JP2006108610A - 導電性材料、抵抗体ペースト、抵抗体及び電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 例えば1MΩ/□以上の超高抵抗値を有し、抵抗値のばらつきを抑え、且つTCR特性及びSTOL特性を良好なものとすることができる抵抗体ペーストを提供する。
【解決手段】 希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有する。前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物は、R(2−x)A(x)Ru2O7(Rは元素番号57〜71の希土類元素から選ばれる少なくとも1種であり、AはCa、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種である。また、0<x≦1.0である。)で表される。前記Rは、Nd、Sm、Gd、Dy、Er、Luから選ばれる少なくとも1種類である。
【選択図】 なし
【解決手段】 希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有する。前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物は、R(2−x)A(x)Ru2O7(Rは元素番号57〜71の希土類元素から選ばれる少なくとも1種であり、AはCa、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種である。また、0<x≦1.0である。)で表される。前記Rは、Nd、Sm、Gd、Dy、Er、Luから選ばれる少なくとも1種類である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、複合酸化物を含有する導電性材料、導電性材料を含有する抵抗体ペースト、抵抗体ペーストを用いて形成される抵抗体及び電子部品に関する。
例えば抵抗体ペーストは、一般に、抵抗値の調節及び結合性を与えるためのガラス組成物と、導電性材料と、有機ビヒクルとを主たる成分として構成されており、これを基板上に印刷した後、焼成することによって、厚さ5〜20μm程度の厚膜抵抗体が形成される。そして、この種の抵抗体ペースト(厚膜抵抗体)においては、通常、導電性材料として酸化ルテニウム(RuO2)や鉛ルテニウム酸化物等が用いられ、ガラスとして酸化鉛(PbO)系ガラス等が用いられている。
近年、環境問題が盛んに議論されてきており、鉛等の有害物質の電子部品からの排除が進められている。前記抵抗体ペーストや厚膜抵抗体も例外ではなく、鉛フリーとするための研究が行われている。例えば特許文献1には、抵抗体ペーストに例えばCaTiO3を0vol%超、13vol%以下、若しくはNiOを0vol%超、12vol%以下含有させることが好ましく、さらにはCuO、ZnO、MgO等の添加物を同時に添加させることが好ましい旨の記述があり、それにより、高い抵抗値を有しながらも、抵抗値の温度特性(TCR)および耐電圧特性(STOL)が小さい抵抗体を得ることに適した鉛フリーの抵抗体ペーストを提供することが可能であるとされている。
抵抗体ペーストの鉛フリー化における課題の一つとして、超高抵抗(1MΩ/□以上)の抵抗体において、抵抗値のばらつきが非常に大きくなることが挙げられる。高い抵抗値を得ようとする場合、抵抗体中の導電性材料の含有量を減らす必要があるが、1MΩ/□以上の超高抵抗の抵抗体ペーストにおいては、導電性材料の含有量の調節が非常に難しく、所望する抵抗値を得ることすらままならない状況である。
このような事情から、様々な検討がなされており、例えば特許文献2には、導電性を与えるための導電性材料を予めガラス組成物に溶解させてガラス材料を形成することが好ましい旨が記載され、これにより極めて高い抵抗値を有し、且つ抵抗値のばらつきの少ない抵抗体を得ることができるとされている。
特開2003−197405号公報
特開2003−7517号公報
ところで、高い抵抗値を有する抵抗体においては、抵抗体ペーストの鉛フリー化における課題として、TCR特性及びSTOL特性が不十分であるという問題がある。前述の特許文献2記載の発明は、抵抗値のばらつきの抑制とTCR特性とSTOL特性との全てを満足させる方法を示すものではない。
そこで本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、例えば1MΩ/□以上の超高抵抗値を有し、抵抗値のばらつきを抑え、且つTCR特性及びSTOL特性の良好な抵抗体ペーストを提供することを目的とする。また、本発明は、前記抵抗体ペーストを用いて作製された抵抗体、さらにはこの抵抗体を有する電子部品を提供することを目的とする。
本発明者らは、抵抗値のばらつきが小さく、且つTCR特性及びSTOL特性の両方に優れる抵抗体ペーストについて長期に亘り研究を重ねた結果、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物が前記目的を達成する導電性材料として有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る導電性材料は、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有することを特徴とする。また、本発明に係る抵抗体ペーストは、ガラス組成物及び導電性材料を含有し、これらが有機ビヒクルと混合されてなる抵抗体ペーストであって、前記導電性材料が、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有することを特徴とする。また、本発明に係る抵抗体は、導電性材料として希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有することを特徴とする。また、本発明に係る電子部品は、前記抵抗体を有することを特徴とする。
希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物は、抵抗体ペーストの導電性材料として用いられると、超高抵抗値を有し、抵抗体ごとの抵抗値のばらつきの低下を抑制し、且つTCR特性及びSTOL特性を改善することができる。
本発明に係る導電性材料は、例えば抵抗体ペーストや抵抗体に適用した場合、超高抵抗値を有し、ばらつきの低下を抑制し、且つTCR特性及びSTOL特性を両立することが可能な抵抗体を得ることができる。したがって、本発明によれば、超高抵抗値を有し、製品毎のばらつきが少なく、且つTCR特性及びSTOL特性に優れた抵抗体、電子部品を提供することが可能である。
以下、本発明に係る導電性材料、導電性材料を含有する抵抗体ペースト、抵抗体ペーストを用いて形成される抵抗体、及び抵抗体を有する電子部品について説明する。
本発明を適用した導電性材料は、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有するものである。希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物は、具体的には化学式R(2−x)A(x)Ru2O7等が挙げられる。なお、本明細書における、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物とは、前述の化学量論組成R(2−x)A(x)Ru2O7で示される複合酸化物の他、化学量論組成からずれた組成の複合酸化物も含むものである。式中、希土類元素Rは、元素番号57〜71の希土類元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)から選ばれる少なくとも1種である。中でも希土類元素Rは、Nd、Sm、Gd、Dy、Er、Luから選ばれる少なくとも1種類であることが好ましい。
また、R(2−x)A(x)Ru2O7中のxは、0<x≦1.0である。従来型の希土類元素とRuとの複合酸化物(x=0)は、抵抗値ばらつき抑制及びSTOL特性の面で優れた材料であるが、従来型複合酸化物中の希土類元素の一部をCa、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種で置換すること(0<x)により、この複合酸化物を含有する抵抗体は、前記各特性に加えてTCR特性についても非常に良好な値を示すものとなる。また、xが1を上回ると、複合酸化物の作製が困難となり、異相の量が増えることで抵抗値の低下やTCR、STOL、信頼性の劣化等の不都合がある。したがって、式中A(Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Co)の比率xは、0<x≦1.0と定められる。なお、xは、より好ましくは0.1≦x≦1.0、さらに好ましくは0.1≦x≦0.8である。
前述の希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を作製する方法は特に問わないが、例えば、原料としてRuO2と、希土類酸化物粉末と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coを含有する化合物とを所定量秤量し、混合して混合物を調製し、この混合物を焼成することにより作製することができる。Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coを含有する化合物としては、例えばCaCO3、SrCO3、BaCO3、MgCO3、CuO、NiO、CoO等の少なくとも1種を用いることが好ましい。
導電性材料としては、R(2−x)A(x)Ru2O7のような、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物に加えて、鉛を実質的に含まない他の導電性材料を含んでいてもよい。実質的に鉛を含まない導電性材料としては特に限定されないが、Ru酸化物、Ag−Pd合金、Ag−Pt合金、TaN、WC、LaB6、MoSiO2、TaSiO2、金属(Ag、Au、Pt、Cu、W、Mo等)が挙げられる。この中でもRu酸化物が好ましい。Ru酸化物としては、酸化ルテニウム(RuO2、RuO4等)の他、ルテニウム系パイロクロア(Bi2Ru2O7、Tl2Ru2O7等)やルテニウム複合酸化物(CaRuO3、SrRuO3、BaRuO3、LaRuO3等)等が含まれる。これらの中でも、RuO2、Ru系複合酸化物等から選ばれる少なくとも1種を導電性材料として用いることが好ましく、特にRuO2、CaRuO3、SrRuO3、BaRuO3、Bi2Ru2O7等から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。これらの物質は、前述の希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物とともに、単独で使用しても複数種類を組み合わせて使用してもよい。
本発明の抵抗体ペーストは、ガラス組成物、導電性材料、及び必要に応じて添加物を含み、これらが有機ビヒクルと混合されてなるものである。そして、導電性材料として、前述のR(2−x)A(x)Ru2O7のような、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有する。
抵抗体ペースト中の、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物の割合は、ガラス組成物、導電性材料、及び添加物の合計質量を100とした場合に、1.3%〜75.0%とすることができ、1.3%〜70.2%とすることがより好ましい。導電性材料としての希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物の含有量が前記範囲を下回る場合、抵抗値のばらつき、TCR特性及びSTOL特性の改善が不十分となるおそれがある。逆に、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物の含有量が前記範囲を越えると、抵抗値が低下するおそれがある。また、抵抗体の信頼性を確実に確保するためには、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物の含有量を1.3%〜69.4%とすることが好ましい。
また、抵抗体ペースト中の導電性材料の割合は、ガラス組成物、導電性材料、及び添加物の合計質量を100とした場合に、7.9%〜75.0%とすることができる。特に、導電性材料の割合を7.9%〜70.2%とすることが好ましい。導電性材料の含有量が前記範囲を下回る場合、抵抗値が高くなりすぎてしまい、抵抗体ペーストとしての使用に適さなくなるおそれがある。逆に、導電性材料の含有量が前記範囲を越えると、ガラス組成物による導電性材料の結着が不十分になり、信頼性が低下するおそれがある。
ガラス組成物は、特に限定されないが、本発明では環境保全上、鉛を実質的に含まない鉛フリーのガラス組成物を用いることが好ましい。なお、本発明において、「鉛を実質的に含まない」とは、不純物レベルとは言えない量を越える鉛を含まないことを意味し、不純物レベルの量(例えば、ガラス組成物中の含有量が0.05質量%以下程度)であれば含有されていてもよい趣旨である。鉛は、不可避不純物として極微量程度に含有されることがある。
ガラス組成物は、抵抗体とされたとき、抵抗体中で導電性材料及び添加物を基板と結着させる役割を持つ。ガラス組成物は、原料として、修飾酸化物成分、網目形成酸化物成分等を混合して用いることができる。主たる修飾酸化物成分としては、アルカリ土類酸化物、具体的にはCaO、SrO、BaOから選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。また、網目形成酸化物成分としては、B2O3及びSiO2を挙げることができる。また、前記主たる修飾酸化物成分の他、その他の修飾酸化物成分として例えばAl2O3、ZrO2等を挙げることができる。また、ガラス組成物は、任意の金属酸化物成分を用いることができる。具体的な金属酸化物は、MgO、TiO2、SnO2、K2O、Na2O、Li2O、CuO、NiO、ZnO、CoO、MnO、Fe2O3、Cr2O3、Y2O3、V2O5等から選ばれる少なくとも1種である。
ガラス組成物における各成分の含有量にはそれぞれ最適範囲が存在し、例えば主たる修飾酸化物成分の含有量は、13モル%〜45モル%であることが好ましい。主たる修飾酸化物成分の含有量が少なすぎると、導電性材料との反応性が低下し、TCR特性やSTOL特性を劣化させるおそれがある。逆に、主たる修飾酸化物成分の含有量が多すぎる場合、抵抗体を形成した時に、過剰な金属酸化物の析出が起こり、特性、信頼性を劣化させるおそれがある。また、ガラス組成物における網目形成酸化物成分の含有量は、36モル%〜79モル%であることが好ましい。網目形成酸化物成分含有量が少ない場合、ガラスの作製が困難となるおそれがある。逆に、網目形成酸化物成分の含有量が多すぎる場合、ガラス組成物の耐水性が低下するため、抵抗体としたときの信頼性を著しく低下させるおそれがある。また、ガラス組成物におけるその他の修飾酸化物成分の含有量は、2モル%〜11モル%であることが好ましい。その他の修飾酸化物成分の含有量が少なすぎる場合、ガラス組成物の耐水性が低下するため、抵抗体としたときの信頼性を著しく低下させるおそれがある。逆に、その他の修飾酸化物成分の含有量が多すぎる場合、抵抗体を形成した時に、過剰な金属酸化物の析出が起こり、特性、信頼性を劣化させるおそれがある。また、任意の金属酸化物成分の含有量は0〜22モル%であることが好ましい。任意の金属酸化物成分の含有量が多すぎる場合、添加酸化物によって効果は異なるが、特性を劣化させるおそれがある。
抵抗体ペースト中のガラス組成物の割合は、導電性材料、ガラス組成物、添加物の合計の質量を100とした時に、25.0%〜88.7%とすることができ、29.8%〜88.7%とすることが好ましい。含有量が少ない場合、導電性材料、添加物の結着が不十分となり、信頼性が著しく低下するおそれがある。逆に、ガラス組成物の含有量が前記範囲を越えると、抵抗値が高くなり過ぎてしまい、抵抗体ペーストとしての使用に適さなくなるおそれがある。
抵抗体ペーストには、前述のガラス組成物、導電性材料の他、特性の調整等を目的として、添加物が含まれていてもよい。抵抗体ペーストにおける添加物の含有量は、ガラス組成物、導電性材料、及び添加物の合計質量を100とした場合に、0〜28.1%とするのが好ましい。添加物の含有量が多すぎる場合、導電性材料、添加物の結着が不十分となり、信頼性が著しく低下するおそれがある。
添加物としては、任意の金属酸化物を用いることができる。具体的には、MgO、TiO2、SnO2、ZnO、CoO、CuO、NiO、MnO、Mn3O4、Fe2O3、Cr2O3、Y2O3、V2O5、CaTiO3、BaTiO3、SrTiO等が挙げられる。中でも、CuO、NiO、MgO、CaTiO3、BaTiO3が好ましい。
有機ビヒクルは、ガラス組成物、導電性材料と添加物とを混練しペースト化させる役割を有し、この種の抵抗体ペーストに用いられるものがいずれも使用可能である。有機ビヒクルは、バインダを有機溶剤中に溶解することによって調製されるものである。バインダとしては、特に限定されず、例えば、エチルセルロース、ポリビニルブチラール等、各種バインダから適宜選択すればよい。有機溶剤も限定されず、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエン等、各種有機溶剤から適宜選択すればよい。さらに、抵抗体ペーストの物性を調節するために、分散剤等の各種添加剤を加えてもよい。
前記有機ビヒクルの配合比率であるが、ガラス組成物、導電性材料、及び添加物を合計した合計質量(W1)と、有機ビヒクルの質量(W2)の比率(W2/W1)が、0.25〜4(W2:W1=1:0.25〜1:4)であることが好ましい。より好ましくは、前記比率(W2/W1)が0.5〜2である。前記比率を外れると、抵抗体を例えば基板上に形成するのに適した粘度の抵抗体ペーストを得ることができなくなるおそれがある。
抵抗体を形成するには、前述の成分を含有する抵抗体ペーストを例えば基板上にスクリーン印刷等の手法で印刷(塗布)し、850℃程度の温度で焼成すればよい。基板としては、Al2O3基板やBaTiO3基板の誘電体基板や、低温焼成セラミック基板、AlN基板等を用いることができる。基板形態としては、単層基板、複合基板、多層基板のいずれであってもよい。多層基板の場合、抵抗体は、表面に形成してもよいし、内部に形成してもよい。
抵抗体の形成に際しては、通常、基板に電極となる導電パターンを形成するが、この導電パターンは、例えば、AgやPt等の良導電材料を含有する導電ペーストを印刷することにより形成することができる。また、形成した抵抗体の表面に、ガラス膜等の保護膜を形成してもよい。
本発明の抵抗体を適用可能な電子部品としては特に限定されないが、例えば単層または多層の回路基板、チップ抵抗器等の抵抗器、アイソレータ素子、C−R複合素子、モジュール素子の他、積層チップコンデンサ等のコンデンサやインダクタ等が挙げられ、コンデンサやインダクタ等の電極部分にも適用することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について、実験結果に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施例の記載に限定されるものではない。
<導電性材料>
希土類酸化物粉末、CaCO3粉末、SrCO3粉末、BaCO3粉末、MgCO3粉末、CuO粉末、NiO粉末、CoO粉末、RuO2粉末等を所定量秤量し、ボールミルにて混合し、乾燥した。得られた混合粉末を大気中で5℃/分の速度で1200℃まで昇温し、その温度に5時間保持して焼成した後、5℃/分の速度で室温まで冷却することによって、複合酸化物の粉末を得た。得られた複合酸化物をボールミルにて粉砕した。得られた複合酸化物の組成を表1に示す。なお、以下の各表においても同様であるが、本発明で規定する範囲を外れる試料等(比較例に相当する。)には、*印を付してある。また、前述と同様の方法により、CaRuO3、SrRuO3、BaRuO3、Bi2Ru2O7も用意した。
希土類酸化物粉末、CaCO3粉末、SrCO3粉末、BaCO3粉末、MgCO3粉末、CuO粉末、NiO粉末、CoO粉末、RuO2粉末等を所定量秤量し、ボールミルにて混合し、乾燥した。得られた混合粉末を大気中で5℃/分の速度で1200℃まで昇温し、その温度に5時間保持して焼成した後、5℃/分の速度で室温まで冷却することによって、複合酸化物の粉末を得た。得られた複合酸化物をボールミルにて粉砕した。得られた複合酸化物の組成を表1に示す。なお、以下の各表においても同様であるが、本発明で規定する範囲を外れる試料等(比較例に相当する。)には、*印を付してある。また、前述と同様の方法により、CaRuO3、SrRuO3、BaRuO3、Bi2Ru2O7も用意した。
<ガラス組成物の作製>
B2O3、CaCO3、SiO2、ZrO2等の化合物を所定量秤量し、ボールミルにて混合した後、乾燥した。得られた粉末を5℃/分の速度で1300℃まで昇温し、その温度に1時間保持した後、水中に投入することによって急冷し、ガラス化した。得られたガラス化物をボールミルで粉砕し、ガラス組成物粉末を得た。得られたガラス組成物を表2に示す。
B2O3、CaCO3、SiO2、ZrO2等の化合物を所定量秤量し、ボールミルにて混合した後、乾燥した。得られた粉末を5℃/分の速度で1300℃まで昇温し、その温度に1時間保持した後、水中に投入することによって急冷し、ガラス化した。得られたガラス化物をボールミルで粉砕し、ガラス組成物粉末を得た。得られたガラス組成物を表2に示す。
<添加物>
添加物として、CuO、NiO、MgO、CaTiO3、BaTiO3を用いた。
添加物として、CuO、NiO、MgO、CaTiO3、BaTiO3を用いた。
<有機ビヒクルの作製>
バインダとしてエチルセルロース、有機溶剤としてテルピネオールを用い、有機溶剤を加熱撹拌しながらバインダを溶かして、有機ビヒクルを作製した。
バインダとしてエチルセルロース、有機溶剤としてテルピネオールを用い、有機溶剤を加熱撹拌しながらバインダを溶かして、有機ビヒクルを作製した。
<抵抗体ペーストの作製>
前述の導電性材料の粉末と、ガラス組成物粉末、添加物、及び有機ビヒクルを各組成となるように秤量し、3本ロールミルで混練し、抵抗体ペーストを得た。なお、導電性材料粉末、ガラス組成物粉末及び添加物粉末の合計質量と有機ビヒクルの質量の比は、得られた抵抗体ペーストがスクリーン印刷に適した粘度となるように、質量比で1:0.25〜1:4の範囲で調合し、抵抗体ペーストを作製した。
前述の導電性材料の粉末と、ガラス組成物粉末、添加物、及び有機ビヒクルを各組成となるように秤量し、3本ロールミルで混練し、抵抗体ペーストを得た。なお、導電性材料粉末、ガラス組成物粉末及び添加物粉末の合計質量と有機ビヒクルの質量の比は、得られた抵抗体ペーストがスクリーン印刷に適した粘度となるように、質量比で1:0.25〜1:4の範囲で調合し、抵抗体ペーストを作製した。
<抵抗体の作製>
96%のアルミナ基板上に、Ag−Pt導体ペーストを所定形状にスクリーン印刷して乾燥させた。Ag−Pt導体ペーストにおけるAgの割合は95質量%、Ptの割合は5質量%とした。このアルミナ基板をベルト炉に入れ、投入から排出まで1時間のパターンで焼き付けを行った。この時の焼き付け温度は850℃、その温度での保持時間は10分間とした。
96%のアルミナ基板上に、Ag−Pt導体ペーストを所定形状にスクリーン印刷して乾燥させた。Ag−Pt導体ペーストにおけるAgの割合は95質量%、Ptの割合は5質量%とした。このアルミナ基板をベルト炉に入れ、投入から排出まで1時間のパターンで焼き付けを行った。この時の焼き付け温度は850℃、その温度での保持時間は10分間とした。
このようにして導体が形成されたアルミナ基板上に、先に作製した抵抗体ペーストをスクリーン印刷法にて所定の形状(1mm×1mmの方形状)のパターンで塗布し、乾燥した。その後、導体焼き付けと同じ条件で抵抗体ペーストを焼き付け、厚膜抵抗体を得た。
<抵抗体の特性評価>
(1)抵抗値
Agilent Technologies 社製の製品番号34401Aにより測定。試料数24個の平均値を求めた。
(2)C.V.値(抵抗値ばらつき)
C.V.値=抵抗値の標準偏差/抵抗値の平均値
C.V.値<5.0が特性の基準となる。
(3)TCR
室温25℃を基準として、−55℃、125℃へ温度を変えた時の抵抗値変化率を求めた。試料数10個の平均値である。−55℃、25℃、125℃の抵抗値をR-55、R25、R125(Ω/□)とおき、CTCR、HTCRのうち絶対値の大きいほうをTCR値とした。
CTCR(ppm/℃)=((R25-R-55)/R25/80)×1000000
HTCR(ppm/℃)=((R25-R125)/R25/100)×1000000
(4)STOL(短時間過負荷)
厚膜抵抗体に試験電圧を5秒間印加し、その前後における抵抗値の変化率を求めた。試料数10個の平均値である。試験電圧=2.5×定格電圧であり、定格電圧=√(R/8)、Rは抵抗値(Ω/□)である。計算した試験電圧が200Vを越える抵抗値を持つ抵抗体については、試験電圧を200Vにて行った。
(5)経時変化
厚膜抵抗体を85℃、85%RHの雰囲気に放置し、1000時間後の抵抗値変動率を求めた。経時変化≦±1.0%が特性の基準となる。
(1)抵抗値
Agilent Technologies 社製の製品番号34401Aにより測定。試料数24個の平均値を求めた。
(2)C.V.値(抵抗値ばらつき)
C.V.値=抵抗値の標準偏差/抵抗値の平均値
C.V.値<5.0が特性の基準となる。
(3)TCR
室温25℃を基準として、−55℃、125℃へ温度を変えた時の抵抗値変化率を求めた。試料数10個の平均値である。−55℃、25℃、125℃の抵抗値をR-55、R25、R125(Ω/□)とおき、CTCR、HTCRのうち絶対値の大きいほうをTCR値とした。
CTCR(ppm/℃)=((R25-R-55)/R25/80)×1000000
HTCR(ppm/℃)=((R25-R125)/R25/100)×1000000
(4)STOL(短時間過負荷)
厚膜抵抗体に試験電圧を5秒間印加し、その前後における抵抗値の変化率を求めた。試料数10個の平均値である。試験電圧=2.5×定格電圧であり、定格電圧=√(R/8)、Rは抵抗値(Ω/□)である。計算した試験電圧が200Vを越える抵抗値を持つ抵抗体については、試験電圧を200Vにて行った。
(5)経時変化
厚膜抵抗体を85℃、85%RHの雰囲気に放置し、1000時間後の抵抗値変動率を求めた。経時変化≦±1.0%が特性の基準となる。
<導電性材料に関する検討>
導電性材料の成分を変えた試料1〜43を作製し、抵抗体の特性(抵抗値、C.V.値、TCR、STOL、経時変化)を評価した。抵抗体ペーストの組成及び抵抗体の特性の評価結果を表3に示す。
導電性材料の成分を変えた試料1〜43を作製し、抵抗体の特性(抵抗値、C.V.値、TCR、STOL、経時変化)を評価した。抵抗体ペーストの組成及び抵抗体の特性の評価結果を表3に示す。
先ず、R(2−x)A(x)Ru2O7で表される複合酸化物の有無について検討する。表3に示すように、試料1〜試料3は抵抗値のばらつきが大きく、特性の低いものであったが、導電性材料としてErとCaとの複合酸化物又はErとCuとの複合酸化物を含有する試料5〜14は、超高抵抗値を有し、C.V.値、TCR特性、STOL特性のいずれにおいても優れた値を示し、且つ経時変化も小さいことがわかる。また、試料4〜試料14に示すように、導電性材料としてのR(2−x)A(x)Ru2O7におけるxは、0<x≦1.0の範囲内で良好な値を示し、0.1≦x≦1.0の範囲内において特に良好な結果を示すことがわかる。
また、試料15〜試料26に示すように、抵抗体ペーストにおけるR(2−x)A(x)Ru2O7の含有量は、例えば1.3質量%〜75.0質量%の値をとることができ、特に経時変化の面においても優れた結果を得るためには、1.3質量%〜70.2質量%とすることが好ましいとわかる。
また、R(2−x)A(x)Ru2O7中のAをCa又はCuにかえてSr、Ba、Mg、Niとした場合(試料27〜試料31)も、C.V.値、TCR特性、STOL特性のいずれにおいても優れた値を示し、且つ経時変化も小さい値を示す抵抗体が得られた。希土類元素RとしてLu、Dy、Sm、Nd、Gd変えた場合(試料32〜試料43)も、複合酸化物中にCaを含有するものと含有しないものとの比較から、導電性材料として希土類元素RとAとの複合酸化物を用いることで良好な結果が得られることがわかる。
<ガラス組成物の検討>
次に、No.4の導電性材料(Er(1.5)Ca(0.5)Ru2O7)を用いるとともにガラス組成物の種類を変えて試料44〜試料52を作製し、抵抗体の特性を評価した。抵抗体ペーストの組成及び抵抗体の特性の評価結果を表4に示す。
次に、No.4の導電性材料(Er(1.5)Ca(0.5)Ru2O7)を用いるとともにガラス組成物の種類を変えて試料44〜試料52を作製し、抵抗体の特性を評価した。抵抗体ペーストの組成及び抵抗体の特性の評価結果を表4に示す。
表4から、いずれのガラス組成物を用いた場合でも、本発明の導電性材料(Er(1.5)Ca(0.5)Ru2O7)を用いることで、抵抗値、C.V.値、TCR特性、STOL特性のいずれにおいても優れた値を示し、且つ経時変化の小さい抵抗体が実現されたことがわかる。
また、No.1(Er2Ru2O7)及びNo.9(Er(1.7)Cu(0.3)Ru2O7)の導電性材料を用いるとともにガラス組成物の種類を変えて試料53〜試料60を作製し、抵抗体の特性を評価した。抵抗体ペーストの組成及び抵抗体の特性の評価結果を表5に示す。
表5から、いずれのガラス組成物を用いた場合でも、本発明の導電性材料(Er(1.7)Cu(0.3)Ru2O7)を用いることで、抵抗値、C.V.値、TCR特性、STOL特性のいずれにおいても優れた値を示し、且つ経時変化の小さい抵抗体が実現されたことがわかる。
<添加物に関する検討>
抵抗体ペーストにCuO、NiO、MgO、ZnOといった添加物を添加して、試料61〜試料74を作製し、抵抗体の特性を評価した。抵抗体ペーストの組成及び抵抗体の特性の評価結果を表6に示す。
抵抗体ペーストにCuO、NiO、MgO、ZnOといった添加物を添加して、試料61〜試料74を作製し、抵抗体の特性を評価した。抵抗体ペーストの組成及び抵抗体の特性の評価結果を表6に示す。
表6から、いずれの添加物を用いた場合でも、本発明の導電性材料を用いて形成された抵抗体は、超高抵抗であり、C.V.値、TCR特性、STOL特性のいずれにおいても優れた値を示し、且つ経時変化が小さく、極めて良好な結果が得られている。
Claims (20)
- 希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有することを特徴とする導電性材料。
- 前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物が、R(2−x)A(x)Ru2O7(Rは元素番号57〜71の希土類元素から選ばれる少なくとも1種であり、AはCa、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種である。また、0<x≦1.0である。)であることを特徴とする請求項1記載の導電性材料。
- 前記RがNd、Sm、Gd、Dy、Er、Luから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項2記載の導電性材料。
- ガラス組成物及び導電性材料を含有し、これらが有機ビヒクルと混合されてなる抵抗体ペーストであって、
前記導電性材料が、希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有することを特徴とする抵抗体ペースト。 - 前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物が、R(2−x)A(x)Ru2O7(Rは元素番号57〜71の希土類元素から選ばれる少なくとも1種であり、AはCa、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種である。また、0<x≦1.0である。)であることを特徴とする請求項4記載の抵抗体ペースト。
- 前記RがNd、Sm、Gd、Dy、Er、Luから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5記載の抵抗体ペースト。
- 前記導電性材料が、前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有するとともに、RuO2、Ru複合酸化物から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項4記載の抵抗体ペースト。
- 前記導電性材料が、前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有するとともに、RuO2、RuO2、CaRuO3、SrRuO3、BaRuO3、Bi2Ru2O7から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項7記載の抵抗体ペースト。
- 前記導電性材料、ガラス組成物及び添加物の合計質量を100とした場合に、前記導電性材料としての前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物の割合が1.3%〜70.2%であることを特徴とする請求項4記載の抵抗体ペースト。
- 前記導電性材料、ガラス組成物、及び添加物を合計した合計質量を100とした場合に、前記導電性材料の割合が7.9%〜70.2%、前記ガラス組成物の割合が29.8%〜88.7%、前記添加物の割合が0%〜28.1%であることを特徴とする請求項4記載の抵抗体ペースト。
- 前記ガラス組成物が、主たる修飾酸化物成分としてCaO、SrO及びBaOから選ばれる少なくとも1種と、
網目形成酸化物成分としてB2O3及びSiO2から選ばれる少なくとも1種と、
他の修飾酸化物成分としてAl2O3及びZrO2から選ばれる少なくとも1種と、
任意の金属酸化物成分とを含有することを特徴とする請求項4記載の抵抗体ペースト。 - 前記ガラス組成物における前記主たる修飾酸化物成分の含有量が13モル%〜45モル%、前記網目形成酸化物成分の含有量が36モル%〜79モル%、前記その他の修飾酸化物成分の含有量が2モル%〜11モル%、前記任意の金属酸化物成分の含有量が0〜22モル%であることを特徴とする請求項11記載の抵抗体ペースト。
- 添加物としてCuO、NiO、MgO、CaTiO3、BaTiO3から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項4記載の抵抗体ペースト。
- 前記導電性材料、ガラス組成物、及び添加物を合計した合計質量と、前記有機ビヒクルの質量との比率が、1:0.25〜1:4であることを特徴とする請求項4記載の抵抗体ペースト。
- 導電性材料として希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物を含有することを特徴とする抵抗体。
- 前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物が、R(2−x)A(x)Ru2O7(Rは元素番号57〜71の希土類元素から選ばれる少なくとも1種であり、AはCa、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種である。また、0<x≦1.0である。)であることを特徴とする請求項15記載の抵抗体。
- 前記希土類元素と、Ca、Sr、Ba、Mg、Cu、Ni、Coから選ばれる少なくとも1種との複合酸化物の割合が1.3質量%〜70.2質量%であることを特徴とする請求項15記載の抵抗体。
- 請求項4〜14のいずれか1項記載の抵抗体ペーストを用いて形成されたことを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項記載の抵抗体。
- 1MΩ/□以上の抵抗値を有することを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項記載の抵抗体。
- 請求項15〜19のいずれか1項記載の抵抗体を有することを特徴とする電子部品。
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-
2005
- 2005-01-07 JP JP2005002989A patent/JP2006108610A/ja not_active Withdrawn
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