JPWO2020040112A1 - レンズ鏡筒及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

レンズ鏡筒(1)は、第1枠(70)と、前記第1枠に対して回転可能な第2枠(80)と、前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持される付勢部材(310)と、光軸方向に移動可能に配置され、前記付勢部材の付勢力を前記第1枠及び前記第2枠の他方に伝える移動部材(320)と、を備える。

Description

本発明は、レンズ鏡筒及び撮像装置に関する。
本願は、2018年8月20日に出願された特願2018−154296号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来より、撮影状態と沈胴状態とを切り替えるレンズ鏡筒が知られている。スイッチ(ズームロック機構)をスライドすることにより、沈胴状態から撮影状態への切り替えを許容している(例えば、特許文献1)。
特開2017−111315号公報
本発明の第1態様に従えば、第1枠と、前記第1枠に対して回転可能な第2枠と、前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持される付勢部材と、光軸方向に移動可能に配置され、前記付勢部材の付勢力を前記第1枠及び前記第2枠の他方に伝える移動部材と、を備える、レンズ鏡筒が提供される。
本発明の第2態様に従えば、固定枠と、光軸周りに回転可能に配される回転枠と、前記固定枠及び前記回転枠の一方に保持される付勢部材と、光軸方向に移動可能に配置される移動部材と、を備え、前記固定枠及び前記回転枠の他方は、第1面と第2面とを有し、前記付勢部材は、前記移動部材が前記第1面に接触した状態と前記第2面に接触した状態との間でたわみ量又は全長が変化する、レンズ鏡筒が提供される。
本発明の第3態様に従えば、固定枠と、光軸周りに回転可能に配される回転枠と、前記固定枠及び前記回転枠の一方に保持される付勢部材と、付勢部によって付勢され、光軸方向に移動可能に配置される移動部材と、を備え、前記固定枠及び前記回転枠の他方は、第1面と第2面とを有し、前記付勢部材は、前記移動部材が前記第1面に接触した状態と前記第2面に接触した状態との間でたわみ量又は全長が変化する、レンズ鏡筒が提供される。
本発明の第4態様に従えば、固定枠と、光軸周りに回転可能に配される回転枠と、前記固定枠及び前記回転枠の一方に保持される付勢部材と、光軸方向に移動可能に配置され、前記付勢部材の付勢力を前記固定枠及び前記回転枠の他方に伝える移動部材と、を備える、レンズ鏡筒が提供される。
本発明の第5態様に従えば、第1部材と、前記第1部材との間で少なくとも第1方向に相対移動する関係を有する第2部材と、前記第1部材及び前記第2部材の一方に保持される付勢部材と、少なくとも前記第1部材及び第2部材の他方に沿って移動可能に配置され、前記付勢部材の付勢力を前記他方に伝える移動部材と、を備える、レンズ鏡筒が提供される。
本発明の第6態様に従えば、撮影状態と縮筒状態とを切り替え可能なレンズ鏡筒であって、第1枠と、前記第1枠に対して相対的に回転可能な第2枠と、前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持され、縮筒する方向へ付勢力を有する付勢部と、前記付勢部に保持され、前記第1枠及び前記第2枠の他方に接触可能である接触部と、を備える、レンズ鏡筒が提供される。
本発明の第7態様に従えば、第1枠と、前記第1枠に対して相対的に回転可能な第2枠と、前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持される付勢部と、前記付勢部によって、前記第1枠及び前記第2枠の他方に面で接触可能な接触部と、を備える、レンズ鏡筒が提供される。
本発明の第8態様に従えば、上記のレンズ鏡筒と、撮像素子を備える本体部と、を備える、撮像装置が提供される。
レンズ鏡筒における主要部の構成を示す模式図である。 移動ピースの相対的な動きを示す模式図である。 第2部材に設けられる窪みの形状及び/又は移動ピースの形状の例を示す図である。 移動ピースの突出部の形状の例を示す図である。 レンズ鏡筒の望遠端撮像状態及び沈胴状態を示す断面図である。 付勢機構を示す模式図である。 固定枠とズーム環の斜視図である。 固定枠とズーム環の別の斜視図である。 移動ピースを示す図である。 レンズ鏡筒の部分断面図である。 付勢部材の設置構造を示す図である。 付勢部材の別の設置構造を示す図である。 カメラ(撮像装置)の一例を模式的に示す図である。
以下、複数の実施形態について説明する。図面及び説明は、開示された特定の形態に本発明を限定する意図は無く、単なる例示であり、当業者の理解のために、特許請求の範囲に開示された主題を示す意図を有する。
図1において、レンズ鏡筒1の一般的な構成が示される。図1に示すように、レンズ鏡筒1は、第1部材(第1枠)70と、第2部材(第2枠)80と、付勢機構300とを備える。付勢機構300は、付勢部材310と、移動ピース(移動部材)320とを有する。
第1部材70及び第2部材80は、第1部材70と第2部材80との間で少なくともD1方向(第1方向)に相対移動可能な関係を有する。D1方向は、レンズ鏡筒1の光軸方向に対して任意の方向に設定可能である。一実施形態において、D1方向は、レンズ鏡筒1の光軸方向(縮筒方向、スラスト方向、縦方向)と交差する又は垂直な所定平面に平行である。あるいは、D1方向は、レンズ鏡筒1の径方向(横方向)に平行である。別の実施形態において、D1方向は、レンズ鏡筒1の光軸方向(縮筒方向、スラスト方向、縦方向)に平行である。あるいは、D1方向は、レンズ鏡筒1の径方向(横方向)と交差する又は垂直な所定平面に平行である。例えば、D1方向は、光軸周りの周方向、光軸とは別の所定軸周りの周方向、光軸と交差する直線方向、光軸に対して傾斜した直線方向、又は光軸と平行な直線方向にできる。
付勢部材(付勢部、付勢体、スプリング)310は、第1部材70に保持、支持、及び/又は固定される。付勢部材310として、任意の種類のばねが適用可能である。例えば、付勢部材310として、コイルばね(圧縮コイルばね又は引張コイルばね)、板ばね、ねじりばね、ガスばね(空気ばね)、又は磁気ばね等が適用可能である。1種類の付勢部材310が単独で、又は複数種類の付勢部材310が組み合わせて用いられる。付勢部材310は、付勢力(F1、F2)を発揮するように第1部材70上に配される。
一実施形態において、付勢部材310の軸がD2方向(第2方向)に沿って配される。別の実施形態において、付勢部材310の軸がD2方向とは異なる方向に沿って配される。D2方向はD1方向と交差する又はD1方向に対して垂直である方向である。一実施形態において、D2方向は、レンズ鏡筒1の光軸方向に平行である。別の実施形態において、D2方向は、レンズ鏡筒1の光軸方向に対して傾いている、レンズ鏡筒1の径方向に平行である、又は、レンズ鏡筒1の光軸方向と交差する所定平面又は光軸方向に垂直な所定平面に平行である。例えば、D2方向は、光軸と平行な直線方向、光軸に対して傾斜した直線方向、又は光軸と交差する直線方向にできる。
移動ピース(移動部材、接触部、接触ピース、物理的接触子)320は、少なくともD2方向に移動可能に配される。一実施形態において、移動ピース320の移動軸が付勢部材310の軸と平行及び/又は同軸に配される。この場合、移動ピース320の移動軸に交差する方向において、付勢機構300のコンパクト化に有利である、及び/又は、付勢機構300の構成の簡素化に有利である。別の実施形態において、移動ピース320の移動軸が付勢部材310の軸と非平行及び/又は非同軸に配される。この場合、移動ピース320の移動軸に沿った方向において、付勢機構300のコンパクト化に有利である。
移動ピース320は、付勢部材310で発揮された付勢力を受ける。1つの移動ピース320に対して1つ又は複数の付勢部材310が設けられる。あるいは、複数の移動ピース320に対して1つの付勢部材310が設けられる。付勢部材310からの力によって、移動ピース320は第2部材80に向かって押される。移動ピース320が第2部材80に直接的又は間接的に接触する場合には、少なくともD2方向に沿って付勢部材310からの力が第2部材80に作用する。こうした作用力は、例えば、特定の部材に対してD2方向の荷重を与えるのに使用できる。D2方向の荷重は、2つの部材の間での保持力、及び/又は、2つの部材の間の相対移動をユーザが手動で操作する場合におけるユーザの操作感に貢献する。
図1において、LA1は、D2方向における移動ピース320の移動範囲(D2方向の移動長さ、最大移動範囲、移動量)である。LA2は、付勢部材310のために第1部材70に設定された領域(領域BA1)に対応する、D2方向における長さである。例えば、領域BA1は、付勢部材310の配置領域を含み、LA2は、領域BA1に配置された付勢部材310におけるD2方向に沿った一端から他端までの距離(最大距離)である。
一実施形態において、LA1に対して、LA2は、約300、400、500、600、700、800、900、又は1000%以上にできる。あるいは、LA1は、LA2の1/3、1/4、1/5、1/6、1/7、1/8、1/9、又は1/10以下にできる。上記数値は代表的な例であって、他の例では別の数値が適用可能である。
一実施形態において、付勢機構300は、無荷重状態のばね長さ(自由長(全長、自由高さ))が比較的大きくかつ、最大幅又は外径が比較的小さい付勢部材310を有することができる。換言すると、付勢機構300の大自由長を受け入れることにより、付勢部材310のスリムサイズが実現する。スリムサイズの付勢部材310は、狭サイズの設置スペースに好ましく適用され、柔軟な設計に有利である。大自由長の付勢部材310は、高荷重の条件に好ましく適用される。付勢機構300を使った高い保持力により、レンズ鏡筒1が確実に保持される。その結果、従来のズームロック機構やガタ取り機構等、従来のレンズ鏡筒で必要とされた機構及び/又は部品の省略又は簡易化が実現可能となる。
一実施形態において、付勢部材310は圧縮コイルばねであり、付勢部材310の外径(又は最大幅)をLA3(図示せず)、付勢部材310の自由長をLA4(図示せず)とするとき、LA3に対して、LA4は、約400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000%以上にできる。あるいは、LA3は、LA4の1/2以上かつ、1/4、1/6、1/8、1/10、1/12、1/14、1/16、1/18、1/20、1/30、又は1/40以下にできる。上記数値は代表的な例であって、他の例では別の数値が適用可能である。外径に対する自由長の比(スリム比)が高いことにより、高荷重対応でありかつ、スリムな付勢部材310が提供される。
一実施形態において、付勢部材310は圧縮コイルばねであり、無荷重状態(自由長)から最大作動位置までの付勢部材310の変位である最大たわみ(使用最大たわみ、最大たわみ量、全たわみ)をLA5(図示せず)とするとき、LA1(移動ピース320の移動範囲)に対して、LA5は、約200、300、400、500、600、700、800、900、又は1000%以上にできる。あるいは、LA1は、LA5の1/2、1/3、1/4、1/5、1/6、1/7、1/8、1/9、又は1/10以下にできる。上記数値は代表的な例であって、他の例では別の数値が適用可能である。すなわち、付勢部材310は、移動ピース320の移動範囲に対して、比較的大きい最大たわみを有する。
ここで、LA1に対するLA5の比(許容たわみ比)が比較的高く設定されることにより、たわみ量の変化に対する荷重変化が抑制される。すなわち、移動ピース320のD2方向の位置のわずかな変化に応じて荷重が大きく変化することが回避される。例えば、付勢機構300において、高荷重状態が維持されつつ、移動ピース320の動きが付勢部材310に滑らかに吸収され得る。付勢機構300の荷重(力)を使って高い保持性を維持しつつ、第1部材70と第2部材80との間の相対移動の手動操作に関し、ユーザの操作感が向上する。また、こうした付勢機構300は、組み立て及び調整にも有利である。
一実施形態において、第1部材70の壁に沿って付勢部材310が配置されかつ、付勢部材310の少なくとも一部が第1部材70の壁の厚みの範囲内に配される。あるいは、付勢部材310の全体形状の主延在方向が第1部材70の壁の延在方向に沿って配置されかつ、付勢部材310の少なくとも一部が第1部材70の壁の内部に配置される。この実施形態において、壁面からの、付勢機構300の突出高さが抑制され、付勢部材310が他の部材に不必要に干渉するのが回避される。
一実施形態において、第1部材70に、付勢部材310及び移動ピース320のための穴部(スロット、溝部)110が設けられる。穴部110は、貫通穴でもよく、非貫通穴でもよい。また、穴部110は、第1部材70の端部に設けられた溝形状を有してもよい。付勢部材310のための穴部110及び移動ピース320のための穴部110は、互いにつながっていてもよく、別々に設けられていてもよい。付勢部材310の少なくとも一部、及び移動ピース320の少なくとも一部が穴部110内に配置される。例えば、スリムサイズの付勢部材310の全体又はその大部分が穴部110内に収容され得る。穴部110の形状は任意に設定可能である。移動ピース320の移動軸が付勢部材310の軸と平行及び/又は同軸である場合、穴部110は、簡素な形状を有しかつ、その開口面積が最小化され得る。
一実施形態において、穴部110は、移動ピース320の移動を案内するスライド壁121、122を有する。移動ピース320は、スライド壁121、122に設けられた規制部によって、移動方向と交差する方向の移動が規制される。例えば、スライド壁121、122は、規制部として、移動ピース320の移動軸に平行に設けられた壁面を有する。スライド壁121、122の壁面に沿って移動ピース320が移動する。スライド壁121、122によって、移動ピース320の滑らかな動きが実現される。
一実施形態において、移動ピース320は、スライド壁121、122の壁面にそれぞれ面して配されるスライド面321、322を有する。スライド面321、322は、移動ピース320の移動軸に平行に設けられる。移動軸に沿ったスライド壁121、122の長さをLA6(図示せず)とするとき、LA1(移動ピース320のD2方向の移動範囲)に対して、LA6は、約300、400、500、600、700、800、900、又は1000%以上にできる。あるいは、LA1は、LA6の1/3、1/4、1/5、1/6、1/7、1/8、1/9、又は1/10以下にできる。上記数値は代表的な例であって、他の例では別の数値が適用可能である。スライド面321、322によって、移動範囲の全域にわたり、移動方向と交差する方向の移動ピース320の移動が確実に規制される。付勢機構300において、簡素な構成でありながら、移動ピース320の移動の際のこじれの発生が回避され、移動ピース320のより滑らかな動きが達成される。
一実施形態において、移動ピース320は、付勢部材310と異なる材質からなる。また、移動ピース320の姿勢が、付勢部材310から実質的に独立して規制及び/又は制御され得る。すなわち、移動ピース320の姿勢が高い精度で規制及び/又は制御され得る。その結果、後述するように、第1部材70と第2部材80との間の面接触が確実に達成される。あるいは、後述する、相対移動のための高精度なトルク制御が確実に達成される。
移動ピース320は、第2部材80、又は第2部材80とは異なる他の部材に直接的又は間接的に接触することにより、D2方向において位置決めされ得る。移動ピース320のD2方向における位置の変化に応じて、付勢部材310のたわみ量(及び付勢部材310の付勢力(ばね荷重))が変化する。
一実施形態において、第2部材80は、D1方向(第1方向)の位置が互いに異なる、第1面211と、第2面212とを有する。第1面211及び第2面212は、各々がD1方向に平行であり、D2方向(第2方向)の位置が互いに異なる。図1(a)において、移動ピース320が第1面211に当接した状態において、付勢部材310は、付勢力F1を発揮する。また、第1部材70と第2部材80との間の相対移動のために、力(操作力、トルク)T1が必要である。また、移動ピース320と第1面211とは面で接触可能である。面で接触することにより、付勢力F1を第2部材80へ効率よく伝えることができる。図1(b)において、移動ピース320が第2面212に当接した状態において、たわみ量が増加した付勢部材310は、F1に比べて大きい付勢力F2を発揮する。換言すると、移動ピース320が第1面211と接触している状態での付勢部材310の付勢力F1は、移動部材320が第2面212と接触している状態での付勢部材310の付勢力F2より小さい。同様に、移動ピース320が後述する第5面215と接触している状態での付勢部材310の付勢力は、移動部材320が第2面212と接触している状態での付勢部材310の付勢力より小さい。また、第1部材70と第2部材80との間の相対移動のために、T1に比べて大きい力(操作力、トルク)T2が必要である。また、移動ピース320と第2面212とは面で接触可能である。面で接触することにより、付勢力F2を第2部材80へ効率よく伝えることができる。
一実施形態において、第2部材80はさらに、D1方向において第1面211と第2面212との間に配される第3面213を有する。第3面213は第1面211及び第2面212に対して傾斜した傾斜面を有し、第1面211と第2面212との間の遷移領域として機能する。換言すると、第2部材80は、第1面211と第2面212とを接続し、光軸方向に対して傾きがある第3面213を有する。図1(a)の状態から図1(b)の状態への遷移において、第1部材70と第2部材80との間の相対移動のために、T1に比べて大きい力(切替操作力、切替トルク)T3が必要である。前述した高荷重対応の付勢部材310を使用することにより、切替操作力が高く設定され、その結果、従来のズームロック機構等、従来のレンズ鏡筒で必要とされた機構及び/又は部品の省略が実現可能となる。また、移動ピース320と第3面203とは面で接触可能である。面で接触することにより、D2方向の付勢力を効率よく第2部材80へ伝えることができる。また、移動ピース320が、第1面211から第2面212へ移動する際に必要な力T3を効率よく発生させたり、適切に調整することができる。
図2の例において、第2部材80は、D1方向の位置が互いに異なる、第1面211と、第2面212と、第3面213と、第4面214と、第5面215と、第6面216と、第7面217とを有する。D1方向に沿って、第4面214、第1面211、第3面213、第2面212、第6面216、第5面215、及び第7面217の順に並ぶ。第1面211及び第2面212は、各々がD1方向に略平行であり、D2方向の位置が互いに異なる。第3面213は、D1方向に対して傾斜した傾斜面を有し、第1面211と第2面212との間の遷移領域として機能する。第4面214は、D1方向に対して傾斜した傾斜面を有する。第4面214の傾斜の向きは、第3面213の傾斜の向きと異なる。
移動ピース320は、第1面311と、第2面312と、第3面313とを有する。第1面311は、D1方向に平行に配置される。第2面312は、D1方向に対して傾斜した傾斜面を有する。第3面313は、D1方向に対して傾斜した傾斜面を有する。移動ピース320は、本体からD2方向に突出した突出部を有し、突出部に第1面311、第2面312、及び第3面313が形成されている。第2面312の傾斜の向きは、第3面313の傾斜の向きと異なる。例えば、移動ピース320の第2面(傾斜面)312は、第2部材80の第3面(傾斜面)213に平行に配される。あるいは、付勢部材310の付勢方向に対する第2部材80の第3面213の傾きと、付勢部材310の付勢方向に対する移動ピース320の第2面312の傾きとは、略平行である。換言すると、第3面213と第2面312とは、略平行である。また、移動ピース320の第3面(傾斜面)313は、第2部材80の第4面(傾斜面)214及び第6面(傾斜面)216に平行に配される。換言すると、第4面214及び第6面216面はそれぞれ、第3面313と略平行である。互いに当接する2つの面が平行に配されていることにより、第2部材80と移動ピース320との実質的な面接触が実現される。例えば、面接触において、2つの面が平行に配された状態を維持しつつ、2つの面の間の相対移動により2つの面が互いに近づき、2つの面が互いに接触する。面接触は、第1部材70と第2部材80との間の相対移動の手動操作に関し、ユーザの操作感の向上に貢献する。なお、他の例において、面接触する2つの面は、平坦面以外の形状を有することができる。追加的に、当接対象の面の少なくとも一部に、平滑性向上、すべり性向上、摩耗防止、防音、及び/又は静音を目的として、所定の表面処理を施すことが可能である。
第2部材80の第5面215は、D1方向に対してわずかに傾斜した傾斜面(傾斜角θ)を有する。移動ピース320が第2部材80の第5面215に当接した状態において、移動ピース320が(c)の状態から(d)の状態に第2部材80に対して相対的に移動すると、移動ピース320のD2方向における位置が徐々に変化し、これに伴い、付勢部材310(図1)から受ける付勢力が徐々に増える。
第2部材80の第6面216及び第7面はそれぞれ、D1方向に対して傾斜した傾斜面を有する。換言すると、第6面216は、第2面212及び第5面215に対して傾斜した傾斜面を有し、第2面212と第5面215の間の遷移領域として機能する。第2部材80は、第2面212と第5面215とを接続し、光軸方向に対して傾きがある第6面216を有する。第6面216の傾斜の向きは、第7面の傾斜の向きと異なる。例えば、第6面(傾斜面)216は、第4面(傾斜面)214に平行に配される。第7面(傾斜面)217は、第3面(傾斜面)213に平行に配される。第6面216の傾斜は、第7面の傾斜の勾配と同じ勾配を有する。あるいは、第6面216の傾斜は、第7面の傾斜の勾配と異なる勾配を有する。
図3(a)の例において、移動ピース320が第2部材80に非接触状態で位置決めされている。第2部材80の第1面211と移動ピース320の第1面311との間に、D2方向において、ギャップが設けられている。この場合、第2部材80の第1面211と移動ピース320の第1面311とが接触しないので、D2方向に余計な力が生じることを回避できる。また、第2部材80の第3面213と移動ピース320の第2面312とを接触させれば、第1面211と第1面311とが接触せずとも、D2方向の力を生じることができる。この状態は、移動ピース320を第1部材70、又は第1部材70及び第2部材80と異なる第3部材に当接させることで実現される。所定の状態において、付勢部材310(図1)の付勢力が第2部材80に作用するのが回避される。
図3(b)の例において、第2部材80の第1面211と第2面212との間の遷移領域である第3面213がD1方向に対して垂直に配置される。この場合、移動ピース320が、第1面211から第2面212へ移動する際に必要な力T3を大きく設定することができる。
図3(c)の例において、第2部材80の第1面211と第2面212との間の遷移領域である第3面213が凸の輪郭を有する。第3面213の凸形状を変更することで、移動ピース320が、第1面211から第2面212へ移動する際に必要な力T3を調整することができる。
図3(d)の例において、第2部材80の第1面211と第2面212との間の遷移領域である第3面213が凹の輪郭を有する。第3面213の凹形状を変更することで、移動ピース320が、第1面211から第2面212へ移動する際に必要な力T3を調整することができる。
図3(e)の例において、第2部材80の第2面212が、非平滑面を有する。例えば、第2面212が粗面加工された面を有する。あるいは、第2面212に、複数の突起、穴、溝、及び/又は窪みが設けられている。こうした形態は、第1部材70と第2部材80との間の相対移動の手動操作に関し、ユーザが操作感の変化を認識するのに貢献する。他の例において、第2面212とは異なる他の面が非平滑面を有することができる。
図4(a)の例において、移動ピース320の突出部(接触部)340が全体的に凸の輪郭を有する。
図4(b)の例において、移動ピース320の突出部(接触部)340が部分的に凸の輪郭を有する。
次に、レンズ鏡筒1を、カメラ本体に着脱可能である交換レンズに適用した例について説明する。
図5は、レンズ鏡筒1の望遠端(テレ端)撮像状態及び沈胴状態(縮筒状態、待機状態)を示す断面図である。図5において、紙面上半分は沈胴状態のレンズ鏡筒1を示し、紙面下半分は望遠端撮像状態のレンズ鏡筒1を示す。レンズ鏡筒1は、カメラ本体に着脱可能である。他の例において、レンズ鏡筒1はカメラ本体に固定されていて着脱不可能なカメラであってもよい。図13に示すカメラ(撮像装置)500の一例において、カメラ本体(本体部)510は撮像素子520及び表示部530等を備えている。
図5において、レンズ鏡筒1は、複数のレンズ群を備える変倍光学系を備える。レンズ鏡筒1は、第1群レンズL1と、第2群レンズL2と、第3群レンズL3と、第4群レンズL4と、第5群レンズL5とを含むズームレンズを備える。被写体側から像面側に向かって、第1群レンズL1、第2群レンズL2、第3群レンズL3、第4群レンズL4、及び第5群レンズL5の順に配置される。
第1群レンズL1、第2群レンズL2、第3群レンズL3、第4群レンズL4及び第5群レンズL5は、ズーム時に光軸方向に移動する。第4群レンズL4は、フォーカスレンズを含み、フォーカス時に光軸方向に移動する。
また、レンズ鏡筒1は、第1移動筒10と、第2移動筒20と、直進筒30と、第3移動筒35と、第4移動筒40と、カム筒(第3枠)50と、固定筒60と、固定枠(第1部材、第1枠)70と、ズーム環(第2部材、回転枠、第2枠)80と、マウント90と、を備える。
第1移動筒10は、光軸(OA)に沿って固定枠70に対して移動可能である。第2移動筒20は、光軸に沿って固定枠70に対して移動可能である。直進筒30は、光軸に沿って固定枠70に対して移動可能である。第3移動筒35は、光軸に沿って固定枠70に対して移動可能である。第4移動筒40は、光軸に沿って固定枠70に対して移動可能である。カム筒50は、光軸周りに固定枠70に対して回転可能であり、また、光軸に沿って固定枠70に対して移動可能である。
第1群レンズL1は、第1レンズ枠11に保持される。第1レンズ枠11は、第1移動筒10に保持される。
第2群レンズL2は、第2レンズ枠21に保持される。第2レンズ枠21は、第2移動筒20に保持される。
第3群レンズL3は、第3レンズ枠31に保持される。第5群レンズL5は、第5レンズ枠51に保持される。第3レンズ枠31、及び第5レンズ枠51は、第3移動筒35に保持される。他の例において、第3群レンズL3と第5群レンズL5とが別々の移動筒に保持され、独立して移動可能に構成できる。
第4群レンズL4は、第4レンズ枠41に保持される。第4レンズ枠41は、第4移動筒40に保持される。
固定筒60は、固定枠70に保持される。固定枠70は、マウント90に保持される。マウント90は、カメラ本体に保持される。レンズ鏡筒1は、マウント90を介してカメラ本体と接続される。
ズーム環80は、光軸周りに、固定枠70に対して所定の範囲で回転可能である。ズーム環80は、ユーザ(撮影者)によって回転操作可能である。
カム筒50は、ズーム環80に設けられた不図示の直線溝に係合される不図示のズーム連動ピンを有する。カム筒50は、固定枠70及び/又はズーム環80に対して内周側に配置される。また、カム筒50は、固定筒60に設けられたカムフォロア62に係合されるカム溝52を有する。カム筒50は、ズーム環80の回転に伴い、光軸周りに回転するとともに、光軸に沿って移動する。
直進筒30は、カム筒50に設けられた連結ピン53に係合される円周溝32を有する。また、直進筒30は、固定筒60に設けられた直線溝63に係合されるキー33を有する。直進筒30は、カム筒50の光軸方向の移動に伴い、回転無しで、光軸に沿って移動する。
第2移動筒20は、カム筒50に設けられたカム溝54に係合されるカムフォロア22を有する。また、第2移動筒20は、固定筒60に設けられた不図示の直線溝に係合される不図示のキーを有する。第2移動筒20は、カム筒50の回転に伴い、回転無しで、光軸に沿って移動する。
第1移動筒10は、カム筒50に設けられた不図示のカム溝に係合される不図示のカムフォロアを有する。また、第1移動筒10は、直進筒30に設けられた不図示の直進溝に係合する不図示の連結ピンを有する。第1移動筒10は、カム筒50の回転に伴い、回転無しで、光軸に沿って移動する。
第3移動筒35は、固定筒60を貫通するとともに、カム筒50に設けられたカム溝56に係合される不図示のカムフォロアを有する。また、第3移動筒35は、第2移動筒20に設けられた不図示の直線溝に係合される不図示のキーを有する。第3移動筒35は、カム筒50の回転に伴い、回転無しで、光軸に沿って移動する。
第4移動筒40は、第3移動筒35を貫通するとともに、カム筒50に設けられたカム溝57に係合される不図示のカムフォロアを有する。また、第4移動筒40は、第3移動筒35に設けられた不図示の直線溝に係合される不図示のキーを有する。第4移動筒40は、カム筒50の回転に伴い、回転無しで、光軸に沿って移動する。
また、第4移動筒40には、アクチュエータ(フォーカスモータ)45及び不図示の位置検出部(位置センサ)が設けられている。第4群レンズL4及び第4レンズ枠41は、ズーム環80の回転に伴う移動に加え、アクチュエータ45によって、光軸に沿って移動可能である。アクチュエータ45として、例えば、ステッピングモータが適用される。他の例において、アクチュエータ45は、超音波モータ、ボイスコイルモータ、圧電アクチュエータ、又はリニアアクチュエータ等にできる。位置検出部は、例えばフォトインタラプタがあげられる。
ズーミングによって、レンズ鏡筒1の焦点距離が変化する。また、フォーカシングによって、レンズ鏡筒1の撮影距離(又はフォーカス位置)が変化する。撮影距離とは、カメラから被写体までの距離である。より具体的には、カメラの基準位置から、フォーカスを合わせた被写体までの距離である。フォーカス位置とは、フォーカスを合わせた被写体の位置である。
レンズ鏡筒1は、第3群レンズL3と、ズームレンズである第5群レンズL5との間にフォーカスレンズを含む第4群レンズL4が配置される、いわゆるインナーフォーカスタイプである。
また、レンズ鏡筒1は、望遠側状態(テレ状態)と広角側状態(ワイド状態)とを含む通常撮影状態(非縮筒状態)と、沈胴状態を含む非撮影状態(縮筒状態)との間で撮影モードを切り替え可能である。ユーザによるズーム環80の回転操作によって、これらの状態が切り替わる。通常撮影状態において、テレ端と広角端との間のズーム環80の回転操作によって焦点距離が変化する。
レンズ鏡筒1は、ズーム環80の操作トルクを適切に制御すること等を目的として、前述したような付勢機構300を備えることができる。図1及び図2を用いた説明において、第1部材70として、固定枠70が適用され、第2部材80として、ズーム環80が適用される例を説明する。なお、第1部材70としてズーム環80が適用され、第2部材80として固定枠70が適用されてもよい。
図2において、(a)は沈胴状態、(b)切替状態、(c)は撮影モードでのワイド端状態、(d)は撮影モードでのテレ端状態、を示す。切替状態において、通常撮影状態(撮影モード、使用状態)と非撮影状態(沈胴状態、待機状態)との間で撮影モードが切り替わる。D1方向は、光軸周りの周方向、D2方向は、光軸に沿った方向(光軸方向)である。
図2(a)の沈胴状態において、移動ピース320は、ズーム環80の第1面211及び/又は第3面213に接触している。図6に示すように、ズーム環80の軸端部(軸端面)において、第1面211、第2面212、及び第3面213で囲まれた窪み390が形成され、その窪み390内に移動ピース320の先端部が収納されている。この状態において、移動ピース320には、付勢部材310の付勢力(荷重)が光軸方向に作用している。移動ピース320は、付勢部材310によってレンズ鏡筒1が縮筒する方向(光軸方向)へ移動可能に保持される。付勢部材310は、圧縮コイルばねである。付勢部材310が高荷重条件で付勢機構300に配置されている。
移動ピース320がズーム環80の窪み390の段差を乗り上げるには、ズーム環80を周方向に回転させるための強い力(第1切替操作力、第1切替トルク)が必要である。このレンズ鏡筒1では、光軸方向の高付勢力(高荷重)を使って切替トルクが高く設定され、従来のズームロック機構の省略が実現されている。すなわち、比較的大型のレンズ鏡筒1を備えたカメラを、前方レンズが下向きになるように配置した場合(例えば、カメラ本体を首又は肩から下げた場合)でも、第3面213又は第4面214によって移動ピース320の移動が規制される。その結果、レンズ鏡筒1におけるレンズの自重による突出が防止される。従来のズームロック機構の省略は、レンズ鏡筒1のコンパクト化及び意匠性の向上に有利である。なお、仮に、高荷重をレンズ鏡筒1の径方向に作用させた場合には、レンズ鏡筒1の歪みが懸念される。光軸方向への荷重の付与はレンズ鏡筒1の歪み抑制の点でも有利である。
図2(a)において、ユーザが強い力でズーム環80を回すことにより、移動ピース320の第2面312がズーム環80の窪み390の壁面(第3面213)に沿って相対的に移動し、移動ピース320がズーム環80の第2面212に乗り上げる(図2(b))。
図2(b)の切替状態(遷移状態)において、ユーザがズーム環80を回すことにより、所定のレンズが繰り出されるなどにより、レンズ鏡筒1は、非撮影状態(沈胴状態、待機状態)から通常撮影状態(撮影モード、使用状態)への切替領域に入る。このとき、移動ピース320がズーム環80の第2面212上を摺動する。ズーム環80の周方向に回転させるための力(トルク)は、上述した第1切替トルクに比べて小さい。
図2(c)のワイド端状態において、移動ピース320は、ズーム環80の第5面215及び/又は第6面216に接触している。ズーム環80の軸端部(軸端面)に第5面215、第6面216、及び第7面217で囲まれた窪みが形成され、その窪み内に移動ピース320の先端部が収納されている。この状態において、移動ピース320には、付勢部材310の付勢力が光軸方向に作用し、移動ピース320によってズーム環80が光軸方向に押されている。前述したように、ズーム環80は、カム筒50(図5参照)と係合している。付勢部材310は、少なくとも移動ピース320とズーム環80とを介して、カム筒50を縮筒する方向(光軸方向)へ付勢可能である。ズーム環80が受けた光軸方向の力は、カム筒50に伝わる。換言すると、付勢部材310は、移動ピース320とズーム環80とを介して、カム筒50を光軸方向に付勢する。さらに、その光軸方向の力は、カム筒50を介して他の枠体又は筒体に伝達され得る。その結果、部材間の隙間を起因とした光軸方向における部材の位置ずれ(ガタつきの発生)が防止される。これはレンズ鏡筒1における光学性能の向上に有利である。また、図2(b)の切替状態から図2(c)のワイド端状態に変わるときに付勢部材310による付勢力が変化するため、ユーザは通常撮影状態に切り替わったことが分かる。ズーム環80は、付勢部材310が付勢する方向において、固定枠70との距離が第1距離である第1面211と、第2距離である第2面212と、第3距離である第5面215と、第1面211と第2面212との間に配される第3面213と、第2面212と第5面215との間に配される第6面216と、を有する。移動ピース320は、第2面212と第3面213と第6面216との少なくとも1つと面で接触可能である。移動ピース320は、第1面211と第2面212と第5面215との少なくとも1つと接触可能な第1面311と、第3面213と接触可能な第2面312と、第6面216と接触可能な第3面313と、を有する。換言すると、移動ピース320は、第1面211と第2面212と第5面215との少なくとも1つと面で接触可能な第1面311と、第3面213と面で接触可能な第2面312と、第6面216と面で接触可能な第3面313と、を有することができる。
図2(c)において、ユーザがズーム環80を回すことにより、所定のレンズがさらに繰り出されるなどにより、ズーム操作が実行される。ズーム操作において、移動ピース320がズーム環80に押接された状態が維持される。ユーザのズーム操作においてズーム環80の光軸方向の位置ずれが防止される。これは、ユーザの操作感の向上に有利である。また、ズーム環80が受けた光軸方向の力は、引き続き、カム筒50を介して他の枠体又は筒体に伝達され得る。その結果、ズーム操作時においても、部材間の隙間を起因とした光軸方向における部材の位置ずれ(ガタつきの発生)が防止される。これはレンズ鏡筒1における光学性能の向上に有利である。
また、図2(c)において、ズーム環80の第5面215は、D1方向(光軸方向に垂直な面)に対してわずかに傾斜している。そのため、ズーム操作時において、移動ピース320とズーム環80の第5面との間での面接触が回避され、線接触に近い状態となる。ズーム環80に対して相対的に、移動ピース320が比較的滑らかに摺動可能である。これはユーザの操作感の向上、並びにレンズ鏡筒1における光学性能の向上に有利である。
図2(c)のワイド端状態から図2(d)のテレ端状態へのズームにおいて、付勢部材310から移動ピース320が受ける付勢力(荷重)が徐々に増える。こうした荷重変化は、ズーム時のレンズの動きに応じて設定可能である。例えば、所定筒のカム溝の軌跡等に応じて、第5面215の高さプロファイルを設定可能である。一例において、ユーザが認識するズーム環80の操作トルクが、ワイド端からテレ端に向けて徐々に増えるように、第5面215の高さプロファイルを設定可能である。他の例において、ユーザが認識するズーム環80の操作トルクが、ワイド端からテレ端の間で一定となるように、第5面215の高さプロファイルを設定可能である。
図2(d)のテレ端状態から図2(a)の沈胴状態に戻す操作において、ユーザはズーム環80を逆方向に回す。通常撮影状態から非撮影状態への切替において、移動ピース320がズーム環80の窪み395の段差を乗り上げるには、ズーム環80を周方向に回転させるための強い力(第2切替操作力、第2切替トルク)が必要である。ここで、ズーム環80の第6面216の傾斜面は、第3面213の傾斜面と異なる勾配を有することができる。換言すると、第6面216は、第3面213とは反対側で第2面212と接続され、光軸方向に対して傾きがある。あるいは、第3面213は、第6面216とは反対側で第2面212と接続され、光軸方向に対して傾きがある。光軸方向に対する第6面216の傾きは、光軸方向に対する第3面213の傾きと異なる。あるいは、付勢部材310の付勢方向と第3面213とが成す角のうち小さい方の角度と、付勢部材310の付勢方向と第6面216とが成す角のうち小さい方の角度と、は異なる。一例において、第6面216の勾配に比べて、第3面213は、高い勾配を有する。換言すると、光軸方向と第3面213とが成す角のうち小さい方の角度は、光軸方向と第6面216とが成す角のうち小さい方の角度より小さい。この場合、第2切替トルクに比べて、第1切替トルクが大きく設定される。これにより、非撮影状態(沈胴状態、待機状態)がより強く維持される。非撮影時の様々なカメラの動きに対して確実なロックが可能となる。例えば、非撮影状態(沈胴状態、待機状態)でユーザが首から下げて持ち歩いている際に、意図せずレンズ鏡筒が伸びて通常撮影状態に切り替わってしまうことを防ぐことができる。他の例において、第3面213の勾配に比べて、第6面216は、高い勾配を有することができる。換言すると、光軸方向と第6面216とが成す角のうち小さい方の角度は、光軸方向と第3面213とが成す角のうち小さい方の角度より小さい。これにより、ユーザがワイド端付近の焦点距離で撮影中に、意図せず非撮影状態へ切り替わってしまうことを防ぐことができる。なお、第6面216の勾配と第3面213の勾配とを略同様に設定してもよい。
なお、他の例において、ズーム環80の第5面215は、D1方向(光軸方向に垂直な面)に平行にできる。この場合、第2面212と第5面215との間の距離(窪み395の深さ)DP2(図示せず)は、第2面212と第1面211との間の距離(窪み390の深さ)DP1(図示せず)と異なる値を有することができる。一例において、DP1は、DP2に比べて大きい。これにより、非撮影状態(沈胴状態、待機状態)がより強く維持される。非撮影時の様々なカメラの動きに対して確実なロックが可能となる。また、DP2がDP1より小さいので、通常撮影状態において、D2方向の付勢力をズーム環80へ伝えることができる。これにより、ワイド端からテレ端までのズーム操作に必要なトルク力を生じさせることができる。また、上述したようにD2方向へのガタ取りとしても機能することができる。他の例において、DP1は、DP2と同じ又は小さくすることができる。
レンズ鏡筒1において、テレ端状態では、図7に示す制限板980によって、さらなる繰り出し動作が機械的に制限されている。
図7及び図8に示すように、レンズ鏡筒1において、3つの付勢機構300が配置されている。3つの付勢機構300は、等間隔又は非等間隔で周方向に互いに離間して配置され得る。スリムサイズの付勢部材310は、複数の付勢機構300の配置に有利である。1つのレンズ鏡筒1に対して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10以上の付勢機構300を配置できる。
複数の付勢部材310によって、周方向の複数位置でズーム環80に対して高荷重が光軸方向に作用する。その結果、レンズ鏡筒1の全体において、より高荷重の条件設定が可能になる。あるいは、周方向の複数箇所に荷重が分散され、耐久性の向上に貢献する。また、周方向における荷重の偏りが回避され、部材間の隙間を起因とした光軸方向における部材の位置ずれ(ガタつきの発生)がより確実に防止される。これはレンズ鏡筒1における光学性能の向上に有利である。
図7及び図8に示すように、固定枠70の周壁に、付勢部材310及び移動ピース320のための穴部(スロット、溝部)110が設けられる。穴部110は、光軸方向に沿ったスライド壁121、122を有する。さらに、穴部110の底の少なくとも一部がスライド壁123として機能する。移動ピース320は、スライド壁121、122、123に設けられた規制部によって、移動方向と交差する方向の移動が規制される。例えば、スライド壁121、122、123は、規制部として、移動ピース320の移動軸に平行に設けられた壁面を有する。スライド壁121、122、123の壁面に沿って移動ピース320が移動する。スライド壁121、122、123によって、移動ピース320の滑らかな動きが実現される。
移動ピース320は、スライド壁121、122、123の壁面にそれぞれ面して配されるスライド面321、322、323を有する。スライド面321、322、323は、移動ピース320の移動軸に平行に設けられる。スライド面321、322、323によって、移動範囲の全域にわたり、移動方向と交差する方向の移動ピース320の移動が確実に規制される。付勢機構300において、簡素な構成でありながら、移動ピース320の移動の際のこじれの発生が回避され、移動ピース320のより滑らかな動きが達成される。
移動ピース320の姿勢は、付勢部材310から実質的に独立して規制及び/又は制御され得る。すなわち、移動ピース320の姿勢が高い精度で規制及び/又は制御され得る。その結果、固定枠70とズーム環80との間の面接触が確実に達成される。あるいは、ズーム操作における高精度なトルク制御が確実に達成される。
図8に示すように、ズーム環80の軸端面には、3つの付勢機構300に対応する3つの領域のそれぞれに、2つの窪み390、395を有するプロファイルが設定されている。軸端面にこうしたプロファイルが設けられることは、設計自由度、加工性、及び/又は加工精度の向上に貢献する。
図9に示すように、移動ピース320は、平滑な外面を有するスライド面321と、平滑な外面を有するスライド面322と、平滑な外面を有するスライド面323とを有する。スライド面321とスライド面322とは、それぞれ移動軸方向に延在するとともに、互いに平行である。スライド面323は、移動軸方向に延在するとともに、スライド面321及びスライド面322に対して垂直である。こうした構成を有する移動ピース320は、スライド面321、322、323を介して、その姿勢が高い精度で規制及び/又は制御され得る。
一例において、スライド面323は、移動軸に交差する方向に互いに離間した複数のスライド面(323)を有する。これは、高い精度での移動ピース320の姿勢制御に有利である。移動軸に交差する方向において、複数のスライド面(323)の間に突出部(接触部)340が配置され得る。これも、高い精度での移動ピース320の姿勢制御に有利である。
図10に示すように、移動ピース320は、本体325と、本体325から移動軸に沿って前方に突出して設けられた第1突出部(接触部)340と、第1突出部340に対してさらに前方に突出して設けられた第2突出部(支持部)342とを有する。第2突出部342は、本体325の底部に設けられ、例えば、板形状を有する。第2突出部342の少なくとも一部が、ズーム環80の内周面の一部と面する。その結果、第2突出部342がズーム環80を径方向に支持可能となる。これは、固定枠70に対するズーム環80の保持強度の向上に貢献する。
図10に示すように、移動ピース320は、付勢部材310が取り付けられるポスト345を有する。付勢部材310は、圧縮コイルばねである。付勢部材310のコイル中心部に対してコイル端部から軸方向に沿ってポスト345が挿入される。領域BA1に配置された付勢部材310における軸方向に沿った一端から他端までの距離(最大距離)をLA2、ポスト345の軸長さをLA7、とするとき、LA2に対して、LA7は、約10、20、30、40、50、60、又は70%にできる。上記数値は代表的な例であって、他の例では別の数値が適用可能である。ポスト345の長さが適切に設定されることにより、付勢部材310の姿勢の崩れが回避される。
ポスト345は、少なくとも先端に設けられた厚肉部346と、基端部と先端との間に設けられた薄肉部347とを有する。厚肉部346の外径は、薄肉部347の外径に比べて大きい値に設定される。また、厚肉部346の外径は、付勢部材310の内径に比べて小さい値に設定される。厚肉部346は、周方向における一部のみ、厚肉形状を有している。すなわち、厚肉部346は、非円形の断面形状を有する。ポスト345の厚肉部346において、断面積の重心が付勢部材310の中心軸に対して径方向にずれて配置される。厚肉部346の設定により、付勢部材310の姿勢の崩れが回避される。
図11に示すように、固定枠70は、付勢部材310が取り付けられるポスト350と、ポスト350が取り付けられる壁355とを有する。付勢部材310の一端において、ポスト350が挿入される。壁355は、第1面356と、第2面357と、第3面358とを有する。ポスト350の軸方向において、第1面356と第2面357とは互いに高さレベルが異なる。第3面358は、第1面356と第2面357との間に配置され、第1面356と第2面357とを接続する。ポスト350は、第1面356の一部、第2面357の一部、及び第3面358の一部を覆うように配置される。ポスト350の基端部における壁355に段差形状が設定される。付勢部材(コイルばね)310の線材の先端が、第1面356、第2面357、及び第3面358のいずれかに配置される。一例において、付勢部材310の線材の先端が、最も高さレベルが低い第1面356に配される。このように、付勢部材310の端部が接する壁に高低差が設けられることにより、付勢部材310の巻き形状に起因する姿勢の崩れが回避される。付勢部材310の線材の先端が、最も高さレベルが高い第2面357に配される場合、付勢部材310が内側へたわんで組み込まれることを抑制することができる。すなわち、姿勢の制御が可能となる。他の例において、図12に示すように、付勢部材310の線材の先端が、最も高さレベルが高い第2面357に配される。あるいは、付勢部材310は、付勢部材310の線材の先端部分が第3面358と交差する(又は壁355の段差に係合する)ように配される。バネ端面を平坦にする処理を追加することが可能な場合、段差形状を設けなくてもよい。
付勢部材310が固定枠70に設けられ、移動ピース320をズーム環80に対して付勢する例で説明したがこれに限らない。例えば、付勢部材310をズーム環80に設け、移動ピース320を固定枠70に対して付勢してもよい。この場合、固定枠70に第1面211から第7面217が設けられる。
また、付勢部材310が光軸方向に付勢する例で説明したがこれに限らない。例えば、光軸を中心とする円の径方向に付勢する構成でもよい。
付勢機構300は、固定枠70とズーム環80との間の制御に関するものに限定されない。付勢機構300は、レンズ鏡筒1における、様々な2つの部材間の制御に関するものに適用可能である。
一実施形態において、レンズ鏡筒(1)は、第1枠(70)と、前記第1枠に対して回転可能な第2枠(80)と、前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持される付勢部材(310)と、光軸方向に移動可能に配置され、前記付勢部材の付勢力を前記第1枠及び前記第2枠の他方に伝える移動部材(320)と、を備える。
例えば、上記実施形態において、前記他方は、第1面(215、211)と第2面(212)とを有し、前記移動部材(320)が前記第1面(215、211)と接触している状態での前記付勢力は、前記移動部材(320)が前記第2面(212)と接触している状態での前記付勢力より小さい。
例えば、上記実施形態において、前記他方は、前記第1面(215、211)と前記第2面(212)とを接続し、光軸方向に対して傾きがある第3面(216、213)を有する。
例えば、上記実施形態において、前記他方は、前記第3面(216、213)とは反対側で前記第2面(212)と接続し、光軸方向に対して傾きがある第4面(213、216)を有する。
例えば、上記実施形態において、光軸方向に対する前記第4面(213、216)の傾きは、光軸方向に対する前記第3面(216、213)の傾きと異なる。
例えば、上記実施形態において、光軸方向と前記第4面(213、216)とが成す角のうち小さい方の角度は、光軸方向と前記第3面(216、213)とが成す角のうち小さい方の角度より小さい。
例えば、上記実施形態において、前記移動部材(320)は、前記第4面(213、216)と面で接触可能な第5面(312、313)を有する。
例えば、上記実施形態において、前記第4面(213、216)と前記第5面(312、313)とは、略平行である。
例えば、上記実施形態において、前記移動部材(320)は、前記第3面(216、213)と面で接触可能な第6面(313、312)を有し、前記第3面(216、213)と前記第6面(313、312)とは、略平行である。
例えば、上記実施形態において、レンズ鏡筒(1)は、前記第1枠(70)及び前記第2枠(80)の内周側に配置される第3枠(50)をさらに備え、前記付勢部材(310)は、前記移動部材(320)と前記他方とを介して、前記第3枠(50)を光軸方向に付勢し、前記付勢部材(310)及び前記移動部材(320)は、複数配置される。
別の実施形態において、撮影状態と縮筒状態とを切り替え可能なレンズ鏡筒(1)は、第1枠(70)と、前記第1枠に対して相対的に回転可能な第2枠(80)と、前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持され、縮筒する方向へ付勢力を有する付勢部(310)と、前記付勢部によって付勢され、前記第1枠及び前記第2枠の他方に接触可能である接触部(320、340)と、を備える。
例えば、上記実施形態において、前記接触部(320、340)は、前記付勢部(310)によって縮筒する方向へ移動可能に付勢される。
例えば、上記実施形態において、レンズ鏡筒(1)は、前記第1枠(70)及び前記第2枠(80)の内周側に配される第3枠(50)をさらに備え、前記付勢部(310)は、少なくとも前記接触部(320、340)と前記他方とを介して、前記第3枠を縮筒する方向へ付勢可能である。
別の実施形態において、レンズ鏡筒(1)は、固定枠(70)と、光軸周りに回転可能に配される回転枠(80)と、前記固定枠及び前記回転枠の一方に保持される付勢部材(310)と、付勢部によって付勢され、光軸方向に移動可能に配置される移動部材(320)と、を備え、前記固定枠及び前記回転枠の他方は、第1面(215、211)と第2面(212)とを有し、前記付勢部材は、前記移動部材が前記第1面に接触した状態と前記第2面に接触した状態との間でたわみ量又は全長が変化する。
別の実施形態において、レンズ鏡筒(1)は、第1部材(70)と、前記第1部材との間で少なくとも第1方向に相対移動する関係を有する第2部材(80)と、前記第1部材及び前記第2部材の一方に保持される付勢部材(310)と、少なくとも前記第1部材及び第2部材の他方に沿って移動可能に配置され、前記付勢部材の付勢力を前記他方に伝える移動部材(320)と、を備える。
別の実施形態において、レンズ鏡筒(1)は、第1枠(70)と、前記第1枠に対して相対的に回転可能な第2枠(80)と、前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持される付勢部(310)と、前記付勢部によって、前記第1枠及び前記第2枠の他方に面で接触可能な接触部(320、340)と、を備える。
別の実施形態において、撮像装置(500)は、上記のいずれかのレンズ鏡筒(1)と、撮像素子(520)を備える本体部(510)と、を備える。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。また、説明した実施形態に限らず、これらの構成の任意の組み合わせでもよい。
1:レンズ鏡筒、L1:第1群レンズ、L2:第2群レンズ、L3:第3群レンズ、L4:第4群レンズ、L5:第5群レンズ、10:第1移動筒、11:第1レンズ枠、20:第2移動筒、21:第2レンズ枠、22:カムフォロア、30:直進筒、31:第3レンズ枠、32:円周溝、33:キー、35:第3移動筒、45:アクチュエータ(フォーカスモータ)、40:第4移動筒、41:第4レンズ枠、50:カム筒(第3枠)、52:カム溝、53:連結ピン、54:カム溝、60:固定筒、62:カムフォロア、63:直線溝、70:固定枠(第1部材、第1枠)、80:ズーム環(第2部材、回転枠、第2枠)、90:マウント、300:付勢機構。
一実施形態において、付勢部材310は圧縮コイルばねであり、付勢部材310の外径(又は最大幅)をLA3(図示せず)、付勢部材310の自由長をLA4(図示せず)とするとき、LA3に対して、LA4は、約400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000%以上にできる。あるいは、LA3は、LA4の1/21/4、1/6、1/8、1/10、1/12、1/14、1/16、1/18、1/20、1/30、又は1/40以下にできる。上記数値は代表的な例であって、他の例では別の数値が適用可能である。外径に対する自由長の比(スリム比)が高いことにより、高荷重対応でありかつ、スリムな付勢部材310が提供される。
一実施形態において、第2部材80はさらに、D1方向において第1面211と第2面212との間に配される第3面213を有する。第3面213は第1面211及び第2面212に対して傾斜した傾斜面を有し、第1面211と第2面212との間の遷移領域として機能する。換言すると、第2部材80は、第1面211と第2面212とを接続し、光軸方向に対して傾きがある第3面213を有する。図1(a)の状態から図1(b)の状態への遷移において、第1部材70と第2部材80との間の相対移動のために、T1に比べて大きい力(切替操作力、切替トルク)T3が必要である。前述した高荷重対応の付勢部材310を使用することにより、切替操作力が高く設定され、その結果、従来のズームロック機構等、従来のレンズ鏡筒で必要とされた機構及び/又は部品の省略が実現可能となる。また、移動ピース320と第3面213とは面で接触可能である。面で接触することにより、D2方向の付勢力を効率よく第2部材80へ伝えることができる。また、移動ピース320が、第1面211から第2面212へ移動する際に必要な力T3を効率よく発生させたり、適切に調整することができる。

Claims (18)

  1. 第1枠と、
    前記第1枠に対して回転可能な第2枠と、
    前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持される付勢部材と、
    光軸方向に移動可能に配置され、前記付勢部材の付勢力を前記第1枠及び前記第2枠の他方に伝える移動部材と、
    を備える、レンズ鏡筒。
  2. 前記他方は、第1面と第2面とを有し、
    前記移動部材が前記第1面と接触している状態での前記付勢力は、前記移動部材が前記第2面と接触している状態での前記付勢力より小さい
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記他方は、前記第1面と前記第2面とを接続し、光軸方向に対して傾きがある第3面を有する
    請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記他方は、前記第3面とは反対側で前記第2面と接続し、光軸方向に対して傾きがある第4面を有する
    請求項3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 光軸方向に対する前記第4面の傾きは、光軸方向に対する前記第3面の傾きと異なる
    請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 光軸方向と前記第4面とが成す角のうち小さい方の角度は、光軸方向と前記第3面とが成す角のうち小さい方の角度より小さい
    請求項5に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記移動部材は、前記第4面と面で接触可能な第5面を有する
    請求項6に記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記第4面と前記第5面とは、略平行である
    請求項7に記載のレンズ鏡筒。
  9. 前記移動部材は、前記第3面と面で接触可能な第6面を有し、
    前記第3面と前記第6面とは、略平行である
    請求項3から請求項8の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
  10. 前記第1枠及び前記第2枠の内周側に配置される第3枠を備え、
    前記付勢部材は、前記移動部材と前記他方とを介して、前記第3枠を光軸方向に付勢する
    請求項1から請求項9の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
  11. 前記付勢部材及び前記移動部材は、複数配置される
    請求項1から請求項10の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
  12. 撮影状態と縮筒状態とを切り替え可能なレンズ鏡筒であって、
    第1枠と、
    前記第1枠に対して相対的に回転可能な第2枠と、
    前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持され、縮筒する方向へ付勢力を有する付勢部と、
    前記付勢部によって付勢され、前記第1枠及び前記第2枠の他方に接触可能である接触部と、を備える
    レンズ鏡筒。
  13. 前記接触部は、前記付勢部によって縮筒する方向へ移動可能に付勢される
    請求項12に記載のレンズ鏡筒。
  14. 前記第1枠及び前記第2枠の内周側に配される第3枠を備え、
    前記付勢部は、少なくとも前記接触部と前記他方とを介して、前記第3枠を縮筒する方向へ付勢可能である
    請求項12又は請求項13に記載のレンズ鏡筒。
  15. 固定枠と、
    光軸周りに回転可能に配される回転枠と、
    前記固定枠及び前記回転枠の一方に保持される付勢部材と、
    付勢部によって付勢され、光軸方向に移動可能に配置される移動部材と、を備え、
    前記固定枠及び前記回転枠の他方は、第1面と第2面とを有し、
    前記付勢部材は、前記移動部材が前記第1面に接触した状態と前記第2面に接触した状態との間でたわみ量又は全長が変化する
    レンズ鏡筒。
  16. 第1部材と、
    前記第1部材との間で少なくとも第1方向に相対移動する関係を有する第2部材と、
    前記第1部材及び前記第2部材の一方に保持される付勢部材と、
    少なくとも前記第1部材及び第2部材の他方に沿って移動可能に配置され、前記付勢部材の付勢力を前記他方に伝える移動部材と、
    を備える、レンズ鏡筒。
  17. 第1枠と、
    前記第1枠に対して相対的に回転可能な第2枠と、
    前記第1枠及び前記第2枠の一方に保持される付勢部と、
    前記付勢部によって、前記第1枠及び前記第2枠の他方に面で接触可能な接触部と、を備える
    レンズ鏡筒。
  18. 請求項1から請求項17の何れか1項に記載のレンズ鏡筒と、
    撮像素子を備える本体部と、
    を備える、撮像装置。
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