JPWO2019049591A1 - スピン流磁化反転素子、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、及びスピン流磁化反転素子の製造方法 - Google Patents

スピン流磁化反転素子、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、及びスピン流磁化反転素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

このスピン流磁化反転素子(10)は、第1方向(X)に延在するスピン軌道トルク配線(2)と、前記スピン軌道トルク配線の前記第1方向と交差する第2方向(Z)に配置された第1強磁性層(1)と、を備え、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1強磁性層が配置された側に位置する第1面(2a)、及び前記第1面と反対側の第2面(2b)とを有し、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1面において、前記第1強磁性層が配置された第1領域(2A)の外に、前記第1領域より前記第2面側に凹む第2領域(2B)を有する。

Description

この発明は、スピン流磁化反転素子及びスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子に関する。
本願は、2017年9月7日に、日本に出願された特願2017−172399号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
強磁性層と非磁性層の多層膜からなる巨大磁気抵抗(GMR)素子、及び、非磁性層に絶縁層(トンネルバリア層、バリア層)を用いたトンネル磁気抵抗(TMR)素子が磁気抵抗効果素子として知られている。一般に、TMR素子は、GMR素子と比較して素子抵抗が高く、磁気抵抗(MR)比が大きい。そのため、磁気センサ、高周波部品、磁気ヘッド及び不揮発性ランダムアクセスメモリ(MRAM)用の素子として、TMR素子に注目が集まっている。
MRAMは、絶縁層を挟む二つの強磁性層の互いの磁化の向きが変化するとTMR素子の素子抵抗が変化するという特性を利用してデータを読み書きする。MRAMの書き込み方式としては、電流が作る磁場を利用して書き込み(磁化反転)を行う方式や磁気抵抗効果素子の積層方向に電流を流して生ずるスピントランスファートルク(STT)を利用して書き込み(磁化反転)を行う方式が知られている。
STTを用いたTMR素子の磁化反転はエネルギーの効率の視点から考えると効率的ではあるが、磁化反転をさせるための反転電流密度が高い。 TMR素子の長寿命の観点からはこの反転電流密度は低いことが望ましい。この点は、GMR素子についても同様である。
そこで近年、STTとは異なったメカニズムで磁化反転を行う、スピン軌道相互作用により生成された純スピン流を利用した磁化反転に注目が集まっている(例えば、非特許文献1)。このメカニズムはまだ十分には明らかになっていないが、スピン軌道相互作用によって生じた純スピン流又は異種材料の界面におけるラシュバ効果が、スピン軌道トルク(SOT)を誘起し、SOTにより磁化反転が生じると考えられている。純スピン流は上向きスピンの電子と下向きスピン電子が同数で互いに逆向きに流れることで生み出されるものであり、電荷の流れは相殺されている。そのため磁気抵抗効果素子に流れる電流はゼロであり、磁気抵抗効果素子の長寿命化が期待されている。
I.M.Miron,K.Garello,G.Gaudin,P.-J.Zermatten,M.V.Costache,S.Auffret,S.Bandiera,B.Rodmacq,A.Schuhl,and P.Gambardella,Nature,476,189(2011).
磁気抵抗効果素子の側壁に導電性を有する不純物が付着すると、磁気抵抗効果素子を構成する強磁性体の磁気特性が劣化する。また付着した不純物は、磁気抵抗効果素子における電流リークの原因になる。この不純物は、磁気抵抗効果素子の側壁にイオンビームを当てて、除去できる。しかしながら、SOTを用いた磁気抵抗効果素子の場合、磁気抵抗効果素子の積層方向と交差する方向にスピン軌道トルク配線が延在する。イオンビームの一部がスピン軌道トルク配線に照射されると、スピン軌道トルク配線の一部がエッチングされ、磁気抵抗効果素子の側壁に再付着する。導電性を有するスピン軌道トルク配線を構成する物質は、再付着により不純物となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、側壁に付着した不純物を効率的に除去することが可能な、スピン流磁化反転素子及びスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子を提供する。
本発明者らは、強磁性層が積層される第1領域に対して外側の第2領域の位置を相対的に下げることで、側壁に不純物が再付着することを抑制できることを見出した。
すなわち本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)本発明の第1の態様にかかるスピン流磁化反転素子は、第1方向に延在するスピン軌道トルク配線と、前記スピン軌道トルク配線の前記第1方向と交差する第2方向に配置された第1強磁性層と、を備え、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1強磁性層が配置された側に位置する第1面、及び前記第1面と反対側の第2面とを有し、前記スピン軌道トルク配線は、前記第1面において、前記第1強磁性層が配置された第1領域の外に、前記第1領域より前記第2面側に凹む第2領域を有する。
(2)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子において、前記第2領域は、前記第1領域から見て前記第1方向の外側に位置してもよい。
(3)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子において、前記スピン軌道トルク配線の表面のうち、前記第2面から、前記第1方向と交差する方向に延在するビア配線をさらに備え、前記第2領域は、前記第2方向からの平面視において前記ビア配線と重なっていてもよい。
(4)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子において、前記第1領域に対する前記第2領域の凹みの深さは、前記スピン軌道トルク配線の厚み以下であってもよい。
(5)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子において、前記第2領域の凹みは、前記第1領域から離れるにつれて深くなるように、前記第1面の第1領域に対して傾斜した傾斜面を有してもよい。
(6)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子において、前記第1強磁性層の厚さをh、前記傾斜面の傾斜角をφ、前記第1領域と前記第2領域の最短距離をG、前記第1強磁性層に対して入射させたイオンビームが前記第1領域における前記第1面と平行な面となす入射角をθとした際に、G>h/tan(θ+2φ)を満たしてもよい。
(7)第2の態様にかかるスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子は、上記態様にかかるスピン流磁化反転素子と、前記第1強磁性層の表面のうち、前記スピン軌道トルク配線側に位置する面と反対側の面に配置された非磁性層と、前記第1強磁性層との間に前記非磁性層を挟む第2強磁性層と、を備える。
(8)上記態様にかかるスピン軌道トルク型磁気抵抗化素子は、前記第1強磁性層と前記非磁性層と前記第2強磁性層とからなる積層体の高さをH、前記第2領域において前記第1領域から離れるにつれて深くなるように前記第1面に対して傾斜した傾斜面の傾斜角をφ、前記第1領域と前記第2領域の最短距離をG、前記第1強磁性層に対して入射させたイオンビームが前記第1領域における前記第1面と平行な面となす入射角をθとした際に、G>H/tan(θ+2φ)を満たしてもよい。
(9)第3の態様にかかるスピン流磁化反転素子の製造方法は、第1の態様に係るスピン流磁化反転素子の製造方法であって、一方向に並ぶ複数の凹部を一方の主面に有する基板を準備し、前記基板の一方の主面にスピン軌道トルク配線用の部材からなる層を形成する工程と、前記スピン軌道トルク配線用の部材の層を、複数の前記凹部を覆いつつ、前記一方向に沿って延在するように加工し、スピン軌道トルク配線を形成する工程と、前記スピン軌道トルク配線上に、第1強磁性層用の部材からなる層を形成する工程と、前記第1強磁性層用の部材の層のうち、積層方向からの平面視において、前記凹部と重なる部分が除去されるように加工し、第1強磁性層を形成する工程と、を有する。
側壁に付着した不純物を効率的に除去することが可能な、スピン流磁化反転素子及びスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子を提供できる。
第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。 第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子を模式的に示した断面図である。 第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の製造過程における被処理体の断面図である。 第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の製造過程における被処理体の断面図である。 第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の製造過程における被処理体の断面図である。 第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の製造過程における被処理体の断面図である。 平坦面に入射したイオンビームにより飛散した不純物の飛散方向を模式的に示した図である。 第1傾斜面に入射したイオンビームにより、飛散した不純物の飛散方向を模式的に示した図である。 第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の別の例を模式的に示した斜視図である。 第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の別の例を模式的に示した斜視図である。 第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の斜視模式図である。 ビア配線を有するスピン流磁化反転素子の製造過程における、被処理体の断面図である。 ビア配線を有するスピン流磁化反転素子の製造過程における、被処理体の断面図である。 ビア配線を有するスピン流磁化反転素子の製造過程における、被処理体の断面図である。 ビア配線を有するスピン流磁化反転素子の製造過程における、被処理体の断面図である。 第3実施形態にかかるスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100の断面模式図である。 複数のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子を備える磁気メモリの平面図である。 第5実施形態にかかる高周波磁気素子の断面模式図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(スピン流磁化反転素子)
「第1実施形態」
図1は、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。また図2は、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子を模式的に示した断面図である。第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10は、第1強磁性層1と、スピン軌道トルク配線2とを有する。
以下、スピン軌道トルク配線2が延在する第1方向をx方向、第1強磁性層1の積層方向(第2方向)をz方向、x方向及びz方向のいずれにも直交する方向をy方向と規定して説明する。
<第1強磁性層>
第1強磁性層1は、スピン軌道トルク配線2の第1方向(x方向)と交差する第2方向(z方向)に、立設されるように配置(載置)されている。第1強磁性層1の厚み方向が、z方向と略平行であることが好ましい。第1強磁性層1はその磁化M1の向きが変化することで機能する。図1では、第1強磁性層1を、磁化M1がx方向に配向した面内磁化膜としたが、xy面内の異なる方向に配向した面内磁化膜としてもよいし、z方向に配向した垂直磁化膜としてもよい。
第1強磁性層1には、強磁性材料、特に軟磁性材料を適用できる。例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属、これらの金属を1種以上含む合金、これらの金属とB、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とが含まれる合金等を用いることができる。具体的には、Co−Fe、Co−Fe−B、Ni−Feを例示できる。
また、より高い出力を得るためにはCoFeSi等のホイスラー合金を第1強磁性層1に用いることが好ましい。ホイスラー合金は、XYZの化学組成をもつ金属間化合物を含み、Xは、周期表上でCo、Fe、Ni、あるいはCu族の遷移金属元素または貴金属元素であり、Yは、Mn、V、CrあるいはTi族の遷移金属又はXの元素種であり、Zは、III族からV族の典型元素である。例えば、CoFeSi、CoFeGe、CoFeGa、CoMnSi、CoMn1−aFeAlSi1−b、CoFeGe1−cGa等が挙げられる。
<スピン軌道トルク配線>
スピン軌道トルク配線2は、x方向に延在する。スピン軌道トルク配線2は、第1強磁性層1のz方向の一面に接続されている。スピン軌道トルク配線2は、第1強磁性層1に直接接続されていてもよいし、他の層を介して接続されていてもよい。
スピン軌道トルク配線2は、電流が流れるとスピンホール効果によって純スピン流が生成される材料からなる。かかる材料としては、スピン軌道トルク配線2中に純スピン流が生成される構成のものであればよい。従って、スピン軌道トルク配線2は、単体の元素で構成されている必要はなく、複数の材料、例えば、純スピン流を生成しやすい材料と純スピン流を生成しにくい材料とで構成されていてもよい。
スピンホール効果とは、材料に電流を流した場合に、電流を担う電子の軌道角運動量とスピン角運動量との間に働く相互作用(スピン軌道相互作用)によって、電流の向きと直交する方向に純スピン流が誘起される現象である。スピンホール効果により、純スピン流が誘起されるメカニズムについて説明する。
図1に示すように、スピン軌道トルク配線2のx方向の両端に電位差を与えるとx方向に沿って電流が流れる。電流が流れると、y方向に配向した第1スピンS1と−y方向に配向した第2スピンS2はそれぞれ電流と直交する方向に曲げられる。通常のホール効果とスピンホール効果とは、運動(移動)する電荷(電子)が運動(移動)方向を曲げられる点で共通する。一方、通常のホール効果では、磁場中で運動する荷電粒子がローレンツ力を受けて、その運動方向を曲げられるのに対して、スピンホール効果では磁場が存在しなくても、電子が移動するだけ(電流が流れるだけ)でスピンの移動方向が曲げられる点が大きく異なる。
非磁性体(強磁性体ではない材料)では第1スピンS1の電子数と第2スピンS2の電子数とが等しいので、図中で上方向に向かう第1スピンS1の電子数と下方向に向かう第2スピンS2の電子数が等しい。そのため、電荷の正味の流れとしての電流はゼロである。この電流を伴わないスピン流は、特に純スピン流と呼ばれる。
強磁性体中に電流を流した場合は、第1スピンS1と第2スピンS2が互いに反対方向に曲げられる点は同じである。ただし、強磁性体中では第1スピンS1と第2スピンS2のいずれかが多い状態であり、結果として電荷の正味の流れが生じてしまう(電圧が発生してしまう)点が異なる。従って、スピン軌道トルク配線2の材料としては、強磁性体だけからなる材料は含まれない。
ここで、第1スピンS1の電子の流れをJ↑、第2スピンS2の電子の流れをJ↓、スピン流をJSと表すと、JS=J↑−J↓で定義される。純スピン流JSは、図中のz方向に流れる。ここで、JSは分極率が100%の電子の流れである。
図1において、スピン軌道トルク配線2の上面に強磁性体を接触させると、純スピン流は強磁性体中に拡散して流れ込む。すなわち、第1強磁性層1にスピンが注入される。
スピン軌道トルク配線2は、電流が流れる際のスピンホール効果によって純スピン流を発生させる機能を有する金属、合金、金属間化合物、金属硼化物、金属炭化物、金属珪化物、金属燐化物のいずれかによって構成される。
スピン軌道トルク配線2の主な構成材料は、非磁性の重金属であることが好ましい。ここで、重金属とは、イットリウム以上の比重を有する金属を意味する。非磁性の重金属は、原子番号が大きい非磁性金属、すなわち、最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号39以上の非磁性金属であることが好ましい。これらの非磁性金属においては、スピンホール効果を生じさせるスピン軌道相互作用が大きい。
原子番号が小さい金属に電流を流すと、すべての電子が、そのスピンの向きに関わりなく、電流とは逆向きに動く。これに対し、最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号が大きい非磁性金属に電流を流すと、スピン軌道相互作用が大きく、スピンホール効果が電子に強く作用するため、電子の動く方向が電子のスピンの向きに依存する。その結果、これらの非磁性金属は、純スピン流Jsが発生しやすい。
また、スピン軌道トルク配線2は、磁性金属を含んでもよい。磁性金属とは、強磁性金属、あるいは、反強磁性金属を指す。非磁性金属に微量な磁性金属が含まれるとスピンの散乱因子となる。スピンが散乱するとスピン軌道相互作用が増強され、電流に対するスピン流の生成効率が高くなる。スピン軌道トルク配線2の主構成は、反強磁性金属だけからなってもよい。
ただし、磁性金属の添加量が増大し過ぎると、発生した純スピン流が添加された磁性金属によって散乱され、結果としてスピン流が減少する作用が強くなる場合がある。そのため、添加される磁性金属のモル比は、スピン軌道トルク配線を構成する元素の総モル比よりも十分小さい方が好ましい。目安として、添加される磁性金属のモル比は3%以下であることが好ましい。
また、スピン軌道トルク配線2は、トポロジカル絶縁体を含んでもよい。スピン軌道トルク配線2の主構成は、トポロジカル絶縁体でもよい。トポロジカル絶縁体とは、物質内部が絶縁体、あるいは、高抵抗体であるが、その表面にスピン偏極した金属状態が生じている物質である。この物質にはスピン軌道相互作用により内部磁場が生じる。これにより、外部磁場が無くても、スピン軌道相互作用の効果で新たなトポロジカル相が発現する。これがトポロジカル絶縁体であり、強いスピン軌道相互作用とエッジにおける反転対称性の破れにより、純スピン流を高効率で生成できる。
トポロジカル絶縁体の材料としては、例えば、SnTe、Bi1.5Sb0.5Te .7Se1.3、TlBiSe,BiTe、Bi1−xSb、(Bi1−xSb Teなどが好ましい。これらのトポロジカル絶縁体は、高効率でスピン流を生成することが可能である。
スピン軌道トルク配線2は、第1強磁性層1が配置(積層)された側に位置する第1面2a、及び第1面2aと反対側の第2面2bとを有する。第1面2aは、第1強磁性層1が配置された第1領域2Aと、第1領域2Aの外に位置し、第1領域2Aより−z方向(第2面2b側)に凹む第2領域2Bと、を有する。図1において、第2領域2Bは、第1領域2Aから見て、+x方向の外側の領域と−x方向の外側の領域とに位置する。すなわち、第1領域2Aは、x方向において複数の第2領域2Bに挟まれている。
スピン軌道トルク配線2に第2領域2Bを形成すると、スピン流磁化反転素子10の製造過程において、第1強磁性層1に付着する不純物を効率的に除去することができ、第1強磁性層1の磁気特性を高めることができる。
図3A〜3Dは、スピン流磁化反転素子10の製造方法の一例を説明するための模式図である。
まず、一方向(x方向)に並ぶ複数(ここでは2つ)の凹部2Bを一方の主面に有する基板11を準備し、この基板11の一方の主面にスピン軌道トルク配線の基となる層(スピン軌道トルク配線用の部材からなる層)を形成(積層)する。積層方法としては、スパッタリング法、化学気相成長(CVD)法等の公知の方法を用いることができる。次いで、スピン軌道トルク配線の基となる層を、フォトリソグラフィー等の技術を用いて、複数の凹部2Bを覆いつつ、x方向に沿って延在するように加工し、スピン軌道トルク配線2を形成する。スピン軌道トルク配線2は基板11の表面の形状に追従するように成膜されるため、第2領域2Bは対応する凹部を基板11に設けることで作製できる(図3A)。
そして、スピン軌道トルク配線の周囲を囲むように、絶縁層を被覆する。絶縁層には、酸化膜、窒化膜等を用いることができる。
次いで、絶縁層とスピン軌道トルク配線2の表面を、CMP研磨(chemical mechanical polishing)により平坦化する。平坦化された表面上に、第1強磁性層の基となる層(第1強磁性層用の部材からなる層)12を形成し、第1強磁性層の基となる層12上にレジスト等からなる保護層13を形成する(図3B)。
次いで、保護層13を介して、第1強磁性層の基となる層12のうち、積層方向(z方向)からの平面視において、前記凹部と重なる部分が除去されるように加工し、第1強磁性層1を形成する。加工には、反応性イオンエッチング(RIE)、イオンビームエッチング(IBE)等の方法を用いることができる(図3C)。
第1強磁性層1の側壁には、加工時に不純物が付着する場合がある。この不純物は、第1強磁性層1の磁気特性を劣化させる。付着した不純物は、側方からイオンビームを照射することで除去できる(図3D)。イオンビームの入射角度(イオンビームの進行方向とxy平面とのなす角度)は、xy平面に平行に近いことが好ましい。入射ビームの進行方向とxy平面とのなす角は、10°程度まで傾けることができる。
第1領域2Aの側方に位置する第2領域2Bのz方向の位置が第1領域2Aより高いと、第1強磁性層1の側壁は第2領域2Bの影となり、イオンビームを効率的に第1強磁性層1の側壁に照射することができない。これに対し、第1面2aにおいて、第2領域2Bが第1領域2Aより凹んでいると、第2領域2Bが第1強磁性層1に入射するイオンビームを阻害することはない。すなわち、第1強磁性層1の側壁に直接、イオンビームを照射することができ、不純物を効率的に除去することができる。
また図2に示す第2領域2Bの凹みは、第1傾斜面2B1と第2傾斜面2B2とからなる。第1傾斜面2B1は、第1領域2Aから離れるにつれて深くなるように第1面2aの第1領域2Aに対して傾斜した傾斜面である。第2傾斜面2B2は、第1領域2Aに近づくにつれて深くなるように第1面2aの第1領域2Aに対して傾斜した傾斜面である。図2に示すように第2領域2Bが、第1傾斜面2B1を備えることにより、スピン軌道トルク配線2からの不純物の再付着を抑制できる。加工上の都合から、第1面2aの反対側には、凹みの形状に追従した突出部が形成されている場合について示しているが、この突出部は必須ではない。
上述のようにイオンビームは、xy平面に対して傾いて入射する。そのため、イオンビームの一部は、スピン軌道トルク配線2に入射する。イオンビームが照射されると、スピン軌道トルク配線2の一部が飛散する。飛散物は、第1強磁性層1の側壁に再付着する。スピン軌道トルク配線2は導線性を有するため、飛散し再付着した飛散物は第1強磁性層1の磁気特性を劣化させる不純物となる。
図4A、4Bは、平坦面に入射したイオンビームによって発生した不純物の飛散方向と、第1傾斜面に入射したイオンビームによって発生した不純物の飛散方向とを模式的に示した図である。図4Aに示すように、スピン軌道トルク配線2の平坦面F1に入射角θでイオンビームIが入射すると、飛散物Sの飛散方向は平坦面F1に対して角度θとなる。一方で、図4Bに示すように、スピン軌道トルク配線2の第1傾斜面2B1にイオンビームIが入射すると、飛散物Sの飛散方向は面F2に対して角度θ+2φとなる。ここで、φは第1傾斜面2B1の傾斜角であり、面F2は第1領域2Aの第2領域2B側の端部から延在する水平面と平行な面であり、平坦面F1とも平行な面である。
つまり第1傾斜面2B1は、飛散物Sの飛散方向を+z方向(上方)に傾けることができる。図2に示すように、第1強磁性層1の高さ(厚さ)hは有限である。そのため飛散物Sの飛散方向が+z方向(上方)に傾くことで、第1強磁性層1に付着する飛散物Sの量を低減することができる。
また第1強磁性層1に付着する飛散物Sの量を可能な限り抑制するためには、G>h/tan(θ+2φ)の関係式を満たすことが好ましい。ここで、Gは第1領域2Aと第2領域2Bとの最短距離に対応する。この関係を満たすと、第1傾斜面2B1で飛散した飛散物Sは、第1強磁性層1の+z方向(上方)の端部(頂部)を飛び越えて通過し、第1強磁性層1に再付着する不純物の量を低減できる。
飛散物Sの付着量を低減するという観点からは、第1傾斜面2B1の傾斜角φは大きいことが好ましい。ただし、傾斜角φが大き過ぎると、第1領域2Aと第2領域2Bのz方向の位置関係が大きく変動し、スピン軌道トルク配線2を均一に作製することが難しくなる。例えば、第2領域2Bに成膜されるスピン軌道トルク配線2の厚みが薄くなり、スピン軌道トルク配線2が断線する場合もある。そのため、第1領域2Aに対する第2領域2Bの凹みの深さは、スピン軌道トルク配線2の厚み以下であることが好ましい。
上述のように、本実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10によれば、第1強磁性層1の側壁に付着した不純物を効率的に除去できる。不純物を除去することで、第1強磁性層1の磁気特性が安定化する。また第2領域2Bに第1傾斜面2B1を設けることで、スピン軌道トルク配線2からの不純物の再付着を抑制できる。
なお、スピン流磁化反転素子10は、図1に示す例に限られない。図5A、5Bは、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の別の例を模式的に示した斜視図である。
図5Aに示すスピン流磁化反転素子20は、スピン軌道トルク配線22の形状が第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10にかかるスピン軌道トルク配線2と異なる。図5Aに示すスピン軌道トルク配線22は、第1領域22Aを含む第1部24と、第2領域22Bを含む第2部26と、を備える。第2部26が第1部24に対して−z方向(下方)に位置することで、第2領域22Bが第1領域22Aに対して−z方向に凹んでいる。
図5Bに示すスピン流磁化反転素子30は、スピン軌道トルク配線32の形状が第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10にかかるスピン軌道トルク配線2と異なる。図5Bに示すスピン軌道トルク配線32は、第2領域32Bが第1領域32Aから離れるにつれて−z方向に深くなるように傾斜した傾斜面のみからなる。第2領域32Bは、第1領域32Aに対してz方向に凹んでいる。
また上述に提示した第2領域2B、22B、32Bは、いずれも第1領域2A、22A、32Aに対してx方向に位置する。第2領域は、第1領域に対してx方向の位置に限られず、y方向の位置でもよい。ただし、スピン軌道トルク配線2はx方向に延在する。つまり、第1強磁性層1のy方向の側方には絶縁層が広がっている。イオンビームによって発生する飛散物が絶縁体である場合、その飛散物が第1強磁性層1の磁気特性に与える影響は少ない。そのため、不純物の第1強磁性層1の磁気特性への影響を抑制するという観点からは、第2領域は第1領域のx方向側方に位置することが好ましい。また、第1強磁性層1とスピン軌道トルク配線2のy方向の幅は等しいことが好ましい。スピン軌道トルク配線2の一部がy方向に露出している場合には、y方向からのイオンビームにより金属が飛散する問題が発生するが、第1強磁性層1とスピン軌道トルク配線2の幅を揃えることにより、この問題の発生を抑制できる。
「第2実施形態」
図6は、第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子40の斜視模式図である。スピン流磁化反転素子40は、ビア配線3を有する点が、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10と異なる。その他の構成は、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10と同様であり、対応する構成には同一の符号を付す。
図6において、ビア配線3は、スピン軌道トルク配線2の表面のうち、第1面2aとの反対側の第2面2bから、第1方向(x方向)と交差する第2方向(z方向)に沿って延在している。ビア配線3は、スピン軌道トルク配線2が延在するx方向に電流を流すための接続配線である。ビア配線3をz方向に延在させ、3次元空間を利用した配線を設けることで、一つのスピン流磁化反転素子40に必要な素子面積を小さくし、スピン流磁化反転素子40の集積性を高めることができる。
また、図6に示すスピン流磁化反転素子40において、第2領域2Bは、z方向から見て(第2方向からの平面視において)、ビア配線3と重なる位置にある。第2領域2Bをビア配線3が接続される位置に設けると、第1面2aのうち、第2領域2Bを第1領域2Aに対して容易に凹ませることができる。
図7A〜7Dは、ビア配線3を有するスピン流磁化反転素子40の製造方法の一例を、模式的に示した図である。まず、スピン軌道トルク配線2の第2面2bに形成する層間絶縁膜50に、z方向に延在する開口部50aを設ける(図7A)。次いで、開口部50a内に金属を積層し(埋め込み)、ビア配線3を作製する(図7B)。この際、ビア配線3の長さを、層間絶縁膜50の厚みより短くなるように調整する。
そして、層間絶縁膜50及びビア配線3上に、スピン軌道トルク配線の基となる層(スピン軌道トルク配線用の部材)を積層(配置)し、その層をスピン軌道トルク配線2に加工する(図7C)。ビア配線3は層間絶縁膜50の厚み方向に凹んでいるため、スピン軌道トルク配線2もその形状を追従する。その結果、スピン軌道トルク配線2の第2領域2Bのxy面内における位置と、ビア配線3のxy面内における位置とが一致し、z方向から見て第2領域2Bとビア配線3とが重畳する。第1面2aにおいて第1領域2Aより凹む第2領域2Bを作製した後は、図3と同様の手順でスピン流磁化反転素子40を作製することができる(図7D)。
上述のように、本実施形態にかかるスピン流磁化反転素子40によれば、ビア配線3を作製する過程で、第2領域2Bを、第1領域2Aに対して容易に凹ませることができる。また第2領域2Bが第1領域2Aに対して凹むことで、第1強磁性層1の側壁に付着した不純物を効率的に除去できる。
(スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子)
「第3実施形態」
図8は、第3実施形態にかかるスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100の断面模式図である。図8に示すスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100は、第1強磁性層1と、スピン軌道トルク配線2と、ビア配線3と、非磁性層5と、第2強磁性層6と、マスク層7とを備える。第1強磁性層1、スピン軌道トルク配線2及びビア配線3によって構成される積層体は、図6に示す第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子40に対応する。非磁性層5は、第1強磁性層1の表面のうち、スピン軌道トルク配線2側に位置する面と反対側に配置されている。第2強磁性層6は、第1強磁性1との間に非磁性層5を挟むように、非磁性層5上に配置されている。第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子40に変えて、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10、20、30としてもよい。第2実施形態のスピン流磁化反転素子40と同様の構成については、説明を省く。
第1強磁性層1と非磁性層5と第2強磁性層6とが積層された積層体(機能部60)は、通常の磁気抵抗効果素子と同様に機能する。機能部60は、第2強磁性層6の磁化M6が一方向(z方向)に固定され、第1強磁性層1の磁化M1の向きが相対的に変化することで機能する。この機能部60を、保磁力差型(擬似スピンバルブ型;Pseudo spin valve 型)のMRAMに適用する場合には、第2強磁性層6の保磁力を、第1強磁性層1の保磁力よりも大きくする。機能部60を交換バイアス型(スピンバルブ;spin valve型)のMRAMに適用する場合には、第2強磁性層6の磁化M6を反強磁性層との交換結合によって固定する。
また機能部60は、非磁性層5が絶縁体からなる場合は、トンネル磁気抵抗(TMR:Tunneling Magnetoresistance)素子と同様の構成であり、金属からなる場合は巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magnetoresistance)素子と同様の構成である。
機能部60の積層構成としては、公知の磁気抵抗効果素子の積層構成を採用できる。例えば、各層は複数の層からなるものでもよいし、第2強磁性層6の磁化方向を固定するための反強磁性層等の他の層を備えてもよい。第2強磁性層6は固定層や参照層、第1強磁性層1は自由層や記憶層などと呼ばれる。
第2強磁性層6の材料には、公知の材料を用いることができる。例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属、及びこれらの金属を1種以上含み強磁性を示す合金を用いることができる。これらの金属と、B、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とを含む合金を用いることもできる。具体的には、Co−FeやCo−Fe−Bが挙げられる。
また、より高い出力を得るためには第2強磁性層6の材料として、CoFeSiなどのホイスラー合金を用いることが好ましい。ホイスラー合金は、XYZの化学組成を有する金属間化合物を含み、Xは、周期表上でCo、Fe、Ni、あるいはCu族の遷移金属元素または貴金属元素であり、Yは、Mn、V、CrあるいはTi族の遷移金属またはXの元素種であり、Zは、III族からV族の典型元素である。例えば、CoFeSi、CoFeGe、CoFeGa、CoMnSi、CoMn1−aFeAlSi1−b、CoFeGe1−cGa等が挙げられる。
第2強磁性層6の保磁力を第1強磁性層1の保磁力より大きくするために、第2強磁性層6と接する材料として、IrMn、PtMnなどの反強磁性材料を用いてもよい。さらに、第2強磁性層6の漏れ磁場を第1強磁性層1に影響させないようにするため、シンセティック強磁性結合の構造としてもよい。
非磁性層5としては、公知の材料を用いることができる。例えば、非磁性層5が絶縁体からなる場合(トンネルバリア層である場合)、その材料としては、Al、SiO 、MgO、及び、MgAl等を用いることができる。また、これらの他にも、Al、Si、Mgの一部が、Zn、Be等に置換された材料等も用いることができる。これらの中でも、MgOやMgAlはコヒーレントトンネルが実現できる材料であるため、スピンを効率よく注入できる。非磁性層5が金属からなる場合、その材料としては、Cu、Au、Ag等を用いることができる。さらに、非磁性層5が半導体からなる場合、その材料としては、Si、Ge、CuInSe、CuGaSe、Cu(In,Ga)Se等を用いることができる。
機能部60は、その他の層を有していてもよい。第1強磁性層1の表面のうち、非磁性層5と反対側に位置する面に下地層を有していてもよい。スピン軌道トルク配線2と第1強磁性層1との間に配設される層は、スピン軌道トルク配線2から伝播するスピンを散逸しないことが好ましい。例えば、銀、銅、マグネシウム、及び、アルミニウム等は、スピン拡散長が100nm以上と長く、スピンが散逸しにくいことが知られている。
また、この層の厚みは、層を構成する物質のスピン拡散長以下であることが好ましい。層の厚みがスピン拡散長以下であれば、スピン軌道トルク配線2から伝播するスピンを第1強磁性層1に十分伝えることができる。
また、図8に示す機能部60には、マスク層7が積層されている。マスク層7は、図3(a)で示す保護層13に対応する。マスク層7は、機能部60の形状を加工する際に用いられる。また、マスク層7は、キャップ層としても機能する。キャップ層は、機能部60の結晶性を整え、第2強磁性層6の磁化M6を所定の方向に強く配向させる。
また図4と同様に、飛散物の再付着を抑制するためには、G>H/tan(θ+2φ)の関係式を満たすことが好ましく、G>(H+h)/tan(θ+2φ)の関係式を満たすことがより好ましい。ここで、Gは第1領域2Aと第2領域2Bとの最短距離であり、Hは機能部60の高さ(厚さ)であり、hはマスク層7の高さ(厚さ)である。またθはイオンビームのxy平面に対する入射角であり、φは傾斜面の傾斜角である。
G>H/tan(θ+2φ)の関係式を満たせば、機能部60に飛散物が再付着することを抑制でき、G>(H+h)/tan(θ+2φ)の関係式を満たせばマスク層7を含めた積層構造体に飛散物が再付着することを抑制できる。導電性を有する飛散物が機能部60に付着すると、電流リークの原因となり、MR比が低下する。
第3実施形態に係るスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子は、機能部60に飛散物が付着することを抑制できる。そのため、機能部60のMR比を高めることができる。また第1強磁性層1の磁化M1と第2強磁性層6の磁化M6の相対角の違いにより生じる機能部60の抵抗値変化を用いてデータの記録、読出しを行うことができる。
「第4実施形態」
<磁気メモリ>
図9は、複数のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100(図8参照)を備える磁気メモリ200の平面図である。図8は、図9におけるA−A面に沿ってスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100を切断した断面図に対応する。図9に示す磁気メモリ200では、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100が3×3のマトリックス配置されている。図9は、磁気メモリの一例であり、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100の数及び配置は任意である。
スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100には、それぞれ1本のワードラインWL1〜3と、1本のソースラインSL1〜3、1本のリードラインRL1〜3が接続されている。
電流を印加するワードラインWL1〜3及びソースラインSL1〜3を選択することで、任意のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100のスピン軌道トルク配線2に電流を流し、書き込み動作を行う。また電流を印加するリードラインRL1〜3及びソースラインSL1〜3を選択することで、任意のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100の機能部60の積層方向に電流を流し、読み込み動作を行う。電流を印加するワードラインWL1〜3、ソースラインSL1〜3、及びリードラインRL1〜3はトランジスタ等により選択できる。すなわち、これらの複数のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100から任意の素子のデータを読み出すことで磁気メモリとしての活用ができる。
「第5実施形態」
<高周波磁気素子>
図10は、第5実施形態にかかる高周波磁気素子の断面模式図である。図6に示す高周波磁気素子300は、図8に示すスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100と、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子100に接続された直流電源41とを備える。
高周波磁気素子300の入力端子42から高周波電流が入力される。高周波電流は、高周波磁場を生み出す。またスピン軌道トルク配線2に高周波電流が流れると、純スピン流が誘起され、第1強磁性層1にスピンが注入される。第1強磁性層1の磁化M1は、高周波磁場及び注入されるスピンにより振動する。
第1強磁性層1の磁化M1は、入力端子42から入力される高周波電流の周波数が強磁性共鳴周波数の場合に、強磁性共鳴する。第1強磁性層1の磁化M1が強磁性共鳴すると、磁気抵抗効果の機能部の抵抗値変化は大きくなる。この抵抗値変化は、直流電源41により直流電流又は直流電圧を電極44を介して印加することで、出力端子43から読み出される。
つまり、入力端子42から入力される信号の周波数が第1強磁性層1の磁化M1の強磁性共鳴周波数となった際には、出力端子43から出力される抵抗値変化は大きくなり、それ以外の周波数となった際には、出力端子43から出力される抵抗値変化は小さくなる。この抵抗値変化の大小を利用すると、高周波磁気素子は高周波フィルタとして機能する。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 第1強磁性層
2、22、32 スピン軌道トルク配線
2A、22A、32A 第1領域
2B、22B、32B 第2領域
2B1 第1傾斜面
2B2 第2傾斜面
2a 第1面
2b 第2面
3 ビア配線
5 非磁性層
6 第2強磁性層
7 マスク層
10、20、30、40 スピン流磁化反転素子
11 基板
12 第1強磁性層の基となる層
13 保護層
24 第1部
26 第2部
41:直流電源
42:入力端子
43:出力端子
44:電極
50 層間絶縁膜
50a 開口部
60 機能部
100 スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子
200 磁気メモリ
300 高周波磁気素子
M1、M6 磁化
I イオンビーム
S 飛散物
この発明は、スピン流磁化反転素子スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、及びスピン流磁化反転素子の製造方法に関する。
本願は、2017年9月7日に、日本に出願された特願2017−172399号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

Claims (9)

  1. 第1方向に延在するスピン軌道トルク配線と、
    前記スピン軌道トルク配線の前記第1方向と交差する第2方向に配置された第1強磁性層と、を備え、
    前記スピン軌道トルク配線は、前記第1強磁性層が配置された側に位置する第1面、及び前記第1面と反対側の第2面とを有し、
    前記スピン軌道トルク配線は、前記第1面において、前記第1強磁性層が配置された第1領域の外に、前記第1領域より前記第2面側に凹む第2領域を有する、スピン流磁化反転素子。
  2. 前記第2領域は、前記第1領域から見て前記第1方向の外側に位置する、請求項1に記載のスピン流磁化反転素子。
  3. 前記スピン軌道トルク配線の表面のうち、前記第2面から、前記第1方向と交差する方向に延在するビア配線をさらに備え、
    前記第2領域は、前記第2方向からの平面視において前記ビア配線と重なる、請求項1又は2に記載のスピン流磁化反転素子。
  4. 前記第1領域に対する前記第2領域の凹みの深さは、前記スピン軌道トルク配線の厚み以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子。
  5. 前記第2領域の凹みは、前記第1領域から離れるにつれて深くなるように、前記第1面の第1領域に対して傾斜した傾斜面を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子。
  6. 前記第1強磁性層の厚さをh、前記傾斜面の傾斜角をφ、前記第1領域と前記第2領域の最短距離をG、前記第1強磁性層に対して入射させたイオンビームが前記第1領域における前記第1面と平行な面となす入射角をθとした際に、G>h/tan(θ+2φ)を満たす、請求項5に記載のスピン流磁化反転素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子と、
    前記第1強磁性層の表面のうち、前記スピン軌道トルク配線側に位置する面と反対側の面に配置された非磁性層と、
    前記第1強磁性層との間に前記非磁性層を挟む第2強磁性層と、を備える、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子。
  8. 前記第1強磁性層と前記非磁性層と前記第2強磁性層とからなる積層体の高さをH、前記第2領域において前記第1領域から離れるにつれて深くなるように前記第1面に対して傾斜した傾斜面の傾斜角をφ、前記第1領域と前記第2領域の最短距離をG、前記第1強磁性層に対して入射させたイオンビームが前記第1領域における前記第1面と平行な面となす入射角をθとした際に、G>H/tan(θ+2φ)を満たす、請求項7に記載のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子の製造方法であって、
    一方向に並ぶ複数の凹部を一方の主面に有する基板を準備し、前記基板の一方の主面にスピン軌道トルク配線用の部材からなる層を形成する工程と、
    前記スピン軌道トルク配線用の部材の層を、複数の前記凹部を覆いつつ、前記一方向に沿って延在するように加工し、スピン軌道トルク配線を形成する工程と、
    前記スピン軌道トルク配線上に、第1強磁性層用の部材からなる層を形成する工程と、
    前記第1強磁性層用の部材の層のうち、積層方向からの平面視において、前記凹部と重なる部分が除去されるように加工し、第1強磁性層を形成する工程と、を有することを特徴とするスピン流磁化反転素子の製造方法。
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