の条件を満たさない場合、より具体的には、金属粉末中に多くの硫黄が含まれている場合には、金属粉末の焼結開始温度等の焼成挙動に対して与える影響が大きすぎるため、焼成膜の緻密性が低下し、焼成膜中にボイドが生じやすくなる。
前述したように、導電性ペーストの前記の所定の成分(ガラス組成物、無機添加剤、有機添加剤)中における硫黄の含有量は、金属粉末に対して、10ppm以上370ppm以下であればよいが、12ppm以上200ppm以下であることが好ましく、15ppm以上100ppm以下であることが特に好ましい。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
<金属粉末>
本発明における導電性ペーストは金属粉末を含み、当該金属粉末は銅を含んでいる。
このような金属粉末としては、例えば、銅のみからなる純銅粉末や銅合金粉末等が挙げられる。更には銅粒子をコアとし、その表面に、酸化銅からなる薄膜や、銅以外の元素を含む酸化物薄膜が被覆された、コア−シェル構造の金属粉末であっても良い。薄膜としては、ガラス質であることが特に好ましい。金属粉末へのガラス質薄膜の被覆は、例えば日本国特許第3206496号等に記載されている方法により達成できる。
金属粉末が上記薄膜を備えたコアーシェル構造であることにより、金属粉末の酸化を抑制したり、金属粉末の焼結開始温度を制御することができる。
上述した、酸化銅からなる薄膜や、銅以外の元素を含む酸化物薄膜には硫黄は含まれないが、薄膜がガラス質である場合には、当該薄膜中に硫黄が含まれていても良い。ガラス質薄膜は金属粉末の酸化を抑制するだけでなく、焼成時には軟化流動し、金属粉末の焼結助剤としても機能する。ガラス質薄膜が硫黄を含む場合には、他のガラス組成物や無機添加剤、或いは有機添加剤に含まれる硫黄との合計量が、金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下にあれば良い。
金属粉末中に含まれる全ての金属元素量に対する銅元素(Cu)の含有量は、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、80質量%以上100質量%以下であることがより好ましい。
本発明における金属粉末は、実質的に硫黄を含まないものであるが、不可避不純物としての硫黄を含む態様を除外するものではない。すなわち、本発明において「金属粉末が実質的に硫黄を含まない」とは、金属粉末に含まれる硫黄の含有量が10ppm未満であり、7ppm未満であることがより好ましく、5ppm未満であることがさらに好ましい。
これにより、銅を含む金属粉末そのものに表面処理を行った場合に比べて焼成挙動の変動が小さく、銅ペースト全体として適度に焼成挙動を制御することができる。
金属粉末の平均粒径(D50)は、特に限定されないが、0.2μm以上5.0μm以下であるのが好ましく、0.5μm以上4.5μm以下であるのがより好ましく、1.0μm以上4.0μm以下であるのがさらに好ましい。
なお、本明細書において、平均粒径(D50)とは、特に断りのない限り、レーザ式粒度分布測定装置を用いて測定した粒度分布の重量基準の積算分率50%値を指し、例えばレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−960(HORIBA社製)を用いた測定により求めることができる。
金属粉末のBET比表面積は、特に限定されないが、0.30m/g以上1.00m/g以下であるのが好ましく、0.40m/g以上0.90m/g以下であるのがより好ましく、0.50m/g以上0.80m/g以下であるのがさらに好ましい。なお、BET比表面積は、例えばトライスター3000(島津製作所社製)を用いて求めることができる。
導電性ペースト中における金属粉末の含有量は、特に限定されないが、50.0質量%以上80.0質量%以下であるのが好ましく、55.0質量%以上75.0質量%以下であるのがより好ましく、60.0質量%以上70.0質量%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、銅を含む金属粉末の機能を十分に発揮させつつ、焼成膜の導電性をより確実に十分に優れたものとすることができる。
なお、本発明の導電性ペーストを構成する金属粉末を構成する複数個の粒子は、互いに同一又は均一な金属組成を有する金属粒子であることが好ましいが、本発明の作用効果を阻害しない限り、金属組成の異なる金属粒子を含んでいてもよい。例えば、金属粉末は、互いに銅の含有率の異なる複数種の粒子を含んでいてもよい。このような場合でも、金属粉末全体としての銅の含有量は、前述した条件を満足するのが好ましい。
<ガラス組成物>
本発明の導電性ペーストに含まれるガラス組成物は、その軟化点が焼成温度以下であれば、いかなる組成を有するものであってもよいが、Pb、CdおよびBiを実質的に含まないガラス組成であることが好ましい。例えば、本発明においては、酸化物換算にした時のガラス組成全体の合計量に対し、必須成分としてSiOを2.0質量%以上12.0質量%以下の範囲内で、Bを15.0質量%以上30.0質量%以下の範囲内で、Alを2.0質量%以上12.0質量%以下の範囲内で含み、その他の任意成分として、BaOを40.0質量%以上65.0質量%以下の範囲内で、ZnOを5.0質量%以上50.0質量%以下の範囲内で、TiOを0.5質量%以上7.0質量%以下の範囲内で、CaOを3.0質量%以上7.5質量%以下の範囲内で、KOを1.5質量%以上4.0質量%以下の範囲内で、MnOを2.5質量%以上12.0質量%以下の範囲内で含むガラス組成物を好適に用いることができる。
上記組成のガラス組成物を用いた場合、非酸化性雰囲気中で焼成が行われる場合であっても、耐酸性に優れ、強度不良やめっき液の浸入のない緻密な電極膜を形成することが容易である。
本発明の第1実施形態においては、ガラス組成物中に硫黄が含まれる。ガラス組成物中への硫黄の配合はいかなる手法を用いても良いが、一例としてはガラス組成物を製造する際、ガラスを構成する材料と共に、硫黄源として例えばBaSOを混合し、溶融、急冷、粉砕といった通常の手法で製造することができる。この際、硫黄源は、硫黄源中に含まれる硫黄量が金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下になるよう秤量される。
ガラス組成物は、例えば、前述のガラス質薄膜として金属粉末を被覆した形態で、導電性ペースト中に含まれていてもよいが、金属粉末から独立したガラス粉末の形態で含まれているのが好ましい。
これにより、コスト面から特に有利となる。
ガラス粉末としては、例えば、粒状、フレーク状、繊維、針状、不定形状等の粒子がそれぞれ集まった粉末としての形態であってもよい。
以下の記載では、導電性ペーストを構成するガラス組成物が、ガラス粉末である場合について、中心的に説明する。
ガラス組成物の平均粒径は、特に限定されないが、0.1μm以上4.5μm以下であるのが好ましく、0.3μm以上4.0μm以下であるのがより好ましく、0.8μm以上3.5μm以下であるのがさらに好ましい。
ガラス組成物のBET比表面積は、特に限定されないが、0.90m/g以上5.00m/g以下であるのが好ましく、1.20m/g以上4.50m/g以下であるのがより好ましく、1.50m/g以上4.00m/g以下であるのがさらに好ましい。
導電性ペースト中におけるガラス組成物の含有量は、特に限定されないが、4.0質量%以上20.0質量%以下であるのが好ましく、5.0質量%以上15.0質量%以下であるのがより好ましく、6.0質量%以上10.0質量%以下であるのがさらに好ましい。
なお、本発明の導電性ペーストを構成するガラス組成物を構成する複数個の粒子は、互いに同一又は均一なガラス組成を有するガラス粒子であっても良いが、焼成挙動の制御や基材への接着性・密着性を向上させる等といった目的で、一般的に広く知られている手法に倣って組成や粒径等の異なる複数種のガラス粒子を含んでいてもよい。
<有機ビヒクル>
本発明において導電性ペーストに含まれる有機ビヒクルとしては特に限定されず、例えば、アルコール類(例えば、ターピネオール、α−ターピネオール、β−ターピネオール等)、エステル類(例えば、ヒドロキシ基含有エステル類、2,2,4―トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチラート、ブチルカルビトールアセテート等)、エーテル類(例えば、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル等のグリコールエーテル類等)等の有機溶剤から選択される1種または2種以上に対し、セルロース系樹脂(例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース等)、(メタ)アクリル系樹脂(例えば、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート等)、エステル系樹脂(例えば、ロジンエステル等)、ポリビニルアセタール(例えば、ポリビニルブチラール等)等の有機バインダーから選択される1種または2種以上を溶解又は分散させて用いることができるが、用途や塗布方法によっては、有機ビヒクルは有機溶剤のみからなり、有機バインダーを要しない場合もある。
有機溶剤としては、アルコール類(特に、ターピネオール)およびエーテル類(特に、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル)のうちの少なくとも一方を含んでいるのが好ましく、これらの両方を含んでいるものがより好ましい。
また有機バインダーとしては、(メタ)アクリル系樹脂を含んでいることが好ましい。
導電性ペースト中における有機ビヒクルの含有量は、特に限定されないが、10.0質量%以上40.0質量%以下であるのが好ましく、15.0質量%以上35.0質量%以下であるのがより好ましく、20.0質量%以上30.0質量%以下であるのがさらに好ましい。
導電性ペースト中における当該有機溶媒の含有量は、特に限定されないが、7.0質量%以上30.0質量%以下であるのが好ましく、10.0質量%以上28.0質量%以下であるのがより好ましく、14.0質量%以上25.0質量%以下であるのがさらに好ましい。
また、導電性ペースト中における当該有機バインダーの含有量は、特に限定されないが、1.0質量%以上15.0質量%以下であるのが好ましく、2.0質量%以上10.0質量%以下であるのがより好ましく、3.0質量%以上8.0質量%以下であるのがさらに好ましい。
<無機添加剤>
導電性ペーストは、前述した各成分とは異なる成分として、硫黄を含む無機添加剤を含んでいてもよい。この際、無機添加剤の添加量は、無機添加剤中に含まれる硫黄量が金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下の範囲となるよう秤量される。
このような無機添加剤を用いることにより、例えば、当該無機添加剤の添加量を調整することにより、ガラス組成物中の硫黄の含有量を調整することなく、導電性ペースト中における金属粉末に対する硫黄の含有量を好適に調整することができる。その結果、例えば、入手が容易なガラス組成物を導電性ペーストの製造に好適に用いることができる。
硫黄を含む無機添加剤は、導電性ペースト中において、溶解した状態で存在するものであってもよいが、不溶性成分として含まれるものであるのが好ましい。
これにより、例えば、導電性ペーストの保存時において、不本意に金属粉末と反応することをより効果的に防止することができる。
硫黄を含む無機添加剤としては、例えば、硫酸塩、亜硫酸塩、過硫酸塩、チオ硫酸、金属硫化物等が挙げられるが、硫酸塩であるのが好ましい。
硫酸塩は、各種無機添加剤の中でも、導電性ペーストの焼成時にガラスが流動する際に、ガラスに対して比較的溶解しやすい成分である。したがって、無機添加剤として硫酸塩を用いた場合、前述した効果がより顕著に発揮される。
硫酸塩としては、例えば、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウムカリウム、硫酸アンモニウム等が挙げられる。中でも、硫酸バリウムが好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。また、硫酸バリウムは、通常の条件(例えば、導電性ペーストが保存される0℃以上40℃以下等の条件)においては、化学的安定性が高く、難溶性の成分であり、不本意に金属粉末と反応しにくい成分である。また、硫酸バリウムは、比較的安価で、容易かつ安定的に入手することができる物質であり、導電性ペーストの安定供給、生産コストの低減等の観点からも好ましい。
導電性ペースト中における無機添加剤は小径粉末である方が、ガラス組成物に対して硫黄がより入り込み易く、特に限定されないが、平均粒径(D50)が0.5μm以下であることが好ましく、更には0.1μm以下であることがより好ましい。入手のし易さをも考慮した場合、最も好ましくは、平均粒径は0.01μm以上0.05μm以下である。
<有機添加剤>
導電性ペーストは、前述した各成分とは異なる成分として、硫黄を含む有機添加剤を含んでいてもよい。この際、有機添加剤の添加量は、有機添加剤中に含まれる硫黄量が金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下の範囲となるよう秤量される。
このような有機添加剤を用いることにより、例えば、当該有機添加剤の添加量を調整することにより、ガラス組成物中の硫黄の含有量を調整することなく、導電性ペースト中における金属粉末に対する硫黄の含有量を好適に調整することができる。その結果、例えば、入手が容易なガラス組成物を導電性ペーストの製造に好適に用いることができる。
硫黄を含む有機添加剤は、導電性ペースト中において、溶解した状態で存在するものであってもよいし、不溶性成分として含まれるものであってもよい。
硫黄を含む有機添加剤としては、例えば、チオール基を有する化合物等が挙げられる。
チオール基を有する化合物(有機添加剤)としては、例えば、ドデカンチオール等のチオール類(メルカプトアルカン化合物)、メルカプトエタノール等のメルカプトアルコール化合物(OH基およびSH基の両方の官能基を有する化合物)等が挙げられる。
<その他の成分>
導電性ペーストは、前述した成分以外にも、その他の成分を含んでいてもよい。例えば、一般的な導電性ペーストに対して添加されるような可塑剤や消泡剤、高級脂肪酸や脂肪酸エステル系などの分散剤、レベリング剤、安定剤、密着促進剤、界面活性剤等が挙げられるが、いずれも成分中に硫黄が含まれないものが好ましい。
[導電性ペーストの用途]
本発明の導電性ペーストは、一般的に広く知られている方法で塗布、焼成することにより、導電性を有する部位の形成に用いられる。その用途は特に限定されないが、特に、積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタ、積層セラミックアクチュエータといった積層セラミック電子部品の内部導体(内部電極)や端子電極の形成に好適である。
導電性ペーストの塗布は、所望の基体に対し、例えば、スクリーン印刷、転写印刷、ディッピング、刷毛塗り、ディスペンサーを用いた方法等により行い、その後、乾燥、焼成する。
導電性ペーストの乾燥温度は、特に限定されないが、例えば、100℃以上200℃以下とすることができる。また、焼成温度(ピーク温度)も、特に限定されないが、一例としては、600℃以上900℃以下であり、好ましくは700℃以上880℃以下であり、より好ましくは730℃以上850℃以下である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されない。
以下に具体的な実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に温度条件、湿度条件を示していない処理は、室温(25℃)、相対湿度50%において行ったものである。また、各種測定条件についても、特に温度条件、湿度条件を示していないものは、室温(25℃)、相対湿度50%における数値である。
[1]導電性ペーストの製造
(事前準備)
まず金属粉末としては、平均粒径D50:2.7μm、BET比表面積:0.65m/gのフレーク状の銅粉末を準備した。なお、この銅粉末は銅以外の金属元素を実質的に含んでいない単金属(純銅)粉末であり、硫黄も実質的に含まれていない。
またガラス組成物としては基本組成として3種類を用意した。ガラス組成物A、BおよびCは、それぞれ酸化物換算で表1に示す酸化物組成を基本組成として各ガラス原料を調合し、白金ルツボを用いて1200℃で溶融し、空冷または急冷した後、平均粒径D50が2.1μmになるまで粉砕し得たものである。
Figure 2020040138
なお、ガラス組成物に更に硫黄を添加する場合は、ガラス組成物A及びガラス組成物Bに対しては、硫黄源として硫酸バリウム(BaSO)を表1に記載の前記ガラス原料に対し外入れ成分(言い換えると、表1に記載のガラス原料の合計を100質量%として更に追加した成分)として添加したが、その際、Ba成分がガラス組成として増加するため、その分、基本組成に対するBa原料の使用量を調整することで、ガラス組成物A及びガラス組成物Bとしての基本組成は変えることなく、硫黄含有量のみが変わるようにした。また、ガラス組成物Cに対して硫黄を添加する場合は、硫黄源として硫酸カリウム(KSO)を用い、K原料の使用量を調整した以外は同様にして、硫黄含有量のみが変わるようにした。
有機バインダーとしては、VL−7501(三菱ケミカル社製)と、ダイヤナール MB−2677(三菱ケミカル社製)と、ダイヤナール BR−105(三菱ケミカル社製)とを1:5:1の質量比で混合した混合樹脂(アクリル樹脂)を準備した。
有機溶剤としては、ターピネオール(小川香料社製、EK ターピネオール)と、グリコールエーテル(ダウ・ケミカル日本社製:ダワノール DPnP グリコールエーテル)とを8:2の質量比で混合した混合溶剤を準備した。
また硫黄を含む無機添加剤として平均粒径(D50)が0.5μmのBaSO粉末を用意し、有機添加剤としてメルカプトエタノール、ドデカンチオール、ジメチルスルホキシドを準備した。
(実施例1)
金属粉末と、硫黄成分を添加したガラス組成物Aと、有機バインダーと、有機溶剤とを、65:9:5:21の質量比で混合した後、ロールミルで混練して、導電性ペーストを製造した。なお、当該導電ペースト中において、ガラス組成物は、ガラス粉末として含まれていた。
なお、硫黄の含有量を、炭素・硫黄分析装置EMIA−320V(HORIBA社製)により確認したところ、実施例1における硫黄の含有量は金属粉末に対して198ppmであった。
(実施例2〜7)
金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記ガラス組成物Aへの硫黄成分の添加量を変更した以外は、前記実施例1と同様にして導電性ペーストを製造した。
(実施例8)
ガラス組成物Aに硫黄成分を添加せず、無機添加剤としてBaSO粉末を添加した以外は、実施例1と同様にして導電性ペーストを製造した。
BaSO粉末の添加による硫黄の含有量は金属粉末に対して115ppmであった。
(実施例9〜11)
金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記BaSO粉末の添加量を変更した以外は、前記実施例8と同様にして導電性ペーストを製造した。
(実施例12)
BaSO粉末に代えてメルカプトエタノールを添加した以外は、実施例8と同様にして導電性ペーストを製造した。
メルカプトエタノールの添加による硫黄の含有量は、金属粉末に対して115ppmであった。
(実施例13〜15)
金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記メルカプトエタノールの添加量を変更した以外は、前記実施例12と同様にして導電性ペーストを製造した。
(実施例16)
メルカプトエタノールに代えてドデカンチオールを用いた以外は、前記実施例12と同様にして導電性ペーストを製造した。
(実施例17〜19)
金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記ドデカンチオールの添加量を変更した以外は、前記実施例16と同様にして導電性ペーストを製造した。
(比較例1)
ガラス組成物Aに硫黄成分を添加しなかった以外は、前記実施例1と同様にして導電性ペーストを製造した。なお、比較例1には硫黄を含む無機添加剤も有機添加剤も添加されていない。
(比較例2)
金属粉末に対する硫黄の含有量が381ppmとなるように、前記ガラス組成物Aに対する硫黄成分の添加量を変更した以外は、前記実施例1と同様にして導電性ペーストを製造した。
(比較例3)
金属粉末に対する硫黄の含有量が9ppmとなるように、前記メルカプトエタノールの添加量を変更した以外は、前記実施例12と同様にして導電性ペーストを製造した。
(比較例4〜5)
メルカプトエタノールの代わりにジメチルスルホキシドを用い、金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記ジメチルスルホキシドの添加量を調整した以外は、前記実施例12と同様にして導電性ペーストを製造した。
(比較例6)
金属粉末に対する硫黄の含有量が653ppmとなるように、前記ガラス組成物Aに対する硫黄成分の添加量を変更した以外は、前記実施例1と同様にして導電性ペーストを製造した。
[2]評価
[2−1]750℃焼成
まず、前記各実施例および各比較例の導電性ペーストを用いて、3.2×2.5mmサイズのセラミックチップ部品の端面に対し、乾燥後の膜厚が165μmとなるように塗布印刷し、150℃で10分乾燥した後、ピーク温度が750℃となるように温度制御した炉で70分間焼成することにより、焼成体を得た。
その後、当該焼成体について、加速電圧5kV、測定時間100秒、倍率200倍の条件で、Quantax75(Bruker社製)を用いたEDX分析を行い、焼成膜の中央部のガラス浮き量(Si量)を測定し、以下の基準にしたがい、過焼結性を評価した。
A:ガラス浮き量が15%未満である。
B:ガラス浮き量が15%以上20%未満である。
C:ガラス浮き量が20%以上である。
続いて前記焼成体を研磨し、TM−4000(日立ハイテク社製)を用いて、焼成膜のおおよそ中央付近の断面SEM像を撮影し、焼成膜中のボイド(空隙)の面積を算出して、以下の基準にしたがい、焼成膜の緻密性を評価した。
A:緻密度が99%以上(空隙率が1%以下)。
B:緻密度が98%以上99%未満(空隙率が1%超2%以下)。
C:緻密度が98%未満(空隙率が2%超)。
[2−2]780℃焼成
焼成時のピーク温度を780℃にした以外は同様にして、実施例1〜19および比較例1〜6から焼成体を作製し、過焼結性と緻密性を評価した。
これらの結果を、表2にまとめて示す。
Figure 2020040138
[3]導電性ペーストの製造
(実施例20〜24、比較例7〜8)
ガラス組成物として、金属粉末に対する硫黄の含有量が表3に示した値となるようにBaSOを添加したガラス組成物Bを用い、金属粉末とガラス組成物Bと有機バインダーと有機溶剤の質量比を66:10:6:18として混合した以外は、前記実施例1と同様にして、導電性ペーストを製造した。
(実施例25〜29、比較例9〜10)
ガラス組成物として、金属粉末に対する硫黄の含有量が表3に示した値となるようにKSOを添加したガラス組成物Cを用い、金属粉末とガラス組成物Cと有機バインダーと有機溶剤との質量比を69:7:5:19として混合した以外は、前記実施例1と同様にして、導電性ペーストを製造した。
[4]評価
[4−1]焼成
実施例20〜29、比較例7〜10の導電性ペーストを用いた以外は前記と同様にして、750℃及び780℃のピーク温度で焼成して焼成体を作製し、過焼結性と緻密性を評価した。
更に、焼成時のピーク温度を830℃にした以外は前記と同様にして、実施例1〜7、実施例20〜29、比較例2、比較例6〜10から焼成体を作製し、過焼結性と緻密性を評価した。
これらの結果を、表3にまとめて示す。
なお、ガラス組成物への硫黄の添加効果を対比するため、表3中の実施例1〜7、比較例2、比較例6に関する一部の評価結果は表2と重複している。
Figure 2020040138
表2および表3から明らかなように、本発明の導電性ペーストでは、過焼結による悪影響が生じにくく、焼成膜中でのガラス浮きが効果的に防止されているとともに、焼成膜中でのボイドの発生も効果的に抑制されていることから、十分に広い焼成ウィンドウが達成されていることが分かる。これに対し、比較例では、満足のいく結果が得られなかった。
また、金属粉末として銀を2質量%含む銅合金製の粉末を用いた以外は、前記実施例および前記比較例と同様にして導電性ペーストを製造し、また、金属粉末の平均粒径を0.2μm以上5.0μm以下の範囲内、金属粉末のBET比表面積を0.30m/g以上1.00m/g以下の範囲内、ガラス組成物としてのガラス粉末の平均粒径を0.1μm以上4.5μm以下の範囲内、ガラス組成物のBET比表面積を0.90m/g以上5.00m/g以下の範囲内、導電性ペースト中における金属粉末の含有量を50.0質量%以上80.0質量%以下の範囲内、導電性ペースト中におけるガラス組成物の含有量を4.0質量%以上20.0質量%以下の範囲内、導電性ペースト中における有機ビヒクルの含有量を10.0質量%以上40.0質量%以下の範囲内、導電性ペースト中における有機溶媒の含有量を7.0質量%以上30.0質量%以下の範囲内、導電性ペースト中における有機バインダーの含有量を1.0質量%以上15.0質量%以下の範囲内で、種々変更した以外は、前記実施例および前記比較例と同様にして導電性ペーストを製造し、前記と同様の評価を行ったところ、前記と同様の結果が得られた。
本発明の導電性ペーストは、銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルとを含む導電性ペーストであって、前記ガラス組成物が硫黄(S)を含み、当該硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする。また、本発明の導電性ペーストは、銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルと、無機添加剤とを含む導電性ペーストであって、前記無機添加剤が硫黄(S)を含み、当該硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする。また、本発明の導電性ペーストは、銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルと、有機添加剤とを含む導電性ペーストであって、前記有機添加剤がチオール基を有し、前記有機添加剤中の硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする。そのため、銅を含む金属粉末単体の焼成挙動を適度に制御し、その結果として焼成ウィンドウが広く、焼成後のボイドやガラス浮きといった問題が発生しにくい導電性ペーストを提供することができる。したがって、本発明の導電性ペーストは、産業上の利用可能性を有する。
このような目的は、下記(1)〜(5)に記載の本発明により達成される。
(1) 銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルとを含む導電性ペーストであって、
前記ガラス組成物が硫黄(S)を含み、当該硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であり、
前記金属粉末に含まれる硫黄(S)の含有量が10ppm未満であることを特徴とする導電性ペースト。
) 前記金属粉末が銅粉末である上記(1)に記載の導電性ペースト。
(3) 前記ガラス組成物中における硫黄の含有量が前記金属粉末に対して12ppm以上200ppm以下である上記(1)または(2)に記載の導電性ペースト。
(4) 前記ガラス組成物中における硫黄の含有量が前記金属粉末に対して15ppm以上100ppm以下である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(5) 前記ガラス組成物が、SiO を2.0質量%以上12.0質量%以下の範囲内で含み、B を15.0質量%以上30.0質量%以下の範囲内で含み、Al を2.0質量%以上12.0質量%以下の範囲内で含む上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の導電性ペースト。
参考例1
ガラス組成物Aに硫黄成分を添加せず、無機添加剤としてBaSO粉末を添加した以外は、実施例1と同様にして導電性ペーストを製造した。
BaSO粉末の添加による硫黄の含有量は金属粉末に対して115ppmであった。
参考例2〜4
金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記BaSO粉末の添加量を変更した以外は、前記参考例1と同様にして導電性ペーストを製造した。
参考例5
BaSO粉末に代えてメルカプトエタノールを添加した以外は、参考例1と同様にして導電性ペーストを製造した。
参考例6〜8
金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記メルカプトエタノールの添加量を変更した以外は、前記参考例5と同様にして導電性ペーストを製造した。
参考例9
メルカプトエタノールに代えてドデカンチオールを用いた以外は、前記参考例5と同様にして導電性ペーストを製造した。
参考例10〜12
金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記ドデカンチオールの添加量を変更した以外は、前記参考例9と同様にして導電性ペーストを製造した。
(比較例3)
金属粉末に対する硫黄の含有量が9ppmとなるように、前記メルカプトエタノールの添加量を変更した以外は、前記参考例5と同様にして導電性ペーストを製造した。
(比較例4〜5)
メルカプトエタノールの代わりにジメチルスルホキシドを用い、金属粉末に対する硫黄の含有量が表2に示した値となるように、前記ジメチルスルホキシドの添加量を調整した以外は、前記参考例5と同様にして導電性ペーストを製造した。
[2]評価
[2−1]750℃焼成
まず、前記各実施例、各参考例および各比較例の導電性ペーストを用いて、3.2×2.5mmサイズのセラミックチップ部品の端面に対し、乾燥後の膜厚が165μmとなるように塗布印刷し、150℃で10分乾燥した後、ピーク温度が750℃となるように温度制御した炉で70分間焼成することにより、焼成体を得た。
[2−2]780℃焼成
焼成時のピーク温度を780℃にした以外は同様にして、実施例1〜7、参考例1〜12および比較例1〜6から焼成体を作製し、過焼結性と緻密性を評価した。
これらの結果を、表2にまとめて示す。
Figure 2020040138
[3]導電性ペーストの製造
(実施例8〜12、比較例7〜8)
ガラス組成物として、金属粉末に対する硫黄の含有量が表3に示した値となるようにBaSOを添加したガラス組成物Bを用い、金属粉末とガラス組成物Bと有機バインダーと有機溶剤の質量比を66:10:6:18として混合した以外は、前記実施例1と同様にして、導電性ペーストを製造した。
(実施例13〜17、比較例9〜10)
ガラス組成物として、金属粉末に対する硫黄の含有量が表3に示した値となるようにKSOを添加したガラス組成物Cを用い、金属粉末とガラス組成物Cと有機バインダーと有機溶剤との質量比を69:7:5:19として混合した以外は、前記実施例1と同様にして、導電性ペーストを製造した。
[4]評価
[4−1]焼成
実施例8〜17、比較例7〜10の導電性ペーストを用いた以外は前記と同様にして、750℃及び780℃のピーク温度で焼成して焼成体を作製し、過焼結性と緻密性を評価した。
更に、焼成時のピーク温度を830℃にした以外は前記と同様にして、実施例1〜7、実施例8〜17、比較例2、比較例6〜10から焼成体を作製し、過焼結性と緻密性を評価した。
これらの結果を、表3にまとめて示す。
なお、ガラス組成物への硫黄の添加効果を対比するため、表3中の実施例1〜7、比較例2、比較例6に関する一部の評価結果は表2と重複している。
Figure 2020040138
また、金属粉末として銀を2質量%含む銅合金製の粉末を用いた以外は、前記実施例、前記参考例および前記比較例と同様にして導電性ペーストを製造し、また、金属粉末の平均粒径を0.2μm以上5.0μm以下の範囲内、金属粉末のBET比表面積を0.30m/g以上1.00m/g以下の範囲内、ガラス組成物としてのガラス粉末の平均粒径を0.1μm以上4.5μm以下の範囲内、ガラス組成物のBET比表面積を0.90m/g以上5.00m/g以下の範囲内、導電性ペースト中における金属粉末の含有量を50.0質量%以上80.0質量%以下の範囲内、導電性ペースト中におけるガラス組成物の含有量を4.0質量%以上20.0質量%以下の範囲内、導電性ペースト中における有機ビヒクルの含有量を10.0質量%以上40.0質量%以下の範囲内、導電性ペースト中における有機溶媒の含有量を7.0質量%以上30.0質量%以下の範囲内、導電性ペースト中における有機バインダーの含有量を1.0質量%以上15.0質量%以下の範囲内で、種々変更した以外は、前記実施例、前記参考例および前記比較例と同様にして導電性ペーストを製造し、前記と同様の評価を行ったところ、前記と同様の結果が得られた。

Claims (6)

  1. 銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルとを含む導電性ペーストであって、
    前記ガラス組成物が硫黄(S)を含み、当該硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルと、無機添加剤とを含む導電性ペーストであって、
    前記無機添加剤が硫黄(S)を含み、当該硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする導電性ペースト。
  3. 前記無機添加剤が硫酸塩である請求項2に記載の導電性ペースト。
  4. 銅を含む金属粉末と、ガラス組成物と、有機ビヒクルと、有機添加剤とを含む導電性ペーストであって、
    前記有機添加剤がチオール基を有し、前記有機添加剤中の硫黄(S)の含有量が前記金属粉末に対して10ppm以上370ppm以下であることを特徴とする導電性ペースト。
  5. 前記金属粉末が銅粉末である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  6. 前記金属粉末に含まれる硫黄(S)の含有量が10ppm未満である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
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