JPWO2018021271A1 - プロピレンオキサイドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

(1)酸化工程、(2)蒸留工程、(3)エポキシ化工程、および(4)分離工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法であり、(2)蒸留工程は、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を蒸留することにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、留出物とに分離する工程であって、蒸留される上記反応混合物の流量(F)に対する留出物の流量(D)の比(D/F)が0.037以上0.13以下となる条件で連続的に蒸留する工程であり、(3)エポキシ化工程は、触媒の存在下、上記蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを1以上の反応器内で接触させ、プロピレンと、上記濃縮液中のクメンハイドロパーオキサイドとを反応させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得る工程であって、上記1以上の反応器のうち最終反応器の出口温度を115℃以上140℃未満とする工程である。

Description

本発明はプロピレンオキサイドの製造方法に関する。
プロピレンオキサイドを製造する方法として、触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンとを反応させる方法が知られている。かかる反応で得られる反応混合物中には、一般的に、プロピレンオキサイドの他に、不純物として水、炭化水素、メタノール、ホルムアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アセトン、ギ酸メチル等の含酸素化合物が含まれている。プロピレンオキサイド中のギ酸メチルは、各種化学製品の原料として使用されるプロピレンオキサイドの品質を低下させる。
プロピレンオキサイド中のギ酸メチルを低減させる方法として、特許文献1には、不純物としてギ酸メチルを含有するプロピレンオキサイドを、炭素数7〜10の炭化水素を抽剤とする、抽出蒸留塔による抽出蒸留に付し、抽出蒸留塔の塔頂からの留出液に水を添加して油層と水層とに分離し、油層を抽出蒸留塔にリサイクルし、一方水層を系外に除去し、抽出蒸留塔の塔底液としてギ酸メチルの濃度が低減されたプロピレンオキサイドを得る方法が記載されている。
また、プロピレンオキサイド中のギ酸メチルを低減させる方法として、特許文献2には、ギ酸メチルを含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のギ酸メチルを除去する方法において、水洗後の水層のpHを7〜9とした後に抽剤と接触させる方法が記載されている。
特開2006−8544号公報 特開2006−124332号公報
ギ酸メチルはプロピレンオキサイドと沸点が近く、プロピレンとの分離が最も難しい不純物の一つであるため、ギ酸メチルを含むプロピレンオキサイドからギ酸メチルを低減するという方向性でのさらなる改良は容易ではない。
さらに、上記従来の方法では、精製に供されるプロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度が高い場合に、精製に必要なエネルギーが増加してしまう。
本発明の目的は、プロピレンオキサイドの製造方法において、エポキシ化工程で得られる反応混合物中のギ酸メチル濃度を低減し、プロピレンオキサイドの分離工程でのギ酸メチルを除去するための負荷(前記除去に必要な熱エネルギー等)を軽減することにある。
かかる現状において、本発明者らは、酸化工程、蒸留工程、エポキシ化工程およびプロピレンオキサイド分離工程を有し、クメンハイドロパーオキサイドとプロピレンを反応させるプロピレンオキサイドの製造において、蒸留工程における、酸化工程で得られたクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物の蒸留の条件、および1つ以上の反応器を用いて実施されるエポキシ化工程における最終の反応器の出口温度を制御することにより、エポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物中のギ酸メチル濃度が制御できることを見出し、本発明に達した。
すなわち、本発明は以下の何れかを提供する。
[1]下記の(1)〜(4)の工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法。
(1)酸化工程: クメンと、酸素を含有するガスとを接触させ、クメンと、上記ガス中の酸素とを反応させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得る工程
(2)蒸留工程: 上記酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を蒸留することにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、留出物とに分離する工程であって、
蒸留される上記反応混合物の流量(F)に対する留出物の流量(D)の比(D/F)が0.037以上0.13以下となる条件で、上記反応混合物を連続的に蒸留する工程
(ただし、上記反応混合物の流量は、単位時間あたりに蒸留される反応混合物の重量であり、上記留出物の流量は、単位時間あたりに留出する留出物の重量である。)
(3)エポキシ化工程: 触媒の存在下、上記蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを1以上の反応器内で接触させ、プロピレンと、上記濃縮液中のクメンハイドロパーオキサイドとを反応させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得る工程であって、
上記1以上の反応器のうちの最終の反応器の出口温度を115℃以上140℃未満とする工程
(4)分離工程: 上記エポキシ化工程で得たプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を蒸留することにより、粗プロピレンオキサイドを分離する工程
[2]上記エポキシ化工程において、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物がギ酸メチルを含有し、かつ該反応混合物中のギ酸メチルの濃度が、当該反応混合物中のプロピレンオキサイドの重量に対して10重量ppm以上30重量ppm未満である[1]に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
[3]上記エポキシ化工程において、触媒がチタン含有ケイ素酸化物からなる[1]または[2]に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
本発明の方法によれば、プロピレンオキサイドの製造において、エポキシ化工程で得られるプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物中のギ酸メチル濃度を低減し、プロピレンオキサイドの精製工程でのギ酸メチルを除去するための負荷をより軽減することができる。
本発明の一実施形態に係る、エポキシ化工程においてエポキシ化反応を行う反応器の構成を示す図である。
〔プロピレンオキサイドの製造方法〕
本発明に係るプロピレンオキサイドの製造方法は、以下に詳細を示す、(1)酸化工程、(2)蒸留工程、(3)エポキシ化工程、および、(4)分離工程を含む。
(1)酸化工程
酸化工程は、クメンと、酸素を含有するガスとを接触させ、クメンと、前記ガス中の酸素とを反応させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得る工程である。
クメンは、クメンと不純物とを含有する混合物の状態で、酸化工程に供されてもよい。クメンと不純物とを含有する混合物中のクメンの含量は、該混合物100重量%あたり、好ましくは90重量%以上である。
酸素を含有するガスとしては、酸素、空気、酸素濃縮空気等が挙げられる。
クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイドの含量は、前記反応混合物100重量%あたり、5〜80重量%であることが好ましく、5〜60重量%であることがより好ましく、5〜40重量%であることがさらに好ましい。
クメンは酸素によって酸化され、クメンハイドロパーオキサイドが生成する。クメンの酸化は、空気や酸素濃縮空気等の酸素を含有するガスによる自動酸化である。該酸化はアルカリ水溶液の存在下で行ってもよい。アルカリ水溶液は、アルカリ性を示す水溶液ならばいかなるものでもよく、フレッシュアルカリ水溶液、酸化工程から回収された水溶液または酸化工程から回収された水溶液にフレッシュアルカリ水溶液を混合して調製した水溶液等が用いられる。フレッシュアルカリ水溶液としては、NaOH、KOHのようなアルカリ金属化合物や、Mg(OH)、Ca(OH)のようなアルカリ土類金属化合物、NaCO、NaHCOのようなアルカリ金属炭酸塩、アンモニア、(NHCO、アルカリ金属炭酸アンモニウム塩等を水に溶解させて調製した水溶液が通常用いられる。
酸化工程からの水溶液の回収は、酸化工程で生じた液相を油相と水相とに分離し、該水相を回収することにより行うことができる。酸化反応温度は、通常50〜200℃であり、好ましくは60〜180℃であり、より好ましくは70〜150℃である。反応圧力は、通常大気圧から5000kPa−Gの間であり、好ましくは10〜2000kPa−Gであり、より好ましくは20〜1000kPa−Gである。
クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物中には、クメンハイドロパーオキサイド以外の含有成分として、クメン、クミルアルコール、アセトフェノン、エチルベンゼン、フェノール、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、シュウ酸、マロン酸、乳酸等の有機酸および水等が含まれる。
クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物は、油水分離により水相を除去してから下記蒸留工程で蒸留されることが好ましい。また、水相を除去した油相は、上記有機酸を除去する観点からアルカリ化合物の水溶液で洗浄することも好ましい。
上記アルカリ化合物の水溶液としては、NaOH、KOHのようなアルカリ金属化合物や、Mg(OH)、Ca(OH)のようなアルカリ土類金属化合物、NaCO、NaHCOのようなアルカリ金属炭酸塩、アンモニア、(NHCO、アルカリ金属炭酸アンモニウム塩等を水に溶解させて調製した水溶液が通常用いられる。使用したアルカリ化合物は、下記蒸留工程の蒸留前に除去することが好ましく、通常水を添加して洗浄することにより除去される。下記蒸留工程に供されるクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物中のアルカリ化合物の濃度は、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物100重量%あたり、アルカリ金属として1000重量ppm以下であることが好ましく、より好ましくは500重量ppm以下である。
(2)蒸留工程
蒸留工程は、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を蒸留することにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、留出物とに分離する工程であって、上記蒸留される上記反応混合物の流量(F)に対する留出物の流量(D)の比(D/F)が0.037以上0.13以下となる条件にて連続的に上記反応混合物を蒸留する工程である。ただし、反応混合物の流量(F)は、単位時間あたりに蒸留される反応混合物の重量であり、留出物の流量(D)は、単位時間あたりに留出する留出物の重量である。なお、流量(F)と流量(D)との間で、単位時間の長さと、重量の単位とは同じである。
蒸留は、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物から、主に水を留出させることを目的として行われ、前記反応混合物よりもクメンハイドロパーオキサイドの濃度が高い濃縮液が得られる。
蒸留は、蒸留塔にて行われる。蒸留塔としては、充填塔または段塔のいずれの形式のものであってもよい。蒸留は、蒸留塔にクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を連続的に供給することにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、留出物とに分離される。
蒸留は、クメンハイドロパーオキサイドが蒸発せず、水が蒸発するような温度および圧力となるように蒸留塔の底部の温度および圧力を調整して行うことが好ましい。蒸留塔底部に熱エネルギーを加えて、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を加熱することにより、該反応混合物に含まれる水等を蒸発させ、気体として蒸留塔の上部に上昇させる。蒸留塔の上部に上昇した気体を、該上部で冷却して、主にクメンと水を含む液状の留出物を蒸留塔頂部付近にある留出部から連続的に排出する。一方、蒸留塔の下部からは、濃縮された濃縮液を連続的に排出する。該濃縮液は、エポキシ化工程の実施場所へ輸送される。排出される留出物の流量(D)と濃縮液の流量との和は、供給される上記反応混合物の流量(F)とほぼ等しい。蒸留塔底部に加える熱エネルギーの量を変えることにより、蒸発する水等の量を調整することができ、その結果、排出される留出物の流量(D)と濃縮液の流量の比を変えることができる。留出物の流量(D)と濃縮液の流量との比は、蒸留される反応混合物の流量(F)とは独立に調整することができる。
上記のようにして調整した留出物の流量(D)と、蒸留される反応混合物の流量(F)とを調整することにより、D/Fを調整することができる。
ここで、流量(F)は蒸留塔の入り口部における流量計の指示値または実測によって測定される値であり、流量(D)は、蒸留塔の留出部における流量計の指示値または実測によって測定される値である。流量(F)は、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物の供給量を変化させる方法により制御することができ、流量(D)は、蒸留塔底部に加える熱エネルギーの量を変化させる方法により制御することができる。
クメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液中のクメンハイドロパーオキサイドの濃度は、蒸留されるクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイドの濃度よりも高くなっており、クメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液100重量%あたり、例えば10重量%〜90重量%である。
後述するエポキシ化工程で得られるプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物中のギ酸メチル濃度を低減させるために、D/Fは、好ましくは0.040以上であり、より好ましくは0.045以上である。蒸留工程において、蒸留に要するエネルギー量が過大とならないために、D/Fは、好ましくは0.12以下であり、より好ましくは0.11以下である。
蒸留工程における蒸留塔の塔頂温度は、通常30〜150℃の範囲内、塔頂圧力は、通常−100〜100kPaGの範囲内、塔底温度は、通常30〜150℃の範囲内、塔底圧力は、通常−100〜100kPaGの範囲内である。
得られる留出物は、留出物100重量%あたりクメンを、例えば90重量%〜99重量%含む。該留出物から液液分離などの方法で水相を除いた油相を酸化工程の原料として酸化工程へリサイクルすることができる。
(3)エポキシ化工程
エポキシ化工程は、触媒の存在下、蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを1以上の反応器内で接触させ、プロピレンと、上記濃縮液中のクメンハイドロパーオキサイドとを反応させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得る工程であって、上記1以上の反応器のうちの最終の反応器の出口温度を115℃以上140℃未満とする工程である。
エポキシ化工程において、エポキシ化反応は、例えば、1以上10未満の反応器を使用して実施される。また、2以上の反応器を使用する場合、通常、隣り合う反応器は互いにパイプ等の接続部で連結されている。各反応器に供給される反応混合物の温度を制御するため、2つの反応器の間に熱交換器や温度調節器などの設備を設けてもよい。
エポキシ化工程において、反応混合物の温度の過度の上昇を抑制し、安定的にエポキシ化反応を実施する観点から、エポキシ化工程の反応器の数は2以上が好ましい。
エポキシ化反応を行う各反応器中には、エポキシ化反応用の触媒が充填される。本明細書では、エポキシ化工程で使用される全触媒量の少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも20重量%の触媒が充填された反応器が、エポキシ化反応を行う反応器である。最初の反応器は、上記蒸留工程で得られたクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と触媒とが、最初に接触する反応器である。1以上の反応器のうちの最終の反応器は、エポキシ化反応が行われる最後の反応器であって、且つ、後述する分離工程に、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を供給する反応器である。なお、2以上の反応器を使用する場合、一実施形態では2以上の反応器全ての反応器が直列または並列に接続されている。
以下、エポキシ化工程において、2以上の反応器を使用する一実施形態について、図1を参照しながら説明する。図中の左側が上記(2)の蒸留工程であり、右側が後述する(4)の分離工程であり、反応器1〜10が、エポキシ化反応を行う反応器である。
図中の(A)に示す形態では、反応器1〜3が直列に連結されており、反応器1が最初の反応器である。反応器1の下流側には反応器2が連結されており、反応器2の下流側には反応器3が連結されている。反応器2に反応器1で得られた反応生成物が、反応器3に反応器2で得られた反応生成物がそれぞれ供給される。反応器3が最終の反応器である。
図中の(B)に示す形態では、反応器4が最初の反応器である。反応器4の下流側に反応器5および6が並列に連結されており、これら反応器5および6に反応器4で得られた反応生成物が供給される。反応器5および6の下流側には反応器7が連結されており、反応器7に反応器5および6で得られた反応生成物が供給される。反応器7が最終の反応器である。
図中の(C)に示す形態では、反応器8〜10が並列に連結されており、それぞれの反応器に、上記(2)の蒸留工程で得られたクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液が供給される。反応器8〜10は何れも、最初の反応器でありかつ最終の反応器である。
エポキシ化工程において、使用される反応器が2以上の場合、各反応器の入口における反応混合物の温度は、該反応器の入口の上流側に設けられた熱交換器や温度調節器により任意に調整できる。
エポキシ化工程において、使用される反応器が2以上の場合、最初の反応器の出口における反応混合物の温度は90℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。各反応器の出口における反応混合物の温度は、エポキシ化反応による発熱を考慮して、各反応器の入口における反応混合物の温度を調整する方法、各反応器に設けられた温度調節器を使用する方法等により調整することができる。
エポキシ化工程で得られるプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物中のギ酸メチル濃度を低減させるために、最終の反応器の出口温度は140℃未満であり、好ましくは139℃以下であり、より好ましくは138℃以下である。エポキシ化反応の速度を向上させる観点から、最終の反応器の出口温度は115℃以上であり、好ましくは117℃以上であり、より好ましくは120℃以上である。ここで、最終の反応器の出口温度は、最終の反応器に充填される触媒を通過した後の、エポキシ化工程で得られるプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物の温度であり、最終の反応器出口付近に設置される温度計の指示値を読み取ることにより測定することができる。
なお、最終の反応器の出口付近における、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物の温度は、熱交換器や温度調節器による当該反応混合物の加熱または冷却を行わない状態で測定される。
一実施形態では、最終の反応器の出口温度は、最終の反応器の入口温度を制御することによって制御される。別の実施形態では、最終の反応器の出口温度は、該反応器内の温度を制御することによって制御される。なお、最終の反応器の出口温度から最終の反応器の入口温度を引いた差は30℃以下がより好ましく、15℃以下がさらに好ましい。
エポキシ化工程で用いられる触媒は、プロピレンオキサイドを高収率に得る観点から、チタン含有ケイ素酸化物からなる触媒が好ましい。チタン含有ケイ素酸化物は、ケイ素酸化物と化学的に結合したチタンを含有する化合物であり、チタン含有ケイ素酸化物からなる触媒としては、例えば、チタン化合物をシリカ担体に担持したもの、共沈法やゾルゲル法でチタン化合物とケイ素酸化物とを複合したもの、あるいはチタンを含むゼオライト化合物などを挙げることができる。ここで、”ゼオライト化合物”は、「International Zeolite Association」に収録されている構造を備えた化合物を意味する。好ましいチタン含有ケイ素酸化物からなる触媒としては、日本国特許第3731384号公報や日本国特許第3797107号公報等に記載の触媒;US2005/014960A1やUS2007/260074A1等に記載の触媒;US5783167号公報等に記載のTi−MCM−41;日本国特開平7−300312号公報等に記載のTi−MCM−48;Nature 368(1994)p321、CN101348472B、CN101307039B、CN101279960B、CN102311363B、CN102872847B、CN103030611B等に記載されたTi−HMS;Chemistry of Material 14 2002 p1657等に記載されたTi−SBA−15、TS−1およびTS−2;Chemistry Letters 2000 p774等に記載されたTi−MWWおよびその前駆体;が挙げられる。
エポキシ化反応は、プロピレンとクメンハイドロパーオキサイドとを触媒に接触させることにより行われる。エポキシ化反応は、溶媒を用いて液相中で実施でき、該溶媒は、エポキシ化反応時の温度および圧力のもとで液体であり、かつ反応原料および生成物に対して実質的に不活性なものでなければならない。該溶媒は、蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液中に存在する物質であってもよく、例えば、該濃縮液がクメンを含有する場合には、そのクメンを溶媒とすることができる。クメン以外の溶媒としては、単環式芳香族溶媒(例えばベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンなど)、アルカン溶媒(例えばオクタン、デカン、ドデカンなど)などが挙げられる。
エポキシ化反応の圧力は、反応混合物を液体の状態に保つことができるように調整され、通常は100〜10000kPa−Gである。
エポキシ化反応は、大規模な工業的操作の場合には、固定床の形式で有利に実施できる。
エポキシ化工程で得られるプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物中の反応混合物100重量%あたりのプロピレンオキサイドの含量は1〜31重量%であることが好ましく、1〜23重量%であることがより好ましく、1〜16重量%であることがさらに好ましい。該反応混合物100重量%あたりのクミルアルコールの含量は、5〜80重量%であることが好ましく、5〜60重量%であることがより好ましく、5〜40重量%であることがさらに好ましい。
エポキシ化工程におけるクメンハイドロパーオキサイドに対するプロピレンのモル比(プロピレン/クメンハイドロパーオキサイド)は、通常2/1〜50/1である。
エポキシ化工程の後、未反応のプロピレンを回収し、回収したプロピレンエポキシ化工程の原料としてエポキシ化工程へリサイクルする工程をさらに行ってもよい。
エポキシ化工程において、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物がギ酸メチルを含有する場合、該反応混合物中のギ酸メチル濃度は、当該反応混合物中のプロピレンオキサイドの重量に対して10重量ppm以上30重量ppm未満であることが好ましい。該ギ酸メチル濃度は、当該反応混合物を直接ガスクロマトグラフィー分析で測定することができる。
なお、ギ酸メチルとプロピレンオキサイドの沸点が近いため、エポキシ化工程で得た反応混合物に含まれるギ酸メチルのほぼ全てが、後述する分離工程で得られるプロピレンオキサイドを含有する混合物に含まれると考えられる。そのため、エポキシ化工程で得た反応混合物に含まれるプロピレンオキサイドとギ酸メチルの比と、分離工程で得られるプロピレンオキサイドを含有する混合物に含まれるプロピレンオキサイドとギ酸メチルの比とはほぼ等しいと考えられる。つまり、分離工程で得たプロピレンオキサイドを含有する混合物中のプロピレンオキサイドの重量に対するギ酸メチルの濃度は、エポキシ化工程で得た反応混合物中のプロピレンオキサイドの重量に対するギ酸メチルの濃度とほぼ同じとみなしてよい。
(4)分離工程
分離工程は、上記エポキシ化工程で得たプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を蒸留することにより、粗プロピレンオキサイドを分離する工程である。
分離工程において蒸留するプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物は、エポキシ化工程の後、未反応のプロピレンの除去を行って得られた反応混合物も含む。
該蒸留の圧力は、通常100〜5000kPa−G、好ましくは100〜3000kPa−Gであり、塔頂温度は、通常−50〜150℃である。蒸留方法としては、蒸留塔を用いる方法が挙げられ、複数の蒸留塔を用いて蒸留してもよい。
分離された粗プロピレンオキサイド中のプロピレンオキサイドの含量は、一般に粗プロピレンオキサイド100重量%あたり、99重量%以上である。
蒸留により分離された粗プロピレンオキサイドは、通常不純物として、水、炭化水素、酸素含有化合物を含んでいる。炭化水素としては炭素数3〜7の炭化水素を例示することができる。酸素含有化合物としてはメタノール、アセトアルデヒド、アセトン、プロピオンアルデヒド、ギ酸メチル等の化合物を例示することができる。
これらの不純物を除去するため、公知の蒸留技術を適宜組み合わせて、粗プロピレンオキサイドをさらに精製してもよく、水、炭化水素、酸素含有化合物を効率的に除去する観点から、炭素数6〜10の炭化水素を抽剤とする抽出蒸留とその他の蒸留を組み合わせて精製することが好ましい。
抽剤である炭素数6〜10の炭化水素としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の直鎖状飽和炭化水素、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,3−ジメチルブタン、2,2−ジメチルブタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン等の枝分かれ状飽和炭化水素を例示することができる。なお、これらの抽剤は、単一でもこれら化合物の混合物でもどちらでも使用できる。
抽出蒸留塔およびその他の蒸留塔の型式と運転条件、抽剤の使用量等は要求される製品プロピレンオキサイドの品質により適宜決定することができる。
分離工程において、蒸留により粗プロピレンオキサイドを分離した後の残留物として、クミルアルコールを含有する残留混合物が得られる。この残留混合物は、必要に応じて、後述するクメン変換工程等に供されてもよい。
(5)その他の工程
本発明のプロピレンオキサイドの製造方法の一形態では、必要に応じて、以下に記すクメン変換工程やクメン回収工程をさらに備えていてもよい。
(5−1)クメン変換工程
クメン変換工程は、(4)分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールをクメンに変換し、クメンを含有する反応混合物を得る工程である。
一つの態様において、クメン変換工程は、触媒の存在下、分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールを脱水してα−メチルスチレンを含有する混合物を得る工程(以下、”脱水工程”という)と、触媒の存在下、脱水工程で得たα−メチルスチレンを含有する上記混合物と水素とを接触させて、上記混合物中のα−メチルスチレンと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程(以下、”水添工程”という)とを含む。
また、別の一つの態様において、クメン変換工程は、触媒の存在下、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物と、水素とを接触させ、上記残留混合物中のクミルアルコールと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程(以下、”水素化分解工程”という)である。
クメン変換工程が脱水工程と水添工程とを含む場合について以下に説明する。
脱水工程において使用される触媒(以下、”脱水触媒”という)としては、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸等の酸や、活性アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカアルミナ、ゼオライト等の金属酸化物を挙げることができる。反応効率を向上させる観点から、固体触媒が好ましく、活性アルミナがより好ましい。
脱水工程における脱水反応は、通常、クミルアルコールと脱水触媒とを接触させることにより行われる。一実施形態においては、脱水反応に引き続いて水添工程における水添反応を行なうため、水素の存在下に、クミルアルコールと脱水触媒とを接触させてもよい。脱水反応は、溶媒の存在下、液相中で実施できる。溶媒は、反応原料および生成物に対して実質的に不活性なものでなければならない。溶媒は、使用されるクミルアルコールを含有する残留混合物中に存在する物質であってもよい。例えば、クミルアルコールを含有する残留混合物が、クメンを含有する場合には、このクメンを溶媒とすることができ、他の溶媒を用いなくてもよい。脱水反応温度は、通常50〜450℃であり、150〜300℃が好ましい。脱水反応圧力は、通常10〜10000kPa−Gであり、好ましくは500〜4000kPa−Gであり、より好ましくは1000〜2000kPa−Gである。
水添工程において使用される触媒(以下、”水添触媒”という)としては、周期律表10族または11族の金属を含む触媒が挙げられ、具体的には、ニッケルを含む触媒、パラジウムを含む触媒、白金を含む触媒、銅を含む触媒が挙げられる。芳香環の核水添反応の抑制、高収率の観点から、ニッケルを含む触媒、パラジウムを含む触媒または銅を含む触媒が好ましい。ニッケルを含む触媒としては、ニッケル、ニッケル・アルミナ、ニッケル・シリカ、ニッケル・カーボンが好ましく、パラジウムを含む触媒としては、パラジウム・アルミナ、パラジウム・シリカ、パラジウム・カーボンが好ましく、銅を含む触媒としては、銅、ラネー銅、銅・クロム、銅・亜鉛、銅・クロム・亜鉛、銅・シリカ、銅・アルミナが好ましい。これらの触媒は単一でも用いることができるし、複数のものを組み合わせて用いることもできる。
水添工程における水添反応は、α−メチルスチレンと水素とを水添触媒に接触させることにより行われる。一実施形態においては、脱水反応に引き続いて水添反応を行なうが、この態様では、脱水反応において発生した水の一部を油水分離等によって分離してもよいし、分離せずにα−メチルスチレンとともに水添触媒に接触させてもよい。水添反応に必要な水素の量はα−メチルスチレンと等モルであればよいが、通常、原料中には水素を消費するα−メチルスチレン以外の成分も含まれているため、過剰の水素が用いられる。また水素の分圧を上げるほど反応はより速やかに進むことから、通常、水素/α−メチルスチレンのモル比は1/1〜20/1に調整され、好ましくは1/1〜10/1であり、より好ましくは1/1〜3/1である。水添反応後に残存した過剰分の水素は反応液と分離した後にリサイクルして使用することもできる。水添反応は、溶媒の存在下液相中で、または気相中で実施できる。溶媒は、反応原料および生成物に対して実質的に不活性なものでなければならない。溶媒は、α−メチルスチレンを含有する混合物中に存在する物質であってもよい。例えば、α−メチルスチレンを含有する混合物がクメンを含有する場合には、このクメンを溶媒とすることができ、他の溶媒を用いなくてもよい。水添反応温度は通常0〜500℃であり、30〜400℃が好ましく、50〜300℃がより好ましい。水添反応圧力は、通常100〜10000kPa−Gであり、好ましくは500〜4000kPa−Gであり、より好ましくは1000〜2000kPa−Gである。
脱水反応および水添反応は、スラリーまたは固定床の形式で有利に実施できる。大規模な工業的操作の場合には、固定床を用いるのが好ましい。また、脱水反応および水添反応は、回分法、半連続法、連続法等の反応形態によって実施できる。脱水反応と水添反応には別々の反応器を用いてもよいし、単一の反応器を用いてもよい。連続法の反応器には、断熱反応器と等温反応器とがあるが、等温反応器は除熱をするための設備が必要となるため、断熱反応器が好ましい。
水素化分解工程において使用される触媒(以下、”水素化分解触媒”という)としては周期律表10族または11族または12族の金属を含む触媒を挙げることができ、具体的には、コバルトを含む触媒、ニッケルを含む触媒、パラジウムを含む触媒、銅を含む触媒、亜鉛を含む触媒が挙げられる。副生成物の生成を抑制する観点から、ニッケルを含む触媒、パラジウムを含む触媒または銅を含む触媒が好ましい。ニッケルを含む触媒としては、ニッケル、ニッケル・アルミナ、ニッケル・シリカ、ニッケル・カーボンが挙げられ、パラジウムを含む触媒としては、パラジウム・アルミナ、パラジウム・シリカ、パラジウム・カーボン等が挙げられ、銅を含む触媒としては、銅、ラネー銅、銅・クロム、銅・亜鉛、銅・クロム・亜鉛、銅・シリカ、銅・アルミナ等が挙げられる。水素化分解反応は、溶媒の存在下液相中で、または気相中で実施できる。溶媒は、反応原料および生成物に対して実質的に不活性なものでなければならない。溶媒は、使用されるクミルアルコールを含有する残留混合物中に存在する物質であってもよい。例えばクミルアルコールを含有する残留混合物がクメンを含有する場合には、このクメンを溶媒とすることができ、他の溶媒を用いなくてもよい。水素化分解反応に必要な水素の量はクミルアルコールと等モルであればよいが、通常、原料中には水素を消費するクミルアルコール以外の成分も含まれているため、過剰の水素が用いられる。また水素の分圧を上げるほど反応はより速やかに進むことから、通常、水素/クミルアルコールモル比は1/1〜20/1に調整され、好ましくは1/1〜10/1であり、より好ましくは1/1〜3/1である。水素化分解反応後に残存した過剰分の水素は反応液と分離した後にリサイクルして使用することもできる。水素化分解反応温度は、通常0〜500℃であり、50〜450℃が好ましく、150〜300℃がより好ましい。水素化分解反応圧力は、通常100〜10000kPa−Gであり、好ましくは500〜4000kPa−Gであり、より好ましくは1000〜2000kPa−Gである。水素化分解反応は、スラリーまたは固定床の形式で有利に実施できる。大規模な工業的操作の場合には、固定床を用いるのが好ましい。また、水素化分解反応は、回分法、半連続法、連続法等の反応形態によって実施できる。
クメンを含有する反応混合物中のクメンの含量は、クメンを含有する該反応混合物100重量%あたり、通常90重量%以上である。
(5−2)クメン回収工程:
クメン回収工程は、水素化工程で得たクメンを含有する反応混合物を蒸留することにより、蒸留する前よりも高純度のクメンを含有する回収混合物を得る工程である。ここで得られたクメンを含有する回収混合物は、上記した酸化工程の原料として酸化工程へリサイクルすることができる。
水素化工程で得たクメンを含有する反応混合物を蒸留する条件としては、通常、理論段数10〜100段、圧力−100kPa−G〜10000kPa−G、温度0〜500℃の範囲であり、好ましくは理論段数10〜95段、圧力−100kPa−G〜5000kPa−G、温度0〜400℃の範囲であり、より好ましくは理論段数10〜90段、圧力−100kPa−G〜3000kPa−G、温度0〜300℃の範囲である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〕
本明細書記載の方法に従って、酸化工程、蒸留工程、エポキシ化工程およびプロピレンオキサイド分離工程を実施し、プロピレンオキサイドの製造を行った。
酸化工程においてクメンと空気とを接触させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得た。次に、蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、該クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物の流量(F)に対する留出物の流量(D)の比(D/F)が0.037である条件で蒸留し、クメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、留出物とに分離した。なお、反応混合物の流量(F)は、単位時間あたりに蒸留する反応混合物の重量であり、留出物の流量(D)は、単位時間あたりに留出する留出物の重量である。また、流量(F)と流量(D)との間で、単位時間の長さと、重量の単位とは同じである。
次に、エポキシ化工程において、日本国特許第3797107号公報の実施例1に記載の方法で製造したチタン含有ケイ素酸化物からなる触媒の存在下、蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を130℃とする条件で反応器内で接触させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得た。最終の反応器の入口温度は、最終の反応器の入口の上流側に接続された熱交換器により調整した。このときの最終の反応器の出口温度は130℃であった。次に、分離工程において、エポキシ化工程で得たプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を蒸留することにより、粗プロピレンオキサイドを分離した。分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して25ppmであった。
〔実施例2〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.062である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において、蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を130℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は131℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して26重量ppmであった。
〔実施例3〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.084である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において、蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を135℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は136℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して27重量ppmであった。
〔実施例4〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.099である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を132℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は133℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して19重量ppmであった。
〔実施例5〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.11である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を104℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は119℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して13重量ppmであった。
〔実施例6〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.13である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を109℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は120℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して24重量ppmであった。
〔比較例1〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.033である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を121℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は136℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して147重量ppmであった。
〔比較例2〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.035である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を114℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は132℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して140重量ppmであった。
〔比較例3〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.063である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を129℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は141℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して123重量ppmであった。
〔比較例4〕
蒸留工程において、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を、D/Fが0.073である条件で蒸留し、かつエポキシ化工程において蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを、最終の反応器の入口温度を135℃とする条件で反応器内で接触させる以外は実施例1と同様にプロピレンオキサイドの製造を実施した。このときの最終の反応器の出口温度は142℃であった。分離工程において、分離した粗プロピレンオキサイド中のギ酸メチル濃度は、ガスクロマトグラフィー分析によりプロピレンオキサイド100重量%に対して127重量ppmであった。
以上説明したとおり、酸化工程、蒸留工程、エポキシ化工程および分離工程を包含するプロピレンオキサイドの製造において、蒸留工程における酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物の蒸留の条件、およびエポキシ化工程における最終の反応器の出口温度を制御することにより、エポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物中のギ酸メチル濃度を制御できるという優れた特徴を有するプロピレンオキサイドの製造方法が提供される。
本発明は、プロピレンオキサイドの製造に利用することができる。

Claims (3)

  1. 下記の(1)〜(4)の工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法。
    (1)酸化工程: クメンと、酸素を含有するガスとを接触させ、クメンと、上記ガス中の酸素とを反応させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得る工程
    (2)蒸留工程: 上記酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を蒸留することにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、留出物とに分離する工程であって、
    蒸留される上記反応混合物の流量(F)に対する留出物の流量(D)の比(D/F)が0.037以上0.13以下となる条件で、上記反応混合物を連続的に蒸留する工程
    (ただし、上記反応混合物の流量は、単位時間あたりに蒸留される反応混合物の重量であり、上記留出物の流量は、単位時間あたりに留出する留出物の重量である。)
    (3)エポキシ化工程: 触媒の存在下、上記蒸留工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する濃縮液と、プロピレンとを1以上の反応器内で接触させ、プロピレンと、上記濃縮液中のクメンハイドロパーオキサイドとを反応させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得る工程であって、
    上記1以上の反応器のうちの最終の反応器の出口温度を115℃以上140℃未満とする工程
    (4)分離工程: 上記エポキシ化工程で得たプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を蒸留することにより、粗プロピレンオキサイドを分離する工程
  2. 上記エポキシ化工程において、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物がギ酸メチルを含有し、かつ該反応混合物中のギ酸メチルの濃度が、当該反応混合物中のプロピレンオキサイドの重量に対して10重量ppm以上30重量ppm未満である請求項1に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
  3. 上記エポキシ化工程において、触媒がチタン含有ケイ素酸化物からなる請求項1または2に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
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