JP3538699B2 - 抵抗材料、これを用いた抵抗ペーストおよび抵抗体、ならびにセラミック多層基板 - Google Patents
抵抗材料、これを用いた抵抗ペーストおよび抵抗体、ならびにセラミック多層基板Info
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Description
を用いた抵抗ペーストおよび抵抗体、ならびにセラミッ
ク多層基板に関するもので、特に、中性または還元性雰
囲気中で焼付けを行なうことが可能な抵抗ペースト、こ
の抵抗ペーストに有利に含有される抵抗材料、この抵抗
ペーストを用いて形成される抵抗体、およびこの抵抗体
を備えるセラミック多層基板に関するものである。
通常、種々の電子部品を搭載できるように、電極や抵抗
体などをもって構成される回路パターンが形成されてい
る。また、電極あるいは電極パターンを形成するため、
銀、銀−パラジウム合金などの貴金属ペーストをスクリ
ーン印刷し、空気中で焼き付けることが一般に行なわれ
ている。
的に配置することにより高密度化を図り、それによっ
て、さらなる製品の小型化を図ろうとする検討もされて
いる。しかし、従来の一般的なアルミナ基板を用いて、
内層配線および積層化を行なおうとする場合には、アル
ミナの焼結温度が高いため、導体材料として、タングス
テン、モリブデンなどの高融点金属を用いなければなら
ないが、これらの金属の比抵抗が高いため、用途が制約
され、実用的でないという問題がある。
で、低温(1000℃以下)で焼結することが可能で、
銀、パラジウム、銅などの金属を内層材料として用いる
ことを可能とする低温焼結基板(たとえば、セラミック
とガラスとからなる複合基板など)が用いられるように
なってきている。
極材料としては、前述した貴金属ペーストが考えられ
る。しかしながら、貴金属ペーストは、高価であるばか
りでなく、インピーダンスが高く、エレクトロマイグレ
ーションを起こしやすいという欠点があるため、実用上
問題となっている。
レクトロマイグレーションを起こさない銅などの卑金属
材料を含む卑金属ペーストを、焼結基板またはグリーン
シート上にスクリーン印刷し、これを中性または還元性
雰囲気中で焼成すれば、高品質の電極パターンを安価に
形成できることがわかっており、注目されている。
の複数の卑金属電極間を連結するように基板上に設けら
れる抵抗体あるいは抵抗パターンを形成するための抵抗
ペーストは、導電材料としてRuO2 系材料を使用した
ものでは還元されてしまうため、使用できない。抵抗材
料としては、窒素などの中性または還元性雰囲気中で焼
き付けることができるものであることが望ましい。
囲気中で焼付けを行なうことが可能な抵抗ペーストとし
て、特公昭55−30889号公報に記載されたLaB
6 系の導電材料を含有する抵抗ペースト、特開昭63−
224301号公報に記載されたNbB2 系の導電材料
を含有する抵抗ペースト、特開平2−249203号公
報に記載されたNbx La1-x B6-4x固溶体系の導電材
料を含有する抵抗ペーストなどが提案されている。
6-4x系を含有する抵抗ペーストを用いて形成された抵抗
体は、LaB6 系などの導電材料を含有する抵抗ペース
トを用いて形成された抵抗体よりも、導電材料およびガ
ラスフリットの混合比率を変えることによって、良好な
再現性が得られる面積抵抗値の範囲が広いという利点を
有している。
bx La1-x B6-4x系の導電材料を含有する抵抗ペース
トをもって形成された抵抗体では、その面積抵抗値が低
い領域(約10Ω/□〜100Ω/□)において抵抗温
度係数(以下、「TCR」と言う。)がプラス(+)方
向へシフトし、絶対値が0から離れていく傾向にある。
特開平7−192903号公報では、第1添加剤として
TiO2 、第2添加剤としてCo3 O4 、CoOおよび
Fe2 O3 を添加することで、アルミナ基板上でのTC
Rをマイナス方向にシフトさせられることが示されてい
るが、セラミックとガラスとの複合基板などの低温焼結
基板に抵抗体を形成した場合には、特に低抵抗領域での
TCR制御効果および再現性が十分ではなく、必要とさ
れるTCR特性が十分に得られないのが実状であった。
ーストをもって形成される抵抗体においても同様であ
る。
1-x B6-4x系またはNbB2 などの導電材料を含有する
抵抗ペーストを低温焼結基板上で焼き付けても、それに
よって形成された抵抗体における面積抵抗値の低い領域
のTCRを、マイナス方向へシフトさせて0に近づける
ことを可能にして、上述したような問題を解決しようと
することである。
のような問題の解決を図り得る、抵抗ペースト、この抵
抗ペーストに有利に含有される抵抗材料、この抵抗ペー
ストを用いて形成される抵抗体、およびこの抵抗体を備
えるセラミック多層基板を提供しようとすることであ
る。
決するため、この発明は、まず、抵抗ペーストに有利に
含有される抵抗材料に向けられる。
導電材料と添加剤とを含有し、導電材料として、一般
式:Nbx La1-x B6-4x(x=0.1〜0.9)で表
される導電材料、または100〜90 mol%のNbB2
および0〜10 mol%のLaB 6 からなる導電材料を含
有し、添加剤として、酸化チタン(TiO2 )、酸化コ
バルト(Co3 O4 およびCoOの少なくとも一方)、
および酸化亜鉛(ZnO)を含有することを特徴として
いる。
局面では、一般式:Nbx La1-xB6-4x(x=0.1
〜0.9)で表される導電材料と非還元性ガラスフリッ
トと添加剤とを含有し、添加剤として、導電材料および
非還元性ガラスフリットの合計量100重量部に対し
て、酸化チタン(TiO2 )が1〜10重量部、酸化コ
バルト(Co3 O4 およびCoOの少なくとも一方)が
1〜15重量部、および酸化亜鉛(ZnO)が1〜5重
量部、それぞれ、含有することを特徴としている。
の局面では、100〜90 mol%のNbB2 および0〜
10 mol%のLaB6 からなる導電材料と非還元性ガラ
スフリットと添加剤とを含有し、添加剤として、導電材
料および非還元性ガラスフリットの合計量100重量部
に対して、酸化チタン(TiO2 )が1〜10重量部、
酸化コバルト(Co3 O4 およびCoOの少なくとも一
方)が1〜15重量部、および酸化亜鉛(ZnO)が1
〜5重量部、それぞれ、含有することを特徴としてい
る。
て、導電材料/非還元性ガラスフリットの配合割合が、
70〜10重量部/30〜90重量部の範囲にあること
が好ましい。
機ビヒクルを添加し、混練して得られた、抵抗ペースト
にも向けられる。
重量%、SiO2 が25〜80重量%、Al2 O3 が3
0重量%以下、B2 O3 が1.5〜5重量%、CaOが
1.5〜5重量%、それぞれ、含有する組成を有する低
温焼結基板上に抵抗体を形成するために有利に用いられ
る。
を塗布し、焼き付けることによって形成された、抵抗体
にも向けられる。
える、セラミック多層基板にも向けられる。
る抵抗ペーストでは、一般式:Nbx La1- x B
6-4x(x=0.1〜0.9)で表される導電材料と非還
元性ガラスフリットと添加剤とを含有し、添加剤とし
て、導電材料および非還元性ガラスフリットの合計量1
00重量部に対して、酸化チタン(TiO2 )が1〜1
0重量部、酸化コバルト(Co3 O4 およびCoOの少
なくとも一方)が1〜15重量部、および酸化亜鉛(Z
nO)が1〜5重量部、それぞれ、含有する、そのよう
な抵抗材料が添加される。
よる抵抗ペーストでは、100〜90 mol%のNbB2
および0〜10 mol%のLaB6 からなる導電材料と非
還元性ガラスフリットと添加剤とを含有し、添加剤とし
て、導電材料および非還元性ガラスフリットの合計量1
00重量部に対して、酸化チタン(TiO2 )が1〜1
0重量部、酸化コバルト(Co3 O4 およびCoOの少
なくとも一方)が1〜15重量部、および酸化亜鉛(Z
nO)が1〜5重量部、それぞれ、含有する、そのよう
な抵抗材料が添加される。
ルを添加し、混練することによって、抵抗ペーストとさ
れる。この抵抗ペーストは、これを塗布し、焼き付ける
ことによって抵抗体を形成する。
6-4xまたはNbB2 などの粒子径は、0.1〜5μmの
範囲が好ましく、0.1〜3μmの範囲がより好まし
い。
Ca、もしくは他のアルカリ土類金属の硼珪酸ガラスま
たは硼アルミノ珪酸ガラスなどが選ばれる。また、非還
元性ガラスフリットの粒子径は、1〜10μmの範囲が
好ましく、1〜5μmの範囲がより好ましい。
よび非還元性ガラスフリットの合計量100重量部に対
して、添加剤としての酸化チタン(TiO2 )を1〜1
0重量部、酸化コバルト(Co3 O4 およびCoOの少
なくとも一方)を1〜15重量部、および酸化亜鉛(Z
nO)を1〜5重量部、それぞれ、添加するようにした
のは、いずれも、添加量の各範囲を下回ると、当該抵抗
材料を含む抵抗ペーストから得られた抵抗体の抵抗値お
よびTCRの制御効果が不十分になることがあり、ま
た、添加量の各範囲を上回ると、抵抗値が高くなること
があるばかりでなく、TCRが大きく0より外れたり、
再現性が悪くなったりすることがあるからである。
において、好ましくは、導電材料/非還元性ガラスフリ
ットの配合割合が、70〜10重量部/30〜90重量
部の範囲にあるように選ばれる。これによって、基板へ
の密着性を優れたものとし、かつ、ガラス成分の流れ出
しのない抵抗ペーストを得ることができるようになる。
より詳細には、非還元性ガラスフリットの割合が上記範
囲を下回ると、当該抵抗材料を含む抵抗ペーストを基板
に塗布し、焼き付けることによって得られた抵抗体の基
板への密着性が低下することがあり、他方、上記範囲を
上回ると、焼付け工程において、抵抗ペースト中のガラ
ス成分が流れ出すことがあり、これによって、隣接して
配置される電極の半田付け性を劣化させ、また、抵抗値
が急変したり、再現性に乏しかったりして、実用に適さ
ないことがある。
ては、前述したように、導電材料と非還元性ガラスフリ
ットとの混合物(固形成分)に有機ビヒクルを添加し
て、混練することにより、必要な印刷特性が付与されて
いるが、この有機ビヒクルとしては、たとえば、厚膜材
料ペーストにおいて使用されているエチルセルロース系
樹脂やアクリル系樹脂などをα−テレピネオールのよう
なテルペン系やケロシン、ブチルカルビトール、カルビ
トールアセテートなどの高沸点溶剤に溶解させたものな
ど、種々のものを用いることが可能であり、また、必要
であれば、チキソ性を付与するための添加剤を添加する
ことも可能である。
量部と非還元性ガラスフリット30〜90重量部との合
計量100重量部に対して、酸化チタン(TiO2 )を
1〜10重量部、酸化コバルト(Co3 O4 およびCo
Oの少なくとも一方)を1〜15重量部、および酸化亜
鉛(ZnO)を1〜5重量部、それぞれ、含有する抵抗
材料に、有機ビヒクルを添加し、混練することにより得
られた抵抗ペーストを用いることにより、低温焼結基板
上に塗布、焼付けした場合にも、TCRが0により近い
抵抗体を確実に形成することが可能になる。
ば、アルミナ基板上でのTCRのみならず、従来、制御
効果の十分でなかった、たとえば、BaOが15〜75
重量%、SiO2 が25〜80重量%、Al2 O3 が3
0重量%以下、B2 O3 が1.5〜5重量%、CaOが
1.5〜5重量%、それぞれ、含有する組成を有する低
温焼結基板上に塗布、焼付けした場合にも、TCRが0
に近い抵抗体を形成することができる。
布、焼付けすることにより形成された抵抗体は、基板と
の密着性が良好で、かつ、低温焼結基板上に形成された
場合にも、実用可能な面積抵抗値が広く、しかも、TC
Rが良好であるという特徴を有している。
ミック多層基板1を図解的に示す断面図である。
ク層2を備える。セラミック多層基板1を製造するにあ
たり、所定のセラミック組成物を含む複数のグリーンシ
ートを積層して得られたセラミック積層体を焼成するこ
とが行なわれるが、複数のセラミック層2は、これら複
数のグリーンシートの焼成の結果としてもたらされたも
のである。
面導体3、4、5および6が形成され、かつ、同じく内
部には、特定のセラミック層2間の界面に沿って内部導
体7、8、9、10および11が形成されるともに、特
定のセラミック層2を貫通するようにバイアホール導体
12、13、14、15および16が形成されている。
また、セラミック多層基板1の外表面上であって、表面
導体3および4間を接続するように、抵抗体17が形成
されている。
ならびにビアホール導体12〜16は、これらを形成す
るための金属ペーストを前述のセラミック積層体に予め
付与しておき、このセラミック積層体と同時焼成するこ
とによって形成されたものである。この場合、好ましく
は、金属ペーストとしては、卑金属ペーストが用いら
れ、焼成において、中性または還元性雰囲気が適用され
る。
発明に係る抵抗ペーストを、焼成後の表面導体3および
4間を接続するように付与し、中性または還元性雰囲気
中で焼き付けることによって形成される。
の構造、より特定的には、電気的要素および電気的接続
態様等は、この発明が適用され得るセラミック多層基板
の一例にすぎないことを指摘しておく。
板を作製した。
およびB2 O3 をそれぞれ用意し、これらを、重量比で
30:60:5:2:3の割合で配合し、これを粉砕混
合した後、850〜950℃の温度で仮焼し、さらに粉
砕した。そして、得られた粉体に有機バインダを加え
て、ドクターブレード法により、厚さ128μmのシー
トを成形した。次いで、所定の大きさに切断したこのシ
ートに銅ペーストをスクリーン印刷し、乾燥した後、圧
着成形し、基材を得た。次に、この基材を、窒素をキャ
リアガスとし、酸素および水素を微量含有させた窒素−
水蒸気雰囲気(N 2 が99.7〜99.8%)中、85
0〜1000℃の条件で、電気炉により、仮焼および本
焼を行ない、銅電極を形成した基板を得た。
1-x B6-4x(x=0.1〜0.9)の組成を有する導電
材料と非還元性ガラスフリットとを作製した後、所要の
添加剤および有機ビヒクルを加えて、抵抗ペーストを作
製した。
NbB2 とLaB6 とを用意し、これらをNbx La
1-x B6-4x(x=0.1〜0.9)の組成となるように
秤量して混合した後、るつぼに入れ、ピーク温度が10
00℃に設定された窒素(N2)雰囲気中で2時間以上
焼成することにより、NbB2 にLaB6 を固溶させた
状態の合成物を作製した。なお、このときの昇温速度
は、1分間当たり3℃となるように設定した。そして、
得られた合成物を、振動ミルを用いて、平均粒径が0.
5μmとなるまで粉砕した上で乾燥させることにより、
Nbx La1-x B6- 4x(x=0.1〜0.9)の組成を
有する導電材料を得た。
びLaB6 が0〜10 mol%の組成となるように秤量し
て混合した後、振動ミルを用いて、平均粒径が0.5μ
mとなるまで粉砕した上で乾燥させることにより、混合
系の導電材料を得た。
フリットの出発原料であるB2 O3、SiO2 、Ba
O、CaO、Nb2 O5 、およびK2 Oをそれぞれ用意
し、これら各々を35.56:31.24:17.7
8:10.04:2.41:2.97のモル比で混合し
た後、得られた混合物を1300℃ないし1400℃の
温度下で溶融することによって溶融ガラスを作製した。
さらに、この溶融ガラスを純水中で急冷した後、振動ミ
ルを用いて、平均粒径が2μmとなるまで粉砕すること
により、非還元性ガラスフリットを得た。
4 およびCoOの少なくとも一方を第2添加剤、ZnO
を第3添加剤として用意し、これらを、振動ミルを用い
て、平均粒径が2μmになるまで粉砕した後、表1に示
すように、Nbx La1-x B 6-4x系などの導電材料と非
還元性ガラスフリットとの混合物に対して、それぞれ添
加することによって、混合物を得た。なお、表1中のパ
ラメータであるxは、Nbx La1-x B6-4x系の導電材
料における組成割合、混合系では、NbB2 +LaB6
=x+(1−x)の組成割合を示している。
アクリル樹脂をα−テルピネオールに溶解した有機ビヒ
クルを加えた後、混練することによって、抵抗ペースト
を得た。
を形成した低温焼結基板上の電極間に、長さ1.0mm、
幅1.0mm、乾燥膜厚20μmをもって、スクリーン印
刷した後、150℃の温度で10分間にわたって乾燥さ
せた。その後、N2 雰囲気としたトンネル炉にて、ピー
ク温度900℃で10分間保持して焼付けを行ない、そ
れによって抵抗体を形成した試料を得た。
値(1.0×1.0mm□)およびTCR(Cold/T
CR:25〜−55℃間、Hot/TCR:25〜15
0℃間)を測定した。その結果を表2に示す。
を付した試料は、この発明における好ましい範囲外の比
較例であり、それ以外は、すべて、この発明における好
ましい範囲内の実施例である。また、試料1〜22は、
Nbx La1-x B6-4x固溶体系の導電材料の場合、試料
23〜32は、NbB2 +LaB6 混合系の場合の各試
料である。
とTCRとの関係を示したものである。TCRは、Co
ld/Hotいずれか絶対値の大きい方の値をプロット
している。図2において、○は、固溶体系または混合系
で添加剤を添加していない試料に相当し、△は、その他
のこの発明における好ましい範囲外の試料に相当し、●
は、この発明における好ましい範囲内の試料に相当して
いる。
チタン(TiO2 )、酸化コバルト(Co3 O4 および
CoOの少なくとも一方)、および酸化亜鉛(ZnO)
を、それぞれ、この発明における好ましい範囲内で添加
した実施例に係る試料では、比較例である、いずれの添
加剤も添加していない試料に比べて、TCRが下方へシ
フトしており、同レベルの抵抗値で比較しても、そのT
CRは、±0ppm/℃に近づいている。
囲内にある試料では、±150ppm/℃以内に入り、
添加量の変更により、TCRの調整が可能である。他
方、この発明における好ましい範囲を外れている試料で
は、TCRの劣化、および抵抗値の増大が認められると
ともに、これに加えて、抵抗値あるいはTCRの再現性
およびばらつきの劣化も認められる。
導電材料と非還元性ガラスフリットとの合計量100重
量部に対して、酸化チタン(TiO2 )が1〜10重量
部、酸化コバルト(Co3 O4 およびCoOの少なくと
も一方)が1〜15重量部、および酸化亜鉛(ZnO)
が1〜5重量部であるものが、特に好ましいことがわか
る。
に関して、固溶体系については、x=0.5、0.2
5、0.75、ならびに混合系については、x=0.9
5であったが、組成比はこれらに限定されるものではな
く、また、特許請求の範囲に規定された組成を単独で、
あるいは組み合わせて、使用することができる。
び組成比についても、実施例で用いられたものに限定さ
れるものではなく、他の種々の材料または組成比を備え
る非還元性ガラスフリットを用いることもできる。
は、実施例に示した低温焼結基板に限定されるものでは
なく、他の種々の材料からなる基板に抵抗体を形成する
場合にも、この発明を適用することができる。
も、実施例に限定されるものではなく、材料、組成、焼
付け条件、雰囲気条件などに関し、この発明の趣旨を逸
脱しない範囲で、種々の応用、変形を加えることが可能
である。
料、これを用いた抵抗ペーストおよび抵抗体、ならびに
この抵抗体を備えるセラミック多層基板によれば、抵抗
材料が、導電材料と添加剤とを含有し、導電材料とし
て、一般式:Nbx La1-x B6-4x(x=0.1〜0.
9)で表される導電材料、または100〜90 mol%の
NbB2 および0〜10 mol%のLaB6 からなる導電
材料を含有し、添加剤として、酸化チタン(Ti
O2 )、酸化コバルト(Co3 O4 およびCoOの少な
くとも一方)、および酸化亜鉛(ZnO)を含有してい
るので、この抵抗材料を含む抵抗ペーストを焼き付けて
形成した抵抗体において、その面積抵抗値が低い領域
(10Ω/□〜100Ω/□付近)におけるTCRをプ
ラスからマイナス方向へシフトさせ、TCRの絶対値を
0に近づけることが可能となり、中性または還元性雰囲
気中で焼き付けられる抵抗ペーストに実用上必要とされ
るTCRを十分満たすような調整が可能となる。
性ガラスフリットの合計量100重量部に対する、上述
した添加剤の添加量が、酸化チタン(TiO2 )が1〜
10重量部、酸化コバルト(Co3 O4 およびCoOの
少なくとも一方)が1〜15重量部、および酸化亜鉛
(ZnO)が1〜5重量部とそれぞれなるように選ばれ
ると、上述した効果がより確実に達成される。
元性ガラスフリットの配合割合が、70〜10重量部/
30〜90重量部の範囲にあるように選ばれると、基板
への密着性を優れたものとし、かつ、ガラス成分の流れ
出しのない抵抗ペーストを得ることができるようにな
る。
板1を図解的に示す断面図である。
値とTCRとの関係を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 導電材料と添加剤とを含有し、前記導電
材料として、一般式:Nbx La1-x B6-4x(x=0.
1〜0.9)で表される導電材料、または100〜90
mol%のNbB2 および0〜10 mol%のLaB6 から
なる導電材料を含有し、前記添加剤として、酸化チタン
(TiO2 )、酸化コバルト(Co3O4 およびCoO
の少なくとも一方)、および酸化亜鉛(ZnO)を含有
することを特徴とする、抵抗材料。 - 【請求項2】 一般式:Nbx La1-x B6-4x(x=
0.1〜0.9)で表される導電材料と非還元性ガラス
フリットと添加剤とを含有し、前記添加剤として、前記
導電材料および前記非還元性ガラスフリットの合計量1
00重量部に対して、酸化チタン(TiO2 )が1〜1
0重量部、酸化コバルト(Co3 O4 およびCoOの少
なくとも一方)が1〜15重量部、および酸化亜鉛(Z
nO)が1〜5重量部、それぞれ、含有することを特徴
とする、抵抗材料。 - 【請求項3】 100〜90 mol%のNbB2 および0
〜10 mol%のLaB6 からなる導電材料と非還元性ガ
ラスフリットと添加剤とを含有し、前記添加剤として、
前記導電材料および前記非還元性ガラスフリットの合計
量100重量部に対して、酸化チタン(TiO2 )が1
〜10重量部、酸化コバルト(Co3O4 およびCoO
の少なくとも一方)が1〜15重量部、および酸化亜鉛
(ZnO)が1〜5重量部、それぞれ、含有することを
特徴とする、抵抗材料。 - 【請求項4】 前記導電材料/前記非還元性ガラスフリ
ットの配合割合が、70〜10重量部/30〜90重量
部の範囲にあることを特徴とする、請求項2または3に
記載の抵抗材料。 - 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれかに記載の抵
抗材料に有機ビヒクルを添加し、混練して得られたこと
を特徴とする、抵抗ペースト。 - 【請求項6】 BaOが15〜75重量%、SiO2 が
25〜80重量%、Al2 O3 が30重量%以下、B2
O3 が1.5〜5重量%、CaOが1.5〜5重量%、
それぞれ、含有する組成を有する低温焼結基板上に抵抗
体を形成するために用いられることを特徴とする、請求
項5に記載の抵抗ペースト。 - 【請求項7】 請求項5または6に記載の抵抗ペースト
を塗布し、焼き付けることによって形成された、抵抗
体。 - 【請求項8】 請求項7に記載の抵抗体を備える、セラ
ミック多層基板。
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EP06001125A EP1655743B1 (en) | 1998-02-23 | 1999-02-19 | Resistor material, resistive paste and resistor using the resistor material, and multi-layered ceramic substrate |
EP06001124A EP1655742B1 (en) | 1998-02-23 | 1999-02-19 | Resistor material, resistive paste and resistor using the resistor material, and multi-layered ceramic substrate |
DE69934925T DE69934925T2 (de) | 1998-02-23 | 1999-02-19 | Widerstandsmaterial, Widerstandspaste und Widerstand aus diesem Material und Keramisches Mehrschichtsubstrat |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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