JP2006066475A - 厚膜抵抗体形成用組成物、厚膜抵抗体の形成方法及び厚膜抵抗体 - Google Patents

厚膜抵抗体形成用組成物、厚膜抵抗体の形成方法及び厚膜抵抗体 Download PDF

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Abstract

【課題】 銅−ニッケル系の導電性粉末を使用し、有害な鉛やカドミウムを含まない完全な有害物質フリーの厚膜抵抗体形成用組成物、及びこれを用いたセラミック基板との接着強度が高い厚膜抵抗体並びにその形成方法を提供する。
【解決手段】 銅及びニッケルからなる導電性粉末と、NiO粉末と、鉛及びカドミウムを含まないガラス粉末と、有機ビヒクルとを含有する厚膜抵抗体形成用組成物であり、NiO粉末の含有量が導電性粉末100重量部に対して1〜40重量部である。上記ガラス粉末は、SiO:5〜20重量%、B:30〜50重量%、Al:1〜5重量%、ZnO:30〜40重量%、NaO:5〜10重量%の組成を有し、その含有量は導電性粉末100重量部に対して3〜40重量部であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、厚膜抵抗体形成用組成物、詳しくは、絶縁基板との接着強度が高い厚膜抵抗体を形成でき、有害な鉛やカドミウムを含まない銅−ニッケル系の厚膜抵抗体形成用組成物、及びこれを用いた厚膜抵抗体の形成方法、並びにこの方法により得られる厚膜抵抗体に関する。
従来、厚膜抵抗体を有するセラミック製の厚膜基板を得るには、有機ビヒクル中にAgやPdなどの貴金属粉末とガラスフリットを含んだ貴金属ペーストを基板上に印刷し、焼成して導体(電極)を形成した後、その上にRuO又はAg−Pd等の導電性粉末と酸化鉛系ガラスを含む抵抗体ペーストを印刷し、焼成することによって形成している。
近年、電子部品の軽薄短小化が進むに伴って、製造コストの低減が強く求められると共に、銀を含む貴金属ペーストを使用する場合には、銀のエレクトロマイグレーションによる絶縁不良の増加が懸念されている。このような観点から、AgやPdなどの高価な貴金属粉末を含むペーストに代えて、銅粉末を用いたペーストが検討され、これにより銅電極を形成した厚膜基板が実用化されている。
このように銅を電極として用いる場合には、焼成時に銅が酸化されることを防止するため、ペーストの焼成を窒素雰囲気下で行う必要がある。しかし、窒素雰囲気下での焼成では、抵抗体形成用に従来のRuO又はAg−Pd等の導電性粉末と酸化鉛系ガラスを含む抵抗体ペーストを使用すると、抵抗体ペースト中の酸化物が還元を受けるため、所望の抵抗値や抵抗温度係数(TCR)が得られ難いという問題があった。
加えて、窒素雰囲気下での焼成においては、ペースト中の有機成分が酸素と反応して揮発する、いわゆるバーンアウトが不十分になりやすいという問題があった。特に、ペーストでパターン形成した大量の基板を一度に焼成する場合や、基板上にペーストで形成した抵抗体のパターン面積が大きい場合には、そのペースト中の有機成分の燃え残りが多くなるため、得られる抵抗体の焼結緻密性が悪化し、セラミック基板との接着強度が低下しやすかった。
また、鉛やカドミウムなどは環境に対して悪影響を与えることから、近年では脱鉛や脱カドミウムなどの対策を施した有害物質フリーの材料が求められている。厚膜基板においても同様であり、有害物質フリーの材料、特に鉛やカドミウムを含まないガラス粉末を用いた厚膜抵抗体ペーストが強く要望されている。
この要望に対し、特開平11−233302号公報には、銅とニッケルからなる導電性粉末と、400〜500℃の範囲の軟化点を有するカドミウムを含まないガラス粉末と、酸化バナジウム、又は酸化バナジウムと酸化ビスマス、酸化マンガン、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化錫及び酸化コバルトからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属酸化物と、有機ビヒクルとを含む厚膜抵抗体ペースト(組成物)が提案されている。
この厚膜抵抗体ペースト(組成物)は、導電性粉末が銅−ニッケル系であると共に、環境に有害なカドミウムを含まないガラス粉末を用い、窒素雰囲気中で焼成してセラミック基板との接着強度に優れた厚膜抵抗体を形成することができる。しかしながら、この厚膜抵抗体ペーストは、所望の軟化点を得るため酸化鉛系ガラスを用いる必要があることから、有害物質フリーの要望を十分に満たすものではなかった。
特開平11−233302号公報
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、銅−ニッケル系の導電性粉末を使用し、有害な鉛やカドミウムを含まない完全な有害物質フリーであって、窒素雰囲気中での焼成により、絶縁基板との接着強度が高く、抵抗値のバラツキが少なく且つ優れた抵抗温度係数(TCR)を有する抵抗体が得られる厚膜抵抗体形成用組成物、及びこれを用いた厚膜抵抗体、並びにその形成方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を行った結果、導電性粉末が銅−ニッケル系の厚膜抵抗体ペーストにおいて、酸化第二ニッケル(NiO)粉末を添加することにより、鉛(Pb)とカドミウム(Cd)を含まないガラス粉末を配合して窒素などの非酸化性雰囲気下で焼成したとき、セラミック基板との高い接着強度が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明が提供する厚膜抵抗体形成用組成物は、銅及びニッケルからなる導電性粉末と、NiO粉末と、鉛及びカドミウムを含まないガラス粉末と、有機ビヒクルとを含有することを特徴とする。
上記本発明の厚膜抵抗体形成用組成物において、前記ガラス粉末は、SiO:5〜20重量%、B:30〜50重量%、Al:1〜5重量%、ZnO:30〜40重量%、NaO:5〜10重量%からなることが好ましい。
上記本発明の厚膜抵抗体形成用組成物においては、前記導電性粉末における銅とニッケルの重量比が、Cu:Ni=40:60〜80:20であることが好ましい。また、前記導電性粉末の含有量が、組成物全量に対して50〜90重量%であることが好ましい。
上記本発明の厚膜抵抗体形成用組成物においては、前記NiO粉末の含有量が、導電性粉末100重量部に対して1〜40重量部であることが好ましい。また、前記ガラス粉末の含有量は、導電性粉末100重量部に対して3〜40重量部であることが好ましい。
上記本発明の厚膜抵抗体形成用組成物においては、前記有機ビヒクルが、メタクリル酸エステル樹脂又はポリ−α−メチルスチレン樹脂と、溶剤のターピネオール又はジヒドロターピネオールとからなることが好ましい。
また、本発明は、上記した厚膜抵抗体形成用組成物を絶縁基板に塗付した後、非酸化性雰囲気中において1000℃以下の温度で焼成することを特徴とする厚膜抵抗体の形成方法を提供する。更に、本発明は、この厚膜抵抗体の形成方法により形成され、鉛及びカドミウムを含まないことを特徴とする厚膜抵抗体を提供するものである。
本発明によれば、銅とニッケルからなる導電性粉末を使用し、有害な鉛とカドミウムを含まず、非酸化性雰囲気中での焼成によって絶縁基板との高い接着強度を有する厚膜抵抗体を形成し得る厚膜抵抗体形成用組成物を提供することができる。また、この厚膜抵抗体形成用組成物を用いることによって、抵抗値のバラツキ及び抵抗温度係数(TCR)を低下させることなく、絶縁基板との接着強度が高く、完全な有害物質フリーの厚膜抵抗体、並びにその簡単な形成方法を提供することができる。
本発明の厚膜抵抗体形成用組成物は、銅とニッケルからなる導電性粉末(A)と、NiO粉末(B)と、鉛及びカドミウムを含まないガラス粉末(C)と、有機ビヒクル(D)とを含有している。上記導電性粉末(A)は、銅とニッケルからなるものであればよく、具体的には、銅粉末とニッケル粉末の混合粉末、又は銅とニッケルの合金粉末、あるいは銅粉末及び/又はニッケル粉末を銅−ニッケル合金粉末に混合した混合物を用いることができる。
上記導電性粉末(A)において、銅粉末及びニッケル粉末は、それぞれの硫酸塩水溶液をヒドラジンで還元することによって得られ、また金属の融液をアトマイズすることによって得られる。また、銅とニッケルの硫酸塩水溶液の混合液にヒドラジンを添加すれば、銅とニッケルの共沈混合物が生成し、これを乾燥することで銅とニッケルの混合粉末が得られる。一方、銅−ニッケル合金粉末は、銅とニッケルの混合融液をアトマイズすることによって製造できる。また、銅とニッケルからなる導電性粉末(A)の平均粒径は、5μm以下であることが望ましい。平均粒径が5μmを超えるものは、NiO粉末やガラス粉末との混合性、有機ビヒクルへの分散性の点で好ましくない。
導電性粉末(A)における銅(Cu)とニッケル(Ni)の重量比、即ちCu:Ni重量比は、40:60〜80:20の範囲であることが望ましい。Cu:Ni重量比が上記範囲以外では、抵抗温度係数(TCR)が200ppm/℃を超えてしまい厚膜抵抗体として使用できないからである。良好な抵抗値及び抵抗温度係数特性の厚膜抵抗体を得るには、特に50:50〜70:30のCu:Ni重量比が好ましい。また、導電性粉末(A)の含有量は、組成物全体に対し50〜90重量%であることが望ましい。50重量%未満では導電性が不足し、90重量%を超えるとスクリーン印刷性が悪化するからである。
本発明で用いるNiO(酸化第二ニッケル)粉末(B)は、ペーストの焼成過程において、金属の低温での焼結を防止し、バインダー成分の揮散(バーンアウト)を良好にすると共に、ガラスに溶解してガラスの結晶化、高軟化点化、高粘性化をもたらし、溶融したガラスが焼結粒界を通って抵抗体表面へ移行するのを防止することでハンダ濡れ性を維持し、同時に抵抗体層と絶縁基板の界面での強固なガラス接着層を形成する作用がある。このような特有な作用効果を有するNiO粉末の使用により、後述する鉛やカドミウムを含まないガラス粉末を用いても、絶縁基板との接着強度に優れた銅−ニッケル系の厚膜抵抗体を形成することが可能になったものである。
上記NiO粉末(B)の含有量は、導電性粉末(A)100重量部に対して1〜40重量部の範囲が好ましく、5〜40重量部の範囲が更に好ましい。NiO粉末(B)の含有量が、導電性粉末(A)100重量部に対して1重量部未満では上記した特有の作用効果が十分に発揮されず、一方40重量部を超えるとシート抵抗値のバラツキが大きくなるので、いずれも好ましくない。
ガラス粉末(C)は、厚膜抵抗体をセラミックなどの絶縁基板に接着するための必須成分であり、厚膜抵抗体の導電性粉末の結合剤としても機能する。鉛及びカドミウムを含まないガラス粉末(C)としては、SiO:5〜20重量%、B:30〜50重量%、Al:1〜5重量%、ZnO:30〜40重量%、NaO:5〜10重量%の組成が好ましい。ZnOは脱バインダーを促進させる作用があり、またB及びNaOがガラス軟化点を400〜500℃程度に低下させることにより、上記NiO粉末(B)の使用と相まって、カドミウムだけでなく鉛をも含まない厚膜抵抗体形成用組成物が可能になったものである。
かかるガラス粉末(C)の含有量は、導電性粉末(A)100重量部に対して3〜40重量部の範囲が好ましく、4〜20重量部の範囲が更に好ましい。ガラス粉末(C)の含有量が3重量部未満では絶縁基板との接着性が不十分となり、逆に40重量部を越えるとガラスの滲み出しが起こり易くなったり、ヒートサイクルによる抵抗値変化率が大きくなったりするため好ましくない。
また、有機ビヒクル(D)は、導電性粉末(A)、NiO粉末(B)及びガラス粉末(C)を均一に溶解して分散させる溶剤成分と、バインダーとしての樹脂成分とからなる媒体である。このような機能を有する有機ビヒクルであれば特に制限されず、厚膜抵抗体形成用組成物用として従来から汎用されているものを用いることができる。
有機ビヒクル(D)の溶剤成分は、樹脂成分を溶解すると共に、導電性粉末(A)やNiO粉末(B)、ガラス粉末(C)をペースト中で安定に分散させる機能を果たすものであるが、ペーストを基板へ塗布(印刷)したとき上記粉末を均一に展延させ、且つ焼成時までに気化する性質を有する必要がある。そのため、溶剤成分の沸点は200〜300℃程度が望ましく、200℃よりも低い沸点を有する溶剤を使用すると印刷作業中に溶剤の揮発により粘性が変化してしまい、また300℃よりも高い沸点を有する溶剤では乾燥工程において効率的な乾燥が行われ難い。
このような要求を満たす溶剤として、具体的には、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、トルエン、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。これらの溶剤のうち、導電性粉末(A)中の銅を酸化させる恐れがないこと、並びに入手のしやすさ、取り扱いやすさなどを考慮すると、ターピネオール、ジヒドロターピネオールが好ましい。
有機ビヒクル(D)の樹脂成分としては、メタクリル酸エステル樹脂、ポリ−α−メチルスチレン樹脂、エチルセルロース、マレイン酸樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ロジン、ポリエチレン、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン樹脂などを使用することができる。これらの樹脂のうち、メタクリル酸エステル樹脂、ポリ−α−メチルスチレン樹脂は、窒素などの非酸化性雰囲気中での分解性が優れているため好ましい。
また、上記有機ビヒクル(D)には、従来からペーストに使用されている各種添加剤、例えば、安定剤、潤滑剤、酸化防止剤、粘度調整剤、消泡剤などを配合することができる。例えば、スクリーン印刷により塗布する場合には、塗付されたペーストにスクリーンのメッシュ痕跡による凹凸が生じやすいが、この防止のために有機ビヒクル中にグリコール類を添加することができる。エチルヘキサンジオール、メチルペンタジオール、エチルヘプタンジオールなどのグリコール類は、常温では一般に固体であるが、他の溶剤と組み合わせて用いることによって、ひび割れやピンホールの発生を抑制する効果を有するからである。
本発明の厚膜抵抗体形成用組成物を調整するには、上記した導電性粉末(A)、NiO粉末(B)、及びガラス粉末(C)を、有機ビヒクル(D)と混練してペースト状組成物とすればよい。これらの各成分を混練するには、特別な装置を用いる必要はなく、通常の3本ロールミルなど公知の混練装置を使用することができる。
本発明の厚膜抵抗体形成用組成物をセラミックなどの絶縁基板に塗付し、乾燥した後、非酸化性雰囲気中において1000℃以下の温度で焼成することによって、厚膜抵抗体を形成することができる。得られる厚膜抵抗体は、良好なシート抵抗値のバラツキと抵抗温度係数(TCR)を維持しながら、絶縁基板との接着強度をNiO無添加の場合に比べて約2〜4倍に高めることが可能である。
以下、実施例に沿って本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
Ni粉末30重量部とCu粉末70重量部を混合して導電性粉末として用い、この導電性粉末100重量部に対してNiO粉末1重量部とガラス粉末4重量部を配合した。尚、使用したガラス粉末は、SiO:10重量%、B:45重量%、Al:2重量%、ZnO:36重量%、NaO:7重量%からなる。次に、これらの無機成分が80重量%となるように、メタクリル酸エステル樹脂をターピネオールに溶解した有機ビヒクルと混練して、試料1の厚膜抵抗体形成用組成物を調整した。
この厚膜抵抗体形成用組成物を、予め厚膜銅電極を焼付け形成したアルミナ基板上に、1.0mm×1.0mmのパターン状にスクリーン印刷し、乾燥した後、窒素雰囲気中にてピーク温度900℃で焼成して厚膜抵抗体を形成した。得られた試料1の厚膜抵抗体について、基板との接着強度、シート抵抗値とそのバラツキ、及び抵抗温度係数(TCR)を測定し、その結果を下記表1に示した。
即ち、接着強度については、電気メッキ後に2mm角パットに2Ag/36Pb/62Sn半田で直径0.65mmの錫メッキ銅線を半田付けし、その引張強度を測定した。また、厚膜抵抗体のシート抵抗値(焼成膜厚15μm換算)を求めると共に、その抵抗値のバラツキは標準偏差を平均値で割ってCVRとして算出し、CVRが5%未満のものを○、5%以上のものを×と表示した。抵抗温度係数(TCR)については、−55℃〜+25℃での抵抗値の平均変化率(ppm/℃)と、+25℃〜125℃での抵抗値の平均変化率(ppm/℃)を求め、前者をC−TCR及び後者をH−TCRして下記表1に示した。
[実施例2〜6及び比較例1〜2]
NiO粉末の配合量を下記表1のごとく変えた以外は上記実施例1と同様にして、それぞれ試料2〜8の厚膜抵抗体形成用組成物を調整した。尚、試料2〜6は本発明の実施例2〜6によるものであり、試料7はNiO粉末を含まない比較例1によるもの、及び試料8はNiO粉末の配合量が導電性粉末100重量部に対し40重量部を超えている比較例2によるものである。また、試料2〜8の各厚膜抵抗体形成用組成物を用いて実施例1と同様に厚膜抵抗体を形成し、得られた試料2〜8の厚膜抵抗体の諸特性を実施例1と同様に測定した結果を下記表1に併せて示した。
Figure 2006066475
NiO粉末を含まない比較例1による試料7と比較すると、NiO粉末を含む他の試料はいずれも絶縁基板との接着強度が約2〜4倍に増加していることが分かる。しかも、実施例1〜6による試料1〜6では、シート抵抗値のバラツキ(CVR)は小さく、抵抗温度係数(C−TCR及びH−TCR)は悪化していない。しかし、比較例2による試料8では、NiO粉末の配合量が導電性粉末100重量部に対し40重量部を超えているため、シート抵抗値のバラツキ(CVR)が5%を超えて大きくなった。



Claims (9)

  1. 銅及びニッケルからなる導電性粉末と、NiO粉末と、鉛及びカドミウムを含まないガラス粉末と、有機ビヒクルとを含有することを特徴とする厚膜抵抗体形成用組成物。
  2. 前記ガラス粉末が、SiO:5〜20重量%、B:30〜50重量%、Al:1〜5重量%、ZnO:30〜40重量%、NaO:5〜10重量%からなることを特徴とする、請求項1に記載の厚膜抵抗体形成用組成物。
  3. 前記導電性粉末における銅とニッケルの重量比が、Cu:Ni=40:60〜80:20であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の厚膜抵抗体形成用組成物。
  4. 前記導電性粉末の含有量が、組成物全量に対して50〜90重量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の厚膜抵抗体形成用組成物。
  5. 前記NiO粉末の含有量が、導電性粉末100重量部に対して1〜40重量部であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の厚膜抵抗体形成用組成物。
  6. 前記ガラス粉末の含有量が、導電性粉末100重量部に対して3〜40重量部であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の厚膜抵抗体形成用組成物。
  7. 前記有機ビヒクルが、メタクリル酸エステル樹脂又はポリ−α−メチルスチレン樹脂と、溶剤のターピネオール又はジヒドロターピネオールとからなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の厚膜抵抗体形成用組成物。
  8. 請求項1〜7に記載された厚膜抵抗体形成用組成物を絶縁基板に塗付した後、非酸化性雰囲気中において1000℃以下の温度で焼成することを特徴とする厚膜抵抗体の形成方法。
  9. 請求項8に記載の方法により形成され、鉛及びカドミウムを含まないことを特徴とする厚膜抵抗体。



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