JPWO2018016468A1 - 共重合ポリエステルおよびそれを含む複合繊維 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体、ならびにジオールまたはそのエステル形成性誘導体から得られる共重合ポリエステルであって、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分、および下記式(1)で表される片末端封鎖ポリアルキレンオキサイド化合物が共重合され、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸およびそのエステル形成性誘導体成分の量の合計が、共重合ポリエステルのジカルボン酸由来の構造に対して0.1〜40モル%である共重合ポリエステル。
(2)テレフタル酸由来の構造をジカルボン酸構造由来の構造に対して、50モル%以上、エチレングリコール由来の構造をジオール由来の構造に対して50%モル以上含む前記共重合ポリエステル。
(3)共重合ポリエステルを構成する前記式(1)で表される片末端封鎖ポリアルキレンオキサイド化合物の共重合量が0.1質量%以上30質量%未満である前記いずれかの共重合ポリエステル。
(4)金属スルホネート基を含有するイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の量が、共重合ポリエステルのジカルボン酸由来の構造に対して5〜20モル%以下である前記いずれかの共重合ポリエステル。
(5)テレフタル酸およびそのエステル形成性誘導体以外の非イオン性のジカルボン酸およびそのエステル形成誘導体成分が、全ジカルボン酸成分に対して5〜49.9モル%である前記いずれかの共重合ポリエステル。
(6)エチレングリコールおよびそのエステル形成性誘導体以外の非イオン性のジオールおよびそのエステル形成性誘導体成分が、全ジカルボン酸成分に対して5〜49.9モル%以下である前記いずれかの共重合ポリエステル。
(7)示差走査熱量測定により求められる結晶融解熱量が20J/g以下である前記いずれかの共重合ポリエステル。
(8)明細書に記載された方法によって測定される、共重合ポリエステルの濃度5g/Lの水酸化ナトリウム水溶液への質量減少が10質量%以上である前記いずれかの共重合ポリエステル。
(9)固有粘度が0.50dL/g以上である前記いずれかの共重合ポリエステル。
(10)テレフタル酸およびそのエステル形成性誘導体以外の非イオン性のジカルボン酸およびそのエステル形成誘導体成分が、アジピン酸、イソフタル酸、セバシン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸およびシクロヘキサンジカルボン酸、ならびにそのエステル形成性誘導体から選ばれるものである前記いずれかの共重合ポリエステル。
(11)エチレングリコールおよびそのエステル形成性誘導体以外の非イオン性のジオールおよびそのエステル形成性誘導体成分が、ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、およびシクロヘキサンジメタノール、ならびに、ビスフェノールA、ビスフェノールSおよびこれらビスフェノール化合物のエチレンオキサイド付加物、ならびにこれらのエステル形成性誘導体成分から選ばれる前記いずれかの共重合ポリエステル。
(12)前記いずれかの共重合ポリエステルを含む複合繊維。
本発明の共重合ポリエステルは、「ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体」および「ジオールまたはそのエステル形成性誘導体」からえられうる繰り返し構造に、「イオン性共重合成分である金属スルホネート基を有するイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分」、ならびに上記式(1)で表される片末端封鎖ポリアルキレンオキサイド化合物を共重合した共重合ポリエステルである、そして「金属スルホネート基を有するイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分」の構造の共重合量が、共重合ポリエステルを構成する全ジカルボン酸由来の構造に対して0.1〜40モル%である。
本発明の共重合ポリエステルは、耐熱性が向上するという点から、「テレフタル酸およびそのエステル形成性誘導体由来の構造の合計」を「ジカルボン酸およびそのエステル形成誘導体の構造の合計」に対して50モル%以上含むことが好ましい。また「エチレングリコールおよびエステル形成性誘導体」を「ジオールまたはそのエステル形成性誘導体」に対して50モル%以上含むことが好ましい。なお、ジカルボン酸およびそのエステル形成性誘導体の両方を原料として用いる必要はないし、どちらかのみを使用する必要はない。またジオールおよびそのエステル形成性誘導体の両方を原料として用いる必要はないし、どちらかのみを使用する必要はない。
4−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、4−スルホイソフタル酸カリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸カリウム塩、5−スルホイソフタル酸バリウム塩などが挙げられる。中でも、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸カリウム塩が好ましく、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩が特に好ましい。なお、これら金属スルホネート基を含有するイソフタル酸は、1種類の化学構造のものを使用しても良く、2種類以上を組み合わせたものでも良い。
アジピン酸、イソフタル酸、セバシン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸:それらのエステル形成性誘導体。
ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等のジオキシ化合物;上述のジオールのエステル形成性誘導体等。
ビスフェノールA、ビスフェノールSおよびそのエチレンオキサイド付加物。
そして本発明の共重合ポリエステルは、「テレフタル酸およびそのエステル形成性誘導体」以外の「非イオン性共重合成分のジカルボン酸およびそのエステル形成誘導体成分」の共重合量の合計、全ジカルボン酸成分に対して5〜49.9モル%以下であることが好ましい。
ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAおよびビスフェノールSおよびそれらのエチレングリコール(EO)付加物が好ましい。シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAやビスフェノールSのEO付加物がさらに好ましい。熱水易溶性が発現しやすいという観点からも、上述のジオール化合物が好ましく使用される。
na:ジカルボン酸およびジオール由来の繰り返し単位の数の割合
Ma:ジカルボン酸およびジオール由来の繰り返し単位の分子量
nb:片末端封鎖ポリアルキレンオキサイド化合物由来のアルキレンオキサイド単位の数の割合
Mb:片末端封鎖ポリアルキレンオキサイド化合物由来のアルキレンオキサイド単位の分子量。
上でいう「単位の数の割合」とは、前記ジカルボン酸およびジオール由来の繰り返し単位の数ならびに前記アルキレンオキサイド単位の数の和に対する割合を意味する。
本発明の共重合ポリエステルは、任意の方法によって合成できる。ポリエチレンテレフタレートでは以下の工程で合成できる。通常テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応、または、テレフタル酸ジメチルに代表されるテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとのエステル交換反応によって、テレフタル酸のグリコールエステルまたはその低重合体を生成させる第一段階の反応。そして第一段階の反応生成物を重合触媒の存在下で減圧加熱し、所望の重合度となるまでに重縮合反応行う第二段階の反応。
SOLVENT BLUE 104、SOLVENT BLUE 122、SOLVENT BLUE 45等の青系の色調調整剤;
SOLVENT RED 111、SOLVENT RED 179、SOLVENT RED 195、SOLVENT RED 135、PIGMENT RED 263、VAT RED 41等の赤系の色調調整剤;
DESPERSE VIOLET 26、SOLVENT VIOLET 13、SOLVENT VIOLET 37、SOLVENT VIOLET 49等の紫系の色調調整剤。
なかでも装置腐食の原因となりやすいハロゲンを含有せず、高温での耐熱性が比較的良好で発色性に優れた、SOLVENT BLUE 104、SOLVENT BLUE 45、SOLVENT RED 179、SOLVENT RED 195、SOLVENT RED 135、SOLVENT VIOLET 49が好ましく用いられる。
本発明の共重合ポリエステルを複合繊維の構成成分として用いることができる。ここでいう複合繊維とは1本の繊維の中に2種以上のポリマーが分離して存在しているものをいう。本発明の共重合ポリエステルを使用することにより、今までに無い製糸安定性、アルカリ易溶性および熱水易溶性が得られる。また溶出処理の後でも、強度や伸度等の特性変化の少ない複合繊維を得ることができる。海島型での複合繊維化を行う場合、本発明の共重合ポリエステルが海成分に配され、繊維表面に露出した構造であると製糸安定性およびアルカリ易溶性が良好になるため好ましい。
ポリエステルの固有粘度の抽出手順を示す。
得られたポリエステルを、o−クロロフェノール溶媒に溶解し、0.5g/dL、0.2g/dL、0.1g/dLの濃度の溶液を調整した。その後、得られた濃度Cの溶液の25℃における相対粘度(ηr)を、ウベローデ粘度計により測定し、(ηr−1)/CをCに対してプロットした。得られた結果を濃度0に外挿することにより、固有粘度を求めた。
共重合ポリエステルにおける、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸またはそのエステル形成誘導体成分、およびポリアルキレンオキサイド化合物の共重合量の分析は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて実施した。
装置:日本電子株式会社製 AL−400
重溶媒:重水素化ヘキサフルオロイソプロパノール
積算回数:128回
サンプル濃度:測定サンプル50mg/重溶媒1mL。
共重合ポリエステル中のポリアルキレンオキサイド化合物の抽出を以下の手順を行い、ポリアルキレンオキサイド化合物の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定する。
得られた共重合ポリエステルを0.05g採取し、1mLの28%アンモニア水中にて120℃で5時間加熱溶解し、放冷後、精製水1mL、6M塩酸1.5mLを加え、精製水で5mL定容、遠心分離後、0.45μmフィルターにて濾過し、濾液をGPC測定に用いた。
共重合ポリエステル中のポリアルキレンオキサイドの分子量の分析は、上記の抽出した濾液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で行った。
装置:Waters社製 Waters−2690
検出器:Waters社製 示差屈折率検出器RI(Waters−2410,感度128x)
カラム:東ソー株式会社製 TSKgelG3000PWXL(1本)
カラム温度:40℃
溶媒:0.1M塩化ナトリウム水溶液
流速:0.8mL/min
注入量:0.05mL
標準サンプル:標準ポリエチレングリコール。
共重合ポリエステルのアルカリ質量減少は以下のように評価した。共重合ポリエステルを100℃で3時間熱風乾燥機にて熱処理し、予備結晶化させた。真空乾燥機を用い150℃にて0.1KPa以下で24時間熱処理した。その、濃度5g/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用い、共重合ポリエステルの質量に対する水酸化ナトリウム水溶液質量で表される浴比を1:100とし、室温から90℃へ4℃/分で昇温し、90℃到達時の質量減少を測定した。値が大きいほどアルカリ易溶性に優れる。
装置:株式会社テクサム技研 UR・MINI−COLOR
アルカリ溶液:0.5%水酸化ナトリウム水溶液
浴比:1:100
サンプル:100℃で3時間加熱後、150℃で0.1KPa以下での24時間真空乾燥
昇温速度:4℃/分、室温→90℃、90℃到達時点で取出し
アルカリ質量減少:アルカリ質量減少(%)=(A−B)/A×100
Aはアルカリ処理前の共重合ポリエステルの質量(g)
Bはアルカリ処理後の共重合ポリエステルの質量(g)。
共重合ポリエステルの熱水質量減少は以下のように評価した。共重合ポリエステルを100℃で3時間熱風乾燥機にて熱処理し、予備結晶化させた。真空乾燥機を用い150℃にて0.1KPa以下で24時間熱処理した。共重合ポリエステルの質量に対する水質量で表される浴比を1:100とし、室温から90℃へ4℃/分で昇温し、90℃到達時の質量減少を測定した。値が大きいほど熱水易溶性に優れる。
装置:株式会社テクサム技研 UR・MINI−COLOR
浴比:1:100
サンプル:100℃で3時間加熱後、150℃で0.1KPa以下での24時間真空乾燥
昇温速度:4℃/分、室温→90℃、90℃到達時点で取出し
熱水質量減少:熱水質量減少(%)=(C−D)/C×100
Cは熱水処理前の共重合ポリエステルの質量(g)
Dは熱水処理後の共重合ポリエステルの質量(g)。
共重合ポリエステルの熱特性分析は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、結晶融解熱量を測定した。
装置:TA Instruments社製 Q−2000
サンプル:100℃で3時間加熱後、150℃で0.1KPa以下での24時間真空乾燥
昇温速度:16℃/分、20℃→280℃。
温度20℃、湿度65%RHの環境下において、INTEC製電動検尺機を用いて、実施例によって得られた繊維100mをかせ取りした。得られたかせの質量を測定し、下記式を用いて繊度(dtex)を算出した。なお、測定は1試料につき5回行い、その平均値を繊度とした。
繊度(dtex)=繊維100mの質量(g)×100。
強度および伸度は、実施例によって得られた繊維を試料とし、JIS L1013:2010(化学繊維フィラメント糸試験方法)8.5.1に準じて算出した。温度20℃、湿度65%RHの環境下において、オリエンテック社製テンシロンUTM−III−100型を用いて、初期試料長20cm、引張速度20cm/分の条件で引張試験を行った。最大荷重を示す点の応力(cN)を繊度(dtex)で除して強度(cN/dtex)を算出し、最大荷重を示す点の伸び(L1)と初期試料長(L0)を用いて下記式によって伸度(%)を算出した。なお、測定は1試料につき10回行い、その平均値を強度および伸度とした。
伸度(%)={(L1−L0)/L0}×100。
共重合ポリエステルの融着性評価を以下のように実施した。
温度:80℃
時間:30分
試料:100mLビーカーに試料30g
荷重:50mLビーカーで160g
評価:上記条件で熱処理後、ビーカーを揺すって融着の有無を評価した。
A 融着なし。
B 融着があるが、手でほぐせる。
C 融着があり、手でほぐせない。
予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート100kgが仕込まれ、温度250℃に保持されたエステル化反応槽に高純度テレフタル酸(三井化学社製)82.5kgとエチレングリコール(日本触媒社製)35.4kgのスラリーを4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、得られたエステル化反応生成物101.5kgを重縮合槽に移送した。
[参考例2]
ε−カプロラクタム10kg、イオン交換水2.5kgを反応容器に仕込み密閉し、窒素置換した。反応容器外周にあるヒーターの設定温度を275℃とし、加熱を開始した。缶内圧力が1.0MPaに到達した後、水分を系外へ放出させながら缶内圧力1.0MPaに保持し、缶内温度が240℃になるまで昇温した。缶内温度が240℃に到達した後、ヒーターの設定温度を255℃に変更し、1時間かけて常圧となるよう缶内圧力を調節した。続けて、缶内に窒素を流しながら40分間保持した。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、口金からストランド状に押出して水槽冷却、カッティングしてポリアミド6(Ny6)のペレットを得た。得られたNy6の相対粘度ηr(濃度0.01g/mLの98%硫酸溶液、25℃、オストワルド式粘度計で測定)は2.40であった。
ジメチルテレフタル酸(DMT)5.5kg、ジメチル5−スルホイソフタル酸ナトリウム(SSIA)3.6kg(全酸成分に対して30モル%)、エチレングリコール(EG)4.7kg、酢酸マンガン4水和物(MN)22.5g、酢酸リチウム2水和物(LAH)103.5g、三酸化アンチモン(AO)1.4gを加え、140〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換(EI)反応を行い、250分後、リン酸(PA)0.9gを添加した。さらに、数平均分子量4000の片末端メトキシ基封鎖PEG(日油製“ユニオックスM−4000”)1.0kg(得られる共重合ポリエステルに対して10.0質量%)、[ペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート)](BASF製“Irganox(登録商標。以下同じ。)1010”)25.0g、シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製“TSF433”)10.0gを加え、減圧および昇温開始し、重縮合反応を開始した。徐々に0.1kPa以下まで減圧し、同時に290℃まで昇温し、重合開始75分後、反応系を窒素パージして常圧に戻して重縮合反応を停止させ、口金からストランド状に押出して水槽冷却、カッティング実施した。得られた共重合ポリエステルのポリマー特性を、表1〜3に記す。
実施例1で用いたDMT添加量を6.0kg、SSIA添加量を3.1kg(25モル%)、EG添加量を4.8kg、MN添加量を18.0g、LAH添加量を90.0gとし、EI反応時間を240分、重縮合反応時間を80分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を6.6kg、SSIA添加量を2.5kg(20モル%)、EG添加量を4.9kg、MN添加量を13.5g、LAH添加量を76.5gとし、EI反応時間を225分、重縮合反応時間を85分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を7.2kg、SSIA添加量を1.9kg(15モル%)、EG添加量を5.0kg、MN添加量を9.0g、LAH添加量を63.0gとし、EI反応時間を210分、重縮合反応時間を90分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を7.8kg、SSIA添加量を1.3kg(10モル%)、EG添加量を5.2kg、MN添加量を4.5g、LAH添加量を49.5gとし、EI反応時間を200分、重縮合反応時間を95分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を8.4kg、SSIA添加量を0.7kg(5モル%)、EG添加量を5.3kg、MN添加量を2.7g、LAH添加量を36.0gとし、EI反応時間を190分、重縮合反応時間を100分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を8.7kg、SSIA添加量を0.4kg(3モル%)、EG添加量を5.4kg、MN添加量を2.7g、LAH添加量を30.6gとし、EI反応時間を180分、重縮合反応時間を110分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を6.0kg、SSIA添加量を1.6kg(15モル%)、EG添加量を4.2kg、MN添加量を7.5g、LAH添加量を52.5g、AO添加量を1.1g、PA添加量を0.75gとし、EI反応時間を210分、ユニオックスM−4000添加量を2.5kg(25質量%)、重縮合反応時間を250分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を6.4kg、SSIA添加量を1.7kg(15モル%)、EG添加量を4.5kg、MN添加量を8.0g、LAH添加量を56.0g、AO添加量を1.2g、PA添加量を0.80gとし、EI反応時間を210分、ユニオックスM−4000添加量を2.0kg(20質量%)、重縮合反応時間を200分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を6.8kg、SSIA添加量を1.8kg(15モル%)、EG添加量を4.8kg、MN添加量を8.5g、LAH添加量を59.5g、AO添加量を1.3g、PA添加量を0.85gとし、EI反応時間を210分、ユニオックスM−4000添加量を1.5kg(15質量%)、重縮合反応時間を150分に変更したこと以外は実施例1同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を7.6kg、SSIA添加量を2.0kg(15モル%)、EG添加量を5.3kg、MN添加量を9.5g、LAH添加量を66.5g、PA添加量を0.95gとし、EI反応時間を210分、ユニオックスM−4000添加量を0.5kg(5質量%)、重縮合反応時間を80分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例1で用いたDMT添加量を7.9kg、SSIA添加量を2.1kg(15モル%)、EG添加量を5.5kg、MN添加量を9.9g、LAH添加量を69.3g、AO添加量を1.5g、PA添加量を0.99gとし、EI反応時間を210分、ユニオックスM−4000添加量を0.1kg(1質量%)、重縮合反応時間を75分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例4で用いたポリアルキレンオキサイド化合物を数平均分子量5000の片末端メトキシ基封鎖PEG(Aldrich製)、重縮合反応時間を85分に変更したこと以外は実施例4と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例4で用いたポリアルキレンオキサイド化合物を数平均分子量2000の片末端メトキシ基封鎖PEG(日油製“ユニオックスM−1000”)、重縮合反応時間を110分に変更したこと以外は実施例4と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例4で用いたポリアルキレンオキサイド化合物を数平均分子量4500の片末端デカノキシ基封鎖PEG(第一工業製薬製“ノイゲンXL−1000”)、重縮合反応時間を90分に変更したこと以外は実施例4と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例2で用いたDMT添加量を6.7kg、SSIA添加量を3.4kg(25モル%)、EG添加量を5.3kg、MN添加量を20.0g、LAH添加量を100.0g、AO添加量を1.5g、PA添加量を1.0gとし、ポリアルキレンオキサイド化合物を添加せずに、重縮合反応時間を70分に変更したこと以外は実施例2と同様に実施した。ただし、得られたストランドは脆く、カッティング不可であった。カッティング不可であったためアルカリ減量評価以外のポリマー特性評価行った。
実施例1で用いたDMT添加量を3.6kg、SSIA添加量を5.5kg(50モル%)、EG添加量を5.3kg、MN添加量を40.5g、LAH添加量を157.5gとし、EI反応時間を300分、重縮合反応時間を70分に変更したこと以外は実施例3と同様に実施した。ただし、得られたストランドは脆く、カッティング不可であった。カッティング不可であったためアルカリ減量評価以外のポリマー特性評価行った。
実施例4で用いたポリアルキレンオキサイド化合物を数平均分子量1000の片末端メトキシ基封鎖PEG(日油製“ユニオックスM−2000”)、重縮合反応時間を130分に変更したこと以外は実施例4と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例4で用いたポリアルキレンオキサイド化合物を数平均分子量1000のポリエチレングリコールとし、重縮合反応時間を80分に変更したこと以外は実施例4と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例4で得られた共重合ポリエステルの融着性評価結果を表5に示す。
実施例13で得られた共重合ポリエステルの融着性評価結果を表5に示す。
実施例14で得られた共重合ポリエステルの融着性評価結果を表5に示す。
比較例3で得られた共重合ポリエステルの融着性評価結果を表5に示す。
実施例1で用いたDMT添加量を8.0kg、SSIA添加量を1.1kg(8モル%)、EG添加量を5.2kg、MN添加量を2.7g、LAH添加量を44.1gとし、EI反応時間を195分、重縮合反応時間を95分に変更したこと以外は実施例1と同様に実施し、共重合ポリエステルを得た。得られた共重合ポリエステルのポリマー特性を、表6、表7、表8に記す。
実施例19で用いたDMT添加量を5.9kg、SSIA添加量を1.9kg(15モル%)、ジメチルイソフタル酸(DMI)1.9kg、EG添加量を5.0kg、MN添加量を9.0g、LAH添加量を63.0gとし、EI反応時間を210分、重縮合反応時間を90分に変更したこと以外は実施例19と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例20で重縮合反応時間を100分に変更したこと以外は実施例20と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例20で用いたDMT添加量を5.5kg、SSIA添加量を1.9kg(15モル%)、DMI添加量を2.6kg、EG添加量を5.0kgとし、重縮合反応時間を110分に変更したこと以外は実施例20と同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例20で用いたDMT添加量を5.9kg、SSIA添加量を1.9kg、シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル(CHDC)1.9kg、EG添加量を5.0kgとし、重縮合反応時間を115分に変更したこと以外は実施例20同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例20で用いたDMT添加量を5.7kg、SSIA添加量を1.9kg、ナフタレンジカルボン酸ジメチル(NDCM)1.5kg、EG添加量を4.9kgとし、重縮合反応時間を125分に変更したこと以外は実施例20同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例20で用いたDMT添加量を5.7kg、SSIA添加量を1.5kg、EO4モル付加型ビスフェノールA(BPAEO)2.1kg、EG添加量を4.0kgとし、重縮合反応時間を150分に変更したこと以外は実施例20同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例20で用いたDMT添加量を6.0kg、SSIA添加量を1.6kg、EO2モル付加型ビスフェノールS(BPSEO)1.8kg、EG添加量を4.2kgとし、重縮合反応時間を180分に変更したこと以外は実施例20同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例20で用いたDMT添加量を6.3kg、SSIA添加量を1.1kg、DMI添加量を2.7kg、EG添加量を5.2kg、MN添加量を2.7g、LAH添加量を44.1gとし、EI反応時間を195分、重縮合反応時間を120分に変更したこと以外は実施例20同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例27で用いたDMT添加量を5.8kg、DMI添加量を3.3kgとし、重縮合反応時間を125分に変更したこと以外は実施例27同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例27で用いたDMT添加量を5.4kg、DMI添加量を4.0kgとし、重縮合反応時間を130分に変更したこと以外は実施例27同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例27で用いたDMT添加量を5.0kg、DMI添加量を4.7kgとし、重縮合反応時間を135分に変更したこと以外は実施例27同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例20で用いたDMT添加量を6.2kg、SSIA添加量を2.5kg、DMI添加量を0.6kg、EG添加量を4.9kg、MN添加量を13.5g、LAH添加量を76.5gとし、EI反応時間を225分、重縮合反応時間を80分に変更したこと以外は実施例20同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例31で用いたDMT添加量を5.8kg、DMI添加量を1.3kgとし、重縮合反応時間を90分に変更したこと以外は実施例31同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
実施例31で用いたDMT添加量を5.3kg、DMI添加量を1.9kgとし、重縮合反応時間を100分に変更したこと以外は実施例31同様に実施し、共重合ポリエステルおよび複合繊維を得た。
Claims (12)
- ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体、ならびにジオールまたはそのエステル形成性誘導体から得られる共重合ポリエステルであって、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分、および下記式(1)で表される片末端封鎖ポリアルキレンオキサイド化合物が共重合され、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸およびそのエステル形成性誘導体成分の量の合計が、共重合ポリエステルのジカルボン酸由来の構造に対して0.1〜40モル%である共重合ポリエステル。
- テレフタル酸由来の構造をジカルボン酸構造由来の構造に対して、50モル%以上、エチレングリコール由来の構造をジオール由来の構造に対して50%モル以上含む請求項1記載の共重合ポリエステル。
- 共重合ポリエステルを構成する前記式(1)で表される片末端封鎖ポリアルキレンオキサイド化合物の共重合量が0.1質量%以上30質量%未満である請求項1または2に記載の共重合ポリエステル。
- 金属スルホネート基を含有するイソフタル酸またはそのエステル形成性誘導体成分の量が、共重合ポリエステルのジカルボン酸由来の構造に対して5〜20モル%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
- テレフタル酸由来の構造をジカルボン酸構造由来の構造に対して、50モル%以上、エチレングリコール由来の構造をジオール由来の構造に対して50%モル以上含み、テレフタル酸およびそのエステル形成性誘導体以外の非イオン性のジカルボン酸およびそのエステル形成誘導体成分が、全ジカルボン酸成分に対して5〜49.9モル%である請求項1〜4のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
- テレフタル酸由来の構造をジカルボン酸構造由来の構造に対して、50モル%以上、エチレングリコール由来の構造をジオール由来の構造に対して50%モル以上含み、エチレングリコールおよびそのエステル形成性誘導体以外の非イオン性のジオールおよびそのエステル形成性誘導体成分が、全ジカルボン酸成分に対して5〜49.9モル%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
- 示差走査熱量測定により求められる結晶融解熱量が20J/g以下である請求項1〜6のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
- 明細書に記載された方法によって測定される、共重合ポリエステルの濃度5g/Lの水酸化ナトリウム水溶液への質量減少が10質量%以上である請求項1〜7のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
- 固有粘度が0.50dL/g以上である請求項1〜8のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
- テレフタル酸およびそのエステル形成性誘導体以外の非イオン性のジカルボン酸およびそのエステル形成誘導体成分が、アジピン酸、イソフタル酸、セバシン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸およびシクロヘキサンジカルボン酸、ならびにそのエステル形成性誘導体から選ばれるものである請求項1〜9のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
- エチレングリコールおよびそのエステル形成性誘導体以外の非イオン性のジオールおよびそのエステル形成性誘導体成分が、ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、およびシクロヘキサンジメタノール、ならびに、ビスフェノールA、ビスフェノールSおよびこれらビスフェノール化合物のエチレンオキサイド付加物、ならびにこれらのエステル形成性誘導体成分から選ばれる請求項1〜10のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の共重合ポリエステルを含む複合繊維。
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