JP2008266304A - プロピレンオキサイドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンとを反応させることによりプロピレンオキサイド及びアルコールを得る工程(エポキシ化工程)、エポキシ化工程で未反応のプロピレンを回収して、該プロピレンをエポキシ化工程の原料としてエポキシ化工程へリサイクルする工程(プロピレン回収工程)及びエポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドを蒸留に付すことにより精製プロピレンオキサイドを得る工程(プロピレンオキサイド精製工程)を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、エポキシ化反応を効率的に実施することができ、有効成分のロスを抑制し、かつプロピレンオキサイドの精製に要するエネルギーも少なくて済む方法を提供する。
【解決手段】エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物の濃度を20〜5000重量ppm(ただし、反応液中のプロピレンを除外した量を基準とする。)とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロピレンオキサイドの製造方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンとを反応させることによりプロピレンオキサイド及びアルコールを得る工程(エポキシ化工程)、エポキシ化工程で未反応のプロピレンを回収して、該プロピレンをエポキシ化工程の原料としてエポキシ化工程へリサイクルする工程(プロピレン回収工程)及びエポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドを蒸留に付すことにより精製プロピレンオキサイドを得る工程(プロピレンオキサイド精製工程)を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、エポキシ化反応を効率的に実施することができ、しかもプロピレン、プロピレンオキサイド等の有効成分のロスを抑制し、かつプロピレンオキサイドの精製に要するエネルギーも少なくて済むという優れた効果を有するプロピレンオキサイドの製造方法に関するものである。
エポキシ化工程、プロピレン回収工程及びプロピレンオキサイド精製工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法は、たとえば特許文献1に開示されている。さらに特許文献2には、エポキシ化工程終了時における反応液中の有機過酸化物濃度として、クメンハイドロパーオキサイドの濃度を2重量%以下で実施するというプロピレンオキサイドの製造方法が開示されている。
しかしながら、従来の方法においては、エポキシ化反応の効率的実施、プロピレン、プロピレンオキサイド等の有効成分のロス抑制、プロピレンオキサイド精製工程の省エネルギーという観点では未だ充分とは言えず、更なる改善が求められていた。
特開2005−097175号公報 特開2005−097185号公報
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンとを反応させることによりプロピレンオキサイド及びアルコールを得る工程(エポキシ化工程)、エポキシ化工程で未反応のプロピレンを回収して、該プロピレンをエポキシ化工程の原料としてエポキシ化工程へリサイクルする工程(プロピレン回収工程)及びエポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドを蒸留に付すことにより精製プロピレンオキサイドを得る工程(プロピレンオキサイド精製工程)を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、エポキシ化反応を効率的に実施することができ、しかもプロピレン、プロピレンオキサイド等の有効成分のロスを抑制し、かつプロピレンオキサイドの精製に要するエネルギーも少なくて済むという優れた効果を有するプロピレンオキサイドの製造方法を提供する点にある。
すなわち、本発明は、下記の工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物の濃度が20〜5000重量ppm(ただし、反応液中のプロピレンを除外した量を基準とする。)であるプロピレンオキサイドの製造方法に係るものである。(該有機過酸化物の濃度を「有機過酸化物管理濃度」ということがあり、管理の上下限値は当業者が本発明を実施するにあたり、この範囲内で適宜決定できる。)
エポキシ化工程:触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンとを反応させることによりプロピレンオキサイド及びアルコールを得る工程
プロピレン回収工程:エポキシ化工程で未反応のプロピレンを回収して、該プロピレンをエポキシ化工程の原料としてエポキシ化工程へリサイクルする工程
プロピレンオキサイド精製工程:エポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドを蒸留に付すことにより精製プロピレンオキサイドを得る工程
本発明により、触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンとを反応させることによりプロピレンオキサイド及びアルコールを得る工程(エポキシ化工程)、エポキシ化工程で未反応のプロピレンを回収して、該プロピレンをエポキシ化工程の原料としてエポキシ化工程へリサイクルする工程(プロピレン回収工程)及びエポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドを蒸留に付すことにより精製プロピレンオキサイドを得る工程(プロピレンオキサイド精製工程)を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、エポキシ化反応を効率的に実施することができ、しかもプロピレン、プロピレンオキサイド等の有効成分のロスを抑制し、かつプロピレンオキサイドの精製に要するエネルギーも少なくて済むという優れた効果を有するプロピレンオキサイドの製造方法を提供することができる。
本発明のエポキシ化工程は、触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンとを反応させることによりプロピレンオキサイド及びアルコールを得る工程である。
エポキシ化工程は、目的物を高収率及び高選択率下に得る観点から、チタン含有珪素酸化物からなる触媒の存在下に実施することが好ましい。これらの触媒は、通常、固体触媒であり、珪素酸化物と化学的に結合したTiを含有する、いわゆるTi−シリカ触媒が好ましい。たとえば、Ti化合物をシリカ担体に担持したもの、共沈法やゾルゲル法で珪素酸化物と複合したもの、あるいはTiを含むゼオライト化合物などをあげることができる。
本発明において、エポキシ化工程の原料物質として使用される有機過酸化物は、希薄又は濃厚な精製物又は非精製物であってよい。
エポキシ化反応は、プロピレンと有機過酸化物を触媒に接触させることで行われる。反応は、溶媒を用いて液相中で実施される。溶媒は、反応時の温度及び圧力のもとで液体であり、かつ反応体及び生成物に対して実質的に不活性なものでなければならない。溶媒は使用される有機過酸化物溶液中に存在する物質からなるものであってよい。たとえばエチルベンゼンハイドロパーオキサイドやクメンハイドロパーオキサイドがその原料であるエチルベンゼンやクメンとからなる混合物である場合には、特に溶媒を添加することなく、これを溶媒の代用とすることも可能である。その他、有用な溶媒としては、芳香族の単環式化合物(たとえばベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン)及びアルカン(たとえばオクタン、デカン、ドデカン)などがあげられる。
エポキシ化反応温度は一般に0〜200℃であるが、反応速度と触媒の経済的利用の観点から25〜200℃の温度が好ましく、反応選択率の観点から25〜140℃の温度がさらに好ましい。該温度が低すぎると反応速度が遅いため、所望の反応量を得るための触媒必要量が多くなり、該温度が高すぎると選択率が低下して、特に炭素数4の化合物の生成量が増加すると、これを除去する際の有効成分のロスや必要エネルギーが増加するため不都合である。圧力は、反応混合物を液体の状態に保つのに充分な圧力でよい。一般に圧力は100〜10000kPaであることが有利である。
固体触媒は、スラリー状又は固定床の形で有利に実施できる。大規模な工業的操作の場合には、固定床を用いるのが好ましい。また、回分法、半連続法、連続法等によって実施できる。反応原料を含有する液を固定床に通した場合には、反応帯域から出た液状混合物には、触媒が全く含まれていないか又は実質的に含まれていない。
エポキシ化工程へ供給されるプロピレン/有機過酸化物のモル比は2/1〜50/1であることが好ましい。該比が過小であると反応速度が低下して効率が悪く、一方該比が過大であるとリサイクルされるプロピレンの量が過大となり、回収工程において多大なエネルギーを必要とする。
本発明のプロピレン回収工程は、エポキシ化工程後の反応液中に含まれる未反応のプロピレンを分離して回収し、該回収したプロピレンをエポキシ化工程の原料としてエポキシ化工程へリサイクルする工程である。上記のとおり、プロピレンは過剰に用いられるので、エポキシ化工程から出てくる反応液中には未反応のプロピレンが含まれる。該プロピレンを反応液から分離して回収する方法としては、反応液を蒸留する方法をあげることができる。蒸留は通常反応液の中からプロピレンが気化しやすい条件を用いる。蒸留の条件としては、蒸留工程に供給される反応液の温度や組成によっても変化するが、通常、圧力は100〜5000kPa、好ましくは100〜3000kPa、塔頂温度−50〜150℃をあげることができる。また、複数の蒸留塔を用いて段階的にプロピレンを蒸留する方法を用いてもよい。
本発明のプロピレンオキサイド精製工程はエポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドを蒸留等に付すことにより精製プロピレンオキサイドを得る工程である。
精製に付されるプロピレンオキサイドはエポキシ化工程の反応液から、上述の通り未反応のプロピレンを回収した後の液である。
通常、はじめにエポキシ化工程で生成したアルコールおよび溶媒が蒸留により除去され、粗プロピレンオキサイドが得られる。
この粗プロピレンオキサイドは、不純物として、水、炭化水素、酸素含有化合物が含まれているのが一般であり、炭化水素としては炭素数3〜7の炭化水素を例示することができる。酸素含有化合物としてはメタノール、アセトアルデヒド、アセトン、プロピオンアルデヒド、ギ酸メチル等の化合物を例示することができる。
これらの不純物を除去する方法として、公知の蒸留、抽出、吸着、晶析等の分離技術を適宜組み合わせてよいが、水、炭化水素、酸素含有化合物を効率的に除去する観点から、粗プロピレンオキサイドを炭素数7〜10の炭化水素を抽剤とする抽出蒸留とその他の蒸留を組み合わせて精製に付すことが好ましい。
抽剤である炭素数7〜10の炭化水素としては、n−ヘプタン、n―オクタン、n―ノナン、n―デカン等の直鎖状飽和炭化水素、2,2―ジメチルペンタン、2,3―ジメチルペンタン、2,2―ジメチルヘキサン、2,3―ジメチルヘキサン等の枝分かれ状飽和炭化水素またはこれら不飽和炭化水素等を例示することができる。尚、これらの抽剤は、単品でもこれら化合物の混合物でもどちらでも使用できる。
抽出蒸留塔およびその他の蒸留塔の型式と運転条件、抽剤の使用量等は要求される製品の品質により適宜決定するこができる。
かくして得られた精製プロピレンオキサイドは所望の製品品質を満たしている。
本発明においては、下記のエポキシ化条件判定工程を有することが、より確実な有機過酸化物濃度管理を行い、本発明の効果を高めるという観点から好ましい。
エポキシ化条件判定工程:エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物濃度を測定し、エポキシ化工程の条件変更要不要を判定する工程
エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物の濃度を測定するには、公知の方法を用いてよいが、分析精度の観点から、ヨウ素滴定法(ヨードメトリー)や近赤外線(NIR)、液体クロマトグラフィー(LC)による測定を例示できる。(ただし、測定サンプルがプロピレンを含む場合は、測定結果からプロピレンを除外した濃度に補正を要する。)
より具体的な有機過酸化物の濃度管理方法の例としては、当業者がエポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物濃度を該濃度範囲に管理するのに必要な頻度、例えば1回/1日の頻度でサンプリングし、ヨウ素滴定法により液中の未反応有機過酸化物濃度(ただし、反応液中のプロピレンを除外した量を基準とする。)を測定し、得られた有機過酸化物濃度が本発明の有機過酸化物管理濃度未満であれば、エポキシ化反応工程の反応温度を0℃〜200℃、好ましくは25℃〜200℃、さらに好ましくは25〜140℃の範囲内で下げる操作(例えば反応温度を1℃下げる操作)を実施し、該有機過酸化物濃度が該管理濃度を超える場合は、逆に反応温度を上げる操作(例えば1℃上げる操作)を実施することで、有機過酸化物濃度を前述の範囲とする方法を例示できる。また、別の管理方法として、最も新しく測定した有機過酸化物の濃度と過去の測定値とを比較して、濃度の上昇傾向から次回の有機過酸化物の濃度を予測し、該濃度管理範囲を超えることが予想される場合、前もって反応温度等の操作を変更してもよい。さらに、触媒の活性が安定しているときは分析頻度を下げて運転員の負担を少なくし、触媒活性が低下して有機過酸化物濃度の変化幅が大きくなってきたら分析頻度を上げるような手法で管理精度を高めてもよい。エポキシ化反応温度が所定の操作温度範囲を超え、かつ有機過酸化物濃度が管理濃度範囲の上限を超える場合は、エポキシ化工程の触媒の一部または全部を交換することが反応選択率の観点から好ましい。反応条件(例えば温度等)を変更した場合は、反応器の滞留時間を考慮した時間経過後、定常状態となった反応液中の有機過酸化物濃度を再分析し、条件変更が適切に行なわれたかどうかをフィードバックすることが、より確実に本発明の管理濃度を維持するために好ましい。ここでいう滞留時間を考慮した時間経過後とは、例えばエポキシ化反応器が押し出し流れ反応器(プラグフローリアクター)であれば、反応器の保有液量を時間あたりの供給液量で割った時間経過後を提示できるが、実際は条件変更後の反応液組成が定常値となったと当業者が判断できる時間経過後であって、計画分析の時間間隔より長くならない時刻に再度分析をすればよい。
エポキシ化条件判定工程では、体系的にエポキシ化反応の条件の温度変更、触媒更新の要不要判定をすることが好ましい。たとえば、エポキシ化工程後の反応液を運転員がサンプリングしてラボで分析する場合、条件変更後のサンプリングを行う時間が早すぎると非定常状態の分析データに基づいた条件変更、つまり不要な温度上げや触媒交換が実施され、経済的な運転とはならない。逆に遅すぎると条件変更のアクションが適切に行われたかどうかの判断が遅れることになり、不都合な条件での運転時間が長時間行われる可能性がある。すなわち、条件変更後のサンプリング時間は、早すぎても遅すぎてもいけないのである。そこで、ラボ分析に代えてオンライン分析が可能なNIRやLCを利用した有機過酸化物濃度分析を行うことも効果的であるが、この場合も分析データの更新間隔や定常状態までの時間遅れを考慮し、不要な条件変更や触媒交換を行わないようにすることが必要である。
本発明においては、下記の炭素数4化合物除去工程を有することが、エポキシ化反応をさらに効率的に実施でき、しかもプロピレン、プロピレンオキサイド等の有効成分のロスをさらに抑制できるという観点から好ましい。
炭素数4化合物除去工程:エポキシ化工程、プロピレン回収工程、プロピレンオキサイド精製工程の各工程内又は各工程を結ぶ少なくとも一ヶ所において炭素数4の炭化水素化合物を系外へ除去する工程
炭素数4の化合物としては、プロピレンオキサイド製造プロセスの原料または副原料等に含まれるものや、エポキシ化工程と未反応のプロピレンを回収する工程において有機過酸化物由来で生じる炭素数1の化学種と未反応プロピレンの反応により生成するもの等を挙げることができる。具体的な化合物の例としては、n−ブタンやイソブタン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレンを挙げることができる。
炭素数4の化合物は、例えば未反応のプロピレンを回収した際にプロピレンとともに回収され、エポキシ化工程へリサイクルされる。炭素数4化合物除去工程が無い場合は炭素数4の化合物は蓄積成分であるので、プロピレンのリサイクルを続けるとエポキシ化工程内での濃度が上昇し、反応効率が低下してしまう。また、プロピレンオキサイドを蒸留に付す場合、炭素数4の化合物濃度が上昇する事により蒸留塔の圧力が上昇することがあり、塔圧を低下させるためのガスパージの際にプロピレンオキサイドやプロピレン等の有効成分のロスを生じてしまう。
炭素数4の化合物を除去する方法としては一般的に蒸留が用いられるが、その他の分離技術を使うこともできる。
炭素数4の化合物を除去する場所としては、エポキシ化工程、プロピレン回収工程、プロピレンオキサイド精製工程の各工程内又は各工程を結ぶ少なくとも一ヶ所以上である。
具体的には、プロピレンオキサイド精製工程において炭素数4の化合物とプロピレンオキサイドを分離できる蒸留塔を設けて除去する方法を挙げることができ、炭素数4の化合物濃度としては、蒸留後のプロピレンオキサイド中において0.1〜100重量ppmであることが製品品質と精製に要するエネルギーのバランスの観点から好ましい。
また、未反応のプロピレンを回収する際に炭素数4の化合物の少なくとも一部をプロピレンとともに蒸留に付し、プロピレンを多く含む塔頂成分はエポキシ化工程の原料としてリサイクルし、炭素数4の化合物を含む塔底成分は系外へ除去する方法を挙げることができ、炭素数4の化合物の濃度としては、リサイクルされるプロピレン中において、2重量%以下であることがエポキシ化反応を効率的に実施する観点から好ましい。
このように、炭素数4化合物除去工程は前述の少なくとも1ヶ所、好ましくは両方において実施されることがより効果的であるが、これらに限定されず実施者が適時都合のよい方法と場所で実施し、除去すればよい。
一般的に炭素数4の化合物を蒸留で除去する場合の蒸留の条件は、供給される反応液の温度や組成によっても変化するが、通常、圧力は100〜5000kPa、好ましくは100〜3000kPa、塔頂温度−50〜150℃をあげることができる。また、複数の蒸留塔を用いて段階的に蒸留する方法を用いてもよい。
本発明の有機過酸化物としては、脂肪族や芳香族炭化水素化合物を酸化して得られる有機過酸化物等を用いることができるが、より具体的な例としてクメンハイドロパーオキサイド、エチルベンゼンハイドロパーオキサイド等をあげることができる。
本発明の好ましい具体例として、下記の酸化工程及び水素化工程を含むものをあげることができる。
酸化工程:クメンを酸化することによりクメンハイドロパーオキサイドを得る工程
水素化工程:触媒の存在下、エポキシ化工程で得たクミルアルコールを水素化することによりクメンを得、該クメンを酸化工程の原料として酸化工程へリサイクルする工程
本発明の酸化工程は、クメンを酸化することによりクメンハイドロパーオキサイドを得る工程である。クメンの酸化は、通常、空気や酸素濃縮空気などの含酸素ガスによる自動酸化で行われる。この酸化反応は添加剤を用いずに実施してもよいし、アルカリのような添加剤を用いてもよい。通常の反応温度は50〜200℃であり、反応圧力は大気圧から5MPaの間である。添加剤を用いた酸化法の場合、アルカリ性試薬としては、NaOH、KOHのようなアルカリ金属化合物や、アルカリ土類金属化合物又はNa2CO3、NaHCO3のようなアルカリ金属炭酸塩又はアンモニア及び(NH42CO3、アルカリ金属炭酸アンモニウム塩等が用いられる。
本発明の水素化工程は固体触媒の存在下、エポキシ化工程で得たクミルアルコールを水素化分解あるいは脱水/水添によりクメンとし、酸化工程の原料として酸化工程へリサイクルする工程であるが、クメンを効率的にリサイクルするという観点から脱水/水添により行うことがより好ましい。
脱水工程は、エポキシ化工程で得たクミルアルコールを脱水触媒に供し、α−メチルスチレンと水を得る工程である。使用される触媒としては、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸等の酸や、活性アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカアルミナ、ゼオライト等の金属酸化物があげられるが、反応液との分離、触媒寿命、選択性等の観点から活性アルミナが好ましい。
脱水触媒の量はクミルアルコールが充分に転化する量であればよく、クミルアルコール転化率は90%以上であることが好ましく、98%以上であることが更に好ましい。
脱水反応はクミルアルコールを含む溶液を触媒に接触させることで行われるが、脱水/水添法においては脱水反応に引き続いて水添反応を行うので、水素も触媒へフィードしてもよい。脱水反応温度は一般に50〜450℃であるが、150〜300℃の温度が好ましい。一般に圧力は10〜10000kPaであることが有利である。
水添工程は、脱水工程で得たα−メチルスチレンを水添触媒に供し、α−メチルスチレンを水添してクメンに変換し、クメンを酸化工程の原料として酸化工程へリサイクルする工程である。
水添触媒としては、周期律表10族又は11族の金属を含む触媒をあげることができ、具体的にはニッケル、パラジウム、白金、銅をあげることができるが、芳香環の核水添反応の抑制、高収率の観点からパラジウムまたは銅が好ましい。銅系触媒としては銅、ラネー銅、銅・クロム、銅・亜鉛、銅・クロム・亜鉛、銅・シリカ、銅・アルミナ等があげられる。パラジウム触媒としては、パラジウム・アルミナ、パラジウム・シリカ、パラジウム・カーボン等があげられる。これらの触媒は単一でも用いることができるし、複数のものを用いることもできる。水添触媒に同時に脱水能がある場合は、脱水/水添触媒として単独で用いてもよい。
水添触媒の量はα−メチルスチレンが充分に転化する量であればよく、α−メチルスチレン転化率は98%以上が好ましい。
水添反応はα−メチルスチレンを含む溶液と水素を触媒に接触させることで行われるが、脱水/水添法においては脱水反応に引き続いて水添反応を行うため、脱水反応において発生した水を油水分離等によって分離した後行ってもよいし、水を分離せずにα−メチルスチレンとともに水添触媒に供して行っても良い。
反応に必要な水素量はα−メチルスチレンと等モルであればよいが、通常、原料中には水素を消費する他の成分も含まれており、過剰の水素が必要とされる。また水素の分圧を上げるほど反応は速やかに進むことから、通常、水素/α−メチルスチレンモル比として1から10が使用される。さらに好ましくは1から5である。反応後に残存した過剰分の水素は反応液と分離した後にリサイクルして使用することもできる。
水添反応温度は一般に0〜500℃であるが、30〜300℃の温度が好ましい。一般に圧力は100〜10000kPaであることが有利である。
脱水/水添反応の反応形態は、固定床によって有利に実施できる。脱水反応と水添反応は別々の反応器を用いてもよいし、単一の反応器を用いてもよいが、コストの観点から考えると、脱水触媒と水添触媒は多段の反応器とすることなく、単一の固定床反応器に充填されていることが好ましい。
反応物の流れとしてはアップフロー、ダウンフロー、トリクル流のいずれの場合を用いても良い。
本発明の最大の特徴は、エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物の濃度が20〜5000重量ppm、好ましくは50〜2000重量ppm(ただし、反応液中のプロピレンを除外した量を基準とする。)である点にある。
本発明の濃度範囲を決定するにあたり、発明者らは鋭意研究の結果、エポキシ化工程後の反応液中の未反応有機過酸化物が、後段の工程で熱分解して好ましくない不純物やその重合物等を生じることに加え、従来知られていなかった有機過酸化物由来で生じる炭素数1の化学種と未反応プロピレンの反応による炭素数4の化合物の生成反応を見出し、公知技術範囲よりもはるかに狭い濃度管理上下限範囲において、飛躍的にエポキシ化反応の効率を高めることができ、しかもプロピレン、プロピレンオキサイド等の有効成分のロスを抑制でき、かつプロピレンオキサイドの精製に要するエネルギーも少なくて済むという優れたプロピレンオキサイドの製造方法を開発するに至った。
つまり、該濃度の管理下限が低すぎると、エポキシ化工程における有機過酸化物の反応率を高く維持しなくてはならず、触媒に高い活性を要求する、または反応温度を高くすることになり、前者であれば実質的な触媒寿命が短くなり触媒の使用量が増大する、後者であれば反応の選択率低下をもたらし、不経済な運転となる。
一方、該濃度の管理上限が高すぎるとエポキシ化工程以降における有機過酸化物の分解による副生成物生成が多くなり、後段のプロピレン精製工程の負荷を増加させて不経済である。従って、管理の上下限値は当業者が本発明を実施するにあたり、この範囲内で適宜決定すればよい。
さらに、有機過酸化物由来である炭素数1の化学種が生じる場合は、未反応プロピレンと反応して炭素数4の化合物等を大量に生成するため、これらの除去工程に多くのエネルギーを消費し、同時にプロピレンオキサイドやプロピレン等の有効成分のロスが増加する。
また、エチルベンゼンやクメンを酸化することで得られるエチルベンゼンハイドロパーオキサイドやクメンハイドロパーオキサイドを有機過酸化物としてエポキシ化反応に用いる場合、その後得られるアルコール類を水素化することでエチルベンゼンやクメンを得、酸化原料としてリサイクルすることができるが、エポキシ化工程後、未反応の有機過酸化物は後段の工程で熱分解しリサイクルできない生成物となり、ロスを増加させる。
このような理由から、エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物の濃度は、高すぎても低すぎてもいずれも不都合である。
このようにして、本発明のとおり、より狭い範囲内に精度よくエポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物濃度管理することで、公知の濃度管理範囲では到底達し得ない水準の効果、すなわちエポキシ化反応を効率的に実施することができ、しかもプロピレン、プロピレンオキサイド等の有効成分のロスを抑制し、かつプロピレンオキサイドの精製に要するエネルギーも少なくて済むプロピレンオキサイドの製造方法を提供できた。
次に、本発明を実施例により説明する。
実施例1
明細書記載の方法に従って、酸化工程でクメンを含酸素ガス(空気)で酸化して31重量%のクメンハイドロパーオキサイドを含む酸化反応液(1)を得た。該酸化反応液とプロピレンとをエポキシ化工程でチタン含有珪素酸化物触媒を充填した反応器に通液しエポキシ化反応を行い、プロピレンオキサイドとクミルアルコール、未反応プロピレンおよびクメンを主とするエポキシ化反応液(2)を得た。得られた反応液(2)から未反応のプロピレン(3)を分離除去し、プロピレン回収後の反応液(4)を得た。以下の実施例3および比較例1には該プロピレン回収後の反応液(4)を用いた。
プロピレン回収後の反応液(4)はプロピレンオキサイド精製工程で、まずクミルアルコールおよびクメンを主とする液(5)の区分と、プロピレンオキサイドを主とする区分に分離し、次いで製品品質を満たすように抽出蒸留を含む複数の蒸留塔で精留して製品プロピレンオキサイドを得た。一方、クミルアルコールおよびクメンを主とする液(5)の区分は、クミルアルコールを水素化工程で脱水反応および水素化反応によりクメンとして、酸化工程へリサイクルした。
図1は明細書記載のフロー概略を示す図である。
実施例2
図2は明細書に記載のエポキシ化条件判定工程の概念を示す図である。
こうすることで、エポキシ化反応液(2)の有機過酸化物濃度管理の精度を高めることができる。
実施例3
本発明の効果を確認するため、次に示す方法で炭素数4の化合物の生成量を検証した。
該炭素数4の化合物は、未反応のプロピレンを回収する際にプロピレンとともに回収され蓄積するため、エポキシ化工程で用いられるプロピレンの純度が低下して効率的なエポキシ化反応が妨げられ、これを系外に排除する際に有効成分であるプロピレンやプロピレンオキサイドをロスするからである。
クメンハイドロパーオキサイドを0.2重量%(2000重量ppm)含有する実施例1に記載のプロピレン回収後の反応液(4)(プロピレンオキサイド8.6重量%、クミルアルコール26.7重量%、クメン55.5重量%、プロピレンは不含)60gと炭素数4の化合物を実質的に含まないプロピレン33gを200mlオートクレーブに仕込み、自生圧力下、150℃で4時間(昇温込)加熱した。80℃まで冷却後脱圧し、発生するガスをすべて回収しガスクロマトグラフィーで分析した。回収ガス中の炭素数4の化合物の濃度は0.006体積%であった。また脱圧後の反応液中にはクメンハイドロパーオキサイドは含まれていなかった。
実施例4
本発明の効果を確認するために、次に示す方法で炭素数4の化合物濃度とプロピレンオキサイドの精製に必要なエネルギーの関係について検証した。
実施例3における脱圧後の反応液の主要成分を分析したところ表1のとおりであった。
Figure 2008266304
実施例5
クメンハイドロパーオキサイドを0.5重量%(5000重量ppm)含有する実施例1に記載のプロピレン回収後の反応液(4)(プロピレンオキサイド8.6重量%、クミルアルコール26.7重量%、クメン55.5重量%、プロピレンは不含)60gと炭素数4の化合物を実質的に含まないプロピレン33gを200mlオートクレーブに仕込み、自生圧力下、150℃で4時間(昇温込)加熱した。80℃まで冷却後脱圧し、発生するガスをすべて回収しガスクロマトグラフィーで分析した。回収ガス中の炭素数4の化合物の濃度は0.014体積%であった。また脱圧後の反応液中にはクメンハイドロパーオキサイドは含まれていなかった。
実施例6
本発明の効果を確認するために、次に示す方法で炭素数4の化合物濃度とプロピレンオキサイドの精製に必要なエネルギーの関係について検証した。
実施例5における脱圧後の反応液の主要成分を分析したところ表2のとおりであった。
Figure 2008266304
比較例1
クメンハイドロパーオキサイドを2.0重量%含有する実施例1記載のプロピレン回収後の反応液(4)を用いる以外は実施例3と同様の操作を行った。回収ガス中の炭素数4の化合物の濃度は0.074体積%であった。また脱圧後の反応液中のクメンハイドロパーオキサイド濃度は0.02重量%であった。すなわち、実施例3、実施例5と比較して炭素数4の生成量が多く、よって本発明のプロピレン回収工程におけるプロピレンオキサイド、プロピレン等の有効成分のロスは実施例3および実施例5と比較して比較例1のほうが多くなることが示された。
比較例2
本発明の効果を確認するために、次に示す方法で炭素数4の化合物濃度とプロピレンオキサイドの精製に必要なエネルギーの関係について検証した。
比較例1における脱圧後の反応液の主要成分を分析したところ表3のとおりであった。
Figure 2008266304
また、実施例4、実施例6および比較例2にはそれぞれの成分の沸点を示した。炭素数4の化合物はプロピレンオキサイドと比較的沸点の近い軽沸化合物であり、プロピレンオキサイドとの分離には精留が必要であることがわかる。すなわち、表1〜3を比較すれば、プロピレンオキサイド精製工程においてプロピレンオキサイドから炭素数4の化合物を分離するために必要なエネルギーは実施例4、実施例6よりも比較例2の方が多くなることが示された。
実施例1のフローの概略を示す図である。 実施例2のフローの概略を示す図である。 図の補足説明 ※1 反応条件変更後の効果の確認を要する ※2 次回分析まで同一反応条件を維持する ※3 反応温度が好ましい運転温度を長期間下回る場合は触媒充填量減検討可能 ※4 エポキシ化反応工程の滞留時間≦待ち時間≦(定期分析の時間間隔=24時間)
符号の説明
(1) 酸化反応液
(2) エポキシ化反応液
(3) 未反応のプロピレン
(4) プロピレン回収後の反応液
(5) クミルアルコールおよびクメンを主とする液
(6) リサイクルクメン

Claims (9)

  1. 下記の工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物の濃度が20〜5000重量ppm(ただし、反応液中のプロピレンを除外した量を基準とする。)であるプロピレンオキサイドの製造方法。
    エポキシ化工程:触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンとを反応させることによりプロピレンオキサイド及びアルコールを得る工程
    プロピレン回収工程:エポキシ化工程で未反応のプロピレンを回収して、該プロピレンをエポキシ化工程の原料としてエポキシ化工程へリサイクルする工程
    プロピレンオキサイド精製工程:エポキシ化工程で得られたプロピレンオキサイドを蒸留に付すことにより精製プロピレンオキサイドを得る工程
  2. エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物の濃度が50〜2000重量ppm(ただし、反応液中のプロピレンを除外した量を基準とする。)である請求項1に記載の製造方法。
  3. 下記の工程を含む請求項1または2に記載の製造方法。
    エポキシ化条件判定工程:エポキシ化工程後の反応液中の有機過酸化物濃度を測定し、エポキシ化工程の条件変更要不要を判定する工程
  4. 下記の工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
    炭素数4化合物除去工程:エポキシ化工程、プロピレン回収工程、プロピレンオキサイド精製工程の各工程内又は各工程を結ぶ少なくとも一ヶ所において炭素数4の炭化水素化合物を系外へ除去する工程
  5. 炭素数4化合物除去工程の少なくとも一ヶ所がプロピレンオキサイド精製工程内の1つ以上の蒸留塔を用いるものであり、蒸留後のプロピレンオキサイド中の炭素数4の化合物濃度が0.1〜100重量ppmである請求項4に記載の方法。
  6. 炭素数4化合物除去工程の少なくとも一ヶ所がプロピレン回収工程とエポキシ化工程を結ぶ位置に配置される1つ以上の蒸留塔を用いるものであり、エポキシ化工程で用いられるプロピレン中の炭素数4の化合物濃度が2重量%以下である請求項4または5に記載の方法。
  7. 主たる有機過酸化物がエチルベンゼンハイドロパーオキサイドである請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 主たる有機過酸化物がクメンハイドロパーオキサイドである請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  9. 下記の工程を含む請求項8記載の製造方法。
    酸化工程:クメンを酸化することによりクメンハイドロパーオキサイドを得る工程
    水素化工程:触媒の存在下、エポキシ化工程で得たクミルアルコールを水素化することによりクメンを得、該クメンを酸化工程の原料として酸化工程へリサイクルする工程
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